JP2003317614A - 蛍光面基板の製造方法および蛍光面基板 - Google Patents
蛍光面基板の製造方法および蛍光面基板Info
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Abstract
ホワイトユニフォミティに優れ、および発光を無駄なく
前面に反射させることができること等の性質をすべて満
足する蛍光面基板を提供することを目的とする。 【解決手段】 ブラックマトリクスと蛍光体層が形成さ
れた基板上にさらに樹脂層を形成した基板4を、図のよ
うな加熱炉を通して、この樹脂層の構成樹脂のガラス転
移点以上かつ融点以下の温度にて加温し、その後樹脂層
上に金属膜を形成し、次いで樹脂層を熱分解除去して前
記金属膜を前記蛍光体層上に密着させて蛍光面基板を製
造する。
Description
T)、蛍光表示管(VFD)、電界放出ディスプレイ
(FED)等蛍光体の電子線励起発光を利用した画像表
示装置における蛍光面形成方法に係わり、特に蛍光体層
上に金属膜を具備する表示装置の蛍光面形成方法に関す
るものである。
示装置は、自己発光型で色再現性の良好な高輝度の表示
装置を提供するものであり、古くから陰極線管(以下C
RT)として実用化されてきている。また、近年情報の
多様化、高密度化に伴い、画像表示装置には高性能化、
大型化と画像品位の一層の向上が求められてきており、
更に省エネ、省スペースといった時代の要請が高まる中
で、中でも平面型画像表示装置である電界放出型ディス
プレイ(以下FED)が注目されてきている。
圧型のFEDにおいては、蛍光面上に堆積した電荷を効
率よく除去し、かつ蛍光体発光を有効に表示面へ反射さ
せることを目的に、蛍光体層上に蒸着により金属膜を具
備させることが一般的である。またこの金属膜の金属と
しては従来電子線の侵入し易さといった観点からAlを
用いることが一般的である。
画面全体に渡り均一であることが求められる。これは画
像を表示させたときに、ホワイトユニフォミティ(以下
Wu)に優れた表示面を与えることが重要であるからで
ある。第二に発光を効率的に利用するために、有効に発
光を前面に反射させる構造であることが求められてき
た。
場合においては、高電流密度の電子線が蛍光体に照射さ
れ、この刺激により反応性の高いガスを発生させるた
め、ガスの真空容器内への拡散を防御し、電子源、隔壁
等の他の装置構成部材を汚染させない効果も併せて期待
されており、この点で第三に金属膜のピンホールが少な
いことも重要視されてきている。
FEDでは、マトリクス状に配置された電子源及びこれ
を駆動させるための配線を具備した背面基板と蛍光体層
の形成された前面基板を通常数mmといった非常に狭い
間隔で対峙させ、この間に数kV〜十数kVといった高
電圧を印加するため、基板間で発生する放電を如何に抑
制するかが課題となっている。この意味から、放電の発
生を軽減させ、かつ放電発生時には基板の損傷をできる
だけ軽減させる耐圧構造を持たせることも蛍光面の金属
膜に要求されてきている。
素が多々あるものの、経験的には基板面上の突起や数μ
m程度のゴミ、微粒子の存在、または金属蒸着面上のキ
ズや亀裂、これによるささくれ等が発生原因となること
が多く、一旦放電が発生した際には金属蒸着面のシワや
弛みまたは浮いている部分等が優先的に破壊される。こ
のため、耐圧に優れた蛍光面とはこれらゴミ、微粒子が
存在せず、金属蒸着面にキズやささくれ、亀裂、シワ、
弛み、浮きのない事が必要となってくる。
は、一旦樹脂による中間層(以下、樹脂中間層とい
う。)を蛍光体面上に形成し、これにより蛍光体層によ
る凹凸を平坦化した後金属を蒸着し、最後に樹脂中間層
を熱分解除去させるといった工程の流れが一般的であ
る。樹脂中間層を形成させるには、第1の方法として例
えば特開平07−130291号公報に開示されている
スピンコートにより溶剤系ラッカーの皮膜を形成させる
方法が挙げられる。具体的にはコロイダルシリカ、界面
活性剤などを含んだ水溶液を蛍光面上に塗布し、まず蛍
光体層の凹凸部を十分に湿潤せしめ、ついでポリメタク
リレート等熱分解性に優れた樹脂を可塑剤とともにトル
エン、キシレン等の非極性溶媒中に溶解させ、これを湿
潤により平滑化された蛍光面上にスプレーし、蛍光体凹
凸上にo/w型の小滴を載せ、スピンコートにより延伸
させたのち、水分と溶剤成分を乾燥除去するといった方
法である。
第3582390などに開示されているように、同様に
コロイダルシリカ、界面活性剤などを含んだ水溶液を蛍
光面上に塗布することにより十分湿潤させ、次いでアク
リレートレジンコポリマー等の熱分解性に優れた樹脂水
性エマルジョンを蛍光面上に直接塗布し、スピンコート
することにより薄膜化させ、ついで水分を乾燥除去する
ことにより樹脂中間層を形成する方法が挙げられる。
スピンコートによる方法であるため、例えば樹脂中間層
形成前の湿潤時にスピン回転数を上昇させることによ
り、沈んだ樹脂中間層、即ち蛍光体粒子間に浸透して粒
子に沿って密着した樹脂中間層を形成できて、浮き、弛
みが無く耐圧特性の良好な金属蒸着面を形成させること
ができる。しかし本発明者の実験では、単純にスピン回
転数を上昇させると有効面中の沈みの程度、特に中央部
と周辺部において著しい不均一が生じ、その結果ホワイ
トユニフォミティに優れる均一な蛍光面を得ることが困
難であった。またこの傾向は画面サイズが大きくなるこ
とにより顕著になる。
は主に上記の2つの方法であるが、これ以外にも特に平
面型画像表示装置に適用できる第3の方法として、例え
ば特開2000−243270号公報に記載されている
ように、樹脂中間層となるべき樹脂を含んだ適当なレオ
ロジーを保有する印刷ペーストを作成し、蛍光体基板上
に直接スクリーン印刷、ドクターブレード等のコーティ
ング技術により形成させる方法が知られている。しかし
この方法では、予め蛍光面を湿潤させレベリングするこ
とができないため、印刷後のペーストの乾燥を十分に早
く行う必要がある。またこれが成されないと樹脂中間層
が蛍光体の粒子間に完全に浸透してしまい、その結果金
属膜が不連続になり樹脂中間層の役割をはたさない問題
がある。従ってこの方法によっても樹脂中間層の適切な
沈み込みを制御することは困難である。
中間層を形成した後に、その表面にAlを蒸着する方法
であるが、樹脂中間層を形成する段階で、放電の低減お
よび放電時の蛍光面損傷の軽減させる方法は示されてい
ない。このため得られる金属蒸着面には弛みや浮きが発
生しやすく、このため放電時の金属蒸着面の破壊が発生
し好適ではなかった。
−243271号公報には、熱分解性に優れた樹脂フィ
ルムの上に予めAlを蒸着し、これを蛍光面上に熱融着
または圧着させるといった方法、または一旦離形フィル
ム上に金属を蒸着し、更にこの上に樹脂中間層となるべ
き樹脂を印刷等の方法で成膜させ、ついでこの複合フィ
ルムを蛍光面上に熱融着させた後、離形フィルムを剥離
することにより得る方法等が記載されている。しかしこ
れら方法においては、予めAl等金属の蒸着されたフィ
ルムを直接蛍光体基板に熱融着するため、金属蒸着面に
機械的にキズや亀裂を発生し易く、またフィルムの取り
扱い時にもシワが発生しやすいなどの問題がある。更に
熱融着時の収縮、圧着時の機械的な衝撃などにも十分注
意を払わないと、金属蒸着面は弛み、浮きが発生しやす
い。従って、低電圧にて放電の発生する確率が高く、ま
た放電が発生した際の損傷の激しい金属蒸着面となって
しまう問題があった。またこれらの方法では共に予め樹
脂中間層にAlを蒸着してあるため、樹脂中間層の形成
の段階にて放電並びに放電時の蛍光面の損傷を軽減させ
ることは、さらに困難である。
が良好で、表示画像のホワイトユニフォミティに優れ、
および発光を無駄なく前面に反射させることができるこ
と等の性質をすべて満足する蛍光面基板を提供すること
を目的とする。
リクスと蛍光体層が形成された基板上に樹脂層を形成す
る樹脂層形成工程と、この樹脂層の構成樹脂のガラス転
移点以上かつ融点以下の温度にて加温する樹脂加温工程
と、前記樹脂層上に金属膜を形成する工程と、前記樹脂
層を熱分解除去して前記金属膜を前記蛍光体層上に密着
させる樹脂分解工程とを有する蛍光面基板の製造方法に
関する。
表面を湿潤させるサブ工程と、樹脂を含む溶液を塗布す
るサブ工程とを含む方法が挙げられる。
光体層表面を湿潤させるサブ工程と、樹脂を含む水性エ
マルジョン液を塗布するサブ工程とを含む方法が挙げら
れる。
蛍光体層表面に樹脂フィルムを貼り付ける工程を含む方
法が挙げられる。
フィルム上に樹脂層が形成された積層体を、樹脂層が接
するように前記蛍光体層表面に貼り付けるサブ工程と、
前記離型フィルムを剥離するサブ工程とを含む方法が挙
げられる。
差が、発光部の蛍光体層上で、蛍光体層を形成している
蛍光体粒子の粒度分布中央値の20%以上100%未満
の範囲となるようにすることが好ましい。
成されたブラックマトリクスと蛍光体層と、このブラッ
クマトリクスと蛍光体層の上に金属膜とを有する蛍光面
基板であって、前記金属膜表面の高低差が、発光部の蛍
光体層上で、蛍光体層を形成している蛍光体粒子の粒度
分布中央値の20%以上100%未満の範囲であること
を特徴とする蛍光面基板に関する。
板上から消滅してしまうものであるので、以下「樹脂中
間層」というものとする。
層を形成している樹脂のガラス転移点(Tg)以上かつ
融点(mp)以下の温度にて、加温する工程を含む。こ
の工程により、樹脂中間層は蛍光体粒子間、ブラックマ
トリクスを構成する粒子間、さらに蛍光体層とブラック
マトリクス層の表面高低差などに沿って適度に密着して
充填し、表面の凹凸を適度に平坦化させる。その結果と
して、最終的に得られる金属膜は、ブラックマトリクス
や蛍光体粒子といった下地層と大きな接着面積を有し、
弛み、浮きの無い金属膜を得ることができる。
(Tg)より低い場合には樹脂中間層の変形が困難であ
るので、耐圧を向上させるに十分な沈み込んだ樹脂中間
層を得るにはTg以上が必要である。また加温の温度が
融点(mp)より高い場合樹脂中間層は制御不可能な程
早く溶融し、またあるいはアクリル系の樹脂の場合解重
合反応が始まることにより蛍光体粒子間または蛍光体層
とブラックマトリクス層の表面高低差において亀裂が発
生し不連続な樹脂中間層となってしまう。従って加温温
度はTgからmpの範囲であることが必要である。
層を分解した後の最終的に得られた蛍光面上の金属膜の
表面高低差が、構成している蛍光体粒子の粒度分布中央
値(Dm)の20%未満である場合は十分な耐圧効果を
得ることができなかった。一方、金属膜の表面高低差が
Dmの100%以上となる場合は、金属膜に不連続な部
分が多く現れ、本来金属膜に求められる蛍光面上に堆積
した電荷を効率よく除去し、かつ蛍光体発光を有効に表
示面へ反射させるといった目的を達成することができな
い。
め、中間樹脂層の表面形状にほぼ沿ったものである。従
って、樹脂中間層に関しても、加温の温度、時間等を適
宜選ぶことにより、その表面の高低差が、蛍光体粒子の
粒度分布中央値(Dm)の20%以上100%未満の範
囲になるようにすることが好ましい。
基板であり、その上にブラックマトリクスと蛍光体層が
形成されている。ブラックマトリクスは、図2のブラッ
クマトリクス20のような格子状またはストライプ状
(ブラックストライプともいわれる)に形成され、その
間に、発光層としてドット状またはストライプ状に青、
緑、赤等の各色蛍光体層が形成される。
製ノンクロン10Hのようなフォトレジストをスピンコ
ートにより成膜し乾燥後、露光、現像し、この後黒色顔
料としてカーボンの分散されたダグを塗布し、現像後分
解する方法、奥野製薬製G3−0592のような黒色顔
料として金属酸化物を有するパターニングペーストを用
い、スクリーン印刷によりブラックマトリクスのパター
ンを形成する方法、またはデュポン社製DG−212の
ような黒色顔料として金属酸化物を有するフォトペース
トをベタ印刷し、適当なフォトマスクを介して露光、現
像してパターンを形成する方法がなどのいずれの方法で
もかまわない。
で用いられている方法を用いればよく、例えばPVAと
重クロム酸ナトリウムまたは重クロム酸アンモニウムを
含んだ水溶液に各種の界面活性剤、分散剤とともに各色
蛍光体を分散させたスラリーを用い、これを基板上にス
ピンコートにより成膜し、その後適当なフォトマスクを
介して各色露光、現像することにより得る方法、または
ターピネオール等の溶媒に可塑剤としてブチルカルビト
ールアセテート等を少量添加し、これに例えばエチルセ
ルロースを所望量溶解してチキソ性に優れるビヒクルを
作成し、このビヒクルに各色蛍光体を分散させペースト
とし、ついで色毎にスクリーン印刷をする方法などのい
ずれの方法でもよい。
形成する前に、蛍光体層およびブラックマトリクス層を
有する基板面と樹脂中間層が密着した状態で、加温でき
るものであれば特に制限はない。即ち、従来の第4の方
法の中で説明したような金属膜と樹脂膜を積層した後に
蛍光面に転写する方法では、加温工程の際に金属膜面に
亀裂やしわが生じるので、通常は使用できないが、その
他の樹脂中間層の製造方法であれば使用可能である。
ルシリカ、界面活性剤などを含んだ水溶液で蛍光面上を
湿潤させ、ついでポリメタクリレートのような熱分解性
に優れた樹脂を可塑剤とともにトルエン、キシレン等の
非極性溶媒中に溶解させ、これを湿潤された蛍光面上に
スプレーし、スピンにより延伸させたのち、水分と溶剤
成分を乾燥除去する方法、コロイダルシリカ、界面活性
剤などを含んだ水溶液を蛍光面上を湿潤させ、ついでア
クリレートレジンコポリマー等の熱分解性に優れた樹脂
の水性エマルジョンを蛍光面上に直接塗布し、スピンす
ることにより樹脂中間層を形成する方法、蛍光体基板上
にスクリーン印刷、ドクターブレード等のコーティング
技術により形成させる方法等を挙げることができる。
優れた樹脂フィルムを、蛍光体層表面に貼り付ける方法
が挙げられる。この方法としては、樹脂フィルムを形成
しておき、これを蛍光面上に熱融着または加圧圧着する
ことにより形成する方法、金属の蒸着されていない離型
フィルム上に樹脂中間層のみを印刷等の方法により形成
し、ついでこのフィルムを蛍光面上に熱融着または加圧
圧着させた後、離型フィルムを剥離することにより樹脂
中間層を形成する方法等を挙げることができる。
成方法に適して、かつ後の焼成工程で分解できるような
ものであれば特に制限はない。
制限はないが、樹脂中間層全面を均一に加温できる方法
が好ましい。熱分布が生じると、表示面の輝度が不均一
になり、ホワイトユニフォミティが著しく劣化する原因
となり好ましくない。また、部分的に樹脂中間層の溶融
が生じたり、亀裂が発生したりして、耐圧が悪化する原
因にもなる。例えばホットプレート等の伝導伝熱方式で
は、昇温速度を十分に遅くし、設定温度を分割制御でき
る構造を設けることが好ましい。また、対流伝熱方式で
も被加熱物である蛍光体基板上に均一に対流を発生させ
ることが必要である。CRTで一般的に用いられている
シーズヒーターと対峙させ、基板を回転させる等の方法
で、十分な均一性を得るのは一般に困難である。
ら樹脂中間層面を赤外線等により加温する方法が挙げら
れる。図1にその加温装置の1例を示す。この装置を用
いた加温方法では、ブラックマトリクス、蛍光体層およ
び樹脂中間層を形成した基板4を、樹脂中間層を上向き
にした状態でセッター5に乗せて、セラミックローラー
6により断熱材1に囲われた加熱炉の中をコンベアー搬
送する。加熱炉内の上部には複数の赤外線セラミックヒ
ーター3が設けられている。1個ではなく、このように
複数のヒーターを用いることで、多分割制御が可能で、
より均一な温度分布を形成することができる。そして、
ネオセラムガラス2を通して赤外線放射により加熱され
る。この方法では、比較的クリーンな加温が可能であ
り、放電の引き金となりうるゴミ、微粒子を基板面上に
発生させないという利点もある。
る温度が、樹脂中間層を構成する組成物のガラス転移点
以上かつ融点以下の温度になるように制御される。ま
た、加熱炉の長さおよびコンベアー搬送速度は、加熱温
度を考慮して適宜設定することができる。
熱された基板の樹脂中間層面上に金属膜を形成し、その
後焼成して樹脂中間層を分解除去することで蛍光面基板
を得る。
ウムであり、通常種々の蒸着法により形成される。焼成
の方法等も従来から行われている方法に準じて行えばよ
い。
説明する。
ー顕微鏡を用いて測定を行った。
評価装置を用いて、高真空中で、評価される蛍光面基板
42の蛍光面42bと対向側基板43とを基板間隔2m
mで対面させ、蛍光面基板の電極42aと対向側基板4
3のITO電極43aの間に直流高電圧電源41を用い
て、1kV/分の速度で電圧を上昇させ、放電が起こる
電圧を放電電圧とした。
2.8tのソーダライムガラスをアセトンディップ洗
浄、イソプロピルアルコールディップ洗浄、洗浄液ロー
ルブラシ洗浄、ディスクブラシ洗浄を行った後、純水超
音波リンスで十分に洗浄し、乾燥し、十分に清浄なガラ
ス基板を得た。
黒色顔料ペースト(奥野製薬工業製G3−5392)を
用い、縦方向に幅0.10mm、ピッチ0.29mmの
ストライプを240本、横方向に幅0.30mm、ピッ
チ0.65mmのストライプを720本有するパターン
をスクリーン印刷し、図2に示すように開口部の面積が
縦0.30mm×横0.19mmよりなるブラックマト
リクス20を印刷し、95℃にて10分間乾燥した。そ
の後、再度基板をスクリーン印刷機上に載せ、高圧引出
し電極と蛍光面の導通を得るための電極部としてAgペ
ースト(ノリタケ機材製NP−4739B)をスクリー
ン印刷した。この後95℃にて10分間乾燥し、更に5
45℃で45分間焼成を行いブラックマトリクスと電極
部の形成された基板を得た。
ーストは次の通り作成した。
ル100重量部にエチルセルロース(ハーキュレス社製
エトセルN100)7.5重量部、ブチルカルビトール
アセテート(関東化学製 試薬特級)5.2重量部添加
し、攪拌しながら95℃に加温しビヒクルを得た。
(赤色蛍光体として化成オプトニクス社製P22−HC
R2、緑色蛍光体として化成オプトニクス社製P22−
GN4、青色蛍光体として化成オプトニクス社製P22
−HCB1)を各々10重量部、ターピネオールを1.
5重量部添加し、プラネタリウムミキサーを用いて十分
混練後、3本ロールミルにて分散させ赤、緑、青の各色
蛍光体ペーストを作成した。
された基板に上記赤、緑、青色の各色蛍光体ペーストを
用い、図3に示すように、縦方向に幅0.21mm、ピ
ッチ0.87mmにて赤、緑、青の順にストライプ(3
1、32、33)を夫々240本、スクリーン印刷によ
り形成し、各々95℃にて100分間乾燥したのち、4
50℃で1.5h焼成ベーキングすることによりペース
ト中に含まれる樹脂分を加熱分解除去し蛍光体層を形成
した。
ピンコーターに載せ、約150rpmの回転数で回転さ
せながら、シリカ濃度で1wt%となるように純水で希
釈されたコロイダルシリカ溶液(日産化学製スノーテッ
クスST−N)を均一に噴霧、スピンアウトさせ、11
0℃で1h乾燥させた。更に基板が常温に戻るのを待
ち、再度スピンコーターに載せ、約150rpmの回転
数で純水を120秒間噴霧し、蛍光面基板を十分に濡ら
した状態にさせ、更に60rpmの回転数にてアクリル
ラッカー液(樹脂のTg50℃、mp.約100℃であ
るローム アンドハース社製パラロイドB66 2.5
重量部をトルエン1000重量部に溶解したもの)を8
秒間噴霧し、乾燥させることにより樹脂中間層を得た。
基板を図1に示すコンベアー搬送型赤外加熱炉に載せ、
設定温度60℃、搬送速度10mm/secの条件にて
加温した。さらにこの後、基板を高真空蒸着機内にセッ
トし、10Å/秒のレートにてAlを1000Åの膜厚
となるようにEB蒸着を行った。
ことにより金属膜を具備し、対角画面サイズ 10イン
チ、アスペクト比4:3、ドット数720×240から
なる蛍光面基板を得た。
セットし、耐圧評価試験を行ったところ、20.3kV
まで無放電であり、実用上十分な耐圧性能が得られた。
尚、この金属膜の表面高低差は約2.1μmであり、こ
れは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの23%であっ
た。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を高真空蒸着機内に
セットし、10Å/秒のレートにてAlを1000Åの
膜厚となるようにEB蒸着を行った。
ことにより金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
1.3kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基
板としては不十分な耐圧性能であった。この金属膜の表
面高低差は約1.5μmであり、これは蛍光体の粒度分
布中央値9.3μmの16%であった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度80℃、搬送速
度10mm/secの条件にて加温させた。続いて基板
を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートにて
Alを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。
ことにより金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
4.3kVまで無放電であり、実用上十分な耐圧性能が
得られた。金属膜の表面高低差は約8.7μmであり、
これは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの94%であ
った。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度120℃、搬送
速度10mm/secの条件にて加温させた。続いて基
板を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートに
てAlを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。
ことにより金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
4.6kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基
板として十分な耐圧性能が得られた。しかし本例にて得
られた金属蒸着面は蛍光体の間隙に沈んでしまい金属光
沢を呈しておらず、実用的な蛍光面基板は得られなかっ
た。この金属膜の表面高低差は約10.6μmであり、
これは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの114%で
あった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度45℃、搬送速
度10mm/secの条件にて加温させた。続いて基板
を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートにて
Alを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。最後にこの基板を450℃30分焼成することによ
り金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
0.6kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基
板としては不十分な耐圧性能であった。この金属膜の表
面高低差は約1.4μmであり、これは蛍光体の粒度分
布中央値9.3μmの15%であった。
3色の蛍光体を基板上に形成した。
リーン印刷にてアクリル系樹脂(太陽インキ製造社製V
ernish#2;樹脂のTg50℃、mp.100
℃)を膜厚が0.5±0.1μmになるようにスクリー
ン印刷し、この複合フィルムを印刷面が上記蛍光面と相
対するように配置し、この上で約150℃に熱せられた
加圧ローラーを約80mm/secの速度で走査し、複
合フィルムを蛍光面上に熱融着させ、次いで離形フィル
ムを剥離することにより樹脂中間層を含む蛍光面基板を
得た。この樹脂中間層の形成された蛍光面基板を図1に
示すコンベアー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度60
℃、搬送速度10mm/secの条件にて加温した。さ
らにこの後、基板を高真空蒸着機内にセットし、10Å
/秒のレートにてAlを1000Åの膜厚となるように
EB蒸着を行った。最後にこの基板を450℃30分焼
成することにより金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
1.8kVまで無放電であり、実用上十分な耐圧性能が
得られた。この金属膜の表面高低差は約2.0μmであ
り、これは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの22%
であった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度80℃、搬送速
度10mm/secの条件にて加温させた。続いて基板
を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートにて
Alを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。最後にこの基板を450℃30分焼成することによ
り金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
3.7kVまで無放電であり、実用上十分な耐圧性能が
得られた。この金属膜の表面高低差は約8.9μmであ
り、これは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの96%
であった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を高真空蒸着機内に
セットし、10Å/秒のレートにてAlを1000Åの
膜厚となるようにEB蒸着を行った。続いてこの基板を
450℃30分焼成することにより金属膜を具備する蛍
光面基板を得た。
8kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基板と
しては不十分な耐圧性能であった。この金属膜表面高低
差は約0.9μmであり、これは蛍光体の粒度分布中央
値9.3μmの10%であった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図3に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度120℃、搬送
速度10mm/secの条件にて加温させた。続いて基
板を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートに
てAlを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。最後にこの基板を450℃30分焼成することによ
り金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
9kVでAlの亀裂部より放電が発生し、高電圧FED
用の蛍光面基板としては不十分な耐圧性能であった。こ
の金属膜の表面高低差は約12.7μmであり、これは
蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの137%であっ
た。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度45℃、搬送速
度10mm/secの条件にて加温させた。続いて基板
を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートにて
Alを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。最後にこの基板を450℃30分焼成することによ
り金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
0.4kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基
板としては不十分な耐圧性能であった。この金属膜の表
面高低差は約1.4μmであり、これは蛍光体の粒度分
布中央値9.3μmの15%であった。
3色の蛍光体を基板上に形成した。
タレートフィルム(テイジン社製テオネックス;Tg1
21℃、m.p.269℃)を印刷面が上記蛍光面と相
対するように配置し、この上部にテフロン(登録商標)
の平面板を押圧し、約150℃に加熱することにより樹
脂中間層を含む蛍光面基板を得た。この樹脂中間層の形
成された蛍光面基板を図1に示すコンベアー搬送型赤外
加熱炉に載せ、設定温度125℃、搬送速度5mm/s
ecの条件にて加温した。さらにこの後、基板を高真空
蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートにてAlを1
000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行った。最後に
この基板を450℃30分焼成することにより金属膜を
具備する蛍光面基板を得た。
1.8kVまで無放電であり、実用上十分な耐圧性能が
得られた。この金属膜の表面高低差は約2.3μmであ
り、これは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの25%
であった (実施例6)実施例5と同様の方法にて得られた樹脂中
間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベアー搬送型赤
外加熱炉に載せ、設定温度180℃、搬送速度5mm/
secの条件にて加温した。続いて基板を高真空蒸着機
内にセットし、10Å/秒のレートにてAlを1000
Åの膜厚となるようにEB蒸着を行った。最後にこの基
板を450℃30分焼成することにより金属膜を具備す
る蛍光面基板を得た。
3.7kVまで無放電であり、実用上十分な耐圧性能が
得られた。この金属膜の表面高低差は約4.5μmであ
り、これは蛍光体の粒度分布中央値9.3μmの48%
であった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を高真空蒸着機内に
セットし、10Å/秒のレートにてAlを1000Åの
膜厚となるようにEB蒸着を行った。続いてこの基板を
450℃30分焼成することにより金属膜を具備する蛍
光面基板を得た。
8kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基板と
しては不十分な耐圧性能であった。この金属膜の表面高
低差は約0.6μmであり、これは蛍光体の粒度分布中
央値9.3μmの6%であった。
られた樹脂中間層を含む蛍光面基板を図1に示すコンベ
アー搬送型赤外加熱炉に載せ、設定温度115℃、搬送
速度5mm/secの条件にて加温させた。続いて基板
を高真空蒸着機内にセットし、10Å/秒のレートにて
Alを1000Åの膜厚となるようにEB蒸着を行っ
た。最後にこの基板を450℃30分焼成することによ
り金属膜を具備する蛍光面基板を得た。
2.1kVで放電が発生し、高電圧FED用の蛍光面基
板としては不十分な耐圧性能であった。この金属膜の表
面高低差は約1.1μmであり、これは蛍光体の粒度分
布中央値9.3μmの12%であった。
能が良好で、表示画像のホワイトユニフォミティに優
れ、および発光を無駄なく前面に反射させることができ
ること等の性質をすべて満足する蛍光面基板を提供する
ことができる。従って特に大画面の平面型電界放出素子
の性能が向上し、壁掛けテレビの実現などに向け、実用
上の効果を極めて大きい。
の概略図である。
1例を示す平面図である。
る。
形成された基板 5 セッター 6 セラミックローラー 20 ブラックマトリクス 31 R蛍光体ストライプ 32 G蛍光体ストライプ 33 B蛍光体ストライプ 41 直流高電圧電源 42 蛍光面基板 42b 蛍光面 43 対向側基板 42a 蛍光面基板の電極 43a 対向側基板のITO電極
Claims (7)
- 【請求項1】 ブラックマトリクスと蛍光体層が形成さ
れた基板上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、 この樹脂層の構成樹脂のガラス転移点以上かつ融点以下
の温度にて加温する樹脂加温工程と、 前記樹脂層上に金属膜を形成する工程と、 前記樹脂層を熱分解除去して前記金属膜を前記蛍光体層
上に密着させる樹脂分解工程とを有する蛍光面基板の製
造方法。 - 【請求項2】 前記樹脂層形成工程が、前記蛍光体層表
面を湿潤させるサブ工程と、樹脂を含む溶液を塗布する
サブ工程とを含む請求項1記載の蛍光面基板の製造方
法。 - 【請求項3】 前記樹脂層形成工程が、前記蛍光体層表
面を湿潤させるサブ工程と、樹脂を含む水性エマルジョ
ン液を塗布するサブ工程とを含む請求項1記載の蛍光面
基板の製造方法。 - 【請求項4】 前記樹脂層形成工程が、前記蛍光体層表
面に樹脂フィルムを貼り付ける工程を含む請求項1記載
の蛍光面基板の製造方法。 - 【請求項5】 前記樹脂層形成工程が、離型フィルム上
に樹脂層が形成された積層体を、樹脂層が接するように
前記蛍光体層表面に貼り付けるサブ工程と、前記離型フ
ィルムを剥離するサブ工程とを含む請求項1記載の蛍光
面基板の製造方法。 - 【請求項6】 前記樹脂加温工程後の樹脂層の表面の高
低差が、発光部の蛍光体層上で、蛍光体層を形成してい
る蛍光体粒子の粒度分布中央値の20%以上100%未
満の範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
かに記載の蛍光面基板の製造方法。 - 【請求項7】 基板と、この基板上に形成されたブラッ
クマトリクスと蛍光体層と、このブラックマトリクスと
蛍光体層の上に金属膜とを有する蛍光面基板であって、
前記金属膜表面の高低差が、発光部の蛍光体層上で、蛍
光体層を形成している蛍光体粒子の粒度分布中央値の2
0%以上100%未満の範囲であることを特徴とする蛍
光面基板。
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