JP2000028166A - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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JP2000028166A
JP2000028166A JP10194393A JP19439398A JP2000028166A JP 2000028166 A JP2000028166 A JP 2000028166A JP 10194393 A JP10194393 A JP 10194393A JP 19439398 A JP19439398 A JP 19439398A JP 2000028166 A JP2000028166 A JP 2000028166A
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cartridge
ion exchange
exchange resin
liquid
air
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Norihiro Matsuyama
典弘 松山
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Aiwa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチーム式加熱器においてもイオン交換樹脂
の使用を可能とし、もって、スケールの付着を防止す
る。 【解決手段】 キャップ3に設けられているバルブが開
となると、内部空間7”内の水が流出口9を通って流出
する。すると、サイフォン効果により、流入口8より貯
留タンク1内の水が、流入口8を通って外部空間7’内
に流入する。このようにして、空間部7に充填されたイ
オン交換樹脂間を通り、ミネラル分を除去された水が加
熱装置に供給される。キャップ3から水と入れ替わりに
流入する空気は、内筒5の内部に形成された空気流通路
11を通り、さらに絞り孔13を通って貯留タンク1内
に流入する。空気流通路11を設けたことにより、貯留
タンク1内の空気と水との交換がスムースに行われ、貯
留タンク1内の圧力が大気圧近くに保たれるので、ヘッ
ド圧により、水をスムースに加熱装置に送ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンク内に貯留さ
れた水等の液体を加熱装置に導き、加熱装置で加熱して
蒸発させ、所望する空間を加湿する、いわゆるスチーム
式の加湿装置に関するものであり、さらに詳しくは、液
体中に含まれるミネラル等が装置内に固着することを防
止した加湿装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾燥した室内に水蒸気を放出することに
より湿度を上昇させる加湿装置は、住宅の高密度化、エ
アコンによる暖房の普及等に伴い、風邪やアレルギーの
予防等を目的として多く用いられるようになってきてい
る。これらの加湿装置のうち代表的なものは、タンク内
に貯留された水を加熱装置に導いて加熱し、水蒸気を発
生させる方式のものである。このような方式の加湿装置
は、一般にスチーム式加湿装置とよばれている。
【0003】図8に、従来より使用されているスチーム
式加熱装置の一例を示す。加湿装置30の装置本体31
はプラスチック製の箱体で構成され、その内部は4つの
部屋に仕切られている。本休内部の下部に水平に配され
た仕切板32と、その右端から上方に垂直に配された仕
切板33とで比較的大きい第1の部屋34が形成され、
ここに着脱自在な貯留タンク39が収納される。また、
第1の部屋34の底部は、水を一時的に溜める溜まり部
52となる。溜まり部52の下側には送水パイブ45が
つながれ、これが後述するヒータ44に連結されてい
る。
【0004】第1の部屋34の下側は垂直な仕切板36
によって仕切られて、その左側に送風室として使用され
る比鮫的小さい第2の部屋35が形成されている。ここ
にモータに直結されたブロワを有する送風機46が取り
付けられる。また、仕切板36の右側には略L字状の第
3の部屋37が形成され、ここに水蒸気を作りだす円筒
状のヒータ44が配置されている。
【0005】上述した送風機46のプロワの排出口は、
この第3の部屋37に連結される。又、第3の部屋の上
部には角筒状の吹き出しノズル47が後述する第4の部
屋側に突出するように設けられる。従って、送風機46
からの風は第3の部屋37を通過して、吹き出しノズル
47から第4の部屋38に排出される。
【0006】第3の部屋37の上部は水平な仕切板49
によって仕切られ、この上側が縦長の第4の部屋38と
なり、ここに円筒形の放出チャンバ50が配置される。
この放出チャンバ50の下部はヒータ44の上部に運結
され、その上部は装置外に開口されている。また、放出
チャンバ50の周面には2カ所の空気取り入れ口51が
穿設されている。この空気取り入れ口51は、吹き出し
ノズル47の放出口48から放出された風を放出チャン
バ50内に導くためのものである。
【0007】貯留タンク39に給水するときは、上蓋4
0を外して装置本体31から貯留タンク39を取り出し
て行う。給水された貯留タンク39を装置本休31に収
納するとキャップ41にリブ42が当接し、キャップ4
1に設けられた弁が開かれて氷が溜まり部52に排出さ
れるようになっている。この水はパイプ45を通じてヒ
ータ44に流れ込む。
【0008】電源が投入されて動作開始が指示される
と、ヒータ44内の水は加熱され、水蒸気となって放出
チャンバ50に上昇する。一方、送風機46が駆動さ
れ、吹き出しノズル47の放出口48から風が吹き出
す。この風は放出チャンバ50の周囲を回りながら、空
気取り入れ口51を通じて放出チャンバ50内に流入す
る。放出チャンバ50内部では空気は渦を巻きながら上
昇して外部に放出される。この禍によって大きな水滴が
放出チャンバ50の内面に付着して残り、装置の設置場
所周辺が濡れるようなことが防止される。
【0009】なお、第1の部屋34の底部にはフロート
スイッチ43が取り付けられている。溜まり部52の水
が一定の水位以下になるとこのフロートスイッチが作動
して加湿装置30の運転を停止および禁止にする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスチーム式加熱装置には以下に示すような問題点が
ある。すなわち、一般に加湿用に使用される水道水に
は、マグネシウムやカルシウム等のミネラル分がイオン
状態で含まれている。これらのミネラル分は、水道水が
ヒータ44により煮沸されるとスケールとして析出し、
ヒータ44やパイプ45に固着する。スケールの固着を
放置すると、ヒータ44が過熱したりパイプ45が詰ま
ってトラブルの原因となるため除去する必要がある。し
かし、スケールは石のように硬く、かつ強固に付着する
ため、除去することは容易でなく、ユーザにとって負担
となっている。
【0011】このスケールの固着を防ぐ方法として、イ
オン交換樹脂を使用してイオン状態で含有されるミネラ
ル分を吸着除去することが考えられ、実際にボイラー用
の水等の工業用には採用されている。しかしながら、イ
オン交換樹脂を図8に示すようなスチーム式加熱器に利
用しようとすると、密集したイオン交換樹脂間に水を通
すために、加圧装置が必要となってしまう。このような
問題点があるために、スケールの固着という問題点が認
識され得ているにもかかわらず、スチーム式加熱器にお
いては、イオン交換樹脂を使用したミネラルの除去は実
現されていない。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、スチーム式加熱器においてもイオン交換樹脂の
使用を可能とし、もって、スケールの付着を防止するこ
とを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、タンク内に貯留された水等の液体を加
熱装置に導き、加熱装置で加熱して蒸発させ、所望する
空間を加湿する加湿装置であって、前記タンク内に、イ
オン交換樹脂を充填したカートリッジが設けられている
ことを特徴とする加湿装置(請求項1)である。
【0014】本手段においては、タンク内に設けられた
カートリッジに充填されたイオン交換樹脂内を液体が通
過するとき、マグネシウムやカルシウム等のミネラル分
が、イオン交換樹脂に吸着されて除去される。したがっ
て、加熱装置で液体を加熱して蒸発させても、加熱装置
や配管中にミネラル分がスケールとして固着するのを防
止することができる。又、カートリッジをタンク内に設
けることにより、タンク外にカートリッジを取り付ける
ための特別の空間が不要となり、装置を小型化すること
ができる。
【0015】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、カートリッジが、タンクの液
体の流出口に設けられていることを特徴とするもの(請
求項2)である。
【0016】カートリッジをタンクの液体の流出口に設
けることにより、カートリッジ入口と出口の間の差圧を
大きくとることができ、タンク内の液体をほぼ全量使用
することができるようになる。
【0017】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第2の手段であって、カートリッジ内に、空気の流
通路が、イオン交換樹脂の充填されていない場所に設け
られていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0018】タンク中の水を安定して留まり部に送り込
むためには、タンクの水が減った分を空気により置換し
なければならない。すなわち、タンク内の水がキャップ
を通じて留まり部に流出すると、その体積に対応する量
の空気が、留まり部からキャップを通じてタンク内に流
入し、タンク内の圧力が常に大気圧に近い状態に保たれ
るようになっている。
【0019】このような状況の下で、タンクの内部の下
部又はタンクとキャップとの間にイオン交換樹脂を入れ
ると、空気はイオン交換樹脂間を流れることができない
ため、前記のような水と空気の置換がうまく行われな
い。従って、タンク39の内部が負圧になり、その結
果、タンク中の水が留まり部に流出しなくなってしま
う。
【0020】本手段においては、タンクより流出した液
体の体積に相当する量の空気が、カートリッジ内に設け
られた空気の流通路を通して、タンク内に流入すること
ができるので、タンク内の圧力は常に大気圧近くに保た
れ、液体がスムースにタンクから流出することができ
る。空気の流通路は、イオン交換樹脂が充填されていな
い場所に設けられているので、イオン交換樹脂が空気の
流通の妨げになることはない。
【0021】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第3の手段であって、前記空気流通路がタンク内に
通じる空気出口は、タンクの液体をカートリッジへ導く
導入口と同じ高さか上側に形成されていることを特徴と
するもの(請求項4)である。
【0022】タンクの水は、絞り孔及び導入口よりカー
トリッジ内に流れ込もうとするが、絞り孔が導入口と同
じ高さか上方に設けられているため、絞り孔と導入口の
水頭差により、樹脂の通水抵抗に打ち勝って導入口より
流れ込み、水頭差と絞り穴の構造とがあいまって、絞り
孔からは流入しない。従って、タンクの液体は、イオン
交換樹脂間を通過し、加熱装置に供給される。
【0023】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第3の手段又は第4の手段であって、空気の流通路
の上部には、液体の流通を制限する絞り孔が1個以上設
けられていることを特徴とするもの(請求項5)であ
る。
【0024】空気流通路の上部はタンク内に開放されて
いるので、タンク内の液体が空気流通路に流れ込んでく
る恐れがある。本手段においては、空気の流通路の上部
に絞り孔を設けている。この絞り孔の径を適当な大きさ
とすることにより、タンク内の液体は、表面張力等の影
響でこの絞り孔を通過することができず、空気のみが通
過できるようにすることができる。よって、タンク内の
液体が空気流通路に流れ込んでくることを防ぐことがで
きる。従って、定常状態では、空気流通路に空気が溜ま
った状態に保たれ、カートリッジ下部から新たな空気の
供給があったときのみ、絞り孔を通じて空気がタンク内
に流入する。
【0025】なお、絞り孔は、なるべく複数個設け、そ
の分、個々の孔の径を小さくすることが望ましい。この
ようにすることで、孔から出る気泡の大きさを小さくす
ることができると共に、空気の通過が一気に行われない
ようにすることができる。よって、空気がタンクに入る
ときの音を小さくすることができる。
【0026】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段であって、絞り孔の開口面積の総和が20
mm2以下とされていることを特徴とするもの(請求項
6)である。
【0027】発明者の実験の結果によれば、このように
することによって、安定して絞り孔を液体が通過せず、
空気のみが通過するようにすることができる。
【0028】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第5の手段又は第6の手段であって、全ての絞り孔
の直径を2mm以下としたことを特徴とするもの(請求項
7)である。
【0029】発明者の実験によれば、このようにするこ
とによって、空気がタンクに入るときの音を、気になら
ない程度に小さくすることができる。
【0030】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第2の手段から第7の手段のいずれかであって、カ
ートリッジが、タンクのキャップに着脱可能とされてい
ることを特徴とするもの(請求項8)である。
【0031】タンクのキャップは、例えば従来の技術に
おいて説明した図8における41のように、タンクの下
部に設けられ、タンクに液体を入れるときには取り外せ
るようになっている。よって、カートリッジをこのキャ
ップに着脱可能に取り付けることにより、カートリッジ
そのものの着脱が容易になると共に、タンク本体にカー
トリッジを取り付ける必要が無くなるので、タンクの構
造が複雑になるのを避けることができる。又、このよう
にすることにより、カートリッジをタンク内部の最下部
に設置することができ、ほとんど全量のタンク内の液体
を使用することができるようになる。
【0032】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第3の手段から第8の手段のいずれかであって、カ
ートリッジが中空の筒状体からなり、液体が筒状体の外
側表面から流入し、外側表面と中空部の間に充填された
イオン交換樹脂間を通過して、中空部に流出すると共
に、中空部が空気流通路とされていることを特徴とする
もの(請求項9)である。
【0033】本手段においては、カートリッジの筒状外
表面がタンク内に開放され、ここから液体がカートリッ
ジ内に流入する。そして、筒状体外表面と中空部間に封
入されたイオン交換樹脂間を通り、中空部から流出す
る。このような構造のカートリッジは構造が簡単であ
る。又、イオン交換樹脂を通過した水の流出路と空気流
通路を同じにしているため、この面でも構造が簡単とな
る。
【0034】前記課題を解決するための第10の手段
は、前記第9の手段であって、カートリッジが、上部が
空気の流通路を除いて上部部材により密閉され、下部が
中心開口部を除いて下部部材により密閉された筒状体か
らなり、この筒状体の上部部材と下部部材の間には、外
周部に液体を透過させイオン交換樹脂を通過させない外
部保持部材が設けられると共に、液体を透過させイオン
交換樹脂を通過させない内部保持部材が、前記中心開口
部を取巻くような形で、下部部材から上部に延設され、
イオン交換樹脂が、上部部材、下部部材及び両保持部材
の間に充填され、空気流通路は、内部保持部材に囲まれ
た部分に形成されていることを特徴とするもの(請求項
10)である。
【0035】本手段においては、液体は、外部保持部材
を通してカートリッジ内に流れ込み、イオン交換樹脂を
通過した後、内部保持部材を通して内部保持部材に囲ま
れた部分(中空部)に流出し、カートリッジ外部に流れ
る。空気流通路は、内部保持部材に囲まれた部分(中空
部)に形成されており、空気はこの部分を通って、タン
ク内に流入する。
【0036】前記課題を解決するための第11の手段
は、前記第3の手段から第8の手段のうちのいずれかで
あって、液体がカートリッジの上部から流入し、カート
リッジ中のイオン交換樹脂間を通過して、カートリッジ
の下部から流出することを特徴とするもの(請求項1
1)である。
【0037】本手段においては、カートリッジの上部が
タンク中に開放され、カートリッジ中のイオン交換樹脂
の中を通った液体は、カートリッジの下部から流出す
る。このような構造のカートリッジは構造が簡単であり
製造しやすい。
【0038】前記課題を解決するための第12の手段
は、前記第11の手段であって、カートリッジが内筒と
外筒とを有する筒状体からなり、内筒と外筒の間には、
上部と下部に、液体を透過させイオン交換樹脂を通過さ
せない上部保持部材、下部保持部材がそれぞれ設けら
れ、イオン交換樹脂は、内筒、外筒及び両保持部材の間
に充填され、空気流通路は、内筒内に形成されているこ
とを特徴とするもの(請求項12)である。
【0039】本手段においては、液体は上部保持部材を
通過して流入し、内筒、外筒及び両保持部材の間に充填
されているイオン交換樹脂中を通過して、下部保持部材
より流出する。空気流通路は、内筒内に形成されてお
り、空気はこの部分を通ってタンク内に導かれる。
【0040】前記課題を解決するための第13の手段
は、前記第3の手段から第8の手段のいずれかであっ
て、液体がカートリッジの下部から流入し、カートリッ
ジ中のイオン交換樹脂間を通過して、カートリッジの下
部から流出することを特徴とするもの(請求項13)で
ある。
【0041】前記第9の手段及び第10の手段では、タ
ンク内の液面が低下すると共に、カートリッジの入側と
出側の差圧が小さくなり、ついには消費される量に相当
する量の液体が流れなくなるので、タンク内の液体を全
量使用する前に、新たに液体を補充しなければならな
い。また、前記第11の手段及び第12の手段において
は、液面がカートリッジ上面位置まで下がってくると、
液体が全くカートリッジに流入しなくなるので、同様
に、タンク内の液体を全量使用する前に、新たに液体を
補充しなければならない。
【0042】それに対し、本手段では、サイフォン効果
等を利用して、液体をカートリッジの下部から流入さ
せ、カートリッジ内に充填されたイオン交換樹脂中を通
過させた後、カートリッジの下部から流出させるように
している。このようにすることにより、タンク内に残さ
れた液体のヘッド圧のほぼ全部を、カートリッジの入側
と出側の圧力差として使用することができるようにな
り、よって、タンク内の液体のほぼ全量を使い切ること
が可能となる。
【0043】前記課題を解決するための第14の手段
は、前記第13の手段であって、カートリッジが内筒と
外筒とを有する筒状体からなり、カートリッジの上部
は、空気の流通路を除いて上部部材により密閉され、内
筒と外筒の間には、内筒と外筒の間に形成される空間
を、上部でのみ連通した外側空間と内側空間の2つの空
間に仕切る仕切り部材が設けられ、カートリッジの下部
には、液体の流入口と流出口が設けられ、これら液体の
流入口と流出口には、液体を透過させイオン交換樹脂を
通過させない保持部材が設けられ、イオン交換樹脂は、
内筒、外筒、上部部材及び保持部材の間に充填され、空
気流通路は、内筒内に形成されていることを特徴とする
もの(請求項14)である。
【0044】本手段においては、液体はカートリッジの
下部に設けられた流入口から保持部材を通過して流入
し、外側空間内を上昇し、上部連通部で内側空間に移
り、内側空間を下降して、保持部材を通過して流出口か
ら流出する。すなわち、流出口から液体が流出すると、
サイフォン効果により液体が流入口から吸引されるよう
になっている。イオン交換樹脂は、内筒、外筒、上部部
材及び保持部材の間、即ち前記内部空間、外部空間及び
これらの連通部に充填されているので、液体がこれらを
通過する間にミネラル分の吸着が行われる。空気流通路
は、内筒内に形成されており、空気はこの部分を通って
タンク内に流入する。
【0045】前記課題を解決するための第15の手段
は、前記第13の手段及び第14の手段のいずれかであ
って、イオン交換樹脂が充填されている場所から空気の
流通路側への空気の流通を可能とし、空気の流通路側か
らイオン交換樹脂が充填されている場所への空気の流通
を阻止する機構を有してなることを特徴とするもの(請
求項15)である。
【0046】カートリッジが長期にわたって使用され
ず、内部のイオン交換樹脂が乾燥してしまうと、イオン
交換樹脂が収縮して体積が減少する。第12の手段及び
第13の手段においては、このような状態で使用を開始
すると、カートリッジの内部の上部に空気溜まりができ
て、サイフォン効果が発揮できずに給水が不能になった
り、カートリッジが破裂したりする可能性がある。そこ
で、この空気溜まりに存在する空気を外部に逃がしてや
る必要がある。
【0047】本手段においては、イオン交換樹脂が充填
されている場所から空気の流通路側への空気の流通を可
能とする機構が設けられているので、空気溜まりに存在
する空気は、圧力が上昇すると空気の流通路に流れ込
み、空気溜まりが消失する。一方、この機構は、空気の
流通路側からイオン交換樹脂が充填されている場所への
空気の流通を阻止する、いわゆる逆止弁の効果をも有す
るので、空気流通路に存在する空気が、イオン交換樹脂
充填部に流れ込むことはない。
【0048】前記課題を解決するための第16の手段
は、前記第13の手段又は第14の手段であって、イオ
ン交換樹脂が充填されている場所の上部に、直径が0.5m
m以下の孔が1個以上設けられていることを特徴とする
もの(請求項16)である。
【0049】本手段も、前記第15の手段と同じよう
に、空気溜まりの発生を防止する作用効果を持つもので
ある。すなわち、空気溜まりが発生し、その圧力が上昇
すると、空気は孔を通じてタンク内に流出し、空気溜ま
りは消失する。発明者の実験によれば、孔の直径を0.5m
m以下とすることにより、孔が存在してもサイフォン効
果が失われないことが分かった。よって、孔の直径は、
この範囲で、かつ内部に充填されたイオン交換樹脂が漏
れ出さない大きさを選定して使用する。
【0050】前記課題を解決するための第17の手段
は、前記第13の手段又は第14の手段であって、イオ
ン交換樹脂が充填されている場所の上部に、カートリッ
ジからタンク側への流体の流出が可能な逆止弁が設けら
れ、逆止弁のカートリッジ側には、液体を透過させイオ
ン交換樹脂を通過させない保持部材が設けられているこ
とを特徴とするもの(請求項17)である。
【0051】この手段も、前記第15の手段、第16の
手段と同様に、空気溜まりの発生を防止する作用効果を
持つものである。すなわち、空気溜まりが発生し、その
圧力が上昇すると、空気は逆止弁を通じてタンク内に流
出し、空気溜まりは消失する。逆止弁のカートリッジ側
には保持部材が設けられ、イオン交換樹脂の通過を阻止
しているので、この際にイオン交換樹脂がタンク内に流
出することはない。定常状態では、サイフォン効果によ
りカートリッジ内の圧力はタンク内の圧力より低くなっ
ているので、カートリッジ内の液体がタンク内に逆流す
ることはない。タンク内の液体がカートリッジ内に流れ
込むのは、逆止弁の効果により妨げられる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。本発明においては、加湿装置本体
部の大部分は図8に示されるような従来型の加湿装置と
同じであるので説明を省略し、本発明の特徴部である貯
留タンク部分及びカートリッジに絞って説明を行う。
【0053】図1は、本発明の実施の形態において、イ
オン交換樹脂を充填したカートリッジを貯留タンク内に
設置した例を示す概要図である。図1において、1は貯
留タンク、2はカートリッジ、3はキャップ、4,4’
はケースで4は上部ケース、4’は下部ケース、5は内
筒、5’は内筒に明けられた水流通口、6は仕切筒、7
は空間部、7’は外部空間、7”は内部空間、8は流入
口、9は流出口、10は保持部材であるネット、11は
空気流通部、12は蓋体、13は絞り孔を示す。
【0054】図1において、貯留タンク1、及びキャッ
プ3は、図8における貯留タンク39、キャップ41と
同じ構造を有している。そして、カートリッジ2は、図
1において想像線で示されているキャップ3にねじによ
り固定されており、キャップ3は貯留タンク1にねじに
より嵌め込まれている。すなわち、カートリッジ2を取
り付けるには、キャップ3を貯留タンク1より外し、キ
ャップ3に設けられたねじ部にカートリッジをねじ込ん
で固定し、再びキャップ3を貯留タンク1に取りつけ
る。
【0055】上部ケース4は中空円筒状であり、その上
部は密閉され、外壁と内筒5の間には、その間の空間部
7を外部空間7’と内部空間7”に仕切る円筒状の仕切
筒6が設けられている。なお、仕切筒6の高さは、空間
上部に連通部が形成されるように低くされている。流入
口8及び流出口9には、液体を通過させイオン交換樹脂
を通過させないだけのメッシュを有するネット10が設
けられており、上部ケース4とネット10で囲まれる空
間(外部空間7’と内部空間7”及びその連通部)に
は、イオン交換樹脂が封入されている。蓋体12は、上
部ケース4の内筒5に嵌め込まれるような凸部を有して
おり、この凸部には絞り孔13が設けられている。
【0056】定常状態においては、外部空間7’と内部
空間7”及びその連通部は水で満たされている。キャッ
プ3に設けられているバルブが開となると、内部空間
7”内の水が流出口9を通り、さらに、水流通口5’を
通ってBに示されるように流出する。すると、サイフォ
ン効果により、流入口8より貯留タンク1内の水が、流
入口8を通ってAに示されるように、外部空間7’内に
流入する。このようにして、イオン交換樹脂間を通り、
ミネラル分を除去された水が加熱装置に供給される。
【0057】キャップ3から水と入れ替わりに流入する
空気は、Cで示されるように内筒5の内部に形成された
空気流通路11を通り、さらに絞り孔13を通って貯留
タンク1内に流入する。絞り孔13は、貯留タンク1内
の水が表面張力等の作用によって空気流通路11内に流
れ込まない程度の大きさとされており、これにより、空
気流通路11内は常に空気で満たされ、キャップ部3か
ら新たな空気が流入して圧力が上昇したときのみ、余分
になった空気が絞り孔13から流出するようになってい
る。
【0058】発明者の実験によれば、貯留タンク内1の
水が空気流通路に流れ込まないようにするためには、絞
り孔13の総面積を20mm2以下とすればよいが、できる
だけ小さな孔を多数開けるようにしたほうが望ましい。
それは、絞り孔13の直径が大きいと一度に多量の空気
が貯留タンク1内に流入することになり、その際に大き
な音を発生するからである。発明者の実験によれば、絞
り孔の直径を2mm以下とすることにより、気になるよう
な音の発生が認められなくなった。
【0059】このような構造のカートリッジを設けるこ
とにより、貯留タンク1内の水は、常に相当する体積の
空気と入れ替わることができるようになり、貯留タンク
1内の圧力は常にほぼ大気圧に保たれる。よって、ほと
んど全ての貯留タンク1内の水がスムースに加熱装置に
供給されることになる。
【0060】図2は、本発明の実施の形態において使用
されるカートリッジの第1の例を示す図であり、(A)
は平面図、(B)は一部断面図、(C)は一部断面斜視
図である。以下の図面において、前出の図に示された構
成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付して、その説
明を省略する。図2において、4aはねじ込み部、4b
はリブ、4cは上面部材、4dは下面部材、14は外側
ネット、15は内側ネットである。
【0061】カートリッジ2は、円筒状に形成されてお
り、下部にキャップへのねじ込み部4aが形成されてい
る。そのケース4の円周部は、8本のリブ4bが上面部
材4cと下面部材4dの間に設けられており、リブ4b
以外の部分は孔となっている。そして、この円周部の内
側には、イオン交換樹脂を通過させないメッシュの外側
ネット14が円周に沿って設けられている。そして、カ
ートリッジ2の中心部には、キャップへのねじ込み部4
aの内径より大きな直径を有する同心円筒状をした、イ
オン交換樹脂を通過させないメッシュの内側ネット15
が設けられている。そして、外側ネット14、内側ネッ
ト15、上面部材4c、下面部材4dに囲まれる中空円
筒状の部分にイオン交換樹脂が充填されている。内側ネ
ット15によって囲まれる円筒状の部分は、空気流通路
11を形成している。
【0062】キャップに設けられたバルブが開となる
と、イオン交換樹脂間を通過した水は、内側ネット15
を通過してBのように流れ、キャップへのねじ込み部4
aの内側を通過してキャップに供給される。それに伴
い、タンク内の水は、Aのように、ケース4の円周部の
孔から外側ネット15を通過してイオン交換樹脂が充填
された空間に流れ込む。キャップより流入する空気は、
Cに示されるように空気流通路11を通り、状面部材4
cに設けられた絞り孔13からタンク内に流出する。
【0063】このように、このカートリッジにおいて
は、水は、円筒形状をなすカートリッジの外周面から流
入し、中心部に円筒形状に形成された内側ネットから流
出する。そして、水の流出路と空気流通路11は同じと
されている。定常状態において空気流通路11が空気で
満たされ、タンク内の水が流入しない理由は、図1の説
明で述べた理由と同じである。
【0064】この形式のカートリッジは、構造が簡単で
あるという特長を有するが、反面、円筒の外側面を水の
流入口にしているため、タンク内の水面が下がってくる
と、水の流通が悪くなるという欠点を有している。
【0065】図3は、本発明の実施の形態において使用
されるカートリッジの第2の例を示す図であり、(A)
は平面図、(B)は一部断面図である。図3において、
5aはリブ、5b、12a、12bはドーナツ型部材、
12cはリブ、16はネット保持部材、17は上側ネッ
ト、18は下側ネットである。
【0066】図3において、ケース4は中空円筒状に形
成され、その上部には、2つのドーナツ型の部材12
a、12bが4本のリブ12cで結合された構造をした
蓋体12が設けられている。蓋体12のリブ12c以外
の場所は孔となっている。蓋体12の直下には、ネット
保持部材16に支えられて、イオン交換樹脂を通過させ
ないメッシュの上側ネット17が設けられている。内筒
5には4本のリブ5aが延設され、これにドーナツ型の
部材5bが支えられている。従って、4本のリブ5a以
外の場所は孔となっている。そして、この孔の直上に
は、4本のリブ5aとドーナツ型の部材5b、内筒5に
支えられて、イオン交換樹脂を通過させないメッシュの
下側ネット18が設けられている。そして、ケース4の
外周部、内筒5、上側ネット17、下側ネット18に囲
まれた空間部7には、イオン交換樹脂が充填されてい
る。
【0067】キャップに設けられたバルブが開となる
と、イオン交換樹脂間を通過した水は、下側ネット18
を通過し、さらに水流通口5’を通ってBのように流
れ、キャップに供給される。それに伴い、タンク内の水
は、Aのように、蓋部12の孔から上側ネット17を通
過してイオン交換樹脂が充填された空間に流れ込む。キ
ャップより流入する空気は、Cに示されるように、内筒
5内に形成された空気流通路11を通り、内筒5の頂部
に設けられた絞り孔13からタンク内に流出する。定常
状態において空気流通路11が空気で満たされ、タンク
内の水が流入しない理由は、図1の説明で述べた理由と
同じである。
【0068】この方式のカートリッジも構造が簡単であ
るという特長を有するが、カートリッジ2の上面を水の
流入口としているため、タンク内の水面がカートリッジ
2の上面以下となると、それ以上水を供給することがで
きなくなるという欠点を有している。
【0069】図4は、本発明の実施の形態において使用
されるカートリッジの第3の例を示す図であり、一部断
面図である。上部ケース4は中空円筒状であり、その上
部は蓋部12により密閉され、外壁と内筒5の間には、
その間の空間部7を外部空間7’と内部空間7”に仕切
る円筒状の仕切筒6が設けられている。なお、仕切筒6
の高さは、空間上部に連通部が形成されるように低くさ
れている。流入口8及び流出口9には、液体を通過させ
イオン交換樹脂を通過させないだけのメッシュを有する
ネット10が設けられており、上部ケース4とネット1
0で囲まれる空間(外部空間7’と内部空間7”及びそ
の連通部)には、イオン交換樹脂が封入されている。蓋
体12は、上部ケース4の内筒5に嵌め込まれるような
凸部を有しており、この凸部には絞り孔13が設けられ
ている。
【0070】定常状態においては、外部空間7と内部空
間7’及びその連通部は水で満たされている。キャップ
3に設けられているバルブが開となると、内部空間7’
内の水が流出口9を通り、さらに水流通口5’を通って
Bに示されるように流出する。すると、サイフォン効果
により、流入口8より貯留タンク1内の水が、流入口8
を通ってAに示されるように、内部空間7内に流入す
る。このようにして、イオン交換樹脂間を通り、ミネラ
ル分を除去された水が加熱装置に供給される。
【0071】キャップ3から水と入れ替わりに流入する
空気は、Cで示されるように内筒6の内部に形成された
空気流通路11を通り、さらに絞り孔13を通って貯留
タンク内に流入する。定常状態において空気流通路11
が空気で満たされ、タンク内の水が流入しない理由は、
図1の説明で述べた理由と同じである。
【0072】この形式のカートリッジにおいては、サイ
フォン効果を利用して、水の流入口8をカートリッジの
下部に設けている。よって、多少構造は複雑になるもの
の、貯留タンク内の水をほぼ全量使い切ることができ
る。又、流入口8と流出口9が同じレベルに設けられて
いるので、1枚のネット10を両方に兼ねて使用するこ
とができ、コストダウンが図れるという特長を有する。
【0073】図5は、図4に示されたカートリッジを改
良した第1の例を示す図であり、一部断面図である。図
5において、19は切り欠き部、20はリード部であ
る。図5に示すカートリッジにおいては、内筒5の一部
又は全部が蓋体12に接触せず、蓋体12との間に隙間
が形成されていること、内筒5の内側の一部に溝状の切
り欠き部19が設けられていること、蓋体12が内筒5
の内側と当接する部分に、可撓性を有する輪状のリード
部20が設けられていること以外は、図4に示されたも
のと同じであり、その作動も図4に示されたものと同じ
であるので、その説明を省略し、前記の図4と異なる部
分についてのみ説明を行う。
【0074】図6は、以上説明した部分を拡大した図で
ある。カートリッジが長期にわたって使用されず、内部
のイオン交換樹脂が乾燥してしまうと、イオン交換樹脂
が収縮して体積が減少する。図4や図5に示すようなサ
イフォン効果を利用したカートリッジにおいては、この
ような状態で使用を開始すると、カートリッジの内部の
上部に空気溜まりができて、サイフォン効果が発揮でき
ずに給水が不能になったり、カートリッジが破裂したり
する可能性がある。そこで、この空気溜まりに存在する
空気を外部に逃がしてやる必要がある。図6に示した機
構はこのような作用をするために設けられたものであ
る。
【0075】空間部7の上部に空気が溜まり、圧力が上
昇すると、空気は内筒5と蓋体12の間に設けられた隙
間を通り、切り欠き部19に達する。そして、リード部
20を内側から押すことにより、リード部20が内側に
変形する。この変形により内筒5とリード部20の間に
隙間ができ、空間部7の空気は、この隙間を通して空気
流通路11内に流入し、絞り孔13を通して貯留タンク
内に放出される。内筒5と蓋体12の間の隙間、切り欠
き部19の寸法は、空間部7に封入されたイオン交換樹
脂が漏れ出さないような大きさとする。空気流通路11
内の空気が空間部7の方向に漏れ出そうとしても、この
ときは空気流通路11内の圧力が空間部7の圧力よりも
高くなっているため、リード部20は内筒5に押し付け
られて通路を密閉する。よって、空気がこの方向に漏れ
出すことがない。
【0076】切り欠き部19は溝状として内筒5の一部
に設けても、内筒5の内側を円周全周にわたって切り欠
くようにしてもよい。同様、内筒5と蓋部12の間の隙
間は、全周にわたって設けてもよく、一部に設けてもよ
い。いずれの場合でも、内筒5と蓋部12の間の隙間と
切り欠き部19は連通している必要がある。
【0077】図7は、図4に示されたカートリッジを改
良した第2の例を示す図であり、一部断面図である。図
7において21は小孔である。
【0078】図7に示すカートリッジは、0.5mm以下の
小孔21が蓋部12に設けられている以外は図4に示さ
れたものと同じであり、その作動も図4に示されたもの
と同じであるので、その説明を省略し、前記の図4と異
なる部分についてのみ説明を行う。図7に示すカートリ
ッジは、図6に示したものと同じ目的のために設計され
たものである。
【0079】空間部7の上部に空気が溜まり、圧力が上
昇すると、空気は、小孔21を通して貯留タンク内に流
出する。発明者等の実験によれば、小孔21の直径を0.
5mm以下とすれば、貯留タンク内の水又は空気が、イオ
ン交換樹脂が充填されている空間部7に流れ込むことが
なく、かつ、イオン交換樹脂が小孔21を通って貯留タ
ンク内に入り込むことがない。
【0080】又、図示しないが、小孔21の直径を大き
くし、小孔21に逆止弁を連結し、カートリッジからタ
ンク側への空気の流れだけを許すようにしてもよい。こ
の場合には、カートリッジ中のイオン交換樹脂が外部に
流出しないように、ネット等のイオン交換樹脂を通過さ
せず、空気を通過させる保持部材を、逆止弁のカートリ
ッジ側に入れる必要がある。
【0081】逆止弁を設ける場合は、内筒5に孔を開け
てこれに逆止弁を連結し、空間部7から空気流通路11
側への空気の流れのみを許すようにしてもよい。この場
合も、カートリッジ中のイオン交換樹脂が外部に流出し
ないように、ネット等のイオン交換樹脂を通過させず、
空気を通過させる保持部材を、逆止弁の空間部7側に入
れる必要がある。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、カートリッジ内に、空気の流通路が、イオン交換樹
脂の充填されていない場所に設けられているので、タン
ク内の液体がカートリッジを通して容易に空気と入れ替
わることができ、タンク内の圧力が常にほぼ大気圧に保
たれる。よって、タンク内の液体はイオン交換樹脂が充
填された部分を通って、ヘッド圧によりスムースに加熱
装置に供給される。この構成により、特別の加圧装置を
設けることなく、スチーム式加湿装置に使用される液体
を、イオン交換樹脂間を通した後、加熱装置に供給する
ことが可能となる。よって、ミネラル等がスケールとし
て加熱装置や配管に固着することを防止することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において、イオン交換樹脂
を充填したカートリッジを貯留タンク内に設置した例を
示す概要図である。
【図2】本発明の実施の形態において使用されるカート
リッジの第1の例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態において使用されるカート
リッジの第2の例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態において使用されるカート
リッジの第3の例を示す図である。
【図5】図4に示されたカートリッジを改良した第1の
例を示す図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【図7】図4に示されたカートリッジを改良した第2の
例を示す図である。
【図8】従来より使用されているスチーム式加熱装置の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1…貯留タンク、2…カートリッジ、3…キャップ、4
…ケース、上部ケース、4’…下部ケース、4a…ねじ
込み部、4b…リブ、4c…上面部材、4d…下面部
材、5…内筒、5a…リブ、5b…ドーナツ型部材、6
…仕切筒、7…空間部、7’…外部空間、7”…内部空
間、8…流入口、9…流出口、10…ネット、11…空
気流通部、12…蓋体、12a、12b…ドーナツ型部
材、12c…リブ、13…絞り孔、14…外側ネット、
15…内側ネット、16…ネット保持部材、17…上側
ネット、18…下側ネット、19…切り欠き部、20…
リード部、21…小孔

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク内に貯留された水等の液体を加熱
    装置に導き、加熱装置で加熱して蒸発させ、所望する空
    間を加湿する加湿装置であって、前記タンク内に、イオ
    ン交換樹脂を充填したカートリッジが設けられているこ
    とを特徴とする加湿装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加湿装置であって、カ
    ートリッジが、タンクの液体の流出口に設けられている
    ことを特徴とする加湿装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の加湿装置であって、カ
    ートリッジ内に、空気の流通路が、イオン交換樹脂の充
    填されていない場所に設けられていることを特徴とする
    加湿装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の加湿装置であって、前
    記空気流通路がタンク内に通じる空気出口は、タンクの
    液体をカートリッジへ導く導入口と同じ高さか上側に形
    成されていることを特徴とする加湿装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の加湿装置
    であって、空気の流通路の上部には、液体の流通を制限
    する絞り孔が1個以上設けられていることを特徴とする
    加湿装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の加湿装置であって、絞
    り孔の開口面積の総和が20mm2以下とされていることを
    特徴とする加湿装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は請求項6に記載の加湿装置
    であって、全ての絞り孔の直径を2mm以下としたことを
    特徴とする加湿装置。
  8. 【請求項8】 請求項2から請求項7のうちいずれか1
    項に記載の加湿装置であって、カートリッジが、タンク
    のキャップに着脱可能とされていることを特徴とする加
    湿装置。
  9. 【請求項9】 請求項3から請求項8のうちいずれか1
    項に記載の加湿装置であって、カートリッジが中空の筒
    状体からなり、液体が筒状体の外側表面から流入し、外
    側表面と中空部の間に充填されたイオン交換樹脂間を通
    過して、中空部に流出すると共に、中空部が空気流通路
    とされていることを特徴とする加湿装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の加湿装置であって、
    カートリッジが、上部が空気の流通路を除いて上部部材
    により密閉され、下部が中心開口部を除いて下部部材に
    より密閉された筒状体からなり、この筒状体の上部部材
    と下部部材の間には、外周部に液体を透過させイオン交
    換樹脂を通過させない外部保持部材が設けられると共
    に、液体を透過させイオン交換樹脂を通過させない内部
    保持部材が、前記中心開口部を取巻くような形で、下部
    部材から上部に延設され、イオン交換樹脂が、上部部
    材、下部部材及び両保持部材の間に充填され、空気流通
    路は、内部保持部材に囲まれた部分に形成されているこ
    とを特徴とする加湿装置。
  11. 【請求項11】 請求項3から請求項8のうちいずれか
    1項に記載の加湿装置であって、液体がカートリッジの
    上面から流入し、カートリッジ中のイオン交換樹脂間を
    通過して、カートリッジの下面から流出することを特徴
    とする加湿装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の加湿装置であっ
    て、カートリッジが内筒と外筒とを有する筒状体からな
    り、内筒と外筒の間には、上部と下部に、液体を透過さ
    せイオン交換樹脂を通過させない上部保持部材、下部保
    持部材がそれぞれ設けられ、イオン交換樹脂は、内筒、
    外筒及び両保持部材の間に充填され、空気流通路は、内
    筒内に形成されていることを特徴とする加湿装置。
  13. 【請求項13】 請求項3から請求項8のうちいずれか
    1項に記載の加湿装置であって、液体がカートリッジの
    下部から流入し、カートリッジ中のイオン交換樹脂間を
    通過して、カートリッジの下部から流出することを特徴
    とする加湿装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の加湿装置であっ
    て、カートリッジが内筒と外筒とを有する筒状体からな
    り、カートリッジの上部は、空気の流通路を除いて上部
    部材により密閉され、内筒と外筒の間には、内筒と外筒
    の間に形成される空間を、上部でのみ連通した外側空間
    と内側空間の2つの空間に仕切る仕切り部材が設けら
    れ、カートリッジの下部には、液体の流入口と流出口が
    設けられ、これら液体の流入口と流出口には、液体を透
    過させイオン交換樹脂を通過させない保持部材が設けら
    れ、イオン交換樹脂は、内筒、外筒、上部部材及び保持
    部材の間に充填され、空気流通路は、内筒内に形成され
    ていることを特徴とする加湿装置。
  15. 【請求項15】 請求項13又は請求項14に記載の加
    湿装置であって、イオン交換樹脂が充填されている場所
    から空気の流通路側への空気の流通を可能とし、空気の
    流通路側からイオン交換樹脂が充填されている場所への
    空気の流通を阻止する機構を有してなることを特徴とす
    る加湿装置。
  16. 【請求項16】 請求項13又は請求項14に記載の加
    湿装置であって、イオン交換樹脂が充填されている場所
    の上部に、直径が0.5mm以下の孔が1個以上設けられて
    いることを特徴とする加湿装置。
  17. 【請求項17】 請求項13又は請求項14に記載の加
    湿装置であって、イオン交換樹脂が充填されている場所
    の上部に、カートリッジからタンク側への空気の流出が
    可能な逆止弁が設けられ、逆止弁のカートリッジ側に
    は、空気を透過させイオン交換樹脂を通過させない保持
    部材が設けられていることを特徴とする加湿装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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