JP2003317878A - 内導体端子及びこの端子を用いたコネクタ - Google Patents

内導体端子及びこの端子を用いたコネクタ

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JP2003317878A
JP2003317878A JP2002122132A JP2002122132A JP2003317878A JP 2003317878 A JP2003317878 A JP 2003317878A JP 2002122132 A JP2002122132 A JP 2002122132A JP 2002122132 A JP2002122132 A JP 2002122132A JP 2003317878 A JP2003317878 A JP 2003317878A
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Tomoki Kawamura
智樹 川村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップ型電子素子をハンダ付けすることなし
に実装し、かつ、その実装状態を強固に保持することが
可能な、コネクタ組み立て時の作業性及びコネクタ使用
時の接続信頼性に優れた内導体端子及びこの端子を用い
たコネクタを提供すること。 【解決手段】 架橋部3を介して一体的に結合されてな
る内導体端子部材である芯線接続端子1Aと嵌合端子1
Bとの間に設けられる実装部2に、チップ型電子素子C
を弾性挾持状態で装着し、実装部2の周囲に絶縁保持部
材20を装着し、この絶縁保持部材20の一方の開口部
21から露出する架橋部3を切除することによって、チ
ップ型電子素子Cが芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bと
の間の実装部2に挾圧保持された状態で実装される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内導体端子及びこ
の端子を用いたコネクタに関し、更に詳しくは、同軸コ
ネクタなどに好適に用いられるチップ型電子素子を内蔵
した内導体端子及びこのチップ型電子素子内蔵の内導体
端子を備えてなるコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カーナビゲーションシステム等の
自動車の電気装置に内蔵される電子部品やIC(集積回
路)等が内蔵された制御用のプリント基板へ伝送される
電気信号は高速化(高周波化)され、また、そのプリン
ト基板の回路パターンも密集し高密度化されてきてい
る。
【0003】一般的に、このような高周波の電気信号を
伝送する際には、ノイズの低減のためのノイズフィルタ
ーやインピーダンス制御のためのコンデンサやインダク
タ等の電子部品がプリント基板の同軸線への入出力段に
実装されることがある。しかしながら、例えば車両等の
アンテナハーネスの場合では、車種毎にハーネスの形状
や長さが異なるため、プリント基板に実装するこれら電
子部品もそれに伴って変更する必要がありプリント基板
の種類がそれだけ増加してしまうという問題があった。
【0004】そこで、同軸線とプリント基板を中継接続
するのに用いられるケーブルコネクタや基板用コネクタ
にこれら電子部品を実装させることにより上記のような
問題を解決することができるので、このような中継接続
としてのコネクタに電子部品を実装した構成のものが、
従来から各種提案されている。
【0005】図7(a),(b)に電子素子を内蔵させ
た従来のコネクタを示す。このコネクタ100は、同軸
線110の端部に接続されるもので、内部にリード線付
きのコンデンサ120が備えられている。このコネクタ
100へのコンデンサ120の取り付けは、まず同軸線
110の端部の絶縁外被113等を剥いて芯線111を
露出させた後、その芯線111にコンデンサ120のリ
ード線の一方をハンダ付けにより接続し、他方のリード
線を同軸線に平行になるように前方へ折り曲げる。シー
ルド用の編組線112は同軸線の絶縁外被113上に折
り返し、その折り返し部114に圧着片131を備えた
外導体端子130を圧着固定する。そして筒状の絶縁チ
ューブ140をコンデンサ120を覆うように被せた
後、前方からコネクタハウジング150を装着して、予
め同軸線に遊挿されていたカバー160と嵌合させて固
定する。コネクタハウジング150には筒状の内導体端
子170が一体的に固定されており、その先端に形成さ
れた挿通穴171に、コンデンサ120の前方に折り曲
げられたリード線を挿入してハンダ接続した後、リード
線の余った部分を切断する。このようにしてコンデンサ
120を内蔵させたコネクタ100の接続が終了する構
成になっている。
【0006】また、特開平4−26085号公報には、
チップ型電子素子の電極にバネ部を備えた接続端子を弾
性的に接触させることにより電気的に接続される電子素
子内蔵型のコネクタが開示されている。このコネクタ2
00は、図8に示すように、絶縁性の接続端子収容部材
210と、その両側端縁からほぼ中央に形成された開放
部211に向けて埋設される複数の接続端子220,2
30と、接続端子収容部材210を収容する外導体端子
240とから構成される。接続端子の先端にはバネ部2
21,231が露出状態で設けられている。これらのバ
ネ部221,231は、リング上に湾曲形成されたもの
で、両側端縁に電極を備えたチップ型電子素子250と
その電極部において弾性的に接触する役割を果たす。バ
ネ部221,231間にチップ型電子素子250を介在
することにより両側端縁の接続端子220,230同士
が電気的に接続される。また、接続端子収容部材210
を収容する外導体端子240には、電極を3つ有する3
端子チップ型電子素子260をも収容接続するため、3
端子チップ型電子素子260のグランドとなる電極に導
通接触するための接触部241も形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示したコネクタでは、部品点数の多さから加工工数が嵩
む上に、リード線付コンデンサを手作業でハンダ付け接
続する必要があるため、同軸芯線との接続処理を自動化
することが難しく、処理作業の効率が悪い。また、製造
時あるいは使用時における外部からの振動等による負荷
を受けた場合にハンダ付けした部分が壊れ、断線するな
どの問題が生じ得る。さらに、上記のようにリード線付
のコンデンサを内導体端子に内蔵するコネクタ構造で
は、リード線とケーブル芯線とを接続するためのスペー
スを確保しなければならずコネクタの小型化に限界があ
る。
【0008】また、図8に示したコネクタは、チップ型
電子素子の使用によりコネクタの小型化が図られ、ま
た、チップ型電子素子の取り付けが容易であるという利
点を有するが、接続端子とチップ型電子素子とは各接続
端子のバネ部と素子の電極端縁を弾性的に接触させるこ
とにより電気的に接続されているにすぎないため、接続
部が十分に固定されておらず接続信頼性に乏しい。特に
自動車等に搭載される電子機器との接続に使用する場合
には、振動等の外部からの応力負荷によってチップ型電
子素子と接続端子間で接触不良あるいは断線が生じるお
それがあった。
【0009】本発明の解決しようとする課題は、チップ
型電子素子をハンダ付けすることなしに実装し、かつ、
その実装状態を強固に保持することが可能な、コネクタ
組み立て時の作業性及びコネクタ使用時の接続信頼性に
優れた内導体端子及びこの端子を用いたコネクタを提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明に係る内導体端子は、同軸線の芯線と電気的に
接続される芯線接続端子と、相手側のコネクタ端子と嵌
合接続される嵌合端子とを備え、これら端子間にチップ
型電子素子が実装されてなる内導体端子であって、前記
芯線接続端子と前記嵌合端子とが架橋部を介して一体的
に結合されており、これら端子間にチップ型電子素子を
弾性挾持する実装部が設けられている状態で、この実装
部の周囲に絶縁保持部材を装着し、この絶縁保持部材の
一方の開口部から露出する架橋部を切除することによっ
て、前記芯線接続端子と前記嵌合端子との間の前記実装
部にチップ型電子素子が挾圧保持された状態で実装され
ていることを要旨とする。
【0011】この場合に、芯線接続端子と嵌合端子との
間に設けられる実装部に、実装されるチップ型電子素子
の移動を阻止する係止部を設けると良い。また、芯線接
続端子及び嵌合端子の少なくともいずれかに、これら端
子を収容する誘電体ハウジングの収容室の内壁面に圧入
される圧入刃を設けても良い。また、この内導体端子を
用いたコネクタにおいて、内導体端子に装着される絶縁
保持部材には、芯線接続端子と嵌合端子との間に介挿さ
れて、これら端子を絶縁状態で一定間隔に保持する張出
し部が備えられているとさらに良い。
【0012】本発明に係る内導体端子によれば、静電容
量等の電気的に特性の調整にチップ型電子素子が実装さ
れるので、内導体端子及びこの端子を備えてなるコネク
タの小型化が図られる。また、チップ型電子素子を実装
する際に、ハンダを必要としないので、コネクタの組立
時や車載等のコネクタ使用時において生じ得る振動等の
外力によって、チップ型電子素子との接続部が破壊され
ることがない。
【0013】また、芯線接続端子と嵌合端子との間に設
けられる実装部が、架橋部を介して予め一体的に結合さ
れているので、チップ型電子素子を装着する際の位置決
めが容易であり、また装着後は、チップ型電子素子が実
装部によって弾性挾持されるので、チップ型電子素子と
実装部との接触部において接触荷重が発生し、良好な接
続(実装)状態が得られる。また、実装部の周面に絶縁
保持部材が装着されるので、架橋部が切除されても芯線
接続端子と嵌合端子とがバラバラになることなくチップ
型電子素子の接続状態がそのまま維持され、さらには、
この絶縁保持部材から負荷される押圧力により、その接
続状態がさらに良好なものとなる。
【0014】また、実装部にチップ型電子素子の移動を
阻止する係止部が設けられている場合には、チップ型電
子素子を容易に位置決めすることができるばかりでな
く、チップ型電子素子が不用意に架橋部に近づき過ぎた
結果、架橋部を切除する際に、誤ってチップ型電子素子
までも破損してしまうといった弊害を防止することがで
きる。
【0015】また、芯線接続端子及び嵌合端子の少なく
ともいずれかに圧入刃が設けられる場合には、この圧入
刃が誘電体ハウジングの収容室壁面に圧入されるので、
これら端子を収容室内に係止固定することができる。
【0016】また、絶縁保持部材に張出し部が設けられ
ている場合には、架橋部を切除した後も、芯線接続端子
と嵌合端子とが互いに絶縁状態で確実に固定保持される
ので、両端子が不用意に接触し短絡する事態が防止する
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態に係る
内導体端子及びこの端子を用いたコネクタについて、図
1〜図5を用いて詳細に説明する。
【0018】本発明の実施の形態に係る内導体端子を、
図1に斜視図として示す。この内導体端子1は、高周波
電気信号を伝送する同軸線10に接続されるものであ
り、この高周波電気信号を相手側のコネクタ端子へと伝
送すると共に、静電容量等の電気的特性の調整をも行
う。本実施の形態では、実装するチップ型電子素子とし
て、同軸線10より電送される電気信号の静電容量を調
整する目的でチップ型コンデンサCを用いた。
【0019】内導体端子1は、同軸線10の芯線11に
接続される芯線接続端子1Aと、図示しない相手側のコ
ネクタと嵌合接続される嵌合端子1Bとから構成されて
いる。また、芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bとの間に
は、実装部2が備えられており、この実装部2にチップ
型コンデンサCが実装される。また、この両端子1A,
1B間に亘る実装部2は、それらの上縁において水平方
向に延設される架橋部3によって一体的に結合されてい
る。この架橋部3と実装部2との結合部3aの外面は、
後述する絶縁保持部材20の装着作業を容易に行えるよ
うにするために、湾曲状に形成されている。
【0020】また、両端子1A,1Bの左右壁面の上縁
には、対からなる圧入刃4a,4bが設けられている。
これらの圧入刃4a,4bは、内導体端子1が後述する
誘電体ハウジング30の収容室31内に収容される際
に、この収容室31の上側の壁面に圧入される(図4参
照)。この圧入刃4a,4bは、芯線接続端子1A側の
圧入刃4aの方が嵌合端子1B側の圧入刃4bよりも高
くなるように設けられている。
【0021】この圧入刃4a,4bの形態は、図示した
ものに限られない。例えば、この圧入刃4a,4bは芯
線接続端子1Aと嵌合端子1Bのいずれか一方のみに設
けられていても良い。また、誘電体ハウジング30の収
容室31壁面に圧入可能であれば種々の形状を取りう
る。また、本実施の形態では、芯線接続端子1A側の圧
入刃4aを高く設定しているが、前後の圧入刃4a,4
bの高さは同じであっても構わない。なお、この圧入刃
4a,4bは、本発明に係る内導体端子の機能を確保す
るための必須要件ではない。したがって、圧入刃4a,
4bが設けられていないものであっても構わない。
【0022】また、芯線接続端子1Aの後部には、対か
らなる芯線バレル5が備えられており、同軸線10の芯
線11をかしめて芯線接続端子1Aと芯線11とを電気
的に接続する役割を果たす。また、嵌合端子1Bの左右
壁面の前端には、対からなる弾性接触片6が連設されて
いる。この弾性接触片6は、図示しない相手側のコネク
タ端子のタブ部を弾性挾持して、このタブ部と電気的に
接続する役割を果たす。この弾性接触片6は、基端側が
内側に狭められ、一方の先端側が相手側のコネクタ端子
のタブ部の導入を容易とするために外側に拡開されてい
る。また、この弾性接触片6の前方には、枠状の保護部
7が設けられている。この保護部7は、内導体端子1の
組み付け作業時などに、誤って他の組付部材に当たって
弾性接触片6が変形したりしないように保護する役割を
果たす。
【0023】また、実装部2の周面には、絶縁性の樹脂
材料からなる絶縁保持部材20が装着される(図2
(b)参照)。この絶縁保持部材20は、上面に開口部
21が形成されており、この開口部21を介して架橋部
3が挿通可能となっている。また、絶縁保持部材20の
左右外側壁面の中央には、張出し部22が設けられてい
る。この張出し部22は、芯線接続端子1Aと嵌合端子
1Bの左右壁面の端縁間に挾持状態で嵌め込まれるもの
であり、両端子1A,1B間の接触を防止する役割を果
たす。また、この絶縁保持部材20は、その上端位置が
装着される実装部2のそれよりも低く、架橋部3が挿通
孔21の上方から露出するように構成されている。
【0024】次に、本実施の形態に係る内導体端子及び
この端子を用いたコネクタの作用について説明する。ま
ず、内導体端子1にチップ型コンデンサCを実装する工
程について図2及び図3を参照して説明する。
【0025】まず、芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bと
の間に設けられる実装部2内にチップ型コンデンサCを
挿入する(図2(a)及び図3(a)参照)。実装部2
は、内導体端子1の前後方向(図3(a)中の矢印の方
向)に弾性変形可能であり、チップ型コンデンサCを挿
入する際には、実装部2をやや外側に引っ張って撓ませ
ることにより挿入スペースを広げる。こうすることによ
って、チップ型コンデンサCに過度の応力負荷を掛ける
ことなく、チップ型コンデンサCを実装部2内へと挿入
することができる。ところで、架橋部3は後工程におい
て切除されるので、チップ型コンデンサCを架橋部3に
当接してしまうと、架橋部3を切除する際にチップ型コ
ンデンサCをも不用意に損傷するおそれがある。そこ
で、架橋部3から適宜間隔をあけてチップ型コンデンサ
Cを実装部2に装着する。
【0026】挿入後、この引張り力を解除すると、実装
部2はその復元力により元の位置に戻ると共に、チップ
型コンデンサCに対して内向きを押圧力(図3(b)中
の矢印)を負荷する(図2(b)及び図3(b)参
照)。この状態で、実装部2の周面に絶縁保持部材20
を装着する。このとき、絶縁保持部材20の張出し部2
2が、芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bの左右側壁の端
縁間に介挿される。これにより、芯線接続端子1Aと嵌
合端子1Bとが一定間隔をあけて保持される。
【0027】実装部2の周面に絶縁保持部材20が装着
されると、開口部21の上方に架橋部3が露出する(図
2(c)及び図3(c)参照)。また、このとき、実装
部2が絶縁保持部材20から内向きの押圧力を受ける。
これによって、チップ型電子素子はより高い接触荷重
(図3(c)中の矢印)をもって実装部2に挾圧保持さ
れる。
【0028】次いで、開口部21の上方に露出する架橋
部3及び実装部2の一部を適宜位置(例えば、図3
(c)中の一点鎖線)において切除する。なお、図中に
おける架橋部3を切除位置は一例にすぎない。例えば、
架橋部3の一部を切除するものであっても良く、架橋部
3を切除することによって両側の実装部2間を互いに分
離することが切除位置は限定されるものではない。
【0029】架橋部3が切除されると、芯線接続端子1
Aと嵌合端子1Bとがチップ型コンデンサCを介して電
気的に直列接続される(図2(d)及び図3(d)参
照)。この状態においても、絶縁保持部材20によって
実装部2とチップ型コンデンサCの接続状態が安定に保
持される。以上により、チップ型コンデンサCの内導体
端子1への実装作業が完了する。
【0030】次に、この内導体端子1を用いたコネクタ
を組み立てるために、まず、内導体端子1の芯線バレル
5に同軸線10の芯線11を接続し(図1参照)、次い
で、この内導体端子1を誘電体ハウジング30の収容室
31内に収容する。このとき、芯線接続端子1Aと嵌合
端子1Bとに設けられる圧入刃4a,4bが収容室31
の上側壁面に圧入され(図4中のハッチング部分)、内
導体端子1が収容室内に係止固定される。
【0031】最終的には、誘電体ハウジング30の周面
に、図示しないが内導体端子1中を伝送する電気信号を
電磁的に遮蔽すると共に同軸線10の編組線12と電気
的に接続される外導体シェルを装着することによって本
発明に係る内導体端子1を組み込んでなるコネクタが得
られる。
【0032】次に、本実施の形態に係る内導体端子及び
この端子を用いたコネクタの変形例について図5及び図
6を参照して説明する。この変形例に係る内導体端子1
は、上述の実施の形態に係る内導体端子と比較して実装
部2の形状に特徴を有する。この内導体端子1は、一側
の実装部2(図中では、芯線接続端子1A側の実装部)
の上部に係止部2aが水平方向に延設されている(図5
(a)及び図6(a)参照)。この係止部2aは、実装
部2に装着されるチップ型コンデンサCの上方への移動
を阻止する役割を果たす。この係止部2aの先端側は上
方に屈曲されており、この先端側の屈曲部と他側の実装
部2(図中では、嵌合端子1B側の実装部)とが架橋部
3によって一体的に結合されている。また、架橋部3と
一側の実装部2との結合部3a及び係止部2aと他側の
実装部2との結合部3bの外面は湾曲状に形成され、絶
縁保持部材20が実装部2の周面に円滑に装着される。
【0033】また、この実装部2に装着される絶縁保持
部材20は、上面に開放部21が設けられおり、実装部
2の一部が挿通され、この開放部21から架橋部3が突
出する。また、この開放部21に隣接する上壁23に
は、係止部2aが当接する。また、保持部材20の左右
外側壁面の中央には、上述の実施の形態に係るコネクタ
端子と同様に張出し部22が設けられている。
【0034】次に、本実施の形態に係る内導体端子1の
作用について図5及び図6を参照して説明する。芯線接
続端子1A、嵌合端子1B間の弾性変形可能な実装部2
内にチップ型コンデンサCを挿入する(図5(a)及び
図6(a)参照)。チップ型コンデンサCを実装部2に
挿入するに際しては、実装部2を外側に撓ませて挿入ス
ペースを広げながら、チップ型コンデンサCの上端を係
止部2aに押し当てる。この状態で、実装部2の拡開を
解除する。このとき、実装部2がその復元力で元に位置
に戻るとともに、チップ型コンデンサCには実装部2か
ら内向きの押圧力(図6(b)中の矢印)が負荷される
(図5(b)及び図6(b)参照)。
【0035】次に、実装部2に絶縁保持部材20を装着
する。装着に際しては、架橋部2が絶縁保持部材20の
開口部21に挿通されると共に、係止部2aが絶縁保持
部材20の上壁に当接する。装着後は、絶縁保持部材2
0の開口部21上方に架橋部3が露出する(図5(c)
及び図6(c)参照)。また、このとき、実装部2が絶
縁保持部材20から内向きの押圧力を受ける。これによ
って、チップ型電子素子がより高い接触荷重(図6
(c)中の矢印)をもって実装部2に挾圧保持される。
【0036】次いで、保持部材20の上方に露出する架
橋部3及び実装部2の一部を適宜位置(例えば、図6
(c)中の一点鎖線)において切除する。架橋部3が切
除されると、芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bとがチッ
プ型コンデンサCを介して電気的に直接に接続される
(図5(d)及び図6(d)参照)。この状態において
も、絶縁保持部材20によって実装部2とチップ型コン
デンサCの接続状態が安定に保持される。以上により、
チップ型コンデンサCの内導体端子1への実装作業が完
了する。なお、この内導体端子1を組み込んでなるコネ
クタは、上述の図1〜図4に示した実施の形態と同じで
あるので、コネクタの組み立て作業についての説明は省
略する。
【0037】本実施の形態に係る内導体端子及びこの端
子を用いたコネクタは、芯線接続端子1Aと嵌合端子1
Bとの間に設けられるチップ型コンデンサCの実装部2
が、架橋部3を介して一体的に結合されているので、チ
ップ型コンデンサCを実装部2に装着する作業が容易化
する。また、チップ型コンデンサCが実装部2に弾性挾
持された状態で装着されるので、ハンダを用いずともチ
ップ型コンデンサCを実装部2内に固定保持することが
可能であり、実装作業が簡略化する。
【0038】また、実装部2の周面に絶縁保持部材20
が装着されるので、チップ型コンデンサCが実装部2内
により強固に保持される。また、この絶縁保持部材20
は、開口部21から架橋部3を露出した状態で実装部2
に装着されるので、チップ型コンデンサCが実装部2内
に装着されたままの状態で、架橋部3を切除することが
できる。このため、架橋部3を切除しても芯線接続端子
1Aと嵌合端子1Bとが分離することもなく、チップ型
コンデンサCの実装作業が極めて円滑に行われる。ま
た、実装部2が絶縁保持部材20によって保護されてい
るので、架橋部3を切除する際に生じる衝撃(外力)も
チップ型コンデンサCにはほとんど及ばず、コンデンサ
自身が破損するといった心配をすることなく、実装作業
を進めることができる。
【0039】また、絶縁保持部材20の左右壁面に張出
し部が設けられているので、架橋部3を切除した後も、
芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bとが互いに絶縁状態で
固定保持される。このため、架橋部3を切除した後も、
芯線接続端子1Aと嵌合端子1Bとが不用意に接触し、
電気的に短絡するような事態を確実に防止することがで
きる。
【0040】また、芯線接続端子1A及び嵌合端子1B
に、圧入刃4a,4bが設けられているので、内導体端
子1を誘電体ハウジング30の収容室31内に収容する
際に、これら圧入刃4a,4bが収容室31の壁面に圧
入されることによって、内導体端子1が収容室31内に
係止固定される。このため、内導体端子1の誘電体ハウ
ジング30からの不用意な脱落が防止することができ
る。
【0041】また、本実施の形態の変形例に係る内導体
端子及びこの端子を用いたコネクタにおいては、実装部
2に係止部2aが設けられているので、チップ型電子素
子Cを容易に位置決めすることができるばかりでなく、
チップ型電子素子Cが不用意に上方に行き過ぎた結果、
架橋部3を切除する際に、誤ってチップ型電子素子Cま
でも破損してしまうといった弊害をも防止することがで
きる。
【0042】なお、本実施の形態では、チップ型コンデ
ンサCを実装部2に実装するに際しては、ハンダ付けを
行うことなく、実装部2の弾性挾持力によってチップ型
コンデンサCを装着固定しているが、この場合に、さら
にチップ型コンデンサCの装着状態をより確実なものと
するために、チップ型コンデンサCと実装部2との接触
部分をハンダ接続することも可能である。
【0043】また、チップ型コンデンサCを実装部2に
装着する作業を、実装部2の周面に絶縁保持部材20を
装着する前の段階において行っているが、これに限られ
ることはない。例えば、実装部2周面に絶縁保持部材2
0を装着した後に、チップ型コンデンサCを実装部2内
に装着するようにしても良いし、あるいは、絶縁保持部
材20を装着し、さらに架橋部3を切除した後にチップ
型コンデンサCを実装部2内に装着するようにしても良
い。
【0044】なお、本実施の形態では、内導体端子1と
共にコネクタを構成する誘電体ハウジング及び外導体端
子の形態については詳細に触れていないが、本発明に係
る内導体端子1が収容可能であり、かつ、同軸線10の
芯線11との接続状態が良好に保てるものであれば、い
かなる形状を有するものに対しても適用可能である。
【0045】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明に係る内導体端子及びこの端子を用いたコ
ネクタは、上記実施の形態に何ら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能
である。例えば、上記実施の形態では、チップ型電子素
子として、コネクタ内の静電容量の調整が可能なチップ
型コンデンサが実装されているが、使用目的に応じて種
々のチップ型電子素子が選択可能である。また、チップ
型電子素子の実装部に設けられる係止部の形状も、チッ
プ型電子素子の上方への移動が阻止され、かつ、架橋部
を切除する際にチップ型電子素子に対して不要な外力等
が負荷されない状態であれば、いかなる形状を有するも
のであっても構わない。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る内導体端子及びこの端子を
用いたコネクタは、チップ型電子素子が実装されている
ので、内導体端子及びこれを組み込んでなるコネクタ全
体の小型化を図ることができるという効果がある。ま
た、チップ型電子素子を実装部に実装するに際しては、
チップ型電子素子が実装部に弾性挾持されるので、実装
作業にハンダ付けを必要としない。このため、内導体端
子並びにコネクタの組み立て時の作業工数が削減され、
作業能率を高めることができるという効果がある。ま
た、ハンダ接続の場合のように、外部応力の負荷によっ
て接続部分が破壊され、その結果接触不良を生じるとい
うことが確実に防止されるので、車載などのコネクタ使
用時における接続信頼性を高めることができるという効
果もある。
【0047】また、本発明に係る内導体端子及びこの端
子を用いたコネクタは、実装部が架橋部によって一体的
に結合されているので、チップ型電子素子を実装部に装
着する際の位置決めが容易になされ、内導体端子並びに
コネクタの組み立て作業の効率化を図ることができると
いう効果がある。さらに、実装部の周面には絶縁保持部
材が装着されているので、チップ型電子素子が実装部に
より強固に保持されるばかりでなく、架橋部が切除され
た後においても、その保持状態が安定に維持されるの
で、内導体端子並びにコネクタの組み立て作業時及びコ
ネクタ使用時における接続信頼性の向上を図ることがで
きるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る内導体端子の斜視図
である。
【図2】図1に示した内導体端子にチップ型電子素子を
実装する工程を示した斜視図である。
【図3】図1に示した内導体端子にチップ型電子素子を
実装する工程を示した断面図である。
【図4】図1に示した内導体端子を誘電体ハウジング内
に収容した状態を示した斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態の変形例に係る内導体端子
にチップ型電子素子を実装する工程を示した斜視図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態の変形例に係る内導体端子
にチップ型電子素子を実装する工程を示した断面図であ
る。
【図7】従来一般に用いられる電子素子を内蔵するコネ
クタを示した図であり、(a)がコネクタの分解斜視
図、(b)がコネクタに同軸線を接続した状態を示した
断面図である。
【図8】従来一般に用いられる電子素子を内蔵する他の
コネクタを示した断面図である。
【符号の説明】 C チップ型コンデンサ 1 内導体端子 1A 芯線接続端子 1B 嵌合端子 2 実装部 2a 係止部 3 架橋部 4a、4b 圧入刃 10 同軸線 11 芯線 20 絶縁保持部材 21 開放部 22 張出し部 30 誘電体ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 智樹 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 Fターム(参考) 5E021 FA03 FB11 FB20 FC23 MA09 MA30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸線の芯線と電気的に接続される芯線
    接続端子と、相手側のコネクタ端子と嵌合接続される嵌
    合端子とを備え、これら端子間にチップ型電子素子が実
    装されてなる内導体端子であって、 前記芯線接続端子と前記嵌合端子とが架橋部を介して一
    体的に結合されており、これら端子間にチップ型電子素
    子を弾性挾持する実装部が設けられている状態で、この
    実装部の周囲に絶縁保持部材を装着し、この絶縁保持部
    材の一方の開口部から露出する架橋部を切除することに
    よって、前記芯線接続端子と前記嵌合端子との間の前記
    実装部にチップ型電子素子が挾圧保持された状態で実装
    されていることを特徴とする内導体端子。
  2. 【請求項2】 前記実装部には、前記チップ型電子素子
    の移動を阻止する係止部が設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の内導体端子。
  3. 【請求項3】 前記芯線接続端子及び前記嵌合端子の少
    なくともいずれかには、これら端子を収容する誘電体ハ
    ウジングの収容室の内壁面に圧入される圧入刃が設けら
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内導
    体端子。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の内
    導体端子と、この内導体端子を収容する収容室を有する
    誘電体ハウジングと、同軸線の編組線に接続され前記誘
    電体ハウジングの周囲を覆う外導体シェルとを備えたこ
    とを特徴とするコネクタ。
  5. 【請求項5】 前記内導体端子に装着される絶縁保持部
    材には、前記芯線接続端子と前記嵌合端子の側壁間に介
    挿されてこれら端子を絶縁状態で一定間隔に保持する張
    出し部が備えられていることを特徴とする請求項4に記
    載のコネクタ。
  6. 【請求項6】 前記内導体端子に実装されるチップ型電
    子素子は、チップ型コンデンサであることを特徴とする
    請求項4又は5に記載のコネクタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006107801A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 電子素子内蔵シールドコネクタ
JP2009272178A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 接続構造

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