JP2003338260A - 半導体光電面とその製造方法、及びこの半導体光電面を用いた光検出管 - Google Patents

半導体光電面とその製造方法、及びこの半導体光電面を用いた光検出管

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JP2003338260A
JP2003338260A JP2002146567A JP2002146567A JP2003338260A JP 2003338260 A JP2003338260 A JP 2003338260A JP 2002146567 A JP2002146567 A JP 2002146567A JP 2002146567 A JP2002146567 A JP 2002146567A JP 2003338260 A JP2003338260 A JP 2003338260A
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photocathode
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泰行 河野
Toshimitsu Nagai
俊光 永井
Hiroshi Hasegawa
寛 長谷川
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Hamamatsu Photonics KK
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    • H01J43/08Cathode arrangements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の光検出管においても効果的に光電面近
傍の残留ガスのゲッタリングができる半導体光電面及び
光検出管を提供する。 【解決手段】 本発明の半導体光電面は、支持基板10
と、この支持基板10上に複数の半導体層を積層して形
成され、被検出光の入射に応答して光電子放出面341
より光電子を放出する光電面30と、支持基板10の少
なくとも一部と光電面30の一部とを被覆するように膜
状に形成され、光電面にオーミック接触させられた膜状
金属電極35と、を備え、膜状金属電極30はチタンを
含み、膜状金属電極35に被覆されていない光電面30
の露出部分である光電子放出面341は電子親和力が負
の状態とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電子放出面の電
子親和力が負の状態とされている半導体光電面(NEA
半導体光電面)とその製造方法、及びこの半導体光電面
を用いた光検出管(光電管、光電子増倍管等)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光電子増倍管等の光検出管において、光
電面近傍の残留ガスは計測時のノイズ(アフターパル
ス)の原因となるため、光電面近傍の残留ガスを排除す
ることは重要である。特に光電子増倍管においては光電
面と第1ダイノード(二次電子増倍部)との間の残留ガ
スを排除し真空管内を高真空にすることがアフターパル
スを軽減する上で非常に重要である。従来は光電子増倍
管内を高真空にするため、真空管内のチタンワイヤーを
スパッタさせて残留ガスをゲッタリングする方法が知ら
れていた。
【0003】また、光半導体装置のキャップとヘッダで
構成される空間のアウトガスの活動を阻止するための技
術として、特開平7−335777号公報には空間内に
チタンやクロムなどのゲッタリング作用を有する金属を
存在させる技術が記載されている。光電子増倍管等にお
いても、アフターパルスの原因となる光電面近傍の残留
ガスをゲッタリングするためにはチタンやクロムなどゲ
ッタリング作用を有するゲッターを光電面の近傍に設け
るのが効果的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小型の
光電子増倍管等の場合は内部のスペースが小さいため、
光電面の近傍に従来のチタンワイヤーを用いたゲッター
を設けることは極めて困難である。特に光電子増倍管に
おいては、光電面と第1ダイノードとの間に従来のゲッ
ターを設ければゲッターとダイノードとの距離が近くな
ってしまうため、ゲッター活性化時の熱の影響でカソー
ド感度やゲインの著しい劣化など、特性に悪影響を与え
てしまう。
【0005】そこで内部スペースの小さい小型の光電子
増倍管等においても効果的に光電面近傍の残留ガスのゲ
ッタリングができるようにし、光電子増倍管等の小型化
を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の半導体光電面は、支持基板と、この支持基
板上に複数の半導体層を積層して形成され、被検出光の
入射に応答して光電子放出面より光電子を放出する光電
面と、支持基板の少なくとも一部と光電面の一部とを被
覆するように膜状に形成され、光電面にオーミック接触
させられた膜状金属電極と、を備え、膜状金属電極はチ
タンを含み、膜状金属電極に被覆されていない光電面の
露出部分である光電子放出面は電子親和力が負の状態と
されている。
【0007】膜状金属電極は金属チタンからなることを
特徴としてもよく、チタンとクロムが積層された構造の
膜状金属電極であることを特徴としてもよく、チタンと
クロムの混合物であることを特徴としてもよい。
【0008】これにより、膜状金属電極が光電面を電気
的に接続し、光電面に電子を供給するオーミック電極と
して働くばかりでなく、電極に含まれているチタンの活
性化による残留ガスのゲッタリング作用を発揮しゲッタ
ーとして働くこととなる。さらに、チタンを含む膜状の
電極が光電面の近傍に設置されることとなるので、光電
面近傍の残留ガスを効果的にゲッタリングできることと
なる。また、この電極は膜状であるため占有する容積が
小さく、光電子増倍管等の内部にも容易に設置が可能で
あるため光電子増倍管等の小型化を図ることができる。
【0009】また、上述した半導体光電面の製造方法
は、複数の半導体層を積層してなる光電面を支持基板上
に形成する第1工程と、支持基板の少なくとも一部と光
電面の一部とを被覆すると共に、光電面にオーミック接
触する膜状金属電極を形成する第2工程と、真空中で支
持基板、光電面および膜状金属電極を加熱することによ
りヒートクリーニングする第3工程と、膜状金属電極に
被覆されていない光電面の露出部分である光電子放出面
を活性化処理して電子親和力を負の状態とする第4工程
と、を備えている。
【0010】これにより、第2工程において形成された
膜状金属電極に含まれるチタンが、第3工程のヒートク
リーニングの際の加熱により活性化し、ゲッタリング作
用を発揮することとなる。すなわち、第2工程のヒート
クリーニング工程がそのままチタンを活性化させる工程
によりゲッタリング作用を奏することとなり、従来は別
途必要であったゲッタリング工程が不要となる。
【0011】上述した半導体光電面を用いた光検出管
は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体光電面
により構成される陰極と、半導体光電面の光電子放出面
から放出された光電子を収集する陽極と、陰極と陽極を
内部に収容する真空容器と、を備えている。
【0012】また、上述した半導体光電面を用いた光検
出管は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体光
電面により構成される陰極と、半導体光電面の光電子放
出面から放出された光電子を二次電子増倍する二次電子
増倍部と、二次電子増倍された電子を収集する陽極と、
陰極、二次電子増倍部および陽極を内部に収容する真空
容器と、を備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施形態の半導体光
電面を図を参照しながら説明する。可能な場合には、同
一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略
する。
【0014】図1(a)は光電面30及びガラス面板1
0を真空側から見た平面図であり、図1(b)は図1
(a)に示した光電面30及びガラス面板10のI−I
矢印断面図である。但し、図1(b)は説明のため縦方
向の拡大率が横方向拡大率よりも大きくなっている。ま
た、図1(b)の下側から被検出光(hν)が光電面3
0に入射し、図1(b)の光電面の上側の領域が真空状
態に設定されている。図1(b)に示すとおり、光電面
30はガラス面10上に複数の半導体層を積層して形成
されている。ガラス面板10(支持基板)上にSi3N4
らなる反射防止膜32が、検出対象である被検出光の波
長に応じた膜厚をもってSiO2からなる接着層31を介し
て密着して形成されている。
【0015】反射防止膜32上にはp型AlGaAsPから
なる厚さ0.01μm以上の窓層33が、エピタキシャル
層として形成されている。図1(b)の矢印で示すよう
に、被検出光(hν)がガラス面板10から入射する
と、ガラス面板10と反射防止膜32とを減衰すること
なく透過し、透過した光のうち被検出光よりも短波長の
光は窓層33で遮断される。そして窓層33上には、窓
層33よりもバンドギャップエネルギが小さいp型GaAs
Pからなる厚さ0.1〜2μmの光吸収層34がエピタ
キシャル層として形成されており、窓層33を透過した
被検出光を吸収して光電子を放出する。
【0016】光吸収層34上面中央部にはCs2Oから
なる活性層38が均一に極薄く形成され光吸収層34上
面の仕事関数を十分低下させるため、光吸収層34の光
電子放出面341は電子親和力が負となった状態、いわ
ゆるNEA(Negative Electron Affinity)状態となっ
ている。そのため、入射した光により発生した多くの光
電子が消滅することなく活性層38近傍に到達したとき
に容易に外部に放出される。
【0017】また、光吸収層34の光電子放出面341
側にオーミック接触し、金属チタンからなる膜状チタン
電極35(膜状金属電極)が形成されている。膜状チタ
ン電極35は膜厚約50nmで光吸収層34上面周縁部
からガラス面板10の周縁部の方向へかけて形成され、
光吸収層34が電気的に接続できるようになっている。
【0018】膜状チタン電極35は光吸収層34の上面
周縁部を被覆し、ガラス面板10の周縁部の方向へ連続
的に連なって、ガラス面板10を被覆するように形成さ
れている。光吸収層34の上面中心部分は膜状電極35
に被覆されておらず、ガラス面板方向から入射した被検
出光により発生した光電子を透過させるようになってい
る。
【0019】上述した半導体光電面の作用について説明
する。上述した半導体光電面は光電子放出面341にオ
ーミック接触する膜状の電極35の材質として金属チタ
ンを用いている。このことにより、膜状の電極35が光
電面30を電気的に接続し、光電面30に電圧を印加す
るオーミック電極として働くばかりでなく、チタンの活
性化による残留ガスのゲッタリング作用を発揮しゲッタ
ーとして働くこととなる。
【0020】金属チタンからなる膜状の電極35が光電
面30の近傍に設置されることとなるので、光電面近傍
の残留ガスを効果的にゲッタリングできることとなる。
また、この電極35は膜状であるため従来のチタンワイ
ヤーを用いたゲッターよりも占有する容積が小さい。こ
のため、小型の光電子増倍管等の内部にも容易に設置が
可能であり、本実施形態の半導体光電面を用いれば光電
子増倍管等の小型化を図ることができる。
【0021】上述した半導体光電面において、活性層3
8はCs2Oのようなアルカリ金属の酸化物に限るものでは
なく、アルカリ金属又はそのフッ化物でもよい。また、
光吸収層34はGaAsPに限るものではなく、GaP、GaN、
又はGaAs等のIII-V族化合物やダイヤモンド等のIV族
の材料でもよい。
【0022】また、上述した半導体光電面においては、
膜状金属電極として金属チタンからなる電極を用いてい
るが、半導体光電面の光電子放出面にオーミック接触さ
せてクロム膜を形成し、その真空側に重ねて膜状のチタ
ン膜を形成し、クロムとチタンの2層構造の膜状金属電
極としてもよい。クロムは接着性が良いという性質があ
るので、クロム膜を介してチタン膜を形成することによ
り半導体光電面と膜状金属電極との接着性が良くなる。
【0023】また、膜状金属電極に含まれるチタンが活
性化しゲッタリング作用を発揮するため、チタン膜の少
なくとも一部が真空側に露出していることが必要である
が、半導体光電面にオーミック接触する膜状金属電極は
2層構造に限らず3層以上の多層構造であってもよい。
さらに、真空側にチタンが昇華しゲッタリング作用を発
揮すれば、他の金属(例えばクロム)とチタンを混合し
た混合物を光電子放出面にオーミック接触する膜状金属
電極としてもよい。
【0024】次に、上述した半導体光電面の製造方法を
説明する。図2は半導体光電面の製造過程における中間
物の断面図である。まず第1工程として、GaAsからなる
半導体基板37上にエッチングストップ層36、光吸収
層34及び窓層33を順次エピタキシャル成長させ、半
導体多層膜を作製する(図2(a)参照)。その後、C
VD法を用いて窓層33の上に反射防止膜32を形成
し、更にSiO2からなる接着層31を堆積させる(図2
(b)参照)。
【0025】そして、円盤状のガラス面板10を真空中
又は不活性ガス中で約550℃に加熱して接着層31と
熱融着させる(図2(c)参照)。これを室温まで冷や
した後、ウエットエッチングにより半導体基板37とエ
ッチングストップ層36を除去し光吸収層34を露出さ
せる(図2(d)参照)。次に第2工程として、光吸収
層34の光電子放出面側に接触させ、光電面30以外の
部分に蒸着によりチタン膜を堆積させ、膜状チタン電極
35を形成する(図2(e)参照)。
【0026】次に第3工程として、得られた光電面30
をガラス面板10ごと真空中で約700℃に加熱し、ヒ
ートクリーニングを行う。最後に第4工程として、光電
子放出面を活性化処理して電子親和力を負の状態とする
ため、真空中で活性層38を形成する(図2(f)参
照)。
【0027】上述した製造方法の作用について説明す
る。膜状チタン電極35の形成(第2工程)をヒートク
リーニング工程(第3工程)よりも前に行うので、ヒー
トクリーニング工程において、既に形成されている膜状
電極35の材質であるチタンが加熱により活性化するこ
ととなり、活性化したチタンがゲッタリング作用を発揮
することとなる。すなわち、ヒートクリーニング工程が
そのままチタンを活性化させる工程を兼ねることとな
り、従来は別途必要であったゲッタリング工程が不要と
なる。
【0028】本発明の半導体光電面の製造方法は、上述
した実施形態に限定されるものではない。上述した製造
方法の第2工程では、チタン膜を光電面に直接接触させ
て膜状金属電極を形成しているが、本発明では、他の金
属(例えばクロム)を光電面に接触させて金属膜を形成
した後、さらにその真空管側にチタン膜を重ねて形成す
ることによってチタンと他の金属が積層された構造の膜
状金属電極を形成してもよい。また、膜状金属電極はチ
タン膜に限られず、チタンとクロムの混合物を膜状にし
た電極を形成してもよい。
【0029】次に、上述した半導体光電面を用いた光検
出管の実施形態について説明する。図3は上述した半導
体光電面を用いた光検出管の断面図である。この光検出
管はメタルチャンネル型ダイノード(二次電子増倍部)
を有する光電子増倍管であり、ガラス面板の真空管内側
に密着するように光電面が設けられたいわゆる透過型の
光電面30を有する。
【0030】また、この光電子増倍管の半導体光電面3
0は陰極を構成しており、半導体光電面から放出された
光電子を二次電子増倍するダイノード12と、電子を収
集する陽極13と、陰極及び陽極を内部に収納する真空
管11(真空容器)を有している。光電面30はガラス
面板10の真空管内側に密着するように設けられてお
り、光電面30の光電子放出面には膜状チタン電極35
がオーミック接触している。ガラス面板10は真空管1
1の本体を構成する筒体の一方の端部に固着されてお
り、真空管11を構成する筒体の他方の端部もガラスを
用いて気密に封止され、真空管11の内部を真空状態に
保持している。
【0031】光電面30は膜状チタン電極35、カソー
ドコンタクト15、集束電極14及びカソード電気リー
ド17を介して外部に接続されている。光電面30と膜
状チタン電極35はオーミック接触しているので、光電
面30は外部より電子の供給を受けるようになってい
る。真空管11内の他方の端部には陽極13が設置され
ており、陽極13の電位はアノード電気リード18を介
して所定の電位とされている。
【0032】ダイノード部12は光電面30と陽極との
間に設置され、光電面30から放出された光電子を順次
増倍するメタルチャンネルダイノード12a、12b、
12c、12d、12e、12f、12g、12hと、
ダイノード12hで増倍され陽極13に設けられた開口
を通過した電子を反射(増倍)させ再び陽極13に入射
させる反射型最終段ダイノード12iとからなる。メタ
ルチャンネルダイノード12a〜12hは多段繰り返し
て設置された形状になっている。光電面30は膜状チタ
ン電極35、カソードコンタクト15、集束電極14及
びカソード電気リード17を介して、陽極13よりも低
い電位に保持されている。各メタルチャンネルダイノー
ド12には光電面30に対して正のブリーダ電圧が印加
されており、陽極13に近づくにつれて段ごとに電圧が
増加するように分配して印加されている。そして、陽極
13はダイノード12hに対して正の電圧が印加されて
いる。
【0033】被検出光が光電子増倍管の光電面30に入
射すると、光電面30から光電子が放出され、放出され
た光電子は第1段ダイノード12aに入射される。第1
段ダイノード12aでは入射した光電子数に対して数倍
の数の2次電子が放出され、引続き第2段ダイノード1
2bに加速して入射する。第2段ダイノード12bにお
いても第1段ダイノード12aと同様に入射した電子数
に対して数倍の2次電子が放出される。これを9回繰り
返すことによって、光電面30から放出された光電子は
最終的に約100万倍程度に増倍され、2次電子が陽極
13で集められ出力信号電流として取り出される。
【0034】上述した光電子増倍管の組立工程は以下の
通りである。まず、ガラス面板10(アルカリ未活性の
光電面30、膜状チタン電極35が既に形成済み)、I
nリング4、側管5、ベース6をそれぞれトランスファ
ー装置に導入する。このとき側管5とベース6は既に別
の装置内で抵抗溶接されている状態で導入される。次
に、アルカリ未活性の光電面30をヒートクリーニング
し、更にアルカリにより活性化をする。ダイノード部1
2についてはチャンバーごとヒータで加熱しガス出しを
行った後、アルカリにより活性化する。最後にInリン
グ4とガラス面板10とを側管5へ加圧してシールす
る。
【0035】次に、上述した光電子増倍管の作用につい
て説明する。この光電子増倍管は、上述した半導体光電
面を使用しているので、膜状チタン電極35のチタンの
活性化による残留ガスのゲッタリング作用を発揮しゲッ
ターとして働くこととなる。金属チタンからなる膜状の
電極35が光電面30の近傍に設置されることとなるの
で、光電面近傍の残留ガスを効果的にゲッタリングでき
ることとなる。
【0036】また、この電極35は膜状であるため従来
のチタンワイヤーを用いたゲッターよりも占有する容積
が小さい。このため、本実施形態のような小型の光電子
増倍管等の内部においても容易に設置が可能であり、光
電子増倍管等の小型化を図ることができる。また、従来
のゲッターを用いた光電子増倍管のようにダイノード等
の他の部品に近い位置で発熱させる必要もないため、ダ
イノード等の特性に悪影響を与えることもない。
【0037】また、従来の方法ではチタンワイヤに給電
するためのリード線を真空管外から真空管中に通す必要
があった。一方、本実施形態ではこのリード線が不要と
なり真空管の密閉性が向上するため、真空管内の真空度
向上の点においても有効である。
【0038】本発明の光検出管は、上述した実施形態に
限定されるものではない。上述した光検出管管はメタル
チャンネル型ダイノードを有する光電子増倍管であり、
特にアフターパルス軽減が求められている点や、小型で
チタンのゲッターを設置するのが困難である点で本発明
を適用する光検出管として好適である。しかし、本発明
はサーキュラケージ型ダイノード、ボックスアンドグリ
ッド型ダイノード、ラインフォーカス型ダイノード、ベ
ネシアンブラインド型ダイノード、メッシュ型ダイノー
ド、マイクロチャンネルプレート型ダイノード等の他の
型のダイノードを有する光電子増倍管にも適用が可能で
ある。
【0039】また、本発明はマルチチャンネルプレート
を有する光電子増倍管にも適用が可能である。また、イ
メージインテンシファイヤー管、マルチアノード光電子
増倍管、超高速測光ストリーク管、二次元微弱光測光用
フォトカウンティングイメージ管等の二次元高感度検出
器にも適用が可能である。さらに、ダイノード部を有し
ない光電管、ストリーク管にも適用が可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明の半導体光電面によれば、内部ス
ペースの小さい小型の光電子増倍管等に用いても、アフ
ターパルスの原因となる光電面近傍の残留ガスを効果的
にゲッタリングすることができ、光電子増倍管等の小型
化を図ることができる。さらに、部品点数や組立工程の
減少も達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は光電面30及びガラス面板10を真空
側から見た平面図であり、(b)は(a)に示した光電
面30及びガラス面板10のI−I矢印断面図である。
【図2】半導体光電面の製造過程における中間物の断面
図である。。
【図3】実施形態の光検出管の断面図である。
【符号の説明】
4…Inリング、5…側管、6…ベース、10…ガラス
面板、11…真空管、12…ダイノード部、13…陽
極、14…集束電極、15…カソードコンタクト、17
…カソード電気リード、18…アノード電気リード、3
0…光電面(半導体光電面)、31…接着層、32…反
射防止膜、33…窓層、34…光吸収層、341…光電
子放出面、35…膜状チタン電極、36…エッチングス
トップ層、37…半導体基板、38…活性層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 寛 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 5C027 EE01 EE05 EE07 5C235 CC04 CC05 CC09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と、 この支持基板上に複数の半導体層を積層して形成され、
    被検出光の入射に応答して光電子放出面より光電子を放
    出する光電面と、 前記支持基板の少なくとも一部と前記光電面の一部とを
    被覆するように膜状に形成され、前記光電面にオーミッ
    ク接触させられた膜状金属電極と、を備え、 前記膜状金属電極はチタンを含み、前記膜状金属電極に
    被覆されていない前記光電面の露出部分である前記光電
    子放出面は電子親和力が負の状態とされていることを特
    徴とする半導体光電面。
  2. 【請求項2】 前記膜状金属電極は金属チタンからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体光電面。
  3. 【請求項3】 前記膜状金属電極はチタンとクロムが積
    層された構造の膜状金属電極であることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体光電面。
  4. 【請求項4】 前記膜状金属電極はチタンとクロムの混
    合物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体光
    電面。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の半
    導体光電面により構成される陰極と、 前記半導体光電面の前記光電子放出面から放出された光
    電子を収集する陽極と、 前記陰極と前記陽極を内部に収容する真空容器と、を備
    える光検出管。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の半
    導体光電面により構成される陰極と、 前記半導体光電面の前記光電子放出面から放出された光
    電子を二次電子増倍する二次電子増倍部と、 二次電子増倍された電子を収集する陽極と、 前記陰極、前記二次電子増倍部および前記陽極を内部に
    収容する真空容器と、を備える光検出管。
  7. 【請求項7】 複数の半導体層を積層してなる光電面を
    支持基板上に形成する第1工程と、 前記支持基板の少なくとも一部と前記光電面の一部とを
    被覆すると共に、前記光電面にオーミック接触する膜状
    金属電極を形成する第2工程と、 真空中で前記支持基板、前記光電面および前記膜状金属
    電極を加熱することによりヒートクリーニングする第3
    工程と、 前記膜状金属電極に被覆されていない前記光電面の露出
    部分である前記光電子放出面を活性化処理して電子親和
    力を負の状態とする第4工程と、を備える半導体光電面
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記膜状金属電極は金属チタンからなる
    ことを特徴とする請求項7に記載の半導体光電面の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記膜状金属電極はチタンとクロムが積
    層された構造の膜状金属電極であることを特徴とする請
    求項7に記載の半導体光電面の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記膜状金属電極はチタンとクロムの
    混合物であることを特徴とする請求項7に記載の半導体
    光電面の製造方法。
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