JP2003325181A - シュードモナス・アエルギノーザ菌の検出用プローブおよびそれを用いた方法 - Google Patents
シュードモナス・アエルギノーザ菌の検出用プローブおよびそれを用いた方法Info
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Abstract
ルギノーザ菌の存在を特異的かつ迅速に検出する手段を
提供する。 【解決手段】 シュードモナス・アエルギノーザ菌が保
有するDNAの切断片、特に、平均塩基長が350〜600の
切断片を含み、かつ同菌が保有するDNAに対して特異
的な交差反応性を示す検出用プローブの提供、および該
検出用プローブを用いたシュードモナス・アエルギノー
ザ菌検出方法、ならびに測定キットを提供する。
Description
ードモナス・アエルギノーザ(Pseudomonas aeruginos
a)菌の検出技術の改良に関し、詳細には、シュードモ
ナス・アエルギノーザ菌の検出のための新規のプロー
ブ、これらプローブを利用したシュードモナス・アエル
ギノーザ菌の検出方法、およびこれら方法の関連技術に
関する。
ードモナス・アエルギノーザ菌とは、「緑膿菌」とも称
される細菌であり、主に、自然界の水系、土壌、動植物
の生体内などに生息するグラム陰性桿菌である。
般的には、健常者に対しては病原性を示さないが、熱傷
を原因とする菌血症や、カテーテル留置患者における尿
路感染症、それに、人工呼吸器を装着した患者など、局
所的感染防御能または全身的感染防御能が低下している
患者に対してその病原性をよく発揮する。 また、この
細菌は、院内感染肺炎の原因菌であるとともに、日和見
感染症の代表的な起因菌である。
は、臨床的には、敗血症や心内膜炎といった全身性感染
症や、肺炎、脳髄膜炎、慢性膀胱炎などの局所感染症の
起因菌でもある。 特に、悪性腫瘍、白血病、膠原病な
どでの原疾患およびそれらに対する治療のために生体の
感染防衛機構が低下している状態の患者が、この細菌に
感染すると、敗血症へ進展する。 この状態がさらに進
行すると、ショックや、汎発性血管内凝固症候群(DI
C)、成人呼吸促進症候群(ARDS)などを合併し、多臓器障
害となり、死に至る場合がよくある。 特に、シュード
モナス・アエルギノーザ菌を原因とする敗血症にあって
は、実に、53.6%もの患者が除菌されずに死亡するに至
っている。 そして、この細菌による感染症の場合、起
因菌が判明する以前の経験的治療が無効である場合も多
く、初期治療の失敗が、予後不良の原因であるともされ
ている。
にあっては、通常、ヒツジやウマなどの脱線維血液を5
%添加した血液寒天平板培地に検体を直接塗抹してこれ
を培養し、次いで、培地上に発育したコロニー周囲の溶
血環の性状を観察する手法が採られている。 しかしな
がら、実際のところ、起因菌の確定は容易に実施しえな
いのが通常である。 これはすなわち、コロニーの形状
は培養条件により大きく異なり、その菌種の特定が困難
な場合が多いことによる。 また、菌の培養に長時間を
有する上に、薬剤感受性成績の結果を得るまでには、さ
らに3〜4日の培養が必要であることも、迅速な診断を
難しくしている。 加えて、感染症を疑われた時点で大
量に抗生物質を投与されている場合には、たとえ検体中
に菌が含まれていても、細菌の増菌・増殖が抑えられて
いる場合があり、実際のところ、これらの検体から菌を
培養できる可能性は極めて低いものとなっている。
した方法として、血液試料中の白血球成分が集中してな
るバフィーコート(Buffy coat)の塗抹染色標本を作製
して、これを検鏡する方法がある。 一般に、バフィー
コート標本で菌が検出される頻度は、成人菌血症では耳
朶血の頻度と同様に30%程度にとどまるが、新生児の場
合、10例中7例(70%)で菌を検出している報告もあ
る。 このように、塗抹標本を検鏡することによって得
られる末梢血での菌の有無に関する情報は、治療におけ
る大きな指針となっている。
製の前処理操作として、少なくとも検体からの菌の選択
的分離に1〜2日、増菌に1日、固定操作に1日以上、
合計で3〜4日の時間を要している。 現実には、菌が
発育するまで培養を続けることになるので、前処理操作
に一週問以上要する場合が多く、さらに、菌の培養時に
疾患の原因菌以外の菌が混入しても区別できない場合も
ある。 そして、重要なことに、このような事情から、
培養すべき検体中の多くの菌は食細胞に取り込まれて、
投与された抗生物質の作用で死滅または静止の状態にあ
るため、培養条件下でも増殖できる菌の数は少なく、臨
床検体を用いた培養による実際の菌の検出率は10%前後
と非常に低い数値になる。 換言すれば、臨床的にシュ
ードモナス・アエルギノーザ菌による感染症の可能性が
疑われた患者の血液を、さらに一昼夜以上培養して検査
しても、結局のところ、その90%は菌の存在すら判明し
ていないのが現状である。
生物質の選択が要求されているにもかかわらず、臨床的
にシュードモナス・アエルギノーザ菌による感染症の可
能性が疑われた投階で、検出結果が出るのを待たずに治
療に踏み込んでいるのが、大方の臨床現場での実情であ
る。 すなわち、起因菌不明のまま、最も広範囲な種類
の菌に対して有効な抗生物質を投与し、1〜2日間様子
を見て、効果が現れないと別の抗生物質に切換えるとい
う試行錯誤的な方法に頼っているのである。
して、(i)ラテックス凝集法、(ii)共同凝集法、(iii)酵
素免疫測定法、(iv)金粒子測定法、(v)リボソーム免疫
測定法などの手法を用いて、シュードモナス・アエルギ
ノーザ菌を検出する迅速診断法が開発されている。 し
かし、これら免疫学的検査法は、測定結果が培養法によ
る結果と一致せず、偽陽性や偽陰性を示す場合がよくあ
ることや、手技が煩雑であるなどの問題点が残されてい
る。
ーザ菌が関与する感染症にあっては、迅速・確実な診断
が求められているにもかかわらず、従来の診断方法で
は、十分対応できていなかったのが実情である。
願人は、貪食細胞に貪食された外来微生物の検出および
/または同定のための方法を発明した(特公平7−40
号)。すなわち、この方法によれば、貪食細胞中に存在
する外来微生物由来の遺伝子は、これら遺伝子に対して
特異的にハイブリダイゼーション可能なプローブを用い
たin situハイブリダイゼーションによって検出され
る。 具体的には、この方法は、生体由来の臨床検体よ
り取得した食細胞を固定し、これら食細胞に対して細胞
膜の透過性を亢進させるための処理を施し、食細胞内に
取り込まれた感染症原因菌のDNAを露出し、ストリンジ
ェントな条件下で感染症原因菌のDNAにハイブリダイゼ
ーション可能な検出用DNAプローブを用いたin situハイ
ブリダイゼーションを行い、および、ハイブリダイズシ
グナルの出現の有無によって感染症原因菌を検出および
/または同定する、との一連の工程を含む。
に従って検査したところ、血液培養法と比較して約4倍
の感度で菌を検出し、さらに24時間以内に判定を終える
ことができたことから、この方法は感染症分野において
脚光を浴びている。
ルギノーザ菌が保有するDNAと特異的に反応するプロー
ブも発明している(特許第2965544号)。 それらプロ
ーブは、シュードモナス・アエルギノーザ菌の存在を的
確に検出し、なおかつ検出精度も高い。 そのため、患
者に投与する抗生物質を選択する上での、貴重な判断材
料を提供する可能性が注目されている。
・アエルギノーザ菌の検出感度および/またはシュード
モナス・アエルギノーザ菌に対する特異性がさらに改善
された新規プローブ、特に、ハイブリダイゼーション用
プローブの提供に加え、これらプローブを利用すること
で、従前の検出方法よりも検出効率ならびに検出感度に
優れた検出方法や検出手段の実現をも、その目的として
いる。
識されていた上掲の不都合に鑑みて発明されたものであ
って、その要旨とするところは、シュードモナス・アエ
ルギノーザ菌に対して特異的な交差反応を示し、かつ
(a) 配列番号:3乃至6のいずれかに記載の塩基配列;
(b) 塩基配列(a)と70%以上の相同性を有する塩基配
列;または、(c) 塩基配列(a)および/または(b)に対し
て相補的な塩基配列を含む、シュードモナス・アエルギ
ノーザ菌の検出用プローブにある。
ローブを用いたシュードモナス・アエルギノーザ菌の検
出方法も提供される。 この検出方法は、(a) 臨床検体
より取得した生体由来の食細胞を支持体上に固定し、
(b) 固定した食細胞の細胞膜の透過性を亢進する化学処
理を行い、(c) 食細胞に含まれる感染症原因菌の染色体
DNAを得、(d) ストリンジェントな条件下で、得られ
た染色体DNAと本発明の検出用プローブとの間でin s
ituハイブリダイゼーションを行い、および(e)ハイブリ
ダイゼーションシグナルを検出する工程を含む。
症原因菌の検出方法が提供される。
体DNAを得、(2) 本発明の検出用プローブを構成する
塩基配列の少なくとも一部からなるプライマーを調製
し、(3)得られた染色体DNAと当該プライマーとの共
存系にてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、およ
び(4) 増幅されたDNAを検出する工程を含む。
ば、食細胞に貪食された外来微生物の遺伝子を観察する
方法が提供される。 この観察方法は、(i) 臨床検体よ
り取得した生体由来の食細胞を支持体上に固定し、(ii)
固定した食細胞の細胞膜の透過性を亢進する化学処理
を行い、(iii) 食細胞に含まれる感染症原因菌の染色体
DNAを得、(iv) ストリンジェントな条件下で、得ら
れた染色体DNAと本発明の検出用プローブとのin sit
uハイブリダイゼーションを行い、(v) ハイブリダイゼ
ーションシグナルを検出し、(vi) 工程(i)〜(v)を繰り
返して実施し、および(vii) ハイブリダイゼーションシ
グナルの経時的変化をモニターする工程を含む。
ば、本発明の検出用プローブ、食細胞含有検体調製器
具、支持担体、細胞膜用化学処理剤、DNA露出処理
剤、ハイブリダイゼーション用具およびハイブリダイゼ
ーションシグナル検出器具を含むシュードモナス・アエ
ルギノーザ菌の検出キットが提供される。
ば、チップ基板および当該基板の表面にその一端が固定
されてなる本発明の検出用プローブまたはその断片とを
具備したDNAチップが提供される。
る。
来の食細胞が含まれる臨床検体を総称するものであり、
例えば、血液、組織液、リンパ液、脳脊髄液、膿、粘
液、鼻水、痰などの体液が挙げられる。 また、糖尿
病、腎障害、肝障害などの病態によっては、尿、腹水、
透析排液などの他に、鼻腔、気管支、皮膚、各種臓器、
骨などを洗浄した後の洗浄液にも生体由来の食細胞が含
有されるため、これらも臨床検体の範疇に包含される。
加えて、皮膚、肺、腎、粘膜などの組織も本発明の臨
床検体として用いることができる。 これはすなわち、
食細胞の一つであるマクロファージには、単球、肺胞マ
クロファージ、腹腔マクロファージ、固定マクロファー
ジ、遊離マクロファージ、ハンゼマンマクロファージ、
炎症性マクロファージ、肝クッパー細胞、脳ミクログリ
ア細胞などの様々な形態に変化するため、血液のみなら
ず、これらを含有する組織までもが本発明の臨床検体と
して用いることができることによる。 例えば、腎炎が
疑われる患者から、腎生検に従って腎組織を採取し、ト
リプシン等の酵素を用いることによって細胞を剥離して
この組織内に存在する食細胞を取得し、得られた食細胞
を用いることで、腎炎の原因微生物を検出および同定す
ることができる。
は、外来微生物を含めた異物を自身の細胞内に取り込む
ことのできる細胞を指すものであって、例えば、マクロ
ファージ、単球、好中球、好酸球などが挙げられる。
また、U937細胞、HL60細胞などの食細胞系も、本発明
において好適に使用することができる。
って臨床検体から取得することができる。 例えば、約
5mlのヘパリン加静脈血(白血球数の少ない場合は10m
l)を採取し、この血液と血液分離試薬[塩化ナトリウ
ム225mgとデキストラン(分子量 200,000〜300,000)1.
5gを含み、滅菌精製水にて全量を25mlに調製したも
の]とを4:1程度の割合で混和した後、約10℃〜約40
℃で、約15分〜約120分間、好ましくは、約37℃で、約3
0分間静置することによって、白血球画分(上層)を取
得することができる。
て、約100×g〜約500×gで、約3分〜約60分間、好ま
しくは、約4℃にて、約140×g〜約180×gで、約10分
間遠心分離することによって、白血球を得ることができ
る。
場合には、溶血操作を行うのが好ましい。 例えば、白
血球のペレットに滅菌精製水1mlを加えて懸濁した後、
直ちに、過剰量のPBS[塩化ナトリウム18.24g、リン酸
一水素ナトリウム12水和物6.012gおよびリン酸二水素
ナトリウム二水和物1.123gを含み、かつ滅菌精製水で
全量を120mlに調製したもの(以下、単に『PBS原液』と
称する)を、滅菌精製水で20倍に希釈して得たもの]
(以下、単に『PBS』と称する)を加えて等張化した
後、再度、約4℃の温度下にて、約140×g〜約180×g
で、約10分間遠心分離する。
とも、貪食細胞が本質的に有する接着能力を利用して、
以下のようにして、スライドグラスに接着させることも
できる。 白血球を固定する方法として、例えば、カル
ノア固定を行うことができる。 具体的には、白血球を
支持できる担体(支持担体)に白血球のペレットを載置
し、カルノア固定液(エタノール:クロロホルム:酢酸
=6:3:1で混合して得た液)に20分間程度浸した
後、約50%〜約90%、好ましくは、約75%のエタノール
液に約5分間浸して、完全に風乾する。
から形成されたものが好ましく、例えば、ガラス、金
属、合成樹脂(ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリル
酸エステル、ナイロン、ポリアセタール、フッ素樹脂な
ど)、多糖類(セルロース、アガロースなど)が好適に
使用できる。 不溶性支持担体の形状としては、例え
ば、板状、盆状、球状、繊維状、棒状、盤状、容器状、
セル、管状等の種々の形状とすることができる。
支持担体として、スライドグラスがある。 このような
スライドグラスとして、例えば、スライドグラス(商品
番号MS311BL:日本エアーブラウン社製)がある。 こ
のMS311BLスライドグラスは、その表面に、直径5mmの
円形ウェルを14個有している。
への細胞の接着性を改善する目的で、3-アミノプロピル
トリエトキシシラン(APS、SIGMA社)を、その表面にコ
ートしてなるAPSコートスライドグラスが好ましい。
その他に、ポリ-L-リジンやゼラチンをコートしてなる
スライドグラスも好適に使用できる。 これらAPSコー
トスライドグラスの作製手順は、まず、スライドホルダ
ーにスライドグラスを固定する。 固定したスライドグ
ラスを、希釈した中性洗剤に30分以上浸して洗浄し、水
道水で洗剤を十分に除去し、精製水で洗浄した後に、高
温(100℃以上)で十分に乾燥させ、その後、室温で放
置冷却する。 次いで、スライドグラスを2%APS含有
アセトンに1分間浸し、直ちにアセトンおよび滅菌精製
水で順次軽く洗浄した後に、風乾する。 さらに再度、
スライドグラスを1〜10%APS含有アセトンに1分間浸
し、直ちにアセトンおよび滅菌精製水で順次軽く洗浄し
た後に、風乾を行った後、約20℃〜約60℃、好ましくは
約42℃で乾燥させることで、APSコートスライドグラス
が得られる。
支持させる場合、各ウェルに白血球が単層に広がるよう
に塗抹して、風乾するのが好ましい。 固定化する食細
胞の密度(x個/ml)は、約5×106個/ml<x個/ml<約
1×108個/ml、好ましくは、約1×107個/ml≦x個/ml
≦約5×107個/mlに調整する。 また、これに対応し
て、APSコートスライドグラスに固定される1ウェル当
たりの白血球の細胞数(y個/ウェル(直径5mm))は、
約2.5×104個/ウェル<y個/ウェル<約5×105個/ウェ
ル、好ましくは、約5×104個/ウェル≦y個/ウェル≦
約2.5×105個/ウェルに調整する。
約140×g〜約180×gで、10分間遠心分離して得た白血
球ペレットに、少量のPBSを加えて懸濁し、血球計算盤
を用いて白血球数を計測する。
個/ウェルの細胞数となるようにPBSで調製した白血球懸
濁液5μlを、APSコートスライドグラスの各ウェルに白
血球が単層に広がるように塗抹し、完全に風乾させるこ
とによって、白血球がその表面に固定支持されたAPSコ
ートスライドグラスが調製される。
う。 この処理方法として、白血球が固定支持されたAP
Sコートスライドグラスを、PBSに約3〜約30分間浸し、
その後、酵素前処理試薬(サポニン1.25g、t-オクチル
フェノキシポリエトキシエタノール(比重1.068〜1.075
(20/4℃)、pH(5w/v%) 5.5〜7.5)1.25ml、PBS原液25m
lを混合し、滅菌精製水にて全量50mlに調製したもの)
を、滅菌精製水で約2〜約50倍に希釈した溶液に浸し、
振とう機で約3〜約30分間振とうする方法を用いること
ができる。
具体的には、まず、スライドグラス1枚につき酵素試
薬(N-アセチルムラミダーゼ、リゾチームおよび/また
はリゾスタフィン;以下、単に『酵素試薬』と称する)
に対して、酵素試薬溶解液(フェニルメチルスルフォニ
ルフルオライド(PMSF)含有ジメチルスルフォキシド(DMS
O)を、PBSで100倍希釈したもの]を1ml加えて酵素試液
を調製した。 その後、約20℃〜約60℃、好ましくは、
約37℃〜約42℃の湿潤箱内で、この酵素試薬1mlを白血
球塗抹部位に滴下して、約10〜約60分間静置して、感染
症原因菌のDNAを露出する。 その後、0.2mol/lの塩酸
を含むPBS(PBS原液に塩酸を加え、滅菌精製水で20倍希
釈して、塩酸の終濃度を0.2mol/lに調製したもの)に浸
し、そのまま振とう機上で約3〜約30分間振とうする。
DMSOは、5%以上の濃度でリゾチームおよびリゾスタ
フィンの活性を低下させる可能性があるため、5%未満
の濃度で使用するのが好ましい。
以外に、他の公知のプロテアーゼ阻害剤、例えば、トシ
ルリジンクロロメチルケトン(TLCK)およびそれらの混合
物などを用いることもできる。 そのような場合は、DM
SOなどの溶解剤を適宜変更すればよい。
囲は、次の通りである。 リゾスタフィンの力価範囲
は、約1単位/ml〜約1,000単位/ml、好ましくは、約10
単位/ml〜約100単位/mlである。 また、N-アセチルム
ラミダーゼの力価範囲は、約10単位/ml〜約10,000単位/
ml、好ましくは、約100単位/ml〜約1,000単位/mlであ
る。そして、リゾチームの力価範囲は、約1,000単位/ml
〜約1,000,000単位/ml、好ましくは、約10,000単位/ml
〜約100,000単位/mlである。 なお、原因菌が真菌であ
る場合には、ザイモラーゼの力価範囲は、約50〜約500
単位/ml、好ましくは、約100単位/ml〜約500単位/mlで
ある。 また、ザイモラーゼを使用する場合、PMSFまた
は公知のプロテアーゼ阻害剤を併用するのが特に好まし
い。
成分の違い、すなわち、ペプチドグリカンまたはリポポ
リサッカライドの違いにより、使用酵素を適宜選択する
ことができる。 特に、グラム陽性菌とグラム陰性菌の
種別にかかわらず、より効果的に菌体を溶菌させるため
に、2種類以上の酵素を使用することもできる。 リゾ
チーム、リゾスタフィン、およびN−アセチルムラミダ
ーゼの3種類の酵素を混合した酵素試薬を使用すること
によって、1種類の酵素に依った場合と比較して溶菌活
性が高まる。
約59℃、好ましくは、約37℃〜約42℃に設定する。 ま
た、酵素試薬の酵素処理時間は、少なくとも約15分以
上、好ましくは、約15分〜約120分、あるいは、少なく
とも約20分以上、好ましくは、約30分〜約60分とする。
rococcus faecalisの熱処理乾燥粉末ならびにN-アセチ
ルムラミダーゼと共に、2mmol/l 塩化マグネシウムを
含む5mmol/lトリス塩酸緩衝液(pH 6.0)中にて、37℃
で、5分間反応させた場合、600nmでの吸光度が下がる
現象が認められる。 また、S. salivarius (IFO 3350)
の熱処理細胞を、37℃、pH 7.0の条件下で、1分間に1
μgを溶菌する酵素活性を1単位とした場合、2,000単
位/mg以上の活性を示すN-アセチルムラミダーゼを使用
することが望ましい。
usとリゾチームと共に、PBS中にて、37℃で、5分間反
応させた場合、600nmの吸光度が下がる現象が認められ
る。
6.2の条件下で、1分間に540nmの吸光度を0.001下げる
時の酵素活性を1単位とした場合、50,000単位/mg以上
の活性を示すリゾチームを使用することが望ましい。
us epidermidisとリゾスタフィンが共に、PBS中にて、3
7℃で、5分間反応させた場合、600nmの吸光度が下がる
現象が認められる。 また、S. aureusを、37℃、pH 7.
5の条件下で、10分間で、 620nmの吸光度を0.240から0.
125に下げる酵素活性を1単位とした場合、500単位/mg
以上の活性を示すリゾスタフィンを使用することが望ま
しい。
生化学工業)は、Arthrobacter lutesu1の培養液から調
製された酵素で、酵母生細胞の細胞壁に対する溶解活性
が大きい。 ザイモラーゼに含まれる細胞壁溶解に関与
する必須酵素は、β-1,3-グルカン・ラミナリペンタオ
ヒドロラーゼ(lanimaripentaohydrolase)であり、こ
れは、β-1,3-結合のグルコースポリマーに作用して、
主生成物としてラミナリペンタオースを生成する。 ザ
イモリエイス-100Tは、硫安分画に精製され、さらにア
フィニティークロマトグラフィーにより精製された酵素
であって(Kitamura, K. et al., J. Ferment. Techno
l., 60, 257, 1982)、100,000単位/gの活性を有して
いる。 しかしながら、この酵素の活性は、基質となる
酵母の種類、培養条件および生育時期により変化するこ
とが知られている(Kitamura, K. et al., J. Gen. App
l. Microbiol., 20, 323, 1974;Kitamura, K. et al.,
Agric. Biol. Chem., 45, 1761, 1981; Kitamura, K.
et al., Agric. Biol. Chem., 46, 553, 1982)。 ザ
イモリエイス-100Tは、β-1,3-グルカナーゼを約1.0×1
07単位/g、プロテアーゼを約1.7×104単位/g、そし
て、マンナーゼを約6.0×104単位/gを含み、DNaseおよ
びRNaseは認められない(Kitamura, K. et al.,J. Gen.
Appl. Microbiol., 18, 57, 1972)。 また、ザイモ
リエイスの至適pHは約5.5〜約8.5であり、約6.5〜約7.5
のpHが特に至適性に優れており、至適温度は約25〜約55
℃であり、約35〜約45℃の温度が特に望ましい。 さら
に、酵母(対数増殖期細胞)に対する溶菌スペクトラム
(属名)として、Ashbya、Candida、Debaryomyces、Ere
mothecium、Endomyces、Hansenula、Hanseniaspora、Kl
oekera、Kluyveromyces、Lipomyces、Helschkowia、Pic
hia、Pullularia、Torulopsis、Saccharomyces、Saccha
romycopsis、Saccharomycodes、Schwanniomycesなどが
ある。 特に、カンジダ属には、カンジダ・アルビカン
ス、カンジダ・トロピカリス、カンジダ・パラシロシ
ス、カンジダ・ガラクタ、カンジダ・ギリエルモンジ、
カンジダ・クルセイ、クリプトコッカス・ネオフォーマ
ンス等がある。
象に加えることができる。
例えば、システイン、2-メルカプトエタノール、ジチオ
スレイトールなどを用いることができる。 ザイモラー
ゼは、ビール酵母懸濁液を基質として、約25℃の温度下
で、約2時間置いた反応液(ザイモラーゼ:0.05〜0.1m
g/溶液mlの1ml、基質:ビール酵母懸濁液(2mg乾燥重
量/ml)3ml、緩衝液:M/15リン酸緩衝液(pH 7.5)5m
lを含み、滅菌精製水1mlで全量を10mlに調製したも
の)でのA800を30%減少するに必要な酵素活性を1単
位とする。 なお、ザイモリエイス-100Tは、約100,000
単位/gの活性を有している。
アーゼから白血球を保護してその形態を保持させるため
に添加される)PMSFは、約10μmol/l 以上の濃度で効果
が認められ、約0.1mmol/l 以上の濃度では、白血球の形
態の劣化が完全に抑制されていたことから、約10μmol/
l〜約10mmol/l、好ましくは、約0.1mmol/l〜約1mmol/l
の範囲であることが好ましい。 また、ジメチルスルフ
ォキシド(DMSO)の濃度としては、約5%未満の濃度で使
用でき、約2%以下の濃度が好ましく、約1%程度の濃
度が最も好ましい。 従って、酵素試薬溶解液として
は、0.1mol/l PMSF含有DMSOを、PBSで約100〜約1,000倍
希釈して調製したものが好ましい。
ンパク質のアセチル化工程を加えてもよい。 具体的に
は、アセチル化試薬(トリエタノールアミン7.46gと適
量の塩酸を含み、かつ適量の滅菌精製水で全量を50mlと
したもの)に無水酢酸を加え、滅菌精製水で約2〜約50
倍に希釈し、好ましくは、約10倍に希釈して、無水酢酸
の終濃度を約0.1〜約3.0%、好ましくは、約0.8%に調
製したアセチレーション試薬にスライドグラスを浸し、
振とう機上で5〜30分間振とうする。 その後、スライ
ドグラスを、75%、85%、98%のエタノールに順に、そ
れぞれ約2〜約5分間ずつ浸して、完全に風乾させる。
菌のDNAをアルカリ処理する工程を挿入することができ
る。 これにより、感染症原因菌のDNAは、一本鎖のDNA
になる。 具体的には、スライドグラスを、約10mmol/l
〜約300mmol/l、好ましくは約70mmol/lの濃度の水酸化
ナトリウムを含むPBS(PBS原液に水酸化ナトリウムを加
え、滅菌精製水で約20倍希釈し、水酸化ナトリウムの終
濃度を70mmol/l に調製したもの)に約2〜約5分間浸
して、アルカリ処理を行う。 その後、スライドグラス
を、75%、85%、98%のエタノールに順に、それぞれ約
2〜約5分間ずつ浸して、完全に風乾させる。
ハイブリダイゼーション可能な検出用DNAプローブを用
いてin situハイブリダイゼーションを行う。
るにあたって、まず、プローブ希釈液を用いて調製した
検出用DNAプローブ含有液(プローブ液)を塗抹部位に
塗布し、約25℃〜約50℃、好ましくは、約37℃〜約42℃
の湿潤箱内で、約1〜約3時間、好ましくは、約2時間
静置させる。 その後、ハイブリダイゼーション洗浄液
[ハイブリダイゼーション原液(塩化ナトリウム13.15
gとクエン酸三ナトリウム2水和物6.615gとを含み、
滅菌精製水にて全量を75mlに調整したもの、以下、単
に、『ハイブリダイゼーション原液』と称する)を、ハ
イブリダイゼーション原液:滅菌精製水:ホルムアミド
=5:45:50の割合で混合して調製したもの]を3つの
染色ビンに用意し、それぞれを順に、約35〜約45℃、好
ましくは、約42℃で、約10分間ずつ浸す。 その後、PB
Sに浸したままで、振とう機上で、約5〜約30分間振と
うさせる。 詳細には、プローブ希釈液は、サケ精子DN
A 600μl、100×デンハート溶液50μl、前出のハイブリ
ダイゼーション原液500μl、ホルムアミド2250μl、50
%硫酸デキストラン1000μlを含んでいる。 プローブ
液には、15ngの各検出用DNAプローブを含有せしめるの
が好ましく、プローブ希釈液にて全量を50μlとするの
が望ましい。
ブ濃度は、約0.6〜約1.8ng/μl、好ましくは、約0.6〜
約1.2ng/μlとする。 また、約0.06ng/μlの濃度では
検出が不調(以下、「不適」と称する)であり、また、
約0.6ng/μlの濃度では検出可能(以下、「適」と称す
る)であったことから、少なくとも約0.1ng/μl以上の
濃度に調整すべきである。 さらに、約2.4ng/μlの濃
度では「不適」であり、また、約1.8ng/μlの濃度では
「適」であったため、約2.2ng/μl以下の濃度に調整す
べきである。 また、陽性コントロールおよび陰性コン
トロールの至適濃度は、それぞれ約0.4〜約2.0ng/μlお
よび約0.6〜約2.0ng/μlとし、好ましくは、両者共に約
0.6〜約1.0ng/μlの濃度とする。
は、少なくとも約30分以上、好ましくは、約60分以上、
より好ましくは、約90分以上とする。 最も好ましく
は、ハイブリダイゼーション時間を120分〜900分に設定
すべきである。
おいて、検出感度を高める観点からして、ドデシル硫酸
ナトリウム(SDS)などの界面活性剤の使用が好ましい。
SDSの好ましい濃度は、約1%以下、好ましくは、約
0.1%〜約0.5%、より好ましくは約0.25%である。 SD
Sは、ハイブリダイゼーションの際に用いる溶液に添加
されていればよく、プローブ希釈液またはプローブ液に
事前に混合して用いてもよい。
0塩基長、好ましくは、約350〜約550塩基長、最も好ま
しくは、約350〜約500塩基長の長さを有する1種以上の
DNAプローブとするのが好ましい。 これはすなわち、
食細胞内へのプローブの導入を円滑にし、かつ取り込ま
れている外来微生物の遺伝子への確実な接触が許容され
ることによる。 ところで、プローブの塩基長は、必ず
しも前出の範囲に限定される必要はなく、プローブの塩
基長分布におけるピーク値が、主としてこの数値内に入
っていればよいことを意味するものである。 これらプ
ローブは、1種だけを利用してもよく、また、1種以上
を併用してもよい。 1種以上のプローブとは、一つの
菌種に対してハイブリダイズ可能な複数種のプローブで
あってもよく、あるいは、一つの菌種に対するプローブ
は1種であるが、菌種が複数種存在するためにプローブ
の種類が複数種となっていてもよく、これらの場合、プ
ローブの種類が1種以上になることを制限するものでは
ない。
応性に乏しい(ハイブリダイズしない)配列を有するD
NA断片を含むものとすることが好ましく、プローブの
起源種と異なる他の菌種に由来する遺伝子とハイブリダ
イズするものであってはならない。
短時間で特異プローブを作成することができる。 これ
らプローブは、フルオレセインイソチオシアネート(FI
TC)、ビオチン、ジゴキシゲニン(ジゴキシゲニン(DI
G)-11-dUTP)等の非放射性同位体標識用物質を用いて、
定法のニックトランスレーション法に従って、調製およ
びラベルすることができる。 プローブの鎖長は、ニッ
クトランスレーション反応において添加するDNaseIとD
NAポリメラーゼIの量比を変化させることによって、最
も効率よく標識付け可能なように制御できる。
(配列番号:6)の2μgを効率よくラベル化し、ま
た、外来微生物DNAと効率よくin situハイブリダイズ可
能なプローブ鎖長(350〜600)にするためには、全量10
0μlの反応液中に、10U/μlのDNAポリメラーゼIの2μ
lに対し、全量100μlの反応液中に約10〜約350mU、好ま
しくは、約25〜約200mU、より好ましくは、約50〜約150
mUに調製されたDNaseIを6μl存在するように調製す
る。 この場合、各酵素の容量および反応液全量など
は、上記した至適反応条件の比率が一定である限り、適
宜変更してもよい。
リメラーゼIに対して、DNaseIの濃度を、約10〜約350
mU、好ましくは、約25〜約200mU、より好ましくは、約5
0〜約150mUの濃度に調整する。 さらに換言すれば、1
単位のDNAポリメラーゼIに対して、約0.5/1000〜約17.
5/1000、好ましくは、約1.25/1000〜約10/1000、より好
ましくは、約2.5/1000〜約7.5/1000単位のDNaseIを用
いてニックトランスレーション反応を行うのが望まし
い。 また、1μgのDNAに関して着眼すれば、10UのDN
AポリメラーゼIに対して、DNaseIを約5〜約175mU、
好ましくは、約12.5〜約100mU、より好ましくは、約25
〜約75mUにすればよい。 他のプローブに関しては、上
記した至適反応条件を参考にして、DNA量、DNAポリメラ
ーゼIおよびDNaseIに関する至適反応条件を決定する
ことができる。 加えて、効率よくラベル化でき、しか
も外来微生物DNAと効率よくin situハイブリダイゼーシ
ョンできるプローブ鎖長(約350〜約600塩基長)に調節
することもできる。
ンを実施する際に用いられる「ストリンジェントな条
件」とは、例えば、ホルムアミド約30%〜約60%、好ま
しくは、約50%の存在下、約30〜約50℃、好ましくは、
約38〜約42℃でインキュベートし、その後、洗浄を行う
条件である。
後、ブロッキングの工程を加えることもできる。 具体
的には、湿潤箱内でスライドグラス1枚につきブロッキ
ング試薬(ウサギ正常血清2mlとPBS原液0.5mlを含み、
かつ滅菌精製水にて全量を10mlに調製したもの)1mlを
塗抹部位に滴下し、約15〜約60分間静置する。 その
後、ブロッキング試薬を除去する。
ズした結果に生じるシグナルを検出するために、定法の
抗原−抗体反応等を利用した呈色反応を行う。
た試料を充分に洗浄した後に、ブロッキング処理を行
い、次いで、抗FITC抗体、抗ジゴキシゲニン抗体などの
接合物、例えば、アルカリホスファターゼ接合物を用い
て処理し、その後、接合物の発色系にてシグナルを発色
して、ハイブリダイゼーションの状況を確認する。 例
えば、プローブとして、ジゴキシゲニン-11-dUTPでラベ
ルしたプローブを用いた場合、抗ジゴキシゲニン−アル
カリホスファターゼ接合物を用い、一般に使用されるア
ルカリホスファターゼに対する基質(ニトロブルーテト
ラゾリウムおよび5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルホス
フェート等)を利用して検出すればよい。
ナフトールブラック、Fast Green(20mg/50ml、Wako Ch
emicals社製)等で対比染色を行い、光学顕微鏡によっ
て検鏡すると細胞内シグナルが観察される。
シグナルを得るには、例えば、検出用DNAプローブとし
てジゴキシゲニン標識DNAプローブを用いる場合には、
標識抗体(アルカリフォスファターゼ標識抗ジゴキシゲ
ニン抗体溶液1.05単位、バッファーA(トリエタノール
アミン746mg、塩化ナトリウム17.5mg、塩化マグネシウ
ム6水和物20.3mg、塩化亜鉛1.36mg、ウシ血清アルブミ
ン1000mgおよび適量の塩酸を含み、かつ滅菌精製水適量
にて全量を100mlに調製したもの)12.6μlにて全量を14
μlに調製したもの)を標識抗体希釈液(トリス-(ヒド
ロキシメチル)-アミノメタン8.48mg、塩化ナトリウム6.
14mgおよび塩酸適量を含み、かつ適量の滅菌精製水で全
量を0.7mlに調製したもの)で約10〜約200倍、好ましく
は、約50倍に希釈した標識抗体液を調製し、これを塗抹
部位に10μlずつ滴下し、約15〜約60分間静置する。
その後、標識抗体洗浄液(1mlのポリソルベート20と50
mlのPBS原液を含み、かつ滅菌精製水にて全量を100mlに
調製したもの)を約2〜約50倍、好ましくは、約10倍に
希釈した溶液に浸し、そのままの状態で、振とう機上で
約5〜約30分間振とうする。 この操作を2回繰り返し
た後、発色前処理液1(トリス-(ヒドロキシメチル)-ア
ミノメタン6.06g、塩化ナトリウム2.92gおよび適量の
塩酸を含み、かつ適量の滅菌精製水にて全量を50mlに調
製したもの)と発色前処理液2(塩化マグネシウム6水
和物5.08gを含み、かつ滅菌精製水にて全量を50mlに調
製したもの)を等量混合し、滅菌精製水で5倍程度に希
釈した発色前処理液に浸し、そのままの状態で振とう機
上で約5〜約30分間振とうする。
薬(ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)/5-ブロモ-4-ク
ロロ-3-インドリルフォスフェイト(BCIP))1mlを、0.2
μmシリンジトップフィルターを装着したディスポーザ
ブルシリンジでろ過しながら、スライドグラスの塗抹部
位に滴下し、湿潤箱中で約10℃〜約45℃、好ましくは、
約37℃で、約15〜約60分間遮光静置する。 その後、発
色試薬洗浄液(トリス-(ヒドロキシメチル)-アミノメタ
ン606mg、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム2水和
物186mgおよび適量の塩酸を含み、かつ適量の滅菌精製
水にて全量を50mlに調製したもの)を約2〜約50倍、好
ましくは、約10倍に希釈した溶液に約2〜約10分間浸
し、風乾した後、対比染色液(ファストグリーンFCF(食
用緑色3号)50mgを含み、かつ適量の滅菌精製水にて全
量を50mlに調製したもの)を約2〜約50倍、好ましく
は、約10倍に希釈した溶液、それに約0.1〜約5%、好
ましくは、約1%の酢酸溶液に浸す。 その後、前出の
発色試薬洗浄液を約2〜約50倍、好ましくは、約10倍に
希釈した溶液に再度浸して余分の対比染色液を洗い流
し、完全に風乾する。 また、発色試薬は、個別に調製
した試薬でもよい。
ゲニン抗体溶液は、ブロッティング用メンブレンに、ジ
ゴキシゲニンをラベルしたDNAを1ngブロットし、ブロ
ッキング後、10,000倍に希釈したアルカリフォスファタ
ーゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体溶液で処理し、発色基質
(NBT/BCIP)を反応させると、DNAのブロッティング部
位が発色し、ジゴキシゲニンがラベルされていないDNA
で同様の操作をしても発色は認められないものを使用す
るのが望ましい。 また、抗ジゴキシゲニン抗体は、ヒ
ツジ由来のものが好ましい。 詳細には、免疫処置した
ヒツジ血清より、イオン交換クロマトグラフィーと抗体
カラムクロマトグラフィーを経て精製したものが好まし
い。
として、ニトロテトラゾリウムブルー(NBT)3.3mg、5-ブ
ロモ-4-クロロ-3-インドリルフォスフェイト(BCIP)1.65
mg、N,N-ジメチルホルムアミド99μg、トリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタン121mg、適量の塩酸、塩化ナトリ
ウム58.4mg、および塩化マグネシウム6水和物101.6mg
を含み、かつ適量の滅菌精製水にて全量を10mlに調製し
たものが好ましい。この発色試薬としては、アルカリフ
ォスファターゼをラベルしたタンパク質をブロッティン
グ用メンブレンにブロットし、発色試薬でメンブレンを
遮光室温で処理すると、ブロット部位に暗紫色のシグナ
ルが現れる試薬が好ましい。
と細胞のコントラストをさらに明確にさせるため、食用
色素、例えば、黄色4号(タートラジン)を使用するこ
とができる。 その理由として、基質によって紫色を呈
色し、また、ナフトールブラックにより青色を呈色する
など、発現した色が互いに類似していると、明確な対比
染色が行いにくいことが挙げられる。 これまでに試さ
れなかった食用色素を用いたところ、対比染色時の色相
の差異が明確になり、実用的であることが判明した。
法として、ニックトランスレーション法を用いることが
できる。 また、ジゴキシゲニンを標識化するその他の
方法として、PCR法、ランダムプライマーラベリング
法、in vitroトランスクリプションラベリング法、ター
ミナルトランスフェラーゼラベリング法なども使用可能
である。
検(×1,000)した際に、単一ウェルにおいて、対比染
色液によって染色された細胞において、青紫色の発色が
1つでも認められた場合に陽性と判定する。
第2965544号を参照することで明らかになろう。
列番号:3)を、例えば、ワーキングセルバンクから釣
菌して培養するには、ワーキングセルバンク(PA-2-3
1)を、白金耳または使い捨てプラスチックループ等で
釣菌して、これを滅菌シャーレ内に置いた50μg/mlアン
ピシリン含有L-ブロス固形培地に画線塗抹する。 一晩
培養した後、シングルコロニーを採取し、50μg/mlアン
ピシリン含有のL-ブロス培地5mlに植菌して、37℃で終
夜振とう培養する(前培養)。 次いで、前出の固形培
地400mlが入った培養用フラスコに、前培養液を2.5mlず
つ植菌して、約37℃で終夜振とう培養する(本培養)。
出すべく、本培養した培養液を約4℃にて、約4,000×
gで10分間遠心分離して集菌する。 培養上清を除去
し、STE(10mmol/l トリス塩酸(pH 8.0)、1mmol/l エ
チレンジアミン−四酢酸2ナトリウム塩(EDTA)、0.1mmo
l/l 塩化ナトリウム)を20ml加えて菌体を再懸濁し、約
4℃にて、4,000×gで10分間遠心分離して集菌する。
10mg/mlリゾチームを含む溶液−1(50mmol/l グルコ
ース、25mmol/l トリス塩酸(pH 8.0)、10mmol/l EDTA)
5mlを加え、菌体を懸濁して、室温で5分間放置する。
溶液−2(0.2mmol/l 水酸化ナトリウム、1%ドデシ
ル硫酸ナトリウム(SDS))10mlを加え、転倒混和して、
氷上で10分間放置する。 氷冷した溶液−3(3mol/l
酢酸カリウム(pH 4.8))7.5mlを加え、転倒混和して氷
上で10分間放置する。 高速冷却遠心機を用いて、約4
℃にて、約45,000×gで30分間遠心分離した後、上清を
回収し、室温になるまで放置する。 その後、0.6容量
(約24ml)のイソプロパノールを加え、転倒混和して、
室温で15分以上放置する。 高速冷却遠心機を用いて、
約25℃にて、約28,000×gで30分間遠心分離した後、上
清を捨て、70%エタノールでペレットを洗浄し風乾す
る。 風乾した後、TE(10mmol/l トリス塩酸(pH 8.
0)、1mmol/l EDTA)を8ml加えて、溶解する(プラスミ
ドDNAの抽出)。
を行う。 得られたプラスミドDNAに、10mg/mlエチジウ
ムブロマイド800μlおよび塩化セシウム8.6gを加え、
転倒混和して溶解させる。 その溶解液を超遠心用チュ
ーブに入れ、キャップまたはシールをする。 垂直型ロ
ーターにより、約20℃にて、500,000×gで5時間超遠
心した後、紫外線ライト照射下で注射筒または注射針を
使用して、プラスミドDNAのバンドを分取する。 分取
したプラスミドDNA溶液に、等量のTE飽和 l-ブタノール
を加えて転倒混和し、微量高速遠心機を用いて、約15,0
00×gで、5分間遠心分離し、上清を取り除く。 この
操作を繰り返し、プラスミドDNA溶液中のエチジウムブ
ラマイドを取り除く。 次に、TEを加えて1.5mlの体積
とし、脱塩カラム(NAP-10)で脱塩する。 脱塩したプ
ラスミドDNA溶液に、3mol/l 酢酸ナトリウム溶液を30
μl加えて混和した後、3倍量の99.5%エタノールを加
えて転倒混和し、−20℃で、30分以上放置する。 その
後、微量冷却高速遠心機を用いて、4℃にて、15,000×
gで20分間遠心分離して上清を除いた後、冷70%エタノ
ールを加えて懸濁する。 そして、再度、微量冷却高速
遠心機を用いて、4℃にて、15,000×gで20分間遠心分
離して上清を除き、プラスミドDNAの沈渣を減圧下で乾
固させる。 プラスミドDNAに100μlのTEを加えて完全
に溶解させ、260nmの吸光度で濃度を測定する(PA-2-3
1含有プラスミドDNAの精製)。 その後、PA-2-31含有
プラスミドDNAの制限酵素処理、およびアガロース電気
泳動によるPA-2-31のサイズチェックを行う。
処理およびアガロース電気泳動によるPA-2-31の精製を
行う。 そのために、分子量確認が終了したPA-2-31含
有プラスミドDNA1mgを、制限酵素HindIII単独もしくは
他の制限酵素と組み合わせて、37℃で、1.5時間以上の
時間をかけて反応を進行せしめることにより消化する。
部を0.8%アガロースで電気泳動して、消化が完全に終
了したことを確認する。 消化を確認した後、分取用の
0.8%アガロースゲルで電気泳動し、PA-2-31のバンド
を採取する。 採取したPA-2-31をアガロースゲルから
抽出および精製して、吸光度計にてその濃度を測定す
る。
ースゲルで電気泳動し、シングルバンドであることを確
認する。
に、精製したPA-2-31の2μgを用いて、以下の表1に
記載の組成を有する反応液において、ジゴキシゲニンの
標識付けを行う。
の濃度に応じて好ましいプローブ濃度となるように添加
することができる容量を指し、この容量に伴い精製水量
Yを決定して最終容量を調整する。
て反応を停止させる。 反応停止液をスピンカラムに注
入し、約4℃にて、約380×gで約10分間遠心分離し
て、遊離のヌクレオチドを除く。 次に、溶出液の濃度
を吸光度計により測定し、TEで約10ng/μl に調製す
る。
PA-2-31の0.5μlをメンブレンに滴下して、風乾する。
ブロッキング試薬にこのメンブレンを浸し、室温で30
分間ブロッキングする。 0.1mol/l トリス塩酸(pH 7.
5)と0.15mol/l 塩化ナトリウムで5,000倍に希釈したア
ルカリフォスファターゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体溶液
に、そのメンブレンを室温で30分間浸す。 0.1mol/l
トリス塩酸(pH 7.5)および0.15mol/l 塩化ナトリウム
にメンブレンを浸し、室温で約10分間振とうして、2回
洗浄する。 0.5mol/l トリス塩酸(pH 9.5)、0.15mol
/l 塩化ナトリウム、50mmol/l 塩化マグネシウムに、室
温下で、メンブレンを約10分間浸す。 室温および遮光
下で、発色試薬にメンブレンを、約10分間浸す。 メン
ブレンをTEに浸し、発色を停止させる。 スポット下部
分の青紫色の発色で、標識付の確認を行う。
の滅菌済みグラスウールを充填してスピンカラムを作製
する。 1mmol/l トリス塩酸(pH 7.5)、1mmol/lのE
DTA、0.1% SDSで膨潤させたセファデックスG-50をシリ
ンジに詰める。 15mlのディスポーザブルコニカルチュ
ーブにシリンジを入れ、約4℃にて、約320×gで約10
分間遠心分離し、余分の緩衝液を落とす。 ディスポー
ザブルコニカルチューブからシリンジを抜き、排出され
た緩衝液を捨てた後、1.5mlのエッペンドルフ型チュー
ブをディスポーザブルコニカルチューブの底に入れ、そ
の上にシリンジを入れる。
て、ドットブロットハイブリダイゼーションを行う。
るために、定法に従い0.5mol/l 水酸化ナトリウム、1.5
mol/l 塩化ナトリウム溶液で飽和した濾紙(ワットマン
社製3MM)上に、調製した各種細菌ゲノム100ng をナイ
ロンメンブレン(ポールバイオダインタイプB、日本ポ
ール社製)にスポットし、風乾したメンブレンを10分間
静置する。 次に、0.5mol/l トリス塩酸(pH 7.5)、
1.5mol/l 塩化ナトリウム溶液で飽和した前出の濾紙上
に10分間静置して変性DNAを中和する。 さらに2×SSC
(Standard Saline Citrate)溶液で飽和した前記濾紙
上に5分間静置し、洗浄する。
液にメンブレンを浸し、5分間浸透する。 定法に従
い、プラスチックバッグ内でプレハイブリタイゼーショ
ン溶液にメンブレンを浸し、42℃で、60分間親和させ
る。 プラスチックバッグ内でプローブ400ngを含むハ
イブリタイゼーション溶液の15mlにメンブレンを浸し、
42℃で、一晩反応させる。 次に、2×SSC、0.1% SDS
(ラウリル硫酸ナトリウム)溶液にメンブレンを浸し、
5分間洗浄する(この工程を2回繰り返す)。 その
後、0.1×SSC、0.1%SDS溶液にメンブレンを浸し、60℃
で、10分間洗浄する(この工程を3回繰り返す)。 2
×SSC溶液にメンブレンを浸し、5分間洗浄する。 メ
ンブレンを3%ウシ血清アルブミン、1%ブロッキング
バッファー(ベーリンガー社製)、0.1mol/l トリス塩
酸(pH 7.5)、0.15mol/l 塩化ナトリウムを含む溶液に
メンブレンを浸し、30分間緩慢に振とうする。
ジゴキシゲニン抗体(ベーリンガー社製)を、0.1mol/l
トリス塩酸(pH 7.5)および0.15mol/l 塩化ナトリウ
ム溶液で5,000倍希釈した溶液にメンブレンを浸し、30
分間緩慢に振とうする。 次に、0.1mol/l トリス塩酸
(pH 7.5)、0.15mol/l 塩化ナトリウム溶液にメンブレ
ンを浸し、15分間振とうする(この工程を2回繰り返
す)。 0.1mol/l トリス塩酸(pH 9.5)、0.1mol/l 塩
化ナトリウム、5mmol/l 塩化マグネシウムを含む溶液
にメンブレンを浸し、5分間振とうする。 NBT-BCIP溶
液(GIBCO BRL社製)にメンブレンを浸し、遮光下で発
色反応させる。 TE(10mmol/l トリス塩酸(pH8.0)、
1mmol/L EDTA)にメンブレンを浸し、発色反応を止
め、風乾する。 プレハイブリダイゼーション溶液およ
びハイブリダイゼーション溶液の組成を、以下の表2に
示す。
工程において使用される界面活性剤としては、公知の界
面活性剤が使用できる。
オン性界面活性剤、カチオン界面活性剤および両性界面
活性剤に大別される。
性剤とも称されるものであって、水中で電離して有機陰
イオンとなるものである。 界面活性剤の分子中の親油
基をRとして表現すると、RCOONa、RSO3Na、RSO4Naの式
で表される。 RCOONaのように弱酸性基を含有するもの
では、その水溶液は加水分解しやすく弱アルカリ性を呈
するが、RSO3Na, RSO4Naなどの強酸性基を有するもので
は、その水溶液は、加水分解を受けにくく、中性を呈す
る。 陰イオン性であるから、多量の陽イオン性物質の
存在で界面活性を失うことがあり、また強酸性にした時
にも失活する。
オン性のものをいう。 親水基として酸化エチレン基(-
CH2CH2O-)が多用され、この官能基の数が多くなるに従
って、親水性が増す。 反対に、親油基の炭素数が増加
すると、親油性が増加する。
た界面活性剤が得られるのが特徴である。 非イオン性
界面活性剤は、水中で電離せず、無機塩の影響も受けに
くいため、生体に及ぼす作用も少ない。 しかも、洗浄
作用は、強力で、泡立ちは比較的少ないため、洗剤のみ
ならず、医薬品、化粧品、食品などの様々な用途で使用
される。 水溶性の非イオン性界面活性剤は、温度が上
昇すると、ある時点で水に溶解しにくくなり、水溶液が
濁り出すが、これは親水基と水との水素結合が切断され
るために生じる。
剤とも称され、これは、水中で、電離して有機陽イオン
となるものである。 カチオン界面活性剤は、一般に洗
浄作用は大きくはないが、細菌などのアニオン性のもの
と強く結合するため、殺菌作用が大きい。 また、繊維
やプラスチックでの帯電防止能もある。 代表的なカチ
オン界面活性剤であるドデシルトリメチルクロリド[C
12H25(CH3)3N]Clは水溶性であるが、一方で、ジドデシ
ルジメチルアンモニウムクロリド[(C12H25)2(CH3)2N]
Clは水に溶解しにくく、水中では2分子膜状のベシクル
を形成し、これはベンゼンには溶解する。
とカチオン基の両者を併せ持っている界面活性剤であ
る。 水溶液中での電離状態はアミノ酸に類似してお
り、両性界面活性剤には、アミノ酸誘導体が多く存在す
る。 従って、アミノ酸と同様に等電点を有し、等電点
よりアルカリ性側にある場合にはアニオン界面活性剤と
して、酸性側にある場合にはカチオン界面活性剤として
作用する。 等電点で水溶性は最低となり、表面張力も
最も低下する。 両性界面活性剤は、殺菌剤、帯電防止
剤などの用途に用いられている。
型、スルホン酸型、硫酸エステル型およびリン酸エステ
ル型に分類され、非イオン性界面活性剤は、エステル
型、エーテル型、エステルエーテル型およびアルカノー
ルアミド型に分類される。 カチオン界面活性剤は、ア
ルキルアミン塩型および第四級アンモニウム塩型に分類
され、両性界面活性剤は、カルボキシベタイン型、2−
アルキルイミダゾリンの誘導型およびグリシン型に分類
される。
型は、脂肪酸モノカルボン酸塩、N-アシルサルコシン塩
およびN-アシルグルタミン酸塩に細分される。 それぞ
れの代表例として、脂肪酸モノカルボン酸塩として、ラ
ウリン酸ナトリウムおよび薬用石鹸が、N-アシルサルコ
シン塩として、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-
アシルグルタミン酸塩、それに、N-ラウロイルグルタミ
ン酸二ナトリウムなどがある。 また、スルホン酸型
は、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルカンスルホン酸
塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキル(分岐鎖) ベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレ
ンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物およびN-メチ
ル-N-アシルタウリン塩に細分される。 その代表例と
して、ジアルキルスルホコハク酸塩として、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム、アルカンスルホン酸塩はド
デカンスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンス
ルホン酸塩には直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムが、また、アルキル(分岐鎖)ベンゼンスルホン酸
塩として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩として、ブチルナフタレ
ンスルホン酸ナトリウム、N-メチル-N-アシルタウリン
塩としてはN-メチル-N-ステアロイルタウリンナトリウ
ムなどがある。
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩および
油脂硫酸エステル塩に細分される。 その代表例とし
て、アルキル硫酸塩として、ドデシル硫酸ナトリウム、
ラウリル硫酸ナトリウムおよびセチル硫酸ナトリウム、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩はポリオキ
シエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン
などがある。 また、リン酸エステル型は、アルキルリ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩
およびポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリ
ン酸塩に細分される。 その代表例として、アルキルリ
ン酸塩として、モノラウリルリン酸二ナトリウムがあ
る。
酸塩には、リン酸ナトリウムポリオキシエチレンラウリ
ルエーテルおよびリン酸ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル(8MOL)がある。
肪酸グリセリン、脂肪酸ソルビタンおよび脂肪酸ショ糖
エステルに細分される。 それぞれの代表例として、脂
肪酸グリセリンとして、モノステアリン酸グリセリン、
脂肪酸ソルビタンとしてはモノステアリン酸ソルビタ
ン、トリオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソル
ビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリソルベート20
(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)、ポ
リソルベート60およびポリソルベート80、脂肪酸ショ糖
エステルはステアリン酸ショ糖エステルがある。 ま
た、エーテル型は、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルおよ
びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
に細分される。 その代表例として、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルとして、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルお
よびポリオキシエチレンセチルエーテルなどがあり、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとして、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルおよびポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテルがある。 ま
た、エステルエーテル型は、脂肪酸ポリエチレングリコ
ールおよび脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンに細分
される。 それそれの代表例として、脂肪酸ポリエチレ
ングリコールには、オレイン酸ポリエチレングリコール
が、また、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンには、
パルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタンおよびポリ
オキシエチレンソルビタンモノラウレートなどがある。
また、アルカノールアミド型は、脂肪酸アルカノール
アミドだけであり、ラウリン酸ジエタノールアミドがそ
の代表例である。
には、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩およ
びトリアルキルアミン塩があり、モノステアリルアミン
塩酸塩がその代表例である。 また、第四級アンモニウ
ム塩型は、塩化(または臭化、沃化)アルキルトリメチ
ルアンモニウム、塩化(または臭化、沃化)ジアルキル
ジメチルアンモニウム、および塩化アルキルベンザルコ
ニウムに細分される。それぞれの代表例として、塩化
(または臭化、沃化)アルキルトリメチルアンモニウム
として、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが、塩
化(または臭化、沃化)ジアルキルジメチルアンモニウ
ムとして、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムが、
また、塩化アルキルベンザルコニウムとして、塩化ラウ
リルベンザルコニウムがある。
は、アルキルベタインしかなく、ラウリルベタインが、
その代表例である。 また、2-アルキルイミダゾリンの
誘導型としては、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒ
ドロキシエチルイミダゾリニウムベタインだけであり、
2-ウンデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタインが、その代表例として挙げら
れる。 また、グリシン型として、アルキル(またはジ
アルキル)ジエチレントリアミノ酢酸があり、その代表
例として、ジオクチルジエチレントリアミノ酢酸があ
る。
00、ラウリルサルコシン、サポニン、BRIJ35、アルキル
アリルポリエーテルアルコール、高級アルコール硫酸化
物、N-ココイル-L-アルギニンエチルエステルDL-ピロリ
ドンカルボン酸塩、N-ココイル-N-メチルアミノエチル
スルホン酸ナトリウム、コレステロール、自己乳化型モ
ノステアリン酸グリセリン、スクワラン、ステアリルア
ルコール、ステアリン酸ポリオキシル40、セタノール、
セトマクロゴール1000、セバシン酸ジエチル、ノニルフ
ェノキシポリオキシエチレンエタン硫酸エステルアンモ
ニウム、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキ
シエチレンソルビットミツロウ、ポリオキシル35ヒマシ
油、マクロゴール400、N-ヤシ油脂肪酸アシルL-アルギ
ニンエチル・DL-ピロリドンカルボン酸塩、ラウリルジ
メチルアミンオキシド液、ラウロマクロゴール、メチル
セルロース、CMC(カルボキシメチルセルロース)、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油20およびポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油60、CHAPS、デオキシコール酸、ジギ
トニン、n-ドデシルマルトシド、ノニデットP40、n-オ
クチルグルコシド、オクチルチオグルコシド、ラウリル
酸シュクロース、ドデシルポリ(エチレングリコールエ
ーテル)n,n-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-
プロパンスルフォネート等も利用することができる。
リダイゼーションの工程において使用されることが重要
であり、その使用方法は特に限定されない。 例えば、
プローブ液またはプローブ希釈液中に混合されていても
よいし、プローブ液とは別に調製した界面活性剤を含有
する溶液を、プローブ液を塗抹部位に塗布する前、同時
または後に添加してもよいし、当業者は適宜変更するこ
とができる。
性コントロールフローブを調製することもできる。 例
えば、まず、U937細胞(ATCC CRL-1593.2)のゲノムDNA
の抽出と精製を行うために、37℃、5%炭酸ガスインキ
ュベーター内で、RPMI1640培地(25ml)を入れた細胞培
養フラスコ(175cm3)内でU937細胞を培養する。 U937
培養液を50mlの遠沈管に入れ、4℃にて、220×gで10
分間遠心分離し、U937細胞を回収する。 細胞を10mlの
PBSで懸濁洗浄し、再度4℃にて、180×gで10分間遠心
分離し、細胞を回収する。 その後、上清を廃棄して、
細胞を1mlの200μg/mlプロテネースK含有1%SDS含有
TE溶液で懸濁し、37℃で30分間放置する。 フェノール
抽出を3〜4回繰り返し、除蛋白を行う。 エタノール
沈殿によって析出したゲノムを回収し、500μlの2.5μ
gリボヌクレアーゼ含有滅菌精製水に溶解し、42℃で30
分間放置する。 フェノール抽出を2〜3回繰り返し、
除蛋白を行う。 エタノール沈殿によって析出したゲノ
ムを回収し、500μlのTEに溶解する。 その後、吸光度
計により濃度を測定し、ジゴキシゲニンラベルに供する
ことにより、陽性コントロールプローブを作製すること
ができる。 また、陽性コントロールプローブは、U937
ゲノムを100ngスポットしたメンブレンに、陽性コント
ロールプローブをドットハイブリダイゼーションした時
に、ハイブリッド形成が確認できるものを用いるのがよ
い。
プローブを公知の方法で調製することもできる。
ノーザ菌の検出および/または同定用キットも、本発明
によって提供される。 本発明のキットによれば、DNA
を得る工程で使用される酵素(DNA露出処理剤)が、
少なくとも、リゾスタフィン、リゾチーム、N−アセチ
ルムラミダーゼ、ザイモラーゼからなるグループから選
択される1種以上の酵素、界面活性剤が添加されたプロ
ーブ液、それに、1種以上の検出用DNAプローブを具備
している。 本発明のキットには、以下の実施例に例示
するような、血液分離試薬、酵素前処理試薬、酵素試
薬、アセチル化試薬、プローブ液、ブロッキング試薬、
標識抗体、標識抗体希釈液、発色前処理液-1、発色前処
理液-2、発色試薬、対比染色液、PBS原液、ハイブリダ
イゼーション原液、標識抗体洗浄液、発色試薬洗浄液、
APSコートスライドグラス、プローブ希釈液、バッファ
ーA等を利用することが可能である。 これらの内、少
なくとも、酵素試薬とプローブ液とを含むことが好まし
い。 また、クロロホルム、エタノール、無水酢酸、DM
SO、PMSF、ホルムアミド、酢酸、塩酸、水酸化ナトリウ
ム等の各種試薬を用いることも可能である。 さらに、
低速遠心機、恒温器、血球計算盤、振とう機、湿潤箱、
恒温槽、光学顕微鏡、可変式ピペット、採血管、チッ
プ、ピペット、染色ビン、メスシリンダー、注射筒、0.
2μmシリンジトップフィルターなどの器具を装備してい
てもよい。
臨床検体中に含まれる、食細胞によって貪食された外来
微生物の遺伝子をモニターする方法が提供される。
る微生物の遺伝子を同定する工程を含み、同定された結
果に基づいて敗血症原因菌または菌血症原因菌を特定す
る方法も提供される。 この方法によれば、様々な敗血
症が疑われた患者血液の診断に実際に応用したところ、
投与された抗菌薬の影響を受けることなく、血液培養法
に比べて約4倍の感度で起因菌を検出することができ、
検出菌株の一致率は良好であることが明らかになってい
る。 そして、血液培養では、検査に少なくとも3日以
上、通常は14日程度を要するのに比較して、本発明の方
法によれば全操作完了までに約8時間という極めて短時
間の簡便な操作によって正確な結果を得ることができ
る。 従って、この方法によれば、敗血症または菌血症
などの、速やかに、かつ的確な対処が必要とされる感染
症の診断や予後診断のモニター等において有用マーカー
が提供されるのである。
参照してプライマーをデザインすれば、ハイブリダイゼ
ーションを行わなくとも、PCR法によるDNAの増幅によっ
て、感染症原因菌の同定も可能となるのである。
片をDNAチップに組み込んで利用できることも明らかで
ある。 そうすれば、DNAチップを用いて、シュードモ
ナス・アエルギノーザ菌の存在の確定が可能となる。
ュードモナス・アエルギノーザ菌のゲノミックDNAをラ
ンダムにクローニングして得られたものであり、それ
故、本発明の塩基配列の有用性はその相補鎖にまで及ぶ
ものである。 さらに、野性株が保有するDNAに変異部
分が存在することは当然考えられるが、一般的に、本発
明のプローブと70%程度、好ましくは70%以上、より好
ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上のホモロ
ジーを有する塩基配列は、本発明の目的を達成すること
ができると考えられるので、本発明にはこれら相同配列
も当然に包含されるものである。
体的に説明するが、これら実施例の開示に基づいて、本
発明が限定的に解釈されるべきでないことは勿論であ
る。
ザ菌検出用プローブの調製 臨床菌株シユードモナス・アエルギノーザ菌を、Brain
Heart Infusion(BHI)培地で一晩培養し、培養菌体を集
菌して、溶菌工程においてN-アセチルムラミダーゼSGを
加えた。 そして、Saito-Miura変法("Preparation of
transformingdeoxyribonucleic acid by phenoltreatm
ent",Biochem. Biophys. Acta vol.72,pp.619-629
(1963))に準じて、ゲノミックDNAを抽出した。
dIIIで完全消化し、ベクターpGEM-3Z(PROMEGA社製)に
ランダムクローニングした。 クローン化されたプラス
ミドDNAを、後出の実施例3-(1)に記載の方法に従って
抽出し、ナイロンフィルターに転写した。 シュードモ
ナス・アエルギノーザ標準菌株のゲノミックDNAをジゴ
キシゲニン-11-dUTPでラベルしたものをプローブとして
用い、サザンブロット・ハイブリダイゼーションを実施
した。 すなわち、ナイロンフィルターを45%ホルムア
ミド、5×SSC、42℃の条件下で終夜ハイブリダイゼー
ションを行った後、実施例2に記載の方法に従って、ナ
イロンフィルターの洗浄と発色を実施した。 その結
果、シュードモナス・アエルギノーザ菌ゲノミックDNA
と特異的に反応した4種のプローブ(DNA断片)が選抜さ
れた。
PA-2-31、PA-3-12、PA-4-15、PA-13-3と命名した。
DNAとの反応性を、以下の方法により検討した。
挙した臨床分離株および寄託菌株を準備(全64種類)し
た。
記載の方法に従って、各菌株が保有するDNAを抽出し、
抽出したDNAの一定量(例えば、10〜100ng)をナイロン
フィルターにスポットして、アルカリ変性したものをド
ット・ブロット・ハイブリダイゼーションの試料とし
た。 次いで、Digoxigenin-11-dUTP(BRL社製)でラベ
ルしたプローブで、マニアティスのマニュアル(T. Man
iatis, et al., Molecular Cloning(A Laboratory Man
ual Second Edition), Cold Spring Harbour Laborator
y (1989))に従い、45%ホルムアミド、5×SSC、42℃の
条件下で、終夜ハイブリダイゼーションを実施した。
終夜ハイブリダイゼーションを終えた試料に関して、マ
ニュアルに従い、55℃にて0.1×SSC、0.1%SDSによる20
分間の洗浄を2回行った後に、Anti-Dig-ALP conjugate
s(BRL社製)で検出および発色させ、ハイブリダイゼー
ションの状況を確認した。
ある。 図1は、ドット・ブロット・ハイブリダイゼー
ションを行った各フィルターにスポットしておいたDNA
の菌株の配置を示しており、図2は、プローブPA-2-3
1、図3は、プローブPA-3-12、図4は、プローブPA-4
-15、そして、図5は、プローブPA-13-3を用いてハイ
ブリダイゼーションを行ない、発色させた後の結果を示
す。
に、いずれのプローブもシュードモナス・アエルギノー
ザ菌に由来するDNAに対してのみ反応性を示し、シュー
ドモナス属の他の菌種由来のDNAに対して反応性(ハイ
ブリッドの形成)が認められず、その種特異性が確認さ
れた。
塩基配列を、下記の方法に従って決定した。
片をpGEM-3Z(Promega)に含んだ Escherichia coli K-1
2,JM109形質転換体を、5mlのLuria-BactaniMedium(b
acto-tryptone,10g/1l;bacto-yeast extract、5g/
1l;塩化ナトリウム、10g/1l;5N 水酸化ナトリウムで
pH 7.0に調整)に植菌し、一晩培養した。 培養液を遠
心分離(5,000rpm、5分間)して集菌した。 沈殿物に
2.5mg/mlの濃度でリゾチーム(Sigma)を含む50mMグル
コース/50mM Tris-HCl(pH 8.0)/10mM EDTA溶液を100μ
l 加え、室温で5分間放置した。 得られた懸濁液に1
%の濃度でドデシル硫酸ナトリウム(Sigma)を含む0.2
M水酸化ナトリウム水溶液を加えて混合した。 5M酢
酸カリウム水溶液(pH 4.8)150μl をさらに加えて混
合し、15分間氷冷した。 そして、遠心分離(15,000rp
m、15分間)して得た上清を、フェノール/CHCl3処理
し、上清に2倍量のエタノールを加え、さらに遠心分離
(12,000rpm、5分間)して沈澱を得た。 この沈澱物
を、10mM Tris-HCl(pH 7.5)/0.1mM EDTA溶液100μl に
溶解し、10mg/ml RNaseA(Sigma)溶液を加え、室温で
15分間放置した。 この調製物に0.1M酢酸ナトリウム
水溶液(pH 4.8)を300μl加え、フェノール/CHCl3処理
し、上清にエタノールを加えて沈殿を得た。 この沈澱
物を乾燥し、10μlの蒸留水に溶解したものをDNA試料と
した。
cing Kit(ファルマシア製)を用いて行った。
液中に5〜10μgとなるように調整した。 1.5mlのミニ
チューブ(エッペンドルフ)に、鋳型DNA32μlを移し、
2M水酸化ナトリウム水溶液を8μl 加えて穏やかに混
合した。 そして、軽く遠心した後、室温で10分間放置
した。 3M酢酸ナトリウム(pH 4.8)7μl と蒸留水
4μl を加え、さらにエタノールを120μl 加えて混合
し、エタノール・ドライアイス上で15分間放置した。
そして、15分間遠心分離して沈澱したDNAを集め、注意
しながら上清を除去した。 得られた沈殿物を70%エタ
ノールで洗浄し、10分間遠心分離した。 そして、注意
しながら再度上清を除去し、減圧条件下で沈澱物を乾燥
した。
プライマー〔Fluorescent Primer, Universal Primer;
5'-Fluorescein-d[CGACGTTGTAAAACGACGGCCAGT(配列番
号:1)]-3'、(1.6 pmol/μl ;0.42A260unit/ml);Rev
erse Primer,5'-Fluorescein-d[CAGGAAACAGCTATGAC
(配列番号:2)]-3' (2.1 pmol/μl;0.42A260unit/m
l)〕2μl(0.42A260unit/ml、4〜6pmol)とアニーリ
ング用緩衝液2μlを加え穏やかに混合した。 そし
て、軽く遠心した後、65℃で5分間熱処理を行い、素早
く37℃の条件下に置き、そこで10分間保温した。 保温
後10分以上室温で放置し、軽く遠心した。 そして、延
長用緩衝液1μlとジメチルスルホキシド3μlを加えた
ものを試料とした。 4本のミニチューブに、A、C、
GおよびTと記入し、それぞれのチューブにA Mix(dd
ATPをdATP、dCTP、c7dGTPおよびdTTPと共に溶解したも
の)、C Mix(ddCTPをdATP、dCTP、c7dGTPおよびdTTP
と共に溶解したもの)、G Mix(ddGTPをdATP、dCTP、c
7dGTPおよびdTTPと共に溶解したもの)およびT Mix(d
dTTPをdATP、dCTP、c7dGTPおよびdTTPと共に溶解したも
の)を、2.5μl ずつ分注した。 なお、それぞれの溶
液は使用時までは水中で保存し、使用時には37℃で1分
間以上保温してから使用した。 希釈したT7 DNAポリメ
ラーゼ(Pharmacia;6〜8units/2μl)2μlを、DNA
試料に加え、ピペッティングもしくは穏やかな混合によ
り、完全に混合した。 混合後すぐに、この混合液を4.
5μlずつ保温しておいた4種の溶液に分注した。 な
お、分注に際しては、新しいチップを用いた。 37℃で
5分間保温し、停止溶液を5μlずつそれぞれの反応液
に加えた。 この分注においても、新しいチップを用い
た。90℃で2〜3分間保温し、すぐに氷中で冷却した。
〜6μlを泳動した。
して特異性を有する4つのプローブ(実施例1〜2)の
塩基配列の決定を、泳動温度45℃、泳動時間6時間とし
て、A.L.F. DNA Sequencerシステム(ファルマシア社
製)を用いて行った。 各上流と下流から明らかになっ
た配列から順次プライマーをデザインし、上記の操作を
繰り返した。
3)、プロープPA-3-12(配列番号:4)、プローブPA
-4-15(配列番号:5)、およびプローブPA-13-3(配
列番号:6)の塩基配列それぞれの全容が、明らかにな
った。
ザ菌の臨床検体からの検出 (1) 採血・血液検体の処理 臨床検体として、敗血症が疑われた患者より採取した血
液10検体(検体A〜J)を用いた。 各患者からヘパリン
加静脈血10mlを採取し、採取した血液と血液分離試薬
(塩化ナトリウム225mg、デキストラン(分子量:200,0
00〜300,000)1.5g、滅菌精製水にて全量25mlに調製し
たもの)を4:1の割合で混和した後、37℃で30分間静
置することにより、白血球画分(上層)を取得した。
このようにして得た白血球画分を4℃にて160×gで10
分間遠心分離することで、白血球を得た。 次に、得ら
れた白血球のペレットに滅菌精製水1mlを加えて懸濁
し、直ちに過剰量のPBS(塩化ナトリウム18.24g、リン
酸一水素ナトリウム12水和物6.012g、リン酸二水素ナ
トリウム2水和物1.123g、滅菌精製水にて全量120mlに
したもの(PBS原液)を滅菌精製水にて20倍に希釈した
もの)を加えて等張化した後、再度4℃下で、160×g
で10分間遠心分離した。
スライドグラス(商品番号MS311BL、日本エアーブラウ
ン社製)にコートしたAPSコートスライドグラスを使用
した。
て、まず、スライドホルダーにスライドグラス(MS311B
L)を固定した後、希釈した中性洗剤中に30分以上浸し
て洗浄し、水道水で洗剤を十分に取り除き、次に、スラ
イドグラスを精製水にて洗浄し、高温(100℃以上)で
十分に乾燥させた後、室温で放置冷却した。 その後、
スライドグラスを2%APS含有アセトンに1分間浸し、
直ちにアセトン及び滅菌精製水で順次軽く洗浄した後、
風乾した。 さらに再度、スライドグラスを2%APS含
有アセトンに1分間浸し、直ちにアセトンおよび滅菌精
製水で順次軽く洗浄した。 その後、風乾する操作を行
った後に、42℃で乾燥させることで、APSコートスライ
ドグラスを作製した。
遠心分離することにより得た白血球ペレットに、少量の
PBSを加えて懸濁し、血球計算盤を用いて白血球数を計
測する。
Sで調製した白血球懸濁液5μlを、APSコートスライド
グラスの各ウェルに白血球が単層に広がるように塗抹
し、完全に風乾することにより、白血球をAPSコートス
ライドグラスに支持させた。
ロロホルム:酢酸=6:3:1で混合して得た固定液)
に20分間浸した後、75%エタノール液に5分間浸し、完
全に風乾させた。
g、t-オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(比
重1.068〜1.075(20/4℃)、pH(5w/v%) 5.5〜7.5)1.25m
l、PBS原液25mlを混合し、滅菌精製水で全量を50mlに調
製したもの)を滅菌精製水で10倍に希釈した溶液に浸
し、振とう機で10分間振とうさせた。
ダーゼ1,000単位/ml、リゾチーム100,000単位/mlおよび
/またはリゾスタフィン100単位/ml)に酵素試薬溶解液
(PBSで0.1mol/l フェニルメチルスルフォニルフルオラ
イド(PMSF)含有ジメチルスルフォキシド(DMSO)を100倍
希釈して調製したもの)を1ml加えて酵素試液を調製し
た。 その後、感染症原因菌のDNAを得るために、37℃
〜42℃の湿潤箱中で、この酵素試液1mlを白血球塗抹部
位に滴下し、30分間静置することによって、感染症原因
菌のDNAを露出した。 その後、0.2mol/l 塩酸含有PBS
(PBS原液に塩酸を加え、滅菌精製水にて20倍希釈し、
塩酸の終濃度を0.2mol/l に調製したもの)に浸し、そ
のまま振とう機上で10分間振とうさせた。
塩酸を含み、適量の滅菌精製水で全量を50mlとしたも
の)に無水酢酸を加え、滅菌精製水で10倍希釈し、無水
酢酸の終濃度を0.8%に調整したアセチレーション試薬
にスライドグラスを浸し、振とう機上で10分間振とうし
た。 その後、75%、85%、98%エタノールに、順次3
分間ずつ浸し、完全に風乾させた。
一本鎖DNAに変性] スライドグラスを、70mmol/l 水酸化ナトリウム含有PBS
(PBS原液に水酸化ナトリウムを加え、滅菌精製水で20
倍希釈し、水酸化ナトリウムの終濃度を70mmol/l に調
製したもの)に3分間浸した。 その後、75%、85%、
98%エタノールに、順次3分間ずつ浸し、完全に風乾さ
せた。
×デンハート溶液50μl、ハイブリダイゼーション原液5
00μl、ホルムアミド2250μl、50%硫酸デキストラン10
00μlが含まれる)にて調製したジゴキシゲニン標識DNA
プローブ15ngを含有する液(プローブ液、1.0ng/μl)
を塗抹部位に塗布し、37℃〜42℃の湿潤箱内に2時間静
置させた。 ジゴキシゲニン標識DNAプローブは、ニッ
クトランスレーション法で調製した。 その後、ハイブ
リダイゼーション洗浄液(ハイブリダイゼーション原液
(塩化ナトリウム13.15g、クエン酸三ナトリウム2水
和物6.615g、滅菌精製水にて全量75mlに調製したも
の、前出)をハイブリダイゼーション原液:滅菌精製
水:ホルムアミド=5:45:50の割合で混合して調製し
たもの)を3つの染色ビンに用意し、順次42℃で10分間
ずつ浸した。 その後、PBSに浸し、そのまま振とう機
上で10分間振とうさせた。
ブは、PA-2-31およびPA-13-3のプローブ配列を用い
て、ニックトランスレーション法により調製した。
ングの操作を行った。
1枚につきブロッキング試薬(ウサギ正常血清2mlとPB
S原液0.5mlを含み、滅菌精製水で全量を10mlに調製した
もの)1mlを塗抹部位に滴下し、これを30分間静置し
た。 その後、ブロッキング試薬を除去した。
ニン抗体溶液1.05単位、バッファーA(トリエタノール
アミン746mg、塩化ナトリウム17.5mg、塩化マグネシウ
ム6水和物20.3mg、塩化亜鉛1.36mg、ウシ血清アルブミ
ン1000mgおよび塩酸適量を含み、滅菌精製水適量で全量
を100mlに調製したもの)12.6μlにて全量を14μlに調
製したもの)を、標識抗体希釈液(トリス-(ヒドロキシ
メチル)-アミノメタン8.48mg、塩化ナトリウム6.14mgお
よび適量の塩酸を含み、適量の滅菌精製水で全量を0.7m
lに調製したもの)で50倍希釈した標識抗体液を調製
し、この標識抗体液を塗抹部位に10μlずつ滴下し、こ
れを30分間静置させた。 その後、標識抗体洗浄液(1
mlのポリソルベート20と50mlのPBS原液を含み、滅菌精
製水で全量を100mlに調製したもの)を10倍に希釈した
溶液に浸し、そのまま振とう機上で10分間振とうさせ
た。 この操作を2回繰り返した後、発色前処理液1
(トリス-(ヒドロキシメチル)-アミノメタン6.06g、塩
化ナトリウム2.92gおよび適量の塩酸を含み、適量の滅
菌精製水で全量を50mlに調製したもの)と発色前処理液
2(塩化マグネシウム6水和物5.08gを含み、滅菌精製
水で全量を50mlに調製したもの)を等量混合し、滅菌精
製水で5倍に希釈した発色前処理液に浸し、そのまま振
とう機上で10分間振とうさせた。
ラゾリウム(NBT)/5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルフォ
スフェイト(BCIP)溶液、pH 9.0〜10.0:NBT 3.3mg、BCI
P 1.65mg、N,N-ジメチルホルムアミド99μg、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン121mg、適量の塩
酸、塩化ナトリウム58.4mgおよび塩化マグネシウム6水
和物101.6mgを含み、適量の滅菌精製水で全量を10mlに
調製したもの]1mlを、0.2μmシリンジトップフィルタ
ーを装着したディスポーザブルシリンジを用いてろ過し
ながら、スライドグラスの塗抹部位に滴下し、湿潤箱内
で、37℃で、30分間遮光静置させた。 その後、発色試
薬洗浄液(トリス-(ヒドロキシメチル)-アミノメタン60
6mg、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム2水和物186
mgおよび適量の塩酸を含み、適量の滅菌精製水で全量を
50mlに調製したもの)を10倍に希釈した溶液に5分間浸
し、風乾した後、対比染色液(ファストグリーンFCF(食
用緑色3号)50mg、滅菌精製水にて全量50mlに調製した
もの)を10倍に希釈した溶液および1%酢酸溶液に浸し
た。 その後、前記発色試薬洗浄液を10倍に希釈した溶
液に再度浸して余分の対比染色液を洗い流し、完全に風
乾させた。
一のウェル内の対比染色液により染まった細胞に於い
て、青紫色の発色シグナルが1つでも認められた場合に
「陽性」と判定した。 その結果、本発明の方法によ
り、10検体の内の2検体でシュードモナス・アエルギノ
ーザ菌を検出した。
お、図6に例示した結果は、PA-2-31およびPA-13-3を
組み合わせて混合プローブとし、これにニックトランス
レーションを適用して得たプローブを用いた場合のもの
である。 また、本発明者らは、PA-2-31、PA-3-12、
PA-4-15またはPA-13-3を単体で用いても、あるいはこ
れらの一部または全部を混合して用いても、臨床検体か
らシュードモナス・アエルギノーザ菌を検出することが
可能であることを証明している。
細胞)数の検討 APSコートスライドグラスのウェル(直径5mmの円形ウ
ェル)に塗抹する至適白血球数の検討を行った。
施例4(1)の記載に従って白血球を採取した。 次に、
得られた白血球を、適量のPBSを用いて懸濁した後、血
球計算盤を用いて1ml当たりの白血球数を測定し、(a)
1×108個/mlを始点として、(b)5×107個/ml、(c)1×
107個/ml、(d)5×106個/ml、(e)1×106個/ml、(f)5
×105個/ml、および(g)1×105個/mlの希釈系列を調製
した後、各々5μl をスライドグラスに塗抹した。 風
乾した後、カルノア固定(実施例4(2)参照)を行い、
直ちに対比染色液で染色し、実施例4(11)に記載した方
法を用いて判定を行った。
数が過剰であり、検出不適であった。 また、5×106
個/ml以下では、ウェルに観察される細胞数が少なく、
検出不適であった。 よって、固定化する食細胞の密度
(x個/ml)が、5×106個/ml<x個/ml<1×108個/m
l、好ましくは、1×107個/ml≦x個/ml≦5×107個/ml
に調製したものを使用するのが好ましいことが判明し
た。 また、これに対応して、APSコートスライドグラ
スに固定される1ウェル当たりの白血球の細胞数(y個
/ウェル(直径5mm))は、2.5×104個/ウェル<y個/ウェ
ル<5×105個/ウェル、好ましくは5×104個/ウェル≦
y個/ウェル≦2.5×105個/ウェルとなるように調製する
のがよいことも判明した。
(a)〜(f)に示した。
省略してある。
0)、P. aeruginosa (ATCC 10145)、E. faecalis (ATCC
19433)、E. coli (ATCC 11775)を溶菌する酵素条件を検
討した。
ては、溶菌酵素としてリゾスタフィン(Bur. J. Bioche
m., 38, 293-300, 1973)を使用した。 また、E. faec
alisに対しては、N-アセチルムラミダーゼ(Archs. Ora
l Biol., 23, 543-549, 1978)とリゾチーム(生化学工
業)を使用した。 また、P. aeruginosaおよびE. coli
については、70mmol/l の水酸化ナトリウム含有PBS(前
出)を使用した。
ートインフュージョン(DIFCO社製))液体培地に植菌
し、37℃で、8時間以上培養した。 培養した菌液を4
℃、2,000×gで10分間遠心分離して集菌した。 この
ようにして集めた菌をPBSに懸濁し試料とした。 溶菌
は、マイクロプレートリーダーを用い、吸光度600nmに
おける菌液の濁度の減少により評価した。
disは、リゾスタフィンによって溶菌した。 P. aerugi
nosaおよびE. coliについては、70mmol/l の水酸化ナト
リウム含有PBS(前出)によって溶菌したため、酵素処
理は不要であった。 また、E. faecalisについては、N
-アセチルムラミダーゼ単独よりも、リゾチームと併用
した方が優れた溶菌活性が得られることが判明した。
また、貪食作用を受けて取り込まれた菌が、例えば、P.
aeruginosaおよびE. coliなどである場合には、アルカ
リ処理に際して菌の細胞壁が溶解され、遺伝子が露出し
た状態となるので、必ずしもこの酵素処理を行う必要は
ない。 また、アルカリ処理は、実施例4(6)に記載の
手順に従って行うこともできる。 しかしながら、確実
に菌の細胞壁を溶解するのであれば、酵素処理を行う方
がよいと考えられる。
に使用される前処理用の各酵素は、前述したような細菌
株に対して有効であるのみならず、他のスタフィロコッ
カス属、ストレプトコッカス属、バシルス属およびミク
ロコッカス属を初めとする他の菌種等でも有効である。
また、かような酵素は、各々単独で用いることもでき
るが、菌が特定できていない臨床検体を使用する場合に
は、混合した場合の方が有効である。
idermidis、(b) P. aeruginosaおよびE. coli、ならび
に(c) E. faecalisに関して実施した試験結果を示し
た。
の至適濃度の検討) 酵素試薬に含有されるプロテアーゼは白血球の形態を劣
化させるので、白血球の形態を保持させるために添加す
るPMSFの溶解剤である、DMSOの酵素活性に及ぼす影響を
検討した。
に植菌し、37℃で8時間以上培養した。 この培養液
を、4℃で、2,000×gで10分間遠心分離して集菌し、P
BSにて懸濁した後、オートクレーブ(120℃、10分)で
熱処理を行った。 次に、4℃で、2,000×gで10分間
遠心分離し、上清を捨て、1mlのPBSで沈渣を懸濁させ
た後、凍結乾燥させた。 この凍結乾燥試料を、0〜10
%DMSO含有5mmol/l トリス-塩酸(pH 6.0)、2mmol/l
塩化マグネシウムで懸濁し、N-アセチルムラミダーゼ
に対する試料とした。 また、Micrococcus luteus(JC
M 1464)を、5mlのBHI液体培地(前出)に植菌し、37
℃で8時間以上培養した。 培養した菌液を4℃で、2,
000×gで10分間遠心分離して集菌した。 上清を捨
て、菌のペレットを5mlのPBSで懸濁洗浄し、再度4℃
にて、2,000×gで10分間遠心分離して集菌した。
含有PBSで懸濁し、リゾチームに対する試料とした。
一方、S. epidermidisをリゾチームの場合と同様にして
培養、集菌し、0〜10%DMSO含有PBSで懸濁し、リゾス
タフィンに対する試料とした。
用い、吸光度600nmにおける試料の濁度の減少により評
価した。 ただし、本試験でのそれぞれの酵素力価は、
(a)N-アセチルムラミダーゼ 300単位/ml、(b) リゾチー
ム 10,000単位/ml、(c) リゾスタフィン50単位/mlと
し、酵素活性に対するDMSOの影響を検討した。 それぞ
れの酵素活性を、単位時間当たりにおける菌濁度(O.D.
=600nm)の減少で評価した結果、DMSOは、N-アセチル
ムラミダーゼ活性に対しては殆ど影響を与えなかった
が、リゾチームおよびリゾスタフィンに対しては、共に
5%以上のDMSOで活性の低下が認められた。 また、2
%以下のDMSOの濃度では、酵素活性の低下は認められな
かった。 ゆえに、PMSFを溶解させるDMSO濃度は少なく
とも5%未満、好ましくは2%以下、さらには1%程度
とするのが好ましい。
表4に示した。
の至適濃度の検討) 酵素試薬に含有されるプロテアーゼは、白血球の形態を
劣化させるので、白血球の形態を保持させるために添加
するPMSF(PIERCE社製)の効果を検討した。
解し、PMSFの終濃度が無添加〜1mmol/l となるようにP
BSで10mlに希釈した。 この溶液に、プロテアーゼの力
価が0.2単位/mlとなるよう、プロテイネースK(ベーリ
ンガーマンハイム社製)を添加した。 ヘパリン加健常
ヒト血液5mlを採取し、実施例4(1) に記載の方法に従
って白血球を採取した。 次に、白血球を適当量のPBS
で懸濁して、血球計算盤で細胞数を計測し、細胞数を、
約5×104〜約2.5×105個/ウェルに調製し、その5μl
をAPSコートスライドグラスのウェルに塗抹し、風乾し
た後、実施例4(2)に記載のカルノア固定法に従って固
定した。
び(4)に記載の方法に従って試験を行った。 1μmol/l
〜1mmol/l のPMSFの濃度で試験を実施した結果、10μ
mol/l以上の濃度で効果が認められ、0.1mmol/l 以上のP
MSF濃度では、白血球の形態の劣化が完全に抑制されて
いた。
(図10(a))、PMSF1μmol/ml添加(図10(b))、PMSF 10μm
ol/ml添加(図10(c))、PMSF 0.1mmol/ml添加(図10(d))、
およびPMSF 1mmol/ml添加(図10(e))に、それぞれ示し
た。
価の検討 カンジダ・アルビカンスを溶菌して、そのDNAを得るた
めのザイモラーゼの至適力価を検討した。
し、30℃で一昼夜培養した。 その後、基質としてカン
ジダ・アルビカンスをPBSにて懸濁した溶液(基質1)
と、カルノア固定した後に、70%エタノールに浸し、風
乾し、PBSにて懸濁した溶液(基質2)の2種類を調製
した。
を1.5ml、そしてM/15リン酸緩衝液を2.5mlを含み、0.5m
lの滅菌精製水で全量を5.0mlに調製したものを用いた。
その後、37℃で、2時間反応させ、OD800を測定し
た。 また、ザイモラーゼ(ザイモリエイス-100T)濃度
として、0mg/ml、0.01mg/ml、0.025mg/ml、0.05mg/m
l、0.1mg/ml、0.25mg/ml、0.5mg/ml、1mg/ml、2.5mg/m
l、5mg/mlのものを用いた。
のOD800値は、0.533、0.521、0.553、0.554、0.548、0.
417、0.394、0.288、0.163、0.113であり、基質2を用
いた場合のそれぞれのOD800値は、0.445、0.411、0.35
9、0.282、0.232、0.146、0.115、0.096、0.08、0.057
であった。 基質1および基質2共に、0.5mg/ml〜5mg
/ml、特に、1mg/ml〜5mg/mlの濃度範囲が有効である
ことが判明した。
位/ml〜500単位/ml、特に100単位/ml〜500単位/mlであ
ることが好ましい。 また、菌が特定できていない臨床
検体を使用する場合には、真菌である場合も考慮してザ
イモラーゼを適宜添加するのが好ましい。
討 (1) 貪食サンプルの作製 (i) U937細胞の調製 37℃、5%炭酸ガスインキュベーター内で、RPMI 1640
培地(25ml)を入れた細胞培養フラスコ(175cm3)内で
U937細胞(ヒト単球株化細胞、ATCC CRL-1593.2)を培
養した。 次に、U937細胞培養液を50mlの遠沈管に入
れ、4℃、220×gで10分間遠心分離し、U937細胞を回
収した。 その後、回収したU937細胞を、200μlのPBS
で懸濁し、血球計算盤で細胞数を計算し、細胞数を約1
×104個/μl〜約2×104個/μlに調製した。
lis、E. coli(いずれも前出)を、各々5mlのBHI培養
液に植菌し、37℃で8時間以上培養した。
間遠心分離して集菌した。 上清を捨てた後、菌のペレ
ットを5mlのPBSで懸濁し、再度4℃、2,000×gで10分
間遠心分離して集菌した。 集菌した菌を5mlのPBSで
懸濁した後、PBSにて希釈して、吸光度計により菌液の
濁度(O.D.=600nm)を、S. aureus(0.01〜0.03)、S.
epidermidis(0.01〜0.03)、P. aeruginosa(0.02〜0.
03)、E. faecalis(0.01〜0.03)、E. coli(0.02〜0.
03)にしたものを15ml調製した。 このようにして得た
菌液は、別々の175cm3の培養用フラスコに移し、30分間
室温で静置した。
球分離試薬を4:1の割合で加え、37℃で30分間静置
し、白血球画分を分取し、これをPBSで50mlにした。
培養用フラスコ内の上清を静かに捨て、PBSで希釈した
白血球画分を10mlずつフラスコに加え、室温で10分間静
置した。 培養用フラスコ内の上清を捨て、フラスコの
底に付着した白血球を0.02%EDTA含有PBS 10mlで15mlの
遠沈管に回収し、4℃、140×g〜180×gで10分間遠心
分離し、白血球を収集した。 収集した白血球に赤血球
の混入が認められたので、1mlの滅菌精製水にて白血球
の沈渣を穏やかに懸濁して溶血させた後、PBSを14ml加
えて等張化し、再度4℃、140×g〜180×gで10分間遠
心分離を行い、白血球を収集した。 収集した白血球を
PBSで懸濁し、血球計算盤にて細胞数を計測し、1×104
個/μl〜5×104個/μlに調製した。
それぞれSA貪食サンプル、SE貪食サンプル、PA貪食サン
プル、EF貪食サンプル、EK貪食サンプルとした。
プルを、APSコートスライドグラスの各ウェルに5μlず
つ塗抹し、風乾させた。
液にスライドグラスを20分間浸した後、75%エタノール
に5分間浸し、カルノア固定液を洗浄して風乾させた
後、試験に使用するまで4℃で保存した(実施例4(2)
参照)。 次いで、固定サンプルの前処理を、実施例4
(3)に記載の手順に従って行った。
胞数を、約5.0×104〜約2.5×105個/ウェルとし、ま
た、U937細胞の細胞数を、約5.0×104〜約1.0×10 5個/
ウェルとした。
リジンオレンジ染色液で染色し、蛍光顕微鏡(×1,00
0)で無作為に約200個の細胞を計測した。
している細胞(図11で矢印にて示す、貪食に特徴的な形
態変化が認められた細胞)を陽性細胞とし、以下の数式
に従って貪食率を算出した。
食率(%)は、10%以上であった。
プルを検体とした。
あり、約1.98×105個/ウェルであった。 SE貪食サンプ
ルの貪食率は27%であり、約1.74×105個/ウェルであっ
た。
り、約6.40×104個/ウェルであった。 各貪食サンプル
を塗抹したスライドグラスを用いて、実施例4(3)に記
載の方法に従って酵素前処理を行った。 次に、酵素前
処理済みのスライドグラスを湿潤箱に置き、各種力価に
調製した各酵素溶液1mlを検体塗抹部位に滴下して反応
させた。 その後、0.2mol/l 塩酸含有PBS、70%エタノ
ールにそれぞれ10分間浸し、風乾させた。 このスライ
ドグラスを70mmol/l 水酸化ナトリウム含有PBSに3分
間、70%エタノールに10分間浸した後に風乾し、1%ア
クリジンオレンジ染色液で染色した。 その後、蛍光顕
微鏡(×1,000)により評価した。
スタフィンで至適力価の検討を行った。 E. faecalis
は、N-アセチルムラミダーゼとリゾチームの併用で至適
力価を検討するため、N-アセチルムラミダーゼを100単
位/mlに固定した場合のリゾチーム至適力価の検討と、
リゾチームを10,000単位/mlに固定した場合のN-アセチ
ルムラミダーゼ至適力価の検討を行った。 判定は、酵
素処理により菌体が白血球中に確認されなくなるとき
「適」とした。
1単位/mlで十分効果を示すが、S. epidermidisの溶菌
には、10単位/ml以上のリゾスタフィン力価が必要であ
った(表5)。 従って、リゾスタフィンの至適力価
を、10単位/ml〜100単位/mlに設定した。
ゾチームの力価を10,000単位/mlで固定したとき、N-ア
セチルムラミダーゼ力価が10単位/ml以下では溶菌され
なかった(表6)。 リゾチームについては、N-アセチ
ルムラミダーゼ力価を100単位/mlに固定した場合、リゾ
チーム力価が1,000単位/ml以下では溶菌されなかった
(表6)。 従って、N-アセチルムラミダーゼの至適力
価は100単位/ml〜1,000単位/ml、リゾチームの至適力価
は10,000単位/ml〜100,000単位/mlに設定した。また、
シュードモナス・アエルギノーザに対しても、同様の力
価で使用することができる。
に示す。 図12において、(a) は酵素処理前のS. aureu
sの貪食サンプル、(b) は酵素処理前のE. faecalisの貪
食サンプル、(c) は(a) のサンプルを酵素処理した後、
および(d)は(b)のサンプルを酵素処理した後の様子を示
している。
を臨床検体に応用したところ、同様の結果を得ることが
できた。 それ故、本発明の臨床検体の感染症原因微生
物同定における上記各酵素の至適力価も同様とした。
討 各貪食サンプルを塗抹したスライドグラスを用いて、実
施例10(3)に記載の方法に準じて検討した。 ただし、
本試験の酵素処理時間を30分、検討温度は、4℃、25
℃、37℃、42℃、60℃とし、各酵素力価は、N-アセチル
ムラミダーゼ(100単位/ml、生化学工業社製)、リゾチ
ーム(10,000単位/ml、生化学工業社製)、リゾスタフ
ィン(10単位/ml、SIGMA社製)とした。
なる菌に対応したものを使用した。
あり、約1.12×105個/ウェルであった。 SE貪食サンプ
ルの貪食率は29%であり、約1.62×105個/ウェルであっ
た。また、EF貪食サンプルの貪食率は23%であり、約1.
38×105個/ウェルであった。
て行った。 その結果、S. aureusは、4℃〜60℃の温
度範囲において、白血球の菌体は確認されなかった。
S. epidermidisは、処理温度4℃および25℃では白血球
中の菌体が残存していたが、37℃以上では菌体が確認さ
れなかった。 また、E. faecalisでは、処理温度4
℃、25℃および60℃で菌体が残存していたが、37℃およ
び42℃では確認されなかった。
℃〜42℃に設定した。
を臨床検体に応用したところ、同様の結果を得ることが
できた。 それ故、本発明の臨床検体の感染症原因微生
物同定における酵素処理の至適温度も同様とした。
討 実施例10(1)および(2)に記載の方法で作成した貪食サン
プルを検体とした。
分、60分、120分とした。
なる菌に対応したものを使用した。
あり、約7.80×104個/ウェルであった。 SE貪食サンプ
ルの貪食率は34%であり、約1.10×105個/ウェルであっ
た。また、EF貪食サンプルの貪食率は28%であり、約1.
30×105個/ウェルであった。
を用いて、実施例10(3)に記載の方法に準じて検討し
た。 ただし、本試験の酵素処理温度は37℃、各酵素力
価はN-アセチルムラミダーゼ(100単位/ml)、リゾチー
ム(10,000単位/ml)、リゾスタフィン(10単位/ml)と
した。
て行った。 その結果、S. aureus、S. epidermidis、
E. faecalis貪食サンプルのいずれもが、酵素処理時間2
0分以上(0分および10分においては不適であった)
で、白血球中に菌体は確認されなかったことから、少な
くとも15分以上、好ましくは20分以上、さらに至適酵素
処理時間を30分〜60分とするのが好ましい、ことが明ら
かとなった。 その結果を、表8に示した。
を臨床検体に応用したところ、同一の結果を得ることが
できた。 それ故、本発明の臨床検体の感染症原因微生
物同定における酵素処理の至適時間も同一とした。
て、プローブ濃度は、ハイブリッド形成速度に影響を与
える主要な因子である。 プローブ濃度が低すぎると反
応速度の低下を招き、シグナルが明確でなくなる可能性
がある。 また、過剰量のプローブの使用は、非特異的
反応を招きかねない。 それ故、各種プローブ液につい
て、至適濃度を検討した。
で調製した貪食サンプルを検体とした。 使用したSA貪
食サンプルの貪食率は24%であり、約1.48×105個/ウェ
ルであった。 SE貪食サンプルの貪食率は28%であり、
約2.07×105個/ウェルであった。 PA貪食サンプルの貪
食率は18%であり、約1.50×105個/ウェルであった。ま
た、EF貪食サンプルの貪食率は24%であり、約1.72×10
5個/ウェルであった。EK貪食サンプルの貪食率は12%で
あり、約1.63×105個/ウェルであった。
を用いて、実施例10(3)に記載の方法に準じて検討し
た。 プローブとして、ジゴキシゲニン標識したものを
使用し、S. aureus(SA-24、SA-36、SA-77の混合物)、
S. epidermidis(SE-3、SE-22、SE-32の混合物)、E.
faecalis(EF-1、EF-7、EF-27の混合物)、P. aerugi
nosa(PA-2-31、PA-13-3の混合物)、E. coli(EC-2
4、ET-49、KI-50の混合物)に対する各プローブ濃度
を、それぞれ0.04ng/μl、0.4ng/μl、1.2ng/μl、1.8n
g/μl、2.4ng/μl、3ng/μlに調製した(特許第279849
9号参照)。
(図13参照)に、上記の各種濃度に調製したプローブ液
を使用し、実施例4(3)〜(11)に記載の方法に従って検
討した。ただし、使用したプローブは、各菌に対応した
ものを使用した。 また、実施例10(4)に示した力価の
酵素を3種類混合して用いた。
ナルが明確でなくなり、高濃度(2.4ng/μlおよび3ng/
μl)ではバックグラウンドの増大が認められた。 そ
れ故、SA、SE、PA、EF、EKのプローブ濃度を、0.4〜1.8
ng/μl、好ましくは0.4〜1.2ng/μlとした。 また、0.
04ng/μlにおいては「不適」であり、0.4ng/μlにおい
ては「適」であったことから、少なくとも0.1ng/μl以
上とするのが好ましい。 さらに、2.4ng/μlでは「不
適」であり、1.8ng/μlでは「適」であったことから、
2.2ng/μl以下の濃度とすることが、好ましいことが明
らかとなった。
を臨床検体に応用したところ、同様の結果を得ることが
できた。 このことから、本発明の臨床検体の感染症原
因微生物同定における上記各プローブの至適濃度も同様
とした。
検討 ハイブリダイゼーション反応における反応温度は、ハイ
ブリッド形成速度とハイブリッドの安定性に影響を与え
るパラメーターである。 ハイブリダイゼーション反応
を高温下で行うと、細胞の形態が劣化することが知られ
ていることから、至適温度の検討(4℃、25℃、37℃、
42℃、50℃、60℃)を行った。
で作成した貪食サンプルを検体とした。 使用したSA貪
食サンプルの貪食率は31%であり、約1.38×105個/ウェ
ルであった。 SE貪食サンプルの貪食率は42%であり、
約1.95×105個/ウェルであった。 PA貪食サンプルの貪
食率は15%であり、約1.30×105個/ウェルであった。ま
た、EF貪食サンプルの貪食率は48%であり、約1.05×10
5個/ウェルであった。EK貪食サンプルの貪食率は17%で
あり、約1.85×105個/ウェルであった。 貪食サンプル
およびU937細胞を塗抹固定したスライドグラス(図14
を参照)を使用して、実施例4(3)〜(11)に記載の方法
に従い検討した。 ただし、使用したプローブは、対象
となる菌に対応したものを使用した(実施例13を参
照)。 また、実施例10(4)に示した力価の酵素を、3
種類混合して用いた。
4℃以下では、ハイブリッド形成速度が低下し、各種プ
ローブで安定なシグナルが観察されなかった。 また、
60℃においては細胞形態の変化が認められ、安定なシグ
ナルが観察されなかった。
℃に比べ、シグナルが明確でなかったが検出することは
可能であった。 従って、至適ハイブリダイゼーション
の温度は、25℃〜50℃、より好ましくは37〜42℃に設定
するとよい。
を臨床検体に応用したところ、同様の結果を得ることが
できた。 それ故、本発明の臨床検体の感染症原因微生
物同定におけるハイブリダイゼーションの至適温度も同
様とした。
検討 実施例10(1)および(2)に記載の方法で調製した貪食サン
プルを検体とし、10分、60分、90分、120分、180分、90
0分間のハイブリダイゼーション時間について検討し
た。
あり、約1.45×105個/ウェルであった。 SE貪食サンプ
ルの貪食率は47%であり、約1.33×105個/ウェルであっ
た。PA貪食サンプルの貪食率は17%であり、約1.95×10
5個/ウェルであった。 また、EF貪食サンプルの貪食率
は41%であり、約1.45×105個/ウェルであった。 EK貪
食サンプルの貪食率は20%であり、約1.23×105個/ウェ
ルであった。
したスライドグラス(図14に示すものに同じ)を使用し
て、実施例4(3)〜(11)に記載の方法に従って検討を行
った。
したものを使用した(実施例13参照)。 また、実施例
10(4)に示した力価の酵素を、3種類混合して用いた。
10分ではシグナルが観察されなかったが、60分以上でシ
グナルが観察され、90分以上で安定したシグナルが観察
された。 また、ハイブリダイゼーション時間を900分
としても、シグナルの検出には変化は認められなかっ
た。 従って、少なくとも30分以上、好ましくは60分以
上、より好ましくは90以上とするのが好ましい。 さら
に、至適ハイブリダイゼーション時間として、120分〜9
00分の時間を設定するのが好ましい。
を臨床検体に応用したところ、同様の結果を得ることが
できた。 従って、本発明の臨床検体の感染症原因微生
物同定におけるハイブリダイゼーションの至適時間も同
様とした。
添加する界面活性剤の影響 実施例10(1)および(2)に記載の方法で作成した貪食サン
プルを検体とした。
ェルであった。 また、実施例10(4)に示した力価の酵
素を3種類混合して用いた。 プローブ(PA-2-31およ
びPA-13-3)希釈液に各種界面活性剤(SDS、ラウリス
サルコシン、サポニン、BRIJ35、Tween 20、Triton X-1
00)を添加し、実施例4(7)の記載に従ってハイブリダ
イゼーションを行ったところ、0.25%のSDSを添加する
ことにより検出感度が飛躍的に増強した。 また、ラウ
リルサルコシン、BRIJ 35、ツイーン20(Tween 20)に
よって検出感度を高めることができた。
界面活性剤としてSDSを用い、プローブPA-2-31およびP
A-13-3を用いた結果であり、図15(b)は、SDSを用いな
かったときの結果である。
好ましい濃度は、1%以下、より好ましくは0.1%〜0.5
%、さらに好ましくは0.25%であることが明らかになっ
た。
を臨床検体に応用したところ、同様の結果を得ることが
できた。 ゆえに、臨床検体においてもin situハイブ
リダイゼーションの工程に界面活性剤、特に、SDSを添
加するのが好ましい。
使用するプローブ鎖長の検討 Pseudomonas aeruginosaプローブ(PA-13-3、配列番
号:6)を用いて、ジゴキシゲニンにてラベル化を行っ
た。
×L.B.(0.5mol/l トリス塩酸(pH 7.5)5μl、50mmol/
l 塩化マグネシウム、0.5mgウシ血清アルブミン)5μ
l、100mmol/l ジチオスレイトール5μl、dNTPs(A、
G、C)各1nmol、ジゴキシゲニン-dUTP(Dig-dUTP)
0.5nmol、dTTP各0.5nmol、DNase3μl(20mU、40mUおよ
び60mU相当量)、10U/μl DNAポリメラーゼ1μlを含
み、適量の滅菌精製水で全量を50μlとなるように調製
した。 15℃、2時間でジゴキシゲニンラベル化を行っ
た。 ラベル化した後、5分間煮沸して反応を停止させ
た。 反応停止液をスピンカラム(CENTRI-SEP COLUMUN
S CS901、PRINCETON SEPARATIONS, INC.)に注入し、25
℃で2分間遠心分離(3,000×g)を行い、遊離してい
るヌクレオチドを除去した。
定し、3%アガロースゲルにて電気泳動してサイズを確
認した。 次に、サザンブロッティング法によりアガロ
ースゲル中のDNAをニトロセルロース膜に転写させた。
その後、2%ブロッキング試薬(ロシュ社製)に30分
間浸した後、1/5,000量のアルカリフォスファターゼ標
識抗ジゴキシゲニン抗体を加えて30分間浸した。 次
に、100mmol/lのトリス塩酸(pH 7.5)、150mmol/l塩化
ナトリウムにて10分間振とうし、2回洗浄した。 そし
て、100mmol/lのトリス塩酸(pH 9.5)、150mmol/l塩化
ナトリウムにて10分間振とうして洗浄した。 その後、
前出のNBT/BCIP溶液に浸して発色させた。 最後に、精
製水に浸し、発色を止めて乾燥させた。
かなように、20mUのDNase(図16(a)のレーン1)を用い
て、主として約350〜600塩基長に分布するように切断し
た場合に、ラベル効率が高いことが示された。 こうし
て得られた検出用プローブを、貪食サンプルや感染症患
者からの臨床検体を用いた本発明の感染症原因微生物の
検出方法において使用し、ハイブリダイゼーションを行
ったところ、優れた感度でシグナルが検出された。 従
って、効率よくPseudomonas aeruginosa菌を検出する上
で、ハイブリダイゼーションに使用するプローブの鎖長
としては、約350〜600塩基長、好ましくは350〜550塩基
長、そして、最も好ましくは350〜500塩基長が良いこと
が判明した。
使用するプローブの検討 実施例10(1)および(2)に記載の方法で作成した、PA貪食
サンプルを検体として、検出用プローブについての検討
を行った。
12、PA-4-15、PA-13-3を用い、実施例17の記載に従っ
てジゴキシゲニンラベル化し、約350〜600塩基長を有す
るように調製したものを、それぞれ単独で、界面活性剤
非存在下でのハイブリダイゼーションに供した。 そう
したところ、各プローブを単独で使用しても、シュード
モナス・アエルギノーザ菌を検出することができた。
一方、PA-2-31とPA-13−3を混合した方が、それら単
独で使用した場合よりも、シグナルが明瞭に検出され、
検出感度が高められた。
のプローブの組み合わせにおいても、同様のことが判明
している。
よれば、それをin situハイブリダイゼーションに適用
することで、2時間以下という短時間の内に、検出対象
菌に対して安定なシグナルを発現することができるた
め、迅速かつ的確な検査結果をもたらすことが可能とな
る。
ルギノーザ菌のみならず、敗血症や菌血症などの疾患に
対する診断材料を医療現場に迅速に提供でき、人命救助
の観点からも多大な貢献が期待されるものである。
ハイブリダイゼーションの結果を示す図である。
ハイブリダイゼーションの結果を示す図である。
ハイブリダイゼーションの結果を示す図である。
ハイブリダイゼーションの結果を示す図である。
を用いたシュードモナス・アエルギノーザ菌の検出系で
の光学顕微鏡(×1,000)による発色シグナル(矢印)
を示す図である。
度で固定した試料の外観を示す図である。
菌酵素の経時的活性、(b) P. aeruginosaとE. coliに対
するアルカリ剤に対する活性、および(c)E. faecalisに
対する溶菌酵素の経時的活性を示すグラフである。
(b) リゾチーム10,000単位/ml、および(c) リゾスタフ
ィン50単位/mlに対するDMSOの濃度依存的効果を示すグ
ラフである。
MSF1μmol/ml、(c) PMSF 10μmol/ml、(d) PMSF 0.1mm
ol/ml、および(e) PMSF1mmol/mlに対するPMSFの添加効
果を示す図である。
製した貪食サンプルが、細菌が食細胞によって貪食され
て形態変化を起こしていることを指し示す図である。
ル、(b) 処理前のE. faecalisの貪食サンプル、(c) (a)
を酵素処理して得た後のサンプル、および(d)は(b)を酵
素処理して得た後の貪食サンプルに対する酵素処理の効
果を示す図である。
適プローブ濃度を調べるために用いた貪食サンプル塗抹
用スライドグラスの概観を示す図である。
適温度を調べるために用いた貪食サンプル塗抹用スライ
ドグラスの概観を示す図である。
ーション系でのSDS添加効果を示す図である。
ブPA-13-3の鎖長と標識によるシグナル強度を示すサザ
ンブロットの結果を示すであり、(b) は、電気泳動の結
果を示す図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 シュードモナス・アエルギノーザ(Pseud
omonas aeruginosa)菌の検出用プローブであって、当該
プローブが、シュードモナス・アエルギノーザ菌が保有
するDNAに対して特異的な交差反応性を示し、かつ以
下の塩基配列、すなわち、 (a) 配列番号:3乃至6のいずれかに記載の塩基配列; (b) 塩基配列(a)と70%以上の相同性を有する塩基配
列;または、 (c) 塩基配列(a)および/または(b)に対して相補的な塩
基配列、を含む、 ことを特徴とするシュードモナス・アエルギノーザ菌の
検出用プローブ。 - 【請求項2】 前記塩基配列が、平均塩基長が350〜
600の核酸断片である請求項1に記載の検出用プロー
ブ。 - 【請求項3】 前記DNAが、染色体DNAである請求
項1または2に記載の検出用プローブ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の検出
用プローブを用いることを特徴とするシュードモナス・
アエルギノーザ菌の検出方法。 - 【請求項5】 前記検出方法が、以下の工程、すなわ
ち; (a) 臨床検体より取得した生体由来の食細胞を支持担体
上に固定し、 (b) 固定した食細胞の細胞膜の透過性を亢進する化学処
理を行い、 (c) 食細胞に含まれる感染症原因菌の染色体DNAを
得、 (d) ストリンジェントな条件下で、当該DNAと請求項
1乃至3のいずれかに記載の検出用プローブとのin sit
uハイブリダイゼーションを行い、および (e) ハイブリダイゼーションシグナルを検出する、 工程を含む請求項4に記載の検出方法。 - 【請求項6】 前記臨床検体が、血液、組織液、リンパ
液、脳脊髄液、膿、粘液、鼻水、痰、尿、腹水、透析排
液、組織洗浄液、皮膚、肺、腎、粘膜、およびこれらの
組み合わせからなるグループから選択される請求項5に
記載の検出方法。 - 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載の検出
用プローブを用いることを特徴とするシュードモナス・
アエルギノーザ菌の同定方法。 - 【請求項8】 前記同定方法が、以下の工程、すなわ
ち; (a) 臨床検体より取得した生体由来の食細胞を支持担体
上に固定し、 (b) 固定した食細胞の細胞膜の透過性を亢進する化学処
理を行い、 (c) 食細胞に含まれる感染症原因菌の染色体DNAを
得、 (d) 当該DNAをアルカリ変性および中和処理し、およ
び (e) ストリンジェントな条件下で、当該DNAと請求項
1乃至3のいずれかに記載の検出用プローブとのドット
ブロットハイブリダイゼーションを行う、 工程を含む請求項7に記載の同定方法。 - 【請求項9】 前記臨床検体が、血液、組織液、リンパ
液、脳脊髄液、膿、粘液、鼻水、痰、尿、腹水、透析排
液、組織洗浄液、皮膚、肺、腎、粘膜、およびこれらの
組み合わせからなるグループから選択される請求項8に
記載の同定方法。 - 【請求項10】 感染症原因菌の検出方法であって、以
下の工程、すなわち; (a) 感染症原因菌の染色体DNAを得、 (b) 請求項1乃至3のいずれかに記載の検出用プローブ
を構成する塩基配列の少なくとも一部からなるプライマ
ーを調製し、 (c) 当該DNAと当該プライマーとの共存系にてポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、および (d) 増幅されたDNAを検出する、 工程を含む、ことを特徴とする感染症原因菌の検出方
法。 - 【請求項11】 前記感染症原因菌が、シュードモナス
・アエルギノーザ菌である請求項10に記載の検出方法。 - 【請求項12】 食細胞に貪食された外来微生物の遺伝
子を観察する方法であって、以下の工程、すなわち; (a) 臨床検体より取得した生体由来の食細胞を支持体上
に固定し、 (b) 固定した食細胞の細胞膜の透過性を亢進する化学処
理を行い、 (c) 食細胞に含まれる感染症原因菌の染色体DNAを
得、 (d) ストリンジェントな条件下で、当該DNAと請求項
1乃至3のいずれかに記載の検出用プローブとのin sit
uハイブリダイゼーションを行い、 (e) ハイブリダイゼーションシグナルを検出し、 (f) 工程(a)〜(e)を繰り返して実施し、および (g) ハイブリダイゼーションシグナルの経時的変化をモ
ニターする、 工程を含む、ことを特徴とする食細胞に貪食された外来
微生物の遺伝子を観察する方法。 - 【請求項13】 請求項1乃至3のいずれかに記載の検
出用プローブおよびDNA露出処理剤を含む、ことを特
徴とするシュードモナス・アエルギノーザ菌の検出キッ
ト。 - 【請求項14】 前記DNA露出処理剤が、リゾスタフ
ィン、リゾチーム、N−アセチルムラミダーゼ、ザイモ
ラーゼおよびこれらの組み合わせからなるグループから
選択される酵素を含む請求項13に記載の検出キット。 - 【請求項15】 前記検出用プローブが、界面活性剤と
共存している請求項13または14に記載の検出キット。 - 【請求項16】 前記検出キットが、血液分離試薬、酵
素前処理試薬、酵素試薬、アセチル化試薬、ブロッキン
グ試薬、標識抗体、標識抗体希釈液、発色前処理液、発
色試薬、対比染色液、PBS原液、ハイブリダイゼーショ
ン原液、標識抗体洗浄液、発色試薬洗浄液、プローブ希
釈液、バッファーAおよびこれらの組み合わせからなる
グループから選択される試薬をさらに含む請求項13乃至
16のいずれかに記載の検出キット。 - 【請求項17】 前記検出キットが、APSコートスライ
ドグラス、低速遠心機、恒温機、血球計算盤、振とう
機、湿潤箱、恒温槽、光学顕微鏡、可変式ピペット、採
血管、チップ、ピペット、染色ビン、メスシリンダー、
注射筒、シリンジトップフィルターおよびこれらの組み
合わせからなるグループから選択される器具をさらに含
む請求項13乃至16のいずれかに記載の検出キット。 - 【請求項18】 チップ基板および当該基板の表面にそ
の一端が固定されてなるDNA断片を有するDNAチッ
プであって、当該断片が請求項1乃至3のいずれかに記
載の検出用プローブまたはその断片である、ことを特徴
とするDNAチップ。
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