JP2003327178A - 車体前部組付け方法および組付け治具 - Google Patents

車体前部組付け方法および組付け治具

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JP2003327178A JP2002136723A JP2002136723A JP2003327178A JP 2003327178 A JP2003327178 A JP 2003327178A JP 2002136723 A JP2002136723 A JP 2002136723A JP 2002136723 A JP2002136723 A JP 2002136723A JP 2003327178 A JP2003327178 A JP 2003327178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フード、フェンダー、および、ヘッドランプ
間の隙寸法を適正とするに好適な車体前部組付け方法を
提供する 【解決手段】 フードリッジFR間のスパーンを完成車
両状態の間隔に近似させて変形させた状態で、フードリ
ッジFRにフェンダーFをフードHとの間隔を調整しつ
つ組付け、フロントエンドモジュール20組付け時に
は、フロントエンドモジュール20の取付け点の間隔を
組付けようとするフードリッジFRの組付け点の間隔に
一致させてフロントエンドモジュール20を変形させて
組付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体前部
をフロントエンドモジュールにより構成する車体前部組
付け方法および組付け治具に関し、特に、フード、フェ
ンダー、および、ヘッドランプ間の隙寸法を適正とする
に好適な車体前部組付け方法および組付け治具に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種のフロントエンドモジュ
ールにより車体前部を構成することは、例えば、特開平
7−285460号公報、特開2001−10534号
公報等に記載されたものがある。
【0003】かかる従来の公報に記載されたフロントエ
ンドモジュールは、樹脂より成形されたラジエータコア
サポートに、バンパーを固定したバンパビーム、一対の
ヘッドランプ等を取付けて構成している。このフロント
エンドモジュールは塗装工程後の艤装工程において、フ
ロントサイドメンバから起立して懸架装置の支持部等を
構成するフードリッジの先端同士を連結してエンジンコ
ンパートメントを構成する。フードリッジの外方にはフ
ロントフェンダを固定してホイールハウスを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンコ
ンパートメントを構成するフードリッジは下端をフロン
トサイドメンバに支持され後端を車室を形成するピラー
やダッシュパネルに支持されるため、車両左右方向の剛
性が車体前端に向かうに連れて低下している。
【0005】このため、車体組立工程においては、サイ
ドメンバーが治具ポストに支持され、フードリッジは車
体外方に開く方向に変形し、フロントエンドで最大の変
形量となる。他方、艤装部品が装着され且つ懸架装置で
支持される完成車状態では、フードリッジは車体内方に
閉じる方向に変形し、フロントエンドで最大の変形量と
なる。
【0006】しかしながら、上記従来例では、これらの
変形状態を見込んで、車体組立のフェンダー組付け工程
でフードリッジにフェンダーを組付け固定し、車両組立
のフロントエンドモジュール組付け工程で車体にフロン
トエンドモジュールを組付け固定するものである。これ
は、フロントエンド部での変形量の特に大きい部位に対
して変形状態を見込むものであり、その変形量は一定で
なく予測し難く、結果として、フードとフロントフェン
ダ並びにヘッドランプとの隙を一様にし難いものであっ
た。
【0007】また、特開2001−10534号公報に
おいては、フードリッジの取付け位置に合致させてフロ
ントエンドモジュールを変形させることが開示されてい
るが、車体組立時の車体形状と実車での車体形状との形
状変化を考慮していないので、ヘッドランプとフェンダ
ーとの隙を適正に合わせたとしてもヘッドランプとフー
ドとの隙を適正とすることが難しいものであった。
【0008】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、車体前部をフロントエンドモジュールによ
り構成する場合においても、フード、フェンダー、およ
び、ヘッドランプ間の隙寸法を適正とするに好適な車体
前部組付け方法および組付け治具を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、車体フー
ドリッジにフードおよびフェンダーを組付けた後に少な
くともヘッドランプを組込んだフロントエンドモジュー
ルをフードリッジに組付ける車体前部組付け方法におい
て、フェンダーの組付け時に、フードリッジ間のスパー
ンを完成車両状態の間隔に近似させて変形した状態で、
フードリッジにフェンダーをフードとの間隔を調整しつ
つ組付けるようにしたことを特徴とする。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、前記
フロントエンドモジュールは、変形させることにより取
付け点の間隔をヘッドランプ同士の間隔も併せて変更可
能に構成され、フロントエンドモジュールの組付け時に
は、フロントエンドモジュールの取付け点の間隔を組付
けようとするフードリッジの組付け点の間隔に一致させ
てフロントエンドモジュールを変形させて組付けるよう
にしたことを特徴とする。
【0011】第3の発明は、組付け治具に係わり、車体
フードリッジにフードおよびフェンダーを組付け後に少
なくともヘッドランプを組込んだフロントエンドモジュ
ールをフードリッジに組付ける車体前部の組付けにおい
て、車体フードリッジにフェンダーを組付ける組付け時
に、フードリッジの両先端近傍に係合して両者の間隔を
完成車両状態の間隔に近似させるようフードリッジを変
形させ、上記変形状態において、フードとの間隔を調整
しつつフェンダーをフードリッジに組付けることを特徴
とする。
【0012】第4の発明は、第3の発明において、前記
フロントエンドモジュールを変形させることにより取付
け点の間隔をヘッドランプ同士の間隔も併せて変更可能
に構成し、前記組付け治具を用いることで組付けられた
フェンダーを備える車体へのフロントエンドモジュール
の組付け時に、フロントエンドモジュールを車体フード
リッジへ組付ける組付け時に、フロントエンドモジュー
ルの両端の取付け点に係合して取付け点の間隔を組付け
ようとするフードリッジの組付け点の間隔に一致させて
フロントエンドモジュールを変形させ、上記変形状態に
おいて、フロントエンドモジュールをフードリッジに組
付けることを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】したがって、第1の発明では、フードリ
ッジ間のスパーンを完成車両状態の間隔に近似させて変
形させた状態で、フードリッジにフェンダーをフードと
の間隔を調整しつつ組付けるため、フェンダー組付け時
のフードとフェンダーおよびヘッドランプとの隙間が車
輪および懸架装置で支持された完成車両における隙間に
反映され、この時点で一定隙となるようにして車両の外
観品質を向上できる。また、フェンダー組付け時にフー
ドとの間の間隔を狭く一様に設定すればよく、完成車両
状態の変形状態を見込んで組付ける場合に比較してフェ
ンダーの組付け作業時間を大幅に短縮できる。
【0014】第2の発明では、第1の発明の効果に加え
て、車両組立工程のフロントエンドモジュール組付け時
には、フロントエンドモジュールの取付け点の間隔を組
付けようとするフードリッジの組付け点の間隔に一致さ
せてフロントエンドモジュールを変形させて組付けるた
め、ヘッドランプとフロントフェンダとの縁同士の隙や
面差等の建付けが良好となり外観品質を向上できる。ま
た、その建付け作業の作業時間を大幅に短縮できる。
【0015】さらに、上記前者の組付け方法を採用して
フロントフェンダを組付けた後に上記後者の組付け方法
を採用してフロントエンドモジュールを組み付けた場合
には、完成車両状態において、フード、フェンダー、お
よび、ヘッドランプ間の相対位置が精度よく確保でき、
建付け調整が不要、もしくは大幅に低減できる。
【0016】第3の発明では、車体フードリッジにフェ
ンダーを組付ける組付け時に、フードリッジの両先端近
傍に係合して両者の間隔を完成車両状態の間隔に近似さ
せるよう強制治具によりフードリッジを変形させ、上記
変形状態において、フードとの間隔を調整しつつフェン
ダーをフードリッジに組付けるため、車体フードリッジ
を精度よく完成車両状態の形状に保持でき、フロントフ
ェンダの組付け精度を高めることができる。
【0017】第4の発明では、第3の発明の効果に加え
て、フロントエンドモジュールを車体フードリッジへ組
付けるの組付け時に、フロントエンドモジュールの両端
の取付け点に係合して取付け点の間隔を組付けようとす
るフードリッジの組付け点の間隔に一致させてフロント
エンドモジュールを治具により変形させ、上記変形状態
において、フロントエンドモジュールをフードリッジに
組付けるため、フロントエンドモジュールを精度よくフ
ードリッジに追従させて組付けることができ、ヘッドラ
ンプの位置精度も向上できる。
【0018】また、フェンダーの組付け治具を用いるこ
とで組付けられたフェンダーを備える車体へのフロント
エンドモジュールの組付け時に、前記フロントエンドモ
ジュールの組付け治具を用いるため、前者の工程で精度
を高めた車体に後者の工程でフロントエンドモジュール
を追従させて組付けるため、全体として、フロントフェ
ンダ、フード、および、ヘッドランプ間の相対位置精度
をより一層向上できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0020】本発明の車体前部組付け方法は、図1に示
すように、車体組立ラインL1におけるボデーメイン工
程L4におけるフェンダー組付け工程L5と、塗装ライ
ンL6による塗装がなされた後の車両組立ラインL7に
おけるフロントエンドモジュール組付け工程L8との両
者において夫々採用するものである。
【0021】なお、通常、車体組立ラインL1とは塗装
ラインL6に至るまでの車体製造ラインを意味し、車両
組立ラインL7とは塗装ラインL6からの組立ライン
(艤装ライン)を意味する。また、図1中の各ラインの
下の記載は、車体がどのような支持手段によって支持さ
れているのかを示す。
【0022】車体組立ラインL1では、サスペンション
が取付くストラット受けを両サイドに持つエンジンコン
パートメント(以下、エンコンとも称する)、フロント
フロア、および、リヤフロアとからなるフロアメイン工
程L2よりのフロアメインボディに、ボディサイド工程
L3よりのドア枠およびリヤフェンダを備えたサイドボ
ディと、ルーフパネルとを、ボデーメイン工程L4にお
いて、溶接等により組付けて骨格構造のボデーメインの
車体に、ドア等の蓋物が組付けられ、フェンダー組付け
工程L5において、フロントフェンダを組付ける。フロ
ントフェンダの組付け工程L5において、本発明の車体
前部組付け方法の第1の工程が採用される。
【0023】また、車両組立ラインL7においては、塗
装ラインL6で塗装された車体に対して、内装部品、艤
装部品、および、駆動装置、制動装置、操舵装置等の機
能部品を順次取付ける。そして、フロントエンドモジュ
ールの組付けの際、本発明の車体前部組付け方法の第2
の工程が採用される。そして、最終的に懸架装置を組付
けて完成車を得る。
【0024】図2、3はスラットコンベア等の治具ポス
トで支持した前部車体の変形状態を示すものである。エ
ンジンコンパートメントECを構成するサイドメンバー
SMを治具ポストP(図中に△印で表示)で支持してお
り、車体のフードリッジFRおよびフードリッジFRに
固定されるフェンダーFには上下方向の矢印で示した重
力が作用して、これらは破線図示のように変形される。
この変形はフードリッジFRを、矢印に示すように、互
に反対方向に離反させるよう作用する。この状態は、図
3の平面図示では、フードリッジFRの前端(フロント
エンド)がその中途部より大きく車体外方に変形する。
即ち、フードリッジFRはフロントエンドにおいて最も
大きく外側へ拡がる。なお、実車状態においては、後述
するように、サスペンション取付け点から上方への入力
があり且つエンジン等の重力が車両中心側に作用するた
め、図3中においてフードリッジFRを上記場合とは逆
に互に近接させるよう作用する。
【0025】以上の変形状態における車体に対して、本
発明は、図4に示す方法によりフロントフェンダFを組
付ける。以下、図4により詳細に説明する。
【0026】図4では、サイドメンバーSM、フードリ
ッジFRを含む車体前部が示され、フードリッジFRに
はフロントフェンダFを取付ける3個(車体形式により
増減する)の取付け用のネジ穴5とフードリッジFRの
先端側に設けたロケート穴6を左右に夫々備える。フロ
ントフェンダF側にも、同様に取付け用穴7(取付けネ
ジの径より大きい内径をもつ)とロケート穴8とを備え
る。
【0027】強制治具10は、両端にロケートピン11
を備え、図5に示すように、両ロケートピン11の間隔
を伸縮可能とし、クランプレバー12を固定位置(レバ
ー12を起こした位置)とするとき伸縮を阻止し、開放
位置(図示のレバー12を倒した位置)とするとき伸縮
可能としている。そして、その伸縮量は、ピッチ調整ダ
イアル13を回転させて目的とする数値に合わせること
により、その回転方向に応じて伸長若しくは収縮して目
的とする数値にロケートピン11の間隔を調整するよう
構成している。
【0028】本発明の第1の工程においては、先ず、フ
ロントフェンダFのロケート穴8をフードリッジFRの
ロケート穴6に合わせてフロントフェンダFをフードリ
ッジFRにセットする。
【0029】次いで、強制治具10のロケートピン11
を前記左右のフードリッジFRおよびフロントフェンダ
Fのロケート穴6、8に係合させる。この係合時には、
強制治具10はクランプレバー12が開放状態となって
おり、ピッチ調整ダイアル13を回転させてロケートピ
ン11の間隔を調整して係合させる。
【0030】次いで、車種や仕様による固有の見込み数
値に合わせてピッチ調整ダイアル13を回転してクラン
プレバー12を固定位置にしてロケートピン11間の間
隔を固定する。この見込み数値は、当該車体が塗装や艤
装を施され且つ懸架装置を介して車輪に支持される状態
におけるロケート穴6、8間の間隔と略同一に設定され
る。
【0031】治具ポストPに支持された車体は、図2、
3において説明したように、フードリッジFRが車体側
方に拡がる変形状態となっているため、強制治具10に
よりロケート穴6、8をロケートピン11により規制し
た場合には、図6(A)に示すように、車体のフードリ
ッジFRは破線状態から実線図示状態に矢印方向に引き
寄せる。図中の符号Hはフードである。この拘束状態
は、サイドメンバーSMで支持されて、図2、3に示す
ように外開き状態に変形しているフードリッジFRを、
車輪で支持する場合における設定形状に拘束するもので
ある。
【0032】次に、この拘束状態において、フードHと
の隙が、図7(A)に示すように、一定で、エッジ同士
が平行となるようにフロントフェンダFをロケート穴8
回りに回動させて位置調整する。次いで、フロントフェ
ンダFの取付け用の穴7とフードリッジFRの各3個の
取付け用のネジ穴5を通して、図示しない取付けネジを
ねじ込みフロントフェンダFをフードリッジFRに固定
する。
【0033】次いで、強制治具10のクランプレバー1
2を開放位置に倒して伸縮可能とし、ピッチ調整ダイア
ル13を回転させて、両端のロケートピン11をフード
リッジFRのロケート穴6、8から離脱させる。強制治
具10による強制を解かれたフードリッジFRは、フロ
ントフェンダF等の重量が加わるために、図6(B)お
よび図7(B)に示すように、再びフードリッジFRの
先端に進むに連れて拡がるよう変形する。この状態で
は、フードHとの隙は、車体前方に進むに連れて拡大す
る。この拡大状態は、車体が車両組立工程を経て完成車
となって車輪により支持された場合の変形状態における
フードHとフロントフェンダFとの隙を一定として、フ
ロントフェンダFがフードリッジFRに取付けられた状
態である。
【0034】ボデーメイン工程L4による車体組立ライ
ンL1での組立が完了すると、車体は塗装工程L6に移
送され、塗装工程L6での塗装を終えると車両組立ライ
ンL7に投入され、種々の艤装部品が組付けられる。
【0035】車両組立ラインL7のフロントエンドモジ
ュール組付け工程L8においては、図8〜11に示す本
発明の第2の工程が適用される。
【0036】図8はフロントエンドモジュール20の骨
格部分を示す。フロントエンドモジュール20は、骨格
となる枠状のラジエータコアサポート21に、図示しな
いが、ラジエータコア、ヘッドランプ、更に、必要に応
じて、例えば、フロントグリル、バンパー等がモジール
化して組付けられている。ラジエータコアサポート21
は、例えば、材質PP+GP等の樹脂材で構成される。
ラジエータコアサポート21は、ラジエータコアを保持
する部分の両側に斜め後方に拡がって延びフードリッジ
FR先端に固定される取付けアーム22を備える。両取
付けアーム22には左右のヘッドランプを収容するヘッ
ドランプ収容部23を備え、ヘッドランプが固定され
る。前記ラジエータコアサポート21の取付けアーム2
2は、フードリッジFRへの取付け部のスパーンを強制
的に変形させることでラジコアサポート21に対して揺
動させることができ、揺動時はヘッドランプも共に車幅
方向に移動する。
【0037】図8において、フロントエンドモジュール
20の保持治具25は、図9に詳細に示すように、前記
ラジコアサポート21を保持するために一対の前後方向
ロケートピン26および一対の上下方向ロケートピン2
7を備える本体部28と、本体部28から後方へ延び、
前記取付けアーム部22を保持するために取付けアーム
22先端に係合するロケートピン29をもつアーム部3
0とを備える。左右のアーム部30は本体部28に対し
て揺動自在に保持され、背部に設けられた調節機構31
により互に対称状態を保持しつつ揺動されて、取付けア
ーム30の先端のロケートピン29同士の間隔を調整可
能としている。前記調節機構31は、本体部28に支持
されピッチ調整ダイアル32により左右方向に延びたロ
ッド33の突出量を左右対称に調節可能であり、ロッド
33先端に前記アーム部30を連結している。なお、3
4は目盛り窓である。
【0038】フロントエンドモジュール20は、ラジコ
アサポート21を本体部28に支持させ、取付けアーム
22をアーム部30に支持させて保持治具25に保持さ
れ、組立ラインL7のサイドに設けた納入パレット兼サ
ブ作業台35に保持される。納入パレット兼サブ作業台
35のフロントエンドモジュール20は、図示しない位
置決めロボット若しくは助力アーム等に保持治具25と
共に保持して車両の組付け位置である前方に搬送され
る。
【0039】次いで、保持治具25の調節機構31によ
り取付けアーム22先端の取付け穴24同士のスパーン
を車両のフードリッジFRの先端のモジュール取付け穴
(ロケート穴6、8)同士のスパーンに合致させて伸長
させる。保持治具25のアーム部30が回動し、フロン
トエンドモジュール20の取付けアーム部22が回動し
て、フードリッジFRのロケート穴6とフロントエンド
モジュール20との取付け穴24のスパーンを一致させ
る。この状態において、フードリッジFRのロケート穴
6と取付けアーム部22の取付け穴24とに図示しない
固定手段により両者を連結する。なお、取付けアーム部
22の回動によりヘッドランプ同士の間隔も変化する。
【0040】図10は、フードリッジFRにフロントエ
ンドモジュール20を組付けた状態を示す。ヘッドラン
プHLの車両外側の縁はフロントフェンダFの先端の縁
に沿い、ヘッドランプHLの車両内方側の縁はフードH
の側方前端の縁に沿い、フードHの側縁はフェンダーF
の縁に沿う。前記したヘッドランプHLの車両外側の縁
とフロントフェンダFの先端の縁とは、フロントエンド
モジュール20をフードリッジFRに組付ける際に、フ
ードリッジFRの形状に合致させて取付けアーム22を
回動させヘッドランプHLを車両外側(若しくは車両内
方)へ移動させ、両者の相互位置精度を確保している。
このため、図11(A)に示すように、両者の縁は適正
な間隔をもって互に平行となる。なお、フードHとフロ
ントフェンダFおよびヘッドランプHLとの間隔は、車
両前方になるほど隙間が大きくなっている。図13
(A)はフロントエンドモジュール20を、その取付け
スパーンをフードリッジFRの形状に合致させることな
く組付けた比較例のヘッドランプHLの車両外側の縁と
フロントフェンダFの先端の縁との関係を示すものであ
る。図2で説明したようにフードリッジFRは車両外方
へ変形しており、この変形状態を正規形状として組付け
たものといえる。ヘッドランプHLとフロントフェンダ
Fとの間隔は、図11(A)に比較して広くなる。
【0041】車両組立ラインL7での組付け作業、およ
び、駆動装置、制動装置、操舵装置等の機能部品を順次
取付けて車両が完成される。完成車両においては、車両
は車輪を介して懸架装置により支持される。図12は車
両の変形状態を示すものであり、実線状態はサイドメン
バーSMにより支持する変形状態であり、破線状態は懸
架装置により支持する正規形状である。サイドメンバー
SMにはエンジン等の重量物が図中下方へ向かう矢印の
ように入力され、その外側位置において図中上方へ向か
う矢印方向の力が懸架装置により入力されている。この
ため、フードリッジFRおよびフロントフェンダFは車
体内方に向かう矢印のごとく、変形状態から正規状態に
復帰する。
【0042】上記変形状態からの正規状態への復帰は、
フードリッジFR、フロントフェンダF、および、ヘッ
ドランプHLを車両内方へ偏移させる。この偏移は車両
前方に移るほど大きくなる。他方、フードHはその後端
が車体に固定されているのみであるため、変形および変
形状態からの復帰もない。このため、フードHとフロン
トフェンダFおよびヘッドランプHLとの間隔が車両前
方ほどより小さくなるよう変化する。この変形状態から
の復帰は、車体組立ラインL1においてフロントフェン
ダFを組付ける際に、フードリッジFRの間隔を一時的
に治具10により正規状態に復帰させた状態でフロント
フェンダFを組みつけているため、車体変形が正規状態
に復帰するとフードリッジFRおよびフロントフェンダ
Fは共に正規位置に復帰する。このため、図11(B)
に示すように、フードHとフロントフェンダFおよびヘ
ッドランプHLとの縁は、適正な間隔をもって互に平行
となる状態に復帰する。なお、フロントエンドモジュー
ル20をその取付けスパーンをフードリッジFRの形状
に合致させることなく組付けた比較例の場合において
は、車両外方へ変形した状態を正規形状として組付ける
ものであるため、図13(B)に示すように、フードH
とフロントフェンダFおよびヘッドランプHLとの間隔
は縮小するものの、ヘッドランプHLとフロントフェン
ダFとの間隔は依然として広いままの状態となる。勿
論、フロントフェンダFの組付け時にフードリッジFR
に対して変形を見込んで見当によりフロントフェンダF
を組付けた場合には、フードHとフロントフェンダFお
よびヘッドランプHLとの間隔は一様に平行状態となら
ない。
【0043】本実施の形態においては、下記に記載した
効果を奏することができる。即ち、フードリッジFR間
のスパーンを完成車両状態の間隔に近似させて変形させ
た状態で、フードリッジFRにフェンダーFをフードH
との間隔を調整しつつ組付けるため、フェンダーF組付
け時のフードHとフェンダーDおよびヘッドランプHL
との隙間が車輪および懸架装置で支持された完成車両に
おける隙間に反映され、この時点で一定隙となるように
して車両の外観品質を向上できる。また、フェンダーF
組付け時にフードHとの間の間隔を狭く一様に設定すれ
ばよく、完成車両状態の変形状態を見込んで組付ける場
合に比較してフェンダーFの組付け作業時間を大幅に短
縮できる。
【0044】また、車両組立工程のフロントエンドモジ
ュール組付け時には、フロントエンドモジュール20の
取付け点の間隔を組付けようとするフードリッジFRの
組付け点の間隔に一致させてフロントエンドモジュール
20を変形させて組付けるため、ヘッドランプHLとフ
ロントフェンダFとの縁同士の隙や面差等の建付けが良
好となり外観品質を向上できる。また、その建付け作業
の作業時間を大幅に短縮できる。
【0045】さらに、上記前者の組付け方法を採用して
フロントフェンダFを組付けた後に上記後者の組付け方
法を採用してフロントエンドモジュール20を組み付け
た場合には、完成車両状態において、フードH、フェン
ダーF、および、ヘッドランプHL間の相対位置が精度
よく確保でき、建付け調整が不要、もしくは大幅に低減
できる。
【0046】車体フードリッジFRにフェンダーFを組
付ける組付け時に、フードリッジFRの両先端近傍に係
合して両者の間隔を完成車両状態の間隔に近似させるよ
う強制治具によりフードリッジFRを変形させ、上記変
形状態において、フードHとの間隔を調整しつつフェン
ダーFをフードリッジFRに組付けるため、車体フード
リッジFRを精度よく完成車両状態の形状に保持でき、
フロントフェンダFの組付け精度を高めることができ
る。
【0047】フロントエンドモジュール20を車体フー
ドリッジFRへ組付けるの組付け時に、フロントエンド
モジュール20の両端の取付け点に係合して取付け点の
間隔を組付けようとするフードリッジFRの組付け点の
間隔に一致させてフロントエンドモジュール20を治具
により変形させ、上記変形状態において、フロントエン
ドモジュール20をフードリッジFRに組付けるため、
フロントエンドモジュール20を精度よくフードリッジ
FRに追従させて組付けることができ、ヘッドランプH
Lの位置精度も向上できる。
【0048】フェンダーFの組付け治具10を用いるこ
とで組付けられたフェンダーFを備える車体へのフロン
トエンドモジュール20の組付け時に、前記フロントエ
ンドモジュール20の組付け治具25を用いるため、前
者の工程で精度を高めた車体に後者の工程でフロントエ
ンドモジュール20を追従させて組付けるため、全体と
して、フロントフェンダF、フードH、および、ヘッド
ランプHL間の相対位置精度をより一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の車体前部組付け方法を適
用する車体組立および車両組立のラインを示す概略図。
【図2】前部車体の車体組立ラインでの変形状態を示す
概略断面図。
【図3】同じく前部車体の車体組立ラインでの変形状態
を示す概略平面図。
【図4】本発明の組付け方法の第1の工程を示す斜視
図。
【図5】第1の工程で用いられる強制治具の要部を示す
斜視図。
【図6】第1の工程での強制治具により変形される車体
前部の断面図(A)、および、平面図(B)。
【図7】第1の工程での強制治具によるフードとフェン
ダーとの隙状態を示す平面図(A)、および、強制治具
を開放した際の平面図(B)。
【図8】本発明の第2の工程を示す斜視図。
【図9】第2の工程に用いられる保持治具の斜視図。
【図10】第2の工程により組付けられたフロントエン
ドモジュールの状態を示す車体前部の斜視図。
【図11】第2の工程におけるフード、フェンダー、お
よび、ヘッドランプの位置関係を示し、(A)は車両組
立ラインでの位置関係図、(B)は完成車両状態の位置
関係図。
【図12】完成車両状態の車体前部の変形状態を示す断
面図。
【図13】本発明の比較例のフード、フェンダー、およ
び、ヘッドランプの位置関係を示し、(A)は車両組立
ラインでの位置関係図、(B)は完成車両状態の位置関
係図。
【符号の説明】
F フロントフェンダ FR フードリッジ H フード 10 強制治具 20 フロントエンドモジュール 22 取付けアーム 23 ヘッドランプ収容部 25 保持治具 31 調節機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フードリッジにフードおよびフェン
    ダーを組付けた後に少なくともヘッドランプを組込んだ
    フロントエンドモジュールをフードリッジに組付ける車
    体前部組付け方法において、 フェンダーの組付け時に、フードリッジ間のスパーンを
    完成車両状態の間隔に近似させて変形した状態で、フー
    ドリッジにフェンダーをフードとの間隔を調整しつつ組
    付けるようにしたことを特徴とする車体前部組付け方
    法。
  2. 【請求項2】 前記フロントエンドモジュールは、変形
    させることにより取付け点の間隔をヘッドランプ同士の
    間隔も併せて変更可能に構成され、 フロントエンドモジュールの組付け時には、フロントエ
    ンドモジュールの取付け点の間隔を組付けようとするフ
    ードリッジの組付け点の間隔に一致させてフロントエン
    ドモジュールを変形させて組付けるようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の車体前部組付け方法。
  3. 【請求項3】 車体フードリッジにフードおよびフェン
    ダーを組付け後に少なくともヘッドランプを組込んだフ
    ロントエンドモジュールをフードリッジに組付ける車体
    前部の組付けにおいて、 車体フードリッジにフェンダーを組付ける組付け時に、
    フードリッジの両先端近傍に係合して両者の間隔を完成
    車両状態の間隔に近似させるようフードリッジを変形さ
    せ、 上記変形状態において、フードとの間隔を調整しつつフ
    ェンダーをフードリッジに組付けることを特徴とする組
    付け治具。
  4. 【請求項4】 前記フロントエンドモジュールを変形さ
    せることにより取付け点の間隔をヘッドランプ同士の間
    隔も併せて変更可能に構成し、 前記組付け治具を用いることで組付けられたフェンダー
    を備える車体へのフロントエンドモジュールの組付け時
    に、 フロントエンドモジュールを車体フードリッジへ組付け
    る組付け時に、フロントエンドモジュールの両端の取付
    け点に係合して取付け点の間隔を組付けようとするフー
    ドリッジの組付け点の間隔に一致させてフロントエンド
    モジュールを変形させ、 上記変形状態において、フロントエンドモジュールをフ
    ードリッジに組付けることを特徴とする請求項3に記載
    の組付け治具。
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FR2940234A1 (fr) * 2008-12-18 2010-06-25 Renault Sas Agencement pour le montage de la facade avant d'un vehicule automobile
JP2013082314A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Mitsubishi Motors Corp 車両用ヘッドランプの位置決め治具

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