JP4753303B2 - 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置 - Google Patents

光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4753303B2
JP4753303B2 JP2006081996A JP2006081996A JP4753303B2 JP 4753303 B2 JP4753303 B2 JP 4753303B2 JP 2006081996 A JP2006081996 A JP 2006081996A JP 2006081996 A JP2006081996 A JP 2006081996A JP 4753303 B2 JP4753303 B2 JP 4753303B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dynode
anode
photomultiplier tube
stem
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006081996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007258035A (ja
Inventor
英樹 下井
和弘 原
浩之 久嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2006081996A priority Critical patent/JP4753303B2/ja
Priority to CN2007800105904A priority patent/CN101410932B/zh
Priority to US12/225,412 priority patent/US7906754B2/en
Priority to PCT/JP2007/054451 priority patent/WO2007111103A1/ja
Priority to EP07737965.9A priority patent/EP2003674B1/en
Publication of JP2007258035A publication Critical patent/JP2007258035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4753303B2 publication Critical patent/JP4753303B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J43/00Secondary-emission tubes; Electron-multiplier tubes
    • H01J43/04Electron multipliers
    • H01J43/06Electrode arrangements
    • H01J43/18Electrode arrangements using essentially more than one dynode
    • H01J43/20Dynodes consisting of sheet material, e.g. plane, bent

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

本発明は、光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置に関する。
従来、反射型最終段ダイノードを有する光電子増倍管では、真空容器の一側に設けられた光電面が放出した電子を複数のダイノードを積層した電極積層部により増倍し、その増倍された電子を、更に、反射型最終段ダイノードにより反射方向に増倍し、反射型最終段ダイノードの光電面側に備えられたアノードで検出する。そのような光電子増倍管において、各ダイノードおよびアノード間に絶縁体を介在させ、所定の間隔を空けて積層させているものがある(例えば、特許文献1参照)。また、各ダイノードおよびアノードを、夫々に電位を供給するステムピンに接続している例がある(例えば、特許文献2、3参照)。
特開平6‐310085号公報(第3頁、第4図) 特開平11−3677号公報(第3頁、第1図) 特開2003−338260号公報(第2−5頁、第3図)
上記のような光電子増倍管では、各電極が積層された積層構造を有するため、耐震性の向上が望まれるとともに、検出される信号に含まれる雑音を低減することが望まれている。
そこで、本発明は、耐震性を向上させ、かつ、雑音を低減することができる光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、一側端部を構成する受光面板と、他側端部を構成するステムとを有する真空容器内に、前記受光面板を通して入射した入射光を電子に変換する光電面と、前記光電面が放出した電子を増倍させる電子増倍部と、前記電子増倍部が増倍した電子に基づいて出力信号を送出する電子検出部とを備えた光電子増倍管において、前記電子増倍部は、ダイノードが複数段に積層されており、前記電子検出部は、最終段の第1ダイノードと前記第1ダイノードの前段の第2ダイノードとの間に配置されたアノードを有し、前記アノードは、前記ステムに設けられた支持手段により支持されており、前記支持手段は導電体よりなり、前記支持手段には前記アノードが前記第1ダイノードから離間して載置され、前記アノードと前記第2ダイノードとは、絶縁体よりなる層間体を介して積層されていることを特徴とする。
このような構成によれば、アノードが導電体の支持手段に載置されており、最終段の第1ダイノードとの間に絶縁体が介在しないので、電子が絶縁体に衝突して生ずる発光に起因する雑音を防止することができる。また、支持手段を設けたので、耐震性を向上させることができる。
このとき、ステムの光電面側面には絶縁体で形成された支持突起が設けられ、第1ダイノードは支持突起上に載置されていることが好ましい。
このような構成によれば、最終段のダイノードである第1ダイノードが絶縁体で形成された支持突起上に載置されるので、電極積層方向の各ダイノードの位置精度を高めることができる。また、支持突起によってステムピンや側管と第1ダイノードとの間の沿面距離を多く確保することができるので、沿面放電を防止することができる。
上記光電子増倍管において、層間体と支持手段とは同軸に配置することが好ましい。このような構成によれば、電極積層方向に圧力をかけて電極を固定することができ、耐震性が向上する。
ここで、第1ダイノードには、支持突起と嵌合する嵌合部が形成されることが好ましい。このような構成によれば、第1ダイノードを配置する際の位置決めが容易になり、電極面内での位置精度を向上させることもできる。
さらに、第1ダイノードには、切り欠きを形成し、支持手段は切り欠きによって切り欠かれた領域内を挿通することが好ましい。このように、切り欠きを設けて支持手段と第1ダイノードとが接触しないようにすることで、第1ダイノードの有効面積を確保しながらも、支持手段と第1ダイノードとを電気的に分離することができる。
上記いずれかの光電子増倍管の受光面板の外側に、放射線を光に変換して出力するシンチレータを設置すれば、上記作用を奏する好適な放射線検出装置が得られる。
本発明の光電子増倍管および放射線検出装置によれば、耐震性が高く、雑音の低減された光電子増倍管および放射線検出器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態による放射線検出装置を示す図である。各図において、実質的に同一の部分には同一の符号を付し、重複説明を省略する。なお、以下の説明において「上」、「下」等の語を、図面に示す状態に基づいて便宜的に用いるとする。
図1は、放射線検出装置1の概略断面図、図2は、光電子増倍管10の部分拡大図である。図1、2に示すように、放射線検出装置1は、入射した放射線を光に変換して出力するシンチレータ3、および入射した光を電子に変換および増倍して検出する光電子増倍管10を備え、入射した放射線を検出して信号として出力する装置である。光電子増倍管10は、断面が略円形の管状形状をなしており、管軸の方向をz軸、図1の横軸をx軸、図1の紙面に垂直な軸をy軸とする。
シンチレータ3は、z軸方向一端側に入射面5、他端側に出力面7を備え、略円筒形状をなしている。入射面5側から入射した放射線は、シンチレータ3内部で光に変換されてシンチレータ3内を伝搬し、出力面7側から出力される。光電子増倍管10は、シンチレータ3の出力面7側に接しており、シンチレータ3の中心軸と光電子増倍管10の管軸とはほぼ同軸に設けられている。
光電子増倍管10においては、z軸方向一側端部を構成する受光面板13、他側端部を構成するステム50、ステム50の周縁部に設けられたリング状側管37、および筒型形状をなす側管15が気密に接続および固定されることにより真空容器18を形成している。光電子増倍管10の真空容器18内部には、フォーカス電極17、複数のダイノードDy1〜Dy10を備えた電子増倍部、電子を検出し信号として出力するアノード25を備えた電子検出部が配置されている。
受光面板13は、例えばガラスで形成された略円形の板状形状であり、その内部側、すなわちz軸方向下面側には、入射光を電子に変換する光電面14が設けられている。光電面14は、例えば予め蒸着したアンチモンにアルカリ金属蒸気を反応させることにより形成される。光電面14は、受光面板13の内部側のほぼ全面に設けられており、シンチレータ3から出力され受光面板13を通して入射した光を、電子に変換し放出する。
側管15は、例えば金属で形成された略円筒型形状を有しており、光電子増倍管10の側面を構成している。側管15は、光電面14と同電位を供給されている。側管15の下端部にはフランジ部15aが形成されている。側管15の下方に設けられたリング状側管37は、例えば金属で形成された略円筒型形状を有している。リング状側管37は、ステム50の側方を包囲するように気密に固定されている。リング状側管37の上端部はフランジ部37aをなしている。
側管15の一端部に受光面板13が固定され、他端部のフランジ部15aはリング状側管37のフランジ部37aと溶接されて、側管15とリング状側管37とが互いに気密に固定されている。さらに、リング状側管37とステム50とが互いに気密に固定されて、真空容器18を形成している。
図1に示すようにステム50は、ベース材51と、ベース材51の上側(真空容器18の内側)に接合された上側押さえ材53と、ベース材51の下側(真空容器18の外側)に接合された下側押さえ材55とによる3層構造とされている。
ベース材51は、例えばコバールを主成分とした絶縁性ガラスから構成された円板状の部材であり、下面側からの光が真空容器18内に透過しない程度の黒色を呈している。上側押さえ材53は、コバールに例えばアルミナ系粉末を添加することにより、ベース材51より高融点とされた絶縁性ガラスから構成された円板状の部材であり、真空容器18内の発光を効果的に吸収すべく黒色とされている。下側押さえ材55は、上側押さえ材53と同様に、コバールに例えばアルミナ系粉末を添加することにより、ベース材51より高融点とされた絶縁性ガラスから構成された円板状の部材であり、添加するアルミナ系粉末の組成の違いにより白色を呈すると共に、ベース材51及び上側押さえ材53よりも高い物理的強度を有している。
図3は、ステム50をz軸方向上方から見た概観図である。図1、図3に示すようにステム50には、略円状の位置に周方向に互いに離間して配置された複数のステムピン35が気密に挿通されている。このため、ステム50を形成するベース材51、上側押さえ材53および下側押さえ材55には、ステムピン35を挿通する位置に夫々開口が形成されている。
ステム50において、ベース材51の両面に上側押さえ材53及び下側押さえ材55が密着して接合されている。このとき、ベース材51、上側押さえ材53および下側押さえ材55に設けられた複数の開口が夫々軸中心を合わせた状態で重ね合わせて接合される。また、上側押さえ材53および下側押さえ材55に形成された開口は、ベース材51の開口よりも径が大きく形成されている。この開口に各ステムピン35を挿通させると、ステム50における上側押さえ材53および下側押さえ材55の各ステムピン35の挿通部の全周囲に、ベース材51を底面とする凹部50aが形成される。各ステムピン35は、この凹部50aにおいてベース材51の溶融によって融着接合されている。
各ステムピン35は、導電性材料で形成され、上述のようにステム50に挿通固定されるとともに、z軸上方に延び、所定の電極に接続されている。ステムピン35は、接続される電極の位置に応じた長さに形成されている。
なお、上側押さえ材53および下側押さえ材55に形成された上記凹部のうち夫々少なくとも2箇所(本実施の形態においては3箇所)は、大口径の凹部50bをなし、ステム50組み立て時にベース材51に対する位置決め治具の進入を可能としている。さらに内側面53a(図1参照)には、アノードピン27が挿通されている凹部50cが設けられ、アノードピン27は、この凹部50cにおいてベース材51の溶融によって融着接合されている。
図2、図3に示すように、上側押さえ材53の真空容器18内側のステム内側面53aには、ダイノードDy10を載置する支持突起である位置決め用突起31が設けられている。位置決め用突起31は、上側押さえ材53と同一の絶縁性ガラスで形成され、図2に示すように、ダイノードDy10のステム50側面に設けられた嵌合部32と嵌合している。また、内側面53a上には、同じく最終段のダイノードDy10を載置する支持突起である複数のスペーサ33が設けられている。スペーサ33は、ステム50の上側押さえ材53と同一の絶縁性ガラスで形成され、本実施の形態においては3箇所設けられている。
また内側面53aには、アノード25を載置する支持手段として、複数の支持部材21が立設されている。支持部材21は、本実施の形態においては、内側面53aの周方向に90度ずつ離間した位置に4箇所設けられている。支持部材21は、導電体で形成され、例えば、図2に断面を示すように、載置部20と支持部22とから構成されている。載置部20および支持部22は円柱形状をなし、載置部20の径は、支持部22の径よりも大きく形成され、載置部20と支持部22とは同軸に接続されている。支持部材21は、支持部22がステム内側面53a側に配置され、アノード25側に載置部20が配置されており、アノード25を安定して支持している。
図4は、ダイノードDy10をz軸方向上方から見た概観図である。図4に示すように、ダイノードDy10は、ステム50のz軸方向上部に離間し略平行に対向して備えられた第1ダイノードであり、ほぼ全面が電子増倍機能を有する平板状電極である。ダイノードDy10の位置決め用突起31に相当する部分には、位置決め用突起31と当接可能な突出部41が形成されている。突出部41のステム50側の面には、上述のように嵌合部32が設けられており、位置決め用突起31と嵌合してレーザ溶接などにより接合され、ダイノードDy10のxy平面内での位置を決定している。ダイノードDy10のスペーサ33に相当する部分には、スペーサ33と当接可能な突出部34が形成されている。
このように、位置決め用突起31が突出部41の嵌合部32と接合され、スペーサ33が突出部34を載置することでダイノードDy10全体を載置している。ダイノードDy10は、これらの位置決め用突起31およびスペーサ33上に載置されることにより、内側面53aと離間した状態でx、y、z軸全ての方向において位置決めされている。
ダイノードDy10のコーナ部分4箇所には、支持部材21との接触を避けるために切り欠き29が設けられている。ダイノードDy10のステムピン35に相当する部分には突出部36が形成されている。ダイノードDy10は、ステムピン35と接続されてダイノードDy9よりも高くアノード25よりも低い所定の電位を供給されている。
図5は、アノード25をz軸方向上方から見た概観図、図6は、アノード25の平面図である。図5、図6に示すようにアノード25は、電子を通過させるための複数のスリット26がy方向に形成された略矩形の薄板型電極であり、ダイノードDy10から放出された電子を検出する。アノード25は、ダイノードDy10をほぼ覆うように配置されており、4ヶ所のコーナ部にて支持部材21の載置部20上に載置されている。これにより、アノード25は、z軸方向に位置決めされ、ダイノードDy10のz軸方向上部に離間し略平行に対向して配置されている。アノード25のアノードピン27に相当する部分には突出部28が形成されてアノードピン27と接続され、所定の電位を供給されるとともに検出した信号を出力する。
図7は、ダイノードDy9をz軸方向上方から見た概観図、図8は、ダイノードDy9の平面図である。図7では、アノード25のスリット26は省略されている。図7、図8に示すように、ダイノードDy9は、略矩形の薄板型電極であり、xz平面における断面が凹凸を有する所定形状(図示せず)でyz平面における断面が棒状をなす電子増倍片30が互いに離間して平行に並び、隣接する電子増倍片30間にy軸方向に延びるスリット状の電子増倍孔30aを形成している。
ダイノードDy9は、アノード25をほぼ覆うように配置された第2ダイノードであり、4ヶ所のコーナ部を層間体23上に載置されることで全体が支持されて、アノード25と離間し略平行に対向するようにz軸方向上方に備えられている。この層間体23は、z軸方向において支持部材21と同軸に配置された絶縁性部材であり、球形、上下面中央部に凸部を有する円盤形状等が用いられる。このとき、ダイノードDy9にz軸方向に凹む嵌合部を設けて層間体23を固定しやすくしてもよい。また、ダイノードDy9には突出部36が形成され、この突出部36にステムピン35が接続されて所定の電位が供給されている。
ダイノードDy8〜Dy1は、ダイノードDy9と同様に電子増倍片を備えた薄板型電極であり、支持部材21と同軸に配置された層間体23を介して、ステム50側から順に互いに離間し略平行に対向して積層配置されている。また、夫々所定位置に突出部36が形成されており、ステムピン35が接続され所定の電位が供給されている。また、ダイノードDy9〜Dy1は、ステムピン35により光電面14側からステム50側に向かって順次高い電位を供給されている。
ダイノードDy1のさらに光電面14側には、フォーカス電極17が層間体23を介して配置されている。フォーカス電極17は、ステムピン35に接続されており、光電面14と同電位を供給されている。フォーカス電極17は、y軸方向に延びる複数のフォーカス片を有し、隣り合うフォーカス片の間がスリット状の増倍孔用開口部を形成する薄板型電極であり、電子増倍領域は備えられていない。フォーカス電極17は、光電面14から放出された電子を収束してダイノードDy1の電子増倍領域に効率よく入射させる。
以上のように構成された本実施の形態による放射線検出装置1では、シンチレータ3の入射面5に放射線が入射すると、出力面7側に入射した放射線に応じた光を出力する。光電子増倍管10の受光面板13に、シンチレータ3が出力した光が入射すると、光電面14は、入射した光に応じた電子を放出する。光電面14に対向して備えられたフォーカス電極17は、光電面14から放出された電子を集束して、ダイノードDy1に入射させる。ダイノードDy1は入射した電子を増倍し、下段ダイノードDy2側に放出する。このようにダイノードDy1〜Dy9によって順次増倍された電子は、アノード25のスリットを通りぬけてダイノードDy10で更に反射方向に増倍されてアノード25に達する。アノード25は到達した電子を検出し、アノードピン27を介して信号として外部に出力する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態による放射線検出装置1によれば、シンチレータ3に入射した放射線を検出し、信号として外部に出力することが可能である。
平板状のダイノードDy10によって反射増倍された電子は、最も増倍された電子であることも相まって、その放出の空間的な広がりが大きくなる。そのため、アノード25−ダイノードDy10間に絶縁体が存在していると、電子が絶縁体に衝突して発光を生じ、その発光が光電面14に到ることによって擬似信号(雑音)を発生させる恐れがある。しかしながら、上記放射線検出装置1に用いられている光電子増倍管10において、アノード25は導電体の支持部材21に載置されており、最終段ダイノードであるダイノードDy10との間に絶縁体が介在しないため、電子が絶縁体に衝突して生ずる発光に基づく雑音の発生を防止することができる。また、支持部材21を構成する載置部20上にアノード25を載置し、支持部材21とz軸方向同軸上に層間体23が配置されて各電極を支持しているため、電極積層方向に圧力をかけて各電極を固定することができ、耐震性が向上するとともに、電極積層方向における位置精度も向上する。
ダイノードDy10は支持突起である位置決め用突起31およびスペーサ33上に載置されるので、z軸方向における位置精度を高めることができる。また、ダイノードDy10のステム50側には嵌合部32が形成され、位置決め用突起31と嵌合しており、ダイノードDy10のxy平面内での位置決めが容易になり、電極面内(xy面内)での位置精度を向上させることができる。さらに、ダイノードDy10と各ステムピン及び側管15との間の沿面距離を位置決め用突起31によって多く確保することができるので、沿面放電を防止する効果がある。
ダイノードDy10には切り欠き29を設けて支持部材21と接触しないようにしたので、切り欠き29のない全ての領域を電子増倍領域にすることができ、ダイノードDy10の有効面積を確保しながらも、支持手段21とダイノードDy10を電気的に分離することができる。
次に、図9、10を参照しながら、変形例について説明する。本変形例において、上記実施の形態と実質的に同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。図9は、変形例である放射線検出装置100の概略断面図、図10は図9のA部分の拡大図である。
本変形例においては、図9、10に示すように、アノード25は、第1の実施の形態における支持部材21の代わりに支持部材121に載置されて支持されている。支持部材121は、載置部123と支持部125とから構成されている。載置部123および支持部125は共に円柱形状をなし、載置部123の径は支持部125の径よりも大きく構成されている。また、支持部125のz方向中心軸は軸63であるが、載置部123の中心軸は支持部125の軸63よりも光電子増倍管10の中心側にずれている。
ダイノードDy1〜Dy9、およびフォーカス電極17は、層間体23を介して積層されているが、層間体23の中心軸61は、支持部材121の中心軸63と一致していない。積層方向に対する強度を確保するという観点からは、同軸の方が好ましいが、支持部材121の形状、特に載置部123の強度、大きさ、支持部122の長さなどを変化させれば、本変形例のように同軸でない構成を用いることができる。その他の構成、動作、効果は、第1の実施の形態による放射線検出装置1と同様であるので説明を省略する。
尚、本発明の放射線検出装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、ステム50の構成は、上側押さえ材53、ベース材51、下側押さえ材55の3層構造としたが、他の構成でもよい。下側押さえ材55のz軸方向下側(真空容器18の外側)の面は、リング状側管37の下端よりも下側に突出しているが、リング状側管37に対するステム50の固定位置は上記形態に限られるものではない。
支持部材21、121の形状は上記に限らず、アノード25を載置可能であれば、多角柱などの別の形状でもよい。
各ダイノードDy1〜Dy10の外形は上記に限らず、円形に近い形状など他の形状としてもよい。
本発明の放射線検出装置は、医療用の画像診断装置などに利用が可能である。
本発明の一実施の形態による放射線検出装置1の概略断面図である。 光電子増倍管10の部分拡大図である。 ステム50をz軸方向上方から見た概観図である。 ダイノードDy10をz軸方向上方から見た概観図である。 アノード25をz軸方向上方から見た概観図である。 アノード25の平面図である。 ダイノードDy9をz軸方向上方から見た概観図である。 ダイノードDy9の平面図である。 本発明の変形例による放射線検出装置100の概観断面図である。 図9の部分拡大図である。
符号の説明
1:放射線検出装置 3:シンチレータ 5:入射面 7:出力面 10:光電子増倍管 13:受光面板 14:光電面 15:側管 18:真空容器 15a、37a:フランジ部 21:支持部材 23:層間体 27:アノードピン 31:位置決め用突起 32:嵌合部 33:スペーサ 35:ステムピン 37:リング状側管 50:ステム 50a:凹部 51:ベース材 53:上側押さえ材 53a:内側面 55:下側押さえ材

Claims (6)

  1. 一側端部を構成する受光面板と、他側端部を構成するステムとを有する真空容器内に、前記受光面板を通して入射した入射光を電子に変換する光電面と、前記光電面が放出した電子を増倍させる電子増倍部と、前記電子増倍部が増倍した電子に基づいて出力信号を送出する電子検出部とを備えた光電子増倍管において、
    前記電子増倍部は、ダイノードが複数段に積層されており、
    前記電子検出部は、最終段の第1ダイノードと前記第1ダイノードの前段の第2ダイノードとの間に配置されたアノードを有し、
    前記アノードは、前記ステムに設けられた支持手段により支持されており、前記支持手段は導電体よりなり、前記支持手段には前記アノードが前記第1ダイノードから離間して載置され、
    前記アノードと前記第2ダイノードとは、絶縁体よりなる層間体を介して積層されていることを特徴とする光電子増倍管。
  2. 前記ステムの前記光電面側面には絶縁体で形成された支持突起が設けられ、前記第1ダイノードは前記支持突起上に載置されていることを特徴とする請求項1に記載の光電子増倍管。
  3. 前記層間体と前記支持手段とは同軸に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電子増倍管。
  4. 前記第1ダイノードには、前記支持突起と嵌合する嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項2から請求項3のいずれか一項に記載の光電子増倍管。
  5. 前記第1ダイノードには、切り欠きが形成されており、前記支持手段は前記切り欠きによって切り欠かれた領域内を挿通していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光電子増倍管。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光電子増倍管の前記受光面板の外側に、放射線を光に変換して出力するシンチレータを設置してなることを特徴とする放射線検出装置。
JP2006081996A 2006-03-24 2006-03-24 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置 Active JP4753303B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006081996A JP4753303B2 (ja) 2006-03-24 2006-03-24 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置
CN2007800105904A CN101410932B (zh) 2006-03-24 2007-03-07 光电倍增管和放射线检测装置
US12/225,412 US7906754B2 (en) 2006-03-24 2007-03-07 Photomultiplier tube and radiation detecting device
PCT/JP2007/054451 WO2007111103A1 (ja) 2006-03-24 2007-03-07 光電子増倍管および放射線検出装置
EP07737965.9A EP2003674B1 (en) 2006-03-24 2007-03-07 Photomultiplier and radiation detecting apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006081996A JP4753303B2 (ja) 2006-03-24 2006-03-24 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007258035A JP2007258035A (ja) 2007-10-04
JP4753303B2 true JP4753303B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=38541026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006081996A Active JP4753303B2 (ja) 2006-03-24 2006-03-24 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7906754B2 (ja)
EP (1) EP2003674B1 (ja)
JP (1) JP4753303B2 (ja)
CN (1) CN101410932B (ja)
WO (1) WO2007111103A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103267909B (zh) * 2013-04-22 2015-04-15 兰州空间技术物理研究所 一种采用光电法产生入射电子源的电子倍增器测试方法
JP7255973B2 (ja) * 2018-04-26 2023-04-11 浜松ホトニクス株式会社 ガンマ線検出器
CN111739772B (zh) * 2019-03-25 2024-04-30 浜松光子学株式会社 电子管的制造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06310085A (ja) * 1993-04-28 1994-11-04 Hamamatsu Photonics Kk 電子増倍管
JPH10283979A (ja) * 1997-04-10 1998-10-23 Hamamatsu Photonics Kk 電子検出器
JPH113677A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Hamamatsu Photonics Kk 電子増倍管
JP2003338260A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Hamamatsu Photonics Kk 半導体光電面とその製造方法、及びこの半導体光電面を用いた光検出管

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3401044B2 (ja) * 1993-04-28 2003-04-28 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管
EP0622827B1 (en) * 1993-04-28 1997-11-12 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier
JP3312772B2 (ja) 1993-04-30 2002-08-12 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管
JP3445663B2 (ja) 1994-08-24 2003-09-08 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管
US5841231A (en) * 1995-05-19 1998-11-24 Hamamatsu Photonics K.K. Photomultiplier having lamination structure of fine mesh dynodes
JP3640464B2 (ja) 1996-05-15 2005-04-20 浜松ホトニクス株式会社 電子増倍器及び光電子増倍管
JP4231123B2 (ja) * 1998-06-15 2009-02-25 浜松ホトニクス株式会社 電子管及び光電子増倍管
JP4754804B2 (ja) 2004-10-29 2011-08-24 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管及び放射線検出装置
JP4711420B2 (ja) * 2006-02-28 2011-06-29 浜松ホトニクス株式会社 光電子増倍管および放射線検出装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06310085A (ja) * 1993-04-28 1994-11-04 Hamamatsu Photonics Kk 電子増倍管
JPH10283979A (ja) * 1997-04-10 1998-10-23 Hamamatsu Photonics Kk 電子検出器
JPH113677A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Hamamatsu Photonics Kk 電子増倍管
JP2003338260A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Hamamatsu Photonics Kk 半導体光電面とその製造方法、及びこの半導体光電面を用いた光検出管

Also Published As

Publication number Publication date
CN101410932A (zh) 2009-04-15
EP2003674A4 (en) 2012-09-19
EP2003674B1 (en) 2013-08-14
EP2003674A2 (en) 2008-12-17
WO2007111103A1 (ja) 2007-10-04
US7906754B2 (en) 2011-03-15
EP2003674A9 (en) 2009-04-22
CN101410932B (zh) 2010-06-09
US20090200940A1 (en) 2009-08-13
JP2007258035A (ja) 2007-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006070586A1 (ja) X線管及びx線源
JP4804172B2 (ja) 光電子増倍管、放射線検出装置および光電子増倍管の製造方法
JP5439079B2 (ja) 電子管
JP4849521B2 (ja) 光電子増倍管および放射線検出装置
JP4753303B2 (ja) 光電子増倍管およびこれを用いた放射線検出装置
JP4804173B2 (ja) 光電子増倍管および放射線検出装置
JP4711420B2 (ja) 光電子増倍管および放射線検出装置
JP4689234B2 (ja) 光電子増倍管及び放射線検出装置
US20100102720A1 (en) Electron tube
JP4424950B2 (ja) 電子線検出装置及び電子管
JP4754804B2 (ja) 光電子増倍管及び放射線検出装置
JP4926392B2 (ja) 光電子増倍管及び放射線検出装置
JP4593238B2 (ja) 光電子増倍管及び放射線検出装置
JP2006127970A (ja) 光電子増倍管及び放射線検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110519

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4753303

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150