JP2003328567A - 既設柱の補強方法および補強構造 - Google Patents

既設柱の補強方法および補強構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設柱の曲げ剛性を過大にすることなく剪断
剛性を高めて、既設柱を容易、安価かつ効果的に耐震補
強できる補強方法を提供する。 【解決手段】 正方形断面をもつ鉄筋コンクリート製の
既設柱20の軸心を中心とする略円形断面を形成するよ
うな円弧状の外形をもつコンクリートブロック1を、既
設柱20の各周面21にセメントペースト22で接着し
つつ、貧配合モルタル23を介して上下に積み重ねる。
予めスパイラル状に形成した鋼線24を、積み重ねたコ
ンクリートブロック1の外周の螺旋溝15にスパイラル
状に巻き付けて、コンクリートブロック1を既設柱20
に一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
建造物における既設柱を地震などに対して補強する既設
柱の補強方法および補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の既設柱の補強方法とし
て、例えば図8に示すようなものが知られている(特公
昭53−16214号公報)。この補強方法は、図8
(A)に示すようなPC板51を、図8(B)に示すよう
に、正方形断面をもつ鉄筋コンクリート製の既設柱52
の四周面に略全長に亘ってセメントペースト等で接着
し、その周囲にPC鋼線53を一定の緊張力を加えなが
らスパイラル状に巻き付けて一体化した後、PC板51
で覆われた既設柱52の全周に表面仕上げ54を施して
行なわれる。
【0003】上記PC板51は、図8(A)に示すよう
に、長方形の平面からなる底面51aと、この底面を弦
とし、既設柱の軸心を中心とする円の1/4円弧面から
なる上面51bと、底面の上下に隣接する三日月形の平
面からなる2つの側面51cで構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既設柱の上記補強方法
は、地震で加わる繰り返し荷重による既設柱51の剪断
破壊を、コアコンクリートを有効に拘束することによっ
て防止するものだと述べられている。しかしながら、上
記従来の既設柱の補強方法は、既設柱52の四周面を略
全長に亘って一体物のPC板51で覆い、その周囲をP
C鋼線53で締め付けているため、補強柱の曲げ剛性が
大きくなり過ぎて、補強柱の変形能およびエネルギ吸収
能が低下し、結果的に補強柱の耐震性が向上しないとい
う問題がある。
【0005】また、PC鋼線53に一定の緊張力を加え
ながらPC板51の周りに巻き付けているため、円形断
面の補強柱への巻き付けに伴って常に変化する接線方向
に向けてPC鋼線53を引っ張る必要があり、人力では
不可能なため、油圧シリンダ等の装置が必須になるとい
う問題もある。さらに、PC板51の表面が平坦である
ため、巻き付けたPC鋼線53がずれる虞もあり、補強
が不完全になったり、全周にモルタル4を塗布してずれ
を防がねばならないことから、施工に手間と費用がかか
るという問題がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、適切な寸法や形
状のコンクリートブロックと予め加工された鋼線を用い
ることによって、補強された柱の曲げ剛性の増加を抑え
つつ剪断耐力を高めることができ、既設柱の耐震性を容
易かつ安価に高めることができる既設柱の補強方法およ
び補強構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る既設柱の補強方法は、多角形断面を
もつ鉄筋コンクリート製の既設柱の軸心を中心とする略
円形断面を形成するように外形が円弧状のコンクリート
ブロックを、上記既設柱の各周面に対向させつつ直接ま
たは間接に上下に積み重ねるとともに、予めスパイラル
状に形成した鋼線を上記積み重ねたコンクリートブロッ
クの外周にスパイラル状に巻き付けて、上記コンクリー
トブロックを既設柱に一体化することを特徴とする。
【0008】上記既設柱の補強方法では、既設柱の軸心
を中心とする略円形断面を形成するような円弧状の外形
をもつコンクリートブロックを、図8(B)の従来例で述
べたPC板と異なり、上下に積み重ねて既設柱の各周面
を覆っているので、地震による曲げ荷重(水平荷重)を受
けると積み重ね部分が開口して、既設柱が容易に撓むか
ら、地震荷重に対する曲げ剛性が従来例のように過大に
ならず、一方、外周に鋼線がスパイラル状に巻き付けら
れたコンクリートブロックは、既設柱に強固に一体化さ
れるので、地震荷重に対する剪断耐力が大幅に増大す
る。つまり、補強された既設柱は、曲げ剛性が過大にな
ることなく、剪断耐力が増大して、地震エネルギを効果
的に吸収し、靭性が向上するので、地震による繰り返し
荷重に対して既設柱を強固に補強することができる。な
お、予めスパイラル状に形成された鋼線は、本願出願人
に帰属する特許第149647号に詳しく述べられた方
法で、従来例のように油圧シリンダなどの大掛かりな引
張り機械を要さず、人手によって容易かつ迅速にコンク
リートブロックの外周に巻き付けることができるので、
施工の手間と費用を大幅に削減できる。
【0009】また、請求項2に係る既設柱の補強構造
は、多角形断面をもつ鉄筋コンクリート製の既設柱の各
周面に対向させつつ直接または間接に上下に積み重ねら
れて既設柱の軸心を中心とする略円形断面を形成するよ
うな円弧状の外形をもつコンクリートブロックと、上記
積み重ねられたコンクリートブロックの外周にスパイラ
ル状に巻き付けてコンクリートブロックを既設柱に一体
化する予めスパイラル状に形成された鋼線とを備えたこ
とを特徴とする。
【0010】上記既設柱の補強構造では、既設柱の軸心
を中心とする略円形断面を形成するような円弧状の外形
をもつコンクリートブロックが、図8(B)の従来例で述
べたPC板と異なり、上下に積み重ねられて既設柱の各
周面を覆っているので、地震による曲げ荷重(水平荷重)
を受けると積み重ね部分が開口して、既設柱が容易に撓
むから、地震荷重に対する曲げ剛性が従来例のように過
大にならず、一方、コンクリートブロックの外周にスパ
イラル状に巻き付けられた鋼線は、コンクリートブロッ
クを既設柱に強固に一体化するので、地震荷重に対する
剪断耐力が大幅に増大する。つまり、上記既設柱の補強
構造は、既設柱の曲げ剛性を過大にすることなく、剪断
耐力を増大して、地震エネルギを効果的に吸収し、靭性
を向上させるので、地震による繰り返し荷重に対して既
設柱を強固に補強することができる。また、予めスパイ
ラル状に形成された鋼線の巻き付けについても、上述と
同じく施工に伴う手間と費用を大幅に削減できる。
【0011】請求項3に係る既設柱の補強構造は、上記
上下に積み重ねられたコンクリートブロックが、薄層を
介して互いに離間していることを特徴とする。
【0012】上記既設柱の補強構造では、上下に積み重
ねられたコンクリートブロックが、薄層を介して互いに
離間しているので、地震による曲げ荷重を受けると、離
間部が曲がり内側で閉じるとともに曲がり外側で容易に
開口して、既設柱が一層容易に撓む。従って、地震荷重
(水平荷重)に対する曲げ剛性の増加を抑えて、地震エネ
ルギを一層効果的に吸収させ、靭性を向上させるので、
地震による繰り返し荷重に対して既設柱をより強固に補
強することができる。
【0013】請求項4に係る既設柱の補強構造は、上記
予めスパイラル状に形成された鋼線のスパイラルの直径
が、上記コンクリートブロックが形成する上記円形断面
の直径よりも小さいことを特徴とする。
【0014】上記実施形態の補強構造では、コンクリー
トブロックで覆われた略円形断面の既設柱にスパイラル
状の鋼線を巻き付ける際、鋼線を束のループ面が既設柱
の周面に平行になるように鉛直に配置し、鋼線を束の解
ける方向に回転させつつ既設柱の周りに巡らせて、解き
ながら1ループずつ既設柱に巻き付けていくので、本願
出願人に帰属する上記特許第149647号の記載から
類推できるように、鋼線のスパイラル状の束をループ面
内でループを解く方向に曲げて大きく開くのでなく、鋼
線のスパイラル状の束を既設柱の周りに巡らせながら鋼
線をその軸の周りに僅かに捩じるだけで弾性変形範囲で
巻き付けが行なえる。従って、鋼線のループの直径が、
コンクリートブロックが形成する上記円形断面の直径よ
りも小さくても、人手による小さな力でもう少し弾性変
形させるだけで、巻き付けが行なえ、巻き付いた鋼線
は、上記弾性変形に対応する応力でコンクリートブロッ
クを全周から既設柱に密着させて一体化するから、既設
柱の剪断耐力がより増大して、靭性がより向上し、地震
による繰り返し荷重に対して既設柱を更に強固に補強す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。図1は、本発明の既設柱の補強
方法に用いられるコンクリートブロックの一例を示す斜
視図であり、図2(A)〜(E)は、図1のコンクリートブ
ロックの夫々平面図、上側面図、下側面図、右側面図、
左側面図である。上記コンクリートブロック1は、図2
(A)に示すような平行四辺形の平面からなる底面11
と、この底面11に隣接する平面であって、図2(B),
(C)に示すような両端を切り取った三日月形の上,下側
面12a,12bおよび図2(D),(E)に示すような基本的
には長方形の左,右側面13a,13bからなる4つの側面
と、底面11に対向するとともに、対向する上記左,右側
面13a,13bに連なる円弧面からなる上面14で構成
される。コンクリートブロック1の上面14には、上,
下側面12a,12bが図2(A)の平面図で作る上,下辺と
平行、かつ互いに平行に延びる図1に示すような複数の
弧状の溝15を形成している。図1において、破線は溝
15の底を、破線の間の実線は隣接する溝間の山を夫々
示している。
【0016】図3,図4は、本発明の補強方法によって
上記コンクリートブロック1を用いて補強した正方形断
面の既設柱20を示す縦断面図および平面図である。コ
ンクリートブロック1は、左右側面13a,13bの幅が
既設柱20の幅よりも小さくしてあり、さらに上下側面
12a,12bの高さも既設柱20の幅よりも低くなって
いる。このコンクリートブロック1は、底面11を既設
柱20の下部周面21にセメントペーストやモルタル等
接着剤によって接着しつつ周方向に順次張り付けられ、
次いで貧配合モルタル23などを充填した離間部22を
介して既に張り付けられたコンクリートブロック上に積
み重ねるとともに同様に既設柱20の周面21に周方向
に順次張り付けられて、既設柱20の外周を基礎部20
aから上に向かって螺旋状に覆っていくことになる。但
し、既設柱20の上下端は、補強柱の曲げ剛性の増加を
抑えて、地震荷重で柔軟に撓みうるように、コンクリー
トブロック1で覆っていない(図3参照)。なお、上下の
コンクリートブロックの間に挟まれる部材は、上記貧配
合モルタル23に限らず、所定の地震荷重で破損して開
口する木栓やゴムなどの材料を用いることができる。
【0017】コンクリートブロック1は、図4に示すよ
うに、既設柱20を覆ったとき、上面である円弧面14
が既設柱の軸心Cを中心とする一定半径の円筒面をなす
とともに、円弧面14の両端が切り取られて左,右側面
13a,13bになっているので、既設柱20の角20a,
20b,20c,20dの両側に既設柱20の周面21が露
出した隙間ができる。この隙間が存することによって、
地震荷重が作用した後に既設柱の破損程度を隙間から直
接観察することができる。コンクリートブロック1の上
面14に上,下側面12a,12bと平行、かつ互いに平行
に設けられた複数の溝15は、コンクリートブロックが
既設柱の四周面を図4の如く覆ったとき、上記4隅の隙
間を介して周方向に隣接するコンクリートブロックの溝
15と円滑に螺旋状に連なる。
【0018】図5は、既設柱20の四周面21を覆うコ
ンクリートブロック1の上記溝15およびこの溝に嵌め
込んで巻き付けたスパイラル状の鋼線24を示す展開図
である。溝15は、図5の左端に示すように、コンクリ
ートブロック1の上面14に正弦波状の凹部を形成して
なるとともに、最初の周面21aの下部に張り付けたコ
ンクリートブロックの下端から始まって、既設柱20の
角20a,20b.20c,20dの隙間を介して、順次右隣
りの周面21b,21c,21dに張り付けた3つのコンク
リートブロックの溝15に連なって、既設柱を一周した
後、再び周面21aのコンクリートブロック(図5の右端
に重複して一部を示す)の1つ上の溝に連なり、これを
繰り返して既設柱の上端に至る。この螺旋状の溝15に
図示の如く鋼線24が巻き付けられる。
【0019】図5で平行四辺形の上,下辺として示され
るコンクリートブロック1の上,下側面12a,12b、従
ってこれと平行に延びる溝15は、図5から判るよう
に、既設柱の4つの周面21a〜21dを1周すると、溝
15の1ピッチpの距離だけ上昇する。コンクリートブ
ロック1を横切る1本の溝15(例えば周面21aの下
端)について言えば、溝の上昇距離は、既設柱の1/4
周に相当するp/4から柱角20a,20b,20c,20d
の間隔に相当する上昇分をαを減じた値(p/4−α)と
なり、従ってコンクリートブロック1の上,下側面12
a,12bの傾きも、図2(A)中に示すように、平行四辺
形の左,右辺の左辺13aの下端から右辺13bに下ろし
た垂線の足と、右辺13bの下端との距離が(p/4−
α)になるような傾きとなる。上記隙間の間隔に相当す
る上昇分αとは、図4の柱角20a,20b,20c,20d
との隙間を溝15がコンクリートブロック1におけると
同じ傾きで進んだ場合の上昇距離をいう。
【0020】溝15に巻き付けられる鋼線24は、図8
の従来例の直線状のものと異なり、既設柱20の周りを
1周する溝15の直径より小さい直径(望ましくは既設
柱断面の対角線を直系とする径の80%の径)のスパイ
ラル状の束に予め加工されていて、油圧シリンダ等の引
張り機械を用いることなく、人手によって巻き付けられ
る。このような螺旋状に束ねられた鋼線24を既設柱に
巻き付ける方法については、本願出願人に帰属する特許
第149647号に詳しく述べられているので、ここで
は簡単に説明するに留める。
【0021】即ち、スパイラル状の束に加工された鋼線
24を、束のループ面が既設柱の周面に平行になるよう
鉛直に配置し、巻き始めとなる直角に曲げた始端24a
(図5参照)を周面21aの下端に設けた穴(図示せず)に
差し込んで固定し、鋼線の束を解ける方向に回転させつ
つ既設柱の周りに巡らせて、解きながら1ループずつ既
設柱に巻き付けて、既設柱の基部に巻き付いた全ループ
が重なり合う状態にした後、ループを上方へ引き上げつ
つ鋼線24を螺旋状の溝15に嵌め込んで順次上方へ巻
き付けていく。最後に、直角に曲げた終端24b(図4参
照)を周面の上端に設けた穴に差し込んで固定して巻き
付けを終了する。鋼線端部の固定方法は、既設柱の周面
に固定するのではなく、鋼線をコンクリートブロックの
外周に重ねて巻き付けて重なった部分をクリップで固定
するようにしてもよい。この方法は、鋼線のスパイラル
状の束をループ面内でループを解く方向に曲げて大きく
開くのでなく、鋼線のスパイラル状の束を既設柱の周り
に巡らせながら鋼線をその軸の周りに僅かに捩じるだけ
の弾性変形範囲で巻き付けが行なえるので、図8の従来
例で述べた油圧シリンダ等の大掛かりな機械を要さず、
人力のみで容易かつ迅速に施工することができる。な
お、鋼線は、棒鋼でも撚線でもよい。
【0022】上記実施形態のコンクリートブロック1を
用いた既設柱20の補強方法について次に述べる。ま
ず、既設柱20の下端外周の基礎部20a上に、貧配合
モルタル23を所定厚さで塗るとともに、既設柱20の
四周面21またはコンクリートブロック1の底面11の
少なくともいずれかにセメントペースト22を塗った
後、コンクリートブロック1の下側面12bを貧配合モ
ルタル23に載せつつ底面11を各周面21に当接させ
て、既設柱20の外周に4つのコンクリートブロック1
を張り付ける。次に、張り付けた各コンクリートブロッ
クの上側面に貧配合モルタル23を充填した厚さ1〜2
cmの離間部22を設け、この上に4つのコンクリートブ
ロック1を積み重ねつつ同様に各周面21に張り付けて
いく。ここで、コンクリートブロック1は、図5に示す
ように左,右辺と上,下辺が直交しない平行四辺形である
ので、下端の貧配合モルタル23の上面および上下ブロ
ック間の貧配合モルタル23を充填した離間部22は、
水平面に対して傾いている。
【0023】既設柱20の四周面全長に亘るコンクリー
トブロック1の張り付けが終わると、既設柱の周りを1
周するコンクリートブロックの螺旋状の溝15の直径よ
り僅かに小径のスパイラル状の束に予め加工された鋼線
24を、人手による方法で螺旋状の溝15に嵌め込ん
で、全コンクリートブロックに亘って巻き付けを行な
う。ここで、鋼線24のスパイラルの直径は、既設柱2
0の周りを1周する溝15の直径よりも僅かに小さい
が、巻き付けは、人手による小さな力で少し弾性変形さ
せるだけで巻き付けることができ、巻き付いた鋼線は、
上記弾性変形に対応する応力でコンクリートブロックを
全周から既設柱に密着させて一体化する。従って、鋼線
24のスパイラルの直径が溝15の直径に等しい場合に
比して、既設柱の剪断耐力がより増大して、靭性がより
向上し、地震による繰り返し荷重に対して既設柱をより
強固に補強することができる。また、この鋼線巻き付け
方法は、既述の如く油圧シリンダ等の大掛かりな機械を
要さず、人力のみでもしくは小道具を用いて容易かつ迅
速に施工できるという大きな利点を有する。なお、既設
柱の上下端は、既に述べた曲げ剛性を過大にしないとい
う理由からコンクリートブロック1で覆わない。また、
巻き付けた鋼線24は、溝15に密に嵌合していて、ず
れることがないから、図8の従来例のように鋼線の表面
全体にモルタルを塗布する必要もない。鋼線24の始端
24aと終端24bは、図4,図5で述べたように、既設
柱の周面に設けた穴に差し込んで固定するが、これに代
えて、鋼線同士を結束線などで結んで固定してもよい。
【0024】こうして補強された図3,4に示す既設柱
20は、地震の際に次のように挙動して、地震の振動エ
ネルギを効果的に吸収する。既設柱20は、図8で述べ
た従来例のように縦長で一体物の4枚のPC板51を四
周面に張り付けるのではなく、縦寸法の短い多数のコン
クリートブロック1を、貧配合モルタル23や木栓など
の脆い材料を挟んで積み上げて張り付けて補強され、既
設柱20の角20a,20b,20c,20dの周面が露出し
た隙間が生じる。従って、地震による曲げ荷重が加わっ
た場合、既設柱20は、ブロックの積み重ね部の貧配合
モルタル23が破壊して開口し、過大曲げ荷重が加わる
前に図6に示すように変形する。つまり、本実施形態の
補強柱は、図8の従来例と異なり、曲げ剛性が大きくな
り過ぎて変形能やエネルギ吸収能が低下することがな
く、結果的に耐震性が向上するのである。また、周方向
に隣接するコンクリートブロックは、上記隙間22によ
って互いに当接しないので、当接箇所が地震による既設
柱の変形で互いに衝突して欠け落ちることもない。
【0025】既設柱20は、螺旋状の溝15の直径より
も僅かに小径のスパイラル状に予め加工した鋼線24
を、僅かに捩じりながら拡径して巻き付けるので、油圧
シリンダ等を用いずとも、鋼線24が弾性力でコンクリ
ートブロック1に密着するとともに、巻き付いた鋼線2
4が既設柱20の剪断耐力を大幅に向上させる。つま
り、本実施形態の補強柱は、曲げ剛性を過大にすること
なく、剪断耐力を高めているので、結果的に靭性が向上
し、地震エネルギを効果的に吸収して既設柱20を強固
に補強することができるのである。なお、鋼線は、棒鋼
でも撚線でもよい。
【0026】図7は、他のコンクリートブロックを用い
て補強した既設柱の断面図である。このコンクリートブ
ロック31は、図4と同じ正方形断面の既設柱20を補
強するものであるが、上面34の円弧面の曲率半径が、
図4の既設柱に外接する円弧面14の曲率半径よりも大
きい点のみが異なる。この実施形態のコンクリートブロ
ック31を用いた既設柱の補強方法は、先の実施形態で
述べた方法と本質的に同じであり、説明を省略するが、
同様の作用,効果を奏する。
【0027】上記実施形態では、コンクリートブロック
1の図2の平面図における平行四辺形の上下辺である上
下側面12a,12bが、左右辺である左右側面13a,1
3bと直交しない場合について述べた。しかし、本発明
は、弧状の複数の溝15を螺旋の一部を形成するように
設けさえすれば、上下側面と左右側面が直交する平行四
辺形、つまり平面図において長方形をなすコンクリート
ブロックについても適用でき、同様の作用,効果が奏さ
れる。また、コンクリートブロック1は、左右側面13
a,13bをなくして、即ち上下側面12a,12bの形状を
三日月形にしてもよい。
【0028】また、溝15の斜度は、正方形断面の既設
柱20に用いるコンクリートブロック1については、水
平距離に対する高さが溝ピッチpの1/4よりも4隅の
隙間の1つに相当するピッチαだけ小さいものにした
が、溝ピッチpの1/n(n:3以上の整数)よりもn隅
の隙間の1つに相当するピッチだけ小さいものにすれ
ば、正n角形断面の既設柱の周りをスパイラル状に取り
囲むものにできる。上記実施形態の溝15は、1周で1
ピッチ進む1条溝であったが、1周で2ピッチ進む2条
溝にすることもでき、溝の断面形状も、上記実施形態の
正弦波に限られず、例えば、溝の断面形状を台形形状に
してもよい。なお、コンクリートブロックの上面に設け
た螺旋状の溝を省略して、円弧状の平滑なコンクリート
ブロックの周面にスパイラル状の鋼線を巻き付けること
も可能である。また、上記実施形態の貧配合モルタル2
3などの薄層(離間部22)を省略して、コンクリートブ
ロックを直接積み重ねることも可能である。
【0029】さらに、本発明の補強方法に用いるコンク
リートブロックは、周方向幅および円弧面の曲率半径を
既設柱断面形状に適合するよう変化させることによっ
て、長方形断面や各辺の長さが等しくないn角形断面の
既設柱にも適用することができ、既述の実施形態で述べ
たと同様の作用,効果を奏することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
請求項1に係る既設柱の補強方法は、既設柱の軸心を中
心とする略円形断面を形成するような円弧状の外形をも
つコンクリートブロックを、上下に積み重ねて既設柱の
各周面を覆い、このコンクリートブロックの外周に、予
めスパイラル状に形成した鋼線を巻き付けているので、
積み重ね部分が開口して既設柱がに撓むから、既設柱の
曲げ剛性が過大にならない一方、巻き付けた鋼線によっ
て剪断耐力が増大して、地震エネルギを効果的に吸収
し、靭性が向上して、地震による繰り返し荷重に対して
既設柱を強固に補強することができる。また、予めスパ
イラル状に形成された鋼線は、人手によって容易かつ迅
速にコンクリートブロックの外周に巻き付けることがで
きるので、施工の手間と費用を大幅に削減できる。
【0031】また、請求項2に係る既設柱の補強構造
は、既設柱の軸心を中心とする略円形断面を形成するよ
うな円弧状の外形をもつコンクリートブロックが、上下
に積み重ねられて既設柱の各周面を覆い、コンクリート
ブロックの外周に鋼線がスパイラル状に巻き付けられて
いるので、積み重ね部分が開口して既設柱が撓むから、
既設柱の曲げ剛性が過大にならない一方、巻き付けた鋼
線によって剪断耐力が増大して、地震エネルギを効果的
に吸収し、靭性が向上して、地震による繰り返し荷重に
対して既設柱を強固に補強することができる。また、予
めスパイラル状に形成された鋼線は、人手によって容易
かつ迅速にコンクリートブロックの外周に巻き付けるこ
とができるので、施工の手間と費用を大幅に削減でき
る。
【0032】請求項3に係る既設柱の補強構造では、上
下に積み重ねられたコンクリートブロックが、薄層を介
して互いに離間しているので、地震による曲げ荷重を受
けると離間部が曲がり内側に閉じるとともに曲がり外側
が容易に開口して、既設柱が容易に撓むから、地震荷重
に対する曲げ剛性の増加を抑えて、地震エネルギを一層
効果的に吸収させ、靭性を向上させるので、地震による
繰り返し荷重に対して既設柱をより強固に補強すること
ができる。
【0033】請求項4に係る既設柱の補強方法では、鋼
線のループの直径が、コンクリートブロックが形成する
上記円形断面の直径よりも小さいが、スパイラル状の上
記鋼線の束は、既設柱の周りに巡らせながら、鋼線をそ
の軸の周りに僅かに捩じるだけで弾性変形範囲で巻き付
けが行なえるから、人手による小さな力でもう少し弾性
変形させるだけで巻き付けが行なえ、巻き付いた鋼線
は、上記弾性変形に対応する応力でコンクリートブロッ
クを全周から既設柱に密着させて一体化する。従って、
既設柱の剪断耐力がより増大して、靭性がより向上し、
地震による繰り返し荷重に対して既設柱を更に強固に補
強することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の既設柱の補強方法に用いるコンクリ
ートブロックの一例を示す斜視図である。
【図2】 上記コンクリートブロックの底面図,上下側
面図,左右側面図である。
【図3】 図1のコンクリートブロックで補強された既
設柱の縦断面図である。
【図4】 図3の既設柱の平面図である。
【図5】 図3,4のコンクリートブロックの溝とこの
溝に嵌め込んで巻き付けられたスパイラル状の鋼線の展
開図である。
【図6】 地震荷重による上記既設柱の変形の様子を示
す正面図である。
【図7】 本発明の補強方法により他のコンクリートブ
ロックを用いて補強された既設柱の平面図である。
【図8】 従来のPC板による既設柱の補強方法を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1,31 コンクリートブロック 11 底面 12a,12b 上,下側面 13a,13b 左,右側面 14,34 上面 15 溝 20 既設柱 21 周面 22 離間部 23 貧配合モルタル 24,35 鋼線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 好史 大阪府大阪市北区芝田2丁目4番24号 西 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 北後 征雄 三重県名張市つつじが丘北6番町193 (72)発明者 柴田 輝和 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 重野 信 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 Fターム(参考) 2E176 AA04 BB29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多角形断面をもつ鉄筋コンクリート製の
    既設柱の軸心を中心とする略円形断面を形成するように
    外形が円弧状のコンクリートブロックを、上記既設柱の
    各周面に対向させつつ直接または間接に上下に積み重ね
    るとともに、予めスパイラル状に形成した鋼線を上記積
    み重ねたコンクリートブロックの外周にスパイラル状に
    巻き付けて、上記コンクリートブロックを既設柱に一体
    化することを特徴とする既設柱の補強方法。
  2. 【請求項2】 多角形断面をもつ鉄筋コンクリート製の
    既設柱の各周面に対向させつつ直接または間接に上下に
    積み重ねられて既設柱の軸心を中心とする略円形断面を
    形成するような円弧状の外形をもつコンクリートブロッ
    クと、 上記積み重ねられたコンクリートブロックの外周にスパ
    イラル状に巻き付けてコンクリートブロックを既設柱に
    一体化する予めスパイラル状に形成された鋼線とを備え
    たことを特徴とする既設柱の補強構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の既設柱の補強構造にお
    いて、上記上下に積み重ねられたコンクリートブロック
    は、薄層を介して互いに離間していることを特徴とする
    既設柱の補強構造。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の既設柱の補強
    構造において、上記予めスパイラル状に形成された鋼線
    のスパイラルの直径は、上記コンクリートブロックが形
    成する上記円形断面の直径よりも小さいことを特徴とす
    る既設柱の補強構造。
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