JP2003324761A - データリンク伝送制御方法、移動通信システム、データリンク伝送制御装置、基地局、移動局、移動局制御プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

データリンク伝送制御方法、移動通信システム、データリンク伝送制御装置、基地局、移動局、移動局制御プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2003324761A
JP2003324761A JP2002124753A JP2002124753A JP2003324761A JP 2003324761 A JP2003324761 A JP 2003324761A JP 2002124753 A JP2002124753 A JP 2002124753A JP 2002124753 A JP2002124753 A JP 2002124753A JP 2003324761 A JP2003324761 A JP 2003324761A
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信三 大久保
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仁 吉野
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徹 大津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動局の移動に対応しながら、パケットの伝
送遅延時間を短縮することでスループットを増大しシス
テム全体の性能を向上することができる。 【解決手段】 移動局131が移動し、今まで通信して
いた基地局102との通信品質が劣化し隣接の基地局1
12との通信品質が良好になると、移動局131は、基
地局112を介して基地局102のデータリンク伝送制
御部に基地局変更要求及び変更先基地局番号通知を送信
する(S6、S7)。基地局変更要求を受けた基地局102の
データリンク伝送制御部は、到達確認がされていないパ
ケット番号及び最新のパケット番号を含むデータリンク
伝送制御情報を変更先基地局112に送信し(S8)、記憶
していた移動局131に対するパケットを削除してパケ
ット送信を停止する。その後、S9のように該データリ
ンク伝送制御部に到着する移動局131宛のパケットは
そのまま基地局112に転送させる(S10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データリンク伝送
制御方法、移動通信システム、データリンク伝送制御装
置、基地局、移動局、移動局制御プログラム及びコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体に係り、より詳しくは、
移動局と複数の基地局との間でパケットの送受信を行う
ための自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
行うデータリンク伝送制御方法、移動局と複数の基地局
から構成されパケットにより情報の送受信を行う移動通
信システム、移動局との間でパケットにより情報の送受
信を行う基地局に搭載されたデータリンク伝送制御装
置、移動通信システムを構成する基地局及び移動局、移
動局に搭載されたコンピュータに実行させるための移動
局制御プログラム、並びに、コンピュータ読み取り可能
な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図5および図6は、従来の移動通信シス
テムにおける自動再送要求制御を含むデータリンク伝送
制御方法を説明するための構成図およびフローチャート
の例である。
【0003】基地局2では、図6の矢印T1でネットワ
ーク1から入力されるパケットをまずデータリンク伝送
制御部3に入力して、自動再送要求制御を行いながらデ
ータリンク伝送制御を実行する。該データリンク伝送制
御部3は、入力された該パケットの識別を可能とするた
めにパケット番号を付与して、さらに該パケットに対し
て伝送中に生じる誤りを検出できるようにCRC(cycl
ic redundancy check)等の誤り検出可能なパリティを
付加した後に、該パケットを記憶すると共に切替器4を
介して送受信機5に出力する。そして該送受信機5は、
送信信号に変調した後に基地局アンテナ6を介して移動
局31に送信する(図6の矢印T2)。
【0004】一方、移動局31では、移動局アンテナ3
2からの信号を送受信機33で受信した後に、データリ
ンク伝送制御部34に受信したパケットを出力して、自
動再送要求制御を含んだデータリンク伝送制御を実行す
る。該データリンク伝送制御部34は、入力した該パケ
ットに対して付加されているパリティを用いて誤り検出
を行う。その検出の結果、該パケットに誤りがある場
合、データリンク伝送制御部34は、NACK(Negati
ve Acknowledgment)信号を基地局2に送信することに
より、該パケットの再送要求を基地局2のデータリンク
伝送制御部3に通知する(図6の矢印T3)。そして該
データリンク伝送制御部3は、再送要求されたパケット
を再送する(図6の矢印T4)。
【0005】また、該パケットに誤りがない場合、デー
タリンク伝送制御部34は、該パケットをデータ入出力
端35から出力すると共に、ACK(Acknowledgment)
信号を基地局2に送信することにより、該パケットの到
達確認を基地局2のデータリンク伝送制御部3に通知す
る(図6の矢印T5)。そして該データリンク伝送制御
部3は、再送のために記憶していた該パケット番号のパ
ケットを削除する。
【0006】ところで、移動局31が移動することによ
り、該移動局31と今まで通信していた基地局2との通
信品質が劣化して他の基地局12との通信品質が良好と
なった場合、該移動局31は基地局12を介して基地局
2に対して通信する基地局変更を要求する(図6の矢印
T6、T7)。該要求により該基地局2のデータリンク
伝送制御部3は、切替器4の接続先を送受信機5からネ
ットワーク1に変更することにより自動再送要求制御を
行ったパケットを変更先基地局12へ転送できるように
する(図6の矢印T8、T9)。そして、基地局12の
データリンク伝送制御部13に対して自動再送要求制御
を実行せずそのまま切替器14を介して送受信機15に
出力させるよう制御を実行する(図6の矢印T10)。
【0007】この方法により、通信相手基地局の変更に
関わらず自動再送要求制御はそのまま1つのデータリン
ク伝送制御部3が行うので(図6の矢印T8〜T1
6)、通信相手となる基地局が変更する度にパケット番
号のリセットが生じることなくパケット伝送が可能とな
る。
【0008】そして、さらに基地局2から離れた基地局
22に変更になった場合でも、上記方法を用いることで
自動再送要求制御を行いながらパケット伝送を行うこと
ができる。
【0009】また、従来の移動通信システムのハンドオ
ーバについては、特開平10-136426号公報に記載のよう
に、ハンドオーバの際に行われる基地局の切り替えを仮
想ゾーン制御装置で行うことで、小無線ゾーン化したと
きのハンドオーバ制御量を削減し、通信回線の瞬断時間
の短縮を図っていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに従来の移動通信システムにおけるデータリンク伝送
制御方法では、移動局の移動に関わらず自動再送要求制
御を含んだデータリンク伝送を一連のパケット伝送が開
始された基地局2のデータリンク伝送制御部3で一括し
て行うため、移動局の移動に伴いデータリンク伝送制御
後のパケットの基地局間転送が増加するためパケットの
伝送遅延時間は増大する。そして該伝送遅延時間の増大
によりスループットが低下する問題があった。
【0011】このように、従来の移動通信システムにお
けるデータリンク伝送制御方法では、移動局が他の基地
局のセル内に移動しても1つの基地局が自動再送要求制
御を含んだデータリンク伝送制御を行うことで移動局の
移動性に対応できるが、伝送遅延時間の増大によりスル
ープットが低下する問題があった。
【0012】また、移動通信システム内に、ネットワー
ク内の交換機の負荷軽減を図るべく、再送制御を行う回
線制御局を基地局とは別に設ける技術(例えば、上記の
特開平10-136426号公報にも記載)も知られている。
【0013】ところが、この技術では、ネットワークか
ら到達するパケットは、まず始めに回線制御局に到着
し、該回線制御局により複製されて、配布先の基地局に
配布される。配布先の基地局は、パケットを送信するべ
き基地局を指定する信号を、移動局から受信している。
そして、配布先の基地局は、該信号に基づいて自局が送
信すべきか否かを判断し、自局が送信すべきと判断した
場合、移動局に対し該パケットを送信する。この時に、
移動局が受信したパケットに誤りが発生した場合、移動
局は、基地局経由で回線制御局に対して該パケットの再
送を要求する。このように、基地局ではなく回線制御局
がパケットを再送するため、再送までの遅延時間が増大
し、回線制御局と基地局との間のトラヒック量が増大し
てしまうという問題があった。
【0014】一方、上記特開平10-136426号公報に記載
のシステムでは、ハンドオーバ制御量は減少するもの
の、1回のハンドオーバ及び再送にかかる時間は依然と
して従来と変わりが無いか或いは余分に時間を要するた
め、通信が中断するという問題点があった。
【0015】本発明は、上記課題を解決するために成さ
れたものであり、移動局の移動に対応しながら、パケッ
トの伝送遅延時間を短縮することでスループットを増大
しシステム全体の性能を向上することができるデータリ
ンク伝送制御方法、移動通信システム、データリンク伝
送制御装置、基地局、移動局、移動局制御プログラム及
びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るデータリンク伝送制御方法は、移動局
と複数の基地局との間でパケットの送受信を行うための
自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行うデ
ータリンク伝送制御方法であって、前記移動局が一の基
地局との接続中に他の基地局との接続を一の基地局に要
求した場合、当該一の基地局は、データリンク伝送制御
情報を前記他の基地局に転送することを特徴とする。
【0017】また、本発明に係る移動通信システムは、
移動局と複数の基地局から構成され、パケットにより情
報の送受信を行う移動通信システムであって、前記移動
局は、前記基地局との間でパケットの送受信を行うため
の自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う
移動局伝送制御手段と、通信相手となる基地局との接続
を要求する接続要求手段とを有し、前記基地局は、前記
移動局との間でパケットの送受信を行うための自動再送
要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う基地局伝送
制御手段と、他の基地局に対してデータリンク伝送制御
情報を転送する転送手段とを有し、前記基地局伝送制御
手段は、前記移動局からの他の基地局との接続要求があ
った場合、当該他の基地局にデータリンク伝送制御情報
を前記転送手段により転送させることを特徴とする。
【0018】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
装置は、移動局との間でパケットにより情報の送受信を
行う基地局に搭載されたデータリンク伝送制御装置であ
って、パケットの送受信を行うための自動再送要求制御
を含むデータリンク伝送制御に関するデータリンク伝送
制御情報を、他の基地局に対して転送する転送手段と、
前記移動局からの他の基地局との接続要求があった場
合、当該他の基地局に前記データリンク伝送制御情報を
前記転送手段により転送させる基地局伝送制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0019】これらデータリンク伝送制御方法に係る発
明、移動通信システムに係る発明、データリンク伝送制
御装置に係る発明は、技術的思想としては同一であるた
め、以下、データリンク伝送制御方法に係る発明によ
り、作用・効果を説明する。
【0020】本発明に係るデータリンク伝送制御方法
は、移動局と複数の基地局との間でパケットの送受信を
行うための自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制
御を行う方法であるが、移動局が一の基地局との接続中
に他の基地局との接続を要求した場合、一の基地局は、
パケットの送受信を行うための自動再送要求制御を含む
データリンク伝送制御に関するデータリンク伝送制御情
報を他の基地局に転送する。これにより、移動局の移動
に応じて、一連のデータリンク伝送制御情報が、データ
リンク伝送制御を実行する基地局間で転送され、新たな
基地局がデータリンク伝送制御を引継いで未到達確認の
パケットのみの再送を行う。
【0021】このため、従来のように一の基地局が継続
してデータリンク伝送制御を行う場合に比べ、パケット
の基地局間転送の増加によるパケットの伝送遅延時間の
増大を回避できるので、移動局の移動に対応しながら、
パケットの伝送遅延時間を短縮することでスループット
を増大しシステム全体の性能を向上することができる。
【0022】このような本発明に係るデータリンク伝送
制御方法では、一の基地局は、データリンク伝送制御情
報を、前記他の基地局への前記移動局宛のパケットの転
送タイミングと同時に他の基地局に転送しても良いし、
前記移動局宛のパケットの転送タイミングと異なるタイ
ミングで他の基地局に転送しても良い。
【0023】即ち、本発明に係る移動通信システムにお
いては、基地局に設けた転送手段が他の基地局に対して
前記移動局宛のパケットも転送し、前記基地局伝送制御
手段は、前記データリンク伝送制御情報を、前記他の基
地局への前記移動局宛のパケットの転送タイミングと同
時に又は異なるタイミングで、前記他の基地局に前記転
送手段により転送させるよう構成することができる。ま
た、本発明に係るデータリンク伝送制御装置において
は、転送手段が他の基地局に対して前記移動局宛のパケ
ットも転送し、前記基地局伝送制御手段は、前記データ
リンク伝送制御情報を、前記他の基地局への前記移動局
宛のパケットの転送タイミングと同時に又は異なるタイ
ミングで、前記他の基地局に前記転送手段により転送さ
せるよう構成することができる。
【0024】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、転送元となる一の基地局は、移動局からの他
の基地局との接続要求に基づき、当該移動局に関するデ
ータリンク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパケット
とデータリンク伝送制御情報とを他の基地局に転送した
後に当該移動局宛のパケットを受信した場合、受信した
パケットを当該他の基地局に転送する、ことが望まし
い。また、本発明に係る移動通信システムでは、基地局
に設けた基地局伝送制御手段が、移動局からの他の基地
局との接続要求に基づき、当該移動局に関するデータリ
ンク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパケットとデー
タリンク伝送制御情報とを他の基地局に転送させた後に
当該移動局宛のパケットを受信した場合、受信したパケ
ットを当該他の基地局に前記転送手段により転送させる
よう構成することが望ましい。また、本発明に係るデー
タリンク伝送制御装置では、基地局伝送制御手段は、前
記移動局からの他の基地局との接続要求に基づき、当該
移動局に関するデータリンク伝送制御情報、又は当該移
動局宛のパケットとデータリンク伝送制御情報とを他の
基地局に転送させた後に当該移動局宛のパケットを受信
した場合、受信したパケットを当該他の基地局に前記転
送手段により転送させるよう構成することが望ましい。
【0025】この場合、他の基地局に転送した後に一の
基地局(転送元の基地局)で受信された当該移動局宛の
パケットが、もれなく当該他の基地局に転送されるの
で、基地局間でのデータリンク伝送制御の引き継ぎをよ
り確実に実行でき、データリンク伝送制御の信頼性を向
上させることができる。
【0026】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、転送先となる他の基地局は、移動局からの当
該他の基地局との接続要求があった直後から、一の基地
局より、当該移動局に関するデータリンク伝送制御情
報、又は当該移動局宛のパケット及びデータリンク伝送
制御情報を受信するまでの間に、当該移動局宛のパケッ
トを受信した場合、受信したパケットをメモリに蓄積す
る、ことが望ましい。また、本発明に係る移動通信シス
テムでは、基地局に設けた基地局伝送制御手段は、移動
局からの当該基地局との接続要求があった直後から、以
前に接続していた基地局より、当該移動局に関するデー
タリンク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパケット及
びデータリンク伝送制御情報を受信するまでの間に、当
該移動局宛のパケットを受信した場合、受信したパケッ
トをメモリに蓄積するよう構成することが望ましい。ま
た、本発明に係るデータリンク伝送制御装置では、基地
局伝送制御手段は、当該データリンク伝送制御装置が搭
載された基地局との接続要求が、前記移動局からあった
直後から、以前に接続していた基地局より、当該移動局
に関するデータリンク伝送制御情報、又は当該移動局宛
のパケット及びデータリンク伝送制御情報を受信するま
での間に、当該移動局宛のパケットを受信した場合、受
信したパケットをメモリに蓄積するよう構成することが
望ましい。
【0027】この場合、転送先となる他の基地局におい
て、移動局からの当該他の基地局との接続要求があった
直後から、一の基地局より、当該移動局に関するデータ
リンク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパケット及び
データリンク伝送制御情報を受信するまでの間に、受信
された当該移動局宛のパケットは、廃棄されることなく
メモリに蓄積されるので、基地局間でのデータリンク伝
送制御の引き継ぎをより確実に実行でき、データリンク
伝送制御の信頼性を向上させることができる。
【0028】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、転送先となる他の基地局は、移動局からのパ
ケットの再送要求を受信し且つ一の基地局から当該移動
局宛のパケットを受信していない場合、当該一の基地局
に対し当該移動局宛のパケットの転送要求を送信する、
ことが望ましい。また、本発明に係る移動通信システム
では、基地局に設けた基地局伝送制御手段が、移動局か
らのパケットの再送要求を受信し且つ以前に接続してい
た基地局から当該移動局宛のパケットを受信していない
場合、当該以前に接続していた基地局に対し当該移動局
宛のパケットの転送要求を送信するよう構成することが
望ましい。また、本発明に係るデータリンク伝送制御装
置では、基地局伝送制御手段は、前記移動局からのパケ
ットの再送要求を受信し且つ以前に接続していた基地局
から当該移動局宛のパケットを受信していない場合、当
該以前に接続していた基地局に対し当該移動局宛のパケ
ットの転送要求を送信するよう構成することが望まし
い。
【0029】この場合、転送先となる他の基地局におい
て、移動局からのパケットの再送要求を受信したもの
の、転送元の一の基地局から当該移動局宛のパケットを
受信していない場合、当該一の基地局に対し当該移動局
宛のパケットの転送要求を送信するので、当該移動局宛
のパケットをより早く転送させることができ、引継ぎに
係る処理の迅速化によりスループットを増大させること
ができる。
【0030】ところで、本発明は、一の基地局から他の
基地局へのデータリンク伝送制御の引継ぎにおいて、移
動局宛パケットとデータリンク伝送制御情報とを同時に
転送する態様に限定されるものではなく、以下のように
段階的に転送してもよい。即ち、本発明に係るデータリ
ンク伝送制御方法では、一の基地局は、移動局からの他
の基地局との接続要求があった場合、当該移動局に対す
るデータリンク伝送制御情報のみ転送し、当該他の基地
局から当該移動局宛パケットの転送要求を受信した場
合、当該他の基地局に当該移動局宛のパケットを転送す
るようにしてもよい。また、本発明に係る移動通信シス
テムでは、基地局に設けた基地局伝送制御手段が、移動
局からの他の基地局との接続要求があった場合、当該移
動局に対するデータリンク伝送制御情報のみ転送させ、
当該他の基地局から当該移動局宛パケットの転送要求を
受信した場合、当該他の基地局に当該移動局宛のパケッ
トを転送させるよう構成してもよい。また、本発明に係
るデータリンク伝送制御装置では、基地局伝送制御手段
は、前記移動局からの他の基地局との接続要求があった
場合、当該移動局に対するデータリンク伝送制御情報の
み転送させ、当該他の基地局から当該移動局宛パケット
の転送要求を受信した場合、当該他の基地局に当該移動
局宛のパケットを転送させるよう構成してもよい。
【0031】このように、一の基地局と他の基地局との
間でやりとりし、転送先の他の基地局から当該移動局宛
パケットの転送要求を受信したことをもって、一の基地
局から他の基地局へ当該移動局宛のパケットを転送する
ことで、データリンク伝送制御の引継ぎをより確実に実
行することができる。
【0032】なお、パケットの転送は、パケット単位の
みならず、1つのパケットを分割したブロック単位で行
うようにすることが望ましい。ブロック単位での転送を
可能とすることで、基地局間での未到達のブロックのみ
の再送が可能となり、パケット転送量を削減できるとい
う利点がある。
【0033】ところで、本発明に係るデータリンク伝送
制御方法では、一の基地局は、データリンク伝送制御情
報と転送するパケットとをカプセル化し、カプセル化に
より得られたカプセル化パケットの長さを表す、データ
リンク伝送制御情報の長さと転送するパケットの長さの
合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該
カプセル化パケットを転送し、転送されてきたカプセル
化パケットのヘッダに記録された該カプセル化パケット
の長さから該カプセル化パケットのヘッダの長さを引い
た長さと、転送するパケットのヘッダに記録された該転
送するパケットの長さとが等しくない場合、該カプセル
化パケットがデータリンク伝送制御情報を含んで構成さ
れていると判断することが望ましい。
【0034】また、本発明に係る移動通信システムで
は、転送手段は、データリンク伝送制御情報と転送する
パケットとをカプセル化するカプセル化手段と、カプセ
ル化により得られたカプセル化パケットの長さを表す、
前記データリンク伝送制御情報の長さと転送するパケッ
トの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに
記録して該カプセル化パケットを転送するカプセル化パ
ケット転送手段と、転送されてきたカプセル化パケット
のヘッダに記録された該カプセル化パケットの長さから
該カプセル化パケットのヘッダの長さを引いた長さと、
転送するパケットのヘッダに記録された該転送するパケ
ットの長さとが等しくない場合、該カプセル化パケット
がデータリンク伝送制御情報を含んで構成されていると
判断する構成判断手段と、を含んで構成とすることが望
ましい。
【0035】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
装置では、転送手段は、データリンク伝送制御情報と転
送するパケットとをカプセル化するカプセル化手段と、
カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
表す、前記データリンク伝送制御情報の長さと転送する
パケットの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘ
ッダに記録して該カプセル化パケットを転送するカプセ
ル化パケット転送手段と、転送されてきたカプセル化パ
ケットのヘッダに記録された該カプセル化パケットの長
さから該カプセル化パケットのヘッダの長さを引いた長
さと、転送するパケットのヘッダに記録された該転送す
るパケットの長さとが等しくない場合、該カプセル化パ
ケットがデータリンク伝送制御情報を含んで構成されて
いると判断する構成判断手段と、を含んで構成とするこ
とが望ましい。
【0036】これらの発明では、一の基地局において、
転送されてきたカプセル化パケットがデータリンク伝送
制御情報を含むか否かを確実に判断することができ、デ
ータリンク伝送制御情報に基づく制御を円滑に実行する
ことが可能となる。
【0037】ところで、本発明では、データリンク伝送
制御を行う基地局が、データリンク伝送制御情報に代わ
り、該データリンク伝送制御を行う基地局を識別するた
めの制御基地局識別情報を移動局に送信する態様を採用
することもできる。
【0038】即ち、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法は、移動局と複数の基地局との間でパケットの送受
信を行うための自動再送要求制御を含むデータリンク伝
送制御を行うデータリンク伝送制御方法であって、デー
タリンク伝送制御を行う基地局は、データリンク伝送制
御情報に代わり、該データリンク伝送制御を行う基地局
を識別するための制御基地局識別情報を前記移動局に送
信し、該移動局は、前記制御基地局識別情報に基づい
て、前記データリンク伝送制御を行う基地局を認識する
ことを特徴とする。
【0039】また、本発明に係る移動通信システムは、
移動局と複数の基地局から構成され、パケットにより情
報の送受信を行う移動通信システムであって、前記基地
局は、前記移動局との間でパケットの送受信を行うため
の自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う
基地局伝送制御手段と、データリンク伝送制御情報に代
わり、データリンク伝送制御を行う基地局を識別するた
めの制御基地局識別情報を前記移動局に送信する送信手
段とを有し、前記移動局は、前記制御基地局識別情報に
基づいて、前記データリンク伝送制御を行う基地局を認
識して、前記基地局との間でパケットの送受信を行うた
めの自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行
う移動局伝送制御手段と、通信相手となる基地局との接
続を要求する接続要求手段とを有することを特徴とす
る。
【0040】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
装置は、移動局との間でパケットにより情報の送受信を
行う基地局に搭載されたデータリンク伝送制御装置であ
って、前記移動局との間でパケットの送受信を行うため
の自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う
基地局伝送制御手段と、データリンク伝送制御情報に代
わり、データリンク伝送制御を行う基地局を識別するた
めの制御基地局識別情報を前記移動局に送信する送信手
段と、を有することを特徴とする。
【0041】この場合、データリンク伝送制御を行う基
地局が、データリンク伝送制御情報に代わり、該データ
リンク伝送制御を行う基地局を識別するための制御基地
局識別情報を移動局に送信することで、移動局は、制御
基地局識別情報に基づいて、前記データリンク伝送制御
を行う基地局を認識することができる。これにより、移
動局は当該データリンク伝送制御を行う基地局との間
で、パケットの送受信を行うための自動再送要求制御を
含むデータリンク伝送制御(例えば、新たな基地局との
接続要求等)を行うことができる。このように、移動局
と基地局が、データリンク伝送制御情報に代わり、制御
基地局識別情報を用いてデータリンク伝送制御を行うこ
とにより、送受信される制御情報のデータ量を削減する
ことができ、ネットワークトラヒック量を軽減すること
ができる。
【0042】ところで、本発明に係るデータリンク伝送
制御方法では、基地局は、制御基地局識別情報と転送す
るパケットとをカプセル化し、カプセル化により得られ
たカプセル化パケットの長さを表す、制御基地局識別情
報の長さと転送するパケットの長さの合計値を、該カプ
セル化パケットのヘッダに記録して該カプセル化パケッ
トを転送し、転送されてきたカプセル化パケットのヘッ
ダに記録された該カプセル化パケットの長さから該カプ
セル化パケットのヘッダの長さを引いた長さと、転送す
るパケットのヘッダに記録された該転送するパケットの
長さとが等しくない場合、該カプセル化パケットが制御
基地局識別情報を含んで構成されていると判断すること
が望ましい。
【0043】また、本発明に係る移動通信システムで
は、送信手段は、制御基地局識別情報と転送するパケッ
トとをカプセル化するカプセル化手段と、カプセル化に
より得られたカプセル化パケットの長さを表す、制御基
地局識別情報の長さと転送するパケットの長さの合計値
を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該カプセ
ル化パケットを転送するカプセル化パケット転送手段
と、転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録
された該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パ
ケットのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケッ
トのヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが
等しくない場合、該カプセル化パケットが制御基地局識
別情報を含んで構成されていると判断する構成判断手段
と、を含んで構成とすることが望ましい。
【0044】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
装置では、送信手段は、制御基地局識別情報と転送する
パケットとをカプセル化するカプセル化手段と、カプセ
ル化により得られたカプセル化パケットの長さを表す、
制御基地局識別情報の長さと転送するパケットの長さの
合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該
カプセル化パケットを転送するカプセル化パケット転送
手段と、転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに
記録された該カプセル化パケットの長さから該カプセル
化パケットのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパ
ケットのヘッダに記録された該転送するパケットの長さ
とが等しくない場合、該カプセル化パケットが制御基地
局識別情報を含んで構成されていると判断する構成判断
手段と、を含んで構成とすることが望ましい。
【0045】これらの発明では、基地局において、転送
されてきたカプセル化パケットが制御基地局識別情報を
含むか否かを確実に判断することができ、制御基地局識
別情報に基づく制御を円滑に実行することが可能とな
る。
【0046】上記目的を達成するために、本発明に係る
データリンク伝送制御方法は、移動局と複数の基地局と
の間でパケットの送受信を行うための自動再送要求制御
を含むデータリンク伝送制御を行うデータリンク伝送制
御方法であって、一の基地局が、前記移動局宛てのパケ
ットに該パケットを特定するための識別情報が付加され
たパケットを、蓄積するとともに複製し、前記一の基地
局が、他の基地局に該複製したパケットを配布し、前記
他の基地局が、該配布されたパケットを蓄積し、前記一
の基地局を含む1つ又は複数の基地局が、前記識別情報
が付加されたパケット又は該配布されたパケットを前記
移動局へ送信することを特徴とする。
【0047】即ち、この方法では、複数の基地局のうち
一の基地局が、移動局宛てのパケットに、該パケットを
特定するための識別情報(例えば、一意の番号、文字、
記号又はこれらの組合せなど)が付加されたパケット
を、蓄積するとともに複製し、他の基地局に該複製した
パケットを配布する。なお、当該識別情報が付加された
パケットについては、一の基地局が自局でパケットに識
別情報を付加してもよいし、予め識別情報が付加された
パケットを他の基地局から受信してもよい。
【0048】そして、他の基地局が、該配布されたパケ
ットを蓄積する。その後、一の基地局を含む1つ又は複
数の基地局が、識別情報が付加されたパケット又は該配
布されたパケットを移動局へ送信する。このように、パ
ケットの配布を行う回線制御局を基地局とは別に設けず
に、各基地局においてパケットを蓄積して、1つ又は複
数の基地局がパケットを移動局へ送信するため、ネット
ワーク内のトラヒックを低減することができ、パケット
の伝送遅延時間を短縮することでスループットを増大し
システム全体の性能を向上することができる。
【0049】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、基地局(一の基地局と他の基地局を含む)
が、前記パケットに対するタイマーのタイムアウトによ
り前記パケットを削除するか、前記パケットと同一のパ
ケットが前記移動局に到達した旨の通知により前記パケ
ットを削除するか、又は、削除すべきパケットを特定す
るための識別情報の通知に基づいて、前記識別情報に対
応するパケットを削除することが望ましい。これによ
り、基地局において蓄積中のパケットの削除処理を円滑
化することができる。
【0050】このとき、一の基地局が、前記削除すべき
パケットを特定するための識別情報を前記他の基地局に
通知する際には、該一の基地局がパケットを削除する度
に該識別情報を通知する第1の方法、所定時間内におい
て最後に削除されたパケットの識別情報を通知する第2
の方法、又は所定の規則に基づき定められる特定のパケ
ットが削除されたときに該パケットの識別情報を通知す
る第3の方法のうち1つの方法又は複数の方法の組合せ
を用いることが望ましい。
【0051】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、一の基地局が、新たな基地局をパケット配布
先の基地局とする旨の前記移動局からの要求を受信した
際に、該一の基地局にて蓄積中の、前記識別情報が付加
されたパケットを複製し、複製したパケットを新たな基
地局に配布することが望ましい。これにより、新たな基
地局は、一の基地局に蓄積されている識別情報が付加さ
れたパケットを得ることができ、移動局からの要求に沿
ってパケット配布先の基地局として動作することが可能
となる。
【0052】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、他の基地局が、該他の基地局をパケット配布
先の基地局から除外する旨の前記移動局からの要求を受
信した際に、該他の基地局にて蓄積中の前記移動局宛て
のパケットを削除することが望ましい。これにより、パ
ケット配布先の基地局から除外される基地局では、蓄積
中の該移動局宛てのパケットが削除され、不要となった
パケットの整理を迅速に行うことができる。なお、上記
他の基地局は、除外する旨の移動局からの要求を、該移
動局から直接受信してもよいし、一の基地局経由で受信
してもよい。
【0053】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、一の基地局、他の基地局、又はこれら両方
が、移動局宛てのパケットを受信して蓄積した際に、該
パケットを蓄積していることを該移動局に通知し、該移
動局が、該通知を受信した後に、通知した基地局の中か
ら1つの基地局を選択し、該基地局にパケットの送信を
要求し、要求された基地局が該パケットを送信すること
が望ましい。即ち、一の基地局のみならず、他の基地局
も該移動局宛のパケットを蓄積するため、該パケットを
蓄積していることを移動局に通知することで、移動局が
選択してパケット送信を要求した1つの基地局から移動
局への該パケットの送信が実現される。
【0054】なお、このとき、一の基地局、他の基地
局、又はこれら両方が、移動局宛てのパケットを複数蓄
積しているときに該移動局から送信要求を受信した場
合、該移動局に該パケットを送信すると共に、該移動局
宛てのパケットを複数蓄積している旨を該移動局へ通知
することが望ましい。これにより、パケットを蓄積して
いることの移動局への通知をまとめて行うことが可能と
なり、該通知処理の負荷を軽減することができる。例え
ば、基地局から送信するパケットにピギーバックで、以
降のパケットがあることを通知する態様が考えられる。
【0055】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、移動局が、自局宛のパケットを送信させる基
地局を変更する場合、変更元の基地局に、以後送信を中
止するよう通知するとともに、変更先の基地局に、自局
宛のパケットの送信を要求する旨と送信対象の最初のパ
ケットの識別情報とを通知することが望ましい。これに
より、変更元の基地局との通信が中止され、変更先の基
地局から移動局へのパケット送信が、移動局の要求に従
い、送信対象の最初のパケットの識別情報に対応するパ
ケットから再開され、移動局宛のパケットを送信させる
基地局の変更を円滑に行うことができる。
【0056】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、移動局が、複数の基地局から送信される信号
の受信品質を測定し、移動局が、各基地局についての受
信品質に基づいて、自局宛のパケットを送信させる一の
基地局を選択し、移動局が、選択された一の基地局に、
自局宛のパケットの送信を要求することが望ましい。こ
れにより、例えば受信品質が最も高い基地局などを一の
基地局として選択することが可能となり、該選択された
基地局から移動局へのパケットの送信を良好な状態で実
現することができる。
【0057】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、移動局が、複数の基地局から送信される信号
の受信品質を測定し、移動局が、各基地局についての受
信品質に基づいて、自局宛のパケットを送信させる一の
基地局を選択し、移動局が、選択した一の基地局に各基
地局についての受信品質を通知し、該一の基地局が、各
基地局についての受信品質に基づいて、該一の基地局か
ら配布予定のパケットを前記移動局に送信させるか否か
を、他の基地局の各々について判断し、該一の基地局
が、該判断結果に基づく送信動作を他の基地局に指示す
ることが望ましい。これにより、各基地局についての受
信品質に基づく上記判断結果に応じた他の基地局の各々
への動作指示に従い、他の基地局が、送信動作又は送信
回避動作を適切に行うことが可能となる。
【0058】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、移動局が、複数の基地局から同一のパケット
をそれぞれ受信する際に、該パケットに対するダイバー
シチ受信を行うことが望ましく、受信品質を向上させる
ことができる。
【0059】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、移動局が、複数の基地局から送信される信号
の受信品質を測定し、前記移動局又は各基地局が、各基
地局についての受信品質に基づいて、通信状態を遷移す
べき基地局に、通信状態の遷移を要求することが望まし
い。これにより、時間平均的な受信品質に応じた適切な
通信状態の遷移要求が移動局から発せられ、基地局は適
切な通信状態に遷移することが可能となる。
【0060】なお、通信状態は、移動局に対しパケット
の送受信を行っていない第1の状態と、移動局宛てのパ
ケットに、該パケットを特定するための識別情報を付加
し、付加後のパケットを移動局に送信することができる
第2の状態と、移動局宛てのパケットに、該パケットを
特定するための識別情報を付加し、付加後のパケットを
複製し、複製後のパケットを配布するとともに、該付加
後のパケットを送信することができる第3の状態と、第
3の状態にある基地局から、複製されたパケットを受信
し、複製パケットを移動局に送信することができる第4
の状態とを含んで構成とすることが望ましい。
【0061】また、本発明に係るデータリンク伝送制御
方法では、一の基地局は、識別情報と配布するパケット
とをカプセル化し、カプセル化により得られたカプセル
化パケットの長さを表す、前記識別情報の長さと配布す
るパケットの長さの合計値を、該カプセル化パケットの
ヘッダに記録して該カプセル化パケットを配布し、配布
されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録された該
カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケットの
ヘッダの長さを引いた長さと、配布するパケットのヘッ
ダに記録された該配布するパケットの長さとが等しくな
い場合、該カプセル化パケットが識別情報を含んで構成
されていると判断することが望ましい。この場合、基地
局において、配布されてきたカプセル化パケットが識別
情報を含むか否かを確実に判断することができ、識別情
報に基づく制御を円滑に実行することが可能となる。
【0062】ところで、上記データリンク伝送制御に係
る発明は、以下の移動通信システムの発明として捉える
こともできる。これらの発明は、技術的思想としては同
一であるため、同様の作用・効果を奏する。
【0063】即ち、本発明に係る移動通信システムは、
移動局と複数の基地局から構成され、パケットにより情
報の送受信を行うとともに自動再送要求制御を含むデー
タリンク伝送制御を行う移動通信システムであって、前
記基地局が、前記移動局宛てパケットに該パケットを特
定するための識別情報が付加されたパケットを複製する
複製手段と、複製されたパケットを他の基地局に配布す
る配布手段と、自局にて前記識別情報が付加されたパケ
ット又は他の基地局から配布されたパケットを蓄積する
蓄積手段と、前記識別情報が付加されたパケット又は前
記配布されたパケットを前記移動局へ送信する送信手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0064】このとき、本発明に係る移動通信システム
では、基地局が、前記蓄積手段により蓄積された前記パ
ケットを削除する削除手段をさらに備えた構成とするこ
とが望ましい。
【0065】ここでは、基地局が、該基地局がパケット
を削除する度に該削除されたパケットの識別情報を通知
する第1の方法、所定時間内において最後に削除された
パケットの識別情報を通知する第2の方法、又は所定の
規則に基づき定められる特定のパケットが削除されたと
きに該パケットの識別情報を通知する第3の方法のうち
1つの方法又は複数の方法の組合せによって、前記削除
すべきパケットの識別情報を他の基地局に通知する削除
パケット通知手段をさらに備えた構成とすることが望ま
しい。
【0066】また、本発明に係る移動通信システムで
は、基地局が、移動局からのパケットの再送要求を受信
した場合に、該再送要求に応じてパケットを再送するパ
ケット再送手段をさらに備えた構成とすることが望まし
い。
【0067】また、本発明に係る移動通信システムで
は、基地局が、移動局宛てのパケットを受信して蓄積し
た場合に、該パケットを蓄積していることを該移動局に
通知する蓄積通知手段とをさらに備え、前記送信手段
が、該移動局からの要求に応じて該移動局にパケットを
送信することを特徴とし、該移動局が、該通知を受信し
た場合に、通知した基地局の中から1つの基地局を選択
する選択手段と、選択された基地局にパケットの送信を
要求する送信要求手段とをさらに備えた構成とすること
が望ましい。
【0068】ここでは、基地局が、移動局宛てのパケッ
トを複数蓄積しているときに該移動局から送信要求を受
信した場合、前記送信手段により該移動局にパケットを
送信させると共に、該移動局宛てのパケットを複数蓄積
している旨を前記蓄積通知手段により該移動局へ通知さ
せるよう制御する通知制御手段をさらに備えた構成とす
ることが望ましい。
【0069】また、本発明に係る移動通信システムで
は、移動局が、自局宛のパケットを送信させる基地局を
変更する場合、変更元の基地局に、以後送信を中止する
よう通知するとともに、変更先の基地局に、自局宛のパ
ケットの送信を要求する旨と送信対象の最初のパケット
の識別情報とを通知する変更時通知手段をさらに備えた
構成とすることが望ましい。
【0070】また、本発明に係る移動通信システムで
は、移動局が、複数の基地局から送信される信号の受信
品質を測定する測定手段と、各基地局についての受信品
質に基づいて、自局宛のパケットを送信させる一の基地
局を選択する選択手段と、選択された一の基地局に、自
局宛のパケットの送信を要求する送信要求手段と、をさ
らに備えた構成とすることが望ましい。
【0071】また、本発明に係る移動通信システムで
は、移動局が、複数の基地局から送信される信号の受信
品質を測定する測定手段と、各基地局についての受信品
質に基づいて、自局宛のパケットを送信させる一の基地
局を選択する選択手段と、選択された一の基地局に各基
地局についての受信品質を通知する受信品質通知手段と
をさらに備え、基地局が、一の基地局として自局が選択
された場合、前記各基地局についての受信品質に基づい
て、自局から配布予定のパケットを前記移動局に送信さ
せるか否かを、他の基地局の各々について判断する判断
手段と、該判断結果に基づく送信動作を他の基地局に指
示する指示手段とをさらに備えた構成とすることが望ま
しい。
【0072】また、本発明に係る移動通信システムで
は、移動局が、複数の基地局から同一のパケットをそれ
ぞれ受信する際に、該パケットに対するダイバーシチ受
信を行うダイバーシチ受信手段をさらに備えた構成とす
ることが望ましい。
【0073】また、本発明に係る移動通信システムで
は、移動局が、複数の基地局から送信される信号の受信
品質を測定する測定手段と、各基地局についての受信品
質に基づいて、各基地局が所定の複数の通信状態のうち
何れの通信状態にあるかを判定する判定手段と、該判定
結果に基づいて、通信状態を遷移すべき基地局に、通信
状態の遷移を要求する状態遷移要求手段と、をさらに備
えた構成とすることが望ましい。
【0074】ここでは、所定の複数の通信状態が、移動
局に対しパケットの送受信を行っていない第1の状態
と、前記移動局宛てのパケットに、該パケットを特定す
るための識別情報を付加し、付加後のパケットを移動局
に送信することができる第2の状態と、前記移動局宛て
のパケットに、該パケットを特定するための識別情報を
付加し、付加後のパケットを複製し、複製後のパケット
を配布するとともに、該付加後のパケットを送信するこ
とができる第3の状態と、前記第3の状態にある基地局
から、複製されたパケットを受信し、複製パケットを移
動局に送信することができる第4の状態とを含む構成と
することが望ましい。
【0075】また、本発明に係る移動通信システムで
は、配布手段は、識別情報と配布するパケットとをカプ
セル化するカプセル化手段と、カプセル化により得られ
たカプセル化パケットの長さを表す、識別情報の長さと
配布するパケットの長さの合計値を、該カプセル化パケ
ットのヘッダに記録して該カプセル化パケットを配布す
るカプセル化パケット配布手段と、配布されてきたカプ
セル化パケットのヘッダに記録された該カプセル化パケ
ットの長さから該カプセル化パケットのヘッダの長さを
引いた長さと、配布するパケットのヘッダに記録された
該配布するパケットの長さとが等しくない場合、該カプ
セル化パケットが識別情報を含んで構成されていると判
断する構成判断手段と、を含んで構成とすることが望ま
しい。
【0076】ところで、上記のデータリンク伝送制御に
係る発明および移動通信システムに係る発明の要部につ
いては、以下の基地局の発明、移動局の発明として捉え
ることもできる。これらの発明は、技術的思想としては
同一であるため、同様の作用・効果を奏する。
【0077】即ち、本発明に係る基地局は、パケットに
より情報の送受信を行うとともに自動再送要求制御を含
むデータリンク伝送制御を行う移動通信システムを、移
動局とともに構成する基地局であって、前記移動通信シ
ステムに複数台含まれており、前記移動局宛てパケット
に該パケットを特定するための識別情報が付加されたパ
ケットを複製する複製手段と、複製されたパケットを他
の基地局に配布する配布手段と、自局にて前記識別情報
が付加されたパケット及び他の基地局から配布されたパ
ケットを蓄積する蓄積手段と、蓄積されたパケットを前
記移動局へ送信する送信手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0078】ここでは、複数の基地局から送信される信
号の受信品質に基づいて該移動局宛のパケットを送信さ
せる一の基地局を選択して該一の基地局に各基地局につ
いての受信品質を通知する移動局、によって、自局が前
記一の基地局として選択された場合に、前記各基地局に
ついての受信品質に基づいて、自局から配布予定のパケ
ットを前記移動局に送信させるか否かを、他の基地局の
各々について判断する判断手段と、該判断結果に基づく
送信動作を他の基地局に指示する指示手段と、をさらに
備えた構成とすることが望ましい。
【0079】また、本発明に係る基地局では、配布手段
は、識別情報と配布するパケットとをカプセル化するカ
プセル化手段と、カプセル化により得られたカプセル化
パケットの長さを表す、識別情報の長さと配布するパケ
ットの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘッダ
に記録して該カプセル化パケットを配布するカプセル化
パケット配布手段と、配布されてきたカプセル化パケッ
トのヘッダに記録された該カプセル化パケットの長さか
ら該カプセル化パケットのヘッダの長さを引いた長さ
と、配布するパケットのヘッダに記録された該配布する
パケットの長さとが等しくない場合、該カプセル化パケ
ットが識別情報を含んで構成されていると判断する構成
判断手段と、を含んで構成とすることが望ましい。
【0080】また、本発明に係る移動局は、パケットに
より情報の送受信を行うとともに自動再送要求制御を含
むデータリンク伝送制御を行う移動通信システムを、複
数の基地局とともに構成する移動局であって、複数の基
地局から送信される信号の受信品質を測定する測定手段
と、各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛の
パケットを送信させる一の基地局を選択する選択手段
と、選択された一の基地局に、自局宛のパケットの送信
を要求する送信要求手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0081】また、本発明に係る移動局は、パケットに
より情報の送受信を行うとともに自動再送要求制御を含
むデータリンク伝送制御を行う移動通信システムを、複
数の基地局とともに構成する移動局であって、各基地局
についての受信品質に基づいて、自局から配布予定のパ
ケットを前記移動局に送信させるか否かを、他の基地局
の各々について判断し、該判断結果に基づく送信動作を
他の基地局に指示する機能を有する複数の基地局から送
信される信号の受信品質を測定する測定手段と、各基地
局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケットを
送信させる一の基地局を選択する選択手段と、選択され
た一の基地局に各基地局についての受信品質を通知する
受信品質通知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0082】また、本発明に係る移動局は、パケットに
より情報の送受信を行うとともに自動再送要求制御を含
むデータリンク伝送制御を行う移動通信システムを、複
数の基地局とともに構成する移動局であって、複数の基
地局から送信される信号の受信品質を測定する測定手段
と、各基地局についての受信品質に基づいて、各基地局
が所定の複数の通信状態のうち何れの通信状態にあるか
を判定する判定手段と、該判定結果に基づいて、通信状
態を遷移すべき基地局に、通信状態の遷移を要求する状
態遷移要求手段と、を備えたことを特徴とする。
【0083】ここでは、所定の複数の通信状態が、移動
局に対しパケットの送受信を行っていない第1の状態
と、前記移動局宛てのパケットに、該パケットを特定す
るための識別情報を付加し、付加後のパケットを移動局
に送信することができる第2の状態と、前記移動局宛て
のパケットに、該パケットを特定するための識別情報を
付加し、付加後のパケットを複製し、複製後のパケット
を配布するとともに、該付加後のパケットを送信するこ
とができる第3の状態と、前記第3の状態にある基地局
から、複製されたパケットを受信し、複製パケットを移
動局に送信することができる第4の状態とを含んで構成
することが望ましい。
【0084】また、複数の基地局から同一のパケットを
それぞれ受信する際に、該パケットに対するダイバーシ
チ受信を行うダイバーシチ受信手段をさらに備えた構成
とすることが望ましい。
【0085】ところで、上記の移動局に係る発明は、移
動局に搭載されたコンピュータに実行させるための移動
局制御プログラムとして、以下のように記述することが
できる。
【0086】即ち、本発明に係る移動局制御プログラム
は、パケットにより情報の送受信を行うとともに自動再
送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う移動通信
システムを、複数の基地局とともに構成する移動局に搭
載されたコンピュータに実行させるための移動局制御プ
ログラムであって、図24に示すように、複数の基地局
から送信される信号の受信品質を測定する測定ステップ
S441と、各基地局についての受信品質に基づいて、
自局宛のパケットを送信させる一の基地局を選択する選
択ステップS442と、選択された一の基地局に、自局
宛のパケットの送信を要求する送信要求ステップS44
3とを、前記コンピュータに実行させることを特徴とす
る。
【0087】また、本発明に係る移動局制御プログラム
は、パケットにより情報の送受信を行うとともに自動再
送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う移動通信
システムを、複数の基地局とともに構成する移動局に搭
載されたコンピュータに実行させるための移動局制御プ
ログラムであって、図25に示すように、各基地局につ
いての受信品質に基づいて、自局から配布予定のパケッ
トを前記移動局に送信させるか否かを、他の基地局の各
々について判断し、該判断結果に基づく送信動作を他の
基地局に指示する機能を有する複数の基地局から送信さ
れる信号の受信品質を測定する測定ステップS451
と、各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛の
パケットを送信させる一の基地局を選択する選択ステッ
プS452と、選択された一の基地局に各基地局につい
ての受信品質を通知する受信品質通知ステップS453
とを、前記コンピュータに実行させることを特徴とす
る。
【0088】また、本発明に係る移動局制御プログラム
は、パケットにより情報の送受信を行うとともに自動再
送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う移動通信
システムを、複数の基地局とともに構成する移動局に搭
載されたコンピュータに実行させるための移動局制御プ
ログラムであって、図26に示すように、複数の基地局
から送信される信号の受信品質を測定する測定ステップ
S461と、各基地局についての受信品質に基づいて、
各基地局が所定の複数の通信状態のうち何れの通信状態
にあるかを判定する判定ステップS462と、該判定結
果に基づいて、通信状態を遷移すべき基地局に、通信状
態の遷移を要求する遷移要求ステップS463とを、前
記コンピュータに実行させることを特徴とする。
【0089】本発明に係るコンピュータ読み取り可能な
記録媒体は、上述した移動局制御プログラムの何れか1
つが記録されたことを特徴とする。図27に示すよう
に、当該記録媒体62に記録された移動局制御プログラ
ムが、移動局60に搭載されたコンピュータ61の読取
部61Aにより読取可能とされている。
【0090】
【発明の実施の形態】本発明に係るデータリンク伝送制
御方法及び移動通信システムの各種実施形態について説
明する。
【0091】[第1実施形態]まず、本発明の第1実施
形態について図1および図2を用いて説明する。最初
に、図1に基づき、第1実施形態における移動通信シス
テムの構成を説明する。本第1実施形態の移動通信シス
テムは、移動局131と、複数の基地局102、11
2、122とを含んで構成されており、各基地局はネッ
トワーク1を介して相互に通信可能とされている。
【0092】移動局131は、移動局アンテナ32を介
して、無線ネットワークからのデータの受信及び無線ネ
ットワークへのデータの送信を行う送受信機33と、後
述する自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
行うデータリンク伝送制御部34と、パケットデータの
入出力端子としてのデータ入出力端35とを含んで構成
されている。このうちデータリンク伝送制御部34は、
基地局との間でパケットの送受信を行うための自動再送
要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う移動局伝送
制御部34Aと、通信相手となる基地局との接続を要求
する接続要求部34Bとを含んで構成されている。
【0093】基地局102は、基地局アンテナ6を介し
て、無線ネットワークからのデータの受信及び無線ネッ
トワークへのデータの送信を行う送受信機5と、後述す
る自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う
とともに基地局102内の各構成部を制御するデータリ
ンク伝送制御部103と、基地局変更の要求を受けた場
合等に変更先の基地局へデータリンク伝送制御情報を送
信する転送部105と、データリンク伝送制御部103
によるパケットデータ等の一時記憶域として機能する蓄
積部104とを含んで構成されている。他の基地局11
2、122も、基地局102と同様に構成されている。
【0094】次に、本第1実施形態での動作を説明す
る。ここでは、移動局が最寄りの1つ以上の基地局との
通信品質を監視し、現在通信中の基地局よりも他の基地
局の方がより通信品質が良い通信を行えると判断した場
合、該移動局は基地局変更を要求するものとする。ま
た、当初は、移動局131は、基地局102との間で通
信品質が良好であり、該基地局102とのみ通信可能な
状態であるとする。
【0095】基地局102では、図2の矢印S1でネッ
トワーク1から入力されるパケットをデータリンク伝送
制御部103に入力して、自動再送要求制御を含むデー
タリンク伝送制御を行う。該データリンク伝送制御部1
03は、はじめにパケットの識別を可能とするためにパ
ケット番号を付与した後に、該パケットを記憶すると共
に送受信機5に出力する。
【0096】また、該データリンク伝送制御部103に
入力されるパケットのヘッダに記述されているパケット
番号で識別可能な場合は、前記のように新たにパケット
番号を付与しないで、該パケットをそのまま記憶すると
共に送受信機5に出力する。そして該送受信機5は、入
力されたパケットを送信信号に変調した後に基地局アン
テナ6を介して該移動局131へ送信する(図2の矢印
S2)。
【0097】一方、移動局131では、移動局アンテナ
32からの信号を送受信機33で受信した後に、データ
リンク伝送制御部34に受信したパケットを入力して、
自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う。
該データリンク伝送制御部34は、入力した該パケット
に対して付加されているパリティを用いて誤り検出を行
う。検出の結果、該パケットに誤りがある場合、該デー
タリンク伝送制御部34は、NACK(Negative Ackn
owledgment)信号を基地局102に送信することによ
り、該パケットの再送要求を該データリンク伝送制御部
103に通知する(図2の矢印S3)。そして該データ
リンク伝送制御部103は、記憶していた該パケット番
号のパケットを再送する(図2の矢印S4)。
【0098】また、該パケットに誤りがない場合、該デ
ータリンク伝送制御部34は、該パケットをデータ入出
力端35から出力すると共に、ACK(Acknowledgmen
t)信号を基地局102に送信することにより該パケッ
トの到達確認を基地局102のデータリンク伝送制御部
103に通知する(図2の矢印S5)。そして該データ
リンク伝送制御部103は、再送のために記憶していた
該パケット番号のパケットを削除する。
【0099】つぎに移動局131が移動することによ
り、該移動局131と今まで通信していた基地局102
との通信品質が劣化して隣接基地局112とのそれが良
好となった場合、該移動局131は、まず基地局112
を介して基地局102のデータリンク伝送制御部103
に対して基地局変更の要求を送信する(図2の矢印S
6、S7)。本実施形態では基地局変更の要求と共に、
変更先の基地局番号を通知する方法とする。
【0100】該基地局変更の要求を受けた基地局102
のデータリンク伝送制御部103は、変更先である基地
局112に対して転送部105を介してデータリンク伝
送制御情報を送信する(図2の矢印S8)。本実施形態
では、データリンク伝送制御情報として到達確認がされ
ていないパケット番号および最新のパケット番号を用い
る方法として説明する。そして該データリンク伝送制御
部103は、記憶していた該移動局131に対するパケ
ットを全て削除してパケット送信を停止する。さらに以
降において、図2の矢印S9のように該データリンク伝
送制御部103に到着する移動局131宛のパケット
は、矢印S10のように、そのまま転送部105により
基地局112に転送させる設定とする。
【0101】変更先である基地局112のデータリンク
伝送制御部113では、基地局102からのデータリン
ク伝送制御情報を入力する前に該移動局131宛のパケ
ットを入力した場合は、データリンク伝送制御情報が入
力されるまで該パケットを一時、蓄積部114にて蓄積
する。そしてデータリンク伝送制御情報を入力した後
に、該蓄積部114で蓄積しているパケットに対して、
該データリンク伝送制御情報である最新パケット番号の
つぎの番号を付与した後に、今まで説明してきた処理
(矢印S11、S12、S13、S14)を行って送信
する。
【0102】さらに移動局が他の基地局のセル内に移動
しても、上記動作により本発明のデータリンク伝送制御
方法が可能となる。
【0103】このように、パケット番号のリセットを行
う手順を実行する必要がなく、移動局と直接通信してい
る基地局のデータリンク伝送制御部を用いることができ
るので、移動局の移動に関わらず常に最短経路でのデー
タリンク転送制御を行うことができ、従来よりもパケッ
トの転送遅延時間を短縮することができる。
【0104】つぎに、上記動作について図3を用いて更
に具体的に説明する。
【0105】はじめに移動局131は、変更元の基地局
102との通信品質が良好な状態とする。変更先基地局
112が、データリンク伝送制御を行っている基地局1
02に対し隣接の基地局である場合、再送によるトラヒ
ックの増加や遅延時間の増大の影響があまりないので、
そのまま変更元の基地局102において自動再送要求制
御を含むデータリンク伝送制御を行い、変更先基地局
が、該データリンク伝送制御を行っている基地局102
から離れた基地局122となった場合に、該移動局宛パ
ケットとデータリンク伝送制御情報を変更先基地局12
2に転送して、自動再送要求制御を含むデータリンク伝
送制御を変更先基地局122で行う実施形態として説明
する。
【0106】図3の(1)の時点において、移動局宛のパ
ケットがネットワークから基地局102に入力される。
基地局102は入力された該パケットに対してパケット
番号1の付与、CRCの付加をして該パケットを記憶し
た後に移動局131に送信する。移動局131では受信
した該パケットに誤りを検出しなかったので到達確認を
基地局102に送信する。そして、基地局102は該パ
ケット番号1の到達確認により、記憶しておいた該パケ
ット番号1のパケットを削除する。
【0107】つぎに図3の(2)の時点において、該移動
局宛のパケットが基地局102に入力される。該基地局
102は、パケット番号2の付与、CRCの付加をして
該パケットを記憶した後に移動局131に送信する。今
回は、移動局131で受信したパケットに誤りを検出し
たので、NACK(Negative Acknowledgment)信号を
基地局102に送信することにより、基地局102に対
してパケット番号2のパケット再送を要求する。基地局
102は、該再送要求によりパケット番号2のパケット
を再送信する。しかし、再度受信したパケットにも誤り
を検出したので、移動局131は再び基地局102に対
してパケット番号2の再送を要求する。またこの時点に
おいて、基地局112との通信品質が基地局102との
それよりも良好となったため、基地局112を介して基
地局102に対して基地局の変更を要求する。該基地局
112は基地局102の隣接基地局なので自動再送要求
制御を含むデータリンク伝送制御はそのまま基地局10
2が行うため、基地局112に対してはそのまま送信す
るよう制御する。そして該再送パケットであるパケット
番号2のパケットを基地局112を介して移動局131
へ送信する。移動局131は受信した該パケットに誤り
を検出しなかったので、ACK(Acknowledgment)信号
を基地局112を介して基地局102に送信することに
より、到達確認を基地局102に送信する。基地局10
2は該パケット番号2のパケットに対する到達を確認し
たので、記憶しておいた該パケット番号2のパケットを
削除する。
【0108】つぎのパケットが図3の(3)の時点におい
て基地局102に入力される。基地局102は、パケッ
ト番号3の付与、CRCの付加をして該パケットを記憶
した後に基地局112を介して移動局131に送信す
る。移動局131は受信した該パケットに誤りを検出し
なかったので到達確認を基地局112を介して基地局1
02に送信する。基地局102は該パケット番号3の到
達確認により、記憶しておいた該パケット番号3のパケ
ットを削除する。
【0109】つぎのパケットが図3の(4)の時点におい
て基地局102に入力される。上記と同様に、パケット
番号4の付与、CRCの付加をして該パケットを記憶し
た後に基地局112を介して移動局131に送信する。
ここでは移動局131が受信したパケットに誤りを検出
したので、基地局112を介して基地局102に対して
パケット番号4の再送を要求する。またこの時点におい
て、基地局122との通信品質が基地局112とのそれ
よりも良好となったため、移動局131は基地局122
を介して基地局102に対して基地局の変更を要求す
る。基地局102では変更先基地局が隣接基地局ではな
いので、該基地局122に対して自動再送要求制御を含
むデータリンク伝送制御の変更を通知する。
【0110】ここで該移動局131が現在データリンク
伝送制御を行っている基地局番号を通知させることによ
り、該基地局122は以降において該移動局131に対
するデータリンク伝送制御を行わなければならないこと
を認識できるので、この場合は基地局102が該通知を
する必要はない。そしてネットワーク内にあるパケット
送信先を変更する装置に対して、以降の該移動局宛パケ
ットを基地局122に入力するよう要求する。この装置
は、移動局131の位置登録情報等を用いてパケットの
送信先を変更できる機能を有したものである。また基地
局102において該基地局変更の要求を受信したタイミ
ングは、パケット番号4の再送パケットを送信した直後
であるため、該パケットに対する到達確認または再送要
求が移動局131から通知されていない。したがって、
該再送パケットの到達確認または再送要求が通知される
まで、基地局102は基地局122に対してデータリン
ク伝送制御情報の出力をしない。よってこの時点での基
地局122は、図3の(5)の時点で入力された該移動局
宛パケットを蓄積し続けるだけの状態である。
【0111】そして移動局131では該再送パケットに
誤りを検出しなかったとする。よって移動局131は、
基地局122を介して基地局102にパケット番号4の
到達確認を送信する。基地局102では該再送パケット
番号4の到達が確認できたので、変更先基地局である基
地局122に対してデータリンク伝送制御情報として最
新パケット番号は4番であることのみを通知する。仮に
到達確認できていないパケットがある場合は、到達確認
できていないパケット番号と最新パケット番号を通知す
る。また以降において、基地局112を用い送受信する
該移動局宛パケットはないので、基地局102は基地局
112に対してこのことを通知する。これにより基地局
112は、移動局131に割当てていた基地局112の
リソースを解放することができる。
【0112】また基地局122は、図3の(5)の時点で
入力されて蓄積されているパケットに対して、基地局1
02からのデータリンク伝送制御情報である最新パケッ
ト番号が4番であることよりパケット番号5を該パケッ
トに付与して、CRCを付加した後に該パケットを記憶
すると共に移動局131に送信する。移動局131は、
受信した該パケットに誤りを検出しなかったので到達確
認を基地局122に送信する。基地局122は該パケッ
ト番号5の到達確認により、記憶しておいた該パケット
番号5のパケットを削除する。
【0113】以上、上記動作を繰返すことにより移動局
131の移動に関わらず、本発明のデータリンク伝送制
御方法が可能となる。
【0114】このような第1実施形態によれば、パケッ
ト番号のリセットを行う手順を実行する必要がなく、移
動局131と直接通信している基地局のデータリンク伝
送制御部を用いることができるので、移動局131の移
動に関わらず常に最短経路でのデータリンク転送制御を
行うことができ、従来よりもパケットの転送遅延時間を
短縮することができ、システムのスループットを増大さ
せることができる。
【0115】[第2実施形態]つぎに、本発明の第2実
施形態について図1および図4を用いて説明する。はじ
めに移動局131と基地局102との通信品質が良好な
状態とする。つまり該移動局131は該基地局102と
のみ通信可能な状態である。
【0116】基地局102では、ネットワーク1から入
力されるパケットをデータリンク伝送制御部103に入
力して、自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御
を行う。本実施形態では1つのパケットを無線フレーム
に適合するように複数のブロックに分割して送信する場
合について説明する。該データリンク伝送制御部103
は、図4(b)で明記したように、入力されたパケット
を複数のブロックに分割して、該ブロックに、分割した
ブロックの順序性を保つためにブロック番号と、分割前
のパケットを識別できるようにパケット番号とを付与し
た後に、伝送中に生じる誤りを検出できるようにCRC
等の誤り検出可能なパリティを付加して送受信機5に出
力する。送受信機5は、入力されたブロックを送信信号
に変調した後に基地局アンテナ6を介して移動局131
に送信する。なお、図4(a)には、第1実施形態のデ
ータリンク伝送制御部でのパケット構成を示す。
【0117】一方、移動局131では、移動局アンテナ
32からの信号を送受信機33で受信した後に、データ
リンク伝送制御部34に受信したブロックを出力する。
そして該データリンク伝送制御部34は、入力した該ブ
ロックに対して付加されているパリティを用いて誤り検
出を行う。検出の結果、該ブロックに誤りがない場合、
データリンク伝送制御部34は、基地局102のデータ
リンク伝送制御部103に、該ブロックの到達確認を通
知する。また該ブロックに誤りがある場合、データリン
ク伝送制御部34は、該ブロックの再送要求を基地局1
02のデータリンク伝送制御部103に通知する。そし
て該データリンク伝送制御部103は、記憶していた該
ブロックを再送する。このようにして、1パケット分の
全ブロックが誤りなく受信されたら、データリンク伝送
制御部103が各ブロックに分割するのと逆の操作によ
り、データリンク伝送制御部34でブロックを合成して
1つのパケットとした後に、データ入力端35から該パ
ケットを出力する。
【0118】つぎに移動局131の移動により基地局の
変更が生じる場合について説明する。本実施形態では、
移動局と同時に通信する基地局数に制限を設けず、移動
局は同時に複数の基地局からのパケットを受信可能とす
る。また第1実施形態で説明したように、移動局との同
時通信相手基地局数が1局の場合でも当然可能である。
【0119】移動局131と今まで通信していた基地局
102との通信品質が若干劣化して隣接基地局112と
のそれが良好になり、基地局102と基地局112の2
つの基地局と通信が可能になったとする。この場合、該
移動局131は基地局102のデータリンク伝送制御部
103に対して基地局の接続を要求する。通信品質が若
干劣化しただけなので、第1実施形態と異なり該移動局
131は基地局102と基地局112の2局と通信をし
ている状態である。該接続要求を受けた基地局102の
データリンク伝送制御部103は、基地局112に対し
て該移動局131が接続を要求していることを通知す
る。そしてデータリンク伝送制御部103は、以降にお
いて入力される該移動局131宛の一部のパケットをパ
ケット番号と対応付けした後に転送部105を介して基
地局112に送信する。ブロック毎の自動再送要求制御
はデータリンク伝送制御部113が行うが、移動局で受
信されるパケットの順序を保つためのパケット番号の対
応付けは、どちらかの基地局にあるデータリンク伝送制
御部で行われる。本実施形態では基地局102のデータ
リンク伝送制御部103が該パケット番号の対応付けを
行うこととする。該基地局112のデータリンク伝送制
御部113は、基地局102から入力されるパケットを
ブロックに分割した後に、ブロック番号とデータリンク
伝送制御部103において対応付けされている分割前の
パケット番号とを付与して、さらにパリティの付加を行
った後に移動局131に送信する。
【0120】つぎに移動局131と基地局102との通
信品質がさらに劣化して、基地局112との通信のみが
可能になったとする。この場合、該移動局131は、通
信品質が良好な基地局112を介して基地局102のデ
ータリンク伝送制御部103に対して、基地局102か
らのパケット送信停止の要求をする。該要求を受けた基
地局102のデータリンク伝送制御部103は、到達確
認されていないブロックが含まれるパケットと該パケッ
トのパケット番号、および到達確認されていないブロッ
ク番号、そして最新のパケット番号を転送部105を介
してデータリンク伝送制御情報として基地局112のデ
ータリンク伝送制御部113に送信する。そして該移動
局131宛のブロックまたはパケットは、基地局112
から該移動局131宛のブロックまたはパケットの転送
要求があるまでそのまま蓄積する。さらに該転送要求が
あるまでネットワーク1から入力される該移動局宛のパ
ケットもそのまま蓄積する。
【0121】そしてあるタイミングで基地局112は、
データリンク伝送制御情報を送信した基地局102に対
して該移動局宛パケットまたはブロックの転送を要求す
る。このあるタイミングは、移動局から送信されるデー
タ伝送を促進する信号が受信された時点でもよい。そし
て該転送要求を受けた基地局102のデータリンク伝送
制御部103は、記憶している該移動局131宛のブロ
ックまたはパケットを基地局112に転送した後に全て
削除して、以降において基地局102に到着した該移動
局131宛のパケットはそのまま基地局112に転送さ
せる設定とする。該基地局112のデータリンク伝送制
御部113は、基地局102から転送された到達確認で
きてないブロックを含むパケットを各ブロックに分割し
た後に、再送が要求されているブロックのみを移動局1
31に再送する。ブロックは固定長なので、入力される
パケットとそのパケット番号およびブロック番号が分か
れば必要なブロックのみを再送することができる。また
以降において基地局112に入力される移動局131宛
の新たなパケットは、通知された最新のパケット番号に
基づいたパケット番号を付与する。なお、データリンク
伝送制御部103は、必要なブロックのみを転送するこ
ともできる。
【0122】以上のような動作により本発明のデータリ
ンク伝送制御方法が実現可能となる。
【0123】このように、パケット番号のリセットが生
じることなく移動局と通信している基地局のデータリン
ク伝送制御部を用いることができるので、移動局の移動
に関わらず常に最短経路でのデータリンク転送制御を行
うことができ、従来よりもパケットの転送遅延時間を短
縮することができ、システムのスループットを増大させ
ることができる。
【0124】なお、上記のデータリンク伝送制御情報と
しては、以下のような項目が考えられ、何れも採用する
ことができる。即ち、到達確認が行われていないパケ
ット番号、到達確認が行われたパケット番号、再送
要求がされているパケット番号、最新のパケット番
号、到達確認が行われていないブロック番号、到達
確認が行われたブロック番号、再送要求がされている
ブロック番号、最新のブロック番号、上記〜の
組み合わせといった項目を採用することができる。
【0125】[第3実施形態]次に、本発明の第3実施
形態について説明する。最初に、図7、図22、図23
に基づき、第3実施形態における移動通信システムの構
成を説明する。本第3実施形態の移動通信システムは、
図7に示すように、移動局231と、複数の基地局20
2、212、222とを含んで構成されており、各基地
局はネットワーク1を介して相互に通信可能とされてい
る。
【0126】移動局231は、移動局アンテナ232を
介して無線ネットワークからのデータの受信及び無線ネ
ットワークへのデータの送信を行う送受信機233と、
後述する自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御
を行うデータリンク伝送制御部234と、パケットデー
タの入出力端子としてのデータ入出力端235とを含ん
で構成されている。
【0127】このうちデータリンク伝送制御部234
は、機能的には図23に示す機能ブロックより構成され
る。即ち、データリンク伝送制御部234は、基地局か
らのパケット蓄積通知の受信時に該基地局の中から1つ
の基地局を選択するとともに各基地局についての受信品
質に基づいて自局宛のパケットを送信させる1つの基地
局を選択する選択部234Aと、選択された基地局にパ
ケットの送信を要求する送信要求部234Bと、自局宛
のパケットを送信させる基地局を変更する場合、変更元
の基地局に送信中止を通知するとともに、変更先の基地
局に送信要求及び対象の最初のパケット番号を通知する
変更時通知部234Cと、複数の基地局から送信される
信号の受信品質を測定する測定部234Dと、受信品質
に基づき選択された位置の基地局に各基地局についての
受信品質を通知する受信品質通知部234Eと、各基地
局についての受信品質に基づいて、各基地局が所定の複
数の通信状態のうち何れの通信状態にあるかを判定する
判定部234Fと、該判定結果に基づいて、通信状態を
遷移すべき基地局に、通信状態遷移を要求する状態遷移
要求部234Gとを含んで構成されている。また、送受
信機233は、複数の基地局から同一のパケットをそれ
ぞれ受信する際に該パケットに対するダイバーシチ受信
を行うダイバーシチ受信部233Aを含んで構成されて
いる。
【0128】一方、基地局202は、図7に示すよう
に、基地局アンテナ208を介して、無線ネットワーク
からのデータの受信及び無線ネットワークへのデータの
送信を行う送受信機207と、後述する自動再送制御を
実行するために各パケットに対し識別情報として一意の
番号を付与する等の自動再送要求制御を含むデータリン
ク伝送制御を行うとともに基地局202内の各構成部を
制御するデータリンク伝送制御部203と、パケットを
複製するパケット複製部206と、複製したパケットを
他の基地局に配布する配布部205と、データリンク伝
送制御部203によるパケットデータ等の一時記憶域と
して機能する蓄積部204とを含んで構成されている。
【0129】このうちデータリンク伝送制御部203
は、機能的には図22に示す機能ブロックより構成され
る。即ち、データリンク伝送制御部203は、移動局宛
てパケットに、該パケットを特定するための識別情報を
付加する識別情報付加部203Aと、タイマーのタイム
アウト又は移動局からのパケット到達通知に基づいてパ
ケットを削除する第1の削除部203Bと、タイマーの
タイムアウト又は他の基地局からの削除パケットの番号
通知に基づいてパケットを削除する第2の削除部203
Cと、当該基地局をパケット配布先の基地局から除外す
る旨の移動局からの要求に基づいて自局にて蓄積中の該
移動局宛てパケットを削除する第3の削除部203D
と、削除すべきパケットの番号を他の基地局に通知する
削除パケット通知部203Eと、新たにパケット配布先
となる基地局にパケットを配布する配布制御部203F
と、移動局からの再送要求に応じてパケットを再送する
パケット再送部203Gと、移動局宛てのパケットを受
信して蓄積した場合に該パケットを蓄積していることを
該移動局に通知する蓄積通知部203Hと、移動局宛て
のパケットを複数蓄積しているときに該移動局から送信
要求を受信した場合に、該移動局にパケットを送信する
と共にパケットを複数蓄積している旨を該移動局へ通知
するよう制御する通知制御部203Iと、各基地局につ
いての受信品質に基づいて、自局から配布予定のパケッ
トを移動局に送信させるか否かを他の基地局の各々につ
いて判断する判断部203Jと、該判断結果に基づく送
信動作を他の基地局に指示する指示部203Kとを含ん
で構成されている。なお、他の基地局212、222
も、基地局202と同様に構成されている。
【0130】ところで、基地局の各々は、移動局231
に対して、図8(a)に示す4つの状態のいずれかとな
り、移動局231からの要求に応じてそれぞれの状態に
遷移する。ここで、これら4つの状態について説明す
る。
【0131】1つ目は、アイドル状態である。この状態
は、基地局が移動局231に対してパケットの送信また
は受信を行っていない状態である。
【0132】2つ目は、パケット送信可能状態である。
この状態は、基地局がネットワーク1からパケットを受
信した場合、該パケットに一意の番号を付加した後に、
該パケットを移動局に送信できる状態である。また、こ
の状態は、一時点では、いずれか1つの基地局のみがな
り得る状態であり(同時に複数の基地局が該状態にはな
らない)、その他の基地局はアイドル状態となってい
る。
【0133】3つ目は、パケット複製および送信可能状
態である。この状態は、基地局が以下の一連の動作を行
う状態である。即ち、該基地局がネットワーク1からパ
ケットを受信した場合、該パケットに一意の番号を付与
した後に、該番号も含めて該パケットの複製を行い、複
製されたパケット(以下、「複製パケット」という。)
を、移動局231が要求した他の基地局に配布する。そ
して、該基地局が移動局231からパケット送信の要求
を受信した場合に、該パケットを移動局231に送信す
る。このような動作を行う状態である。また、この状態
も、一時点では、いずれか1つの基地局のみがなり得る
状態であり(同時に複数の基地局が該状態にはならな
い)、その他の基地局は、後述の複製パケット送信状
態、またはアイドル状態となっている。
【0134】4つ目は、複製パケット送信可能状態であ
る。この状態では、基地局がパケット複製および送信可
能状態の基地局から複製パケットを受信し、且つ、基地
局が移動局231からパケット送信の要求を受信した場
合に、複製パケットを移動局に送信できる状態である。
この状態は、ある基地局がパケット複製および送信可能
状態に遷移した場合に、他の基地局において発生する状
態である。
【0135】次に、本第3実施形態の動作を説明する。
まず、上記の各状態における基地局および移動局231
の動作について説明する。
【0136】(1)パケット送信可能状態における基地
局および移動局の動作 以下の式(1)が成立している場合、Ψi =1となる第
i番目の基地局が、移動局231に対してパケット送信
可能状態となり、Ψj =0となるその他(i≠j)の基
地局は、アイドル状態となる。
【0137】
【数1】
【0138】ここで、Pmed(i)は、第i番目の基地局が
送信する報知信号若しくは共通パイロット信号などに関
する時間平均的な受信電力値(例えば、短区間受信電力
中央値など)、又は当該時間平均的な受信電力と干渉電
力との比(以下「時間平均的な受信電力対干渉電力比」
という。)を表す。Pmed_maxは、第1番目から第N番
目までの基地局についての時間平均的な受信電力値の最
大値または時間平均的な受信電力対干渉電力比の最大値
を表す。Ψi は、Pmed_maxとPmed(i)との差を所定の
閾値Thに対して比較判定した結果の二値(1または
0)を表す。また、本実施形態では、N=3の場合につ
いて説明し、図7の基地局202、基地局212、基地
局222をそれぞれ、第1番目の基地局、第2番目の基
地局、第3番目の基地局として説明する。
【0139】上記式(1)が成立している場合とは、図
9の地点Aに移動局231が位置する場合のように、移
動局231において測定される、複数基地局(本実施形
態では、基地局202〜基地局222)が送信する報知
信号、または、共通パイロット信号などの時間平均的な
受信電力値または受信電力対干渉電力比などが1つだけ
大きい場合である。これは、例えば、Ψ1 =1、 Ψ2 =
0、 Ψ3 =0となっている場合であり、基地局202が
該移動局231に対してパケット送信可能状態となり、
基地局212および基地局222がアイドル状態となっ
ている。
【0140】パケットが該パケット送信可能状態の基地
局に到着した場合の処理について図10を用いて説明す
る。基地局202は、ネットワーク1から到着した該パ
ケットに対してデータリンク伝送制御部203にて一意
の番号を付与し、移動局での受信パケットの誤り検出の
ためにCRCなどを付加した後に蓄積する(図10のS
301およびS302)。そして、データリンク伝送制
御部203は、パケット複製部206に対してそのまま
送受信機207に出力するように制御することにより、
移動局231に対して該パケットを送信する(S30
3)。移動局231は、受信したパケットについて誤り
検出処理(S304) を行い、誤りが検出されない場
合、パケットの到達確認を該基地局202に対して通知
する(S305およびS306)。また、誤りが検出さ
れた場合、移動局231はパケットの再送要求を該基地
局202に対して通知する(S305およびS30
7)。基地局202は、移動局231からの通知が到達
確認の場合、一意の番号に対応する蓄積しているパケッ
トを削除する(S308よびS310)。また、移動局
231からの通知が再送要求の場合、基地局202は、
一意の番号に対応するパケットを再送する(S308よ
びS309)。
【0141】(2)アイドル状態における基地局および
移動局の動作 前述のように、Ψj =0である第j番目の基地局は、移
動局に対してアイドル状態となる。
【0142】パケットが該アイドル状態の基地局に到着
した場合の処理について図11を用いて説明する。ここ
では、基地局212および基地局222がアイドル状態
とする。アイドル状態にある基地局212は、移動局2
31宛てのパケットをそのまま他の基地局又はパケット
送信可能状態の基地局202に直接転送するように、デ
ータリンク伝送制御部213が配布部215を制御す
る。このため、パケットが基地局212に到着した場
合、基地局212は、転送先である他の基地局又は基地
局202にパケットを転送する(図11のS311およ
びS312) 。
【0143】なお、基地局212、222は同様の構成
をしているため、パケットが基地局222に到着した場
合も、上記同様の動作が行われる。
【0144】(3)パケット複製および送信可能状態、
複製パケット送信可能状態における基地局および移動局
の動作 以下の式(2)が成立している場合には、Ψi =1とな
る複数基地局のいずれか1つの基地局が、移動局231
に対してパケット複製および送信可能状態となり、Ψi
=1であり且つ該パケット複製および送信可能状態でな
い基地局は、複製パケット送信可能状態となる。
【0145】
【数2】 用いられる記号は、式(1)と同様である。
【0146】式(2)が成立している場合は、図9の地
点Bに移動局231が位置する場合のように、移動局2
31において測定される時間平均的な受信電力値または
時間平均的な受信電力対干渉電力比が複数大きい場合、
例えば、本実施形態のようにΨ1 =1、 Ψ2 =1、 Ψ3
=0となっている場合であり、基地局202または基地
局212のいずれか1つの基地局が、パケット複製およ
び送信可能状態となる。このいずれか1つの基地局は、
遷移前においてパケット送信可能状態であった基地局、
または、時間平均的な受信電力値または時間平均的な受
信電力対干渉電力比が大きい基地局とすることが可能で
ある。本実施形態では、基地局202をパケット複製お
よび送信可能状態とし、基地局212を複製パケット送
信可能状態として説明を続ける。
【0147】パケットがパケット複製および送信可能状
態である基地局202に到着した場合の処理について図
12を用いて説明する。基地局202は、ネットワーク
1から到着した該パケットに対して一意の番号を付加
し、移動局での受信パケットの誤り検出のためにCRC
などを付加した後に、該パケットを蓄積すると共に、該
番号を含めて該パケットの複製を行う(図12のS32
1およびS322)。そして、基地局202は複製パケ
ットを複製パケット送信可能状態である基地局212に
配布し(S323)、基地局212は配布されたパケッ
トを蓄積する(S324)。さらに、基地局202は、
該移動局231宛てパケットを蓄積していることを移動
局231に通知する(S325b)。
【0148】また、移動局231は、前述のように、時
間平均的な受信電力値または時間平均的な受信電力対干
渉電力比が最大となる基地局が、パケット複製および送
信可能状態となるように、状態遷移を要求する。これに
より、移動局231への新たなパケットの通知を行う基
地局を1つにすることができる。これは、時間平均的な
受信品質が最高となる基地局から通知させるため、実現
可能となる。この場合、該通知のための余分な電力を削
減することができ干渉を抑制することが可能となる。
【0149】但し、該干渉の影響がさほど問題とならな
い場合は、図12のS325bおよびS325aに示す
ように、パケットを受信した基地局(パケット複製およ
び送信可能状態の基地局、または複製パケット送信可能
状態の基地局)がそれぞれ移動局231に通知する方法
も可能である。
【0150】該通知を受信した移動局231は、その時
点において複数基地局(本実施形態では、基地局202
および基地局212の2局)から送信されている報知信
号、共通パイロット信号などの信号の瞬時の受信電力ま
たは瞬時の受信電力対干渉電力比が最大となる基地局を
選択し(S326)、移動局231にパケットを送信す
るよう該選択した基地局に対し要求する(S327)。
この要求の具体的な方法は、該基地局を特定できる基地
局の番号と通知されたパケットの番号を基地局に要求す
ることで可能となる。
【0151】また、該要求の方法については、選択した
基地局に直接上り回線で要求する方法、または、選択さ
れなかった基地局で受信された該要求を選択した基地局
に基地局間ネットワークを介して通知する方法を採用可
能である。これは、移動局と各基地局間の瞬時の受信品
質は、上り回線と下り回線では異なり、下り回線の受信
品質では選択した基地局と移動局間が最高であっても、
上り回線の受信品質では、他の基地局と移動局間が最高
となり得るためである。
【0152】そして、該要求を受けた基地局(本実施形
態では基地局202)は、移動局231に対して該パケ
ットを送信する(S328)。このとき、基地局202
は、移動局231宛のパケットを複数蓄積している旨を
移動局231に通知してもよい。これにより蓄積されて
いる以降のパケットについては、基地局は改めて通知を
行う必要がなくなるためである。
【0153】移動局231は、受信したパケットについ
て誤り検出処理(S329)を行い、誤りが検出されな
い場合、パケットの到達確認をパケット複製および送信
可能状態の基地局202に通知する(S330およびS
331)。この通知は、基地局202に直接、または、
基地局212を介して行ってもよい。また、誤りが検出
された場合、移動局231は、その時点において瞬時の
又は時間平均的な受信品質が最高となる基地局を選択し
(S332)、該基地局に対してパケットの再送要求を
通知する(S333)。
【0154】到達確認を受け取った基地局202は、一
意の番号に対応する蓄積しているパケットを削除する
(S334よびS337)。また、基地局202は該パ
ケットの番号を複製パケット送信可能状態の基地局21
2に通知する(S336)。通知を受けた基地局212
は、該通知により蓄積している複製パケットを削除する
(S338)。
【0155】一方、基地局202は、再送要求を受信し
た場合、一意の番号に対応するパケットを再送する(S
333、S334、S335)。
【0156】以上のようにして、パケットの配布を行う
回線制御局を基地局とは別に設けずに、各基地局におい
てパケットを蓄積して、1つ又は複数の基地局がパケッ
トを移動局へ送信するため、ネットワーク内のトラヒッ
クを低減することができ、パケットの伝送遅延時間を短
縮することでスループットを増大しシステム全体の性能
を向上することができる。
【0157】なお、図12において基地局202から基
地局212へのS336の複製パケット削除通知につい
ては、図14に示す3つの方法を採用することができ
る。
【0158】即ち、第1の方法では図14(a)のよう
に、基地局202は、S331の移動局からの到達確認
を受信する度に、基地局212へ削除すべきパケットの
一意のパケット番号を通知する(A1)。このとき通知
と同時に、基地局202内に蓄積された該当パケットを
削除してもよい。
【0159】また、第2の方法では、基地局202が所
定時間内における最新パケット番号の通知を行う。即
ち、基地局202は、S331の移動局からの到達確認
の受信により、図14(b)の処理を開始し、所定の削
除間隔の時間が設定された削除タイマーを起動し(B
1)、上記の到達確認に対応するパケット番号を記憶す
る(B2)。なお、このとき、同時に、基地局202内
に蓄積された該当パケットを削除してもよい。その後、
新たな到達確認を受信すると(B3で肯定判定)、該到
達確認に対応するパケット番号を記憶していく(B
2)。そして、削除タイマーがタイムアウトするに至る
と(B4で肯定判定)、その時点で記憶しているパケッ
ト番号のうち最新のパケット番号、即ち、タイマーで計
時された所定時間内に受信された到達確認に対応するパ
ケットのうち最新パケットの番号を通知する(B5)。
【0160】さらに、第3の方法では、基地局202が
特定パケットの削除により(例えば削除された10パケ
ットごとに)通知を行う。即ち、基地局202は、S3
31の移動局からの到達確認の受信により、図14
(c)の処理を開始し、カウンタn=1にリセットした
後(C1)、上記の到達確認に対応するパケット番号を
記憶する(C2)。なお、この記憶と同時に、基地局2
02内に蓄積された該当パケットを削除してもよい(C
5でも同様)。その後、新たな到達確認を受信すると
(C3で肯定判定)、カウンタnを1つカウントアップ
して(C4)、該到達確認に対応するパケット番号を記
憶していく(C5)。そして、カウンタnが10になっ
た時点、即ち、到達確認を10パケット分受信した時点
でC6にて肯定判定され、その時点で記憶しているパケ
ット番号のうち最新のパケット番号を通知する(C
7)。
【0161】上記のうち第1の方法では、通知の頻度が
高いため通知によるトラヒック量が多いもののバッファ
管理が容易になるという利点がある。第2の方法では、
一般的に、通知の頻度が低いためバッファ管理が煩雑に
なるものの通知によるトラヒック量が少なくなるという
利点がある。第3の方法は、一般的に、トラヒック量と
バッファ管理の両面につき第1、第2の方法の中間的な
位置にある。
【0162】本実施形態では、上記3つの方法を適宜採
用することで、トラヒック量とバッファ管理の両面をバ
ランス良く制御することが可能となる。
【0163】ところで、図12において基地局202、
212にて蓄積されたパケットを削除するトリガーとし
てタイマーを採用してもよい。この例を図13に基づき
説明する。
【0164】即ち、図13に示すように、基地局202
は、ネットワーク1から到着した該パケットに対して一
意の番号を付与し、移動局での受信パケットの誤り検出
のためにCRCなどを付加した後に、該パケットを蓄積
すると共に、該番号を含めて該パケットの複製を行う
(図13のS321およびS322X)。また、このと
き基地局202にパケットが入力されたことをトリガー
として、蓄積したパケットに関する削除タイミングを計
時するための削除タイマーを基地局202が起動する。
なお、基地局202は、対象のパケットを初めて送信す
る時点で削除タイマーを起動してもよい。
【0165】そして、基地局202は、複製パケットを
複製パケット送信可能状態である基地局212に対して
配布する(S323)。基地局212は、配布されたパ
ケットを蓄積すると共に、基地局212にパケットが入
力されたことをトリガーとして、蓄積したパケットに関
する削除タイミングを計時する削除タイマーを起動する
(S324X)。さらに、基地局202は、該移動局2
31宛てパケットを蓄積していることを移動局231に
通知する(S325b)。
【0166】また、移動局231は、前述のように、時
間平均的な受信電力値または時間平均的な受信電力対干
渉電力比が最大となる基地局がパケット複製および送信
可能状態となるように、状態遷移を要求することで、移
動局への新たなパケットの通知を行う基地局を1つにす
ることができる。これは、時間平均的な受信品質が最高
の基地局から通知させるため、実現可能となる。この場
合、該通知のための余分な電力を削減することができ干
渉を抑制することが可能となる。
【0167】但し、該干渉の影響がさほど問題とならな
い場合は、図12のS325bおよびS325aに示す
ように、パケットを受取った基地局(パケット複製およ
び送信可能状態の基地局、または複製パケット送信可能
状態の基地局)がそれぞれ移動局231に通知する方法
も可能である。
【0168】該通知を受信した移動局231は、その時
点において複数基地局(ここでは基地局202および基
地局212の2局)から送信されている報知信号、共通
パイロット信号などの信号の瞬時の受信電力または瞬時
の受信電力対干渉電力比が最大となる基地局を選択し
(S326)、該基地局に対して該パケットを送信する
ことを要求する(S327)。この要求の具体的な方法
は、該基地局を特定できる基地局の番号と通知されたパ
ケットの番号を基地局に要求することで可能となる。
【0169】また、該要求の方法は、選択した基地局に
直接上り回線で要求する方法、または、選択されなかっ
た基地局で受信された該要求を選択した基地局に基地局
間ネットワークを介して通知する方法を採用可能であ
る。これは、移動局と各基地局間の瞬時の受信品質は、
上り回線と下り回線では異なり、下り回線の受信品質で
は選択した基地局と移動局間が最高であっても、上り回
線の受信品質では、他の基地局と移動局間が最高となり
得るためである。
【0170】そして、該要求を受けた基地局(ここでは
基地局202)は、移動局231に対して該パケットを
送信する(S328)。このとき、基地局202は、移
動局231宛のパケットを複数蓄積している旨を移動局
231に通知してもよい。
【0171】移動局231は、受信したパケットについ
て誤り検出処理(S329)を行い、誤りが検出されな
い場合、パケットの到達確認をパケット複製および送信
可能状態の基地局202に通知する(S330およびS
331)。この通知は、基地局202に直接、または、
基地局212を介して行ってもよい。また、誤りが検出
された場合、移動局231は、その時点において瞬時の
又は時間平均的な受信品質が最高となる基地局を選択し
(S332)、該基地局に対してパケットの再送要求を
通知する(S333)。
【0172】その後、基地局202は、移動局231か
ら再送要求を受信した場合には、一意の番号に対応する
パケットを再送する(S333、S334、S33
5)。
【0173】図13の例では、基地局202において、
S322Xで開始した削除タイマーがタイムアウトにな
った時点で、該タイマーに対応する蓄積パケットを削除
する(S336XおよびS337)。また、基地局21
2でも、S324Xで開始した削除タイマーがタイムア
ウトになった時点で、該タイマーに対応する蓄積パケッ
トを削除する(S336YおよびS338)。
【0174】このような図13の処理によれば、削除通
知(図12のS336)を行う必要がなくなるので、こ
れらの制御パケットによる基地局間ネットワークのトラ
ヒック増加を抑制することができる。また、移動局から
のパケットの到達確認(図13のS331)も必ずしも
必要ではないので、さらなるトラヒック削減も図ること
ができる。なお、図13での削除タイマーのタイムアウ
ト値は、該パケットに対する再送要求が到着しないと考
えられる時間に設定するものとする。
【0175】ところで、本実施形態では、パケットを送
信する基地局が1つの場合(図12、図13)について
説明したが、干渉などがさほど問題にならない場合、ま
たは複数基地局から送信される同一パケットを移動局に
おいてダイバーシチ受信により受信品質を向上できる場
合などでは、基地局202および基地局212が、同一
のパケットをそれぞれ送信することも可能である。つぎ
に、この例について、図15を用いて具体的に説明す
る。
【0176】基地局202は、ネットワーク1から到着
した該パケットに対して一意の番号を付加し、移動局で
の受信パケットの誤り検出のためにCRCなどを付加し
た後に、該パケットを蓄積すると共に、該番号を含めて
該パケットの複製を行う(図15のS341およびS3
42)。そして、基地局202は、複製パケットを複製
パケット送信可能状態である基地局212に配布し(S
343)、基地局212は配布されたパケットを蓄積す
る(S344)。
【0177】つぎに、基地局202および基地局212
は、それぞれ蓄積パケットがあることを移動局に通知す
る(S345)。なお、移動局が、パケットを受信可能
な状態である場合には、該S345の通知は省略可能で
ある。そして、基地局202および基地局212は、そ
れぞれ蓄積パケットを移動局に対して送信する(S34
6)。
【0178】移動局231は、受信したパケットについ
て誤り検出処理(S347)を行う。この時に、複数基
地局から送信された同一のパケットに対して、ダイバー
シチを行うことも可能である。また、該ダイバーシチの
方法としては、受信された同一パケットの同一ビットに
ついて、ビット毎にそのまま合成する第1の方法、また
は受信電力または受信電力対干渉電力比で重み付けした
後にビット毎に合成する第2の方法、誤り検出後のパケ
ットの中から誤りが検出されないパケットを選択する第
3の方法などを採用可能である。そして、誤りが検出さ
れない場合、移動局231は、パケットの到達確認をパ
ケット複製および送信可能状態の基地局202に通知す
る(S348およびS349)。
【0179】到達確認を受け取った基地局202は、一
意の番号に対応する蓄積しているパケットを削除する
(S351およびS355)。また、基地局202は、
該パケットの番号を複製パケット送信可能状態である基
地局212に通知する(S354)。通知を受けた基地
局212は、該通知により、蓄積している複製パケット
を削除する(S356)。前述した図13のようなタイ
マーを使用する方法により、S354の該通知を省略す
ることは可能である。
【0180】一方、S348で誤りが検出された場合、
移動局は、基地局202または基地局212の一方に対
してパケットの再送要求を通知する(S350)。基地
局202は、再送要求を受取った場合、基地局212に
該再送パケットを再配布するか、または該再送パケット
の番号を通知する(S352)。そして、基地局202
および基地局212は、それぞれ要求されたパケットを
再送する(S353)。
【0181】さらに、図9において移動局231が移動
して地点C付近に到着し、大きな時間平均的な受信電力
値または時間平均的な受信電力対干渉電力比がさらに得
られるような状態になった場合、例えば、Ψ1 =1、 Ψ
2 =1、 Ψ3 =1となった場合も同様に、基地局202
は、基地局202に到着するパケットの複製を基地局2
12および基地局222に配布する。
【0182】つぎに、図8(b)に示したある状態から
別の状態に遷移する各種のイベントにおける基地局およ
び移動局の動作について説明する。
【0183】(4)イベントAの説明 移動局において、上記の式(1)が成立している状態か
ら式(2)が成立する状態に遷移することにより、移動
局231が、パケット送信可能状態の基地局(Ψi =1
であった第i番目の基地局)に対しパケット複製および
送信可能状態に遷移するよう要求し、新たにΨi =1と
なったアイドル状態の基地局に対し複製パケット送信可
能状態に遷移するよう要求することが、イベントAであ
る(図8(a)、(b)参照)。
【0184】パケット送信可能状態からパケット複製お
よび送信可能状態に遷移する基地局を基地局202と
し、アイドル状態から複製パケット送信状態に遷移する
基地局を基地局212として図16を用いて具体的に説
明する。
【0185】移動局231は、式(1)から式(2)が
成立する状態になったら、基地局202に対してパケッ
ト複製および送信可能状態に遷移することと、新たにΨ
i =1となった基地局212を特定する基地局の番号と
を基地局202に通知する(図16のS361およびS
362)。
【0186】該通知を受けた基地局202は、基地局2
12に対して複製パケット送信可能状態に遷移すること
を要求する(S363)と共に、 その時点において蓄
積している該移動局231宛てのパケットを複製して
(S364)、複製パケットを基地局212に配布(S
366)する。そして、基地局202は、パケット複製
および送信可能状態に遷移する(S367)。
【0187】基地局212は、基地局202からの遷移
要求により、複製パケット送信可能状態に遷移する(S
365)。また、基地局212は、配布された複製パケ
ットを蓄積する(S368)。これにより、基地局21
2に対して再送が要求されても、即座に再送を行うこと
が可能となる。
【0188】そして、以降において基地局202に到着
するパケットは、前述したように基地局202により複
製されて基地局212に配布される。
【0189】(5)イベントBの説明 移動局において、式(2)が成立している状態から式
(1)が成立する状態に遷移することにより、複製パケ
ット送信可能状態の基地局がΨi =0になり、パケット
複製および送信可能状態の基地局のみがΨi =1(他の
基地局は、Ψi =0)となった場合、移動局231が、
パケット複製および送信可能状態の基地局に対してパケ
ット送信可能状態に遷移するよう要求し、複製パケット
送信可能状態の基地局に対してアイドル状態に遷移する
よう要求することが、イベントBである(図8(a)、
(b)参照)。
【0190】パケット複製および送信可能状態からパケ
ット送信可能状態に遷移する基地局を基地局202と
し、複製パケット送信可能状態からアイドル状態に遷移
する基地局を基地局212として図17を用いて具体的
に説明する。
【0191】移動局231は、式(2)から式(1)が
成立する状態になったら、基地局202に対してパケッ
ト送信可能状態に遷移することと、Ψi =0 つまりアイ
ドル状態となる基地局212を特定する基地局の番号と
を基地局202に通知する(図17のS371およびS
372)。2つの基地局は、該移動局宛てのパケットを
扱っているので、基地局212に対して要求する方法で
も可能である。この場合は、基地局212に対して、ア
イドル状態に遷移することを要求し、パケット送信可能
状態に遷移する基地局の番号(基地局202)を通知す
ることで可能である。本実施形態では、前者の方法とし
て説明を続ける。
【0192】該通知を受けた基地局202は、基地局2
12に対してアイドル状態に遷移するよう要求し(S3
73)、パケット送信可能状態に遷移する(S37
4)。
【0193】基地局212は、アイドル状態に遷移する
と共に、蓄積している該パケットを削除する(S37
5)。基地局202は、以降において到着するパケット
は、複製を行わず、また他の基地局に配布も行わない。
【0194】(6)イベントCの説明 移動局において、式(2)が成立している状態から式
(1)が成立する状態に遷移することにより、パケット
複製および送信可能状態の基地局がΨi =0になり、複
製パケット送信可能状態の基地局がΨi =1となった場
合、移動局231が、パケット複製および送信可能状態
の基地局に対してアイドル状態に遷移するよう要求し、
複製パケット送信可能状態の基地局に対してパケット送
信可能状態に遷移するようが要求することが、イベント
Cである。
【0195】パケット複製および送信可能状態からアイ
ドル状態に遷移する基地局を基地局202とし、複製パ
ケット送信可能状態からパケット送信可能状態に遷移す
る基地局を基地局212として図18を用いて具体的に
説明する。
【0196】移動局231は、式(2)から式(1)が
成立する状態になったら、基地局202に対してアイド
ル状態に遷移することと、パケット送信可能状態に遷移
する基地局212を特定する基地局の番号とを基地局2
02に通知する(図18のS381およびS382)。
【0197】該通知を受けた基地局202は、基地局2
12に対して、パケット送信可能状態に遷移するよう要
求する。そして、一意の番号を付与する基地局が変更に
なるので、基地局202は、さらに、第1実施形態にて
明記したように、現在蓄積しているパケット(到達確認
が得られていないパケット)の番号とパケットに付与す
る一意の番号の最新値とを通知する(S383a)。本
イベント発生時では、基地局212もパケットを蓄積し
ているので、基地局212に問合せをすることにより両
基地局にて蓄積されている異なるパケットのみを送信す
る方法でも可能である(S383b)。よって、S38
3aまたはS383bの何れかの方法が行われる。
【0198】そして、基地局202は、アイドル状態に
遷移し、蓄積しているパケットを削除する(S38
4)。また、基地局202は、アイドル状態において該
移動局231宛てのパケットを受信した場合は、前述の
「(2)アイドル状態における基地局および移動局の動
作」で説明したように、基地局212にそのまま転送す
るように制御する。
【0199】一方、基地局212は、基地局202から
の遷移要求により、パケット送信可能状態に遷移する
(S385)。
【0200】(7)イベントDの説明 移動局において、式(1)が成立している状態から式
(2)が成立する状態に遷移すると共に、新たにΨi =
1となった基地局からの時間平均的な受信電力値または
時間平均的な受信電力対干渉電力比が最大となること等
により、移動局231が、パケット送信可能状態の基地
局(Ψi =1であった第i番目の基地局)に対して複製
パケット送信可能状態に遷移するよう要求し、新たにΨ
i =1となったアイドル状態の基地局に対してパケット
複製および送信可能状態に遷移するよう要求すること
が、イベントDである。
【0201】パケット送信可能状態から複製パケット送
信可能状態に遷移する基地局を基地局202とし、アイ
ドル状態からパケット複製および送信可能状態に遷移す
る基地局を基地局212として図19を用いて具体的に
説明する。
【0202】移動局231は、式(1)から式(2)が
成立する状態になったら、基地局202に対して複製パ
ケット送信可能状態に遷移することと、新たにパケット
複製および送信可能状態に遷移する基地局を特定する基
地局の番号とを基地局202に通知する(図19のS3
91およびS392)。
【0203】該通知を受けた基地局202は、基地局2
12に対して、パケット複製および送信可能状態に遷移
するよう要求する。そして、一意の番号を付与する基地
局が変更になるので、基地局202は、さらに、第1実
施形態にて明記したように、現在基地局202が蓄積し
ているパケット(到達確認が得られていないパケット)
の番号とパケットに付与する一意の番号の最新値とを通
知する(S393)。これは、基地局212は、移動局
宛てのパケットを蓄積していないアイドル状態から遷移
するためである。そして、基地局202は、複製パケッ
ト送信可能状態に遷移する(S394)。
【0204】基地局212は、これらの通知に基づい
て、パケット複製および送信可能状態に遷移し、基地局
202から送出された該パケットを蓄積する(S39
5)。そして、基地局212は、新たに基地局212に
到達するパケットを複製し、該複製パケットを基地局2
02に配布するように制御する。
【0205】(8)イベントEの説明 移動局において、式(2)が成立しており、時間平均的
な受信電力値または時間平均的な受信電力対干渉電力比
が最大となる基地局に変更が生じたことなどにより、移
動局231が、パケット複製および送信可能状態の基地
局に対して複製パケット送信可能状態に遷移するよう要
求し、複製パケット送信可能状態の基地局に対してパケ
ット複製および送信可能状態に遷移するよう要求するこ
とが、イベントEである。
【0206】パケット複製および送信可能状態から複製
パケット送信可能状態に遷移する基地局を基地局202
とし、複製パケット送信可能状態からパケット複製およ
び送信可能状態に遷移する基地局を基地局212として
図20を用いて具体的に説明する。
【0207】時間平均的な受信電力値または時間平均的
な受信電力対干渉電力比が最大となる基地局が基地局2
02から基地局212になったら、 移動局231は、
基地局202に対して複製パケット送信可能状態に遷移
するよう要求するとともに、基地局212に対してパケ
ット複製および送信可能状態に遷移するよう要求する
(図20のS401およびS402)。
【0208】該通知を受けた基地局202は、複製パケ
ット送信可能状態に遷移する(S404)。そして、一
意の番号を付与する基地局が変更になるので、基地局2
02は、第1実施形態にて明記したように、現在蓄積し
ているパケット(到達確認が得られていないパケット)
の番号とパケットに付与する一意の番号の最新値とを通
知する。また、基地局212もパケットを蓄積している
ので、基地局202は、基地局212に問合せをするこ
とで両基地局にて蓄積されている異なるパケットのみを
送信する方法でも可能である(S403)。基地局20
2にて蓄積しているパケットは、そのまま蓄積される
が、タイムアウトにより削除する方法の場合は、蓄積し
ている全てのパケットに対して、この時点で削除タイマ
ーが起動される。
【0209】基地局212は、これらの通知に基づい
て、パケット複製および送信可能状態に遷移する(S4
05)。そして、基地局212は、新たに基地局212
に到達するパケットを複製し、該複製パケットを基地局
202に配布するように制御する。
【0210】以上の第3実施形態によれば、パケットの
配布を行う回線制御局を基地局とは別に設けずに、各基
地局においてパケットを蓄積して、1つ又は複数の基地
局がパケットを移動局へ送信するため、ネットワーク内
のトラヒックを低減することができ、パケットの伝送遅
延時間を短縮することでスループットを増大しシステム
全体の性能を向上することができる。
【0211】[第4実施形態]次に、図21を用いて、
ハンドオーバ送信制御に関する動作を説明する。移動通
信システムの構成は、第3実施形態と同様の図7の構成
とする。
【0212】移動局は、複数基地局から送信される報知
信号、共通パイロット信号などを受信することにより、
移動局と複数基地局間の時間平均的な受信品質(ここで
は例えば、伝搬損失)を求める。そして、移動局は、求
めた時間平均的な受信品質を、一意の番号を付加するパ
ケット複製および送信可能状態の基地局に通知する。該
パケット複製および送信可能状態の基地局は、通知され
た複数の時間平均的な受信品質に基づいて、複製パケッ
ト送信可能状態の基地局のそれぞれに対してパケット単
位での送信を指示する。各基地局は、該指示に従って新
規のパケットを送信する。また、再送時は、移動局が再
送要求した基地局のみが、パケットを再送する。
【0213】一意の番号を付加する基地局によるパケッ
ト単位での送信指示は、具体的には次のように実行され
る。一意の番号を付加する基地局は、複数の時間平均的
な伝搬損失を用いて以下の式(3)に基づいてS
i(j)を求め、自局に入力されるパケットに対して該
i(j)が小さい基地局順に「送信を指示する識別
子」を付加する。また、該Si(j)が同じ場合、一意
の番号を付加する基地局は、時間平均的な伝搬損失がよ
り小さい基地局に「送信を指示する識別子」を付加す
る。なお、以下の式(3)の伝播損失については、更に
受信品質を示す指標である、希望波信号対干渉電力比
(CIR)、受信信号対干渉電力比(SIR)、希望波
信号対雑音電力比(CNR)、受信信号対雑音電力比
(SNR)の何れであっても良い。
【0214】
【数3】
【0215】なお、iは基地局の番号、jはLiの更新
後に入力されたパケット数を表す。
【0216】一例として、移動局に対してパケットを送
信することが可能な3つの基地局(i=1〜3)が存在
する状態で時間平均的な伝搬損失が更新されたとき以降
の動作を説明する。また、i=1をパケット複製および
送信可能状態の基地局とし、i=2および3を複製パケ
ット送信可能状態の基地局とし、それぞれの時間平均的
な伝搬損失が以下の場合とする。
【0217】第1番目基地局(i=1)と移動局間の伝
搬損失:L1=1 第2番目基地局(i=2)と移動局間の伝搬損失:L2
=2 第3番目基地局(i=3)と移動局間の伝搬損失:L3
=3
【0218】時間平均的な伝搬損失の更新後における第
1番目のパケットを第K番目パケットとする。この時点
において各Si(j)は全てゼロであるので、一意の番
号を付加する基地局は、最小の伝搬損失である第1番目
の基地局から送信するよう識別子を付加する。
【0219】この識別子は、1ビット長で可能である。
即ち、識別子が“1”とされたパケットは送信するよう
動作させ、識別子が“0”とされたパケットは送信せず
そのまま蓄積するよう動作させることで、1ビットの識
別子による指示が可能となる。該識別子の付加後におけ
る各Si(j)値は、以下の通りとなる。
【0220】
【数4】
【0221】次に、第(K+1)番目のパケットが入力
される。この時点においてS2(0)およびS3(0)が
ゼロであるので、一意の番号を付加する基地局は、より
小さい伝搬損失である第2番目の基地局から送信するよ
う識別子を付加する。そして、この時点における各Si
(j)値は、以下の通りとなる。
【0222】
【数5】
【0223】第(K+2)番目のパケットが入力された
時点において、S3(0)のみがゼロで最小値であるの
で、一意の番号を付加する基地局は、第3番目の基地局
から送信するよう識別子を付加する。そして、この時点
における各Si(j)値は、以下の通りとなる。
【0224】
【数6】
【0225】このようにして、一意の番号を付加する基
地局は、入力されたパケットを複製すると共に、複製パ
ケットを配布する際に、上記の式(3)に基づいて、あ
る基地局に対するパケットの送信可の識別子を有効にす
る。その後の第(K+3)番目から第(K+10)番目
のパケットに対する式(3)の計算結果と識別子の状態
が図21に示されている。
【0226】図21に示すように、その後、第(K+
3)番目のパケットが入力されると、上記のようにS1
(1)が最小値であるので、一意の番号を付加する基地
局は、第1番目の基地局から送信するよう識別子を付加
する。
【0227】第(K+4)番目のパケットが入力された
時点では、S1(2)およびS2(1)が“2/6”で等
しいので、一意の番号を付加する基地局は、より小さい
伝搬損失である第1番目の基地局から送信するよう識別
子を付加する。
【0228】第(K+5)番目のパケットが入力された
時点では、S2(1)が最小値であるので、一意の番号
を付加する基地局は、第2番目の基地局から送信するよ
う識別子を付加する。
【0229】第(K+6)番目のパケットが入力された
時点では、S1(3)およびS3(1)が“3/6”で等
しいので、一意の番号を付加する基地局は、より小さい
伝搬損失である第1番目の基地局から送信するよう識別
子を付加する。
【0230】第(K+7)番目のパケットが入力された
時点では、S3(1)が最小値であるので、一意の番号
を付加する基地局は、第3番目の基地局から送信するよ
う識別子を付加する。
【0231】第(K+8)番目のパケットが入力された
時点では、S1(4)およびS2(2)が“4/6”で等
しいので、一意の番号を付加する基地局は、より小さい
伝搬損失である第1番目の基地局から送信するよう識別
子を付加する。
【0232】第(K+9)番目のパケットが入力された
時点では、S2(2)が最小値であるので、一意の番号
を付加する基地局は、第2番目の基地局から送信するよ
う識別子を付加する。
【0233】第(K+10)番目のパケットが入力され
た時点では、S1(5)が最小値であるので、一意の番
号を付加する基地局は、第1番目の基地局から送信する
よう識別子を付加する。
【0234】そして、各基地局は、識別子が1となって
いるパケットのみを移動局に送信する。
【0235】なお、時間平均的な伝搬損失が更新された
場合、一意の番号を付加する基地局は、j=0とリセッ
トすることによりSi(j)をクリアした後に、上記処
理の実行を継続する。
【0236】また、移動局が再送を要求する時は、移動
局はその時点において最小の伝搬損失となる基地局を選
択し、選択された基地局からパケットを再送するよう要
求する。このように移動局により選択された任意の基地
局からパケットの再送が実行できるのは、各基地局が、
配布された複製パケットを蓄積しているからである。
【0237】以上説明した構成および動作とすることに
より、移動局からパケット到着を報知する手順を行うこ
となく、各基地局は、時間平均的な伝搬損失に基づいて
適切なパケット送信を行うことができると共に、再送パ
ケットはその時点における最小伝搬損失となる基地局か
ら即座に送信することが可能となるので、他セルまたは
他移動局に対する干渉を低減しながら迅速な再送を行う
ことが可能となる。
【0238】[第5実施形態]次に、本発明の第5実施
形態について図28〜図31を用いて説明する。図28
に示すように第5実施形態における移動通信システム
は、前述した第1実施形態の移動通信システム(図1)
と同様に、移動局1131と、複数の基地局1102、
1112とを含んで構成されており、各基地局はネット
ワーク1を介して相互に通信可能とされている。
【0239】このうち移動局1131の構成は、第1実
施形態の移動局131と同様である。基地局1102の
構成については、第1実施形態の基地局102に対し、
パケットを複製するパケット複製部1107が追加さ
れ、図1の転送部105に代わり、他の基地局への複製
パケットの配布及び他のデータリンク伝送制御を行う基
地局へのパケットの転送を行う転送/配布部1105が
設けられている。また、データリンク伝送制御部110
3は、移動局との間でパケットの送受信を行うための自
動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行うとと
もに、データリンク伝送制御情報に代わり、データリン
ク伝送制御を行う基地局を識別するための制御基地局識
別情報を移動局に送信する点で、第1実施形態と異な
る。また、基地局1112は、基地局1102と同様の
構成とされている。
【0240】次に、本第5実施形態での動作を説明す
る。ここでは、当初、移動局1131と基地局1102
の間の無線通信品質は良好であるが、移動局1131と
基地局1112の間の無線通信品質は良好でないため、
移動局1131は基地局1102とのみ通信可能な初期
状態であるとする。この初期状態での動作を図29に沿
って説明する。
【0241】基地局1102では、図29のS41でネ
ットワーク1から入力されたパケットがデータリンク伝
送制御部1103に入力され、データリンク伝送制御部
1103は、自動再送要求制御を含むデータリンク伝送
制御を行う。ここでデータリンク伝送制御部1103
は、各パケットに対して識別情報を付与する(S4
2)。本実施形態で用いる識別情報は、データリンク伝
送制御部1103に入力されたパケットの識別を可能と
するためのパケット識別情報と、該データリンク伝送制
御を行っている制御基地局(即ち、識別情報の付与を行
う基地局)の識別を可能とするための制御基地局識別情
報とで構成される。また、データリンク伝送制御部11
03は、受信したパケットの誤り検出のためにCRCな
どをパケットに付加して該付加後のパケット(即ち、識
別情報が付与されたパケット)を蓄積部104に記憶す
る(S42)と共に送受信機5に出力する。送受信機5
は、該パケットを送信信号に変調した後に、基地局アン
テナ6を介して移動局1131に送信信号を送信する
(S43)。
【0242】一方、移動局1131は、移動局アンテナ
32からの信号を送受信機33により受信・復調した後
に、該復調で得られたパケットをデータリンク伝送制御
部1034に入力する。データリンク伝送制御部103
4は、自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
行うとともに、入力されたパケットに対し、付加されて
いるCRCを用いて誤り検出を行う(S44)。その検
出の結果、パケットに誤りがある場合、データリンク伝
送制御部1034は、付与されている識別情報に基づい
て、再送を要求するパケットの番号と、制御基地局であ
る基地局1102とを認識し、該認識結果に基づいてN
ACK信号を基地局1102に対して送信する(S4
5)。これにより、該パケットの再送要求がデータリン
ク伝送制御部1103に通知される。なお、この通知方
法としては、基地局1102に直接通知する方法や、他
の基地局を介して通知する方法等を採用することができ
る。そして、データリンク伝送制御部1103は、AC
K信号が入力されたものでないと判断し(S47)、記
憶してある該パケットを再送する(S43)。
【0243】一方、誤り検出にてパケットに誤りがない
場合、デ一タリンク伝送制御部1034は、付与されて
いる識別情報に基づいて、制御基地局である基地局11
02を認識し、該認識結果に基づいてACK信号を基地
局1102に対して送信する(S46)。これにより、
該パケットの到達確認がデータリンク伝送制御部110
3に通知される。そして、データリンク伝送制御部11
03は、ACK信号が入力されたと判断し(S47)、
再送のために記憶してあるパケットを削除する(S4
8)。
【0244】次に、移動局1131が移動することによ
り、移動局1131と今まで通信していた基地局110
2との通信品質が劣化してきて、隣接の基地局1102
との通信品質と同等程度になってきた場合、前述した実
施形態で説明したように、移動局1131は基地局11
02と基地局1112から同一のパケットを送信するよ
う、基地局1102に要求する(S49)。該要求によ
り、基地局1102のデータリンク伝送制御部1103
は、その時以降において基地局1102にパケットが入
力されると(S50)、該パケットに対し上記S42と
同様の処理を行って(S51)送受信機5により移動局
1131へ送信する(S52)と共に、パケット複製部
1107により該パケットを複製し(S53)、複製し
たパケットを転送/配布部1105により基地局111
2のデータリンク伝送制御部1113へ配布する(S5
4)。
【0245】データリンク伝送制御部1113は、デー
タリンク伝送制御部1103によって、そのまま送受信
機15に配布パケットを出力するよう制御されるので、
基地局1102と基地局1112から同一のパケットが
送信される(S52)。
【0246】ここでデータリンク伝送制御部1113
が、到着したパケットをそのまま出力するか、前述のよ
うな自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行
うか、の判断は、到着したパケットに識別情報が付与さ
れているか否かを検出することで可能となる。つまり、
データリンク伝送制御部1113は、入力されたパケッ
トに識別情報が付与されていることを検出した場合、到
着したパケットをそのまま送受信機15に出力する。一
方、データリンク伝送制御部1113は、入力されたパ
ケットに識別情報が付与されていないと検出した場合、
自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う。
【0247】移動局1131は、前述と同様に受信パケ
ットについて誤り検出を行い(S55)、NACKまた
はACKを基地局1102に出力する(S56およびS
57)。基地局1102では、上記と同様に、ACKが
入力されたか否かが判断され(S58)、NACKであ
ればパケットが再送され(S52)、ACKであれば、
記憶しているパケットが削除される(S59)。
【0248】次に、移動局1131と基地局1102と
の通信品質が劣化してきて、基地局1112との通信品
質が良好になってきたとする。この遷移状態で複数の基
地局から移動局へパケットを送信する場合の動作を図3
0に沿って説明する。
【0249】移動局1131は、基地局1102のデー
タリンク伝送制御部1103に対して、データリンク伝
送制御を実行する基地局変更の要求を通知する(図30
のS61)。該通知も、前述と同様に、基地局1102
に直接通知する方法や、他の基地局を介して通知する方
法等を採用することが可能である。
【0250】該基地局変更の要求を受けたデータリンク
伝送制御部1103は、転送/配布部1105を介し、
変更先である基地局1112に移動局1131に対する
データリンク伝送制御の開始を要求する(S62)。さ
らに、この時以降において、データリンク伝送制御部1
103に入力されるパケットは、そのまま転送/配布部
1105により基地局1112に転送させる設定とす
る。このため、データリンク伝送制御1103にパケッ
トが入力されると(S63)、該パケットは、そのまま
転送/配布部1105により基地局1112に転送され
る(S64)。
【0251】変更元のデータリンク伝送制御部1103
は、再送のために記憶しているパケットに対してのみデ
ータリンク伝送制御を、図29のS52からS59まで
の動作と同様に、そのまま引き続き行う。つまり、これ
らパケットについては到達確認が終了するまで、変更元
のデータリンク伝送制御部1103が、そのまま再送制
御を行う。この時も、前述と同様に、基地局1102と
基地局1112から同一のパケットが移動局1131へ
送信されている。
【0252】一方、変更先である基地局1112のデー
タリンク伝送制御部1113は、到着した識別情報が付
加されていないパケット(S64又はS65により到達
したパケット)に対して、自動再送要求制御を含むデー
タリンク伝送制御を行う。ここでデータリンク伝送制御
部1113は、各パケットに対して識別情報を付与する
とともに、受信したパケットの誤り検出のためにCRC
などをパケットに付加して該付加後のパケット(即ち、
識別情報が付与されたパケット)を蓄積部114に記憶
する(S66)と共に送受信機15に出力する。送受信
機15は、該パケットを送信信号に変調した後に、基地
局アンテナ16を介して移動局1131に送信信号を送
信する(S67)。
【0253】上記識別情報が付与されたパケットは複製
部1117により複製され(S68)、該複製パケット
は転送/配布部1115を介して基地局1102のデー
タリンク伝送制御部1103に配布される(S69)。
該データリンク伝送制御部1103では、パケットに識
別情報が付与されているので、該パケットはそのまま送
受信機5に出力するように制御されるので、基地局11
02と基地局1112から同一のパケットが送信される
(S67)。
【0254】移動局1131は、前述と同様に受信パケ
ットについて誤り検出を行い(S70)、基地局111
2を認識し、NACKまたはACKを基地局1112に
出力する(S71およびS72)。基地局1112で
は、ACKが入力されたか否かが判断され(S73)、
NACKであればパケットが再送され(S67)、AC
Kであれば、記憶しているパケットが削除される(S7
4)。
【0255】次に、上記同様に、移動局1131と基地
局1102との通信品質が劣化し基地局1112との通
信品質が良好になってきた遷移状態において、単一の基
地局から移動局へパケットを送信する場合の動作を図3
1に沿って説明する。
【0256】前述した実施形態で説明したように、基地
局1112のデータリンク伝送制御部1113は、基地
局1112のみからパケット送信を受ける旨の要求を移
動局1131から受信したことにより(図31のS8
1)、パケットの複製を行わないように制御する。この
ため、その時以降において基地局1102にパケットが
入力された場合(S82)、該パケットは基地局111
2に転送され(S83)、基地局1112でのみ前述の
処理が実行される(S84〜S90)。
【0257】即ち、基地局1112のデータリンク伝送
制御部1113は、各パケットに対して識別情報を付与
するとともに、受信したパケットの誤り検出のためにC
RCなどをパケットに付加して該付加後のパケット(即
ち、識別情報が付与されたパケット)を蓄積部114に
記憶する(S84)と共に送受信機15に出力する。送
受信機15は、該パケットを送信信号に変調した後に、
基地局アンテナ16を介して移動局1131に送信信号
を送信する(S85)。
【0258】移動局1131は、前述と同様に受信パケ
ットについて誤り検出を行い(S86)、基地局111
2を認識し、NACKまたはACKを基地局1112に
出力する(S87およびS88)。基地局1112で
は、ACKが入力されたか否かが判断され(S89)、
NACKであればパケットが再送され(S85)、AC
Kであれば、記憶しているパケットが削除される(S9
0)。
【0259】以上説明したように、データリンク伝送制
御を行う制御基地局が、データリンク伝送制御情報に代
わり、該制御基地局を識別するための制御基地局識別情
報を移動局に送信することで、移動局は、制御基地局識
別情報に基づいて該制御基地局を認識することができ、
移動局は制御基地局との間で、自動再送要求制御を含む
データリンク伝送制御(例えば、新たな基地局との接続
要求等)を行うことができる。このように、移動局と基
地局が、データリンク伝送制御情報に代わり、制御基地
局識別情報を用いてデータリンク伝送制御を行うことに
より、送受信される制御情報のデータ量を削減すること
ができ、ネットワークトラヒック量を軽減することがで
きる。
【0260】また、本実施形態では、識別情報は、常
に、基地局を識別する情報とパケットを識別する情報と
から構成されるものとして説明したが、1つの基地局の
データリンク伝送制御部のみが自動再送要求制御を含む
データリンク伝送制御を実行している状態では、パケッ
トを識別する情報のみで識別情報を構成し、2つ以上の
基地局のデータリンク伝送制御部が自動再送要求制御を
含むデータリンク伝送制御を実行している状態では、パ
ケットを識別する情報と基地局を識別する情報とで識別
情報を構成することで、識別情報のビット数をさほど増
加させないで本発明が可能となる。
【0261】[第6実施形態]次に、本発明の第6実施
形態について説明する。この第6実施形態では、一の基
地局から他の基地局にデータリンク伝送制御情報のみを
転送する第1の方法と、データリンク伝送制御情報とパ
ケットを同時に転送するか又は識別情報が付加されたパ
ケットを転送する第2の方法について順に説明する。な
お、本実施形態ではIP(Internet Protocol)パケッ
トを用いた場合について説明するが、該IPパケットと
同様なパケット構成であるパケットであれば、本実施形
態は適用可能である。
【0262】まず、第1の方法を説明する。図32に
は、この第1の方法を実行するための装置構成例を示
す。図32に示す移動通信システムでは、複数の基地局
2102、2112がネットワーク1を介して相互に通
信可能とされている。
【0263】基地局2102は、基地局アンテナ6を介
して、無線ネットワークからのデータの受信及び無線ネ
ットワークへのデータの送信を行う送受信機5と、第1
実施形態で述べた自動再送要求制御を含むデータリンク
伝送制御を行うとともに基地局2102内の各構成部を
制御するデータリンク伝送制御部2103と、基地局変
更の要求を受けた場合等に変更先の基地局へデータリン
ク伝送制御情報を送信するとともに後述のカプセル化を
行うカプセル化および転送部2105と、データリンク
伝送制御部2103によるパケットデータ等の一時記憶
域として機能する蓄積部2104と、受信されたカプセ
ル化パケットのデカプセル化を行う(カプセルを解く)
デカプセル部2106とを含んで構成されている。
【0264】このうちカプセル化および転送部2105
は、機能的には図33(a)に示す機能ブロックより構
成される。即ち、カプセル化および転送部2105は、
データリンク伝送制御情報と転送するパケットとをカプ
セル化するカプセル化部2105Aと、カプセル化によ
り得られたカプセル化パケットの長さを表す、データリ
ンク伝送制御情報の長さと転送するパケットの長さの合
計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該カ
プセル化パケットを転送するカプセル化パケット転送部
2105Bと、転送されてきたカプセル化パケットのヘ
ッダに記録された該カプセル化パケットの長さから該カ
プセル化パケットのヘッダの長さを引いた長さと、転送
するパケットのヘッダに記録された該転送するパケット
の長さとが等しくない場合、該カプセル化パケットがデ
ータリンク伝送制御情報を含んで構成されていると判断
する構成判断部2105Cとを含んで構成されている。
【0265】なお、他の基地局2112も、上記のよう
な基地局2102と同様に構成されている。
【0266】次に、第1の方法に係る動作を説明する。
基地局2102のデータリンク伝送制御部2103は、
データリンク伝送制御情報をカプセル化及び転送部21
05に出力する。該カプセル化及び転送部2105は、
図34に示したように、IPヘッダ部の発信元IPアド
レスには基地局2102のIPアドレスを、宛先IPア
ドレスには基地局2112のIPアドレスをそれぞれ設
定する。さらに、データリンク伝送制御情報をUDP又
はTCPのデータとして基地局に転送するために、プロ
トコル番号にはUDP又はTCPを表す番号を設定し、
パケット長にはIPヘッダ部とIPデータ部(UDP又
はTCPヘッダ部とUDP又はTCPのデータ部)のそ
れぞれの長さの合計値を設定する。そして、UDP又は
TCPのデータ部には、転送するデータリンク伝送制御
情報を入力し、基地局に転送するIPパケットを構成す
る。構成した該IPパケットは、ネットワーク1に送出
される。送出された該IPパケットは、設定した宛先I
Pアドレスにより基地局2112に到達する。
【0267】基地局2112では、到達した該IPパケ
ットはデカプセル部2116に入力される。該デカプセ
ル部2116は、図35に示した流れ図に沿って処理を
行う。なお、図35は後述の第2の方法に係る処理手順
も記述している。
【0268】まず始めに、入力したパケットの最も外側
にあるIPヘッダ部のプロトコル番号を識別する(図3
5のS501)。この例の場合、識別したプロトコル番
号はIPのカプセル化を表さない(S502で否定判断
される)ので、IPデータ部の中にあるUDP又はTC
Pのデータ部を抽出してデータリンク伝送制御情報とす
る(S507)。抽出した該データリンク伝送制御情報
は、データリンク伝送制御部2113に入力される。該
データリンク伝送制御部2113では、入力されたデー
タリンク伝送制御情報により、前述した実施形態で説明
してきたデータリンク伝送制御が実行される。
【0269】例えば、データリンク伝送制御情報に移動
局のIPアドレス又は機体番号などのように移動局を特
定する情報と、最新パケットのパケットを一意に識別す
る番号とが含まれている場合、該移動局宛てパケットの
自動再送制御には、該番号の次の番号が用いられる。ま
た、データリンク伝送制御情報に、移動局を特定する情
報と、移動局からのACKの情報又は蓄積パケットの削
除の情報とが含まれている場合、蓄積部2114に蓄積
されている該移動局宛てのACKに対応するパケット又
は削除情報に対応するパケットを削除する。
【0270】次に、第2の方法(データリンク伝送制御
情報とパケットを同時に転送するか又は識別情報が付加
されたパケットを転送する方法)について説明する。第
2の方法は、パケット伝送中のハンドオーバ又はサイト
ダイバーシチなどにより、ACK待ちとして蓄積してい
るパケットと該パケットを一意に識別する情報とをハン
ドオーバ先基地局に転送する場合、送信待ちとして保持
しているパケットと該パケットを一意に識別する情報と
をハンドオーバ先基地局に転送する場合、ハンドオーバ
先基地局から送信するために、パケットと、該パケット
を一意に識別する情報と制御基地局識別情報の両方又は
一方とを転送する場合、該パケットを一意に識別する情
報、制御基地局識別情報、パケットを送信するか否かを
示す情報又はこれらの組合せと複製したパケットとを複
製パケット送信可能状態の基地局に配布する場合などに
用いられる。
【0271】図36には、第2の方法を実行するための
装置構成例を示す。図36に示す基地局2202は、図
32の基地局2102の構成に加えて、パケットを複製
するパケット複製部2206をさらに備え、カプセル化
および転送部2105に代わって、複製したパケットを
他の基地局に配布するとともに後述のカプセル化を行う
カプセル化および配布部2205を備えている。
【0272】このうちカプセル化および配布部2205
は、機能的には図33(b)に示す機能ブロックより構
成される。即ち、カプセル化および配布部2205は、
データリンク伝送制御情報と配布するパケットとをカプ
セル化するカプセル化部2205Aと、カプセル化によ
り得られたカプセル化パケットの長さを表す、データリ
ンク伝送制御情報の長さと配布するパケットの長さの合
計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該カ
プセル化パケットを配布するカプセル化パケット配布部
2205Bと、配布されてきたカプセル化パケットのヘ
ッダに記録された該カプセル化パケットの長さから該カ
プセル化パケットのヘッダの長さを引いた長さと、配布
するパケットのヘッダに記録された該配布するパケット
の長さとが等しくない場合、該カプセル化パケットがデ
ータリンク伝送制御情報を含んで構成されていると判断
する構成判断部2205Cとを含んで構成されている。
【0273】なお、他の基地局2212も、上記のよう
な基地局2202と同様に構成されている。
【0274】次に、第2の方法に係る動作を説明する。
ここでは、基地局2202から基地局2212に、複製
した識別情報が付加されたパケットを配布する場合につ
いて説明する。
【0275】基地局2202のデータリンク伝送制御部
2103は、識別情報を付加したパケットをパケット複
製部2206に入力する。該パケット複製部2206
は、入力した該識別情報を付加したパケットを送受信送
受信機5に出力すると共に、該パケットを複製した後に
カプセル化及び配布部2205に出力する。該カプセル
化及び配布部2205は、図37に示したように、IP
ヘッダ部(a)の発信元IPアドレスには基地局220
2のIPアドレス、 宛先IPアドレスには基地局22
12のIPアドレスをそれぞれ設定する。さらに、目的
の移動局に転送するIP パケットを他の基地局に転送
するために、プロトコル番号にはIPのカプセル化を表
す番号を設定し、パケット長にはIPヘッダ部(a)と
目的の基地局に転送するIPパケットと識別情報のそれ
ぞれの長さの合計値を設定する。
【0276】そして、IPヘッダ部(a)のIPデータ
部には、目的の移動局に転送するIPパケットと識別情
報を入力して基地局に転送するIPパケットを構成す
る。構成した該IPパケットは、ネットワーク1に送出
される。 送出された該IPパケットは、設定した宛先
IPアドレスにより基地局2212に到達する。
【0277】基地局2112では、到達した該IPパケ
ットはデカプセル部2116に入力される。該デカプセ
ル部2116は、前述と同様に、図35に示した流れ図
に沿って処理を行う。まず始めに、入力されたパケット
の最も外側にあるIPヘッダ部のプロトコル番号を識別
する(図35のS501)。この例の場合、識別したプ
ロトコル番号はIPのカプセル化を表す(S502で肯
定判断される)ので、最も外側にあるIPヘッダ部(図
37のIPヘッダ部(a))のパケット長を解析するこ
とにより、基地局へ転送するパケットのパケット長X1
を取得する(S503)。次に、外側から2番目のIP
ヘッダ部(図37のIPヘッダ部(b))のパケット長
を解析することにより、目的の移動局に転送するパケッ
トのパケット長X2を取得する(S504)。そして、
得られたパケット長X1とX2と最も外側にあるIPヘ
ッダ部の長さを用いた次の式(4)が成立する場合(S
505で肯定判断される場合)、識別情報がない、つま
りIPヘッダ部(a)のIPデータ部には目的の基地局
に転送するIPパケットのみがあると判断される。
【0278】 (X1)−(最も外側にあるIPヘッダの長さ)=(X2) ・・・(4)
【0279】この場合は、IPヘッダ部(a)のIPデ
ータ部を抽出して目的の移動局に転送するIPパケット
として以下の処理を行う(S508)。即ち、抽出され
た目的の移動局に転送するIPパケットは、データリン
ク伝送制御部2113に入力され、該データリンク伝送
制御部2113では、入力された該IPパケットに対し
て、前述した実施形態で説明してきたデータリンク伝送
制御が実行される。
【0280】一方、式(4)が成立しない場合(S50
5で否定判断される場合)、識別情報があると判断して
以下の処理を行う(S506)。この場合は、IPヘッ
ダ部(a)のIPデータ部の先頭から長さX2だけの情
報が、目的の移動局に転送するIPパケットとして分離
して抽出され、IPヘッダ部(a)のIPデータ部の残
りが識別情報として分離して抽出される。抽出された目
的の移動局に転送するIPパケットと識別情報とは、デ
ータリンク伝送制御部2113に入力され、該データリ
ンク伝送制御部2113では、入力された該IPパケッ
トと該識別情報を用いて、前述した実施形態で説明して
きたデータリンク伝送制御が実行される。
【0281】ここでは、基地局に転送又は配布するパケ
ットとして、図34、図37に示した2つの異なる構成
のIPパケットの場合についてそれぞれ説明したが、以
上説明した方法を用いることにより、ある基地局から他
の基地局に転送又は配布するパケットが、データリンク
伝送制御情報のみを含む場合、データリンク伝送制御情
報と目的の移動局に転送するIPパケットとを含む場合
又は識別情報が付加されたIPパケットである場合、及
び、目的の移動局に転送するIPパケットのみを含む場
合を、それぞれ識別することが可能となり、データリン
ク伝送制御情報や識別情報に基づく制御を円滑に実行す
ることが可能となる。
【0282】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
移動局の移動に応じて、自動再送要求制御を含むデータ
リンク伝送制御を実行する基地局を変更することによ
り、伝送遅延時間の増大を抑制して従来よりもスループ
ットを増大することが可能となる。また、自動再送要求
制御を含むデータリンク伝送制御を行う基地局が変更し
ても一連のデータリンク伝送制御情報を転送することに
より新たな基地局が引継いで未到達確認のパケットまた
はブロックのみの再送を行うので、スループットの低下
を回避できる。
【0283】また、本発明によれば、各基地局がパケッ
トを蓄積することにより、再送の遅延時間および基地局
間ネットワーク内のトラヒックの増加を低減することが
可能となる。また、ハンドオーバ時でもスムーズなパケ
ット伝送が可能となる。
【0284】また、本発明によれば、ハンドオーバすべ
き所定の受信レベルの範囲に移動局が存在する場合に
は、複数の基地局から同じパケットを送信し、移動局が
前記範囲外に移動した段階で基地局を切り替えること
で、最も移動局に近い基地局でハンドオーバ制御を行う
ことを実現しながらハンドオーバ制御にかかる時間をな
くし、再送までの遅延を短縮化することで、より効率的
なデータリンク伝送を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第2実施形態に係る移動通信システムの
システム構成図である。
【図2】第1実施形態の動作を説明するためのタイムチ
ャートである。
【図3】第1実施形態での動作を具体的に説明するため
の動作相関図である。
【図4】(a)は第1実施形態のデータリンク伝送制御
部でのパケット構成を示す図であり、(b)は第2実施
形態のデータリンク伝送制御部でのパケットおよびブロ
ック構成を示す図である。
【図5】従来の移動通信システムのシステム構成図であ
る。
【図6】従来の移動通信システムにおけるデータリンク
伝送制御方法の動作を説明するためのタイムチャートで
ある。
【図7】第3実施形態に係る移動通信システムのシステ
ム構成図である。
【図8】(a)は第3実施形態に係る送信制御の方法を
説明するための状態遷移図であり、(b)は各イベント
毎の状態遷移を示す表である。
【図9】第3実施形態における移動局の位置を説明する
ための図である。
【図10】パケットがパケット送信可能状態の基地局に
到着した場合の処理を説明するための図である。
【図11】パケットがアイドル状態の基地局に到着した
場合の処理を説明するための図である。
【図12】パケットがパケット複製および送信可能状態
の基地局に到着した場合の処理を説明するための図であ
る。
【図13】図12の処理で各基地局にて蓄積されたパケ
ットを削除するトリガーとしてタイマーを採用した例を
説明するための図である。
【図14】図12において基地局202から基地局21
2へのパケット削除通知に関する各種方法を説明するた
めの図であり、(a)は基地局202がパケットを削除
する度に削除対象のパケット番号を通知する第1の方
法、(b)は所定時間内において最後に削除されたパケ
ットの番号を通知する第2の方法、(c)は10個のパ
ケットが削除される度に最後に削除されたパケットの番
号を通知する第3の方法をそれぞれ示す。
【図15】図12において基地局202、212が同一
のパケットをそれぞれ移動局に送信する例を説明するた
めの図である。
【図16】イベントAにおける対象基地局及び移動局の
動作を説明するための図である。
【図17】イベントBにおける対象基地局及び移動局の
動作を説明するための図である。
【図18】イベントCにおける対象基地局及び移動局の
動作を説明するための図である。
【図19】イベントDにおける対象基地局及び移動局の
動作を説明するための図である。
【図20】イベントEにおける対象基地局及び移動局の
動作を説明するための図である。
【図21】第4実施形態におけるパケット伝送ハンドオ
ーバ送信制御の動作を説明するための表である。
【図22】第3実施形態の基地局内のデータリンク伝送
制御部を構成する機能ブロックを示す図である。
【図23】第3実施形態の移動局内のデータリンク伝送
制御部を構成する機能ブロックを示す図である。
【図24】本発明に係る移動局制御プログラムの第1の
態様を示す流れ図である。
【図25】本発明に係る移動局制御プログラムの第2の
態様を示す流れ図である。
【図26】本発明に係る移動局制御プログラムの第3の
態様を示す流れ図である。
【図27】移動局制御プログラムが記録された記録媒体
及びその周辺機器の構成図である。
【図28】第5実施形態に係る移動通信システムのシス
テム構成図である。
【図29】第5実施形態における初期状態での動作を説
明するための図である。
【図30】第5実施形態の遷移状態で複数の基地局から
移動局へパケットを送信する場合の動作を説明するため
の図である。
【図31】第5実施形態の遷移状態で単一の基地局から
移動局へパケットを送信する場合の動作を説明するため
の図である。
【図32】第6実施形態に係る第1の方法を実行する移
動通信システムのシステム構成図である。
【図33】(a)はカプセル化および転送部の機能ブロ
ック図であり、(b)はカプセル化および配布部の機能
ブロック図である。
【図34】第6実施形態の第1の方法に係るIPパケッ
トの構成を示す図である。
【図35】第6実施形態の第1、第2の方法に係る処理
手順を示す流れ図である。
【図36】第6実施形態に係る第2の方法を実行する移
動通信システムのシステム構成図である。
【図37】第6実施形態の第2の方法に係るIPパケッ
トの構成を示す図である。
【符号の説明】
1…ネットワーク、2、12、22、102、112、
122、1102、1112…基地局、3、13、2
3、34、103、113、123、1034、110
3、1113…データリンク伝送制御部、1105、1
115…転送/配布部、1107、1117…パケット
複製部、4、14、24…切替器、104、114、1
24…蓄積部、105、115、125…転送部、5、
15、25、33…送受信機、6、16、26…基地局
アンテナ、31、131、1131…移動局、32…移
動局アンテナ、34A、1034A…移動局伝送制御
部、34B、1034B…接続要求部、35…データ入
出力端、202、212、222…基地局、203…デ
ータリンク伝送制御部、203A…識別情報付加部、2
03B…削除部、203C…削除部、203D…削除
部、203E…削除パケット通知部、203F…配布制
御部、203G…パケット再送部、203H…蓄積通知
部、203I…通知制御部、203J…判断部、203
K…指示部、204…蓄積部、205…配布部、206
…パケット複製部、207…送受信機、208…基地局
アンテナ、231…移動局、232…移動局アンテナ、
233…送受信機、233A…ダイバーシチ受信部、2
34…データリンク伝送制御部、234A…選択部、2
34B…送信要求部、234C…変更時通知部、234
D…測定部、234E…受信品質通知部、234F…判
定部、234G…状態遷移要求部、235…データ入出
力端、2102、2112、2202、2212…基地
局、2103、2113…データリンク伝送制御部、2
104、2114…蓄積部、2105、2115…カプ
セル化および転送部、2105A…カプセル化部、21
05B…カプセル化パケット転送部、2105C…構成
判断部、2106、2116…デカプセル部、220
5、2215…カプセル化および配布部、2205A…
カプセル化部、2205B…カプセル化パケット配布
部、2205C…構成判断部、2206、2216…パ
ケット複製部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 徹 東京都千代田区永田町二丁目11番1号 株 式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ内 (72)発明者 山尾 泰 東京都千代田区永田町二丁目11番1号 株 式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ内 Fターム(参考) 5K030 HA08 HC09 JL01 JT09 KA04 LA01 LB09 LD11 5K067 AA23 BB21 CC08 DD36 DD57 EE02 EE10 EE24 JJ71 JJ78

Claims (69)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動局と複数の基地局との間でパケット
    の送受信を行うための自動再送要求制御を含むデータリ
    ンク伝送制御を行うデータリンク伝送制御方法であっ
    て、 前記移動局が一の基地局との接続中に他の基地局との接
    続を前記一の基地局に要求した場合、当該一の基地局
    は、データリンク伝送制御情報を前記他の基地局に転送
    する、 ことを特徴とするデータリンク伝送制御方法。
  2. 【請求項2】 前記一の基地局は、 前記データリンク伝送制御情報を、前記他の基地局への
    前記移動局宛のパケットの転送タイミングと同時に又は
    異なるタイミングで、前記他の基地局に転送する、 ことを特徴とする請求項1記載のデータリンク伝送制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記一の基地局は、 前記移動局からの他の基地局との接続要求に基づき、当
    該移動局に関するデータリンク伝送制御情報、又は当該
    移動局宛のパケットとデータリンク伝送制御情報とを他
    の基地局に転送した後に当該移動局宛のパケットを受信
    した場合、受信したパケットを当該他の基地局に転送す
    る、 ことを特徴とする請求項2記載のデータリンク伝送制御
    方法。
  4. 【請求項4】 前記他の基地局は、 前記移動局からの当該他の基地局との接続要求があった
    直後から、前記一の基地局より、当該移動局に関するデ
    ータリンク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパケット
    及びデータリンク伝送制御情報を受信するまでの間に、
    当該移動局宛のパケットを受信した場合、受信したパケ
    ットをメモリに蓄積する、 ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のデータ
    リンク伝送制御方法。
  5. 【請求項5】 前記他の基地局は、 前記移動局からのパケットの再送要求を受信し且つ前記
    一の基地局から当該移動局宛のパケットを受信していな
    い場合、当該一の基地局に対し当該移動局宛のパケット
    の転送要求を送信する、 ことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載のデ
    ータリンク伝送制御方法。
  6. 【請求項6】 前記一の基地局は、 前記移動局からの他の基地局との接続要求があった場
    合、当該移動局に対するデータリンク伝送制御情報のみ
    転送し、 当該他の基地局から当該移動局宛パケットの転送要求を
    受信した場合、当該他の基地局に当該移動局宛のパケッ
    トを転送する、 ことを特徴とする請求項5記載のデータリンク伝送制御
    方法。
  7. 【請求項7】 パケットの転送は、パケット単位又は1
    つのパケットを分割したブロック単位で行われることを
    特徴とする請求項2〜6の何れか1項に記載のデータリ
    ンク伝送制御方法。
  8. 【請求項8】 前記一の基地局は、 前記データリンク伝送制御情報と転送するパケットとを
    カプセル化し、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記データリンク伝送制御情報の長さと転送する
    パケットの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘ
    ッダに記録して該カプセル化パケットを転送し、 転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケットの
    ヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットがデータリンク伝送
    制御情報を含んで構成されていると判断する、 ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のデ
    ータリンク伝送制御方法。
  9. 【請求項9】 移動局と複数の基地局との間でパケット
    の送受信を行うための自動再送要求制御を含むデータリ
    ンク伝送制御を行うデータリンク伝送制御方法であっ
    て、 データリンク伝送制御を行う基地局は、データリンク伝
    送制御情報に代わり、該データリンク伝送制御を行う基
    地局を識別するための制御基地局識別情報を前記移動局
    に送信し、 該移動局は、前記制御基地局識別情報に基づいて、前記
    データリンク伝送制御を行う基地局を認識する、 ことを特徴とするデータリンク伝送制御方法。
  10. 【請求項10】 前記基地局は、 前記制御基地局識別情報と転送するパケットとをカプセ
    ル化し、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記制御基地局識別情報の長さと転送するパケッ
    トの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに
    記録して該カプセル化パケットを転送し、 転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケットの
    ヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットが制御基地局識別情
    報を含んで構成されていると判断する、 ことを特徴とする請求項9記載のデータリンク伝送制御
    方法。
  11. 【請求項11】 移動局と複数の基地局から構成され、
    パケットにより情報の送受信を行う移動通信システムで
    あって、 前記移動局は、 前記基地局との間でパケットの送受信を行うための自動
    再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う移動局
    伝送制御手段と、 通信相手となる基地局との接続を要求する接続要求手段
    とを有し、 前記基地局は、 前記移動局との間でパケットの送受信を行うための自動
    再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う基地局
    伝送制御手段と、 他の基地局に対してデータリンク伝送制御情報を転送す
    る転送手段とを有し、 前記基地局伝送制御手段は、前記移動局からの他の基地
    局との接続要求があった場合、当該他の基地局にデータ
    リンク伝送制御情報を前記転送手段により転送させる、 ことを特徴とする移動通信システム。
  12. 【請求項12】 前記転送手段は、他の基地局に対して
    前記移動局宛のパケットも転送し、 前記基地局伝送制御手段は、前記データリンク伝送制御
    情報を、前記他の基地局への前記移動局宛のパケットの
    転送タイミングと同時に又は異なるタイミングで、前記
    他の基地局に前記転送手段により転送させる、 ことを特徴とする請求項11記載の移動通信システム。
  13. 【請求項13】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からの他の基地局との接続要求に基づき、当
    該移動局に関するデータリンク伝送制御情報、又は当該
    移動局宛のパケットとデータリンク伝送制御情報とを他
    の基地局に転送させた後に当該移動局宛のパケットを受
    信した場合、受信したパケットを当該他の基地局に前記
    転送手段により転送させる、 ことを特徴とする請求項12記載の移動通信システム。
  14. 【請求項14】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からの当該基地局との接続要求があった直後
    から、以前に接続していた基地局より、当該移動局に関
    するデータリンク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパ
    ケット及びデータリンク伝送制御情報を受信するまでの
    間に、当該移動局宛のパケットを受信した場合、受信し
    たパケットをメモリに蓄積する、 ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の移
    動通信システム。
  15. 【請求項15】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からのパケットの再送要求を受信し且つ以前
    に接続していた基地局から当該移動局宛のパケットを受
    信していない場合、当該以前に接続していた基地局に対
    し当該移動局宛のパケットの転送要求を送信する、 ことを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記載
    の移動通信システム。
  16. 【請求項16】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からの他の基地局との接続要求があった場
    合、当該移動局に対するデータリンク伝送制御情報のみ
    転送させ、当該他の基地局から当該移動局宛パケットの
    転送要求を受信した場合、当該他の基地局に当該移動局
    宛のパケットを転送させる、 ことを特徴とする請求項15記載の移動通信システム。
  17. 【請求項17】 前記転送手段は、パケット単位又は1
    つのパケットを分割したブロック単位で、パケットを転
    送することを特徴とする請求項12〜16の何れか1項
    に記載の移動通信システム。
  18. 【請求項18】 前記転送手段は、 前記データリンク伝送制御情報と転送するパケットとを
    カプセル化するカプセル化手段と、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記データリンク伝送制御情報の長さと転送する
    パケットの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘ
    ッダに記録して該カプセル化パケットを転送するカプセ
    ル化パケット転送手段と、 転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケットの
    ヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットがデータリンク伝送
    制御情報を含んで構成されていると判断する構成判断手
    段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項11〜17
    の何れか1項に記載の移動通信システム。
  19. 【請求項19】 移動局と複数の基地局から構成され、
    パケットにより情報の送受信を行う移動通信システムで
    あって、 前記基地局は、 前記移動局との間でパケットの送受信を行うための自動
    再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う基地局
    伝送制御手段と、 データリンク伝送制御情報に代わり、データリンク伝送
    制御を行う基地局を識別するための制御基地局識別情報
    を前記移動局に送信する送信手段とを有し、 前記移動局は、 前記制御基地局識別情報に基づいて、前記データリンク
    伝送制御を行う基地局を認識して、前記基地局との間で
    パケットの送受信を行うための自動再送要求制御を含む
    データリンク伝送制御を行う移動局伝送制御手段と、 通信相手となる基地局との接続を要求する接続要求手段
    とを有する、 ことを特徴とする移動通信システム。
  20. 【請求項20】 前記送信手段は、 前記制御基地局識別情報と転送するパケットとをカプセ
    ル化するカプセル化手段と、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記制御基地局識別情報の長さと転送するパケッ
    トの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに
    記録して該カプセル化パケットを転送するカプセル化パ
    ケット転送手段と、 転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケットの
    ヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットが制御基地局識別情
    報を含んで構成されていると判断する構成判断手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項19記載の
    移動通信システム。
  21. 【請求項21】 移動局との間でパケットにより情報の
    送受信を行う基地局に搭載されたデータリンク伝送制御
    装置であって、 パケットの送受信を行うための自動再送要求制御を含む
    データリンク伝送制御に関するデータリンク伝送制御情
    報を、他の基地局に対して転送する転送手段と、 前記移動局からの他の基地局との接続要求があった場
    合、当該他の基地局に前記データリンク伝送制御情報を
    前記転送手段により転送させる基地局伝送制御手段と、 を有するデータリンク伝送制御装置。
  22. 【請求項22】 前記転送手段は、他の基地局に対して
    前記移動局宛のパケットも転送し、 前記基地局伝送制御手段は、前記データリンク伝送制御
    情報を、前記他の基地局への前記移動局宛のパケットの
    転送タイミングと同時に又は異なるタイミングで、前記
    他の基地局に前記転送手段により転送させる、 ことを特徴とする請求項21記載のデータリンク伝送制
    御装置。
  23. 【請求項23】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からの他の基地局との接続要求に基づき、当
    該移動局に関するデータリンク伝送制御情報、又は当該
    移動局宛のパケットとデータリンク伝送制御情報とを他
    の基地局に転送させた後に当該移動局宛のパケットを受
    信した場合、受信したパケットを当該他の基地局に前記
    転送手段により転送させる、 ことを特徴とする請求項22記載のデータリンク伝送制
    御装置。
  24. 【請求項24】 前記基地局伝送制御手段は、 当該データリンク伝送制御装置が搭載された基地局との
    接続要求が、前記移動局からあった直後から、以前に接
    続していた基地局より、当該移動局に関するデータリン
    ク伝送制御情報、又は当該移動局宛のパケット及びデー
    タリンク伝送制御情報を受信するまでの間に、当該移動
    局宛のパケットを受信した場合、受信したパケットをメ
    モリに蓄積する、 ことを特徴とする請求項22又は請求項23に記載のデ
    ータリンク伝送制御装置。
  25. 【請求項25】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からのパケットの再送要求を受信し且つ以前
    に接続していた基地局から当該移動局宛のパケットを受
    信していない場合、当該以前に接続していた基地局に対
    し当該移動局宛のパケットの転送要求を送信する、 ことを特徴とする請求項22〜24の何れか1項に記載
    のデータリンク伝送制御装置。
  26. 【請求項26】 前記基地局伝送制御手段は、 前記移動局からの他の基地局との接続要求があった場
    合、当該移動局に対するデータリンク伝送制御情報のみ
    転送させ、当該他の基地局から当該移動局宛パケットの
    転送要求を受信した場合、当該他の基地局に当該移動局
    宛のパケットを転送させる、 ことを特徴とする請求項25記載のデータリンク伝送制
    御装置。
  27. 【請求項27】 前記転送手段は、パケット単位又は1
    つのパケットを分割したブロック単位で、パケットを転
    送することを特徴とする請求項22〜26の何れか1項
    に記載のデータリンク伝送制御装置。
  28. 【請求項28】 前記転送手段は、 前記データリンク伝送制御情報と転送するパケットとを
    カプセル化するカプセル化手段と、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記データリンク伝送制御情報の長さと転送する
    パケットの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘ
    ッダに記録して該カプセル化パケットを転送するカプセ
    ル化パケット転送手段と、 転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケットの
    ヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットがデータリンク伝送
    制御情報を含んで構成されていると判断する構成判断手
    段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項21〜27
    の何れか1項に記載のデータリンク伝送制御装置。
  29. 【請求項29】 移動局との間でパケットにより情報の
    送受信を行う基地局に搭載されたデータリンク伝送制御
    装置であって、 前記移動局との間でパケットの送受信を行うための自動
    再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を行う基地局
    伝送制御手段と、 データリンク伝送制御情報に代わり、データリンク伝送
    制御を行う基地局を識別するための制御基地局識別情報
    を前記移動局に送信する送信手段と、 を有するデータリンク伝送制御装置。
  30. 【請求項30】 前記送信手段は、 前記制御基地局識別情報と転送するパケットとをカプセ
    ル化するカプセル化手段と、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記制御基地局識別情報の長さと転送するパケッ
    トの長さの合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに
    記録して該カプセル化パケットを転送するカプセル化パ
    ケット転送手段と、 転送されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、転送するパケットの
    ヘッダに記録された該転送するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットが制御基地局識別情
    報を含んで構成されていると判断する構成判断手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項29記載の
    データリンク伝送制御装置。
  31. 【請求項31】 移動局と複数の基地局との間でパケッ
    トの送受信を行うための自動再送要求制御を含むデータ
    リンク伝送制御を行うデータリンク伝送制御方法であっ
    て、 一の基地局が、前記移動局宛てのパケットに該パケット
    を特定するための識別情報が付加されたパケットを、蓄
    積するとともに複製し、 前記一の基地局が、他の基地局に該複製したパケットを
    配布し、 前記他の基地局が、該配布されたパケットを蓄積し、 前記一の基地局を含む1つ又は複数の基地局が、前記識
    別情報が付加されたパケット又は該配布されたパケット
    を前記移動局へ送信する、 ことを特徴とするデータリンク伝送制御方法。
  32. 【請求項32】 前記基地局が、 前記パケットに対するタイマーのタイムアウトにより前
    記パケットを削除するか、 前記パケットと同一のパケットが前記移動局に到達した
    旨の通知により前記パケットを削除するか、 又は、削除すべきパケットを特定するための識別情報の
    通知に基づいて、前記識別情報に対応するパケットを削
    除する、 ことを特徴とする請求項31に記載のデータリンク伝送
    制御方法。
  33. 【請求項33】 前記一の基地局が、前記削除すべきパ
    ケットを特定するための識別情報を前記他の基地局に通
    知する際に、 該一の基地局がパケットを削除する度に該識別情報を通
    知する第1の方法、所定時間内において最後に削除され
    たパケットの識別情報を通知する第2の方法、又は所定
    の規則に基づき定められる特定のパケットが削除された
    ときに該パケットの識別情報を通知する第3の方法のう
    ち、1つの方法又は複数の方法の組合せを用いる、 ことを特徴とする請求項32記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  34. 【請求項34】 前記一の基地局が、 新たな基地局をパケット配布先の基地局とする旨の前記
    移動局からの要求を受信した際に、該一の基地局にて蓄
    積中の、前記識別情報が付加されたパケットを複製し、 複製したパケットを前記新たな基地局に配布する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  35. 【請求項35】 前記他の基地局が、 該他の基地局をパケット配布先の基地局から除外する旨
    の前記移動局からの要求を受信した際に、該他の基地局
    にて蓄積中の前記移動局宛てのパケットを削除する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  36. 【請求項36】 前記一の基地局、前記他の基地局、又
    はこれら両方が、前記移動局宛てのパケットを受信して
    蓄積した際に、該パケットを蓄積していることを該移動
    局に通知し、 該移動局が、該通知を受信した後に、通知した基地局の
    中から1つの基地局を選択し、該基地局にパケットの送
    信を要求し、 要求された基地局が、該パケットを送信する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  37. 【請求項37】 前記一の基地局、前記他の基地局、又
    は、これら両方が、 前記移動局宛てのパケットを複数蓄積しているときに該
    移動局から送信要求を受信した場合、該移動局に該パケ
    ットを送信すると共に、該移動局宛てのパケットを複数
    蓄積している旨を該移動局へ通知する、 ことを特徴とする請求項36記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  38. 【請求項38】 前記移動局が、自局宛のパケットを送
    信させる基地局を変更する場合、 変更元の基地局に、以後送信を中止するよう通知すると
    ともに、変更先の基地局に、自局宛のパケットの送信を
    要求する旨と送信対象の最初のパケットの識別情報とを
    通知する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  39. 【請求項39】 前記移動局が、複数の基地局から送信
    される信号の受信品質を測定し、 前記移動局が、各基地局についての受信品質に基づい
    て、自局宛のパケットを送信させる一の基地局を選択
    し、 前記移動局が、選択された一の基地局に、自局宛のパケ
    ットの送信を要求する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  40. 【請求項40】 前記移動局が、複数の基地局から送信
    される信号の受信品質を測定し、 前記移動局が、各基地局についての受信品質に基づい
    て、自局宛のパケットを送信させる一の基地局を選択
    し、 前記移動局が、選択した一の基地局に各基地局について
    の受信品質を通知し、 該一の基地局が、前記各基地局についての受信品質に基
    づいて、該一の基地局から配布予定のパケットを前記移
    動局に送信させるか否かを、他の基地局の各々について
    判断し、 該一の基地局が、該判断結果に基づく送信動作を他の基
    地局に指示する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  41. 【請求項41】 前記移動局が、複数の基地局から同一
    のパケットをそれぞれ受信する際に、該パケットに対す
    るダイバーシチ受信を行う、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  42. 【請求項42】 前記移動局が、複数の基地局から送信
    される信号の受信品質を測定し、 前記移動局又は各基地局が、各基地局についての受信品
    質に基づいて、通信状態を遷移すべき基地局に、通信状
    態の遷移を要求する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  43. 【請求項43】 前記通信状態は、 移動局に対しパケットの送受信を行っていない第1の状
    態と、 前記移動局宛てのパケットに、該パケットを特定するた
    めの識別情報を付加し、付加後のパケットを移動局に送
    信することができる第2の状態と、 前記移動局宛てのパケットに、該パケットを特定するた
    めの識別情報を付加し、付加後のパケットを複製し、複
    製後のパケットを配布するとともに、該付加後のパケッ
    トを送信することができる第3の状態と、 前記第3の状態にある基地局から、複製されたパケット
    を受信し、複製パケットを移動局に送信することができ
    る第4の状態と、 を含んで構成されたことを特徴とする請求項42記載の
    データリンク伝送制御方法。
  44. 【請求項44】 前記一の基地局は、 前記識別情報と配布するパケットとをカプセル化し、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記識別情報の長さと配布するパケットの長さの
    合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該
    カプセル化パケットを配布し、 配布されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、配布するパケットの
    ヘッダに記録された該配布するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットが識別情報を含んで
    構成されていると判断する、 ことを特徴とする請求項31記載のデータリンク伝送制
    御方法。
  45. 【請求項45】 移動局と複数の基地局から構成され、
    パケットにより情報の送受信を行うとともに自動再送要
    求制御を含むデータリンク伝送制御を行う移動通信シス
    テムであって、 前記基地局が、 前記移動局宛てパケットに該パケットを特定するための
    識別情報が付加されたパケットを複製する複製手段と、 複製されたパケットを他の基地局に配布する配布手段
    と、 自局にて前記識別情報が付加されたパケット又は他の基
    地局から配布されたパケットを蓄積する蓄積手段と、 前記識別情報が付加されたパケット又は前記配布された
    パケットを前記移動局へ送信する送信手段と、 を備えたことを特徴とする移動通信システム。
  46. 【請求項46】 前記基地局が、 前記蓄積手段により蓄積された前記パケットを削除する
    削除手段をさらに備えたことを特徴とする請求項45記
    載の移動通信システム。
  47. 【請求項47】 前記基地局が、 該基地局がパケットを削除する度に該削除されたパケッ
    トの識別情報を通知する第1の方法、所定時間内におい
    て最後に削除されたパケットの識別情報を通知する第2
    の方法、又は所定の規則に基づき定められる特定のパケ
    ットが削除されたときに該パケットの識別情報を通知す
    る第3の方法のうち、1つの方法又は複数の方法の組合
    せによって、前記削除すべきパケットの識別情報を他の
    基地局に通知する削除パケット通知手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項46記載の移動通信システム。
  48. 【請求項48】 前記基地局が、 前記移動局からのパケットの再送要求を受信した場合
    に、該再送要求に応じてパケットを再送するパケット再
    送手段をさらに備えたことを特徴とする請求項45記載
    の移動通信システム。
  49. 【請求項49】 前記基地局が、 前記移動局宛てのパケットを受信して蓄積した場合に、
    該パケットを蓄積していることを該移動局に通知する蓄
    積通知手段と、をさらに備え、 前記送信手段が、該移動局からの要求に応じて該移動局
    にパケットを送信することを特徴とし、 該移動局が、 該通知を受信した場合に、通知した基地局の中から1つ
    の基地局を選択する選択手段と、 選択された基地局にパケットの送信を要求する送信要求
    手段と、をさらに備えた、 ことを特徴とする請求項45記載の移動通信システム。
  50. 【請求項50】 前記基地局が、 前記移動局宛てのパケットを複数蓄積しているときに該
    移動局から送信要求を受信した場合、前記送信手段によ
    り該移動局にパケットを送信させると共に、該移動局宛
    てのパケットを複数蓄積している旨を前記蓄積通知手段
    により該移動局へ通知させるよう制御する通知制御手段
    をさらに備えたことを特徴とする請求項49記載の移動
    通信システム。
  51. 【請求項51】 前記移動局が、 自局宛のパケットを送信させる基地局を変更する場合、
    変更元の基地局に、以後送信を中止するよう通知すると
    ともに、変更先の基地局に、自局宛のパケットの送信を
    要求する旨と送信対象の最初のパケットの識別情報とを
    通知する変更時通知手段をさらに備えたことを特徴とす
    る請求項45記載の移動通信システム。
  52. 【請求項52】 前記移動局が、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定手段と、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケ
    ットを送信させる一の基地局を選択する選択手段と、 選択された一の基地局に、自局宛のパケットの送信を要
    求する送信要求手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項45記載の移動
    通信システム。
  53. 【請求項53】 前記移動局が、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定手段と、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケ
    ットを送信させる一の基地局を選択する選択手段と、 選択された一の基地局に各基地局についての受信品質を
    通知する受信品質通知手段と、 をさらに備え、 前記基地局が、 前記一の基地局として自局が選択された場合、前記各基
    地局についての受信品質に基づいて、自局から配布予定
    のパケットを前記移動局に送信させるか否かを、他の基
    地局の各々について判断する判断手段と、 該判断結果に基づく送信動作を他の基地局に指示する指
    示手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項45記載の移動
    通信システム。
  54. 【請求項54】 前記移動局が、 複数の基地局から同一のパケットをそれぞれ受信する際
    に、該パケットに対するダイバーシチ受信を行うダイバ
    ーシチ受信手段をさらに備えたことを特徴とする請求項
    45記載の移動通信システム。
  55. 【請求項55】 前記移動局が、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定手段と、 各基地局についての受信品質に基づいて、各基地局が所
    定の複数の通信状態のうち何れの通信状態にあるかを判
    定する判定手段と、 該判定結果に基づいて、通信状態を遷移すべき基地局
    に、通信状態の遷移を要求する状態遷移要求手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項45記載の移動
    通信システム。
  56. 【請求項56】 前記所定の複数の通信状態は、 移動局に対しパケットの送受信を行っていない第1の状
    態と、前記移動局宛てのパケットに、該パケットを特定
    するための識別情報を付加し、付加後のパケットを移動
    局に送信することができる第2の状態と、前記移動局宛
    てのパケットに、該パケットを特定するための識別情報
    を付加し、付加後のパケットを複製し、複製後のパケッ
    トを配布するとともに、該付加後のパケットを送信する
    ことができる第3の状態と、前記第3の状態にある基地
    局から、複製されたパケットを受信し、複製パケットを
    移動局に送信することができる第4の状態とを含んで構
    成されている、 ことを特徴とする請求項55記載の移動通信システム。
  57. 【請求項57】 前記配布手段は、 前記識別情報と配布するパケットとをカプセル化するカ
    プセル化手段と、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記識別情報の長さと配布するパケットの長さの
    合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該
    カプセル化パケットを配布するカプセル化パケット配布
    手段と、 配布されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、配布するパケットの
    ヘッダに記録された該配布するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットが識別情報を含んで
    構成されていると判断する構成判断手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項45記載の
    移動通信システム。
  58. 【請求項58】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、移動局とともに構成する基地
    局であって、 前記移動通信システムに複数台含まれており、 前記移動局宛てパケットに該パケットを特定するための
    識別情報が付加されたパケットを複製する複製手段と、 複製されたパケットを他の基地局に配布する配布手段
    と、 自局にて前記識別情報が付加されたパケット及び他の基
    地局から配布されたパケットを蓄積する蓄積手段と、 蓄積されたパケットを前記移動局へ送信する送信手段
    と、 を備えた基地局。
  59. 【請求項59】 複数の基地局から送信される信号の受
    信品質に基づいて該移動局宛のパケットを送信させる一
    の基地局を選択して該一の基地局に各基地局についての
    受信品質を通知する移動局、によって、自局が前記一の
    基地局として選択された場合に、前記各基地局について
    の受信品質に基づいて、自局から配布予定のパケットを
    前記移動局に送信させるか否かを、他の基地局の各々に
    ついて判断する判断手段と、 該判断結果に基づく送信動作を他の基地局に指示する指
    示手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項58記載の基地
    局。
  60. 【請求項60】 前記配布手段は、 前記識別情報と配布するパケットとをカプセル化するカ
    プセル化手段と、 カプセル化により得られたカプセル化パケットの長さを
    表す、前記識別情報の長さと配布するパケットの長さの
    合計値を、該カプセル化パケットのヘッダに記録して該
    カプセル化パケットを配布するカプセル化パケット配布
    手段と、 配布されてきたカプセル化パケットのヘッダに記録され
    た該カプセル化パケットの長さから該カプセル化パケッ
    トのヘッダの長さを引いた長さと、配布するパケットの
    ヘッダに記録された該配布するパケットの長さとが等し
    くない場合、該カプセル化パケットが識別情報を含んで
    構成されていると判断する構成判断手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項58記載の
    基地局。
  61. 【請求項61】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、複数の基地局とともに構成す
    る移動局であって、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定手段と、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケ
    ットを送信させる一の基地局を選択する選択手段と、 選択された一の基地局に、自局宛のパケットの送信を要
    求する送信要求手段と、 を備えた移動局。
  62. 【請求項62】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、複数の基地局とともに構成す
    る移動局であって、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局から配布
    予定のパケットを前記移動局に送信させるか否かを、他
    の基地局の各々について判断し、該判断結果に基づく送
    信動作を他の基地局に指示する機能を有する複数の基地
    局、から送信される信号の受信品質を測定する測定手段
    と、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケ
    ットを送信させる一の基地局を選択する選択手段と、 選択された一の基地局に各基地局についての受信品質を
    通知する受信品質通知手段と、 を備えた移動局。
  63. 【請求項63】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、複数の基地局とともに構成す
    る移動局であって、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定手段と、 各基地局についての受信品質に基づいて、各基地局が所
    定の複数の通信状態のうち何れの通信状態にあるかを判
    定する判定手段と、 該判定結果に基づいて、通信状態を遷移すべき基地局
    に、通信状態の遷移を要求する状態遷移要求手段と、 を備えた移動局。
  64. 【請求項64】 前記所定の複数の通信状態は、 移動局に対しパケットの送受信を行っていない第1の状
    態と、前記移動局宛てのパケットに、該パケットを特定
    するための識別情報を付加し、付加後のパケットを移動
    局に送信することができる第2の状態と、前記移動局宛
    てのパケットに、該パケットを特定するための識別情報
    を付加し、付加後のパケットを複製し、複製後のパケッ
    トを配布するとともに、該付加後のパケットを送信する
    ことができる第3の状態と、前記第3の状態にある基地
    局から、複製されたパケットを受信し、複製パケットを
    移動局に送信することができる第4の状態とを含んで構
    成されている、 ことを特徴とする請求項63記載の移動局。
  65. 【請求項65】 複数の基地局から同一のパケットをそ
    れぞれ受信する際に、該パケットに対するダイバーシチ
    受信を行うダイバーシチ受信手段をさらに備えたことを
    特徴とする請求項61〜64の何れか1項に記載の移動
    局。
  66. 【請求項66】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、複数の基地局とともに構成す
    る移動局に搭載されたコンピュータに実行させるための
    移動局制御プログラムであって、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定ステップと、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケ
    ットを送信させる一の基地局を選択する選択ステップ
    と、 選択された一の基地局に、自局宛のパケットの送信を要
    求する送信要求ステップと、 を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする移
    動局制御プログラム。
  67. 【請求項67】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、複数の基地局とともに構成す
    る移動局に搭載されたコンピュータに実行させるための
    移動局制御プログラムであって、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局から配布
    予定のパケットを前記移動局に送信させるか否かを、他
    の基地局の各々について判断し、該判断結果に基づく送
    信動作を他の基地局に指示する機能を有する複数の基地
    局、から送信される信号の受信品質を測定する測定ステ
    ップと、 各基地局についての受信品質に基づいて、自局宛のパケ
    ットを送信させる一の基地局を選択する選択ステップ
    と、 選択された一の基地局に各基地局についての受信品質を
    通知する受信品質通知ステップと、 を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする移
    動局制御プログラム。
  68. 【請求項68】 パケットにより情報の送受信を行うと
    ともに自動再送要求制御を含むデータリンク伝送制御を
    行う移動通信システムを、複数の基地局とともに構成す
    る移動局に搭載されたコンピュータに実行させるための
    移動局制御プログラムであって、 複数の基地局から送信される信号の受信品質を測定する
    測定ステップと、 各基地局についての受信品質に基づいて、各基地局が所
    定の複数の通信状態のうち何れの通信状態にあるかを判
    定する判定ステップと、 該判定結果に基づいて、通信状態を遷移すべき基地局
    に、通信状態の遷移を要求する遷移要求ステップと、 を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする移
    動局制御プログラム。
  69. 【請求項69】 請求項66〜68の何れか1つに記載
    の移動局制御プログラムが記録されたことを特徴とする
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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