JP2003314200A - トンネル換気システム及びトンネル換気方法 - Google Patents
トンネル換気システム及びトンネル換気方法Info
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Abstract
における換気が容易かつ十分に行えるトンネル換気シス
テム及びトンネル換気方法を提供すること。 【解決手段】 施工中のトンネル2の切羽2aに向けて
風管3を通じて空気を送り込み、トンネル2内に配置し
た集塵機4により集塵してトンネル内の換気を行うトン
ネル換気システム1であって、風管3の先端部3aが切
羽2aに対して進退自在とされ、切羽2aと集塵機4の
間に開閉自在に設けられ、閉じられることにより集塵機
4及び風管3を防護する防護手段として防爆シート6及
び防護板7を備えている。これにより、発破掘削する場
合でも、集塵機4及び風管3を損傷や破損などすること
なく切羽2aの近くに配置でき、十分な換気が可能とな
る。
Description
内の換気を行うトンネル換気システム及びトンネル換気
方法に関するものである。
は、掘削作業に伴い大量の粉塵が生ずる。このような粉
塵がトンネル内に残存していると、作業者の健康を害す
るおそれがあるため、粉塵をトンネルの外部に排出する
トンネル換気装置が用いられる。このようなトンネル換
気装置としては、一般に、いわゆる送気式の換気装置と
排気式の換気装置がある。
内の換気を行う手法として、例えば、特開平10−25
2400号公報に記載されるように、トンネルの坑口か
ら切羽に向けて風管を配設し、この風管を介して外部の
空気をトンネル内に強制導入する一方、切羽で発生する
粉塵等をトンネル内に設置した集塵機により捕集して、
トンネル内の換気を行うものが知られている。
うな手法によるトンネル換気では、切羽近傍の換気が十
分に行えない場合がある。すなわち、発破などによりト
ンネル掘削を行う場合、掘削の際の飛び石、爆風などに
より、風管の破損及び集塵機の損傷、計器故障などのお
それがあるため、風管及び集塵機を切羽に近づけること
が困難である。このため、風管及び集塵機を切羽からあ
る程度離して配置せざるを得ず、切羽近傍への新鮮な空
気の送り込み及び切羽近傍における集塵を行うことがで
きず、切羽近傍の換気が不十分となる。
するためになされたものであって、トンネルを発破など
により掘削する場合でも切羽における換気が容易かつ十
分に行えるトンネル換気システム及びトンネル換気方法
を提供することを目的とする。
トンネル換気システムは、施工中のトンネルの切羽に向
けて風管を通じて空気を送り込み、トンネル内に配置し
た集塵機により集塵してトンネル内の換気を行うトンネ
ル換気システムであって、風管の先端部が切羽に対して
進退自在とされ、切羽と集塵機の間に開閉自在に設けら
れ、閉じられることにより集塵機及び風管を防護する防
護手段を備えたことを特徴とする。
工中のトンネルの切羽に向けて風管を通じて空気を送り
込み、トンネル内に配置した集塵機により集塵してトン
ネル内の換気を行うトンネル換気方法であって、風管の
先端部を切羽に対して進退自在とし、切羽と集塵機の間
で開閉自在とし閉じることによって集塵機及び風管を防
護可能とした防護手段を設置し、切羽を掘削する前に、
風管の先端部を防護手段の後方まで後退させるととも
に、防護手段を閉じて集塵機及び風管を防護し、切羽の
掘削後に、防護手段を開き、風管の先端部を前進させ切
羽に近づけて空気を送り込むとともに、集塵機の作動に
より掘削により生じた粉塵を捕集することを特徴とす
る。この本発明に係るトンネル換気方法は、望ましく
は、切羽の掘削作業を発破により行う場合に適用され
る。または、切羽の掘削作業を機械掘削により行う場合
に適用される。
トンネル掘削をする場合でも、防護手段により集塵機及
び風管を防護することによって、集塵機及び風管を切羽
の近くに配置できる。このため、切羽近くに新鮮な空気
を送り込み、切羽近くの粉塵を捕集して、切羽における
換気が十分に行える。
ので、掘削時に集塵機を退避移動させる必要がない。従
って、切羽近くの集塵作業に手間がかからず、換気が容
易に行える。また、本来、集塵機が持つ集塵能力を最大
限に発揮して十分な換気が容易に行える。
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
テムの概要図である。同図に示すように、本実施形態に
係るトンネル換気システム1は、施工中のトンネル2の
切羽2aに向けて風管3を通じて空気を送り込み、トン
ネル2内に配置した集塵機4により集塵してトンネル2
内の換気を行うものであり、いわゆる送気式の換気シス
テムである。
供給するものであり、トンネル2の内壁に沿って設置さ
れている。風管3としては、望ましくはシート材を円筒
形に形成したものが用いられ、例えばビニール風管が用
いられる。この場合、風管3が軽量なものとなり、その
支持部材を簡易なものとすることができる。
れるメッセンジャーワイヤ21を介して取り付けられて
いる。風管3の後端部は、トンネル2の外部まで延在し
ており、図示しない送気ファンが取り付けられている。
この送気ファンの作動により、トンネル外部の新鮮な空
気が風管3に導入され、風管3を通じて切羽2aに送ら
れる。送気ファンは、大型なものを用いることが望まし
く、例えばファン風量1700m3/分程度のものが用
いられる。この場合、風管3の先端部3aからの送気量
は、風管3の内部等で発生する摩擦損失を考慮すると、
例えば1400m3/分程度となる。
進退自在となっている。すなわち、空気の吹出し口を有
する先端部3aが切羽2aに対して接近又は離間するよ
うに移動可能となっている。
する集塵手段であり、粉塵Dを含む汚染空気を吸引部4
aから吸引し、汚染空気に混在する粉塵Dを捕集し、排
出口4bから清浄された空気を排出する。この集塵機4
としては、大容量タイプを用いることが望ましく、例え
ば集塵量1800m3/分程度のものが用いられる。こ
の場合、後方への送気量は、内部等で発生する摩擦損失
を考慮すると、例えば1500m3/分程度となる。そ
して、集塵機4としては、例えば車両に搭載されたもの
が用いられる。これにより、切羽2aの進行に合わせ
て、集塵機4が容易に移動可能となる。
るものが用いられる。例えば、内蔵される制御盤を耐振
ゴムなどを介して取り付けたものが用いられる。これに
より、発破などで集塵機4が振動しても、集塵機4の内
蔵機器の振動が抑制され、集塵機4が容易に故障するこ
とを防止できる。
車5が配置されている。変電台車5は、集塵機4などに
電力を供給するためのものである。変電台車5を集塵機
4のトンネル2坑口側に配置することによって、集塵機
4をより切羽2aに近い位置に配置することが可能とな
り、集塵時において集塵機4の吸込口側に重機や変電台
車5が配置されないため、より集塵効率を高めることが
できる。
して機能する防爆シート6及び防護板7が設けられてい
る。これらの防爆シート6及び防護板7は、トンネル2
の断面方向に沿って設けられ、開閉自在となっている。
防爆シート6及び防護板7の詳細について、後述する。
す。
は、トンネル2の天井部にメッセンジャーワイヤ21を
介して取り付けられ、切羽2aに対して進退自在となっ
ている。例えば、メッセンジャーワイヤ21に金具22
を介してレール23が設置される。そのレール23に
は、遠隔操作によりレール23に沿って走行する駆動車
24が取り付けられている。また、レール23には、駆
動車24に牽引されて移動する複数のトロッコ25が取
り付けられている。各トロッコ25は、風管3の先端部
3aに対し、所定間隔で取り付けられている。
と、その移動に伴ってトロッコ25が移動し、風管3の
先端部3aも移動する。これにより、風管3の先端部3
aが伸縮する。
1に金具22を介してレール23を設置し、そのレール
23に沿って風管3の先端部3aを移動可能とすること
により、風管3を高い位置に配設することができる。さ
らに簡易な構造であるため、トンネル2の径が小さい場
合にも適用することができ、風管3が作業車両の走行な
どの邪魔にならず、トンネル掘削工事が円滑に行える。
成されている。ラック23aは、多数の凹凸により構成
され、レール23の長さ方向に沿って設けられている。
駆動車24には、ラック23aに噛み合うピニオン24
aが設けられている。ピニオン24aは、駆動車24の
駆動力伝達機構の一部として機能するものであり、駆動
車24に設置されるモータ24bの駆動により回転し、
駆動車24を走行させる。
aに噛み合わせて駆動車24を走行させ風管3の先端部
3aの移動を行うことにより、駆動車24がレール23
に対して滑ることがないため、風管3の先端部3aを確
実に移動させることができる。また、トンネル2に勾配
がある場合に、風管3の先端部3aがその自重などで移
動してしまう不具合を防止できる。特に、トンネル2の
勾配が大きいときに有効である。
連結して構成されている。レール部材23b、23bの
連結部分には連結具23cが配置され、レール部材23
b、23bの端部を結合している。
説明図を示す。
ときの状態を示しており、図4は防爆シート6及び防護
板7を開いたときの状態を示している。図3に示すよう
に、防爆シート6は、トンネル2断面の下部の防護を行
うものであり、トンネル2の断面方向に沿って設けら
れ、開閉自在となっている。例えば、トンネル2の横断
方向にワイヤ61が張設され、そのワイヤ61に複数の
ランナ62が移動自在に取り付けられ、そのランナ62
に防爆シート6の上端が取り付けられている。これによ
り、防爆シート6は、カーテンのように、トンネル2の
横断方向に沿って開閉することができる。
リートの吹き付け、ロックボルト打設などの作業の際に
は、図4のように、防爆シート6を開くことにより、作
業機械の移動が可能となるとともに、空気のトンネル2
内の流通が可能となる。一方、発破掘削の際には、図3
のように、防爆シート6を閉じることにより、発破によ
る飛び石、爆風などから集塵機4を防護することができ
る。
を行うものであり、防爆シート6の上方に設置され、開
閉自在となっている。例えば、防護板7は、トンネル2
の天井部から二本のワイヤ71、71により吊り下げら
れて構成される。防護板7の端部などにロープ72を接
続しそのロープ72を引っ張ることにより、防護板7を
回転させて、防護板7を開くことができる。
置p1が防護板7の接続位置p2より内側(トンネル2
の中央部分寄り)に来るように設けることが望ましい。
このようにすることによって、防護板7を回転し易くす
ることができ、防護板7を容易に開くことができる。
タルなどの剛性を有する網板を用いることが望ましい。
この場合、飛び石が衝突しても容易に変形することが防
止される。さらに、爆風を通過させるので防護板7が発
破時に爆風で吹き飛んでしまうなどの不具合を防止でき
る。
となっているが、トンネル2の断面形状に合わせて、円
弧状、半円状などにしてもよい。
の建込み、コンクリートの吹き付け、ロックボルト打設
などの作業の際には開かれ、風管3を切羽側へ移動する
ことが可能となる。一方、発破掘削の際には、防護板7
が閉じられ、発破による飛び石などから風管3を防護す
ることができる。
係るトンネル換気システムの動作及びトンネル換気方法
について説明する。
風管3を設置し、集塵機4を配置する。風管3は、先端
部3aを切羽2a側へ前進させたときにその最先端部が
切羽2aから30m程度の位置に来るように設置する。
集塵機4は、切羽2aから40m程度の位置に配置す
る。そして、防爆シート6及び防護板7を集塵機4の切
羽2a側に設置する。
り掘削する際には、風管3の先端部3aを防護板7の後
方位置まで後退させ退避させる。このとき、風管3の移
動は、上述した遠隔操作により行えるため、容易であ
る。
及び防護板7を閉じる。このとき、集塵機4を退避移動
させる必要がないため、発破掘削の準備が迅速かつ容易
に行える。
その際、飛び石が飛散し爆風が発生する。しかし、防爆
シート6により集塵機4が防護されるため、集塵機4の
損傷、故障などを防止できる。また、風管3は防護板7
により防護されるため、飛び石の衝突などによる破損を
防止できる。
粉塵Dが発生する。発破後、すぐに防爆シート6及び防
護板7を開き、風管3の先端部3aを切羽2a側へ前進
させる。そして、風管3の先端部3aから新鮮な空気を
切羽2aに向けて噴出するとともに、集塵機4により粉
塵Dを含む汚染空気を吸引し集塵する。
4が切羽2aから30〜40m程度という近距離に位置
するため、切羽2aの空気清浄が効果的に行われ、十分
な換気が可能となる。
た環境の中で、掘削ずりの搬出、支保工の建込み、コン
クリートの吹き付け、ロックボルト打設などの作業が順
次行われる。
だときには、風管3の先端部3a、集塵機4、防爆シー
ト6及び防護板7の切羽2a側への移動作業が行われ
る。この移動作業は、風管3による新鮮空気噴出位置及
び集塵機4による汚染空気吸引位置を切羽2aから一定
の距離に維持して切羽2aの換気効果を維持するため
に、行われるものである。
両を移動させて行えばよい。一方、風管3の先端部3a
の移動は、レール23を切羽2a側へ移動させることに
より行われる。例えば、トンネル2坑口側に位置する最
後部のレール材23aを取り外し、切羽2a側へ持って
行き切羽側の最前部のレール材23bの前方側に連結す
る。これにより、風管3の先端部3aの可動範囲が切羽
2a側へ移動する。このとき、レール23全体を切羽2
a側へ移動する必要がなく、レール材23bの一部を移
動させればよいため、移動作業が容易に行える。また、
レール材23bは、軽量であり人力により搬送でき、移
動作業が容易に行える。従って、短時間でレール23の
移動が行える。
により行われる。このとき、防護手段として機能する防
爆シート6及び防護板7が簡易な構造であるので、その
移動作業も容易である。
備、発破掘削、トンネル換気及び掘削ずりの搬出などの
作業が順次繰り返し行われる。
換気システム及びトンネル換気方法によれば、発破によ
るトンネル掘削をする場合でも、防護手段である防爆シ
ート6及び防護板7により集塵機4及び風管3を防護す
ることによって、集塵機4及び風管3を切羽の近くに配
置できる。このため、切羽近くに新鮮な空気を送り込
み、切羽近くにおける粉塵を含む汚染空気を吸引し集塵
して、切羽における換気が十分に行える。
されるので、発破時に集塵機4を退避移動させる必要が
ない。従って、切羽近くの集塵作業に手間がかからず、
換気が容易に行える。
により行う場合について説明したが、この掘削作業は機
械掘削する場合もある。例えば、自由断面掘削機などを
用いてトンネル掘削を行う場合に、上述したトンネル換
気システム及びトンネル換気方法を適用してもよい。こ
の場合でも、上述したトンネル換気システム及びトンネ
ル換気方法と同様な作用効果が得られる。すなわち、防
護手段である防爆シート6及び防護板7により掘削時の
飛び石などから集塵機4及び風管3を防護することによ
って、集塵機4及び風管3を切羽の近くに配置でき、切
羽における換気が十分に行える。また、集塵機4を防爆
シート6により防護して、掘削時に集塵機4の退避移動
を不要とし、切羽近くの換気が容易に行える。
羽における換気が容易かつ十分に行える。
の概要図である。
明図である。
ト及び防護板の説明図である。
ト及び防護板の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 施工中のトンネルの切羽に向けて風管を
通じて空気を送り込み、前記トンネル内に配置した集塵
機により集塵して前記トンネル内の換気を行うトンネル
換気システムにおいて、 前記風管の先端部が前記切羽に対して進退自在とされ、 前記切羽と前記集塵機の間に開閉自在に設けられ、閉じ
られることにより前記集塵機及び前記風管を防護する防
護手段を備えたこと、を特徴とするトンネル換気システ
ム。 - 【請求項2】 施工中のトンネルの切羽に向けて風管を
通じて空気を送り込み、前記トンネル内に配置した集塵
機により集塵して前記トンネル内の換気を行うトンネル
換気方法において、 前記風管の先端部を前記切羽に対して進退自在とし、前
記切羽と前記集塵機の間で開閉自在とし閉じることによ
って前記集塵機及び前記風管を防護可能とした防護手段
を設置し、 前記切羽を掘削する前に、前記風管の先端部を前記防護
手段の後方まで後退させるとともに、前記防護手段を閉
じて前記集塵機及び前記風管を防護し、 前記切羽の掘削後に、前記防護手段を開き、前記風管の
先端部を前進させ前記切羽に近づけて前記空気を送り込
むとともに、前記集塵機の作動により掘削により生じた
粉塵を捕集すること、を特徴とするトンネル換気方法。
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