JP2003327470A - MgO−SiO2系酸化物粉末及びそれを原料とした磁器焼結体 - Google Patents

MgO−SiO2系酸化物粉末及びそれを原料とした磁器焼結体

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JP2003327470A JP2002134127A JP2002134127A JP2003327470A JP 2003327470 A JP2003327470 A JP 2003327470A JP 2002134127 A JP2002134127 A JP 2002134127A JP 2002134127 A JP2002134127 A JP 2002134127A JP 2003327470 A JP2003327470 A JP 2003327470A
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mgo
sio
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forsterite
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Koichi Morimitsu
廣一 森光
Misao Mazaki
操生 間崎
Masanori Ochiai
正則 落合
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Titan Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均一次粒子径が0.05〜0.15μm
で、比表面積が10〜40m2/gあり、焼結性に優れ
たフォルステライト粉末及びこれを原料としたフォルス
テライト磁器焼結体を提供する。 【解決手段】 本発明に関わるフォルステライト粉末
は、平均一次粒子径が0.05〜0.15μmで、比表
面積が10〜40m2/gである。これを原料として、
大きい相対密度と小さいグレイン径を有するフォルステ
ライト磁器焼結体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種陶磁器、透光
性装飾材、電子部品等に有用なMgO−SiO2系酸化
物粉末及びそれを原料とした磁器焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】フォルステライト(2MgO・SiO2)
やエンスタタイト(MgO・SiO2)に代表されるMg
O−SiO2系酸化物粉末は、高周波における誘電損失
が小さいという特徴を有するため、マイクロ波領域で使
用される誘電体セラミックスの材料として使用されてい
る。また、これらのMgO−SiO2系酸化物粉末は、
透光性を有する陶芸材料として注目されている素材であ
り、1700〜1800℃と非常に高い焼成温度を要し
コストのかかる透光性アルミナ磁器に変わるものとして
実用化研究が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
MgO−SiO2系酸化物粉末は、平均一次粒子径が小
さいものでも0.2μmを超え、平均二次粒子径も2〜
3μm以上であるため焼結性に劣り、焼結体磁器を製造
する際に、焼成温度を通常1400〜1600℃、最低
でも1300℃の高温に設定しなければならず、コスト
的に問題がある。また、従来品は化学組成的にも不均一
であり主成分であるSiとMgが偏在し、フォルステラ
イトやエンスタタイトの単一相でないものもある。従っ
て、例え前記の温度で焼結体を作製しても、相対密度の
高い緻密な焼結体が得られないため、マイクロ波領域で
の絶縁材として好ましい誘電損失の小さいMgO−Si
2系酸化物粉末は未だ得られていない。
【0004】また、陶磁器透光性に優れた素地は125
0℃前後の焼成温度で得ることはできるものの、フリッ
ト等の溶剤原料を多量に添加する必要があるため、これ
による焼成収縮率の増大による焼成歪みや変形の問題が
発生し、未だ単独で透光性に優れるMgO−SiO2
酸化物を原料とした陶磁器は実用化されていない。以上
より、焼結性に優れる微粒子タイプで化学組成が均一な
MgO−SiO2系酸化物粉末が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑み鋭意検討を行い、1100〜1200℃の低温で
も良好な焼結性及び透光性を有する微粒子タイプのMg
O−SiO2系酸化物粉末及びそれを原料とした磁器焼
結体を開発し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は平均一次粒子径が0.
05〜0.15μmであり、比表面積が10〜40m2
/gであることを特徴とするMgO−SiO2系酸化物
粉末に関する。
【0007】前記MgO−SiO2系酸化物粉末は、平
均二次粒子径が0.2〜0.6μm、二次粒子径の最大
粒子径が3.5μm以下であることが好ましい。
【0008】また、前記MgO−SiO2系酸化物粉末
は、Mg(OH)2粉末またはMgO粉末と、平均一次粒
子径10μm以下のSiO2粉末とを混合粉砕して得ら
れることが好ましい。合成フォルステライトや合成エン
スタタイトの生成反応では、MgがSiO2粒子内部に
拡散していくことで反応が進行すると言われているた
め、SiO2粉末の粒子径がフォルステライト粉末やエ
ンスタタイト粉末の粒子径を決定する重要な因子であ
る。従って、本発明のフォルステライト粉末を得るため
には、平均一次粒子径10μm以下、好ましくは2μm
以下のSiO2粉末を原料に使用しなければならない。
前記粒子径が10μmを超えるSiO2粉末を使用する
と、本発明の微粒子タイプで化学組成が均一なMgO−
SiO2系酸化物粉末は得られないので、好ましくな
い。
【0009】本発明のMgO−SiO2系酸化物粉末
は、代表的にはMg(OH)2粉末またはMgO粉末と平
均一次粒子径10μm以下のSiO2粉末を湿式混合粉
砕し、乾燥、焼成した後、再度湿式粉砕し、乾燥、乾式
粉砕することによって製造される。この製造工程の中で
最も重要なのは、二度の湿式粉砕であり、例えば工程簡
略化のため焼成後の湿式粉砕を省略すると、MgO−S
iO2系酸化物粉末が微粒子化できず、1μm以上のも
のとなってしまうため、好ましくない。
【0010】前記のMg(OH)2粉末及びMgO粉末
は、特に限定されず、一般の市販品でよいが、Mg(O
H)2粉末を用いた方がコスト的に好ましく、また、スラ
リー状のものがさらに好ましい。
【0011】前記のMgO粉末またはMg(OH)2粉末
とSiO2粉末をMgO:SiO2のモル比が2:1とな
るように水中でスラリー化して、サンドグラインダーミ
ル等の湿式粉砕機を使用して湿式粉砕する。
【0012】各原料のスラリー中の濃度は、MgO換算
で50〜200g/L、SiO2換算で30〜150g
/Lである。メディアの種類は、アルミナシリカ系ビー
ズ、ジルコニア系ビーズ、ジルコンビーズ等いずれでも
よく、メディアの大きさは0.3〜2.0mmφ、充填
率は50〜90%、スラリーのパス回数は2〜10パス
であり、この条件を外れると微粒子タイプで均一な化学
組成を持つMgO−SiO2系酸化物粉末は得られな
い。
【0013】湿式粉砕条件は、本発明の微粒子タイプの
MgO−SiO2系酸化物粉末を得る上で、前述のSi
2粉末の平均一次粒子径と連動しているため、得よう
とするフォルステライト粉末の品質に応じて、作り分け
ることができる。例えば、湿式粉砕でのメディアの摩耗
による、不純物の混入が1%程度許されるコストダウン
タイプの汎用品を製造する場合は、平均一次粒子径が1
〜10μmの安価なSiO2粉末を使用し、湿式粉砕条
件を強めて粒子を微細化する。また、高純度の微粒子タ
イプのMgO−SiO2系酸化物粉末を製造する場合
は、平均一次粒子径0.01〜0.03μmの微粒子S
iO2粉末を使用して、適度の粉砕条件にて不純物の混
入を抑えることができる。
【0014】湿式粉砕したスラリーを乾燥させるが、そ
の乾燥は、スラリーの噴霧乾燥、濾過乾燥のいずれでも
良いが、コスト的に有利で均一な粒度を得るスプレード
ライヤーでの噴霧乾燥が好ましい。
【0015】焼成は、電気炉にて大気中で1000〜1
300℃で20分〜2時間行う。前記温度及び時間を外
れると焼成不足や過焼成となって本発明のMgO−Si
2系酸化物粉末が得られないので好ましくない。
【0016】焼成したフォルステライトを前記の湿式粉
砕装置を用いて湿式粉砕する。この湿式粉砕も原料混合
時の湿式粉砕と同様に重要であり、この工程を省略した
り、下記に示す湿式粉砕の条件を外れると本発明のMg
O−SiO2系酸化物粉末は得られないので好ましくな
い。
【0017】焼成して得られたMgO−SiO2系酸化
物粉末のスラリー濃度は100〜500g/Lであり、
メディアの種類、大きさ、充填率、スラリーのパス回数
は前記の条件と同様である。
【0018】湿式粉砕したスラリーを前記と同じ手段で
乾燥し、サンドミルに代表されるロール型圧密粉砕機で
粉砕し、本発明のMgO−SiO2系酸化物粉末を得
る。
【0019】本発明はまた、前記MgO−SiO2系酸
化物粉末を焼結して得られる磁器焼結体に関する。
【0020】前記磁器焼結体は、相対密度が98%以上
であり、グレイン径が1μm以下であることが好まし
い。なお、ここでいう相対密度とは、例えばフォルステ
ライトの場合は理論密度である3.222g/cm3
対する焼結体の嵩密度の割合(%)であり、エンスタタイ
トの場合は理論密度である3.189g/cm3に対す
る焼結体の嵩密度の割合(%)である。前記MgO−Si
2系酸化物粉末を原料とした磁器焼結体は、当該粉末
を成形、加圧、脱脂及び焼結することによって得られ
る。
【0021】成形品となすためのバインダはポリビニル
アルコール,メチルセルロースなどの有機質の糊料が用
いられる。前記成形品は、適宜な加圧成形手段により、
用途に応じた所定形状にされる。成形品は、脱脂処理に
おいてバインダ等の有機質の配合物が焼結除去される。
脱脂温度は有機質の配合物を徐々に焼失させる程度とさ
れ、たとえば、300〜500℃で4〜7時間である。
脱脂後は続いて焼結される。焼結は1100〜1200
℃で1〜3時間程度、望ましくは1200℃で2時間で
あり、この焼結条件を外れると相対密度が98%未満と
なって緻密な磁器焼結体が得られない。
【0022】本発明のMgO−SiO2系酸化物粉末の
同定は、理学電気製X線回折装置ロータフレックスによ
って行った。
【0023】本発明のMgO−SiO2系酸化物粉末の
平均一次粒子径は、3万倍の透過型電子顕微鏡写真か
ら、等価円直径により測定される重量基準の50%粒径
である。また、平均二次粒子径は、Honeywell
製Microtrac HRA9320−X100型を
用いて測定した体積分布から求めた重量基準の50%粒
子径であり、粒度分布も同装置から測定した。
【0024】本発明のMgO−SiO2系酸化物粉末の
比表面積は、BET一点法(島津製作所製Gemni)に
より測定した。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。以下に挙げる例は単に例示のために記すもので
あり、本発明の範囲がこれによって制限されるものでは
ない。
【0026】
【実施例1】Mg(OH)2粉末(宇部マテリアルズ製UD
650)のスラリーとSiO2粉末(日本アエロジル製超
微粒子状無水シリカ200V、平均一次粒子径0.03
μm)をMgO:SiO2(モル比)で2:1となる様に秤
量し、MgO濃度71.5g/L、SiO2濃度53.
3g/Lで150Lのスラリーとし、サンドグラインダ
ーミルにて、メディアに0.8mmφのアルミナシリカ
系ビーズを用い、メディア充填率80%、送液速度4.
0L/min、スラリーパス回数3パスの条件で湿式粉
砕を行った。スラリーをスプレードライヤーで噴霧乾燥
し、電気炉にて大気中で1100℃で30分焼成を行っ
た。その後、焼成品を300g/Lとなるようにスラリ
ー化して、50Lをサンドグラインダーミルにて、メデ
ィアに0.8mmφのアルミナシリカ系ビーズを用い、
メディア充填率80%、送液速度5.6L/min、ス
ラリーパス回数2パスの条件で湿式粉砕を行った。スラ
リーをスプレードライヤーで噴霧乾燥し、サンドミルに
て粉砕した。
【0027】以上のようにして得られた粉末を、X線回
折により同定したところ、フォルステライトの単一相で
あった。また、平均一次粒子径は0.10μm、比表面
積は18.9m2/g、平均二次粒子径は0.39μ
m、二次粒子の最大粒子径は2.3μmであった。
【0028】
【実施例2】実施例1において、Mg(OH)2粉末のス
ラリーを宇部マテリアルズ製UD653に変えた以外
は、同様に行った。以上のようにして得られた粉末を、
X線回折により同定したところ、フォルステライトの単
一相であった。また、平均一次粒子径は0.12μm、
比表面積は20.2m2/g、平均二次粒子径は0.4
3μm、二次粒子径の最大粒子径は2.5μmであっ
た。
【0029】
【実施例3】実施例1において、SiO2粉末をトクヤ
マ製レオロシールQS−09K(平均一次粒子径0.0
2μm)に変え、最初の湿式粉砕のスラリーパス回数を
5パスにし以外は同様にして行った。得られた粉末を、
X線回折により同定したところ、フォルステライトの単
一相であった。また、平均一次粒子径は0.05μm、
比表面積は36.8m2/gであり、平均二次粒子径は
0.20μm、二次粒子の最大粒子径は1.6μmであ
った。
【0030】
【実施例4】実施例1において、SiO2粉末を洞海化
学製ヒシゲル(平均一次粒子径0.5μm)に変え、最初
の湿式粉砕のスラリーパス回数を6パスにした以外は同
様にして行った。得られた粉末を、X線回折により同定
したところ、フォルステライトの単一相であった。ま
た、平均一次粒子径は0.15μm、比表面積は12.
6m2/gであり、平均二次粒子径は0.60μm、二
次粒子の最大粒子径は3.5μmであった。
【0031】
【実施例5】実施例1において、SiO2粉末を電気化
学工業製FS−15(平均一次粒子径0.3μm)に変
え、最初の湿式粉砕のスラリーパス回数を5パスにした
以外は同様にして行った。得られた粉末を、X線回折に
より同定したところ、フォルステライトの単一相であっ
た。また、平均一次粒子径は0.14μm、比表面積は
13.1m2/gであり、平均二次粒子径は0.56μ
m、二次粒子の最大粒子径は3.3μmであった。
【0032】
【実施例6】実施例1において、SiO2粉末を電気化
学工業製FS−3DC(平均一次粒子径0.2μm)に変
え、最初の湿式粉砕のスラリーパス回数を5パスにした
以外は同様にして行った。得られた粉末を、X線回折に
より同定したところ、フォルステライトの単一相であっ
た。また、平均一次粒子径は0.14μm、比表面積は
14.6m2/gであり、平均二次粒子径は0.58μ
m、二次粒子の最大粒子径は3.4μmであった。
【0033】
【実施例7】実施例1において、SiO2粉末を龍森製
ZA−30(平均一次粒子径0.3μm)に変え、最初の
湿式粉砕のスラリーパス回数を5パスにした以外は同様
にして行った。得られた粉末を、X線回折により同定し
たところ、フォルステライトの単一相であった。また、
平均一次粒子径は0.12μm、比表面積は15.3m
2/gであり、平均二次粒子径は0.52μm、二次粒
子の最大粒子径は3.0μmであった。
【0034】
【実施例8】実施例1において、SiO2粉末を龍森製
WX(平均一次粒子径1.5μm)に変え、最初の湿式粉
砕のスラリーパス回数を8パスにした以外は同様にして
行った。得られた粉末を、X線回折により同定したとこ
ろ、フォルステライトの単一相であった。また、平均一
次粒子径は0.09μm、比表面積は21.1m2/g
であり、平均二次粒子径は0.32μm、二次粒子の最
大粒子径は2.3μmであった。
【0035】
【実施例9】実施例1において、SiO2粉末を龍森製
AS−1(平均一次粒子径1.0μm)に変え、最初の湿
式粉砕のスラリーパス回数を6パスにした以外は同様に
して行った。得られた粉末を、X線回折により同定した
ところ、フォルステライトの単一相であった。また、平
均一次粒子径は0.10μm、比表面積は18.9m 2
/gであり、平均二次粒子径は0.39μm、二次粒子
の最大粒子径は3.2μmであった。
【0036】
【実施例10】実施例1において、MgO:SiO2(モ
ル比)で1:1となる様に秤量し、MgO濃度35.8
g/L、SiO2濃度53.3g/Lで150Lのスラ
リーとしたこと、及び電気炉での焼成温度を1300℃
にした以外は同様にして行った。得られた粉末を、X線
回折により同定したところ、エンスタタイトの単一相で
あった。また、平均一次粒子径は0.11μm、比表面
積は18.7m2/g、平均二次粒子径は0.40μ
m、二次粒子の最大粒子径は2.4μmであった。
【0037】
【比較例1】実施例1において、最初の湿式粉砕時のス
ラリーのパス回数を1パスにした以外は同様にして行っ
た。X線回折により同定したところ、フォルステライト
の単一相であった。また、平均一次粒子径は0.27μ
m、比表面積は7.5m2/gであり、平均二次粒子径
は2.4μm、二次粒子の最大粒子径は6.2μmであ
った。
【0038】
【比較例2】実施例1において、焼成後の湿式粉砕を行
わなかった以外は同様にして行った。X線回折により同
定したところ、フォルステライトの単一相であった。ま
た、平均一次粒子径は1.1μm、比表面積は2.1m
2/gであり、平均二次粒子径は9.4μm、二次粒子
の最大粒子径は75.6μmであった。
【0039】各フォルステライト粉末の特性値を市販品
フォルステライト粉末Aも含めて表1に示した。
【0040】
【実施例11】〜
【実施例20】、
【比較例3】〜
【比較例5】上記の実施例、比較例で作製したフォルス
テライト粉末及び市販のフォルステライト粉末A(平均
一次粒径0.35μm、比表面積2.7m2/g、平均
二次粒径2.8μm、二次粒子の最大粒子径6.4μ
m)にバインダとしてポリビニルアルコールを1%添加
し、円柱形に成形した。成形は、まず300kg/cm
2の一軸成形(仮成形)し、次いで3000kg/cm2
でCIP成形(本成形)して成形品とした。次いで、成
形品は加熱炉に入れ、400℃で6時間加熱して脱脂し
た後、昇温し、1150〜1500℃で2時間焼成し
て、円柱形のフォルステライト磁器焼結体を得た。該焼
結体の嵩密度をアルキメデス法により測定し、更に焼結
体の研磨面に熱エッチングを施した後に走査型顕微鏡に
よりグレイン径を測定した。また、同時にSEM−ED
Sの面分析により、SiとMgの分布をマッピングした
ところ、実施例については両元素とも均一な分布が観察
され化学組成が均一であることがわかったが、比較例及
び市販品は両元素の分布が偏在しており、化学組成が不
均一であることがわかった。
【0041】フォルステライト磁器焼結体の特性値を表
2に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明のMgO−SiO2系酸化物粉末
は、市販のものと比べて微粒子タイプで化学組成が均一
であるため、低温での焼結性が良好であり、得られた焼
結体磁器は高い相対密度と小さいグレイン径を有する。
したがってマイクロ波領域で要求される誘電損失の小さ
い絶縁材として好適である。また、同時に色調も透光感
のある落ち着いたアイボリー色や黒褐色を呈するため、
これまで高級品とされコスト高であった透光性磁器を、
低い焼成温度で安価に製造できる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により製造されたフォルステライト粉
末の倍率3万倍の電子顕微鏡写真である。
【図2】市販のフォルステライト粉末Aの倍率3万倍の
電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例1により製造されたフォルステライト粉
末を1200℃×2Hで焼成した焼結体の熱エッチング
後の倍率5000倍の走査型顕微鏡写真である。
【図4】実施例1により製造されたフォルステライト粉
末のMicrotrac HRAにより求めた二次粒子
径の粒度分布図である。
【図5】市販のフォルステライト粉末AのMicrot
rac HRAにより求めた二次粒子径の粒度分布図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 正則 山口県宇部市大字小串1978番地の25 チタ ン工業株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA07 AA37 BA09 BA15 CA01 CA04 GA03 GA04 GA05 GA08 GA09 GA11 GA14 GA22 GA27 5G303 AA07 AB07 AB15 AB20 BA09 BA12 CA01 CB17 CB30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均一次粒子径が0.05〜0.15μ
    mであり、比表面積が10〜40m2/gであることを
    特徴とするMgO−SiO2系酸化物粉末。
  2. 【請求項2】 平均二次粒子径が0.2〜0.6μm、
    二次粒子の最大粒子径が3.5μm以下であることを特
    徴とする、請求項1のMgO−SiO2系酸化物粉末。
  3. 【請求項3】 Mg(OH)2粉末またはMgO粉末と、
    平均一次粒子径10μm以下のSiO2粉末とを混合粉
    砕して得られる、請求項1または2のMgO−SiO2
    系酸化物粉末。
  4. 【請求項4】 MgO−SiO2系酸化物がフォルステ
    ライトまたはエンスタタイトであることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれかのMgO−SiO2系酸化物粉
    末。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかのMgO−Si
    2系酸化物粉末を焼結して得られる磁器焼結体。
  6. 【請求項6】 相対密度が98%以上であり、グレイン
    径が1μm以下であることを特徴とする、請求項5の磁
    器焼結体。
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