JP2003329573A - 金属材の耐食性評価方法、金属材の腐食寿命予測方法、金属材、金属材の設計方法及び金属材の製造方法 - Google Patents
金属材の耐食性評価方法、金属材の腐食寿命予測方法、金属材、金属材の設計方法及び金属材の製造方法Info
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Abstract
金属材の腐食寿命予測方法、金属材、金属材の設計方法
及び金属材の製造方法を提供する。 【解決手段】 (A)の工程と(B)の工程とからなる
工程を1乃至複数回繰り返えして耐食性を評価すること
を特徴とする金属材の耐食性評価方法。但し、(A)金
属材の表面に塩化物イオンを含む塩分を付着させる工
程、(B)金属材に温度と相対湿度をステップ状に変化
させて設定した乾燥工程と湿潤工程を行うことを1サイ
クルとし、このサイクルを1乃至複数回行う工程であ
る。前記(A)の工程の時間は10分以内である。
Description
等に使用される金属材の耐食性評価方法、金属材の腐食
寿命予測方法、金属材、金属材の設計方法及び金属材の
製造方法に関する。
機、パソコン等)、AV機器(テレビ、ビデオ等)、冷
蔵庫、洗濯機等の家電製品に大量に使用されている。表
面処理鋼材の種類としては、電気亜鉛めっき鋼材、溶融
亜鉛めっき鋼材、化成処理鋼材、塗装鋼材等がある。中
でも、化成処理鋼材としてはクロメ−ト処理材が多く使
われている。
る6価クロムが人体の健康に影響を及ぼす疑いがあると
いう理由からクロムフリー表面処理鋼材も検討され、既
に実用化されている。今後、クロメート材からクロムフ
リー材への代替が増大すると予想される。
に高温多湿な東南アジアなどを想定した製品設計が必要
になると予想される。また、日本の家電業界各社は、環
境保全・省資源の観点から、「グリーン調達制度」を制
定して、家電製品のリサイクルや部品のリユースの推進
を図っており、製品や部品の使用期間が延長されるよう
になることから、製品の寿命設計がさらに重要になる。
材料の使用拡大、市場の国際化、リユースなどにより使
用期間の延長が図られている。
をすることも行われているが、長期暴露試験は長時間を
要するという問題があり、家電製品によっては10年以
上の時間を要する。更に、家電製品の使用される環境で
は、一般に腐食速度が小さいため定量的なデータが少な
い。特に、クロムフリー材等の新しい材料では使用実績
が短く、長期耐食データがないという問題点もある。そ
のため、家電製品等の製品設計を行う上で、家電製品に
使用される表面処理鋼材の寿命を短期間で予測できる耐
食性評価方法の重要性が増している。
表面処理鋼材の耐食性評価方法としては、塩水噴霧試験
等の腐食促進試験と、家電製品の実際の使用環境におけ
る長期暴露試験が行われてきた。しかしながら、長期暴
露試験には前記問題点があり、塩水噴霧試験は家電製品
の使用されている実際の腐食環境との相関が低いと考え
られ、長期寿命との相関も不明である。
せた複合サイクル試験が数多く開発されてきた。しか
し、従来の複合サイクル試験も実環境を適切に再現して
おらず、実際の腐食環境を適切に再現した腐食促進試験
法がない。更に、腐食促進試験法の種類によって材料の
耐食性の序列が逆転する場合もあった。これは、材料に
よって耐環境性が違うため、例えば塩分の多い環境では
耐食性を示すが塩分の少ない環境では耐食性が劣る材
料、逆に塩分の多い環境では耐食性を示さないが塩分の
少ない環境では耐食性を示す材料があるためである。
分量の多い屋外環境、温度の高い屋外環境、湿度の高い
屋内環境、塩分量が小さく湿度が低い屋内環境などが挙
げられる。これらの使用環境に対して塩水噴霧試験等の
1種類の腐食促進試験により評価することは、耐食性が
不足する場合や過剰品質になる場合もあった。
法が提案されている。 (1)特開平10−253524号公報では、試験片に
塩水を付着させた後に、実際の腐食環境を模擬して試験
片に連続的な温度変化を与え乾燥と湿潤を繰り返す促進
試験方法が提案されている。本試験方法によれば、対象
となる環境を再現できるかもしれないが、指定された環
境毎に試験サイクルを組まなければならず、汎用性に欠
ける。また、サイクルが複雑で、条件設定に時間がかか
るという問題があった。
は、試験片の表面に水溶性塩類および固形粒子を付着さ
せ、水溶性塩分の成分と付着量を変化させることにより
腐食環境条件の影響を制御する耐食性試験法が提案され
ている。しかし、塩分量の多い厳しい腐食環境(例え
ば、NaCl付着量:1、5、10mg/cm2)のみ
で試験を実施しており、実環境に近いマイルドな腐食環
境における評価や腐食量または腐食寿命を予測すること
は記載されていない。
なされたものであり、実環境を模擬した金属材の耐食性
評価方法、金属材の腐食寿命予測方法、金属材、金属材
の設計方法及び金属材の製造方法を提供することを目的
とする。
明の手段は次のとおりである。 (1)下記(A)の工程と下記(B)の工程とからなる
工程を1乃至複数回繰り返えして耐食性を評価すること
を特徴とする金属材の耐食性評価方法。(A)金属材の
表面に塩化物イオンを含む塩分を付着させる工程。 (B)金属材に温度と相対湿度をステップ状に変化させ
て設定した乾燥工程と湿潤工程を行うことを1サイクル
とし、このサイクルを1乃至複数回行う工程。
内であることを特徴とする前記(1)に記載の金属材の
耐食性評価方法。
潤工程の露点変動が±5℃以内に設定されることを特徴
とする前記(1)又は(2)に記載の金属材の耐食性評
価方法。
≧湿潤工程時間、湿潤工程時間は8時間以内、且つ湿潤
工程の相対湿度は80〜96%の範囲内に設定されるこ
とを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかの項に記
載の金属材の耐食性評価方法。
付着させる塩化物イオンを含む塩分の付着量を2水準以
上設定し、前記で設定した各水準毎に前記(1)〜
(4)のいずれかの項に記載の方法で金属材の耐食性を
評価することを特徴とする金属材の耐食性評価方法。
と湿潤工程の条件の組み合わせを2種類以上設定し、前
記で設定した前記各組み合わせ種類毎に前記(1)〜
(4)のいずれかの項に記載の方法で金属材の耐食性を
評価することを特徴とする金属材の耐食性評価方法。
記(D)で設定された各組み合わせ種類を組み合わせた
条件毎に、又は前記で組み合わせた条件のうちから選ん
だ複数の条件で、前記(1)〜(4)のいずれかの項に
記載の方法で金属材の耐食性を評価することを特徴とす
る金属材の耐食性評価方法。 (C)前記(A)の工程で金属材の表面に付着させる塩
化物イオンを含む塩分の付着量を2水準以上設定するこ
と。 (D)前記(B)の工程の乾燥工程の条件と湿潤工程の
条件の組み合わせを2種類以上設定すること。
燥工程の条件と湿潤工程の条件の組み合わせを2水準以
上設定するのは、乾燥工程と湿潤工程の露点条件を2水
準以上設定することであることを特徴と金属材の耐食性
評価方法。
燥工程の条件と湿潤工程の条件の組み合わせを2水準以
上設定するのは、乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の組
み合わせを2水準以上設定することであることを特徴と
金属材の耐食性評価方法。
乾燥工程の条件と湿潤工程の条件の組み合わせを2水準
以上設定するのは、下記(E)と下記(F)を組み合わ
せてなるものであることを特徴とする金属材の耐食性評
価方法。 (E)乾燥工程と湿潤工程の露点条件を2水準以上設定
するもの。 (F)乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の組み合わせを
2水準以上設定するもの。
て、乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の組み合わせを2
水準以上設定するのは、乾燥工程の時間と湿潤工程の時
間の比(乾燥工程時間/湿潤工程時間)を2水準以上設
定するものであることを特徴とする金属材の耐食性評価
方法。
法で評価した耐食性に基づき、前記(5)又は(7)で
設定した塩化物イオンを含む塩分の付着量範囲を少ない
側に外れる領域における耐食性を外挿して評価すること
を特徴とする金属材の耐食性評価方法。
方法で評価した耐食性に基づき、前記(8)又は(1
0)で設定した露点範囲を低温側に外れる領域における
耐食性を外挿して評価することを特徴とする金属材の耐
食性評価方法。
いずれかの項に記載の方法で評価した耐食性に基づき、
前記(6)、(9)〜(11)のいずれかの項で設定し
た乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の比(乾燥工程時間
/湿潤工程時間)の範囲を小さい側に外れる領域におけ
る耐食性を外挿して評価することを特徴とする金属材の
耐食性評価方法。
構造物を模擬した構造物(以下、実構造物等)の所定の
1または複数の位置における環境計測を行う第1の工程
と、前記環境計測の計測値に基づいて、前記塩化物イオ
ンを含む塩分の量、前記乾燥工程と湿潤工程における温
度条件と湿度条件、及び、露点を決定する第2の工程
と、前記第2の工程で決定した条件に基づいて、前記
(1)〜(14)のいずれかの項に記載の金属材の耐食
性評価方法により腐食促進試験を行い、前記実構造物等
の前記1または複数の位置における金属材の耐食性を評
価する第3の工程と、を有することを特徴とする金属材
の腐食寿命予測方法。
応関係に基づいてグループ化されたデータベースを備
え、製品対象となる実構造物等の1または複数の位置に
おける使用環境を測定する第1の工程と、前記実構造物
等の使用環境が前記データベースのどのグループに属す
るかを求めて、そのグループに基づいて決定した前記
(1)〜(14)のいずれかの項に記載の耐食性評価方
法により腐食促進試験を行う第2の工程と、前記腐食促
進試験の結果に基づき前記実構造物等の前記1または複
数の位置における金属材の耐食性を評価する第3の工程
と、を有することを特徴とする金属材の腐食寿命予測方
法。
環境に対応した条件で金属材の初期腐食量を求める工程
と、前記(15)の第2の工程または前記(16)の第
2の工程で決定した金属材の耐食性評価方法により金属
材の腐食促進試験を行う工程と、前記金属材の初期腐食
量及び前記腐食促進試験の結果に基づいて、前記金属材
の腐食量の経年変化を求める工程と、を有することを特
徴とする金属材の腐食寿命予測方法。
と、前記金属材の既知の腐食量の経年変化とに基づいて
前記腐食促進試験の試験条件を評価することを特徴とす
る前記(15)〜(17)のいずれかの項に記載の金属
材の腐食寿命予測方法。
かの項に記載の方法で予測された金属材の腐食量の経時
変化に基づいて耐食寿命を求めることを特徴とする金属
材の腐食寿命予測方法。
かに記載の金属材の寿命予測方法により寿命が予測され
た金属であって、実機等の各部位の腐食の進行を予測し
た際のデータが添付されることを特徴とする金属材。
金属材に付記されてなることを特徴とする前記(20)
に記載の金属材。
ータが電子情報として納入先に送付されることを特徴と
する前記(20)又は(21)に記載の金属材。
かの項に記載の金属材の寿命予測方法により腐食の進行
が予測された1以上の金属材から選択し、又は、前記1
以上の金属材における腐食進行の予測結果に基づいて腐
食進行の予測をしなかった金属材から選択し若しくは新
たな金属材を設計することにより、製品対象となる実構
造物に適用するために金属材を選定することを特徴とす
る金属材の設計方法。
計方法により設計された金属材を製造することを特徴と
する金属材の製造方法。
ついて、図1を参照して説明する。図1は、本発明法で
耐食性評価を行うための腐食促進試験の工程を説明する
図である。図1に示される腐食促進試験は、実際の環境
を模擬するために、種々の環境因子を組み合わせた、下
記(A)の工程と下記(B)の工程とからなる工程を1
乃至複数回繰り返えして行う。 (A)金属材の表面に塩化物イオンを含む塩を付着させ
る工程。 (B)金属材に温度と相対湿度をステップ状に変化させ
て設定した乾燥工程と湿潤工程を行うことを1サイクル
(単位サイクル)とし、このサイクルを1乃至複数回行
う工程。
れず、塩水浸漬、塩水噴霧、塩水滴下等の方法を用い、
使用する溶液の塩分濃度を変化させればよい。使用する
塩水としては、海塩または人工海塩、塩化ナトリウム、
塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム−
塩化マグネシウム混合物、塩化ナトリウム−塩化カルシ
ウム混合物、岩塩等の溶液を用いることができる。
水浸漬等により試験片を塩水に接触させる時間は10分
以内であることが好ましい。10分を越えて試験片を塩
水に接触させると塩水溶液による試験片の腐食が進行す
ることがあり、実際の腐食環境における腐食との相関が
低くなるおそれがあるためである。
程は、実際の環境における昼夜の温度差による夜間の結
露現象を模擬しているため、露点温度一定条件であるこ
とが望ましい。乾燥工程と湿潤工程は、例えば、図9
中、条件1、条件2で示されるような露点温度一定条件
とすることが望ましい。なお、図9中に示される曲線は
露点温度が一定となる温度(℃)−相対湿度(%)の関
係曲線である。ここで、露点温度とは空気中の水蒸気の
圧力が飽和蒸気圧に等しくなる温度である。
分付着工程の塩分濃度、付着回数、時間、温度、(B)
の工程の乾燥工程の温度、湿度、時間、及び湿潤工程の
温度、湿度、時間の内、一つまたは複数である。これら
の環境因子のうちの支配的環境因子を含む試験条件は少
なくとも2水準以上の条件で行う。支配的環境因子と
は、環境因子のレベルが材料の耐食性(腐食量や腐食寿
命)に影響を及ぼすような環境因子のことである。支配
的環境因子の決定方法については後記する。
場合、(A)の工程の付着塩分量は少なくとも2水準以
上の条件で行う。支配的環境因子が温度である場合、
(B)の工程の乾燥工程の温度と湿潤工程の温度を少な
くとも2水準以上の条件で行う。支配的環境因子が湿潤
工程の割合(湿潤率)である場合、(B)の工程の乾燥
時間と湿潤時間を少なくとも2水準以上の条件で行う。
合、(A)の工程の付着塩分量は少なくとも2水準以上
条件を変え、(B)の工程の乾燥工程の温度と湿潤工程
の温度も少なくとも2水準以上条件を変え、両方の条件
を変えた組み合わせ条件で行えばよい。前記で得られる
組み合わせ条件毎に行ってもよく、試験負荷を低減する
観点から前記で組み合わされた条件のうちから選ばれた
複数の条件で行ってもよい。
合(湿潤率)である場合、(A)の工程の付着塩分量は
少なくとも2水準以上条件を変え、(B)の工程の乾燥
時間と湿潤時間を少なくとも2水準以上条件を変え、両
方の条件を変えた組み合わせ条件で行えばよい。
度、相対湿度に設定される。乾燥工程から湿潤工程へ移
行(又は逆方向に移行)すると、温度と相対湿度がステ
ップ状に設定変更される。乾燥工程から湿潤工程までの
移行時間、湿潤工程から乾燥工程までの移行時間をあら
かじめ設定してもよい。これは、移行時間を設定しない
場合、試験装置によって乾燥工程から湿潤工程までの移
行時間や、湿潤工程から乾燥工程までの移行時間に差が
生じ、試験結果のばらつきが生じることがあるためであ
る。
工程で金属材の表面からすぐに流出してしまうことを防
止する観点から、(B)の工程は、先ず乾燥工程を行う
ことが好ましい。また、(A)の工程で付着させた塩分
を乾燥させた後、(B)の工程を行ってもよい。
とすることが望ましいが、これは、乾燥工程と湿潤工程
の露点変動が±5℃以内に設定されることを意味してい
る。
度は、その平均値が環境データとして用いられるが、平
均値に変えて複数の温度、湿度を採用することが有利な
場合がある。このような場合、乾燥工程と湿潤工程の条
件の組み合わせを変えた複数の条件を設定してもよい。
例えば、乾燥工程と湿潤工程の露点条件を変えることが
でき、乾燥工程と湿潤工程の時間の組み合わせを変える
こともできる。
となる実環境が屋外の場合、乾燥時間≧湿潤時間であ
り、湿潤時間は8時間以内であることが好ましい。これ
は、屋外の環境や屋内の乾燥した環境を想定した場合、
湿潤時間が長くなると鋼材の腐食形態(特に塗装鋼材の
糸さび発生など)が実際の腐食環境と合わなくなるため
である。また、湿潤工程の相対湿度は80〜96%の範
囲内であることが好ましい。これは、湿潤工程の相対湿
度が80%未満であると湿潤の影響が不十分となり評価
に時間がかかり、相対湿度が96%を超えると結露によ
って生成した水膜厚さが厚くなりすぎて付着塩分が流さ
れやすくなるためである。
ウ酸化物の影響を考慮する必要がある場合は、前記腐食
促進試験の過程で、紫外線照射工程、雰囲気にイオウ酸
化物(SOx)供給工程を付加することもできる。
因子の影響は材料の種類によって様々であることから、
環境因子を変化させて腐食促進試験を行うことにより、
材料の耐食性の特性を調べることが望ましい。図2は支
配的環境因子として付着塩分量を例に取り、腐食促進試
験の或る試験期間における付着塩分量と腐食量の関係を
示した特性図である。ここで腐食量とは、塗膜の膨れ幅
(又は、単に、膨れ幅)や亜鉛めっきや下地鋼材の腐食
量などを示す。
関係の直線の傾きは異なり、付着塩分量a、b、cにお
いて材料A、B、Cの腐食量の序列が入れ替わってい
る。このように、ひとつの試験条件で腐食促進試験を行
うことは耐食性評価の判断を間違う可能性があり、環境
因子を変化させて腐食促進試験を行うことにより、材料
の耐食性の特性を調べることができる。
は、従来の腐食促進試験法に比べてマイルドである。例
えば、実際の腐食環境における付着塩分量は腐食促進試
験における付着塩分量に比べて少ない場合が多い。そこ
で、付着塩分量の少ない腐食促進試験を行うことが好ま
しいが、腐食速度が小さく評価に時間がかかるという問
題がある。そこで、付着塩分量の多い条件を含む少なく
とも2水準以上の付着塩分量を設定し腐食促進試験を行
い、付着塩分量の小さい環境の腐食量を外挿して予測す
ることができる。
分量a、b、cを設定して腐食促進試験を行ったときの
腐食量の経時変化を示した模式図である。図4は、図3
の試験期間t1、t2、t3、t4における付着塩分量
と腐食量の関係を示した模式図である。付着塩分量a、
b、cにおける各試験期間の腐食量を外挿して付着塩分
量dの腐食量を予測した。
着塩分量dにおける腐食量の経時変化を示した模式図で
ある。
着塩分量を例に取り、付着塩分量と腐食寿命の関係を示
した特性図である。腐食寿命の場合も腐食量と同様に外
挿することができる。ここで、腐食寿命とは外観の変化
(さび発生時間等)や図3の腐食量の経時変化において
腐食量のしきい値に達する時間(例えば塗膜の膨れ幅が
5mmに達する時間等)を表す。
に係る金属材の耐食性評価方法、金属材の設計方法及び
金属材の製造方法の処理過程を示したフローチャートで
ある。以下、本フローシートに基づき、表面処理鋼材を
例に挙げて説明する。
される。この製品条件としては、腐食環境や要求性能な
どがある。腐食環境とは製品の使用される環境のことで
あり、使用される地域、使用される場所、製品の中の部
位などが挙げられる。要求性能としては、外観品質、製
品寿命(機能寿命、構造寿命等)などが挙げられる。本
実施形態3においては、表面処理鋼材の塗膜の膨れ幅を
耐食性の評価基準にしている。
す材料を選択する処理に移行する。具体的には、特定の
腐食環境を対象として使用される鋼材の耐食性を評価
し、環境因子と耐食性の関係を求める。この耐食性評価
の処理は次の(S21)乃至(S24)の各工程の処理
によって行われる。
タの整理を行う工程。この工程においては、製品の使用
年数(経過時間)と腐食量との関係を整理するととも
に、当該製品の表面処理鋼材が使用されている腐食環境
の平均温度(以下、温度という)、平均湿度(以下、湿
度という)、飛来塩分量、付着塩分量、日照量、イオウ
酸化物、降水量、結露時間、等の環境因子から適宜選択
し、各環境因子のデータを環境データとして、合わせて
整理する。また、耐食性データには、膨れ幅、外観変化
(白さび発生時間、赤さび発生時間等)、白錆発生面
積、赤さび発生面積、腐食減量、腐食深さ等があるが、
本実施形態3においては膨れ幅の例について説明する。
なお、表面処理鋼材の塗膜の膨れ幅とは、鋼材が腐食す
るのにともなって切断端部から塗膜が膨れ上がったとき
に、その膨れ上がった塗膜部分の端部からの幅を示すも
のとする(後述の図23参照)。
cにおける塗装鋼材の或る使用年数(経過時間)におけ
る腐食量を示した図であり、この図には付着塩分量、温
度、湿度等のデータがそれぞれ添付されている。そし
て、図8のデータを含めて多数の地域のデータがデータ
ベースに格納されているものとする。また、その地域は
例えば、屋外(沿岸部、山間部、都市部等)、屋内等に
分類されているものとする。
際しては、ある程度、調査する地域や場所を類似する環
境の地域や場所に区分するのが好ましい。類似する環境
とは気温や気温の変化が似かよった地域や場所、湿度や
湿度の変化が似かよった地域や場所等を言う。国内の屋
外を例にとれば北海道、沖縄南西諸島、太平洋沿岸等の
区分である。このように区分すれば後述の処理(S2
2)を精度よく行うことができる。
ータが不足している場合には、経年膨れ幅の予測を行
う。例えば後述の処理において使用年数(経過年数)が
5年目のデータを利用する場合に、3年目と6年目のデ
ータしかない場合には、これらのデータを参考に、欠落
している5年目のデータを補完してもよい。
配的環境因子を決定する工程。この工程においては、上
述のデータベースから温度、湿度、付着塩分量等の環境
データを収集して、環境因子を腐食量に対してプロット
して後述の演算処理をすることにより、両者の決定係数
を求めて、その決定係数が相対的に大きいものが、腐食
速度を支配している支配的環境因子であると決定する。
説明する。図8(A)乃至(C)に示されるようなデー
タベースのデータの内、製品条件から利用するデータを
絞り込む。例えば、製品の設置場所が沿岸部であれば、
利用するデータをデータベースのデータの内、沿岸部の
地域のデータに絞り込む。そして、環境因子(独立変
数)X、腐食量(従属変数)Yについてそれぞれの対数
を取って、線形モデルに変換して回帰分析を行う。更
に、(1)式の決定係数R2を次の(2)式により求め
る。 logY=a+blogX …(1)
しては、環境因子である付着塩分量、温度、湿度等のそ
れぞれについて求める。図8(A)乃至(C)の例で
は、例えば地域a乃至cの或る年数を経過した時の腐食
量及び付着塩分量を上記の(1)式に適用して、上記の
定数a、bをそれぞれ求めるとともにその決定係数を求
める。また、温度、湿度等についても同様にしてその決
定係数を求める。
のそれぞれの決定係数が求まると、相互の大きさを対比
して、決定係数が1番大きな値を示した環境因子を支配
的環境因子として決定する。
うための腐食促進試験を行う工程。この工程において
は、図1に示されるような、(A)鋼材に塩分を付着さ
せる工程と、(B)乾燥工程と湿潤工程を繰り返す工程
からなる腐食促進試験で耐食性評価を行う。
件は少なくとも2水準以上の条件で行う。変化させる試
験条件としては、(A)の塩分付着工程の塩分濃度、付
着回数、時間、温度、(B)の工程の乾燥工程の温度、
湿度、時間、湿潤工程の温度、湿度、時間、乾燥工程か
ら湿潤工程までの移行時間、湿潤工程から乾燥工程まで
の移行時間の内、ひとつまたは複数である。例えば、支
配的環境因子が付着塩分である場合、付着塩分量を少な
くとも2水準以上の条件で行う。
は、実際の環境における昼夜の温度差による夜間の結露
現象を模擬しているため、露点温度一定条件であること
が望ましい。乾燥工程と湿潤工程の具体的な試験条件の
例(条件1、条件2)を図9に示す。条件1、条件2の
乾燥工程と湿潤工程の具体的な条件を表1に示す。図9
中に示されるように、条件1、条件2は、露点温度一定
条件となる条件に設定されている。なお、温度、湿度、
乾燥工程の時間及び湿潤工程の時間、乾燥工程→湿潤工
程及び湿潤工程→乾燥工程への移行時間の有無とその時
間については製品の環境因子を参考にして適宜選択でき
る。
データを整理する工程。この工程においては、少なくと
も2水準以上の条件で設定された支配的環境因子におけ
る塗膜の膨れ幅を整理する。具体的には、支配的環境因
子である付着塩分量について、腐食促進試験の塩分付着
工程で浸漬溶液の塩分濃度を2水準以上の条件で設定
し、腐食量と試験期間のデータを得る。ここで、試験期
間(独立変数)T、腐食量(従属変数)Yについてそれ
ぞれの対数を取って、(3)式で表される線形モデルに
変換して回帰分析を行い、定数α、βを求めることもで
きる。 logY=α+βlogT …(3) 図10は、表面処理鋼材A乃至Cについて、腐食促進試
験の試験時間(試験日数)と腐食量(膨れ幅)との関係
を概念的に示した特性図である。
める。図11は、或る試験期間における支配的環境因子
と腐食量との関係を概念的に示した特性図である。ここ
で、支配的環境因子の試験条件の範囲の外側や、試験条
件がマイルドなため腐食量が小さい範囲についても腐食
量を外挿することができる。なお、材料の種類によって
は腐食量の経時変化の挙動が異なる場合があるので、2
種類以上の試験期間について支配的環境因子と腐食量の
関係を求めておくこともできる。
照らし合わせ、上記の支配的環境因子に対する耐食性デ
ータに基づいて材料の特性を評価する。具体的には、支
配的環境因子である付着塩分量に対する塗膜の膨れ幅
(腐食量)に基づいて、塗膜の膨れ幅の寿命を決定する
膨れ幅のしきい値に照らし合わせ、各材料の耐食性の特
性を評価する。例えば、図11における表面処理鋼材A
の膨れ幅はいずれの付着塩分量においても腐食量のしき
い値を越えており広い付着塩分量範囲にわたって耐食性
は不十分である。表面処理鋼材Bの膨れ幅は付着塩分量
の小さい範囲においてしきい値を下回っているが、付着
塩分量の大きい範囲ではしきい値を超えており、付着塩
分量の小さい範囲においてのみ耐食性を有する。表面処
理鋼材Cについてはいずれの付着塩分量においても膨れ
幅のしきい値を下回っており広い付着塩分量範囲にわた
って耐食性を有する。
付着塩分量に応じた腐食量の経時変化を外挿して求める
ことができ、特に付着塩分量が小さく腐食速度が小さい
場合でも腐食量の経時変化を求めることができる。
腐食量のしきい値に基づいて支配的環境因子と腐食寿命
との関係を概念的に示した特性図である。この図に基づ
いて付着塩分量に応じた腐食寿命を外挿して求めること
ができ、特に付着塩分量が小さく腐食速度が小さい場合
でも腐食寿命を外挿して求めることができる。
結果から実環境における材料の腐食量や腐食寿命を予測
し、製品条件を満たす材料を選択する処理に移行する。
(S31)基準材料(従来材)について、腐食促進試験
結果と既知の耐食性データとを対比させて腐食試験法と
実機との相関を求め、実機等における新規材の腐食量や
腐食寿命を予測する。
おける従来材の腐食量の経年変化(実機)及び従来材の
腐食促進試験の評価結果を示した特性図ある。ここで、
図13(A)の特性について次の回帰式の定数をa、b
を求める。 logY=a+blogX …(4) 但し、Y:Zn腐食量、X:使用年数である。
帰式の定数をa’、b’を求める。 logY=a’+b’logX’ …(5) 但し、X’は試験期間である。
示した場合には腐食促進試験のサイクル数と腐食実態デ
ータの使用年数とが対応していることが分かり、上記の
腐食促進試験の試験方法が妥当であったことが分かる。
また、定数bとb’とが同じ値を示さなく直線でなけれ
ば可能な範囲で、使用年数とサイクルとの相関図により
直線近似する。そのような直線近似することが妥当でな
い場合(使用年数と試験期間サイクル数とが相関がない
場合)には試験条件を変更して再び腐食促進試験を行
う。
実体調査によって材料の耐食性を調べることができない
ので、次のような処理により材料の寿命を予測する。す
なわち、新規材の腐食量の経年変化を求める。図14
(A)は新規材の腐食促進試験の評価結果を示した特性
図である。この図14(A)の特性について次の回帰式
の定数c’、d’を求める。 logY=c’+d’logX’ …(6) ここで、従来材の腐食促進試験が実態調査結果とほぼ同
様の腐食挙動を示したことから、新規材についても腐食
促進試験法によって腐食挙動が再現できているものとみ
なして、新規材の腐食量の経年変化を示す次式の定数d
と上記の定数d’とは等しいものとする。 logY=c+dlogX …(7) 次に、精度向上と予測結果の妥当性の確認のために、新
規材の初期腐食量をを上記の(D)式に適用して定数c
を求めることにより、両定数c、dが求まり、腐食量の
経年変化が求められる。図14(B)は上記の(D)式
の計算結果を図示したものである。例えば1年間、最低
1ヶ月以上とすることもできる。
促進試験の結果から、新規材における支配的環境因子と
耐食寿命の関係を予測することができる。具体的には、
従来材の支配的環境因子と耐食寿命の関係について、実
機と腐食促進試験との間の比率を求め、この比率を新規
材の腐食促進試験の結果に適用して新規材における支配
的環境因子と耐食寿命の関係を予測する。 (S32)対象となる環境の支配的環境因子(例えば付
着塩分量)を調べる。 (S33) (S31)で得られた新規材の寿命データ
と(S32)の支配的環境因子の値に基づいて対象とな
る環境における材料(新規材)の寿命予測をおこなう。 (S34)製品の耐用年数を決定する。
り製品条件を満たした表面処理鋼材の仕様が得られる。
・販売するまでの過程について説明する。
る。ここでは、上記の処理にて環境因子に対する耐食性
が製品条件を満たした鋼材の中から材料を選定する。
例えば評価対象となった全ての鋼材が腐食量のしきい値
を満たさないような場合には、評価対象となった鋼材よ
りも明らかに耐食性が高いとわかっている表面処理鋼材
を選定してもよい。同系統の鋼材であればある程度の対
応関係がつけられるので、例えば最も寿命が長いと予測
された鋼材と同系統かつ高耐食性の鋼材を選定すればよ
い。
が耐用年数を満たさないような場合には、その評価結果
に基づいて新たな鋼材を設計してもよい。或る鋼材にマ
イナーな設計修正を行うのであれば、耐食性の向上程度
は予測がつけられることを利用する。評価対象となった
鋼材の塗装膜厚を変更するとか、化成処理の種類を変え
るとか、焼付け工程の温度制御を変更するとか、めっき
付着量を変更する等が考えられる。なお、本発明におい
ては、材料選択、材料選定、材料設計の何れをも設計と
いう概念に含まれるものとする。
う。
理の過程を示したフローチャートであり、次の(S6
1)乃至(S67)の各工程の処理を行う。 (S61)鋼材の脱脂工程:塗装前の鋼材の表面に付着
した油分や汚れを除去する。 (S62)鋼材の研磨工程:ブラシで、鋼材表面の酸化
皮膜を除去し、表面を活性化させる。後工程の化成処理
性が改善する。 (S63)化成処理工程:りん酸塩処理やクロメート処
理を行う。塗膜密着性を改善する前処理的役割と鋼材の
耐食性を改善する機能的役割がある。上記の処理により
鋼材の寿命が分かった場合であって、更に高寿命を期待
する場合には、この化成処理に反映させる。
する工程。ロールコーティング、スプレーコーティング
が一般的である。 (S65)焼付工程:塗料の乾燥、硬化。塗膜を形成さ
せる。要求される耐食性に応じて塗装、焼付を2.3回
繰り返す場合がある。 (S66)検査工程:塗膜のピンホール、光沢むら、色
調などを検査する。 (S67)保護フィルムの貼り付け工程:実施しない場
合もあるが、客先からの要望で、保護フィルムを張り付
けて出荷する場合がある。
には、上記の処理(S33)及び/又は(S34)のデ
ータを添付する。なお、この添付とは機械的に添付する
だけでなく、表面処理鋼材とそのデータとが何らかの関
連付けがなされている場合も含む。例えば上記の耐食性
を評価した際のデータ(鋼材の膨れ幅に関するデータ
等)又はそれを示す記号を表面処理鋼材に付記したり、
或いはそのデータ又はそれに関連するデータを電子情報
として納入先に送付したりする。この電子情報はFD等
の記録媒体でも良いし、ネットワークを介して納入先に
送付(送信)しても良い。
実際の製品の環境における支配的環境因子を把握するこ
とにより表面処理鋼材の耐食性評価を適正に行うことが
できるようにしたので、実製品の腐食に対して適切な評
価を出せるようになっている。
おいては付着塩分量が支配的環境因子である場合の例に
ついて説明しているが、しかし、本発明の支配的環境因
子はそれに限定されるものではない。日本国内のような
四面海に囲まれている環境では付着塩分量が支配的環境
因子として腐食との相関が強いが、内陸の極限られた地
域や屋内環境では、温度が支配的環境因子であったり、
湿度が支配的環境因子であったりする。また、都会の極
限られた地域ではイオウ酸化物が支配的であったりもす
る。そのような環境でも、本発明は有効であり、表面処
理鋼材の耐食性評価を簡便に短期間で行うことができ
る。
場合には乾燥工程と湿潤工程を繰り返す工程の温度の設
定を変えればよく、湿度が支配的環境因子である場合に
は乾燥工程と湿潤工程を繰り返す工程の湿度を変えた
り、乾燥工程と湿潤工程の時間の比率を変化させたりす
ればよい。以下、この点について図16〜図18を参照
して説明する。
標準条件であるとした乾燥工程と湿潤工程の条件を、標
準型として図16中に示した(図17中にも示されてい
る)。図16中で乾燥工程と湿潤工程の()内の数値は
各工程の時間、乾燥工程と湿潤工程を結ぶ線の両側の矢
印に付された()内の数値は前記各々の工程に移行する
ときの移行時間であり、前者はいずれも3時間、後者は
いずれも1時間であることを示している。温度、相対湿
度は縦軸、横軸に示されている。
程と湿潤工程を繰り返す工程の条件は、標準型に加えて
図17中に示されるような低温型の条件が設定される。
この条件は、前記標準型に対して温度だけが低温に設定
されており、両者の比較により温度の影響を調べること
ができる。標準型、低温型、高湿潤型(後記)とも、各
々の型における乾燥工程と湿潤工程の露点温度変動は±
5℃以内に設定される。
工程と湿潤工程を繰り返す工程の条件は、図18中に示
されるような高湿潤型の条件に設定される。図17に示
した標準型では、湿潤工程時間が3時間、乾燥工程時間
が3時間でその比は1:1であるが、図18の高湿潤型
では、湿潤工程時間が5.5時間、乾燥工程時間が0.
5時間に設定され、その比は7:1で、湿潤工程時間の
比率が高められている。両者の比較により湿潤率の影響
を調べることができる。
環境因子が1つの場合を説明したが、本発明は、支配的
環境因子が2以上の場合にも適用できる。例えば、沿岸
部で湿度が高い地方では、付着塩分量と温度の2つが支
配的環境因子となる場合もある。
タとして塗膜の膨れ幅を利用して表面処理鋼材の耐食性
評価を行っている例について説明したが、本発明におい
ては、表面処理鋼材の外観変化や白錆発生面積等に基づ
いて耐食性評価も同様にできる。
以上の場合の具体的条件を以下に例示する。
工程の試験条件を3水準に設定し、温度の影響を調べる
ための試験条件の一例を示す。図19では、上段に温
度、下段に相対湿度が示されている(以下の図20〜図
22でも同様である。)。乾燥工程、湿潤工程の各工程
の具体的な条件を表2に示す。
工程の試験条件を3水準に設定し、相対湿度の影響を調
べるための試験条件の一例を示す。乾燥工程、湿潤工程
の各工程の具体的な条件を表3に示す。
工程の試験条件を3水準に設定し、露点湿度の影響を調
べるための試験条件の一例を示す。乾燥工程、湿潤工程
の各工程の具体的な条件を表4に示す。
工程の試験条件を3水準に設定し、湿潤率(湿潤時間の
割合)の影響を調べるための試験条件の一例を示す。乾
燥工程、湿潤工程の各工程の具体的な条件を表5に示
す。
おいては支配的環境因子を求める過程について説明した
が、例えば或る地域において表面処理鋼材の支配的環境
因子を1度求めてしまえば、次回以降においてほぼ同一
の条件で支配的環境因子を求める場合には、先に求めら
れた支配的環境因子を既定のものとして扱うことができ
る。そのような場合には、図7の処理(S22)までを
省略することができる。
おいては表面処理鋼材の中で塗装鋼材の耐食性評価等に
ついて説明したが、本願発明の表面処理鋼材は、塗装鋼
材に限定されず、化成処理鋼材及びめっき処理鋼材も含
まれる。また、本発明は腐食環境下で使用される耐候性
鋼材などの鋼材、非鉄金属材料などの金属材について適
用可能である。
処理鋼材及びめっき処理鋼材の経年変化を示した説明図
である。塗装鋼材20は、同図(A)に示されるよう
に、鉄30の上にめっき層31、化成処理層32及び塗
装膜33が順次形成されたものである。塗装膜33はめ
っき層31などより耐食性が高いので、塗装膜33が経
年変化する前に、めっき層31が経年変化し、その切断
端部は酸化して白錆35となり、その部位は膨張して塗
装膜33の切断端部が膨れ上がる。その膨れ上がった塗
装膜33の端部からの幅Wを膨れ幅といい、腐食の程度
を示すパラメータとなる。また、化成処理鋼材21は、
同図(B)に示されるように、鉄30の上にめっき層3
1及び化成処理層32が順次形成されたものである。化
成処理層32は耐食性が低いので腐食してめっき層31
が露出すると、めっき層31が酸化して白錆36とな
る。また、めっき処理鋼材22は、同図(C)に示され
るように、鉄30の上にめっき層31が形成されたもの
である。めっき層31が酸化して白錆36となり、ま
た、めっき層31が剥がれると鉄30が酸化して赤錆3
7が発生する。
き処理鋼材22は、それぞれ上記のようにして経年変化
するので、その外観寿命は、 塗装鋼材の寿命>化成処理鋼材の寿命>めっき処理鋼材
の寿命 という関係にある。本発明は、寿命が長い鋼材の寿命予
測に適用した場合に有用であるから、特に、化成処理鋼
材及び塗装鋼材に適用した場合にその有用性が顕著なも
のとなる。
配的環境因子を求め、該支配的環境因子を変化させて腐
食促進試験を行い、腐食促進試験結果に基づき、実環境
で使用される表面処理鋼材の耐食性を評価した。基準材
の耐食性と環境データの対応関係に基づいてグループ化
されたデータベースを備え、支配的環境因子を求め、該
支配的環境因子を変化させて腐食促進試験を行い、腐食
促進試験結果とグループ化されたデータベースとの相関
に基づき、腐食促進試験結果をデータベースに追加し、
製品が使用される環境を測定し、その使用環境が前記デ
ータベースのどのグループに属するかを求めることで、
実環境で使用される表面処理鋼材の耐食性を評価するこ
ともできる。以下、この方法について説明する。
係る表面処理鋼材の耐食寿命予測方法に係る処理過程を
示すフローチャートであり、図24は耐食性データを収
集するまでの過程を示し、図25はその耐食性データを
利用して材料を製造・販売をするまでの過程を示してい
る。本実施形態7においては、例えば家電製品に実際に
使用した実績のない材料(但し、一般的なデータは保有
している)を家電製品に適用した場合の各部位について
耐食寿命を予測する例について説明する。
を調査(試験)する。この測定方法は上記実施形態3と
同様である。
を行う。腐食環境因子としては、温度、湿度、付着塩分
量等が挙げられる。温度は温度計、湿度は湿度計を用い
て測定する。付着塩分量の測定は、例えば鋼材表面を清
浄な脱脂綿を蒸留水で濡らして鋼材表面を拭き取り、そ
の脱脂綿を蒸留水に浸漬して溶液中に溶け出した塩化物
イオン濃度を、イオンクロマトグラフィー装置を用いて
分析する。その濃度を表面に付着した付着塩分量に換算
する。
腐食環境因子の分類分けを行う。ここでは、腐食量に基
づいて腐食環境因子を分類する。図26はこのときに分
類分けの説明図である。図26の例においては腐食量S
1〜S5に応じて腐食環境因子(又はその組み合わせ)
をC1〜C5に分類している。即ち、基準材料の腐食量
S1〜S5に対してその原因となる腐食環境因子(又は
その組み合わせ)をC1〜C5(環境等級)に分類して
いる。
を示した説明図である。例えば腐食環境の分類C1(腐
食量〜S1)についてみると、温度が〜T1、相対湿度
が〜H1、付着塩分量が〜CL1の例が示されている
が、分類C1に対応した腐食量をもたらす腐食環境因子
の組み合わせは多数存在する。このことは分類C2〜C
5においても同様である。
的環境因子を変化させて腐食促進試験を行い、腐食促進
試験結果とグループ化されたデータベースとの相関に基
づき、腐食促進試験結果をデータベースに追加する。腐
食促進試験による耐食性評価については実施形態3と同
様である。腐食促進試験結果とグループ化されたデータ
ベースとの相関を求める工程については、まず実施形態
3と同様の方法により基準材料(従来材)について腐食
促進試験法と実機の耐食性データベースとの比較により
相関を求める。更に、基準材料のグループ化されたデー
タベースの腐食量の範囲と、前記腐食促進試験と実機の
相関から、新規材のグループ化されたデータベースの腐
食量の範囲を求める。
に基づいて整理された材料A〜Dのデータ(腐食量)の
構成例を示した図である。ここでは、例えば3年、5
年、10年の各年についての、腐食環境の分類と腐食量
とが関係付けられたデータ示されている。これらのデー
タは、同一腐食環境(同一の環境等級)での腐食速度情
報を形成することになる。
10年)を整理して各材料A〜Dの腐食量の経年変化を
求める。即ち、図27のデータを上記の(1)式に適用
してそれぞれの材料についての定数a、bを求めること
により、分類C1〜C5に対応した使用年数と腐食量と
の関係を求める。図29は例えば材料Aについての分類
C1〜C5に対応した使用年数と腐食量との関係(腐食
速度情報)を示した特性図である。材料B〜Dについて
も同様にして求められる。これらのデータも耐食性デー
タベースには格納される。
とは、製品の構造、製品の寿命設計(耐用年数、リサイ
クル、リユース等)、要求性能、外観品質、コスト等が
ある。
を設定する。この環境条件としては例えば腐食環境(地
域、場所、部位等)がある。
品の使用される典型的な室内環境に製品又はその模造品
を置いて、製品に温度計と湿度計を取り付け、実際に使
用している状況での環境計測を行う。比較のために、同
時に使用場所である室内の計測も実施するのが望まし
い。例えば1年間の計測を実施して、平均温度と平均相
対湿度を求める。
る。家電製品例えばプリンタの部位1(背板外面)、部
位2(背板内面)、部位3(用紙カセット底板)、部位
4(底板内側)、部位5(底板外側)及び室内について
の平均温度、平均相対湿度及び付着塩分量をそれぞれ計
測している。
環境データの提示があった場合、耐蝕性データベースに
腐食環境データが既にある場合、又は気象データ等から
予測できる場合には、省略することができる。
各部位についての腐食環境因子の測定値を図27の該当
する主要腐食因子に当てはめて、その主要腐食因子の属
する分類(C1〜C5)を見い出す。分類が分かれば、
図29の特性から材料Aについての腐食量の経年変化が
分かる。また、同様にして材料B〜Dについての腐食量
の経年変化も分かる。これらのデータも耐食性データベ
ースに格納される。
処理から材料A〜Dの経年変化が分かると、所定の腐食
量を閾値として、その材料の寿命を予測する。
ャートである。 (S21a)寿命予測した材料の中に製品条件を満たし
たものがあるかどうかを検討する。 (S21b)寿命予測した材料の中に製品条件を満たし
たものがある場合には、他の要求性能を検討する。例え
ばコスト、加工性、意匠、対指紋性等について検討す
る。 (S21c)上記の他の要求性能を満たしたものがある
かどうか検討する。 (S21d)上記の他の要求性能を満たしたものがある
場合には、その検討結果に基づいて材料を選定する(特
に候補となるものが2以上ある場合)。
いて寿命予測した材料の中に製品条件を満たしたものが
ない場合には、製造実績のある全ての材料(新規材を含
む)を検討したかどうかを検討する。 (S21f)上記の検討(S21e)において、製造実
績のある全ての材料(新規材を含む)を検討していない
という判断をした場合には、材料の見直しを行って例え
ばまだ寿命予測を行っていない材料D〜Hについて、材
料の寿命予測をする。勿論、この材料D〜Hについても
図28のデータを構成することとなる元データがあるも
のとする。
いて、製造実績のある全ての材料(新規材を含む)を検
討しているという判断をした場合には、新規材料の設計
(製品条件提示元との協議を含む)をすることになる。 (S21h)上記の検討(S21c)において他の要求
性能を満たしたものが無いという判断をした場合には、
製造実績のある全ての材料(新規材を含む)を検討した
かどうかを検討する。
いて製造実績のある全ての材料(新規材を含む)を検討
していないという判断をした場合には、製品設計の見直
し(製品条件提示元との協議を含む)をして、上記の製
品条件の提示の処理に移行する。また、上記の検討(S
21h)において製造実績のある全ての材料(新規材を
含む)を検討したという判断をした場合には、新規材料
の設計(製品条件提示元との協議を含む)をすることに
なる(S21g)。
例えば寿命予測対象となった全ての鋼材が耐用年数を満
たさないような判断があった場合には、予測対象となっ
た鋼材よりも明かに耐食性が高いとわかっている表面処
理鋼材を選定してもよい。同系統の鋼材であればある程
度の対応関係がつけられるので、例えば最も寿命が長い
と予測された鋼材と同系統かつ高耐食性の鋼材を選定す
ればよい。
g)には、例えば或る鋼材にマイナーな設計修正を行え
ば耐食性の向上程度が予測がつけられる場合にはそのこ
とを利用する。寿命予測対象となった鋼材の化成処理付
着量を変更するとか、化成処理の種類を変えるとか、め
っき付着量を変更する等が考えられる。なお、本発明に
おいては、表面処理鋼材の表面処理層及び/又は下地の
鋼材の材料選択、材料選定、材料設計の何れも設計とい
う概念に含まれるものとする。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 (実施例1)図31は上述の実施形態3の図7の処理
(S21)により得られた、或る地域の製品の一部位に
使用された塗装鋼材Aの膨れ幅の経年変化を示す特性図
である。ここでは、使用年数が1年乃至10年のデータ
が示されている。このようなデータが上記図7の処理
(S22)に多数利用されることになる。
境因子を決定する際に求められた決定係数を示したもの
であり、使用年数5年の決定係数がそれぞれ示されてい
る。表7から、温度、湿度及び付着塩分量の各決定係数
の内、付着塩分量の決定係数が最も高いため、この製品
における塗装鋼材の支配的環境因子は付着塩分量である
として決定される。図32に使用年数5年の塗装鋼材の
膨れ幅と付着塩分量の関係を示す。付着塩分量の対数と
塗膜の膨れ幅の対数は良好な直線関係があることが分か
る。
水準に設定した腐食促進試験の試験条件を示す図であ
る。塩分付着方法として10分間の塩水浸漬を週2回行
い、使用する塩水は人工海水を希釈して準備した。人工
海水の塩水濃度(質量%)は3%、0.3%、0.03
%の3水準である。なお、予備試験の結果、各塩分濃度
に浸漬した後の付着塩分量はそれぞれ、0.6、0.0
6、0.006g/m2であった。また、乾燥工程と湿
潤工程を繰り返す工程は露点温度一定条件として、図3
3の条件を設定し、乾燥と湿潤の間には1時間の移行時
間を設定した。
試験(塩水濃度3%:付着塩分量0.6g/m2)によ
り得られた塗装鋼材A、B、Cの膨れ幅と試験時間との
関係を示した特性図である。このようなデータが試験条
件毎に作成される。ここで塗装鋼材B、Cは実機に使用
された実績はなく、実機のデータは得られていない。
B、Cの膨れ幅と付着塩分量の関係を示した図である。
付着塩分量の対数と塗膜の膨れ幅の対数は良好な直線関
係があることが分かる。そこで、付着塩分量に対応した
膨れ幅を求めることができ、例えば塩分付着量が0.1
g/m2における塗装鋼材A、B、Cの膨れ幅はそれぞ
れ、0.9、1.7、0.5mmである。ここで、腐食
速度が小さく評価に時間がかかる付着塩分量の少ない範
囲も直線を外挿することができ、例えば塩分付着量が
0.001g/m2における塗装鋼材A、B、Cの膨れ
幅はそれぞれ、0.02、0.05、0.1mmであ
る。このようなデータが試験期間14日、56日につい
ても作成され、付着塩分量と塗装鋼材の膨れ幅の関係を
整理して、付着塩分量毎に塗装鋼材の膨れ幅の経時変化
を予測することができる。図36は、付着塩分量0.1
g/m2における塗装鋼材A、B、Cの膨れ幅の経時変
化を予測した特性図である。
g/m2における実機の膨れ幅の経時変化と、図36に
おける鋼材Aの膨れ幅の経時変化を比較した。前記
(3)式により、試験期間(独立変数)T、腐食量(従
属係数)Yについてそれぞれの対数をとって、線形モデ
ルに変換して回帰分析を行い、定数α、βを求めた。そ
の結果を表8に示す。両者のβの値が同じなので、腐食
促進試験と実機との間に相関が認められた。
試験の結果を換算し付着塩分量と塗装鋼材の膨れ幅との
関係を予測した。図37は、使用年数5年の付着塩分量
と塗装鋼材の膨れ幅との関係を示した特性図であり、こ
れは上述の図8に対応している。このようなデータが2
年後、7年後についても作成され、上記の処理(S2
2)に利用されることになる。
装鋼材の膨れ幅との関係から、塗装鋼材の膨れ幅の経時
変化を予測した。一例として図38に付着塩分量が0.
1g/m2における結果を示す。ここで、塗装鋼材の膨れ
幅が3mmに達したときを寿命とする場合には、図37
より付着塩分量0.1g/m2における鋼材Aは14年
程度、鋼材Bは8年程度、鋼材Cは30年程度の寿命が
あるという予測が可能となっている。このように、実機
への使用実績のない材料であっても、腐食促進試験を用
いて寿命予測を行うことができる。
る製品の或る部位に使用された化成処理鋼材Aの白さび
発生期間(日数)と付着塩分量との関係を示したもので
ある。このようなデータが上記の処理(S22)に多数
利用されることになる。そして、下記(8)式および
(9)式を用いて、環境因子である塩分付着量(独立変
数)X(g/m2)、白さび発生日数(従属係数)T
(day)についてそれぞれの対数をとって、線形モデ
ルに変換して回帰分析を行い、定数a、b、決定係数R
2を求めた。その結果、a=2.59、b=−0.33
5、R2=0.938であった。 logY=a+blogT …(8)
関が高いことがわかる。そこで、実施例1と同じ試験条
件で、3水準の塩分量を4水準に変更して腐食促進試験
を行い、化成処理鋼材の耐食性評価を行った。ここで、
人工海水の塩水濃度(質量%)は3%、0.3%、0.
03%、0.003%の4水準である。なお、予備試験
の結果、各塩分濃度に浸漬した後の付着塩分量はそれぞ
れ、0.6、0.06、0.006、0.0006g/
m2であった。
B、Cの白さび発生日数との関係を示した図である。試
験期間は60日まで実施しており、化成処理鋼材Cにつ
いては塩分付着量0.0006g/m2の条件では60
日間で白錆が発生していない。
である付着塩分量(独立変数)X(g/m2)、白さび
発生日数(従属係数)T(day)についてそれぞれの
対数をとって、線形モデルに変換して回帰分析を行っ
た。ここで、定数bは前記(10)式の値を使用し、定
数aと決定係数R2を求めた。その結果、a=0.58
4、R2=0.960であった。
機との間に相関が認められ、この腐食試験条件は妥当で
あると判断された。また、腐食促進試験の白さび発生時
間と実機との白さび発生時間の比率は、1:102であ
った。
因子である付着塩分量(独立変数)X(g/m2)、白
さび発生日数(従属係数)T(day)についてそれぞ
れの対数をとって、線形モデルに変換して回帰分析を行
い、定数a、bを求めた。ここで、化成処理鋼材Cにつ
いては塩分付着量0.0006g/m2の条件では60
日間で白錆が発生していないので、付着塩分量の多い条
件の結果(3点)に基づいて白さび発生時間を外挿して
分析した。 化成処理鋼材B: logT=0.286−0.367logX 化成処理鋼材C: logT=0.788−0.419logX さらに、化成処理鋼材Aについて、腐食促進試験の白さ
び発生時間と実機との白さび発生時間の比率(1:10
2)に基づいて、化成処理鋼材B、Cの実機における白
さび発生時間と付着塩分量の関係を予測した結果を図4
1に、予測式を下記に示す。 化成処理鋼材B: logT=0.286−0.367logX 化成処理鋼材C: logT=0.788−0.419logX 以上の結果から、対象となる環境の付着塩分量を0.
1、0.005、0.0005g/m2とした時の寿命
(白さび発生年数)を表9に示す。実機における腐食寿
命を定量的に予測することができた。
室外機の腐食実態調査を行った。エアコン室外機の塗膜
膨れ幅は海岸からの距離(離岸距離)との相関があり、
環境因子として付着塩分量が多いほど塗膜膨れ幅が大き
くなることが分かった。また、この地域における環境計
測を行い、一日の温度と相対湿度の変化を調べた。
試験を実施した。塩分付着方法として10分間の塩水浸
漬を週2回行い、使用する塩水は人工海水を希釈して準
備した。人工海水の塩水濃度(重量%)は3%、0.3
%、0.03%、0.003%の4水準である。なお、
予備試験の結果、各塩分濃度に浸漬した後の付着塩分量
はそれぞれ、0.6、0.06、0.006、0.00
06g/m2であった。また、乾燥と湿潤を繰り返す工
程は、環境計測の結果を参考にして、表10に示す露点
温度一定条件を設定した。
装鋼材Bについて腐食促進試験を行い、実施例1と同様
の方法で実機における付着塩分量と塗装鋼材の膨れ幅と
の関係を予測した。図42は、使用年数10年の付着塩
分量と塗装鋼材の膨れ幅との関係を示した特性図であ
る。ここでこの地域の腐食環境の分類は、塗装鋼材Aの
腐食量に基づいて表11に示すように付着塩分量に応じ
て4つの腐食環境に分類されている。図38の付着塩分
量と塗装鋼材の膨れ幅の関係から、各環境分類における
塗装鋼材Bの膨れ幅は表11のように分類される。
年、15年というように複数年について作成されてお
り、環境分類毎に塗装鋼材の膨れ幅の経時変化を予測す
ることができる。また、腐食量のしきい値が決まれば、
腐食寿命を求めることができる。
ン室外機の腐食実態調査を行った。エアコン室外機の塗
膜膨れ幅は海岸からの距離(離岸距離)との相関があ
り、環境因子として付着塩分量が多いほど塗膜膨れ幅が
大きくなることが分かり、二つの地域で付着塩分量と塗
膜膨れ幅の関係が異なることが分かった。また、この地
域における環境計測を行い、一日の温度と相対湿度の変
化を調べた結果、環境因子として温度が高いほど塗膜膨
れ幅が大きいことが分かった。
水準に設定した腐食促進試験を行った。塩分付着方法と
して10分間の塩水浸漬を週2回行い、使用する塩水は
人工海水を希釈して準備した。人工海水の塩水濃度(重
量%)は3%、0.3%、0.03%、0.003%の
4水準である。なお、予備試験の結果、各塩分濃度に浸
漬した後の付着塩分量はそれぞれ、0.6、0.06、
0.006、0.0006g/m2であった。また、乾
燥と湿潤を繰り返す工程は、環境計測の結果を参考にし
て、表12に示す露点温度一定条件を3水準設定した。
装鋼材Bについて腐食促進試験を行い、実施例1と同様
の方法で実機における付着塩分量と塗装鋼材の膨れ幅と
の関係を予測した。図43は、使用年数10年の付着塩
分量と塗装鋼材Bの膨れ幅との関係を示した特性図であ
る。図43には、3種類の乾燥と湿潤を繰り返す工程の
露点条件の結果がプロットしてある。図44は、図43
の結果に基づいて、使用年数10年、付着塩分量が0.
01g/m2における平均露点温度と塗装鋼材Bの膨れ
幅の関係を示した特性図である。平均露点温度の計測値
から、塗装鋼材Bの膨れ幅を予測することができる。
年、15年というように複数年について作成されてお
り、付着塩分量と平均露点温度別に塗装鋼材の膨れ幅の
経時変化を予測することができる。また、腐食量のしき
い値が決まれば、腐食寿命を求めることができる。
腐食実態調査を行った。洗濯機における付着塩分量はほ
ぼ一定であり、洗濯機の塗膜膨れ幅と付着塩分量の関係
は認められなかった。また、洗濯機の使用場所における
環境計測を行い、一日の温度と相対湿度の変化を調べ
た。その結果、環境因子として湿潤が長いほど塗膜膨れ
幅が大きいことが分かった。
の割合(湿潤率)を3水準に設定した腐食促進試験を行
った。塩分付着方法として10分間の塩水浸漬を週2回
行い、使用する塩水は人工海水を希釈して準備した。人
工海水の塩水濃度(重量%)は3%、0.3%、0.0
3%、0.003%の4水準である。なお、予備試験の
結果、各塩分濃度に浸漬した後の付着塩分量はそれぞ
れ、0.6、0.06、0.006、0.0006g/
m2であった。また、乾燥と湿潤を繰り返す工程は、環
境計測の結果を参考にして、表13に示す露点温度一定
条件を3水準設定した。
装鋼材Bについて腐食促進試験を行い、実施例1と同様
の方法で実機における付着塩分量と塗装鋼材の膨れ幅と
の関係を予測した。図45は、使用年数10年の付着塩
分量と塗装鋼材Bの膨れ幅との関係を示した特性図であ
る。図45には、湿潤時間の比率について3種類の結果
がプロットしてある。
年数10年、付着塩分量が0.001g/m2における
乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の比と塗装鋼材Bの膨
れ幅の関係を示した特性図である。湿潤時間の比率の計
測値から、塗装鋼材Bの膨れ幅を予測することができ
る。
年、15年というように複数年について作成されてお
り、付着塩分量と乾燥時間と湿潤時間の比から塗装鋼材
の膨れ幅の経時変化を予測することができる。また、腐
食量のしきい値が決まれば、腐食寿命を求めることがで
きる。
る製品の支配的環境因子を求め、支配的環境因子を変化
させた腐食促進試験を実施し、表面処理鋼材の耐食性に
及ぼす支配的環境因子の影響を評価するようにしたの
で、材料の適用可能範囲を明らかにすることができ、短
期間の試験で、且つ適切な表面処理鋼材の耐食性評価が
可能になっている。なお、本発明は、家電製品等の部材
の設計に特に有効な発明である。
試験工程を示す図である。
腐食促進試験法の或る試験期間における付着塩分量と腐
食量の関係を示した特性図である。
cを設定して腐食促進試験を行ったときの腐食量の経時
変化を示した模式図である。
る付着塩分量と腐食量の関係を示した模式図である。
腐食量の経時変化を示した模式図である。
付着塩分量と腐食寿命の関係を示した特性図である。
性評価方法、表面処理鋼材の設計方法及び表面処理鋼材
の製造方法の処理過程を示したフローチャートである。
と腐食量との関係を示した特性図である。
湿潤工程の条件を説明する図である。
(23)により得られた試験時間(試験日数)と腐食量
(膨れ幅)との関係を概念的に示した特性図である。
験期間における支配的環境因子と腐食量との関係を概念
的に示した特性図である。
い値に基づいて支配的環境因子と腐食寿命との関係を概
念的に示した特性図である。
年変化(実機)及び従来材の腐食促進試験の評価結果を
示した特性図で、(A)は腐食量の経年変化(実機)、
(B)は腐食促進試験の評価結果を示す。
の腐食量の経年変化を示した特性図で、(A)は新規材
の腐食促進試験の評価結果を示し、(B)は(D)式の
計算結果を示す。
示したフローチャートである。
る図である。
と湿潤工程を繰り返す工程の条件を説明する図である。
と湿潤工程を繰り返す工程の条件を示す図である。
件を3水準に設定し、温度の影響を調べるための試験条
件の一例を示す図である。
件を3水準に設定し、相対湿度の影響を調べるための試
験条件の一例を示す図である。
件を3水準に設定し、露点湿度の影響を調べるための試
験条件の一例を示す図である。
件を3水準に設定し、湿潤率(湿潤時間の割合)の影響
を調べるための試験条件の一例を示す図である。
の経年変化を示した説明図である。
食寿命予測方法の処理過程を示したフローチャート(そ
の1)である。
食寿命予測方法の処理過程を示したフローチャート(そ
の2)である。
(又はその組み合わせ)の分類(C1〜C5)の例を示
す説明図である。
料A〜Dのデータ(腐食量)の構成例を示した図であ
る。
した使用年数と腐食量との関係を示した特性図である。
ーチャートである。
地域の製品の一部位に使用された塗装鋼材Aの膨れ幅の
経年変化を示す特性図である。
量の関係を示す特性図である。
量を4水準に設定した腐食促進試験の試験条件を示す図
である。
度3%:付着塩分量0.6g/m 2)により得られた塗
装鋼材A、B、Cの膨れ幅と試験時間との関係を示した
特性図である。
幅と付着塩分量の関係を示した図である。
A、B、Cの膨れ幅の経時変化を予測した特性図であ
る。
幅との関係を示した特性図である。
の膨れ幅の経時変化を予測した図である。
れた化成処理鋼材Aの白さび発生期間(日数)と付着塩
分量との関係を示した特性図である。
び発生日数との関係を示した特性図である。
び発生時間と付着塩分量の関係を予測した結果を示した
特性図である。
れ幅との関係を示した特性図である。
膨れ幅との関係を示した特性図である。
付着塩分量が0.01g/m2における平均露点温度と
塗装鋼材Bの膨れ幅の関係を示した特性図である。
膨れ幅との関係を示した特性図である。
付着塩分量が0.001g/m2における乾燥工程の時
間と湿潤工程の時間の比と塗装鋼材Bの膨れ幅の関係を
示した特性図である。
Claims (24)
- 【請求項1】 下記(A)の工程と下記(B)の工程と
からなる工程を1乃至複数回繰り返えして耐食性を評価
することを特徴とする金属材の耐食性評価方法。(A)
金属材の表面に塩化物イオンを含む塩分を付着させる工
程。 (B)金属材に温度と相対湿度をステップ状に変化させ
て設定した乾燥工程と湿潤工程を行うことを1サイクル
とし、このサイクルを1乃至複数回行う工程。 - 【請求項2】 前記(A)の工程の時間は10分以内で
あることを特徴とする請求項1に記載の金属材の耐食性
評価方法。 - 【請求項3】 前記(B)の工程は、乾燥工程と湿潤工
程の露点変動が±5℃以内に設定されることを特徴とす
る請求項1又は2に記載の金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項4】 前記(B)の工程は、乾燥工程時間≧湿
潤工程時間、湿潤工程時間は8時間以内、且つ湿潤工程
の相対湿度は80〜96%の範囲内に設定されることを
特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の金属材
の耐食性評価方法。 - 【請求項5】 前記(A)の工程で金属材の表面に付着
させる塩化物イオンを含む塩分の付着量を2水準以上設
定し、前記で設定した各水準毎に請求項1〜4のいずれ
かの項に記載の方法で金属材の耐食性を評価することを
特徴とする金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項6】 前記(B)の工程の乾燥工程の条件と湿
潤工程の条件の組み合わせを2種類以上設定し、前記で
設定した前記各組み合わせ種類毎に請求項1〜4のいず
れかの項に記載の方法で金属材の耐食性を評価すること
を特徴とする金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項7】 下記(C)で設定された各水準と下記
(D)で設定された各組み合わせ種類を組み合わせた条
件毎に又は前記で組み合わせた条件のうちから選んだ複
数の条件で、請求項1〜4のいずれかの項に記載の方法
で金属材の耐食性を評価することを特徴とする金属材の
耐食性評価方法。 (C)前記(A)の工程で金属材の表面に付着させる塩
化物イオンを含む塩分の付着量を2水準以上設定するこ
と。 (D)前記(B)の工程の乾燥工程の条件と湿潤工程の
条件の組み合わせを2種類以上設定すること。 - 【請求項8】 請求項6又は7において、乾燥工程の条
件と湿潤工程の条件の組み合わせを2水準以上設定する
のは、乾燥工程と湿潤工程の露点条件を2水準以上設定
することであることを特徴と金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項9】 請求項6又は7において、乾燥工程の条
件と湿潤工程の条件の組み合わせを2水準以上設定する
のは、乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の組み合わせを
2水準以上設定することであることを特徴と金属材の耐
食性評価方法。 - 【請求項10】 請求項6又は7において、乾燥工程の
条件と湿潤工程の条件の組み合わせを2水準以上設定す
るのは、下記(E)と下記(F)を組み合わせてなるも
のであることを特徴とする金属材の耐食性評価方法。 (E)乾燥工程と湿潤工程の露点条件を2水準以上設定
するもの。 (F)乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の組み合わせを
2水準以上設定するもの。 - 【請求項11】 請求項9又は10において、乾燥工程
の時間と湿潤工程の時間の組み合わせを2水準以上設定
するのは、乾燥工程の時間と湿潤工程の時間の比(乾燥
工程時間/湿潤工程時間)を2水準以上設定するもので
あることを特徴とする金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項12】 請求項5又は7に記載の方法で評価し
た耐食性に基づき、請求項5又は7で設定した塩化物イ
オンを含む塩分の付着量範囲を少ない側に外れる領域に
おける耐食性を外挿して評価することを特徴とする金属
材の耐食性評価方法。 - 【請求項13】 請求項8又は10に記載の方法で評価
した耐食性に基づき、請求項8又は10で設定した露点
範囲を低温側に外れる領域における耐食性を外挿して評
価することを特徴とする金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項14】 請求項6、9〜11のいずれかの項に
記載の方法で評価した耐食性に基づき、請求項6、9〜
11のいずれかの項で設定した乾燥工程の時間と湿潤工
程の時間の比(乾燥工程時間/湿潤工程時間)の範囲を
小さい側に外れる領域における耐食性を外挿して評価す
ることを特徴とする金属材の耐食性評価方法。 - 【請求項15】 製品対象となる実構造物または実構造
物を模擬した構造物(以下、実構造物等)の所定の1ま
たは複数の位置における環境計測を行う第1の工程と、 前記環境計測の計測値に基づいて、前記塩化物イオンを
含む塩分の量、前記乾燥工程と湿潤工程における温度条
件と湿度条件、及び、露点を決定する第2の工程と、 前記第2の工程で決定した条件に基づいて、請求項1〜
14のいずれかの項に記載の金属材の耐食性評価方法に
より腐食促進試験を行い、前記実構造物等の前記1また
は複数の位置における金属材の耐食性を評価する第3の
工程と、を有することを特徴とする金属材の腐食寿命予
測方法。 - 【請求項16】 基準材の耐食性と環境データの対応関
係に基づいてグループ化されたデータベースを備え、 製品対象となる実構造物等の1または複数の位置におけ
る使用環境を測定する第1の工程と、 前記実構造物等の使用環境が前記データベースのどのグ
ループに属するかを求めて、そのグループに基づいて決
定した請求項1〜14のいずれかの項に記載の耐食性評
価方法により腐食促進試験を行う第2の工程と、 前記腐食促進試験の結果に基づき前記実構造物等の前記
1または複数の位置における金属材の耐食性を評価する
第3の工程と、を有することを特徴とする金属材の腐食
寿命予測方法。 - 【請求項17】 製品対象となる実構造物等の使用環境
に対応した条件で金属材の初期腐食量を求める工程と、 請求項15の第2の工程または請求項16の第2の工程
で決定した金属材の耐食性評価方法により金属材の腐食
促進試験を行う工程と、 前記金属材の初期腐食量及び前記腐食促進試験の結果に
基づいて、前記金属材の腐食量の経年変化を求める工程
と、を有することを特徴とする金属材の腐食寿命予測方
法。 - 【請求項18】 金属材の腐食促進試験の評価結果と、
前記金属材の既知の腐食量の経年変化とに基づいて前記
腐食促進試験の試験条件を評価することを特徴とする請
求項15〜17のいずれかの項に記載の金属材の腐食寿
命予測方法。 - 【請求項19】 請求項15〜18のいずれかの項に記
載の方法で予測された金属材の腐食量の経時変化に基づ
いて耐食寿命を求めることを特徴とする金属材の腐食寿
命予測方法。 - 【請求項20】 請求項15〜19のいずれかに記載の
金属材の寿命予測方法により寿命が予測された金属であ
って、実機等の各部位の腐食の進行を予測した際のデー
タが添付されることを特徴とする金属材。 - 【請求項21】 前記データ又はそれを示す記号が金属
材に付記されてなることを特徴とする請求項20に記載
の金属材。 - 【請求項22】 前記データ又はそれに関連するデータ
が電子情報として納入先に送付されることを特徴とする
請求項20又は21に記載の金属材。 - 【請求項23】 請求項15〜19のいずれかの項に記
載の金属材の寿命予測方法により腐食の進行が予測され
た1以上の金属材から選択し、又は、前記1以上の金属
材における腐食進行の予測結果に基づいて腐食進行の予
測をしなかった金属材から選択し若しくは新たな金属材
を設計することにより、製品対象となる実構造物に適用
するために金属材を選定することを特徴とする金属材の
設計方法。 - 【請求項24】 請求項23に記載の金属材の設計方法
により設計された金属材を製造することを特徴とする金
属材の製造方法。
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