JP2003328322A - 床版の架設工法および架設装置 - Google Patents

床版の架設工法および架設装置

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JP2003328322A JP2002142236A JP2002142236A JP2003328322A JP 2003328322 A JP2003328322 A JP 2003328322A JP 2002142236 A JP2002142236 A JP 2002142236A JP 2002142236 A JP2002142236 A JP 2002142236A JP 2003328322 A JP2003328322 A JP 2003328322A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】床版を主桁上に架設する際に、その作業を容易
に且つ安価に行い得る床版の架設方法を提供する。 【解決手段】橋軸方向aで平行に設けられた左右の主桁
2と、これら両主桁2間で且つ橋軸方向aにおいて所定
間隔おきに配置されて両主桁2同士を連結する補助桁3
とからなる橋桁4に、橋軸方向aにおいて所定間隔おき
に分割された複数の分割床版1aを順次設置して床版1
を架設する工法であって、両主桁2間の補助桁3上を橋
軸方向aで移動自在にされた移動台車11に設けられた
昇降台13上に、旋回台を介して分割床版1aをその長
手方向が橋軸方向aと一致するように支持し、次に橋桁
4上の所定位置まで移動させた後90度旋回させ、そし
て昇降台13を下降させて分割床版1aを主桁2上に設
置する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋軸方向で互いに
平行に設けられた左右の主桁上に、橋軸方向と直交する
方向にてプレキャストPC床版を設置する際の架設工法
およびその架設装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、橋梁を設置する場合、まず、互い
に平行な2本の主桁を所定の箇所に架設し、そして架設
された2本の主桁上にプレキャストPC床版を載置する
ことより行われていた。
【0003】そして、この設置作業においては、主とし
て、トラベラ−クレーン(移動式起重機)を使用して、
主桁の一端側から順次プレキャストPC床版を設置し、
その設置が進むにしたがって、既に設置された床版上に
専用のレールを配置し、そしてこのレール上にトラベラ
−クレーンを移動させて、さらにプレキャストPC床版
を運搬し設置していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記設置方法
によると、設置したプレキャストPC床版の上をトラベ
ラクレーンが移動するために、強度的な面から、主桁と
プレキャストPC床版の間に鉄製の架台を挿入するとと
もに、主桁との間で接合するための接合部分を設ける必
要があり、したがってその架設作業が面倒になるととも
に工事費が嵩むという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、床版を主桁上に架設す
る際に、その作業を容易に且つ安価に行い得る床版の架
設方法および架設装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に係る床版の架設工法は、橋軸方
向で互いに平行に設けられた左右の主桁と、これら両主
桁間で且つ橋軸方向において所定間隔おきに配置されて
両主桁同士を連結する補助桁とからなる橋桁に、橋軸方
向において所定間隔おきに分割された複数の分割床版を
順次設置して床版を架設する工法であって、両主桁間の
補助桁上を橋軸方向で移動自在な移動台車に設けられた
昇降台側に、分割床版を支持して橋桁上の所定位置まで
移動させた後、昇降台を下降させて当該分割床版を主桁
上に設置する方法である。
【0007】また、請求項2に係る床版の架設工法は、
請求項1に記載の架設工法において、橋桁の幅方向の長
さが橋軸方向の長さよりも長くされた分割床版を主桁上
に設置する際に、この分割床版を、その長手方向が橋軸
方向に一致するように昇降台に旋回自在に設けられた旋
回台上に載置して移動台車を移動させた後、この旋回台
を90度旋回させて当該分割床版の長手方向を橋桁の幅
方向に一致させる方法である。
【0008】また、請求項3に係る床版の架設工法は、
請求項1または2に記載の架設工法において、既に所定
の分割床版が主桁上に設置されている場合、昇降台側に
支持された新設の分割床版を、昇降台により既設の分割
床版よりも下方に位置させた状態で、その下方を通過さ
せて所定の設置場所に移動させる方法である。
【0009】さらに、本発明の請求項4に係る床版の架
設装置は、橋軸方向で互いに平行に設けられた左右の主
桁と、これら両主桁間で且つ橋軸方向において所定間隔
おきに配置されて両主桁同士を連結する補助桁とからな
る橋桁に、橋軸方向において所定間隔おきに分割された
複数の分割床版を順次設置して床版を架設する装置であ
って、少なくとも3本の補助桁を跨ぐ長さを有し且つ補
助桁上を移動自在にされた移動台車に、分割床版を支持
する昇降台を昇降自在に設けたものである。
【0010】また、請求項5に係る床版の架設工法は、
請求項4に記載の架設装置の昇降台に、分割床版が載置
されるとともに水平面内で少なくとも90度の角度でも
って旋回自在にされた旋回台を設けたものである。
【0011】また、請求項6に係る床版の架設装置は、
請求項4または5に記載の架設装置における昇降台を、
当該昇降台側に支持された分割床版が、主桁上に設置さ
れた既設の分割床版の下面を通過し得る通過可能高さ位
置と、既設分割床版の上方にて旋回させ得る旋回可能高
さ位置との間で昇降させるように構成したものである。
【0012】上記床版の架設工法および架設装置の構成
によると、主桁間に設けられた補助桁上を橋軸方向で移
動自在にされた移動台車上に昇降台を介して分割床版を
支持し、当該分割床版を主桁上に設置するようにしたの
で、例えばトラベラークレーンだけを用いて、端から順
番に、分割床版を主桁上に設置する場合に比べて、分割
床版上にトラベラークレーンが載ることがなく、したが
って分割床版と主桁との間に補強用の架台を挿入する必
要がないので、架設作業を容易且つ安価に行い得る。
【0013】また、分割床版の昇降に加えて、少なくと
も90度の角度でもって旋回させることができるので、
移動台車にて分割床版を移動させる際に、分割床版の長
手方向を移動方向に一致させることにより、分割床版を
安定させた状態で移動させ得る。
【0014】さらに、昇降台を下げて、支持している分
割床版の上面を既設の分割床版の下面より下方に位置さ
せることにより、移動台車に新設の分割床版を支持した
状態で既設の分割床版の下方を通過させることができる
ので、橋桁の両端のいずれからでも分割床版を橋桁上に
設置することができ、したがってトラベラークレーンな
どの積込装置の設置スペースの確保が容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る床版の架設工
法および床版の架設装置を、図1〜図11に基づき説明
する。
【0016】まず、床版(具体的には、プレキャストP
C床版という)について説明する。図1に示すように、
本発明に係る床版1は、橋軸方向aで互いに平行に設け
られた左右の主桁2と、これら両主桁2間で且つ橋軸方
向において所定間隔おきに配置されて両主桁2,2同士
を連結する補助桁(横桁ともいう)3とからなる橋桁4
上に設置されて、例えば道路の床部を形成するものであ
り、運搬作業および架設作業上の容易性から、当該床版
1は、橋軸方向aにおいて所定間隔おきに分割されてい
る。詳しく言えば、これら各分割床版1aは、その幅方
向(橋桁4の橋軸方向aと直交する方向)bの長さが橋
軸方向aのそれよりも長い矩形状(短冊状)にされてい
る。なお、上記主桁2および補助桁3は、例えばH型鋼
により構成されている。
【0017】そして、本発明に係る架設装置5は、上記
主桁2上に分割床版1aを順次載置して、床版1を橋桁
4上に設置するためのものである。この架設装置5は、
図2〜図5に示すように、大きく分けて、補助桁3上で
且つ橋軸方向aにて移動自在に設けられた移動台車11
と、この移動台車11に、昇降手段12を介して昇降自
在に設けられた昇降台13と、この昇降台13に、旋回
手段14を介して旋回自在に設けられるとともに設置す
べき分割床版1aを載置して少なくとも90度の角度で
もって旋回させる旋回台15と、移動台車11に設けら
れて当該移動台車11の橋桁4の幅方向bにおける位置
を調整するための幅方向位置調整手段16とから構成さ
れている。
【0018】上記移動台車11は、補助桁3上に配置さ
れる台車本体21と、この台車本体21を橋軸方向aに
沿って移動させるための移動手段22とから構成されて
いる。
【0019】この台車本体21は、橋軸方向aで互いに
平行に設けられたH型鋼よりなる左右の主梁材23と、
これら主梁材23同士をその両端部近傍にて橋桁4の幅
方向bで連結する複数の補助梁材24と、同じく主梁材
23の中央部付近で且つ両主梁材23同士に亘って幅方
向bで設けられた支持梁材25とから構成され、また主
梁材23は、少なくとも3本の補助桁3を跨ぐような長
さにされるとともに、両主梁材23の下面には、補助桁
3上を摺動可能な摺動部材(例えば、鋼製)26が橋軸
方向aに沿って設けられている。なお、補助桁3上に
は、当該摺動部材26をスムースに案内するための案内
部材(例えばポリテトラフルオロエチレンなどが用いら
れる)27が設けられている。
【0020】上記移動手段22は、補助桁3を利用して
台車本体21を両主桁2間でその橋軸方向aに沿って移
動させるもので、その駆動原理は、補助桁3を把持し得
る把持部材を台車本体21に移動自在に設けておき、こ
の把持部材にて補助桁3を把持した状態で、当該把持部
材を台車本体21に対して移動させることにより、台車
本体21を補助桁3に対して移動させるものである。
【0021】そして、この移動手段22には、スプロケ
ットおよびチェーンが用いられるとともに、これらスプ
ロケットおよびチェーンは各主桁2の両側部に、すなわ
ち4箇所に設けられるが、全て同一機構であるため、一
箇所だけに着目して説明する。
【0022】すなわち、この移動手段22は、H型鋼よ
りなる主梁材23の上下のフランジ部23aの対向表面
に且つ橋軸方向aで設けられたガイド板材31に、前後
に且つ上下に設けられたガイド部32aを介して案内さ
れて橋軸方向aで移動自在な移動板体32と、この移動
板体32の表面でもある側面に上下方向で設けられたガ
イド筒33内に棒状ガイド部34aが移動可能に挿入さ
れるとともに下端に補助桁3のフランジ部3aに係脱可
能な凹部34bを有するフック部34cが設けられた係
合体(上述した把持部材に相当する)34と、この係合
体34を例えばそのガイド部34aから突設された突起
35を介して昇降させて当該係合体34を補助桁3に対
して係脱させる係脱手段36と、主梁材23の前後位置
でそれぞれ軸受37を介して回転自在に設けられた回転
軸体38に取り付けられた駆動側スプロケット39およ
び従動側スプロケット40と、一端部が係合体34の一
端側に連結されるとともに他端部が上記前後のスプロケ
ット39,40を巻回された後、係合体34の他端側に
連結された、すなわち係合体34に無端状に連結された
駆動用チェーン41と、主梁材23側に取り付けられて
上記駆動側スプロケット39を回転させる電動機(回転
駆動機)42とから構成されている。
【0023】また、上記係脱手段36は、中間部に上記
係合体34から突設された突起35に前後方向で移動可
能に係合し得る細長い係合溝43aが形成された昇降用
支持部材(移動方向に沿って長くされている)43と、
主梁材23側に設けられるとともにこの昇降用支持部材
43の前後端部に連結されて当該昇降用支持部材43を
昇降させる前後の第1昇降用シリンダ(例えば、油圧シ
リンダが用いられる)44とから構成されている。な
お、昇降用支持部材43は、図2では省略しており、ま
た図5では仮想線にて示している。
【0024】したがって、図6(a)〜(c)に示すよ
うに、係脱手段36により、係合体34が下降されてそ
のフック部34cが補助桁3のフランジ部3aに係合し
た状態で、電動機42により駆動側スプロケット39を
回転させると、駆動用チェーン41を介して台車本体2
1が前方または後方に移動する。なお、台車本体21が
移動した際に、当然、昇降用支持部材43も移動するこ
とになるが、係合体34から突設された突起35は前後
方向に形成された係合溝43a内に挿入されているため
支障はない。そして、台車本体21が次の補助桁3の位
置まで前進すると、図6(d)に示すように、第1昇降
用シリンダ44により昇降用支持部材43を上昇させ
て、係合体34を補助桁3から離脱せさた後、電動機4
2を逆方向に回転させて係合体34を次の補助桁3まで
移動させ、次に第1昇降用シリンダ44により昇降用支
持部材43を下降させて係合体34を次の補助桁3に係
合させる。
【0025】そして、図6(e)に示すように、再び、
駆動側スプロケット39を回転させることにより、上記
と同様の動作にて、台車本体21が前進する。この動作
手順を繰り返すことにより、台車本体21を橋桁4上に
て移動させることができる。
【0026】また、上記昇降台13は、平面視が矩形状
に形成され且つ前後の支持梁材25上に載置されるとと
もに両支持梁材25側に立設された4本のガイド棒51
に昇降可能に案内されている。
【0027】この昇降台13を昇降させる昇降手段12
は、それぞれ昇降台13の四隅に配置されて支持梁材2
5側と昇降台13側とに亘って設けられた所定長さの昇
降用チェーン52と、同じく支持梁材25側の4箇所に
て立設されて各昇降用チェーン52の途中に噛合する昇
降用スプロケット53を昇降させる第2昇降用シリンダ
(油圧シリンダが用いられる)54とから構成されてい
る。
【0028】したがって、各第2昇降用シリンダ54に
より、各昇降用スプロケット53を同調して昇降させる
ことにより、昇降用チェーン52を介して当該昇降台1
3を所定高さでもって昇降させることができる。
【0029】そして、この昇降台13の昇降高さ(昇降
量)について説明すると、その最下方位置は、旋回台1
5上に新設の分割床版1aを載置した状態で、主桁2上
に設置された既設の分割床版1aの下を通過し得る(潜
り得る)ような高さ(通過可能高さ)であり、またその
最上方位置は、旋回台15上に新設の分割床版1aを載
置した状態で、主桁2上に設置された既設の分割床版1
aの上方にて当該分割床版1aを旋回させ得るような高
さ(旋回可能高さ)にされている。
【0030】さらに、上記旋回台15は、例えば細長い
矩形状の分割床版1aを載置し得るとともに連結材61
により互いに連結された一対の受け梁材62と、これら
受け梁材62の下面に設けられて上記昇降台13上に設
けられた円形ガイドレール63上を転動自在な複数個の
ガイドローラ64とから構成されている。
【0031】また、この旋回台15を旋回させる旋回手
段14は、昇降台13側に設けられた筒状軸受71に挿
通されて旋回中心となる旋回用軸体72と、この旋回用
軸体72の下端部に連結された旋回用レバー73と、昇
降台13側に取り付けられてこの旋回用レバー73を揺
動させる旋回用シリンダ(油圧シリンダが用いられる)
74とから構成されている。
【0032】したがって、旋回用シリンダ74により旋
回用レバー73を揺動させると、旋回台15は少なくと
も90度の角度範囲でもって旋回される。すなわち、旋
回台15上に載置された分割床版1aの長手方向を、例
えば橋軸方向aから幅方向bに変更することができる。
【0033】また、上記幅方向位置調整手段16は、左
右の主梁材23の前後位置にて主桁2側に突設された移
動調整用シリンダ81により構成されており、そのロッ
ド部81aを出退させることにより、両主桁2間での台
車本体21の位置、すなわち幅方向bでの位置が適正な
位置となるように調整される。
【0034】次に、床版の架設工法すなわち架設作業に
ついて説明する。この説明においては、橋桁4の一端側
に配置されたトラベラークレーンにより、架設装置5の
移動台車11上に分割床版1aを載置し、橋桁4の他端
側から一端側に向って、順番に、分割床版1aを設置し
ていく場合について説明する。
【0035】図7および図8に示すように、まず、台車
本体21が橋桁4の一端側に設けられた床版の積込み基
地側に移動されている状態において、トラベラークレー
ンTにより、分割床版1aを、その長手方向が橋軸方向
aと一致するように旋回台15上に載置する。なお、ト
ラベラークレーンTの大きさの関係上、直接、分割床版
1aを、その長手方向が橋軸方向aに一致するように載
置することができない場合には、その長手方向が幅方向
bと一致するように旋回台15上に載置した後、旋回台
15を90度旋回させればよい。また、このときの昇降
台13の昇降高さ位置については、既設の分割床版1a
の下を潜らせる必要がないため、始めから、主桁2の上
方位置となるような高さにされている。勿論、分割床版
1aを載置して移動台車11を移動させる際に、作業性
の安全を高める場合には、昇降台13が下げられる(図
7においては、下げた状態を示している)。なお、台車
本体21の幅方向bでの位置は、幅方向位置調整手段1
6にて適正な位置となるようにされている。
【0036】旋回台15上に分割床版1aが載置される
と、台車本体21に設けられた係合体34および移動手
段22を用いて、当該台車本体21を他端側に向って移
動させ、所定の設置位置の手前で一旦停止させる。
【0037】次に、図9に示すように、旋回手段14に
より旋回台15を90度旋回させて、分割床版1aの長
手方向を橋桁4の幅方向bに一致させる。次に、図10
に示すように、所定の設置位置まで台車本体21を移動
させた後、昇降手段12により昇降台13を下降させ
て、当該分割床版1aを両主桁2上に載置して設置が行
われる。
【0038】この分割床版1aの設置が終了すると、次
に台車本体21を一端側に戻した後、トラベラークレー
ンTにより次の分割床版1aを台車本体21上に載置
し、上記と同様の手順にて、既に設置した既設の分割床
版1aの隣に、新設の分割床版1aを設置する。
【0039】この手順を、繰り返すことにより、トラベ
ラークレーンTを分割床版1a上に移動させることな
く、橋桁4上に床版1を架設することができる。すなわ
ち、従来のように、トラベラークレーンだけを用いて、
端から順番に、分割床版を主桁上に設置する場合に比べ
て、分割床版上にトラベラークレーンが載ることがな
く、したがって分割床版と主桁との間に補強用の架台を
挿入する必要がないので、架設作業を容易且つ安価に行
うことができる。
【0040】また、上記分割床版1aを、その長手方向
が移動方向と一致するように90度旋回させた状態で、
台車本体21に載置(支持)して移動させることができ
るため、その移動作業を安定した状態で行うことができ
る。
【0041】次に、上記とは逆の端部から、分割床版1
aを設置する場合について説明する。この場合、分割床
版1aの積込み基地側から分割床版1aを主桁2上に設
置することになるので、主桁2上に設置された既設の分
割床版1aの下方を通過させる必要がある。
【0042】この作業を具体的に説明すると、積込み基
地寄りの主桁2間に移動された台車本体21の旋回台1
5上に、トラベラークレーンにて分割床版1aを、その
長手方向が橋軸方向aに一致するように載置する。な
お、積込み基地側から分割床版1aを設置する場合で
も、台車本体21上に分割床版1aを積み込むためのス
ペースが、すなわち主桁2上に分割床版1aが設置され
ない部分が、積込み基地側に最も近い箇所に設けられ
る。
【0043】次に、図11に示すように、昇降手段12
により昇降台13を下降させて、旋回台15上に載置さ
れた新設の分割床版1aの上面が既設の分割床版1aの
下面より低くなるようにした後、移動手段22により台
車本体21を移動させて、既設の分割床版1aの下を通
過させ、そして既設の分割床版1aの下方を通過した
後、所定位置に台車本体21を停止させる。
【0044】次に、昇降台13を主桁2上または既設の
分割床版1a上の位置まで上昇させた後、旋回手段14
により旋回台15を90度旋回させて当該分割床版1a
の長手方向が橋桁4の幅方向bと一致するようになし、
そして昇降台13を下降させて、新設の分割床版1aを
既設の分割床版1aの隣に設置する。
【0045】このように、昇降台13を昇降させること
により、旋回台15上に載置された分割床版1aを、主
桁2上に設置された既設の分割床版1aより低い位置に
下降させることができるので、分割床版1aの積込み基
地が橋桁4のいずれの端部に設けられる場合でも、支障
なく架設作業を行うことができる。すなわち、架設作業
の容易化を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明の床版の架設工法お
よび架設装置の構成によると、主桁間に設けられた補助
桁上を橋軸方向で移動自在にされた移動台車上に昇降台
を介して分割床版を支持し、当該分割床版を主桁上に設
置するようにしたので、従来のように、トラベラークレ
ーンだけを用いて、端から順番に、分割床版を主桁上に
設置する場合に比べて、分割床版上にトラベラークレー
ンが載ることがなく、したがって分割床版と主桁との間
に補強用の架台を挿入する必要がないので、架設作業を
容易且つ安価に行うことができる。
【0047】また、分割床版の昇降に加えて、少なくと
も90度の角度でもって旋回させることができるので、
移動台車にて分割床版を移動させる際に、分割床版の長
手方向を移動方向に一致させることにより、分割床版を
安定させた状態で移動させることができる。
【0048】さらに、昇降台を下げて、支持している分
割床版の上面を既設の分割床版の下面より下方に位置さ
せることにより、移動台車に新設の分割床版を支持した
状態で既設の分割床版の下方を通過させることができる
ので、橋桁の両端のいずれからでも分割床版を橋桁上に
設置することができ、したがってトラベラークレーンな
どの積込装置の設置スペースの確保が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る床版の架設装置の概
略斜視図である。
【図2】同架設装置の側面図である。
【図3】同架設装置の平面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】同架設装置の要部側面図である。
【図6】同架設装置における移動台車の移動手順を説明
する模式図である。
【図7】同架設装置による架設工法を説明する概略全体
側面図である。
【図8】同架設装置による架設工法を説明する概略側面
図である。
【図9】同架設装置による架設工法を説明する概略側面
図である。
【図10】同架設装置による架設工法を説明する概略側
面図である。
【図11】同架設装置による架設工法を説明する概略側
面図である。
【符号の説明】
1 床版 1a 分割床版 2 主桁 3 補助桁 4 橋桁 5 架設装置 11 移動台車 12 昇降手段 13 昇降台 14 旋回手段 15 旋回台 21 台車本体 22 移動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑島 敏勝 広島県府中市元町77−1 株式会社北川鉄 工所内 (72)発明者 西村 達二 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 山本 岳 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 2D059 AA14 CC03 DD01 DD03 GG55

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】橋軸方向で互いに平行に設けられた左右の
    主桁と、これら両主桁間で且つ橋軸方向において所定間
    隔おきに配置されて両主桁同士を連結する補助桁とから
    なる橋桁に、橋軸方向において所定間隔おきに分割され
    た複数の分割床版を順次設置して床版を架設する工法で
    あって、 両主桁間の補助桁上を橋軸方向で移動自在な移動台車に
    設けられた昇降台側に、分割床版を支持して橋桁上の所
    定位置まで移動させた後、昇降台を下降させて当該分割
    床版を主桁上に設置することを特徴とする床版の架設工
    法。
  2. 【請求項2】橋桁の幅方向の長さが橋軸方向の長さより
    も長くされた分割床版を主桁上に設置する際に、この分
    割床版を、その長手方向が橋軸方向に一致するように昇
    降台に旋回自在に設けられた旋回台上に載置して移動台
    車を移動させた後、この旋回台を90度旋回させて当該
    分割床版の長手方向を橋桁の幅方向に一致させることを
    特徴とする請求項1に記載の床版の架設工法。
  3. 【請求項3】既に所定の分割床版が主桁上に設置されて
    いる場合、昇降台側に支持された新設の分割床版を、昇
    降台により既設の分割床版よりも下方に位置させた状態
    で、その下方を通過させて所定の設置場所に移動させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の床版の架設
    工法。
  4. 【請求項4】橋軸方向で互いに平行に設けられた左右の
    主桁と、これら両主桁間で且つ橋軸方向において所定間
    隔おきに配置されて両主桁同士を連結する補助桁とから
    なる橋桁に、橋軸方向において所定間隔おきに分割され
    た複数の分割床版を順次設置して床版を架設する装置で
    あって、 少なくとも3本の補助桁を跨ぐ長さを有し且つ補助桁上
    を移動自在にされた移動台車に、分割床版を支持する昇
    降台を昇降自在に設けたことを特徴とする床版の架設装
    置。
  5. 【請求項5】昇降台に、分割床版が載置されるとともに
    水平面内で少なくとも90度の角度でもって旋回自在に
    された旋回台を設けたことを特徴とする請求項4に記載
    の床版の架設装置。
  6. 【請求項6】昇降台を、当該昇降台側に支持された分割
    床版が、主桁上に設置された既設の分割床版の下面を通
    過し得る通過可能高さ位置と、既設分割床版の上方にて
    旋回させ得る旋回可能高さ位置との間で昇降させるよう
    に構成したことを特徴とする請求項4または5に記載の
    床版の架設装置。
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