JP2003318618A - アンテナの指向方向調整方法 - Google Patents

アンテナの指向方向調整方法

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JP2003318618A
JP2003318618A JP2002126337A JP2002126337A JP2003318618A JP 2003318618 A JP2003318618 A JP 2003318618A JP 2002126337 A JP2002126337 A JP 2002126337A JP 2002126337 A JP2002126337 A JP 2002126337A JP 2003318618 A JP2003318618 A JP 2003318618A
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horizontal
adjustment
vertical
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JP2002126337A
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Chitayoshi Manabe
知多佳 真鍋
Masakatsu Maruyama
政克 丸山
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナ位置が高所に設けられるアンテナ
の指向方向を、アンテナの設置位置よりも下方の場所に
おいて、手動により精度および効率良く調整する方法を
提供することである。 【解決手段】 アンテナ1 の鉛直方向と水平方向との
指向方向を調整する金具2 、5 、6 をアンテナ支柱3 に
各々設け、アンテナ1 の鉛直方向の指向方向調整を、ア
ンテナ1 の高所位置への設置前に、指向方向調整金具2
により予め行うとともに、アンテナ1 の前記高所位置へ
の設置後はアンテナ1 の軸線の鉛直調整のみを行い、更
にアンテナ1 の水平方向の指向方向調整を、アンテナ1
の高所位置への設置後に、アンテナ1 の設置位置よりも
下方の場所において、指向方向調整金具5 、6 により行
うことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナ位置が高
所に設けられるアンテナの指向方向をアンテナの設置位
置よりも下方の場所において手動により調整する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、一対多の放送、通信で、基
地局 (電波放射源) から、広い角度範囲に存在する多数
の利用者 (加入者) に対して電波を送信するアンテナ用
途の場合、電波放射源のアンテナには所謂セクターアン
テナが用いられる。このセクターアンテナは広い角度範
囲に分散する利用者に電波を送信するため、ある特定の
角度範囲でのアンテナの利得がほぼ一定である特性を有
している。アンテナの通常の指向特性(利得が最大とな
る方向に対して利得が3dB 低下する角度範囲)で示す
と、セクターアンテナなどの指向特性は60度〜90度の角
度範囲であり、かなり広い。
【0003】このようなセクターアンテナでは、広い角
度範囲に分散する利用者をまんべんなくカバーする必要
がある。例えば、角度範囲が90度のセクターアンテナを
4 個並べて、そのカバー範囲にもれがなく、互いのカバ
ー範囲を接するようにして、360 度全方位をカバーする
必要がある。このため、セクターアンテナの設置方位
(方向) には高精度が要求される。
【0004】また、上記セクターアンテナでなくとも、
上記一対多の放送、通信、あるいは一対一の通信の用途
では、相互の局において、指向性の鋭いアンテナを用い
て通信する場合にも、アンテナの指向方向 (垂直方向と
水平方向の指向方位、指向方向) には高精度が要求され
る。これは、指向性の鋭いアンテナほど、相手の局方向
だけを向けば、不要な電波を受信しないで済み、また、
アンテナの利得が高いため、より少ない電力で運用でき
るからである。
【0005】通常、アンテナの最適設置方位 (指向方
向) を決定するためには、BSアンテナなどで周知のよう
に、アンテナの受信レベルをモニターするなどして、こ
の受信レベルが最大となるアンテナの指向方向をアンテ
ナの最適指向方向とする。そして、この最適指向方向と
なるように、アンテナの指向方向を手作業 (手動) にて
調整する必要がある。
【0006】ただ、前記基地局アンテナなどは、多くの
利用者をカバーするために、電波を遮られることが少な
いように、言い換えると、周囲の物体がアンテナの電波
の放射に邪魔にならぬように、ビル、建屋、構造物ある
いは鉄塔等の建造物の上部や屋上など、建造物より高い
高所位置に設置されることが多い。また、前記基地局ア
ンテナでなくとも、高層のビルや建屋に設けられる子局
のアンテナも、アンテナ設置位置は、同様に高所に設置
されることとなる。
【0007】このようなアンテナ設置位置が高所に設け
られたようなアンテナでは、前記最適指向方向となるよ
うに、アンテナの指向方向を手動にて調整する場合、そ
の調整作業者は、アンテナ設置位置の高所にまで登り、
アンテナに近接した高所位置で作業する必要がある。
【0008】ここにおいて、アンテナは、基本的には、
前後傾斜と左右傾斜との二つの鉛直方向の方位と、水平
方向の方位との、三つの動きにより指向方向の調整がな
される。この内、前後傾斜と左右傾斜とは基本的に鉛直
線に対してなす角度であるから、アンテナあるいはアン
テナを組み込んだ筐体の適切な面に水準器をあてれば調
整可能である。しかし、これも、高所での作業において
は、足場などの作業スペースの制約から、水準器などを
見ながらの調整は困難であるし、作業姿勢からも好まし
いものではない。
【0009】また、アンテナの前記水平方向の方位の調
整は更に困難となる。前記した通り、アンテナは建造物
より高い高所位置に設置されるため、アンテナ周囲(空
間)には、調整に必要な水平方向方位の基準線が存在し
ないためである。これに対して、方位磁石などを基準線
として用いて調整する方法もあるが、この方位磁石も真
北からずれた方位を指すことや、周囲の磁気の影響を受
けやすく、鉄などの構造材が使用される構造物では磁化
による影響が無視できないこと、などから適用に大きな
制約がある。
【0010】したがって、高所位置に設置されたアンテ
ナの指向方向を手動にて調整する場合、これら高所の作
業においては、アンテナの最適指向方向は判断しにく
く、かつ調整しにくい。このため、必然的に、アンテナ
下方の作業指示者からの指示に従って、アンテナの方向
を調整する必要がある。この場合、作業指示者は、アン
テナの設置位置から下方に離れた、フロアや屋上など、
アンテナの設置位置よりも下方の位置乃至レベルから、
アンテナの最適指向方向をモニターなどして、高所作業
者に対し、アンテナの調整方向を指示することとなる。
【0011】ただ、アンテナ指向方向調整のための高所
の作業は、作業の危険性を伴う。また、作業のための足
場作りや撤去などに大きな手間を伴う問題がある。ま
た、前記作業指示者から離れた場所での調整は、調整作
業自体に手間取ったり、熟練を要するという、問題もあ
る。
【0012】このため、アンテナ設置位置より下方の場
所 (位置) である、前記フロアや屋上などの作業しやす
い場所で、遠隔的にアンテナの指向方向を精度良く調整
できれば、前記諸問題は解消される。実際に、航空、宇
宙用アンテナなど大規模な通信アンテナなどでは、アン
テナ自体に、アンテナの指向方向を遠隔的に調整、操作
するための機械的な駆動手段が組み込まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記セクター
アンテナなど、一般のオフイスや家庭などの利用者を結
ぶアンテナでは、前記大規模な通信アンテナのような遠
隔的な調整、操作の機械的な手段はコスト、価格の面か
らは到底組み込めない。仮に、このような機械的な手段
を組み込んだ場合、コスト、価格が高くなって、前記通
信システムの一般への普及が困難となり、前記通信シス
テムの意味自体が失われる。
【0014】このため、従来から、アンテナ位置が高所
に設けられるアンテナの指向方向を、前記フロアや屋上
などの、アンテナ設置位置よりも下方の場所において安
全かつ効率的に手動調整できるような方法が求められて
いた。しかし、このような方法がこれまで無かったため
に、前記した通り、アンテナの指向方向を調整する場
合、その調整作業者はアンテナ設置位置である高所にま
で登り、アンテナに近接した高所で作業せざるを得なか
ったのが実情である。
【0015】このような従来の問題に鑑み、本発明の目
的は、アンテナ位置が高所に設けられるアンテナの指向
方向を、アンテナの設置位置よりも下方の場所におい
て、手動により、精度および効率良く調整する方法を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明アンテナの指向方向調整方法の要旨は、請
求項1 のように、アンテナ位置が高所に設けられるアン
テナの指向方向をアンテナの設置位置よりも下方の場所
において手動により調整する方法であって、アンテナの
鉛直方向と水平方向との指向方向を調整する金具をアン
テナ支柱に各々設け、アンテナの鉛直方向の指向方向調
整を、アンテナの前記高所位置への設置前に、前記指向
方向調整金具により予め行うとともに、アンテナの前記
高所位置への設置後はアンテナの軸線の鉛直調整のみを
行い、更にアンテナの水平方向の指向方向調整を、アン
テナの前記高所位置への設置後に、アンテナの設置位置
よりも下方の場所において、前記指向方向調整金具によ
り行うことである。
【0017】本発明では、上記要旨のように、アンテナ
の鉛直方向と水平方向との指向方向の調整を互いに分離
して行う。即ち、アンテナの高所位置組み付け前には、
鉛直線に対する前後傾斜、左右傾斜などのアンテナの鉛
直方向の指向方向の調整のみを行う。そして、その後、
アンテナの高所位置組み付け時に、アンテナの鉛直方向
の指向方向の調整は、軸線の鉛直調整のみを行う。一
方、アンテナの水平方向の指向方向調整については、ア
ンテナの高所位置組み付け後に調整する。また、アンテ
ナ設置位置よりも下方の場所における、これらの調整作
業のために必要な、指向方向調整金具をアンテナ支柱に
各々設ける。
【0018】このアンテナの鉛直方向の指向方向調整作
業は、アンテナの所定高所位置への設置前であれば、ア
ンテナ設置位置よりも下方の場所であっても、それ以外
の、アンテナの製造時やアンテナ設置場所への搬入時な
どのいずれであっても良い。アンテナの鉛直方向の指向
方向とは、アンテナの鉛直線に対してなす角度であり、
アンテナの前後および左右の方向の仰角である。この
点、鉛直方向の最適指向方向は、通信相手となるアンテ
ナに対する地平線上の位置関係で決まるため、アンテナ
の所定高所位置への設置前であれば、指向方向調整金具
により、予め比較的簡便に調整することができる。ま
た、アンテナの前記高所位置への設置後のアンテナの軸
線の鉛直調整も、水準器等を用いて比較的簡便に調整す
ることができる。
【0019】これに対し、アンテナの水平方向の最適指
向方向は、前記した通り、アンテナの受信レベルをモニ
ターなどして、この受信レベル (利得) が最大となる指
向方向を決定する必要がある。このため、アンテナを所
定高所位置へ設置した後でしか決定できない。したがっ
て、アンテナを所定高所位置へ設置後、アンテナの水平
方向の最適指向方向への指向方向調整を、アンテナの設
置位置よりも下方の場所において、前記指向方向調整金
具により行う。
【0020】この際、請求項2 に記載のように、アンテ
ナの水平方向の指向方向の表示手段を用いれば、この表
示手段を用いてアンテナの水平方向の指向方向の調整が
より簡便に行うことがきる。
【0021】そして、請求項3 に記載のように、前記ア
ンテナの水平方向の指向方向の表示手段が光投射装置で
あれば、この表示手段を用いてアンテナの水平方向の指
向方向の調整がより簡便に行うことがきる。
【0022】この光投射装置のアンテナの水平方向の指
向方向を投射する光は、請求項4 に記載のように、複数
配列された光点であれば、アンテナの水平指向方向を作
業者が判断しやすい。また、光投射装置のアンテナの水
平方向の指向方向を投射する光が、請求項5 に記載のよ
うに、線状であっても、アンテナの水平指向方向を作業
者が判断しやすい。
【0023】本発明では、アンテナ位置が高所に設けら
れるアンテナであって、アンテナの指向方向をアンテナ
の設置位置よりも下方の場所において、主として手動に
より調整するアンテナを対象とする。そして、特定の角
度範囲において明瞭な利得のピークがない特性を有す
る、ホーンアンテナ、アレーアンテナなどのセクターア
ンテナ、あるいは、指向性が鋭いアンテナなど、最大利
得あるいは利得最大値となる最適方位が検知しにくいア
ンテナに適用されて好ましい。なお、これら対象とする
アンテナは、発信する側の親局のアンテナや受信する側
の子局のアンテナあるいは一対一の相互通信アンテナで
あっても良い。
【0024】本発明は、上記したように、指向方向調整
金具によるアンテナ指向方向の調整を分離し、アンテナ
の高所設置時に調整するのは水平指向方向の調整のみと
し、他の鉛直指向方向の調整は、アンテナの高所設置前
に予め行う。そして、前記水平指向方向の調整も指向方
向調整金具で、アンテナの設置位置よりも下方の場所に
おいて行えるようにし、高所での調整作業を省略する。
この結果、アンテナ位置が高所に設けられるアンテナの
指向方向を、アンテナの設置位置よりも下方の場所にお
いて、手動により、精度および効率良く調整することが
できる。また、アンテナの指向方向調整のための高所の
作業が全く不要となり、アンテナの指向方向調整の作業
を大幅に効率化できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0026】図1 は本発明の1実施態様を示すアンテナ
の先端部の斜視図である。図1 において、1 はアンテ
ナ、2 はアンテナ1 の鉛直方向の指向方向調整金具、2
a、2bは指向方向調整金具2 に設けられた鉛直方向の指
向方向調整用穴、3 はアンテナ1の支柱 (ポール) 、4
a、4b、4cはアンテナ1 の支柱3 への取り付け金具であ
る。また、aはアンテナ1 の前後傾斜、bはアンテナ1
の左右傾斜、cはアンテナ1の水平方向の方位であり、
アンテナ1 の三つの指向方向 (調整方位) を示してい
る。
【0027】先ず、アンテナ1 の鉛直方向の指向方向調
整について説明する。アンテナ1 の鉛直方向のa前後傾
斜、b左右傾斜の二つはアンテナ1 の鉛直線に対してな
す角度である。このaの方向は支柱の軸線に平行な面内
の動きに限定される。また、bの方向は支柱3 の軸線に
平行な位置に規制されている。したがって、アンテナ1
あるいはアンテナ1 を組み込んだ指向方向調整金具2 の
適切な面に水準器をあて、、指向方向調整金具2 の、摺
動可能なボルト穴形状にした指向方向調整用穴2a、2bに
おけるアンテナ1 の取り付け位置を調整して、アンテナ
1 のaの方向のみを調整して、取り付け金具4aにおける
位置決めをすれば、アンテナの鉛直方向の指向方向調整
が可能である。
【0028】また、特定の角度の傾斜をもって調整した
い場合はその角度に成形したくさびや厚みを変えたスペ
ーサを、水準器と測定面との間に挟んで水準器を合わせ
れば調整可能である。なお、この図1 の例では、アンテ
ナ1 のbの方向については、傾斜させて調整することは
稀なので、調整できないようにしているが、a方向と同
じように調整できるようにすることは可能である。
【0029】この鉛直方向の指向方向調整金具は、図1
の指向方向調整金具2 の他にも、種々の治具構造が、適
用条件に応じて、適用できる。
【0030】本発明における、これらアンテナの鉛直方
向の指向方向調整は、前記した通り、基本的に、アンテ
ナの所定高所位置への設置前に行う。したがって、前記
アンテナの鉛直方向の指向方向調整金具2 は、アンテナ
の支柱3 への設置位置に設けることができる。言い換え
ると、前記アンテナの鉛直方向の指向方向調整金具2
は、アンテナの所定高所位置への設置後に、アンテナの
設置位置よりも下方の場所からは手動で操作できないよ
うな、高所位置となっても良い。
【0031】一方、アンテナの所定高所位置への設置後
に、アンテナの設置位置よりも下方の場所からは手動で
操作できるような位置に、アンテナの鉛直方向の指向方
向調整金具を設ける場合、この指向方向調整金具の機構
と操作は、アンテナの高さにもよるが、必然的に、より
複雑でかつ大がかりなものとならざるを得ない。これ
は、重量の増加とともに、アンテナの規模を大きく、複
雑化するため、価格、コスト、高所取り付けなどの面
で、著しく実用性を欠く。したがって、前記した通り、
アンテナの鉛直方向の指向方向調整金具2 が、比較的単
純で簡便、軽量なもので可能であり、実用的であるとい
う、効果も本発明は有する。
【0032】上記した通り、アンテナ (筐体)1の支柱3
の軸線に対する、鉛直方向である前記a、b方向の調整
は、図1 で説明した通り、アンテナ1 の高所位置への取
付前の段階で完了している。したがって、図2 に斜視図
で示すように、アンテナ1 の高所位置への取付後は、ア
ンテナ1 の軸線を鉛直になるように、アンテナの設置位
置よりも下方の場所で操作者が調整すれば、鉛直方向で
ある前記a、b方向の調整は、最適指向方向などの所定
の状態になっている。なお、ここで、図2 のアンテナ1
と指向方向調整金具2 の態様乃至形状は図1 と異なって
いる。
【0033】図2 において、アンテナ1 の高所位置への
取付後に、アンテナ1 の軸線を鉛直にするには、上部取
り付け金具5 に対して下部取り付け金具6 を矢印方向に
動かせばよい。この動きは相対的なものであるから、下
部取り付け金具6 に対して上部取り付け金具5 を動かし
てもよく、両者を動かしてもよい。取り付け金具5 、6
を動かすためには、取り付け金具を固定しているボルト
穴を摺動可能な穴形状にする(図2 で左側で示す方向に
動かす場合)、支持体と構造物との間に挟むスペーサの
厚みを変える(図2 で右側で示す方向に動かす場合)、
などによればよい。
【0034】アンテナ1 の軸線の鉛直度を計測には、図
3 に斜視図で示すように、支柱3 の下部に支持台9 を設
けて、その上に水準器10を軸線と直角な面に置くことに
より可能となる。なお、図3 は支柱3 が円柱の場合を示
しているが、他の支柱形状においても、軸線と水準器が
関連付けられる形状とした治具であればよい。また鉛直
線をだす器具により調整することも可能である。
【0035】但し、前記した通り、軸線の鉛直調整のた
めに、上部取り付け金具5 に対して下部取り付け金具6
を動かす場合には、アンテナ支柱3 のつれ回りにより、
取り付け金具5 、6 に対するアンテナ支柱3 の水平方向
の角度 (アンテナの水平方向の指向方向) が変化する。
このつれ回りが生じた場合、再度アンテナの水平方向の
最適な指向方向を調整する必要が生じる。このため、前
記つれ回りを防止するため、上部取り付け金具5 と下部
取り付け金具6 の構造を、図4 、図5 に斜視図で示すよ
うな構成とすることが好ましい。図4 は球面座を使用す
る例で、アンテナ支柱3 を保持する保持部11と、支持体
本体12とは球面で接するようになっており、アンテナ支
柱3 に角度がついてもこれを吸収できる。図5 はU字ボ
ルト13とスペーサ14とを使用する例である。金具15に支
持されたU字ボルト13はアンテナ支柱3 と点で接してい
るので、アンテナ支柱3 と角度がつく状態を吸収でき
る。また他の方法としてスペーサを設け、このスペーサ
厚みにより角度調節することもできる。
【0036】次に、アンテナ1 の水平方向の指向方向調
整について、図2 を用いて説明する。図2 は図1 のアン
テナ1 の高所位置取付後の態様を斜視図で示す。この図
2 において、5 、6 は、構造物8 (側壁) へ、アンテナ
(アンテナ筐体)1の支柱3 を固定する取り付け金具であ
る。また、支柱3 の下端に設けた7 は、アンテナの水平
方向の指向方向をその棒状形状の指向方向により示す、
方向支持具 (棒) である。
【0037】そして、アンテナ1 の水平方向の指向方向
調整は、アンテナの水平方向の指向方向の表示手段であ
る、前記方向支持具7 によりアンテナ1 の水平方向の指
向方向を確認しながら、アンテナ (アンテナ筐体)1の支
柱3 を回転させて行う。したがって、図2 において、ア
ンテナ1 の水平方向の指向方向調整金具は、取り付け金
具5 、6 である。
【0038】この水平方向の指向方向調整金具は、他
に、ハンドルによりギアを回してギアによりアンテナ1
の支柱3 を回転させる方式や、支柱3 を支持する基礎と
なる支持体自体を回転する等の、種々の手段が、適用条
件に応じて適宜使用できる。
【0039】本発明におけるこれらアンテナの水平方向
の指向方向調整は、前記した通り、基本的に、アンテナ
の所定高所位置への設置後に行う。したがって、前記ア
ンテナの水平方向の指向方向調整金具は、アンテナの設
置位置よりも下方の場所で手動で操作できる低所位置に
設ける必要がある。
【0040】アンテナの水平方向の指向方向調整金具
を、仮に、アンテナの支柱3 への設置位置などの、アン
テナの設置位置よりも下方の場所で直接手動で操作でき
ない高所に設けた場合、アンテナの設置位置よりも下方
の場所で手動で操作できるためには、この指向方向調整
金具の機構と操作は、アンテナの高さにもよるが、やは
り、必然的に、より複雑でかつ大がかりなものとならざ
るを得ない。これは、重量の増加とともに、アンテナの
規模を大きく、複雑化するため、価格、コスト、高所取
り付けなどの面で、著しく実用性を欠く。
【0041】なお、アンテナの水平方向の指向方向の表
示手段を用いれば、この表示手段を用いてアンテナの水
平方向の指向方向の調整をより簡便に行うことがきる。
アンテナの水平方向の指向方向の表示手段としては、前
記方向支持具7 の他に、アンテナの水平方向の最適な指
向方向を定めるための測定基準面をアンテナ近傍に定め
る方法がある。この測定基準面は建物屋上面など、アン
テナを指向する方向が設定、確認できる面であればよ
い。また設置時に一時的に設けてもよく、平板測量の測
量板のようなものでもよい。
【0042】更に、アンテナの水平方向の指向方向の表
示手段として、アンテナあるいは支柱などに、後述す
る、アンテナの水平方向の指向方向と関連付けられた光
投射装置を設け、その投射する光を指向方向測定基準面
に投射し、その投射された光の位置をもってアンテナの
指向方向を判断しても良い。この測定基準面と指示具と
を組合せて、水平方向の指向方向判断と調整に使用する
ことが精度上好ましい。
【0043】アンテナの水平方向の指向方向と関連付け
られた前記光投射装置の例を以下に説明する。図6 は、
アンテナ筐体16に前記光投射装置17を取り付けた態様を
斜視図で示している。アンテナ筐体16と光投射装置17と
は一定の位置関係にあり、アンテナの電波放射方向18と
も関連付けられている。従って光投射装置17から投射さ
れた光19もアンテナ電波放射方向18を反映した方向を示
す。光の投射位置を上記屋上面とすれば、アンテナの電
波放射方向18とアンテナ取付方位とが関連付けられる。
この光投射装置17は、アンテナ筐体16に設けたネジ穴な
どを用い、調整作業中は動かないように固定できるもの
とする。
【0044】光投射装置17からの光が基準面に投射され
る例を図7(a)、(b) に各々示す。図7(a)は投射された光
が複数個の点である例、図7(b)は投射された光が線状の
例である。予め定めておいたアンテナの最適設置方向を
示す基準線20と投射された光21との並びで形成される直
線22が平行になるように調整すれば、アンテナは目的の
方向に指向している。なお、23は支持金具である。
【0045】光を投射する装置の他の例を図8(a)、(b)
、図9 (a) 、(b) に各々示す。図8(a)、(b) は3個の
スポット27を投射する例である。光源26で照明された、
図8 (a) 、(b) に各々示す投射原板24の穴が、レンズ25
により、3個のスポット27として投射される。この投射
原板24の穴の数は特に限定されず、要は直線上に並んで
いればよい。また、穴が1個の投射装置を複数組み合わ
せてもよい。
【0046】図9(a)、(b) は線状の投射を行う例であ
る。レーザー28からの光を円筒レンズ29により線状の光
30を投射するものである。円筒レンズ29は円筒の軸を含
む面内ではレンズ作用がないので、結果、線状の投射光
30が生成される。
【0047】これら光投射装置を取り付けることで、高
所位置のアンテナ部では把握しにくいアンテナ自体の指
向方向を正確に把握でき、作業者に的確な指示を与える
ことができ、アンテナの最適指向方向の調整が効率的か
つ正確となる。
【0048】一方、アンテナの水平方向の最適な指向方
向 (方位) は、アンテナが設けられる建物の屋上面、壁
面は建築図面での方位の確認、あるいはそこでの測量に
より判る。またアンテナの水平方向の指向方向は絶対方
位が重要ではなく、セクターを構成するアンテナ相互の
方位関係が重要であるから、壁面を基準に例えば最初の
アンテナは壁面垂線に対し右30度、次のアンテナは左60
度などの決め方が可能である。
【0049】この他、アンテナの最適設置方位 (指向方
向) を決定するためには、BSアンテナなどのように、ア
ンテナの受信レベルをモニターなどして、この受信レベ
ルが最大となるアンテナの指向方向をアンテナの最適指
向方向としても良い。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、セ
クターアンテナなどのある特定の角度範囲での利得が一
定である特性を有しているアンテナや、指向性の鋭いア
ンテナにおいて、アンテナ位置が高所に設けられるアン
テナの指向方向を、アンテナの設置位置よりも下方の場
所において、手動により、精度および効率良く調整する
方法を提供することができる。したがって、これらアン
テナによる通信システムの普及を促進することにつなが
るなどの意義も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施態様を示す斜視図である。
【図2】本発明の1実施態様を示す斜視図である。
【図3】本発明に用いる水準器の一実施形態を示す斜視
図である。
【図4】本発明に用いる支持金具の一実施形態を示す斜
視図である。
【図5】本発明に用いる支持金具の他の実施形態を示す
斜視図である。
【図6】本発明に用いる光投射装置の一実施形態を示す
斜視図である。
【図7】図6の光投射装置の作用を示す説明図である。
【図8】本発明に用いる光投射装置の他の実施形態を示
す説明図である。
【図9】本発明に用いる光投射装置の他の実施形態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 …アンテナ、2 …鉛直方向の指向方向調整金具、3 …
アンテナ1 の支柱、4 …取り付け金具、5 …上部取り付
け金具、6 …下部取り付け金具、7 …アンテナ方向支持
具、8 …構造物、9 …支持台、10…水準器、11…保持
部、12…支持体本体、13…U字ボルト、14…スペーサ、
15…金具、16…アンテナ筐体、17…光投射装置、18…ア
ンテナの電波放射方向、19…投射された光、20…アンテ
ナの最適設置方向を示す基準線、21…投射された光、22
…直線、23…支持金具、24…投射原板、25…レンズ、26
…光源、27…スポット、28…レーザー、29…円筒レン
ズ、30…線状の光、
フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA01 DA06 EA01 HA05 JA10 5J046 AA09 AA17 AA18 AB00 BA07 5J047 AA09 AA17 AA18 AB00 BC05 BC08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナ位置が高所に設けられるアンテ
    ナの指向方向をアンテナの設置位置よりも下方の場所に
    おいて手動により調整する方法であって、アンテナの鉛
    直方向と水平方向との指向方向を調整する金具をアンテ
    ナ支柱に各々設け、アンテナの鉛直方向の指向方向調整
    を、アンテナの前記高所位置への設置前に、前記指向方
    向調整金具により予め行うとともに、アンテナの前記高
    所位置への設置後はアンテナの軸線の鉛直調整のみを行
    い、更にアンテナの水平方向の指向方向調整を、アンテ
    ナの前記高所位置への設置後に、アンテナの設置位置よ
    りも下方の場所において、前記指向方向調整金具により
    行うことを特徴とするアンテナの指向方向調整方法。
  2. 【請求項2】 前記アンテナの水平方向の指向方向調整
    を、アンテナの水平方向の指向方向の表示手段を用いて
    行う請求項1に記載のアンテナの指向方向調整方法。
  3. 【請求項3】 前記アンテナの水平方向の指向方向表示
    手段が光投射装置である請求項2に記載のアンテナの指
    向方向調整方法。
  4. 【請求項4】 前記光投射装置の前記アンテナの水平方
    向の指向方向を投射する光が、複数配列された光点であ
    る請求項3に記載のアンテナの指向方向調整方法。
  5. 【請求項5】 前記の前記アンテナの水平方向の指向方
    向を投射する光が、線状である請求項3に記載のアンテ
    ナの指向方向調整方法。
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