JP2003326915A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2003326915A JP2002141613A JP2002141613A JP2003326915A JP 2003326915 A JP2003326915 A JP 2003326915A JP 2002141613 A JP2002141613 A JP 2002141613A JP 2002141613 A JP2002141613 A JP 2002141613A JP 2003326915 A JP2003326915 A JP 2003326915A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロードノイズ及びフラットスポットの低減
と、高速耐久性とを両立し、更にベルト補強層とベルト
とのコードが互いに接触することがない空気入りラジア
ルタイヤを提供する。 【解決手段】 ラジアルカーカスと、該カーカスのクラ
ウン部の半径方向外側に配した少なくとも1層からなる
ベルトと、該ベルトの半径方向外側に配したベルト補強
層とを備える空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベ
ルト補強層が芳香族ポリアミドとナイロンとを撚り合わ
せた複合コードからなり、該複合コードが応力-伸び曲
線の原点から変曲点に至る低弾性域と変曲点を超える高
弾性域とを有し、かつ該変曲点が伸び2%未満の範囲に
あり、前記複合コードを剛性コア上でタイヤ円周方向に
連続して螺旋状に巻回することによりベルト補強層を形
成したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りラジアル
タイヤ、特にロードノイズの低減及びフラットスポット
の低減と、高速耐久性とを両立し、更にベルト補強層と
ベルトとのコードが互いに接触することがない空気入り
ラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用ラジアルタイヤのベルト
には、主としてタイヤの赤道面に対し或るコード角度に
傾斜配列されたスチールコードを含有する少なくとも2
つのベルト層が、これら層中のコードが互いに交差する
ようにして用いられ、またタイヤ走行時の安定性を確保
するため、特に高速走行時におけるべルト層の剥離(特
にベルト層端部で顕著に起こる剥離)を防止し耐久性を
向上させるために、該ベルトの径方向外側にナイロンコ
ード等よりなるベルト補強層が配置されている。
【0003】現在、高速耐久性を向上させるために、ベ
ルト補強層を採用することは一般的となっており、該ベ
ルト補強層におけるコードの材質としては低発熱、低コ
ストのナイロンが主として用いられている。しかし、か
かるベルト補強層を具えたラジアルタイヤにおいて、近
年、ロードノイズの低減、フラットスポットの低減、及
び高速走行時のベルト層端部の迫出し性の改善がさらに
求められている。
【0004】かかる改善策として、ナイロンに比べ高弾
性であり、かつガラス転移点(Tg)が高くてロードノ
イズ及びフラットスポットの低減に有効なポリエチレン
ナフタレート(PEN)、芳香族ポリアミド(アラミ
ド)等のいずれかの材質よりなるコードをベルト補強層
に適用しているが、これらの材質はナイロンに比べ接着
性が劣るため、高速耐久性の評価において迫出し量の低
減効果が反映されず、高速耐久性の大幅な向上には至っ
ていない。また、これらの材質は何れもコストが高いと
いう問題がある。更に、これらの材質よりなるコードは
加硫時の伸長が少ないので、加硫後のタイヤにおいてベ
ルト補強層とベルトとのコードが互いに接触し、結果と
してベルト層端部の剥離の原因となるため、加硫拡張率
の高いタイヤサイズで特に問題である。
【0005】また、特許2757940号には、例えば、芳香
族ポリアミドとナイロン等の複合コードをベルト補強層
に用いる技術が開示されているが、加硫成形時の生タイ
ヤへの内圧充填に伴う膨張を可能とするため応力-伸び
曲線の変曲点が伸び2〜7%の範囲にある複合コードを用
いているため、上記PENやアラミドからなるコードを
用いた場合に比べてベルト層端部の迫出し量が大きく、
高速耐久性に改善の余地がある。また、かかる複合コー
ドは加硫時の伸長がPENやアラミドからなるコードよ
りは大きいものの、ナイロンからなるコードに比べて少
ないので、加硫後のタイヤにおいてベルト補強層とベル
トとのコードが接触する危険性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、ロードノイズの低
減及びフラットスポットの低減と、高速耐久性とを両立
し、更にベルト補強層とベルトとのコードが互いに接触
することがない空気入りラジアルタイヤを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、ベルト補強層を構成
するコードとして応力-伸び曲線の変曲点が伸び2%未満
の範囲にある複合コードを採用し、更に、ベルト補強層
を構成するコードの加硫時の伸長が小さいタイヤ製造方
法を用いることによって、ロードノイズの低減及びフラ
ットスポットの低減と、高速耐久性とを両立し、更にベ
ルト補強層のコードとベルトのコードとの接触を抑制し
得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、ラジアルカーカスと、該
カーカスのクラウン部の半径方向外側に配した少なくと
も1層からなるベルトと、該ベルトの半径方向外側に配
したベルト補強層とを備える空気入りラジアルタイヤに
おいて、前記ベルト補強層が芳香族ポリアミドとナイロ
ンとを撚り合わせた複合コードからなり、該複合コード
が応力-伸び曲線の原点から変曲点に至る低弾性域と変
曲点を超える高弾性域とを有し、かつ該変曲点が伸び2
%未満の範囲にあり、前記複合コードを剛性コア上でタ
イヤ円周方向に連続して螺旋状に巻回することによりベ
ルト補強層を形成したことを特徴とする空気入りラジア
ルタイヤである。
【0009】本発明の好適例においては、前記複合コー
ドの螺旋巻回に際し、一本又は複数本のコードを単位と
して螺旋状に巻回する。
【0010】本発明の他の好適例においては、前記剛性
コアが製品タイヤの内面形状とほぼ対応する外面形状を
有する。
【0011】更に本発明の他の好適例においては、前記
複合コードを剛性コア上で螺旋状に巻回した後、所定の
生タイヤを成形し、該生タイヤを前記剛性コアと共にモ
ールド内に装入する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明の空気入りラジアルタイヤは、ラジアルカー
カスと、該カーカスのクラウン部の半径方向外側に配し
た少なくとも1層からなるベルトと、該ベルトの半径方
向外側に配したベルト補強層とを備える。
【0013】本発明のタイヤを構成するベルト補強層
は、芳香族ポリアミドとナイロンとを撚り合わせた複合
コードからなる。そのため、本発明のタイヤは、ナイロ
ンコードのみからなるベルト補強層を備えたタイヤに比
べて、ロードノイズ及びフラットスポットが低く、かつ
高速走行時のベルト迫出し量が小さい。また、該複合コ
ードは、PENや芳香族ポリアミドのみからなるコード
に比べて接着性が高い。そのため、本発明のタイヤは、
高速走行時のベルト迫出し量の減少効果が反映され、P
ENや芳香族ポリアミドのみからなるコードをベルト補
強層に用いたタイヤより高速耐久性に優れる。
【0014】本発明に用いる複合コードは、応力-伸び
曲線の原点から変曲点に至る低弾性域と変曲点を超える
高弾性域とを有し、該変曲点は伸び2%未満の範囲にあ
る。上述した特許2757940号に記載されたベルト補強層
に用いる複合コードの変曲点が伸び2〜7%の範囲にある
のに対し、本発明に用いる複合コードは、変曲点が前記
範囲内にあるので、低弾性域が狭く伸びにくい。そのた
め、該複合コードを用いたベルト補強層は、ベルトをよ
り充分に補強することができ、高速走行時のベルト迫出
し量を更に減少させることができる。複合コードの変曲
点は、該コードを構成する芳香族ポリアミドコードとナ
イロンコードの夫々の太さ、本数、弾性率、撚りの際の
テンションを適宜選択することによって、前記範囲内に
調整される。
【0015】ここに複合コードの変曲点とは、図1に示
す複合コードの応力-伸び曲線において、伸び0の状態に
おける曲線に接する接線S1と破断点における曲線に接
する接線S2とが交わる交点Xを通る垂直線と、応力-
伸び曲線との交点Vとして定義する。
【0016】本発明のタイヤでは、上記複合コードを剛
性コア上でタイヤ円周方向に連続して螺旋状に巻回する
ことによりベルト補強層が形成される。ここで、一本又
は複数本のコードを単位として螺旋状に巻回することに
より、該ベルト補強層を形成するのが好ましい。また、
剛性コアは製品タイヤの内面形状とほぼ対応する外面形
状を有するのが好ましい。更に、上記ベルト補強層を形
成した後、所定の生タイヤを成形し、成形された生タイ
ヤを剛性コアと共にモールド内に装入して加硫するのが
好ましい。
【0017】従来のブラダーを用いた加硫成形(以降、
従来成形と呼ぶ)では、生タイヤのシェーピング時に拡
張変形があるため、ベルト補強層を構成するコードの加
硫時の伸びが小さいとベルト補強層とベルトとのコード
が接触し、結果としてベルト層端部の剥離の原因とな
る。そのため、従来、ベルト補強層には加硫時に充分伸
長できるコードを用いる必要があり、例えば、前述のよ
うな変曲点が伸び2%以上の範囲にあるコードが用いら
れている。しかし、この場合、コードが伸長し易いので
あるから、ベルト補強層がベルトを補強する機能は、伸
長し難いコードを用いた場合に比べて低下する欠点があ
る。
【0018】一方、剛性コアを用いてモールド内で生タ
イヤを加硫する場合(以降、コア成形と呼ぶ)、従来成
形と異なり、生タイヤのシェーピング時の拡張変形がな
く、ベルト補強層を構成するコードの加硫時の伸びを十
分小さくすることができ、その結果加硫後のタイヤにお
いて、ベルト補強層とベルトとのコード接触を防止する
ことができる。
【0019】上記コア成形では、ベルト補強層を構成す
るコードの加硫時の伸びが少ないため、該コードに従来
のように伸び易いコードを用いる必要はなく、逆に、伸
び易いコードを適用することは、ベルト補強層がベルト
を補強する機能の低下をもたらし、高速走行時のベルト
迫出し量が増大して高速耐久性の低下につながり好まし
くない。
【0020】本発明のタイヤは、コア成形により製造さ
れ、また、上記のように変曲点が伸び2%未満の範囲に
ある伸びにくい複合コードをベルト補強層に用いるた
め、加硫後のタイヤにおいてベルト補強層とベルトとの
コードが接触することがなく、かつ、ベルトが充分に補
強され、高速走行時のベルト迫出し量が減少し、結果と
して高速耐久性が向上している。
【0021】次に、本発明の空気入りラジアルタイヤの
製造時の一実施態様を図2に基き説明する。
【0022】図2は、剛性コア上で成形した生タイヤを
モールド内に装入した状態を示す要部断面図である。図
中、剛性コア1は、製品タイヤの内面形状とほぼ対応す
る外面形状を有し、全体としてほぼドーナツ形である。
この剛性コア1は、複数個のセグメントに分解すること
ができる。
【0023】剛性コア1の外面上に、まずカーカスコー
ドを該コアのほぼラジアル方向に延在させ、かつ周方向
に所定の離間隔で配列してなるラジアルカーカス2を形
成し、該カーカスの両端部をビードコア3の周りで折り
返し、次いで該カーカス2のクラウン部の外周上に、た
とえば内外二層のスチールコード層よりなるベルト4を
配設する。そして、このベルト4の外周側に上述した複
合コードを実質的にタイヤ周方向に延在させ、螺旋状に
巻回してなるベルト補強層5を配設する。
【0024】ベルト補強層5は、一本または複数本の複
合コードを単位として、それをベルトの周りに直接的ま
たは間接的に螺旋巻回することにより形成することがで
きる。
【0025】ベルト補強層5を形成した後、サイドゴ
ム、トレッドゴム等のゴム材料を配置して所要の構造、
形状および寸法等を具える生タイヤTを成形する。
【0026】次いで、生タイヤTを剛性コア1と共にモ
ールド6内に装入する。モールド6は、トレッド部の加
硫成形に主として寄与し半径方向に拡縮変位可能な複数
個のセグメントよりなるトレッドリング7と、サイド部
の加硫成形に主として寄与するサイドリング8とからな
る割りモールドである。かかる割りモールドを用いる
と、トレッドリングの各セグメントをその縮径変位に基
づいて生タイヤTのトレッド部に押圧することができる
ので、生タイヤTのトレッド部外径寸法を製品タイヤの
ものに十分近づけることが可能で、周方向に延在するコ
ードの加硫時の伸長をより効果的に抑制することができ
る。
【0027】次に、本発明の空気入りラジアルタイヤの
実施態様を図3及び図4に示す。図3のタイヤにおいて
ベルト補強層は、ベルト4の両端部のみに配置された一
対の複合コード層5aからなる。また、図4のタイヤに
おいてベルト補強層は、ベルト4の両端部のみに配置さ
れた一対の複合コード層5aと、該複合コード層5aの
上面を覆い、かつ一方の複合コード層5aの外方端部か
ら他方の複合コード層5aの外方端部まで実質的にタイ
ヤの幅方向に延在する複合コード層5bとからなる。
【0028】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を
限定されるものではない。
【0029】タイヤサイズ:195/65R14を有す
る実施例1及び2並びに比較例1〜8の空気入りラジア
ルタイヤを作成する。これらタイヤは、表1に示すよう
な構成のベルト補強層およびタイヤ成形方法を用いる以
外、総て同一のタイヤ構造を有する。なお、これらタイ
ヤのベルト補強層は、図2に示す構造である。これらタ
イヤに対し、後述する方法により高速耐久性、ベルト層
端部の迫出し量、ベルト補強層の使用コスト、ロードノ
イズ、フラットスポット、ベルト補強層とベルトとの層
間ゲージ及び変曲点における伸びを測定し、結果を表1
に示す。
【0030】(1) 高速耐久性は、供試タイヤを200k
Paの内圧充填下6J−14のリムサイズを有するリムに
組み付け、150km/hの速度で30分間走行させ、故障が無
ければ速度を6km/hづつ上げていき、故障発生時の速度
を測定することにより評価し、比較例1の故障発生速度
を100として指数表示する。この場合、指数値が大きく
なるほど、耐久限界速度が上がり、高速耐久性に優れ
る。
【0031】(2) ベルト層端部の迫出し量は、上記
高速耐久性試験で150km/hの速度で走行後にショルダー
領域の迫出し量(高速変形)を測定することにより評価
し、比較例1の迫出し量を100として指数表示する。こ
の場合、指数値が大きくなるほど、迫出し量が低減す
る。
【0032】(3) タイヤ1本当たりのベルト補強層
の使用コストを見積もり、比較例1のコストを100とし
て指数表示する。この場合、指数値が大きくなるほど、
コストが低減する。
【0033】(4) ロードノイズは、供試タイヤを20
0kPaの内圧充填下6J−14のリムサイズのリムに組み
付け、2000ccの排気量を有するセダンタイプの乗用車の
4輪すべてに装着し、2名乗車の荷重下テストコースを
60km/hの速度で走行させながら、運転席の背もたれの中
央部分に取り付けた集音マイクを介して周波数:100〜50
0Hzおよび300〜500Hzの全音圧(デシベル)を測定する
ことにより評価し、比較例1のロードノイズを100とし
て指数表示する。この場合、指数値が大きくなるほど、
ロードノイズが低減する。
【0034】(5) フラットスポットは、供試タイヤ
を実車に装着し、一定時間走行させて十分高温となった
タイヤに負荷をかけて完全に冷えるまで放置した後のタ
イヤの変形を、真円度の変化として測定することにより
評価する。すなわち、負荷の前後における真円度をそれ
ぞれ測定して、その差をフラットスポット量として求
め、比較例1のフラットスポット量を100として指数表
示する。この場合、指数値が大きくなるほど、フラット
スポット量が低減する。
【0035】(6) ベルト補強層とベルトとの層間ゲ
ージは、供試タイヤ中のベルトの端部から最短でのベル
ト補強層までの距離を測定して評価し、比較例1の距離
を100として指数表示する。この場合、指数値が大きく
なる程、加硫前後の層間ゲージ変化が小さく、層間ゲー
ジが大きい。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1及び2のタイヤは、比較例1のタ
イヤに比べ、ベルト層端部の迫出し量が小さく高速耐久
性が著しく向上しており、また、コア成形で製造してい
るのでベルト補強層とベルト層間のゲージ変化が小さ
く、ベルトとベルト補強層とのコードが接触する危険性
が低かった。
【0038】一方、比較例2及び3のタイヤは、実施例
1及び2のタイヤと同様にベルト層端部の迫出し量が小
さいものの、接着性が劣るため、ベルト層端部の迫出し
量の抑制効果が高速耐久性に充分に反映されず、実施例
1及び2のタイヤに比べ高速耐久性が劣っていた。ま
た、比較例2及び3のタイヤは、従来成形によるため実
施例1及び2のタイヤよりベルト補強層とベルト層間の
ゲージ変化が大きく、ベルトとベルト補強層とのコード
が接触する危険性が高かった。
【0039】比較例4のタイヤは、実施例1及び2のタ
イヤより、使用した複合コードの変曲点が高く低弾性域
が広いため、その分伸び易く、結果としてベルト層端部
の迫出し量抑制効果が悪化し、高速耐久性が劣ってい
た。また、比較例4のタイヤは、従来成形によるため実
施例1及び2のタイヤよりベルト補強層とベルト層間の
ゲージ変化が大きく、ベルトとベルト補強層とのコード
が接触する危険性が高かった。
【0040】比較例5及び6のタイヤは、実施例1及び
2のタイヤと接着性及びベルト層端部の迫出し量が同等
なため高速耐久性も同等であるが、従来成形によるため
ベルト補強層とベルト層間のゲージ変化が大きく、ベル
トとベルト補強層とのコードが接触する危険性が高かっ
た。
【0041】比較例7及び8のタイヤは、コア成形によ
るためベルト補強層とベルト層間のゲージが実施例1及
び2のタイヤと同等であるが、使用したコードの変曲点
が高く低弾性域が広いため、その分伸び易く、結果とし
てベルト層端部の迫出し量抑制効果が悪化し、実施例1
及び2のタイヤに比べ高速耐久性が劣っていた。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、芳香族ポリアミドとナ
イロンとを撚り合わせてなり、かつ変曲点が伸び2%未
満の範囲にある複合コードをベルト補強層に用い、コア
成形によりタイヤを製造することにより、ロードノイズ
の低減及びフラットスポットの低減と、高速耐久性とを
両立し、更にベルト補強層とベルトとのコードが互いに
接触することがない空気入りラジアルタイヤを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複合コードの応力-伸び曲線における変曲点
を示す図である。
【図2】 剛性コア上に成形した生タイヤを、該コアと
共にモールド内へ装入した状態を示す要部断面図であ
る。
【図3】 本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施態
様の断面図である。
【図4】 本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施態
様の断面図である。
【符号の説明】
V 変曲点 S1 伸び0における曲線の接線 S2 破断点における曲線の接線 X S1とS2との交点 1 剛性コア 2 ラジアルカーカス 3 ビードコア 4 ベルト 5 ベルト補強層 5a、5b 複合コード層 6 モールド 7 トレッドリング 8 サイドリング T 生タイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D02G 3/48 D02G 3/48

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジアルカーカスと、該カーカスのクラ
    ウン部の半径方向外側に配した少なくとも1層からなる
    ベルトと、該ベルトの半径方向外側に配したベルト補強
    層とを備える空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベ
    ルト補強層が芳香族ポリアミドとナイロンとを撚り合わ
    せた複合コードからなり、該複合コードが応力-伸び曲
    線の原点から変曲点に至る低弾性域と変曲点を超える高
    弾性域とを有し、かつ該変曲点が伸び2%未満の範囲に
    あり、前記複合コードを剛性コア上でタイヤ円周方向に
    連続して螺旋状に巻回することによりベルト補強層を形
    成したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記複合コードの螺旋巻回に際し、一本
    又は複数本のコードを単位として螺旋状に巻回すること
    を特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 前記剛性コアが製品タイヤの内面形状と
    ほぼ対応する外面形状を有することを特徴とする請求項
    1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記複合コードを剛性コア上で螺旋状に
    巻回した後、所定の生タイヤを成形し、該生タイヤを前
    記剛性コアと共にモールド内に装入することを特徴とす
    る請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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