JP2003329272A - ハイブリッド式加湿器 - Google Patents

ハイブリッド式加湿器

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JP2003329272A JP2002137079A JP2002137079A JP2003329272A JP 2003329272 A JP2003329272 A JP 2003329272A JP 2002137079 A JP2002137079 A JP 2002137079A JP 2002137079 A JP2002137079 A JP 2002137079A JP 2003329272 A JP2003329272 A JP 2003329272A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願発明は、従来のハイブリッド式加湿器に
水タンクからフィルターに至る通路を設け、該通路にヒ
ータ等の加熱源を取り付けることにより、全体をコンパ
クトにしてなるハイブリッド式加湿器を提供すること。 【解決手段】 水タンクと、該水タンク内の水を所定量
貯水するための貯水槽と、該貯水槽の水を吸い上げ気化
するフィルターと、ファンとを備え、前記水タンクから
前記フィルターに至る通路に加熱源を取り付け、更にそ
の通路は前記水タンクよりも下方に配置され、且つ対向
する2つの部分及びその両部分を繋ぐ中央部分からなる
断面略コ字状とされ、該断面略コ字状の中央部分に前記
加熱源を取り付けてなるハイブリッド式加湿器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、ハイブリッド式
加湿器に関し、特にその全体をコンパクトにしてなる気
化式及び温風式を兼ね備えたハイブリッド式加湿器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在ハイブリッド式加湿器としては、気
化式フィルターとファンとからなるタイプのもの、或い
は更にヒータを併設した等のタイプのものがある。後者
のタイプのハイブリッド式加湿器の一例を図14に示
す。ハイブリッド式加湿器1は、水を入れたカートリッ
ジ式水タンク3、該水タンク3の水から排出される所定
量の水を貯める貯水槽6、該貯水槽6の水を吸い上げる
フィルター7、水を気化する空気を加熱するヒータ9及
び霧化した加湿空気を室内に供給するファン8等を有し
てなり、その機能は概略以下のとおりである。
【0003】即ち、カートリッジ式水タンク3内に水を
入れ、本体ケース2内に逆さにして所定位置に載置す
る。すると水タンク3の上部に螺合されるキャップ4に
設けられている弁体5が開放し、水タンク3内の水を所
定量排出する。排出された水は図示しないフロートスイ
ッチが配置される貯水槽6に流れ出て貯水され、該貯水
槽6の水の一部が消費されると再び水タンク3内の水が
所定量排出され貯水槽6内の水の量を常に一定に維持す
る。
【0004】前記貯水槽6はフィルター7が配置される
空間部まで延設されており、その空間部にフィルター7
を立設配置すると該フィルター7の底部は水に侵漬した
状態にされ、フィルター7が配置されるとフィルター7
は浸漬した底部の水を吸い上げ保持することになる。ま
た、フィルター7の前方にはファン8が配設されてお
り、該ファン8を駆動することによりフィルター7に吸
い上げられ保持されている水は霧化状態として吸い出さ
れ、その霧化された水が吹出口11より室内に供給され
る。
【0005】ところで図に示すハイブリッド式加湿器1
は、前記フィルター7の近傍にヒータ9を備えているた
め、フィルター7に吸い上げられ保持される水が加熱さ
れることになり、前記ファン8によって霧化される水は
霧化されるとともに蒸気化され、蒸気の状態で室内に供
給され、より効果的に室内の湿度を高める。再度概略を
説明すると、水タンク3内の水は単なる矢印で示すよう
に水タンク3貯水槽6に流れ出、波線の矢印で示すよう
にフィルター7に吸い上げられ保持される。前記ファン
8が駆動されると室内の乾いた空気は、本体ケース2の
下部に設けられる吸入口10から白抜きの矢印で示すよ
うに吸い込まれ、ヒータ9で加熱されるとともに、フィ
ルター7に吸い上げられ保持されている水を霧化し蒸気
化することにより、黒塗りの矢印で示すように吹出口1
1より湿った空気として室内に供給される。
【0006】ハイブリッド式加湿器の機能の概略は以上
のとおりであるところ、このハイブリッド式加湿器は、
気温が下がる冬の時期に室内を暖房する結果、室内の湿
度が下がるためその湿度を高めるため主に使用され、且
つその使用形態も暖房機と同じように室内に設置して使
用される。別言すれば、加湿器を室内に置くということ
は、暖房機とともに置くことになり、益々室内が手狭に
なることを意味する。
【0007】ところが上記したように従来のハイブリッ
ド式加湿器は、フィルター7、ファン8及びヒータ9を
併設していたため、どうしても奥行き並びに高さが大き
くなり、その全体を小型化したいという要望に十分応え
ることができず、そのため、必要と思う人にとっては重
宝な商品ではあるが、それ以外の人にとっては今すぐ買
ってみたいといえる商品とはいえないところがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、従来のハ
イブリッド式加湿器に水タンクからフィルターに至る通
路を設け、該通路にヒータ等の加熱源を取り付けること
により、全体をコンパクトにしてなるハイブリッド式加
湿器を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明は以下の構成を採用する。
【0010】請求項1に係る発明では、水タンクと、該
水タンク内の水を所定量貯水するための貯水槽と、該貯
水槽の水を吸い上げ気化するフィルターと、ファンとを
備え、前記水タンクから前記フィルターに至る通路に加
熱源を取り付ける構成。そしてこのような構成により、
従来のヒータが占めていた空間が省略できるため、それ
だけ加湿器全体が小型化される。また、従来のヒータで
はヒータ収納空間にヒータを取り付け支持するための取
り付け支持具並びにその取り付け支持具にヒータを取り
付けるためのビス等が必要であるとともに、その取り付
けも複雑であったところ、水タンクからフィルターに至
る通路外周上に予め加熱源を巻き付ける形態で取り付け
ることができるため、部品点数が少なくなり、その取り
付けも簡単になる。
【0011】請求項2に係る発明では、前記通路は前記
水タンクよりも下方に配置され、且つ対向する2つの部
分及びその両部分を繋ぐ中央部分からなる断面略コ字状
とされ、該断面略コ字状の中央部分に前記加熱源を取り
付ける構成。そしてこの構成により、従来の加湿器にも
存在していた下部空間を有効に利用することができるた
め、加湿器全体が小型化される。
【0012】請求項3に係る発明では、前記ファンによ
り吸引される加湿用空気を加熱源で加熱させることによ
り、温風と温水とで加湿を行う構成。そしてこの構成に
より、温風と温水とで効率よく加湿を行うことができる
ため、従来の加湿器の能力を低下することなく加湿器全
体が小型化される。
【0013】請求項4に係る発明では、前記水タンクは
平面視略四角形状で、前記通路は前記水タンクの略対角
線に沿って設ける構成。そしてこの構成により、加湿器
を小型化したとしても水タンクからフィルターに至る通
路を最大の長さとして確保し、その通路外周上に最大の
長さで加熱源を取り付けることができるため、従来の加
湿器の能力を低下することなく加湿器全体が小型化され
る。
【0014】請求項5に係る発明では、前記フィルター
は空気吸入口に設け、空気吸入口フィルターと兼用する
構成。そしてこの構成により、水を気化するためのフィ
ルターと空気を濾過するフィルターとを兼用することが
できるため、部品点数が低減する。
【0015】請求項6に係る発明では、前記加熱源によ
る加熱温度は水中の不純物が析出しない温度である構
成。そしてこの構成により、水の温度は低くなるが加湿
効率は十分確保でき、且つ加熱温度が低い分省エネにな
るとともに、吹出口から排出される加湿空気の温度が高
くならないためそれだけ安全であり、更に水の加熱で水
中のミネラル等が析出することがないため手入れが簡単
になる。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1ないし
図7は本願発明の第1の実施の形態のハイブリッド式加
湿器を示す。この実施の形態のものは、主として温水を
用いるところに特徴を有するものである。ハイブリッド
式加湿器20は、平面視四角形状の本体ケース21と、
該本体ケース21の上部開口を図示しないヒンジを介し
て開閉する蓋体22よりなり、前記本体ケース21内に
は水平区画壁23、第1垂直区画壁24、第2垂直区画
壁25及び背が低い長リブ49が設けられ、本体ケース
21内を空間S1ないしS5の5つの空間が形成され
る。
【0017】前記水平区画壁23は、本体ケース21の
底板26と平行で、且つ底板26の近くに設けられる区
画壁で底板26との間に空間S5を形成し、該空間S5
には後記の連通管60が配設される。また、前記背が低
い長リブ49、第1垂直区画壁24及び第2垂直区画壁
25は、図1に示すように本体ケース21の内幅と同じ
長さを有し、本体ケース21の一方の側壁寄りに所定の
間隔で平行に配設される板体であり、前記長リブ49は
本体ケース21の略中央部に配置される。そしてこれら
板体49、24、25は、蓋体22と水平区画壁23と
の間に空間S1ないしS4を形成し、空間S1には水タ
ンク27が収納される空間を形成し、空間S2には水タ
ンク27の一部と一体型吸水フィルター28が収納され
る空間を形成し、空間S3にはシロッコファン29が収
納される空間を形成し、空間S4にはモータ30が収納
される空間を形成する。
【0018】前記水タンク27は図2に示すように空間
S1及びS2に対し逆さ状態で収納配置される。また、
水タンク27の上面にはその中央部に弁体32を有する
円形のキャップ31が着脱自在に取付けられている。該
弁体32は、スプリング33により常時は閉鎖されてい
るが、水タンク27が空間S1及びS2に対し倒立状態
で収納されると、前記水平区画壁23に立設される突起
34に当接して上動され水タンク27内を外部に開放す
る。その結果、水タンク27内の水Wは所定量貯水槽3
5に排出されることになる。
【0019】前記水平区画壁23の上面には、貯水槽3
5を形成する貯水壁36が立設されている。該貯水壁3
6によって形成される貯水槽35は、第1円形室37、
第2円形室38及び矩形室39を有する全体として瓢箪
形状の空間として形成され、前記第1円形室37の中央
には突起34が立設されるとともに、水タンク27が倒
立状態で空間S1及びS2内に収納されると第1円形室
37内に水タンク27のキャップ31が位置し、その結
果キャップ31に取り付けられる弁体32が突起34に
より開放され、水タンク27内の水Wが所定量貯水槽3
5内に流れ出ることになる。
【0020】また、前記第2円形室38内にはフロート
スイッチ40が配置される。フロートスイッチ40は図
3に示す構成を有する従来公知のものである。即ち支柱
41の外周上に内部に磁石42を有するフロート43が
上下動自在に配置され、その上方にはストッパ部材44
を配するとともに、支柱41内にはリード線45の先端
に磁力の作用時に当接するリードスイッチ46を備えて
なり、貯水槽35内が水で満たされるとフロート43が
ストッパ部材44に当接するまで上昇し、フロート43
がその位置まで達するとリードスイッチ46が閉鎖され
ハイブリッド式加湿器20が作動することになる。この
ようにフロートスイッチ40は、水タンク27内の水が
ないとハイブリッド式加湿器20が作動しない安全装置
としての機能を有するものである。
【0021】前記矩形室39は、その一方が第2円形室
38に連通されるとともに、その他方は本体ケース21
のコーナー部まで延びたほぼ直線上の室であり、その先
端には水平区画壁23と底板26との間に形成される前
記空間S5に垂下され、流出口47を有する流出管48
に連通している。
【0022】また、前記空間S1には、本体ケース21
の壁面部に当接する形態で図1に示すように4本の短い
幅からなる短リブ50が水平区画壁23から立設されて
いる。この短リブ50の高さは前記貯水壁36の高さと
同じにされ、水タンク27が倒立状態で空間S1及びS
2内に収納配置された時、水タンク27の上面に当接
し、図2に示すように水タンク27を支持する機能を有
するものである。更に、前記したように空間S1及びS
2を区画する長リブ49は本体ケース21の内幅と同じ
幅を有するところ、その高さは前記貯水壁36及び短リ
ブ50の高さと同じにされ、水タンク27が倒立状態で
空間S1及びS2内に収納配置された時、水タンク27
の上面に当接し、図2に示すように貯水壁36及び短リ
ブ50と同様に水タンク27を支持することになる。
【0023】前記水タンク27は倒立状態で本体ケース
21内に収納配置された時、貯水壁36、長リブ49及
び短リブ50で支持され、図1に波線で示すような形態
で空間S1に収納配置されるとともに、同じく図1に示
すように長さDだけ空間S2内に侵入する。このように
フィルター28が配置される空間S2に長さDまでも水
タンク27が延設することにより、加湿器を小型化して
も内部空間を有効に利用することにより水タンク27の
容量を十分大きく確保することができる。なお、図1に
やはり波線で示すように水タンク27の空間S2に延設
する部分の下方にはフィルター28の端フィルター部2
8a、28aを避けるためのタンク凹部51が形成され
ている。
【0024】前記空間S2にはポリエチレン不織布のよ
うな公知の高分子多孔質部材からなるフィルター28が
収納される。該吸水フィルター28は、両端の端フィル
ター部28a、28a及び2つの端フィルター部28
a、28aを連結する中央フィルター部28bを一体形
成してなる断面H字状の一体型吸水フィルターであり、
その全体を図7に示す。
【0025】前記端フィルター部28a、28aは、同
じ大きさからなり、本体ケース21の両側面に対向して
形成される空気吸入口52、52のそれぞれの内側に対
向配置される部分であり、図6に示す空気吸入口52の
幅d1より若干大きい幅を有し、空気吸入口52の高さ
h1より大きい高さを有するものである。また、前記中
央フィルター部28bは、2つの端フィルター部28
a、28aを一体的に連結する部分であり、図1に示す
ようにその厚みは2つの端フィルター部28a、28a
とほぼ同じであるが、その高さは、図2及び図7に示す
ように2つの端フィルター部28a、28aのものの略
1/4であり、且つその底面は2つの端フィルター部2
8a、28aと同一底面にされる。
【0026】また、前記空間S2には、フィルター28
の2つの端フィルター部28a、28aを支持するため
の支持板53が2つずつ対向して前記水平区画壁23か
ら立設する形態で設けられている。この支持板53は端
フィルター部28aとほぼ同じ高さを有し、本体ケース
21の側壁と該支持板53とで端フィルター部28aの
それぞれを支持し、該フィルター28が空間S2に上方
より収納された後では図1に示す形態で配置され、2つ
の端フィルター部28a、28aは本体ケース21の両
側壁に設けられる前記空気吸入口52、52のそれぞれ
の内側に対向して配置されることになる。2つの端フィ
ルター部28a、28aをこのような形態で配置するこ
とにより、2つの端フィルター部28a、28aを水を
気化するための機能と、空気を濾過するための機能を兼
用させることができ、中央フィルター部28bの高さを
上記のように設定することにより、水タンク27の空間
S2への延設部の容積を十分大きくすることができる。
なお、中央フィルター部28bはあるものとして説明し
たがなくても良く、ない場合には水タンク27の空間S
2への延設部の容積を更に大きくすることができる。
【0027】更に、前記空間S2の下方には、前記第1
垂直区画壁24と長リブ49とによってフィルター水槽
54が形成される。このフィルター水槽54には、その
底部から流入口58を有する流入管59が下部空間であ
る空間S5に垂下されており、本体ケース21内に水タ
ンク27が収納配置された後には、水タンク27の水が
後記の連通管60を介して導入され、前記貯水槽35の
液面と同液面になるまで水wが流入する。その状態を図
2に示す。そしてこのフィルター水槽54に水wが導入
されると前記フィルター28の底部は水面下に没するこ
とになるため、水wはフィルター28上方に吸い上げら
れフィルター28全体を湿潤させるとともに、気化され
ることになる。
【0028】前記空間S3には、ファン29が配置され
る。このファン29は細長いシロッコファンが用いら
れ、その周縁部は本体ケース21の両側面に設けられる
空気吸入口52、52近傍に位置する大きさのものが用
いられる。このような大きさのファン29を用いること
により端フィルター部28a、28aの水の気化を促進
し、加湿効率を向上することができる。また、空間S3
を区画する前記第1垂直区画壁24には、ファン29の
前面に対向する位置に円形の開口部55が設けられ、更
に空間S3の上面の蓋体22には図5にも示すように複
数のスリットからなる吹出口56が設けられており、フ
ァン29が駆動されるとフィルター28を通り加湿され
た空気を前記開口部55より吸引し、上部蓋体22に設
けられる吹出口56より室内に排出する。
【0029】前記空間S4には、モータ30が配置され
る。該モータ30は軸57を介してファン29と連結さ
れ、ファン29を回動する。空間S4は第2垂直区画壁
25により完全に区切られており、空間S3内の加湿空
気が空間S4に侵入しないようにされている。
【0030】前記空間S5は、水平区画壁23と底板2
6との間に形成される下部空間であり、前記貯水槽35
の矩形室39から垂下する流出管48及び前記フィルタ
ー水槽54から垂下する流入管59が突出している。そ
してこの空間S5には、水タンク27からフィルター2
8に至る水の通路としての連通管60が配置される。こ
の連通管60は、第1エルボ管60a、第2エルボ管6
0b及び中央直管60cよりなる断面コ字状の管で、第
1エルボ管60aの他端を前記貯水槽35の矩形室39
から垂下する流出管48に連結し、第2エルボ管60b
の他端を前記フィルター水槽54から垂下する流入管5
9に連結してなるものである。
【0031】前記貯水槽35の矩形室39から垂下する
流出管48と前記フィルター水槽54から垂下する流入
管59とは、図4に示すように平面視で本体ケース21
の略対角線上に設けられているため、連通管60はやは
り図4に示すように平面視で本体ケース21の略対角線
上に取り付けられることになり、例え加湿器20を小型
化したとしても連通管60を長くすることができるた
め、この連通管60に設けるヒータ61の容量を大きく
することができる。また、図2に示すように中央直管6
0cはほぼ水平に配置される。なお、前記フロートスイ
ッチ40は、図3に示すように水平区画壁23より空間
S5のほぼ中央部まで垂下されることになるため、連通
管60を避けた位置に設けられることになる。また、中
央直管60cは水平に配置されるものを示しているが傾
斜していても良いし、平面視で湾曲していても良い。
【0032】そして連通管60の中央直管60cの外周
上には、加熱源としてのヒータ61が巻き付けられてお
り連通管60内を流れる水を温める。ヒータ61はマイ
カ式ヒータが用いられ、その加熱温度は、ヒータ61の
近傍に温度調節器を設け50℃〜80℃での温度制御が
行われる。そして、水の温度を水が通る通路内で水中の
ミネラル等の不純物が析出しないような水の温度、例え
ば約60℃、或いはそれ以下の温度になるように制御さ
れる。その結果、フィルター水槽54には温かいお湯が
供給され、この温かいお湯がフィルター28に吸い上げ
られることになる。なお、加熱源は、ヒータに限らず例
えば、中央直管60cを磁性材料から形成し、その外周
等にコイルを配置してなる電磁誘導加熱方式であっても
良い。
【0033】上記したようにヒータ61が取り付けられ
る連通管60の中央直管60cは本体ケース21の略対
角線上に設けられているため、例え加湿器20が小型化
されたとしても十分長くすることができ、その結果加熱
効率を高め、且つ加湿効率を高めることができる。そし
て水の温度はミネラル等の不純物が析出しないような温
度にされ、供給される水は60℃程度の温かいお湯とし
て供給されるため、吹出口56から排出される加湿空気
の温度はお湯の温度より更に低くなり、例え吹出口56
から排出される加湿空気が直接肌にあったとしても火傷
をするようなことはない。
【0034】それにフィルター28には温かいお湯が吸
い上げられることになるため、ファン29での吸引作用
によりフィルター28での気化効率がより向上すること
になり、例え加湿器20を小型化したとしても十分な加
湿効果を達成することができる。
【0035】前記吹出口56は、図5に示すように蓋板
22の上面に設けられるとともに、加湿器20の操作部
も該蓋板22の上面で、且つ吹出口56の近傍に設けら
れる。この操作部は、モータ30のオンオフを行う運転
スイッチ62、ヒータ61のオンオフを行うヒータスイ
ッチ63、運転スイッチ62がオンされると点灯する運
転LED64、ヒータ61がオンされると点灯するヒー
タLED65及び水タンク27の水Wがなくなると点灯
する給水LED66からなるものである。
【0036】なお、従来の加湿器はその操作部を吹出口
よりできるだけ離して設けていた。その理由は、ヒータ
を用いたスチーム式加湿器では吹出口から熱い加湿空気
が排出されその近傍には操作部を配置することができな
かった等の問題を有していたためである。ところが、加
湿器は室内の壁際に置かれることが多く、操作部と吹出
口とを離して配置した加湿器を壁際に置いた場合には、
常識的には操作部が壁際に吹出口が室内側に置かれるこ
とになるが、すると操作部の操作がしずらくなるという
別の問題を生ずることになった。本願の加湿器では前記
したように吹出口56からは熱い加湿空気が排出するこ
とはないため、例え該吹出口56の近傍に操作部を設け
たとしても前記のような熱の問題はなく、且つそのよう
な配置にすることにより操作に支障が生じることはな
い。
【0037】次に、加湿運転時の加湿について順を追っ
て説明すると、加湿運転する場合には、前記空間S2に
一体型吸水フィルター28を設置し、次いで水Wの入っ
た水タンク27を倒立状態で空間S1及びS2に収納配
置する。すると水タンク27内の水が貯水槽35に流れ
出、流れ出た水は第1円形室37、第2円形室38及び
矩形室39を介して流出管48の流出口47より空間S
5の連通管60に流出することになる。そして貯水槽3
5の全体に所定量の水が貯水されると、第2円形室38
に設置されるフロートスイッチ40がオンされ、モータ
30の駆動が可能になる。
【0038】流出口47より空間S5の連通管60に流
出する水は、操作部のヒータスイッチ63がオンされる
ことにより通電される連通管60の外周上に巻かれたヒ
ータ61により加熱され温水となり、その後、流入管5
9を介してフィルター水槽54に流入し、貯水槽35と
同じ水位になるまで水wが溜められる。このフィルター
水槽54に流入したお湯はフィルター28に吸い上げら
れその全体を湿潤状態にするとともに、フィルター28
に吸い上げられたお湯は気化される。
【0039】このような状態で操作部の運転スイッチ6
2をオンすると、モータ30によりファン29が回動す
る。すると空気吸入口52より室内の乾燥した空気が空
間S2内に図1に示す白抜きの矢印の方向に導入され
る。導入される空気は、フィルター28によりホコリ等
が除去されるとともに、湿潤されているお湯は霧化状態
にされ、フィルター28による気化作用をより高め、空
気を早急に加湿し、その加湿空気をファン29方向に送
り出すことになる。そして送り出された加湿空気は、フ
ァン29により図2及び図3の白抜きの矢印で示す方向
に沿って吹出口56より室内に排出される。
【0040】本願発明では、加熱源であるヒータ61を
水タンク27からフィルター28に至る通路に取り付け
るため、ヒータ61の占有の収納空間が不要になるため
それだけ加湿器全体をコンパクトにすることができる。
また、加熱温度を水中のミネラル等の不純物が析出しな
い温度にしているため、より高い温度で加熱するものに
比べフィルター28に湿潤されたお湯の気化作用は若干
低下するが、不純物の析出がないため手入れが不要とな
り、更に、吹出口56より室内に排出される加湿空気の
温度は低いため、その加湿空気が直接肌に当たったとし
ても火傷をすることはないので安心して使用することが
できる。
【0041】(第2の実施の形態)図8ないし図12は
本願発明の第2の実施の形態のハイブリッド式加湿器を
示す。この実施の形態のものは、主として温水と温風を
利用するところに特徴を有するものである。図8は水タ
ンク、フィルター、ファンがない状態での平面図を、図
9は水タンク、フィルター、ファンがある状態での図8
のA−A線断面図を、図10は同じく図8のB−B線断
面図を、図11は図9のC−C線断面図であるボール弁
の拡大図を、図12は概略斜視図を示す。なお、図9の
右側である水タンク方向を前面、その反対側の左側を後
面と呼び、図8及び図10の右側を右側面、その反対側
の左側を左側面と呼ぶ。
【0042】ハイブリッド式加湿器100は、図8に示
すように平面視楕円形状で、その長軸上の側面形状は図
9に示すように概略円形状で、その短軸上の側面形状は
図10に示すように概略楕円形状からなる。ハイブリッ
ド式加湿器100は、外郭を形成する本体ケース101
及び底板103を有し、該本体ケース101内には水平
区画壁104、第1垂直区画壁105、第2垂直区画壁
106及び背の低い第3垂直区画壁107が設けられ、
本体ケース101内に空間S1ないしS5の5つの空間
を形成している。
【0043】前記水平区画壁104は、水平な底板10
3と略平行で、且つ底板103の近くに設けられる区画
壁で該底板103との間に空間S5を形成し、該空間S
5には後記の連通管134が配設される。前記第1垂直
区画壁105、第2垂直区画壁106及び背の低い第3
垂直区画壁107は、図9に示すように前記水平区画壁
104の上方で加湿器100の後面寄りに所定の間隔で
平行に配設される板体であり、これら区画壁105、1
06、107により前記水平区画壁104の上方に空間
S1ないしS4を形成する。
【0044】空間S1には水タンク108が収納され、
空間S2にはフィルター125が収納され、空間S3に
はシロッコファン135が収納され、更に空間S4には
モータ138が収納される。
【0045】前記空間S1は、水タンク108が配置さ
れる空間S11、水タンク108が配置された時に該空
間S11より中央寄りに形成される上部空間S12及び
下部空間S13よりなる。水タンク108は、図9に示
すように空間S11に倒立状態で収納配置される。水タ
ンク108の上面にはその中央部に弁体109を有する
円形のキャップ110が着脱自在に取付けられている。
該弁体109は、スプリング111により常時は閉鎖さ
れているが、水タンク108が空間S11に倒立状態で
収納されると、前記水平区画壁104より下部に凹設さ
れる貯水槽113から立設される突起112に当接して
上動され水タンク108内を外部に開放する。その結
果、水タンク108内の水Wは所定量前記貯水槽113
に排出されることになる。
【0046】前記水平区画壁104の上面には、貯水槽
113を形成する貯水壁114が立設されている。該貯
水壁114によって形成される貯水槽113は、図8に
示すように前方後円形状からなり、その中央には前記突
起112が位置し、その前方左側には第1の実施の形態
のものと同様なフロートスイッチ115が配置され、そ
の前方右側には後記の連通管134に連通する流出管1
16の流出口117が開口する。そして水タンク108
が倒立状態で空間S11に収納されるとキャップ110
に設けられる弁体109が突起112により開放され、
水タンク108内の水Wが所定量貯水槽113内に流れ
出ることになる。
【0047】貯水槽113内に流れ出た水は流出口11
7より後記の連通管134に流れ込むことになるが、該
流出口117には、図11に示す弁収納函118が取り
付けられている。該弁収納函118は、上部開口119
及び下部開口120をその上下に有し、且つそれぞれの
開口119、120には上部弁座121、下部弁座12
2を形成する。そして弁収納函118内には、PP製の
ボール弁123が配設される。該ボール弁123は、弁
収納函118内に水がない時には自重で下がり下部弁座
122に当接しているが、弁収納函118が水により満
たされると、浮力で上動し上部弁座121に当接するこ
とにより、連通管134内のお湯が貯水槽113に流入
することを防止する逆止弁としての機能を有する。
【0048】また、水タンク108の底部には中央側に
張り出した形状で取手124が取り付けられているとと
もに、該取手124は空間S11に水タンク108が収
納された後においては、中央下部に前記上部空間S12
を形成する。
【0049】前記空間S2は、第1垂直区画壁105及
び背の低い第3垂直区画壁107によって形成され、そ
の内部には図9に示すように上部にフィルター取手12
6を有し、断面矩形状のフィルター125が上部より着
脱自在に収納配置される。また該空間S2の下部には、
第1垂直区画壁105及び第3垂直区画壁107によっ
てフィルター水槽127が形成され、空間S2内にフィ
ルター125が配置され、フィルター水槽127内にお
湯が導入されると、フィルター125の下部はそのお湯
に浸漬され、その結果お湯はフィルター125の上部に
吸い上げられその全体を湿潤させるとともに、吸い上げ
られたお湯は気化されることになる。前記フィルター水
槽127及び下部空間S13は、前記貯水槽113と同
様、水平区画壁104より下方の空間S5に凹設されて
なり、更にフィルター水槽127の下部には空間S5に
垂下される流入口128を有する流入管129が一体的
に配設される。なお、フィルター125は、ポリエチレ
ン不織布のような公知の高分子多孔質部材からなるもの
で、第1の実施の形態のものと同じものである。
【0050】前記空間S3は、水平区画壁104、第1
垂直区画壁105及び第2垂直区画壁106により形成
され、内部にファン135が配置される。このファン1
35は細長いシロッコファンが用いられる。また、空間
S3を区画する前記第1垂直区画壁105には、ファン
135の前面に対向する位置に図10に示すほぼ正方形
の開口部136が設けられ、更に空間S3の上面には図
9に示すように加湿された空気を室内に排出するための
吹出口137が設けられており、ファン135が駆動さ
れるとフィルター125を通り加湿された空気を前記開
口部136より吸引し、吹出口137より室内に排出す
る。
【0051】前記空間S4は、水平区画壁104、本体
ケース101及び第2垂直区画壁106により形成さ
れ、内部にモータ138が配置される。該モータ138
は軸139を介してファン135と連結され、ファン1
35を回動する。空間S4は第2垂直区画壁106によ
り完全に区切られており、空間S3内の加湿空気が空間
S4に侵入しないようにされている。なお、この空間S
4には図12に示すようにマイコン基板143が設けら
れる。
【0052】前記空間S5は、水平区画壁104と底板
103との間に形成される下部空間であり、前記貯水槽
113から垂下する流出管116及び前記フィルター水
槽127から垂下する流入管129が突出している。該
流入管129は図8に示すように加湿器100のほぼ中
央部に位置し、前記流出管116は同じく図8に示すよ
うに前方右側に位置する。そして流出管116の先端に
は、第1エルボ管130が、流入管129の先端には、
第2エルボ管131が連結され、更に、第1エルボ管1
30及び第2エルボ管131間にはその外周にヒーター
133を囲繞した中央直管132が取り付けられ、全体
で連通管134を形成している。その結果、連通管13
4は、図8で波線で示す位置に配設されることになる。
【0053】なお、ヒータ133はマイカ式ヒータが用
いられ、その加熱温度は、ヒータ133の近傍に温度調
節器を設け50℃〜80℃での温度制御が行われる。そ
して、水の温度を水が通る通路内で水中のミネラル等の
不純物が析出しないような水の温度、例えば約60℃、
或いはそれ以下の温度になるように制御される。その結
果、フィルター水槽127には温かいお湯が供給され、
この温かいお湯がフィルター125に吸い上げられるこ
とになる。なお、加熱源は、ヒータに限らず例えば、中
央直管132を磁性材料から形成し、その外周等にコイ
ルを配置してなる電磁誘導加熱方式であっても良い。
【0054】次に、空気の流れについて説明する。空気
の流れについては、図12の斜視図に矢印番号を付して
その全体の流れの概要を示し、また、図8及び図10に
も矢印にてその流れの一部を示す。空間S5の前面側に
は、空気吸込口140が設けられており、ファン135
が回動すると、空気吸込口140より矢印で示すよう
に空間S5内に空気が導入される。導入された空気は、
連通管134の外周部に取り付けられるヒーター133
に沿って矢印で示すように空間S5を前方から後方に
向かって流れる。ところで、図8及び図10に示すよう
に加湿器100の左側面部には、水平区画壁104を上
下に貫通する長い連通路141が設けられている。この
連通路141は、断面矩形状の筒状の通路でその上部側
面には、図8に示すように上部空間S12に連通する窓
142が設けられており、連通路141の下部と窓14
2とで空間S5とS12とを連通している。
【0055】そのため、空気吸込口140より空間S5
内に導入され、ヒーター133によって暖められた空気
は、矢印で示すように連通路141の下部より連通路
141内を通り、矢印で示すように上部の窓142よ
り上部空間S12に導入される。上部空間S12に導入
された温風は下部空間S13にも回り込み、これら両空
間S12、S13よりフィルター125の前面から矢印
で示すようにフィルター125内に流れ、フィルター
125に吸着されている温水を効率よく霧化し、霧化さ
れた加湿空気は、第1垂直区画壁105に設けられる開
口部136よりファン135により吸い出され、その後
矢印で示すように空間S3の上部に設けられる吹出口
137から室内に排出されることになる。
【0056】加湿運転時の加湿について順を追って説明
する。加湿運転する場合には、前記空間S2にフィルタ
ー125を設置し、次いで水Wの入った水タンク108
を倒立状態で空間S11に収納配置する。すると水タン
ク108内の水が貯水槽113に流れ出、流れ出た水は
流出管116の流出口117より空間S5の連通管13
4に流出することになる。そして貯水槽113の全体に
所定量の水が貯水されると、フロートスイッチ115が
オンされ、モータ138の駆動が可能になる。流出口1
17より空間S5の連通管134に流出する水は、図示
しない操作部のヒータスイッチのオン操作により通電さ
れるヒータ133により加熱され温水となり、その後、
流入管129を介してフィルター水槽127に流入し、
貯水槽113と同じ水位になるまで温水が溜められる。
このフィルター水槽127に流入したお湯はフィルター
125に吸い上げられその全体を湿潤状態にするととも
に、フィルター125に吸い上げられたお湯は気化され
る。
【0057】ここで前記ボール弁123の作用について
説明する。ボール弁123は、前記したように弁収納函
118の全体に水が貯水されると浮力により上動し、前
記弁収納函118の上部弁座121に当接し、その上部
開口119を閉鎖する。そのため連通管134よりフィ
ルター水槽127に送られる水はフィルター水槽127
まで送られることなく、流入管129の出口近傍に達し
たところでストップされる。この状態でヒーター133
に通電すると連通管134内の水のみが加熱対象となる
ので少ない時間で連通管134内の水が所定温度にまで
加熱される。連通管134内の水が所定温度にまで加熱
されると連通管134内のお湯の一部はフィルター水槽
127内に押し出されることになる。お湯の一部がフィ
ルター水槽127内に押し出されると、連通管134内
に真空状態が発生するため、ボール弁123が押し下げ
られ貯水槽113内の水が連通管134内に導入され、
以後この状態が繰り返され、やがてフィルター水槽12
7内に貯水槽113と同じ水位までお湯が導入されるこ
とになる。なお、この場合ヒーター133の発熱量とフ
ァン135との回転数は比例するように設定される。
【0058】加湿時にはフィルター水槽127内に導入
されたお湯はフィルター125に吸い上げられ、温風に
よりより効率的に霧化され、加湿空気として吹出口13
7より室内に排出される。その結果連通管134内のお
湯は前記のような状態を繰り返すことによりフィルター
水槽127内に次々に補給されることになる。前記した
ようにヒーター133で暖められる水は連通管134内
の水のみというように少量で済むので従来のボイラー式
に比べ、暖まりが早く且つ少ない電力で加熱することが
できるため大いに省エネに寄与することができる。
【0059】この実施の形態のものにおいても、加熱源
であるヒータ133を水タンク108からフィルター1
25に至る通路に取り付けるため、ヒータ133の占有
の収納空間が不要になるためそれだけ加湿器全体をコン
パクトにすることができる。また、加熱温度を水中のミ
ネラル等の不純物が析出しない温度にしているため、よ
り高い温度で加熱するものに比べフィルター125に湿
潤されたお湯の気化作用は若干低下するが、不純物の析
出がないため手入れが不要となり、更に、吹出口137
より室内に排出される加湿空気の温度は低いため、その
加湿空気が直接肌に当たったとしても火傷をすることは
ないので安心して使用することができる。
【0060】ところで、フィルターを使用する上記した
気化方式の加湿では、常にフィルターのカビ並びに菌の
発生が問題になる。加湿器には、防カビ並びに抗菌フィ
ルターを使用したり、マイコン方式でフィルターの乾燥
や熱湯殺菌を行うものがあるが、本願発明の加湿器は単
機能の非マイコン方式を採用しており、この方式にあっ
た制御方法を以下に説明する。なお、説明は第1の実施
の形態のもので行う。
【0061】この制御は、水タンク27の水がなくな
り、給水LEDが点灯したとしても、ヒータ61はオフ
させるがファン29は運転スイッチ62がオフされるま
で回動を続けさせフィルタ28を乾燥させるものであ
る。
【0062】図13のフローチャートに従って説明する
と、まず、ステップS1で操作部の運転スイッチ62が
オンされたかどうかが判断され、いまだオンされていな
いとステップS2に進みステップS2でファン29及び
ヒータ61を停止したままとし、更に各種表示灯である
運転LED64、ヒータLED65及び給水LEDを消
灯したままにする。
【0063】ステップS1で運転スイッチ62がオンさ
れたと判断されるとステップS3に進み、ファン29を
回転させるとともに、運転LED64を点灯する。そし
てステップS4に進みステップS4でフロートスイッチ
40がオンされたかどうか、即ち、貯水槽35内に所定
量の水が貯水されたかどうかが判断され、貯水槽35内
に所定量の水が貯水されフロートスイッチ40がオンさ
れたと判断されるとステップS6に進み、ハイブリッド
による加湿が行われることになる。
【0064】この加湿は、ヒータ61を用いるか否かの
2通りのモードが用意されており、ステップS6でヒー
タスイッチ63がオンされていない時には、ステップS
7に進み、ヒータ61がない状態での加湿モード、即
ち、ヒータ61はオフ、ヒータLED65及び給水LE
Dは消灯した状態でのファン29とフィルター28との
気化作用による加湿モードが実行される。また、ステッ
プS6でヒータスイッチ63がオンされている時には、
ステップS8に進み、ヒータ61を用いた状態での加湿
モード、即ち、ヒータ61はオン、ヒータLED65は
点灯、給水LEDは消灯した状態でのお湯とファン29
とフィルター28との気化作用によるハイブリッド式加
湿モードが実行されることになる。
【0065】そして、ステップS4でフロートスイッチ
40がオンされていないと判断されるとステップS5に
進む。ステップS5ではヒータ61はオフ、給水LED
は点灯しているとともに、ファン29は回転した状態に
ある。この状態は、加湿中に水タンク27内の水がなく
なった後の状態か、始めからフィルター28を乾燥させ
る目的で選定された状態かであり、前者の場合には水タ
ンク27内に水を補給すれば自動的にステップS6に進
みステップS7またはステップS8の加湿が行われるこ
とになる。また例え前者であってもフィルター28を乾
燥させたいと操作者が判断すればそのまま放置すればヒ
ータ61はオフのままファン29は回転を続けるためフ
ィルター28は乾燥され、カビや菌の発生を防止するこ
とができる。
【0066】更に後者、即ち、始めからフィルター28
を乾燥させる目的で選定された状態であれば、そのまま
運転を続行すればやはりヒータ61はオフのままファン
29は回転を続けるためフィルター28は乾燥され、カ
ビや菌の発生を防止することができる。なお、フィルタ
ー28が乾燥された後に運転スイッチ62をオフにすれ
ばこのフィルター28の乾燥モードは停止されることに
なる。
【0067】なお、上記第2の実施の形態では、ボール
弁123を使用することになるが、この実施の形態のも
のでのフィルター125の乾燥においては、貯水槽11
3の水が入っている状態においてもこのフィルター12
5の乾燥を容易に行うことができる。
【0068】即ち、ヒーター133をオフにしてフィル
ター125の乾燥を行うことになるが、ヒーター133
をオフにし、ファン135を駆動することによりフィル
ター125の乾燥を行うとフィルター水槽127及び連
通管134内の水は加湿空気として吹出口137より排
出され、フィルター水槽127及び連通管134内には
水がなくなるが、ボール弁123は弁収納函118内の
下部弁座122に当接したままなので例え貯水槽113
内に水が入っていたとしてもその水が連通管134内に
流れ込むことはなく、フィルター125の乾燥を支障な
く行うことができる。
【0069】本願発明は、上記実施例の構成に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において
適宜設計変更可能である。
【0070】
【発明の効果】請求項1に係る発明では、水タンクと、
該水タンク内の水を所定量貯水するための貯水槽と、該
貯水槽の水を吸い上げ気化するフィルターと、ファンと
を備え、水タンクからフィルターに至る通路に加熱源を
取り付けることにより、従来のヒータが占めていた空間
が省略できるため、それだけ加湿器全体を小型化するこ
とができる。また、従来のヒータではヒータ収納空間に
ヒータを取り付け支持するための取り付け支持具並びに
その取り付け支持具にヒータを取り付けるためのビス等
が必要であり、且つその取り付けも複雑であったが、水
タンクからフィルターに至る通路外周上に予め加熱源を
巻き付ける形態で取り付けることができるため、部品点
数を低減することができるとともに、その取り付けも簡
単に行うことができ生産コストを低減することができ
る。更に、加湿器を小型化できることにより加湿器が室
内で広い場所を占有することがなくなるためその利用価
値も高まる。
【0071】請求項2に係る発明では、水タンクからフ
ィルターに至る通路を水タンクよりも下方に配置し、且
つ対向する2つの部分及びその両部分を繋ぐ中央部分か
らなる断面略コ字状とし、該断面略コ字状の中央部分に
加熱源を取り付けることにより、請求項1の効果に加
え、従来の加湿器にも存在していた下部空間を有効に利
用することができ、更に簡単な設計変更で対処すること
ができるため生産コストをより低減することができる。
更には従来の加湿器の能力を低下することなく加湿器全
体を小型化することができる。
【0072】請求項3に係る発明では、ファンにより吸
引される加湿用空気を加熱源で加熱させることにより、
請求項1、2の効果に加え、温風と温水とによりフィル
ターでの霧化が高まり、加湿効率をより向上することが
できる。そのため、例え加湿器全体を小型化したとして
も加湿器の能力を十分向上させることができる。
【0073】請求項4に係る発明では、水タンクを平面
視略四角形状とし、水タンクからフィルターに至る通路
を水タンクの略対角線に沿って設けることにより、請求
項1、2の効果に加え、通路を略最大の長さとして確保
し、その通路外周上に略最大の長さで加熱源を取り付け
ることができるため、例え加湿器全体を小型化したとし
ても加湿器の能力を十分向上させることができる。
【0074】請求項5に係る発明では、フィルターを空
気吸入口に設け、空気吸入口フィルターと兼用すること
により、請求項4の効果に加え、水を気化するためのフ
ィルターと空気を濾過するフィルターとを兼用すること
ができるため、部品点数を低減することができ、且つそ
の分生産コストを低減することができる。
【0075】請求項6に係る発明では、加熱源による加
熱温度を水中の不純物が析出しない温度にすることによ
り、請求項1ないし5の効果に加え、加湿空気の温度が
低くなり例え加湿空気の吹出口に子供が手を触れたとし
ても加湿空気で火傷をすることはないため安全である。
また、水の加熱で水中の不純物であるミネラル等が析出
することがないため手入れが簡単且つ容易になり、利便
性を向上することができる。更に、加熱温度が低いため
それだけ省エネに寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋体及び水タンクがない(波線は水タンクを示
す。)状態での本願発明のハイブリッド式加湿器の平面
図。
【図2】図1の水タンクを収納した状態でのA−A線断
面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】蓋体、フィルター及び水タンクがない状態での
連通管の配置状態を示す本願発明のハイブリッド式加湿
器の平面図。
【図5】本願発明のハイブリッド式加湿器の平面図。
【図6】本願発明のハイブリッド式加湿器の側面図。
【図7】本願発明のフィルターの斜視図。
【図8】水タンク、フィルター、ファンがない状態での
本願発明の他の実施の形態のハイブリッド式加湿器の平
面図。
【図9】図8の水タンク等を収納した状態でのA−A線
断面図。
【図10】図8のフィルターを収納した状態でのB−B
線断面図。
【図11】図9のC−C線断面図。
【図12】本願発明の他の実施の形態のハイブリッド式
加湿器の概略斜視図。
【図13】本願発明のフィルターの乾燥制御のためのフ
ローチャート。
【図14】従来のハイブリッド式加湿器の断面図。
【符号の説明】
20…加湿器 21…本体ケース 22…蓋体 23…水平区画壁 24…第1垂直区画壁 25…第2垂直区画壁 26…底板 27…水タンク 28…フィルタ 28a…端フィルター部 28b…中央フィルター部 29…ファン 30…モータ 31…キャップ 32…弁体 33…スプリング 34…突起 35…貯水槽 36…貯水壁 37…第1円形室 38…第2円形室 39…矩形室 40…フロートスイッチ 41…支柱 42…磁石 43…フロート 44…ストッパ部材 45…リード線 46…リードスイッチ 47…流出口 48…流出管 49…長リブ 50…短リブ 51…タンク凹部 52…空気吸入口 53…支持板 54…フィルター水槽 55…開口部 56…吹出口 57…軸 58…流入口 59…流入管 60…連通管 60a…第1エルボ管 60b…第2エルボ管 60c…中央直管 61…ヒータ 62…運転スイッチ 63…ヒータスイッチ 64…運転LED 65…ヒータLED 66…給水LED 100…ハイブリッド式加湿器 101…本体ケース 103…底板 104…水平区画壁 105…第1垂直区画壁 106…第2垂直区画壁 107…第3垂直区画壁 108…水タンク 109…弁体 110…キャップ 111…スプリング 112…突起 113…貯水槽 114…貯水壁 115…フロートスイッチ 116…流出管 117…流出口 118…弁収納函 119…上部開口 120…下部開口 121…上部弁座 122…下部弁座 123…ボール弁 124…取手 125…フィルター 126…フィルター取手 127…フィルター水槽 128…流入口 129…流入管 130…第1エルボ管 131…第2エルボ管 132…中央直管 133…ヒーター 134…連通管 135…ファン 136…開口部 137…吹出口 138…モータ 139…軸 140…空気吸込口 141…連通路 142…窓 143…マイコン基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水タンクと、該水タンク内の水を所定量
    貯水するための貯水槽と、該貯水槽の水を吸い上げ気化
    するフィルターと、ファンとを備え、前記水タンクから
    前記フィルターに至る通路に加熱源を取り付けることを
    特徴とするハイブリッド式加湿器。
  2. 【請求項2】 前記通路は前記水タンクよりも下方に配
    置され、且つ対向する2つの部分及びその両部分を繋ぐ
    中央部分からなる断面略コ字状とされ、該断面略コ字状
    の中央部分に前記加熱源を取り付けることを特徴とする
    請求項1記載のハイブリッド式加湿器。
  3. 【請求項3】 前記ファンにより吸引される加湿用空気
    を加熱源で加熱させることにより、温風と温水とで加湿
    を行うことを特徴とする請求項1、2記載のハイブリッ
    ド式加湿器。
  4. 【請求項4】 前記水タンクは平面視略四角形状で、前
    記通路は前記水タンクの略対角線に沿って設けることを
    特徴とする請求項1、2記載のハイブリッド式加湿器。
  5. 【請求項5】 前記フィルターは空気吸入口に設け、空
    気吸入口フィルターと兼用することを特徴とする請求項
    4記載のハイブリッド式加湿器。
  6. 【請求項6】 前記加熱源による加熱温度は水中の不純
    物が析出しない温度であることを特徴とする請求項1な
    いし5記載のハイブリッド式加湿器。
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