JP2003329153A - 電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置 - Google Patents

電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置

Info

Publication number
JP2003329153A
JP2003329153A JP2002136884A JP2002136884A JP2003329153A JP 2003329153 A JP2003329153 A JP 2003329153A JP 2002136884 A JP2002136884 A JP 2002136884A JP 2002136884 A JP2002136884 A JP 2002136884A JP 2003329153 A JP2003329153 A JP 2003329153A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve body
port
valve
flow path
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002136884A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4011396B2 (ja
Inventor
Morio Kaneko
守男 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
Priority to JP2002136884A priority Critical patent/JP4011396B2/ja
Publication of JP2003329153A publication Critical patent/JP2003329153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4011396B2 publication Critical patent/JP4011396B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Multiple-Way Valves (AREA)
  • Sliding Valves (AREA)
  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 均圧モードを有する電動式流路切換弁におい
て、安定した性能と充分な耐久性を得ること。 【解決手段】 弁室13内に主弁体21と副弁体22と
を各々個別に回転可能に同心配置し、主弁体21によっ
て弁シート板15のポート切り換えを行い、副弁体22
によって弁シート板15の圧力バランスポート20の開
閉を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動式流路切換
弁に関し、特に、空調装置や冷凍・冷蔵庫等の冷凍サイ
クル装置の冷媒通路の切り換えに使用される電動式の三
方向切換弁、四方切換弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモータによって主弁体を回
転駆動し、主弁体を所定の回転位置に位置させることに
より流路切換を行う電動式の四方切換弁として、特開2
001−295951号公報に示されているようなもの
がある。
【0003】この四方切換弁は、主弁体に形成されてい
る流路切換用の内部連通部に開口する均圧孔(圧力バラ
ンスポート)を主弁体の上壁部に貫通形成され、主弁体
とステッピングモータのロータとが所定回転角度だけ相
対回転変位可能連結され、均圧孔を開閉する副弁体がロ
ータの径方向オフセット位置に固定されている。
【0004】この四方切換弁では、ロータの回転によ
り、主弁体の回転に先立って、換言すれば、主弁体の回
転による流路切換に先立って副弁体が均圧孔の閉じ位置
よりずれ動き、均圧孔を開いて流路切換用の内部連通部
の圧力を高圧雰囲気の弁室の内圧にすることが行われ
る。
【0005】これにより、主弁体の回転による流路切換
時には、主弁体に作用する圧力差がなくなり、主弁体に
よる流路切換動作の容易性、敏捷性の向上を期待でき
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の四方切
換弁では、副弁体が主弁体の上面に押し付けられること
により均圧孔の締め切りが行われたうえで、副弁体が主
弁体の上面を摺動することにより均圧孔の開閉が行われ
るから、主弁体に作用する圧力差が少ない状態では、副
弁体が均圧孔の閉じた位置のまま、副弁体と主弁体との
摩擦抵抗によって主弁体が副弁体と共に回転し、均圧位
置での主弁体と副弁体との位置関係が確定し難い。しか
も、構造上、副弁体と主弁体へのばね付勢荷重を個別の
最適値に設定することができず、これらのことにより、
安定した性能を得ることが難しい。
【0007】また、副弁体のばね付勢荷重は、副弁体の
配置位置により、偏心片荷重になり、安定したロータ回
転が得にくく、耐久性に問題が生じる。
【0008】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、均圧モードを有する電動式流路
切換弁において、安定した性能を得ることができ、しか
も、充分な耐久性を有する電動式流路切換弁、およびそ
の電動式流路切換弁を適用された冷凍・冷蔵庫用の冷凍
サイクル装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による電動式流路切換弁は、高圧側ポー
トと常時連通の弁室を有し、前記弁室内に主弁体と副弁
体とが各々個別に回転可能に同心配置され、前記弁室の
底面が弁シート面をなして当該弁シート面に前記主弁体
と前記副弁体とが各々摺動可能に当接し、当該弁シート
面のうち前記主弁体との摺接面部に低圧側ポートと第1
の流路切換ポートと第2の流路切換ポートとが主弁体回
転方向に間隔をおいて形成され、前記弁シート面のうち
前記副弁体との摺接面部に前記低圧側ポートと常時連通
の圧力バランスポートが形成され、前記主弁体は、前記
弁シート面に開口した流路切換用の内部連通部を有し、
第1の回転位置にて前記弁室と前記第1の流路切換ポー
トとの連通を確立すると共に前記内部連通部によって前
記低圧側ポートと第2の流路切換ポートとの連通を確立
し、前記第1の回転位置より所定回転角度だけ回転変位
した第2の回転位置にて前記弁室と前記第2の流路切換
ポートとの連通すると共に前記内部連通部によって前記
低圧側ポートと前記第1の流路切換ポートとの連通を確
立し、前記副弁体は、第3の回転位置と当該第3の回転
位置より所定回転角度だけ回転変位した第4の回転位置
にて前記圧力バランスポートを閉じ、前記第3の回転位
置と前記第4の回転位置との中間回転位置にて前記圧力
バランスポートを開いて前記圧力バランスポートと前記
弁室との連通を確立し、前記主弁体と前記副弁体を所定
回転角をもって分割回転駆動する電動機を有し、前記電
動機は、ロータに前記主弁体を所定の回転角度のみ相対
回転変位可能に連結され且つ前記副弁体を一体的に連結
され、前記主弁体の回転による流路切換に先立って前記
副弁体が前記圧力バランスポートを開き、流路切換用の
前記内部連通部の圧力を前記弁室の内圧にする。
【0010】この発明による電動式流路切換弁は、四方
切換弁であり、主弁体の回転による流路切換に先立って
副弁体が弁シート面に対して回転変位し、この回転変位
により圧力バランスポートを開き、主弁体の内部連通部
の圧力が弁室の内圧になる。
【0011】また、上述の目的を達成するために、この
発明による電動式流路切換弁は、高圧側ポートと常時連
通の弁室を有し、前記弁室内に主弁体と副弁体とが各々
個別に回転可能に同心配置され、前記弁室の底面が弁シ
ート面をなして当該弁シート面に前記主弁体と前記副弁
体とが各々摺動可能に当接し、当該弁シート面のうち前
記主弁体との摺接面部に第1の流路切換ポートと第2の
流路切換ポートとが主弁体回転方向に間隔をおいて形成
され、前記弁シート面のうち前記副弁体との摺接面部に
前記第1の流路切換ポートと常時連通の第1の圧力バラ
ンスポートと前記第2の流路切換ポートと常時連通の第
2の圧力バランスポートとが副弁体回転方向に間隔をお
いて形成され、前記主弁体は、前記弁シート面に開口し
た流路切換用の内部閉じ空間部を有し、第1の回転位置
にて前記内部閉じ空間部によって前記第2の流路切換ポ
ートを閉じて前記弁室と前記第1の流路切換ポートとの
連通を確立し、前記第1の回転位置より所定回転角度だ
け回転変位した第2の回転位置にて前記内部閉じ空間部
によって前記第1の流路切換ポートを閉じて前記弁室と
前記第2の流路切換ポートとの連通を確立し、前記副弁
体は、第3の回転位置にて前記第2の圧力バランスポー
トを閉じ、当該第3の回転位置より所定回転角度だけ回
転変位した第4の回転位置にて前記第1の圧力バランス
ポートを閉じ、前記第3の回転位置と前記第4の回転位
置との中間回転位置にて前記第1の圧力バランスポート
あるいは前記第2の圧力バランスポートと前記弁室との
連通を確立し、前記主弁体と前記副弁体を所定回転角を
もって分割回転駆動する電動機を有し、前記電動機は、
ロータに前記主弁体を所定の回転角度のみ相対回転変位
可能に連結され且つ前記副弁体を一体的に連結され、前
記主弁体の回転による流路切換に先立って前記副弁体が
前記圧力バランスポートを開き、流路切換用の前記内部
閉じ空間部の圧力を前記弁室の内圧にする。
【0012】この発明による電動式流路切換弁は、三方
切換弁であり、主弁体の回転による流路切換に先立って
副弁体が弁シート面に対して回転変位し、この回転変位
によって第1の圧力バランスポートあるいは第2の圧力
バランスポートを開き、主弁体の内部閉じ空間部の圧力
が弁室の内圧になる。
【0013】これらの電動式流路切換弁では、前記電動
機は、第1のモータ角位置にて前記主弁体を前記第1の
回転位置に位置させると共に前記副弁体を前記第3の回
転位置に位置させ、当該第1のモータ角位置より正回転
方向に所定角度回転した第2のモータ角位置への回転に
よって前記副弁体を前記第3の回転位置と前記第4の回
転位置との中間回転位置に位置させ、当該第2のモータ
角位置にて前記主弁体と係合し、当該第2のモータ角位
置より更に正回転方向に所定角度回転した第3のモータ
角位置への回転によって前記主弁体を前記第1の回転位
置より前記第2の回転位置に位置させると共に前記副弁
体を前記第4の回転位置に位置させ、当該第3のモータ
角位置より逆回転方向に所定角度回転して前記第2のモ
ータ角位置に戻る際に前記副弁体を前記第3の回転位置
と前記第4の回転位置との中間回転位置に位置させ、更
に逆回転方向に所定角度回転して前記第1のモータ角位
置に戻る。
【0014】また、この発明による電動式流路切換弁で
は、前記主弁体を前記弁シート面に押し付ける第1の弁
ばねと、前記副弁体を前記弁シート面に押し付ける第2
の弁ばねとを個別に設けることができ、主弁体のばね付
勢荷重と副弁体のばね付勢荷重を各々個別の最適値に設
定することができる。
【0015】この発明による電動式流路切換弁は、好ま
しくは、回転中心部に前記副弁体が配置され、当該副弁
体の外周側に前記主弁体が配置されており、主弁体と副
弁体の必要駆動トルク、必要変位量に関して合理性が得
られる。
【0016】また、上述の目的を達成するために、この
発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置は、圧縮
機と、凝縮器と、流量調節手段と、蒸発器と、これらを
接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル
装置において、上述の発明によるの四方切換弁タイプの
電動式流路切換弁を有し、当該電動式流路切換弁の高圧
側ポートが前記圧縮機の吐出ポートに接続され、低圧側
ポートが前記圧縮機の吸入ポートに接続され、第1の流
路切換ポートが前記凝縮器の入口に接続され、第2の流
路切換ポートが前記蒸発器の出口に接続されている。
【0017】この発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイ
クル装置では、電動式流路切換弁による流路切換によ
り、通常の冷却運転時の循環経路(圧縮機→凝縮器→流
量調節手段→蒸発器→圧縮機)とは逆の循環経路(圧縮
機→蒸発器→流量調節手段→凝縮器→圧縮機)が成立
し、圧縮機より高温高圧の冷媒が蒸発器に直接流れる。
これにより蒸発器の除霜が行われる。
【0018】また、上述の目的を達成するために、この
発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置は、圧縮
機と、凝縮器と、流量調節手段と、蒸発器と、これらを
接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル
装置において、上述の発明による三方切換弁タイプの電
動式流路切換弁を有し、当該電動式流路切換弁の高圧側
ポートが前記圧縮機の吐出ポートに接続され、第1の流
路切換ポートが前記凝縮器の入口に接続され、第2の流
路切換ポートが前記凝縮器をバイパスするバイパス冷媒
通路によって前記蒸発器の入口に直接接続されている。
【0019】この発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイ
クル装置では、電動式流路切換弁による流路切換によ
り、通常の冷却運転時の循環経路(圧縮機→凝縮器→流
量調節手段→蒸発器→圧縮機)とは異なる凝縮器バイパ
ス循環経路(圧縮機→蒸発器→圧縮機)が成立し、圧縮
機より高温高圧の冷媒がバイパス冷媒通路によって蒸発
器に直接流れる。これにより蒸発器の除霜が行われる。
【0020】また、上述の目的を達成するために、この
発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置は、圧縮
機と、凝縮器と、冷凍室用流量調節手段と、冷蔵室用流
量調節手段と、冷凍室用蒸発器と、冷蔵室用蒸発器と、
これらを接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵庫用の冷凍
サイクル装置において、上述の発明による三方切換弁タ
イプの電動式流路切換弁を有し、当該電動式流路切換弁
の高圧側ポートが前記圧縮機の吐出ポートに接続され、
第1の流路切換ポートが前記凝縮器の入口に接続され、
第2の流路切換ポートがバイパス冷媒通路によって前記
冷凍室用蒸発器の入口に直接接続されている。
【0021】この発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイ
クル装置では、電動式流路切換弁による流路切換によ
り、通常の冷却運転時の循環経路(圧縮機→凝縮器→冷
凍室用流量調節手段、冷蔵室用流量調節手段→冷凍室用
蒸発器、冷蔵室用蒸発器→圧縮機)とは異なる凝縮器バ
イパス循環経路(圧縮機→冷凍室用蒸発器→圧縮機)が
成立し、圧縮機より高温高圧の冷媒がバイパス冷媒通路
によって蒸発器に直接流れる。これにより冷凍室用蒸発
器の除霜が行われる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】(四方切換弁)図1〜図4はこの発明によ
る電動式流路切換弁(四方切換弁)の一つの実施形態を
示している。
【0024】図1に示されているように、四方切換弁1
0は、キャップ形状のロータケース11と、ロータケー
ス11の下端縁に気密溶接されてロータケース11の下
部開口を閉じる円盤状の下蓋12とを有し、ロータケー
ス11の内側にロータ収容室を兼ねた気密構造の弁室1
3を画定している。
【0025】下蓋12には円盤状のベース板14と弁シ
ート板15が重合装着されており、弁シート板15の上
面が弁室13の底面に相当し、この上面が、図3に示さ
れているように、弁シート面15Aとなっている。下蓋
12とベース板14と弁シート板15は、これらに形成
された位置合わせエンボス12A、14A、位置合わせ
孔15Bの嵌合により、周方向の相対位置を決められて
いる。
【0026】下蓋12とベース板14と弁シート板15
には、低圧側ポートSと第1の流路切換ポートCと第2
の流路切換ポートEとが同一半径上に周方向に互いに所
定の間隔をおいて貫通形成されており、下蓋12にはさ
らに、低圧側ポートSと第1の流路切換ポートCと第2
の流路切換ポートEと同一半径上に、第2の流路切換ポ
ートEから周方向に所定の間隔をおいて高圧側ポートD
が貫通形成されている。ここでは、下蓋12、ベース板
14、弁シート板15の各々に貫通形成されている各ポ
ート孔を、同一ポートのものについて一括してポート
D、S、C、Eで示している。
【0027】なお、高圧側ポートDは、ベース板14と
弁シート板15に形成された切り欠き部14B、15C
に整合し、弁室13に常時連通している。図1に示され
ているように、下蓋12には、高圧側ポートD、低圧側
ポートS、第1の流路切換ポートC、第2の流路切換ポ
ートEの各々に連通接続された継手16、17、18、
19が固定されている。
【0028】図3に示されているように、弁シート板1
5には圧力バランスポート20が形成されている。圧力
バランスポート20は、低圧側ポートSの配置位置より
中心側(内側)にあり、ベース板14に形成された連通
孔14Cによって低圧側ポートSと常時連通している。
【0029】図1に示されているように、弁室13内の
弁シート板15上には主弁体21と副弁体22とが各々
個別に回転可能に同心配置されている。副弁体22は、
図3に示されているように、略円柱形状をなし、後述す
るロータ31の回転中心部に配置され、副弁体22の外
周側にリング状の主弁体21が配置されている。
【0030】換言すれば、弁シート板15の弁シート面
15Aに主弁体21と副弁体22とが各々摺動可能に当
接し、弁シート面15Aのうち主弁体21との摺接面部
に低圧側ポートSと第1の流路切換ポートCと第2の流
路切換ポートEとが主弁体回転方向に等間隔をおいて形
成され、弁シート面15Aのうち副弁体22との摺接面
部に低圧側ポートSと常時連通の圧力バランスポート2
0が形成されている。
【0031】図1に示されているように、主弁体21は
弁シート面15Aに開口した流路切換用の円弧状の内部
連通部21Aを有している。
【0032】主弁体21は、図2(a)に示す第1の回
転位置にて、第1の流路切換ポートCを弁室13に開放
して弁室13と第1の流路切換ポートCとの連通を確立
すると共に、内部連通部21Aによって低圧側ポートS
と第2の流路切換ポートEとの連通を確立する。
【0033】主弁体21は、第1の回転位置より所定回
転角度だけ回転変位した図2(c)に示す第2の回転位
置にて、第2の流路切換ポートEを弁室13に開放して
弁室13と第2の流路切換ポートEとの連通を確立する
と共に、内部連通部21Aによって低圧側ポートSと第
1の流路切換ポートCとの連通を確立する。
【0034】図3に示されているように、副弁体22
は、弁シート面15Aとの対接面(下底面)に2つのポ
ート閉じ突起22A、22B(図2参照)と、脚状突起
22Cとを有し、これら突起によって弁シート面15A
に摺接し、これ以外の部分では弁シート面15Aとの間
に間隙22D(図1参照)を画定している。間隙22D
は主弁体21のリング部21Bに形成されている切欠部
21Cによって弁室13に常時連通している。
【0035】副弁体22は、図2(a)に示す第3の回
転位置にてポート閉じ突起22Aによって圧力バランス
ポート20を閉じ、第3の回転位置より所定回転角度だ
け回転変位した図2(c)に示す第4の回転位置にてポ
ート閉じ突起22Bによって圧力バランスポートを閉
じ、図2(b)、(d)に示す第3の回転位置と第4の
回転位置との中間回転位置にて圧力バランスポート20
を開いて圧力バランスポート20と弁室13との連通を
確立する。
【0036】図1に示されているように、ロータケース
11内にはステッピングモータ30のロータ31が回転
可能に設けられている。ステッピングモータ30は、主
弁体21と副弁体22を所定回転角をもって分割回転駆
動する電動機である。ロータ31は、外周面部を多極着
磁され、ハブ部31Aに中心孔31Bを貫通形成されて
いる。中心孔31Bには中心軸32が貫通している。
【0037】中心軸32は、ロータ31の中心孔31B
と副弁体22の中心孔22Eを軸線方向に貫通し、上端
32Aにてロータケース11の天井部中心に形成された
軸受凹部11Aに係合し、下端32Bにてベース板1
4、弁シート板15の中心部に形成された軸受孔14
D、15D(図3参照)に嵌合している。
【0038】これにより、ロータ31と副弁体22は中
心軸32に案内されて各々自身の中心軸線周りに回転変
位する。図3に示されているように、主弁体21は、リ
ング部21Bによって副弁体22の外周部に摺動可能に
嵌合していることにより、副弁体22に案内されて自身
の中心軸線周りに回転変位する。
【0039】副弁体22は、ロータ嵌合部22Fによっ
てロータ31の副弁嵌合部31Cに嵌合し、ロータ31
と一体的に連結され、ロータ31と一体回転する。ロー
タ31には2つの係合片31D、31Eが所定の回転角
偏差をもって形成され、主弁体21には係合片31D、
31Eが当接する2つのロータ当接面部21D、21E
が所定の回転角偏差をもって形成されている。
【0040】ロータ31の係合片31Dと31Eとの相
対的な回転角偏差が、主弁体21のロータ当接面部21
Dと21Eとの相対的な回転角偏差より大きいことによ
り、この両回転角偏差の差分に相当する所定の回転角度
のみ、ロータ31と主弁体21とが相対回転変位可能に
連結される。
【0041】ロータ31は、係合片31Dがロータ当接
面部21Dに当接することにより、主弁体21を正回転
(図2にて反時計廻り方向の回転)させ、これに対し係
合片31Eがロータ当接面部21Eに当接することによ
り、主弁体21を逆回転(図2にて時計廻り方向の回
転)させる。
【0042】ベース板14にはストッパ片14Eが折曲
形成されており、図2(a)に示されているように、ス
トッパ片14Eの一方の面に係合片31Dが当接するこ
とにより、ロータ31の最大逆回転位置が決まり、ま
た、図2(c)に示されているように、ストッパ片14
Eの他方の面に係合片31Eが当接することにより、ロ
ータ31の最大正回転位置が決まる。ロータ31は、こ
の最大逆回転位置と最大正回転位置との間を正逆回転す
る。
【0043】図1に示されているように、ロータ31は
中心軸32に係止された止め輪47によって上方(弁シ
ート面15Aより離れる方向)の移動を制限されてい
る。ロータ31と主弁体21との間には主弁ばね23が
挟まれており、主弁ばね23は所定のばね力(ばね付勢
荷重)をもって主弁体21を弁シート面15Aに押し付
けている。
【0044】なお、ロータ31と主弁ばね23との間に
は、ロータ31と主弁体21との円滑な相対回転変位可
能を保証するために、フッ素樹脂等による高滑性ワッシ
ャ24が挟まれている。
【0045】ロータ31と副弁体22との間には副弁ば
ね25が挟まれており、副弁ばね25は所定のばね力
(ばね付勢荷重)をもって副弁体22を弁シート面15
Aに押し付けている。
【0046】ロータケース11の外周にはステータコイ
ルユニット46が嵌合装着されている。ステータコイル
ユニット46は、ロータケース11の外周に抜き差し着
脱可能に取り付けられており、上下2段の円筒状の巻線
部33、34および電気絶縁性樹脂製のボビン35、3
6と、各々複数個の磁極歯37A、38Aを櫛歯状に形
成された上下の金属製の外凾37、38と、各々複数個
の磁極歯39A、40Aを櫛歯状に形成された金属製の
磁極歯部材39、40とを有している。
【0047】ステータコイルユニット46は、更に、下
蓋12に形成されているコイル位置決め凹部12Bに係
合する係合爪41を有する金属製のマウント用ブラケッ
ト板42とを有している。コイル位置決め凹部12B
は、ストッパ片14Eの周方向位置と関連付けられてス
テッピングモータ30の磁極数に合わせて下蓋12の周
方向の複数箇所(20極の場合、5箇所)に形成されて
おり、その一つに係合爪41が係合する。
【0048】ステータコイルユニット46は、更に、巻
線部33、34の巻線と導通接続されているリード線4
3と、硬質ゴムあるいは合成樹脂製の外カバー44とを
有し、外カバー44の内側に充填されたエポキシ樹脂や
ポリウレタン等の電気絶縁性を有する熱硬化性樹脂45
によってポッティング封止されている。
【0049】ステッピングモータ30は、第1のモータ
角位置(0パルス位置)にて、ロータ31の係合片31
Dがストッパ片14Eの一方の面に当接し、主弁体21
を第1の回転位置に位置させると共に副弁体22を第3
の回転位置に位置させ(図2(a)参照)、この第1の
モータ角位置(0パルス位置)より正回転方向に所定角
度回転した第2のモータ角位置(14パルス位置)への
回転によって副弁体22を第3の回転位置と第4の回転
位置との中間回転位置に位置させる(図2(b)参
照)。
【0050】この正方向回転における第2のモータ角位
置(14パルス位置)にて、ロータ31の係合片31D
が主弁体21のロータ当接面部21Dに当接し、ステッ
ピングモータ30は、この第2のモータ角位置(14パ
ルス位置)より更に正回転方向に所定角度回転した第3
のモータ角位置(28パルス位置)への回転によって主
弁体21を第1の回転位置より第2の回転位置に位置さ
せると共に副弁体22を第4の回転位置に位置させる
(図2(c)参照)。第3のモータ角位置(28パルス
位置)では、ロータ31の係合片31Eがストッパ片1
4Eの他方の面に当接する。
【0051】ステッピングモータ30は、第3のモータ
角位置(28パルス位置)より逆回転方向に所定角度回
転して第2のモータ角位置(14パルス位置)に戻る際
に、副弁体22を再び第3の回転位置と第4の回転位置
との中間回転位置に位置させる(図2(d)参照)。
【0052】この逆方向回転における第2のモータ角位
置(14パルス位置)にて、ロータ31の係合片31E
が主弁体21のロータ当接面部21Eに当接し、ステッ
ピングモータ30は、この第2のモータ角位置(14パ
ルス位置)より更に逆回転方向に所定角度回転して第1
のモータ角位置(0パルス位置)に戻る回転によって主
弁体21を第2の回転位置より第1の回転位置に位置さ
せると共に副弁体22を第3の回転位置に位置させる
(図2(a)参照)。
【0053】上述の動作により、主弁体21の回転によ
る流路切換(第1の回転位置→第2の回転位置の移動、
あるいは第2の回転位置→第1の回転位置の移動)に先
立って、副弁体22が第3の回転位置と第4の回転位置
との中間回転位置し、圧力バランスポート20が開かれ
る。これにより、主弁体21の内部連通部21Aの圧力
が弁室13の内圧に等しくなり、その後の主弁体21の
回転が低差圧バランス状態で行われ、ステッピングモー
タ30の小型化が可能になる。
【0054】上述の構成による四方切換弁10では、副
弁体22が副弁ばね25によって弁シート面15Aに押
し付けられることにより、圧力バランスポート20の締
め切りが行われ、副弁体22が弁シート面15Aに対し
て摺動することにより、圧力バランスポート20の開閉
が行われるから、主弁体21に作用する圧力差が少ない
状態でも、圧力バランスポート20の開閉時に、主弁体
21との摩擦抵抗によって副弁体22が主弁体21を不
必要に回転変位させることがない。これにより、主弁体
21と副弁体22との位置関係が安定状態で確定する。
【0055】また、主弁ばね23、副弁ばね25によ
り、主弁体21と副弁体22へのばね付勢荷重を個別の
最適値に設定することができ、安定した性能を得る。ま
た、副弁体25のばね付勢荷重が偏心片荷重になること
がなく、安定したロータ回転、耐久性を得ることができ
る。
【0056】つぎに、上述の構成による四方切換弁10
の組立手順について説明する。継手16〜19を下蓋1
2に挿入し、下蓋12及びベース板14を位置合わせエ
ンボス12A、14Aの嵌合によって位置合わせした状
態で、これらを組付け、ろう付けする。このろう付け品
のエンボス14Aに位置合わせ孔15Bを合わせて耐冷
媒性接着剤によって弁シート板15を接着固定する。こ
れにより、図4に示されている弁シート側の組立品が完
成する。
【0057】つぎに、主弁体21、主弁ばね23、高滑
性ワッシャ24、副弁体22、副弁ばね25を、ロータ
31の中心孔31Bに挿入した中心軸32をガイドとし
て組付ける。中心軸32の下端32Bを図4に示されて
いる弁シート側の組立品の軸受孔14D、15Dに挿入
し、その後に、止め輪47を軸上方より挿入し、中心軸
32の規定位置(止め輪フック部32C)に位置決め係
止する。
【0058】つぎに、上方よりロータケース11を被
せ、ロータケース11と下蓋12との全周を気密に溶接
する。そしてロータケース11の外側にステータコイル
ユニット46を嵌め、係合爪41を下蓋12のコイル位
置決め凹部12Bに係合させる。これにより、四方切換
弁10の組立が完成する。
【0059】(四方切換弁を使用した冷凍・冷蔵庫)つ
ぎに、上述の構成による四方切換弁10を組み込まれた
冷凍・冷蔵庫を、図5を参照して説明する。冷凍・冷蔵
庫の冷凍サイクル装置は、圧縮機101と、凝縮器10
2と、流量調節手段としてのキャピラリチューブ103
と、蒸発器104と、四方切換弁10と、これらを接続
する冷媒通路105〜108を含む。
【0060】四方切換弁10の高圧側ポートCは圧縮機
101の吐出ポート101dに接続され、低圧側ポート
Sを圧縮機101の吸入ポート101sに、第1の流路
切換ポートCを凝縮器102に、第2の流路切換ポート
Eを蒸発器104に各々接続されている。
【0061】四方切換弁10の主弁体21が第1の回転
位置に位置している時には、図5(a)に示されている
ように、圧縮機101→四方切換弁10→凝縮器102
→キャピラリチューブ103→蒸発器104→四方切換
弁10→圧縮機101の循環経路が成立し、通常の冷却
運転が行われる。
【0062】冷凍・冷蔵庫は、第1室111、第2室1
12、第3室113を有し、冷却運転時には、蒸発器1
04より冷気が、ファン114によって第1室111へ
送られて第1室111が冷凍室として機能し、また、冷
気がダンパ115の開閉によって第2室112へ送られ
て第2室112が冷蔵室として機能すると共に、第3室
113が野菜室として機能する。
【0063】四方切換弁10の主弁体21が第2の回転
位置に位置すると、図5(b)に示されているように、
圧縮機101→四方切換弁10→蒸発器104→キャピ
ラリチューブ103→凝縮器102→四方切換弁10→
圧縮機101の循環経路、すなわち、通常の冷却運転時
とは逆の循環経路が成立する。この場合には、圧縮機1
01より高温高圧の冷媒が蒸発器104に直接流れ、蒸
発器104の除霜(デフロスト)が行われる。
【0064】つぎに、冷凍・冷蔵庫に使用された四方切
換弁10の動作について説明する。 <イニシャライズ処理>ステッピングモータ30を時計
廻り方向(逆回転方向)に規定パルス数励磁する。この
とき、主弁体21に作用する差圧が、低差圧、無差圧状
態であれば、ロータ31と共に副弁体22が時計廻り方
向に回転し、ロータ31の係合片31Eが主弁体21の
ロータ当接面部21Eに当接し、ロータ31によって主
弁体21が同方向に回転する。規定位置(0パルス位
置)で、図2(a)に示されているように、ロータ31
の係合片31Dがストッパ14Eの一方の面に当接して
位置出しされる。
【0065】差圧が生じていて主弁体21を回転できな
い場合には、ステッピングモータ30の0パルス位置へ
の励磁により、ロータ31と共に副弁体22が時計廻り
方向(逆回転方向)に回転し、14パルス位置にて、圧
力バランスポート20が開かれる。
【0066】主弁体21に作用する差圧を低差圧にバラ
ンスさせるため、この状態(内部連通路21Aと弁室1
3との連通のために圧力バランスポート20が開いた状
態)を規定時間維持することで、低差圧、無差圧状態が
得られる。
【0067】この後に、時計廻り方向に規定パルス数励
磁することにより、主弁体21が規定位置(0パルス位
置)に位置することができ、図2(a)に示されている
ように、ロータ31の係合片31Dがストッパ14Eの
一方の面に当接して位置出しされる。
【0068】一般的には、ステッピングモータ30の現
在位置(モータ角位置)、時間が制御用のマイクロコン
ピュータ等によって管理されているから、このイニシャ
ライズ処理は、起動時(電源投入時)、停電復帰時のみ
行われればよい。
【0069】<冷却運転>上述したイニシャライズ処理
と同じ動作により、0パルス位置(第1のモータ角位
置)で、冷却運転状態が得られる。0パルス位置では、
図2(a)に示されているように、副弁体22は第3の
回転位置に位置して圧力バランスポート20を閉じ、主
弁体21は、第1の回転位置に位置し、第1の流路切換
ポートCを弁室13に開放して弁室13と第1の流路切
換ポートCとの連通を確立すると共に、内部連通部21
Aによって低圧側ポートSと第2の流路切換ポートEと
の連通を確立する。
【0070】<デフロスト前バランス>冷却運転よりデ
フロスト運転への移行時に実行される。冷却運転状態に
おいて、圧縮機101の運転を停止し、ステッピングモ
ータ30を反時計廻り方向(正回転方向)に14パルス
励磁する(第2のモータ角位置)。この時には、主弁体
21、副弁体22には差圧が作用しており、ステッピン
グモータ30の発生トルクは、主弁体21を回転できな
いが、副弁体22を回転できるように設定されている。
【0071】これにより、ロータ31と共に副弁体22
が反時計廻り方向(正回転方向)に回転し、14パルス
位置(第2のモータ角位置)で、副弁体22が図2
(b)に示されているように、第3の回転位置と第4の
回転位置との中間回転位置に位置し、圧力バランスポー
ト20を開く。これにより、圧力バランスポート20を
通じて弁室13と低圧側ポートS、主弁体21の内部連
通路21Aとが連通する。この状態が規定時間保たれる
ことにより、主弁体21に作用する差圧が、低差圧、無
差圧状態になる。
【0072】<デフロスト運転>デフロスト前バランス
状態からのデフロスト運転への切り換えであり、主弁体
21に作用する差圧が、低差圧、無差圧状態になったの
ち、ステッピングモータ30を、更に、反時計廻り方向
(正回転方向)に14パルス励磁する(24パルス位置
=第3のモータ角位置)。
【0073】これにより、ロータ31と一体に副弁体2
2が更に反時計廻り方向(正回転方向)に回転すると共
に、ロータ31の係合片31Dが主弁体21のロータ当
接面部21Dを押し、図2(c)に示されているよう
に、副弁体22は第4の回転位置に位置して圧力バラン
スポート20を閉じ、主弁体21は、第2の回転位置に
位置する。
【0074】主弁体21が第2の回転位置に位置するこ
とにより、第2の流路切換ポートEが弁室13に開放さ
れて弁室13と第2の流路切換ポートEとの連通が確立
すると共に、内部連通部21Aによって低圧側ポートS
と第1の流路切換ポートCとの連通が確立する。ここ
で、圧縮機101の運転を再開することで、圧縮機10
1の吐出ガスが蒸発器104へ流れ、蒸発器104の除
霜が行われる。
【0075】<冷却運転前バランス>デフロスト運転よ
り冷却運転への移行時に実行される。圧縮機101の運
転を停止し、ステッピングモータ30を時計廻り方向
(逆回転方向)に14パルス励磁する(第2のモータ角
位置)。この時には、主弁体21、副弁体22には差圧
が作用しており、ステッピングモータ30の発生トルク
は、主弁体21を回転できないが、副弁体22を回転で
きるように設定されている。
【0076】これにより、ロータ31と一体に副弁体2
2が時計廻り方向(逆回転方向)に回転し、14パルス
位置(第2のモータ角位置)で、副弁体22が図2
(d)に示されているように、第3の回転位置と第4の
回転位置との中間回転位置に位置し、圧力バランスポー
ト20を開く。これにより、圧力バランスポート20を
通じて弁室13と低圧側ポートS、主弁体21の内部連
通路21Aとが連通する。この状態が規定時間保たれる
ことにより、主弁体21に作用する差圧が、低差圧、無
差圧状態になる。
【0077】<冷却運転前バランス後の冷却運転>主弁
体21に作用する差圧が、低差圧、無差圧状態になった
のち、ステッピングモータ30を、更に、時計廻り方向
(逆回転方向)に14パルス励磁する(0パルス位置=
第1のモータ角位置)。
【0078】これにより、ロータ31と一体に副弁体2
2が更に時計廻り方向(逆回転方向)に回転すると共
に、ロータ31の係合片31Eが主弁体21のロータ当
接面部21Eを押し、図2(a)に示されているよう
に、副弁体22は第3の回転位置に位置して圧力バラン
スポート20を閉じ、主弁体21は第1の回転位置に位
置する。
【0079】主弁体21が第1の回転位置に位置するこ
とにより、第1の流路切換ポートCが弁室13に開放さ
れて弁室13と第1の流路切換ポートCとの連通が確立
すると共に、内部連通部21Aによって低圧側ポートS
と第2の流路切換ポートEとの連通が確立する。
【0080】上述の動作により、つぎのように効果が得
られる。 (1)副弁体22による低差圧バランス化は、冷媒のガ
ス状態(吐出位置)で行われるから、冷媒流れ音(騒
音)の発生が少ない。 (2)副弁体22による低差圧バランス化は、次運転
(デフロストあるいは冷却運転)へのプラス要因(冷媒
エンタルピ)であり、省エネルギに反さない。 (3)主弁体21の切換動作が低差圧バランス状態で行
われるので、ステッピングモータ30を小型化でき、省
電力とすることができる。
【0081】(三方切換弁)図6、図7はこの発明によ
る電動式流路切換弁(三方切換弁)の一つの実施形態を
示している。なお、図6、図7において、図1、図2に
対応する部分は、図1、図2に付した符号と同一の符号
を付けて、その説明を省略し、相違点を中心に説明す
る。
【0082】三方切換弁50は、四方切換弁10と同様
に、ロータケース11、下蓋12、主弁体21、副弁体
22、ステッピングモータ30を有している。
【0083】弁シート板15の弁シート面15Aのう
ち、主弁体21との摺接面部に第1の流路切換ポートC
と第2の流路切換ポートEとが主弁体回転方向に間隔を
おいて形成されている。また、弁シート面15Aのうち
副弁体22との摺接面部に第1の流路切換ポートCと常
時連通の第1の圧力バランスポート20cと第2の流路
切換ポートEと常時連通の第2の圧力バランスポート2
0eとが副弁体回転方向に間隔をおいて形成されてい
る。下蓋12に開口している高圧側ポートDは弁室13
に常時連通している。
【0084】主弁体21は、弁シート面15Aに開口し
た流路切換用の内部閉じ空間部21Fを有し、図7
(a)に示す第1の回転位置にて、内部閉じ空間部21
Fによって第2の流路切換ポートEを閉じて弁室13と
第1の流路切換ポートCとの連通を確立し、第1の回転
位置より所定回転角度だけ回転変位した図7(c)に示
す第2の回転位置にて、内部閉じ空間部21Fによって
第1の流路切換ポートCを閉じて弁室13と第2の流路
切換ポートEとの連通を確立する。
【0085】副弁体22は、弁シート面15Aとの対接
面(下底面)にポート閉じ突起22Aと、脚状突起22
Cとを有し、これら突起によって弁シート面15Aに摺
接し、これ以外の部分では弁シート面15Aとの間に間
隙22D(図6参照)を画定している。間隙22Dは主
弁体21のリング部21Bに形成されている切欠部21
Cによって弁室13に常時連通している。
【0086】副弁体22は、図7(a)に示す第3の回
転位置にてポート閉じ突起22Aによって第2の圧力バ
ランスポート20eを閉じ、第3の回転位置より所定回
転角度だけ回転変位した図7(c)に示す第4の回転位
置にてポート閉じ突起22Aによって第1の圧力バラン
スポート20cを閉じ、図7(b)、(d)に示す第3
の回転位置と第4の回転位置との中間回転位置にて第1
の圧力バランスポート20cあるいは第2の圧力バラン
スポート20eを開いて第1の圧力バランスポート20
cあるいは第2の圧力バランスポート20eと弁室13
との連通を確立する。
【0087】三方切換弁50においても、ステッピング
モータ30は、第1のモータ角位置(0パルス位置)に
て、ロータ31の係合片31Dがストッパ片14Eの一
方の面に当接し、主弁体21を第1の回転位置に位置さ
せると共に副弁体22を第3の回転位置に位置させ(図
7(a)参照)、この第1のモータ角位置(0パルス位
置)より正回転方向に所定角度回転した第2のモータ角
位置(14パルス位置)への回転によって副弁体22を
第3の回転位置と第4の回転位置との中間回転位置に位
置させる(図7(b)参照)。
【0088】この正方向回転における第2のモータ角位
置(14パルス位置)にて、ロータ31の係合片31D
が主弁体21のロータ当接面部21Dに当接し、ステッ
ピングモータ30は、この第2のモータ角位置(14パ
ルス位置)より更に正回転方向に所定角度回転した第3
のモータ角位置(28パルス位置)への回転によって主
弁体21を第1の回転位置より第2の回転位置に位置さ
せると共に副弁体22を第4の回転位置に位置させる
(図7(c)参照)。第3のモータ角位置(28パルス
位置)では、ロータ31の係合片31Eがストッパ片1
4Eの他方の面に当接する。
【0089】ステッピングモータ30は、第3のモータ
角位置(28パルス位置)より逆回転方向に所定角度回
転して第2のモータ角位置(14パルス位置)に戻る際
に、副弁体22を再び第3の回転位置と第4の回転位置
との中間回転位置に位置させる(図7(d)参照)。
【0090】この逆方向回転における第2のモータ角位
置(14パルス位置)にて、ロータ31の係合片31E
が主弁体21のロータ当接面部21Eに当接し、ステッ
ピングモータ30は、この第2のモータ角位置(14パ
ルス位置)より更に逆回転方向に所定角度回転して第1
のモータ角位置(0パルス位置)に戻る回転によって主
弁体21を第2の回転位置より第1の回転位置に位置さ
せると共に副弁体22を第3の回転位置に位置させる
(図7(a)参照)。
【0091】上述の動作により、主弁体21の回転によ
る流路切換(第1の回転位置→第2の回転位置の移動、
あるいは第2の回転位置→第1の回転位置の移動)に先
立って、副弁体22が第3の回転位置と第4の回転位置
との中間回転位置し、第1の圧力バランスポート20c
あるいは第2の圧力バランスポート20eが開かれる。
これにより、主弁体21の内部閉じ空間部21Fの圧力
が弁室13の内圧に等しくなり、その後の主弁体21の
回転が低差圧バランス状態で行われ、ステッピングモー
タ30の小型化が可能になる。
【0092】上述の構成による三方切換弁50でも、副
弁体22が副弁ばね25によって弁シート面15Aに押
し付けられることにより、圧力バランスポート20の締
め切りが行われ、副弁体22が弁シート面15Aに対し
て摺動することにより、圧力バランスポート20の開閉
が行われるから、主弁体21に作用する圧力差が少ない
状態でも、圧力バランスポート20の開閉時に、主弁体
21との摩擦抵抗によって副弁体22が主弁体21を不
必要に回転変位させることがない。これにより、主弁体
21と副弁体22との位置関係が安定状態で確定する。
【0093】また、主弁ばね23、副弁ばね25によ
り、主弁体21と副弁体22へのばね付勢荷重を個別の
最適値に設定することができ、安定した性能を得る。ま
た、副弁体25のばね付勢荷重が偏心片荷重になること
がなく、安定したロータ回転、耐久性を得ることができ
る。
【0094】(三方切換弁を使用した冷凍・冷蔵庫1)
つぎに、上述の構成による三方切換弁50を組み込まれ
た冷凍・冷蔵庫を、図8を参照して説明する。冷凍・冷
蔵庫の冷凍サイクル装置は、圧縮機101と、凝縮器1
02と、流量調節手段としてのキャピラリチューブ10
3と、蒸発器104と、三方切換弁50と、これらを接
続する冷媒通路105〜107,109を含む。
【0095】三方切換弁50の高圧側ポートDは圧縮機
101の吐出ポート101dに接続され、第1の流路切
換ポートCを凝縮器102に、第2の流路切換ポートE
をバイパス冷媒通路109によって蒸発器104に各々
接続されている。バイパス冷媒通路109は凝縮器10
2をバイパスして第2の流路切換ポートEを蒸発器10
4に直接接続する。
【0096】三方切換弁50の主弁体21が第1の回転
位置に位置している時には、圧縮機101→三方切換弁
50→凝縮器102→キャピラリチューブ103→蒸発
器104→圧縮機101の循環経路が成立し、通常の冷
却運転が行われて、蒸発器104より冷気が、ファン1
14によって第1室111へ送られて第1室111が冷
凍室として機能し、また、冷気がダンパ115の開閉に
よって第2室112へ送られて第2室112が冷蔵室と
して機能すると共に、第3室113が野菜室として機能
する。
【0097】三方切換弁50の主弁体21が第2の回転
位置に位置すると、圧縮機101の吐出ポート101d
がバイパス冷媒通路109に接続され、圧縮機101よ
り高温高圧の冷媒がバイパス冷媒通路109によって蒸
発器104に直接流れ、蒸発器104の除霜(デフロス
ト)が行われる。
【0098】つぎに、冷凍・冷蔵庫に使用された三方切
換弁50の動作について説明する。 <イニシャライズ処理>ステッピングモータ30を時計
廻り方向(逆回転方向)に規定パルス数励磁する。この
とき、主弁体21に作用する差圧が、低差圧、無差圧状
態であれば、ロータ31と共に副弁体22が時計廻り方
向に回転し、ロータ31の係合片31Eが主弁体21の
ロータ当接面部21Eに当接し、ロータ31によって主
弁体21が同方向に回転する。規定位置(0パルス位
置)で、図7(a)に示されているように、ロータ31
の係合片31Dがストッパ14Eの一方の面に当接して
位置出しされる。
【0099】差圧が生じていて主弁体21を回転できな
い場合には、ステッピングモータ30の0パルス位置へ
の励磁により、ロータ31と共に副弁体22が時計廻り
方向(逆回転方向)に回転し、14パルス位置にて、第
1の圧力バランスポート20cおよび第2の圧力バラン
スポート20eが開かれる。
【0100】主弁体21に作用する差圧を低差圧にバラ
ンスさせるため、この状態(内部閉じ空間部21Fと弁
室13との連通のために第2の圧力バランスポート20
eが開いた状態)を規定時間維持することで、低差圧、
無差圧状態が得られる。
【0101】この後に、時計廻り方向に規定パルス数励
磁することにより、主弁体21が規定位置(0パルス位
置)に位置することができ、図7(a)に示されている
ように、ロータ31の係合片31Dがストッパ14Eの
一方の面に当接して位置出しされる。
【0102】<冷却運転>上述したイニシャライズ処理
と同じ動作により、0パルス位置(第1のモータ角位
置)で、冷却運転状態が得られる。0パルス位置では、
図7(a)に示されているように、副弁体22は第3の
回転位置に位置して第2の圧力バランスポート20eを
閉じ、主弁体21は、第1の回転位置に位置し、内部閉
じ空間部21Fによって第2の流路切換ポートEを閉
じ、第1の流路切換ポートCを弁室13に開放して弁室
13と第1の流路切換ポートCとの連通を確立する。
【0103】<デフロスト前バランス>冷却運転よりデ
フロスト運転への移行時に実行される。冷却運転状態に
おいて、圧縮機101の運転を停止し、ステッピングモ
ータ30を反時計廻り方向(正回転方向)に14パルス
励磁する(第2のモータ角位置)。この時には、主弁体
21、副弁体22には差圧が作用しており、ステッピン
グモータ30の発生トルクは、主弁体21を回転できな
いが、副弁体22を回転できるように設定されている。
【0104】これにより、ロータ31と共に副弁体22
が反時計廻り方向(正回転方向)に回転し、14パルス
位置(第2のモータ角位置)で、副弁体22が図7
(b)に示されているように、第3の回転位置と第4の
回転位置との中間回転位置に位置し、第2の圧力バラン
スポート20eを開く。これにより、第2の圧力バラン
スポート20eを通じて弁室13と主弁体21の内部閉
じ空間部21Fとが連通する。この状態が規定時間保た
れることにより、主弁体21に作用する差圧が、低差
圧、無差圧状態になる。
【0105】<デフロスト運転>デフロスト前バランス
状態からのデフロスト運転への切り換えであり、主弁体
21に作用する差圧が、低差圧、無差圧状態になったの
ち、ステッピングモータ30を、更に、反時計廻り方向
(正回転方向)に14パルス励磁する(24パルス位置
=第3のモータ角位置)。
【0106】これにより、ロータ31と一体に副弁体2
2が更に反時計廻り方向(正回転方向)に回転すると共
に、ロータ31の係合片31Dが主弁体21のロータ当
接面部21Dを押し、図7(c)に示されているよう
に、副弁体22は第4の回転位置に位置して第1の圧力
バランスポート20cを閉じ、主弁体21は、第2の回
転位置に位置する。
【0107】主弁体21が第2の回転位置に位置するこ
とにより、内部閉じ空間部21Fによって第1の流路切
換ポートCが閉じられ、第2の流路切換ポートEが弁室
13に開放されて弁室13と第2の流路切換ポートEと
の連通が確立する。ここで、圧縮機101の運転を再開
することで、圧縮機101の吐出ガスが蒸発器104へ
流れ、蒸発器104の除霜が行われる。
【0108】<冷却運転前バランス>デフロスト運転よ
り冷却運転への移行時に実行される。圧縮機101の運
転を停止し、ステッピングモータ30を時計廻り方向
(逆回転方向)に14パルス励磁する(第2のモータ角
位置)。この時には、主弁体21、副弁体22には差圧
が作用しており、ステッピングモータ30の発生トルク
は、主弁体21を回転できないが、副弁体22を回転で
きるように設定されている。
【0109】これにより、ロータ31と一体に副弁体2
2が時計廻り方向(逆回転方向)に回転し、14パルス
位置(第2のモータ角位置)で、副弁体22が図7
(d)に示されているように、第3の回転位置と第4の
回転位置との中間回転位置に位置し、第1の圧力バラン
スポート20cを開く。これにより、第1の圧力バラン
スポート20cを通じて弁室13と主弁体21の内部閉
じ空間部21Fとが連通する。この状態が規定時間保た
れることにより、主弁体21に作用する差圧が、低差
圧、無差圧状態になる。
【0110】<冷却運転前バランス後の冷却運転>主弁
体21に作用する差圧が、低差圧、無差圧状態になった
のち、ステッピングモータ30を、更に、時計廻り方向
(逆回転方向)に14パルス励磁する(0パルス位置=
第1のモータ角位置)。
【0111】これにより、ロータ31と一体に副弁体2
2が更に時計廻り方向(逆回転方向)に回転すると共
に、ロータ31の係合片31Eが主弁体21のロータ当
接面部21Eを押し、図7(a)に示されているよう
に、副弁体22は第3の回転位置に位置して第2の圧力
バランスポート20eを閉じ、主弁体21は第1の回転
位置に位置する。
【0112】主弁体21が第1の回転位置に位置するこ
とにより、内部閉じ空間部21Fによって第2の流路切
換ポートEが閉じられ、第1の流路切換ポートCが弁室
13に開放されて弁室13と第1の流路切換ポートCと
の連通が確立する。
【0113】上述の動作により、上述した四方切換弁1
0の場合と同等の効果が得られる。
【0114】(三方切換弁を使用した冷凍・冷蔵庫2)
つぎに、上述の構成による三方切換弁50を組み込まれ
た冷凍・冷蔵庫の他の実施形態を、図9を参照して説明
する。この冷凍・冷蔵庫の冷凍サイクル装置は、冷凍室
用のキャピラリチューブ103Fと冷蔵室用のキャピラ
リチューブ103R、冷凍室用の蒸発器104Fと冷蔵
室用の蒸発器104Rを各々個別に有し、もう一つの三
方切換弁60によって冷凍室用のキャピラリチューブ1
03F、蒸発器104Fの冷媒通路106Fと、冷蔵室
用のキャピラリチューブ103R蒸発器104Rの冷媒
通路106Rとが切り換えられるようになっている。冷
蔵室用の蒸発器104Rと冷凍室用の蒸発器104Fと
は逆止弁116によって接続されている。
【0115】三方切換弁50の高圧側ポートCは圧縮機
101の吐出ポート101dに接続され、第1の流路切
換ポートCを凝縮器102に、第2の流路切換ポートE
をバイパス冷媒通路110によって冷凍室用蒸発器10
4Fに各々接続されている。バイパス冷媒通路110は
凝縮器102等をバイパスして第2の流路切換ポートE
を冷凍室用の蒸発器104Fに直接接続する。
【0116】そして、三方切換弁50の主弁体21が第
1の回転位置に位置している時には通常の冷却運転が行
われて、もう一つの三方切換弁60が冷蔵室用のキャピ
ラリチューブ103R側に切り換わっていれば、圧縮機
101→三方切換弁50→凝縮器102→三方切換弁6
0→冷蔵室用の蒸発器104R→逆止弁116→冷凍室
用の蒸発器104F→圧縮機101の循環経路が成立
し、もう一つの三方切換弁60が冷凍室用のキャピラリ
チューブ103F側に切り換わっていれば、圧縮機10
1→三方切換弁50→凝縮器102→三方切換弁60→
冷凍室用のキャピラリチューブ103F→冷凍室用の蒸
発器104F→圧縮機101の循環経路が成立する。
【0117】これにより、もう一つの三方切換弁60が
冷蔵室用のキャピラリチューブ103R側に切り換わっ
ている間は、冷蔵室用の蒸発器104Rより冷気が、フ
ァン114Rによって第1室111へ送られると共に、
冷凍室用の蒸発器104Fより冷気が、ファン114F
によって第3室113へ送られ、一方、もう一つの三方
切換弁60が冷凍室用のキャピラリチューブ103F側
に切り換わっている間は、冷凍室用の蒸発器104Fよ
り冷気が、ファン114Fによって第3室113へ送ら
れる。よって、第1室111が冷蔵室として機能し、第
3室113が冷凍室として機能すると共に、第2室11
2が野菜室として機能する。
【0118】一方、三方切換弁50の主弁体21が第2
の回転位置に位置すると、圧縮機101の吐出ポート1
01dがバイパス冷媒通路110に接続され、圧縮機1
01より高温高圧の冷媒がバイパス冷媒通路110によ
って冷凍室用の蒸発器104Fに直接流れ、蒸発器10
4Fの除霜(デフロスト)が行われる。
【0119】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による電動式流路切換弁によれば、均圧モードを有す
る電動式流路切換弁として、安定した性能と充分な耐久
性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による電動式流路切換弁(四方切換
弁)の一つの実施形態を示す縦断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、この発明による電動式流路
切換弁(四方切換弁)の一つの実施形態の各動作状態を
示す要部の平断面図である。
【図3】この発明による電動式流路切換弁(四方切換
弁)の一つの実施形態の要部を示す分解斜視図である。
【図4】この発明による電動式流路切換弁(四方切換
弁)の一つの実施形態の弁シート側の組立品を示す斜視
図である。
【図5】(a)、(b)は、この発明による電動式流路
切換弁(四方切換弁)を組み込まれた冷凍・冷蔵庫の一
つの実施形態を示すブロック線図である。
【図6】この発明による電動式流路切換弁(三方切換
弁)の一つの実施形態を示す縦断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、この発明による電動式流路
切換弁(三方切換弁)の一つの実施形態の各動作状態を
示す要部の平断面図である。
【図8】この発明による電動式流路切換弁(三方切換
弁)を組み込まれた冷凍・冷蔵庫の一つの実施形態を示
すブロック線図である。
【図9】この発明による電動式流路切換弁(三方切換
弁)を組み込まれた冷凍・冷蔵庫の他の実施形態を示す
ブロック線図である。
【符号の説明】
10 四方切換弁 11 ロータケース 12 下蓋 13 弁室 14 ベース板 15 弁シート板 20 圧力バランスポート 20c 第1の圧力バランスポート 20e 第2の圧力バランスポート 21 主弁体 21A 内部連通部 21F 内部閉じ空間部 22 副弁体 23 主弁ばね 25 副弁ばね 30 ステッピングモータ 31 ロータ 46 ステータコイルユニット 101 圧縮機 102 凝縮器 103、103F、103R キャピラリチューブ 104 104F、104R 蒸発器 109、110 バイパス冷媒通路 C 第1の流路切換ポート D 高圧側ポート E 第2の流路切換ポート S 低圧側ポート 20 圧力バランスポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H053 AA01 AA21 BA02 BA12 BB02 DA12 3H062 AA07 AA13 BB33 CC02 EE07 HH04 HH09 3H067 AA13 AA31 BB04 CC01 CC22 DD03 DD32 EA02 EB07 FF11 GG24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧側ポートと常時連通の弁室を有し、
    前記弁室内に主弁体と副弁体とが各々個別に回転可能に
    同心配置され、 前記弁室の底面が弁シート面をなして当該弁シート面に
    前記主弁体と前記副弁体とが各々摺動可能に当接し、当
    該弁シート面のうち前記主弁体との摺接面部に低圧側ポ
    ートと第1の流路切換ポートと第2の流路切換ポートと
    が主弁体回転方向に間隔をおいて形成され、前記弁シー
    ト面のうち前記副弁体との摺接面部に前記低圧側ポート
    と常時連通の圧力バランスポートが形成され、 前記主弁体は、前記弁シート面に開口した流路切換用の
    内部連通部を有し、第1の回転位置にて前記弁室と前記
    第1の流路切換ポートとの連通を確立すると共に前記内
    部連通部によって前記低圧側ポートと第2の流路切換ポ
    ートとの連通を確立し、前記第1の回転位置より所定回
    転角度だけ回転変位した第2の回転位置にて前記弁室と
    前記第2の流路切換ポートとの連通すると共に前記内部
    連通部によって前記低圧側ポートと前記第1の流路切換
    ポートとの連通を確立し、 前記副弁体は、第3の回転位置と当該第3の回転位置よ
    り所定回転角度だけ回転変位した第4の回転位置にて前
    記圧力バランスポートを閉じ、前記第3の回転位置と前
    記第4の回転位置との中間回転位置にて前記圧力バラン
    スポートを開いて前記圧力バランスポートと前記弁室と
    の連通を確立し、 前記主弁体と前記副弁体を所定回転角をもって分割回転
    駆動する電動機を有し、前記電動機は、ロータに前記主
    弁体を所定の回転角度のみ相対回転変位可能に連結され
    且つ前記副弁体を一体的に連結され、 前記主弁体の回転による流路切換に先立って前記副弁体
    が前記圧力バランスポートを開き、流路切換用の前記内
    部連通部の圧力を前記弁室の内圧にする電動式流路切換
    弁。
  2. 【請求項2】 高圧側ポートと常時連通の弁室を有し、
    前記弁室内に主弁体と副弁体とが各々個別に回転可能に
    同心配置され、 前記弁室の底面が弁シート面をなして当該弁シート面に
    前記主弁体と前記副弁体とが各々摺動可能に当接し、当
    該弁シート面のうち前記主弁体との摺接面部に第1の流
    路切換ポートと第2の流路切換ポートとが主弁体回転方
    向に間隔をおいて形成され、前記弁シート面のうち前記
    副弁体との摺接面部に前記第1の流路切換ポートと常時
    連通の第1の圧力バランスポートと前記第2の流路切換
    ポートと常時連通の第2の圧力バランスポートとが副弁
    体回転方向に間隔をおいて形成され、 前記主弁体は、前記弁シート面に開口した流路切換用の
    内部閉じ空間部を有し、第1の回転位置にて前記内部閉
    じ空間部によって前記第2の流路切換ポートを閉じて前
    記弁室と前記第1の流路切換ポートとの連通を確立し、
    前記第1の回転位置より所定回転角度だけ回転変位した
    第2の回転位置にて前記内部閉じ空間部によって前記第
    1の流路切換ポートを閉じて前記弁室と前記第2の流路
    切換ポートとの連通を確立し、 前記副弁体は、第3の回転位置にて前記第2の圧力バラ
    ンスポートを閉じ、当該第3の回転位置より所定回転角
    度だけ回転変位した第4の回転位置にて前記第1の圧力
    バランスポートを閉じ、前記第3の回転位置と前記第4
    の回転位置との中間回転位置にて前記第1の圧力バラン
    スポートあるいは前記第2の圧力バランスポートを開い
    て前記第1の圧力バランスポートあるいは前記第2の圧
    力バランスポートと前記弁室との連通を確立し、 前記主弁体と前記副弁体を所定回転角をもって分割回転
    駆動する電動機を有し、前記電動機は、ロータに前記主
    弁体を所定の回転角度のみ相対回転変位可能に連結され
    且つ前記副弁体を一体的に連結され、 前記主弁体の回転による流路切換に先立って前記副弁体
    が前記圧力バランスポートを開き、流路切換用の前記内
    部閉じ空間部の圧力を前記弁室の内圧にする電動式流路
    切換弁。
  3. 【請求項3】 前記電動機は、第1のモータ角位置にて
    前記主弁体を前記第1の回転位置に位置させると共に前
    記副弁体を前記第3の回転位置に位置させ、当該第1の
    モータ角位置より正回転方向に所定角度回転した第2の
    モータ角位置への回転によって前記副弁体を前記第3の
    回転位置と前記第4の回転位置との中間回転位置に位置
    させ、当該第2のモータ角位置にて前記主弁体と係合
    し、当該第2のモータ角位置より更に正回転方向に所定
    角度回転した第3のモータ角位置への回転によって前記
    主弁体を前記第1の回転位置より前記第2の回転位置に
    位置させると共に前記副弁体を前記第4の回転位置に位
    置させ、当該第3のモータ角位置より逆回転方向に所定
    角度回転して前記第2のモータ角位置に戻る際に前記副
    弁体を前記第3の回転位置と前記第4の回転位置との中
    間回転位置に位置させ、更に逆回転方向に所定角度回転
    して前記第1のモータ角位置に戻ることを特徴とする請
    求項1または2記載の電動式流路切換弁。
  4. 【請求項4】 前記主弁体を前記弁シート面に押し付け
    る第1の弁ばねと、前記副弁体を前記弁シート面に押し
    付ける第2の弁ばねとが個別に設けられていることを特
    徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の電動式流路切
    換弁。
  5. 【請求項5】 回転中心部に前記副弁体が配置され、当
    該副弁体の外周側に前記主弁体が配置されていることを
    特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の電動式流路
    切換弁。
  6. 【請求項6】 圧縮機と、凝縮器と、流量調節手段と、
    蒸発器と、これらを接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵
    庫用の冷凍サイクル装置において、 請求項1記載の電動式流路切換弁を有し、当該電動式流
    路切換弁の高圧側ポートが前記圧縮機の吐出ポートに接
    続され、低圧側ポートが前記圧縮機の吸入ポートに接続
    され、第1の流路切換ポートが前記凝縮器の入口に接続
    され、第2の流路切換ポートが前記蒸発器の出口に接続
    されていることを特徴とする冷蔵庫用の冷凍サイクル装
    置。
  7. 【請求項7】 圧縮機と、凝縮器と、流量調節手段と、
    蒸発器と、これらを接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵
    庫用の冷凍サイクル装置において、 請求項2記載の電動式流路切換弁を有し、当該電動式流
    路切換弁の高圧側ポートが前記圧縮機の吐出ポートに接
    続され、第1の流路切換ポートが前記凝縮器の入口に接
    続され、第2の流路切換ポートが前記凝縮器をバイパス
    するバイパス冷媒通路によって前記蒸発器の入口に直接
    接続されていることを特徴とする冷凍・冷蔵庫用の冷凍
    サイクル装置。
  8. 【請求項8】 圧縮機と、凝縮器と、冷凍室用流量調節
    手段と、冷蔵室用流量調節手段と、冷凍室用蒸発器と、
    冷蔵室用蒸発器と、これらを接続する冷媒通路を含む冷
    凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置において、 請求項2記載の電動式流路切換弁を有し、当該電動式流
    路切換弁の高圧側ポートが前記圧縮機の吐出ポートに接
    続され、第1の流路切換ポートが前記凝縮器の入口に接
    続され、第2の流路切換ポートがバイパス冷媒通路によ
    って前記冷凍室用蒸発器の入口に直接接続されているこ
    とを特徴とする冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置。
JP2002136884A 2002-05-13 2002-05-13 電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置 Expired - Fee Related JP4011396B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136884A JP4011396B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136884A JP4011396B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003329153A true JP2003329153A (ja) 2003-11-19
JP4011396B2 JP4011396B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=29698797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002136884A Expired - Fee Related JP4011396B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4011396B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006031018A1 (en) * 2004-09-14 2006-03-23 Yoon, Sang Houk Device for opening and closing electronic valve for controlling multi room
WO2012008148A1 (ja) * 2010-07-13 2012-01-19 ダイキン工業株式会社 冷媒流路切換ユニット
JP2017129280A (ja) * 2017-04-07 2017-07-27 日立アプライアンス株式会社 冷媒切替弁
JP2021124119A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 株式会社鷺宮製作所 ロータリー式切換弁

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006031018A1 (en) * 2004-09-14 2006-03-23 Yoon, Sang Houk Device for opening and closing electronic valve for controlling multi room
WO2012008148A1 (ja) * 2010-07-13 2012-01-19 ダイキン工業株式会社 冷媒流路切換ユニット
JP2017129280A (ja) * 2017-04-07 2017-07-27 日立アプライアンス株式会社 冷媒切替弁
JP2021124119A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 株式会社鷺宮製作所 ロータリー式切換弁
JP7227931B2 (ja) 2020-01-31 2023-02-22 株式会社鷺宮製作所 ロータリー式切換弁

Also Published As

Publication number Publication date
JP4011396B2 (ja) 2007-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4180786B2 (ja) 電動式切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置
US8616014B2 (en) Compressor having capacity modulation or fluid injection systems
US6164331A (en) Channel-switching valve and method of controlling the same, and refrigerating cycle and method of controlling the same
US8813784B2 (en) Flow path switching valve
JPH07303360A (ja) 電動機及びその組立て法
JP4786822B2 (ja) 電動式四方切換弁および冷凍サイクル装置
JP2004263726A (ja) 電動式切換弁
JP2011250537A (ja) アキシャルギャップ型モータ、流体機械、及び流体機械の組立て方法
US20190257436A1 (en) Four-way valve for switching refrigerant channel
JP2003329153A (ja) 電動式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置
JPH102434A (ja) 切換え弁と、流体圧縮機およびヒートポンプ式冷凍サイクル
JP2001325651A (ja) 自動販売機用電動式切換弁
JP4142387B2 (ja) 電動回転式流路切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置
JP2001343083A (ja) 電動式コントロールバルブ
JP2020067123A (ja) 電動弁
JPH1030741A (ja) 制御弁
JP2001153491A (ja) 電動式切換弁および冷凍サイクル装置
JP3327670B2 (ja) 流体圧縮機および空気調和機
JP4119720B2 (ja) 電動弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置
JPS62126290A (ja) 可逆回転式圧縮機
JP2001153494A (ja) 電動式切換弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置
JPS6332192A (ja) 可逆圧縮機
JP2004301055A (ja) ハイブリッドコンプレッサ
JP2711516B2 (ja) 制御弁
KR102191131B1 (ko) 전동식 압축 팽창기 및 이를 포함하는 공기 조화 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041203

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070801

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees