JP2003332853A - ハイブリッド歪補償方法およびハイブリッド歪補償装置 - Google Patents

ハイブリッド歪補償方法およびハイブリッド歪補償装置

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    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
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    • H03F1/3241Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits
    • H03F1/3247Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits using feedback acting on predistortion circuits

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、消費電力という厳しい条件の下
で、高周波パワーアンプの広帯域に渡る非線形性歪を補
償する能力を、飛躍的に向上させること。 【解決手段】適応プリディストーション処理部(14)
と、フィードフォワード歪補償回路(30)とをD/A
変換器(20),A/D変換器(28)等を介して接続
し、フィードフォワード歪補償回路(30)の各部の信
号をスイッチ回路(SW)を用いて取り出し、デジタル
信号処理系に帰還させ、制御・監視部(60)にて、高
精度のデジタル信号処理を用いた処理を行う。フィード
フォワード歪補償回路(30)の2つの入力信号の特性
を、振幅・位相・遅延調整器(51)により一致させた
後、フィードフォワード歪補償処理を行う。シーケンサ
(80)が、各部をシーケンシャルに制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル信号に対
するプリディストーション処理を行う方式の歪補償と、
フィードフォワード方式の歪補償とを併用するハイブリ
ッド歪補償方法およびハイブリッド歪補償装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CDMA方式の移動体通信や、日本にお
いて近々の実施が予定されている地上波デジタルテレビ
ジョン放送では、広帯域に分布した複数のキャリアを用
いて情報を伝達する、いわゆるマルチキャリア通信方式
が用いられる。
【0003】マルチキャリア送信に際し、高周波電力増
幅器(高周波パワーアンプ)をキャリアの数だけ用意す
るのは、装置サイズやコストの面からみて負担が大き
い。
【0004】したがって、一つの高周波電力増幅器によ
って、マルチキャリア信号を一括して増幅することが必
要となる。
【0005】一つの高周波電力増幅器によって広帯域の
高周波信号を増幅する場合、高周波パワー増幅器の非線
形性に起因する各種の歪(非直線歪:例えば、相互変調
歪)が、現われやすくなる。
【0006】非直線歪を低減する方法としては、大別し
て、プリディストーション方式と、フィードフォワード
方式がある。
【0007】プリディストーション方式は、電力増幅器
で発生するであろう歪を打ち消すための擬似歪を、予め
増幅器に入力される信号に与えておく方式である。
【0008】フィードフォワード方式は、電力増幅器の
出力信号に含まれる歪成分を分離し、その歪成分の位相
を反転させ、その反転信号を増幅器の出力信号に帰還さ
せて歪成分を打ち消す方式である。
【0009】近年、これらの典型的な歪補償技術を組み
合わせた方式も提案されている。適応プリディストーシ
ョン回路とフィードフォワード電力増幅回路を組み合わ
せた、アナログ方式の歪補償回路は、米国特許公報(US
P 5,760,646)に記載されている。
【0010】この米国特許公報(USP 5,760,646)に記
載の歪補償回路は、この公報の図1に記載される回路図
から明らかなように、典型的なフィードフォワード電力
増幅器のフィードフォワードループに現われる歪成分の
信号(位相を反転させてメインパスに帰還させるための
エラー信号)を、プリディストーション・ファンクショ
ン・ジェネレータ(プリディストーション特性の制御信
号を生成する回路)にも入力し、アナログ方式のプリデ
ィストーション回路を制御して、適応的なプリディスト
ーション処理を行う、という構成を採用している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の米国特許公報
(USP 5,760,646)に記載の歪補償回路では、電力増幅
器の出力信号に含まれる歪を、高周波アナログ信号(R
Fアナログ信号)の段階で検出し、その歪成分の信号に
基づき、RFプリディストーション処理(高周波アナロ
グ信号に対するプリディストーション処理)を行う。
【0012】しかし、高周波アナログ信号による歪成分
の信号(RFエラー信号)の検出精度には限界がある
(アナログ信号の検波処理に起因する限界)。
【0013】また、アナログ回路を用いたプリディスト
ーション処理の精度にも、アナログ信号処理に起因する
限界がある。
【0014】したがって、この歪補償回路の非線形歪を
補償する能力は、さほど高くない。CDMA方式の移動
体通信や、日本において近々の実施が予定されている地
上波デジタルテレビジョン放送におけるマルチキャリア
送信に関しては、高い通信品質を維持するために従来に
ない厳格な規格を満足することが要求される。
【0015】すなわち、きわめて広い帯域の送信信号の
歪を高精度に補償し、かつ、その補償が環境に適応して
安定的に行われる必要がある。
【0016】従来の技術では、このような厳しい要求に
応えることができない。
【0017】また、移動体通信の分野では、送受信装置
の超小型化、消費電力やコストの削減が極限まで求めら
れ、このことが、広帯域の非直線歪を低減する能力の飛
躍的な向上の実現を、さらに困難なものとしている。
【0018】本発明は、このような考察に基づいてなさ
れたものであり、その目的の一つは、回路の小型化・簡
素化、低消費電力化、ローコスト化といった要求を満足
させつつ、歪補償回路の広帯域非直線歪に対する補償能
力を飛躍的に向上させることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のハイブリッド歪
補償方法は、デジタル信号に対してプリディストーショ
ン処理(好ましくは適応プリディストーション処理)を
行う方式と、フィードフォワード方式を併用し、これら
の2つの方式の歪補償を行うステップの他、高精度のフ
ィードフォワード方式の歪補償を可能とするための、デ
ジタル制御を用いた、フィードフォワードループ特性の
調整ステップを含む。
【0020】また、本発明のハイブリッド歪補償装置
は、入力デジタル信号に対して、電力増幅器の非線形特
性とは逆特性の歪を予め与える適応プリディストーショ
ン回路と、この適応プリディストーション回路が歪補償
することができない歪成分をフィードフォワードループ
によって補償するフィードフォワード歪補償回路と、を
有し、フィードフォワード歪補償回路には、2つの信号
を個別に入力できるような2つの信号入力点が存在し
て、一方の信号入力点には、前記プリディストーション
回路による適応プリディストーション処理を経た信号を
入力し、他方の信号入力点には、前記適応プリディスト
ーション回路による適応プリディストーション処理を経
る前の前記入力デジタル信号に対応する基準信号を入力
するようにして、両回路を、各々の回路の特性を最大限
に引き出すことができる形態で接続したものである。ま
た、本発明のハイブリッド歪補償回路は、デジタル信号
処理回路と高周波パワーアナログ回路をD/A変換器お
よびA/D変換器を含む信号経路を介して接続した回路
構成をもつ、フルデジタル制御方式の新規な歪補償回路
である。
【0021】本発明のハイブリッド歪補償装置の好まし
い一つの態様では、以下の〜の処理を行い、下記の
効果を得る。
【0022】適応プリディストーション処理を、デジ
タル信号処理にて行う。
【0023】デジタル信号処理によって、プリディスト
ーションを実現するため、アナログ方式のプリディスト
ーションに比べて高い精度の処理が可能である。
【0024】フィードフォワード歪補償回路から高周
波アナログ信号を取り出し、取り出したアナログ信号を
デジタル信号に変換し、周波数スペクトル分析などの高
度なデジタル信号処理を用いて、そのデジタル信号の所
望の特性を極めて高精度に測定し、その測定結果を全体
の回路の制御、監視の基礎とする。
【0025】つまり、アナログ信号処理とは比較になら
ない、高精度なデータを基礎として制御、監視を行うた
め、適応プリディストーション処理機能およびフィード
フォワード歪補償処理機能のそれぞれが格段に向上し、
歪補償能力が飛躍的に向上する。
【0026】歪補償処理を複数のステージに分け、各
ステージを、シーケンシャルに制御する。
【0027】通信環境は刻々と変化するものの、短時間
でみれば、ある期間内では信号の特性は変化しないと見
ることができる。この点に着目し、複数のステージを、
所定の手順に従ってシーケンシャルに実行することで、
歪補償処理を、デジタル制御によって無理なく行えるよ
うになる。
【0028】複数のステージは、例えば、適応プリデ
ィストーション処理を行う第1のステージと、フィード
フォワード歪補償回路に独立に入力される2つの信号、
すなわち非線形歪を含むメインパスへの入力信号と、非
線形歪を含まない基準信号(フィードフォワードループ
に入力される信号である)の振幅、位相、遅延量といっ
た特性を揃えるべく調整を行う第2のステージと、第2
のステージによる調整の成果を確認する第3のステージ
と、フィードフォワード歪補償後の信号の特性を監視す
る第4のステージを含む。
【0029】フィードフォワード歪補償回路の2つの独
立した入力信号の特性を厳密に揃える調整を必ず実行す
るため、前段のプリディストーション回路の存在に起因
するフィードフォワード歪補償への悪影響を排除するこ
とができる。よって、適応プリディストーションとフィ
ードフォワード歪補償の各々の精度が確保され、両処理
の相乗効果によって、飛躍的に歪補償性能を向上するこ
とが可能となる。
【0030】すなわち、ディジタル制御の適応プリディ
ストーション歪補償回路は、A/D変換器やD/A変換
器のサンプリング周波数の帯域の外に広がる低レベルの
高次IM歪成分(相互変調歪成分)については、取り除
くことはできない。
【0031】しかし、サンプリング周波数の帯域内であ
れば、高レベルの歪成分である、電力増幅器の低次の歪
成分を高い安定性をもって取り除くことができる。そし
て、残留する低レベルの高次IM歪成分を、高精度のフ
ィードフォワード歪補償処理にて効果的に取り除けば、
広帯域の信号についての安定した高精度の歪補償が実現
される。
【0032】また、歪が精度よく抑圧されているため、
フィードフォワード歪補償回路内のフィードフォワード
ループに設けられているエラーアンプの利得を下げるこ
とができ、消費電力の低減に役立つ。
【0033】上述のような第1〜第3のステージを経
て、歪補償回路の全体の調整が一通り終了すると、監視
ステージ(第4のステージ)に移行するが、歪が所定の
範囲に抑圧されている限り、プリディストーション特性
の適応的な調整やフィードフォワード歪補償回路の入力
信号の特性調整は行われず、この期間では、各回路の特
性が固定である。したがって、常時、適応制御を行うア
ナログ回路と異なり、この点でも、消費電力の削減が可
能である。
【0034】また、近年の移動体通信機器が、通常備
えているデジタル信号処理機能(相関検出、電力測定と
いった機能)を利用することができるため、本発明の歪
補償方法を実施することは比較的容易であり、実用価値
が高い。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0036】(実施の形態1)近年のW−CDMA方式
のマルチキャリア通信では、他の方式の移動体通信に比
較して高周波電力増幅器(パワーアンプ)に対する線形
性がより高く要求される。このため、適応プリディスト
ーションなどの歪補償技術により、パワーアンプの線形
性を補償しないと電力効率が極端に悪化する。
【0037】パワーアンプの入力信号は、例えば、15
〜20MHzの帯域幅をもつ。よって、歪成分の帯域
も、100〜200MHz程度にまで広がる。
【0038】この歪成分を適応プリディストーションだ
けで補償するためには、プリディストーション処理を施
したデジタル信号を、少なくとも歪成分の帯域と同じ1
00〜200MHz程度のサンプリング周波数でD/A
変換する必要がある。
【0039】また、適応プリディストーション処理を行
おうとすると、パワーアンプの出力信号をデジタル信号
処理系に帰還させる必要があるため、同様に、少なくと
も歪成分の帯域と同じ100〜200MHz程度のサン
プリング周波数でA/D変換を行う必要がある。
【0040】そして、更に、W−CDMA方式の規格に
よると、D/A変換器やA/D変換器には、12ビット
〜16ビットにも及ぶ分解能が要求される。
【0041】現在の半導体技術では、高分解能(12〜
16ビット)を確保しつつ、100〜200MHzで動
作可能なD/A変換器やA/D変換器を製造することは
非常に困難である。
【0042】また、仮に、そのようなD/A変換器やA
/D変換器が製造できたとしても、動作時の電源消費量
は莫大なものとなる。このことは、電力効率を向上させ
ようとする歪補償とは逆行することになる。
【0043】このため、本実施の形態では、適応プリデ
ィストーション処理を適用する信号(ベースバンド入力
信号)の帯域は、D/A変換器やA/D変換器における
12〜16ビットの分解能を達成できる周波数に限定す
る。
【0044】そして、それ以上の高い周波数の帯域に発
生する歪(高次歪)を、デジタル信号処理により正確に
特性調整をなされたフィードフォワード歪補償回路によ
って、効果的に取り除く。
【0045】これにより、既存のLSI技術を用いて、
従来不可能であった極めて高精度の歪補償が可能とな
る。
【0046】以下、図1〜図7を用いて、実施の形態1
にかかる歪補償回路の特徴、構成および動作を説明す
る。
【0047】図1は、本発明の実施の形態1にかかるハ
イブリッド歪補償装置の基本的な構成を示す回路図であ
る。
【0048】図示されるように、このハイブリッド歪補
償装置は、適応プリディストーション部(デジタル信号
処理部)14と、高周波電力増幅器32と、2つの入力
端TA1,TA2をもつフィードフォワード歪補償回路
(高周波パワーアナログ回路)30と、このフィードフ
ォワード歪補償回路30の2つの入力信号、出力信号、
あるいはフィードフォワードループの信号のいずれかを
選択的に取り出すための高周波スイッチ回路(以下、単
にスイッチ回路という)SWと、制御・監視部(デジタ
ル信号処理系に属する)と、フィードフォワード歪補償
回路30の入力端TA2に与えられる基準信号(歪補償
回路自体の入力信号(IN)である)の振幅(利得)・
位相・遅延を調整するための振幅・位相・遅延調整器5
1と、スイッチ回路SWの切替を制御すると共に、各部
をシーケンシャルに動作させるために必要な情報(P
1,P2)を各部に与えるシーケンサ80と、を主要な
構成要素として有する。
【0049】そして、デジタル信号処理系とアナログ信
号処理系との間で信号の授受を行うための信号経路に
は、D/A変換器20,56と、A/D変換器28と、
周波数変換回路(RFキャリア発振器24、ミキサ2
2,26,58を構成要素とする)が介在している。
【0050】フィードフォワード歪補償回路30は、図
示されるように、歪成分(プリディストーション歪補償
で除去できずに残留している線形歪成分)を含む信号を
メインパスに入力するための入力端TA1と、歪を含ま
ない基準信号をフィードフォワードループに入力するた
めの入力端TA2を有する。なお、メインパスとは、入
力端TA1と結合器38とを結ぶ線路のことである。
【0051】また、フィードフォワードループは、信号
振幅を調整するためのアッテネータ(減衰器)42と、
メインパスの信号から歪成分を分離するための結合器4
6と、歪成分の信号を増幅するエラーアンプ48と、エ
ラーアンプ48の出力信号の位相を反転するための移相
器50と、移相器50の出力信号をメインパスに帰還さ
せるための結合器38と、を具備する。
【0052】本ハイブリッド歪補償装置は、ベースバン
ドデジタル信号に対して適応プリディストーション処理
を行う適応プリディストーション部14と、フィードフ
ォワード歪補償回路とを複合したハイブリッド構成を有
する。
【0053】ただし、これらを単純に組み合わせること
は不可能である。
【0054】そこで、図1の回路では、フィードフォワ
ード歪補償回路30に、2つの入力端TA1,TA2を
設け、各々に、高周波電力増幅器32の出力信号(プリ
ディストーション歪補償では除去することができなかっ
た残留歪成分を含む信号)と、歪を含まない基準信号を
それぞれ独立に入力する新規な構成を採用し、タイプの
異なる歪補償回路の複合化を可能とした。
【0055】ハイブリッド歪補償方法における歪補償処
理は、2つの処理に大別される。
【0056】つまり、フルデジタル制御の適応プリディ
ストーション歪補償にて、D/A変換器20,56やA
/D変換器28のサンプリング周波数帯域内の、高レベ
ルの歪成分である高周波電力増幅器の低次の歪成分を高
い安定性を持って取り除く。
【0057】そして、残留する低レベルの高次IM歪成
分(サンプリング周波数帯域の外の成分)を、フィード
フォワード歪補償処理で取り除く。これにより、従来に
ない、高精度の広帯域歪補償が実現する。
【0058】ここで、問題となるのは、アナログ回路を
用いたフィードフォワード歪補償の精度が高くないと、
適応プリディストーション歪補償で取り除くことができ
なかった低レベルの高次IM歪成分の除去が不十分とな
り、本発明がめざす、歪除去精度の飛躍的な向上を達成
できないことである。
【0059】フィードフォワード歪補償回路30におけ
る高精度の歪除去は、2つの入力端TA1,TA2に入
力される2つの信号の入力レベル(振幅)、位相、遅延
が完全に一致していることを前提として実現される。
【0060】そこで、図1の歪補償回路(ハイブリッド
歪補償回路)には、フィードフォワード歪補償回路30
に入力される2つの信号の振幅等を完全に一致させるた
めの調整を行う調整機構が設けられており、この点は、
本発明の歪補償回路の極めて重要な特徴である。
【0061】つまり、図1の歪補償回路では、適応プリ
ディストーション処理においては、フィードバックパス
(フィードフォワード歪補償処理後の信号を適応プリデ
ィストーション部14に戻すための信号経路)が必須で
あることに着目し、このフィードバックパスを活用し
て、フィードフォワード歪補償回路30の2つの入力信
号(図1の信号A1,A2)や、フィードフォワードル
ープの信号(図1の信号A3)を、デジタル信号処理系
に戻す。
【0062】そして、制御・監視部60にて、高精度な
デジタル信号処理を用いて、フィードフォワード歪補償
回路30の2つの入力信号間の、振幅(利得)、初期位
相、伝送遅延の差分(少なくとも、いずれかの特性につ
いての差分)を厳密に測定する。
【0063】次に、振幅等の調整器51にて、測定され
た差分がなくなるように、基準信号(歪補償回路の入力
信号(IN))の振幅,位相,遅延の少なくとも一つ
(実際には、これらの特性すべてを調整するのが好まし
い)を調整する。
【0064】これにより、フィードフォワード歪補償回
路30の2つの入力信号間の、振幅(利得)、初期位
相、伝送遅延といった特性が完全に一致し、高精度のフ
ィードフォワード歪補償を行うための条件が整う。
【0065】また、フィードフォワード歪補償回路30
に入力される高周波電力増幅器32の出力信号は、プリ
ディストーション歪補償によって高レベルの歪が除去さ
れた信号である。
【0066】したがって、フィードフォワードループ中
に介在するエラーアンプ48には、高レベルの歪成分が
入力されないことになる。よって、エラーアンプの電力
増幅率を低めに設定することができる。このことは、消
費電力の低減に貢献する。
【0067】プリディストーション処理およびフィード
フォワード歪補償回路30の2つの入力信号の特性調整
が終了すると、スイッチ回路SWからは、フィードフォ
ワード歪補償回路30の出力信号(図1の信号A4)が
出力され、デジタル信号処理系に戻される。
【0068】そして、制御・監視部60は、この帰還信
号の特性を監視し、所望の歪補償精度が確保できなくな
ったとき、プリディストーション処理およびフィードフ
ォワード歪補償回路30の2つの入力信号の特性調整を
再度、順次、実行する。
【0069】信号処理の順序は、シーケンサ80により
制御される。
【0070】以下、図2〜図5を用いて、本実施の形態
における歪補償処理の主要なステージ(処理段階)なら
びに各ステージにおける回路動作を説明する。
【0071】(適応プリディストーション処理ステー
ジ)図2は、適応プリディストーション処理ステージの
回路動作を説明するための図である。図中、本ステージ
における特徴的な動作を、太い矢印で示している(以下
の説明で使用する図3〜図5でも同様である)。
【0072】スイッチ回路(SW)はシーケンサ80か
らの制御信号(P2)により、d端子側に切り替えられ
ている。
【0073】シーケンサ80は、適応プリディストーシ
ョン処理部14および制御・監視部60に、スイッチ回
路(SW)の状態を伝える信号(スイッチステート信号
P1)を与える。
【0074】適応プリディストーション処理部14は、
現在のスイッチ回路(SW)がd端子側に切り替えられ
ていることから、現在のステージが、適応プリディスト
ーション処理のステージであることを認識する。
【0075】以下、図1中、太い矢印で示される信号伝
達経路に沿って、回路動作を説明する。
【0076】入力信号(無線送信の対象となる信号)I
Nは、適応プリディストーション部14にてプリディス
トーション処理を経た後、D/A変換器20にてデジタ
ル信号に変換され、周波数変換回路(22,24)でア
ップコンバートされた後、高周波電力増幅器32にて増
幅され、フィードフォワード歪補償回路30の入力端T
A1に入力される。
【0077】この入力信号には、プリディストーション
歪補償では除去できなかった歪成分が重畳されている。
【0078】スイッチ回路(SW)はシーケンサ80の
制御により、d端子側に切り替えられている。フィード
フォワード歪補償回路30の入力端TA1に入力された
信号はスイッチSWから選択的に出力される(信号A
1)。
【0079】この信号A1は、周波数変換器(26,2
4)、A/D変換器28を経由して、デジタル信号処理
系に戻される。
【0080】この戻された信号(すなわち帰還信号)に
基づき、適応プリディストーション部14では、プリデ
ィストーションの特性を適応的に更新する(具体的な方
式については図8を用いて、後に具体的に説明する)。
【0081】また、この帰還信号は、監視・制御部60
にも与えられる。この監視・制御部60の測定部70
は、デジタル信号処理を用いて、帰還信号の信号レベル
(振幅,利得),位相,遅延の各特性を測定し、その測
定結果をメモリ71に、一時的に記憶する。
【0082】適応制御(プリディストーション処理の制
御パラメータの更新)が終了すると、適応プリディスト
ーション部14は、ステート終了を知らせるステートエ
ンド信号(SE1)をシーケンサ80に送る。
【0083】(フィードフォワード歪補償回路の2つの
入力信号の特性を揃えるステージ)図3は、2つの信号
の特性を調整するステージの回路動作を説明するための
図である。
【0084】本ステージでは、シーケンサ80からの制
御信号P2により、スイッチ回路(SW)は、a端子側
に切り替えられる。
【0085】また、シーケンサ80は、適応プリディス
トーション処理部14および制御・監視部60に、スイ
ッチ回路(SW)の状態を伝える信号(スイッチステー
ト信号P1)を与える。
【0086】制御・監視部60は、現在のスイッチ回路
(SW)がa端子側に切り替えられていることから、現
在のステージが、フィードフォワード歪補償回路の2つ
の入力信号の特性を揃えるステージであることを認識す
る。
【0087】入力信号(IN)が、調整器51を経て、
D/A変換器56にてアナログ信号に変換され、続い
て、周波数変換回路(26,58)にてアップコンバー
トされる。
【0088】アップコンバートされた信号は、フィード
フォワード歪補償回路30の入力端TA2に基準信号と
して入力され、その基準信号(信号A2)は、スイッチ
回路SWから選択的に取り出され、周波数変換器(2
6,24)、A/D変換器28を経由して、デジタル信
号処理系に戻される。
【0089】制御・監視部60の測定部70は、その戻
された信号(帰還信号)の信号レベル(振幅,利得),
位相,遅延の各特性を測定する。
【0090】次に、比較部73が、その測定結果を、メ
モリ71に一時的に記憶されている前ステージにおける
測定結果と比較し、差分を求める。
【0091】そして、その差分を無くなるように、調整
器51にて、入力信号(IN)のレベル,位相,遅延を
調整する。
【0092】この調整が正確に行われたとすると、フィ
ードフォワード歪補償回路30の入力端TA2に与えら
れる基準信号の特性は、高周波電力増幅器32の出力信
号の特性とほぼ完全に一致する。
【0093】制御・監視部60は、この微調整が完了す
ると、シーケンサ80に、ステートエンド信号SE2を
送る。
【0094】(特性調整の効果を確認するステージ)前
ステージにおいて、フィードフォワード歪補償回路30
の2つの入力信号の特性を揃えるべく、調整器51によ
り、入力信号(IN)のレベル,位相,遅延を調整し
た。
【0095】しかし、その調整の結果、実際に2つの入
力信号の特性が一致したかどうかは明らかではなく、こ
の確認をしないで、最終ステージである監視ステージに
移行するのは、リスクが伴う。よって、本ステージに
て、調整の成果を確認する。
【0096】図4は、2つの信号の特性を揃えるべく調
整した結果を確認するステージを説明するための図であ
る。
【0097】本ステージでは、シーケンサ80からの制
御信号P2により、スイッチ回路(SW)は、b端子側
に切り替えられる。また、シーケンサ80は、適応プリ
ディストーション処理部14および制御・監視部60
に、スイッチ回路(SW)の状態を伝える信号(スイッ
チステート信号P1)を与える。
【0098】制御・監視部60は、現在のスイッチ回路
(SW)がb端子側に切り替えられていることから、現
在のステージが、フィードフォワード歪補償回路の2つ
の入力信号の特性が、実際に、揃っているかを確認する
ステージであることを認識する。
【0099】フィードフォワード歪補償回路30の2つ
の入力信号の特性が揃っているのならば、フィードフォ
ワードループには歪成分の信号のみが得られるはずであ
る。すなわち、結合回路46で、メインパスの信号(基
準信号と等価な信号に非線形歪が混在した信号)から基
準信号を減算した後の信号には、歪成分のみが含まれ、
基準信号が漏れこむ(リークする)ような事態は生じな
いはずである。
【0100】そして、歪成分のレベルは、適応プリディ
ストーション歪補償の効果により十分に抑圧されている
はずである。
【0101】したがって、結合回路46で、メインパス
の信号から基準信号を減算した後の信号と、基準信号と
の相関値を求め、その相関値の電力を計算し、その電力
値がしきい値を超えているならば、フィードフォワード
歪補償回路30の結合回路60の出力信号に、基準信号
の成分が許容値を超えて漏れ込んでいる(つまり、減算
によって除去されずに基準信号の成分が相当量含まれて
いる)ことになる。
【0102】つまり、直前のステージにおける2つの信
号の調整ミスによって、歪成分の他、許容値を超える基
準信号の漏れ成分(リーク成分)も含まれているという
ことである。
【0103】本ステージでは、このようなチェックを行
い、良好なチェック結果が得られない限り、シーケンサ
80は、何回でも、直前のステージ(2つの信号の特性
を揃えるための調整ステージ)を繰り返し実行させるこ
とになる。
【0104】図4に太い矢印で示される本ステージにお
ける特徴的な動作は、図3に示される動作とほぼ同じで
ある。
【0105】すなわち、フィードフォワード歪補償回路
30の結合回路46にて、メインパスの信号から基準信
号を減算した後の信号(歪成分の信号A3)が、スイッ
チ回路SWから選択的に出力され、デジタル信号処理系
に帰還される。
【0106】そして、制御・監視部60の調整終了判定
部74にて、帰還信号と基準信号との相関値を求め、そ
の相関値の電力を計算し、その電力値が所定のしきい値
を超えているかチェックすることにより、基準信号の漏
れ成分の量が、許容範囲内にあるか否かを判定する。
【0107】制御・監視部60は、このチェックが終了
すると、そのチェック結果(OK/NG)を示す信号Q
1を、シーケンサ80に送出する。また、これと並行し
て、制御・監視部60は、本ステージの終了を示すステ
ートエンド信号SE3を、シーケンサ80に送出する。
【0108】シーケンサ80は、制御・監視部80から
送られてきたチェック結果を示す信号Q1がOKである
かNGであるかを確認し、OKであれば、最終ステージ
である監視ステージに移行させるべく、スイッチ回路
(SW)をc端子側に切り替えさせる。
【0109】一方、NGであれば、スイッチ回路(S
W)の切り替えを行わず、図3の調整ステージをもう一
度、実行させ、続いて、再度、図4のチェックを実行さ
せる。
【0110】このような極めて念入りな調整を行うの
は、アナログ方式のフィードフォワード歪補償が、D/
A変換やA/D変換のサンプリング周波数に起因してデ
ジタル方式の歪補償では取り除くことができない、微小
なレベルの高次の歪を、効果的に除去するという重要な
役割を担うからである。
【0111】(監視ステージ)図5は、監視ステージ
(歪補償処理の最終ステージ)を説明するための図であ
る。
【0112】本ステージでは、シーケンサ80からの制
御信号P2により、スイッチ回路(SW)は、c端子側
に切り替えられる。
【0113】また、シーケンサ80は、適応プリディス
トーション処理部14および制御・監視部60に、スイ
ッチ回路(SW)の状態を伝える信号(スイッチステー
ト信号P1)を与える。
【0114】制御・監視部60は、現在のスイッチ回路
(SW)がc端子側に切り替えられていることから、現
在のステージが、フィードフォワード歪補償回路30の
出力信号に含まれる歪の抑圧状態(周波数スペクトル分
析による歪の分布が、許容される範囲内に収まっている
か否か)を監視するステージであることを認識する。本
ステージでは、本実施の形態の歪補償回路の最終出力信
号(信号A4)をスイッチ回路(SW)から選択的に取
り出し、デジタル信号処理系に帰還させる。制御・監視
部60の監視部62では、帰還信号の周波数スペクトル
情報を得、所定のエミッションマスクと比較することに
より、帰還信号の周波数スペクトルが、所定のエミッシ
ョンマスク内に抑圧されているか否かを監視する。
【0115】制御・監視部60は、周期的に監視を実行
し、1回の監視動作が終了する毎に、その監視の結果
(OK/NG)を示す信号Q2をシーケンサ80に送
る。
【0116】シーケンサ80は、制御・監視部60から
受け取る信号Q2がOKを示している限り、監視動作を
継続する。
【0117】この監視動作が継続している状態では、、
プリディストーション歪補償の適応的な制御は停止され
る。適応制御のための回路が動作しない分、消費電力の
削減に役立つ。
【0118】一方、シーケンサ80は、制御・監視部6
0から受け取る信号Q2がNGを示している場合には、
図2に示される適応プリディストーションのステージを
再度、実行させ、以降、図3および図4のステージを順
次、実行させる。
【0119】以上の各ステージの流れを、時系列的に示
すと図7のようになる。
【0120】すなわち、まず、適応プリディストーショ
ン処理を行う(時刻t1)。
【0121】次に、フィードフォワード歪補償回路にお
けるフィードフォワードループの調整(基準信号の特性
をメインパスの信号の特性に合わせる調整)を行い(時
刻t2)、その調整の結果の判定処理(基準信号のリー
ク量の測定処理)を行う(時刻t3)。
【0122】この判定の結果、基準信号の成分が許容値
を超えて混入している場合には、フィードフォワードル
ープの調整をやり直す。
【0123】そして、フィードフォワードループ調整が
完了した後、時刻t4から監視ステップに移行する。監
視ステップでは、歪補償回路の最終出力信号(送信信
号)の周波数スペクトルを解析する。
【0124】次に、測定された周波数スペクトルを、所
定の基準マスクパターン(エミッションマスクパター
ン)と比較し、周波数軸上での歪の抑圧状態をチェック
し、周波数スペクトルが許容範囲内に抑圧されているな
らば、そのまま監視を続行する。この間、プリディスト
ーション処理のルックアップテーブル(LUT)の適応
更新は行わない。
【0125】時刻t5において、監視の結果、NGと判
定されると、時刻t1〜時刻t4までの一連のステップ
(調整ステップ)を再度、シーケンシャルに実行する。
【0126】本実施の形態の歪補償方法(適応プリディ
ストーション処理とフィードフォワード歪補償を組み合
わせたハイブリッド方式の歪補償方法)における、主要
な処理状態ならびに主要な動作を図6に示す。
【0127】まず、スイッチ回路(SW)をd端子側に
切り替え、適応プリディストーション処理を行う(状態
1,ステップ100)。
【0128】次に、スイッチ回路(SW)をa端子側に
切り替える。
【0129】そして、フィードフォワード歪補償回路に
おける2つの入力信号(メインパスへの入力信号と基準
信号)間の利得(振幅)、遅延、位相のインバランスを
測定し、そのインバランスを解消するべく、基準信号の
特性の調整を行う(状態2、ステップ102)。
【0130】次に、スイッチ回路(SW)をb端子側に
切り替え、状態2における調整の結果をチェックするた
めの状態3に移行する。
【0131】この状態3では、フィードフォワードルー
プにおける歪信号以外の基準信号の成分の電力値(基準
信号の漏れ(リーク)量)を測定する(ステップ10
4)。そして、そのリーク量がしきい値を超えているか
否かを判定し(ステップ106)、NGならばステップ
100に戻り、OKならば、状態4に移行する。
【0132】状態4では、スイッチ回路(SW)はc端
子側に切り替えられる。そして、歪補償回路の最終出力
信号を周波数スペクトル測定し、所定の基準マスクパタ
ーン(エミッションマスクパターン)と比較し、周波数
軸上での歪の抑圧状態を判定する(ステップ108)。
【0133】その判定の結果、周波数スペクトルが許容
範囲内に抑圧されているならば(ステップ110)、そ
のまま監視を続行し、そうでなければ(ステップ11
0)、ステップ100に戻って、上述の処理をシーケン
シャルに実行する。
【0134】(実施の形態2)図8〜図10を用いて、
歪補償回路の、より具体的な構成例、および特徴的な回
路動作を説明する。
【0135】図8に示される歪補償回路の基本的な構成
は、図1の歪補償回路の構成と同じである。ただし、図
8では、図1において一つの機能ブロックとして示され
ていた部分について、より細分化された機能ブロックを
示すと共に、各部の回路構成をより具体的に記載してあ
る。
【0136】また、図8では、理解の容易のために、信
号の周波数特性の例と、信号の周波数スペクトルの例を
併記している。
【0137】なお、図8の回路において、図1の回路と
同じ部分には同じ参照符号を付してある。
【0138】適応プリディストーション部14は、適応
アルゴリズム18と、制御データを記憶しているルック
アップテーブル(LUT)18と、乗算器13と、遅延
器12とを具備する。
【0139】適応アルゴリズム12は、アナログ信号処
理系から帰還された帰還信号と、遅延器12により、入
力信号(IN)を、帰還信号が戻ってくるまでに要する
時間だけ遅延させた遅延信号との差分を求めることで、
残留歪成分を検出する。
【0140】そして、残留歪成分を低減するべく、ルッ
クアップテーブル(LUT)16を更新し、LUT16
から出力される制御データを、乗算器13にて入力信号
(IN)に乗算して、適応プリディストーション処理を
行う。
【0141】この結果、高周波電力増幅器32の周波数
特性とは逆の特性の歪が、意図的に入力信号(IN)に
与えられる。
【0142】高周波電力増幅器32の非線形特性に起因
する歪に関して、プリディストーション処理の効果で、
広い周波数帯域に渡ってかなり補償される。しかし、高
周波数領域における非線形性は補償できない。
【0143】フィードフォワード歪補償回路30は、プ
リディストーション処理により除去できない高次の歪を
除去するために設けられる。図中、参照符号34,40
および46は分波器であり、また、参照符号36は、タ
イミング調整のための遅延線である。
【0144】フィードフォワード歪補償によって高次の
歪を除去することにより、出力信号(OUT)に関して
は、きわめて広い帯域に渡って直線性が保証される。
【0145】制御・監視部60は、制御を担当するブロ
ックとして、利得(振幅)・位相・・遅延インバランス
測定部70(図2の測定部70と同じであるため、同じ
参照符号を使用する)と、調整器51による入力信号
(IN)に対する調整動作を制御する利得・位相・遅延
制御部72と、調整器51による調整の結果を判定する
調整結果判定部74(図4の調整終了判定部74と同じ
であるため、同じ符号を使用している)と、を有する。
【0146】調整結果判定部74は、フィードフォワー
ドループに現われる基準信号の漏れ(リーク)成分の量
が、リークしきい値を上回るか否かを判定する。
【0147】また、制御・監視部60は、監視を担当す
るブロックとして監視部62を有し、この監視部62
は、FFTアナライザ64と、FFT演算の結果に基づ
いてパワースペクトル密度(PSD)を計算するPSD
計算部と、スペクトル抑圧判定部68と、を有する。
【0148】スペクトル抑圧判定部68は、例えば、W
−CDMA通信の規格で定められている各種のエミッシ
ョンマスクパターンを用いて、パワースペクトル密度の
分布が、そのエミッションマスクパターン内に抑圧され
ているか否かを判定する。
【0149】また、入力信号(IN)の振幅・位相・遅
延を調整する調整器51は、可変遅延回路52と、係数
を乗算することにより入力信号(IN)の位相・振幅を
調整する回路54と、を有する。
【0150】可変遅延回路52と位相・振幅調整回路5
4の特性は、それぞれ、利得・位相・遅延制御部72か
ら出力される制御信号C1,C2によって制御される。
【0151】シーケンサ80には、一つの処理ステージ
の終了を示すステートエンド信号SE1〜SE3と、判
定の結果(OK/NG)を示す信号Q1,Q2とが入力
される。
【0152】シーケンサ80は、こららの入力信号に基
づいて、次に行うべき処理を認識し、スイッチ制御信号
P2をスイッチ回路(SW)に送出してスイッチの切り
替えを制御する。また、スイッチ状態情報(P2)を各
部に送り、スイッチ回路(SW)の現在の切り替え状態
を通知する。これにより、各部は現在の処理ステージを
知ることができる。
【0153】図9に、利得・位相・遅延インバランス測
定部70の内部の具体的な構成例を示す。
【0154】帰還信号の利得(振幅)は、A/D変換器
28の変換出力信号(帰還信号)の2乗を2乗計算部2
00で計算し、積分器208で積分することにより求め
る。図9中、求められた利得は、参照符号Y1で示され
る。
【0155】求められた利得(フィードフォワード歪補
償回路30のメインパスの信号の利得)Y1は、一旦、
メモリ71に保存される。
【0156】そして、次の処理ステージにおいて、基準
信号についての利得が求められた時点で、加算器272
において、減算処理を行い、先に求められた利得と今回
の利得との差分(利得差)が求められる。
【0157】帰還信号の位相は、入力信号IN(基準信
号)との相対的な位相差の情報として求められる。
【0158】すなわち、相関器230により、入力信号
IN(基準信号)と帰還信号との複素相関を求め、計算
部210にて、相関値の直交成分と同相成分の比のアー
クタンジェントを計算することで位相Y2が求まる。
【0159】求められた位相(フィードフォワード歪補
償回路30のメインパスの信号の利得)Y2は、一旦、
メモリ71に保存される。
【0160】そして、次の処理ステージにおいて、基準
信号についての利得が求められた時点で、加算器274
において、減算処理を行い、先に求められた位相と今回
の位相との差分(位相差)が求められる。
【0161】また、帰還信号の遅延は、例えば、CDM
A方式の送信信号の特有の性質を利用して測定すること
ができる。例えば、W−CDMA方式の移動体通信のデ
ジタル変調信号では、シンボルレート(チップレート)の
1/2の周波数成分の付近に、シンボル(チップ)タイ
ミング情報を持った正弦波成分が存在する。
【0162】そこで、帰還信号の2乗を2乗計算部20
0で求め、その2乗値に対して、検波部212にて、ス
ーパーヘテロダイン検波を行って正弦波成分を抽出し、
積分器214で積分した後、計算部216にて、直交成
分と同相成分の比のアークタンジェントを計算すること
で遅延が求められる。求められた遅延(フィードフォワ
ード歪補償回路30のメインパスの信号の利得)Y3
は、一旦、メモリ7に保存される。
【0163】そして、次の処理ステージにおいて、基準
信号についての利得が求められた時点で、加算器276
において、減算処理を行い、先に求められた遅延と今回
の遅延との差分(遅延差)が求められる。
【0164】また、基準信号の特性の調整の結果を判定
するステージにて、帰還信号に含まれる基準信号成分の
リーク量は、相関器230で求められた相関値の2乗
を、2乗計算部202で求め、積分器204で積分する
ことにより測定される。
【0165】そして、スペクトル抑圧判定部206は、
求められたリーク量が、リークしきい値を上回っている
か否かを判定する。
【0166】図10に、状態1(ステージ1)および状
態4(ステージ4)における、最終出力信号(OUT)
の周波数特性(図中、(a)で示される)と、周波数ス
ペクトル(図中、(b)で示される)を示す。
【0167】状態1(適応プリディストーション処理の
ステージ)では、高次の歪は、完全には除去できない。
【0168】しかし、状態2,3を経て、状態4(監視
ステージ)に移行し、フィードフォワード歪補償を併用
した歪補償が行われると、監視状態350のように、広
い帯域に渡って、ほぼ完全に歪を除去することが可能で
ある。
【0169】監視状態351は、エミッションマスク
(M)による周波数スペクトル抑圧判定の結果が良好な
場合を示している。
【0170】そして、監視状態352のように、周波数
スペクトルの一部が、エミッションマスク(M)からは
み出し(はみ出し部分にERという参照符号を付してい
る)、周波数スペクトル抑圧判定の結果がNGとなる
と、状態1に戻って、各ステージの処理を再度、シーケ
ンシャルに実行する。
【0171】(実施の形態3)図11は、本発明の歪補
償装置を備える、W−CDMA方式のマルチキャリア送
信装置の構成を示すブロック図である。図11では、説
明の便宜上、前掲の図面と同じ部分には、同じ参照符号
を付してある。
【0172】図示されるように、マルチキャリア送信装
置は、マルチキャリア・ベースバンド・プロセッサ30
0と、本発明の歪補償装置400と、を具備する。
【0173】マルチキャリア・ベースバンド・プロセッ
サ300は、FIRローパスフィルタ301〜303
と、係数乗算器304,305と、合成器306と、を
具備する。
【0174】歪補償装置400は、デジタル信号処理系
310と、デジタル/アナログインタフェース系318
と、本発明のフィードフォワード歪補償装置30(フィ
ードフォワードアンプ320とスイッチ回路SWとを構
成要素として含む)と、を有する。
【0175】デジタル信号処理系310は、適応プリデ
ィストーション部14と、制御・監視部60と、シーケ
ンサ80と、周波数変換器311,314,315と、
遅延器312,316と、FIRローパスフィルタ31
3と、を具備する。
【0176】また、デジタル/アナログインタフェース
系318は、D/A変換器20,56と、A/D変換器
28と、周波数変換器(22,26,58,24)と、
バンドパスフィルタ(BPF)27,29と、を具備す
る。
【0177】図12(a)〜(d)はそれぞれ、図11
の回路における入力信号(キャリア数3)、プリディス
トーション信号、フィードフォワード歪補償における基
準信号、出力信号の周波数スペクトルを示している。
【0178】この図から明らかなように、本発明による
と、広い帯域に渡って、精度の高い歪補償を行うことが
できる。
【0179】近年のW−CDMA方式のマルチキャリア
通信では、他の方式の移動体通信に比較して高周波電力
増幅器(パワーアンプ)に対する線形性がより高く要求
される。このため、適応プリディストーションなどの歪
補償技術により、パワーアンプの線形性を補償しないと
電力効率が極端に悪化する。
【0180】パワーアンプの入力信号は、例えば、15
〜20MHzの帯域幅を持つ。よって、歪成分の帯域
も、100〜200MHz程度にまで広がる。
【0181】この歪成分を適応プリディストーションだ
けで補償するためには、プリディストーション処理を施
したデジタル信号を、少なくとも歪成分の帯域と同じ1
00〜200MHz程度のサンプリング周波数でD/A
変換する必要がある。
【0182】また、適応プリディストーション処理を行
おうとすると、パワーアンプの出力信号をデジタル信号
処理系に帰還させる必要があるため、同様に、少なくと
も歪成分の帯域と同じ100〜200MHz程度のサン
プリング周波数でA/D変換を行う必要がある。
【0183】そして、更に、W−CDMA方式の規格に
よると、D/A変換器やA/D変換器には、12ビット
〜16ビットにも及ぶ分解能が要求される。
【0184】現在の半導体技術では、高分解能(12〜
16ビット)を確保しつつ、100〜200MHzで動
作可能なD/A変換器やA/D変換器を製造することは
非常に困難である。
【0185】また、仮に、そのようなD/A変換器やA
/D変換器が製造できたとしても、動作時の電源消費量
は莫大なものとなる。このことは、電力効率を向上させ
ようとする歪補償とは逆行することになる。
【0186】このため、本実施の形態では、適応プリデ
ィストーション処理を適用する信号の帯域は、D/A変
換器20,56やA/D変換器28における12〜16
ビットの分解能を達成できる周波数に限定する。
【0187】そして、それ以上の高い周波数の帯域に発
生する歪(高次歪)を、デジタル信号処理により特性調
整を行なったフィードフォワード歪補償回路30によっ
て、取り除く。
【0188】これにより、本発明によれば、既存のLS
I技術を用いて、従来不可能であった極めて高精度の歪
補償が可能となる。
【0189】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
既存のLSI技術を用いて、回路の小型化・簡素化、低
消費電力化、ローコスト化といった要求を満足させつ
つ、無理なく、歪補償回路の広帯域非直線歪に対する補
償能力を、飛躍的に向上させることができる。
【0190】W−CDMAの規格である3GPP TS 25.104
に規定されるカテゴリーA/Bのエミッションマスクの
帯域は、信号帯域を中心として、その上側および下側に
約1GHzまでカバーする極めて広い帯域となってい
る。このような広い帯域において発生する高次の歪成分
は、通常の適応プリディストーション回路では取り除く
ことは全く不可能であった。しかし、本発明を用いるこ
とで、このような厳しい要求にも応えることができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる歪補償回路の基
本的な構成を示す回路図
【図2】適応プリディストーション処理ステージにおけ
る、図1の歪補償回路の特徴的な動作(信号の流れ)を
説明するための図
【図3】フィードフォワード歪補償回路の2つの入力信
号の特性を揃える調整を行うステージにおける、図1の
歪補償回路の特徴的な動作(信号の流れ)を説明するた
めの図
【図4】図3の調整の結果を確認するステージにおけ
る、図1の歪補償回路の特徴的な動作(信号の流れ)を
説明するための図
【図5】監視ステージにおける、図1の歪補償回路の特
徴的な動作(信号の流れ)を説明するための図
【図6】本発明のハイブリッド歪補償方法(プリディス
トーション歪補償とフィードフォワード歪補償を併用し
たフルデジタル制御の歪補償方法)における、主要な手
順を示すフロー図
【図7】本発明のハイブリッド歪補償方法の主要な動作
手順を時間軸上で示す図
【図8】本発明の実施の形態2にかかる歪補償回路の基
本的な構成を示す回路図
【図9】図8の回路における、利得・位相・遅延インバ
ランス測定部の具体的な構成の一例を示すブロック図
【図10】図8の回路の、状態1(ステージ1)および
状態4(ステージ4)における、最終出力信号(OU
T)の周波数特性と、周波数スペクトルを示す図
【図11】本発明の歪補償装置を備える、W−CDMA
方式のマルチキャリア送信装置の構成の一例を示すブロ
ック図
【図12】(a)図11の回路における、入力信号の周
波数スペクトルを示す図 (b)図11の回路における、プリディストーション信
号の周波数スペクトルを示す図 (c)図11の回路における、フィードフォワード歪補
償における基準信号の周波数スペクトルを示す図 (d)図11の回路における、出力信号の周波数スペク
トルを示す図
【符号の説明】
14 適応プリディストーション部 20,56 D/A変換部 22,24,26,58 周波数変換部 32 高周波電力増幅器(パワーアンプ) 30 フィードフォワード歪補償回路 38,46 結合器 42 アッテネータ 48 エラーアンプ 50 180°移相器 51 振幅・位相・遅延・調整器 60 制御・監視部 80 シーケンサ SW 高周波スイッチ回路 ANT アンテナ IN 入力信号 P1 高周波スイッチ回路の切替情報 P2 高周波スイッチ回路の切替制御信号 A1 フィードフォワード歪補償回路のメインパスへの
入力信号 A2 フィードフォワード歪補償回路のフィードフォワ
ードループに入力される基準信号 A3 フィードフォワード歪補償回路の2つの入力信号
の特性調整の結果を判定するための信号 A4 歪補償回路の最終出力信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA21 CA36 CA61 CA92 FA20 GN03 GN07 HA38 KA00 KA15 KA16 KA23 KA26 KA34 KA68 MA14 MA20 SA13 TA01 TA02 TA06 TA07 5J500 AA01 AA41 AC21 AC36 AC61 AC92 AF20 AH38 AK00 AK15 AK16 AK23 AK26 AK34 AK68 AM14 AM20 AS13 AT01 AT02 AT06 AT07 5K046 EE19 EE51 EE59 5K060 BB07 CC04 DD03 DD04 FF00 HH06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力デジタル信号に対して、電力増幅器
    の非線形特性とは逆特性の歪を予め与える適応プリディ
    ストーション回路と、この適応プリディストーション回
    路が歪補償することができない歪成分をフィードフォワ
    ードループによって補償するフィードフォワード歪補償
    回路と、を具備するハイブリッド歪補償回路であって、 前記フィードフォワード歪補償回路には、2つの信号を
    個別に入力できるように2つの信号入力点が存在し、 一方の信号入力点には、前記プリディストーション回路
    による適応プリディストーション処理を経た信号を入力
    し、 他方の信号入力点には、前記適応プリディストーション
    回路による適応プリディストーション処理を経る前の前
    記入力デジタル信号に対応する基準信号を入力する、こ
    とを特徴とするハイブリッド歪補償回路。
  2. 【請求項2】 デジタル信号に対するプリディストーシ
    ョン処理と、フィードフォワード方式の歪キャンセル処
    理とを併用するハイブリッド歪補償方法であって、 前記プリディストーション処理の後であって前記フィー
    ドフォワード方式の歪キャンセル処理を行う前に、前記
    フィードフォワード方式の歪キャンセル処理を行う回路
    に個別に入力される2つの入力信号の特性を一致させる
    ための、デジタル信号処理を用いた調整処理を実行する
    ことを特徴とするハイブリッド歪補償方法。
  3. 【請求項3】 デジタル信号に対するプリディストーシ
    ョン処理と、フィードフォワード方式の歪キャンセル処
    理とを併用する、デジタル制御によるハイブリッド歪補
    償方法であって、 入力デジタル信号に、プリディスト−ション回路を用い
    てプリディストーション処理を行い、そのプリディスト
    ーション処理後のデジタル信号をアナログ信号に変換
    し、変換後のアナログ信号を電力増幅器で増幅し、その
    増幅信号をデジタル信号に変換し、その変換後の信号に
    基づき、前記プリディスト−ション回路のプリディスト
    ーション特性を適応的に制御する第1のステップと、 前記フィードフォワード方式の歪キャンセル処理を行う
    回路のメインパスに入力される前記電力増幅器の出力信
    号と、フィードフォワードループに入力される基準信号
    の各々をデジタル信号に変換し、変換後の各々の信号の
    特性をデジタル信号処理を用いて測定し、その測定結果
    に基づき、前記各変換後の信号の特性が同じになるよう
    に、前記基準信号の利得、位相および遅延の少なくとも
    一つを調整する第2のステップと、 前記フィードフォワード方式の歪キャンセル処理を行う
    回路における、前記フィードフォワードループの信号を
    デジタル信号に変換し、このデジタル信号と前記基準信
    号との相関検出を行って前記フィードフォワードループ
    の信号に含まれる基準信号の漏れ量を測定し、その測定
    結果に基づき、前記第2のステップにおける調整の結果
    を判定する第3のステップと、 前記フィードフォワード方式の歪キャンセルを行う回路
    の出力信号をデジタル信号に変換し、変換後のデジタル
    信号の所定の特性が、許容される範囲内にあるか否かを
    デジタル信号処理を用いて監視する第4のステップと、 を含むことを特徴とするハイブリッド歪補償方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記第2のステップにおける、変換後の各々の信号の特
    性をデジタル信号処理を用いて測定する処理は、 前記変換後の各々の信号と前記基準信号との相互相関を
    検出し、検出された相互相関値の振幅の平均値を測定
    し、その測定結果を用いて、前記変換後の各々の信号に
    ついての位相情報を得る処理、あるいは、 前記変換後の各々の信号の二乗値を求め、求められた二
    乗値に基づき、各信号の利得情報および遅延情報を得る
    処理の、少なくとも一つを含むことを特徴とするハイブ
    リッド歪補償方法。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記第4のステップにおける前記監視は、 前記変換後のデジタル信号の周波数スペクトルを測定
    し、その周波数スペクトルが所定のエミッションマスク
    内に抑圧されているか否かを判定する処理を含むことを
    特徴とするハイブリッド歪補償方法。
  6. 【請求項6】 請求項3において、 前記第4のステップの前記監視は、 前記変換後のデジタル信号を離散フーリエ変換し、その
    離散フーリエ変換の結果からパワースペクトル密度関数
    を算出し、算出されたパワースペクトル密度関数と所定
    のエンベロープ閾値との比較を行ない、これにより歪補
    償の良/不良を判定する処理を含むことを特徴とするハ
    イブリッド歪補償方法。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 前記第4のステップにおける前記監視を行っている期間
    では、前記第1のステップにおける前記適応的なプリデ
    ィストーション特性の調整動作、ならびに前記第2のス
    テップにおける前記基準信号の利得、位相および遅延の
    少なくとも一つを調整する動作が停止されることを特徴
    とする歪補償方法。
  8. 【請求項8】 請求項3において、 前記第1のステップにおける前記プリディスト−ション
    回路の前記プリディストーション特性を適応的に調整す
    る処理は、前記プリディストーション回路に含まれるル
    ックアップテーブルの出力データを更新する処理である
    ことを特徴とするハイブリッド歪補償方法。
  9. 【請求項9】 請求項3において、 前記第2のステップにおける前記調整が正確に行われて
    いないと判定されたときには、所望の調整がなされたと
    判定されるまで、前記基準信号の調整を続行することを
    特徴とするハイブリッド歪補償方法。
  10. 【請求項10】 請求項3において、 前記第3のステップにおける、前記第2のステップにお
    ける調整の結果の判定は、前記フィードフォワードルー
    プの信号をデジタル信号に変換した後の信号と前記基準
    信号との相互相関を求め、前記相互相関値の電力を算出
    し、算出された電力値を閾値と比較することにより行わ
    れることを特徴とするハイブリッド歪補償方法。
  11. 【請求項11】 請求項3において、 前記第4のステップにおける監視の結果、前記変換後の
    デジタル信号の所定の特性が、前記許容される範囲内に
    ないと判定された場合には、前記第1のステップから前
    記第3のステップを、順次、再実行することを特徴とす
    るハイブリッド歪補償方法。
  12. 【請求項12】 請求項2〜請求項11のいずれかに記
    載の歪補償方法を実行する歪補償装置。
  13. 【請求項13】 デジタル信号に対するプリディストー
    ション処理を行う回路と、フィードフォワード方式の歪
    キャンセル処理を行う回路と、を具備するハイブリッド
    歪補償装置であって、さらに、 前記プリディストーション処理の後であって前記フィー
    ドフォワード方式の歪キャンセル処理を行う前に、前記
    フィードフォワード方式の歪キャンセル処理を行う回路
    に個別に入力される2つの入力信号の特性を一致させる
    ための、デジタル信号処理を用いた調整処理を実行す
    る、デジタル信号処理回路を具備する制御部と、 前記フィードフォワード方式の歪キャンセル処理を行う
    回路の出力信号の特性が、許容される範囲内にあるか否
    かをデジタル信号処理を用いて監視する監視部と、 前記各回路、前記制御部および前記監視部に、シーケン
    シャル制御のための情報を与えるシーケンサと、 を有することを特徴とするハイブリッド歪補償装置。
  14. 【請求項14】 高周波パワー増幅器と、この高周波パ
    ワー増幅器の非線形特性の逆の特性を入力デジタル信号
    に付与するプリディストーション部と、このプリディス
    トーション部の出力信号を前記高周波パワー増幅器に伝
    達するための、第1のD/A変換器を含む第1の信号経
    路と、前記高周波パワー増幅器の出力信号に対してフィ
    ードフォワード歪補償を行うフィードフォワード歪補償
    回路と、を具備するデジタル制御方式のハイブリッド歪
    補償装置であって、 前記プリディストーション部を経由しない前記入力デジ
    タル信号の特性を調整するための調整器と、 前記調整器の出力信号を、前記フィードフォワード歪補
    償回路に、フィードフォワード歪補償の基準信号として
    与えるための、第2のD/A変換器を含む第2の信号経
    路と、 前記フィードフォワード歪補償回路に与えられる前記高
    周波パワー増幅器の出力信号、前記第2の信号経路を介
    して前記フィードフォワード歪補償回路に与えられる前
    記基準信号、前記フィードフォワード歪補償回路のフィ
    ードフォワードループの信号、あるいは前記フィードフ
    ォワード歪補償回路の出力信号のいずれかを選択的に取
    り出すためのスイッチ回路と、 前記スイッチ回路から出力される信号を、前記プリディ
    ストーション部の側に帰還させるための、A/D変換器
    を含む第3の信号経路と、 この第3の信号経路を経て帰還される、前記高周波パワ
    ー増幅器の出力信号および前記基準信号の各々の特性を
    測定し、その測定結果に基づいて双方の信号の特性が同
    じになるように、前記調整器の特性を適応的に変化させ
    て前記入力デジタル信号の特性を調整すると共に、その
    調整が完了した場合に、調整完了を示す信号を出力する
    制御部と、 前記第3の信号経路を経て帰還される、前記フィードフ
    ォワード歪補償回路の出力信号の特性を測定し、その測
    定結果に基づいて歪補償の良否を判定し、その判定結果
    を示す信号を出力する監視部と、 前記制御部から出力される前記調整完了を示す信号、お
    よび前記監視部から出力される前記判定結果を示す信号
    を受信し、受信した前記信号に基づいて前記スイッチ回
    路を切り替えると共に、前記スイッチ回路の切替状態を
    示す信号を、前記制御部ならびに前記監視部に、各部の
    動作をシーケンシャルに制御するための信号として与え
    るシーケンサと、 を、有することを特徴とするハイブリッド歪補償装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記プリディストーション部は、プリディストーション
    特性を適応的に変化させることができる適応プリディス
    トーション部であり、 この適応プリディストーション部は、前記第3の信号経
    路を経て帰還される前記高周波パワー増幅器の出力信号
    に基づき、プリディストーション特性を適応的に制御す
    ると共に、この制御の終了を示す信号を前記シーケンサ
    に送出し、 前記シーケンサは、前記制御の終了を示す信号、前記制
    御部から出力される前記調整完了を示す信号、および前
    記監視部から出力される前記判定結果を示す信号に基づ
    いて前記スイッチ回路を切り替えると共に、前記スイッ
    チ回路の切替状態を示す信号を、前記プリディストーシ
    ョン部、前記制御部および前記監視部に、各部の動作を
    シーケンシャルに制御するための信号として与えること
    を特徴とするハイブリッド歪補償装置。
  16. 【請求項16】 請求項14において、 前記制御部は、前記調整器による前記入力デジタル信号
    の特性の調整の結果、前記高周波パワー増幅器の出力信
    号および前記基準信号の各々の特性の差が、許容範囲内
    にあるか否かを、前記第3の信号経路を経て帰還される
    前記フィードフォワード歪補償回路の前記フィードフォ
    ワードループの信号に基づいて判定し、その判定の結果
    を前記シーケンサに送出し、 前記シーケンサは、前記判定結果が否である場合、良好
    な判定結果が受信されるまで、前記スイッチ回路の切り
    替えを行わないことを特徴とするハイブリッド歪補償装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項13〜請求項16のいずれかに
    記載の歪補償装置を具備する移動通信用基地局装置。
  18. 【請求項18】 請求項13〜請求項16のいずれかに
    記載の歪補償装置を具備する移動通信端末。
  19. 【請求項19】 請求項13〜請求項16のいずれかに
    記載の歪補償装置を具備するデジタル無線放送送信機。
  20. 【請求項20】 請求項13〜請求項16のいずれかに
    記載の歪補償装置を具備するデジタル有線放送用または
    デジタル通信用の送信機。
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