JP2003336074A - 石炭の膨脹性の測定方法 - Google Patents
石炭の膨脹性の測定方法Info
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- JP2003336074A JP2003336074A JP2002149046A JP2002149046A JP2003336074A JP 2003336074 A JP2003336074 A JP 2003336074A JP 2002149046 A JP2002149046 A JP 2002149046A JP 2002149046 A JP2002149046 A JP 2002149046A JP 2003336074 A JP2003336074 A JP 2003336074A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、上述のような従来技術における問
題点を解決するため、石炭のコークス化性の評価に適し
た、石炭の膨脹性の測定方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明は、石炭の膨脹性を測定する方法
において、試験に供する石炭の最大粒度を1mm以上6mm
以下とすることを特徴とする石炭の膨脹性の測定方法で
ある。 【効果】 コークス強度をより正確に予測でき、コーク
ス強度の変動を低減できるため、石炭のコークス化性の
より的確な評価が可能になる。
題点を解決するため、石炭のコークス化性の評価に適し
た、石炭の膨脹性の測定方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明は、石炭の膨脹性を測定する方法
において、試験に供する石炭の最大粒度を1mm以上6mm
以下とすることを特徴とする石炭の膨脹性の測定方法で
ある。 【効果】 コークス強度をより正確に予測でき、コーク
ス強度の変動を低減できるため、石炭のコークス化性の
より的確な評価が可能になる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭のコークス化
性の評価に適した、石炭の膨脹性の測定方法に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】石炭を乾留してコークスを製造するとき
に、どの程度の強度のコークスが得られるかを示す特性
を石炭のコークス化性と称している。石炭のコークス化
性の評価法のひとつとして、石炭の膨脹性が測定されて
いる。石炭の膨脹性の測定方法はJIS M 8801
の膨脹性試験方法に規定されている。この規格では、試
験に供する石炭は粒度0.15mm以下に粉砕すると規定
されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】石炭の膨脹性は、石炭
から製造されるコークスの強度を予測するために使われ
ている。一般に、膨脹性の高い石炭から製造したコーク
スの強度は高い。しかし、例えばある石炭を、JIS
M 8801に従って測定された膨脹率がより高い石炭
と置換したにも拘らず、コークス強度が低下する場合が
ある。本発明は、上述のような従来技術における問題点
を解決するため、石炭のコークス化性の評価に適した、
石炭の膨脹性の測定方法を提供することを目的とするも
のである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、石炭の膨脹性
を測定する方法において、試験に供する石炭の最大粒度
を1mm以上6mm以下とすることを特徴とする石炭の膨脹
性の測定方法方法である。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明者は、石炭の粒度と膨脹性
の関係について詳細に検討した結果、以下のような知見
を得、本発明を完成させた。石炭を加熱していくと40
0℃前後の温度で熱分解を開始し、タールやガスを発生
すると共に軟化する。発生したタールやガスは軟化した
石炭中を拡散して粒子外に脱出していくが、拡散速度と
発生速度との兼合いで、石炭粒子中に一部のタールやガ
スが滞留することになる。滞留するタールやガスの石炭
中濃度が軟化石炭の溶解度を超えると気泡が生成する。
この気泡により石炭粒子は膨脹する。 【0006】石炭粒子の粒度が大きいと、粒子内拡散抵
抗が大きくなり、粒子内に滞留するタールやガスが多く
なって多量の気泡が生成することになる。すなわち、石
炭粒子はより大きく膨脹する。石炭の種類により、ター
ルやガスの発生速度および粒子内の拡散係数は異なる。
従って、石炭粒度の膨脹性への影響も石炭の種類により
異なる。 【0007】JIS M 8801の膨脹性試験方法で
は、試験に供する石炭の最大粒度は0.15mmと規定さ
れている。これに対して、コークス炉で乾留される際の
石炭の粒度は通常3mm以下80%前後であり、最大粒度
は3mmから20mm程度である。従って、コークス炉で実
際に乾留される際の膨脹性は、JIS M 8801の
方法で測定される膨脹性とは異なっている可能性があ
る。 【0008】そこで、JIS M 8801の膨脹性試
験方法において、石炭の最大粒度のみを0.15mmから
6mmの間で変更して膨脹性を測定した。その結果、石炭
の最大粒度を拡大すると、膨脹性は上昇する傾向がある
ことが明らかになった。従って、従来の最大粒度0.1
5mm以下の測定では、コークス炉で実際に乾留される際
の膨脹性よりも低い膨脹性が測定されていることにな
る。 【0009】さらに、最大粒度による膨脹性の変化の状
況が石炭の種類によって異なっていることが判明した。
この点を詳細に検討した結果、最大粒度が0.15mmか
ら1mmまでの範囲では、最大粒度の変更による膨脹性の
変化は、炭種によっては大きいが、最大粒度が1mmから
6mmまでの範囲では、どの石炭においても膨脹性の粒度
による変化はほとんどないことを見出した。この時の粒
度分布は特に規定するものではないが、微粉が多く含ま
れると膨張性に影響が出やすいため、極力微粉を発生し
ないように粉砕することが好ましい。すなわち、最大粒
度を変更して膨脹性を測定した各試料の粒度分布と膨脹
性測定値とから、粒度区分ごとの膨脹性を算出してみる
と、少くとも0.6mm以上の粒度区分では、膨脹性はほ
ぼ一定であることが判明した。 【0010】炭種によってはもっと小さい粒度区分以上
で膨脹性がほぼ一定になるものもあるが、全ての炭種で
0.6mm以上の粒度区分では膨脹性がほぼ一定であっ
た。その理由は、粒度の拡大により粒子内拡散抵抗が大
きくなり膨脹性が増加するが、この効果が少くとも粒度
0.6mm以上では飽和するものと考えられる。 【0011】また、測定試料を調製するための粉砕に当
っては、極力微粉を発生しないように粉砕する旨JIS
に規定されていることから、最大粒度を変更しても、
0.6mm未満の粉の割合の変化は小さい。従って、JI
Sに規定されている方法を用いて、最大粒度を本発明の
範囲に設定することで、0.6mm未満の微粉の割合が少
なく、膨張性がほぼ一定である0.6mm以上の粒度の割
合が多くなる。従って、最大粒度が1mmから6mmまでの
範囲では、どの石炭においても膨脹性の粒度による変化
はほとんどないことから、この範囲の粒度で膨脹性を測
定すれば、コークス炉で実際に乾留される際の膨脹性が
評価できることを見出した。 【0012】本発明では、石炭の膨脹性を測定する方法
において、試験に供する石炭の最大粒度を1mm以上6mm
以下とする。このようにして測定された膨脹性の値は、
JIS M 8801の方法で測定された値よりも、コ
ークス炉内で実際に乾留される際の膨脹性に近い。従っ
て生成するコークスの強度とより密接な関係を持ち、そ
の石炭から製造されるコークスの強度の推定使用するの
に、JIS M 8801に規定されている方法よりも
適している。 【0013】実際にコークス炉で使用される際の石炭の
粒度は操業条件により変化する。しかし本発明の方法で
は、石炭粒度による膨脹性の変化が飽和する領域で測定
しているため、本発明の方法で測定された膨脹性で評価
すれば、粒度が変化しても炭種間の優劣が逆転すること
はなく、各炭種の膨脹性の相対的な評価を、粒度の変化
にかかわらず、誤ることなく行える。 【0014】試験に供する石炭の粒度の最大値が1mm未
満では、コークス炉内で実際に乾留される際の膨脹性よ
りも低い膨脹性が測定されることになる。また、その程
度が石炭の種類により異なるので、相対的な評価という
観点でも正しい評価にならない。 【0015】試験に供する石炭の粒度の最大値を6mm超
とすることは、石炭の膨脹性の評価の観点からは問題な
いが、試験に供する試料の粒子数が減少し、試料の代表
性に問題を生じるので好ましくない。なお、現在のJI
S M 8801に規定されている装置を使用して測定
する場合は、測定用細管の内径が8mmであるので、実際
上試料粒度の上限は6mm程度が限界である。測定用細管
の内径をこれ以上拡大すると、管内の半径方向の温度差
が大きくなり、正しい膨脹性の測定ができなくなる。 【0016】以下実施例により説明する。 【実施例】揮発分24.5質量%の石炭Aと揮発分2
8.3質量%の石炭Bの膨脹性を比較した。JIS M
8801の方法に従い石炭の最大粒度0.15mmで測
定した膨脹性は、膨脹時の比容積で表示すると、石炭A
は2.4cm3 /g、石炭Bは2.6cm3 /gであった。これ
に対し、本発明の方法により、石炭の最大粒度を1.1
8mmとし、最大粒度以外はJIS M 8801の方法
に従い測定した膨脹性は、石炭Aは3.0cm3 /g、石炭
Bは2.7cm3 /gであった。 【0017】石炭Aを20質量%と揮発分23.2質量
%の石炭Cを80質量%とを配合した配合炭を、炭化室
内容積0.43cm3 /gのコークス炉で嵩密度0.8 t/m
3 で乾留したコークスの、JIS K 2151の方法
により測定したドラム強度指数DI 150 6 は、85.0
であった。これに対し、この配合炭中の石炭Aを石炭B
に置換した配合炭を同様に嵩密度0.8 t/m3 で乾留し
たコークスの、JIS K 2151の方法により測定
したドラム強度指数DI 150 6 は、84.5と、石炭A
を使用した場合よりも低下した。 【0018】石炭Bの膨脹性は、JIS M 8801
の方法による測定では石炭Aより高いが、本発明の方法
による測定では石炭Aより低い。すなわち、本発明の方
法による膨脹性の評価は、石炭がコークス炉で乾留され
る際の条件により近い条件で測定されているので、コー
クス強度の予測により適切であった。 【0019】なお、石炭Bは石炭Aより揮発分が僅かで
はあるが高いので、その影響により、石炭Bを配合した
場合、コークスの亀裂が増加し体積破壊強度が低下する
可能性が一応考えられるが、ここではコークス強度の評
価として、体積破壊を含まない、表面破壊強度の評価指
数であるドラム強度指数DI 150 6 を用いたので、その
ような影響は含まれておらず、石炭の膨脹性の影響が評
価されていると考えて問題はない。またこの場合、石炭
Cの効果により、コークスの亀裂の増加は見られなかっ
た。 【0020】 【発明の効果】本発明により、石炭のコークス化性のよ
り的確な評価を可能とする。すなわち、これによりコー
クス強度をより正確に予測でき、コークス強度の変動を
低減できる。従って、高炉の操業をより安定化すること
ができ、コークス比の低減あるいは出銑量の増大によ
り、銑鉄原価の低減が可能になる。また、コークス強度
をより正確に予測できる結果、必要以上に良質石炭を使
用することを避けられるので、コークス原価も大幅に低
下させることができる。
性の評価に適した、石炭の膨脹性の測定方法に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】石炭を乾留してコークスを製造するとき
に、どの程度の強度のコークスが得られるかを示す特性
を石炭のコークス化性と称している。石炭のコークス化
性の評価法のひとつとして、石炭の膨脹性が測定されて
いる。石炭の膨脹性の測定方法はJIS M 8801
の膨脹性試験方法に規定されている。この規格では、試
験に供する石炭は粒度0.15mm以下に粉砕すると規定
されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】石炭の膨脹性は、石炭
から製造されるコークスの強度を予測するために使われ
ている。一般に、膨脹性の高い石炭から製造したコーク
スの強度は高い。しかし、例えばある石炭を、JIS
M 8801に従って測定された膨脹率がより高い石炭
と置換したにも拘らず、コークス強度が低下する場合が
ある。本発明は、上述のような従来技術における問題点
を解決するため、石炭のコークス化性の評価に適した、
石炭の膨脹性の測定方法を提供することを目的とするも
のである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、石炭の膨脹性
を測定する方法において、試験に供する石炭の最大粒度
を1mm以上6mm以下とすることを特徴とする石炭の膨脹
性の測定方法方法である。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明者は、石炭の粒度と膨脹性
の関係について詳細に検討した結果、以下のような知見
を得、本発明を完成させた。石炭を加熱していくと40
0℃前後の温度で熱分解を開始し、タールやガスを発生
すると共に軟化する。発生したタールやガスは軟化した
石炭中を拡散して粒子外に脱出していくが、拡散速度と
発生速度との兼合いで、石炭粒子中に一部のタールやガ
スが滞留することになる。滞留するタールやガスの石炭
中濃度が軟化石炭の溶解度を超えると気泡が生成する。
この気泡により石炭粒子は膨脹する。 【0006】石炭粒子の粒度が大きいと、粒子内拡散抵
抗が大きくなり、粒子内に滞留するタールやガスが多く
なって多量の気泡が生成することになる。すなわち、石
炭粒子はより大きく膨脹する。石炭の種類により、ター
ルやガスの発生速度および粒子内の拡散係数は異なる。
従って、石炭粒度の膨脹性への影響も石炭の種類により
異なる。 【0007】JIS M 8801の膨脹性試験方法で
は、試験に供する石炭の最大粒度は0.15mmと規定さ
れている。これに対して、コークス炉で乾留される際の
石炭の粒度は通常3mm以下80%前後であり、最大粒度
は3mmから20mm程度である。従って、コークス炉で実
際に乾留される際の膨脹性は、JIS M 8801の
方法で測定される膨脹性とは異なっている可能性があ
る。 【0008】そこで、JIS M 8801の膨脹性試
験方法において、石炭の最大粒度のみを0.15mmから
6mmの間で変更して膨脹性を測定した。その結果、石炭
の最大粒度を拡大すると、膨脹性は上昇する傾向がある
ことが明らかになった。従って、従来の最大粒度0.1
5mm以下の測定では、コークス炉で実際に乾留される際
の膨脹性よりも低い膨脹性が測定されていることにな
る。 【0009】さらに、最大粒度による膨脹性の変化の状
況が石炭の種類によって異なっていることが判明した。
この点を詳細に検討した結果、最大粒度が0.15mmか
ら1mmまでの範囲では、最大粒度の変更による膨脹性の
変化は、炭種によっては大きいが、最大粒度が1mmから
6mmまでの範囲では、どの石炭においても膨脹性の粒度
による変化はほとんどないことを見出した。この時の粒
度分布は特に規定するものではないが、微粉が多く含ま
れると膨張性に影響が出やすいため、極力微粉を発生し
ないように粉砕することが好ましい。すなわち、最大粒
度を変更して膨脹性を測定した各試料の粒度分布と膨脹
性測定値とから、粒度区分ごとの膨脹性を算出してみる
と、少くとも0.6mm以上の粒度区分では、膨脹性はほ
ぼ一定であることが判明した。 【0010】炭種によってはもっと小さい粒度区分以上
で膨脹性がほぼ一定になるものもあるが、全ての炭種で
0.6mm以上の粒度区分では膨脹性がほぼ一定であっ
た。その理由は、粒度の拡大により粒子内拡散抵抗が大
きくなり膨脹性が増加するが、この効果が少くとも粒度
0.6mm以上では飽和するものと考えられる。 【0011】また、測定試料を調製するための粉砕に当
っては、極力微粉を発生しないように粉砕する旨JIS
に規定されていることから、最大粒度を変更しても、
0.6mm未満の粉の割合の変化は小さい。従って、JI
Sに規定されている方法を用いて、最大粒度を本発明の
範囲に設定することで、0.6mm未満の微粉の割合が少
なく、膨張性がほぼ一定である0.6mm以上の粒度の割
合が多くなる。従って、最大粒度が1mmから6mmまでの
範囲では、どの石炭においても膨脹性の粒度による変化
はほとんどないことから、この範囲の粒度で膨脹性を測
定すれば、コークス炉で実際に乾留される際の膨脹性が
評価できることを見出した。 【0012】本発明では、石炭の膨脹性を測定する方法
において、試験に供する石炭の最大粒度を1mm以上6mm
以下とする。このようにして測定された膨脹性の値は、
JIS M 8801の方法で測定された値よりも、コ
ークス炉内で実際に乾留される際の膨脹性に近い。従っ
て生成するコークスの強度とより密接な関係を持ち、そ
の石炭から製造されるコークスの強度の推定使用するの
に、JIS M 8801に規定されている方法よりも
適している。 【0013】実際にコークス炉で使用される際の石炭の
粒度は操業条件により変化する。しかし本発明の方法で
は、石炭粒度による膨脹性の変化が飽和する領域で測定
しているため、本発明の方法で測定された膨脹性で評価
すれば、粒度が変化しても炭種間の優劣が逆転すること
はなく、各炭種の膨脹性の相対的な評価を、粒度の変化
にかかわらず、誤ることなく行える。 【0014】試験に供する石炭の粒度の最大値が1mm未
満では、コークス炉内で実際に乾留される際の膨脹性よ
りも低い膨脹性が測定されることになる。また、その程
度が石炭の種類により異なるので、相対的な評価という
観点でも正しい評価にならない。 【0015】試験に供する石炭の粒度の最大値を6mm超
とすることは、石炭の膨脹性の評価の観点からは問題な
いが、試験に供する試料の粒子数が減少し、試料の代表
性に問題を生じるので好ましくない。なお、現在のJI
S M 8801に規定されている装置を使用して測定
する場合は、測定用細管の内径が8mmであるので、実際
上試料粒度の上限は6mm程度が限界である。測定用細管
の内径をこれ以上拡大すると、管内の半径方向の温度差
が大きくなり、正しい膨脹性の測定ができなくなる。 【0016】以下実施例により説明する。 【実施例】揮発分24.5質量%の石炭Aと揮発分2
8.3質量%の石炭Bの膨脹性を比較した。JIS M
8801の方法に従い石炭の最大粒度0.15mmで測
定した膨脹性は、膨脹時の比容積で表示すると、石炭A
は2.4cm3 /g、石炭Bは2.6cm3 /gであった。これ
に対し、本発明の方法により、石炭の最大粒度を1.1
8mmとし、最大粒度以外はJIS M 8801の方法
に従い測定した膨脹性は、石炭Aは3.0cm3 /g、石炭
Bは2.7cm3 /gであった。 【0017】石炭Aを20質量%と揮発分23.2質量
%の石炭Cを80質量%とを配合した配合炭を、炭化室
内容積0.43cm3 /gのコークス炉で嵩密度0.8 t/m
3 で乾留したコークスの、JIS K 2151の方法
により測定したドラム強度指数DI 150 6 は、85.0
であった。これに対し、この配合炭中の石炭Aを石炭B
に置換した配合炭を同様に嵩密度0.8 t/m3 で乾留し
たコークスの、JIS K 2151の方法により測定
したドラム強度指数DI 150 6 は、84.5と、石炭A
を使用した場合よりも低下した。 【0018】石炭Bの膨脹性は、JIS M 8801
の方法による測定では石炭Aより高いが、本発明の方法
による測定では石炭Aより低い。すなわち、本発明の方
法による膨脹性の評価は、石炭がコークス炉で乾留され
る際の条件により近い条件で測定されているので、コー
クス強度の予測により適切であった。 【0019】なお、石炭Bは石炭Aより揮発分が僅かで
はあるが高いので、その影響により、石炭Bを配合した
場合、コークスの亀裂が増加し体積破壊強度が低下する
可能性が一応考えられるが、ここではコークス強度の評
価として、体積破壊を含まない、表面破壊強度の評価指
数であるドラム強度指数DI 150 6 を用いたので、その
ような影響は含まれておらず、石炭の膨脹性の影響が評
価されていると考えて問題はない。またこの場合、石炭
Cの効果により、コークスの亀裂の増加は見られなかっ
た。 【0020】 【発明の効果】本発明により、石炭のコークス化性のよ
り的確な評価を可能とする。すなわち、これによりコー
クス強度をより正確に予測でき、コークス強度の変動を
低減できる。従って、高炉の操業をより安定化すること
ができ、コークス比の低減あるいは出銑量の増大によ
り、銑鉄原価の低減が可能になる。また、コークス強度
をより正確に予測できる結果、必要以上に良質石炭を使
用することを避けられるので、コークス原価も大幅に低
下させることができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 石炭の膨脹性を測定する方法において、
試験に供する石炭の最大粒度を1mm以上6mm以下とする
ことを特徴とする石炭の膨脹性の測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002149046A JP2003336074A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | 石炭の膨脹性の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002149046A JP2003336074A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | 石炭の膨脹性の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003336074A true JP2003336074A (ja) | 2003-11-28 |
Family
ID=29706344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002149046A Withdrawn JP2003336074A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | 石炭の膨脹性の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003336074A (ja) |
-
2002
- 2002-05-23 JP JP2002149046A patent/JP2003336074A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050802 |