JP2003325836A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 弾球遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の始動口のいずれかに遊技球が入賞することに基づき、一対の可動部材を閉状態から開状態へと変換して内部に遊技球を導入可能な変動入賞装置と、
前記始動口への遊技球の入賞に基づき、前記可動部材を閉状態から開状態へと変換する始動入賞時動作の制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記可動部材の変換により変動入賞装置に導入された遊技球が、変動入賞装置の内部に設けた特別入賞口へ入賞することに基づき、前記始動入賞時動作よりも更に遊技者にとって有利な特別の態様で変動入賞装置に遊技球を導入可能とする特別遊技状態を発生可能な弾球遊技機において、
前記変動入賞装置は、
遊技球が流下する通路の前記特別入賞口よりも上流側に設けられ、前記可動部材の変換により導入された遊技球を特別入賞口に向けて誘導可能な状態へ変換される誘導状態変換部材と、
該誘導状態変換部材の前方に設けられ、特別遊技状態において当該変動入賞装置の内部を流下する遊技球を貯留可能な状態に変換する遊技球貯留部材と、を備え、
前記制御手段は、
遊技球が入賞した始動口に対応させて、始動入賞時動作において可動部材のいずれか一方もしくは両方を開状態に変換することを選択する可動部材選択手段と、
前記誘導状態変換部材および前記遊技球貯留部材による特別入賞口への入賞難易度を変更する入賞難易度変更制御手段と、を含み、
前記入賞難易度変更制御手段は、
遊技球が入賞した始動口に対応させて、前記始動入賞時動作および前記特別遊技状態における誘導状態変換部材の特別入賞口への遊技球の誘導状態を変換し、
前記特別遊技状態が発生した場合、いずれの始動口への入賞による始動入賞時動作で特別遊技状態が発生したかにより、前記遊技球貯留部材の貯留状態を変換するようにしたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】 前記入賞難易度変更手段は、前記誘導状態変換部材または前記遊技球貯留部材のいずれか一方の状態を、前記特別入賞口へ遊技球が入賞し易い状態に変換した場合は、他方の状態を前記特別入賞口へ遊技球が入賞し難い状態に変換するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者にとって不利な状態と有利な状態とに変換可能な変動入賞装置を備えた弾球遊技機に関し、特に、変動入賞装置の内部状態が変換可能なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を代表的な弾球遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて説明する。
パチンコ遊技機の中には、所謂羽根物と呼ばれるパチンコ遊技機がある。このパチンコ遊技機は、始動口への遊技球の入賞に基づいて、変動入賞装置の「羽根」と呼ばれる一対の可動翼片を同時に開く補助遊技を行い、可動翼片が開いた際に遊技球を変動入賞装置内部に導入して、該遊技球が継続入賞口へ入賞すると特別遊技を行わせるというものである。この特別遊技では、例えば、可動翼片が所定回数開閉するまで、或いは所定個の遊技球が変動入賞装置に導入されて入賞するまでの何れか早い方の条件成立に基づいて1ラウンドを規制し、このラウンド中に遊技球が再度継続入賞口に入賞することを条件として次のラウンドに移行(ラウンド更新)する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような可動翼片は、左右が同時に開閉するだけの単調な動作しかできず、したがって、このようなパチンコ遊技機は、遊技者を長期間惹きつける程の魅力を持たせ難かった。また、このようなパチンコ遊技機は、他のパチンコ遊技機との差別化を図る点で改善の余地がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、始動口への遊技球の入賞に基づいて、動作する可動翼片の組み合わせを異ならせるとともに、変動入賞装置内の状態を変換できるようにして、遊技の興趣を高めることができる弾球遊技機を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、複数の始動口のいずれかに遊技球が入賞することに基づき、一対の可動部材を閉状態から開状態へと変換して内部に遊技球を導入可能な変動入賞装置と、
前記始動口への遊技球の入賞に基づき、前記可動部材を閉状態から開状態へと変換する始動入賞時動作の制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記可動部材の変換により変動入賞装置に導入された遊技球が、変動入賞装置の内部に設けた特別入賞口へ入賞することに基づき、前記始動入賞時動作よりも更に遊技者にとって有利な特別の態様で変動入賞装置に遊技球を導入可能とする特別遊技状態を発生可能な弾球遊技機において、
前記変動入賞装置は、
遊技球が流下する通路の前記特別入賞口よりも上流側に設けられ、前記可動部材の変換により導入された遊技球を特別入賞口に向けて誘導可能な状態へ変換される誘導状態変換部材と、
該誘導状態変換部材の前方に設けられ、特別遊技状態において当該変動入賞装置の内部を流下する遊技球を貯留可能な状態に変換する遊技球貯留部材と、を備え、
前記制御手段は、
遊技球が入賞した始動口に対応させて、始動入賞時動作において可動部材のいずれか一方もしくは両方を開状態に変換することを選択する可動部材選択手段と、
前記誘導状態変換部材および前記遊技球貯留部材による特別入賞口への入賞難易度を変更する入賞難易度変更制御手段と、を含み、
前記入賞難易度変更制御手段は、
遊技球が入賞した始動口に対応させて、前記始動入賞時動作および前記特別遊技状態における誘導状態変換部材の特別入賞口への遊技球の誘導状態を変換し、
前記特別遊技状態が発生した場合、いずれの始動口への入賞による始動入賞時動作で特別遊技状態が発生したかにより、前記遊技球貯留部材の貯留状態を変換するようにしたことを特徴とする弾球遊技機である。
【0006】
ここで、遊技者にとって有利な特別の態様とは、通常遊技では実現せず、遊技価値が通常遊技時よりも獲得し易い態様を示す。具体的には、例えば、可動部材の開閉回数を多くして遊技球を変動入賞装置に導入し易くすることで特別入賞口へ入賞する機会を増加したり、あるいは、上記したように、特別入賞口へ入賞し易いように変動入賞装置内の誘導状態変換部材を変換したりすることである。
【0007】
請求項2に記載のものは、前記入賞難易度変更手段は、前記誘導状態変換部材または前記遊技球貯留部材のいずれか一方の状態を、前記特別入賞口へ遊技球が入賞し易い状態に変換した場合は、他方の状態を前記特別入賞口へ遊技球が入賞し難い状態に変換するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機である
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、代表的な弾球遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1はパチンコ遊技機の遊技盤の正面図、図2は変動入賞装置の正面図、図3は内部構造を説明するため一部を切り欠いて示した変動入賞装置の斜視図である。
【0009】
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤1は、表面にガイドレール等の区画部材2により区画された遊技領域3を形成し、該遊技領域3内において、ほぼ中央には変動入賞装置4を配設して、該変動入賞装置4の下方には、第1始動口5(左側)、第2始動口6(右側)及び第3始動口7(中央)を配設している。また、この遊技領域3内には、この他に、一般入賞具8…、遊技球の流下方向を変える風車9…や障害釘(図示せず)、発光により各種の装飾表示を行うランプ・LED10、及び入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口11が設けられている。なお、第1始動口5、第2始動口6および第3始動口7は、入賞した遊技球を検出する第1始動口センサ12、第2始動口センサ13および第3始動口センサ14(図8参照)をそれぞれ備えている。
【0010】
変動入賞装置4は、図2に示すように、遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板16に正面から見て略壷状(倒凸状)の開口部17を開設している。また、この変動入賞装置4は、該開口部17の開口縁の左右に球侵入防止壁18,18を前方に突設するとともに、開口部17の上方に庇部19を突設し、さらに後述の可動翼片により庇部19の両下端と左右の球侵入防止壁18,18の上端との間を塞ぐことで、上記開口部17の周囲を覆う構成を備えている。このようにして、変動入賞装置4は、可動翼片が閉状態の時に、遊技盤1の上方から流下してくる遊技球が内部に導入されるのを妨げる構造を有している。
【0011】
また、変動入賞装置4は、開口部17の下縁部分の中央に継続入賞口(V入賞口)20を設け、該継続入賞口20の左右に一般入賞口(ハズレ穴)21,21を設けている。継続入賞口20は、本発明における特別入賞口に相当し、入賞した遊技球を検出する継続入賞口センサ22を備え、一般入賞口21,21は、入賞した遊技球を検出する一般入賞口センサ23,23(図8参照)を備えている。そして、この変動入賞装置4の取付基板16の裏側には、後方からケース24を取り付けて前面が前記開口部17となる凹室25を取付基板16の略中央部分に形成している。
【0012】
上記開口部17の上方の取付基板16には、上部に上入口31を設けるとともに、該上入口31の下縁に上棚板32を後方へ向けて僅かに下り傾斜させた状態で備えている。さらに、この開口部17の奥の凹室25には、左カウントセンサ33aと右カウントセンサ33bからなる一対のカウントセンサ33を上棚板32の後端縁に臨ませて設け、変動入賞装置4内に導入した遊技球をカウントセンサ33が検出して、この検出信号を出力できるように構成されている。
【0013】
取付基板16の前面であって上入口31の左右の位置には、羽根状を有する一対の可動翼片(本発明における可動部材に相当)34,35が、取付基板16の上部に突設された庇部19と球侵入防止壁18,18の上端との間に配置され、遊技盤1に対して垂直な支軸36,36を中心に回動可能な状態で支持されている。本実施形態においては、変動入賞装置4は、上入口31の左側に第1可動翼片34を、右側に第2可動翼片35を備えている。これらの可動翼片34,35は、各支軸36,36の後端に図示しないクランク部材を介して、第1可動翼片開放ソレノイド37および第2可動翼片開放ソレノイド38(本発明の電気的駆動源に相当。図8参照)のプランジャを接続している。なお、各可動翼片開放ソレノイド37,38のプランジャは、スプリングにより付勢されている。
【0014】
両方の可動翼片開放ソレノイド37,38が消磁した状態では、スプリングの付勢力によりプランジャは伸びた状態になるので、可動翼片34,35は、図2に実線で示すように、閉じた状態、すなわち凹室25内に遊技球を受け入れないようにして遊技者にとって不利な状態を形成する。この不利状態から可動翼片開放ソレノイド37,38を励磁すると、プランジャがスプリングの付勢力に抗して縮む方向へ直線的に移動し、クランク部材がプランジャの直線運動を回転運動に変換して支軸36,36を回転させるので、可動翼片34,35は、上端を外側に向けて回動する。例えば、両方の可動翼片回動ソレノイド37,38を励磁すれば、両方の可動翼片34,35は、図2に点線で示すように、上端を左右外側に向けて回動して逆「ハ」字状に開く。したがって、可動翼片34,35は、遊技球を変動入賞装置4内に容易に受け入れて、上入口31や上棚板32等を通じて凹室25内の継続入賞口20や一般入賞口21,21に入賞させ易い状態、すなわち、遊技者にとって有利な状態に変換する。この有利状態から、可動翼片開放ソレノイド37,38を再び消磁すると、スプリングの付勢力により支軸36,36が戻り回転し、可動翼片34,35は上端を内側に向けて戻り回動して上記した不利状態に戻る。
【0015】
そして、この可動翼片34,35の後方に位置する取付基板16の前面には、表示装置41が配置されている。この表示装置41は、取付基板16に形成された開口16aの後方にLED等の発光体をドットマトリクス状に複数配列して、表示部(本発明における発光部材に相当)42を形成し、該表示部42の発光体を所定の組み合わせで点灯、消灯、または点滅させることにより、遊技状態を示す情報を表示したり遊技盤1の装飾演出を画像で表示(表現)したりするものである。また、この表示装置41は、左右の縁を可動翼片34,35の支軸36,36を中心とした円弧状にして、表示部42を可動翼片34,35の回動範囲と略同等の範囲まで形成している。したがって、可動翼片34,35を回動させると、該可動翼片34,35の先端は、表示装置41の縁に沿うようにして移動する。なお、本実施形態では、例えば、表示部42の前面に花びら状の開口を複数設けたマスクを取り付けて、点灯させた各発光体が花びら状の輪郭を有するようにしたが、本発明はこれに限定されない。さらに、表示部42は、複数の2色LEDで構成してもよい。これらの表示部42における表示内容の詳細については、後で詳しく説明する。
【0016】
上記した凹室25内には、変動入賞装置4内に導入した遊技球の誘導路を形成する誘導路形成機構46が設けられている。この誘導路形成機構46は、変動入賞装置4内の遊技球を誘導可能な誘導部材47,47と、変動入賞装置4内を流下する遊技球を貯留可能な2枚の球貯留羽根部材48,48とを備えている。
【0017】
さらに詳細に説明すると、この誘導路形成機構46は、カウントセンサ33の下に略三角ブロック状の上振り分け部材51を配設し、該上振り分け部材51の上頂部51aを左右に傾斜させた状態で後方へ向けて僅かに下り傾斜させ、上頂部51aの後端縁に、下縁部分を上頂部51aの後端縁と略同一高さにした中入口52を開口し、該中入口52を、上振り分け部材51の背面に設けた後球通路53を通じて、上振り分け部材51の下方に開口した排出口54と連通させている。
【0018】
上振り分け部材51の左右両脇には、本発明における誘導状態変換部材として機能する一対の誘導部材47,47が設けられている。この誘導部材47,47は、円盤状の部材、例えば、透明なプラスチック製の板材により構成されており、表面47aを正面に向けた状態、すなわち遊技者側に向けた状態で配置されており、上記表面47aに、絵柄をシール貼付や印刷、あるいは凹凸形成等により記載している。この絵柄55…は、例えば、図4の模式図に示すように、「グー」、「チョキ」、「パー」の3種類で構成され、表面47aに120度間隔で設けられている。そして、本実施形態では、「チョキ」の絵柄55は、特定絵柄に設定されており、この「チョキ」の絵柄55を記した表面47aの縁部分には、後端を中入口52の直前まで延在させた板状のガイド部56が設けられている。
【0019】
そして、誘導部材47,47は、裏面中心に回転軸を後方から軸着して回転可能に支持されており、この回転軸にステッピングモータ等の誘導部材回動モータ57の出力軸を接続する。そして、誘導部材47,47の停止位置を検出する誘導部材位置検出センサ58,58を誘導部材47,47近くに備えている(いずれも図8参照)。
【0020】
また、誘導部材47,47の前方には、装飾人形60,60がそれぞれ設けられている。装飾人形60,60は、肩部分の斜め上方に誘導部材47,47の表面47aの一部分を臨ませており、3種類の絵柄55…のうちの1つを遊技者側(前側)から視認可能としている。
【0021】
したがって、誘導部材回動モータ57を駆動して誘導部材47,47を回動すると、ガイド部56,56が移動するとともにすべての絵柄55…が回転軸を中心にして移動し、装飾人形60,60の肩付近で、3種類中1種類の絵柄55だけが可視表示されて、装飾人形60,60同士があたかもジャンケン遊技を行っているように見える。そして、誘導部材回動モータ57を停止して誘導部材47,47の回転を停止すると、停止角度(位置)に応じて絵柄55…の表示態様が異なるとともに、ガイド部56,56の停止位置が異なり、遊技球を特別入賞口である継続入賞口20に向けて誘導可能にして、継続入賞口20への入賞し易さの度合いを変化させることができる。なお、ガイド部56,56の停止位置を変化させた場合の遊技球の流れについては、変動入賞装置4内での遊技球の流れと合わせて、後で詳しく説明する。
【0022】
さらに、誘導部材47,47の下方には、下振り分け部材61が設けられている。この下振り分け部材61は、頂部を排出口54の前方下側に位置するとともに、左右に向けて緩やかに下り傾斜した構成を有している。この下振り分け部材61の頂部のやや下方からは、前方に向けて延在したV入賞路(継続入賞路)62が設けられている。このV入賞路62は、凹室25の底面63とともに前方に向けて緩やかに下り傾斜し、凹室25の底面63よりも僅かに隆起して、遊技球1個分の幅を有する直線状の通路を形成している。そして、その前端縁には継続入賞口20が上向きに開口している。
【0023】
また、上記した装飾人形60,60の前方には、門扉状の球貯留羽根部材48,48がそれぞれ設けられている。この球貯留羽根部材48,48は、本発明における遊技球貯留部材として機能するものである。この球貯留羽根部材48,48は、表面から見て左下隅(左側の球貯留羽根部材48)あるいは右下隅(右側の球貯留羽根部材48)に遊技球が通過可能な切り欠きを備えると共に、表面下部に球貯留突部66…を設けており、支軸67,67を底面63に嵌着して回動可能に支持されている。
【0024】
該支軸67,67の下端には、ピニオンギアおよびラックギア(いずれも図示せず)を介して球貯留ソレノイド68,68(図8参照)が接続されている。この球貯留ソレノイド68は、プランジャをスプリングにより突出量が短くなる方向に付勢している。
【0025】
したがって、球貯留ソレノイド68,68が消磁した状態では、球貯留羽根部材48,48は、図2及び図3に示すように、表面を前側(遊技者側)に向けて開いた状態となり、装飾人形60,60の下半分を前方から覆う。この開状態から球貯留ソレノイド68,68を励磁すると、プランジャは、スプリングの付勢力に抗して伸びる方向に直線的に移動し、ラックギアおよびピニオンギアを介して支軸67,67を回転させるとともに、球貯留羽根部材48,48の自由端をV入賞路62に向けて回動させ、図5に示すように、表面がV入賞路62の延在方向にほぼ平行になるまで、略90度回動して閉状態となる。
【0026】
この閉状態では、球貯留羽根部材48,48の表面に設けた球貯留突部66…は、互いに向き合って遊技球を貯留し得る状態になるとともに、V入賞路62上に位置する。したがって、遊技球がV入賞路62上をその上流端から前方に向かって転動すると、この遊技球は、球貯留突部66…に当接して保持される。そして、球貯留ソレノイド68,68を再び消磁すると、プランジャは、スプリングの付勢力によって戻り移動するとともに、球貯留羽根部材48,48の自由端も戻り回動して、上記した開状態に戻り、保持していた遊技球をリリース(自然流下)する。
【0027】
次に、上記した変動入賞装置4内における遊技球の流れについて、誘導部材47,47または球貯留羽根部材48,48の状態を場合分けしながら説明する。
【0028】
図3に示すように、開状態の可動翼片34,35上に遊技球が流下してくると、この遊技球は可動翼片34,35の上面の下り傾斜に沿って上棚板32まで流下する。そして、遊技球は、上棚板32上を後方に向かって転動し、上入口31を通過する。上棚板32の後縁を過ぎると左右何れかに寄せられて左カウントセンサ33aあるいは右カウントセンサ33bの何れかを通過し、上振り分け部材51の上頂部51aに落下する。この落下した遊技球は、上頂部51aの下り傾斜面に衝突し、高い確率で左右何れかの方向に振り分けられる。
【0029】
この振り分けられた遊技球は、誘導部材47,47の状態、詳しくは、誘導部材47,47のガイド部56,56の位置によって継続入賞口20への入賞し易さが異なってくる。
【0030】
まず、図3に示すように、本実施形態において特定絵柄である「チョキ」、「チョキ」の絵柄55が装飾人形60,60の肩付近から可視表示されていた場合、誘導部材47,47は、回動することによりガイド部56,56を上振り分け部材51の上頂部51aの左右各端部に配置して、両ガイド部56,56と上頂部51aとで略W状の窪みを形成し(図4参照)、該窪みと中入口52とを連通させる。したがって、上記遊技球は、左右方向への流下を阻止されるとともに、後方に転動して中入口52に流入する。中入口52に流入した遊技球は、後球通路53内を落下して排出口54から排出され、前方(遊技者側)に向けて流出する。このとき遊技球は、後球通路53内を落下することにより付勢されているので、下振り分け部材61上を通過してV入賞路62に達し、このV入賞路62上を継続入賞口20に向けて移動する。したがって、このV入賞路62上を移動した遊技球は、継続入賞口20に入賞し易い。すなわち、上記した「チョキ」、「チョキ」の絵柄55が可視表示された場合、誘導部材47,47は、遊技球が継続入賞口20に入賞し易い状態、言い換えると、高入賞率状態を形成している。
【0031】
また、図6に示すように、「グー」、「グー」の絵柄55が装飾人形60,60の肩付近から可視表示されていた場合、カウントセンサ33を通って上振り分け部材51の上頂部51aに落下した遊技球は、上頂部51aの下り傾斜面に衝突して、そのまま中入口52へ入る可能性もあるが、高い確率で左右の何れかの方向に振り分けられる。このとき、誘導部材47,47は、後方にガイド部56,56を有しない「グー」の絵柄55を可視表示しているため、上頂部51aの左右両側には、左右方向への遊技球の流下を阻止するガイドがない。したがって、遊技球は、上振り分け部材51の側部の傾斜面に沿って左右いずれかに流下する。上振り分け部材51を流下した遊技球は、誘導部材47の裏側を通過して、凹室25の底面63上に落下し、球貯留羽根部材48の切り欠きを通り、底面63上を前方(遊技者側)に向けて流下する。この場合、V入賞路62が凹室25の底面63よりも僅かに隆起しているので、流下中の遊技球がV入賞路62上に上がることは難しい。したがって、この遊技球の入賞確率は、前記高入賞率状態よりも低くなる。すなわち、上記した「グー」、「グー」の絵柄55が可視表示された場合、誘導部材47,47は、遊技球が継続入賞口20に入賞し難い状態、言い換えると、低入賞率状態を形成している。
【0032】
なお、「パー」の絵柄55が装飾人形60,60の肩付近から可視表示されていた場合については、この「グー」の絵柄55が可視表示されていた場合と同じで、低入賞率状態であるので、その説明は省略する。
【0033】
次に、図7に示すように、特定絵柄である「チョキ」の絵柄55が一方の装飾人形60の肩付近から可視表示され、「グー」(或いは「パー」)の絵柄55が他方の装飾人形60の肩付近から可視表示されていた場合、例えば、「チョキ」の絵柄55が左側の装飾人形60の肩付近から表示され、「グー」の絵柄55が右側の装飾人形60の肩付近から表示されていた場合について説明する。この場合、上棚板32上を後方に転動し、左カウントセンサ33aを通過して上振り分け部材51の上頂部51aに落下した遊技球は、上頂部51aの左側下り傾斜面に衝突し易いので、左に振り分けられる可能性が高い。一方、右カウントセンサ33bを通過して落下した遊技球は、上頂部51aの右側下り傾斜面に衝突し易いので、右に振り分けられる可能性が高い。
【0034】
そして、左に振り分けられた場合には、「チョキ」の絵柄55の後方に設けたガイド部56,56により左方向への流下を阻止され、遊技球は、上頂部51aとガイド部56,56とにより誘導されて後方に移動し、中入口52に高い確率で流入する。中入口52に流入した遊技球は、上記したように高い確率で継続入賞口20に入賞する。一方、右に振り分けられた遊技球は、高い確率で上振り分け部材51の右側部の傾斜面に沿って右方向へ流下し、凹室25の底面63を前方に移動する。そして、この遊技球は、高い確率で一般入賞口21,21に入賞するので、継続入賞口20への入賞確率は低い。
【0035】
したがって、上記のように、左右いずれかの誘導部材47に「チョキ」の絵柄55が可視表示されると、遊技球は、前記高入賞率よりも低く、低入賞率よりも高い確率で継続入賞口20に入賞する。すなわち、「チョキ」の絵柄55が1つだけ可視表示された場合、誘導部材47,47は、前記高入賞率よりも入賞し難く、低入賞率よりも入賞し易い状態、言い換えると、中入賞率状態を形成している。
【0036】
このように、本実施形態においては、変動入賞装置4内に受け入れた遊技球を継続入賞口20へ容易に入賞するように誘導するガイド部56,56を誘導部材47,47に設けるとともに、誘導部材47,47を回動(変動)可能に設けており、継続入賞口20への入賞のし易さの度合い、所謂V入賞率が誘導部材47,47の回動(状態変換)によって、高い確率、低い確率、または高い確率と低い確率との間の確率に変化する。
【0037】
なお、本実施形態では、ガイド部56,56の位置に記した特定絵柄としての「チョキ」,「チョキ」の絵柄55が装飾人形60,60の肩付近から可視表示されていた場合に、継続入賞口20への遊技球の入賞し易さを高めた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。要するに、絵柄55…の表示態様と遊技球の継続入賞口20への入賞し易さの度合いとが互いに対応しており、絵柄55…の表示態様に基づいて入賞し易さの度合いが、遊技者により判断できればよい。
【0038】
次に、球貯留羽根部材48,48の変換状態が異なった場合の遊技球の流れを説明する。図5に示すように、球貯留羽根部材48,48が閉じた状態では、球貯留羽根部材48,48の球貯留突部66…は、互いに向き合った状態でV入賞路62上に位置する。この状態で、排出口54から排出された遊技球は、高い確率で球貯留突部66…に当接して球貯留羽根部材48,48により保持される(貯留される)。そして、球貯留羽根部材48,48が遊技球を保持した状態では、排出口54から排出された後続の遊技球は、保持された遊技球に衝突し、下振り分け部材61の下り傾斜面に沿って左右に振り分けられる。この振り分けられた遊技球は、凹室25の底面63上を前方に向けて流下し、高い確率で一般入賞口21,21に入賞する。一方、保持された遊技球は、球貯留羽根部材48,48が開くことにより、その保持が解かれる。この保持が解かれた遊技球は、V入賞路62上に位置しているので、図3に示すように、自重により前方に向けて転動し、非常に高い確率で継続入賞口20に入賞する。すなわち、この一連の開閉動作を行うことにより、球貯留羽根部材48,48は、遊技球が継続入賞口20へ入賞し易い状態、言い換えると、高貯留入賞率状態を形成する。
【0039】
また、球貯留羽根部材48,48が開いたままの状態では、遊技球は、貯留されることなくV入賞路62あるいは底面63を転動するので、遊技球の入賞率が更に高くなることはない。したがって、球貯留羽根部材48,48が開状態のとき、遊技球は、上記した高貯留入賞率よりも遊技球を継続入賞口20へ入賞する確率が低い。すなわち、開状態のとき、球貯留羽根部材48,48は、遊技球が継続入賞口20へ入賞し難い状態、言い換えると、低貯留入賞率状態を形成する。
【0040】
次に、パチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置とその制御内容について説明する。図8は、パチンコ遊技機に備えられる制御装置の構成図で、主として、遊技制御装置を中心とする制御系統部分をブロック構成図として示したものである。なお、本実施形態における遊技制御装置および装飾制御装置が本発明における制御手段に相当する。
【0041】
遊技制御装置71は、遊技を統括的に制御する主制御装置として機能し、図示するように、遊技制御を司るCPU、遊技制御のためのプログラム等を記憶しているROM、および遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAM、インターフェース等から構成される。
【0042】
遊技制御装置71は、各種検出装置(第1始動口センサ12、第2始動口センサ13、第3始動口センサ14、誘導部材位置検出センサ58、カウントセンサ33、継続入賞口センサ22、一般入賞口センサ23,23)からの検出信号を受けて、大当たり遊技等、種々の処理を行う。そして、各種制御装置(排出制御装置(図示せず)、装飾制御装置72、音制御装置73)の他、誘導部材回動モータ57、球貯留ソレノイド68、可動翼片開放ソレノイド37,38等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
【0043】
排出制御装置は、遊技制御装置71からの賞球指令信号または図示しないカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
【0044】
装飾制御装置72は、CPU、ROM、RAM、インターフェース等から構成され、遊技制御装置71からの装飾制御指令信号(制御データ)に基づいて、ランプ・LED10等の装飾発光装置を制御するとともに、表示装置41の表示制御を行う。
【0045】
音制御装置73は、スピーカ74からの効果音出力を制御する。
【0046】
なお、遊技制御装置71から、各種従属制御装置としての排出制御装置、装飾制御装置72、および音制御装置73への通信は、遊技制御装置71からそれら従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置71に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。また、本実施形態では、パチンコ遊技機に備えられる制御装置を、主制御装置である遊技制御装置71と各種従属制御装置とに分割したが、1つの制御装置により全ての制御を行うようにしてもよい。
【0047】
次に、上記した構成を有する本実施形態の動作について、特に、上記した各始動口5,6,7に遊技球が入賞した際の動作について説明する。
【0048】
発射装置(図示せず)により発射された遊技球は、区画部材2に沿って案内されて遊技領域3の上部に達した後、障害釘や風車9により方向を変えながら遊技領域3内を流下する。この遊技球が一般入賞具8…、第1始動口5、第2始動口6および第3始動口7に入賞した場合には所定の賞球が得られ、何れにも入賞しなかった場合には、該遊技球はアウト口11から回収される。
【0049】
そして、遊技球が上記した各始動口5,6,7へ入賞した場合には、遊技制御装置71は、可動翼片開放ソレノイド37,38を励磁して閉状態の可動翼片34,35を開状態に変更(変換)する補助遊技を行う。この補助遊技の内容は、入賞した始動口によって、開動作を行う可動翼片34,35、誘導路形成機構46の誘導部材47,47および球貯留羽根部材48,48の変換状態等が異なる(図9参照)。以下、この補助遊技の内容を、各始動口5,6,7への入賞別に場合分けして説明する。なお、本実施形態では、遊技制御装置71は、第1始動口5に入賞すると、誘導部材47,47を低入賞率状態にするとともに、変動入賞装置4の左寄りに位置する第1可動翼片34が開状態となる始動入賞時動作の制御を行い、第2始動口6に入賞すると、誘導部材47,47を中入賞率状態にするとともに、変動入賞装置4の寄りに位置する第2可動翼片35が開状態となる始動入賞時動作の制御を行い、第3始動口7に入賞すると、誘導部材47,47を高入賞率状態にするとともに、左右両方の可動翼片34,35が開状態となる始動入賞時動作の制御を行うように予め設定されている。上記のように、遊技制御装置71は、本発明における可動部材選択手段として機能して、各始動口5,6,7に対応した可動翼片(可動部材)を選択して始動入賞時動作の制御を行う。また、この遊技制御装置71は、本発明における入賞難易度変更制御手段としても機能して、誘導部材47,47による継続入賞口20への入賞率(入賞難易度)を変更する制御を行う。そして、後述する大当たり遊技中の球貯留羽根部材48,48の状態も、上記入賞した始動口によって変化するが、この状態の場合分けによる説明については、大当たり遊技とともに説明する。
【0050】
まず、遊技球が遊技盤1の左寄りに位置する第1始動口5に入賞した場合について説明する。遊技球が第1始動口5に入賞すると、第1始動口センサ12は、入賞した遊技球を検出して、検出信号を遊技制御装置71へ送信する。すると、遊技制御装置71は、誘導部材47,47を上記した低入賞率状態に変換する条件が成立したと判断し、誘導部材回動モータ57を駆動して誘導部材47,47を回動して、「グー」、「グー」の絵柄55が可視表示される位置で停止する。
【0051】
また、装飾制御装置72は、遊技制御装置71からの制御信号を受信して、開動作予定の第1可動翼片34を指し示す可動翼片報知情報を表示装置41における表示部42の発光態様により表示する制御を行う。装飾制御装置72は、この可動翼片報知情報を、図10(a)に示すように、開動作予定の可動翼片34を指示する矢印とし、該矢印が表示装置41上に表示されるように、表示部42に設けられた発光体を複数組み合わせて点灯する。
【0052】
なお、この可動翼片報知情報の表示開始のタイミングは、遊技制御装置71が第1始動口5への入賞を認識したときとほぼ同時、換言すると、第1始動口センサ12が遊技制御装置71へ入賞検出信号を送信したときとほぼ同時であることが好ましい。これは、第1始動口5に遊技球が入賞した旨と指示した可動翼片34がこの後開動作する旨を直ちに遊技者に知らせるためである。また、この可動翼片報知情報を表示することで、第1始動口5に入賞してから即座に可動翼片が開動作しなくても、遊技制御装置71の故障ではないこと遊技者に知らせることができる。
【0053】
一方、可動翼片報知情報の表示終了のタイミングは、第1可動翼片34の開動作開始時、すなわち、第1可動翼片開放ソレノイド37の駆動信号受信時でもよいし、第1可動翼片34が十分に開いたときでもよいし、あるいは、第1可動翼片34が開いた後で再び閉じたときでもよい。要は、装飾制御装置72は、第1可動翼片34が開閉動作を終了するまでに可動翼片報知情報の表示を終了すればよい。
【0054】
また、上記した可動翼片報知情報の表示開始および終了のタイミングは、第1始動口5への入賞に伴う表示に限らず、後述する第2始動口6あるいは第3始動口7への入賞に伴う表示においても適用することが好ましい。
【0055】
可動翼片報知情報を表示部42に表示し、誘導部材47,47を低入賞率状態に変換したならば、遊技制御装置71は、第1可動翼片開放ソレノイド37を励磁して第1可動翼片34(左側の可動翼片)を所定時間(例えば0.3秒間)だけ1回開く制御を行って補助遊技を行わせる。
【0056】
次に、遊技球が遊技盤1の右寄りに位置する第2始動口6に入賞した場合、第2始動口6へ入賞後、第2始動口センサ13は入賞した遊技球を検出して、検出信号を遊技制御装置71へ送信する。すると、遊技制御装置71は、誘導部材47,47を上記中入賞率状態に変換する条件が成立したと判断し、誘導部材回動モータ57を駆動して誘導部材47,47を回動し、例えば、「チョキ」、「グー」の絵柄55が可視表示される位置で停止する。そして、装飾制御装置72は、遊技制御装置71からの制御信号を受信して、表示装置41に、図10(b)に示すように、右側の第2可動翼片35が開動作予定である旨を示す可動翼片報知情報(右向きの矢印)を表示する制御を行う。可動翼片報知情報を表示部42に表示し、誘導部材47,47を中入賞率状態に変換した後、遊技制御装置71は、第2可動翼片開放ソレノイド38を励磁して第2可動翼片35(右側の可動翼片)を所定時間(例えば0.3秒間)だけ1回開く制御を行って補助遊技を行わせる。
【0057】
遊技球が第3始動口7に入賞した場合は、第3始動口センサ14は、入賞した遊技球を検出して、検出信号を遊技制御装置71へ送信する。すると、遊技制御装置71は、誘導部材47,47を上記高入賞率状態に変換する条件が成立したと判断し、誘導部材回動モータ57を駆動して誘導部材47,47を回動し、「チョキ」、「チョキ」の絵柄55が可視表示される位置で停止する。そして、装飾制御装置72は、遊技制御装置71からの制御信号を受信して、表示装置41に、図10(c)に示すように、開動作予定である第1可動翼片34および第2可動翼片35を指示する可動翼片報知情報(両方向きの矢印)を表示する制御を行う。可動翼片報知情報を表示部42に表示し、誘導部材47,47を高入賞率状態に変換した後、遊技制御装置71は、第1可動翼片開放ソレノイド37と第2可動翼片開放ソレノイド38とを同時に励磁して、両可動翼片34,35を所定時間(例えば0.3秒間)だけ1回開く制御を行って補助遊技を行わせる。
【0058】
上記のように、遊技盤1に備えられた始動口は、始動入賞時動作において一方の可動翼片を状態変更可能な第1始動口5と、始動入賞時動作において他方の可動部材を状態変更可能な第2始動口6とを含むので、始動口への遊技球の入賞に基づいて、動作する可動翼片の組み合わせを異ならせて、遊技の興趣の向上を図ることができる。
【0059】
また、上記した第1始動口5および第2始動口6に加えて、始動入賞時動作において両方の可動部材を状態変更可能な第3始動口を含むので、入賞する始動口によって開動作する可動翼片が異なるように設定できるばかりでなく、可動翼片を両開きにする始動口があることによって、補助遊技のバリエーションが増え、新鮮味が付与される。
【0060】
また、遊技制御装置71は、遊技球が始動口5,6,7のいずれかに入賞してから、該入賞に対応する可動翼片を開状態にするまでの間に、該可動翼片を開状態とすることを報知する可動翼片報知情報を表示部42の発光態様により表示する制御を行うので、遊技者は可動翼片34,35が開状態になる前にどの可動翼片が開くのかを確認することができる。したがって、遊技者は該可動翼片を狙って遊技球を発射するように打球を調整するようになり、遊技に対して遊技者の技術介入の度合いを増加させることができる。
【0061】
上記したそれぞれの補助遊技状態によって可動翼片が開いている間に、遊技球が変動入賞装置4内に導入されて継続入賞口20に入賞すると、所謂大当たりとなり、継続入賞口センサ22が遊技球の入賞を検出して、該検出信号を遊技制御装置71に送信する。遊技制御装置71は、この検出信号に基づいて大当たり動作(特別遊技の動作)を行わせるとともに、装飾制御装置72に制御データを送信する。すると、装飾制御装置72は、表示装置41に、例えば大当たりを意味する「V」の文字や、所定の規定に基づいて大当たり時に決定する継続可能ラウンド数(ラウンド更新回数の上限値)を遊技状態情報として表示し、引き続き、「1R」の文字を表示して、大当たり遊技の第1ラウンドの開始を遊技者に知らせる。
【0062】
この大当たり動作において、遊技制御装置71は、両可動翼片開放ソレノイド37,38の励磁、消磁を同時に繰り返し行い、規定に基づいて両可動翼片34,35を開閉させて遊技者にとって不利な閉状態と有利な開状態とを交互に変換する。本実施形態では、遊技制御装置71は、閉状態にある可動翼片34,35を所定時間(例えば、0.85秒間)だけ開状態に所定回数(例えば、最大18回)まで変換する変換動作を行う。このとき、遊技制御装置71は、開状態への変換回数をカウントするとともに、カウントセンサ33からの検出信号に基づいて導入した遊技球の数をカウントする。また、遊技球のカウント数を表示装置41に表示する。
【0063】
そして、上記した可動翼片34,35の変換動作が所定回数を満了するか、この変換動作の繰り返し中に、所定個(例えば、9個)の遊技球を変動入賞装置4に導入するかの何れか早い方の条件成立までの間、すなわちV有効時間内に、遊技球が継続入賞口20に入賞しなかった場合は、遊技制御装置71は、第1ラウンドが終了するとともに、大当たり遊技も終了して通常遊技に復帰する。しかしながら、このラウンド中にし、継続入賞口センサ22からの検出信号が出力されたならば、遊技制御装置71は、ラウンド更新をし、次回のラウンド(第2ラウンド)に移行する。
【0064】
また、上記大当たり遊技中、遊技制御装置71は、どの始動口の入賞による補助遊技で大当たりしたかによって、球貯留羽根部材48,48の状態を変化させる。以下、入賞した始動口による場合分けをして球貯留羽根部材48,48の状態変化を説明する。
【0065】
第1始動口5への入賞により開始した補助遊技において大当たりした場合、遊技制御装置71は、球貯留羽根部材48,48を閉じて球貯留突部66…同士を互いに向き合わせ、V入賞路62上を前方に転動する遊技球を保持(貯留)可能とする。
【0066】
両可動翼片34,35の開状態にて変動入賞装置4に導入された遊技球は、誘導部材47,47の状態が低入賞率状態であるために低い確率ではあるが、V入賞路62に転動し得る。遊技球がV入賞路62上を前方に転動すると、この遊技球は、球貯留羽根部材48,48によって保持(貯留)される。
【0067】
そして、可動翼片34,35の開状態が所定回数(例えば、最大回数である18回)繰り返して形成されたか、或いは、所定個(例えば、9個)の遊技球を変動入賞装置4に導入したかの何れか早い方の条件成立により、遊技制御装置71は、閉状態の球貯留羽根部材48,48を開状態に変換して遊技球の保持を解く。すなわち、遊技制御装置71は、球貯留羽根部材48,48を高貯留入賞率状態に変換する。保持から解放された遊技球は、自重によりV入賞路62上を前方に向けて転動し、非常に高い確率で継続入賞口20に入賞する。
【0068】
このようにして、遊技制御装置71は、第1始動口5への入賞により補助遊技において遊技球が継続入賞口20に入賞し難い状態としたとき、大当たり遊技においてはラウンド更新し易い状態、言い換えると、特別遊技である大当たり遊技の継続率が高い状態になるように制御を行っている。
【0069】
また、第3始動口7への入賞により開始した補助遊技において大当たりした場合、遊技制御装置71は、球貯留羽根部材48,48を開状態にして、低貯留入賞率状態に変換する。そして、大当たり遊技中に可動翼片34,35によって変動入賞装置4に導入された遊技球は、誘導部材47,47の状態が高入賞率状態であるために高い確率でV入賞路62に転動し得るが、この遊技球は、球貯留羽根部材48,48によって保持されない。したがって、継続入賞口20への入賞率は、前記した第1始動口5入賞による大当たり遊技の場合と比べて低い。
【0070】
このようにして、遊技制御装置71は、第3始動口7への入賞により補助遊技において遊技球が継続入賞口20に入賞し易い状態としたとき、大当たり遊技においては、第1始動口5入賞時の制御状態よりもラウンド更新し難い状態、言い換えると、特別遊技である大当たり遊技の継続率が第1始動口5への入賞時の制御状態よりも低い状態になるように制御を行っている。
【0071】
そして、第2始動口6への入賞により開始した補助遊技において大当たりした場合、遊技制御装置71は、球貯留羽根部材48,48を低貯留入賞率状態よりも入賞し易く、高貯留入賞率状態よりも入賞し難い状態、言い換えると、中貯留入賞率状態になるように制御する。具体的には、例えば、遊技制御装置71は、大当たり遊技を開始してから所定の時間だけ球貯留羽根部材48,48を開状態(低貯留入賞率状態)にし、その後は閉状態にしてから開状態(高貯留入賞率状態)にするように制御を行うことで中貯留入賞率状態を実現してもよい。
【0072】
上記したように、前記変動入賞装置4は、状態変換により遊技球を一時貯留可能な球貯留羽根部材48,48を設け、遊技制御装置71は、入賞する始動口によって球貯留羽根部材48,48の状態を継続入賞口20へ入賞し易い状態に変換する制御を行うので、遊技者は、遊技球を始動口に入賞させることで、変動入賞装置4内の状態をより多くの賞球が獲得可能な状態に自ら設定しながら遊技を行うことができる。
【0073】
加えて、遊技制御装置71は、前記した各始動口5,6,7に遊技球が入賞すると誘導部材47,47および球貯留羽根部材48,48を状態変換し、入賞する始動口によって誘導部材47,47または球貯留羽根部材48,48のいずれか一方の状態を継続入賞口20へ入賞し易い状態にするとともに、他方の状態を継続入賞口20へ入賞し難い状態にするように制御を行うようにしたので、変動入賞装置4内における継続入賞口20への入賞し易さが入賞した始動口によって極端に異なることを防ぐことができる。したがって、遊技者にある特定の始動口への入賞のみを狙わせて単調な遊技をさせることなく、興趣の高い遊技を行わせることができる。
【0074】
なお、上記実施形態においては、制御手段の1つである装飾制御装置72は、開状態予定の可動翼片を指示する可動翼片報知情報を矢印にして表示装置41の表示部42に表現するような制御を行ったが、本発明はこれに限らない。例えば、装飾制御装置72は、図11に示すように、開動作予定の可動翼片が位置する側の表示部42を部分的にランダムに点灯して、開動作予定であることを遊技者に予告してもよい。なお、図11においては、表示部42の各発光体が桜の花びら状の輪郭をなして点灯するとともに、複数の発光体を上から下へ次々と点滅させることで、桜の花びらが散っているかのような演出を行っている。
【0075】
また、上記実施形態では、装飾制御装置72は、予め表示部42全体を消灯させておき、可動翼片報知情報を表現する表示部42のみを点灯するようにしたが、本発明はこれに限らず、表示部42全体を予め点灯させて、可動翼片報知情報を表示する箇所のみを消灯するようにしてもよいし、あるいは、予め点灯させた表示部42の色と異なる色を発色させることで可動翼片報知情報を表示してもよい。要は、可動翼片報知情報を表示する表示部42が、他の表示部42と異なる表示状態であればよい。
【0076】
さらに、上記した実施形態においては、図2に示すように、可動翼片34,35の長さを同じ長さにして、各可動翼片34,35の開状態における遊技球の導入し易さ、すなわち各可動翼片34,35の遊技球の拾い易さを同じにしたが、これに限らず、左右の可動翼片の長さを異ならせて、遊技球の導入し易さが開状態となる可動翼片によって異なるようにしてもよい。
【0077】
なお、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果を奏する。
すなわち、変動入賞装置は、遊技球が流下する通路の特別入賞口よりも上流側に設けられ、可動部材の変換により導入された遊技球を特別入賞口に向けて誘導可能な状態へ変換される誘導状態変換部材と、該誘導状態変換部材の前方に設けられ、特別遊技状態において当該変動入賞装置の内部を流下する遊技球を貯留可能な状態に変換する遊技球貯留部材とを備え、制御手段は、遊技球が入賞した始動口に対応させて、始動入賞時動作において可動部材のいずれか一方もしくは両方を開状態に変換することを選択する可動部材選択手段と、誘導状態変換部材および遊技球貯留部材による特別入賞口への入賞難易度を変更する入賞難易度変更制御手段とを含み、入賞難易度変更制御手段は、遊技球が入賞した始動口に対応させて、始動入賞時動作および特別遊技状態における誘導状態変換部材の特別入賞口への遊技球の誘導状態を変換し、特別遊技状態が発生した場合、いずれの始動口への入賞による始動入賞時動作で特別遊技状態が発生したかにより、遊技球貯留部材の貯留状態を変換するようにしたので、始動口への遊技球の入賞に基づいて、動作する可動部材の組み合わせを異ならせたり、あるいは変動入賞装置内の状態をより多くの賞球が獲得可能な状態に自ら設定したりしながら、遊技を行うことができる。したがって、遊技の興趣の向上を図ることができる。
【0079】
また、入賞難易度変更手段は、誘導状態変換部材または遊技球貯留部材のいずれか一方の状態を、特別入賞口へ遊技球が入賞し易い状態に変換した場合は、他方の状態を特別入賞口へ遊技球が入賞し難い状態に変換するようにしたので、変動入賞装置内における特別入賞口への入賞し易さが入賞した始動口によって極端に異なることを防ぐことができる。したがって、遊技者にある特定の始動口への入賞のみを狙わせて単調な遊技をさせることなく、興趣の高い遊技を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】
変動入賞装置の正面図である。
【図3】
一部を切り欠いて示した変動入賞装置の斜視図である。
【図4】
誘導部材を説明する模式図である。
【図5】
球貯留羽根部材が閉じた状態の変動入賞装置の斜視図である。
【図6】
「グー」、「グー」の絵柄が可視表示され、継続入賞口に入賞し難い状態の変動入賞装置の斜視図である。
【図7】
「チョキ」、「グー」の絵柄が可視表示された状態の変動入賞装置の斜視図である。
【図8】
制御系の構成図で、主に、遊技制御装置と装飾制御装置の説明に供するブロック構成図である。
【図9】
各始動口の入賞に対応した開動作予定の可動翼片、絵柄表示、継続入賞口への入賞率を示した図である。
【図10】
表示装置に可動翼片報知情報を表示した状態図であり、(a)は第1可動翼片の開動作を報知した図、(b)は第2可動翼片の開動作を報知した図、(c)は第1可動翼片および第2可動翼片の開動作を報知した図である。
【図11】
表示装置に表示した可動翼片報知情報の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
2 区画部材
3 遊技領域
4 変動入賞装置
5 第1始動口
6 第2始動口
7 第3始動口
8 一般入賞具
9 風車
10 ランプ・LED
11 アウト口
12 第1始動口センサ
13 第2始動口センサ
14 第3始動口センサ
16 取付基板
17 開口部
18 球侵入防止壁
19 庇部
20 継続入賞口
21 一般入賞口
22 継続入賞口センサ
23 一般入賞口センサ
24 ケース
25 凹室
31 上入口
32 上棚板
33 カウントセンサ
33a 左カウントセンサ
33b 右カウントセンサ
34 第1可動翼片
35 第2可動翼片
36 支軸
37 第1可動翼片開放ソレノイド
38 第2可動翼片開放ソレノイド
41 表示装置
42 表示部
46 誘導路形成機構
47 誘導部材
47a 表面
48 球貯留羽根部材
51 上振り分け部材
51a 上頂部
52 中入口
53 後球通路
54 排出口
55 絵柄
56 ガイド部
57 誘導部材回動モータ
58 誘導部材位置検出センサ
60 装飾人形
61 下振り分け部材
62 V入賞路
63 底面
66 球貯留突部
67 支軸
68 球貯留ソレノイド
71 遊技制御装置
72 装飾制御装置
73 音制御装置
74 スピーカ
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