JP2003311123A - 難分解性ガス分解処理方法及びその装置 - Google Patents

難分解性ガス分解処理方法及びその装置

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JP2003311123A
JP2003311123A JP2002119214A JP2002119214A JP2003311123A JP 2003311123 A JP2003311123 A JP 2003311123A JP 2002119214 A JP2002119214 A JP 2002119214A JP 2002119214 A JP2002119214 A JP 2002119214A JP 2003311123 A JP2003311123 A JP 2003311123A
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Japan
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gas
refractory
hardly decomposable
decomposing
reactor
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Application number
JP2002119214A
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English (en)
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Takeshi Suzuki
武志 鈴木
Toshikazu Shojima
敏和 庄島
Takashi Tsutsuba
孝志 筒場
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難分解性ガスを分解処理することが容易かつ
確実にできる方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 難分解性ガス1から不純物を除去する前
処理装置110と、前処理された難分解性ガス1を亜臨
界域で水熱酸化分解する水熱分解装置120とを備え、
前処理装置110が、難分解性ガス1を浄化液2中に流
通させる浄化液槽111と、難分解性ガス1を活性炭中
に流通させる活性炭槽112と、難分解性ガス1を冷却
する冷却器113とを備えて難分解性ガス分解処理装置
100を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難分解性のガスを
分解処理する方法及びその装置に関し、特に、フロン、
ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類等のような難分
解性のハロゲン化有機化合物のガスを分解処理する場合
に適用すると有効である。
【0002】
【従来の技術】例えば、フロンガスは、大気中へ放出さ
れると、オゾン層を破壊するおそれがあるため、近年、
その製造や使用が抑制されると共に、難分解性であるた
めに現存物が保管されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、現存するフ
ロンガスの保管場所の確保が難しく、無害化処理して廃
棄できるようにすることが早急に望まれている。
【0004】このような問題は、上述したフロンガスに
限らず、例えば、環境検査等のための基準物質として実
験室で使用されるダイオキシン類やポリ塩化ビフェニル
類等のような難分解性のハロゲン化有機化合物のガスを
始めとして、実験等で発生する組成不明の中間生成ガス
等のように、大気中にそのまま放出できない難分解性の
ガスであれば、上述と同様にして起こり得ることであ
る。
【0005】このようなことから、本発明は、難分解性
ガスを分解処理することが容易かつ確実にできる方法及
びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による難分解性ガス分解処理方
法は、前記難分解性ガスから不純物を除去する前処理工
程と、前処理された前記難分解性ガスを亜臨界域で水熱
酸化分解する水熱分解処理工程とを行うことを特徴とす
る。
【0007】第二番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第一番目の発明において、前記前処理工程
が、前記難分解性ガスを浄化液中に流通させる浄化液処
理工程と、前記難分解性ガスを活性炭中に流通させる活
性炭処理工程と、前記難分解性ガスを冷却する冷却工程
とを行うことを特徴とする。
【0008】第三番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第一番目または第二番目の発明において、前
記水熱分解処理工程が、燃焼用油、アルカリ剤、水、酸
化剤、前記難分解性ガスを反応器内に加圧して送給する
加圧送給工程と、加圧されて前記反応器に供給される前
記水を予熱する予熱工程と、前記反応器で反応処理され
た処理物を冷却および減圧する冷却減圧工程とを行うこ
とを特徴とする。
【0009】第四番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第三番目の発明において、前記水熱分解処理
工程が、前記難分解性ガスを27MPaの圧力下、37
0℃以上の熱水中で、炭酸ナトリウムの結晶と接触させ
ることにより、当該難分解性ガスを脱ハロゲン化、酸化
分解等の分解処理することを特徴とする。
【0010】第五番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第三番目または第四番目の発明において、前
記予熱工程で予熱された前記水に前記難分解性ガスを供
給して当該難分解性ガスを前記反応器内に送給すること
を特徴とする。
【0011】第六番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第一番目から第五番目の発明のいずれかにお
いて、前記難分解性ガスが、フロン、ダイオキシン類、
ポリ塩化ビフェニル類等の難分解性のハロゲン化有機化
合物のガスであることを特徴とする。
【0012】また、前述した課題を解決するための、第
七番目の発明による難分解性ガス分解処理装置は、前記
難分解性ガスから不純物を除去する前処理手段と、前処
理された前記難分解性ガスを亜臨界域で水熱酸化分解す
る水熱分解処理手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】第八番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、第七番目の発明において、前記前処理手段
が、前記難分解性ガスを浄化液中に流通させる浄化液処
理手段と、前記難分解性ガスを活性炭中に流通させる活
性炭処理手段と、前記難分解性ガスを冷却する冷却手段
とを備えていることを特徴とする。
【0014】第九番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、第七番目または第八番目の発明において、前
記水熱分解処理手段が、耐圧性および耐熱性を有する反
応器と、燃焼用油、アルカリ剤、水、酸化剤、前記難分
解性ガスを前記反応器内に加圧して送給する加圧送給手
段と、加圧されて前記反応器に供給される前記水を予熱
する予熱手段と、前記反応器で反応処理された処理物を
冷却および減圧する冷却減圧手段とを備えていることを
特徴とする。
【0015】第十番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、第九番目の発明において、前記水熱分解処理
手段が、前記難分解性ガスを27MPaの圧力下、37
0℃以上の熱水中で、炭酸ナトリウムの結晶と接触させ
ることにより、当該難分解性ガスを脱ハロゲン化、酸化
分解等の分解処理することを特徴とする。
【0016】第十一番目の発明による難分解性ガス分解
処理装置は、第九番目または第十番目の発明において、
前記予熱手段で予熱された前記水に前記難分解性ガスを
供給して前記反応器内に送給することを特徴とする。
【0017】第十二番目の発明による難分解性ガス分解
処理装置は、第七番目から第十一番目の発明のいずれか
において、前記難分解性ガスが、フロン、ダイオキシン
類、ポリ塩化ビフェニル類等の難分解性のハロゲン化有
機化合物のガスであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による難分解性ガス分解処
理方法及びその装置の実施の形態を図面を用いて以下に
説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定される
ものではない。
【0019】[第一番目の実施の形態]本発明による難
分解性ガス分解処理方法及びその装置の第一番目の実施
の形態を図1を用いて説明する。図1は、難分解性ガス
分解処理装置の概略構成図である。
【0020】図1に示すように、本実施の形態にかかる
難分解性ガス分解処理装置100は、難分解性ガス1か
ら不純物を除去する前処理手段である前処理装置110
と、前処理された前記難分解性ガス1を亜臨界域で水熱
酸化分解する水熱分解処理手段である水熱分解装置12
0とを備えている。
【0021】前記前処理装置110は、前記難分解性ガ
ス1を水やアルカリ水溶液や酸水溶液等の浄化液2中に
流通させる浄化液処理手段である浄化液槽111と、前
記難分解性ガス1を活性炭中に流通させる活性炭処理手
段である活性炭槽112と、前記難分解性ガス1を冷却
する冷却手段である冷却器113とを備えている。な
お、図1中、114は難分解性ガス1の生成源であり、
例えば、難分解性ガス1を貯蔵しているボンベや、難分
解性ガス1の発生する実験室のドラフトや、排気中に難
分解性ガス1を含む加熱炉等が挙げられる。
【0022】前記水熱分解装置120は、耐圧性および
耐熱性を有する筒形状の一次反応器121および二次反
応器121aと、燃焼用の油3、アルカリ剤である水酸
化ナトリウム4、水5、酸化剤である酸素6をそれぞれ
貯蔵する貯蔵タンク122a〜122dと、前記油3、
水酸化ナトリウム4、水5を一次反応器121内に加圧
して送給する加圧ポンプ123a〜123cと、前記酸
素6を一次反応器121内に加圧して送給する高圧酸素
供給設備123dと、前記前処理装置110からの難分
解性ガス1を一次反応器121内に加圧して供給する高
圧ガス供給設備123eと、加圧されて一次反応器12
1内に供給される水5と水酸化ナトリウム4との混合液
を予熱する予熱器124aと、当該混合液と上記油3と
を混合して一次反応器121内に送給する混合器124
bと、前記反応器121,121aで反応処理された処
理物を冷却および減圧する冷却器125および減圧弁1
26とを備えている。
【0023】また、減圧弁126の下流には、気液分離
器127が配置されており、排ガス(CO2 )7は、活
性炭槽128aを介して煙突128bから外部へ排出さ
れ、排水(H2 O,NaCl)8は、排水タンク128
cに貯蔵され、必要に応じて別途処理された後に外部へ
放出される。なお、必要に応じて、例えば、一次反応器
121を複数並設したり、二次反応器121aを省略し
たりすることも可能である。
【0024】前記難分解性ガス1としては、フロンガス
を始めとして、例えば、環境検査等のための基準物質と
して実験室で使用されるダイオキシン類やポリ塩化ビフ
ェニル類等のような難分解性のハロゲン化有機化合物の
ガスや、実験等で発生する組成不明の中間生成ガスや、
環境ホルモンのガス等のように、大気中にそのまま放出
できない難分解性のガスを挙げることができるが、特
に、上述のような難分解性のハロゲン化有機化合物のガ
スであると、顕著な効果を発現することができる。
【0025】このような難分解性ガス分解処理装置10
0を使用する難分解性ガス分解処理方法を次に説明す
る。
【0026】まず、前記生成源114からの難分解性ガ
ス1を前処理装置110の浄化液槽111内に送給して
当該難分解性ガス1中に混在している酸類やアルカリ類
や金属塩類等の不純物を前記浄化液2で大まかに取り除
き(浄化液処理工程)、当該難分解性ガス1を活性炭槽
112内に送給して活性炭中を流通させて前記不純物を
さらに確実に取り除いた後(活性炭処理工程)、冷却器
113で冷却して水分等を凝縮回収することにより(冷
却工程)、難分解性ガス1を予め浄化する(以上、前処
理工程)。このような前処理工程により、難分解性ガス
1中に上述したような不純物が存在していても、昇圧機
器類等への腐食等の悪影響を防止することができる。
【0027】このようにして前処理された難分解性ガス
1は、高圧ガス供給設備123eを介して一次反応器1
21内に加圧送給され、前記油3、水酸化ナトリウム
4、水5、酸素6と共に亜臨界域で水熱分解処理される
(水熱分解処理工程)。
【0028】具体的には、前記水熱分解装置120にお
いて、加圧ポンプ123a〜123cによる加圧により
(加圧送給工程)、一次反応器121内は、約27MP
aまで昇圧される。また、予熱器124aは、水5およ
び水酸化ナトリウム4の混合液を300℃程度に予熱す
る(予熱工程)。また、一次反応器121内には酸素6
および難分解性ガス1が噴入しており、内部の反応熱に
より370℃〜400℃まで昇温する。この亜臨界状態
の水熱中で析出した炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の
結晶と難分解性ガス1とが反応し、脱ハロゲン化反応お
よび酸化分解反応を起こし、ハロゲン化ナトリウム、C
2およびH2Oに分解される。続いて、二次反応器12
6からの流体(処理物)は、冷却器127で100℃程
度に冷却された後に減圧弁128で大気圧にまで減圧さ
れ(冷却減圧工程)、気水分離器129で排ガス(CO
2および水蒸気)7と排水8とに分離される。排ガス7
は、活性炭槽128aを介して煙突128bから環境中
に排出される。
【0029】ここで、一次反応器121及び二次反応器
121a内での水熱分解反応について説明する。
【0030】まず、反応開始時には油、有機溶剤等が酸
化剤供給源から塔内に供給される酸化剤(本実施形態で
は酸素を使用する)により酸化され二酸化炭素を生成す
る。例えば、有機溶剤としてトルエン(C6 5
3 )を使用した場合を例にとると、C6 5 CH3
9O2 →4H2 O+7CO2 の反応によりCO2 が生成
する。この酸化反応は発熱反応であり、これにより系内
の温度は上昇し、それに応じて圧力も上昇する。本実施
の形態においては、一次反応器121内の温度、圧力は
それぞれ370℃、27MPa程度に維持した場合に最
も難分解性ガス1の分解率を向上させることができる。
【0031】上記CO2 は、一次反応器121内に供給
された水酸化ナトリウムと反応して炭酸ナトリウム(N
2 CO3 )を生成する。当該炭酸ナトリウムは、難分
解性ガス(例えばRX(R:炭化水素基、X:ハロゲ
ン))1と反応して難分解性ガス1を脱ハロゲン化及び
酸化分解する。
【0032】 2NaOH+CO2 →Na2 CO3 +H2 O …(A) aRX+bO2 +cNa2 CO3 →dNaX+eH2 O+fCO2 …(B)
【0033】上記(B)の反応により生じたCO2 は、
さらに上記(A)の反応により水酸化ナトリウムと反応
し、上記(B)の反応に必要とされる炭酸ナトリウムを
生成するようになる。
【0034】ところで、上記(B)の分解反応において
は、炭酸ナトリウムは反応剤として作用する他に、上記
(B)の分解反応を促進する触媒としても作用する。ま
た、上記(B)の分解反応は、アルカリ環境下(例えば
pH10以上)で促進されることが判明している。
【0035】すなわち、上記水熱分解は、熱水中で炭酸
ナトリウムの結晶を析出させ、この結晶の高い表面活性
により難分解性ガス1のハロゲンと反応することでNa
Xを生成する工程(脱ハロゲン化反応)と、脱ハロゲン
化後の難分解性ガス1および油分を酸化して二酸化炭素
と水に分解する工程(酸化分解反応)とから構成されて
いるのである。
【0036】このような上記水熱分解においては、炭酸
ナトリウムを用いていることから、難分解性ガス1から
分離したハロゲンが腐食性の高いハロゲン化水素(H
X)ではなく無害のハロゲン化ナトリウム(NaX)と
なるため、環境中に排出することが可能になる。
【0037】このような水熱分解装置120によれば、
難分解性ガス1の分解処理が可能となり、難分解性ガス
1の無害化処理が可能となる。
【0038】なお、上記水熱分解方法は本願出願人によ
り既に開示されており、詳しくは特開平11−639号
公報、特開平11−253795号公報等を参照された
い。
【0039】したがって、本実施の形態によれば、難分
解性ガス1を確実かつ容易に無害化処理することができ
る。また、難分解性ガス1を前処理した後に分解処理す
るようにしたので、難分解性ガス1中に前記不純物が存
在していても、昇圧機器類等への腐食等の悪影響を防止
することができる。
【0040】[第二番目の実施の形態]本発明による難
分解性ガス分解処理方法及びその装置の第二番目の実施
の形態を図2を用いて説明する。図2は、難分解性ガス
分解処理装置の概略構成図である。ただし、前述した第
一番目の実施の形態と同様な部分については、前述した
第一番目の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号
を用いることにより、前述した第一番目の実施の形態で
の説明と重複する説明を省略する。
【0041】図2に示すように、本実施の形態にかかる
難分解性ガス分解処理装置200は、難分解性ガス1か
ら不純物を除去する前処理手段である前処理装置110
と、前処理された前記難分解性ガス1を亜臨界域で水熱
酸化分解する水熱分解処理手段である水熱分解装置22
0とを備えている。
【0042】前記水熱分解装置120は、耐圧性および
耐熱性を有する筒形状の一次反応器121および二次反
応器121aと、燃焼用の油3、アルカリ剤である水酸
化ナトリウム4、水5、酸化剤である酸素6をそれぞれ
貯蔵する貯蔵タンク122a〜122dと、前記油3、
水酸化ナトリウム4、水5を一次反応器121内に加圧
して送給する加圧ポンプ123a〜123cと、前記酸
素6を一次反応器121内に加圧して送給する高圧酸素
供給設備123dと、加圧されて一次反応器121内に
供給される水5と水酸化ナトリウム4との混合液を予熱
する予熱器124aと、加圧および予熱された前記混合
液に前記前処理装置110からの難分解性ガス1を供給
する高圧ガス供給設備223eと、難分解性ガス1を混
合された上記混合液と上記油3とを混合して一次反応器
121内に送給する混合器124bと、前記反応器12
1,121aで反応処理された処理物を冷却および減圧
する冷却器125および減圧弁126とを備えている。
【0043】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、難分解性ガス1を一次反応器121内に直接供給す
るようにしたが、本実施の形態では、加圧および予熱さ
れた前記混合液(水5)に難分解性ガス1を混合して一
次反応器121内に供給するようにしたのである。
【0044】このため、本実施の形態においては、加圧
および予熱された前記混合液の流通する配管内で難分解
性ガス1が当該混合液中に混合されるようになるので、
当該配管よりも広い一次反応器121内に難分解性ガス
1を直接供給する場合よりも、難分解性ガス1を水5に
対してより均一に混合することができる。
【0045】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様な効果を得るこ
とができるのはもちろんのこと、前述した第一番目の実
施の形態の場合よりも難分解性ガス1を水5に対してよ
り均一に混合することができるので、分解反応効率をさ
らに向上させることができる。
【0046】[他の実施の形態]なお、前述した第一,
二番目の実施の形態では、分解処理手段として本願出願
人による水熱分解装置120を適用したが、本発明にお
いては、同原理を実施できる水熱分解装置であればどの
ような構造であっても適用可能である。
【0047】また、前述した第二番目の実施の形態で
は、加圧および予熱された前記混合液(水5)に難分解
性ガス1を混合して一次反応器121内に供給するよう
にしたが、例えば、加圧および予熱された前記混合液と
前記油3とを混合する混合器124b内に難分解性ガス
1を加圧供給して混合してから一次反応器121内に供
給するようにしても、前述した第一番目の実施の形態の
ように、一次反応器121内に難分解性ガス1を直接供
給する場合よりも、難分解性ガス1を水5に対してより
均一に混合することができる。しかしながら、前述した
第二番目の実施の形態のように、加圧および予熱された
前記混合液の流通する配管内で難分解性ガス1を当該混
合液中に混合するようにすれば、より均一に混合するこ
とができるので好ましい。
【0048】
【発明の効果】第一番目の発明による難分解性ガス分解
処理方法は、前記難分解性ガスから不純物を除去する前
処理工程と、前処理された前記難分解性ガスを亜臨界域
で水熱酸化分解する水熱分解処理工程とを行うので、難
分解性ガスを確実かつ容易に無害化処理することができ
る。
【0049】第二番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第一番目の発明において、前記前処理工程
が、前記難分解性ガスを浄化液中に流通させる浄化液処
理工程と、前記難分解性ガスを活性炭中に流通させる活
性炭処理工程と、前記難分解性ガスを冷却する冷却工程
とを行うので、難分解性ガス中に不純物が存在していて
も、昇圧機器類等への腐食等の悪影響を防止することが
できる。
【0050】第三番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第一番目または第二番目の発明において、前
記水熱分解処理工程が、燃焼用油、アルカリ剤、水、酸
化剤、前記難分解性ガスを反応器内に加圧して送給する
加圧送給工程と、加圧されて前記反応器に供給される前
記水を予熱する予熱工程と、前記反応器で反応処理され
た処理物を冷却および減圧する冷却減圧工程とを行うの
で、難分解性ガスの無害化処理を確実かつ容易に行うこ
とができる。
【0051】第四番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第三番目の発明において、前記水熱分解処理
工程が、前記難分解性ガスを27MPaの圧力下、37
0℃以上の熱水中で、炭酸ナトリウムの結晶と接触させ
ることにより、当該難分解性ガスを脱ハロゲン化、酸化
分解等の分解処理するので、難分解性ガスの無害化処理
を確実かつ容易に行うことができる。
【0052】第五番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第三番目または第四番目の発明において、前
記予熱工程で予熱された前記水に前記難分解性ガスを供
給して当該難分解性ガスを前記反応器内に送給するの
で、難分解性ガスを水に対してより均一に混合すること
ができ、分解反応効率をさらに向上させることができ
る。
【0053】第六番目の発明による難分解性ガス分解処
理方法は、第一番目から第五番目の発明のいずれかにお
いて、前記難分解性ガスが、フロン、ダイオキシン類、
ポリ塩化ビフェニル類等の難分解性のハロゲン化有機化
合物のガスであるので、上述した効果を顕著に得ること
ができる。
【0054】第七番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、前記難分解性ガスから不純物を除去する前処
理手段と、前処理された前記難分解性ガスを亜臨界域で
水熱酸化分解する水熱分解処理手段とを備えているの
で、難分解性ガスを確実かつ容易に無害化処理すること
ができる。
【0055】第八番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、第七番目の発明において、前記前処理手段
が、前記難分解性ガスを浄化液中に流通させる浄化液処
理手段と、前記難分解性ガスを活性炭中に流通させる活
性炭処理手段と、前記難分解性ガスを冷却する冷却手段
とを備えているので、難分解性ガス中に不純物が存在し
ていても、昇圧機器類等への腐食等の悪影響を防止する
ことができる。
【0056】第九番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、第七番目または第八番目の発明において、前
記水熱分解処理手段が、耐圧性および耐熱性を有する反
応器と、燃焼用油、アルカリ剤、水、酸化剤、前記難分
解性ガスを前記反応器内に加圧して送給する加圧送給手
段と、加圧されて前記反応器に供給される前記水を予熱
する予熱手段と、前記反応器で反応処理された処理物を
冷却および減圧する冷却減圧手段とを備えているので、
難分解性ガスの無害化処理を確実かつ容易に行うことが
できる。
【0057】第十番目の発明による難分解性ガス分解処
理装置は、第九番目の発明において、前記水熱分解処理
手段が、前記難分解性ガスを27MPaの圧力下、37
0℃以上の熱水中で、炭酸ナトリウムの結晶と接触させ
ることにより、当該難分解性ガスを脱ハロゲン化、酸化
分解等の分解処理するので、難分解性ガスの無害化処理
を確実かつ容易に行うことができる。
【0058】第十一番目の発明による難分解性ガス分解
処理装置は、第九番目または第十番目の発明において、
前記予熱手段で予熱された前記水に前記難分解性ガスを
供給して前記反応器内に送給するので、難分解性ガスを
水に対してより均一に混合することができ、分解反応効
率をさらに向上させることができる。
【0059】第十二番目の発明による難分解性ガス分解
処理装置は、第七番目から第十一番目の発明のいずれか
において、前記難分解性ガスが、フロン、ダイオキシン
類、ポリ塩化ビフェニル類等の難分解性のハロゲン化有
機化合物のガスであるので、上述した効果を顕著に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による難分解性ガス分解処理装置の第一
番目の実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明による難分解性ガス分解処理装置の第二
番目の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 難分解性ガス 2 浄化液 3 油 4 水酸化ナトリウム 5 水 6 酸素 7 排ガス 8 排水 100,200 難分解性ガス分解処理装置 110 前処理装置 111 浄化液槽 112 活性炭槽 113 冷却器 114 発生源 120,220 水熱分解装置 121 一次反応器 121a 二次反応器 122a〜122d 貯蔵タンク 123a〜123c 加圧ポンプ 123d 高圧酸素供給設備 123e,223e 高圧ガス供給設備 124a 予熱器 124b 混合器 125 冷却器 126 減圧弁 127 気液分離器 128a 活性炭槽 128b 煙突 128c 排水タンク
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 37/06 C07C 19/08 C07C 19/08 19/10 19/10 25/18 25/18 B01D 53/34 134E (72)発明者 筒場 孝志 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 2E191 BA13 BA15 BC02 BD11 4D002 AA17 AA21 BA02 BA04 BA05 BA12 CA07 CA13 CA20 DA02 DA12 DA41 EA01 EA02 GA01 GB03 GB04 4D020 BA12 BA23 BA30 BB03 CB01 CD03 4H006 AA05 AC13 AC26 BC10 BC11 BD84 BE10 BE12 BE30 BE60 EA02 EA22

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前記難分解性ガスから不純物を除去する
    前処理工程と、 前処理された前記難分解性ガスを亜臨界域で水熱酸化分
    解する水熱分解処理工程とを行うことを特徴とする難分
    解性ガス分解処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記前処理工程が、 前記難分解性ガスを浄化液中に流通させる浄化液処理工
    程と、 前記難分解性ガスを活性炭中に流通させる活性炭処理工
    程と、 前記難分解性ガスを冷却する冷却工程とを行うことを特
    徴とする難分解性ガス分解処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記水熱分解処理工程が、 燃焼用油、アルカリ剤、水、酸化剤、前記難分解性ガス
    を反応器内に加圧して送給する加圧送給工程と、 加圧されて前記反応器に供給される前記水を予熱する予
    熱工程と、 前記反応器で反応処理された処理物を冷却および減圧す
    る冷却減圧工程とを行うことを特徴とする難分解性ガス
    分解処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記水熱分解処理工程が、 前記難分解性ガスを27MPaの圧力下、370℃以上
    の熱水中で、炭酸ナトリウムの結晶と接触させることに
    より、当該難分解性ガスを脱ハロゲン化、酸化分解等の
    分解処理することを特徴とする難分解性ガス分解処理方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4において、 前記予熱工程で予熱された前記水に前記難分解性ガスを
    供給して当該難分解性ガスを前記反応器内に送給するこ
    とを特徴とする難分解性ガス分解処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
    て、 前記難分解性ガスが、フロン、ダイオキシン類、ポリ塩
    化ビフェニル類等の難分解性のハロゲン化有機化合物の
    ガスであることを特徴とする難分解性ガス分解処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記難分解性ガスから不純物を除去する
    前処理手段と、 前処理された前記難分解性ガスを亜臨界域で水熱酸化分
    解する水熱分解処理手段とを備えていることを特徴とす
    る難分解性ガス分解処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記前処理手段が、 前記難分解性ガスを浄化液中に流通させる浄化液処理手
    段と、 前記難分解性ガスを活性炭中に流通させる活性炭処理手
    段と、 前記難分解性ガスを冷却する冷却手段とを備えているこ
    とを特徴とする難分解性ガス分解処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8において、 前記水熱分解処理手段が、 耐圧性および耐熱性を有する反応器と、 燃焼用油、アルカリ剤、水、酸化剤、前記難分解性ガス
    を前記反応器内に加圧して送給する加圧送給手段と、 加圧されて前記反応器に供給される前記水を予熱する予
    熱手段と、 前記反応器で反応処理された処理物を冷却および減圧す
    る冷却減圧手段とを備えていることを特徴とする難分解
    性ガス分解処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記水熱分解処理手段が、 前記難分解性ガスを27MPaの圧力下、370℃以上
    の熱水中で、炭酸ナトリウムの結晶と接触させることに
    より、当該難分解性ガスを脱ハロゲン化、酸化分解等の
    分解処理することを特徴とする難分解性ガス分解処理装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10において、 前記予熱手段で予熱された前記水に前記難分解性ガスを
    供給して前記反応器内に送給することを特徴とする難分
    解性ガス分解処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項7から請求項11のいずれかに
    おいて、 前記難分解性ガスが、フロン、ダイオキシン類、ポリ塩
    化ビフェニル類等の難分解性のハロゲン化有機化合物の
    ガスであることを特徴とする難分解性ガス分解処理装
    置。
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