JP2003338687A - 多層配線基板の製造方法および多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板の製造方法および多層配線基板

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JP2003338687A
JP2003338687A JP2002147369A JP2002147369A JP2003338687A JP 2003338687 A JP2003338687 A JP 2003338687A JP 2002147369 A JP2002147369 A JP 2002147369A JP 2002147369 A JP2002147369 A JP 2002147369A JP 2003338687 A JP2003338687 A JP 2003338687A
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film
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Satoshi Akimoto
聡 秋本
Yuichi Sakaki
祐一 榊
Shinichiro Yamagata
紳一郎 山形
Toshiya Ishii
敏也 石井
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性や吸湿後の接着信頼性に優れた多層配線
基板の製造方法、および多層配線基板を提供する。 【解決手段】少なくとも、(a)ポリイミド系フィルム
の両面に配線パターンを有し、かつ導電性物質を充填さ
せたブラインドビアにより層間を導通せしめてなる第一
のポリイミド系配線フィルムの少なくとも片面に、少な
くともポリイミドフィルムの片面がプラズマにより表面
処理され、かつ他面が導体層を有する第二のポリイミド
系配線フィルムのポリイミド面を内側にして配置し、接
着層を介して積層する工程、(b)前記工程(a)で得
られた積層体の第二のポリイミド系配線フィルムにブラ
インドビアを形成し、ブラインドビアに導電性物質を充
填して層間を導通せしめ、前記導体層を所定の配線パタ
ーンに加工する工程、を含んで多層配線基板を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板の製
造方法に関し、特に、CSP(Chip Scale P
ackage)用及びBGA(Ball Grid Ar
ray)用として好適であり、各層間の密着性が良好で
信頼性の高い多層配線基板を高生産性かつ低コストで製
造することができる多層配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩に伴い、電子情報
端末の小型化、軽量化、高機能化がますます求められて
いる。その結果、プリント配線板に代表される配線基板
においても高密度化を目的として導体回路が多層に形成
された多層配線基板が脚光を浴びてきた。
【0003】従来、接着剤を介してポリイミド系フィル
ムを積層してなる構造を有する多層配線基板の一例とし
て、多層フレキシブルプリント配線板の製造方法を示す
と、ポリイミド系ベースフィルムと導体層を接着剤によ
って接着した基材、あるいは導体上に直接ポリイミド層
を形成した基材を用い、導体層の不要な部分をエッチン
グ除去して複数の導体配線を形成し、ポリイミド等の絶
縁フィルムにアクリルやエポキシ系の接着剤層を形成し
たカバーレイフィルムに必要に応じて金型やドリルによ
り孔加工し、位置を合わせて重ね合わせた後、加熱・加
圧を行いカバーレイフィルム付フレキシブルプリント回
路板とし、更に複数のフレキシブルプリント回路板間に
アクリル系やエポキシ変性したポリイミド系のフィルム
接着剤を挿入し熱圧着することにより多層フレキシブル
プリントプリント基板を製造していた。
【0004】しかしながら、広く一般的に利用されてい
るこの方法では、アクリル系やエポキシ系の接着剤層と
ポリイミド系材料との界面の接着強度が十分ではなく、
高温放置時や吸湿時に接着強度が劣化してしまうという
問題をかかえており、配線基板としての耐熱性や吸湿時
の信頼性が低いといった問題点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のごと
き従来の問題点を解消し、耐熱性や吸湿後の接着信頼性
に優れた多層配線基板の製造方法、および多層配線基板
を提供することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、多層配線基板の製造方法におい
て、少なくとも、(a)ポリイミド系フィルムの両面に
配線パターンを有し、かつ導電性物質を充填させたブラ
インドビアにより層間を導通せしめてなる第一のポリイ
ミド系配線フィルムの少なくとも片面に、少なくともポ
リイミドフィルムの片面がプラズマにより表面処理さ
れ、かつ他面が導体層を有する第二のポリイミド系配線
フィルムのポリイミド面を内側にして配置し、接着層を
介して積層する工程、(b)前記工程(a)で得られた
積層体の第二のポリイミド系配線フィルムにブラインド
ビアを形成し、ブラインドビアに導電性物質を充填して
層間を導通せしめ、前記導体層を所定の配線パターンに
加工する工程、を含んでなることを特徴とする多層配線
基板の製造方法としたものである。また、請求項2にお
いては、第二のポリイミド系配線フィルムの少なくとも
片面に施されるプラズマによる表面処理が、少なくとも
窒素ガスによるプラズマ処理を含むことを特徴とする請
求項1記載の多層配線基板の製造方法としたものであ
る。また、請求項3においては、第二のポリイミド系配
線フィルムのポリイミド表面のX線光電子分光法(XP
S)により測定された窒素の原子濃度が7.0〜20.
0%であることを特徴とする請求項1または2記載の多
層配線基板の製造方法としたものである。また、請求項
4においては、接着層が少なくともエポキシ硬化成分を
含有する熱硬化性接着剤からなることを特徴とする請求
項1〜3記載のいずれかに記載の多層回路基板の製造方
法としたものである。また、請求項5においては、多層
回路基板の製造工程がリール・ツー・リール工法にて連
続製造されることを特徴とする請求項1〜4記載のいず
れかに記載の多層配線基板の製造方法としたものであ
る。また、請求項6においては、請求項1〜5記載のい
ずれかに記載の多層回路基板が、ICチップ搭載用の多
層回路基板であることを特徴とする多層回路基板とした
ものである。また、請求項7においては、請求項1〜5
記載のいずれかに記載の多層回路基板が、多層回路基板
がICパッケージ用のインターポーザーであることを特
徴とする多層回路基板としたものである。
【0007】本発明の多層配線基板の製造方法を用いる
ことにより、接着剤層とポリイミド系絶縁材料層の界面
において、プラズマ処理によりWBL(Week Bo
undary Layer)を物理的除去するクリーニ
ング効果、及びWBLが除去された後のフィルム表面へ
の官能基の導入による化学的効果をもたらすことによ
り、安定した接着強度の確保、及び吸湿後の接着強度の
確保が可能となることから、層間の接着強度信頼性の優
れた多層配線基板を提供することが出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明に係る第一のポリイミド系配線フィルム
は、ポリイミド系フィルムの両面に配線パターンを有
し、かつ導電性物質を充填させたブラインドビアにより
層間を導通せしめてなる。
【0009】ここで、本発明に用いられるポリイミド系
フィルムとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リエーテルイミド等を示し、通常ジアミンと酸無水物と
を反応後、加熱もしくは化学的にイミド化させることに
より得られるが、ポリイミド系フィルムであれば、その
製造方法は特に限定されるものではない。また、配線パ
ターンの形成方法及びブラインドビアによる層間導通方
法は公知の技術を用いることが出来る。
【0010】また、第二のポリイミド系配線フィルム
は、ポリイミド系フィルムの片面がプラズマにより表面
処理され、かつ他面が導体層を有する片面に導体層を有
してなる。
【0011】ここで、本発明におけるプラズマ処理と
は、ポリイミド系フィルムの少なくともポリイミド面を
プラズマ雰囲気下にさらす工程を示す。プラズマを発生
させるためには、例えば、低ガス圧の下で処理槽内に数
センチメートル程度隔てた平行電極板を備え、低ガス圧
の下で該電極板に数百〜数千ボルトの電流、あるいは交
流電圧を印加してグロー放電を開始させることによりプ
ラズマを発生させることができるが、プラズマを発生さ
せる方法としては特にこれらに限定されるものではな
い。
【0012】一般に、高分子フィルム表面には、WBL
(Week Boundary Layer)と呼ばれ
る接着脆弱層、即ちフィルム形成時に安定剤、添加剤、
低分子量樹脂成分等がフィルム表面に優先的にブリード
するために形成される非常に不安定な層が存在すると考
えられている。本発明におけるプラズマによる表面処理
は、このWBLを物理的除去するクリーニング効果、及
びWBLが除去された後のフィルム表面への官能基の導
入による化学的効果をもたらすものである。
【0013】プラズマ処理に用いるガス種としては、例
えば、アルゴン、ヘリウム、窒素、酸素、CF4さらに
はこれらの混合ガス等を例示することができるが、これ
らに限定されるものではない。特にこれらの中でも窒素
ガスによるポリイミド表面の処理は、WBLの除去及び
フィルム表面への官能基の導入効果が高いこと、及びガ
スコストが安価であることから望ましい。
【0014】本発明におけるプラズマ処理によるポリイ
ミド表面の変化は、X線光電子分光法(XPS)等によ
り観察することができる。例えば、窒素プラズマによる
処理を例に挙げると、XPSでプラズマ処理後の窒素原
子濃度(原子%)を測定しすることでポリイミド表面に
窒素プラズマ由来の官能基の導入率を観察することがで
きる。
【0015】プラズマ処理後の窒素原子濃度は、7.0
〜20.0%が望ましい。これは窒素原子濃度が7.0
%未満であると表面改質効果が十分ではなく、窒素原子
濃度が20.0以上であると表面改質が過剰となり、逆
に表面に脆弱層を形成してしまうため、接着強度の信頼
性が低下するからである。
【0016】本発明に用いられる接着層としては、耐熱
性、可撓性、平滑性、低吸水率を有するものであれば特
に限定されるものではないが、エポキシ系接着剤、ゴム
系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリオレフィン系接着
剤、アクリル系接着剤等を用いることができる。これら
の中でも、特に、少なくともエポキシ硬化成分を系内に
有している熱硬化性接着剤が望ましい。これは、熱可塑
性接着剤が融点以上の加工温度で再び可塑性を示してし
まうのに対して、エポキシ硬化成分を系内に有する熱硬
化性接着剤は、積層後に熱硬化させることにより耐熱性
を向上させることができ、信頼性に優れる硬化物を与え
ることができるからである。
【0017】少なくともエポキシ硬化成分を含有してな
ることを特徴とする接着剤としては、エポキシ系接着剤
はもちろんのこと、アクリル系材料にエポキシ硬化成分
含有した接着剤、ポリイミド系材料にエポキシ硬化成分
を含有した接着剤、ゴム系材料にエポキシ硬化成分を含
有した接着剤等を例示することができるが、これらに限
定するものではなく、接着剤にエポキシ硬化成分が少し
でも含有されている接着剤であれば何れの接着剤でも構
わない。
【0018】本発明におけるエポキシ硬化成分とは、エ
ポキシ化合物と反応する全ての硬化系を意味し、例え
ば、エポキシ化合物とアミン類との硬化反応、エポキシ
化合物とカルボン酸類との硬化反応、エポキシ化合物と
フェノール類との硬化反応、エポキシ化合物と酸無水物
類との硬化反応、エポキシ化合物とポリアミド樹脂との
硬化反応、イミダゾール類によるエポキシ化合物の硬化
反応、潜在性硬化剤によるエポキシ化合物の硬化反応、
更にはこれらの組み合わせ等による硬化反応を例示する
ことができるが、これらに限定するものではない。
【0019】本発明における積層方法、即ち、ポリイミ
ド系フィルムの両面に配線パターンを有し、かつ導電性
物質を充填させたブラインドビアにより層間を導通せし
めてなる第一のポリイミド系配線フィルムに、少なくと
もポリイミドフィルムの片面がプラズマにより表面処理
され、かつ他面が導体層を有する第二のポリイミド系配
線フィルムを、接着層を介して積層し積層体を形成する
工程の装置としては、特に限定するものではないが、通
常のプレスやラミネーター等の積層装置を利用でき、よ
り好ましくは気泡やボイドの発生を防ぐためには真空プ
レスや真空ラミネーターの利用が望ましい。また生産性
に優れるという理由によりリール・ツー・リール方式で
生産することが望ましい。
【0020】また本発明における積層方法としては、こ
れに限定させるものではないが、例えば、ポリイミド系
フィルムの両面に配線パターンを有し、かつ導電性物質
を充填させたブラインドビアにより層間を導通せしめて
なる第一のポリイミド系配線フィルム、接着フィルム、
少なくともポリイミドフィルムの片面がプラズマにより
表面処理され、かつ他面が導体層を有する第二のポリイ
ミド系配線フィルムを同時に積層する方法、ポリイミド
系フィルムの両面に配線パターンを有し、かつ導電性物
質を充填させたブラインドビアにより層間を導通せしめ
てなる第一のポリイミド系配線フィルム上に接着層を塗
布、またはラミネートにより形成した後、少なくともポ
リイミドフィルムの片面がプラズマにより表面処理さ
れ、かつ他面が導体層を有する第二のポリイミド系配線
フィルムを積層する方法、予め少なくともポリイミドフ
ィルムの片面がプラズマにより表面処理され、かつ他面
が導体層を有する第二のポリイミド系配線フィルムのポ
リイミド側に接着層を塗布、またはラミネートにより形
成しておき、これをポリイミド系フィルムの両面に配線
パターンを有し、かつ導電性物質を充填させたブライン
ドビアにより層間を導通せしめてなる第一のポリイミド
系配線フィルムに積層する方法等が例示できる。
【0021】これらの積層方法は、ポリイミド系フィル
ムの両面に配線パターンを有し、かつ導電性物質を充填
させたブラインドビアにより層間を導通せしめてなる第
一のポリイミド系配線フィルムに片面ずつ積層する場合
と、両面同時に積層する場合とがあるが、特に限定され
るものではないが、生産性に優れる点で両面同時に積層
することが望ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を図面を用いて具
体的に説明するが、これに限定されるものではない。
【0023】(実施例1)ポリイミド系フィルム1の両
面に銅箔を付けたフレキシブルプリント回路用基板(新
日鐵化学(株)製 商品名エスパネックス)をレーザー加
工によりブラインドビアを形成した後、通常の無電解め
っき及び電解めっきによりめっき銅でブラインドビア内
を充填することにより層間の導通を接続せしめた後、所
定の回路加工を施し、両面に配線パターン2を有しかつ
導電性物質を充填させたブラインドビアにより層間を導
通せしめてなる第一のポリイミド系配線フィルム9(図
1(a)参照)を得た。
【0024】得られた第一のポリイミド系配線フィルム
の両面に、エポキシ系接着フィルム(日立化成(株)製
商品名AS2700)を接着層3が内側を向くように
配置し、真空プレスを用い120℃、5kg/cm2
60秒で仮圧着を行った。さらにポリエチレンテレフタ
レートの剥離フィルムを剥離した後、窒素ガス雰囲気中
で、圧力50Paで5分間ポリイミド面にプラズマ処理
を施した。次にポリイミド系フィルム4の片面に銅箔
(導体層5)を付けた第二のポリイミド系配線フィルム
10である片面銅箔付きプレキシブル回路用基板(新日
鐵化学(株)製 商品名エスパネックス)のポリイミド面
を、銅箔面が外側を向くように順に配置し真空プレスを
用い150℃、10kg/cm2、1時間加熱・圧着を
行い積層した(図1(b)参照)。得られた積層基板の表
裏に、レーザー加工によりブラインドビア6を形成した
後、通常の無電解めっき及び電解めっきを行い、めっき
銅でブラインドビア内を充填することにより層間の導通
を接続せしめた後(図1(c)参照)、配線パターン7の
形成、カバーレイフィルムの積層、外形加工を行い、4
層の導体層を有する多層配線基板8を得た(図1(d)参
照)。
【0025】(実施例2)実施例1のプラズマ処理時間
を1分に代えた以外は実施例1と同様にして4層の導体
層を有する多層配線基板を得た。
【0026】(実施例3)実施例1のプラズマ処理時の
圧力を10Paに代えた以外は実施例1と同様にして4
層の導体層を有する多層配線基板を得た。
【0027】(実施例4)実施例1のプラズマ処理時間
を1分に、またプラズマ処理時の圧力を10Paに代え
た以外は実施例1と同様にして4層の導体層を有する多
層配線基板を得た。
【0028】(実施例5)実施例1のエポキシ系接着フ
ィルム(日立化成(株)製 商品名AS2700)をア
クリル系接着フィルム(デュポン(株)製 商品名パイ
ララックスWA)、真空プレスの仮圧着温度を180
℃、加熱圧着条件を250℃で1時間に代えた以外は実
施例1と同様にして4層の導体層を有する多層配線基板
を得た。
【0029】(実施例6)実施例1のエポキシ系接着フ
ィルム(日立化成(株)製 商品名AS2700)を合
成ゴム/エポキシ系接着フィルム(スリーボンド(株)
製 商品名TB1650)、真空プレスの仮圧着温度を
100℃、加熱圧着条件を100℃で2時間、更に13
0℃で3時間に代えた以外は実施例1と同様にして4層
の導体層を有する多層配線基板を得た。
【0030】(実施例7)実施例1の市販の両面銅箔付
きフレキシブルプリント回路用基板(新日鐵化学(株)製
商品名エスパネックス)と片面銅箔付きフレキシブル
回路用基板(新日鐵化学(株)製 商品名エスパネック
ス)をそれぞれ市販の両面銅箔付きフレキシブルプリン
ト回路用基板(宇部興産(株)製 商品名ユピセル)と
片面銅箔付きプレキシブル回路用基板(宇部興産(株)
製 商品名ユピセル)に代えた以外は実施例1と同様に
して4層の導体層を有する多層配線基板を得た。
【0031】(実施例8)実施例1の市販の両面銅箔付
きフレキシブルプリント回路用基板(新日鐵化学(株)製
商品名エスパネックス)と片面銅箔付きプレキシブル
回路用基板(新日鐵化学(株)製 商品名エスパネック
ス)をそれぞれ市販の両面銅箔付きフレキシブルプリン
ト回路用基板(三井化学(株)製 商品名ネオフレック
ス)と片面銅箔付きプレキシブル回路用基板(三井化学
(株)製 商品名ネオフレックス)に代えた以外は実施
例1と同様にして4層の導体層を有する多層配線基板を
得た。
【0032】(比較例1)実施例1の第二のポリイミド
系配線フィルムである片面銅箔付きプレキシブル回路用
基板(新日鐵化学(株)製 商品名エスパネックス)のポ
リイミド面にプラズマ処理を施さなかった以外は、実施
例1と同様にして4層の導体層を有する多層配線基板を
得た。
【0033】(比較例2)実施例1のプラズマ処理時の
圧力を大気圧で行った以外は実施例1と同様にして4層
の導体層を有する多層配線基板を得た。
【0034】(比較例3)実施例1のプラズマ処理時間
を30分に代えた以外は実施例1と同様にして4層の導
体層を有する多層配線基板を得た。
【0035】(比較例4)実施例7の第二のポリイミド
系配線フィルムである片面銅箔付きプレキシブル回路用
基板(宇部興産(株)製 商品名ユピセル)のポリイミド
面にプラズマ処理を施さなかった以外は、実施例7と同
様にして4層の導体層を有する多層配線基板を得た。
【0036】(比較例5)実施例8の第二のポリイミド
系配線フィルムである片面銅箔付きプレキシブル回路用
基板(三井化学(株)製 商品名ネオフレックス)のポリ
イミド面にプラズマ処理を施さなかった以外は、実施例
8と同様にして4層の導体層を有する多層配線基板を得
た。
【0037】(処理後元素比の測定)X線光電子分光法
(XPS)によりプラズマ処理後のポリイミド表面に対
して窒素原子濃度(原子%)を測定した。装置は日本電
子(株)製IPS−90MXVを用い、X線にはMgK
αを使用し、出力は100Wとした。
【0038】(接着強度の測定)実施例1〜8及び比較
例1〜5によって得られた4層の導体層を有する多層配
線基板に対して、PCT投入前及びPCT投入後のそれ
ぞれの多層配線基板から導体層のない部分から選択的に
5mm×30mmの大きさに切り出し、T型剥離(剥離
速度:50mm/min)にて接着層と第二のポリイミ
ド系配線フィルムのポリイミド界面の接着強度を測定し
た。
【0039】(PCT)実施例1〜8及び比較例1〜5
によって得られた4層の導体層を有する多層配線基板に
対して、121℃、100%不飽和の環境下、168時
間プレッシャー・クッカー・テスト(PCT)を行っ
た。PCT後、外観を光学顕微鏡で観察を行い、外観上
問題が無かったものを○、層間の剥離等で外観上問題が
あったものを×として表1に記載した。
【0040】(リフロー耐性試験)実施例1〜8及び比
較例1〜5によって得られた4層の導体層を有する多層
配線基板を、85℃、85%の環境下、168時間前処
理を行った後、260℃を10秒以上の条件で3回、リ
フロー炉に投入した。試験後、外観を光学顕微鏡で観察
した。外観上問題が無かったものを○、層間の剥離等で
外観上問題があったものを×として表1に記載した。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、比較例1〜5は
いずれもPCT後の接着強度の低下が著しく、比較例
1、比較例4、比較例5(いずれもプラズマ処理を施さ
なかった場合)ではPCT及びリフロー試験とも外観上
の異常が観測され、比較例2では表面処理(改質)が十
分ではなかったことから外観上の異常が観測された。ま
た比較例5では表面処理(改質)が過剰であったことか
らリフロー試験後に外観上の異常が観測された。
【0043】これらの比較例1〜5に対して、実施例1
〜8ではPCT後の接着強度の低下が非常に少ないこと
から、PCT及びリフロー試験で合格することができ、
目的の諸特性、即ち、耐熱性、及び吸湿時の接着信頼性
に優れた多層配線基板を提供することができた。
【0044】以上の結果より、本発明の多層配線基板の
製造方法は、安定した接着強度の確保、及び吸湿後の接
着強度の確保が可能となることから、層間の接着強度信
頼性の優れた多層配線基板を提供することができること
が判明した。
【0045】
【発明の効果】本発明の多層配線基板の製造方法を用い
ることにより、接着剤層とポリイミド系絶縁材料層の界
面において、プラズマ処理によりWBL(Week B
oundary Layer)を物理的除去するクリー
ニング効果、及びWBLが除去された後のフィルム表面
への官能基の導入による化学的効果をもたらすことによ
り、安定した接着強度の確保、及び吸湿後の接着強度の
確保が可能となることから、層間の接着強度信頼性の優
れた多層配線基板を提供することが出来る。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ポリイミド系フィルム 2 配線パターン 3 接着層 4 ポリイミド系フィルム 5 導体層 6 ブラインドビア 7 配線パターン 8 多層配線基板 9 第一のポリイミド系配線フィルム 10 第二のポリイミド系配線フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/12 H01L 23/12 N (72)発明者 石井 敏也 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 5E346 AA12 AA15 AA32 AA43 CC02 CC10 CC32 DD02 DD12 DD32 EE06 EE12 EE18 FF04 FF22 FF45 GG15 GG17 GG22 GG28 HH11 HH18 HH40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層配線基板の製造方法において、少なく
    とも、(a)ポリイミド系フィルムの両面に配線パター
    ンを有し、かつ導電性物質を充填させたブラインドビア
    により層間を導通せしめてなる第一のポリイミド系配線
    フィルムの少なくとも片面に、少なくともポリイミドフ
    ィルムの片面がプラズマにより表面処理され、かつ他面
    が導体層を有する第二のポリイミド系配線フィルムのポ
    リイミド面を内側にして配置し、接着層を介して積層す
    る工程、(b)前記工程(a)で得られた積層体の第二
    のポリイミド系配線フィルムにブラインドビアを形成
    し、ブラインドビアに導電性物質を充填して層間を導通
    せしめ、前記導体層を所定の配線パターンに加工する工
    程、を含んでなることを特徴とする多層配線基板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】第二のポリイミド系配線フィルムの少なく
    とも片面に施されるプラズマによる表面処理が、少なく
    とも窒素ガスによるプラズマ処理を含むことを特徴とす
    る請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】第二のポリイミド系配線フィルムのポリイ
    ミド表面のX線光電子分光法(XPS)により測定され
    た窒素の原子濃度が7.0〜20.0%であることを特
    徴とする請求項1または2記載の多層配線基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】接着層が少なくともエポキシ硬化成分を含
    有する熱硬化性接着剤からなることを特徴とする請求項
    1〜3記載のいずれかに記載の多層回路基板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】多層回路基板の製造工程がリール・ツー・
    リール工法にて連続製造されることを特徴とする請求項
    1〜4記載のいずれかに記載の多層配線基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5記載のいずれかに記載の多層
    回路基板が、ICチップ搭載用の多層回路基板であるこ
    とを特徴とする多層回路基板。
  7. 【請求項7】請求項1〜5記載のいずれかに記載の多層
    回路基板が、多層回路基板がICパッケージ用のインタ
    ーポーザーであることを特徴とする多層回路基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014192421A1 (ja) * 2013-05-31 2014-12-04 住友ベークライト株式会社 プリント配線板および半導体装置

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