JP7006718B2 - 腐食量予測方法及び装置ならびにこれを用いた鋼材選定方法 - Google Patents
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Description
[1] 測定期間の異なる複数の腐食量データを用いて、前記測定期間よりも長期の暴露期間の腐食量予測値を出力する金属材料の腐食量予測方法であって、
暴露期間に対する腐食量を表す腐食予測関数を、前記測定期間の異なる複数の腐食量データ毎にそれぞれ導出し、
導出した複数の前記腐食予測関数毎に、予測する暴露期間の腐食量をそれぞれ算出し、
算出した複数の前記予測する暴露期間の腐食量を用いて、前記予測する暴露期間の腐食量の変動を表す予測変動関数を導出し、
導出した前記予測変動関数での前記予測する暴露期間の腐食量を腐食量予測値として出力する
ことを特徴とする腐食量予測方法。
[2] 前記腐食予測関数Fcは、暴露期間をX、係数をm、nとしたとき、Fc=mXnで表されるものであり、
異なる複数の腐食量データ毎にそれぞれ前記腐食予測関数Fcの前記係数m、nを求めることを特徴とする[1]に記載の腐食量予測方法。
[3] 前記予測変動関数Fpは、前記暴露期間をX、係数をa、b、cとしたとき、Fp=aXb+cで表される漸近曲線であり、
複数の前記予測する暴露期間の腐食量を用いて、前記予測変動関数Fpの係数a、b、cを求めることを特徴とする[1]または[2]に記載の腐食量予測方法。
[4] 前記腐食量データは、腐食による金属断面の減少量に基づく金属の電気抵抗の変化を用いて測定されたことを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載の腐食量予測方法。
[5] 前記測定期間が、腐食環境の変動サイクルに合わせて設定されることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の腐食量予測方法。
[6] [1]から[5]のいずれかに記載の腐食量予測方法を用いて複数の金属材料毎にそれぞれ出力し、複数の金属材料毎の前記腐食量予測値に基づき使用する金属材料を選定する
ことを特徴とする鋼材選定方法。
[7] 測定期間の異なる複数の腐食量データを用いて、前記測定期間よりも長期の暴露期間の腐食量予測値を出力する金属材料の腐食量予測装置であって、
暴露期間に対する腐食量を表す腐食予測関数を、前記測定期間の異なる複数の腐食量データ毎にそれぞれ導出する腐食関数導出部と、
前記腐食関数導出部により導出された複数の前記腐食予測関数毎に、予測する暴露期間の腐食量をそれぞれ算出する腐食量予測部と、
前記腐食量予測部において算出された複数の前記予測する暴露期間の腐食量を用いて、前記予測する暴露期間の腐食量の変動を表す予測変動関数を導出する変動関数導出部と、
前記変動関数導出部により導出された前記予測変動関数での前記予測する暴露期間の腐食量を腐食量予測値として出力する予測出力部と、
備えることを特徴とする腐食量予測装置。
各々の金属材料に対し、腐食試験を行い、腐食試験開始からの時間とその時間における腐食量とが測定される。腐食試験は、腐食予測対象である金属材料と類似または同一の環境での暴露試験とすることが、最も好適である。腐食予測の目的が、屋外環境に設置されている鋼構造物の長時間経過後における腐食量の把握の場合には、正確な予測が可能となるからである。但し、試験材料の腐食量と試験開始からの時間とのデータが得られるのであれば、他の試験方法でもよい。必要に応じて、他の公知の試験方法(各種腐食促進試験、各種ガス腐食試験、各種耐食性試験および各種耐候性試験等)からも選択できる。
図3は、腐食量データを取得するための腐食試験装置の一例を示す模式図であり、図4は、図3の腐食試験装置のA-A断面を示す断面図である。図3及び図4に示すように、腐食試験装置1は、電気抵抗式の腐食センサを用いたものであり、任意の環境に暴露されるセンサ部11と、センサ部11が暴露される任意の環境から遮断されている参照部21とを有する。センサ部11と参照部21とは同じ金属材料からなっている。
CD:腐食量(腐食深さ)[μm]
tinit:センサ部11の当初厚さ[μm]
Rref_init:参照部21の初期状態(X=0)の電気抵抗値[Ω]
Rsens_init:センサ部11の初期状態(X=0)の電気抵抗値[Ω]
Rref:参照部21の測定期間Xの電気抵抗値[Ω]
Rsens:センサ部11の測定期間Xの電気抵抗値[Ω]
図1の腐食量予測装置100は、上記腐食試験装置1において測定された複数の腐食量データCDを用いて、実際の測定期間よりも長期の暴露期間の腐食量を腐食量予測値CPPとして出力するものであって、データ取得部101、腐食関数導出部102、腐食量予測部103、変動関数導出部104、予測出力部105等を有する。
橋梁Aにおいて、ワッペン試験による暴露試験と電気抵抗式の腐食センサを用いた腐食量のモニタリングを行った。橋梁Aでは最長17年のワッペン試験結果があるため、そこまで期間のデータを用い、どの程度短期で17年目の腐食量を精度良く予測可能か比較を行った。ワッペン試験片はJIS G 3114で規格化されている市販の溶接構造用圧延鋼材SM490AWを50×50×2mmに加工した後、エタノールで洗浄し、橋梁に両面テープを用いて貼り付けた。各試験片は所定の期間で回収し、ISO8407で規格化されている酸洗液で除錆後、重量を測定し、初期重量との差から腐食量を算出した。試験は各期間N3で行った。電気抵抗式の腐食センサはワッペン試験と同様SM490AWをセンサに加工して用いた。このワッペン試験による17年目の腐食量は45.64μmであった。
上記腐食量予測方法及び装置によって金属材料の腐食量を予測した後に、長期腐食量およびコストの観点から、橋梁分野における最適な鉄鋼材料を選定することができる。鉄鋼材料を適用する地域1~3の各環境パラメータ(温度、相対湿度、飛来塩分量およびSO2濃度)を下記表1に示す。
11 センサ部
21 参照部
31 基板
41 絶縁シート
51 樹脂
61 カバー
71 電流源
81 電圧測定部
81、91 電圧測定部
100 腐食量予測装置
101 データ取得部
102 腐食関数導出部
103 腐食量予測部
104 変動関数導出部
105 予測出力部
CD、CD1~CD3 腐食量データ
CPP 腐食量予測値
Cp、Cp1~Cp3 予測する暴露期間の腐食量
DB データベース
Fc、Fc1~Fc3 腐食予測関数
Fp 予測変動関数
PT 予測する暴露期間
X、X1~X3 測定期間
Claims (7)
- 測定期間の異なる複数の腐食量データを用いて、前記測定期間よりも長期の暴露期間の腐食量予測値を出力する金属材料の腐食量予測方法であって、
暴露期間に対する腐食量を表す腐食予測関数を、前記測定期間の異なる複数の腐食量データ毎にそれぞれ導出し、
導出した複数の前記腐食予測関数毎に、予測する暴露期間の腐食量をそれぞれ算出し、
算出した複数の前記予測する暴露期間の腐食量を用いて、前記予測する暴露期間の腐食量の変動を表す予測変動関数を導出し、
導出した前記予測変動関数での前記予測する暴露期間の腐食量を腐食量予測値として出力する
ことを特徴とする腐食量予測方法。 - 前記腐食予測関数Fcは、暴露期間をX、係数をm、nとしたとき、Fc=mXnで表されるものであり、
異なる複数の腐食量データ毎にそれぞれ前記腐食予測関数Fcの前記係数m、nを求めることを特徴とする請求項1に記載の腐食量予測方法。 - 前記予測変動関数Fpは、前記暴露期間をX、係数をa、b、cとしたとき、Fp=aXb+cで表される漸近曲線であり、
複数の前記予測する暴露期間の腐食量を用いて、前記予測変動関数Fpの係数a、b、cを求めることを特徴とする請求項1または2に記載の腐食量予測方法。 - 前記腐食量データは、腐食による金属断面の減少量に基づく金属の電気抵抗の変化を用いて測定されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の腐食量予測方法。
- 前記測定期間が、腐食環境の変動サイクルに合わせて設定されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の腐食量予測方法。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の腐食量予測方法を用いて複数の金属材料毎にそれぞれ出力し、複数の金属材料毎の前記腐食量予測値に基づき使用する金属材料を選定する
ことを特徴とする鋼材選定方法。 - 測定期間の異なる複数の腐食量データを用いて、前記測定期間よりも長期の暴露期間の腐食量予測値を出力する金属材料の腐食量予測装置であって、
暴露期間に対する腐食量を表す腐食予測関数を、前記測定期間の異なる複数の腐食量データ毎にそれぞれ導出する腐食関数導出部と、
前記腐食関数導出部により導出された複数の前記腐食予測関数毎に、予測する暴露期間の腐食量をそれぞれ算出する腐食量予測部と、
前記腐食量予測部において算出された複数の前記予測する暴露期間の腐食量を用いて、前記予測する暴露期間の腐食量の変動を表す予測変動関数を導出する変動関数導出部と、
前記変動関数導出部により導出された前記予測変動関数での前記予測する暴露期間の腐食量を腐食量予測値として出力する予測出力部と、
備えることを特徴とする腐食量予測装置。
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