JP2003321900A - 排気口付きシース - Google Patents
排気口付きシースInfo
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Abstract
る空気の残留を極力抑えることができる排気口付きシー
スを提供する。 【解決手段】 シース本体(21)の内周面における排気口
(30)と嵌合筒部(22)(22)との間に、嵌合筒部(22)(22)に
内嵌したPCシースの嵌合量を規制する突起(40)(40)を
設けるに際して、シート上部側においてグラウト通過用
の隙間(41)(41)を確保しておく。これによって、シース
内部でのグラウトの流れが円滑になって、突起(40)(40)
付近に空気溜まりが生じ難くなる。
Description
橋等のコンクリート構造物の構築に際して、コンクリー
ト構造物内に埋設されるもので、PC鋼材を挿通し、且
つ、内部にグラウトが充填される排気口付きシースに関
するものである。
を埋設したコンクリート床版を現場へ搬入して架設し、
互いに隣接するコンクリート床版のPCシース同士を、
これらコンクリート床版間の間詰部において接続した
後、間詰部にコンクリートを流し込んで、コンクリート
床版同士を一体化している。そして、PCシース内にP
C鋼材を挿通して、このPC鋼材を緊張させることで、
一体化したコンクリート床版にプレストレスを導入して
いる。
食から守るためモルタルその他のグラウトを充填する
が、その際、PCシース内に空気が残留すると、結露に
よりPC鋼材が錆び付いて劣化し易くなったり、コンク
リート床版自体の強度が低下するといった不具合が生じ
ることになる。
ンクリート床版(1)へのPCシース(2)(2)の埋め込み
に際して、PCシース(2)(2)同士を排気口付きシース
(4)を介して、そのシース(4)の排気口(3)が上向きに
なるように接続しておき、グラウト(6)の充填に際し
て、そのシース(4)の排気口(3)に接続した排気用のホ
ース(7)を通して、シース(2)(2)(4)の内部空気を排
出するようにしている。
側から充填されて、その重量によりまずシース(2)(2)
(4)の底部側を満たした後、上部側を満たしながら右側
に向けて充填されるとともに、相対的に内部空気が上方
に移動して、前記の排気用のホース(7)より外部に排出
される。
口付きシース(4)では、図9及び図10に示すように、
その両端の嵌合筒部(10)(10)に内嵌したPCシース(2)
(2)の嵌合量を規制する突起(11)(11)が、シース内周面
において周方向全周に亘って形成されていた。
ト(6)を充填したときに、突起(11)(11)が邪魔になって
グラウト(6)の流れが悪くなり、図8に示すように、特
にシース(4)が傾いた状態で埋設されているような場合
には、突起(11)(11)の上部付近において空気溜まり(13)
(13)が生じ易くなり、シース(4)内に空気が残留してし
まうという欠点があった。
して、グラウト充填に際して、シース内部における空気
の残留を極力抑えることができる排気口付きシースの提
供を目的とするものである。
め、この発明は、PC鋼材を内包し且つ内部にグラウト
が充填されるシース本体に、グラウトの充填に際して内
部空気を排出するための排気口と、PCシースを内嵌す
る嵌合筒部とが設けられた排気口付きシースであって、
前記排気口と嵌合筒部との間におけるシース本体の内周
面に、嵌合筒部に内嵌したPCシースの端部に当接して
そのPCシースの嵌合量を規制する突起が、シース周方
向にグラウト通過用の隙間をあけて形成されていること
を特徴とする。
嵌合量を規制する突起が、シース周方向の全周に亘って
形成されていたが、この発明では、その突起の一部を切
り欠いてグラウト通過用の隙間を設けることで、グラウ
トの流れが円滑になるようにして、空気の残留を抑制し
ている。
状態においてシース上部側に位置する排気口に対応し
て、同じくシース上部側に前記隙間が形成されている。
また、前記隙間の周方向の長さが、前記突起の周方向の
長さよりも短くなっている。前記突起は、前記隙間部分
を除いてシース本体の管壁をシース周方向に沿って凹入
してなる。
夫々設けられ、これら嵌合筒部を連結するシース本体の
中間部に排気口が形成され、この排気口と両嵌合筒部と
の間に前記突起が夫々形成されている。
に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の一実施
形態に係る排気口付きシースを示す斜視図、図2は、同
じくその正面断面図、図3は、同じくその側断面図を示
している。
ましくはポリエチレン樹脂によって成型されるもので、
PC鋼材を内包し且つ内部にグラウト(6)が充填される
筒状のシース本体(21)を備えている。
樹脂製の螺旋波形管からなるPCシース(2)(2)の端部
をねじ込むことによって、PCシース(2)(2)を内嵌す
る例えば螺旋波形状の嵌合筒部(22)(22)が形成されてい
る。
本体(21)の中間部(23)には、その管軸方向の略中央にお
いて、グラウト(6)の充填に際して内部空気を排出する
ための排気口(30)が形成されている。そして、この排気
口(30)に、排気用のホース(7)を繋ぐための排気筒(31)
が接続されている。この排気筒(31)は、シース本体(21)
の管壁から管軸方向と直交する方向に突出しており、従
って排気口付きシース(20)は、全体的に正面視略T字形
に形成されている。また、排気筒(31)の外周面には、複
数の円環状の抜け止め突起(32)(32)…が形成されてお
り、排気筒(31)に嵌合した排気用のホース(7)が容易に
抜けないようになっている。
の間におけるシース本体(21)の内周面には、嵌合筒部(2
2)(22)に内嵌したPCシース(2)(2)の端部に当接し
て、そのPCシース(2)(2)の嵌合量を規制する一対の
突起(40)(40)が形成されている。
すように、シース内周方向にグラウト通過用の隙間(41)
(41)をあけて形成されている。具体的には、隙間(41)(4
1)部分を除いてシース本体(21)の中間部(23)の管壁をシ
ース周方向に沿って凹入することで、側面視略C字状に
形成されている。
(20)がコンクリート床版(1)内に埋設された状態におい
て、シース上部側に位置する排気口(30)に対応するよう
に、同じくシース上部側に形成されている。また、隙間
(41)(41)の周方向の長さは、突起(40)(40)の長さよりも
短く、好ましくは突起(40)(40)の3分の1程度とされて
いる。
1)(41)を確保しながら突起(40)(40)を形成することで、
すなわち、従来において円環状であった突起の上部を切
り欠くことで、シース本体(21)の中間部(23)における内
周面上部を凹凸のほとんどない平滑な状態にして、充填
したグラウト(6)の流れが良くなるようにしている。
0)を用いてPCシース(2)(2)同士を接続した状態で、
コンクリート床版(1)内に埋設して、それらシース(2)
(2)(20)内部にPC鋼材(8)を挿通した後、グラウト
(6)を充填した状態を示している。この場合、シース(2
0)は、排気口(30)及びグラウト通過用の隙間(41)(41)が
上部側となるようにして設置されている。また、排気筒
(31)には、排気用のホース(7)が取り付けれられ、この
ホース(7)の端部開口がコンクリート床版(1)の上面に
臨んでいる。
伴ってシース(2)(2)(20)内のまず底部側を満たしなが
ら順次上部側を満たすように管長手方向の一方に向けて
充填され、これに伴って内部空気は上方に移動する。こ
のとき、シース本体(21)の嵌合筒部(22)側から中間部(2
3)側へ、また中間部(23)側から嵌合筒部(22)側へのグラ
ウト(6)の流れ込みが、シース本体(21)の内周側におい
て突出する突起(40)(40)によって一部邪魔されるが、シ
ース本体(21)の底部や中央部では、グラウト(6)はその
自重によって突起(40)(40)周りにも確実に流れ込むの
で、突起(40)(40)周りに空気溜まりが生じることはな
い。
に達すると、そこにはグラウト通過用の隙間(41)(41)が
確保されているので、グラウト(6)は突起(40)(40)によ
って邪魔されることなく円滑に流れ、これにより内部空
気が澱むことなく排気口(30)へスムーズに導かれて、排
気筒(31)及びホース(7)を通って外部に排出されるよう
になっている。
れるものではなく、例えば突起(40)における隙間(41)
を、シース本体(21)の上部付近の一箇所だけではなく、
PCシース(2)のねじ込み規制に支障をきたさなけれ
ば、図5(a)(b)に示すように複数箇所に設けるように
しても良い。また、隙間(41)の周方向の全長も、突起(4
0)の全長と同じ程度、さらには突起(40)の全長よりも長
くしても良い。この場合、グラウトが突起(40)近傍で滞
留することなくより円滑に充填できるので、これに伴い
内部空気も排気口(30)に誘導され易くなり、この結果、
空気溜まりの発生をより一層低下させることができる。
Cシース(2)(2)を内嵌する嵌合筒部(22)(22)を設けた
構造のものだけに限らず、例えば図6に示すように、一
方の端部に内外周面がフラットな接続筒部(50)を設け
て、この接続筒部(50)をPCシース(2)やその他ホー
ス、継ぎ手等に挿入するような構造のものであっても良
い。
明の排気口付きシースでは、PCシースの嵌合量を規制
する周方向の突起を、グラウト通過用の隙間を確保しな
がら形成しているので、グラウト充填時におけるシース
内部でのグラウトの流れが円滑になって、例えばシース
が傾いているような場合でも、突起付近に空気溜まりが
生じ難くなり、これによってシース内部での空気の残留
を極力抑えることができる。特に、空気溜まりの生じ易
いシース上部側に前記の隙間を設けることで、空気の残
留を確実に抑制することができる。
向の長さよりも短くしており、隙間を設けてグラウトの
流れを良くしながらも、PCシースの嵌合量の規制に支
障をきたすことがないように配慮している。
の斜視図である。
ウトを充填した状態の正面断面図である。
スの側断面図である。
スの斜視図である。
シースのコンクリート床版内への埋設状態を示す図であ
る。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 PC鋼材を内包し且つ内部にグラウトが
充填されるシース本体に、グラウトの充填に際して内部
空気を排出するための排気口と、PCシースを内嵌する
嵌合筒部とが設けられた排気口付きシースであって、前
記排気口と嵌合筒部との間におけるシース本体の内周面
に、嵌合筒部に内嵌したPCシースの端部に当接してそ
のPCシースの嵌合量を規制する突起が、シース周方向
にグラウト通過用の隙間をあけて形成されていることを
特徴とする排気口付きシース。 - 【請求項2】 コンクリート内に埋設された状態におい
てシース上部側に位置する排気口に対応して、同じくシ
ース上部側に前記隙間が形成されている請求項1記載の
排気口付きシース。 - 【請求項3】 前記隙間の周方向の長さが、前記突起の
周方向の長さよりも短くなっている請求項1又は2記載
の排気口付きシース。 - 【請求項4】 前記突起は、前記隙間部分を除いてシー
ス本体の管壁をシース周方向に沿って凹入してなる請求
項1乃至3のいずれかに記載の排気口付きシース。 - 【請求項5】 シース本体の両端部に嵌合筒部が夫々設
けられ、これら嵌合筒部を連結するシース本体の中間部
に排気口が形成され、この排気口と両嵌合筒部との間に
前記突起が夫々形成されている請求項1乃至4のいずれ
かに記載の排気口付きシース。
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