JP2000274191A - 空洞構造体曲がり部の覆工施工法 - Google Patents
空洞構造体曲がり部の覆工施工法Info
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Abstract
筒体を斜め裁断並びに裁断面接合等の簡単な付加的加工
を施した状態で適用できる空洞構造体曲がり部の覆工施
工法を提供することを目的とする。 【解決手段】所定方向に延びる空洞構造体の覆工方法に
おいて、空洞構造体の内径よりも小さい外径にして接合
端部に軸線方向に嵌合接続可能な凹凸部を備えたプラス
チック製円筒体を用い、該円筒体を接合端部の凹凸部の
軸線方向嵌合接続により順次継ぎ足すことにより覆工体
を構築する施工法であって、一対の上記円筒体の接合端
部を斜め裁断し該斜め裁断面同士を突き合わせ状態に接
合することにより軸線方向の両端部に嵌合接続用凹凸部
を備えた曲筒部材を作成し、少なくとも1つの曲筒部材
を上記円筒体同士の接合端部間に凹凸部の軸線方向嵌合
接続により介在させることにより、空洞構造体の中心軸
線の曲がりに対応させることを特徴とする。
Description
空洞構造体曲がり部の覆工施工法に関する。
一次覆工をセグメントの円環状組立により施工する場
合、一次覆工の防水性,防食性,内面平滑性等の覆工機能
を確立するために、通常、セグメント一次覆工の内側に
コンクリート打設による、所謂コンクリート二次覆工が
施工されている。
立解体,コンクリートの打設養生など施工が煩雑で、し
かもコンクリートの養生硬化を待たなければ型枠を撤去
できず、どうしても施工期間が長くなり、施工コスト面
の負担が大きかった。
築されたシールドトンネルを下水道の暗渠として適用す
る場合には、下水から発生する酸性ガスにより冒されや
すく、二次覆工の防食性が問題になることがあった。
ールドトンネルの構築に於いて、セグメントによる一次
覆工を施した後、二次覆工を施すに際し、一次覆工の内
径よりも小さい外径のプラスチック製円筒体を一次覆工
内で軸線方向に順次継ぎ足しながら二次覆工本体を組み
立て、二次覆工本体と一次覆工との内,外径差に基づく
隙間内に裏込めを施す二次覆工の施工法を提案した(例
えば特願平10−314391号参照)。
体から二次覆工本体を組み立てた後に、裏込めを行うと
いう簡単な作業によって二次覆工を構築でき、しかも二
次覆工本体が裏込め材を安定確実に保持するので、裏込
め材の養生硬化を待つ必要がなくなり、施工期間の短縮
ひいては施工コストの引き下げが可能になる。
部が圧倒的に長いが、施工現場によっては全長の一部に
曲がり部を含むことがあり、二次覆工の施工に際して
も、曲がり部対策がどうしても必要になる。曲がり部対
策としては、種々考えられるが、直線部の組立に使用す
る円筒体を利用して曲がり部を構築できれば、別途に曲
がり部組立専用部材を準備する必要が無くなり、資材コ
ストひいては施工コストの引き下げが期待できる。また
資材の種類が少なくなるので、在庫管理も容易となる。
ける二次覆工の他、下水道等の新設又は既設の管のライ
ニング施工等、種々の空洞構造体の覆工施工についても
同様に当てはまる。
立に使用する円筒体を斜め裁断並びに裁断面接合等の簡
単な付加的加工を施した状態で適用できる空洞構造体曲
がり部の覆工施工法を提供することを目的としてなされ
たものである。
成するため、所定方向に延びる空洞構造体の覆工方法に
おいて、空洞構造体の内径よりも小さい外径にして接合
端部に軸線方向に嵌合接続可能な凹凸部を備えたプラス
チック製円筒体を用い、該円筒体を接合端部の凹凸部の
軸線方向嵌合接続により順次継ぎ足すことにより覆工体
を構築する施工法であって、一対の上記円筒体の接合端
部を斜め裁断し該斜め裁断面同士を突き合わせ状態に接
合することにより軸線方向の両端部に嵌合接続用凹凸部
を備えた曲筒部材を作成し、少なくとも1つの曲筒部材
を上記円筒体同士の接合端部間に凹凸部の軸線方向嵌合
接続により介在させることにより、空洞構造体の中心軸
線の曲がりに対応させることを特徴とする空洞構造体曲
がり部の覆工施工法を提供するものである。
ルドトンネルの二次覆工に適用した場合を例にとって添
付図面に基づき説明する。本発明施工法の直線部の一施
工状況が図1〜10に概略的に示されている。二次覆工
の構築には、二次覆工本体1Aを組み立てるために、プ
ラスチック製円筒体1(図1参照)が使用される。一次
覆工aは施工規模にもよるが、通常は、少なくとも2m
程度の内径を有し、したがって、円筒体1としてもかな
り大口径のものを使用することが必要になり、円筒形状
での施工現場への搬入は嵩張り不便である。
うに、シールドトンネル坑外、例えばシールドトンネル
の一端側に接続する立坑b内で行なうことが便利であ
る。立坑b内には、帯板状のプラスチック成形材1aを
巻き取ったコイルAが搬入され、該コイルAから上記円
筒体1の円周長に相当する長さの成形材1aを切り取
り、該成形材1aを360°巻回した後、円周上の継ぎ
目1a1(図2参照)を融着、その他ジョイント金具適
用等の公知の適宜の手段を適用してジョイントすること
により円筒体1を組み立てることができる。このように
して組み立てられた円筒体1は保形性を有し、以後、円
筒形状を保持する。
出し成型時に、両側縁部に沿って嵌合接続用の凹部2と
凸部3とが形成される。而して、このような成形材1a
の360°の巻回により円筒体1aを組み立てることに
より、図5に示すように、円筒体1の接合端部に軸方向
に嵌合接続可能な凹凸部2,3を形成することができ
る。
込め材の充填空間を形成するために、一次覆工aの内径
より少し小さいことが必要であり、通常は、一次覆工a
の内径の85〜95%程度に相当する外径に設定され
る。
4に示すように、二次覆工本体1Aの組立のために一次
覆工a内に搬入される。一次覆工内aへの搬入には、図
4,5に示すように、転動移動手段が適用される。
状況を示し、円筒体1は一次覆工a内に横向き状態、即
ち一次覆工aと開口向きを一致する正常状態より略々9
0°向きを変えた状態の下におかれる。この場合、円筒
体1の軸長Wがあまり大きすぎると、円筒体1を一次覆
工a内に横向きに設置することが出来なくなるので、円
筒体1は短筒状であることが必要であり、軸長Wは、例
えば一次覆工aの内径の20〜50%程度の範囲に設定
される。因みに、円筒体1の軸長Wが一次覆工aの内径
の20%に達しない場合には、円筒体1の軸長Wがあま
りに小さくなりすぎ、一方50%を超えると一次覆工a
との内外径差が大きくなりすぎ、いずれも好ましくな
い。円筒体1の軸長Wは、図5に示すように、一次覆工
a内への設置状態において、該円筒体1の上端を通る一
次覆工aの弦の長さLより小さいことが必要である円筒
体1は一次覆工a内に横向き状態に設置されるので、転
動移動手段の適用が可能になり、容易且つ迅速に一次覆
工a内の所定位置まで転動搬入することができる。
入した後、開口の向きを略々90°変え正常向きに戻
し、先行の円筒体1′の後端側に、接合端部に形成の凹
凸部2,3(図5参照)の軸線方向嵌合下に接続させる
ことにより、二次覆工本体1Aの組立が1ピッチ進行す
る。凹凸部2,3の軸線方向嵌合接続状態が図3に仮想
線で示され、凹凸部2,3の軸線方向嵌合接続は、一次
覆工内aで円筒体1′に対し円筒体1を中心軸線を略々
一致させた状態で、従って単に軸線方向に押し込むだけ
で接合するために必要である。図3に示すように、凹凸
部2,3の接合に際しては、接合部の水密性向上を目的
として、凹部3内にシール材14を装入しておくことが
できる。シール材14としては、例えばゴム等の弾性材
からなるひも状のものを適用できる。
立、該円筒体1の一次覆工a内への転動搬入及び円筒体
1と先行円筒体1′との接続を順次繰り返すことによ
り、二次覆工本体1Aの一スパンの組み立てを終える。
た後は、図6,7に示すように、二次覆工本体1Aと一
次覆工aとの間の隙間4の手前側を詰め物5、例えば粘
土状の急結セメント,エポキシ樹脂系パテ材等を用いて
閉塞し、更に詰め物5の上端領域には、裏込め材充填用
ホースの挿通口6をパイプ材等の埋め込みにより予め確
保しておく。詰め物5は、裏込め材の注入充填時に於け
る裏込め材の流出と比重差による二次覆工本体1Aの浮
き上がりを防止する働きをしている。浮き上がり防止に
は他の適宜の手段を適用できる。
に、裏込め材充填用のホース7を挿通口6から二次覆工
本体1Aと一次覆工a間の隙間4内に挿入し、該ホース
7を通じ上記隙間4内に裏込め材8、例えばセメントミ
ルクを充填し、充填後、挿通口6を栓体等の適宜の閉塞
手段(図示せず)を適用して閉じることにより、図9,
10に示すように、一スパンの2次覆工を終える。尚、
裏込め注入は、必ずしも全断面注入である必要はなく、
場合によっては、下部のみの部分断面注入であってもよ
い。
体1′(図9参照)を基準に、先と同様の手順で一スパ
ンの二次覆工本体1Aを組み立て、更に裏込めを施すこ
とにより二次覆工を更に一スパン延長することが出来
る。
長して行くことにより、一次覆工の全長に亘り二次覆工
を施すことが出来る。
周部を構成している二次覆工本体1Aがプラスチック製
円筒体1から構成されているので、耐酸性ひいては防食
性に優れ、例えば下水道の構築に適用した場合であって
も、酸性ガスに冒されるということがなくなる。
坑b内に於いて、成形材1aを360°を少し超えるよ
うに、例えば10〜30°程度の角度幅でラップ部1b
1が生ずるように巻回して小さい外径の予備筒1bを作
製し、該予備筒1bを結束等により形状拘束した状態で
一次覆工a内に転動移動により搬入し、しかる後、先行
の円筒体1′と接続する直前で行うようにしても良い。
bは形状拘束から解放して360°の巻回状態まで戻し
た後に、円周上の継ぎ目を融着手段等を適用してジョイ
ントすることにより円筒体1が得られる。このようにす
れば、外径縮小により一次覆工a内への転動移動搬入が
容易になり、またラップ部1b1を戻すことにより外径
が拡大されるので、円筒体1の外径としては、図1に示
す場合と実質的に変わらないか、或いは場合によれば、
図1に示す場合よりも拡大された外径の円筒体1が得ら
れる。
切断された成形材1aを帯板状のままで台車13に積載
して一次覆工a内に搬入し、先行の円筒体1′との接合
位置で円筒体1の組立を行うようにしてもよい。
は、接合端部に嵌合接続用の凹凸部2,3を備えた円筒
体1を組み立てることができる限り特に制限されない。
成形材1aは熱可塑性プラスチック、例えばポリ塩化ビ
ニル,ポリエチレン,ポリプロピレン等から円筒体1の
軸長W(図5参照)に相当する幅で帯状長尺に成形さ
れ、円筒状巻き取りが可能な程度の可撓性と円筒状組立
状態での形状保持が可能な程度の剛性を有し、コイル状
に巻き取られた状態で施工現場に搬入される。
は長手方向に延出し幅方向に間隔を存して平行する多数
本の、例えばT型のリブ片9(図5参照)を備え、また
両側縁部には、図3に示すように、嵌合接続用の凹凸部
2,3を備えている。
に、シールドトンネルひいては一次覆工aは途中に曲が
り部a1を有していることがあり、このような場合に
は、二次覆工本体1Aの組立に際し、曲がり部a1に対
する対策が必要になる。
誇張して示されている。この曲がり部対策には一対の円
筒体1,1が適用される。一対の円筒体1,1は、図1
6に示すように、接合端部に於いて接合された状態で、
破線10に沿い斜め裁断加工が施される。このようにし
て得られた斜め裁断円筒体11、11は、裁断面11,1
1がフラットとなり、図17に示すように、裁断面1
1,11同士を突き合わせ状態で融着手段、その他適宜
のジョイント手段を適用して接合一体化することにより
中心軸線sが屈折する曲筒部材12が得られる。図18
は図16に示す斜め裁断円筒体11,11の展開図であ
り、成形材1aを展開図通り裁断し、360°巻回と巻
回継ぎ目のジョイントを行うことにより、斜め裁断面1
1を有する円筒体11の組立が可能になる。
1は、円筒体1,1の裁断角θ2によって決まり、裁断角
θ2を適宜選択することのより、一次覆工の曲がり部a1
の曲線に近似する屈折角の曲筒部材12が得られる。
工現場の状況にもよるが、通常は相当大きく曲がりはご
く緩やかであるので、曲筒部材12の中心軸線sの屈折
角θ 1は180°にかなり近く、たとえば160〜17
5°程度のものであり、従って裁断角θ2は、例えば2
〜10°程度の範囲内から適宜選択すればよい。因みに
図16,17では、説明の便宜上、θ1,θ2はともに誇
張して示されている。
加工により曲筒部材12を作成し、該曲筒部材12を円
筒体1,1同士の接合端部間に一個乃至複数個を介在さ
せることにより、一次覆工aの曲がり部a1に沿って二
次覆工本体1Aを組立てることが可能になる。この際、
曲筒部材12は接合端部に凹凸部2,3を備えているの
で、曲筒部材12,12同士の接合はもとより、曲筒部
材12と円筒体1との接合も凹凸部2,3を利用して簡
単容易に行うことができる。図15には、直線部の最後
尾の円筒体1′に1つの曲筒部材12を接続した状態が
示されている。
り部a1内で行われる。たとえば一対の斜め裁断円筒体
11,11を立坑b内から一次覆工aの曲がり部a1まで
転動手段を適用して搬入後、裁断面11,11同士を突
き合わせ、この突き合わせ部を融着手段を適用してジョ
イントすればよい。斜め裁断円筒体11は、円筒体1の
搬入の場合と同様に、円筒形状完全組立状態での搬入は
もとより、図11,12に示すような360°を超える
巻回状態の予備筒での転動搬入後、円筒形状に組み立て
たり、更には13,14に示すように帯板状での搬入
後、円筒形状に組み立てる等の手段を採用できる。ま
た、図18図に仮想線で示すように、裁断面11、11
に工場生産時等に予め嵌合接続用の凹凸部材2′、3′
を溶接手段を適用して取り付けておけば、斜め裁断円筒
体11,11同士の接続を、溶着手段の適用無しに行う
ことができ、便利である。
工に施される二次覆工を例にとって説明したが、本発明
に係る覆工施工法は、この他、下水道等の新設又は既設
の管のライニング施工の際にも同様にして使用すること
ができる。
線部の組立に使用される円筒体を裁断接合加工を施して
曲筒部材を作成することにより空洞構造体の曲がり部対
策とすることができ、資材としては円筒体ひいては円筒
体組立のための帯板状成形材を単に準備するだけでよ
く、資材の成形コストひいては施工コストの引き下げが
可能になる。
体の組立状況を示す説明図である。
す概略説明図である。
示す説明図である。
す説明図である。
いでいる状況を概略的に示す説明図である。
説明図である。
説明図である。
示す説明図である。
上側から見た縦断面図である。
断している状況を示す平面図である。
を示す平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】所定方向に延びる空洞構造体の覆工方法に
おいて、空洞構造体の内径よりも小さい外径にして接合
端部に軸線方向に嵌合接続可能な凹凸部を備えたプラス
チック製円筒体を用い、該円筒体を接合端部の凹凸部の
軸線方向嵌合接続により順次継ぎ足すことにより覆工体
を構築する施工法であって、一対の上記円筒体の接合端
部を斜め裁断し該斜め裁断面同士を突き合わせ状態に接
合することにより軸線方向の両端部に嵌合接続用凹凸部
を備えた曲筒部材を作成し、少なくとも1つの曲筒部材
を上記円筒体同士の接合端部間に凹凸部の軸線方向嵌合
接続により介在させることにより、空洞構造体の中心軸
線の曲がりに対応させることを特徴とする空洞構造体曲
がり部の覆工施工法。 - 【請求項2】円筒体の組立に、両側縁部に嵌合接続用凹
凸部を有するプラスチック製帯板状成形材を使用するこ
とを特徴とする請求項1記載の覆工施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001814A JP4540162B2 (ja) | 1999-01-21 | 2000-01-07 | 空洞構造体曲がり部の覆工施工法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1335099 | 1999-01-21 | ||
JP11-13350 | 1999-05-24 | ||
JP2000001814A JP4540162B2 (ja) | 1999-01-21 | 2000-01-07 | 空洞構造体曲がり部の覆工施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000274191A true JP2000274191A (ja) | 2000-10-03 |
JP4540162B2 JP4540162B2 (ja) | 2010-09-08 |
Family
ID=26349128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000001814A Expired - Lifetime JP4540162B2 (ja) | 1999-01-21 | 2000-01-07 | 空洞構造体曲がり部の覆工施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4540162B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2000-01-07 JP JP2000001814A patent/JP4540162B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4540162B2 (ja) | 2010-09-08 |
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