JP2016146538A - 前置歪み生成装置及び前置歪み生成方法 - Google Patents

前置歪み生成装置及び前置歪み生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】広帯域に分布する好適な前置歪みを精度よく生成し続けることができる前置歪み生成装置及び前置歪み生成方法を提供する。【解決手段】プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する前置歪み維持手段とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、所望の回路のプリディストーション法に基づく歪み補償に供される前置歪みを生成する前置歪み生成装置及び前置歪み生成方法に関する。
従来、電力増幅回路の非線形性により出力信号に発生する歪み成分(非線形歪み)を打ち消すような歪(逆歪み)を入力信号に予め与えることにより、出力信号の歪みを補償する歪み補償装置がある(例えば、特許文献1参照)。近年では、より広帯域(例えば、100MHz帯域)の信号の歪み補償する高精度な補償装置が求められている。
特開2012−95005号公報
しかしながら、上述の歪み補償装置では、逆歪みを入力信号に与えるために非線形歪みを含む帯域(以下、「歪み補償帯域」という。)における信号処理が必要となる。その場合には、一般的に所望の信号の帯域の5倍以上の広帯域の歪み補償帯域が確保される必要がある。例えば、3.5GHz帯において100MHzという広い信号帯域の歪み補償が実現されるためには、従来例では300MHzを超えるサンプリング周波数が採用されなければ実現できない。
300MHz以上の広帯域における歪み補償が要求されるが、現在市場に供給されているデジタルデバイス、アナログデバイスともに帯域の確保が困難であり、十分な歪み補償ができない場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、広帯域に分布する好適な前置歪みを精度よく生成し続けることができる前置歪み生成装置及び前置歪み生成方法を提供することである。
本発明では、適応制御手段は、プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化する。前置歪み維持手段は、前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する。
このようにして時系列nの順に信号u[n]に含まれるべき前置歪みは、以下の点で、信号u[n]の列とy[n]の列との差を最小化するために従来例においても行われていた適応制御と異なる適応制御の下で維持される。
(1) u[n]の列に替えて、そのu[n]の列の周波数スペクトルU[f]と既述の重みW[f]との積が適用される。
(2) y[n]の列に替えて、そのy[n]の列の周波数スペクトルY[f]と同様の重みW[f]との積が適用される。
(3) しかも、このような重みW[f]は、信号y[n]の列に重畳することが許容される歪みや雑音の周波数軸上における分布を意味する。
すなわち、前置歪みの維持のために行われる適応制御は、周波数軸上で重みW[f]による帯域の制限やその帯域に分布する信号の抑圧の下で行われ、適応制御の過程で前置歪みの精度が劣化する要因となる歪みや雑音が低減された状態で行われる。
また、本発明では、適応制御手段は、プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とで与えられる、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との個々の逆フーリエ変換の結果u[n]′、y[n]′の差を適応制御に基づいて最小化する。前置歪み維持手段は、前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する。
すなわち、時系列nの順に信号u[n]の列に含まれるべき前置歪みは、請求項1に係る発明において行われる適応制御の演算対象である(W[f]U[f])、(W[f]Y[f])にそれぞれ時間軸上で等価な2つの演算対象に基づく適応制御によって求められる。
したがって、本発明では、請求項1に係る発明と同様の作用効果が達成される。
さらに、本発明では、適応制御手段は、プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に前置歪みが重畳されて入力されるべき入力信号x[n]の列の周波数スペクトルX[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]X[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化する。前置歪み維持手段は、前記適応制御の解ωに適応した値に、前記前置歪みを維持する。
このようにして時系列nの順に入力信号x[n]に重畳されるべき前置歪みは、以下の点で、入力信号x[n]の列とy[n]の列との差を最小化するために従来例においても行われていた適応制御と異なる適応制御の下で維持される。
(1) x[n]の列に替えて、そのx[n]の列の周波数スペクトルX[f]と既述の重みW[f]との積が適用される。
(2) y[n]の列に替えて、そのy[n]の列の周波数スペクトルY[f]と同様の重みW[f]との積が適用される。
(3) しかも、このような重みW[f]は、信号y[n]の列に重畳することが許容される歪みや雑音の周波数軸上における分布を意味する。
すなわち、前置歪みの維持のために行われる適応制御は、周波数軸上で重みW[f]による帯域の制限やその帯域に分布する信号の抑圧の下で行われ、適応制御の過程で前置歪みの精度が劣化する要因となる歪みや雑音が低減された状態で行われる。
また、本発明では、適応制御手段は、プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に前置歪みが重畳されて入力されるべき入力信号x[n]の列の周波数スペクトルX[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とで与えられる、(W[f]X[f])と、(W[f]Y[f])との個々の逆フーリエ変換の結果x[n]′、y[n]′の差を適応制御に基づいて最小化する。前置歪み維持手段は、前記適応制御の解ωに適応した値に、前記前置歪みを維持する。
すなわち、時系列nの順に入力信号x[n]の列に重畳されるべき前置歪みは、請求項3に係る発明において行われる適応制御の演算対象である(W[f]X[f])、(W[f]Y[f])にそれぞれ時間軸上で等価な2つの演算対象に基づく適応制御によって求められる。
したがって、本発明では、請求項3に係る発明と同様の作用効果が達成される。
さらに、本発明では、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の歪み生成装置において、前記適応制御手段は、前記回路の逆歪み特性を示す多項式を有すると共に、前記適応制御の解ωを前記多項式の係数として求める。前記前置歪み維持手段は、前記適応制御手段によって求められた係数が適用された多項式に含まれる非線形な項の総和に前記前置歪みを維持する。
すなわち、前置歪みの維持のために行われる適応制御は、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の発明と同様に、周波数軸上で重みW[f]による帯域の制限やその帯域に分布する信号の抑圧の下で行われ、適応制御の過程で前置歪みの精度が劣化する要因となる歪みや雑音が低減された状態で行われ、しかも、上記多項式による回路の逆歪み特性のモデリングの下で簡便に実現される。
本発明によれば、所望の周波数帯域に分布すべき前置歪みを精度よく安定に得ることができる前置歪み生成装置及び前置歪み生成方法を提供することができる。
本実施形態における歪み補償装置1の構成を概念的に示した図である。 本実施形態における歪み補償装置1の動作フローを示す図である。 従来と本発明の歪み補償装置での被補償回路のACLR性能を比較した図である。 本実施形態の実証実験における主要な条件を示す図である。
図1は、本実施形態における歪み補償装置の構成を概念的に示した図である。
以下、図1(a)を参照して、本実施形態における歪み補償装置(プリディストータ)について説明する。
図1(a)に示すように、歪み補償装置1は、被補償回路2の前段に設けられている。歪み補償装置1は、被補償回路2の非線形性により出力信号y(t)に発生する高次にわたる歪み(非線形歪み)を打ち消すような歪(逆歪み)を所定の基準である歪み補償係数(後述する)に基づいて被補償回路2の入力信号x(t)に予め与えることで予歪補償信号u(t)を生成する。そして、歪み補償装置1は、生成した予歪補償信号u(t)を被補償回路2に入力することにより、出力信号y(t)の歪みを補償する。歪み補償装置1は、予歪補償信号u(t)と被補償回路2からの出力信号y(t)とをフーリエ変換する。歪み補償装置1は、被補償回路2の非線形歪み成分の周波数に対応する、フーリエ変換後の出力信号y(f)、予歪信号u(f)にそれぞれ重み付けし、重み付け後の出力信号α(f)・y(f)と重み付け後の予歪補償信号α(f)・u(f)とに基づいて上記歪み補償係数を算出する。
ここに、上記演算の対象となる各値と、数式6で表される歪み補償モデルとの対応関係は、以下の通りである。
(1) α(f)は、重み付け係数であり、詳細については後述する。
(2) フーリエ変換後の出力信号y(f)は、上記歪み補償モデルの要素である出力信号y(t)のべき乗のフーリエ変換信号φ(f)に相当する。
(3) (重み付け後の)出力信号α(f)・y(f)は、重み付け後における上記歪みモデルの要素信号α(f)・φ(f)に相当する。
なお、以下では、上記対応関係(2),(3)については、同様に成立するので、記載を省略する。
被補償回路2は、歪み補償装置1の歪み補償の対象であり、例えば電力増幅装置等である。以下の説明では、被補償回路2は、電力増幅器を一例として説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態における歪み補償装置1は、歪補償部10及び補償計算部11の各々を備える。
歪補償部10は、補償計算部11において生成される歪み補償モデル(後述する)に対する歪み補償係数を用いて、入力信号x(t)に対し歪みを適応的に付与し、歪み付与後の予歪補償信号u(t)を得る。
被補償回路2は、歪補償部10によって歪みが付与された予歪補償信号u(t)を入力とし、予歪補償信号u(t)を増幅する。増幅後の出力信号y(t)は、例えばアンテナを介して送信される。また、出力信号y(t)は、フィードバック信号として、補償計算部11に出力される。
歪補償部10は、補償計算部11から予歪補償信号u(t)を取得する。また、歪補償部10は、被補償回路2から出力信号y(t)を取得する。歪補償部10は、予歪補償信号u(t)と出力信号y(t)とに基づいて歪み補償係数を生成する。
次に、本実施形態における歪み補償モデルを用いた歪み補償係数の生成について説明する。歪み補償モデルは、被補償回路2の入出力の逆特性を近似するモデルである。
歪補償部10は、歪み補償モデルに補償計算部11によって生成された歪み補償係数を当てはめて、入力信号x(t)に予め被補償回路2の逆特性を与える。入力信号x(t)に被補償回路2の逆特性を与えることにより、被補償回路2の入出力の線形化を図ることができる。
被補償回路2の入出力の逆歪み特性を近似するモデルとして、多項式のモデルを用いる。以下では、補償計算部11が、歪み補償モデルとして、以下に示す式(1)及び式(2)により定義される逆歪み特性を近似する多項式のモデルを用いて、歪み補償係数を生成する。
Figure 2016146538
Figure 2016146538
なお、式(1)におけるωτ,σ,kは、歪み補償係数であり、時間に非依存、且つ周波数に非依存の係数である。ここで、出力信号y(t)に含まれている主要な歪みは、3次、5次、7次、‥‥‥、N次(Nは自然数)等の奇数次の成分である。また、φτ,σ,k(y(t))は、式(2)の右辺の式からy(t)の非線形変換であることがわかる。なお、歪み補償モデルは、式(1)に限られず、他の式を用いてもよい。式(1)の歪み補償モデルは、単純化された多項式であるが、より複雑な多項式を用いてもよい。
式(1)において、行列表記すると、式(3)のように表される。
Figure 2016146538
次に、式(1)のu(t)の線形変換をg(u(t))とすると、式(1)は、以下の式(4)に書き換えることができる。
Figure 2016146538
ここで、線形変換は、フーリエ変換であり、例えば、高速フーリエ変換:FFT(Fast Fourier Transform)又は離散フーリエ変換:DFT(discrete Fourier transform)である。なお、g(u(t))及びg(φτ,σ,k(y(t)))を以下の式(5)及び式(6)に置き換えると、式(4)を式(7)に変形することができる。
Figure 2016146538
Figure 2016146538
Figure 2016146538
これより、逆歪みを示す予歪補償信号u(t)を示す式(1)をフーリエ変換すると、最終的には式(7)で表す式を算出する。ここで、式(1)及び式(7)を比較した場合、歪み補償係数ωτ,σ,kの値を保持したまま、予歪補償信号u(t)を周波数成分毎に分離することができる。
次に、周波数軸上に対してそれぞれ重み付けを行うため、式(6)の両辺に周波数重みα(f)を乗算する。すなわち、周波数毎に個別の重みα(f)が設定されることで、所望の帯域に対する最適化の比重が高められ、他の帯域より歪みが大きく抑圧される。
本実施形態では、所望帯域が隣接チャネル帯域に設定されることにより、ACLR(Adjacent Cannel Leakage power Ratio)(隣接チャネル漏洩電力比)の大幅な改善が実現される。
Figure 2016146538
補償計算部11は、式(8)について、例えば、最小二乗法(MMSE:Minimum Mean Square Error)を用いて、重み付け後の出力信号α(f)・y(f)と前記重み付け後の予歪補償信号α(f)・u(f)とを比較することで歪み補償係数ωτ,σ,kを算出する。これにより、歪み補償係数ωτ,σ,kの性質を変化させずに、且つ周波数毎に重みをもたせて式(8)から歪み補償係数ωτ,σ,kを算出することができる。
補償計算部11は、算出した歪み補償係数ωτ,σ,kを歪補償部10に出力する。
以下に本実施形態における歪み補償装置1の動作について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態における歪み補償装置1の動作フローを示す図である。
ステップS101において、補償計算部11は、歪補償部10から供給される予歪補償信号u(t)を取得する。また、補償計算部11は、被補償回路2から出力される出力信号y(t)を取得する。
ステップS102において、補償計算部11は、取得した出力信号y(t)及び予歪補償信号u(t)に対してフーリエ変換を実施することで式(7)を得る。これにより、出力信号y(t)及び予歪補償信号u(t)を時間軸から周波数軸に変換することができる。
ステップS103において、補償計算部11は、式(7)の両辺に重み付けα(f)を乗じることで、周波軸上において重み付けを行う。この重み付けα(f)を乗ずることで、例えば最小二乗法を用いて歪み補償係数ωτ,σ,kを算出する場合において、誤差最小化処理の周波数毎の比重を変化させている。
ステップS104において、補償計算部11は、式(7)の両辺に重み付けα(f)を乗じた式(8)から歪み補償係数ωτ,σ,kを算出する。補償計算部11は、算出した補償係数ωτ,σ,kを歪補償部10に出力する。ここでは、歪み補償係数ωτ,σ,kの算出方法の一例として、最小二乗法を用いて算出する。
式(3)において、フーリエ変換及び重み付けを行った行列を以下に示す式(9)のように表される。
Figure 2016146538
なお、uは、uに対してフーリエ変換及び重み付けを行った行列である。Yは、Yに対してフーリエ変換及び重み付けを行った行列である。
評価関数Enは、以下に示す式(10)に示すとおり、uと、歪み補償係数w及びYとの二乗誤差である。
Figure 2016146538
式(10)の評価関数Eを最小化する係数wは、式(11)で求められる。式(11)において、Hは、転置行列を表す。
Figure 2016146538
ステップS105において、歪補償部10は、補償計算部11から供給された歪み補償係数を上記歪み補償モデルに適用する。これにより、歪み補償モデルの歪み補償係数が補償計算部11から供給された歪み補償係数に更新される。これにより、歪補償部10は、補償計算部11から供給された歪み補償係数に基づいて予歪補償信号u(t)を生成する。
ステップS106において、歪補償部10は、生成した予歪補償信号u(t)を被補償回路2及び補償計算部11に出力する。
次に、本実施形態の歪み補償装置1における歪み補償方法の実証実験の結果を以下に示す。図3は、従来と本発明の歪み補償装置での被補償回路のACLR性能を比較した図である。図3(a)は、従来の歪み補償装置での被補償回路のACLR性能を示した図である。図3(b)は、本発明の歪み補償装置での被補償回路のACLR性能を示した図である。
本実施形態の実証実験における主要な条件を図4に示す。
図3に示すように、従来の歪み補償装置は、下側の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)が−39.2dBであり、上側の隣接チャネル漏洩電力比が−36.7dBである。本実施形態の歪み補償装置1は、下側の隣接チャネル漏洩電力比が−46.3dBであり、上側の隣接チャネル漏洩電力比が−45.5dBである。これより、本実施形態の歪み補償装置1は、従来の歪み補償装置に比べて、被補償回路の広帯域の出力信号において、歪み成分が小さいことがわかる。
上述したように、本実施形態の歪み補償装置1は、所定の基準で入力信号x(t)を歪補償して生成した予歪補償信号u(t)を被補償回路2へ出力する歪補償部10と、予歪補償信号u(t)と被補償回路2からの出力信号y(t)とを周波数軸の信号に変換し、被補償回路2の歪み成分の周波数に対応するフーリエ変換後の予歪補償信号u(f)と出力信号y(f)との各々に重み付けし、重み付け後の予歪補償信号α(f)・u(f)と出力信号α(f)・y(f)とに基づいて歪み補償係数を算出する補償計算部と、を備える。これにより、従来と比較してより広帯域の歪みを補償することができる。
したがって、歪み補償が行われるべき帯域である歪み補償帯域を狭く設定することができる。
さらに、本実施形態では、補償計算部11によって既述の通りに行われる処理は、従来例に比べて、サンプリング周波数と、歪み補償が行われるべき周波数帯域との何れもが大幅に高く設定されることなく実現される。
したがって、従来例に比べて、高速のディジタル信号処理のために必要となるハードウェアのサイズや消費電力の無用な増加も回避される。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
上述の実施形態では補償計算部11が、歪み補償係数を二乗誤差を用いて算出する例を説明したが、これに限られない。補償計算部11は、例えば、平均二乗誤差、二乗平均平方根誤差等を用いて歪み補償係数を算出するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、式(8)の両辺を逆フーリエ変換することにより予歪補償信号u(t)、出力信号y(t)に代わる予歪補償信号u(t)′、出力信号y(t)′が生成され、歪み補償係数の生成に用いてもよい。
また、上述の実施形態では、出力信号y(t)の占有帯域の内、出力信号y(n)のスペクトルが分布しない帯域に減衰域が形成されるように重み付け係数α(f)が設定されてもよい。
また、上述の実施形態では、重み付け係数α(f)が入力信号x(t)(又はu(t))、出力信号y(t)のレベル、その入力信号x(t)の生成に用いられる変調方式や多元接続方式等に適応した形態に適宜変更されてもよい。
また、上述の実施形態では、図1(b)に示すように、予歪補償信号u(t)に代えて入力信号x(t)が補償計算部11に入力され、その補償計算部11が、予歪補償信号u(t)に代えて入力信号x(t)を参照する点を除いて、既述の処理と同様の処理を行うことによって、予歪み補償信号u(t)を生成してもよい。
また、上述した実施形態では、既述の処理の過程で適宜行われる積分処理には、所望の精度、確度、応答性が達成されるならば、「移動平均法」や「指数平滑法」が適用されてもよい。
1 歪み補償装置
2 被補償回路
10 歪補償部
11 補償計算部

Claims (9)

  1. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する前置歪み維持手段と
    を備えたことを特徴とする前置歪み生成装置。
  2. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とで与えられる、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との個々の逆フーリエ変換の結果u[n]′、y[n]′の差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する前置歪み維持手段と
    を備えたことを特徴とする前置歪み生成装置。
  3. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に前置歪みが重畳されて入力されるべき入力信号x[n]の列の周波数スペクトルX[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]X[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記前置歪みを維持する前置歪み維持手段と
    を備えたことを特徴とする前置歪み生成装置。
  4. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に前置歪みが重畳されて入力されるべき入力信号x[n]の列の周波数スペクトルX[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とで与えられる、(W[f]X[f])と、(W[f]Y[f])との個々の逆フーリエ変換の結果x[n]′、y[n]′の差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記前置歪みを維持する前置歪み維持手段と
    を備えたことを特徴とする前置歪み生成装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の前置歪み生成装置において、
    前記適応制御手段は、
    前記回路の逆歪み特性を示す多項式を有すると共に、前記適応制御の解ωを前記多項式の係数として求め、
    前記前置歪み維持手段は、
    前記適応制御手段によって求められた係数が適用された多項式に含まれる非線形な項の総和に前記前置歪みを維持する
    ことを特徴とする前置歪み生成装置。
  6. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化し、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する
    ことを特徴とする前置歪み生成方法。
  7. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に入力される信号u[n]の列の周波数スペクトルU[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とで与えられる、(W[f]U[f])と、(W[f]Y[f])との個々の逆フーリエ変換の結果u[n]′、y[n]′の差を適応制御に基づいて最小化し、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記信号u[n]に重畳されるべき前置歪みを維持する
    ことを特徴とする前置歪み生成方法。
  8. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に前置歪みが重畳されて入力されるべき入力信号x[n]の列の周波数スペクトルX[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とに基づいて、(W[f]X[f])と、(W[f]Y[f])との差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記前置歪みを維持する前置歪み維持手段と
    を備えたことを特徴とする前置歪み生成方法。
  9. プリディストーション法による歪み補償の対象となる回路に時系列nの順に前置歪みが重畳されて入力されるべき入力信号x[n]の列の周波数スペクトルX[f]と、前記回路によって前記時系列nの順に出力される信号y[n]の列の周波数スペクトルY[f]と、前記信号y[n]に対する歪みまたは雑音の重畳の許否を周波数軸上で示す重みW[f]とで与えられる、(W[f]X[f])と、(W[f]Y[f])との個々の逆フーリエ変換の結果x[n]′、y[n]′の差を適応制御に基づいて最小化する適応制御手段と、
    前記適応制御の解ωに適応した値に、前記前置歪みを維持する前置歪み維持手段と
    を備えたことを特徴とする前置歪み生成方法。
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