JP2003336445A - 車両用自動開閉装置 - Google Patents

車両用自動開閉装置

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JP2003336445A
JP2003336445A JP2002146802A JP2002146802A JP2003336445A JP 2003336445 A JP2003336445 A JP 2003336445A JP 2002146802 A JP2002146802 A JP 2002146802A JP 2002146802 A JP2002146802 A JP 2002146802A JP 2003336445 A JP2003336445 A JP 2003336445A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力ギヤの撓みを防止して車両用自動開閉装
置の耐久性を向上させることである。 【解決手段】 アクチュエータユニット11は電動モー
タ20を有しており、この電動モータ20のアマチュア
シャフト25の回転は減速ギヤ機構21を介して出力ギ
ヤ32に伝達されるようになっている。出力ギヤ32は
出力シャフト30に固定されており、この出力シャフト
30と一体に回転するようになっている。そして、この
出力シャフト30にはクランクアーム18が固定されて
おり、連結ロッド12はこのクランクアーム18に連結
されている。したがって、連結ロッド12を介してバッ
クドア側から加えられる荷重はクランクアーム18を介
して出力シャフト30に加わることになり、この荷重に
より出力ギヤ32が撓み変形されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両にヒンジを介
して開閉自在に装着される開閉部材を自動的に開閉する
車両用自動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等の車両には、ドア、
バックドア等、車両に開閉自在に装着された開閉部材が
随所に設けられている。特に、ワゴン車やワンボックス
車等では、車両の後端部にバックドアを設けて車両後方
からの荷物の積み下ろし等を容易に行い得るようにした
ものが多く見受けられる。通常、このようなバックドア
は車両ルーフ後端部に設けられたヒンジを介して装着さ
れており、車両に対して略垂直となる全閉状態と車両に
対して略水平となる全開状態との間で上下方向に開閉す
るようになっている。この場合、バックドアは車両上方
に跳ね上げられることになるので、リフトゲートやリヤ
ハッチなどとも呼ばれている。
【0003】ところが、このようなバックドアは大型で
重い場合が多いため、特に、女性や子供ではその開閉を
容易に行うことが困難な場合があった。また、バックド
アは全開状態となったときには上方に大きく跳ね上げら
れることになるため、その開閉はさらに困難なものとな
っていた。
【0004】そこで、ワンボックス車等のファミリーユ
ースが増加している状況の下、女性や子供でも容易に開
閉できるように、バックドアの自動開閉装置を搭載した
車両が登場し、増加する傾向にある。また、自動開閉装
置を設置すれば運転席から手が届かなくともバックドア
を遠隔操作できるため、この利便性からも自動開閉装置
の取り付け要請は少なくない。
【0005】このようなバックドアの自動開閉装置とし
ては、たとえば実開平6-71852号公報に示されるよう
に、車両のルーフ部つまりは車両外側となるルーフパネ
ルと車室内側の天井パネルとの間にアクチュエータユニ
ットが配置され、このアクチュエータユニットによりバ
ックドアに連結された連結ロッド駆動することでバック
ドアを開閉動作させるものが知られている。このような
アクチュエータは駆動源として電動モータを有してお
り、この電動モータの出力はアクチュエータケース内に
設けられた入力ギヤを介して出力ギヤに伝達されるよう
になっている。一方、連結ロッドは、ロッド部とその両
端に固定されたボールジョイントとを有する構造となっ
ており、一方のボールジョイントはバックドアに連結さ
れ、他方のボールジョイントはアクチュエータケースに
形成されたスリットを介して出力ギヤの端面に連結され
ている。したがって、電動モータが正転もしくは逆転す
ると、その回転運動が入力ギヤを介して出力ギヤに伝達
され、出力ギヤを揺動運動させることになる。そして、
出力ギヤの揺動運動が連結ロッドを介してバックドアの
開閉動作に変換されることにより、バックドアが自動的
に開閉されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなア
クチュエータユニットでは連結ロッドは出力ギヤの端面
に連結されているので、出力ギヤには連結ロッドを介し
てバックドアからの荷重が加わることになる。そのた
め、この荷重により出力ギヤは軸方向に撓むことにな
り、出力ギヤと入力ギヤとの噛み合い効率が低下してこ
れらのギヤの耐久性を低下させ、また、出力ギヤと入力
ギヤとの噛み合い効率が低下することにより、これらの
歯の噛み合い部分から騒音が生じることになっていた。
【0007】これに対して、アクチュエータケースにそ
れぞれ出力ギヤを挟むように対向する支持シューを設
け、これらの支持シューの間にて出力ギヤを支持するこ
とにより出力ギヤの軸方向の撓みを支持するようにした
ものが知られている。しかし、この場合であっても、支
持シューに対して出力ギヤが摺動するためには出力ギヤ
と支持シューとの間には若干の隙間が必要であり、出力
ギヤの撓みを十分に防止するには高い寸法精度が要求さ
れる。また、支持シューと出力ギヤとの間には潤滑材を
塗布することが必要であり、この潤滑剤が連結ロッドが
摺動するためにアクチュエータケースに形成されたスリ
ットから外部つまり車室内に漏れ出す可能性もあった。
【0008】本発明の目的は、出力ギヤの撓みを防止し
て車両用自動開閉装置の耐久性を向上させることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用自動開閉
装置は、ヒンジを介して車両に開閉自在に装着される開
閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置であっ
て、前記車両に設けられた電動モータにより駆動され、
入力ギヤが設けられる入力軸と、前記車両に回転自在に
設けられ、前記入力ギヤの回転が伝達される出力ギヤが
固定される出力軸と、前記出力軸に固定され、前記出力
ギヤと連動するアーム部材と、一端が前記開閉部材に連
結され、他端が前記アーム部材に連結される連結ロッド
とを有することを特徴とする。
【0010】本発明の車両用自動開閉装置は、前記アー
ム部材のアーム長を前記出力ギヤの半径より大きく形成
し、前記連結ロッドを前記出力ギヤの外周面より外側に
て前記アーム部材に連結したことを特徴とする。
【0011】本発明の車両用自動開閉装置は、前記アー
ム部材に設けられた前記連結ロッドとの連結部が前記ア
ーム部材に設けられた前記出力軸との固定部に対して前
記出力ギヤ側に位置する方向に、前記アーム部材を曲げ
て形成したことを特徴とする。
【0012】本発明の車両用自動開閉装置は、前記開閉
部材を前記車両の後端部に上下方向に開閉自在に設けた
ことを特徴とする。
【0013】本発明の車両用自動開閉装置は、前記入力
軸と前記出力軸と前記アーム部材とを前記車両のルーフ
部に配置したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態であるパワー
バックドア機構を備えた車両の一部であって、バックド
アが全閉状態のときを示す側面図であり、図2は図1に
示す車両の一部であって、バックドアが全開状態のとき
を示す側面図である。また、図3は図2に示すパワーバ
ックドア機構の詳細を示す断面図であり、図4は図3に
示すアクチュエータユニットの詳細を示す断面図であ
る。さらに、図5はクランクアームと連結ロッドの詳細
を示す斜視図である。
【0016】図1、図2に示すように、車両1の後端部
には開閉部材としてのバックドア2が設けられている。
バックドア2は車両のルーフ部3の後端部にその開閉中
心軸4aを略水平として取り付けられたヒンジ4を介し
て車両1に開閉自在に装着されており、図1に示すよう
に車両1に対して略垂直となる全閉状態と、図2に示す
ように車両に対して略水平となる全開状態との間で、開
閉中心軸4aを中心とした約90度の範囲で上下方向に
開閉するようになっている。本実施の形態においては、
ヒンジ4が車両のルーフ部3の後端部に取り付けられて
いるが、これに限らず、ヒンジ4をその開閉中心軸4a
を略垂直として車両1の側部に取り付けて、バックドア
2を車両1に対して横方向に開閉するようにしてもよ
く、また、その開閉範囲も約90度とは限らず任意の角
度に設定してもよい。
【0017】車両1には、バックドア2を自動的に開閉
するために車両用自動開閉装置としてのパワーバックド
ア機構10が設けられており、図3に示すように、この
パワーバックドア機構10はアクチュエータユニット1
1と連結ロッド12とを有している。アクチュエータユ
ニット11は車両1の後端部におけるルーフ部3つまり
車両外側のルーフパネル13と車室内側の天井パネル1
4との間に取付ブラケット15,16を介して固定され
ている。連結ロッド12は鋼材で形成されたロッド部1
2aの両端にボールジョイントのソケット12b、12
cを固定した構造となっており、その一端がバックドア
2の開閉中心軸4aから離れた位置にて湾曲状に一体的
に延設されるアーム17の先端部に設けられたボールジ
ョイントのスタッド17aに連結されている。また、天
井パネル14には開口部14aが形成されており、連結
ロッド12はこの開口部14aからルーフ部3内に挿通
され、その他端がアクチュエータユニット11に設けら
れたアーム部材としてのクランクアーム18に連結され
ている。この開口部14aについては、ゴム等の弾性部
材で形成されたダストカバー等を取り付けるようにして
もよい。そして、この連結ロッド12の他端がクランク
アーム18により駆動されることで、バックドア2の開
閉動作が行われるようになっている。
【0018】図4に示すように、アクチュエータユニッ
ト11は電動モータ20と減速ギヤ機構21とを有して
おり、電動モータ20は減速ギヤ機構21のギヤケース
22に図示しない締結部材により固定されている。ギヤ
ケース22はクラッチ収容部23とこのクラッチ収容部
23より車両上下方向の厚みが薄いギヤ収容部24とを
有しており、クラッチ収容部23に対してギヤ収容部2
4が車両後方側となるように配置されている。電動モー
タ20の入力軸としてのアマチュアシャフト25はクラ
ッチ収容部23の内部に突出しており、このアマチュア
シャフト25のクラッチ収容部23の内部に突出した部
分における外周面には入力ギヤとしてのウォーム26が
形成されている。
【0019】ギヤ収容部24の内部には、軸方向を車両
1に対して垂直としてボールベアリング27,28によ
りギヤケース22に回転自在に支持された出力軸として
の出力シャフト30が設けられている。この出力シャフ
ト30には出力ギヤ32が固定されており、この出力ギ
ヤ32は出力シャフト30と一体に回転するようになっ
ている。出力シャフト30の一端はギヤケース22から
出力ギヤ32の一方側つまり車両1の下方側に突出して
おり、この出力シャフト30の外部に突出した部分には
クランクアーム18がその固定部18aにて固定されて
おり、クランクアーム18は出力シャフト30と一体に
回転するようになっている。そして、連結ロッド12の
ボールジョイントのソケット12cはこのクランクアー
ム18の先端部18bに設けられた連結部としてのスタ
ッド18cに連結されている。したがって、出力ギヤ3
2が所定の範囲内で揺動運動することにより、この揺動
運動が出力シャフト30を介してクランクアーム18を
揺動させ、つまりクランクアーム18は出力ギヤ32に
連動し、このクランクアーム18の揺動運動がボールジ
ョイントのソケット12cつまり連結ロッド12の一端
を揺動運動させることになる。また、この揺動範囲は、
一方側の揺動端が車両1の前方側に位置し、他方側の揺
動端が車両1の後方側に位置するようになっている。こ
れにより、出力ギヤ32の揺動運動は連結ロッド12を
介してバックドア2の開閉運動に変換され、バックドア
2が開閉動作されることになる。
【0020】ここで、クランクアーム18は出力シャフ
ト30に固定されているので、連結ロッド12を介して
バックドア2側から伝達される荷重はクランクアーム1
8を介して出力シャフト30に伝達されることになる。
そして、出力シャフト30に伝達された荷重はボールベ
アリング27,28に支持されることになり、出力ギヤ
32に加わることがない。
【0021】このように、本発明のパワーバックドア機
構10では、連結ロッド12を出力シャフト30に固定
されたクランクアーム18に連結するようにしたので、
連結ロッド12を介してバックドア2からアクチュエー
タユニット11側に加えられる荷重はクランクアーム1
8を介して出力シャフト30にて支持されることになる
ので、出力ギヤ32にはこの出力ギヤ32を軸方向に撓
ませる荷重等が加えられることがない。したがって、出
力ギヤ32は減速ギヤ機構21に対して効率よい噛み合
いを維持することになり、このパワーバックドア機構1
0の耐久性を向上させることができる。また、出力ギヤ
32が減速ギヤ機構21に対して効率よく噛み合うこと
により、出力ギヤ32と減速ギヤ機構21との噛み合い
部分からの騒音は低減されることになる。
【0022】さらに、連結ロッド12を出力ギヤ32の
回転が伝達される出力シャフト30に固定されたクラン
クアーム18に連結するようにしたので、ギヤケース2
2にスリットを設ける必要がない。したがって、ギヤケ
ース22内に塗布された潤滑材が車室内等に漏れ出すこ
とがない。
【0023】クランクアーム18はそのアーム長つまり
固定部18aが固定される出力シャフト30の中心軸か
らその先端までの距離が出力ギヤ32の半径より大きく
形成されている。そして、スタッド18cは出力ギヤ3
2の外周面より外側に設けられており、つまり、連結ロ
ッド12は出力ギヤ32の外周面より外側にてクランク
アーム18に連結されている。したがって、出力ギヤ3
2の揺動運動により駆動される連結ロッド12の一端つ
まりボールジョイントのソケット12cの揺動半径は、
出力ギヤ32の外周面における揺動半径より大きくな
る。
【0024】このように、本発明のパワーバックドア機
構10では、出力シャフト30に固定されたクランクア
ームのアーム長を出力ギヤ32の半径より大きく形成し
たので、出力ギヤ32を大型化しなくとも連結ロッド1
2の揺動ストロークを拡大することができる。
【0025】また、クランクアーム18は、スタッド1
8cが設けられる先端部18bが出力シャフト30に固
定される固定部18aに対して出力ギヤ32側に位置す
るように、つまり、先端部18bが固定部18aに対し
て車両上方側となるように曲げて形成されている。そし
て、スタッド18cは先端部18bから車両下側に向け
て突出するように配置され、つまり、先端部18bの車
両下側に連結ロッド12のボールジョイントのソケット
12cが位置するようになっている。
【0026】このように、本発明のパワーバックドア機
構10では、スタッド18cが固定部18aに対して出
力ギヤ32側となるようにクランクアーム18を曲げて
形成したので、クランクアーム18と連結ロッド12と
の連結部分を車両上方側に設定することができ、車両1
の天井パネル14をより高い位置に設定して、この車両
1の居住性を向上させることができる。
【0027】減速ギヤ機構21はクラッチ収容部23と
ギヤ収容部24とにまたがって収容されており、アマチ
ュアシャフト25の回転を減速して出力ギヤ32に伝達
するようになっている。この減速ギヤ機構21はクラッ
チ収容部23の内部においてボールベアリング40,4
1によりギヤケース22に回転自在に支持された中間軸
としてのピニオンシャフト42と、ギヤ収容部24の内
部においてボールベアリング43,44によりギヤケー
ス22に回転自在に支持された中間軸としてのサブシャ
フト45とが設けられており、それぞれのシャフト4
2,45はその軸方向が出力シャフト30と平行つまり
車両1に垂直となるように配置されている。また、それ
ぞれのシャフト42,45はアマチュアシャフト25と
出力シャフト30との間に位置して、サブシャフト45
はピニオンシャフト42より車両後方側に配置されてい
る。
【0028】ピニオンシャフト42にはアマチュアシャ
フト25に形成されたウォーム26と噛み合うウォーム
ホイル46が回転自在に設けられており、電動モータ2
0が作動することによりウォーム26を介してウォーム
ホイル46が回転されるようになっている。このとき、
ウォームホイル46はピニオンシャフト42に対して回
転自在に設けられているので、ウォームホイル46が回
転してもピニオンシャフト42は回転しない。また、こ
のピニオンシャフト42にはウォームホイル46に対し
て車両下側に隣接してピニオンギヤ47が設けられてい
る。このピニオンギヤ47はウォームホイル46より小
径に形成され、その歯数もウォームホイル46より少な
いものとなっている。そして、このピニオンギヤ47は
ピニオンシャフト42に固定されており、ピニオンシャ
フト42と一体に回転するようになっている。
【0029】また、減速ギヤ機構21には、クラッチ収
容部23の内部に収容された電磁クラッチ50を有して
いる。この電磁クラッチ50はウォームホイル46とピ
ニオンギヤ47との間を、動力伝達状態と動力遮断状態
とに切り替えるための所謂摩擦式の電磁クラッチであ
り、互いに摩擦面51a,52aを対向させて配置され
た駆動ディスク51と従動ディスク52およびコイル部
53とを有している。
【0030】駆動ディスク51は鋼材により形成されて
おり、ウォームホイル46にスプライン結合されること
によりウォームホイル46と一体に回転するとともにウ
ォームホイル46の軸方向つまりピニオンシャフト42
の軸方向に移動自在となっている。一方、従動ディスク
52はピニオンシャフト42に固定されており、ピニオ
ンシャフト42と一体に回転するようになっている。コ
イル部53は従動ディスク52の背部つまり車両上方側
に位置してギヤケース22に固定されており、図示しな
い給電ユニットから供給される電力により電磁力を生じ
ることができるようになっている。そして、コイル部5
3が電磁力を生じると、駆動ディスク51が従動ディス
ク52に近づくように軸方向に移動されて、それぞれの
ディスク51,52がその摩擦面51a,52aにおい
て互いに圧着されることになる。これにより、ウォーム
ホイル46はそれぞれのディスク51,52を介してピ
ニオンシャフト42と固定された動力伝達状態となり、
ウォームホイル46の回転がピニオンギヤ47に伝達さ
れることになる。また、コイル部53への電力の供給を
停止されると、それぞれのディスク51,52間の摩擦
力が減少して、ウォームホイル46とピニオンギヤ47
とは動力遮断状態となる。
【0031】サブシャフト45には、大径スパーギヤ6
0と小径スパーギヤ61とが設けられており、これらの
スパーギヤ60,61はともにサブシャフト45に固定
されてそれぞれサブシャフト45とともに一体に回転す
るようになっている。
【0032】大径スパーギヤ60はピニオンギヤ47よ
り大径に形成されており、ピニオンギヤ47と噛み合わ
されてピニオンギヤ47とともにギヤ対を形成してい
る。これにより、ピニオンギヤ47の回転は減速されて
大径スパーギヤ60に伝達されるようになっている。ま
た、小径スパーギヤ61は大径スパーギヤ60より小径
に形成され、また、出力ギヤ32よりも小径に形成され
ており、出力ギヤ32と噛み合わされて出力ギヤ32と
ともにギヤ対を形成している。これにより、小径スパー
ギヤ61の回転は減速して出力ギヤ32に伝達されるよ
うになっている。したがって、ピニオンギヤ47の回転
は、これらの2つのスパーギヤ60,61を介して2段
階に減速されて出力ギヤ32に伝達されるようになって
いる。
【0033】このように、ギヤケース22内に設けられ
た減速ギヤ機構21により、電動モータ20のアマチュ
アシャフト25の回転は、ウォーム26、ウォームホイ
ル46、ピニオンギヤ47および2つのスパーギヤ6
0,61を介して多段に減速されて出力ギヤ32に伝達
されるようになっている。
【0034】ここで、大径スパーギヤ60はその車両1
に対する上下方向の位置が、ピニオンギヤ47とほぼ同
一であるとともに、出力ギヤ32の車両下方面側に位置
して配置されている。また、小径スパーギヤ61はその
車両1に対する上下方向の位置が、大径スパーギヤ60
の車両上方面側であるとともに、ウォームホイル46と
ほぼ同一に配置されている。つまり、それぞれ隣り合う
ピニオンシャフト42とサブシャフト45に設けられ、
相互に非噛み合い状態となるウォームホイル46と小径
スパーギヤ61は、それぞれこれらのシャフト42,4
5に設けられて相互に噛み合うピニオンギヤ47と大径
スパーギヤ60とからなるギヤ対の同一面側つまり車両
上方面側に配置されている。また、アマチュアシャフト
25に形成されたウォーム46と支持ピン30に設けら
れた出力ギヤ32とは、それぞれその車両上下方向の位
置がウォームホイル46および小径スパーギヤ61とほ
ぼ同一とされている。これにより、ギヤケース22内に
てそれぞれのギヤにより形成されるギヤ列は、ウォーム
26、ウォームホイル46、小径スパーギヤ61および
出力ギヤ32からなる車両上方側の列と、ピニオンギヤ
47と大径スパーギヤ60とからなる車両下方側の列と
の2段の列により形成されることになる。したがって、
これらのギヤによって形成されるギヤ列が要する車両上
下方向の厚み寸法はこれらのギヤの上下方向2列分の厚
み寸法に収まることになり、その寸法は小さく押さえら
れることになる。そして、このような配置により、減速
ギヤ機構21の減速段数を増すためにさらにギヤ数を増
した場合であっても、その厚み寸法を薄くすることがで
きる。したがって、車室内における天井パネル14をよ
り上方に設定することが可能となり、この車両1の居住
性等を向上させることができる。
【0035】次に、このような構造のパワーバックドア
機構10の作動について説明する。
【0036】まず、図1に示すように、バックドア2が
全閉状態となっているときに図示しないバックドア開閉
スイッチをオンすると、車両1に搭載された図示しない
バッテリから電動モータ20に電流が供給され、アマチ
ュアシャフト25が所定の方向に回転を開始する。そし
て、このアマチュアシャフト25の回転が減速ギヤ機構
21を介して出力ギヤ32に伝達されることになる。さ
らにこの回転は出力シャフト30を介してクランクアー
ム18に伝達され、クランクアーム18を所定の方向に
駆動することになる。そして、このクランクアーム18
により連結ロッド12が作動され、バックドア2が図2
に示す全開状態に向けて開動作することになる。そし
て、バックドア2が図2に示す全開状態となると電動モ
ータ20は停止されることになる。反対に、バックドア
2が全開状態のときに図示しないバックドア開閉スイッ
チがオフされると電動モータ20は逆転され、それにと
もないクランクアーム18も逆転されてバックドア2は
閉動作することになる。
【0037】図6は図4に示すクランクアームの変形例
を示す断面図である。図6においては前述した部材に対
応する部材には同一の符号が付されている。
【0038】アーム部材としては、図6に示すように、
出力ギヤ32に対して出力シャフト30の車両上下方向
の両側で固定される形状のクランクアーム70としても
よい。この場合、クランクアーム70はそれぞれ出力シ
ャフト30に車両上側もしくは下側にて固定される固定
部70a、70bを有することになり、これにより、ク
ランクアーム70の支持剛性が向上することになり、連
結ロッド12からクランクアーム70に入力されるバッ
クドア2からの荷重を確実に支持することができる。ま
た、連結ロッド12のソケット12cが連結されるスタ
ッド70cが固定される面を車両に垂直にも配置するこ
とが可能になるので、連結ロッド12の配置の自由度を
向上させることができる。
【0039】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態
においては、開閉部材はバックドア2とされているが、
これに限らず、車両1に設けられている開閉部材であれ
ば他のものであってもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、連結ロッドを介して開
閉部材から加えられる荷重はアーム部材を介して出力軸
にて支持されることになるので、出力ギヤにはこの荷重
が加えられることがない。したがって、出力ギヤは効率
よい噛み合いを維持することになり、この車両用自動開
閉装置の耐久性を向上させることができる。また、出力
ギヤが効率よく噛み合うことにより、出力ギヤの噛み合
い部分からの騒音は低減されることになる。
【0041】また、本発明によれば、連結ロッドを出力
軸に固定されたアーム部材に連結するようにしたので、
出力ギヤを収容するギヤケースにスリットを設ける必要
がない。したがって、ギヤケース内に塗布された潤滑材
が車室内等に漏れ出すことがない。
【0042】さらに、本発明によれば、出力軸に固定さ
れたアーム部材のアーム長を出力ギヤの半径より大きく
形成したので、出力ギヤを大型化しなくとも連結ロッド
の揺動ストロークを拡大することができる。
【0043】さらに、本発明によれば、連結部が固定部
に対して出力ギヤ側となるようにアーム部材を曲げて形
成したので、アーム部材と連結ロッドとの連結部を車両
上方側に設定することができ、車両の天井パネルをより
高い位置に設定して、この車両の居住性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるパワーバックドア
機構を備えた車両の一部であって、バックドアが全閉状
態のときを示す側面図である。
【図2】図1に示す車両の一部であって、バックドアが
全開状態のときを示す側面図である。
【図3】図2に示すパワーバックドア機構の詳細を示す
断面図である。
【図4】図3に示すアクチュエータユニットの詳細を示
す断面図である。
【図5】クランクアームと連結ロッドの詳細を示す斜視
図である。
【図6】図4に示すクランクアームの変形例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 車両 2 バックドア 3 ルーフ部 4 ヒンジ 4a 開閉中心軸 10 パワーバックドア機構 11 アクチュエータユニット 12 連結ロッド 12a ロッド部 12b、12c ソケット 13 ルーフパネル 14 天井パネル 14a 開口部 15,16 取付ブラケット 17 アーム 17a スタッド 18 クランクアーム 18a 固定部 18b 先端部 18c スタッド 20 電動モータ 21 減速ギヤ機構 22 ギヤケース 23 クラッチ収容部 24 ギヤ収容部 25 アマチュアシャフト 26 ウォーム 27,28 ボールベアリング 30 出力シャフト 32 出力ギヤ 40,41 ボールベアリング 42 ピニオンシャフト 43,44 ボールベアリング 45 サブシャフト 46 ウォームホイル 47 ピニオンギヤ 50 電磁クラッチ 51 駆動ディスク 51a 摩擦面 52 従動ディスク 52a 摩擦面 53 コイル部 60 大径スパーギヤ 61 小径スパーギヤ 70 クランクアーム 70a、70b 固定部 70c スタッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒンジを介して車両に開閉自在に装着さ
    れる開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置で
    あって、 前記車両に設けられた電動モータにより駆動され、入力
    ギヤが設けられる入力軸と、 前記車両に回転自在に設けられ、前記入力ギヤの回転が
    伝達される出力ギヤが固定される出力軸と、 前記出力軸に固定され、前記出力ギヤと連動するアーム
    部材と、 一端が前記開閉部材に連結され、他端が前記アーム部材
    に連結される連結ロッドとを有することを特徴とする車
    両用自動開閉装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用自動開閉装置にお
    いて、前記アーム部材のアーム長を前記出力ギヤの半径
    より大きく形成し、前記連結ロッドを前記出力ギヤの外
    周面より外側にて前記アーム部材に連結したことを特徴
    とする車両用自動開閉装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用自動開閉装置にお
    いて、前記アーム部材に設けられた前記連結ロッドとの
    連結部が前記アーム部材に設けられた前記出力軸との固
    定部に対して前記出力ギヤ側に位置する方向に、前記ア
    ーム部材を曲げて形成したことを特徴とする車両用自動
    開閉装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車
    両用自動開閉装置において、前記開閉部材を前記車両の
    後端部に上下方向に開閉自在に設けたことを特徴とする
    車両用自動開閉装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車
    両用自動開閉装置において、前記入力軸と前記出力軸と
    前記アーム部材とを前記車両のルーフ部に配置したこと
    を特徴とする車両用自動開閉装置。
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JP2009041264A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Toyota Auto Body Co Ltd 車両用開閉装置

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