JP2005031280A - 露光装置 - Google Patents

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克人 角
Koichi Kimura
宏一 木村
Hiroshi Sunakawa
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Abstract

【課題】光耐久性及び光利用効率の向上が図れ、散乱光を抑制できてコントラストの向上が図れる露光装置の提供を課題とする。
【解決手段】S方位の直線偏光光を90°方向へ反射する偏光ビームスプリッター34と、偏光ビームスプリッター34で反射した直線偏光光を円偏光光に変化させる1/4波長板36と、1/4波長板36を透過して円偏光となった光が垂直に入射するマイクロレンズアレイ38と、画像データ信号に応じて角度を変え、マイクロレンズアレイ38で集光された円偏光光が入射するマイクロミラー44を備えた空間光変調素子40と、マイクロミラー44で反射され、マイクロレンズアレイ38及び1/4波長板36を透過してP方位の直線偏光光となり、偏光ビームスプリッター34を透過した直線偏光光を被露光面上に結像させる結像光学系18と、を有する露光装置14とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射偏向型の空間光変調素子を備え、マイクロレンズにより変調画素を縮小可能とした露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル・マイクロミラー・デバイス(以下、「DMD」という)等の反射偏向型の空間光変調素子(Spatial Light Modulator)(以下、「SLM」という)を利用し、画像データに応じて変調された光ビームで記録媒体を露光して、画像の形成を行う露光装置が種々提案されている。
【0003】
例えば、画像データ等に応じて生成した制御信号によって反射面の角度が変化する(ON・OFFする)多数の微小ミラー(以下、「マイクロミラー」という)をシリコン等の半導体基板上に2次元的に配列したDMDを備え、このDMDにより光ビームを変調(偏向)して、記録媒体の被露光面を露光するように構成した露光装置がある。
【0004】
このような構成の露光装置において、その高解像度化を図るために、図7で示すように、DMD40を主走査方向に対して若干傾け、被露光面上の画素ピッチP1がマイクロミラー44上の画素ピッチP2より小さくなるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、圧電薄膜を用いて各マイクロミラーの面形状を変形可能とし、これによって各マイクロミラーの反射面の曲率を変化させて光変調を行う反射偏向型のSLMとマイクロレンズとを組み合わせ、更にそのSLMとマイクロレンズとの間に不要光を遮蔽する遮蔽部材(アパーチャー)が設けられた露光装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、この場合は、各マイクロミラーに形成された曲率によって光波面に変化を与えてビーム径を異にし、そのビーム径の差異を利用してアパーチャーによって透過率に変化を与えるものなので、ON時の光も一部が必然的に遮蔽されてしまい、原理上、光利用効率を100%とすることができないという問題がある。
【0007】
特に、光源にランプ等の輝度の小さい、インコヒーレントな光を使用する場合においては、光源自体が広がりをもっているので、ON時の光を効率よく透過させるためには、アパーチャーの開口部の径を大きくせざるを得ず、そうすると、消光比が悪化するという問題が生じる。このように、光利用効率と消光比の両立は困難である。なお、反射型ではなく、透過型のSLMにすれば、光利用効率の向上が期待できるが、透過型では、光量の増大に伴う光耐久性が懸念される。
【0008】
また、1画素の曲率の精度により、被露光面上のスポット径及びスポット位置が変化してしまうので、高い曲率精度が要求される問題もある。しかも、圧電薄膜に光学コーティングを施して光反射性を持たせるため、マイクロミラーの繰り返し変形により、その光学コーティングが劣化するおそれがあり、反射率の低下、散乱光の増大が懸念される。
【0009】
また、アパーチャーを反射タイプにすると、OFFのときには、そのOFF光がアパーチャーによって反射して被露光面に到達してしまう場合があり、それによってコントラストを低下させてしまうという問題がある。特に、そのアパーチャーをクロムなどの材料で構成すると、高い反射率により、コントラストが大きく劣化してしまう問題がある。また、そのアパーチャーを吸収型にすると、アパーチャーに光による熱が集中してしまい、遮蔽性能の劣化、信頼性の低下が懸念される。
【0010】
また、反射偏向型のSLMであるDMDとマイクロレンズアレイとを組み合わせ、各マイクロミラー上の画素間の隙間へ光が入射されるのを回避し、コントラストの向上と信頼性の向上を図った露光装置も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0011】
しかしながら、この場合、その照明光はSLM(DMD)に対して斜めに入射するので、照明光の入射角、マイクロレンズアレイの各マイクロレンズとDMDとの距離、DMDの各マイクロミラーピッチ及びマイクロレンズアレイの各マイクロレンズピッチを正確に調整する必要があり、信頼性、品質の点で懸念がある。また、光はマイクロレンズアレイの各マイクロレンズに対しても斜めに入射するので、原理的にコマ収差、非点収差が発生し、集光スポット形状の太りなどの問題が懸念される。
【0012】
【特許文献1】
特表2001−521672公報
【特許文献2】
国際公開WO97/31283号パンフレット
【特許文献3】
特開平8−129138号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、反射偏向型の空間光変調素子として光耐久性の向上を図るとともに、光利用効率の向上を図り、更には散乱光を抑制してコントラストの向上も図った露光装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の露光装置は、S方位の直線偏光光を照射する直線偏光光源と、前記直線偏光光源から入射されたS方位の直線偏光光を90°方向へ反射する偏光ビームスプリッターと、前記偏光ビームスプリッターで反射されて入射した直線偏光光を円偏光光に変化させる1/4波長板と、前記1/4波長板を透過して円偏光となった光が垂直に入射するマイクロレンズアレイと、前記マイクロレンズアレイと略同ピッチで配置され、画像データ信号に応じて角度を変えるマイクロミラーを備え、マイクロレンズアレイで集光された円偏光光が該マイクロミラーへ入射する空間光変調素子と、前記マイクロミラーで反射され、マイクロレンズアレイ及び1/4波長板を透過してP方位の直線偏光光となり、偏光ビームスプリッターを透過した該直線偏光光を被露光面上に結像させる結像光学系と、を有することを特徴としている。
【0015】
請求項1の発明では、直線偏光光源からのS方位の直線偏光光を偏光ビームスプリッターへ入射させるので、全ての直線偏光光が90°方向へ反射される。したがって、原理上、光利用効率を100%とすることができる。また、偏光ビームスプリッターで反射された直線偏光光は、1/4波長板を透過することにより円偏光光となり、マイクロレンズアレイへ垂直に入射して空間光変調素子のマイクロミラーへ入射する。反射型の空間光変調素子は、透過型に比べて光耐久性が大きく、垂直入射とすることで、マイクロレンズでのコマ収差や非点収差も発生し難くくなる。
【0016】
また、空間光変調素子は、ON変調する場合、円偏光光を反射してマイクロレンズアレイへ垂直に入射させる。そして、そのマイクロレンズアレイを透過した円偏光光は、1/4波長板を透過してP方位の直線偏光光となり、偏光ビームスプリッターを透過して結像光学系に至り、その結像光学系によって被露光面上に結像される。このため、マイクロレンズアレイと空間光変調素子との正確な位置調整が不要となり、その部分の構造を簡略化できる。
【0017】
また、請求項2に記載の露光装置は、請求項1に記載の露光装置において、前記マイクロミラーが、前記マイクロレンズアレイの略焦点位置へ配置されていることを特徴としている。
【0018】
請求項2の発明では、マイクロミラーがマイクロレンズアレイの略焦点位置へ配置されるので、画像データ信号に応じて角度を変えるマイクロミラーの光変調領域よりも、マイクロレンズによる集光領域が小さくなっている。このため、ミラー面の歪みに影響され難く、正確に円偏光光を反射させることができる。したがって、被露光面上のスポット径及びスポット位置を安定化できる。また、散乱光が抑制されるので、コントラストを向上させることができる。
【0019】
また、請求項3に記載の露光装置は、請求項1又は2に記載の露光装置において、前記直線偏光光源に替えて、ランダム偏光を含む非S方位直線偏光光源と偏光変換手段を備え、前記偏光変換手段が、非S方位直線偏光光源から照射される光をP方位の直線偏光光とS方位の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面によって分離されたP方位の直線偏光光をS方位の直線偏光光に変化させる1/2波長板と、を有することを特徴としている。
【0020】
請求項3の発明では、非S方位直線偏光光源から照射される光が、偏光分離面により、P方位の直線偏光光とS方位の直線偏光光に分離され、更に、そのP方位の直線偏光光が、1/2波長板により、S方位の直線偏光光とされる。したがって、S方位の直線偏光光を照射する直線偏光光源がなくても、S方位の直線偏光光を偏光ビームスプリッターに照射することが可能となる。
【0021】
更に、請求項4に記載の露光装置は、請求項3に記載の露光装置において、前記偏光変換手段が、非S方位直線偏光光源から照射される光を、前記偏光分離面の前に入射させる第1マイクロレンズアレイと、前記偏光分離面によって分離されたS方位の直線偏光光と、前記1/2波長板を透過してS方位の直線偏光となった光を入射させる第2マイクロレンズアレイと、を有することを特徴としている。
【0022】
請求項4の発明では、非S方位直線偏光光源から照射される光が第1マイクロレンズアレイで集光され、その集光された光が偏光分離面に照射される。このため、偏光分離面への照射領域を小さくでき、偏光分離面の歪みによる影響を受け難くできる。そして、S方位の直線偏光光のみとされた光は、第2マイクロレンズアレイにより略平行光とされるので、偏光ビームスプリッターに好適に照射される。
【0023】
また、請求項5に記載の露光装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の露光装置において、前記マイクロレンズアレイと前記マイクロミラーの線膨張係数が略同一であることを特徴としている。
【0024】
請求項5の発明では、マイクロレンズアレイとマイクロミラーの温度変化による相対的な位置ずれを抑制することができる。
【0025】
また、請求項6に記載の露光装置は、請求項2乃至4の何れかに記載の露光装置において、前記結像光学系が、前記マイクロレンズアレイと略同ピッチの結像マイクロレンズアレイを含むことを特徴としている。
【0026】
請求項6の発明では、結像マイクロレンズアレイによって結像するようにしたので、結像マイクロレンズアレイによる焦点面に被露光面を配置することになる。したがって、結果的に装置内部の省スペース化が図れ、装置の小型化が図れる。
【0027】
また、請求項7に記載の露光装置は、請求項6に記載の露光装置において、前記結像マイクロレンズアレイの被露光面側へアパーチャーを配置したことを特徴としている。
【0028】
請求項7の発明では、結像マイクロレンズアレイによる散乱光(不要光)を遮断することができるので、コントラストを向上させることができる。
【0029】
そして、請求項8に記載の露光装置は、請求項7に記載の露光装置において、前記マイクロレンズアレイ、前記マイクロミラー、前記結像マイクロレンズアレイ、前記アパーチャーのうちの何れか2つ以上の線膨張係数が略同一であることを特徴としている。
【0030】
請求項8の発明では、マイクロレンズアレイ、マイクロミラー、結像マイクロレンズアレイ、アパーチャーのうちの何れか2つ以上の温度変化による相対的な位置ずれを抑制することができる。
【0031】
また、請求項9に記載の露光装置は、請求項1乃至8の何れかに記載の露光装置において、前記マイクロレンズアレイにマイクロプリズムアレイを一体的に設けたことを特徴としている。
【0032】
請求項9の発明では、マイクロレンズアレイに垂直入射した光が、マイクロプリズムアレイにより所定角度曲折されるため、マイクロミラーが不安定な偏向角度(=±0°)のときにONにならず、安定した偏向角度(≠±0°)のときにONになる。つまり、マイクロミラーのON・OFFにおける偏向角度の精度及び安定性を向上させることができる。
【0033】
更に、請求項10に記載の露光装置は、請求項1乃至9の何れかに記載の露光装置において、前記空間光変調素子と前記マイクロレンズアレイとの距離をLとし、前記マイクロレンズアレイのレンズピッチをPとし、前記マイクロミラーの偏向角度をαとしたとき、L×tan2α=n×P(n=1、2、3・・)を満たすことを特徴としている。
【0034】
請求項10の発明では、空間光変調素子がOFF変調する場合、そのOFF光は、マイクロレンズアレイを、散乱を受けることなく透過し、かつ結像光学系に入射しないので、高い消光比(=ONパワー/OFFパワー)を確保することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を基に詳細に説明する。図1は本発明に係る露光装置を含む画像形成装置の概略斜視図であり、図2は同じくブロック図である。そして、図3は本発明に係る露光装置の概略説明図であり、図4は図3の一部拡大説明図である。また、図5はDMDの概略斜視図、図6はDMDの変調状態を示す一部拡大概略斜視図であり、図7はDMDの露光状態を示す概略説明図である。
【0036】
[露光装置の構成]
まず、最初に露光装置とそれを含む画像形成装置の構成について説明する。図1、図2で示すように、画像形成装置10は、図示しない駆動装置により、一方向(図示の矢印A方向)に回転するエクスターナルドラム12を備え、感光性又は感熱性のシート状記録媒体Mは、そのエクスターナルドラム12の周面に固定部材56、58によって保持される。また、その記録媒体Mを露光する露光装置14がエクスターナルドラム12の周面に対向して配設されており、図示しない駆動装置とガイド部材16によって、エクスターナルドラム12の軸方向(副走査方向)に沿って移動可能となるように構成されている。
【0037】
したがって、記録媒体Mは、エクスターナルドラム12の回転方向と反対の方向(図示の矢印B方向)(主走査方向)に露光されて行き、エクスターナルドラム12の軸方向(図示の矢印C方向)へ順次露光されて行く。なお、露光装置14を移動させるのではなく、エクスターナルドラム12がガイド部材16に沿って副走査方向に移動する構成としてもよい。また、エクスターナルドラム12に保持された記録媒体Mを露光する際、その記録媒体Mの露光位置及び露光装置14の位置は、後述するそれぞれの位置検出装置52、54によって検出され、後述するSLMとしてのDMD40を制御するコントローラー50に、それらの位置データが送信されて露光タイミングが調整される。
【0038】
露光装置14は、直線偏光光を発生させる光源やDMD40などを備えた露光ユニット20、DMD40で反射された光を集光して記録媒体M上に結像する結像光学系(複数枚の結像レンズ18等)を有している。直線偏光光は、偏波面保存ファイバーを用いたファイバーカップルドレーザー(FCLD)により照射可能であるが、図3で示すように、高輝度ランプ等のランダム偏光光源23から放射状に照射され、リフレクター25によって略平行な光線束とされた無偏光光を、偏光変換手段22によって直線偏光光に変換して照射するようにしてもよい。
【0039】
偏光変換手段22は、無偏光(ランダム偏光)光を、互いに直交するP方位の直線偏光(以下、「P偏光」という)光とS方位の直線偏光(以下、「S偏光」という)光に分離し、P偏光光を1/2波長板によってS偏光光として、出射される光が全てS偏光光のみとなるようにするもので、例えば無偏光光が入射される入射側が凸面で出射側が平面の第1マイクロレンズアレイ24と、第1マイクロレンズアレイ24を透過した光が入射する偏光変換素子28と、各マイクロレンズのレンズピッチが第1マイクロレンズアレイ24の1/2倍であり、偏光変換素子28を透過した光が入射される入射側が平面で出射側が凸面の第2マイクロレンズアレイ26とで構成されている。
【0040】
偏光変換素子28は、P偏光とS偏光を分離する(P偏光は透過させるが、S偏光は反射させる)誘電体多層膜がコーティングされ、所定角度に傾斜配置された一対の偏光分離面30、31と、1/2波長板32とが組み合わされ、それが第1マイクロレンズアレイ24のレンズピッチと略同じピッチで複数組設けられてなるアレイ状に構成されており、第1マイクロレンズアレイ24の焦点面近傍(略焦点位置)に配置されている。
【0041】
したがって、第1マイクロレンズアレイ24を透過して集光された光ビームは、まず偏光分離面30により、P偏光光が透過され、S偏光光が反射される。そして、その反射されたS偏光光は、更に偏光分離面31により反射され、そのまま偏光変換素子28から出射される。一方、偏光分離面30を透過したP偏光光は、1/2波長板32を透過することによりS偏光光へ変換され、偏光変換素子28から出射される。
【0042】
このため、偏光変換素子28からは、S偏光光のみが出射され、そのS偏光光が第2マイクロレンズアレイ26を透過することにより、略コリメートされた直線偏光(S偏光)光とされて、偏光ビームスプリッター(以下、「PBS」という)34へ好適に照射される。なお、図示する両向きの矢印と、白丸の中に黒丸がある記号は、光の偏光方向を表し、この場合は、それぞれ紙面と平行な方向のP偏光と、紙面に対して垂直な方向のS偏光を表している。
【0043】
PBS34は、図3、図4で示すように、所定角度(45°)傾斜した、上記と同様の偏光分離面35を有しており、S偏光光は90°曲がった方向へ反射させるが、P偏光光はそのまま透過させる構成になっている。したがって、PBS34に入射されたS偏光光は、偏光分離面35によって、記録媒体Mが配置されている側とは反対側の方向へ低ロスで反射される。このため、光利用効率を略100%とすることができる。
【0044】
PBS34の記録媒体Mが配置されている側とは反対側の端部には、1/4波長板36が一体的に設けられ、偏光分離面35によって反射されたS偏光光は、その1/4波長板36によって円偏光光とされる。そして、1/4波長板36を透過した円偏光光はPBS34の近傍に配設されているマイクロレンズアレイ38に入射される。
【0045】
マイクロレンズアレイ38は、入射側(PBS34側)が凸面で出射側が平面の複数のマイクロレンズが一体的に組み合わされて構成され、1/4波長板36を透過した円偏光光は、各マイクロレンズに対して垂直に入射されるようになっている。したがって、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズにおいて、コマ収差、非点収差の発生が抑制され、散乱光が抑制される。
【0046】
また、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズによって集光された円偏光光は、後述するDMD40の各マイクロミラー44の中心部に向かって正面入射されるようになっている。すなわち、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズは、DMD40の各マイクロミラー44に対して1対1で対応するように、それと同じピッチで、かつマイクロレンズアレイ38の略焦点位置(略焦点面)に配置され、その中心が、マイクロミラー44に入射する光ビーム(円偏光光)の光軸上に来るように配置されている。
【0047】
したがって、マイクロレンズアレイ38により集光された円偏光光は、その断面積が小さくされて、DMD40の各マイクロミラー44の中心部に正面入射する。これにより、画素(ピクセル)を形成するマイクロミラー44内の光照明領域(光スポット)が、光変調領域(マイクロミラー44の面積)よりも小さくなるので、ミラー面の歪みに影響され難くなり、正確に円偏光光を反射させることができる。よって、被露光面上のスポット径及びスポット位置を安定化できる。また、散乱光が抑制されるので、コントラストを向上させることができる。
【0048】
DMD40は、図5、図6で示すように、シリコン等の半導体基板であるSRAMセル(メモリーセル)42上に、画素(ピクセル)を形成する多数(例えば600個×800個)のマイクロミラー44が、ヒンジ及びヨークを含む支柱46により支持されて(支柱の最上部に設けられて)格子状に配置され、全体的にモノリシック(一体型)に構成されたミラーデバイスである。マイクロミラー44は、その表面にアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着された平板状に構成され、光の反射率が90%以上となるように構成されている。
【0049】
また、DMD40は、入射された光ビーム(円偏光光)を画像データ60のデジタル信号に応じて各マイクロミラー44毎(画素毎)に光変調するもので、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えたコントローラー50(図2参照)に接続されている。データ処理部では、入力された画像データ60のデジタル信号に基づいて、DMD40の制御すべき領域内の各マイクロミラー44を駆動制御する制御信号を生成するようになっており、ミラー駆動制御部では、データ処理部で生成した制御信号に基づいて、DMD40における各マイクロミラー44の反射面の角度を制御するようになっている。
【0050】
したがって、そのミラー駆動制御部に制御信号が送信され、SRAMセル42にそのデジタル信号が書き込まれると、支柱46に支えられたマイクロミラー44が、その対角線を中心としてDMD40が配置された基板側に対して±α°(例えば±10°)の範囲で傾斜する。ちなみに、図6(A)ではマイクロミラー44が+α°に傾いた状態が示され、図6(B)ではマイクロミラー44が−α°に傾いた状態が示されており、画像データ60のデジタル信号に応じて、各マイクロミラー44の傾きが制御される(ON・OFFされる)ことにより、DMD40に入射された光ビーム(円偏光光)が、そのマイクロミラー44の傾き方向へ反射されるようになっている。
【0051】
また、この実施例では、各マイクロミラー44を±0°に制御した状態がON状態とされ、この状態のマイクロミラー44により反射された反射光が露光状態に光変調された光となる。すなわち、ON状態(露光状態)に制御されたマイクロミラー44によって反射された円偏光光は、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズに対し、今度は平面側から入射して透過し、更に1/4波長板36を透過することにより円偏光光がP偏光光とされる。
【0052】
つまり、PBS34に入射したS偏光光は、PBS34に一体的に設けられた1/4波長板36を2回透過することにより、P偏光光に変換される構成になっている。したがって、今度は偏光分離面35を透過し、PBS34の出射側に設けられた結像光学系としての結像レンズ18へ入射する。そして、その結像レンズ18により結像されて、記録媒体Mの被露光面を露光し、画像を形成する構成である。
【0053】
ここで、DMD40の各マイクロミラーは、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズによる焦点位置(仮想点光源G)よりもマイクロレンズアレイ38側に若干寄せられて配置され、その反射面がマイクロレンズアレイ38による焦点面(焦点位置)と一致しないようになっている。そのため、マイクロミラー44による反射光は、ある程度の広がり角を持った状態(断面積が拡大された状態)で直進するが、結像レンズ18が設けられているので、そのような光でも結像可能となる。
【0054】
つまり、結像レンズ18を用いて結像する構成であると、マイクロレンズアレイ38とDMD40との位置調整が正確に行われなくても露光可能となる。したがって、その部分の構造を簡略化することができる。なお、図3では結像レンズ18が2枚しか示されていないが、実際はパワーの異なるレンズが複数枚配置されて構成されている。
【0055】
一方、OFF状態(非露光状態)に制御された(例えば−α°の角度に傾けられた)マイクロミラー44により反射された円偏光光(OFF光)は、PBS34から外れてON光と分離される。そして、このOFF光は、その散乱を抑制するために、下記(1)式を満たすようにしてマイクロレンズアレイ38を透過させる。
【0056】
すなわち、図4で示すように、DMD40において、各マイクロミラー44のOFF時の偏向角度をα、マイクロレンズアレイ38とDMD40との距離をL、DMD40のミラーピッチ(マイクロレンズアレイ38のレンズピッチ)をPとしたとき、下記(1)式を満たすようにすると、OFF光は、マイクロレンズアレイ38を、散乱を受けることなく透過し、更に結像レンズ18に入射しないので、高い消光比(ON光パワー/OFF光パワー)が確保される。
【0057】
L×tan2α=n×P(n=1、2、3、・・)―――――(1)
【0058】
また、結像光学系(結像レンズ18)によって記録媒体Mの被露光面に結像されるビームスポットのスポット径及びスポット形状は、露光済み領域に形成される露光パターンの解像度、露光装置14の走査速度、記録媒体Mの特性、DMD40の走査方向に対する傾き角の大きさ等の設計事項に応じて決められている。
【0059】
DMD40の走査方向に対する傾き角の大きさとは、図7で示すように、DMD40を主走査方向と所定角度(例えば0.1°〜0.5°)を成すように僅かに傾斜させて配置することを言い、このようにDMD40を傾斜させると、各マイクロミラー44によって反射される光ビームの走査軌跡(走査線)のピッチが互いに狭くなるので、解像度を大幅に向上させることができる。なお、DMD40を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー44を主走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥格子状に配置しても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0060】
以上、説明した露光装置14の露光ユニット20は、結像レンズ18により、マイクロレンズアレイ38によるDMD40側焦点面とDMD40におけるマイクロミラー44の反射面とを一致させなくてもよい構成であったが、次に、マイクロレンズアレイ38によるDMD40側焦点面とDMD40におけるマイクロミラー44の反射面とを一致させた露光ユニット21について説明する。なお、図1乃至図7で説明した内容と重複するものについては、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0061】
図8は本発明に係る別実施例の露光装置を含む画像形成装置の概略斜視図であり、図9は本発明に係る別実施例の露光装置の概略説明図である。そして、図10は図9の一部拡大説明図である。
【0062】
上記と同様に、ランダム偏光光源23から照射された無偏光光は、偏光変換手段22によってS偏光の直線偏光光に変換され、PBS34に入射される。そして、PBS34に入射されたS偏光の直線偏光光は、偏光分離面35によって反射され、1/4波長板によって円偏光光に変換されて、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズに対して垂直に入射される。
【0063】
マイクロレンズアレイ38に垂直に入射されて集光された円偏光光は、DMD40の各マイクロミラー44の中心部に正面入射される。このとき、マイクロレンズアレイ38によるDMD40側焦点面とDMD40における各マイクロミラー44の反射面とが一致しているので、±0°に制御されているON状態(露光状態)のマイクロミラー44によって反射される円偏光光も、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズに対し、その平面側から垂直に入射し、各マイクロレンズによってコリメートされる。
【0064】
そして、そのコリメートされた円偏光光は、1/4波長板36を透過することによりP偏光光とされ、偏光分離面35を透過してPBS34より出射される。
したがって、PBS34の出射側と記録媒体Mとの間に、例えばP偏光光の入射側(PBS側)が凸面で出射側が平面(このような構成に限定されるものではない)の結像マイクロレンズアレイ39を配置すれば、これによって結像することができる。
【0065】
つまり、結像光学系として、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズと同じピッチで、同じ光軸上に配置される複数のマイクロレンズを備えた結像マイクロレンズアレイ39を配置すれば、これによって結像して記録媒体Mの被露光面を露光することができるので、図1乃至図3で示した結像レンズ18は不要となる。
【0066】
そして、この場合には、記録媒体Mの被露光面をPBS34に近接して(結像マイクロレンズ39による焦点面に)配置することになるため、結果的に画像形成装置10内部の省スペース化が図れ、画像形成装置10の小型化が図れる。なお、これとは逆に、画像形成装置10の構造上、記録媒体Mの近接配置が不可能な場合には、上記したように、結像レンズ18を設けて結像する構成とすればよい。
【0067】
また、結像マイクロレンズアレイ39の各マイクロレンズによる焦点面で、かつ各画素(ピクセル)の集光点に一致する位置(光軸上)には、各マイクロレンズと1対1で対応する複数のアパーチャー(開口絞り)からなるアパーチャーアレイ48を設けるのが好ましい。このようなアパーチャーアレイ48を設けると、結像マイクロレンズアレイ39で集光された光ビーム(P偏光光)における散乱光や回折光等のノイズ成分となる不要光をカット(遮断)することができるので、記録媒体Mの被露光面に投影されるビームスポットの外側に、その不要光が投影されるのを防止することができ、コントラストを向上させられる。
【0068】
なお、各アパーチャーの開口径及び開口形状は、記録媒体Mの被露光面に投影されるビームスポットのスポット径及びスポット形状に応じて適宜設定されればよく、このようなアパーチャーにより、ビームスポットは精度よく整形される。
また、この場合、マイクロレンズアレイ38と、結像マイクロレンズアレイ39と、DMD40と、アパーチャーアレイ48のうちの何れか2つ以上の線膨張係数を略一致させ、温度変化によるそれらの相対的な位置ずれを抑制する構成にすることが望ましい。
【0069】
また、DMD40に光ビームを照射する際、平凸のマイクロレンズアレイ38を使用したが、図11で示すように、平凸のマイクロレンズアレイ38の平面側にマイクロプリズムアレイ37を一体的に設けたものを使用してもよい。この場合は、マイクロレンズアレイ38に垂直入射した光ビーム(円偏光光)が、そのマイクロプリズムアレイ37によって所定角度曲折されるので、マイクロミラー44が±0°のときがON状態ではなくなり、例えば+α°のときがON状態となる。つまり、マイクロミラー44が不安定な偏向角度(=±0°)のときにONになるのではなく、安定した偏向角度(≠±0°)のときにONになるようにできる。したがって、マイクロミラー44のON・OFFにおける偏向角度の精度及び安定性を向上させることができる。
【0070】
[露光装置の動作]
以上のような構成の露光装置14を備えた画像形成装置10において、次にその動作について説明する。露光ユニット20、21において、高輝度ランプ等のランダム偏光光源23から発散光状態で出射した無偏光光は、リフレクター25により略平行な光線束とされて偏光変換手段22に照射され、その偏光変換手段22によってS偏光のみの直線偏光光とされる。
【0071】
すなわち、第1マイクロレンズアレイ24により集光された光ビーム(無偏光光)は、偏光変換素子28の偏光分離面30により、それを透過するP偏光光と、反射するS偏光光に分離される。そして、偏光分離面30を透過したP偏光光は、1/2波長板を透過することによってS偏光光とされ、偏光分離面30を反射したS偏光光は、更に偏光分離面(低ロスの反射面でもよい)31で反射されて、共に第2マイクロレンズアレイ26へ出射される。したがって、第2マイクロレンズアレイ26へはS偏光光のみが入射されることになり、その第2マイクロレンズアレイ26を透過することによって、略コリメートされる。
【0072】
こうして、S偏光のみとされた直線偏光光がPBS34に照射されると、そのS偏光光は、偏光分離面35によって、記録媒体Mが配置されている側とは反対側へ向かって(90°曲がった方向へ)反射される。したがって、光利用効率を原理上100%とすることができる。偏光分離面35によって反射されたS偏光光は、PBS34に一体的に配設されている1/4波長板36によって円偏光光とされる。そして、その円偏光光は、PBS34の近傍に配置されているマイクロレンズアレイ38に対して垂直に入射する。したがって、マイクロレンズアレイ38の各マイクロレンズにおけるコマ収差や非点収差の発生を抑制することができ、散乱光を抑制することができる。
【0073】
一方、露光パターンに応じた画像データ60が、DMD40に接続されたコントローラー50に入力され、コントローラー50内のメモリーに一旦記憶される。この画像データ60は、画像を形成する各画素(ピクセル)の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
【0074】
また、記録媒体Mを周面に保持したエクスターナルドラム12は、図示しない駆動装置により、一定速度で矢印A方向に回転されている。そして、エクスターナルドラム12に取り付けられた固定部材56を図示しないセンサーが検出することにより記録媒体Mの先端が検出され、その先端が検出されると、メモリーに記憶された画像データ60のデジタル信号が複数ライン分ずつ順次データ処理部によって読み出され、その読み出された画像データ60のデジタル信号に基づいて各DMD40毎に制御信号が生成される。
【0075】
こうして、データ処理部で生成された制御信号に基づき、ミラー駆動制御部によって、DMD40の各マイクロミラー44がON・OFF制御され、マイクロレンズアレイ38によって集光された光ビーム(円偏光光)が、ON制御されたマイクロミラー44に正面入射して反射されることにより、露光状態に光変調される。そして、今度はマイクロレンズアレイ38の平面側から入射して直進し、更に1/4波長板36によってP偏光光に変換される。つまり、S偏光のみの直線偏光光が、1/4波長板36を2回透過することにより、P偏光のみの直線偏光光とされる。
【0076】
ここで、PBS34の偏光分離面35は、S偏光光は反射し、P偏光光は透過させる構成であるため、P偏光のみとされた(露光状態に光変調された)直線偏光光は偏光分離面35を透過して結像光学系としての結像レンズ18又は結像マイクロレンズアレイ39へ入射し、その結像レンズ18又は結像マイクロレンズアレイ39により結像されて記録媒体Mの被露光面を露光する。そして、エクスターナルドラム12が矢印A方向に回転し、その回転方向と反対方向である主走査方向(矢印B方向)へ走査されることにより、露光済み領域が帯状に形成されて行く。
【0077】
なお、OFF制御されたマイクロミラー44に入射して反射されることにより、非露光状態に光変調された円偏光光(OFF光)は、上記(1)式の条件下でマイクロレンズアレイ38に入射される。つまり、そのOFF光は、マイクロレンズアレイ38を、散乱を受けることなく透過し、更に結像レンズ18に入射しないので、高い消光比(ON光パワー/OFF光パワー)が確保される。
【0078】
その後、図示しない検知センサーによって固定部材58が検知され、記録媒体Mの後端が検出されると、露光装置14は、図示しない駆動装置により、ガイド部材16に沿って所定距離(1列分)副走査方向(矢印C方向)に移動し、再び記録媒体Mの先端から露光を開始する。こうして、記録媒体Mは順次一定速度で隙間無く露光され、その露光走査が終了すると、露光装置14はガイド部材16に沿って上流側の原点に復帰し、次の記録媒体Mを露光する。
【0079】
以上、説明したように、本発明に係る露光装置14では、PBS34に入射される直線偏光光はS偏光のみとされるので、光利用効率を略100%とすることができる。しかも、そのPBS34で反射され、1/4波長板を透過して円偏光とされた光を集光するマイクロレンズアレイ38に、その光を入射させるとき、各マイクロレンズに対して垂直に入射させるので、各マイクロレンズでの収差の発生を抑制することができる。
【0080】
また、マイクロレンズアレイ38によって集光された円偏光光は、DMD40のON制御された各マイクロミラー44に正面入射され、かつ、そのマイクロミラー44内における光照明領域(光スポット)が光変調領域よりも小さくされているので、ミラー面の歪みに影響され難く、正確に反射される。したがって、被露光面上のスポット径及びスポット位置が安定化する。また、このように、マイクロミラー44によって反射された光によって記録媒体Mの被露光面を露光する反射型であるため、光耐久性に優れている。
【0081】
また、画素(ピクセル)毎に光変調して記録媒体Mの被露光面を露光するDMD40は、所定の角度に傾けられた状態で走査されるので、その画素ピッチがマイクロミラー44のミラーピッチよりも小さい状態で露光することが可能となり、DMD40の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア)で露光することができる。したがって、記録媒体Mの被露光面上にビームスポットとして形成される画像の高解像度化を実現できる。
【0082】
なお、マイクロレンズアレイ38、結像マイクロレンズアレイ39は、それぞれ単一のレンズに複数の凸部を形成し、その凸部がマイクロレンズとなるように構成してもよいが、複数のマイクロレンズを組み合わせて一体的に構成すると、色収差、球面収差等を効果的に改善できるので好ましい。また、マイクロレンズアレイ38、結像マイクロレンズアレイ39は、収差を抑制するために、非球面形状にしてもよく、また、屈折率分布型、フレネル型などとしてもよい。非球面形状については、例えば光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。
【0083】
また、上記実施例では、PBS34と1/4波長板36を一体的に構成したが、これらは別体として構成してもよく、逆に、PBS34、1/4波長板36、マイクロレンズアレイ38、結像マイクロレンズアレイ39、DMD40等を適宜組み合わせて一体的に構成してもよい。更に、偏光変換手段22を構成する第1マイクロレンズアレイ24、偏光変換素子28、第2マイクロレンズアレイ26を別体として構成したが、これらを一体的に構成してもよく、その方が温度変化や経時変化等に起因する第1マイクロレンズアレイ24、偏光変換素子28、第2マイクロレンズアレイ26の相対的な位置ずれを抑制することができる。
【0084】
何れにしても、本発明に係る露光装置14は、印刷用露光装置(CTPやCTF)、PWB製造工程におけるドライ・フィルム・レジスト(DFR)の露光装置、LCDの製造工程におけるカラーフィルターの露光装置、TFTの製造工程におけるDFRの露光装置、プラズマ・パネル・ディスプレイ(PDP)の製造工程におけるDFRの露光装置等に適用できる。
【0085】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、反射型の空間光変調素子を使用した露光装置であるため、透過型に比べて光耐久性が大きく、偏光ビームスプリッターへ入射させる光を直線偏光光としたので、光利用効率のロスを可能な限り抑制することができる。また、マイクロレンズを使用し、ミラー上の光スポットを小さくしたので、ミラー面の歪みに影響され難く、正確に光を反射させることができる。したがって、被露光面上のスポット径及びスポット位置を安定化できる。また、散乱光が抑制されるので、コントラストを向上させることができる。そして更に、そのマイクロレンズに対して光が垂直に入射されるようにしたので、マイクロレンズでの収差の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る露光装置を含む画像形成装置の概略斜視図
【図2】同上のブロック図
【図3】本発明に係る露光装置の概略説明図
【図4】図3の一部拡大説明図
【図5】DMDの概略斜視図
【図6】DMDの変調状態を示す一部拡大概略斜視図
【図7】DMDの露光状態を示す概略説明図
【図8】本発明に係る別実施例の露光装置を含む画像形成装置の概略斜視図
【図9】本発明に係る別実施例の露光装置の概略説明図
【図10】図9の一部拡大説明図
【図11】露光装置の別実施例を示す一部拡大説明図
【符号の説明】
10 画像形成装置
14 露光装置
18 結像レンズ(結像光学系)
20、21 露光ユニット
22 偏光変換手段
23 ランダム偏光光源
24 第1マイクロレンズアレイ
26 第2マイクロレンズアレイ
28 偏光変換素子
30、31 偏光分離面
32 1/2波長板
34 PBS(偏光ビームスプリッター)
36 1/4波長板
38 マイクロレンズアレイ
39 結像マイクロレンズアレイ
40 DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス/空間光変調素子)
44 マイクロミラー
50 コントローラー(制御手段)

Claims (10)

  1. S方位の直線偏光光を照射する直線偏光光源と、
    前記直線偏光光源から入射されたS方位の直線偏光光を90°方向へ反射する偏光ビームスプリッターと、
    前記偏光ビームスプリッターで反射されて入射した直線偏光光を円偏光光に変化させる1/4波長板と、
    前記1/4波長板を透過して円偏光となった光が垂直に入射するマイクロレンズアレイと、
    前記マイクロレンズアレイと略同ピッチで配置され、画像データ信号に応じて角度を変えるマイクロミラーを備え、マイクロレンズアレイで集光された円偏光光が該マイクロミラーへ入射する空間光変調素子と、
    前記マイクロミラーで反射され、マイクロレンズアレイ及び1/4波長板を透過してP方位の直線偏光光となり、偏光ビームスプリッターを透過した該直線偏光光を被露光面上に結像させる結像光学系と、を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記マイクロミラーは、前記マイクロレンズアレイの略焦点位置へ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記直線偏光光源に替えて、ランダム偏光を含む非S方位直線偏光光源と偏光変換手段を備え、
    前記偏光変換手段が、
    非S方位直線偏光光源から照射される光をP方位の直線偏光光とS方位の直線偏光光に分離する偏光分離面と、
    前記偏光分離面によって分離されたP方位の直線偏光光をS方位の直線偏光光に変化させる1/2波長板と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記偏光変換手段が、
    非S方位直線偏光光源から照射される光を、前記偏光分離面の前に入射させる第1マイクロレンズアレイと、
    前記偏光分離面によって分離されたS方位の直線偏光光と、前記1/2波長板を透過してS方位の直線偏光となった光を入射させる第2マイクロレンズアレイと、を有することを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記マイクロレンズアレイと前記マイクロミラーの線膨張係数が略同一であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の露光装置。
  6. 前記結像光学系は、前記マイクロレンズアレイと略同ピッチの結像マイクロレンズアレイを含むことを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の露光装置。
  7. 前記結像マイクロレンズアレイの被露光面側へアパーチャーを配置したことを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記マイクロレンズアレイ、前記マイクロミラー、前記結像マイクロレンズアレイ、前記アパーチャーのうちの何れか2つ以上の線膨張係数が略同一であることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記マイクロレンズアレイにマイクロプリズムアレイを一体的に設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の露光装置。
  10. 前記空間光変調素子と前記マイクロレンズアレイとの距離をLとし、前記マイクロレンズアレイのレンズピッチをPとし、前記マイクロミラーの偏向角度をαとしたとき、
    L×tan2α=n×P(n=1、2、3・・)
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の露光装置。
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