JP4206450B2 - トンネル内における集塵方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、山岳トンネル工事等において、コンクリートの吹付けや発破等により発生した切羽側の粉塵を円滑且つ効率よく吸引、除去するトンネル内における集塵方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
山岳トンネル工事においては、トンネル内の換気が必要なため、トンネル外より切羽近傍部にまで風管を配設して新鮮な空気を送風している。また、切羽側においては、発破や掘削壁面に対するコンクリート吹付けなどの粉塵が多量に発生する作業が多いことから、切羽から後方のトンネル内に集塵機を設置し、該集塵機によって粉塵を吸引、除去している。この場合、集塵効率を上げるには、切羽への送風量よりも大きな風量を処理できる集塵機が必要であり、鉄道や道路のトンネル工事においては、一般的に送風量が1500m3 /min であって、集塵処理能力が2000m3 /min の集塵機を使用している。
【0003】
このような集塵機は、発破や工事用機械などによる損傷を避けるため、切羽から後方70〜100 m程度のトンネル内における一側壁面側に寄せた位置に設置されることが多いが、この位置から集塵機を作動させて集塵を行っても切羽近傍部の粉塵を効果的に吸引、除去することが困難であり、切羽近傍部の作業環境を良好に保つことができない。そのため従来から、図8、図9に示すように、集塵機2Aの吸込口に折り畳み自在な風管3Aを接続してこの風管3Aを切羽11側に向かって繰り出し、該風管3Aを通じて切羽11側に発生した粉塵を集塵機2Aに吸引、除去させたり、或いは、集塵機と同じ能力を有する送風ファンを切羽近傍部に設置し、この送風ファンから後方に設置した集塵機まで風管を延ばして切羽側に発生した粉塵を除去することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−165495号公報(第3、4頁、第4、5図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いずれの集塵方法においても、重量の大なる風管の配設作業に多大な労力と手間を要するばかりでなく、風管の径は1.3 〜1.5 m程度が限度であるため、集塵が可能な範囲が狭くて切羽全体の集塵が困難であると共に比較的多くの処理時間を必要とし、また、発破時においては、切羽近傍部に設置している送風ファンの移動、撤去や風管の折り畳み等の煩わしい作業が伴うといった問題点があった。
【0006】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、トンネル自体を集塵通路として利用して切羽側に発生した粉塵を全面的に効率良く且つ円滑に吸引、除去し得ると共に、この集塵処理の準備作業も簡単に行えるトンネル内における集塵方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のトンネル内における集塵方法は、請求項1に記載したように、切羽近傍部から所定長さ後方に達するまでのトンネル内をトンネル長さ方向に長い縦仕切幕によって集塵通路と送風通路とに分割すると共に該集塵通路の後端側に集塵機を配設してこの集塵機により切羽側に発生している粉塵を上記集塵通路を通じて吸引、除去し、この粉塵の除去後、該切羽を発破により掘削する際に縦仕切幕をトンネル天端側、トンネル底面側、集塵機側のうちのいずれかの側に引き寄せ、発破後に該縦仕切幕を展開すると共に発破後の切羽側に向かって移動させて再び粉塵除去を行うことを特徴とする。なお、本発明でいう引き寄せとは折り畳み、巻き取り、たくし寄せ等を含む概念である。
【0008】
【作用】
切羽近傍部から所定長さ後方に達するまでのトンネル内に、天端から横長長方形状の縦仕切幕をトンネル底面に達するまで垂れ下げることにより、この縦仕切幕によってトンネルの一側部内を集塵通路に、他側部内を送風通路となるように区画する。この場合、縦仕切幕をトンネル横断面における一側寄りに配設して、上記送風通路よりも集塵通路の横断面幅を狭くしておくことが好ましい。この状態にして集塵通路の後端部内に集塵機を配設して該集塵機を作動させると、この集塵機による吸引力が集塵通路内を通じて切羽側に全面に亘って作用し、切羽近傍部に発生している粉塵が集塵通路内に汚れた空気と共に流入して集塵通路を通じて上記集塵機に吸い込まれて集塵、除去される。
【0009】
この際、集塵機の吸引力によって切羽近傍部の汚れた空気を集塵通路内に吸引すると、切羽近傍部側は集塵機の後方側よりも低圧となるため、集塵機により粉塵が除去された該集塵機の後端排出口から排出された清浄な空気の一部は、縦仕切幕により仕切られた上記送風通路側に反転して切羽側に向かって流れる。即ち、集塵通路側と送風通路側とではトンネル内の空気の流れが縦仕切幕を介して逆向きとなり、上記集塵機から排出された清浄な空気は、トンネル外から送風通路を通じて切羽側に送り込まれる新鮮な空気と共に、切羽近傍部内において粉塵と混合し、再び、集塵通路内を通じて集塵機によりその空気に混合している粉塵が除去される。
【0010】
このように、縦仕切幕によってトンネル内を集塵通路と送風通路とに仕切っているので、切羽近傍部に臨んでいる集塵通路の開口部の面積が極めて広くなり、切羽近傍部内に発生する広い範囲に存在する粉塵を集塵通路内に空気と共に満遍なく多量に吸い込むことができて、粉塵処理時間の短縮を図ることができる。
【0011】
また、上記縦仕切幕は、横長長方形状の軽量な可撓性シート材からなり、このシート材からなる縦仕切幕をトンネル天端から上下方向又はトンネル長さ方向に引き寄せ自在に吊り下げているので、発破時や集塵を行う必要のない作業時には引き寄せることによって容易に邪魔にならない状態に撤去しておくことができ、集塵処理時には簡単に展開することができて集塵処理の準備が迅速に行えるものである。
【0012】
さらに、トンネル天端からの縦仕切幕の吊り下げは、トンネル天端にメッセンジャーワイヤ又はカーテンレールをトンネル長さ方向に取付けておくことによってこれらのメッセンジャーワイヤ又はカーテンレールに引き寄せ可能に吊支させることができ、集塵装置はこのメッセンジャーワイヤ又はカーテンレールと、縦仕切幕と、集塵機とから構成されているので、構造が簡単で安価となり、且つ良好な取扱性を備えた集塵装置として提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は山岳トンネル工事において、トンネル切羽近傍部11で発生した粉塵を除去している状態の簡略縦断側面図、図2はその簡略平面図、図3は簡略縦断正面図であって、集塵装置は、切羽近傍部11から所定長さ後方に達するまでのトンネル10内に配設されてその長さ部分のトンネル横断面を集塵通路3と送風通路4とに分割する縦仕切幕1と、この縦仕切幕1によって形成された上記集塵通路3の後端部に配設されて切羽側に発生した粉塵を集塵通路3を通じて吸引、除去する集塵機2とから構成されている。
【0014】
詳しくは、上記縦仕切幕1は横長長方形状の可撓性を有する合成樹脂製シート材又は非通気性となるように処理された帆布等の繊維シート材からなり、その長さは約50mで縦幅はトンネル天端12からトンネル底面13に達する幅に形成されている。そしてこの縦仕切幕1は上記送風通路4が集塵通路3よりもトンネル断面方向の幅が広くなるようにトンネル横断面における一側寄りに配設されていて、トンネル10の一側壁面とこの一側壁面に対向する縦仕切幕1の対向面とでトンネル断面の1/4〜1/5程度の広さを有する幅狭い集塵通路3を形成し、トンネル10の他側壁面とこの他側壁面に対向する縦仕切幕1の対向面とで幅広い上記送風通路4を形成していると共に、この縦仕切幕1の上方のトンネル天端12に取付けているトンネル長さ方向に長いメッセンジャーワイヤ5に吊り金具6を介して吊り下げられている。
【0015】
メッセンジャーワイヤ5は、切羽面から後方に約20m離れたトンネル天端部分から上記縦仕切幕1の長さよりも長い距離を存したトンネル天端部分に亘って配設されてあり、このメッセンジャーワイヤ5の長さ方向に所定間隔毎に装着している吊り金具6に縦仕切幕1の上端縁が長さ方向に所定間隔毎に取付けている。そして、この実施の形態においては、吊り金具6をメッセンジャーワイヤ5に前後方向に摺動移動自在に装着して、図4、図5に示すように、縦仕切幕1をメッセンジャーワイヤ5の前端側から後方に向かってトンネル長さ方向に引き寄せ可能に構成している。
【0016】
さらに、集塵時において、縦仕切幕1がメッセンジャーワイヤ5を支点としてトンネル幅方向に揺動しないように、トンネル10の底面に達している該縦仕切幕1の下端をトンネル底面13に切り離し可能に固定している。この固定手段としては図示していないが、縦仕切幕1の下端に長さ方向に所定間隔毎にフック状金具を取付ける一方、トンネル底面13にリング状金具を着脱自在に固定し、このリン状金具にフック状金具を係止させることによって固定するように構成するか、或いは、トンネル底面13に重錘を撤去可能に配設し、この重錘と縦仕切幕1の下端部とを紐状物を介して切り離し可能に連結してもよい。なお、縦仕切幕1の下端に車輪を長さ方向に一定間隔毎に取付けておいてもよく、このように構成しておくことによって、縦仕切幕1の引き寄せや引き寄せ状態からの展開作業が一層、軽快に且つ円滑に行うことができる。
【0017】
この縦仕切幕1によって形成された上記集塵通路3の後端部に配設されている集塵機2は集塵通路3側に開口している集塵極板或いは集塵袋等を内蔵した集塵部2aと、この集塵部2aの後端に連結、連通している吸気ファン2bと、この吸気ファン2bの吐出口側に連結、連通して集塵部2aにより集塵されて吸気ファン2bを通過した新鮮な空気を後方に排出する排出口2cとからなり、上記集塵部2aを集塵通路3の後端に向けた状態にしてトラック等の移動車7上に設置されている。さらに、集塵通路3側に向けて開口している集塵部2aの横幅は集塵通路3の横幅よりも僅かに幅狭く形成されていて、集塵時に該集塵部2aの開口端部を集塵通路3の後端部内に挿入した状態で配設されると共に、この集塵部2a上には、集塵通路3の後端部における該集塵部2aから上方の空間部を遮断する遮風横断幕8が集塵部2a上に引き寄せ可能に設置されている。
【0018】
一方、送風通路4側には、トンネル10外からの新鮮な空気を切羽近傍部11内に送り込む風管9が配設されている。この風管9はその後端をトンネル10外に配設していると共に、トンネル10内においては該トンネル10の他側部側の天端12に吊支されてあり、さらに、該風管9の適所に送風ファン(図示せず)を設けていると共に前端部を上記送風通路4内を通じて切羽近傍部11に臨ませている。なお、風管9はトンネル10が一定長さ、掘削される毎にその長さに応じた定尺の風管を継ぎ足し可能に構成されている。
【0019】
以上のように構成した集塵装置によって切羽近傍部11内に発生している粉塵を吸引、除去するには、まず、メッセンジャーワイヤ5から縦仕切幕1を垂れ下げた状態にしてその下端をトンネル底面13に固定することにより、この縦仕切幕1によって切羽近傍部11から後方部におけるトンネル10の所定長さ部分を集塵通路3と送風通路4とに左右に区画する。この場合、切羽面から後方20mのトンネル内が切羽近傍部11の空間部であり、縦仕切幕1の前端は切羽から20m後方の位置からその長さ(50m)に相当するトンネル内を上記のように集塵通路3と送風通路4とに仕切っている。
【0020】
また、移動車7を集塵通路3の後端側にまで移動させてその上に設置している集塵機2の集塵部2aの開口端部を集塵通路3の後端部内に臨ませて吸引口とすると共に、遮風横断幕8を展開して集塵部2aの上方の集塵通路3の空間部を遮断する。
【0021】
この状態にして集塵機2の吸気ファン2bを作動させると、この吸気ファン2bの吸引力が集塵部2aから集塵通路3内を通じて切羽近傍部11内に作用し、該切羽近傍部11内の発生している粉塵が空気と共に集塵通路3内に流入、通過して集塵部2a内に入り、この集塵部2aによって集塵、除去されたのち、新鮮な空気となって吸気ファン2bの吐出口から排出口2cを通じて後方に排出される。
【0022】
この際、集塵通路3の断面積は上述したように、トンネル断面の1/4〜1/5と、従来の風管による集塵通路に比較して極めて大きいため、集塵機2の吸込口を3〜4倍に大きくしたのと同じ集塵範囲が得られ、切羽近傍部11の空間部の広い範囲に亘って吸引力を作用させて切羽近傍部全体の汚染空気を集塵通路3内に流入させることができる。その上、切羽近傍部11内の汚染空気が集塵通路3内に流入、排出されると、該切羽近傍部11内が低圧となるので、集塵機2の排出口2cから排出された新鮮な空気の一部は、送風通路4側に反転するように流入して該送風通路4を通じて切羽近傍部11内に供給される。
【0023】
さらに、集塵機2の吸気ファン2bの吸引力によって切羽近傍部11から集塵通路3内に流れ込む空気量は、吸気ファン2bの吸込口及び集塵通路3の横断面積が広いために大きくすることができ、その空気量を例えば、2000m3 /min とする一方、風管9を通じて切羽近傍部11内に供給される新鮮な空気の供給量を1500m3 /min とすると、吸気ファン2bから排出された新鮮な空気のうち、500 m3 /min の量の空気が再び切羽近傍部11側に供給され、切羽近傍部11への送風量が増加して良好な作業環境を実現すると共に粉塵を短時間で除去することができる。
【0024】
こうして、発破時に発生した粉塵やコンクリート吹付け機20による掘削壁面へのコンクリート吹付時によって発生する粉塵等を集塵通路3を通じて集塵機2により集塵、除去したのち、切羽面をトンネル延長方向に一定長さ掘削する。この掘削作業は公知のように、穿孔機21によって切羽面に所定深さの発破孔複数個、トンネル延長方向に穿設したのち、これらの発破孔内に火薬を装填して爆破させることにより、隣接する発破孔間に亀裂を発生させ、これらの亀裂部で囲まれたブロック形状の岩盤部分を除去することによって行われる。
【0025】
この発破孔の穿孔時から発破が完了するまでの間、集塵機2の運転を停止しておくと共に上記縦仕切幕1を図4、図5に示すようにメッセンジャーワイヤ5に沿って集塵機2側に引き寄せておき、作業の邪魔にならないようにする。また、この引き寄せられた縦仕切幕1と共に集塵機2は、切羽から約70m後方のトンネル内に位置させているので、発破の影響を受ける虞れもない。なお、メッセンジャーワイヤ5は発破後において、新たに掘削されるトンネル部分の長さに相当する長さだけ、前方に延出させる。
【0026】
この場合、掘削されるトンネル部分の長さに略等しい長さのワイヤ片をその前端に継ぎ足すか、或いは、上記一定長さのメッセンジャーワイヤ5をトンネル10の天端12に対して継ぎ足し可能なレール部材等を介してトンネル長さ方向に移動可能に支持させておき、発破により一定長のトンネル部分が掘削される毎にその長さに相当する距離だけメッセンジャーワイヤ5全体を前方に移動させる。
【0027】
そして、発破の完了後、縦仕切幕1を前方に引き出してその前端がメッセンジャーワイヤ5の前端に達するまで展開し、上記同様にその下端をトンネル底面13に切り離し可能に固定すると共に、この縦仕切幕1によって仕切られた集塵通路3の後端部内に移動車7上の集塵機2の集塵部2aを臨ませた状態にして吸気ファン2bを作動させることにより、切羽近傍部11内に発生している粉塵を集塵通路3内を通じて空気と共に吸い込み、集塵部2aによって集塵、除去したのち、排出口2cから新鮮な空気として後方に排出するものである。
【0028】
以下、発破によって一定長のトンネル部分が掘削される毎に、縦仕切幕1をその長さに相当する距離だけ切羽側に移動させると共に集塵通路3の後端に集塵機2の集塵部2aを臨ませて吸気ファン2bの作動により発破時やコンクリート吹き付け時に発生する切羽近傍部11内の粉塵を空気と共に集塵通路3を通じて吸引、除去し、発破時には縦仕切幕1を後方に引き寄せ撤去しておく工程を繰り返し行うことによってトンネルを築造していくものである。
【0029】
なお、以上の実施の形態においては、縦仕切幕1をトンネル長さ方向に後方に引き寄せ可能にしているが、トンネル底面13側からトンネル天端12に向かって引き寄せ可能に構成しておいてもよい。
【0030】
図6、図7はその実施の形態を示すもので、トンネル天端12における一側部の天端部分に所定長さのメッセンジャーワイヤ5をトンネル長さ方向に取付け、このメッセンジャーワイヤ5から吊り下げている縦仕切幕1において、この縦仕切幕1の長さ方向に一定間隔毎に上下開閉用紐14、14・・・を該縦仕切幕1の下端からメッセンジャーワイヤ5間に亘って配設し、この上下開閉用紐14を一斉に引き上げることによって縦仕切幕1をメッセンジャーワイヤ5に引き寄せるように構成している。
【0031】
上下開閉用紐14による縦仕切幕1の引き上げ、吊り降ろし操作手段、即ち、開閉操作手段としては、例えば、上記上下開閉用紐14の下端を縦仕切幕1の下端に固定する一方、上端側をメッセンジャーワイヤ5に沿って配設した適宜の巻取軸に一定間隔毎に装着している溝車に巻回しておき、巻取軸を手動、或いはモータにより自動的に正方向、逆方向に回転させるように構成しておけばよい。縦仕切幕1は横長長方形状の可撓性(柔軟性)を有する非通気性のシート材よりなることや切羽から約20m後方側に約50mのトンネル長さ間に亘って配設すること等のその他の構造については、上記図1〜図3示した実施の形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0032】
また、上記いずれの実施の形態においても、縦仕切幕1はメッセンジャーワイヤ5から吊り下げているが、このメッセンジャーワイヤ5に代えてカーテンレールを採用してもよい。さらに、メッセンジャ−ワイヤ5に代えて巻き取り軸を採用し、この巻き取り軸に縦仕切幕1を上下方向或いは前後方向に巻き取り、巻き戻し可能に配設しておいてもよい。また、張設された縦仕切幕のトンネル天端側を切り離してトンネル底面側に引き寄せるように構成しておいてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明のトンネル内における集塵方法によれば、請求項1に記載したように、切羽近傍部から所定長さ後方に達するまでのトンネル内をトンネル長さ方向に長い縦仕切幕によって集塵通路と送風通路とに分割すると共に該集塵通路の後端側に集塵機を配設してこの集塵機により切羽側に発生している粉塵を上記集塵通路を通じて吸引、除去することを特徴とするものであるから、集塵機の吸引口及び集塵通路の横断面積を極めて大きく設定することができ、そのため、集塵機の吸引力を集塵通路を通じて切羽近傍部内の広い範囲に亘って作用させることができると共に、切羽近傍部内に発生した粉塵を含む汚れた空気を集塵通路を通じて多量に且つ効率よく吸引、除去することができ、従って、粉塵の処理時間を著しく短縮することができると共に切羽近傍部への送風量を増加させて良好な作業環境を得ることができる。
【0034】
さらに、切羽近傍部で発生した粉塵の除去後、該切羽を発破により掘削する際に縦仕切幕を引き寄せ、発破後に該縦仕切幕を展開すると共に発破後の切羽側に向かって移動させて再び粉塵除去を行うことを特徴とするものであるから、発破作業時においてその発破に影響されないように縦仕切幕を引き寄せて撤去する作業や、発破終了後において切羽近傍部内で発生した粉塵の除去作業を行うための縦仕切幕の展開作業が迅速に行えて粉塵の除去処理や発破作業等の作業能率を向上させることができる。
【0035】
また、上記縦仕切幕を、発破時や集塵を行う必要のない作業時には折り畳むことによって容易に邪魔にならない状態に撤去しておくことができ、集塵処理時には簡単に展開することができて集塵処理の準備を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トンネル切羽近傍部で発生した粉塵を除去している状態の簡略縦断側面図。
【図2】 その簡略平面図。
【図3】 簡略縦断正面図。
【図4】 縦仕切幕を後方に折り畳んだ状態の簡略縦断側面図。
【図5】 その簡略平面図。
【図6】 縦仕切幕を上方に折り畳んだ状態の簡略縦断側面図。
【図7】 その簡略平面図。
【図8】 従来例を示す簡略縦断側面図。
【図9】 その簡略平面図。
【符号の説明】
1 縦仕切幕
2 集塵機
3 集塵通路
4 送風通路
5 メッセンジャーワイヤ
8 遮風横断幕
10 トンネル
11 切羽近傍部
12 トンネル天端

Claims (1)

  1. 切羽近傍部から所定長さ後方に達するまでのトンネル内をトンネル長さ方向に長い縦仕切幕によって集塵通路と送風通路とに分割すると共に該集塵通路の後端側に集塵機を配設してこの集塵機により切羽側に発生している粉塵を上記集塵通路を通じて吸引、除去し、この粉塵の除去後、該切羽を発破により掘削する際に縦仕切幕をトンネル天端側、トンネル底面側、集塵機側のうちのいずれかの側に引き寄せ、発破後に該縦仕切幕を展開すると共に発破後の切羽側に向かって移動させて再び粉塵除去を行うことを特徴とするトンネル内における集塵方法。
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