JP2006183403A - トンネル内の換気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トンネルの坑道内に満遍なくエアカーテンを形成し、もって坑口側への塵埃の漏洩を防止するトンネル内の換気装置を提供する。
【解決手段】 トンネル内の換気装置は、送気風管と、排気風管を備える集塵装置とを有する。送気風管には、切羽側に向けて空気を吹き出す主吹出口13aと、送気風管の側方に分流させた空気を吹き出す分岐吹出口14aとが形成されている。分岐吹出口14aは、トンネルの壁面方向に向けて送気風管の全周に空気を吹き出す位置に形成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えばトンネル内に生じる粉塵や硫化水素、二酸化硫黄等の有毒物質又は有毒ガス(以下、「塵埃」ということがある)を排出するための、トンネル内の換気装置に関する。
大規模な地下構造物の構築工事や山岳トンネルの掘削工事等を行う際には、掘削作業に伴い大量の粉塵が生じる。このような粉塵がトンネル内に残存していると、塵肺等の疾患により作業者の健康を害するおそれがあるので、特に、切羽面近傍の作業領域(以下、「切羽作業領域」という)における粉塵をトンネルの外部に排出するための換気装置が知られている。このような換気装置として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
この特許文献1に記載されているトンネル内の換気装置は、トンネルの切羽作業領域に向けて空気を供給する送気風管を備えているものである。この送気風管には、切羽面に向けて空気を吹き出す吹出口が形成されている。また、この送気風管の途中位置には分岐管が備えられており、分岐管には切羽面に対して平行に空気を吹き出す分岐吹出口が形成されている。この分岐管に形成された分岐吹出口から吹き出される空気により、トンネルにおける断面方向の略全域に空気が行き渡り易くなるようにしている。
特開2003−206699号公報
ところで、切羽作業領域で発生する粉塵等が切羽作業領域よりもトンネルの坑口側における作業領域(以下、「坑内作業領域」という)に流出すると、坑内作業領域においても粉塵等の問題が発生する。ここで、上記特許文献1に開示された換気装置により分岐管から空気が吹き出されることでエアカーテンが形成され、このエアカーテンにより坑内作業領域に対して塵埃が流出することを防止できれば、坑内作業領域における塵埃の問題を解消することができる。
しかしながら、上記特許文献1に開示された換気装置では、分岐管はトンネルの中央方向を向いて配置されている。このため、トンネルの断面方向の全域に空気が行き渡り易くなっているものの、トンネルにおける断面方向の全域に対して均等に空気を供給するのは困難となっている。従って、エアカーテンを完全に形成するのは難しく、エアカーテンが形成されていない部分から塵埃がトンネルの坑口側に漏洩し、坑内作業領域に塵埃が流出するのを防止できないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、トンネルの坑道内に満遍なくエアカーテンを形成し、もって坑口側への塵埃の漏洩を防止するトンネル内の換気装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係るトンネル内の換気装置は、トンネルの切羽面に向けて空気を吹き出す吹出口が形成された送気風管と、トンネル内のうちの切羽作業領域の空気を吸引し、この空気に含まれる塵埃を除去して排出する排気風管を備える集塵装置とを有し、送気風管には、切羽側に向けて空気を吹き出す主吹出口と、送気風管の側方に分流させた空気を吹き出す分岐吹出口とが形成されており、分岐吹出口は、トンネルの壁面方向に向けて送気風管の全周に空気を吹き出す位置に形成されているものである。
本発明に係るトンネル内の換気装置においては、送気風管に主吹出口と分岐吹出口とが形成されている。主吹出口からは切羽面に向けて空気が吹き出されている。また、分岐吹出口からは送気風管の側方に分流させた空気が切羽面を避けた位置に吹き出されており、この吹き出された空気によりトンネルの坑道内にエアカーテンが形成される。さらに、分岐吹出口は、トンネルの壁面方向に向けて送気風管の全周に空気を吹き出す位置に形成されているため、トンネルの中央部のみならずトンネルの壁面付近においてもエアカーテンが形成されることとなる。そのため、トンネルの坑道内の全周にエアカーテンを形成することができ、もって集塵機を挟まない送気風管とトンネルの壁面との間を含めたトンネルの全域からの塵埃の漏洩を防止できる。
ここで、送気風管は、トンネルの壁面寄りに位置して設置され、送気風管における分岐吹出口は、側面が周方向に切り欠かれて形成された開口であり、トンネルの壁面と、そのトンネルの壁面に対向する分岐吹出口との距離が近い部分の分岐吹出口の開口面積が、距離が遠い部分の分岐吹出口の開口面積よりも狭くなっている態様とするのが好適である。
このように、送気風管をトンネルの壁面に近接して設置することで、トンネル内における他の作業に支障を来さないようにすることができる。また、トンネルの壁面と、そのトンネルの壁面に対向する分岐吹出口との距離に応じて、分岐吹出口の開口面積を変化させている。そのため、トンネルの壁面寄りの方向については空気の吹出量が小さく、他の方向については空気の吹出量が多くなる。その結果、トンネルの壁面と、そのトンネルの壁面に対向する分岐吹出口との距離によらず、トンネルの坑道内に均一なエアカーテンを形成することができ、もって塵埃の漏洩を防止することができる。
また、送気風管の主吹出口寄りであり、かつ分岐吹出口の周囲に沿って鍔部が設けられている態様とするのが好適である。
このようにすると、鍔部がない場合には分岐吹出口から吹き出された空気が切羽面方向に向かって流れる傾向となるが、鍔部によってその吹き出される方向が送気風管に対して略垂直となる側方に変えられ、トンネルの壁面方向に吹き出されることとなる。その結果、エアカーテンをより確実に形成することができ、もって塵埃の漏洩をより一層防止することができる。
さらに、排気風管における吸気口が、送気風管における分岐吹出口よりもトンネルの切羽面側に配置されている態様とするのが好適である。
このようにすると、集塵装置の排気風管における吸気口近傍にエアカーテンを形成することができ、集塵効果を高めることができる。
以上の通り、本発明によれば、トンネルの坑道内に満遍なくエアカーテンを形成し、もって坑口側への塵埃の漏洩を防止するトンネル内の換気装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一の作用を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの平断面図である。図2は、本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの側断面図である。図3は、本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの正断面図である。
本実施形態に係るトンネル2内の換気装置1は、図1〜図3に示すように、トンネル2内に設けられたいわゆる送気式のものであり、送気風管10及び集塵装置20を有している。また、トンネル2は、トンネル2の坑道の先端部分である切羽面3と、切羽面3と反対側に位置して開口している坑口4と、正断面が略半円状であり切羽面3から坑口4に向けて形成されている壁面5とからなっている。切羽面3では、自由断面掘削機M等による掘削作業や、発破作業等が行われる。坑口4は、送気風管10、集塵装置20等の作業機や作業者が出入り可能な程度の大きさに開口されている。壁面5は、トンネル2の左右側壁及び左右側壁間の下部に位置するインバートからなっている。
送気風管10は、送気風管本体11と分岐風管12とを有している。送気風管本体11は、例えば10m程度の長さを有するビニール製の筒体を複数つなげて形成されている。この筒体は両端が開口された円筒形状となっており、筒体を適宜着脱することにより送気風管本体11の長さが延長又は短縮可能となっている。また、送気風管本体11は、トンネル2における坑口4の外側から切羽作業領域6まで延在するように筒体がつなげられ、清浄な空気CAを切羽作業領域6に対して送気する通風路を形成している。なお、この切羽作業領域6は、切羽面3の近傍において作業が行われる領域である。切羽作業領域6の長さは、作業の種類によって若干相違するが、例えば切羽面3から30〜50mの範囲に設定される。
分岐風管12は、送気風管本体11における切羽面3側の端部に取り付けられている。分岐風管12は、図4に示すように、主吹出口13aが設けられた主吹出管13と、分岐吹出口14aが設けられた複数(本実施形態では4つ)の分岐吹出管14とを有している。
主吹出管13は、ビニール製であり、両端が開口している開口部を有する円筒形状の筒体である。主吹出管13の一端における開口部は、切羽側に向けて、すなわち切羽面3に向かって空気を吹き出すための主吹出口13aとなっている。この主吹出口13aの内側には、主吹出口13aの開口面積が調整可能なように、主吹出口13aの周囲に沿って紐状の開口面積調整手段13bが設けられている。すなわち、主吹出口13aの開口面積は、この紐状の開口面積調整手段13bを緩めたり締めたりすることによって調整されることとなる。また、主吹出管13の他端における開口部には、送気風管本体11又は分岐吹出管14と接続するためのファスナー部材15が溶着されることによって設けられている。
分岐吹出管14は、ビニール製であり、両端が開口している開口部を有する円筒形状の筒体である。分岐吹出管14の側面には、図4(a)に示すように、周方向に略一周にわたって幅の異なる2種類の長方形状の開口が一体的に切り欠かれて、分岐吹出口14aが形成されており、分岐吹出口14aの開口面積が壁面5と送気風管10(分岐吹出管14)との距離に応じて異なるものとなっている。すなわち、本実施形態では、送気風管10が、切羽面3側から見てトンネル2の中央の最上部やや左側に寄せた位置から僅かに低い位置に、壁面5に沿って設けられている(図3参照)。送気風管10がこのような位置関係にあるような場合には、図4(b)及び(c)に示すように、切羽面3側から見て分岐吹出管14の右側面における分岐吹出口14aの幅(例えば、30cm)が、左側面における分岐吹出管14aの幅(例えば、10cm)よりも大きいものとされている。分岐吹出口14aがこのような幅に形成されることにより、壁面5と、壁面5に対向する分岐吹出口14aとの距離が近い部分における分岐吹出口14aの開口面積が狭くなっており、距離が遠い部分における分岐吹出口14aの開口面積が広くなっている。
また、分岐吹出管14には、分岐吹出口14aの位置に対応して網状の保護部材14bが溶着されることによって設けられている。この網状の保護部材14bにより、分岐吹出口14aから分岐吹出管14への異物の混入や、異物の混入による分岐吹出管14の破損等が防止されると共に、分岐吹出管14の強度が保たれることとなる。この保護部材14bの網目の大きさは、作業の種類等に応じて適宜変更することもできる。さらに、分岐吹出口14aの主吹出管13側の端部には、傘状の鍔部14cが分岐吹出管14の全周にわたって設けられている。この傘状の鍔部14cは、ビニール製であり、その裾部分が主吹出口13aから坑口4に向かう方向(送気風管10における空気の流れとは逆方向)に向かって広がっている。なお、分岐吹出管14の両開口部には、送気風管本体11、主吹出管13、又は他の分岐吹出管14と接続するためのファスナー部材15が設けられている。
以上のように、分岐風管12は、主吹出管13及び分岐吹出管14の開口部に設けられたファスナー部15がそれぞれ噛み合って順次接続されることにより構成され、容易に着脱可能となっている。これにより、分岐吹出管14の数を適宜変更し、分岐吹出口14aの開口面積を調整することにより、主吹出口13aと分岐吹出口14aとから吹き出される空気の量が1対1程度となるように調整することが好ましい。また、主吹出口13aと、最も主吹出管13側にある分岐吹出口14aとの距離は、通常5m以内であり、また5mを超える位置に配置することもできる。
また、送気風管10における送気風管本体11の坑口4側には、トンネル2の外側に配置された送風機16が接続されている(図1、2参照)。送風機16は、トンネル2の外部における清浄な空気CAを送気風管10に供給している。
一方、集塵装置20は、集塵機21及び排気風管22を備えている。集塵機21は、自走式のものであり、走行部21Aを有している(図2、3参照)。この走行部21Aの上に、粉塵等を含む空気から粉塵を除去する機能を有する集塵機本体21Bが設けられている。この集塵機本体21Bとしては、例えばバグフィルタを備えた乾式のもの、あるいは電気式のもの等、公知のものを適宜用いることができる。集塵機21の坑口4側には、粉塵を除去した後の空気を排出する排出口21Cが形成されており、集塵機21の切羽面3側には、排気風管22の坑口側の端部が接続されている。この排出口21Cは、エアカーテンACよりも坑口4側であって作業者による土砂の運搬等の作業が行われる領域である坑内作業領域よりも坑口4側に配置されている(後述の図5参照)。排気風管22は、可とう性を有する伸縮自在なビニール製の伸縮風管からなり、トンネル2の天井部に取り付けられたレール部23に吊持されている(図2、3参照)。この排気風管22の先端部には、図示しない電動モータ等の駆動手段が設けられており、この電動モータ等の駆動手段が作動して、排気風管22の先端部がレール部23に沿って移動することにより、排気風管22がトンネル2の坑道方向に伸縮する構成となっている。また、排気風管22には、図示しないリング状の保形部材が設けられており、集塵機21の吸引力によって排気風管22が潰れて閉塞する事態を防止している。なお、本実施形態において、集塵装置20の全長は140m程度となっている。
排気風管22の切羽面3側の端部には、空気を吸引する吸気口24が形成されている。この吸気口24は、換気作業を行っている間、送気風管10における分岐吹出口14aよりも切羽面3側、すなわち切羽作業領域6内に位置している。そして、排気風管22を介して、切羽作業領域6における塵埃を含む空気(汚染空気)FAを集塵機21により吸引して、空気に含まれる塵埃を除去する。塵埃を除去されて浄化された空気(清浄な空気)CAは、排出口21Cから排出される。なお、集塵装置20には、硫化水素や二酸化硫黄などの有毒物質(ガス)を除去する機器も含めることができる。
他方、図示例では、トンネル2における切羽面3には自由断面掘削機M等が配置され、切羽面3の掘削作業を行っている。
次に、以上の構成を有する本実施形態に係るトンネル内の換気装置の作用について説明する。
トンネル2における切羽作業領域6においては、図1および図2に示すような自由断面掘削機M等による掘削作業のほか、発破作業、ずり出し作業、コンクリート吹付け作業などの切羽作業が行われる。トンネル2内の換気装置1は、この切羽作業を行う際に生じる塵埃を除去して、トンネル2内、特に、切羽作業領域6における粉塵濃度の低減を図るものである。トンネル2内の換気を行う際には、送風機16を駆動して、送気風管10内に外気などの清浄な空気CAを供給する。
送気風管10内に供給された清浄な空気CAは、送気風管本体11内を通過して分岐風管12に到達する。分岐風管12においては、各分岐吹出管14の分岐吹出口14aにより空気の流れが分岐され、主吹出口13aおよび各分岐吹出口14aのそれぞれから清浄な空気CAが吹き出される。主吹出口13aから吹き出される空気の量は、主吹出口13aに設けられた紐状部材である開口面積調整手段13bを緩めたり締めたりすることによって調整される。また、主吹出口13aから吹き出される空気の量と、各分岐吹出口14aから吹き出される空気の量が1対1程度となるように、分岐吹出管14の数が調整される。
一方、集塵装置20では、集塵機21を駆動することにより、排気風管22を介して切羽作業領域6における塵埃を含む空気(汚染空気)FAを吸気している。集塵装置20によって吸引された汚染空気FAは、排気風管22を通過して集塵機21に到達する。集塵機21では、空気に含まれる粉塵を捕捉して除去し、清浄な空気CAを坑口4側の排出口21Cから排出する。
ここで、トンネル2内の空気の流れについて説明する。図5に示すように、送風機16によりトンネル2の外部から供給された清浄な空気CAは、主吹出口13a(図4参照)から切羽面3に対して直接吹き出されると共に、分岐吹出管14で分流されて分岐吹出口14aから吹き出される。切羽面3に直接吹き出された清浄な空気CAは、切羽作業によって発生する粉塵などを吸収し、粉塵などを含む汚染空気FAとなる。この粉塵などを含む汚染空気FAは、切羽面3に跳ね返されてトンネル2の坑口4側に流れようとする。
一方、分岐吹出管14における分岐吹出口14aから吹き出された清浄な空気CAは、送気風管10の側方、すなわち切羽面3を避けた位置に排出される。このとき、分岐吹出管14の側面に略一周にわたって分岐吹出口14aが切り欠かれているため、トンネル2の坑道内の全周にエアカーテンACが形成される(図3参照)。また、図4に示されるように、分岐吹出口14aの開口面積がトンネル2の壁面5と送気風管10(分岐吹出管14)との距離に応じて(図3参照)その大きさが異なっているため、トンネル2の坑道内の全周に均一なエアカーテンACが形成される。そのため、このエアカーテンACが、切羽面3に跳ね返されてトンネル2の坑口4側に流れようとする汚染空気FAの流通を阻止し、切羽作業領域6に汚染空気FAを確実に閉じ込めて塵埃の漏洩を防止することができることとなる。
また、切羽作業領域6には、集塵装置20における排気風管22の吸気口24が配置されている。エアカーテンACにより、坑口4側への移動が阻止された汚染空気FAは、排気風管22に吸気される。排気風管22に吸気された汚染空気FAは、排気風管22を通過して集塵機21に搬送される。集塵機21では、汚染空気FAに含まれる粉塵などを除去し、清浄な空気CAとした後、排出口21Cから排出される。このとき、集塵装置20による空気の吸気量は、送風機16による送気量よりも多く設定されている。具体的には、集塵装置20の吸気量は、例えば1500m/minに設定される。一方、送風機16による空気の供給量(送気量)は、通常は例えば1000m/minに設定される。このように、送風機16による空気の供給量よりも集塵機20による空気の吸気量の方が大きいため、切羽作業領域6の近傍では負圧が発生し、集塵装置20の排出口21Cから排出された空気CAは切羽面3側へと移動する。この排出口21Cから排出された清浄な空気CAの移動により、エアカーテンACをより確実に形成することができるので、切羽作業領域6における汚染空気FAが、集塵装置20を通ることなくトンネル2の坑口4側へ移動することを好適に防止することができる。なお、送風機16による空気の供給量(送気量)を、切羽作業領域6における作業内容に応じて、例えば600〜1200m/min程度に設定すると好ましい。
一方、図6に示す従来のトンネル内の換気装置の場合には、送気風管10における送気風管本体11に分岐吹出管25が設けられている。この分岐吹出管25には先端に空気を吹き出すための開口である分岐吹出口25aが形成されており、図6(b)に示すように、分岐吹出口25aがトンネル2の半径方向斜め下側(トンネル2の中央部)に向けられている。そのため、トンネル2における断面方向の略全域にわたってエアカーテンACが形成されることとなる。しかしながら、送気風管本体11を挟んで分岐吹出管25の反対側、すなわち集塵機21を挟まない送気風管10とトンネル2の壁面5との間にはエアカーテンACが十分形成されない部分が生じる。その結果、このエアカーテンACが十分形成されない部分から塵埃が坑口4へと漏洩することとなる。
これに対し、本実施形態に係るトンネル2内の換気装置1においては、分岐吹出管14の側面に、略一周にわたって分岐吹出口14aが切り欠かされて形成されているので、トンネル2の壁面5方向に向けて送気風管10(分岐吹出管14)の全周に空気が吹き出される。そのため、トンネル2の中央部のみならずトンネル2の壁面5付近においてもエアカーテンACが形成されることとなる。その結果、トンネル2の坑道内の全周にエアカーテンACを形成することができ、集塵機21を挟まない送気風管10とトンネル2の壁面5との間を含めたトンネル2の全域からの塵埃の漏洩を防止できる。
また、本実施形態において、分岐吹出口14aの開口面積は、トンネル2の壁面5と送気風管10(分岐吹出管14)との距離に応じてその大きさが異なるものとなっている。そのため、切羽面3側から見て送気風管10の左下側から左回りで右上側へと渡る分岐吹出口14aからは多量の空気が吹き出される。これに対して、切羽面3側から見て送気風管10の左下側から右回りで左上側へと渡る分岐吹出口14aからは少量の空気が吹き出される。その結果、壁面5寄りの方向については空気の吹出量が小さく、他の方向については空気の吹出量が多くなり、トンネル2の坑道内の全周に均一なエアカーテンACを形成することができる。これにより、塵埃の漏洩を効果的に防止することができる。
また、本実施形態において、分岐吹出口14aの主吹出管13側の端部には、傘状の鍔部14cが分岐吹出管14の全周にわたって設けられている。そのため、分岐吹出口14aから送気風管10に対して略垂直となる側方に向かって空気が吹き出され、エアカーテンACをより確実に形成することができることとなる。
また、本実施形態において、排気風管22の吸気口24が、送気風管10における主吹出管13の主吹出口13aや分岐吹出管14の分岐吹出口14aよりも切羽面3側に配置されている。そのため、排気風管22の吸気口24近傍にエアカーテンACを形成することができ、集塵効果を高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本実施形態では、分岐吹出口14aは、幅の異なる長方形状の開口が一体的に切り欠かれて形成されたものであったが、これに限られず、分岐吹出口14aの開口面積が壁面5と送気風管10との距離に応じて異なるものとなっていれば他の形状であってもよい。また、分岐吹出口14aの開口面積を換気装置1が使用される現場の状況等により適宜変更してもよい。
また、本実施形態では、分岐吹出管14の数を変更することにより、主吹出口13aと分岐吹出口14aとから吹き出される空気の量の割合を変更したが、これに限られず、分岐吹出口14aをカバー等により覆うことで分岐吹出口14aから吹き出される空気の量を調整してもよい。
本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの平断面図である。 本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの側断面図である。 本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの正断面図である。 (a)は本実施形態に係る分岐風管の斜視図であり、(b)は切羽面側から見た場合における分岐風管の右側面図であり、(c)は切羽面側から見た場合における分岐風管の左側面図である。 本実施形態に係るトンネル内の換気装置が設けられたトンネル内の空気の流れを説明するための図である。 従来のトンネル内の換気装置を説明するための図であり、(a)は従来のトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの平断面図であり、(b)は従来のトンネル内の換気装置が設けられたトンネルの正断面図である。
符号の説明
1…換気装置、2…トンネル、3…切羽面、4…坑口、5…壁面、6…切羽作業領域、
10…送気風管、11…送気風管本体、12…分岐風管、13…主吹出管、13a…主吹出口、13b…開口面積調整手段、14,25…分岐吹出管、14a,25a…分岐吹出口、14b…保護部材、14c…鍔部、15…ファスナー部材、16…送風機、20…集塵装置、21…集塵機、21A…走行部、21B…集塵機本体、21C…排出口、22…排気風管、23…レール部、24…吸気口、CA…清浄な空気、FA…汚染空気、M…自由断面掘削機。

Claims (4)

  1. トンネル内を換気するトンネル内の換気装置において、
    前記トンネルの切羽面に向けて空気を吹き出す吹出口が形成された送気風管と、前記トンネル内のうちの切羽作業領域の空気を吸引し、この空気に含まれる塵埃を除去して排出する排気風管を備える集塵装置とを有し、
    前記送気風管には、切羽側に向けて空気を吹き出す主吹出口と、前記送気風管の側方に分流させた空気を吹き出す分岐吹出口とが形成されており、
    前記分岐吹出口は、前記トンネルの壁面方向に向けて前記送気風管の全周に空気を吹き出す位置に形成されていることを特徴とするトンネル内の換気装置。
  2. 前記送気風管は、前記トンネルの壁面寄りに位置して設置され、
    前記送気風管における前記分岐吹出口は、側面が周方向に切り欠かれて形成された開口であり、
    前記トンネルの壁面と、該トンネルの壁面に対向する前記分岐吹出口との距離が近い部分の前記分岐吹出口の開口面積が、前記距離が遠い部分の前記分岐吹出口の開口面積よりも狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル内の換気装置。
  3. 前記送気風管の前記主吹出口寄りであり、かつ前記分岐吹出口の周囲に沿って鍔部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル内の換気装置。
  4. 前記排気風管における吸気口が、前記送気風管における分岐吹出口よりも前記トンネルの切羽面側に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のトンネル内の換気装置。
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