JP2003336401A - 強化繊維シート扇形アンカー - Google Patents

強化繊維シート扇形アンカー

Info

Publication number
JP2003336401A
JP2003336401A JP2003065791A JP2003065791A JP2003336401A JP 2003336401 A JP2003336401 A JP 2003336401A JP 2003065791 A JP2003065791 A JP 2003065791A JP 2003065791 A JP2003065791 A JP 2003065791A JP 2003336401 A JP2003336401 A JP 2003336401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fan
shaped
fiber sheet
fibers
reinforcing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003065791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4020805B2 (ja
Inventor
Kimikazu Kato
公和 加藤
Kunihiro Kawabata
邦裕 川端
Yukihiko Oigawa
幸彦 大井川
Minoru Sawaide
稔 沢出
Junichi Iketani
純一 池谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SATEKKU KK
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Maeda Kosen Co Ltd
Alpha Kogyo KK
Original Assignee
SATEKKU KK
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Maeda Kosen Co Ltd
Alpha Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SATEKKU KK, Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp, Maeda Kosen Co Ltd, Alpha Kogyo KK filed Critical SATEKKU KK
Priority to JP2003065791A priority Critical patent/JP4020805B2/ja
Publication of JP2003336401A publication Critical patent/JP2003336401A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4020805B2 publication Critical patent/JP4020805B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強化繊維シート扇形アンカーの扇形の形状
を保持し、施工現場でも常にその形状を安定に保ち保形
できる強化繊維シート扇形アンカーを提供すること。 【解決手段】 強化繊維を平行に束ねた繊維束1の一方
又は両方を扇形に広げてなる強化繊維シート扇形アンカ
ーであって、細幅部分Yとそれに連続する扇形に広げた
広幅部分Xとよりなり、該広幅部分Xがメッシュ状繊維
2により保形されている強化繊維シート扇形アンカー。
また、同様に、広幅部分Xがフィラメント繊維3により
保形されている強化繊維シート扇形アンカー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化繊維シート扇
形アンカーに関し、更に詳しくは、炭素繊維などの強化
繊維を貼り付けることによりコンクリート構造物を補強
する場合、強化繊維端部の力を効果的に伝達するために
用いられる強化繊維シート扇形アンカーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンクリート建造物等の耐震
補強を図るため、炭素繊維等の強化繊維材料よりなる補
強シートを柱、梁、橋梁等のコンクリート部材の表面に
巻き付けて配設する工法が開発されている。これは、地
震により柱等に加わるせん断力に対する補強方法の一つ
で、炭素繊維やアラミド繊維、ガラス繊維等の強化繊維
よりなる補強シートを、柱等の全周に巻き付けて補強す
るものである。
【0003】しかし、柱や壁、梁等の部材が互いに一体
化して形成されている場合などには、そのままでは補強
シートで全周に巻き付けることができない。そのため、
こうした場合には、部材の表裏面に補強シートを貼り付
けることによりコンクリート部材を補強する。
【0004】ところが、接着剤等で補強シートを単に貼
り付けただけでは、何らかの原因で補強シート、特にそ
の端部が剥がれてしまって、補強効果を必ずしも十分発
揮することができない。また、実際に地震等が発生した
場合、特に補強シートの端部付近では補強シートのせん
断に耐える力が壁等の部材に必ずしも十分には伝達しな
いという問題もあった。
【0005】そこで、補強シートの端部を剥がれないよ
うにし、しかも補強シートの端部においてもコンクリー
ト構造物に力を効果的に伝えるため、補強シートの端部
に強化繊維シート製のアンカーを貼り付ける補強方法が
幾つか開発された(特許文献1、特許文献2、特許文献
3参照)。これは、例えば、補強シートの端部付近のコ
ンクリート構造物に穴を穿設し、穴の中に多数本の強化
繊維を配置し樹脂を含浸させたうえで、その強化繊維の
端部を扇形に広げ、その扇形に広げた部分を樹脂で補強
シートに接着する方法である。
【0006】これらの方法は、現場で施工する場合、強
化繊維の一定領域を扇形に広げる作業を、必ず人手によ
り行わなければならない。図8に示すように、多数の強
化繊維を平行に束ねた繊維束を用意し〔図8(A)参
照〕、この一方を広げて一定の角度θを有する扇形に形
成する〔図8(B)参照〕作業を行う。このような施工
時の作業は、技術者によって扇形の角度等の形状が必ず
しも一定とならず不安定である。
【0007】すなわち、図9に示すように、扇形の一部
が欠ける場合、 図10に示すように、扇形の角度(中
心角)が開き過ぎたり〔図10(A)参照〕、閉じ過ぎ
たり〔図10(B)参照〕して一定しない場合、図11
に示すように扇形全体の形が崩れる場合、図12に示す
ように厚みが均一にならない場合〔(A)は平面図、
(B)は断面図)、等の問題が生じるのである。このよ
うな問題点は、施工する技術者が相当の熟練者であって
も避けることは容易ではない。
【0008】
【特許文献1】特開平11−152907号公報
【特許文献2】特開2000−54561号公報
【特許文献3】特開2000−27446号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実情
を背景に、上記の問題点を克服するためになされたもの
である。すなわち、本発明は、強化繊維シート扇形アン
カーの扇形の形状を保持し、施工現場でも常にその形状
を安定に保ち保形できる強化繊維シート扇形アンカーを
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明者は、
このような課題背景に対して、鋭意研究を重ねた結果、
強化繊維シート扇形アンカーの扇形部分を別の繊維で補
強したものとすることにより、施工時に保形が保証され
扇形が安定した状態となる点を見出し、この知見により
本発明を完成させたものである。
【0011】即ち、本発明は、(1)、強化繊維を平行
に束ねた繊維束の一方又は両方を扇形に広げてなる強化
繊維シート扇形アンカーであって、細幅部分とそれに連
続する扇形に広げた広幅部分とよりなり、該広幅部分が
メッシュ状繊維により保形されている強化繊維シート扇
形アンカーに存する。
【0012】そして、(2)、広幅部分の表裏両面にメ
ッシュ状繊維を接着することで保形されている強化繊維
シート扇形アンカーに存する。
【0013】そしてまた、(3)、広幅部分の表裏両面
にメッシュ状繊維を溶着することで保形されている強化
繊維シート扇形アンカーに存する。
【0014】そしてまた、(4)、メッシュ状繊維が広
幅部分の表裏両面で連続して結合されている強化繊維シ
ート扇形アンカーに存する。
【0015】そしてまた、(5)、保形するためのメッ
シュ状繊維が無機又は有機繊維よりなる強化繊維シート
扇形アンカーに存する。
【0016】そしてまた、(6)、強化繊維を平行に束
ねた繊維束の一方又は両方を扇形に広げてなる強化繊維
シート扇形アンカーであって、扇形に広げた広幅部分と
細幅部分とよりなり、広幅部分がフィラメント繊維によ
り保形されている強化繊維シート扇形アンカーに存す
る。
【0017】そしてまた、(7)、広幅部分の表裏両面
にフィラメント繊維を接着することで保形されている強
化繊維シート扇形アンカーに存する。
【0018】そしてまた、(8)、広幅部分の表裏両面
にフィラメント繊維を溶着することで保形されている強
化繊維シート扇形アンカーに存する。
【0019】そしてまた、(9)、フィラメント繊維が
広幅部分の表裏両面で連続して結合されている強化繊維
シート扇形アンカーに存する。
【0020】そしてまた、(10)、保形するためのフ
ィラメント繊維が無機又は有機繊維よりなる強化繊維シ
ート扇形アンカーに存する。
【0021】本発明は、この目的に沿ったものであれ
ば、上記1〜10の中から選ばれた2つ以上を組み合わ
せた構成も採用可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の強化繊維シート扇形アン
カーについて詳細に説明する。
【0023】
【第1の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態における強化繊維シート扇形アンカーを示す概略図で
あり、それぞれ平面図(A)、正面図(B)、及び側面
図(C)を示す(なお、便宜上、各図は端面の図で示
す)。
【0024】この強化繊維シート扇形アンカーは、基本
的には、多数の強化繊維11を平行に束ねて繊維束1と
し、この繊維束1の一方を扇形に広げてなるものであ
る。使用される強化繊維11としては、設定された引張
り強度を保証するものであればよく、例えば、カーボン
繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、玄武岩繊維等が使用
される。
【0025】強化繊維シート扇形アンカーの細幅部分Y
は、扇形に広げない繊維束1の部分、すなわち、多数の
強化繊維11を平行に束ねた繊維束1がそのままの状態
となっている部分である。また、広幅部分Xは、細幅部
分Yより連続的に広がって扇形に形成されている部分で
ある。
【0026】この扇形の広幅部分Xは、広がりが一定の
角度θ(中心角θ)を形成しており、この状態がメッシ
ュ状繊維2(いわゆる網状体をいう)により保持される
ことで、広幅部分Xの保形がなされる。ここで、扇形の
広幅部分Xを保形するには、メッシュ状繊維2を少なく
とも一方の面に接合することである。そして扇形の広幅
部分Xの表裏両面に接合することで片面の場合より更に
保形性が高まる。
【0027】図2は、メッシュ状繊維を表裏両面に接合
した強化繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、
それぞれ平面図(A)、正面図(B)、及び側面図
(C)を示す。メッシュ状繊維2を広幅部分Xに接合す
る方法としては、前もって接着剤をメッシュ状繊維2に
塗布しておき、この接着剤が塗布された状態のメッシュ
状繊維2を、扇形に広げた広幅部分Xに添わせて配置し
接着する方法がある。尚、メッシュ状繊維が広幅部分よ
りはみ出した場合は、折り曲げて反対側面に接着すると
よい。
【0028】ここで用いられる接着剤としては、エチレ
ン酢酸ビニル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系など
のホットメルト型、シアノアクリレート系、アクリル樹
脂、第2世代アクリル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂などの反応型の接着剤が上げられるが、メ
ッシュ状繊維と、広幅部分Xの強化繊維とが接着できる
ものであればこの限りではない。もっとも、接着強度
は、現場の施工の際のハンドリングに耐えられる程度で
よいが、施工時に使用される含浸用接着剤である、例え
ばエポキシ樹脂やメチルメタクリレート樹脂等に溶解し
ないものが好ましい。
【0029】また別の接合方法として、図示しないが、
熱溶融性を有するメッシュ状繊維2を扇形に広げた広幅
部分Xの面に対して添着し、その状態で加熱ローラ等を
使って圧接してメッシュ状繊維2を扇形の広幅部分Xに
圧接溶着(融着)する方法もある。また、この場合の加
熱方法としては、メッシュ状繊維の材質にもよるが超音
波溶着や高周波溶着が採用可能である。
【0030】接着剤による接合方法や熱溶着による接合
方法により、メッシュ状繊維2を広幅部分Xの表と裏と
で連続的に結合されているようにすることも可能であ
る。このようにすることで、メッシュ状繊維2により広
幅部分Xの保持効果がより増大される。
【0031】本発明のメッシュ状繊維2とは、緯糸と経
糸を組み合わせた格子状のシート状網体をいうが、12
0度間隔で3方向に組み合わせられた3軸のものや、格
子状のものを2枚、45度方向に組み合わせた4軸のも
のでもよい。またメッシュの糸の間隔は、小さくても含
浸用樹脂が浸透し易い程度であり、大きくても強化繊維
シート扇形アンカーの扇形部分の形状の保持ができる程
度の範囲で決定される。
【0032】具体的には、5〜30mm程度が採用され
る。また、該メッシュ状繊維2の糸の太さは、特に限定
されるものではないが、直径が0.05〜1mm程度の
ものが望ましい。細過ぎると、強化繊維シート扇形アン
カーの扇形の広幅部の形状の保持がしにくく、反対に太
過ぎると強化繊維シート扇形アンカーを施工現場でコン
クリート構造物に接着する際、該アンカーとコンクリー
ト構造物に間隙が生じたり、該アンカーの剛性が大きく
なり過ぎて曲面への追随性が悪くなる等の不具合が生じ
易い。
【0033】メッシュ状繊維2の材質としては、ガラス
繊維,アルミナ繊維,カーボン繊維、玄武岩繊維等の無
機繊維、及びポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミ
ド,ポリエステル等の有機繊維等が挙げられる。
【0034】
【第2の実施の形態】図3は、本発明の第2の実施の形
態における強化繊維シート扇形アンカーを示す概略図で
あり、それぞれ平面図(A)、正面図(B)、及び側面
図(C)を示す。この広幅部分Xも、広がりが一定の角
度θ(中心角θ)を形成しており、この状態がフィラメ
ント繊維(いわゆる糸の状態をいう)3により保持され
ることで保形がなされる。ここで、広幅部分Xを保形す
るには、フィラメント繊維3を一方の面に接合すること
であるが、表裏両面に接合することにより更に保形性が
良くなる。
【0035】図4は、フィラメント繊維3を表裏両面に
接合した強化繊維シート扇形アンカーを示す概略図であ
り、それぞれ平面図(A)、正面図(B)、及び側面図
(C)を示す。フィラメント繊維3を広幅部分Xに接合
するには、先述したように、前もって接着剤が塗布され
たフィラメント繊維3を、扇形に広げた広幅部分Xに接
着する方法がある。
【0036】また熱溶融性を有するフィラメント繊維3
を、扇形に広げた広幅部分Xの面に対して添着し、その
状態で加熱ローラを使って圧接することでフィラメント
繊維3を、広幅部分Xに圧接溶着(融着)する方法もあ
る。フィラメント繊維3は扇状の広幅部分Xの繊維方向
と垂直方向に接合する他に、傾斜を加えて接合する方法
も可能である。
【0037】またフィラメント繊維3が表裏両面で連続
して結合されている構成とすることにより、保形性がよ
り高まる。この場合、例えば、広幅部分Xに対して螺旋
状にフィラメント繊維を巻回するように接合すればよ
い。フィラメント繊維の材質や太さは、第1の実施の形
態におけるメッシュ状繊維の材質や太さと同様に考えれ
ばよい。また、フィラメント繊維の形態としては、モノ
フィラメントでもマルチモノフィラメントでもどちらで
もよい。
【0038】
【その他の実施の形態】これまで述べた実施の形態の強
化繊維シート扇形アンカーにおいては、強化繊維を平行
に束ねた繊維束の一方(すなわち、一方の端側)を扇形
に広げてたものであったが、この束ねた繊維束の両方
(すなわち、両方の端側)を扇形に広げてたものでも適
用可能である。
【0039】図5及び図6は、その強化繊維シート扇形
アンカーを示す概略図であり、それぞれ平面図(A)、
正面図(B)、及び側面図(C)を示す。図5の場合
は、図1に示す強化繊維シート扇形アンカーにおいて、
他方側にも扇形に広げた広幅部分Xが形成されているも
のに相当する。またメッシュ状繊維を広幅部分の表裏両
面に接着又は溶着して保形することも当然可能である。
【0040】図6の場合は、図4に示す強化繊維シート
扇形アンカーにおいて、他方側にも扇形に広げた広幅部
分Xが形成されているものに相当する。またフィラメン
ト繊維を広幅部分の片方の面に(表面又は裏面に)接着
又は溶着して保形することも当然可能である。
【0041】さて図7は、強化繊維シート扇形アンカー
を外形を概略的に示した図であり、広幅部分の形態が異
なる場合を示す。図7(A)は、一方の広幅部分X1と
他方の広幅部分X2とは、その広がりの角度(θ1、θ
2)や長さ(L1、L2)において異なっている。図7
(B)は、その広がりの角度(θ1、θ2)のみが異な
っているものである。
【0042】以上説明した強化繊維シート扇形アンカー
は、従来例で説明したような施工方法が当然適用でき
る。例えば、補強シートの端部付近のコンクリート構造
物に穴を穿設し、穴の中に多数本の強化繊維を配置し樹
脂を含浸させたうえで、その強化繊維の扇形に広げた広
幅部分を樹脂でコンクリート構造物の補強シートに接着
する。
【0043】この場合、繊維束の一方のみを扇形に広げ
てなる強化繊維シート扇形アンカーの場合は、その広げ
てない細幅部分を穴に挿入することができる。また、繊
維束の両方を扇形に広げてなる強化繊維シート扇形アン
カーの場合は、扇形に広げた両方の広幅部分をコンクリ
ート構造物の補強シートに重ねて、樹脂で接着する方法
がある。
【0044】以上、本発明を説明してきたが、本発明
は、その目的に沿う限り、実施の形態に限定されること
なく種々の変形が可能である。例えば、扇形の広幅部分
Xを保形するためのメッシュ状繊維2やフィラメント繊
維3は、強化繊維シート扇形アンカーの機能を奏するも
のであれば実施の形態のものに限定されることはない。
また、広幅部分Xの形は扇形以外の形とすることも当然
可能である。
【0045】
【実施例1】PAN系炭素繊維「TOREYCA−T7
00SC−24000−60E:東レ(株)製」製強化
繊維80本の束を、細幅部分Y(200mm)と中心角
θが60度の広幅部分X(200mm)200幅部分X
の中心角θを60度に形成した。この扇形の広幅部分X
の表裏両面にメッシュ状繊維(メッシュ状ガラス繊維製
3軸組布「KT228A106HB:日東紡績(株)」
製)を接着して強化繊維シート扇形アンカーを作成し
た。
【0046】
【実施例2】実施例1のメッシュ状繊維の代わりに、直
径0.5mmのポリプロピレンのモノフィラメントを使
って表裏両面にそれを加熱溶着して強化繊維シート扇形
アンカーを作成した。
【0047】
【比較例1】実施例1で用いた強化繊維を1本用い、3
80mm間隔に固定した2本のフックの間を40往復引
っ掛けて、80本の繊維束を作成し、フックから外した
後、片側から200mmをそのまま結束することで強化
繊維シート扇形アンカーを作成した。
【0048】以上、実施例1、実施例2、及び比較例1
によって作成した強化繊 維シート扇形アンカーのそれ
ぞれ5本を、エポキシ樹脂「アルファテック380:ア
ルファ工業(株)製」に20分間浸漬した後、コンクリ
ート製柱に貼り付け施工した結果を表1に示す。以上の
結果から明らかなように、本発明の強化繊維シート扇形
アンカーは、比較例(従来例)に較べ、貼り付け後の扇
形の広幅部分Xの角度の安定性、貼り付けに要する時
間、及び強化繊維のほつれ難さにおいて優れていること
が分かる。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の強化繊維シート扇形アンカー使
った場合、常に、扇形の広幅部分Xの形状を確実に保持
することができる。そのため、運搬、輸送時や、施工現
場でも、常にその形状を安定に保ち保形できる。また施
工時のエポキシ樹脂等の含浸工程でも扇形の形状が保形
されて施工品質が保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態における強
化繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、それぞ
れ平面図(A)、正面図(B)、及び側面図(C)を示
す。
【図2】図2は、メッシュ状繊維を表裏両面に接合した
強化繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、それ
ぞれ平面図(A)、正面図(B)、及び側面図(C)を
示す。
【図3】図3は、本発明の第2の実施の形態における強
化繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、それぞ
れ平面図(A)、正面図(B)、及び側面図(C)を示
す。
【図4】図4は、フィラメント繊維を表裏両面に接合し
た強化繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、そ
れぞれ平面図(A)、正面図(B)、及び側面図(C)
を示す。
【図5】図5は、本発明の他の実施の形態における強化
繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、それぞれ
平面図(A)、正面図(B)、および側面図(C)を示
す。
【図6】図6は、本発明の他の実施の形態における強化
繊維シート扇形アンカーを示す概略図であり、それぞれ
平面図(A)、正面図(B)、および側面図(C)を示
す。
【図7】図7は、強化繊維シート扇形アンカーを外形を
概略的に示した図であり、それぞれ広幅部分の形態が異
なる場合を示す。
【図8】図8は、従来における強化繊維シート扇形アン
カーの施工方法を説明する図である。
【図9】図9は、従来の強化繊維シート扇形アンカーの
問題点を示す図である。
【図10】図10は、従来の強化繊維シート扇形アンカ
ーの他の問題点を示す図である。
【図11】図11は、従来の強化繊維シート扇形アンカ
ーの他の問題点を示す図である。
【図12】図12は、従来の強化繊維シート扇形アンカ
ーの他の問題点を示す図である。
【符号の説明】
1…繊維束 11…強化繊維 2…メッシュ状繊維 3…フィラメント繊維 X(X1,X2)…広幅部分 Y…細幅部分
フロントページの続き (71)出願人 000002299 清水建設株式会社 東京都港区芝浦一丁目2番3号 (72)発明者 加藤 公和 福井県坂井郡春江町沖布目38号3番地 前 田工繊株式会社内 (72)発明者 川端 邦裕 福井県坂井郡春江町沖布目38号3番地 前 田工繊株式会社内 (72)発明者 大井川 幸彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町1丁目1番51 号 アルファ工業株式会社内 (72)発明者 沢出 稔 東京都千代田区九段南2−2−7 有限会 社サテック内 (72)発明者 池谷 純一 東京都江東区東砂1−1−1アルファンス シティ大島1216号 Fターム(参考) 2E176 AA01 BB29

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化繊維を平行に束ねた繊維束の一方又は
    両方を扇形に広げてなる強化繊維シート扇形アンカーで
    あって、細幅部分とそれに連続する扇形に広げた広幅部
    分とよりなり、該広幅部分がメッシュ状繊維により保形
    されていることを特徴とする強化繊維シート扇形アンカ
    ー。
  2. 【請求項2】広幅部分の表裏両面にメッシュ状繊維を接
    着することで保形されていることを特徴とする請求項1
    記載の強化繊維シート扇形アンカー。
  3. 【請求項3】広幅部分の表裏両面にメッシュ状繊維を溶
    着することで保形されていることを特徴とする請求項1
    記載の強化繊維シート扇形アンカー。
  4. 【請求項4】メッシュ状繊維が広幅部分の表裏両面で連
    続して結合されていることを特徴とする請求項1記載の
    強化繊維シート扇形アンカー。
  5. 【請求項5】保形するためのメッシュ状繊維が無機又は
    有機繊維よりなることを特徴とする請求項1記載の強化
    繊維シート扇形アンカー。
  6. 【請求項6】強化繊維を平行に束ねた繊維束の一方又は
    両方を扇形に広げてなる強化繊維シート扇形アンカーで
    あって、扇形に広げた広幅部分と細幅部分とよりなり、
    広幅部分がフィラメント繊維により保形されていること
    を特徴とする強化繊維シート扇形アンカー。
  7. 【請求項7】広幅部分の表裏両面にフィラメント繊維を
    接着することで保形されていることを特徴とする請求項
    6記載の強化繊維シート扇形アンカー。
  8. 【請求項8】広幅部分の表裏両面にフィラメント繊維を
    溶着することで保形されていることを特徴とする請求項
    6記載の強化繊維シート扇形アンカー。
  9. 【請求項9】フィラメント繊維が広幅部分の表裏両面で
    連続して結合されていることを特徴とする請求項6記載
    の強化繊維シート扇形アンカー。
  10. 【請求項10】保形するためのフィラメント繊維が無機
    又は有機繊維よりなることを特徴とする請求項6記載の
    強化繊維シート扇形アンカー。
JP2003065791A 2002-03-11 2003-03-11 強化繊維シート扇形アンカー Expired - Lifetime JP4020805B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003065791A JP4020805B2 (ja) 2002-03-11 2003-03-11 強化繊維シート扇形アンカー

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002065968 2002-03-11
JP2002-65968 2002-03-11
JP2003065791A JP4020805B2 (ja) 2002-03-11 2003-03-11 強化繊維シート扇形アンカー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003336401A true JP2003336401A (ja) 2003-11-28
JP4020805B2 JP4020805B2 (ja) 2007-12-12

Family

ID=29713997

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003065791A Expired - Lifetime JP4020805B2 (ja) 2002-03-11 2003-03-11 強化繊維シート扇形アンカー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4020805B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007009482A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd コンクリート構造物の補強構造および補強方法
JP2008274667A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Norihide Amano 筋金棒及び筋金棒形成装置
JP2009538181A (ja) * 2006-05-22 2009-11-05 ナイキ インコーポレーティッド 玄武岩繊維を用いて作製されるゴルフクラブ
JP2010053487A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Ishikawa Prefecture コンクリート剥落防止用織物、及びそれを用いたコンクリート構造体の剥落防止方法
DE102012201518A1 (de) * 2012-02-02 2013-08-08 Sgl Carbon Se Verstärkungssystem für Bauwerke
JP7412991B2 (ja) 2019-12-04 2024-01-15 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 コンクリート構造物の曲げ補強方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007009482A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd コンクリート構造物の補強構造および補強方法
JP4608376B2 (ja) * 2005-06-29 2011-01-12 日鉄防蝕株式会社 コンクリート構造物の補強構造および補強方法
JP2009538181A (ja) * 2006-05-22 2009-11-05 ナイキ インコーポレーティッド 玄武岩繊維を用いて作製されるゴルフクラブ
JP2008274667A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Norihide Amano 筋金棒及び筋金棒形成装置
JP2010053487A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Ishikawa Prefecture コンクリート剥落防止用織物、及びそれを用いたコンクリート構造体の剥落防止方法
DE102012201518A1 (de) * 2012-02-02 2013-08-08 Sgl Carbon Se Verstärkungssystem für Bauwerke
JP7412991B2 (ja) 2019-12-04 2024-01-15 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 コンクリート構造物の曲げ補強方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4020805B2 (ja) 2007-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4870537B2 (ja) 構造物の補強方法及び定着具
JP2003336401A (ja) 強化繊維シート扇形アンカー
JP4696431B2 (ja) 補強シート及び補強方法
JP2005105492A (ja) 補強用不織基布
JP6012951B2 (ja) 構造物の補強繊維シートの末端被覆工法
JP3806252B2 (ja) 強化繊維シートによるコンクリート構造物の補強方法
JP4667069B2 (ja) 炭素繊維シート
JP4813803B2 (ja) 繊維強化シート
JP2009097292A (ja) 定着部材およびそれを用いたコンクリート部材の補強方法
JP6169824B2 (ja) 突合せ接着継手構造、構造物の補強方法、及び、補強構造を有する構造物
JP3918310B2 (ja) 梁の曲げ補強構造および曲げ補強工法
JP5437108B2 (ja) 建造物用補強アンカーおよびその製造方法
JP2002115403A (ja) コンクリート部材の補強構造
JPH0994900A (ja) 一方向性強化繊維複合基材シート
JP3748435B2 (ja) 溶着補強用繊維シート
JP2003227060A (ja) 補強用繊維シート
JPH1134199A (ja) 補強材料
JP2003207077A (ja) 熱可塑性樹脂管と、その製造方法
JP2003293598A (ja) コンクリート補強シートの定着用アンカー及び補強方法
JP7412991B2 (ja) コンクリート構造物の曲げ補強方法
JP3882348B2 (ja) コンクリート部材のせん断補強構造およびせん断補強工法
JP7279272B1 (ja) 繊維強化シート及び繊維強化シートの曲げ加工方法
JP2020180444A (ja) 繊維ロッド結束具及び繊維ロッド結束方法
JP3973427B2 (ja) プラスチックパイプの接続方法及び接続構造
JP2016211370A (ja) 突合せ接着継手構造、構造物の補強方法、及び、補強構造を有する構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4020805

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term