JP2003329953A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2003329953A
JP2003329953A JP2002138286A JP2002138286A JP2003329953A JP 2003329953 A JP2003329953 A JP 2003329953A JP 2002138286 A JP2002138286 A JP 2002138286A JP 2002138286 A JP2002138286 A JP 2002138286A JP 2003329953 A JP2003329953 A JP 2003329953A
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exposure
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JP2002138286A
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English (en)
Inventor
Ichiro Miyagawa
一郎 宮川
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】露光によって記録材料に画像を記録するに際
し、低コスト、簡易な構成かつ良好な設計自由度で、結
像光学系の焦点深度を拡大することができる焦点深度拡
大方法、および、この焦点深度拡大方法を利用する、露
光面が変動しても、適正な画像記録を安定して行える画
像記録装置を提供する。 【解決手段】露光によって記録材料に画像を記録するに
際し、屈折率の異なる複数の媒質を光軸と直交する方向
に配列してなり、かつ、各屈折率毎の透過光量の合計が
全屈折率で略一致する複数焦点生成手段を、画像を担持
する記録光が集光もしくは発散する領域に配置すること
により、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光による画像記
録の技術分野に属し、詳しくは、記録材料面の浮きなど
に起因して露光面に光軸方向の誤差を生じた場合でも、
焦点位置合わせを行うことなく記録光を好適に結像でき
る画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録画像に応じて変調された光ビーム
等、画像を担持する記録光によって記録材料を像様露光
して画像を記録する画像記録装置が、印刷製版装置、複
写装置、各種のプリンタ等に利用されている。このよう
な画像記録装置において、目的とする画質の画像記録を
行うためには、露光面に記録光を正確に結像する必要が
ある。しかしながら、様々な要因で露光面は変動し、そ
の結果、適正に結像されない記録光によって露光が行わ
れ、画質劣化の一因となっている。
【0003】例えば、外側面に記録材料を巻回/保持す
る円筒状のドラムと、記録光の光源、空間光変調素子、
および結像手段を有する光学系とを用い、記録画像に応
じて空間光変調素子で変調した記録光を所定の記録位置
に入射/結像する、いわゆるアウタードラム型の画像記
録装置が知られている。このようなアウタードラム型画
像記録装置は、記録材料を保持したドラムを中心線を軸
に回転(主走査)すると共に、光学系(またはドラム)
を回転軸方向に移動(副走査)することにより、記録光
によってヘリカル状に記録材料を走査し、記録材料の全
面に二次元的に画像を記録する。
【0004】このようなアウタードラム型画像記録装置
においては、コスト等を考慮すると、ドラムを完全な円
筒状にするのは実質的に不可能であり、ドラムの側面に
は、必ず、うねりのような凹凸が存在する。その結果、
ドラムに保持された記録材料の表面は、この凹凸を転写
したように変動し、すなわち、露光面が変動する。ま
た、記録材料とドラムとの間にゴミや埃等の異物が介入
してしまうと、この異物によって、記録材料が裏面(露
光面と逆面)から持ち上げられたようになってしまい、
その結果、記録材料表面に異物のサイズに応じた凸を生
じ、やはり、露光面が変動してしまう。さらに、記録材
料の厚さも、必ずしも一定ではなく、ドラムに記録材料
を保持する以上、厚さが異なる記録材料では表面すなわ
ち露光面が異なる。
【0005】露光面が変動すると、記録光が記録材料に
適正に結像せず、記録材料に入射する記録光のスポット
径が太くなり、露光面に入射した光ビームのビームスポ
ットの光量分布(露光エネルギ分布)が、最高光量が低
く、かつ、半値幅が広いブロードした状態となってしま
う。その結果、前述のアウタードラム型画像記録装置で
あれば、副走査方向に延在する細線等を形成する場合
に、主走査方向への記録で十分な露光エネルギを与える
ことができず、所望する細線よりも細い線となってしま
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解
決する方法の1つとして、結像光学系の焦点深度(適正
な露光が行える光軸方向の領域)を拡大して、露光面の
浮き等を考慮した焦点深度を確保する方法が例示され
る。特に、網点画像の記録のように、集光スポットを細
く絞る画像記録では、光学系の性能等に応じた所望の焦
点深度を確保することは、重要である。また、このよう
な焦点深度の確保は、光源として、BLD(ブロードエ
リア半導体レーザ)、BALD(ブロードエリアアレイ
半導体レーザ)、光ファイバーカップルド半導体レーザ
等を用いた場合にも、重要である。
【0007】これに対応して、本出願人は、1軸性の結
晶からなる光学部材を光路上に配置することにより、光
軸上に複数の焦点(結像点)を形成し、これにより焦点
深度を拡大する方法を、先に出願した(特開2000−
221436号および同2001−57626号の各公
報参照)。この方法によれば、結像光学系の焦点深度を
好適に拡大して、露光面の浮き等に対応した良好な画像
記録を安定して行うことが可能になる。
【0008】この方法において、1軸性の結晶は記録光
の集光/発散位置に配置される。ここで、1軸性の結晶
を集光/発散位置に配置すると、異常光線の屈折角度が
結晶の縦方向と横方向で変わってしまい、その結果、フ
レア等を発生して画質低下の原因となる。そのため、こ
の方法では、この不都合を回避するために光学系が複雑
になってしまう場合があり、また、光学系が制約を受
け、設計自由度も低くなってしまう。さらに、必要な光
学特性を有する1軸性の結晶材料は、高価であり、コス
トの点でも不利になる場合がある。
【0009】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、記録光によって記録材料に画像を
記録するに際し、1軸性の結晶等を用いることなく、低
コスト、簡易な構成かつ良好な設計自由度で、結像光学
系の焦点深度を拡大することができ、記録材料の浮き等
に起因して露光面が変動しても、適正な画像記録を安定
して行うことができる画像記録装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の画像記録装置は、記録光を出射する光源と、
記録光の変調手段と、記録光を所定の記録位置に結像す
る結像手段と、前記記録光が画像を担持し、かつ、集光
もしくは発散する領域に配置される、屈折率の異なる複
数の媒質を記録光の光軸と直交する方向に配列してな
り、さらに、前記複数の媒質のそれぞれを透過する透過
光量の比が略同一であるように構成された複数焦点生成
手段とを有することを特徴とする画像記録装置を提供す
る。
【0011】このような本発明において、前記光源が、
少なくとも1方向にインコヒーレントな光を出射するも
のであり、前記複数焦点生成手段は、屈折率の異なる媒
質を記録光のインコヒーレントな方向に配列したもので
あるのが好ましく、また、前記複数焦点生成手段の媒質
の1つが空気であるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像記録装置につ
いて、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に
説明する。
【0013】図1(A)に、本発明の画像記録装置の一
例の概念図を示す。図示例の画像記録装置10(以下、
記録装置10とする)は、感光材料Pを像様に露光して
画像を記録するもので、基本的に、光源12と、シリン
ドリカルレンズ14および16と、結像光学系18と、
複数焦点生成手段20とを有して構成される。
【0014】このような本発明の記録装置10は、前述
のアウタードラム型の画像記録装置に好適に利用される
ものである。例えば、感光材料Pを円柱状のドラムの側
面に保持して、ドラムの中心線を軸として紙面と垂直方
向に回転(後述する矢印y方向)することで主走査しつ
つ、ドラムの回転軸と一致する副走査方向(図中矢印x
方向)に光源12〜複数焦点生成手段22からなる露光
光学系を移動(副走査)する。これに同期して、光源1
2をパルス幅変調等により変調駆動して、光ビームBを
記録画像に応じて変調し、変調した光ビームBを結像光
学系18によって所定の記録位置zに結像することによ
り、感光材料Pをスパイラル状に走査露光して、2次元
的に画像を記録する。あるいは、光源の直接変調によっ
て光ビームBを変調するのではなく、光シャッタや音響
光学変調器等の外部変調器を用いて、光ビームBを記録
画像に応じて変調してもよい。
【0015】光源12は、使用する感光材料Pに応じた
光ビーム(記録光)を出射できるものであれば、画像記
録装置に用いられている公知のものが利用可能である。
なお、本発明においては、少なくとも1方向にインコヒ
ーレントな光を出射する光源が好適に利用される。この
ような出射し、かつ、本発明の焦点深度拡大効果を良好
に発現できる好適な光源として、BLD(ブロードエリ
ア半導体レーザ)、光ファイバーカップルド半導体レー
ザ、BLDをブロードエリア方向に配列してなるBAL
D(ブロードエリアアレイ半導体レーザ)等が例示され
る。
【0016】図示例においては、光源12としてBLD
を用いている。周知のように、BLDは、ブロードエリ
ア方向にインコヒーレントで、ブロードエリア方向と直
交する方向にコヒーレントなレーザ光を出射する。図示
例においては、光源12(BLD)は、ブロードエリア
方向を副走査方向(図中矢印x方向)と一致させ、直交
方向(以下、コヒーレント方向とする)を主走査方向と
一致して、配置される。
【0017】光源12の下流には、シリンドリカルレン
ズ14が配置され、さらに、その下流にも、シリンドリ
カルレンズ16が配置される。図示例において光源12
として用いられるBLDからの出射光は、ブロードエリ
ア方向の発散は若干であるが、コヒーレント方向には急
激に発散する。シリンドリカルレンズ14は、光源12
から出射された光ビームBを主走査方向のみに集光し
て、この方向に平行な光とする。また、シリンドリカル
レンズ16は、シリンドリカルレンズ14を通過した光
ビームBをブロードエリア方向(副走査方向)に集光し
て、平行光とする。
【0018】シリンドリカルレンズ16の下流には、光
ビームBを所定の記録位置zに結像する結像光学系18
が配置され、その下流には、本発明の特徴的な部材であ
る複数焦点生成手段20が配置される。複数焦点生成手
段20は、光軸(一点鎖線)方向に複数の焦点を生じさ
せることにより、焦点深度を拡大する部材である。これ
により、露光面が変動しても、結像光学系18によって
結像された光ビームBによって、感光材料Pを適正に露
光することができる。このような複数焦点生成手段20
は、屈折率の異なる複数の媒質を光軸と直交する方向に
配列してなり、かつ、各媒質のそれぞれを透過する透過
光量の比が略同一である構成を有する。
【0019】図1(B)に、複数焦点生成手段20を光
軸方向から見た概念図を示す。図示例の複数焦点生成手
段20は、遮光性の矩形の枠体22に、複数(図示例で
は5枚)のガラス板24を、長手方向と主走査方向(矢
印y方向)とを一致させて、所定の間隔で副走査方向
(矢印x方向)に配列したものである。すなわち、図示
例では、ガラス板24と、ガラス板24を有さない素抜
け部26の空気とを屈折率が異なる媒質として用いて、
2点の焦点位置(結像位置)を形成する複数焦点生成手
段20を構成している。また、複数焦点生成手段20に
おいて、ガラス板24と素抜け部26は、透過光量の比
が略同一である。
【0020】図1(C)に概念的に示されるように(同
図では、主走査方向は紙面に垂直方向)、光ビームBの
うち、結像光学系18を通過して複数焦点生成手段20
の素抜け部26に入射した成分は、そのまま進行して、
結像光学系18による焦点位置に結像する。他方、光ビ
ームBのうち、結像光学系18を通過してガラス板24
に入射した成分は、ガラス板24で屈折されて、結像光
学系18による焦点位置よりも下流に結像する。その結
果、この複数焦点生成手段20によれば、ΔLの間隔
(焦点間距離)で2点の焦点が生成できる。
【0021】また、ガラス板24の光軸方向の厚さを
t、ガラス板の屈折率をnとすると、2点の焦点間距離
ΔLは、下記式で示すことができる。 ΔL=t−t/n 従って、複数焦点生成手段20によれば、ガラス板24
(媒質)の屈折率nや、厚さtを選択することにより、
適宜、ΔLを変更でき、所望する焦点深度を実現でき
る。
【0022】以下、図2および図3を参照して、より詳
細に説明する。図2および図3は、記録位置z(=結像
位置)でのビームスポット径15μmの光ビームBにお
いて、光軸方向の各位置における副走査方向(=矢印x
方向)の光量分布のシミュレーション結果である。図2
(A)は複数焦点生成手段20を用いない場合(ΔL=
0μm)、それ以外は複数焦点生成手段20を用いて焦
点を2点生成した場合で、図2(B)は焦点間距離ΔL
=20μm、図3(A)は同ΔL=30μm、図3
(B)は同ΔL=52μmの場合である。また、各図に
おいて、Δzとは、記録位置zからのズレ量(デフォー
カス量)で、Δz=0μmが記録位置z、Δz=20μ
mは記録位置zから光軸方向に20μmズレた位置の、
光量分布である。なお、2点の焦点を生成した場合に
は、焦点間の中心を記録位置zすなわちΔz=0μmと
した。
【0023】図2(A)に示されるように、複数の焦点
の生成しない通常の場合には、焦点位置から20μmズ
レると、光量分布が矩形形状から急激になだらかにな
る。すなわち、光軸方向の位置に応じて、光ビームBの
光量分布が急激に変化する。これに対し、2点の焦点を
生成した場合には、両焦点位置における光ビームBの光
量分布は、結像したビームによる光量分布と、結像して
いないスポットによる光量分布とが合成されたような光
量分布となる。その結果、焦点間距離ΔL=20μmと
すると、図2(B)に示されるように光軸方向の位置に
応じた光量分布の変化が小さくなり、ΔL=52μmと
すると、図3(B)に示されるようにΔz=±50μm
の広い領域で類似する光量分布を得ることができる。す
なわち、2点の焦点を生成すれば、焦点位置から露光面
が変動しても、ほぼ同様の光量分布を有する光ビームB
で露光を行うことができる。
【0024】各種の画像記録装置では、適正な画像記録
を行うためには露光面に光ビームBを正確に結像する必
要がある。しかしながら、例えば、アウタードラム型の
画像記録装置であれば、ドラム径の誤差、ドラムと感光
材料間とに介在する異物、感光材料の厚さ等、様々な要
因で感光材料の露光面は変動し、その結果、適正に結像
されない記録光によって露光が行われ、画質劣化の一因
となっている。例えば、露光面の位置が変動すると、図
2(A)に示されるように、露光面に入射する光ビーム
のビームスポットが大きくなり、その光量分布が、最高
光量が低く、かつ、半値幅が広いブロードした状態とな
ってしまう。その結果、例えば、ピント位置ΔZ=20
μmでスポットのピーク光量の半値以下の所に、記録の
閾値があるとした場合、細線等を記録すると、線幅に応
じた全領域に十分な露光エネルギを与えることができ
ず、目的とする線よりも細い線となってしまう。
【0025】これに対し、本発明によれば、前述のよう
に、記録位置zから光軸方向に異なる位置であっても,
記録位置zと同様の光量分布で露光を行うことができ、
すなわち、焦点深度を好適に拡大できる。その結果、各
種の要因で露光面が変動しても、適正な露光を行うこと
ができ、網点画像のようにビーム径を絞り込んで露光を
行う場合であっても、十分な焦点深度を確保して、安定
して高画質の画像記録を行うことができる。特に、露光
エネルギが閾値を超えた領域のみが所定濃度で記録され
る2値の感光材料、中でも特に、光ビームを熱エネルギ
に変換して、この熱エネルギによって画像を形成する、
いわゆるサーマルタイプの感光材料(ヒートモード感光
材料)では、光ビームスポットの周辺領域よりも光強度
分布の半値近傍のビーム形状が、実際の記録に寄与する
ので、本発明によれば、露光面の変動が記録線幅等に与
える影響を少なくでき、より好ましく利用される。
【0026】本発明においては、複数焦点生成手段は、
前述の複数焦点による焦点深度拡大の効果を十分に発揮
して、適正な画像記録を行うために、各屈折率の媒質の
透過光量比が略同一、すなわち、各媒質を通過した光の
各媒質毎の合計光量が、全ての媒質で略一致している必
要がある。例えば、図示例においては、ガラス板24で
の反射や損失等を考慮して、ガラス板24を通過した光
ビームBの合計光量と、素抜け部26を通過した光ビー
ムBの合計光量とが等しくなるように、ガラス板24の
受光面積や配置位置等を考慮して、複数焦点生成手段2
0が構成すればよい。
【0027】図示例においては、光源12としてBLD
を用いている。前述のように、BLDは、ブロードエリ
ア方向にインコヒーレントで、ブロードエリア方向と直
交する方向(コヒーレント方向)には、コヒーレントな
レーザ光を出射する。また、図示例においては、光源1
2は、ブロードエリア方向と副走査方向(矢印x方向)
とを一致させ、コヒーレント方向と主走査方向とを一致
させて、配置される。
【0028】ここで、コヒーレントな光を屈折率の異な
る媒体で分割したような状態にすると、光が拡散的に広
がってしまい、その結果、画像記録装置であれば、適正
な画像記録ができなくなってしまう。すなわち、複数焦
点生成手段20では、何れの位置においても、コヒーレ
ントな方向(図示例では、主走査方向)には、屈折率が
均一である必要がある。一方で、BLD等から出射され
るレーザ光は、ブロードエリア方向にはインコヒーレン
トな光として扱うことができ、この方向では、屈折率の
異なる媒体で分割するような状態となっても、何ら問題
はない。これに対応して、図示例の複数焦点生成手段2
0は、ガラス板24をコヒーレント方向と一致する主走
査方向(矢印y方向)に延在させて、ブロードエリア方
向と一致する副走査方向(矢印x方向)に配列してなる
構成を有する。
【0029】なお、以上の説明より明らかなように、光
源12として光ファイバカップルド半導体レーザ等を用
いた場合のように、光ビームB(記録光)が、コヒーレ
ントな方向を全く持たない場合には、このような考慮は
不要であり、図1(B)に示す複数焦点生成手段20
は、何れの方向に配置してもよい。従って、この場合に
は、図1(D)に示すような、径の異なるリング状のガ
ラス板28を同心円状に配列してなる複数焦点生成手段
も利用可能である。
【0030】本発明において、複数焦点生成手段は、図
示例のようなガラス板および空気を屈折率の異なる媒質
として用いて焦点を複数点にするのに限定はされず、上
記条件を満たすものであれば、屈折率の異なる各種の媒
質を組み合わせて、複数焦点生成手段を構成することが
できる。例えば、光軸方向に厚さの異なる複数種のガラ
ス板を屈折率の異なる媒質として用いてもよく、屈折率
の異なる材料からなる複数種の光透過部材を屈折率の異
なる媒質として用いてもよく、さらに、空気を含むこれ
らの媒質を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0031】また、生成する焦点も2点に限定はされ
ず、前記条件を満たせば、各種の媒体を適宜組み合わせ
て、焦点位置を3点以上の複数点としてもよい。図4
に、複数焦点生成手段20のようにガラス板を利用する
複数焦点生成手段において、ガラス板の光軸方向の厚さ
を変えることにより、L=30μm、焦点位置を4点と
した際(それ以外は、図2等と同条件)のビームスポッ
ト光量分布の一例を示す。この例によれば、Δz=0μ
m〜Δz=50μmまで、非常に近似する光量分布を得
ることができ、すなわち、焦点深度を好適に拡大でき
る。
【0032】さらに、焦点間距離ΔL(2点以上の場合
には、光軸上の両端の焦点の距離)にも特に限定はな
く、光ビーム(記録光)の光量、使用する感光材料の特
性、要求画質等に応じて、適宜、決定すればよいが、焦
点深度の拡大効果を好適に得られる等の点で、好ましく
は、20μm〜60μm、特に、30μm〜50μmが
好ましい。
【0033】図5に、本発明を、BALD(ブロードエ
リアアレイ半導体レーザ)と空間光変調素子を利用する
画像記録装置に利用した一例の概念図を示す。なお、図
5において(A)は主走査方向から見た図(平面図)、
(B)は副走査方向から見た図(側面図)である。ま
た、図5においては、図1と同じ部材を用いているの
で、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異な
る部位を主に行う。
【0034】図5に示される画像記録装置30(以下、
記録装置30とする)は、感光材料Pに画像を記録する
アウタードラム型の画像記録装置であって、基本的に、
光源32と、シリンドリカルレンズ14と、シリンドリ
カルレンズ16と、空間光変調素子34と、結像光学系
18と、複数焦点生成手段20と、ドラム34とを有し
て構成される。
【0035】記録装置30においては、光源32とし
て、BLDを配列してなるBALDを用いている。な
お、図示例では、BALDの発光点を3点しか示してい
ないが、これ以外にも、例えば、24点の発光点を有す
るBALDや49点の発光点を有するBALD等の各種
のBALDも利用可能である。図示例においても、副走
査方向(矢印x方向)とBALD(BLD)のブロード
エリア方向とが一致している。すなわち、この記録装置
30でも、光源12から出射されるレーザ光は、副走査
方向にインコヒーレントで、主走査方向(矢印y方向)
にコヒーレントな光である。
【0036】光源32の下流には、シリンドリカルレン
ズ14が配置され、さらに、その下流には、シリンドリ
カルレンズ16が配置される。両者の作用は、前述の記
録装置10と同様であり、シリンドリカルレンズ14
は、光源32から出射されたレーザ光を主走査方向に集
光して、この方向に平行にし、シリンドリカルレンズ1
6は、副走査方向に集光して平行光にし、主走査方向は
空間光変調素子上に集光する。
【0037】レーザ光は、次いで、空間光変調素子34
によって、記録画像に応じて変調される。図示例におい
て、空間光変調素子34は複数の光シャッタを一次元的
に配列してなる光シャッタアレイで、図示例において
は、副走査方向とシャッタの配列方向とを一致して配置
される。レーザ光Lは、この空間光変調素子34を通過
して、記録画像に応じて変調された複数の光ビームとさ
れる。すなわち、図示例の記録装置10は、個々に変調
された複数の光ビームによって露光を行う、マルチモー
ドの画像記録を行うものである。
【0038】なお、光シャッタアレイとしては、液晶シ
ャッタアレイ等の公知のものを用いればよい。また、空
間光変調素子34としては、光シャッタアレイ以外に
も、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)TMのよ
うな揺動可能なマイクロミラを配列してなるDMA(デ
ジタルマイクロミラーアレイ)等、各種の空間光変調素
子が利用可能である。
【0039】空間光変調素子34の下流には、空間光変
調素子34によって変調されたレーザ光(各光ビーム)
を、ドラム36の表面(円柱の側面)に対応して設定さ
れる所定の記録位置zに結像する結像光学系18が配置
される。図示例において、結像光学系18は、例えば、
レンズ20aおよびレンズ20bの位置を変更すること
により、結像倍率を変更して、記録画像を変倍すること
ができ、公知の変倍結像光学系である。
【0040】結像光学系18の下流には、前述の複数焦
点生成手段20が配置される。複数焦点配置手段20
は、レーザ光の副走査方向の全域に対応できるサイズを
有する以外は、前述のものと同様であり、すなわち、長
手方向を主走査方向(BALDのコヒーレント方向)に
一致したガラス板24を、副走査方向(BALDのブロ
ードエリア方向)に配列してなるものである。
【0041】ドラム36は、側面に感光材料Pを巻回/
保持し、その中心軸を中心に、図示しない回転手段で図
中矢印y方向に回転(主走査)する円柱である。ドラム
36に感光材料Pを保持する手段には、特に限定はな
く、磁石を利用する手段、固定部材を用いる手段等、公
知の手段が各種利用可能である。
【0042】図示例の記録装置30において、光源32
〜複数焦点生成手段20までの光学系は、一体的にユニ
ット化され、ドラム12の回転軸と同方(図1紙面と垂
直方向)、すなわち、副走査方向に移動(副走査)され
る。また、その移動速度は、ドラム36の1回転につ
き、マルチビームによる記録画素数に対応する距離であ
る。従って、これにより、感光材料Pは、空間光変調素
子34において記録画像に応じて変調さたマルチビーム
によって、二次元的にスパイラル状に走査露光され、全
面に画像が記録される。ここで、記録装置30において
は、複数焦点生成手段20によって焦点深度が拡大され
ているので、ドラム36の誤差、ドラム36と感光材料
Pとの異物、感光材料Pの厚さの違い等に起因して露光
面が変動しても、安定して、好適な画像記録を行うこと
ができる。
【0043】なお、露光光学系14の副走査手段には、
特に限定はなく、ネジ伝動を利用する手段等、公知の方
法が各種利用可能である。また、露光光学系14ではな
く、ドラム12を回転軸方向に移動することにより、副
走査を行ってもよい。
【0044】BALDと空間光変調素子34とを利用す
る本発明の画像記録装置において、複数焦点生成手段2
0の配置位置は、図5のような、結像光学系18の下流
に限定はされず、例えば、図6((A)は平面図、
(B)は側面図)に示される画像記録装置40のよう
に、空間光変調素子34と、結像光学系18との間に配
置されてもよい。すなわち、本発明の画像記録装置にお
いては、複数焦点生成手段20は、記録光が変調された
後(記録光が画像を担持している領域)であって、か
つ、記録光が集光もしくは発散している位置に配置され
ればよい。
【0045】以上、本発明の画像記録装置について、詳
細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や
変更を行ってもよいのは、もちろんである。例えば、図
示例の記録装置は、外側面に記録材料を保持する、いわ
ゆるアウタードラムを用いる画像記録装置であるが、本
発明はこれに限定はされず、内側面に感光材料を保持す
る、いわゆるインナードラムを用いる記録装置でもよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、記録材料を露光して画像を記録する各種の画像
記録装置において、1軸性の結晶等を用いることなく、
装置設計の自由度が高い簡易な構成で、しかも安価に、
焦点深度を拡大することができるので、各種の要因によ
って感光材料の露光面が変動しても、適正な画像記録を
安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の画像記録装置の一例の概念
図、(B)は(A)に示される画像記録装置に用いられ
る複数焦点生成手段の概念図、(C)は(B)に示され
る複数焦点生成手段の作用を説明するための概念図、
(D)は本発明に用いられる複数焦点生成手段の別の例
の概念図である。
【図2】 (A)および(B)は、光軸方向の位置にお
ける光量分布の変化を説明するためのグラフである。
【図3】 (A)および(B)は、光軸方向の位置にお
ける光量分布の変化を説明するためのグラフである。
【図4】 光軸方向の位置における光量分布の変化を説
明するためのグラフである。
【図5】 本発明の画像記録装置の別の例の概念図であ
って、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図6】 本発明の画像記録装置の別の例の概念図であ
って、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
10,30,40 (画像)記録装置 12,32 光源 14,16 シリンドリカルレンズ 18 結像光学系 20 複数焦点生成手段 22 枠体 24,28 ガラス板 26 素抜け部 34 空間光変調素子 36 ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 13/24 H04N 1/04 104Z H04N 1/036 1/113 Fターム(参考) 2C162 AE23 AE28 AE48 FA04 FA18 FA44 FA59 2H045 AG09 CB01 CB13 2H087 KA08 KA21 RA07 5C051 AA02 CA06 DB22 DB30 DC04 DC07 5C072 AA03 DA02 DA20 DA21 HA02 HA09 HA13 HA14 HA16 XA03 XA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録光を出射する光源と、記録光の変調手
    段と、記録光を所定の記録位置に結像する結像手段と、
    前記記録光が画像を担持し、かつ、集光もしくは発散す
    る領域に配置される、屈折率の異なる複数の媒質を記録
    光の光軸と直交する方向に配列してなり、さらに、前記
    複数の媒質のそれぞれを透過する透過光量の比が略同一
    であるように構成された複数焦点生成手段とを有するこ
    とを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】前記光源が、少なくとも1方向にインコヒ
    ーレントな光を出射するものであり、前記複数焦点生成
    手段は、屈折率の異なる媒質を記録光のインコヒーレン
    トな方向に配列したものである請求項1に記載の画像記
    録装置。
JP2002138286A 2002-05-14 2002-05-14 画像記録装置 Withdrawn JP2003329953A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010167679A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Seiko Epson Corp ラインヘッドおよび画像形成装置
JP2010184392A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Seiko Epson Corp ラインヘッドおよび画像形成装置
JP2010188528A (ja) * 2009-02-13 2010-09-02 Seiko Epson Corp ラインヘッドおよび画像形成装置
JP2010194764A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Seiko Epson Corp ラインヘッドおよび画像形成装置
JP2013045107A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Palo Alto Research Center Inc アナモルフィック光学系を用いる単一パス画像形成システム

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