JP2003325931A - 弾球遊技機の制御装置 - Google Patents

弾球遊技機の制御装置

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JP2003325931A
JP2003325931A JP2003163376A JP2003163376A JP2003325931A JP 2003325931 A JP2003325931 A JP 2003325931A JP 2003163376 A JP2003163376 A JP 2003163376A JP 2003163376 A JP2003163376 A JP 2003163376A JP 2003325931 A JP2003325931 A JP 2003325931A
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prize ball
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payout
prize
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JP2003163376A
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Yutaka Makino
裕 牧野
Makoto Nakamura
誠 中村
Tetsuya Kato
哲也 加藤
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Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ化け等した制御用データをサブ基板の
制御に使用することなく、サブ基板を正常に制御するこ
とができる弾球遊技機の制御装置を提供すること。 【解決手段】 賞球数データは、4ビットのパラレルデ
ータとして主基板から払出基板へ2msの間中送信され
続ける。次の2msは、賞球数データを非送信とするた
めに「0」データが送信される。一方、賞球数データを
受信する払出基板では、「0」以外の賞球数データを受
信する毎に読込カウンタ83aの値を「1」加算する。
そして、読込カウンタ83aの値が4,5,6である場
合に、読み込んだ賞球数データを第1〜第3メモリへそ
れぞれ書き込む。この第1〜第3メモリへ書き込まれた
3つの値のうち、2以上の一致する値があれば、その値
を賞球数データとして確定する。よって、データ化けし
た賞球数データを払出基板の制御に使用することがない
ので、払出基板を正常に制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機など
に代表される弾球遊技機の制御装置に関し、特に、主基
板からサブ基板へ一方向にのみ制御用データを送信し、
その制御用データに基づいて各種の制御を行う弾球遊技
機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 パチンコ機の遊技の制御を行う主基板
には、賞球や貸し球の払い出し制御を行う払出基板や、
効果音の出力制御を行う効果音基板、図柄の変動表示等
の表示制御を行う表示用基板などの複数のサブ基板が接
続されている。これらサブ基板の制御は、主基板からサ
ブ基板へ送信される制御用データに基づいて行われる
が、この制御用データの送信は、主基板からサブ基板へ
の一方向にのみ行うことが条件となっている。このた
め、主基板では制御用データがサブ基板によって正常に
受信されたか否かを確認することができないので、ノイ
ズ等を原因として、送受信されるデータにデータ化け等
の問題が生じると、そのデータを受信したサブ基板の制
御に異常を来してしまう。そこで、主基板では、送信デ
ータが更新されるまでの間、前に送信したデータと同じ
データを繰り返しサブ基板へ送信し続けて、1の制御用
データにデータ化けが生じてサブ基板の制御に異常を来
しても、次に送信される正常な制御用データにより、か
かる異常を瞬時に復帰するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、パチ
ンコ機における制御用データの送信条件が変更された結
果、主基板からサブ基板への制御用データの送信は、主
基板側の状態が変化する場合にしかできなくなった。即
ち、送信データが更新されるまでの間、主基板からサブ
基板へ、常時、同一データを繰り返し送信し続けること
ができなくなったのである。このため、送受信されるデ
ータにデータ化け等が生じると、サブ基板で次のデータ
が正常に受信されるまでの間、そのサブ基板の制御の異
常を復帰することができないという問題点があった。
【0004】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、データ化け等した制御用データを
サブ基板の制御に使用することなく、サブ基板を正常に
制御することができる弾球遊技機の制御装置を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の弾球遊技機の制御装置は、遊技の制
御を行う主基板と、その主基板から送信される制御用デ
ータを受信し、その受信した制御用データに基づいて所
定の処理を行うサブ基板と、その制御用データの送信を
前記主基板からサブ基板へ一方向にのみ可能とする一方
向手段とを備え、更に、前記主基板は、同一の制御用デ
ータを所定時間継続して送信し続ける送信手段を備えて
おり、前記サブ基板は、その送信手段により送信されて
いる制御用データを前記所定時間内に複数回読み込む読
込手段と、その読込手段により読み込まれた複数の読込
データをそれぞれ比較する比較手段と、その比較手段に
よる比較の結果、一の読込データが他の読込データと一
致する場合に、その読込データを正規の制御用データと
して確定する確定手段とを備えている。
【0006】この請求項1記載の弾球遊技機の制御装置
によれば、一方向手段を介して主基板からサブ基板への
一方向に、主基板の送信手段によって同一の制御用デー
タが所定時間継続して送信される。主基板から送信され
ている制御用データは、サブ基板の読込手段によって所
定時間内に複数回読み込まれ、その読込手段によって読
み込まれた複数の読込データが、比較手段によってそれ
ぞれ比較される。比較の結果、一の読込データと他の読
込データとが一致する場合には、その一致する読込デー
タが、確定手段によって正規の制御用データとして確定
される。即ち、サブ基板で同一のデータが少なくも2回
以上読み込まれた(受信された)場合に限り、その読み
込まれたデータが正規の制御用データとして確定され、
サブ基板の処理に使用される。請求項2記載の弾球遊技
機の制御装置は、請求項1記載の弾球遊技機の制御装置
において、前記送信手段による制御用データの送信が第
2の所定時間以上継続されている場合、前記読込手段に
よって読み込まれた読込データ、または、前記確定手段
によって一旦確定された正規の制御用データを無効とす
る無効手段を備えている。請求項3記載の弾球遊技機の
制御装置は、請求項1又は2に記載の弾球遊技機の制御
装置において、前記送信手段により送信される制御用デ
ータは、遊技球が入賞口へ入賞した場合に払い出される
賞球数の個数データであるように構成されている。請求
項4記載の弾球遊技機の制御装置は、請求項1から3の
いずれかに記載の弾球遊技機の制御装置において、前記
送信手段は、一の制御用データの送信後であって次の制
御用データの送信前に、制御用データの区切りを示す区
切りコードを送信するように構成されている。
【0007】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発
明の遊技球払出装置の一実施例である球払出装置40が
使用されるパチンコ機1の正面図である。このパチンコ
機1は、いわゆる第1種パチンコ機であり、その前面
(図1の紙面に対して手前側)には前面枠2が配設され
ている。この前面枠2は、略矩形額縁状に形成されてお
り、その略中央部分には略矩形状の開口2aが穿設さ
れ、かかる開口2aの内周には金枠3が周設されてい
る。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板4
a,4bをそれぞれ装着可能なガラス扉枠4が開閉可能
に配設されており、ガラス扉枠4の後方(図1の紙面に
対して奥側)には遊技盤5が配置されている。尚、ガラ
ス板4aはガラス扉枠4の前側部分に装着され、ガラス
板4bはガラス板4aの後側部分に装着される。即ち、
ガラス板4aと遊技盤5との間にガラス板4bが装着さ
れるのである。
【0008】遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6
が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内
レール7が植立されている。この内レール7および外レ
ール6により囲まれた遊技盤5の前面には、遊技球(打
球)Pが打ち込まれる遊技領域8が形成されており、遊
技領域8の周囲には、遊技球Pが入賞することにより6
個の遊技球Pが賞球として払い出される複数の普通入賞
口9が配設されている。この複数の普通入賞口9が配設
された遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情
報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプ
レイ10を備えた可変表示装置11が配設されている。
【0009】この可変表示装置11の液晶ディスプレイ
10の手前側周囲には、可変表示装置11の装飾部材を
兼ねたセンターフレーム11aが周設されており、この
センタフレーム11aにより液晶ディスプレイ10の周
囲が装飾されている。センタフレーム11aの上部中央
には表示装置の一種である7セグメントLED11bが
配設されており、この7セグメントLED11bにより
図柄作動ゲート12を通過した遊技球数(保留球数)が
表示される。
【0010】可変表示装置11の下方には、図柄作動ゲ
ート(第1種始動口)12が配設されている。図柄作動
ゲート12を遊技球Pが通過することにより、第1種始
動口スイッチ73(図7参照)がオンして、上述した可
変表示装置11の変動表示が開始されると共に、6個の
遊技球Pが賞球として払い出される。また、図柄作動ゲ
ート12の下方には可変入賞装置13が配設されてい
る。この可変入賞装置13は、遊技盤5に取着可能に形
成された本体フレーム13aを備えており、その略中央
部分には2以上の遊技球Pが同時に通過可能な幅広の矩
形状の開口である大入賞口の開口13bが穿設されてい
る。
【0011】この大入賞口の開口13bは、大入賞口の
一部を構成しており、可変表示装置11の変動後の表示
結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表
示)の1つと一致する場合に、遊技球Pが入賞しやすい
ように所定時間(例えば、30秒間)経過するまで、又
は、所定個数(例えば、10個)の遊技球Pが大入賞口
の開口13bへ入賞するまで、開放されるものである。
この大入賞口の開口13bの開閉動作の行われ得る状態
が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊
技状態)である。
【0012】大入賞口の開口13bには、開閉シャッタ
13cが配設されている。この開閉シャッタ13cは、
大入賞口の開口13bの形状に適合して形成されてお
り、大入賞口の開口13bを開閉するものである。ま
た、本体フレーム13aの前面であって、開閉シャッタ
13cの前方にはガード部材13dが配設されている。
尚、大入賞口は、大入賞口の開口13b、開閉シャッタ
13c、ガード部材13dで構成されている。
【0013】可変入賞装置13の下方であって、上述し
た遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞し
なかった遊技球Pを遊技領域8外へ排出するためのアウ
ト口14が形成されている。このアウト口14の形成さ
れた遊技領域8の前方に配設されるガラス扉枠4の下方
には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)
15が配設されている。この前面扉板15の前面には遊
技球Pを貯留し、かつ、遊技球発射装置(図示せず)へ
遊技球Pを供給する上皿16が配設され、その上皿16
の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯
留しきれなかった遊技球Pを貯留するための下皿17が
配設されている。また、下皿17の右側部分には、遊技
球Pを遊技領域8へ打ち込むために遊技者により操作さ
れる操作ハンドル18が配設され、かかる操作ハンドル
18の内部には遊技球発射装置の発射用モータ(図示せ
ず)を回転させるためのスイッチであるハンドルスイッ
チ18aが内蔵されている。
【0014】上述した上皿16の上方における前面扉板
15の上部中央には、後述するカード読取ユニット23
により読み取られたカードの残高金額を表示するため
に、3つの7セグメントLEDにより構成された残高表
示器19が配設されている。この残高表示器19の右側
には、後述するカード読取ユニット23のカード挿入口
24に挿入されたカードを取り出す場合に押下される返
却ボタン20が配設される一方、残高表示器19の左側
には、貸球の払い出し(貸出)を開始する際に押下され
る貸出ボタン21が配設されている。また、貸出ボタン
21の左側上方には貸出ボタン21が押下可能か否かを
報知する貸出ボタンランプ22が配設されている。この
貸出ボタンランプ22は、貸出ボタン21が押下可能な
状態である場合に点灯される一方、貸出ボタン21が押
下不可能な状態である場合に消灯される。よって、遊技
者は、この貸出ボタンランプ22を視認することによ
り、貸出ボタン21が押下可能であるか否かを判断する
ことができる。
【0015】上記のように構成されたパチンコ機1の左
側には、正面視長方形状のカード読取ユニット23が並
設されている。カード読取ユニット23はカードに記録
された残高金額のデータを読み取るためのものであり、
その上下方向における略中央部分には、金銭と同等の有
価価値を有するカードを挿入するためのカード挿入口2
4が配設されている。このカード挿入口24の上方であ
って、カード読取ユニット23の上部には1つのLED
で構成されたカード利用可能ランプ25が配設されてい
る。このカード利用可能ランプ25は、例えば、カード
挿入口24へカードが挿入可能である場合に点灯される
一方、カード挿入口24へカードが挿入不可能である場
合に消灯される。よって、遊技者は、このカード利用可
能ランプ25を視認することにより、カード読取ユニッ
ト23が使用可能であるか否かを判断することができ
る。
【0016】カード挿入口24とカード利用可能ランプ
25との間部分であって、カード読取ユニット23の上
側位置には、カードに記録された残高金額のデータに基
づいて貸出金額を設定するための金額設定ボタン26が
配設されており、この金額設定ボタン26を押下するこ
とにより貸出金額を100円、200円、300円また
は500円に設定することができる。金額設定ボタン2
6の下側には、端数表示ボタン27が配設されている。
この端数表示ボタン27は、カードに記録された残高金
額が貸出金額の最低額(例えば、100円)に満たない
場合に、その端数を残高表示器19に表示する際に押下
されるものである。
【0017】また、端数表示ボタン27の下側には、略
三角形状に形成された上下一対の連結台方向表示ランプ
28が配設されている。この一対の連結台方向表示ラン
プ28は、カード読取ユニット23が接続されているパ
チンコ機1の配設(並設)方向を示すためのものであ
り、その内部にそれぞれ1つずつLEDが内蔵されてい
る。よって、例えば、カード読取ユニット23が右側に
並設されるパチンコ機1に接続される場合には下側のL
EDが点灯され、カード読取ユニット23が左側に並設
されるパチンコ機(図示せず)に接続される場合には上
側のLEDが点灯されるのである。この連結台方向表示
ランプ28の下側には、1つのLED構成されたカード
挿入中ランプ29が配設されており、このカード挿入中
ランプ29はカードがカード挿入口24に挿入されてい
る場合に点灯される一方、カードがカード挿入口24に
挿入されていない場合に消灯される。尚、カード利用可
能ランプ25および連結台方向表示ランプ28は、カー
ド読取ユニット23の電源投入とともに点灯される。
【0018】図2は、パチンコ機1の裏面図であり、球
タンク33、タンクレール34、屈曲樋35、縦樋36
および球払出装置40内にある遊技球Pを透視して図示
している。図2に示すように、上述した遊技盤5の裏面
には略平板状の機構板30が開閉自在に配設されてお
り、この機構板30の略中央部分には入賞球集合カバー
31が配設されている。この入賞球集合カバー31は、
上述した複数の普通入賞口9や可変入賞装置13へ入賞
した遊技球Pを集めるためのものであり、遊技盤5の裏
面に取り付けられ、その裏面(図2の手前側面)にはパ
チンコ機1の遊技内容を制御するための主基板Cを収納
する基板ボックス32が着脱可能に取着されている。
【0019】基板ボックス32の上方であって、機構板
30の裏面における左側上部には多数の遊技球Pを貯留
するための球タンク33が配設されている。この球タン
ク33は、その上部が開放された皿状に形成されてお
り、多数の遊技球Pを貯留可能に形成されている。球タ
ンク33は、その左側下面に内部と連通する排出口33
aが穿設されており、その排出口33aへ向けて底板3
3bが下降傾斜されている。よって、球タンク33に貯
留された遊技球Pを底板33bに沿って転動させて、排
出口33aから排出することができるのである。
【0020】球タンク33の下方には、機構板30裏面
の右側へ向けて下降傾斜された2条のタンクレール34
が配設されている。このタンクレール34は、球タンク
33の排出口33aから排出された遊技球Pを導き出す
ためのものであり、その下流側端には、略横U字形に屈
曲形成された屈曲樋35が連設されている。この屈曲樋
35の下流側には、遊技球Pを後述する球払出装置40
へ導出するための縦樋36の上端側が連設されている。
この縦樋36は、その上流側部分が略直線状に形成され
ており、その中流側部分が略横U字形に屈曲形成されて
いる。また、縦樋36の屈曲形成された中流側部分の下
流側には導出通路36a,36bがそれぞれ設けられて
おり、その更に下流側には遊技球Pを排出する排出樋3
7が配設されている。この排出樋37と縦樋36との間
部分には縦樋36の導出通路36a,36bから導出さ
れた遊技球Pを排出樋37へ払い出す球払出装置40が
配設されている。
【0021】次に、図3から図6を参照して、球払出装
置40について説明する。図3は、パチンコ機1の機構
板30から取り外された球払出装置40の外観斜視図で
ある。図3に示すように、球払出装置40は、主に、縦
樋36の導出通路36a,36bから導出された遊技球
Pが流入するケース樋41と、そのケース樋41の後部
に取り付けられ、後述する払出用モータ50(図5参
照)などを被包して収納するモータカバー42とを備え
ている。ケース樋41は、縦樋36の導出通路36a,
36bから導出された遊技球Pを排出樋37へ払い出す
ためのものであり、その前方部分に配設される前部カバ
ー43と、その後方部分に配設される後部カバー44
と、その後部カバー44および前部カバー43をケース
樋41の前後方向で仕切る仕切板45とを備えている。
尚、これらの前部カバー43、後部カバー44および仕
切板45は、透明な合成樹脂材料でそれぞれ形成されて
おり、正面視左右対称に形成されている。
【0022】前部カバー43は、ケース樋41の前側半
分を構成するものであり、その外形が正面視略徳利形の
中空箱状体に形成されている。前部カバー43は、その
前端側にケース樋41の前側を覆う略平板状の前壁板4
3aが設けられている。また、前部カバー43の右側面
上部には略平板状のリブ43bが外方(図3の右側)へ
向けて突設されている。このリブ43bは、前部カバー
43を後部カバー44に取り付けるためのものであり、
その前面略中央にはビスなどのネジ部材b1が挿入可能
な通穴43b1(図4参照)が穿設されている。また、
図4に示すように、前部カバー43の左側面上部(図4
左側)にも、上述したリブ43bと左右対称に形成され
たリブ43bが外方(図4の左側)へ向けて突設されて
おり、このリブ43bの前面略中央にもネジ部材b1が
挿入可能な通穴43b1が穿設されている。
【0023】一方、図3に示すように、後部カバー44
は、ケース樋41の後側半分を構成するものであり、そ
の外形が前部カバー43の外形に適合した正面視略徳利
形の中空箱状体に形成されている。後部カバー44は、
その後端側にケース樋41の後側を覆う略矩形平板状の
後壁板44aが設けられている。しかも、後部カバー4
4は、上述した前部カバー43が覆設可能に形成されて
おり、その前部カバー43の後端側と後部カバー44の
前端側とを対向させて突き合わせることにより前部カバ
ー43と後部カバー44とが合体される。
【0024】後部カバー44の後壁板44aには、前部
カバー43を後部カバー44に固定するために、一対の
略円筒状の固定用部材44b,44bが設けられている
(図3および図4参照)。図3に示すように、一対の固
定用部材44bの一方は、後壁板44aの前面右側にお
ける前部カバー43のリブ43bと対向する部分から前
方(図3の手前側)へ向けて突設されており、この固定
用部材44bの前端面にはネジ部材b1が螺入可能なね
じ穴44b1(図4参照)が凹設されている。また、図
4に示すように、後壁板44aの前面左側における前部
カバー43のリブ43bと対向する部分にも、上述した
固定用部材44bと左右対称に形成された固定用部材4
4bが前方(図4の紙面に対する略垂直方向手前側)へ
向けて突設されており、この固定用部材44bの前端面
にもネジ部材b1が螺入可能なねじ穴44b1が凹設さ
れている。
【0025】よって、前部カバー43を後部カバー44
に取り付ける場合には、前部カバー43後端側と後部カ
バー44前端側とを対向させて突き合わせて合体した
後、一対のリブ43b,43bの通穴43b1,43b
1へネジ部材b1,b1をそれぞれ挿入して、これらの
ネジ部材b1,b1を一対の固定用部材44b,44b
のネジ穴44b1,44b1へそれぞれ螺入することに
より前部カバー43を後部カバー44に固定することが
できる。
【0026】後部カバー44の後壁板44aの後方には
略矩形箱状体のモータカバー42が取り付けられてい
る。このモータカバー42は、後述する払出用モータ5
0(図5参照)などを被包して収納するためのものであ
り、その上端には一対の係止爪42a,42aがケース
樋41側へ向けて突設されている。この係止爪42a,
42aの先端部には下方へ向けて鉤状に屈曲されてお
り、この一対の係止爪42a,42aに対応する後壁板
44aの上端には係止溝44a1,44a1が凹設され
ている。よって、この係止溝44a1,44a1にモー
タカバー42の係止爪42a,42aを填め込むことに
より、係止爪42a,42aの先端部が後壁板44aに
それぞれ係止され、モータカバー42を後部カバー44
に取り付けることができる。また、モータカバー42の
後部上面には、略矩形溝状の複数の放熱穴42bが略等
間隔で穿設されている。この複数の放熱穴42bは、モ
ータカバー42内に収納される払出用モータ50の発熱
により加熱されたモータカバー42内の空気を外部へ放
出するためのものである。よって、かかる複数の放熱穴
42bによってモータカバー42内の加熱された空気は
外部へ放出されるので、モータカバー42内の気温上昇
を抑制することができるのである。
【0027】図3に示すように、前部カバー43と後部
カバー44との間には略平板状の仕切板45が挟み込ま
れている。この仕切板45は前部カバー43の上部と後
部カバー44の上部とを仕切るためのものであり、この
仕切板45、前部カバー43および後部カバー44によ
って、ケース樋41の上部には上面視矩形状の一対の流
入通路41a,41bが形成されている。この一対の流
入通路41a,41bは、縦樋36の導出通路36a,
36bから導出される遊技球Pをケース樋41内へ流入
させるための通路であり、球払出装置40が機構板30
に取り付けられた場合に、流入通路41aが導出通路3
6aと連通される一方、流入通路41bが導出通路36
bと連通される。また、これらの流入通路41a,41
bは、その前後方向における開口幅W1、及び、その左
右方向における開口幅W2が遊技球Pの外径d(図4参
照)より大きくそれぞれ形成されており(W1,W2>
d)、遊技球Pが通過可能に形成されている。
【0028】これらの流入通路41a,41bの下方に
おけるケース樋41内部には、流入通路41a,41b
から流入した遊技球Pを受け止めて、ケース樋41の下
流側へ搬送する球受け部材46が配設されている。この
球受け部材46は、前部カバー43等と同様に透明な合
成樹脂材料で形成されており、略同一形状に形成された
一対の略円形板状の搬送板46a,46bと、その一対
の搬送板46a,46bを相互に連結する連結軸46c
とを備えている。
【0029】一対の搬送板46a,46bのうち、ケー
ス樋41の手前側、即ち、前部カバー43配設側の搬送
板46aは流入通路41aの下方に配設されており、そ
の外周には流入通路41aから流入した遊技球Pを搬送
するために一対の円弧状の凹部46a1,46a2が設
けられている。この一対の凹部46a1,46a2は、
流入通路41aから流入した遊技球Pを受け止めるため
に遊技球Pの外形に適合してそれぞれ形成されており、
遊技球Pが填り込み可能に形成されている。しかも、一
対の凹部46a1,46a2は、その一方の凹部46a
1が搬送板46aの外周上側に設けられ、他方の凹部4
6a2が搬送板46aの外周下側(凹部46a1の反対
側)に設けられている。つまり、これらの凹部46a1
および凹部46a2は、搬送板46aの外周に略180
度ズレて、即ち、略等角間隔に設けられている。
【0030】一方、一対の搬送板46a,46bのう
ち、ケース樋41の奥側、即ち、後部カバー44配設側
の搬送板46bは流入通路41bの下方に配設されてお
り、その外周には流入通路41bから流入した遊技球P
を搬送するために一対の円弧状の凹部46b1,46b
2が設けられている。この一対の凹部46b1,46b
2は、流入通路41bから流入した遊技球Pを受け止め
るために遊技球Pの外形に適合してそれぞれ形成されて
おり、遊技球Pが填り込み可能に形成されている。しか
も、一対の凹部46b1,46b2は、その一方の凹部
46b1が搬送板46bの外周右側に設けられ、他方の
凹部46b2が搬送板46bの外周左側(凹部46b1
の反対側)に設けられている。つまり、これらの凹部4
6b1および凹部46b2は、搬送板46bの外周に略
180度ズレて、即ち、略等角間隔に設けられている。
【0031】これらの搬送板46a,46bは略円柱状
の連結軸46cにより相互に連結されており、搬送板4
6aの一対の凹部46a1,46a2は、搬送板46b
の一対の凹部46b1,46b2に対して、連結軸46
c回りに略90度ズレて設けられている。この連結軸4
6cは、搬送板46a,46bに後述する払出用モータ
50の回転力を伝達するためのものであり、払出用モー
タ50の回転軸50aに連結される(図5参照)。よっ
て、球受け部材46は、払出用モータ50の回転軸50
aの回転に伴って連結軸46cを回転中心として回転さ
れるのである。
【0032】図4は、図3のIV−IV線における球払
出装置40の断面図であり、図中の矢印Rは球受け部材
46の賞球時における回転方向を示している。尚、図4
では、球払出装置40の上流側に配設される縦樋36の
導出通路36a,36bと、球払出装置40の下流側に
配設される排出樋37と、遊技球Pとを2点鎖線で図示
している。
【0033】図4に示すように、上述したケース樋41
の左下側部分には流入通路41a,41bと連通する賞
球通路41cが設けられると共に、ケース樋41の右下
側部分には流入通路41a,41bと連通する貸球通路
41dが設けられている。これらの賞球通路41cと貸
球通路41dとの間部分(分岐部分)には、上述した球
受け部材46が配設されており、この球受け部材46の
下方には、賞球通路41cと貸球通路41dとの間を仕
切る仕切ブロック49が配設されている。
【0034】賞球通路41cは、ケース樋41の流入通
路41a,41bへ流入した遊技球Pを賞球として払い
出す場合に遊技球Pが排出される通路であり、その下側
部分には賞球通路41cを通過する遊技球Pを検出する
賞球カウントスイッチ47が配設されている。この賞球
カウントスイッチ47は賞球通路41cの一部を構成し
ており、その略中央部分には遊技球Pが1個ずつ通過可
能な円形状の開口である賞球検出部47aが穿設されて
いる。よって、かかる賞球検出部47aを遊技球Pが通
過することにより、賞球通路41cを通過した遊技球P
を検出して、賞球として払い出された遊技球Pの個数を
計数(カウント)することができる。
【0035】一方、上述した貸球通路41dは、ケース
樋41の流入通路41a,41bへ流入した遊技球Pを
貸球として払い出す場合に遊技球Pが排出される通路で
あり、その下側部分には貸球通路41dを通過する遊技
球Pを検出する貸球カウントスイッチ48が配設されて
いる。この貸球カウントスイッチ48は貸球通路41d
の一部を構成しており、その略中央部分には遊技球Pが
1個ずつ通過可能な円形状の開口である貸球検出部48
aが穿設されている。よって、かかる貸球検出部48a
を遊技球Pが通過することにより、貸球通路41dを通
過した遊技球Pを検出して、貸球として払い出された遊
技球Pの個数を計数することができる。尚、これらの賞
球カウントスイッチ47および貸球カウントスイッチ4
8は、ケース樋41に着脱可能に装着されており、磁気
センサを備えた近接スイッチで構成されている。なお、
賞球カウントスイッチ47および貸球カウントスイッチ
48に発光ダイオードやフォトトランジスタなどを組み
合わせることにより構成される光スイッチを使用しても
良い。
【0036】また、賞球通路41cおよび貸球通路41
dの後方であって、後部カバー44の後壁板44a前面
には、正面視略矩形状の一対の案内壁44c,44dが
それぞれ設けられている。この各案内壁44c,44d
は、図4の紙面に対する上方奥側から下方手前側へ向け
て下降傾斜されており(図5参照)、搬送板46bによ
り賞球通路41c又は貸球通路41dへ排出された遊技
球Pを賞球検出部47a又は貸球検出部48aへ向けて
案内することができる。
【0037】賞球通路41cと貸球通路41dとの間部
分であって、仕切ブロック49の上方には、上述した球
受け部材46が連結軸46cを回転中心として矢印R又
は反矢印R方向へ回転可能に配設されている。この球受
け部材46の手前側(即ち、図4の紙面に対する略垂直
方向における手前側)に配設された搬送板46aの一対
の凹部46a1,46a2は、その奥側(即ち、図4の
紙面に対する略垂直方向における奥側)に配設された搬
送板46bの一対の凹部46b1,46b2に対して、
連結軸46c回りに略90度ズレて設けられている。よ
って、球受け部材46は、連結軸46cを中心に矢印R
方向へ略90度回転される毎に遊技球Pを1個ずつ賞球
通路41cへ排出することができる一方、連結軸46c
を中心に反矢印R方向へ略90度回転される毎に遊技球
Pを1個ずつ貸球通路41dへ排出することができる。
【0038】また、球受け部材46の各搬送板46a,
46bの外周面と、前部カバー43および後部カバー4
4の内壁面との間隙W3,W4は、遊技球Pの外径(直
径)より小さく形成されている(W3,W4<d)。よ
って、搬送板46a,46bの各凹部46a1,46a
2,46b1,46b2(以下、「各凹部46a1〜4
6b2」と称す)のいずれにも填り込んでいない遊技球
Pが間隙W3,W4を通過して、賞球通路41c又は貸
球通路41dへ流下することが防止される。
【0039】図5は、図4のV−V線における球払出装
置40の断面図であり、図中では、球払出装置40の上
流側に配設される縦樋36の導出通路36a,36b
と、球払出装置40の下流側に配設される排出樋37
と、遊技球Pとを2点鎖線で図示している。尚、図5で
は、貸球通路41dは、賞球通路41cの奥側、即ち、
図5の紙面に対する略垂直方向における奥側に設けられ
ている。
【0040】図5に示すように、球受け部材46は、搬
送板46aが流入通路41aの開口幅W1方向における
略中央位置下方に配設されており、搬送板46bが流入
通路41bの開口幅W1方向における略中央位置下方に
配設されている。よって、流入通路41aを流下した遊
技球Pは搬送板46aにより賞球通路41c(又は、貸
球通路41d)へ排出される一方、流入通路41bを流
下した遊技球Pは搬送板46bにより賞球通路41c
(又は、貸球通路41d)へ排出される。
【0041】後部カバー44の後壁板44aには前述し
た案内壁44cが設けられている。この案内壁44c
は、その上端が球受け部材46の連結軸46cの軸芯よ
り若干高い位置に設けられており、その上端から賞球検
出部47aの後縁(図5左側)へ向けて下降傾斜されて
いる。よって、搬送板46bにより賞球通路41cへ排
出された遊技球Pを案内壁44cによって、賞球検出部
47aへ向けて案内することができる。また、この案内
壁44cと対向する前部カバー43の壁面には案内壁4
3cが設けられている。この案内壁43cは、案内壁4
4cと対称形に形成されており、その上端が球受け部材
46の連結軸46cの軸芯より若干高い位置に設けられ
ており、その上端から賞球検出部47aの前縁(図5右
側)へ向けて下降傾斜されている。よって、搬送板46
aにより賞球通路41cへ排出された遊技球Pを案内壁
43cによって、賞球検出部47aへ向けて案内するこ
とができる。
【0042】また、球受け部材46の後方(図5の左
側)であって、モータカバー42の内部には、払出用モ
ータ50が配設されている。この払出用モータ50は、
球受け部材46を図4の矢印R方向または反矢印R方向
へ向けて回転するための駆動力を供給するパルスモータ
であり、後部カバー44の後壁板44aの後面(図5左
側)にねじ止めされている。この払出用モータ50の前
端(図5右側)からは、略円柱状の回転軸50aが延出
されており、この回転軸50aは球受け部材46の連結
軸46c内に挿嵌されている。また、払出用モータ50
が収納されるモータカバー42の後部上面には上述した
放熱穴42bが穿設されており、モータカバー42の後
部下面にも放熱穴42bが穿設されている。放熱穴42
bが穿設されたモータカバー42の後壁面(図5左側)
には薄板状のプリント回路基板51がビスなどのネジ部
材b2によりねじ止めされている。尚、本実施例では払
出用モータ50としてパルスモータを使用したが、例え
ば、払出用モータ50に使用されるモータは正転逆転可
能なモータであれば良い。
【0043】このプリント回路基板51には払出用モー
タ50から配線されるケーブルが接続可能に形成された
コネクタ52が配設されており、このコネクタ52には
払出用モータ50の動作を制御する電気的信号を払出用
モータ50へ送るためのケーブル等が接続される。ま
た、プリント回路基板51には、賞球カウントスイッチ
47から配線される信号線が接続されるコネクタ53が
配設されており、このコネクタ53には主基板Cと電気
的に接続されるケーブル等が接続される。更に、プリン
ト回路基板51には、貸球カウントスイッチ48から配
線される信号線が接続されるコネクタ54が配設されて
おり、このコネクタ54には払出基板Sと電気的に接続
されるケーブル等が接続される。
【0044】図6は、図4のVI−VI線における球払
出装置40の断面図であり、図中では、球払出装置40
の上流側に配設される縦樋36の導出通路36a,36
bと、球払出装置40の下流側に配設される排出樋37
と、遊技球Pとを2点鎖線で図示している。尚、図6で
は、賞球通路41cは、貸球通路41dの奥側、即ち、
図6の紙面に対する略垂直方向における奥側に設けられ
ている。
【0045】図6に示すように、後部カバー44の後壁
板44aには前述した案内壁44dが設けられている。
この案内壁44dは、その上端が球受け部材46の連結
軸46cの軸芯より若干高い位置に設けられており、そ
の上端から貸球検出部48aの後縁(図6右側)へ向け
て下降傾斜されている。よって、搬送板46bにより貸
球通路41dへ排出された遊技球Pを案内壁44dによ
って、貸球検出部48aへ向けて案内することができ
る。また、この案内壁44dと対向する前部カバー43
の壁面には案内壁43dが設けられている。この案内壁
43dは、案内壁44dと対称形に形成されており、そ
の上端が球受け部材46の連結軸46cの軸芯より若干
高い位置に設けられており、その上端から貸球検出部4
8aの前縁(図6左側)へ向けて下降傾斜されている。
よって、搬送板46aにより貸球通路41dへ排出され
た遊技球Pを案内壁43dによって、貸球検出部48a
へ向けて案内することができる。
【0046】次に、図2から図6を参照して、上記のよ
うに構成された球払出装置40の動作について説明す
る。図2に示すように、球タンク33へ供給された多数
の遊技球Pは、底板33bの傾斜に沿って転動して排出
口33aから排出される。排出口33aから排出された
遊技球Pは、タンクレール34の傾斜に沿って屈曲樋3
5へ向けて転動し、かかる屈曲樋35を通過して縦樋3
6へ流下する。縦樋36へ流下した遊技球Pは、縦樋3
6の上流部分および中流部分を通過して、その下流側に
設けられた導出通路36a,36bへそれぞれ流下し、
球払出装置40の流入通路41a,41bへそれぞれ流
入する。
【0047】流入通路41a,41bからケース樋41
内へ遊技球Pが流入すると、その流入通路41aの最下
流側にある遊技球Pが搬送板46aの凹部46a1に填
り込む一方(図4参照)、流入通路41bの最下流側に
ある遊技球Pが搬送板46bの外周面上端により堰き止
められる(図5参照)。かかる場合に、球払出装置40
の払出用モータ50が停止していると、流入通路41
a,41bから流入した遊技球Pは球受け部材46によ
り堰き止められて、遊技球Pの排出樋37への払い出し
が防止される。しかも、図4に示すように、球受け部材
46の各搬送板46a,46bの外周面と前部カバー4
3および後部カバー44の内壁面との間隙W3,W4は
遊技球Pの外径(直径)より小さく形成されているので
(W3,W4<d)、遊技球Pが間隙W3,W4を通過
して、賞球通路41c又は貸球通路41dへ流下するこ
とを防止することができる。
【0048】遊技球Pを賞球として払い出す場合には、
払出用モータ50によって、球受け部材46が賞球通路
41c(図4の矢印R方向)へ向けて回転される。球受
け部材46が矢印R方向へ略90度回転されると、搬送
板46aの凹部46a1に填り込んだ遊技球Pは、賞球
通路41cの上部へ搬送され、凹部46a1から外れ落
ちる。凹部46a1から外れ落ちた遊技球Pは、案内壁
43cに沿って転動し賞球カウントスイッチ47の賞球
検出部47aへ案内され、賞球カウントスイッチ47の
賞球検出部47aを通過して、排出樋37へ払い出され
る。
【0049】また、球受け部材46が矢印R方向へ略9
0度回転されると、連結軸46cを介して搬送板46b
も矢印R方向へ略90度回転され、搬送板46bの凹部
46b1が流入通路41bの下側部分と対向される。搬
送板46bの凹部46b1が流入通路41bの下側部分
に対向すると、搬送板46bの外周面により堰き止めら
れていた遊技球Pが凹部46b1に填り込む。その後、
球受け部材46が矢印R方向へ更に略90度回転される
と、搬送板46bの凹部46b1に填り込んだ遊技球P
は、賞球通路41c上部へ搬送され、凹部46b1から
外れ落ちる。凹部46b1から外れ落ちた遊技球Pは、
案内壁44cに沿って転動し賞球カウントスイッチ47
の賞球検出部47aへ案内され、賞球カウントスイッチ
47の賞球検出部47aを通過して排出樋37へ払い出
される。
【0050】球受け部材46を賞球通路41c(図4の
矢印R方向)へ向けて略90度回転させる毎に、流入通
路41a,41bから流入した遊技球Pが球受け部材4
6の凹部46a1,46b1,46a2,46b2へ順
に填り込んで、賞球通路41cへ搬送される。例えば、
賞球として6個(又は、15個)の遊技球Pを払い出す
場合には、払出用モータ50によって、図4に示す球受
け部材46が矢印R方向へ向けて略540度(又は、1
350度)回転されるのである。尚、賞球通路41cへ
排出された遊技球Pは賞球カウントスイッチ47の賞球
検出部47aを通過することにより検出され、かかる賞
球カウントスイッチ47により所定個数の遊技球Pが計
数されると、払出用モータ50の回転が停止され、球受
け部材46による遊技球Pの払い出しが停止される。
【0051】一方、遊技球Pを貸球として払い出す場合
には、払出用モータ50によって、球受け部材46が貸
球通路41d(図4の反矢印R方向)へ向けて回転され
る。球受け部材46が反矢印R方向へ略90度回転され
ると、搬送板46aの凹部46a1に填り込んだ遊技球
Pは、貸球通路41dの上部へ搬送され、凹部46a1
から外れ落ちる。凹部46a1から外れ落ちた遊技球P
は、案内壁43dに沿って転動し貸球カウントスイッチ
48の貸球検出部48aへ案内され、貸球カウントスイ
ッチ48の貸球検出部48aを通過して、排出樋37へ
払い出される。
【0052】また、球受け部材46が反矢印R方向へ略
90度回転されると、連結軸46cを介して搬送板46
bが反矢印R方向へ略90度回転され、搬送板46bの
凹部46b2が流入通路41bの下側部分と対向され
る。搬送板46bの凹部46b2が流入通路41bの下
側部分に対向すると、搬送板46bの外周面により堰き
止められていた遊技球Pが凹部46b2に填り込む。そ
の後、球受け部材46が反矢印R方向へ更に略90度回
転されると、搬送板46bの凹部46b2に填り込んだ
遊技球Pは、貸球通路41d上部へ搬送され、凹部46
b2から外れ落ちる。凹部46b2から外れ落ちた遊技
球Pは、案内壁44dに沿って転動し貸球カウントスイ
ッチ48の貸球検出部48aへ案内され、貸球カウント
スイッチ48の貸球検出部48aを通過して排出樋37
へ払い出される。
【0053】球受け部材46を貸球通路41d(図4の
反矢印R方向)へ向けて略90度回転させる毎に、流入
通路41a,41bから流入した遊技球Pが球受け部材
46の凹部46a1,46b2,46a2,46b1へ
順に填り込んで、貸球通路41dへ搬送される。例え
ば、貸球として25個の遊技球Pを払い出す場合には、
払出用モータ50によって、図4に示す球受け部材46
が反矢印R方向へ向けて略2250度回転されるのであ
る。尚、貸球通路41dへ排出された遊技球Pは貸球カ
ウントスイッチ48の貸球検出部48aを通過すること
により検出され、かかる貸球カウントスイッチ48によ
り所定個数の遊技球Pが計数されると、払出用モータ5
0の回転が停止され、球受け部材46による遊技球Pの
払い出しが停止される。
【0054】このように、本実施例の球払出装置40に
よれば、流入通路41a,41bの下側部分に設けられ
る賞球通路41cおよび貸球通路41dの分岐部分には
遊技球Pを受け止める球受け部材46が配設され、か
つ、その球受け部材46を連結軸46cを介して払出用
モータ50により賞球通路41cまたは貸球通路41d
(図4の矢印R方向または反矢印R方向)へ向けて回転
することができる。よって、球タンク33からタンクレ
ール34、屈曲樋35および縦樋36を介して供給され
た遊技球Pを、球受け部材46によって、賞球通路41
cまたは貸球通路41dへ別々に排出することができ
る。このため、従来の球払出装置のように、賞球通路へ
遊技球Pを排出する球受け部材を回転させるための払出
用モータと、貸球通路へ遊技球Pを排出する球受け部材
を回転させるための払出用モータとを別々に設ける必要
がなく、1つの払出用モータ50により回転される1つ
の球受け部材46により、賞球通路41cまたは貸球通
路41dへ別々に遊技球Pを排出することができる。よ
って、払出用モータ50を2つ設ける必要がない分、球
払出装置40全体としての製造コストを低減することが
できる。しかも、球払出装置40の払出用モータ50の
数が低減されるので、球噛みなどの故障発生頻度が低減
され、球払出装置40の保守コストを低減することがで
きる。更に、払出用モータ50の数の増加に伴う球払出
装置40の大型化を防止することができる。
【0055】球受け部材46の各凹部46a1〜46b
2は、そのいずれか1つに遊技球Pが填り込んでいる場
合に他の3つに遊技球Pが填り込むことが防止されてお
り、一方、そのいずれか1つから遊技球Pが外れ落ちた
場合に他の3つのいずれかに遊技球Pが填り込むように
形成されているので、球受け部材46が矢印R方向へ回
転された後、更に反矢印R方向へ回転される場合に発生
する球噛みを防止することができる。例えば、球受け部
材46を図4の反矢印R方向へ向けて回転して所定個数
(例えば、25個)の遊技球Pを貸球として払い出す場
合において、最後(例えば、25個目)の遊技球Pが図
4の凹部46b1から外れ落ち貸球カウントスイッチ4
8により検出される際に、流入通路41aから流入した
次の遊技球Pが填り込む凹部46a1は流入通路41a
の下側部分にある。よって、貸球カウントスイッチ48
により最後(例えば、25個目)の遊技球Pが検出され
たことに基づいて、球受け部材46の反矢印R方向への
回転が停止された後、球受け部材46が矢印R方向また
は反矢印R方向のいずれの方向へ回転されようとも、凹
部46a1に填り込んだ遊技球Pとその上流側に貯留さ
れた別の遊技球Pとが玉噛みすることはない。
【0056】また、球受け部材46が賞球通路41c
(又は、貸球通路41d)へ向けて回転されると、その
回転に伴って流入通路41a,41bへ流入した遊技球
Pは、搬送板46a,46bの各凹部41a1,41b
1,41a2,41b2(又は、各凹部41a1,41
b2,41a2,41b1)へ順々に填り込みんで、賞
球通路41cまたは貸球通路41dへ排出される。よっ
て、球受け部材46は、払出用モータ50により賞球通
路41c(又は、貸球通路41d)へ向けて1回転(即
ち、連結軸46c回りに360度回転)される間に、遊
技球Pを賞球通路41c(又は、貸球通路41d)へ4
個排出することができる。このため、一対の搬送板に合
計2つの凹部が設けられる球受け部材を使用する場合に
比べて、遊技球Pの払出個数を増加することができる。
【0057】球受け部材46の一対の搬送板46a,4
6bに形成された各凹部41a1〜41b2は、その連
結軸46c回りに略90度の等角間隔で設けられている
ので、払出用モータ50によって球受け部材46を一定
速度で回転させることにより、遊技球Pを賞球通路41
cまたは貸球通路41dへ一定のタイミングで排出する
ことができる。よって、払出用モータ50を停止するタ
イミングを誤って、余分な遊技球Pを賞球通路41や貸
球通路41dへ排出することを防止することができる。
【0058】しかも、一対の搬送板46a,46bのう
ち、一方の搬送板46aに設けられる一対の凹部46a
1,46a2は、他方の搬送板46bに設けられる一対
の凹部46b1,46b2に対して、その回転方向(連
結軸46cの回転方向回り)に略90度ズレて設けられ
ているので、一対の搬送板46a,46bが同時に賞球
通路41cや貸球通路41dへ遊技球Pを排出すること
を防止して、賞球通路41cや貸球通路41d内に遊技
球Pが詰まってしまう球詰まりを防止することができ
る。
【0059】また、球受け部材46の各凹部46a1〜
46b2はいずれも遊技球Pの外形に適合した円弧状に
形成されているので、各凹部46a1〜46b2は、球
受け部材46の回転に伴って図4に示す凹部46b2又
は凹部46b1の位置に到達すると、その各凹部46a
1〜46b2の遊技球Pの下面との当接面(受け面)は
賞球通路41c又は貸球通路41dへ向けて下降傾斜さ
れる。例えば、図4に示す凹部46b2又は凹部46b
1のように、その下側部分が賞球通路41c又は貸球通
路41dへ向けて下降傾斜されるので、かかる下降傾斜
に沿って遊技球Pを凹部46b2又は凹部46b1を転
動させて賞球通路41cまたは貸球通路41dへ落とし
込むことができる。
【0060】しかも、各凹部46a1〜46b2はいず
れも遊技球Pの外形に適合した円弧状に形成されている
ので、球受け部材46の回転に伴って各凹部46a1〜
46b2のいずれかに填り込んだ遊技球Pがガタつくこ
とを防止することができる。
【0061】図7は、パチンコ機1の電気的構成を示し
たブロック図であり、特に、パチンコ機1の遊技内容の
制御を行う主基板Cと、賞球や貸球の払出制御を行う払
出基板Sとの電気的構成を示したブロック図である。な
お、払出基板Sは、パチンコ機1に複数設けられている
サブ基板の1つである。
【0062】パチンコ機1の主基板Cは、演算装置であ
るCPU61と、そのCPU61により実行される各種
の制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM6
2と、ワークメモリ等として使用されるRAM63とを
備えている。図9及び図10に示すフローチャートのプ
ログラムは、ROM62内に記憶されている。
【0063】RAM63には、賞球バッファ63aと、
賞球ポインタ63bと、賞球数データ送信中フラグ63
cとが設けられている。賞球バッファ63aは、遊技領
域8へ打ち込まれた遊技球Pが普通入賞口9等へ入賞し
た場合に、払い出される賞球数を記憶するバッファであ
る。払い出される賞球数は、入賞した遊技球P毎に賞球
バッファ63aへ記憶される。このため賞球バッファ6
3aは、複数バイトで構成されている。賞球バッファ6
3aの内容は、その賞球バッファ63aに記憶された賞
球数が、図10の賞球数データ送信処理によって払出基
板Sへ送信されると消去される。具体的には、0番目の
賞球バッファ63aに記憶される賞球数を払出基板Sへ
送信した後、1番目以降の賞球バッファ63aの値を小
さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトすることによ
り、0番目の賞球バッファ63aの値が消去される。
【0064】賞球ポインタ63bは、賞球数を記憶させ
る賞球バッファ63aの位置を示すポインタであり、払
い出される賞球数は、賞球ポインタ63bの値番目の賞
球バッファ63aへ記憶される。この賞球ポインタ63
bの値は、賞球バッファ63aへ賞球数を書き込むこと
により「1」加算され、0番目の賞球バッファ63aの
値が賞球数データ送信処理によって払出基板Sへ送信さ
れることにより「1」減算される。
【0065】賞球数データ送信中フラグ63cは、払い
出される賞球数のデータ(賞球数データ)が主基板Cか
ら払出基板Sへ送信されていることを示すフラグであ
り、主基板Cから払出基板Sへの賞球数データの送信と
非送信とを2ms毎に交互に行わせるためのものであ
る。即ち、賞球数データ送信中フラグ63cがオンされ
ている場合には、前回のリセット割込処理で賞球数デー
タの送信が行われているので、今回のリセット割込処理
では賞球数データが非送信とされる。逆に、賞球数デー
タ送信中フラグ63cがオフされている場合には、前回
のリセット割込処理で賞球数データが非送信とされてい
るので、今回のリセット割込処理では賞球数データの送
信が行われるのである。なお、賞球数データが非送信と
される場合には、主基板Cから払出基板Sへ「0」のデ
ータが送信される。
【0066】これらCPU61、ROM62、RAM6
3は、バスライン64を介して相互に接続されている。
バスライン64は、また、入出力ポート65にも接続さ
れている。入出力ポート65は、入力および出力が固定
的な4組のバッファ(インバータゲート)76a〜76
d,86a〜86d並びに4本の信号線77a〜77d
を介して払出基板Sと接続されるほか、前記した賞球カ
ウントスイッチ47と、複数の普通入賞口9へ入賞した
遊技球Pをそれぞれ検出する合計7個の普通入賞口スイ
ッチ66〜72と、図柄作動ゲート12へ入賞した遊技
球Pを検出する第1種始動口スイッチ73と、可変入賞
装置13に設けられるVカウントスイッチ74および1
0カウントスイッチ75と、他の入出力装置78等と接
続されている。
【0067】普通入賞口スイッチ66〜72は、遊技領
域8内の各普通入賞口9へ入賞した遊技球Pをそれぞれ
検出するためのスイッチであり、各普通入賞口9の入口
近傍に設けられている。また、第1種始動口スイッチ7
3は、図柄作動ゲート(第1種始動口)12を通過した
遊技球Pを検出するためのスイッチであり、図柄作動ゲ
ート12の近傍に設けられている。普通入賞口スイッチ
66〜72のいずれか、或いは、第1種始動口スイッチ
73により遊技球Pが検出されると、普通入賞口9また
は図柄作動ゲート(第1種始動口)12への入賞により
払い出される賞球数の「6」が、賞球ポインタ63bの
値番目の賞球バッファ63aへ書き込まれ、賞球ポイン
タ63bの値が「1」加算される。
【0068】Vカウントスイッチ74は、可変入賞装置
13により構成される大入賞口へ入賞し、かつ、その大
入賞口内のVゾーン(図示せず)を通過した遊技球Pを
検出するためのスイッチである。また、10カウントス
イッチ75は、可変入賞装置13により構成される大入
賞口へ入賞した遊技球Pのうち、Vゾーン以外を通過し
た遊技球Pを検出するためのスイッチである。Vカウン
トスイッチ74または10カウントスイッチ75により
遊技球Pが検出されると、大入賞口への入賞により払い
出される賞球数の「15」が、賞球ポインタ63bの値
番目の賞球バッファ63aへ書き込まれ、賞球ポインタ
63bの値が「1」加算される。
【0069】前記したように、この主基板Cは、入力お
よび出力が固定的な4組のバッファ(インバータゲー
ト)76a〜76d,86a〜86d並びに4本の信号
線77a〜77dを介して、払出基板Sと接続されてい
る。このため主基板Cと払出基板Sとの間における賞球
数データの送受信は、主基板Cから払出基板Sへの一方
向にのみ行われ、払出基板Sから主基板Cへデータ等の
送信を行うことはできない。
【0070】なお、これらのバッファ76a〜76d,
86a〜86dおよび信号線77a〜77dにより主基
板Cから払出基板Sへ送信されるのは、6個または15
個の賞球数データであるので、バッファ76a〜76
d,86a〜86dおよび信号線77a〜77dは、4
ビット分、即ち、それぞれ4組(又は4本)設けられて
いる。よって、主基板Cから払出基板Sへ送信される賞
球数データの最大値が16個以上である場合には、バッ
ファ76a〜76d,86a〜86dおよび信号線77
a〜77dの数は5ビット分以上、即ち、5組(又は5
本)以上とされ、逆に、主基板Cから払出基板Sへ送信
される賞球数データの最大値が7個以下である場合に
は、バッファ76a〜76d,86a〜86dおよび信
号線77a〜77dの数は3ビット分以下、即ち、3組
(又は3本)以下とされる。
【0071】払出基板Sは、賞球や貸球の払出制御を行
うものであり、演算装置であるCPU81と、そのCP
U81により実行される制御プログラムや固定値データ
等を記憶したROM82と、ワークメモリ等として使用
されるRAM83とを備えている。図11から図16に
示すフローチャートのプログラムは、ROM82内に記
憶されている。また、払出基板SのRAM83には、読
込カウンタ83aと、第1〜第3メモリ83b〜83d
と、総賞球数カウンタ83eと、賞球払出カウンタ83
fと、貸球払出カウンタ83gと、球貸払出中フラグ8
3hとが設けられている。
【0072】読込カウンタ83aは、主基板Cから送信
される賞球数データの読込時期をカウントするためのカ
ウンタである。賞球数データは、主基板Cから払出基板
Sへ、同一のデータが2msの間中出力され続ける(レ
ベル出力される)。このため払出基板Sでは、0.25
ms毎に実行される受信データ設定処理によって、主基
板Cから送信される賞球数データを確認した後、その受
信データ設定処理の4,5,6回目の割込発生時に、賞
球数データを読み込むようにしている。即ち、3度読み
しているのである。読込カウンタ83aは、かかる3度
読みの読込タイミングをカウントするためのカウンタで
ある。
【0073】第1〜第3メモリ83b〜83dは、3度
読みした賞球数データを一時的に記憶しておくためのメ
モリである。前記した読込カウンタ83aの値が「4」
である場合に読み込まれた賞球数データは第1メモリ8
3bに記憶される。また、読込カウンタ83aの値が
「5」である場合に読み込まれた賞球数データは第2メ
モリ83cに、読込カウンタ83aの値が「6」である
場合に読み込まれた賞球数データは第3メモリ83d
に、それぞれ記憶される。なお、第1〜第3メモリ83
b〜83dに記憶された賞球数データのうち、同一のデ
ータが2以上ある場合、そのデータが賞球数データとし
て確定される。これにより、主基板Cから払出基板Sへ
一方向にのみ送信される賞球数データであっても、払出
基板Sによって正確に受信することができるのである。
【0074】総賞球数カウンタ83eは、払い出される
賞球数の合計を記憶するカウンタである。受信データ設
定処理によって、賞球数データが確定すると、その賞球
数データは総賞球数カウンタ83eへ加算される。この
総賞球数カウンタ83eの値は、賞球払出カウンタ83
fの値が「5」以下になると、原則として「5」カウン
ト減算され、その減算された分の値が賞球払出カウンタ
83fへ加算される。
【0075】賞球払出カウンタ83fは、払い出される
賞球数を記憶するカウンタであり、その値が「1」以上
である場合に、モータ駆動処理によって賞球の払い出し
動作が行われる。賞球払出カウンタ83fの値は、賞球
カウントスイッチ47によって払い出し球が検出される
毎に、「1」ずつ減算される。前記した通り、賞球払出
カウンタ83fの値が「5」以下になると、原則とし
て、総賞球数カウンタ83eの値が「5」カウント減算
され、その減算された分の値が賞球払出カウンタ83f
へ加算される。
【0076】貸球払出カウンタ83gは、払い出される
貸球の数を記憶するカウンタである。貸球は貸出金額1
00円毎に25球ずつ貸し出される。よって、球貸し要
求がある場合、貸球払出カウンタ83gの値が「0」で
あれば、貸球払出カウンタ83gの値に100円分の貸
球数である「25」が設定される。貸球払出カウンタ8
3gの値が「1」以上である場合には、モータ駆動処理
によって貸球の払い出し動作が行われる。貸球払出カウ
ンタ83gの値は、貸球カウントスイッチ48によって
払い出される貸球が検出される毎に「1」ずつ減算され
る。
【0077】球貸払出中フラグ83hは、貸球の払出動
作中(球貸し動作中)にオンされるフラグである。即
ち、球貸し動作の開始時にオンされ、球貸し動作が終了
するとオフされる。この球貸払出中フラグ83hは、球
貸し動作の最中に賞球の払出動作が開始されないよう
に、賞球動作処理において参照される。
【0078】これらCPU81、ROM82、RAM8
3は、バスライン84を介して相互に接続されている。
バスライン84は、また、入出力ポート85にも接続さ
れている。この入出力ポート85は、ドライバ回路8
7、7セグメントLED88をはじめ、前記した入力お
よび出力が固定的な4組のバッファ(インバータゲー
ト)76a〜76d,86a〜86d並びに4本の信号
線77a〜77dを介して主基板Cと接続されるほか、
残高表示器19、返却ボタン20、貸出ボタン21、貸
出ボタンランプ22、カード読取ユニット23、賞球カ
ウントスイッチ47、貸球カウントスイッチ48と接続
されている。
【0079】ドライバ回路87は、払出用モータ50を
駆動し回転させるための回路である。このドライバ回路
87により払出用モータ50が回転されると、球受け部
材46が回転して、賞球又は貸球の払い出しが行われ
る。7セグメントLED88は、払出基板Sでエラーが
発生した場合に、そのエラーコードを表示するためのも
のである。例えば、賞球数データの受信時にエラーが発
生すると、そのエラーコードが、この7セグメントLE
D88に表示される。
【0080】図8は、図10の賞球数データ送信処理に
よって主基板Cから送信され、図11の受信データ設定
処理によって払出基板Sで受信される賞球数データの送
受信のタイミングを示したチャートである。図8に示す
ように、賞球数データは、4ビットのパラレルデータと
して、主基板Cから払出基板Sへ2msの間中送信され
続ける。賞球数データが2msの間送信され続けた後の
次の2msの間は、賞球数データを非送信とするために
「0」データが送信される。即ち、賞球数データの2m
sの送信後、次の2msの間は、賞球数データが非送信
とされる。一方、賞球数データを受信する払出基板Sで
は、「0」以外の賞球数データを受信する毎に読込カウ
ンタ83aの値を「1」加算し、その読込カウンタ83
aの値が4,5,6である場合に、読み込んだ賞球数デ
ータを第1〜第3メモリ83b〜83dへそれぞれ書き
込むのである。この第1〜第3メモリ83b〜83dへ
書き込まれた値に基づいて、受信した賞球数データが確
定される。
【0081】次に、図9及び図10を参照して、主基板
Cで行われるリセット割込処理および賞球数データ送信
処理について説明する。図9は、主基板Cで2ms毎に
実行されるリセット割込処理のフローチャートである。
リセット割込処理では、まず、その処理が電源投入後、
最初に実行された処理であるか否かを調べ(S1)、最
初に実行された処理であれば(S1:Yes)、RAM
63の初期化を含む初期化処理を実行する(S2)。
【0082】S2の処理の実行後、又は、S1の処理に
おいて電源投入後2回目以降に実行されたリセット割込
処理であると判断された場合には(S1:No)、いず
れかの普通入賞口スイッチ66〜72又は第1種始動口
スイッチ73により、遊技球Pが検出された否かを確認
する(S3)。いずれかのスイッチ66〜72,73に
より遊技球Pが検出された場合には(S3:Yes)、
6個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ63bの値
番目の賞球バッファ63aへ「6」を書き込み(S
4)、賞球ポインタ63bの値を「1」加算する(S
5)。一方、いずれのスイッチ66〜72,73によっ
ても遊技球Pが検出されない場合には(S3:No)、
S4およびS5の処理をスキップして、S6の処理へ移
行する。
【0083】S6の処理では、Vカウントスイッチ74
又は10カウントスイッチ75により遊技球Pが検出さ
れた否かを確認する(S6)。いずれかのスイッチ7
4,75により遊技球Pが検出された場合には(S6:
Yes)、15個の賞球を払い出すために、賞球ポイン
タ63bの値番目の賞球バッファ63aへ「15」を書
き込み(S7)、賞球ポインタ63bの値を「1」加算
する(S8)。一方、いずれのスイッチ74,75によ
っても遊技球Pが検出されない場合には(S6:N
o)、S7およびS8の処理をスキップして、S9の賞
球数データ送信処理へ移行する。
【0084】図10は、賞球数データ送信処理のフロー
チャートである。賞球数データは、この賞球数データ送
信処理(S9)によって、主基板Cから払出基板Sへ2
msの間送信され、次の2msの間非送信とされる。即
ち、賞球数データ送信処理(S9)によって、賞球数デ
ータの送信と非送信とが2ms単位に交互に繰り返され
る。
【0085】賞球数データ送信処理では、まず、賞球数
データ送信中フラグ63cがオンされているか否かを調
べ(S11)、オフされていれば(S11:オフ)、今
回の処理で賞球数データを送信するべく、賞球ポインタ
63bの値が「0」であるか否かを調べる(S12)。
賞球ポインタ63bの値が「0」であれば(S12:Y
es)、送信される賞球数データは存在しないので、そ
のまま、この賞球数データ送信処理を終了する。
【0086】一方、賞球ポインタ63bの値が「0」で
なければ(S12:No)、0番目の賞球バッファ63
aの値を払出基板Sへ送信する(S13)。即ち、0番
目の賞球バッファ63aの値を、バッファ76a〜76
d,86a〜86dおよび信号線77a〜77dを介し
て、主基板Cから払出基板Sへ送信するのである。賞球
数データの送信後、1番目以降の賞球バッファ63aの
値を小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトして
(S14)、賞球バッファ63aの値を更新すると共
に、0番目の賞球バッファ63aの値を消去する。その
後、賞球ポインタ63bの値を「1」減算し(S1
5)、賞球数データ送信中フラグ63cをオンして(S
16)、この賞球数データ送信処理を終了する。
【0087】S11の処理において、賞球数データ送信
中フラグ63cがオンされている場合には(S11:オ
ン)、前回の処理において賞球数データが送信されてい
るので、今回の処理では賞球数データを非送信とするべ
く、「0」のデータをバッファ76a〜76d,86a
〜86dおよび信号線77a〜77dを介して払出基板
Sへ送信する(S17)。「0」データの払出基板Sへ
の送信後、賞球数データ送信中フラグ63cをオフして
(S18)、この賞球数データ送信処理を終了する。
【0088】賞球数データ送信処理(S9)の終了後
は、図9のリセット割込処理に戻って、遊技の状態に応
じた各処理を実行し(S10)、今回のリセット割込処
理を終了する。
【0089】次に、図11から図16のフローチャート
を参照して、払出基板Sで行われる賞球および貸球の払
い出し動作について説明する。図11は、0.25ms
毎に発生するインターバル割込処理によって実行される
受信データ設定処理のフローチャートである。この受信
データ設定処理によって、主基板Cから送信される賞球
数データが受信される。
【0090】受信データ設定処理では、まず、主基板C
から送信される賞球数データを、バッファ76a〜76
d,86a〜86dおよび信号線77a〜77dを介し
て読み込み(S21)、その読み込んだ賞球数データが
「0」であるか否かを調べる(S22)。読み込んだ賞
球数データが「0」でない場合(S22:No)、その
賞球数データを読込カウンタ83aの値に応じて第1〜
第3メモリ83b〜83dのいずれかへ保存する(S2
3)。即ち、読込カウンタ83aの値が「4」であれば
第1メモリ83bに、読込カウンタ83aの値が「5」
であれば第2メモリ83cに、読込カウンタ83aの値
が「6」であれば第3メモリ83dに、読み込んだ賞球
数データをそれぞれ保存する(S23)。読み込んだ賞
球数データが「0」でない場合には、主基板Cから賞球
数データが送信されている。よって、かかる場合には、
賞球数データの送信を確認した後の4,5,6回目の割
込発生時に賞球数データを合計で3度読みしているので
ある。なお、読込カウンタ83aの値が「4〜6」でな
い場合には、読み込まれた賞球数データは保存されずに
破棄される。
【0091】S23の処理の後、読込カウンタ83aの
値が「100」以上であるか否かを調べ(S24)、
「100」以上でなければ(S24:No)、読込カウ
ンタ83aの値を「1」加算して(S25)、今回の受
信データ設定処理を終了する。一方、読込カウンタ83
aの値が「100」以上であれば(S24:Yes)、
賞球数データが主基板Cから払出基板Sへ既に25ms
(=0.25ms×100)以上出力されているという
ことである。よって、かかる場合には何らかの異常が発
生しているので、払出基板Sの7セグメントLED88
にエラーコードを表示して(S26)、今回の受信デー
タ設定処理を終了する。
【0092】S22の処理において、読み込んだ賞球数
データが「0」であれば(S22:Yes)、読込カウ
ンタ83aの値が「12」以下である場合に限り(S2
7:Yes)、3度読みされた結果、第1〜第3メモリ
83b〜83dに保存されている3つの値のうち、2以
上の一致する値があるか否かを調べる。3つの値のうち
2以上の一致する値があれば、その値を賞球数データと
して確定し、総賞球数カウンタ83eへ加算する(S2
8)。その後は、読込カウンタ83aおよび第1〜第3
メモリ83b〜83dの各値を「0」クリアして(S2
9)、今回の受信データ設定処理を終了する。
【0093】なお、S27の処理において、読込カウン
タ83aの値が「13」以上であれば(S27:N
o)、賞球数データが主基板Cから払出基板Sへ既に
3.25ms(=0.25ms×13)以上出力されて
いる。本来、賞球数データは2ms出力されると、最短
でも2msの間、非出力とされる。よって、かかる場合
には何らかの異常が発生しているので、S28の処理を
スキップして読み込んだ賞球数データを総賞球数カウン
タ83aへ加算することなく、S29の処理へ移行す
る。そして、読込カウンタ83aおよび第1〜第3メモ
リ83b〜83dの各値を「0」クリアし(S29)、
今回の受信データ設定処理を終了する。即ち、かかる異
常時には、読み込んだ賞球数データを総賞球数カウンタ
83aへ加算することなく、破棄するのである。
【0094】図12は、払出基板Sにおいて、タイマ割
込により2ms毎に実行される疑似リセット割込処理の
フローチャートである。この疑似リセット割込処理によ
って、払出基板Sでのメイン制御が行われる。疑似リセ
ット割込処理では、まず、RAM83の初期化を含む初
期化処理を実行する(S31)。その後、RAMチェッ
クを行い(S32)、RAM83が正常であるか否かを
確認する。RAMチェックの結果、RAM83に異常が
あれば(S33:Yes)、処理をS31へ移行して、
再度、初期化処理を実行する。一方、RAMチェックの
結果、RAM83に異常がなければ(S33:No)、
図13に示す賞球動作処理を実行する(S34)。
【0095】図13の賞球動作処理は、所定条件下、原
則として総賞球数カウンタ83eの値を「5」カウント
ずつ、賞球払出カウンタ83fへ移動するための処理で
ある。賞球動作処理(S34)では、まず、総賞球数カ
ウンタ83eの値が「0」であるか否かを調べ(S4
1)、総賞球数カウンタ83eの値が「0」でなければ
(S41:No)、次に、何らかのエラーが発生してい
るか否かを確認する(S42)。何らエラーが発生して
いなければ(S42:No)、球貸し動作中であるか否
かを球貸払出中フラグ83hにより判断し(S43)、
球貸払出中フラグ83hがオフされており(S43:オ
フ)、球貸し動作中でなければ、賞球払出カウンタ83
fの値が「5」以上であるか否かを確認する(S4
4)。賞球払出カウンタ83fの値が「5」以上でなけ
れば(S44:No)、即ち、「0〜4」のいずれかで
あれば、以降のS45〜S49の各処理によって、総賞
球数カウンタ83eの値が原則として「5」カウントず
つ、賞球払出カウンタ83fへ移動される。
【0096】具体的には、総賞球数カウンタ83eの値
が「5」以上であるか否かを調べ(S45)、「5」以
上であれば(S45:Yes)、総賞球数カウンタ83
eの値から「5」減算し(S46)、賞球払出カウンタ
83hの値に「5」加算する(S47)。一方、総賞球
数カウンタ83eの値が「4」以下であれば(S45:
No)、総賞球数カウンタ83eの値を賞球払出カウン
タ83hの値に加算し(S48)、総賞球数カウンタ8
3eの値を「0」クリアするのである(S49)。
【0097】なお、S41の処理において、総賞球数カ
ウンタ83eの値が「0」であれば(S41:Ye
s)、払い出しの済んでいない賞球はないので、この場
合には、そのまま賞球動作処理を終了する。また、S4
2の処理において何らかのエラーが発生していたり(S
42:Yes)、S43の処理において球貸払出中フラ
グ83hがオンされており(S43:オン)、球貸し動
作中であれば、これらの場合にも総賞球数カウンタ83
eの値を賞球払出カウンタ83fの値に加算することな
く、賞球動作処理を終了する。更に、総賞球数カウンタ
83eの値の加算は、賞球払出カウンタ83fの値が
「4」以下になった場合に行われるので、S44の処理
において、賞球払出カウンタ83fの値が未だ「5」以
上であれば(S44:Yes)、総賞球数カウンタ83
eの値を賞球払出カウンタ83fの値に加算することな
く、賞球動作処理を終了する。
【0098】賞球動作処理(S34)の終了後は、一
旦、処理を図12の疑似リセット割込処理に戻し、その
後、図14に示す球貸し動作処理を実行する(S3
5)。球貸し動作処理は、貸出ボタン21が押下される
ことにより生じる球貸し要求に応じて、貸し出される貸
球数を貸球払出カウンタ83gへ設定するための処理で
ある。
【0099】図14の球貸し動作処理(S35)では、
まず、球貸払出中フラグ83hがオンされているか否か
により(S51)、球貸し動作中であるか否かを判断す
る。球貸払出中フラグ83hがオフされていれば(S5
1:オフ)、球貸し動作中ではない。よって、この場合
には貸出ボタン21が押下されて球貸し要求があるか否
かを確認する(S52)。球貸し要求がなければ(S5
2:No)、そのまま、この球貸し動作処理を終了し、
一方、球貸し要求があれば(S52:Yes)、賞球払
出カウンタ83fの値が「0」であるか否かを確認する
(S53)。賞球払出カウンタ83fの値が「0」でな
ければ(S53:No)、賞球の払い出し動作中であ
る。球貸し動作は、賞球の払い出し動作の終了後に行わ
れるので、この場合にも、そのまま球貸し動作処理を終
了する。
【0100】球貸し要求があり(S52:Yes)、賞
球払出カウンタ83fの値が「0」であれば(S53:
Yes)、貸球払出カウンタ83gの値に、100円分
の貸出金額に相当する貸球数の「25」を設定し(S5
4)、球貸払出中フラグ83hをオンして(S55)、
球貸し動作を開始させ、この球貸し動作処理を終了す
る。
【0101】一方、S51の処理において、球貸払出中
フラグ83hがオンされていれば(S51:オン)、球
貸し動作中であるので、この場合には、貸球払出カウン
タ83gの値が「0」であるか否かを確認する(S5
6)。貸球払出カウンタ83gの値が「0」でなければ
(S56:No)、未だ前回の球貸し要求分の貸球が払
い出されていないので、この場合には、そのまま球貸し
動作処理を終了する。
【0102】貸球払出カウンタ83gの値が「0」であ
れば(S56:Yes)、既に前回の球貸し要求分の貸
球は払い出されているので、新たな球貸し要求があるか
否かを確認する(S57)。新たな球貸し要求があれば
(S57:Yes)、処理をS54へ移行して、貸球払
出カウンタ83gの値に、100円分の貸出金額に相当
する貸球数の「25」を設定し(S54)、球貸払出中
フラグ83hをオンして(S55)、この球貸し動作処
理を終了する。一方、S57の処理において、新たな球
貸し要求がなければ(S57:No)、球貸払出中フラ
グ83hをオフして(S58)、球貸し動作を終了さ
せ、この球貸し動作処理を終了する。
【0103】球貸し動作処理(S35)の終了後は、一
旦、処理を図12の疑似リセット割込処理に戻し、その
後、図15に示す払出スイッチ読込処理を実行する(S
36)。払出スイッチ読込処理では、まず、賞球カウン
トスイッチ47が賞球を検出したか否かを確認し(S6
1)、賞球を検出していれば(S61:Yes)、賞球
払出カウンタ83fの値を「1」減算する(S62)。
一方、賞球カウントスイッチ47が賞球を検出していな
ければ(S61:No)、S62の処理をスキップし
て、S63の処理へ移行する。
【0104】S63の処理では、貸球カウントスイッチ
48が貸球を検出したか否かを確認し(S63)、貸球
を検出していれば(S63:Yes)、貸球払出カウン
タ83gの値を「1」減算する(S64)。一方、貸球
カウントスイッチ48が貸球を検出していなければ(S
63:No)、S64の処理をスキップして、この払出
スイッチ読込処理を終了する。
【0105】払出スイッチ読込処理(S36)の終了後
は、処理を図12の疑似リセット割込処理に戻して、各
処理を実行する(S37)。各処理の実行後は、この疑
似リセット割込処理の実行間隔を制御しているタイマの
割込要求フラグがセット(オン)されるまで待機して
(S38:No)、2msの間隔を確保する。タイマの
割込要求フラグがセットされれば(S38:Yes)、
この疑似リセット割込処理が開始されてから2msが経
過しているので、タイマの割込要求フラグをリセット
(オフ)して(S39)、処理をS32へ移行し、次の
疑似リセット割込処理を開始する。疑似リセット割込処
理のタイマの割込要求フラグは、2msの間隔でセット
(オン)されるように予め設定されている。このため、
S38およびS39の各処理により、疑似リセット割込
処理が2msの間隔で実行される。
【0106】図16は、払出基板Sにおいて、0.5m
s毎に発生するインターバル割込処理により実行される
モータ駆動処理のフローチャートである。このモータ駆
動処理によって払出用モータ50が正転または逆転さ
れ、その回転に伴って、球受け部材46が図4の矢印R
方向または反R方向に回転され、賞球または貸球の払出
が行われる。なお、払い出しの行われた賞球数または貸
球数は、前記した払出スイッチ読込処理(S36)によ
ってカウントされる。
【0107】このモータ駆動処理では、まず、払出用モ
ータ50の駆動に異常があるか否かを判断する(S7
1)。この異常は、払出用モータ50の回転量に相当す
る賞球や貸球が払い出されているか否かにより判断す
る。判断の結果、払出用モータ50の回転量に相当する
賞球や貸球が払い出されておらず、払出用モータ50の
駆動に異常があれば(S71:Yes)、払出用モータ
50を振動させる(S72)。例えば、球噛みを原因と
して球受け部材46の搬送板46a,46bが回転でき
ず、払出用モータ50の回転量に相当する賞球や貸球が
払い出されない場合には、払出用モータ50を振動させ
ることにより、かかる球噛みを解消して、払出用モータ
50を正常に駆動することが可能となるのである。
【0108】S71の処理において、払出用モータ50
の駆動に異常がなければ(S71:No)、賞球払出カ
ウンタ83fの値が「0」であるか否かを確認する(S
73)。賞球払出カウンタ83fの値が「0」でなけれ
ば(S73:No)、以降のS74〜S77の処理によ
って、賞球の払い出し動作が行われる。具体的には、賞
球払出カウンタ83fの値が「3」以上であれば(S7
4:No)、払出用モータ50の回転速度を高速に設定
し(S75)、逆に、賞球払出カウンタ83fの値が
「2」以下であれば(S74:Yes)、払出用モータ
50の回転速度を低速に設定する(S76)。そして、
その設定された回転速度で払出用モータ50を正転し、
球受け部材46の搬送板46a,46bを図4の矢印R
方向へ回転させて賞球を払い出す(S77)。なお、払
い出された賞球は、賞球カウントスイッチ47によって
検出される。
【0109】一方、賞球払出カウンタ83fの値が
「0」であっても(S73:Yes)、貸球払出カウン
タ83gの値が「0」でなければ(S78:No)、以
降のS79〜S82の処理によって、貸球の払い出し動
作が行われる。具体的には、貸球払出カウンタ83gの
値が「3」以上であれば(S79:No)、払出用モー
タ50の回転速度を高速に設定し(S80)、逆に、貸
球払出カウンタ83gの値が「2」以下であれば(S7
9:Yes)、払出用モータ50の回転速度を低速に設
定する(S81)。そして、その設定された回転速度で
払出用モータ50を逆転し、球受け部材46の搬送板4
6a,46bを図4の反矢印R方向へ回転させて貸球を
払い出す(S82)。払い出された貸球は、貸球カウン
トスイッチ48によって検出される。
【0110】なお、賞球払出カウンタ83fの値、およ
び、貸球払出カウンタ83gの値が共に「0」である場
合には(S73:Yes,S78:Yes)、賞球およ
び貸球の払い出しは行われないので、かかる場合には払
出用モータ50の駆動を停止して(S83)、このモー
タ駆動処理を終了する。
【0111】なお、前記した実施例において、請求項1
記載の送信手段としては、図10の賞球数データ送信処
理(S9)が該当し、読込手段としては、S21の処理
(図11)が該当し、比較手段および確定手段として
は、S28の処理(図11)が該当する。また、制御用
データとしては、払い出される賞球数の個数データ(賞
球数データ)が該当する。
【0112】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0113】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の弾球遊技機の制御装置において、前記送信手段によ
る制御用データの送信が第2の所定時間以上継続されて
いる場合、前記読込手段によって読み込まれた読込デー
タ、または、前記確定手段によって一旦確定された正規
の制御用データを無効とする無効手段を備えていること
を特徴とする弾球遊技機の制御装置1。なお、第2の所
定時間とは、請求項1記載の所定時間より長い時間であ
る。
【0114】請求項1記載の弾球遊技機の制御装置、又
は、弾球遊技機の制御装置1において、前記送信手段に
より送信される制御用データは、遊技球が入賞口へ入賞
した場合に払い出される賞球数の個数データであること
を特徴とする弾球遊技機の制御装置2。
【0115】請求項1記載の弾球遊技機の制御装置、又
は、弾球遊技機の制御装置1,2において、前記送信手
段は、一の制御用データの送信後であって次の制御用デ
ータの送信前に、制御用データの区切りを示す区切りコ
ードを送信することを特徴とする弾球遊技機の制御装置
3。本実施例では、この区切りコードとして「0」が用
いられている。
【0116】
【発明の効果】 本発明の弾球遊技機の制御装置によれ
ば、サブ基板で同一のデータが少なくも2回以上読み込
まれた(受信された)場合に限り、その読み込まれたデ
ータが正規の制御用データとして確定され、サブ基板の
処理に使用される。制御用データは主基板から所定時間
継続して送信され、その制御用データの送信中に、サブ
基板において、制御用データの内容が複数回読み込まれ
る。よって、送受信の際に、制御用データがデータ化け
しなければ、複数回読み込まれた制御用データの値は一
致するはずである。このため、他の制御用データと一致
しない制御用データはデータ化けしたものとして、正規
の制御用データとしては扱わず、無効とし破棄してい
る。従って、ノイズ等を原因として、一の制御用データ
にデータ化けが生じても、そのデータ化けした制御用デ
ータをサブ基板の制御に使用することなく、サブ基板を
正常に制御することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の正面図
である。
【図2】 パチンコ機の裏面図である。
【図3】 パチンコ機の機構板から取り外された球払出
装置の外観斜視図である。
【図4】 図3のIV−IV線における球払出装置の断
面図である。
【図5】 図4のV−V線における球払出装置の断面図
である。
【図6】 図4のVI−VI線における球払出装置の断
面図である。
【図7】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。
【図8】 主基板から払出基板へ送信される賞球数デー
タの送受信のタイミングを示したタイミングチャートで
ある。
【図9】 主基板で実行されるリセット割込処理のフロ
ーチャートである。
【図10】 主基板で実行される賞球数データ送信処理
のフローチャートである。
【図11】 払出基板で実行される受信データ設定処理
のフローチャートである。
【図12】 払出基板で実行される疑似リセット割込処
理のフローチャートである。
【図13】 払出基板で実行される賞球動作処理のフロ
ーチャートである。
【図14】 払出基板で実行される球貸し動作処理のフ
ローチャートである。
【図15】 払出基板で実行される払出スイッチ読込処
理のフローチャートである。
【図16】 払出基板で実行されるモータ駆動処理のフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機(弾球
遊技機) 63 主基板のRAM 63a 賞球バッファ 63b 賞球ポインタ 63c 賞球数データ送信
中フラグ 76a,76b,76c,76d バッファ(一方向
手段の一部) 83 払出基板のRAM 83a 読込カウンタ 83b 第1メモリ 83c 第2メモリ 83d 第3メモリ 83e 総賞球数カウンタ 86a,86b,86c,86d バッファ(一方向
手段の一部) C 主基板 P 遊技球 S 払出基板(サブ基
板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 哲也 名古屋市千種区春岡通7丁目49番地 株式 会社ジェイ・ティ内 Fターム(参考) 2C088 BA09 BA13 BC63 BC68 EA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技の制御を行う主基板と、その主基板
    から送信される制御用データを受信し、その受信した制
    御用データに基づいて所定の処理を行うサブ基板と、そ
    の制御用データの送信を前記主基板からサブ基板へ一方
    向にのみ可能とする一方向手段とを備えた弾球遊技機の
    制御装置において、 前記主基板は、同一の制御用データを所定時間継続して
    送信し続ける送信手段を備えており、 前記サブ基板は、その送信手段により送信されている制
    御用データを前記所定時間内に複数回読み込む読込手段
    と、その読込手段により読み込まれた複数の読込データ
    をそれぞれ比較する比較手段と、その比較手段による比
    較の結果、一の読込データが他の読込データと一致する
    場合に、その読込データを正規の制御用データとして確
    定する確定手段とを備えていることを特徴とする弾球遊
    技機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記送信手段による制御用データの送信
    が第2の所定時間以上継続されている場合、前記読込手
    段によって読み込まれた読込データ、または、前記確定
    手段によって一旦確定された正規の制御用データを無効
    とする無効手段を備えていることを特徴とする請求項1
    記載の弾球遊技機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記送信手段により送信される制御用デ
    ータは、遊技球が入賞口へ入賞した場合に払い出される
    賞球数の個数データであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の弾球遊技機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記送信手段は、一の制御用データの送
    信後であって次の制御用データの送信前に、制御用デー
    タの区切りを示す区切りコードを送信することを特徴と
    する請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機の制
    御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280474A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Daiman:Kk 遊技機における払出制御技術
JP2012205645A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Easys Inc 情報管理装置、情報管理システム、その制御方法及びプログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280474A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Daiman:Kk 遊技機における払出制御技術
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