JP2003335671A - ピラゾロン誘導体の医薬組成物としての使用 - Google Patents

ピラゾロン誘導体の医薬組成物としての使用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 病的にコラーゲン線維等が蓄積することによ
り生じる疾患、例えば、肝硬変等の肝線維症、肺線維
症、腎線維症、動脈硬化症、全身性硬化症、前立腺肥大
症、ケロイド症、心筋症、膠原病及び瘢痕等の患者に対
し、優れた線維化病変組織の修復剤又は線維化病変形成
の阻止剤を提供する。 【解決手段】 下記式で示されるピラゾロン誘導体、そ
の類縁体又は医薬的に許容しうる塩を含有する線維化病
変組織の修復剤又は線維化病変形成の阻止剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コラーゲン線維等
の病的な蓄積により生じる疾患に有用な線維化病変組織
の修復剤及び線維化病変形成の阻止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】コラーゲン線維等をはじめとする細胞外
マトリックスの発現は創傷治癒や組織の修復過程におい
て重要な役割を果たしていることが知られており、この
産生及び分解の代謝調整機構に何らかの病的破綻をきた
すとコラーゲン線維等の過剰な蓄積が起こり、肝臓、
肺、腎臓及び皮膚などの諸臓器の線維化病変組織の形成
を伴う疾患を引き起こすことが知られている。しかしな
がら、現在に至るまで肝線維症、腎線維症、動脈硬化症
及びその他のコラーゲン線維等が病的に蓄積することに
より生じる線維化の阻止や修復に有効な薬剤は、5−メ
チル−1−フェニル−2−(1H)―ピリドンが線維化
病変組織の修復並びに線維化病変の阻止剤として特開平
2−215719号公報に開示されているが他に有効で
あるという薬剤はない。この様な現状から、コラーゲン
線維等の過剰な蓄積を伴う病的な線維化病変組織形成の
阻止や修復に有効で、且つ生体内で優れた治療効果を示
す薬剤の開発が望まれていた。一方、前記式(I)で示
されるピラゾロン誘導体の幾つかは既知化合物であり、
本発明で用いたピラゾロン誘導体は、例えば、東京化成
工業株式会社、ランカスター、シグマ−アルドリッチ、メ
イブリッジ、バイオネット、ブットパーク及びICNの
各社より購入することも出来る。さらに、例えば特開昭
62−108814号公報に過酸化脂質生成抑制剤とし
て開示されているものもあるが、線維化病変組織形成の
阻止や線維化病変組織の修復に関する記載はない。そし
て、本発明で用いた前記式(I)で示されるピラゾロン
誘導体には、本発明者らの発見までコラーゲン線維等の
過剰な蓄積を伴う病的な線維化病変組織形成の阻止や線
維化病変組織の修復に関する作用があることは知られて
いなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、病的にコラ
ーゲン線維等が蓄積することにより生じる疾患、例え
ば、肝硬変等の肝線維症、肺線維症、腎線維症、動脈硬
化症、全身性硬化症(systemic sclerosis)、前立腺肥
大症、ケロイド症、心筋症、膠原病、瘢痕等の患者に対
し、優れた線維化病変組織の修復及び線維化病変形成の
阻止剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、線維化病
変組織の修復及び線維化病変形成の阻止に有効な化合物
を鋭意検討した結果、ピラゾロン誘導体にコラーゲンの
蓄積を抑制させる作用があることを初めて見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、下記一般式
(I)で示されるピラゾロン誘導体又はその医薬的に許
容しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤を提供す
る。
【化4】 [式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、低級アルケ
ニル基、低級アルキニル基、環中にヘテロ原子を含んで
も良い環状アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、
環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換
された低級アルキル基、アリール基で置換された低級ア
ルキル基、ヘテロアリール基で置換された低級アルキル
基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で
置換された低級アルケニル基、アリール基で置換された
低級アルケニル基、ヘテロアリール基で置換された低級
アルケニル基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状ア
ルキル基で置換された低級アルキニル基、アリール基で
置換された低級アルキニル基、ヘテロアリール基で置換
された低級アルキニル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
ヒドロキシ低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルキニ
ル基、ハロゲノ低級アルキル基、ハロゲノ低級アルケニ
ル基、ハロゲノ低級アルキニル基、アルコキシ低級アル
キル基、アルコキシ低級アルケニル基、アルコキシ低級
アルキニル基、アリールオキシ低級アルキル基、アリー
ルオキシ低級アルケニル基、アリールオキシ低級アルキ
ニル基、ヘテロアリールオキシ低級アルキル基、ヘテロ
アリールオキシ低級アルケニル基、ヘテロアリールオキ
シ低級アルキニル基、メルカプト低級アルキル基、メル
カプト低級アルケニル基、メルカプト低級アルキニル
基、アルキルチオ低級アルキル基、アルキルチオ低級ア
ルケニル基、アルキルチオ低級アルキニル基、アリール
チオ低級アルキル基、アリールチオ低級アルケニル基、
アリールチオ低級アルキニル基、ヘテロアリールチオ低
級アルキル基、ヘテロアリールチオ低級アルケニル基、
ヘテロアリールチオ低級アルキニル基、置換または無置
換アミノ低級アルキル基、置換または無置換アミノ低級
アルケニル基、置換または無置換アミノ低級アルキニル
基、低級アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基
又はヘテロアリールカルボニル基を表し、
【0005】R2及びR3は、各々同一でも異なってもよ
く、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低
級アルキニル基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状
アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置
換基を有していてもよいヘテロアリール基、環中にヘテ
ロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換された低級
アルキル基、アリール基で置換された低級アルキル基、
ヘテロアリール基で置換された低級アルキル基、環中に
ヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換された
低級アルケニル基、アリール基で置換された低級アルケ
ニル基、ヘテロアリール基で置換された低級アルケニル
基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で
置換された低級アルキニル基、アリール基で置換された
低級アルキニル基、ヘテロアリール基で置換された低級
アルキニル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ヒドロキシ
低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルキニル基、ハロ
ゲノ低級アルキル基、ハロゲノ低級アルケニル基、ハロ
ゲノ低級アルキニル基、アルコキシ低級アルキル基、ア
ルコキシ低級アルケニル基、アルコキシ低級アルキニル
基、アリールオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低
級アルケニル基、アリールオキシ低級アルキニル基、ヘ
テロアリールオキシ低級アルキル基、ヘテロアリールオ
キシ低級アルケニル基、ヘテロアリールオキシ低級アル
キニル基、メルカプト低級アルキル基、メルカプト低級
アルケニル基、メルカプト低級アルキニル基、アルキル
チオ低級アルキル基、アルキルチオ低級アルケニル基、
アルキルチオ低級アルキニル基、アリールチオ低級アル
キル基、アリールチオ低級アルケニル基、アリールチオ
低級アルキニル基、ヘテロアリールチオ低級アルキル
基、ヘテロアリールチオ低級アルケニル基、ヘテロアリ
ールチオ低級アルキニル基、置換または無置換アミノ低
級アルキル基、置換または無置換アミノ低級アルケニル
基、置換または無置換アミノ低級アルキニル基、低級ア
ルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロア
リールカルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルケ
ニルチオ基、低級アルキニルチオ基、アリールチオ基、
ヘテロアリールチオ基、低級アルコキシ基、アリールオ
キシ基又はヘテロアリールオキシ基を表し、
【0006】R4は、低級アルキル基、低級アルケニル
基、低級アルキニル基、環中にヘテロ原子を含んでも良
い環状アルキル基、置換基を有していてもよいアリール
基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、環中
にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換され
た低級アルキル基、アリール基で置換された低級アルキ
ル基、ヘテロアリール基で置換された低級アルキル基、
環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換
された低級アルケニル基、アリール基で置換された低級
アルケニル基、ヘテロアリール基で置換された低級アル
ケニル基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキ
ル基で置換された低級アルキニル基、アリール基で置換
された低級アルキニル基、ヘテロアリール基で置換され
た低級アルキニル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ヒド
ロキシ低級アルケニル基、ヒドロキシ低級アルキニル
基、ハロゲノ低級アルキル基、ハロゲノ低級アルケニル
基、ハロゲノ低級アルキニル基、アルコキシ低級アルキ
ル基、アルコキシ低級アルケニル基、アルコキシ低級ア
ルキニル基、アリールオキシ低級アルキル基、アリール
オキシ低級アルケニル基、アリールオキシ低級アルキニ
ル基、ヘテロアリールオキシ低級アルキル基、ヘテロア
リールオキシ低級アルケニル基、ヘテロアリールオキシ
低級アルキニル基、メルカプト低級アルキル基、メルカ
プト低級アルケニル基、メルカプト低級アルキニル基、
アルキルチオ低級アルキル基、アルキルチオ低級アルケ
ニル基、アルキルチオ低級アルキニル基、アリールチオ
低級アルキル基、アリールチオ低級アルケニル基、アリ
ールチオ低級アルキニル基、ヘテロアリールチオ低級ア
ルキル基、ヘテロアリールチオ低級アルケニル基、ヘテ
ロアリールチオ低級アルキニル基、置換または無置換ア
ミノ低級アルキル基、置換または無置換アミノ低級アル
ケニル基、置換または無置換アミノ低級アルキニル基、
低級アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘ
テロアリールカルボニル基、低級アルキルチオ基、低級
アルケニルチオ基、低級アルキニルチオ基、アリールチ
オ基、ヘテロアリールチオ基、低級アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、カルボキシル
基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルケニルオキ
シカルボニル基、低級アルキニルオキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカ
ルボニル基、置換または無置換アミノ基、置換または無
置換カルバモイル基、置換または無置換スルファモイル
基、イミノ基、ウレア基又はチオウレア基を表す。]
【0007】本発明はまた、上記一般式(I)で表され
るピラゾロン誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含
有する線維化病変形成の阻止剤を提供する。本発明はま
た、上記一般式(I)で表されるピラゾロン誘導体又は
その医薬的に許容しうる塩を含有する、細胞外マトリッ
クスの蓄積により生じる疾患を予防又は治療するための
医薬組成物を提供する。本発明はまた、上記一般式
(I)で表されるピラゾロン誘導体又はその医薬的に許
容しうる塩を含有する、肝硬変、肝線維症、肺線維症、
腎線維症、心筋線維症、術後の癒着、動脈硬化症、腎硬
化症、全身性硬化症、前立腺肥大症、ケロイド症、心筋
症、膠原病、瘢痕、虚血又は呼吸機能不全を予防又は治
療するための医薬組成物を提供する。本発明はまた、上
記一般式(I)で表されるピラゾロン誘導体又はその医
薬的に許容しうる塩を含有する、しわの形成を予防する
か又は形成されたしわを修復するための化粧料を提供す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本明細書において、低級アルキル
基とは、炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基
を示す。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基及びペンチル基等があげられる。これらの
構造異性体もまた含まれる。このうち、メチル基、エチ
ル基、t−ブチル基が好ましい。本明細書において、低
級アルケニル基とは、炭素数2〜6、好ましくは2〜4
のアルケニル基をいう。具体的には、ビニル基、プロペ
ニル基、2-メチル-1-アリル基等があげられる。このう
ち、2-メチル-1-アリル基が好ましい。本明細書におい
て、低級アルキニル基とは、炭素数2〜6、好ましくは
2〜4のアルキニル基をいう。具体的には、アセチレニ
ル基、プロパルギル基等があげられる。このうち、プロ
パルギル基が好ましい。本明細書において、環状アルキ
ル基とは、炭素数5〜7の環状アルキル基をいう。具体
的には、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘ
プチルがあげられる。このうち、シクロペンチル及びシ
クロヘキシルが好ましい。
【0009】本明細書において、アリール基とは、炭素
数6〜10の芳香族炭化水素環基を示す。具体的には、
フェニル基、1−ナフチル基及び2−ナフチル基等があ
げられる。このうち、フェニル基が好ましい。本明細書
において、ヘテロアリール基とは、O、N及びSから選
ばれる1〜3個の複素原子を有する炭素数1〜10の芳
香族炭化水素環基を示す。具体的には、ピリジニル基、
ピリジル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、ピラジニ
ル基、イミダゾーリル基、ピローリル基、チエニル基、
ピラジル基、ピラゾリル基、ピロリル基、トリアジル
基、フリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、
インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、トリアゾ
ール、テトラゾール基等が挙げられる。このうち、複素
原子として1又は2個のNを有する炭素数4〜10のヘ
テロアリール基がより好ましい。
【0010】本明細書において、ハロゲノとは、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ及びヨードをいう。このうち、フル
オロ及びクロロが好ましい。本明細書において、アルコ
キシとは、炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルコキ
シを示す。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基
等があげられる。このうち、メトキシ基及びエトキシ基
が好ましい。本明細書において、アルコキシカルボニル
基とは、炭素数1〜7、好ましくは1〜5のアルコキシ
カルボニル基を示す。具体的には、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基及
びブトキシカルボニル基等があげられる。このうち、エ
トキシカルボニル基が好ましい。本明細書において、ヘ
テロ原子とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子をい
う。このうち、窒素原子及び酸素原子が好ましい。
【0011】アリール基の置換基としては、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、低級アルコキシコキシ基、水酸
基、ニトロ基、置換または無置換アミノ基、ハロゲノ低
級アルキル基、ハロゲノ低級アルコキシ基、スルホ基、
低級アルキルスルホニル基、スルホンアミド基、シアノ
基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ア
ルキルカルボニル基等があげられる。このうち、低級ア
ルキル基、特にメチル基が好ましい。特に、アリール基
がフェニル基のとき、低級アルキル基、さらに特にメチ
ル基が好ましい。また、アリール基がナフチル基のと
き、ハロゲン原子が好ましい。置換位置は特に限定され
ない。ヘテロアリール基の置換基としては、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ
ゲノ低級アルキル基、ハロゲノ低級アルコキシ基、置換
および無置換アミノ基等があげられる。このうち、ハロ
ゲン原子が好ましい。置換位置は特に限定されない。ア
ミノ基の置換基としては、低級アルキル基、低級アルキ
ルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリー
ルカルボニル基、低級アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基等があげら
れる。置換アミノ基はまた、置換基が一緒になって環を
形成してもよい。このような置換アミノ基としては、ピ
ロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリロ基等があげられ
る。このうち、ピロリジノ基が好ましい。
【0012】また、他に特に記載のない限り、上述の基
が他の基に含まれる場合も、上述したのと同じ定義を有
する。さらに、低級アルキル基、低級アルケニル基及び
アルコキシ等に含まれる一以上の水素原子はまた上記ハ
ロゲノにより置換されていてもよい。さらに、上述した
置換基が構造異性を有するとき、それらの異性体もまた
含むものとする。
【0013】一般式(I)において、R1が、置換基を有
していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい
ヘテロアリール基、低級アルキルカルボニル基、アリー
ルカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、低級ア
ルキル基又は低級アルケニル基であり、R2及びR3が、各
々同一でも異なっていてもよく、水素原子又はアシル基
であり、及びR4が、低級アルキル基であり、置換基を有
していてもよいアミノ基、低級アルコキシカルボニル
基、ハロゲノ低級アルキル基、置換基を有していてもよ
いアリール基又は置換基を有していてもよいヘテロアリ
ール基である、ピラゾロン誘導体又はその医薬的に許容
しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤が好まし
い。
【0014】一般式(I)において、R1が無置換のアリ
ール基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及びR4
が低級アルキル基、置換基を有していてもよいアミノ
基、低級アルコキシカルボニル基又はハロゲノ低級アル
キル基であるか、又はR1が無置換のアリール基であり、
R2及びR3のいずれ一方が水素原子であり、他方が低級ア
ルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロア
リールカルボニル基であり、及びR4が低級アルキル基で
あるか、又はR1が低級アルキルカルボニル基、アリール
カルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基であり、R2
及びR3が共に水素原子であり、及びR4が低級アルキル基
であるか、又はR1が低級アルキル基、低級アルケニル基
又は置換基を有していてもよいアリール基であり、R2及
びR3が共に水素原子であり、及びR4が低級アルキル基、
ハロゲノ低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基又は置換基を有していてもよいヘテロアリール
基を表す、ピラゾロン誘導体又はその医薬的に許容しう
る塩を含有する線維化病変組織の修復剤もまた好まし
い。
【0015】一般式(I)において、R1が無置換のフェ
ニル基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及びR4
がメチル基、エチル基、置換基を有していてもよいアミ
ノ基、低級アルコキシカルボニル基又はトリフルオロメ
チル基であるか、又はR1が無置換のフェニル基であり、
R2及びR3のいずれ一方が水素原子であり、他方が低級ア
ルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロア
リールカルボニル基であり、及びR4が低級アルキル基で
あるか、又はR1が置換基を有していてもよいベンゾイル
基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及びR4が低
級アルキル基であるか、又はR1が低級アルキル基、低級
アルケニル基、置換基を有していてもよいベンジル基又
は置換基を有していてもよいナフチル基であり、R2及び
R3が共に水素原子であり、及びR4が、低級アルキル基、
トリフルオロメチル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基
を表す、ピラゾロン誘導体又はその医薬的に許容しうる
塩を含有する線維化病変組織の修復剤もまた好ましい。
【0016】一般式(I)において、R1が無置換のフェ
ニル基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及びR4
が置換基を有していてもよいアミノ基、低級アルコキシ
カルボニル基又はトリフルオロメチル基であるか、又は
R1が低級アルキル基又は低級アルケニル基であり、R2及
びR3が共に水素原子であり、及びR4が低級アルキル基、
トリフルオロメチル基又は置換基を有していてもよいア
リール基であるピラゾロン誘導体又はその医薬的に許容
しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤もまた好ま
しい。
【0017】以下のピラゾロン誘導体又はその医薬的に
許容しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤もまた
好ましい。
【化5】
【0018】以下のピラゾロン誘導体又はその医薬的に
許容しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤もまた
好ましい。
【化6】
【0019】一般式(I)において、R1としては、無置
換のフェニル基、ベンゾイル基、メチル基、t−ブチル
基、2−メチル−アリル基が好ましい。R1が無置換のフ
ェニル基のとき、R2及びR3が共に水素原子であり、及び
R4がメチル基、無置換のアミノ基、エトキシカルボニル
基又はトリフルオロメチル基であるのが好ましい。R1が
無置換のフェニル基のとき、R2及びR3のいずれか一方が
水素原子であり、他方がベンゾイル基又はトリフルオロ
アセチル基であり、及びR4がメチル基であるのもまた好
ましい。R1が無置換のベンゾイル基のとき、R2及びR3が
共に水素原子であり、及びR4がメチル基であるのが好ま
しい。R1が低級アルキル基又は低級アルケニル基のと
き、特にメチル基、2−メチル−アリル基のとき、R2及
びR3が共に水素原子であり、R4がメチル基、t−ブチル
基又は置換又は無置換のアリール基が好ましい。アリー
ル基の置換基としてはメチル基が好ましい。
【0020】一般式(I)で表される化合物は、各種異
性体としても存在する。即ち、一般式(I)で表される
化合物には、一あるいは複数の不斉中心を有する場合が
あり、純粋な光学異性体、部分的に精製されている光学
異性体、ラセミ混合物、及び純粋なジアステレオマー、
部分的に精製されているジアステレオマー、これらの混
合物等のすべてが包含される。また、一般式(I)で表
される化合物には、互変異性体等の構造異性体が存在
し、かかる構造異性体も本発明の範囲内である。
【0021】医薬的に許容され得る塩とは、前述の一般
式(I)で示される化合物とともに形成される無毒性の
塩であれば如何なるものであってもよいが、例えば、フ
ッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、
過塩素酸塩等の無機酸の付加塩;ギ酸塩、酢酸塩、トリ
フルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、グリコ
ール酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、ヒドロ
キシマレイン酸塩、メチルマレイン酸塩、フマル酸塩、
アジピン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、安
息香酸塩、ケイ皮酸塩、アスコルビン酸塩、サリチル酸
塩、2−アセトキシ安息香酸塩、ニコチン酸塩、イソニ
コチン酸塩等の有機酸の付加塩;メタンスルホン酸塩、
エタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホ
ン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホ
ン酸塩、ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、ジヒドロキ
シベンゼンスルホン酸塩等の有機スルホン酸の付加塩;
アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸の
付加塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金
属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチ
ルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシ
ルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩
等の有機塩基の付加塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩
基性アミノ酸の付加塩等を挙げることができる。また、
結晶形以外に、場合によっては水やアルコール等との溶
媒和物(水和物も含む)であってもよい。
【0022】前記一般式(I)で表されるピラゾロン誘
導体の幾つかは、例えば東京化成工業株式会社、ランカ
スター、シグマ−アルドリッチ、メイブリッジ、バイオ
ネット、ブットパーク及びICNの各社より購入するこ
とが可能であり、あるいは通常の方法で製造することも
出来る。前記一般式(I)で表される化合物は、後述す
るように、コラーゲン線維の蓄積を抑制させる作用を有
することから、コラーゲン線維等の細胞外マトリックス
が蓄積することにより生じる疾患、特に肝硬変、肝線維
症、肺線維症、腎線維症、動脈硬化症、全身性硬化症、
前立腺肥大症、ケロイド症、心筋症、膠原病、瘢痕、虚
血又は呼吸機能不全を予防又は治療するのに有用であ
る。なお、本発明において、細胞外マトリックスとは、
コラーゲン線維等の組織の線維化に関連する線維の総称
であり、例えば、コラーゲン類、フィブロネクチン、ラ
ミニンを含むものである。
【0023】ここで、本発明におけるコラーゲン線維に
代表される細胞外マトリックス蓄積抑制作用について説
明する。本発明におけるコラーゲン線維蓄積抑制作用と
は、後述する実施例より明らかなように、既に蓄積され
ている既存のコラーゲン線維の量をも、減少させるとい
う点で、単なるコラーゲン線維の合成抑制作用とは異な
るものである。コラーゲン線維の蓄積は、コラーゲン線
維の産生と分解のバランスによってその蓄積量が決定さ
れるものであることから、本発明におけるコラーゲン線
維蓄積抑制作用は、コラーゲン線維の蓄積バランスを負
の方向、即ちコラーゲン線維の蓄積量を減少させる方向
(生産過少)へ導くものであるといえる。
【0024】例えば、肝硬変、肺線維症、動脈硬化症、
前立腺肥大症、ケロイド症、心筋症、膠原病、瘢痕、し
わ等に代表されるような線維化を伴う疾患が形成される
ときには、コラーゲン線維の産生系の亢進と共に分解系
の抑制が生じることが知られており、この結果、各種臓
器中にコラーゲン線維等が蓄積し、線維化病変を引き起
こすといわれている。すなわち、各種組織中へのコラー
ゲン線維等の蓄積において、コラーゲン線維の産生系と
分解系のトータルバランスが産生過多になると考えられ
る。実際に、肝硬変等では正常肝に較べてI型コラーゲ
ンの顕著な蓄積が認められ(肝硬変と間質. Biomed Per
spect 3, 37-45)、この蓄積に伴いコラーゲン産生系が
増加するという報告(Hepatology 22, 573-(1995))等
やコラーゲン分解系が抑制されるという報告(Hyperten
tion 38, 1217-(2001))等が多数あり、また、汎発性強
皮症患者では皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生系が亢進
していると報告(Arthritis Rheum 44, 474-(2000))さ
れている。
【0025】また、この様に各種組織中にコラーゲン線
維が病的に過剰に蓄積することにより、例えば、肝硬変
のような肝線維症では肝微小循環傷害による虚血及び肝
実質細胞の再生抑制や肺線維症では組織の硬化に伴う呼
吸機能不全等やその他各種臓器においても過剰な線維化
により機能障害が生じることも知られている。以上のこ
とより、本発明の化合物におけるコラーゲン線維蓄積抑
制作用は、上記に示したような肝硬変、肺線維症、動脈
硬化症、前立腺肥大症、ケロイド症、心筋症、膠原病、
瘢痕、しわ等に代表されるような線維化を伴う疾患にお
いて、コラーゲン線維の産生系と分解系のトータルバラ
ンスを病的な産生過多の状態から産生過少の状態へバラ
ンスを変化させ、さらに各種臓器で生じていた機能障害
をも改善するものである。
【0026】すなわち、本発明の化合物は、線維化病変
組織の修復剤又は線維化病変形成の阻止剤として広く有
用であると考えられる。本発明は前記ピラゾロン誘導体
を有効成分とする医薬組成物であるが、他の有効成分
(本発明に使用する有効成分と同一の作用でも、異なる
作用でも良い。)を併用使用することもできるし、更に
製剤上有用な担体を含むこともできる。本発明において
は、前記ピラゾロン誘導体を、線維化病変組織の修復剤
又は線維化病変形成の阻止剤として有効量含む薬剤であ
れば、全て本発明の医薬組成物に含まれる。本発明の医
薬組成物を肝硬変、肝線維症、肺線維症、腎線維症、動
脈硬化症、全身性硬化症、前立腺肥大症、ケロイド症、
心筋症、膠原病、瘢痕、虚血又は呼吸機能不全等を予防
又は治療するための医薬組成物として使用する場合、経
口投与、静脈内投与、経皮投与等の投与形態が可能であ
る。投与量は、疾患の種類及び程度、投与する化合物並
びに投与経路、患者(投与対象)の年齢、性別、体重等
により適宜選択される。通常は、例えば経口投与の場合
好ましくは0.001〜10000mg/kg/日程度
を採用すればよい。一方、注射投与などの非経口投与の
場合、前記経口投与の場合の1/2から1/100程度
が採用される。
【0027】本発明の式(I)で示されるピラゾロン誘
導体を線維化病変組織の修復剤又は線維化病変形成の阻
止剤としてヒトに投与する場合、一般式(I)で示され
る化合物、その異性体、溶媒和物若しくは医薬上許容し
得る塩を、通常、それ自体公知の薬理学的に許容される
担体、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存
剤、緩衝剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠
剤、矯味剤、溶解補助剤、その他の添加剤等と混合して
錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、坐剤、注射剤、点眼剤、液
剤、カプセル剤、トローチ剤、エアゾール剤、エリキシ
ル剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等の形態により経口又
は非経口的に投与することができる。
【0028】固体製剤とする場合は、添加剤、たとえ
ば、ショ糖、乳糖、セルロース糖、D−マンニトール、
マルチトール、デキストラン、デンプン類、寒天、アル
ギネート類、キチン類、キトサン類、ペクチン類、トラ
ンガム類、アラビアゴム類、ゼラチン類、コラーゲン
類、カゼイン、アルブミン、リン酸カルシウム、ソルビ
トール、グリシン、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリン、ポリ
エチレングリコール、炭酸水素ナトリウム、ステアリン
酸マグネシウム、タルク等が用いられる。さらに、錠剤
は必要に応じて通常の剤皮を施した錠剤、たとえば糖衣
錠、腸溶性コーティング錠、フィルムコーティング錠あ
るいは二層錠、多層錠とすることができる。半固体製剤
とする場合は、動植物性油脂(オリーブ油、トウモロコ
シ油、ヒマシ油等)、鉱物性油脂(ワセリン、白色ワセ
リン、固形パラフィン等)、ロウ類(ホホバ油、カルナ
バロウ、ミツロウ等)、部分合成若しくは全合成グリセ
リン脂肪酸エステル(ラウリル酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸等)等が用いられる。
【0029】液体製剤とする場合は、添加剤、たとえば
塩化ナトリウム、グルコース、ソルビトール、グリセリ
ン、オリーブ油、プロピレングリコール、エチルアルコ
ール等が挙げられる。特に注射剤とする場合は、無菌の
水溶液、たとえば生理食塩水、等張液、油性液、たとえ
ばゴマ油、大豆油が用いられる。また、必要により適当
な懸濁化剤、たとえばカルボキシメチルセルロースナト
リウム、非イオン性界面活性剤、溶解補助剤、たとえば
安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を併用しても
よい。さらに、点眼剤とする場合は水性液剤又は水溶液
が用いられ、特に、無菌の注射用水溶液が挙げられる。
この点眼用液剤には緩衝剤、等張化剤、溶解補助剤、保
存剤、粘稠剤、キレート剤、pH調整剤、芳香剤のよう
な各種添加剤を適宜添加してもよい。また、本発明は人
用医薬としての使用は勿論、動物用医薬としても使用可
能である。
【0030】本発明はまた、しわの形成を予防するか又
は形成されたしわを修復するための化粧料に関する。こ
の場合、本発明の化粧料中における一般式(I)で示さ
れるピラゾロン誘導体又はその医薬的に許容し得る塩の
配合量は、特に限定をするものではないが0.001〜
1質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%であるの
が好ましい。本発明の化粧料は、乳液、クリーム、化粧
水、パック、洗浄料等のスキンケア化粧料、口紅、ファ
ンデーション等のメーキャップ化粧料、頭皮用化粧料等
として使用することができる。本発明の化粧料を調製す
る場合、化粧料に通常使用される成分を配合することが
できる。このような成分としては、油脂類、界面活性
剤、香料、防腐剤、含量、紫外線吸収剤及び抗酸化剤等
があげられる。
【0031】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するも
のではない。 実施例1 (1)コラーゲン線維蓄積抑制作用 ヒト線維芽細胞を用い、以下の操作手順に従って細胞中
に蓄積する線維コラーゲン量を測定した。 (a)細胞調製及び化合物 ヒト線維芽細胞(HFL−1)は常法に従い継代・維持
を行い、測定に用いる細胞は非働化牛胎仔血清含有培地
を用い細胞懸濁液を調整した。この懸濁液を96穴平底プ
レートに蒔き、37℃、5%二酸化炭素条件下で培養する
ことで細胞をプレートに付着させ洗浄を行った後、本発
明の有効成分(表1実施例化合物)を溶解させた培地を
プレートの各ウエルに添加した。
【0032】(b)コラーゲン蓄積量の測定 上記(a)のように各種化合物で処置した細胞を洗浄
後、常法に従って細胞を固定し、過酸化水素水で細胞を
処置後にブロッキングを行った。その後、I型コラーゲ
ンに対する抗体を一次抗体として反応させ、洗浄後にペ
ルオキシダーゼで標識された一次抗体に対する抗体を二
次抗体として添加し室温で反応させた。尚、各プレート
には一次抗体を添加しない二次抗体のみの群も作製し
た。また、ペルオキシダーゼの発色反応は、3,3',5,5'-
テトラメチルベンジジンを基質に用いる方法で行った。
すなわち、上記で作製したプレートを洗浄後、ペルオキ
シダーゼの基質である3,3',5,5'-テトラメチルベンジジ
ン溶液を添加することで反応を開始させ、硫酸溶液を添
加することでこの反応を停止した。この時の450nmでの
吸光度を測定し、薬物非添加群に対する百分率でI型コ
ラーゲン量を算出した。I型コラーゲン線維蓄積抑制の
結果をIC60値として表1に要約した。
【0033】
【表1】
【0034】その結果、薬物非添加群に対して、比較対
照薬として用いた5−メチル−1−フェニル−2−(1
H)―ピリドン処置群のIC60値は1000μM以上であった
が、本発明で用いるピラゾロン誘導体の有効成分である
化合物処置群のいくつかで数100μMのIC60値を示す化合
物がいくつか発見できた。
【0035】実施例2 (2)ラット肝星細胞を用いたコラーゲン線維蓄積抑制
作用 Wister系雄性ラット(体重約300g)から常法に従って
肝星細胞を単離した。単離した星細胞は常法に従い継代
・維持を行い、測定に用いる細胞は非働化牛胎仔血清含
有培地を用い細胞懸濁液を調整した。この懸濁液を96穴
平底プレートに蒔き、37℃、5%二酸化炭素条件下で培
養することで細胞をプレートに付着させ洗浄を行った
後、本発明の有効成分(表2実施例化合物)を溶解させ
た培地をプレートの各ウエルに添加した。そして、細胞
に蓄積する線維コラーゲン量は上記(b)で記載した方
法により測定した。ラット肝星細胞にコラーゲン線維蓄
積抑制の結果をIC60値として表2に要約した。
【0036】
【表2】
【0037】その結果、今回用いた化合物のIC60値は、
化合物(1)ではヒト線維芽細胞を用いた時とほぼ同様
の値が測定された。このことから、上記(1)で示した
ヒト線維芽細胞での結果と本実施例での結果がほぼ一致
することから本発明で用いたピラゾロン誘導体には肝線
維化病変組織の形成に関与することが知られている肝星
細胞を用いた場合にも有効であることが本発明により見
出された。
【0038】実施例3 (3)肝線維症モデルにおける線維蓄積抑制作用 5週齡のBALB/c系雌性マウスに、四塩化炭素:オ
リーブ油(2:3)混合溶液50μLを背部皮下に週2
回4週間投与することにより肝線維症モデルを作成し
た。本発明による有効成分(1)と比較対照薬として用
いた5−メチル−1−フェニル−2−(1H)―ピリド
ンについて肝線維化病変組織形成の阻害効果を検討し
た。ピラゾロン誘導体の有効成分である(1)は200 mg
/kg/dayに、比較対照薬である5−メチル−1−フェニ
ル−2−(1H)―ピリドンは600 mg/kg/dayとなるよう
に餌中に混合して与え、対照群には同様の餌(日本チャ
ールスリバー:CRF−1)のみを与えた。肝線維症の
評価は、エーテル麻酔下に安楽死させた動物から摘出し
た肝臓の湿重量を測定後、ホルマリン固定し、パラフィ
ンブロックを作製したものから組織切片を作製し、アザ
ンマロリー染色後の肝組織切片を検鏡下で病理学的に検
査を行った。肝線維症の重症度は、0,1,2及び3の
スコアーで示した。各スコアーは、線維形成無し:スコ
アー0、門脈域の線維性拡大:スコアー1、架橋性線維
化(門脈域―門脈域、または門脈域―中心静脈):スコ
アー3及び 肝硬変:スコアー4で示した。尚、スコア
ー1とスコアー3の中間あるいは移行期と見られる所見
をスコアー2とした。肝組織の病理学的検査結果のスコ
アー値を表3に要約した。
【0039】
【表3】
【0040】その結果、肝線維症のスコアー値は、非投
与群(0.000±0.000)に較べて、四塩化炭素投与群(2.
167±0.333)で顕著に増加した。この肝線維症スコアー
の増加に対して、比較対照薬として用いた5−メチル−
1−フェニル−2−(1H)―ピリドン投与群では、ス
コアー値2.333±0.163と抑制効果は認められなかった
が、当発明によるピラゾロン誘導体の有効成分である化
合物(1)投与群では、スコアー値0.833±0.558と有意
に改善されていた。
【発明の効果】本発明の線維化病変組織の修復及び線維
化病変形成の阻止剤は、肝硬変、腎硬化症、肝線維症、
腎線維症、心筋線維症、肺線維症、術後の癒着、動脈硬
化症、全身性硬化症、前立腺肥大症、ケロイド症、心筋
症、膠原病、瘢痕、虚血又は呼吸機能不全などの病的で
過剰の線維蓄積に起因する疾患の治療に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/08 A61P 9/08 9/10 101 9/10 101 11/00 11/00 13/08 13/08 13/12 13/12 17/02 17/02 37/00 37/00 43/00 105 43/00 105 C07D 231/20 C07D 231/20 C 231/22 231/22 Z 231/26 231/26 231/38 231/38 A (72)発明者 田中 泰弘 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社医薬研究所内 (72)発明者 伊地知 千織 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社医薬研究所内 (72)発明者 大牟田 直子 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社医薬研究所内 (72)発明者 高月 文彦 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社医薬研究所内 Fターム(参考) 4C083 AC851 AC852 CC02 EE12 4C086 AA01 AA02 BC36 MA01 MA04 NA14 ZA36 ZA45 ZA59 ZA60 ZA75 ZA81 ZA89 ZB05 ZB22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるピラゾロン
    誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含有する線維化
    病変組織の修復剤。 【化1】 [式中、 R1は、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、
    低級アルキニル基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環
    状アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、
    置換基を有していてもよいヘテロアリール基、環中にヘ
    テロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換された低
    級アルキル基、置換されていてもよいアリール基で置換
    された低級アルキル基、ヘテロアリール基で置換された
    低級アルキル基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状
    アルキル基で置換された低級アルケニル基、アリール基
    で置換された低級アルケニル基、ヘテロアリール基で置
    換された低級アルケニル基、環中にヘテロ原子を含んで
    も良い環状アルキル基で置換された低級アルキニル基、
    アリール基で置換された低級アルキニル基、ヘテロアリ
    ール基で置換された低級アルキニル基、ヒドロキシ低級
    アルキル基、ヒドロキシ低級アルケニル基、ヒドロキシ
    低級アルキニル基、ハロゲノ低級アルキル基、ハロゲノ
    低級アルケニル基、ハロゲノ低級アルキニル基、アルコ
    キシ低級アルキル基、アルコキシ低級アルケニル基、ア
    ルコキシ低級アルキニル基、アリールオキシ低級アルキ
    ル基、アリールオキシ低級アルケニル基、アリールオキ
    シ低級アルキニル基、ヘテロアリールオキシ低級アルキ
    ル基、ヘテロアリールオキシ低級アルケニル基、ヘテロ
    アリールオキシ低級アルキニル基、メルカプト低級アル
    キル基、メルカプト低級アルケニル基、メルカプト低級
    アルキニル基、アルキルチオ低級アルキル基、アルキル
    チオ低級アルケニル基、アルキルチオ低級アルキニル
    基、アリールチオ低級アルキル基、アリールチオ低級ア
    ルケニル基、アリールチオ低級アルキニル基、ヘテロア
    リールチオ低級アルキル基、ヘテロアリールチオ低級ア
    ルケニル基、ヘテロアリールチオ低級アルキニル基、置
    換または無置換アミノ低級アルキル基、置換または無置
    換アミノ低級アルケニル基、置換または無置換アミノ低
    級アルキニル基、低級アルキルカルボニル基、アリール
    カルボニル基又はヘテロアリールカルボニル基を表し、 R2及びR3は、各々同一でも異なってもよく、水素原子、
    低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル
    基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基、
    置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有して
    いてもよいヘテロアリール基、環中にヘテロ原子を含ん
    でも良い環状アルキル基で置換された低級アルキル基、
    アリール基で置換された低級アルキル基、ヘテロアリー
    ル基で置換された低級アルキル基、環中にヘテロ原子を
    含んでも良い環状アルキル基で置換された低級アルケニ
    ル基、アリール基で置換された低級アルケニル基、ヘテ
    ロアリール基で置換された低級アルケニル基、環中にヘ
    テロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換された低
    級アルキニル基、アリール基で置換された低級アルキニ
    ル基、ヘテロアリール基で置換された低級アルキニル
    基、ヒドロキシ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルケ
    ニル基、ヒドロキシ低級アルキニル基、ハロゲノ低級ア
    ルキル基、ハロゲノ低級アルケニル基、ハロゲノ低級ア
    ルキニル基、アルコキシ低級アルキル基、アルコキシ低
    級アルケニル基、アルコキシ低級アルキニル基、アリー
    ルオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低級アルケニ
    ル基、アリールオキシ低級アルキニル基、ヘテロアリー
    ルオキシ低級アルキル基、ヘテロアリールオキシ低級ア
    ルケニル基、ヘテロアリールオキシ低級アルキニル基、
    メルカプト低級アルキル基、メルカプト低級アルケニル
    基、メルカプト低級アルキニル基、アルキルチオ低級ア
    ルキル基、アルキルチオ低級アルケニル基、アルキルチ
    オ低級アルキニル基、アリールチオ低級アルキル基、ア
    リールチオ低級アルケニル基、アリールチオ低級アルキ
    ニル基、ヘテロアリールチオ低級アルキル基、ヘテロア
    リールチオ低級アルケニル基、ヘテロアリールチオ低級
    アルキニル基、置換または無置換アミノ低級アルキル
    基、置換または無置換アミノ低級アルケニル基、置換ま
    たは無置換アミノ低級アルキニル基、低級アルキルカル
    ボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカル
    ボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルケニルチオ
    基、低級アルキニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロア
    リールチオ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基又
    はヘテロアリールオキシ基を表し、 R4は、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキ
    ニル基、環中にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル
    基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有
    していてもよいヘテロアリール基、環中にヘテロ原子を
    含んでも良い環状アルキル基で置換された低級アルキル
    基、アリール基で置換された低級アルキル基、ヘテロア
    リール基で置換された低級アルキル基、環中にヘテロ原
    子を含んでも良い環状アルキル基で置換された低級アル
    ケニル基、アリール基で置換された低級アルケニル基、
    ヘテロアリール基で置換された低級アルケニル基、環中
    にヘテロ原子を含んでも良い環状アルキル基で置換され
    た低級アルキニル基、アリール基で置換された低級アル
    キニル基、ヘテロアリール基で置換された低級アルキニ
    ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アル
    ケニル基、ヒドロキシ低級アルキニル基、ハロゲノ低級
    アルキル基、ハロゲノ低級アルケニル基、ハロゲノ低級
    アルキニル基、アルコキシ低級アルキル基、アルコキシ
    低級アルケニル基、アルコキシ低級アルキニル基、アリ
    ールオキシ低級アルキル基、アリールオキシ低級アルケ
    ニル基、アリールオキシ低級アルキニル基、ヘテロアリ
    ールオキシ低級アルキル基、ヘテロアリールオキシ低級
    アルケニル基、ヘテロアリールオキシ低級アルキニル
    基、メルカプト低級アルキル基、メルカプト低級アルケ
    ニル基、メルカプト低級アルキニル基、アルキルチオ低
    級アルキル基、アルキルチオ低級アルケニル基、アルキ
    ルチオ低級アルキニル基、アリールチオ低級アルキル
    基、アリールチオ低級アルケニル基、アリールチオ低級
    アルキニル基、ヘテロアリールチオ低級アルキル基、ヘ
    テロアリールチオ低級アルケニル基、ヘテロアリールチ
    オ低級アルキニル基、置換または無置換アミノ低級アル
    キル基、置換または無置換アミノ低級アルケニル基、置
    換または無置換アミノ低級アルキニル基、低級アルキル
    カルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリール
    カルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルケニルチ
    オ基、低級アルキニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ
    アリールチオ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ
    基、ヘテロアリールオキシ基、カルボキシル基、低級ア
    ルコキシカルボニル基、低級アルケニルオキシカルボニ
    ル基、低級アルキニルオキシカルボニル基、アリールオ
    キシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル
    基、置換または無置換アミノ基、置換または無置換カル
    バモイル基、置換または無置換スルファモイル基、イミ
    ノ基、ウレア基又はチオウレア基を表す。]
  2. 【請求項2】 一般式(I)において、 R1が、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を
    有していてもよいヘテロアリール基、低級アルキルカル
    ボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカル
    ボニル基、低級アルキル基又は低級アルケニル基であ
    り、 R2及びR3が、各々同一でも異なっていてもよく、水素原
    子、低級アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基
    又はヘテロアリールカルボニル基であり、及びR4が、低
    級アルキル基であり、置換基を有していてもよいアミノ
    基、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲノ低級アルキ
    ル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基
    を有していてもよいヘテロアリール基である、ピラゾロ
    ン誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含有する請求
    項1記載の線維化病変組織の修復剤。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、 R1が無置換のアリール基であり、R2及びR3が共に水素原
    子であり、及びR4が低級アルキル基、置換基を有してい
    てもよいアミノ基、低級アルコキシカルボニル基又はハ
    ロゲノ低級アルキル基であるか、又はR1が無置換のアリ
    ール基であり、R2及びR3のいずれ一方が水素原子であ
    り、他方が低級アルキルカルボニル基、アリールカルボ
    ニル基又はヘテロアリールカルボニル基であり、及びR4
    が低級アルキル基であるか、又はR1が低級アルキルカル
    ボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカル
    ボニル基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及び
    R4が低級アルキル基であるか、又はR1が低級アルキル
    基、低級アルケニル基又は置換基を有していてもよいア
    リール基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及び
    R4が低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、置換基
    を有していてもよいアリール基又は置換基を有していて
    もよいヘテロアリール基を表す、ピラゾロン誘導体又は
    その医薬的に許容しうる塩を含有する請求項1記載の線
    維化病変組織の修復剤。
  4. 【請求項4】 一般式(I)において、 R1が無置換のフェニル基であり、R2及びR3が共に水素原
    子であり、及びR4がメチル基、エチル基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基、低級アルコキシカルボニル基又
    はトリフルオロメチル基であるか、又はR1が無置換のフ
    ェニル基であり、R2及びR3のいずれ一方が水素原子であ
    り、他方が低級アルキルカルボニル基、アリールカルボ
    ニル基又はヘテロアリールカルボニル基であり、及びR4
    が低級アルキル基であるか、又はR1が置換基を有してい
    てもよいベンゾイル基であり、R2及びR3が共に水素原子
    であり、及びR4が低級アルキル基であるか、又はR1が低
    級アルキル基、低級アルケニル基、置換基を有していて
    もよいベンジル基又は置換基を有していてもよいナフチ
    ル基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及びR4
    が、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、置換基を
    有していてもよいアリール基又は置換基を有していても
    よいヘテロアリール基を表す、ピラゾロン誘導体又はそ
    の医薬的に許容しうる塩を含有する請求項1記載の線維
    化病変組織の修復剤。
  5. 【請求項5】 一般式(I)において、 R1が無置換のフェニル基であり、R2及びR3が共に水素原
    子であり、及びR4が置換基を有していてもよいアミノ
    基、低級アルコキシカルボニル基又はトリフルオロメチ
    ル基であるか、又はR1が低級アルキル基又は低級アルケ
    ニル基であり、R2及びR3が共に水素原子であり、及びR4
    が低級アルキル基、トリフルオロメチル基又は置換基を
    有していてもよいアリール基である請求項1記載の線維
    化病変組織の修復剤。
  6. 【請求項6】 以下のピラゾロン誘導体又はその医薬的
    に許容しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤。 【化2】
  7. 【請求項7】 以下のピラゾロン誘導体又はその医薬的
    に許容しうる塩を含有する線維化病変組織の修復剤。 【化3】
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項記載のピラ
    ゾロン誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含有する
    線維化病変形成の阻止剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項記載のピラ
    ゾロン誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含有す
    る、細胞外マトリックスの蓄積により生じる疾患を予防
    又は治療するための医薬組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7のいずれか1項記載のピ
    ラゾロン誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含有す
    る、肝硬変、肝線維症、肺線維症、腎線維症、心筋線維
    症、術後の癒着、動脈硬化症、腎硬化症、全身性硬化
    症、前立腺肥大症、ケロイド症、心筋症、膠原病、瘢
    痕、虚血又は呼吸機能不全を予防又は治療するための医
    薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれか1項記載のピ
    ラゾロン誘導体又はその医薬的に許容しうる塩を含有す
    る、しわの形成を予防するか又は形成されたしわを修復
    するための化粧料。
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