JP2003314263A - 2次空気供給システム - Google Patents
2次空気供給システムInfo
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Abstract
に、エアポンプや開閉弁の下流で分岐させて各排気系統
へ2次空気を供給するタイプの2次空気供給システムに
おいて、構成部品の異常を正確に判定することが可能な
システムを提供する。 【解決手段】 エアポンプ作動中に開閉手段(ASV)
の開閉状態を切り替え、エアポンプとASVの間に配置
した圧力センサで検出した該開閉前後の圧力値(P1、
P2)および圧力変動値(ΔP=P1−P2)の大小お
よび各排気系統でのA/F値の変動量(ΔAF1および
ΔAF2)に基づいて主通路および分岐通路の閉塞異常
を診断する。
Description
に配置される排気浄化装置の上流側に2次空気を供給す
る2次空気供給システムに関し、特に、複数系統の排気
系を有している2次空気供給システムにおいて、異常検
出を可能とした2次空気供給システムに関する。
に三元触媒を配置し、排気ガス中のCO、HC、NOx
成分を低減して浄化を図る装置が知られている。さら
に、排気管に接続された開閉弁を有する2次空気供給通
路にエアポンプから空気を圧送することで、排気管内に
2次空気を供給して酸素濃度を高くして、排気ガス中の
HC、COを酸化させることにより排気ガスの浄化を促
進する技術が知られている。
て、エアポンプや開閉弁といった構成部品に異常が生じ
ると、排気ガスの浄化効率が低下してしまい、エミッシ
ョンが悪化することから、その異常を早期に判定する必
要がある。そこで、この種の異常を検出する技術とし
て、特開平9−21312号公報や特開平9−1259
45号公報に開示されている技術が知られている。
開閉弁との間に圧力センサを配置し、検出した圧力値を
基にして2次空気供給システムの異常を検出するもので
ある。また、後者は、2次空気供給通路に圧力センサを
配置し、検出した圧力脈動の最大値と最小値との差を基
にして2次空気供給システムの異常を検出するものであ
る。
ジンで各気筒を1列ではなく、2列に配置したいわゆる
水平対向エンジンやV型エンジンにおいては、各列ごと
に排気系統を備えるのが一般的である。こうしたエンジ
ンにおいても2次空気供給系は各排気系統ごとにそれぞ
れ独立して設置されるのではなく、エアポンプや開閉弁
を共用して、その下流側で各排気系統に分岐させる構成
が一般的である。
は、片側の排気系統に至る通路にのみ異常が発生した場
合、圧力の変化は発生するため、前者の技術では、その
検出が困難である。また、このような場合には圧力脈動
の差が小さいため、後者の技術では、排気系統に至る通
路の異常なのか、分岐前の通路の異常なのかを判別する
ことができない。
多気筒内燃機関用に、エアポンプや開閉弁の下流で分岐
させて各排気系統へ2次空気を供給するタイプの2次空
気供給システムにおいて、構成部品の異常を正確に判定
することが可能なシステムを提供することを課題とす
る。
め、本発明に係る2次空気供給システムは、多気筒内燃
機関の1つないし複数の気筒に対応して設けられた複数
の排気系上にそれぞれ配置された排気浄化装置の上流側
に2次空気を供給する2次空気供給システムであって、
共通の主通路と、この主通路より下流側で分岐されて排
気系の各々に連なる複数の分岐通路と、主通路上に配置
されるエアポンプと、エアポンプ下流の主通路上に配置
されて主通路を開閉する開閉手段と、分岐通路のそれぞ
れに配置されている逆止弁と、を備えている2次空気供
給システムにおいて、エアポンプと前記開閉手段の間に
配置される圧力センサと、エアポンプ作動中に開閉手段
の開閉状態を切り替え、圧力センサで検出した該開閉前
後の圧力値および圧力変動値に基づいて主通路および分
岐通路の閉塞異常を診断する異常診断部と、をさらに備
えているものである。
場合には、両者の間に設置された圧力センサは、高い圧
力値を示す。一方、エアポンプ作動中に開閉手段が開状
態の場合には、主通路・分岐通路に閉塞がなければ、圧
力値は大気圧よりやや高い値、つまり、閉状態のときよ
り低い圧力値となる。しかし、圧力センサ下流の主通路
またはその下流の全ての分岐通路で閉塞異常があれば開
閉手段が閉状態の場合と同じく高い圧力値が検出され
る。一方、開閉手段を含む主通路に異常がなく、分岐通
路の一部のみに閉塞異常がある場合には、開閉手段が閉
状態の場合より低く、閉塞がない場合よりも高い圧力と
なる。したがって、開閉手段の開閉状態を切り替え、閉
状態時と開状態時との圧力の変動を検出することで、閉
塞異常が一部の分岐通路のみか主通路または全分岐通路
の異常かを判別することができる。このため、2次空気
を確実に供給できる場合にのみシステムを作動させて、
構成部品の2次損傷を防止するとともに、運転条件の調
整等によりエミッションのさらなる悪化を抑制すること
ができる。
力値の所定時間内における時間平均値を用いて異常診断
を行うことが好ましい。時間平均圧力を用いることで、
脈動の影響を抑制して、正確な検出を行うことができ
る。
配置される空燃比センサをさらに備えており、異常診断
部は、2次空気供給制御中における各空燃比センサの出
力を基にして閉塞異常が起こっている分岐通路を特定す
ることが好ましい。
いる場合には、当該分岐通路に供給される2次空気量が
不足するため、この通路における空燃比が他の通路にお
ける空燃比より小さい側にずれるため、これにより閉塞
異常が起こっている分岐通路を特定することが可能とな
る。
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
備える内燃機関の構成を示す概略図である。この2次空
気供給装置1は、内燃機関である多気筒ガソリンエンジ
ン(以下、単にエンジンと呼ぶ。)2に取り付けられる
ものである。このエンジン2は、気筒(シリンダ)20
をV字型に配列したV型配列エンジンである。
ないスロットルボディの下流に接続された共通のサージ
タンク30からインテークマニホールド31によって各
気筒20へV字の内側から分岐接続されている。
々に接続され、排気を集合させるエキゾーストマニホー
ルド40a、40bがV字の両脇にそれぞれ接続されて
いる。各エキゾーストマニホールド40a、40bの下
流には、三元触媒からなる排気浄化装置41a、41b
がそれぞれ配置されており、合流管42によって合流さ
れた後、マフラー43を通過して大気中に排出される。
各エキゾーストマニホールド40a、40bの排気浄化
装置41a、41b近傍(上流)には空燃比検出のため
のA/Fセンサ44a、44bが配置されている。
は、上流側の主通路10とその下流側で2つに分岐され
てそれぞれエキゾーストマニホールド40a、40bに
接続される分岐通路11a、11bから構成される。主
通路10の入口にはエアフィルター12が配置され、そ
の下流側、分岐通路11a、11bへと分岐されるまで
の間に順に、電気モータ駆動式のエアポンプ(AP)1
3、圧力センサ14、エアスイッチングバルブ(AS
V)15が配置されている。このASV15には、サー
ジタンク30から延びる配管17が接続されており、こ
の配管17上には電磁式スイッチングバルブ(VSV)
19が配置されている。このVSV19には、フィルタ
ー19aを有する配管19bが接続されている。分岐通
路11a、11b上にはそれぞれ上流側の圧力が高いと
きのみに通路を連通させる逆止弁であるリード弁(R
V)16a、16bが配置されている。
この2次空気供給装置1の動作を制御する制御装置を兼
ねており、圧力センサ14、A/Fセンサ44a、44
bの出力信号が入力されるとともに、AP13のモータ
駆動と電磁弁17の開閉を制御する。
始動時等の燃料濃度が高く、空燃比(A/F)が小さ
く、かつ、排気浄化装置41a、41bが充分に昇温し
ておらずその機能が充分に発揮されにくい状態におい
て、ECU5がVSV19を開くことで、サージタンク
30内の負圧をASV15に導いて、ASV15を開制
御するとともに、AP13を駆動させて、2次空気供給
通路(主通路10、分岐通路11a、11b)を介して
エアフィルタ12を通過した空気を排気管40a、40
bの各々の中へと導く。これにより、排気中の酸素濃度
を上昇させて、そのA/Fを上げ、排気中のHC、CO
の排気管40a、40bにおける2次燃焼を促して排気
の浄化を図る。また、排気温度を上昇させることで排気
浄化装置(三元触媒)41a、41bの昇温を促進する
ことによりエミッションの悪化を抑制する。なお、AS
V15と電磁弁19の組み合わせに代えて、ASV15
部分に直接、電磁弁を使用することもできる。
部品すなわち、AP13、ASV15、RV16a、1
6b等の異常を検出する機能を備えていることを特徴と
する。具体的には、ECU5が、主通路10のAP13
とASV15の間に配置される圧力センサ14で検出さ
れる圧力挙動に基づいて構成部品の異常検出を行う。以
下、この異常検出の処理ルーチンについて詳細に説明す
る。
フローチャートであり、図2が圧力、A/Fの検出ルー
チンのメイン処理を示すフローチャートであり、図3、
図4はこのルーチン中のサブルーチンである圧力検出処
理およびA/F検出処理のそれぞれの処理を示すフロー
チャートであり、図5は、検出結果を基にして異常判定
を行う判定処理のフローチャートである。図6は、これ
らの処理で用いられる各種の制御量や測定圧力、A/F
値の時間変化の一例を示すグラフである。
5により行われる。図2に示される圧力、A/Fの検出
処理は、エンジン2の始動直後から検出処理が終了する
まで、具体的には、後述するAI OFF時の検出終了フラグ
XSTEP3が1にセットされるまでの間、所定のタイミング
で繰り返し実行される。図5に示される異常検出処理は
この処理の終了後、XSTEP3が1の場合のときに1度だけ
実行される。
説明する。この処理は、圧力センサ14により、2次空
気供給(以下、AIと略す)システムの作動前およびA
P13作動中のASV15の開閉時それぞれの圧力を検
出するものである。
を検出し、ECU5のメモリ内部に取り込む。ここで、
圧力値P自体はエンジン1の運転に同期して周期的に変
動するため、数タイムステップ程度の圧力値の時間平均
値をとってこれを現在の圧力値とすることが好ましい。
以下他のステップにおける圧力値PやA/F値の取り込
みにも同じことがいえる。
ているか否かをチェックする。この実行条件は、エンジ
ン冷却水温、吸気温、始動経過時間、バッテリー電圧、
負荷条件等により決定される。AI実行条件が成立した
場合には、ステップS5へと移行してAI_OFFカウンタの
値を0にリセットし、続く、ステップS6でAI_ONカウ
ンタの値を1増加させた後、ステップS7では、AP1
3の作動をスタートさせる(すでに駆動中の場合は駆動
を継続する)。
立しているか否かをチェックする。この異常検出条件と
は、AP13の作動を開始してから所定の時間が経過し
てその作動が安定した状態にあり、エンジン2の回転
数、負荷や車両の車速条件からエンジン2がアイドル状
態にある等、異常検出が容易に判定できる条件を指す。
AI異常検出条件が満たされている場合には、ステップ
S9へと移行する。満たされていない場合には、その後
の処理をスキップして終了する。
第1の閾値T1とを比較する。T1未満の場合には、ス
テップS10へと移行して、今度はASV15閉止時の
圧力検出終了フラグXSTEP1が0か否かを判定する。0以
外の場合、つまりASV15閉止時の圧力検出が既に終
了している場合には、以下の処理をスキップして終了す
る。XSTEP1が0の場合、つまりASV15閉止時の圧力
検出が終了していない場合には、ステップS11へと移
行し、ステップS1で取り込んだ圧力値Pを所定の閾値
P0と比較する。ASV15を閉じたままAP13を作
動させた場合、設定と作動状態が一致していれば、図6
に示されるように、観測される圧力値は増大するはずで
ある。そこで、Pが基準となる閾値P0以上に達してい
る場合には、ステップS12へと移行してAI判定フラ
グF1の値として正常を示す0を設定し、そうでない場
合、つまりASV15の開故障により圧力値がP0以上
に増大しない場合にはステップS13へと移行してAI
判定フラグF1の値として異常を示す1を設定し、ステ
ップS14へと移行する。
圧力検出が終了したとして、終了フラグXSTEP1に1をセ
ットし、続く、ステップS15においてASV15閉止
時の圧力値P1にステップS1で検出した圧力値Pをセ
ットして処理を終了する。
1以上の場合には、ステップS20へと移行して、AS
V15を開く(すでに開いている場合には、その状態を
維持する。)。具体的には、VSV19を開くことで、
配管17を介してASV15へサージタンク30の負圧
を導くことでASV15を開状態へと切り替える。この
ように、ASV15の閉状態から開状態への切替えをA
P13の運転が安定するまで待機することで、AP13
作動中のASV15閉止時における圧力検出を確実に行
うことができる。
の値と第2の閾値T2とを比較する。AI_ONカウンタの
値がT2以下の場合には、その後の処理をスキップして
終了する。一方、AI_ONカウンタの値がT2を超えてい
る場合には、ステップS22へと移行してASV15開
時の圧力検出終了フラグXSTEP2が0か否かを判定する。
0以外の場合、つまりASV15開時の圧力検出が既に
終了している場合には、以下の処理をスキップして終了
する。XSTEP2が0の場合、つまりASV15開時の圧力
検出が終了していない場合には、ステップS23へと移
行し、ASV15開時の圧力検出処理Aを実行する。
る。まず、ステップS31では、現在の圧力値Pを変数
P2に代入する。そして、ステップS32でP2とP1
の差を求めることでAP13作動中におけるASV15
を閉止状態から開状態に切り替えた時の切替え前後の圧
力差ΔPを求める。
ΔPと所定の閾値ΔP1とを比較する。AP13作動中
にASV15を閉状態から開状態へと切り替えると、A
Iシステムが正常に機能しているとすれば、図6に示さ
れるように圧力は降下し、ΔPは大きくなるはずであ
る。そこで、ΔPが基準となる閾値ΔP1を超えている
場合には、ステップS34へと移行してAI判定フラグ
F2の値として正常を示す0を設定する。ΔPが基準と
なる閾値ΔP1以下の場合には、ステップS35へと移
行して、今度はΔPを所定の閾値ΔP2(ここでΔP2
<ΔP1である。)と比較する。分岐通路11a、11
bのいずれか一方のみが閉塞している(以下、片バンク
異常と称する)場合には、図6に示されるように、AS
V15の開状態への切替えに伴い圧力は降下するが、そ
の圧力降下量ΔPは両分岐通路とも閉塞のない場合に比
べて小さくなるはずである。また、両通路とも閉塞して
いるかASV15が閉故障している(以下、両バンク異
常と称する)場合には、ASV15の開状態への切替え
前後での圧力低下はほとんどないはずである。そこで、
ΔPが基準となる閾値ΔP2を超えている場合には、ス
テップS36へと移行してAI判定フラグF2の値とし
て片バンク異常を示す1を設定する。そして、ΔPが基
準となる閾値ΔP2以下の場合にはステップS37へと
移行し、AI判定フラグF2の値として両バンク異常を
示す−1を設定する。
了後はいずれの場合もステップS38へと移行し、各A
/Fセンサ44a、44bの出力値AF1とAF2を取り込
み、ステップS39で両出力値をそれぞれ変数AF1_on、
AF2_onに格納して、ステップS40では、ASV15開
時の圧力検出が終了したとして、終了フラグXSTEP2に1
をセットして圧力検出処理を終了する。これにより、当
該タイムステップのメイン処理も終了する。
定された場合には、ステップS50へと移行してA/F
検出処理が行われる。このA/F検出処理は、図4に示
されるように、まず、ステップS51でAI_ONカウンタ
の値を0にリセットし、ステップS52でAI_OFFカウン
タの値を1増加させ、続くステップS53でAP13の
作動を停止させ(すでに停止中の場合には、停止状態を
継続し)、ステップS54では、ASV15を閉じる
(すでに閉じている場合には、その状態を維持する)。
具体的には、VSV19を閉じることで、配管19bを
介してASV15へ大気圧を導くことでASV15を閉
状態へと切り替える。
の圧力検出終了フラグXSTEP2が1か否かを判定する。1
以外の場合、つまりASV15開時の圧力検出が終了し
ていない場合には、、以下の処理をスキップして終了す
る。XSTEP2が1の場合、つまりASV15開時の圧力検
出が終了している場合には、ステップS57へと移行
し、AI_OFFカウンタの値を閾値T3と比較する。
には、まだ2次空気の供給が完全にストップしておら
ず、A/F値が変動中である可能性があるため、検出処
理をスキップして処理を終了する。AI_OFFカウンタの値
が閾値T3を超えている場合には、ステップS58へと
移行して、AIシステムオフ時のA/F検出終了フラグ
XSTEP3が0か否かを判定する。0以外の場合、つまりA
Iシステムオフ時のA/F検出が既に終了している場合
には、以下の処理をスキップして終了する。XSTEP3が0
の場合、つまりAIシステムオフ時のA/F検出が終了
していない場合には、ステップS59以降のA/F検出
処理へと移行する。
a、44bの出力値AF1とAF2を取り込み、ステップS6
0で両出力値をそれぞれ変数AF1_off、AF2_offに格納す
る。ステップS61では、AIシステム作動中にステッ
プS39で格納したAF1_on、AF2_onとAF1_off、AF2_off
それぞれの差を求めることで、AIシステム作動中と停
止時での各エキゾーストマニホールド40a、40bに
おけるA/Fの変動値ΔAF1、ΔAF2を求める。そ
して、求めたΔAF1、ΔAF2の差の絶対値を変数Δ
AFに格納する。AIシステムが正常に機能していると
きは、図6に示されるように、ΔAF1、ΔAF2が大
きくなる一方、その差ΔAFは小さくなるはずである。
を閾値αと比較する。ここでΔAFが閾値αより小さい
場合には、両エキゾーストマニホールド40a、40b
でのAI供給条件の偏りが少ないことを示すからステッ
プS63へと移行してAI判定フラグF3の値として偏
在がないことを示す0を設定する。ΔAFが閾値α以上
の場合には、両エキゾーストマニホールド40a、40
bでのAI供給条件の偏りが大きいことを示すからステ
ップS64へとΔAF1、ΔAF2のいずれが大きいか
を調べる。ΔAF1が大きい場合には、偏差の小さいエ
キゾーストマニホールド40b側へのAI供給に異常が
あると判定し、ステップS65へと移行してAI判定フ
ラグF3の値としてエキゾーストマニホールド40b側
の異常を示す1を設定する。一方、ΔAF2が大きい場
合には、偏差の小さいエキゾーストマニホールド40a
側へのAI供給に異常があると判定し、ステップS66
へと移行してAI判定フラグF3の値としてエキゾース
トマニホールド40a側の異常を示す2を設定する。ス
テップS63、65、66の各処理の終了後はステップ
S67へと移行してAIシステムオフ時のA/F検出終
了フラグXSTEP3に検出終了を示す1をセットして処理を
終了する。これにより、当該タイムステップのメイン処
理も終了する。
る異常判定処理を行う。まず、ステップS70では、判
定フラグF1が0か否かを判定する。F1が0の場合に
は、ASV15を閉じたまま、AP13を作動させた場
合に圧力上昇が検出されたことを意味するから、この場
合には、AP13の作動(常時ON故障を除く)と、A
SV15の開故障はないので、ステップS71に移行し
て、今度は判定フラグF2の値が0か否かを判定する。
判定フラグF2が0の場合には、AP13作動状態のま
まASV15を開いたときに、所定値ΔP1以上の圧力
降下が生じたことを示すから、この場合には、ASV1
5は正常に機能しており、その下流側のRV16a、1
6bを含む通路にも閉塞がないことを示す。そこで、ス
テップS72へと移行してAI正常フラグXAIOKに正常
であることを示す1をセットして処理を終了する。
い、つまり1が設定されていると判定された場合には、
ASV15の開故障により圧力値がP0以上に増大しな
いものと判定し、ステップS73へと移行してASV開
フラグXFASVOPに1をセットした後、ステップS74へ
と移行してAI異常フラグXAINGに1をセットして処理
を終了する。
0でないと判定された場合には、ステップS75へと移
行し、判定フラグF2が1か否かを判定する。1でない
場合、つまり、その値が−1の場合には、ASV15を
開制御しても、AI供給が行われない両バンク異常の状
態であることから、ステップS76、77へと移行して
分岐通路11a、11bそれぞれの異常を示すバンク1
閉フラグXFBNK1CL、バンク2閉フラグXFBNK2CLのそれぞ
れに1をセットして、ステップS74へと移行してAI
異常フラグXAINGに1をセットして処理を終了する。
1と判定された場合には、片バンク異常の状態と判定さ
れるから、ステップS78へと移行して判定フラグF3
の値が0か否かを判定する。判定フラグF3の値が0の
場合には、両エキゾーストマニホールド40a、40b
でのAI供給条件の偏りが少ないことを示すから主通路
10側に閉塞に至らない異常、つまり配管詰まりが発生
していると判定し、ステップS79へと移行して配管詰
まりフラグXAIJAMに詰まりを示す1をセットして、ステ
ップS74へと移行してAI異常フラグXAINGに1をセ
ットして処理を終了する。
0でないと判定された場合には、ステップS80へと移
行して判定フラグF3の値が1か否かを判定する。F3
が1の場合には、エキゾーストマニホールド40b側へ
のAI供給に異常があることを表すから、ステップS8
1へと移行して、分岐通路11bの異常を示すバンク2
閉フラグXFBNK2CLに1をセットし、ステップS74へと
移行してAI異常フラグXAINGに1をセットして処理を
終了する。一方、F3が1でない、つまり、2の場合に
は、エキゾーストマニホールド40a側へのAI供給に
異常があることを表すから、ステップS82へと移行し
て、分岐通路11aの異常を示すバンク1閉フラグXFBN
K1CLに1をセットし、ステップS74へと移行してAI
異常フラグXAINGに1をセットして処理を終了する。
3の閉状態から開状態に切り替えた前後のそれぞれの圧
力値と圧力差、A/Fの差を基に異常判定を行うこと
で、AI供給システムのうちどちらのバンクに異常が起
きたかを特定することができる。このとき、片バンク故
障と配管の詰まりとを明確に区別することができるの
で、精度良く判別を行うことができる。
閉→開切替えを遅らせることで、AP13の作動中のA
SV13の閉状態から開状態に切り替えた前後のそれぞ
れの圧力値と圧力差を測定する例を説明したが、AP1
3停止よりASV13の開→閉切替えを先行させること
で、AP13の作動中のASV13の開状態から閉状態
に切り替えた前後のそれぞれの圧力値と圧力差を測定
し、これを基にして算出を行うことも可能である。ま
た、A/F値の測定についても、AIシステム作動中と
停止後の差ではなく、AIシステム作動前と作動中の差
を測定してもよい。
異常判定を行う例を説明してきたが、AI供給制御中に
判定を行うことも可能である。この場合、AI供給前の
A/F値と供給制御中のA/F値を比較すればよい。こ
のようにすると、早期の異常判定が可能となり、2次空
気を確実に供給できる場合にのみシステムを作動させ
て、構成部品の2次損傷を防止するとともに、運転条件
の調整等によりエミッションのさらなる悪化を抑制する
ことができる。
を特定するのではなく、片バンク異常と判定される場合
に、作動中のA/F値がリッチ側のバンクを異常と判定
することもできる。
型配列エンジンを例に説明したきたが、水平対向配列や
その他の機関配列形式であっても、少なくとも複数の独
立した排気浄化装置を備え、その上流側に主通路から分
岐された2次空気供給通路が接続されてそれぞれに2次
空気を供給する形式であればよい。
数の排気系に分岐通路を介して2次空気供給を行う2次
空気供給システムにおいて、分岐通路のいずれかが異常
な場合には異常が起こっている分岐通路を特定すること
ができ、異常検出精度が向上する。
関の構成を示す概略図である。
すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
理を示すフローチャートである。
フローチャートである。
測定圧力、A/F値の時間変化の一例を示すグラフであ
る。
3…吸気系、4…排気系、5…ECU、10…主通路、
11…分岐通路、12…エアフィルター、13…エアポ
ンプ(AP)、14…圧力センサ、15…エアスイッチ
ングバルブ(ASV)、16…リード弁(RV)、17
…配管、18…電磁式スイッチングバルブ(VSV)、
20…気筒、30…サージタンク、31…インテークマ
ニホールド、40…エキゾーストマニホールド、41…
排気浄化装置、42…合流管、43…マフラー、44…
A/Fセンサ。
Claims (3)
- 【請求項1】 多気筒内燃機関の1つないし複数の気筒
に対応して設けられた複数の排気系上にそれぞれ配置さ
れた排気浄化装置の上流側に2次空気を供給する2次空
気供給システムであって、共通の主通路と、前記主通路
より下流側で分岐されて前記排気系の各々に連なる複数
の分岐通路と、前記主通路上に配置されるエアポンプ
と、前記エアポンプ下流の主通路上に配置されて前記主
通路を開閉する開閉手段と、前記分岐通路のそれぞれに
配置されている逆止弁と、を備えている2次空気供給シ
ステムにおいて、 前記エアポンプと前記開閉手段の間に配置される圧力セ
ンサと、 前記エアポンプ作動中に前記開閉手段の開閉状態を切り
替え、前記圧力センサで検出した該開閉前後の圧力値お
よび圧力変動値に基づいて主通路および分岐通路の閉塞
異常を診断する異常診断部と、 をさらに備えている2次空気供給システム。 - 【請求項2】 前記異常診断部は、前記圧力センサで検
出された圧力値の所定時間内における時間平均値を用い
て異常診断を行う請求項1記載の2次空気供給システ
ム。 - 【請求項3】 前記各排気系内の前記分岐通路より下流
にそれぞれ配置される空燃比センサをさらに備えてお
り、前記異常診断部は、2次空気供給制御時の各空燃比
センサの出力を基にして閉塞異常が起こっている分岐通
路を特定する請求項1または2に記載の2次空気供給シ
ステム。
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