JP7271290B2 - 更生帯材 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1、2に記載の更生帯材は、合成樹脂からなる帯本体の縦リブ内に補強鋼材として平帯状の鋼板が埋め込まれている。
本発明は、かかる事情に鑑み、曲率を与えても補強鋼材の配置部分が変形しにくい螺旋管状更生管用の更生帯材を提供することを目的とする。
一定断面を有して帯長方向へ延びる合成樹脂からなる帯本体と、
前記帯長方向へ延びる棒状鋼材と、
を備え、前記帯本体の一側部には鋼材保持部が一体に形成され、かつ前記鋼材保持部には鋼材収容孔が前記帯長方向へ延びるように形成され、前記棒状鋼材が前記鋼材収容孔に収容されていることを特徴とする。
棒状鋼材としては、異形鉄筋、丸鋼、棒鋼などの市販の汎用棒状鋼材を用いることで、材料費を削減できる。
帯本体の樹脂材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンなどが挙げられ、好ましくはポリ塩化ビニルである。
棒状鋼材は地震時等における発生応力が許容応力を下回るように設計しやすく有利である。
さらに、当該更生帯材は、更生管だけで強度を確保する自立管に好適である。
これによって、棒状鋼材を帯本体と並行させて側方から鋼材受入口を通して鋼材収容孔に収容できる。
好ましくは、棒状鋼材を鋼材受入口から鋼材収容孔へ収容した後、鋼材受入口に充填材を充填することで鋼材受入口を塞ぐ。充填材は、棒状鋼材における鋼材受入口に臨む部分に被さる。これによって、棒状鋼材の全周を鋼材保持部及び充填材によって完全に包み込むことができる。したがって、棒状鋼材の腐食を防止でき、耐久性が向上される。好ましくは、充填材の樹脂材料は、帯本体の樹脂材料と同じものを用いる。
棒状鋼材の表面をエポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル等の被覆樹脂層で被覆したり、亜鉛メッキなどの防蝕処理を施したりしてもよい。
これによって、棒状鋼材を、鋼材受入口を通して鋼材収容孔に嵌め込み易くなる。かつ充填材を鋼材受入口に安定的に充填できる。しかも、充填材と鋼材保持部との接触面積を大きくでき、付着強度を確保できる。
一対の抜け止め部が棒状鋼材に被さることで、棒状鋼材が鋼材収容孔から鋼材受入口を通して抜け出るのを阻止できる。
図4(a)に示すように、老朽化した既設管状体1の内周に沿って更生管2がライニングされることで、既設管状体1が更生されている。既設管状体1としては、下水道管、農業用水管、工業用水管、上水道管、発電用導水管、トンネルなどが挙げられる。更生管2は、更生帯材3によって構成され、螺旋管状になっている。図4(b)に示すように、更生帯材3が既設管状体1の内周に沿って螺旋状に巻回され、更生管2に製管されている。
更生管2は、単独で強度を担う自立管を構成している。
既設管状体1の内周と更生管2との間には、モルタルなどの裏込め材が充填されていてもよい。
帯本体10の材質は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂である。好ましくは、帯本体10は、硬質ポリ塩化ビニルによって構成されている。
第2嵌合部14とその近くのリブ16Aとの間にはシール材18が設けられている。
なお、図に示す帯本体10の断面形状は例示であり、本発明はこれに限られない。
棒状鋼材20の直径は、所要強度に応じて設定される。
鋼材受入口32は、鋼材収容孔31との連通口部32cから外側面30bへ向かって拡幅されている。鋼材受入口32における連通口部32cを挟んで両側面は、互いに相手側へ向かって鋼材収容孔31側へ傾く傾斜面32aとなっている。
充填材35は、鋼材受入口32に充填されるとともに、棒状鋼材20における鋼材受入口32に臨む部分に被さっている。さらに、充填材35の一部が、鋼材収容孔31の内周面と棒状鋼材20との間の環状隙間に入り込んでいてもよい。
棒状鋼材20が鋼材収容孔31に収容された後は、一対の抜け止め部34が棒状鋼材20に被さることで、棒状鋼材20が鋼材収容孔31から鋼材受入口32を通して抜け出るのを阻止できる。
充填材35によって鋼材受入口32が塞がれる。これによって、棒状鋼材20の全周を、鋼材保持部30及び充填材35によって完全に包み込むことができる。したがって、棒状鋼材20の腐食を防止でき、耐久性が向上される。ひいては、自立管からなる更生管3の耐久性能を確保できる。
棒状鋼材20は地震時等における発生応力が許容応力を下回るように設計しやすく有利である。
例えば、棒状鋼材20の丸断面(概略円形の断面)は、真円の断面に限らず、円形断面の一部が直線状であったり凸になっていたり凹んでいたりしてもよく、楕円状の断面であってもよい。棒状鋼材20の断面は、半丸や四角形または三角形などの多角形であってもよい。
棒状鋼材20の耐久性を更に高めるため、棒状鋼材の表面をエポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル等の被覆樹脂層で被覆したり、亜鉛メッキを施したりしてもよい。
更生帯材3における棒状鋼材20の数は1つに限らず2本以上であってもよい。
2 更生管
3 更生帯材
10 帯本体
20 棒状鋼材(補強鋼材)
30 鋼材保持部
30b 外側面
31 鋼材収容孔
32 鋼材受入口
32c 連通口部
32a 傾斜面
34 抜け止め部
35 充填材
Claims (5)
- 既設管状体の内周に沿う螺旋管状の更生管となる更生帯材であって、
一定断面を有して帯長方向へ延びる合成樹脂からなる帯本体と、
概略円形状かつ中実の断面形状を有して前記帯長方向へ延びる棒状鋼材と、
を備え、前記帯本体の一側部には鋼材保持部が一体に形成され、かつ前記鋼材保持部には鋼材収容孔が前記帯長方向へ延びるように形成され、前記棒状鋼材が前記鋼材収容孔に収容され、前記鋼材収容孔は円形の断面形状であることを特徴とする更生帯材。 - 前記鋼材保持部には鋼材受入口が前記鋼材収容孔に沿って延びるように形成され、前記鋼材受入口が、前記鋼材保持部の外側面に開口されるとともに前記鋼材収容孔に連なっていることを特徴とする請求項1に記載の更生帯材。
- 既設管状体の内周に沿う螺旋管状の更生管となる更生帯材であって、
一定断面を有して帯長方向へ延びる合成樹脂からなる帯本体と、
概略円形状かつ中実の断面形状を有して前記帯長方向へ延びる棒状鋼材と、
を備え、前記帯本体の一側部には鋼材保持部が一体に形成され、かつ前記鋼材保持部には鋼材収容孔が前記帯長方向へ延びるように形成され、前記棒状鋼材が前記鋼材収容孔に収容され、
前記鋼材保持部には鋼材受入口が前記鋼材収容孔に沿って延びるように形成され、前記鋼材受入口が、前記鋼材保持部の外側面に開口されるとともに前記鋼材収容孔に連なっており、
前記鋼材受入口における前記鋼材収容孔との連通口部の幅が前記鋼材収容孔の幅より小さく、
前記鋼材保持部における前記連通口部を挟んで両側部分が、前記棒状鋼材の抜けを阻止する一対の抜け止め部を構成していることを特徴とする更生帯材。 - 前記鋼材受入口が、充填材によって塞がれていることを特徴とする請求項2又は3に記載の更生帯材。
- 前記鋼材受入口が、前記鋼材収容孔との連通口部から前記外側面へ向かって拡幅されていることを特徴とする請求項2~4の何れか1項に記載の更生帯材。
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