JP2003339285A - 投げ釣り用力糸 - Google Patents

投げ釣り用力糸

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャスティング時に糸切れすることなく、ス
ムーズにしかも長距離のキャスティングをすることがで
きる、投げ釣り用力糸を提供すること。 【解決手段】 太径部分であるバット部と、該バット部
に連設されて徐々に直径が小さくなる部分であるテーパ
ー部と、該テーパー部に連接された細径部分であるティ
ペット部とからなり、かつ全長が16〜30mである投
げ釣り用力糸である。力糸の先端から16m以上のとこ
ろまで糸が通過してから、初めて結び目がガイドを通過
するようにしたことにより、ガイドへの釣り糸の引っ掛
かりや、ガイドへの接触抵抗が減少し、遠投性が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投げ釣り用力糸に
関する。さらに詳しくは、バット部、テーパー部及びテ
ィペット部からなる遠投性に優れた投げ釣り用力糸に関
する。
【0002】
【従来の技術】投げ釣りのキャスティング時の衝撃で釣
糸が切断するのを防止するために、道糸の先端部分に道
糸よりも太径の釣糸が連設される。このとき、道糸と先
端の太径部分との境界で急激に糸径が変化しないよう
に、両者の間を直径が徐々に変化するテーパー状の釣糸
で接続するのが一般的である。
【0003】特開平9−262047号公報には、一定
の溶融粘度のフッ化ビニリデン系重合体からなるテーパ
ーモノフィラメントであって、テーパー部の長さが5〜
15mであり、テーパー部の小径側端部の直径が0.1
0mm以上であり、大径側端部の直径が1.0mm以下
であり、バット部の長さが5〜10mであるポリフッ化
ビニリデン系投げ釣り用テーパー釣糸が記載されてい
る。当該投げ釣り用テーパー釣糸は、細い道糸を使用し
てガイドや空気との抵抗を小さくして遠投を可能にでき
るとともに、バット部を太くすることによってキャステ
ィング時の衝撃による糸切れを防止することができる。
【0004】このとき、テーパー部やバット部の長さが
それぞれ15mや10mを超えたのでは、太い直径の部
分において釣り竿のガイドや空気との抵抗が大きくな
り、遠投を阻害するとされている。また一方、テーパー
部やバット部の長さがそれぞれ5m未満と短すぎる場合
にはキャスティング時の衝撃を十分に吸収しきれず、糸
切れが発生することがあるとされている。また、当該公
報に記載されているテーパー釣糸はテーパー端部のうち
の小径側端部側に、それと同一直径の均一直径小径部が
結束部を有することなく150〜250mの長さで連設
されていても良いとされていて、そうすることによって
結束による釣糸の強度低下がなく、キャスティング時に
結束部が竿ガイドに引っ掛かることもないため、糸とガ
イドとの抵抗も軽減され飛距離が伸びて、投げ釣り用テ
ーパー道糸として好適である旨が記載されている。実施
例では、7mのバット部、6mのテーパー部に200m
の道糸が連設された構成の投げ釣り用テーパー釣糸が記
載されている。
【0005】特開平8−289708号公報には、複数
本のフィラメント繊維によって組み上げられているテー
パー状釣糸であって、前記複数本のフィラメント繊維の
うち一部のフィラメント繊維が切断されフィラメント数
を減ずることで釣糸の長さ方向に径が小さくされてお
り、かつ切断部分が芯糸として組み込まれていることを
特徴とするテーパー状釣糸が記載されている。当該公報
の実施例1では、全長が13mで、バット部が7m、テ
ィペット部が1.5mの超高分子量ポリエチレン繊維か
らなる投げ釣り用力糸が記載されており、当該力糸は飛
翔性及び衝撃吸収性に優れているとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−26204
7号公報に好適な態様として記載されているように、バ
ット部に連設されたテーパー部の先端部が結び目なしに
200m程度の道糸と直接連設された構成とするのが、
糸切れなく遠投できる点では好ましいことは事実であ
る。しかしながら実際の投げ釣りの現場においては、そ
れでもなおキャスティング時に糸切れすることがある
し、根がかりや障害物との摩擦などによって糸の先端部
分が切断することは避けられない。このような場合に、
200m程度の長い道糸を全量交換するのは経済的では
なく、交換作業も煩雑である。したがってこのような場
合には、道糸の先端に力糸を結び付けてから投げ釣りを
継続する場合が多い。ところがこの場合には、当該公報
中でも説明されているように、テーパー部と道糸との結
び目がキャスティング時に竿ガイドに引っ掛かり、糸と
ガイドとの抵抗が増大して、飛距離が低下するおそれが
ある。
【0007】また特開平8−289708号公報の実施
例1に記載された釣り糸は、全長が13mで、バット部
が7m、ティペット部が1.5mの投げ釣り用力糸であ
る。このような力糸は道糸に結ばれて使用されるが、こ
の場合にも、結び目が竿のガイドに引っ掛かったり、結
び目とガイドとの抵抗が増加したりして、遠投を阻害す
るおそれがあった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、投げ釣りのキャスティング時に糸切れ
なく遠投することのできる、投げ釣り用力糸を提供する
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、太径部分で
あるバット部と、該バット部に連設されて徐々に直径が
小さくなる部分であるテーパー部と、該テーパー部に連
接された細径部分であるティペット部とからなり、かつ
全長が16〜30mである投げ釣り用力糸を提供するこ
とによって解決される。
【0010】このとき、前記バット部の長さが6〜10
mであり、前記テーパー部の長さが1〜10mであり、
前記ティペット部の長さが2〜15mであることが好適
である。また、前記バット部の繊度が1000〜400
0dtexであり、前記ティペット部の繊度が50〜1
000dtexであり、かつバット部の繊度がティペッ
ト部の繊度の2倍以上であることも好適である。
【0011】好適な実施態様では、本発明の投げ釣り用
力糸は、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維
及びポリフッ化ビニリデン繊維からなる群から選択され
る少なくとも一種の繊維からなるものである。また、よ
り好適な実施態様では、超高分子量ポリエチレン繊維の
マルチフィラメント糸を複数本組み上げてなり、該マル
チフィラメント糸の一部を途中で切断することによって
繊度を減じてテーパー部を形成してなる投げ釣り用力糸
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の投げ釣り用力糸は、太径
部分であるバット部と、該バット部に連設されて徐々に
直径が小さくなる部分であるテーパー部と、該テーパー
部に連接された細径部分であるティペット部とからなる
ものである。ここで力糸とは、投げ釣り時に、道糸の先
端に結び付けられて使用されるものであって、当該力糸
の先端部には仕掛けが接続されるものである。
【0013】ここで、バット部とは実質的に均一な繊度
の太径部分であって、その先端部に仕掛けが接続される
部分である。ティペット部とは実質的に均一な繊度の細
径部分であって、その先端部に道糸が結び付けられる部
分である。また、テーパー部とは、バット部とティペッ
ト部の間に配置され、バット部側からティペット部側に
徐々に繊度が小さくなる部分である。バット部、テーパ
ー部及びティペット部は、この順番に結び目なく連続し
ているものである。
【0014】本発明の投げ釣り用力糸は、その全長が1
6〜30mであることを特徴とするものである。これま
でに市販されている力糸のほとんどはその全長が15m
以下であるが、それはバット部分に要求される長さと、
テーパー部分に要求される長さだけを考慮して設計した
結果の長さである。そこでは不必要に長い力糸は経済的
ではなく、取り付け作業も煩雑になるだけであると考え
られていた。ところが、本発明者らが鋭意検討した結
果、力糸の全長を長くすることによって遠投性が改善さ
れることが明らかになったものである。
【0015】投げ釣りにおいて少しでも長い飛距離を望
むのは釣り人の心理であるが、飛距離を長くするほど、
キャスティング時のリリース直前には大きな引張力が糸
に係ることになる。その結果、リリースの瞬間には、そ
の直前まで糸に係っていた大きな引張力が瞬間的に解消
されながら、糸が繰り出されていくことになる。このと
き、引張応力の解消に伴って、糸は反動によって急激に
収縮し、それによって瞬間的にリールから糸が引き出さ
れる。こうしてリールから繰り出される速度は、驚くべ
きことに、一時的には仕掛けが飛行していく速度よりも
大きくなるのである。そのため、キャスティング直後の
リールからの糸の繰り出し速度が仕掛けの飛行速度より
も大きくなり、その結果リールから元ガイドまでの間
や、各ガイドの間で釣り糸がダブつき、激しく絡み合
い、暴れながら各ガイドを通過することになる。このと
き、結び目が存在すると、糸同士の絡み合い、糸とガイ
ドとの絡み合いあるいは糸とガイドや竿との接触抵抗の
増加に対して大きな悪影響を与える。特に、飛距離を長
くしようとするほどこの傾向は顕著である。
【0016】本発明の投げ釣り用力糸は、力糸の先端か
ら16m以上のところまで糸が通過してから、初めて結
び目がガイドを通過するようにしたものである。すなわ
ち、キャスティング時において、リリース直後の糸の一
時的なダブつき状態が解消し、仕掛けに引っ張られてス
ムーズに糸が繰り出されるようになった頃に、結び目が
ガイドを通過するようにするものである。すなわち、全
長を16m以上にすることによって、ガイドへの釣り糸
の引っ掛かりや、ガイドへの接触抵抗が減少し、遠投性
を改善できるものである。より好適には全長は18m以
上である。一方、全長が30mを超えたのでは、道糸の
先端部に付け替えて使用する力糸としては経済的ではな
く、付け替えの操作も煩雑になるだけであって好ましく
ない。より好適には全長は25m以下である。
【0017】本発明の投げ釣り用力糸におけるバット部
の長さは6〜10mであることが好ましい。投げ釣り用
の釣り竿は通常4〜5m程度であり、リールの取り付け
位置やキャスティング時に竿先から垂らす長さなどを考
慮すれば上記範囲とすることが好ましい。10mを超え
る場合にはキャスティング時の空気抵抗やガイドとの接
触抵抗が大きくなり、飛距離が低下するおそれがあり、
より好適には9m以下である。一方、6m未満の場合に
はキャスティング時に指を掛ける位置がテーパー部にな
ってしまう場合があり、より好適には7m以上である。
【0018】本発明の投げ釣り用力糸におけるティペッ
ト部の長さは2〜15mであることが好ましい。これま
で市販されてきた多くの投げ釣り用力糸においては、こ
のようなティペット部を実質的に有さないものがほとん
どであったが、本発明においては、ティペット部を有
し、かつその長さを2m以上にすることが好適である。
この部分には通常道糸と大差のない細い糸が使用される
ことが多いことから、空気抵抗又はガイドとの接触抵抗
を受けにくいため、この部分が長くなっても遠投性は阻
害されない。上述のように力糸全体の長さを16m以上
にすることが本発明では重要であるが、全体の長さのう
ちティペット部の長さを長くすることが、全体として遠
投性が阻害されなくて好ましい。実質的に道糸と同程度
の太さの部分が延長されるだけのことによって、遠投性
が改善できることは驚くべきことである。これらのこと
からティペット部の長さが4m以上であることがより好
ましく、6m以上であることがさらに好ましい。
【0019】本発明の投げ釣り用力糸におけるテーパー
部の長さは1〜10mであることが好ましい。糸径が急
激に変化すると、衝撃に対する耐性が低下することか
ら、一定長さをかけて徐々に糸径が変化することが好ま
しく、その点からはテーパー部の長さは1m以上である
ことが好ましく、より好適には2m以上である。一方、
テーパー部が長すぎると不必要に空気やガイドとの抵抗
を増やすだけであるので10m以下であることが好まし
く、より好適には8m以下であり、さらに好ましくは6
m以下である。本発明の投げ釣り用力糸は特に長距離の
遠投をする場合に有効であるから、その点からテーパー
部は短めに設定することが好ましい。
【0020】バット部の繊度は1000〜4000dt
exであることが、飛距離とキャスティング時の糸切れ
防止のバランスから好ましい。繊度が1000dtex
未満である場合にはキャスティング時に糸切れするおそ
れがあり、好適には1400dtex以上であり、さら
に好適には1800dtex以上である。繊度が400
0dtexを超える場合には空気やガイドとの抵抗が大
きくなりすぎるため、遠投性が低下する場合があり、よ
り好適には2500dtex以下である。
【0021】ティペット部の繊度は50〜1000dt
exであることが好ましい。繊度が小さすぎると、掛か
った魚の取り込み時などに切断するおそれがあり、より
好適には100dtex以上である。一方繊度が大きす
ぎると、空気抵抗が増加して遠投性が低下するととも
に、ガイド通過時にも糸が抵抗を受けやすくなる。直径
が細い部分ではリールから糸がスムーズに繰り出されや
すく、結び目がガイドを通過するときに、より安定した
繰り出し状況にできるからである。ティペット部の繊度
は、750dtex以下であることがより好ましく、特
に長距離のキャスティングを可能にするには、500d
tex以下であることがさらに好ましい。
【0022】バット部の繊度は、ティペット部の繊度の
2倍以上であることが好ましい。特に遠投性を重視する
のであれば5倍以上であることがより好ましい。なお、
通常は30倍以下である。
【0023】本発明の投げ釣り用力糸の素材は特に限定
されず、合成樹脂からなる各種の繊維を原料とすること
ができる。なかでも、超高分子量ポリエチレン繊維、ポ
リアミド繊維及びポリフッ化ビニリデン繊維からなる群
から選択される少なくとも一種の繊維からなるものが好
適である。
【0024】ポリアミド繊維は成形加工の容易さや原料
コストの面から好適に使用される。またポリフッ化ビニ
リデン繊維は、高比重であって潮の流れや風の影響を受
けにくく、吸水の影響も受けにくいことから、好適に使
用される。ポリアミド繊維やポリフッ化ビニリデン繊維
の場合には、通常モノフィラメントの形態で、繊度を変
化させて投げ釣り用力糸とすることが好ましい。これら
のモノフィラメントからなる力糸は、溶融押出成形にお
いて単位時間当たりの吐出量を調整することで太さの異
なる原糸を押出してから、引き続いて延伸処理する方法
などにより製造することができる。
【0025】本発明の投げ釣り用力糸の素材として最も
好適なものは超高分子量ポリエチレン繊維からなるもの
である。この場合の好適な実施態様は、超高分子量ポリ
エチレン繊維のマルチフィラメント糸を複数本組み上げ
てなり、該マルチフィラメント糸の一部を途中で切断す
ることによって繊度を減じてテーパー部を形成してなる
投げ釣り用力糸である。当該超高分子量ポリエチレン繊
維を使用する利点の一つは、同一繊度で比較した場合
に、前記ポリアミド繊維やポリフッ化ビニリデン繊維よ
りも破断強度が大きいために、より細い糸を使用しても
切れにくいことである。また、マルチフィラメント糸で
あるから柔軟性に優れていて、ガイドとの接触抵抗が小
さくなり、スムーズにガイド内を通過することができる
からである。なお、マルチフィラメント糸の原料として
は、前記超高分子量ポリエチレン繊維が好適であるが、
他にも、ポリアリレート繊維、アラミド繊維、ポリフェ
ニレンエーテル繊維、液晶ポリマー繊維、炭素繊維等を
材料とする各種の高強度繊維も超高分子量ポリエチレン
繊維同様に使用することができる。
【0026】このような力糸は、複数のマルチフィラメ
ント糸を紐状に編み込みながらバット部を形成し、1本
又は複数本のマルチフィラメント糸を切断して、編み込
む本数を減じてから更に編み込み、更に減じて編み込
み、という操作を繰り返してテーパー部を形成し、最終
的にティペット部の太さに対応する本数になった後で一
定本数での編み込みを継続してティペット部を形成して
製造される。このとき、ティペット部は1本のマルチフ
ィラメント糸のみからなるものであっても良い。また、
テーパー部が、バット部の繊度とティペット部の繊度と
の中間の実質的に均一な繊度の部分のみで形成されてい
ても良い。しかしながら、この場合には繊度が変化する
部分での段差が大きくなり、衝撃に対する耐性が低下し
たり、段差にゴミが引っ掛かったりしやすくなるので、
テーパー部が2以上の異なる繊度の部分で構成されるこ
とが好ましい。
【0027】こうして製造された本発明の投げ釣り用力
糸は、そのティペット部先端を道糸に結び付け、またそ
のバット部先端に仕掛けを取り付けて投げ釣りに供され
る。本発明の投げ釣り用力糸を用いることで、長距離の
キャスティングが可能になるので、広い範囲のポイント
に対応することができて好ましい。また、特に長距離の
キャスティングに適しているので、通常の海釣りのみな
らずキャスティングの競技会用にも好適に使用すること
ができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。 実施例1 原料のマルチフィラメント糸として、繊度が50デニー
ル(56dtex)のものを4本、300デニール(3
33dtex)のものを1本、400デニール(444
dtex)のものを2本及び500デニール(556d
tex)のものを1本準備した。これらはいずれも東洋
紡株式会社製超高分子量ポリエチレン繊維の「ダイニー
マ」である。これら8本のマルチフィラメント糸を公知
のスピンドル丸紐組編装置を使用して組み上げた。
【0029】まず、上記8本全部のマルチフィラメント
糸を組み上げて、合計の繊度が1800デニール(20
00dtex)の均一な繊度のバット部を8m組み上げ
た。バット部が組み上がったところで、引き続きテーパ
ー部を組み上げた。まず、400デニール(444dt
ex)のマルチフィラメント糸を1本切断して7本で1
400デニール(1556dtex)のものを2m組み
上げた。そこで500デニール(556dtex)のマ
ルチフィラメント糸を1本切断して6本で900デニー
ル(1000dtex)のものを1m組み上げた。そこ
でさらに400デニール(444dtex)のマルチフ
ィラメント糸を1本切断して5本で500デニール(5
56dtex)のものを1m組み上げ、ここまででテー
パー部を形成した。さらにそこで300デニール(33
3dtex)のマルチフィラメント糸を1本切断し、そ
こからは4本で200デニール(222dtex)のも
のを8m組み上げて、これをティペット部とした。図1
及び表1に本実施例の投げ釣り用力糸の構成を示す。
【0030】実施例2 原料のマルチフィラメント糸として、繊度が100デニ
ール(111dtex)のものを4本、200デニール
(222dtex)のものを1本、300デニール(3
33dtex)のものを1本、400デニール(444
dtex)のものを1本及び500デニール(556d
tex)のものを1本準備した。これを用いて実施例1
と同様に投げ釣り用力糸を組み上げた。表1に本実施例
の投げ釣り用力糸の構成を示す。本実施例では、ティペ
ット部の繊度が実施例1の2倍である点が、実施例1と
の主な相違点である。
【0031】比較例1 実施例1と同じ原料のマルチフィラメント糸を用いて、
各部の長さを変化させて組み上げた以外は実施例1と同
様にして投げ釣り用力糸を組み上げた。表1に本比較例
の投げ釣り用力糸の構成を示す。本比較例では、ティペ
ット部が1.5mと短く、全長も13mと短い点が実施
例1との主な相違点である。
【0032】比較例2 実施例2と同じ原料のマルチフィラメント糸を用いて、
各部の長さを変化させて組み上げた以外は実施例2と同
様にして投げ釣り用力糸を組み上げた。表1に本比較例
の投げ釣り用力糸の構成を示す。本比較例では、ティペ
ット部が1.5mと短く、全長も13mと短い点が実施
例2との主な相違点である。
【0033】
【表1】
【0034】キャスティング性能評価 実施例1、2及び比較例1、2で作成した4種類の投げ
釣り用力糸を使用して、キャスティング試験を行った。
14人のトップキャスター(投げ釣り名人)をモニター
とし、4mの投げ竿を用いてキャスティング試験を行っ
た。実施例1及び比較例1で作成した力糸のティペット
部の先端を200デニール(222dtex)の超高分
子量ポリエチレン繊維からなる道糸に結び付け、バット
部の先端に25号のおもりを結び付けてキャスティング
を行った。また、実施例2及び比較例2で作成した力糸
のティペット部の先端を400デニール(444dte
x)の超高分子量ポリエチレン繊維からなる道糸に結び
付け、バット部の先端に30号のおもりを結び付けてキ
ャスティングを行った。
【0035】その結果、全てのモニターが比較例1の力
糸に比べて実施例1の力糸の方が、また比較例2の力糸
に比べて実施例2の力糸の方が遠投性に優れていて飛距
離が出ると評価した。
【0036】また、全てのモニターが、実施例1及び2
の力糸を使用してキャスティングしたときの方が、比較
例1及び2の力糸を使用してキャスティングしたときに
比べて、キャスティング直後に糸がガイドや竿本体に接
触して発生する異音が低下したと評価した。このこと
は、本発明の力糸を使用した場合に、キャスティング直
後における糸のガイド通過がスムーズであることを示し
ているものである。
【0037】
【発明の効果】本発明の投げ釣り用力糸は、力糸の先端
から16m以上のところまで糸が通過してから初めて結
び目がガイドを通過するようにしたことにより、ガイド
への釣り糸の引っ掛かりや、ガイドへの接触抵抗が減少
し、遠投性が向上したものである。それにより、投げ釣
りのキャスティング時に糸切れすることなく、スムーズ
にしかも長距離のキャスティングを行うことができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の投げ釣り用力糸の構成を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太径部分であるバット部と、該バット部
    に連設されて徐々に直径が小さくなる部分であるテーパ
    ー部と、該テーパー部に連接された細径部分であるティ
    ペット部とからなり、かつ全長が16〜30mである投
    げ釣り用力糸。
  2. 【請求項2】 前記バット部の長さが6〜10mであ
    り、前記テーパー部の長さが1〜10mであり、前記テ
    ィペット部の長さが2〜15mである請求項1記載の投
    げ釣り用力糸。
  3. 【請求項3】 前記バット部の繊度が1000〜400
    0dtexであり、前記ティペット部の繊度が50〜1
    000dtexであり、かつバット部の繊度がティペッ
    ト部の繊度の2倍以上である請求項1又は2記載の投げ
    釣り用力糸。
  4. 【請求項4】 超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアミ
    ド繊維及びポリフッ化ビニリデン繊維からなる群から選
    択される少なくとも一種の繊維からなる請求項1〜3の
    いずれか記載の投げ釣り用力糸。
  5. 【請求項5】 超高分子量ポリエチレン繊維のマルチフ
    ィラメント糸を複数本組み上げてなり、該マルチフィラ
    メント糸の一部を途中で切断することによって繊度を減
    じてテーパー部を形成してなる請求項4記載の投げ釣り
    用力糸。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017091069A1 (en) * 2015-11-25 2017-06-01 Van Manen Consultancy Leader for fly fishing

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