JP7284625B2 - 更生帯材 - Google Patents

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Description

本発明は、既設の下水道管やトンネルなどの管状体の内周に沿う螺旋管状の更生管となる更生帯材に関し、特に合成樹脂製の帯本体と鋼製の補強材とを含む更生帯材に関する。
老朽化した下水道管などの既設管の内周に螺旋管状の更生管をライニングして更生する工法は公知である。前記更生管は一定断面の更生帯材によって構成されている。更生帯材が螺旋状に巻回され、かつ該更生帯材の一周違いに隣接する縁部どうしが接合される。
例えば、特許文献1、2に記載の更生帯材は、合成樹脂からなる帯本体における外周側を向く裏側部に鋼製の帯状の補強材が組み付けられている。補強材は、鋼板を概略W字状の一定断面形状にフォーミング加工したものである。
国際公開WO2016/175243(図16) 国際公開WO2018/043619(図23)
鋼板から概略W字状の断面形状にフォーミング加工して補強材を得るには、専用の金型を含むフォーミング加工機が必要であり、加工に費用がかかるという課題があった。
本発明は、かかる事情に鑑み、更生帯材における補強材を安価に得ることができ、かつ強度を確保することを目的とする。
前掲特許文献などに開示された補強材は概略W字状の断面形状により剛性が高い。しかし、地震時等における発生応力が許容応力を下回るかどうか算定するのは容易ではない。
そこで本発明は、既設管状体の内周に沿う螺旋管状の更生管となる更生帯材であって、
一定断面を有して帯長方向へ延びる合成樹脂からなる帯本体と、
前記帯本体の一側部に前記帯長方向へ延びるように配置された棒状鋼材と、
前記帯長方向に間隔を置いて前記側部に配置された複数の係着部材と、
を備え、前記係着部材が、前記棒状鋼材を保持する保持部と、前記保持部と連なるとともに前記帯本体に係止される係止部とを含むことを特徴とする。
前記棒状鋼材としては市販の丸鋼、異形鉄筋、棒鋼等の汎用の棒状鋼材を用いることができる。これによって、材料費を削減できる。かつロールフォーミングなどの成形が不要であり、設備費、加工費を削減できる。棒状鋼材における少なくとも係着部材が配置されていない部分は、ほぼ全周にわたって裏込め材と接する。これによって、棒状鋼材への裏込め材の付着力が高まり、強度向上を期待できる。棒状鋼材及び裏込め材は、一般的な鉄筋コンクリート構造と同様の構成になるから、特に複合管における強度計算を容易化でき、地震時の発生応力が許容応力を下回るように容易に設計できる。
前記棒状鋼材及び前記係着部材は、好ましくは前記帯本体における外周側部(更生管に製管されたとき径方向外側を向く側部)に配置される。
前記保持部が、前記棒状鋼材を跨ぐ若しくは囲む部分環状又は閉環状であることが好ましい。これによって、棒状鋼材を安定的に保持できる。
前記保持部が、前記棒状鋼材を前記帯本体から離して支持する離間支持部を有していることが好ましい。
部分環状の保持部の周方向の開放された部分がくびれることによりΩ字状に形成され、前記クビレが離間支持部を構成していてもよい。保持部に離間支持部として底上げ板が設けられていてもよい。
前記棒状鋼材が、被覆層によって覆われていることが好ましい。
これによって、棒状鋼材の腐食を防止でき、耐久性が向上する。更生帯材によって自立管を構築することもできる。被覆層としては、被覆樹脂や亜鉛メッキが挙げられる。被覆樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
前記被覆層が、軟質ポリ塩化ビニルによって構成され、前記帯本体が、硬質ポリ塩化ビニルによって構成されていることが好ましい。
これによって、被覆加工性及び成形性を確保できる。好ましくは、前記離間支持部によって棒状鋼材を帯本体から離すことで、被覆層と帯本体とが直接接触しないようにする。そうすることで、被覆層を構成する軟質ポリ塩化ビニル中の可塑剤が帯本体を構成する硬質ポリ塩化ビニルへ移行するのを回避でき、前記移行による帯本体の割れ等の劣化を防止できる。
前記保持部が、前記棒状鋼材を前記帯長方向に摺動可能に保持することが好ましい。
ドラムへの巻取り、巻き癖付与、製管などによって更生帯材の曲率が変化する際、棒状鋼材が帯本体に対して周長差に応じてスライドできる。これによって、ひずみを抑えることができる。
前記係着部材における前記帯長方向の中間部には、前記帯長方向と交差する切れ込みが形成されていることが好ましい。前記切れ込みは、前記保持部及び前記係止部の両方に設けられていることが、より好ましい。前記切れ込みが、前記保持部及び前記係止部の何れか一方に設けられていてもよい。
これによって、更生帯材の曲率の変化に対応して係着部材が変形するようにできる。
前記係止部には、前記帯本体に対する滑り止め材が設けられていることが好ましい。
これによって、棒状鋼材が帯本体に対して周長の違いによってスライド(摺動)するときでも、係着部材は帯本体に対してスライドしないようにできる。
前記保持部が、前記帯長方向に沿う筒軸方向の端部が拡開された筒形状(部分環状又は閉環状)であってもよい。これによって、棒状鋼材が帯本体に対してスライドされる際に保持部の端部に引っ掛かるのを防止できる。
本発明に係る更生帯材によれば、補強材として棒状鋼材を用いることによって材料費及び加工費を削減でき、かつ地震時の発生応力が許容応力を下回るように設計するのが容易になり、強度確保が容易になる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る更生帯材を示し、図2のI-I線に沿う断面図である。 図2は、図1のII-II線に沿う、前記更生帯材の平面図である。 図3は、前記更生帯材の係着部材の斜視図である。 図4(a)~(c)は、前記係着部材の製造工程を順次示す正面図である。 図5(a)は、前記更生部材からなる更生管を含む更生済み既設管状体の断面図である。 図5(b)は、同図(a)の円部Vbの拡大断面図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る更生帯材の断面図である。 図7は、本発明の第3実施形態に係る更生帯材の断面図である。 図8は、本発明の第4実施形態に係る更生帯材の断面図である。 図9は、本発明の第5実施形態に係る更生帯材の断面図である。 図10は、本発明の第6実施形態を示し、係着部材の斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1~図5は、本発明の第1実施形態を示したものである。
図5(a)に示すように、老朽化した既設管状体1の内周に沿って更生管2がライニングされることで、既設管状体1が更生されている。既設管状体1としては、下水道管、農業用水管、工業用水管、上水道管、発電用導水管、トンネルなどが挙げられる。更生管2は、更生帯材3によって構成され、螺旋管状になっている。図5(b)に示すように、更生帯材3が既設管状体1の内周に沿って螺旋状に巻回され、更生管2に製管されている。
既設管状体1の内周と更生管2との間には、モルタルなどの裏込め材4が充填されている。既設管状体1と更生管2とが裏込め材4を介して強度的に一体になっている。これによって、更生管2の強度に加えて既設管状体1の残存強度を利用した複合管が構築されている。
なお、更生管2が単独で強度を担う自立管であってもよい。
図1及び図2に示すように、更生帯材3は、帯本体10と、補強材としての棒状鋼材20と、複数の係着部材30を含む。帯本体10は、一定断面を有して、図1の紙面と直交する帯長方向へ長く延びている。
詳しくは、帯本体10は、平帯状の主帯部11と、幅方向(図1において左右)の一端側の凹溝状の第1嵌合部13と、他端側の凸条状の第2嵌合部14と、裏側(図1において上側)へ真っ直ぐ突出するリブ15,16と、斜めに突出するサブロック片17とを一体に有している。
帯本体10の材質は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂である。好ましくは、帯本体10は、硬質ポリ塩化ビニルによって構成されている。
第2嵌合部14とリブ16との間にはシール材18が設けられている。
図5(b)に示すように、主帯部11の平坦な表側面11aは、更生管2の内周面を構成する。主帯部11の裏側面11bは、更生管2の外周へ向けられる。更生管2において、螺旋状に巻回された更生帯材3の一周違いに隣接する嵌合部13,14どうしが接合され、かつT字断面のリブ16の先端部にサブロック片17の先端部が係止されている。
なお、図に示す帯本体10の断面形状は例示であり、本発明はこれに限られない。
主帯部11の裏側面11bすなわち帯本体10の裏側部(一側部)の幅方向の中央部に1本の棒状鋼材20が配置されている。
棒状鋼材20は、例えば丸断面(概略円形の断面)に形成されて、帯本体10の帯長方向(図1の紙面直交方向)に沿って延びている。棒状鋼材20としては、丸鋼、異形鉄筋、棒鋼等の好ましくは市販の汎用棒状鋼材が用いられている。より好ましくは、棒状鋼材20として、市販の汎用棒状鋼材の中でも長尺のコイル鉄筋が用いられている。棒状鋼材20の直径は、リブ16の高さより小さく、棒状鋼材20がリブ15,16の先端部(図1において上端部)より引っ込んでいる。
図2に示すように、主帯部11の裏側面11bすなわち帯本体10の裏側部には、複数の係着部材30が帯長方向(図2において上下)に間隔を置いて、好ましくはほぼ等間隔置きに配置されている。各係着部材30は、棒状鋼材20を保持するとともに帯本体10に係止されている。ひいては、棒状鋼材20が、複数の係着部材30を介して帯本体10に分離不能に取り付けられている。
係着部材30の配置ピッチは、棒状鋼材20が外れないように保持し得る範囲であればよく、例えば帯本体10の幅の1~数倍以上である。
図2に示すように、係着部材30の幅W30は、棒状鋼材20の直径より大きく、帯本体10の幅より小さい。係着部材30の帯長方向に沿う長さL30は、係着部材30の幅より小さく(W30>L30)、帯本体10及び棒状鋼材20の長さと比べると極めて短い。
棒状鋼材20には、係着部材30が被さることなく露出された非被覆部分21と、係着部材30が被さる被覆部分22とが出来ている。非被覆部分21が被覆部分22よりも長い。
図1及び図3に示すように、詳しくは係着部材30は、保持部31と、一対の係止部32と一体に有している。
保持部31は、逆さU字状の部分環状に形成されている。部分環状の保持部31の軸方向は、帯長方向へ向けられている。
該保持部31が、棒状鋼材20を跨ぐように被さって保持している。保持部31と主帯部11とで棒状鋼材20を囲んでいる。保持部31は、棒状鋼材20を帯長方向に摺動可能に保持している。保持部31は、リブ15,16の先端部(図1において上端部)より引っ込んでいる。
係着部材30と棒状鋼材20とは、接合一体化されておらず、互いに別体である。
図1及び図3に示すように、保持部31の幅方向の両側にそれぞれ係止部32が設けられている。係止部32は、当て板部32aと、係止板部32bを有している。当て板32aは、保持部31と連なるとともに主帯部11の裏側面(外周側面)に宛がわれている。当て板部32aの幅方向外側(保持部31とは反対側)の端部から係止板部32bが裏側(図1において上)へ斜めに延びている。係止板部32bの先端部が、T字断面のリブ15,16の先端部の被係止部15c,16cに引っ掛けられている。
図3に示すように、保持部31の半円筒部分の帯長方向の中間部には、切れ込み31cが形成されている。切れ込み31cは、帯長方向と交差するように保持部31の周方向に沿って延びている。かつ係止板部32bの帯長方向の中間部には、切れ込み32cが形成されている。切れ込み32cは、係止板部32bの先端縁から当て板部32aとの折り目の近くまで、帯長方向と交差するように延びている。
図1及び図3に示すように、係止板部32bにおけるリブ15,16を向く面には、滑り止め材33が設けられている。滑り止め材33は、例えばシート状のゴム材によって構成され、接着剤(図示せず)によって係止板部32bに貼り付けられている。滑り止め材33が、帯本体10のリブ15,16や第1嵌合部13の外側面などに押し当てられている。切れ込み32cが滑り止め材33にも及んでいる。
当て板部32aにおける主帯部11を向く面に滑り止め材33を設けてもよい。
図4(a)に示すように、係着部材30は、鋼板(金属板)39を加工することによって構成されている。図4(b)に示すように、鋼板39の両側部には、ゴム製の滑り止め材33を接着剤によって貼り付けておく。図4(c)に示すように、そのうえで鋼板39をプレス成型によって曲げ加工することによって、所定形状の係着部材20を形成する。それと前後して、又は同時に切れ込み31c,32cを形成する。
なお、係着部材30の材質は、金属に限らず、樹脂であってもよい。係着部材30が、樹脂成形品であってもよい。
前記の更生帯材3によれば、補強材として市販の丸鋼、異形鉄筋、棒鋼等の汎用の棒状鋼材を用いることができる。これによって、材料費を削減できる。かつロールフォーミングなどの成形が不要であり、設備費、加工費を削減できる。
また、係着部材30は、前述した通り、プレス加工によって安価に作製できる。
組み立ての際は、棒状鋼材20及び係着部材30を帯本体10の裏側部に配置して、係止部32を帯本体10に引っ掛ければよく、係着部材30を帯本体10に接着やビス止めなどで接合・固定する必要はなく、組み立てが容易である。
詳細な図示は省略するが、更生帯材3は、製造後、ドラムに巻取られて保管、搬送される。既設管状体1(図5)の更生現場においては、巻き癖を付与されて既設管状体1へ導入されて、螺旋管状の更生管2に製管される。ドラムへの巻取り、巻き癖付与、製管などの操作によって更生帯材3の曲率が変化する。曲率変化の際、帯本体10及び棒状鋼材20には互いの周長に違いが生じる。このとき、棒状鋼材20が帯本体10に対して前記周長差に応じて帯長方向へ摺動できる。これによって、棒状鋼材20又は帯本体10にひずみによる内部応力が生じるのを抑制又は防止できる。
一方、係着部材30が帯本体10に対して摺動しようとすると、滑り止め材33と帯本体10との間に摩擦抵抗が働く。これによって、棒状鋼材20の摺動時に、係着部材30までもが帯本体10に対して帯長方向へ摺動されるのを抑制又は防止できる。しかも、更生帯材3への曲率付与時には、係着部材30が切れ込み31c,32cを中心にして変形できる。したがって、係着部材30を帯本体10に安定的に係着させておくことができる。
前記更生帯材3からなる更生管2(図5)においては、棒状鋼材20における少なくとも係着部材30が被さっていない部分21は、ほぼ全周にわたって裏込め材4と接する。これによって、棒状鋼材20における裏込め材4の付着面積を十分に確保できる。したがって、棒状鋼材20への裏込め材4の付着力が高まり、強度向上を期待できる。棒状鋼材20及び裏込め材4は、一般的な鉄筋コンクリート構造と同様の構成になる。このため、特に複合管における強度計算を容易化でき、地震時の発生応力が許容応力を下回るように容易に設計できる。例えば、棒状鋼材20の太さ(径)及び本数を所要強度に応じて設定できる(第3実施形態(図7)など参照)。
図5(b)に示すように、棒状鋼材20及び保持部31がリブ15,16の先端部より引っ込んでいるため、棒状鋼材20及び保持部31が既設管状体1の内周面に直接接しないようにでき、棒状鋼材20及び保持部31の損傷を防止できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
帯本体10の断面形状は適宜改変できる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態の更生帯材3Bにおいては、帯本体10が3つのリブ15,16B,16を有している。これらリブ15,16B,16が、帯本体10の幅方向に互いに離れて配置されている。中間部のリブ16Bと第2嵌合部14側(図6において右側)のリブ16との間に棒状鋼材20及び係着部材30が設けられている。
<第3実施形態>
図7は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態の更生帯材3Cにおいては、2本の棒状鋼材20を含む。2本の棒状鋼材20が帯本体10の幅方向に離れて平行に並べられている。更生帯材3Cの係着部材30Cは、2つの逆さU字状(部分環状)の保持部31を有している。これら保持部31が中間当て板部35を介して連結されている。中間当て板部35は、両側の当て板部32aとほぼ同一平面上に配置され、主帯部11の裏側面(図7において上面)と面している。
各保持部31が、対応する棒状鋼材20に被さっている。
本発明形態によれば、棒状鋼材20の本数を調整することによって、更生管2が所要強度を満たすようにできる。
<第4実施形態>
図8は、本発明の第4実施形態を示したものである。第4実施形態の更生帯材3Dにおいては、棒状鋼材20の表面全体が、樹脂被覆層23によって覆われている。樹脂被覆層23の樹脂材料は、軟質ポリ塩化ビニルである。
帯本体10の樹脂材料は硬質ポリ塩化ビニルである。
更生帯材3Dの係着部材30Dにおいては、保持部31が概略Ω字状に形成されている。すなわち、部分環状の保持部31における帯本体10側を向く開放部分が幅狭になるよう縊れることで、クビレ34が形成されている。
棒状鋼材20が、保持部31に囲まれて保持されるとともに、クビレ34(離間支持部)によって帯本体10から離間されている。
更生帯材3Dの組み立て時には、例えばクビレ34を棒状鋼材20に当てて係着部材30Dを棒状鋼材20に対して押し込むことで、クビレ34を拡幅させるように係着部材30Dを弾性変形させながら、保持部31を棒状鋼材20の外周に嵌め込む。
第4実施形態によれば、棒状鋼材20を樹脂被覆層23によって覆うことで、棒状鋼材20の腐食を防止して耐久性を向上できる。したがって、下水道管やトンネル等からなる既設管状体1の供用下での更生施工や屋外保管に十分に耐えることができる。
樹脂被覆層23を軟質ポリ塩化ビニルにて構成することによって、被覆加工性を確保できる。
さらに、クビレ34(離間支持部)によって棒状鋼材20を帯本体10から離すことで、樹脂被覆層23と帯本体10とが直接接触しないようにできる。そうすることで、樹脂被覆層23を構成する軟質ポリ塩化ビニル中の可塑剤が帯本体10を構成する硬質ポリ塩化ビニルへ移行するのを回避でき、そのような移行によって帯本体10が割れる等の劣化を来すのを防止できる。
<第5実施形態>
図9は、本発明の第5実施形態を示したものである。第5実施形態の更生帯材3Eにおいては、係着部材30Eの保持部31の高さ方向(図9において上下)の中間部に、底上げ板36(離間支持部)が設けられている。保持部31における底上げ板36よりも先端側の部分(図9において上側部分)と底上げ板36とによって、閉環状の保持部分31aが構成されている。保持部分31aに棒状鋼材20が通されている。保持部分31aが棒状鋼材20を囲んでいる。
底上げ板36によって、棒状鋼材20が帯本体10から離間されている。
さらに、第4実施形態と同様に棒状鋼材20の表面全体が、軟質ポリ塩化ビニルからなる樹脂被覆層23によって覆われている。前記底上げ板36による離間によって、可塑剤の移行を回避でき、帯本体10の割れ等を防止できる。
<第6実施形態>
図10は、本発明の第6実施形態を示したものである。第6実施形態においては、係着部材30Fの保持部31が、部分環状をなし、かつ筒軸を帯長方向へ向けた筒状になっている。保持部31の帯長方向の両端部がラッパ状に拡開され、拡開テーパ部37が形成されている。
これによって、棒状鋼材20が帯本体10に対して帯長方向へ摺動される際、保持部31の端部に引っ掛かるのを防止できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、棒状鋼材20の丸断面(概略円形の断面)は、真円の断面に限らず、円形断面の一部が直線状であったり凸になっていたり凹んでいたりしてもよく、楕円状の断面であってもよい。棒状鋼材20の断面は、半丸や四角形または三角形などの多角形であってもよい。
保持部31は、円形の部分環状ないしは閉環状に限らず、四角形その他の多角形の部分環状ないしは閉環状であってもよい。
棒状鋼材20の表面に亜鉛メッキなどの防蝕処理を施してもよい。
棒状鋼材20の樹脂被覆層23の樹脂材料としてエポキシ樹脂を用いてもよい。
棒状鋼材20の本数は、1本又は2本に限らず3本以上でもよい。
本発明は、例えば老朽化した下水道管やトンネルの更生技術に適用できる。
1 既設管状体
2 更生管
3 更生帯材
3B,3C,3D,3E 更生帯材
10 帯本体
11a 表側面
11b 裏側面
20 棒状鋼材(補強材)
23 樹脂被覆層
30 係着部材
30C,30D,30E,30F 係着部材
31 保持部
31c 切れ込み
32 係止部
32a 当て板部
32b 係止板部
32c 切れ込み
33 滑り止め材
34 クビレ(離間支持部)
36 底上げ板(離間支持部)
37 拡開テーパ部

Claims (9)

  1. 既設管状体の内周に沿う螺旋管状の更生管となる更生帯材であって、
    一定断面を有して帯長方向へ延びる合成樹脂からなる帯本体と、
    前記帯本体の一側部に前記帯長方向へ延びるように配置された棒状鋼材と、
    前記帯長方向に間隔を置いて前記側部に配置された複数の係着部材と、
    を備え、前記係着部材が、前記棒状鋼材を保持する保持部と、前記保持部と連なるとともに前記帯本体に係止される係止部とを含み、前記棒状鋼材が、前記帯本体と共に螺旋状に巻回されるように前記帯本体の全長にわたる長さを有していることを特徴とする更生帯材。
  2. 既設管状体の内周に沿う螺旋管状の更生管となる更生帯材であって、
    一定断面を有して帯長方向へ延びる合成樹脂からなる帯本体と、
    前記帯本体の一側部に前記帯長方向へ延びるように配置された棒状鋼材と、
    前記帯長方向に間隔を置いて前記側部に配置された複数の係着部材と、
    を備え、前記係着部材が、前記棒状鋼材を保持する保持部と、前記保持部と連なるとともに前記帯本体に係止される係止部とを含み、
    前記係着部材における前記帯長方向の中間部には、前記帯長方向と交差する切れ込みが形成されていることを特徴とする更生帯材。
  3. 前記保持部が、前記棒状鋼材を跨ぐ若しくは囲む部分環状又は閉環状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の更生帯材。
  4. 前記保持部が、前記棒状鋼材を前記帯本体から離して支持する離間支持部を有していることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の更生帯材。
  5. 前記棒状鋼材が、被覆層によって覆われていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の更生帯材。
  6. 前記被覆層が、軟質ポリ塩化ビニルによって構成され、
    前記帯本体が、硬質ポリ塩化ビニルによって構成されていることを特徴とする請求項5に記載の更生帯材。
  7. 前記保持部が、前記棒状鋼材を前記帯長方向に摺動可能に保持することを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の更生帯材。
  8. 前記係止部には、前記帯本体に対する滑り止め材が設けられていることを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の更生帯材。
  9. 前記保持部が、前記帯長方向に沿う筒軸方向の端部が拡開された筒形状であることを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載の更生帯材。
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