JP2003320545A - 射出成形機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形機の基本形態の改善を図ることにより、生
産性，経済性，省資源性及び省スペース性等を向上させ
る。 【解決手段】成形品を単独で成形する金型Ｃｘ，Ｃｙを
含む複数の射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを備えるととも
に、少なくとも複数の射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを設
置する単一の成形機ベッド２及び各射出成形ユニットＭ
ｘ，Ｍｙをそれぞれ独立して制御可能な単一の制御系３
を備える。この制御系３には、ディスプレイ１６及び操
作パネル１７を有する単一の操作ユニット１５を設ける
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数の射出成形ユ
ニットを備える射出成形機に関する。

【０００２】

【従来技術及び課題】従来、溶融した樹脂を金型キャビ
ティに射出充填して成形を行う射出成形機は広く知られ
ている。ところで、このような一般的な射出成形機は、
単一の金型と単一の射出成形機本体により構成されるた
め、同一の成形品を大量生産したり異なる成形品を並行
生産する場合には、並行して生産する数量に対応した台
数の射出成形機を用意する必要がある。したがって、使
用する射出成形機の台数に応じたコストが必要になると
ともに設置スペースも必要となり、経済性，省資源性及
び省スペース性等の面で不利になる。

【０００３】一方、複数の金型及び射出成形機本体を用
いた複数の射出成形ユニットを備える射出成形機も知ら
れている。例えば、本出願人が既に提案した特開平１０
−１１３９６３号公報開示の射出成形機は、一次成形を
行う一次金型及び二次成形を行う二次金型と、各金型に
対応する一対の型締用アクチュエータと、各金型に対応
する一対の射出装置を備えており、成形時には、各金型
を同時に型締するとともに、最初に、一次金型により一
次成形を行った後、各可動型を反転（交換）し、二次金
型により二次成形を行う。これにより、二層（二色）成
形品を成形することができる。

【０００４】しかし、この種の射出成形機は、基本的
に、特殊形態の成形品を成形するものであり、同一又は
異なる成形品を並行して生産するものではない。このよ
うに、複数の射出成形ユニットを備える従来の射出成形
機は、成形品の特殊性から複数の射出成形ユニットを備
えるに過ぎず、一台の射出成形機から得られる成形品の
数量は、単一の金型と単一の射出成形機本体により構成
される一般的な射出成形機と変わらないものであり、上
述した経済性，省資源性及び省スペース性等を何ら向上
させるものではない。

【０００５】本発明は、このような従来技術に存在する
課題を解決したものであり、特に、成形機の基本形態の
改善を図ることにより、生産性，経済性，省資源性及び
省スペース性等を向上させることができる射出成形機の
提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明に
係る射出成形機Ｍは、成形品を単独で成形する金型Ｃ
ｘ，Ｃｙを含む複数の射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを備
えるとともに、少なくとも複数の射出成形ユニットＭ
ｘ，Ｍｙを設置する単一の成形機ベッド２及び各射出成
形ユニットＭｘ，Ｍｙをそれぞれ独立して制御可能な単
一の制御系３を備えることを特徴とする。

【０００７】この場合、好適な実施の形態により、射出
成形ユニットＭｘ，Ｍｙは、油圧式駆動機構部１１ｘ，
１１ｙを備えるとともに、各油圧式駆動機構部１１ｘ，
１１ｙに圧油を供給するオイルタンク１３及び油圧ポン
プ１４を有する単一の油圧源１２を備えて構成できる。
一方、制御系３には、ディスプレイ１６及び操作パネル
１７を有する単一の操作ユニット１５を設けることがで
きる。この際、操作ユニット１５は、各射出成形ユニッ
トＭｘ，Ｍｙに対する選択を行う表示選択スイッチ１８
を備え、この表示選択スイッチ１８により選択した射出
成形ユニットＭｘ又はＭｙに係る内容をディスプレイ１
６に表示し、かつ選択した射出成形ユニットＭｘ又はＭ
ｙに対して操作パネル１７を有効にする機能を持たせる
ことができる。さらに、この操作ユニット１５には、各
射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙの動作モードを個別に切換
えるモード切換スイッチ１９ｘ，１９ｙを設けるととも
に、全ての射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙの動作を同時に
停止させる非常停止スイッチ２０を設けることができ
る。

【０００８】

【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。

【０００９】まず、本実施例に係る射出成形機Ｍの構成
について、図１〜図４を参照して説明する。

【００１０】図１及び図２は、射出成形機Ｍの外観構成
を示す。実施例は二基の射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを
備える射出成形機Ｍを示す。２は単一の成形機ベッドで
あり、この成形機ベッド２の上面に、二基の射出成形ユ
ニットＭｘ，Ｍｙを左右に並べて設置する。したがっ
て、成形機ベッド２は、左右方向の幅を二基の射出成形
ユニットＭｘ，Ｍｙを配することができる寸法に選定す
る以外は、単一の射出成形ユニットを有する一般的な射
出成形機における成形機ベッドと変わらない。

【００１１】一方の射出成形ユニットＭｘは、型締装置
Ｍｃｘと射出装置Ｍｉｘを備える。型締装置Ｍｃｘは、
成形機ベッド２の上面に離間して固定した固定盤２１ｘ
及び圧受盤２２ｘと、この固定盤２１ｘと圧受盤２２ｘ
間に架設した四本のタイバー２３ｘ…と、このタイバー
２３ｘ…にスライド自在に装填した可動盤２４ｘと、こ
の可動盤２４ｘを進退移動させる型締シリンダ（油圧シ
リンダ）２５ｘを備える。そして、固定盤２１ｘには固
定型Ｃｃｘを取付けるとともに、可動盤２４ｘには可動
型Ｃｍｘを取付ける。この固定型Ｃｃｘと可動型Ｃｍｘ
は金型Ｃｘを構成する。これにより、可動盤２４ｘは、
型締シリンダ２５ｘにより進退移動し、金型Ｃｘに対す
る型閉，型締及び型開を行うことができる。

【００１２】また、射出装置Ｍｉｘは、ハウジング３１
ｘを備え、このハウジング３１ｘの前端に、加熱筒３２
ｘを取付ける。加熱筒３２ｘは、先端に射出ノズル３３
ｘを有するとともに、内部にスクリュ（不図示）を内蔵
する。一方、ハウジング３１ｘの上端にはホッパー３４
ｘを備えるとともに、ハウジング３１ｘの後端には、ス
クリュを回転させるオイルモータ及びスクリュを前進後
退させる射出シリンダ（油圧シリンダ）を有する油圧式
駆動機構部１１ｘを備える。

【００１３】このような射出成形ユニットＭｘは、成形
品を単独で成形することができる金型Ｃｘを備え、射出
成形ユニットＭｘ自体は、独立した一台の射出成形機と
して機能する。他方、射出成形ユニットＭｙも射出成形
ユニットＭｘも同様に構成し、型締装置Ｍｃｙと射出装
置Ｍｉｙを備える。なお、型締装置Ｍｃｙにおいて、２
１ｙは固定盤、２２ｙは圧受盤、２３ｙ…はタイバー、
２４ｙは可動盤、２５ｙは型締シリンダ、Ｃｃｙは固定
型、Ｃｍｙは可動型、Ｃｙは金型をそれぞれ示すととも
に、射出装置Ｍｉｙにおいて、３２ｙは加熱筒、３３ｙ
は射出ノズル、３４ｙはホッパー、１１ｙは油圧式駆動
機構部をそれぞれ示す。

【００１４】ところで、射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙの
大きさは任意であるが、例えば、オペレータが成形機ベ
ッド２の近傍に立った場合などにおいて、双方の射出成
形ユニットＭｘ，Ｍｙに手が届く程度の小型の射出成形
ユニットＭｘ，Ｍｙを用いて特に好適である。

【００１５】他方、成形機ベッド２の内部には、各油圧
式駆動機構部１１ｘ，１１ｙに圧油を供給するオイルタ
ンク１３及び油圧ポンプ１４を有する単一の油圧源１２
を配設するとともに、制御バルブ等の各種油圧回路部品
を配設する。この場合、油圧ポンプ１４には、ポンプ本
体１４ｐとポンプモータ１４ｍが含まれる。

【００１６】さらに、射出成形機Ｍには、各射出成形ユ
ニットＭｘ，Ｍｙをそれぞれ独立して制御可能な単一の
制御系３を備える。１５は、ディスプレイ１６及び操作
パネル１７を有する単一の操作ユニットであり、この操
作ユニット１５は、図１に示すように、成形機ベッド２
の上面であって手前側の隅部に配する。この場合、図２
に示すように、成形機ベッド２の上面に、操作ボックス
４１を設置し、この操作ボックス４１の上面に操作ユニ
ット１５を設置することができる。なお、４２…は操作
ボックス４１の操作面に配した各種操作ボタンを示す。

【００１７】操作ユニット１５を図３に拡大して示す。
操作ユニット１５における各部のレイアウトは、略中央
にディスプレイ１６を配し、このディスプレイ１６の周
囲を操作パネル１７として用いる。そして、ディスプレ
イ１６の下方に、各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙに対す
る選択を行う表示選択スイッチ１８を配するとともに、
表示選択スイッチ１８の横方向両側に、正逆方向の操作
ボタン４５ａ，４５ｂをそれぞれ配する。操作ユニット
１５は、この表示選択スイッチ１８により射出成形ユニ
ットＭｘ，Ｍｙが選択されれば、選択された射出成形ユ
ニットＭｘ又はＭｙに係る内容をディスプレイ１６に表
示するとともに、選択した射出成形ユニットＭｘ又はＭ
ｙに対して操作パネル１７を有効にする機能を備える。

【００１８】また、ディスプレイ１６の横方向両側に
は、各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙの動作モードを個別
に切換えるモード切換スイッチ１９ｘ，１９ｙをそれぞ
れ配する。即ち、ディスプレイ１６の一方側に、各切換
位置１９ｘａ，１９ｘｂ，１９ｘｃに切換えることによ
り、射出成形ユニットＭｘを手動モード，半自動モー
ド，全自動モードに独立して切換えることができるモー
ド切換スイッチ１９ｘを配するとともに、ディスプレイ
１６の他方側に、各切換位置１９ｙａ，１９ｙｂ，１９
ｙｃに切換えることにより、射出成形ユニットＭｙを手
動モード，半自動モード，全自動モードに独立して切換
えることができるモード切換スイッチ１９ｙを配する。
このようなモード切換スイッチ１９ｘ，１９ｙを、ディ
スプレイ１６の両側に配すれば、操作性，視認性及び作
業性において有用となる。

【００１９】さらに、モード切換スイッチ１９ｙの下方
には、全ての射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを同時にオン
−オフする電源スイッチ４３を配するとともに、モード
切換スイッチ１９ｙの上方には、全ての射出成形ユニッ
トＭｘ，Ｍｙの動作を同時に停止させる非常停止スイッ
チ２０を配する。また、４６…はタッチスイッチ（タッ
チパネル）を用いたセレクトボタン、４７…はタッチス
イッチを用いた画面切替ボタンであり、セレクトボタン
４６…はディスプレイ１６により表示されるとともに、
画面切替ボタン４７…はディスプレイ１６の横近傍に設
けられる。

【００２０】一方、５１は制御ボックスであり、制御系
３の主要部（コントローラ本体）を内蔵する。図４に
は、ブロック回路により制御系３の全体構成を示す。制
御系３の主要部には、ＣＰＵ５２，ＲＯＭ５３，ＲＡＭ
５４等を備え、それぞれバスライン５５で接続すること
によりコンピュータ処理部を構成する。この場合、ＲＯ
Ｍ５３には、一方の射出成形ユニットＭｘに対応する第
一メモリエリア５３ｘと他方の射出成形ユニットＭｙに
対応する第二メモリエリア５３ｙを有するとともに、Ｒ
ＡＭ５４には、一方の射出成形ユニットＭｘに対応する
第一メモリエリア５４ｘと他方の射出成形ユニットＭｙ
に対応する第二メモリエリア５４ｙを有する。

【００２１】このようなコンピュータ処理部は、各種シ
ーケンス制御を司るＰＬＣ（プログラマブル・ロジック
・コントローラ）機能と、各種設定や各種表示等を行う
ためのＨＭＩ（ヒューマン・マシーン・インタフェイ
ス）機能を備えている。したがって、ＲＯＭ５３の第一
メモリエリア５３ｘには、一方の射出成形ユニットＭｘ
に対応するＰＬＣプログラム及びＨＭＩプログラムを格
納するとともに、ＲＯＭ５３の第二メモリエリア５３ｙ
には、他方の射出成形ユニットＭｙに対応するＰＬＣプ
ログラム及びＨＭＩプログラムを格納し、さらに、ＲＯ
Ｍ５３には、各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙのタスク管
理を実行するマルチタスク・リアルタイム・オペレーシ
ョン・プログラム（ＭＲＯプログラム）を格納する。

【００２２】この場合、各ＰＬＣプログラムは、対応す
る射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙにおける各種成形工程の
シーケンス動作や射出成形ユニットの監視等を実行し、
また、各ＨＭＩプログラムは、対応する射出成形ユニッ
トＭｘ，Ｍｙの動作パラメータの設定及び表示、射出成
形ユニットの動作監視データの表示等を実行する。さら
に、ＭＲＯプログラムは、各タスク（プログラム）を予
め決められた優先順位で実行するプログラムである。し
たがって、多数のタスク管理が行われるため、単一のＣ
ＰＵ５２であっても各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙによ
る同時成形処理（並行成形処理）を実現できる。

【００２３】他方、図４において、１５は前述した操作
ユニットであり、表示処理部を含むディスプレイ１６
は、バスライン５５に接続するとともに、タッチパネル
５６（セレクトボタン４６…，画面切替ボタン４７
…）、モード切換スイッチ１９ｘ，１９ｙ、表示選択ス
イッチ１８及びオン−オフスイッチ（電源スイッチ４
３，非常停止ボタン４４）は、入力インタフェース５７
を介してバスライン５５に接続する。一方、図４におい
て、１１ｘは一方の射出成形ユニットＭｘにおける油圧
式駆動機構部を示す。この油圧式駆動機構部１１ｘの第
一アクチュエータ群Ａｘには、型締シリンダ２５ｘと射
出装置Ｍｉｘの射出シリンダ及びオイルモータが含まれ
る。また、第一バルブ群Ｖｘには、第一アクチュエータ
群Ａｘに接続する各種制御バルブが含まれ、この第一バ
ルブ群Ｖｘは、出力インタフェース５８を介してバスラ
イン５５に接続する。さらに、第一アクチュエータ群Ａ
ｘの動作状態を検出する第一スイッチ群ＳＷｘ及び第一
センサ群ＳＥｘは、入力インタフェース５９を介してバ
スライン５５に接続する。１１ｙは他方の射出成形ユニ
ットＭｙにおける油圧式駆動機構部を示す。この油圧式
駆動機構部１１ｙの第二アクチュエータ群Ａｙには、型
締シリンダ２５ｙと射出装置Ｍｉｙの射出シリンダ及び
オイルモータが含まれる。また、第二バルブ群Ｖｙに
は、第二アクチュエータ群Ａｙに接続する各種制御バル
ブが含まれ、この第二バルブ群Ｖｙは、出力インタフェ
ース５８を介してバスライン５５に接続する。さらに、
第二アクチュエータ群Ａｙの動作状態を検出する第二ス
イッチ群ＳＷｙ及び第二センサ群ＳＥｙは、入力インタ
フェース５９を介してバスライン５５に接続する。な
お、油圧源１２に備えるポンプモータ１４ｍは、出力イ
ンタフェース５８を介してバスライン５５に接続する。

【００２４】次に、本実施例に係る射出成形機Ｍの動作
及び機能について、操作ユニット１５を中心にして説明
する。

【００２５】まず、電源スイッチ４３のオン−オフ及び
非常停止スイッチ２０のオン−オフ（操作）は、双方の
射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙに対して有効となる。した
がって、電源スイッチ４３をオンすることにより、双方
の射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを同時に稼働状態にする
ことができるとともに、非常停止スイッチ２０を押すこ
とにより、双方の射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙの動作を
同時に停止させることができる。非常停止スイッチ２０
を押した場合、これを解除するまで、モード切換スイッ
チ１９ｘ，１９ｙの操作はできないが、表示選択スイッ
チ１８の操作を含め、ディスプレイ１６の表示は影響を
受けない。したがって、ディスプレイ１６には、安全性
の観点から非常停止スイッチ２０が押された旨、或いは
これに伴う射出成形機Ｍの状態を表示させることが望ま
しい。

【００２６】一方、各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙに対
応して設けたモード切換スイッチ１９ｘ，１９ｙによ
り、各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙを独立して動作させ
ることができる。例えば、一方のモード切換スイッチ１
９ｘを切換位置１９ｘａに切換えることにより、射出成
形ユニットＭｘを手動モードで動作させることができる
とともに、切換位置１９ｘｂに切換えることにより、射
出成形ユニットＭｘを半自動モードで動作させることが
でき、さらに、切換位置１９ｘｃに切換えることによ
り、射出成形ユニットＭｘを全自動モードで動作させる
ことができる。この場合、手動モードでは、表示選択ス
イッチ１８を射出成形ユニットＭｘ側に切換え、さら
に、セレクトボタン４６…により、「型」，「射出」，
「計量」を選択できる。今、セレクトボタン４６の
「型」を選択したものとすれば、操作ボタン４５ａを押
すことにより、操作ボタン４５ａに表示された矢印方
向、即ち、型開方向へ可動盤２４ｘを移動させることが
できるとともに、操作ボタン４５ｂを押すことにより、
操作ボタン４５ｂに表示された矢印方向、即ち、逆方向
（型閉方向）へ可動盤２４ｘを移動させることができ
る。そして、操作ボタン４５ａ，４５ｂから指を離せ
ば、停止させることができる。なお、半自動モード及び
全自動モードの場合には、表示選択スイッチ１８の選択
に係わりなく半自動モード及び全自動モードが実行され
る。

【００２７】他方、成形条件の設定や変更を行う際に
は、表示選択スイッチ１８により切換えた側の射出成形
ユニットＭｘ又はＭｙが有効となる。例えば、今、表示
選択スイッチ１８を射出成形ユニットＭｘ側に切換え、
画面切替ボタン４７…の「射出」を選択すれば、ディス
プレイ１６には、射出成形ユニットＭｘにおける射出工
程に対する成形条件の設定画面が表示されるため、この
設定画面を利用して目的の成形条件を設定（変更）する
ことができる。この場合、上述したモード切換スイッチ
１９ｘ，１９ｙの切換位置１９ｘａ…，１９ｙａ…に関
係なく、表示選択スイッチ１８による画面変更が可能で
ある。このように、操作ユニット１５は、表示選択スイ
ッチ１８により射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙに対する選
択が行われれば、選択された射出成形ユニットＭｘ又は
Ｍｙに係る内容をディスプレイ１６に表示するととも
に、選択した射出成形ユニットＭｘ又はＭｙに対して操
作パネル１７を有効にする機能を備えている。なお、表
示選択スイッチ１８の切換時に、射出成形ユニットＭｘ
又はＭｙのどちら側に切換えたかの情報を、ディスプレ
イ１６上に表示することにより、オペレータによる誤操
作を防止できる。

【００２８】このような操作ユニット１５を設ければ、
複数の射出成形ユニットを並行して稼働させる場合であ
っても、使い勝手及び利便性をより高めることができ
る。その他、各射出成形ユニットＭｘ，Ｍｙによる成形
動作は、一般的な射出成形機と同じであるため、その詳
細な説明は省略する。

【００２９】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、
細部の構成，形状，数量，レイアウト等において、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更，追加，削除す
ることができる。例えば、実施例は、二基の射出成形ユ
ニットＭｘ，Ｍｙを用いた場合を例示したが、三基以上
であってもよい。また、油圧式駆動機構部１１ｘ，１１
ｙを例示したが、電動式駆動機構部であってもよい。さ
らに、スイッチ等の使用する部品の種類は任意である。

【００３０】

【発明の効果】このように、本発明に係る射出成形機
は、成形品を単独で成形する金型を含む複数の射出成形
ユニットを備えるとともに、少なくとも複数の射出成形
ユニットを設置する単一の成形機ベッド及び各射出成形
ユニットをそれぞれ独立して制御可能な単一の制御系を
備えるため、次のような顕著な効果を奏する。

【００３１】（１） 成形機の基本形態の改善により、
生産性，経済性，省資源性及び省スペース性等を向上さ
せることができる。

【００３２】（２） 好適な実施の形態により、射出成
形ユニットに、油圧式駆動機構部を設けるとともに、各
油圧式駆動機構部に圧油を供給するオイルタンク及び油
圧ポンプを有する単一の油圧源を設ければ、更なる経済
性，省資源性及び省スペース性の向上に寄与できる。

【００３３】（３） 好適な実施の形態により、操作ユ
ニットに、各射出成形ユニットに対する選択を行う表示
選択スイッチを設け、この表示選択スイッチにより選択
した射出成形ユニットに係る内容をディスプレイに表示
し、かつ選択した射出成形ユニットに対して操作パネル
を有効にする機能を持たせるとともに、各射出成形ユニ
ットの動作モードを個別に切換えるモード切換スイッチ
を設ければ、複数の射出成形ユニットを並行して稼働さ
せる場合であっても、使い勝手及び利便性をより高める
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好適な実施例に係る射出成形機の平面
図、

【図２】同射出成形機の側面図、

【図３】同射出成形機の操作ユニットにおけるレイアウ
ト図、

【図４】同射出成形機における制御系のブロック回路
図、

【符号の説明】

Ｍ 射出成形機 Ｍｘ 射出成形ユニット Ｍｙ 射出成形ユニット Ｃｘ 金型 Ｃｙ 金型 ２ 成形機ベッド ３ 制御系 １１ｘ 油圧式駆動機構部 １１ｙ 油圧式駆動機構部 １２ 油圧源 １３ オイルタンク １４ 油圧ポンプ １５ 操作ユニット １６ ディスプレイ １７ 操作パネル １８ 表示選択スイッチ １９ｘ モード切換スイッチ １９ｙ モード切換スイッチ ２０ 非常停止スイッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 敦 長野県埴科郡坂城町大字南条2110番地 日 精樹脂工業株式会社内 Ｆターム(参考） 4F206 AM04 JA07 JL02 JM04 JN08 JN12 JP17 JP21 JQ06 JQ88 JT03 JT11 JT21 JT32

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の射出成形ユニットを備える射出成
   形機において、成形品を単独で成形する金型を含む複数
   の射出成形ユニットを備えるとともに、少なくとも複数
   の射出成形ユニットを設置する単一の成形機ベッド及び
   各射出成形ユニットをそれぞれ独立して制御可能な単一
   の制御系を備えることを特徴とする射出成形機。
2. 【請求項２】 前記射出成形ユニットは、油圧式駆動機
   構部を備えるとともに、各油圧式駆動機構部に圧油を供
   給するオイルタンク及び油圧ポンプを有する単一の油圧
   源を備えることを特徴とする請求項１記載の射出成形
   機。
3. 【請求項３】 前記制御系は、ディスプレイ及び操作パ
   ネルを有する単一の操作ユニットを備えることを特徴と
   する請求項１記載の射出成形機。
4. 【請求項４】 前記操作ユニットは、各射出成形ユニッ
   トに対する選択を行う表示選択スイッチを備え、この表
   示選択スイッチにより選択した射出成形ユニットに係る
   内容を前記ディスプレイに表示し、かつ選択した射出成
   形ユニットに対して前記操作パネルを有効にする機能を
   備えることを特徴とする請求項３記載の射出成形機。
5. 【請求項５】 前記操作ユニットは、各射出成形ユニッ
   トの動作モードを個別に切換えるモード切換スイッチを
   備えることを特徴とする請求項３又は４記載の射出成形
   機。
6. 【請求項６】 前記操作ユニットは、全ての射出成形ユ
   ニットの動作を同時に停止させる非常停止スイッチを備
   えることを特徴とする請求項３，４又は５記載の射出成
   形機。