JP3219689B2 - 難分解物質の分解処理方法及びその装置 - Google Patents

難分解物質の分解処理方法及びその装置

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JP3219689B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は環境汚染物質等の難
分解物質の分解処理方法及びその装置に関し、特にはフ
ロンガスとかポリエチレン,プラスチック,木材,更に
はベンゼン核を持つ有機化合物及びその他の産業廃棄物
等の難分解物質を溶媒過熱蒸気の雰囲気の中で反応させ
ることにより、熱分解,加水分解,還元反応,酸化反応
及びこれらの組合せによって分解するようにした処理方
法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から冷媒として使用されているフロ
ンガスとか、消化剤として使用されているハロンガスは
環境汚染物質であることが指摘されており、これら物質
の無害化処理が地球環境を守る観点から全世界的な関心
事となっており、各種の対処手段が提案されている。例
えばフロン処理方法に関しては、水熱反応法,焼却法,
爆発反応分解法,微生物分解法,超音波分解法及びプラ
ズマ反応法等が提案されている。
【0003】これらの処理方法の中で、水熱反応法はフ
ロンガスに限定することなく、トリクレン等有機溶剤、
廃油、ダイオキシン、PCB、糞尿等の産業廃棄物を主
体とする被分解物質全般に対し汎用性のある処理方法と
して注目されている。この水熱反応法では、例えばフロ
ンガスを塩化ナトリウム、二酸化炭素等の安全な物質に
分解することができる。
【0004】水熱反応法を具体化するための装置に関し
ては、実験室においてオートクレーブを用いた処理実
験、例えば苛性ソーダ液,エタノール,フロン液の混合
比率、温度の設定値、圧力の設定値及び反応時間の設定
値についての実験が行われているが、通常水熱反応は3
00〜450℃で100〜250kg/cm2という高
温高圧条件を維持して行われている。
【0005】本願出願人は先に特願平6−204519
号により、上記水熱反応処理による環境汚染物質の処理
方法と装置に関する提案を行った。その内容を図13の
フロン処理システムフローに基づいて簡単に説明する
と、タンク1にフロン液,苛性ソーダ液,エタノールの
混合液を収容し、これをポンプ2,流量計3を介して配
管4から熱交換器5に送り込み、水熱反応器6で反応さ
せた後に再び熱交換器5を介して冷却器7に送り、冷却
器7から流量制御のための圧力調整弁8を経て分離器9
に送り、分離器9により清浄水及び清浄物に分離する。
同図のタンク1a、ポンプ2a及び流量計3aは、フロ
ンガスの種類によっては常温でガス化する場合もあるた
め、このような時に用いる系統である。
【0006】上記ポンプ2,2aは通常のスラリーポン
プを用いる。このスラリーポンプとしては吸入がバキュ
ームで圧送力が高く、容積効率がよいことが必要であ
り、高濃度スラリー、粉体混合スラリー、酸,アルカリ
性スラリー等の高濃度スラリー圧送シリンダが採用され
る。
【0007】水熱反応器6は、図14に示したように熱
交換器5を経由した混合液が入口11からバンドヒータ
13が巻き付けられたパイプ12を通って出口14から
排出されるように蛇行して構成されている。バンドヒー
タ13はパイプ12の長手方向へ適宜間隔にて必要個数
が配設されていて、パイプ12内の温度が一定になるよ
うに制御される。更に前記冷却器7は、反応チューブの
周囲に冷却水の通路を形成した通常の冷却機器が採用さ
れている。
【0008】他方で特公昭58−56396号公報に
は、過熱蒸気発生器で得られる過熱蒸気を分解炉内に噴
射して、廃タイヤを分解ガス、カーボン等の残渣及びビ
ートワイヤに分離して再利用するようにした熱分解装置
が開示されている。更に特開平3−12220号公報に
は、塩弗化アルカン(フロン)を水蒸気の存在下で酸化
鉄を担持した活性炭でなる触媒と接触させることによっ
て無害な化合物に加水分解する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように水熱反
応器6は高温高圧条件を維持しなければならないので、
圧力調整弁8の構造は複雑で、かつ、高価となり、更に
高温高圧で使用するために機械的な強度、例えば引張応
力とか熱応力に耐えるための設計が難しく、使用される
材料が限定されるという難点がある。また高温高圧下で
の固液混合液の圧送と排出を行う機構は複雑であり、被
分解物質の種類によっても構造を変える必要があり、操
作上のコントロールが難しいという問題点がある。更に
高圧に伴って運転中に配管4の破損事故が生じることが
あり、安全性確保の観点からも難点を残している。
【0010】上記した水熱反応法はクローズドシステム
であるが、開放型の装置であるロータリキルン法とか焼
却法は残渣中に発生するダイオキシン等に対する対策が
問題であり、その他の処理方法においても被分解物質に
よって反応過程を変えることは困難であるとともに専用
の装置を必要とするため、ランニングコスト及びイニシ
ャルコストが高い上、これらの装置には殆ど汎用性がな
いという欠点を有している。
【0011】前記特公昭58−56396号公報に記載
された熱分解装置では、廃タイヤを分解ガス、カーボン
等の残渣に分離することができるものの、本発明が対象
としているフロン等の難分解性物質の効率的な分解につ
いては言及されておらず、これら難分解性物質の分解は
実施することは出来ない。更に特開平3−12220号
公報に記載されたフロンを水蒸気の存在下で触媒と接触
させて加水分解する手段では、フロン以外の物質,例え
ばベンゼン核を持つ有機化合物とかその他の産業廃棄物
の分解には適用することが出来ない上、フロンの種類に
よっては分解効率の面で充分な効果が得られず、又使用
する触媒は耐久性に欠け、更にフロンと油状物との混在
物の分解は行えないという難点が存在する。
【0012】そこで本発明は環境汚染物質であるフロン
ガスとかポリエチレン,プラスチック,木材,更にはベ
ンゼン核を持つ有機化合物及びその他の産業廃棄物等の
難分解物質の分解を行うシステムにおける上記問題点を
解消して、高圧とすることなく常圧の状態で分解可能で
あって、高温高圧に起因する配管とか排出弁の破損がな
く、装置を構成する材質を任意に選択することができる
とともに分解率を高め、かつ、固体と液体の混合物の分
解を容易とした難分解物質の分解処理方法及びその装置
を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、請求項1により被分解処理物と溶媒を混合し
たものを加熱して蒸気を発生させ、該蒸気を更に所定の
温度に加熱して過熱蒸気とし、該過熱蒸気を所定の温度
に加熱された常圧の反応装置内を所定の反応時間経過さ
せて通過させることにより、被分解処理物を分解処理す
る難分解物質の分解処理方法を提供する。また、請求項
2により、溶媒を加熱して溶媒蒸気を発生させ、該溶媒
蒸気を更に所定の温度に加熱して溶媒過熱蒸気とし、該
溶媒過熱蒸気を所定の温度に加熱された常圧の反応装置
内に連続して供給し、この溶媒過熱蒸気の雰囲気中の反
応装置内に被分解処理物を供給して所定の反応時間経過
させて通過させることにより、被分解処理物を分解処理
する難分解物質の分解処理方法を提供する。
【0014】更に反応装置内において固体物を含む被分
解処理物を所定の反応時間経過させて移送させることに
より、被分解処理物を分解処理するとともに、反応装置
に残留する固体成分を反応装置から排出管内を落下させ
て廃棄物タンク内に貯留するようにした方法、溶媒が
水,メタノール,苛生ソーダ液,過酸化水素水から選択
された一種又は複数のものである方法、被分解物質がフ
ロンであるときの過熱蒸気の温度を500℃〜750℃
とした方法を提供する。
【0015】また、難分解物質の分解処理装置として
請求項6により、被分解処理物と溶媒を混合したものを
加熱して蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気を更
に所定の温度に加熱して過熱蒸気とする過熱蒸気発生装
置と、該過熱蒸気を所定の反応時間経過させて分解処理
する所定の温度に維持された常圧の反応装置とよりなる
手段を、請求項により、溶媒を加熱して溶媒蒸気を発
生させる蒸気発生装置と、該溶媒蒸気を更に所定の温度
に加熱して溶媒過熱蒸気とする過熱蒸気発生装置と、該
溶媒過熱蒸気と被分解処理物を供給して所定の反応時間
経過させることにより、被分解処理物を分解処理する所
定の温度に維持された常圧の反応装置とよりなる手段を
提供する。
【0016】更に、反応装置内において固体物を含む被
分解処理物を所定の反応時間経過させて移送させる移送
装置と、反応装置に残留する固体成分を反応装置から落
下させて排出する排出管と、落下した固体成分を貯留す
る廃棄物タンクとを有する手段を提供する。
【0017】かかる分解処理方法によれば、フロンガス
とかベンゼン核を持つ有機化合物及びその他の産業廃棄
物等の難分解物質は溶媒と共に蒸気とされ、その後更に
過熱されて常圧で温度のみが上昇した過熱蒸気とされ、
或は過熱蒸気となった溶媒過熱蒸気の雰囲気中に供給さ
れて、反応装置内を所定の反応時間経過させて通過する
ことにより、分解処理される。その後分解の終了した過
熱蒸気を冷却して液化して排出するものである。また、
固形成分を含む難分解物質の場合は反応装置内を移送装
置により移送して分解処理し、分解処理後に残留する固
体成分は反応装置から排出される。また、反応装置内で
被分解処理物を撹拌処理して分解を促進することもでき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかか
る難分解物質の分解処理方法及びその装置の具体的な実
施例を説明する。前記した従来の水熱反応処理における
問題点に鑑みて、本願発明者は種々の改良実験を試みた
結果、難分解物質としてのフロン等の被分解処理物を
水,メタノール,過酸化水素等の溶媒を用いて過熱蒸気
とし、過熱蒸気の状態のまま所定の反応時間を保持すれ
ば、反応装置内を高圧状態とすることなく、常圧とした
状態で、即ち反応装置の排出口を開放した状態の常圧で
あっても温度だけを上げて過熱蒸気の雰囲気を維持する
ことにより、加水分解,還元反応,酸化反応及びこれら
の組合せによって過熱蒸気中の被分解処理物を分解処理
することができるという知見を得た。以下に上記知見を
実現するための実施例を説明する。
【0019】本発明はフロンガス等の環境汚染物質を始
めとする難分解物質を常圧の状態で分解処理するもので
あり、対象とする難分解物質は有機化合物で安定なもの
をいうが、特に限定はなく、フロンガス、トリクレン等
有機溶剤、廃油、ダイオキシン、PCB、糞尿等の産業
廃棄物、木材、紙、ゴム等あらゆるものを対象とし、そ
の状態は固体、液体、気体を問わず特に限定がない。な
お、主には有機化合物で有用ではあるが使用後の処理
が困難なものや有害なもの、例えばクロロベンゼン、フ
ロン(ハロゲン炭素化合物)、問題となっているダイオ
キシン等であり、現在使用されていないがPCB等であ
り、又有機化合物で有用であるが極めて安定であっ
て、有害ではないが処理の困難なもの、例えばPE、プ
ラスチック、ゴム等である。なお、これらは石油を原料
とする場合が多く、分解すると殆ど油化できるから、油
として燃料として用いるか、リサイクルできるように分
解処理することを目的とする。また、ゴムの場合は有機
化合物を無害化処理するか、リサイクルできるように分
解処理がすることを目的とする。更に紙や木材等の分解
はセルロースを分解してグルコースに変えるものであ
り、利用価値が少ないものを有用なものに変換すること
を目的とする。
【0020】本発明で使用する溶媒は加熱によって蒸気
となるものであればどのようなものであってもよいが、
最も適当なものは水である。なお、特にフロンガスはメ
タノールを溶媒として十分に分解できる。また、苛生ソ
ーダ液、過酸化水素水も使用できる。過酸化水素水を溶
媒とすれば酸素量が多くなり湿式酸化ができるようにな
る。
【0021】また、本発明によればベンゼン環を開環す
ることが可能であり、本発明が分解対象としているベン
ゼンは芳香族炭化水素の基本的化合物であり、C66
表わされ、モノクロロベンゼンはC65Clで表わされ
る。ベンゼン核を持つ有機化合物としてはフェノール類
が挙げられる。このフェノール類はベンゼン核にOH基
が結合した有機化合物の総称であり、C65OHで表わ
される。
【0022】図1は本発明の第1実施例を示すシステム
図であり、図中の21は被処理液タンク、22は溶媒タ
ンク、23,24は流体ポンプ、25は蒸気発生装置で
あり、この蒸気発生装置25にはヒータ26が配備され
ている。51は過熱蒸気発生装置であり、蒸気発生装置
25で発生した蒸気をヒータ54により更に過熱して温
度のみを上昇させることにより、過熱蒸気とするための
装置であって、蒸気発生装置25から導出された配管5
3がスパイラル状に成形されて配置されている。27は
反応装置であり、所定の温度を保って被分解処理物と溶
媒の過熱蒸気を所定時間経過させて通過させることによ
り分解処理するためのものである。この反応装置27と
しては過熱蒸気を所定の反応時間保持できる構成であれ
ばよく、特にスパイラル状の配管等は必要ではない。な
お、スパイラル状その他の形状の配管内を過熱蒸気を通
過させて反応させるようにしてもよい。29,29は反
応装置27の温度を維持するためのに配備されたヒータ
である。
【0023】上記反応装置27内は加圧されておらず、
排出口側を開放した常圧としている。つまり注入口側の
配管の圧力は管路による圧損のみの圧力勾配となってい
る。このように反応装置27は従来の高圧の水熱反応装
置と異なって強制的に加圧をしない開放型の反応装置2
7を使用して難分解物質を分解処理できることが本発明
の特徴である。なお、反応装置27内は過熱蒸気によっ
て僅かな圧力が自然に発生し、圧力勾配となって被分解
処理物を移送する。本発明で常圧とはこのように従来の
水熱反応装置のように強制的に高圧に加圧することな
く、排出口を開放した状態であることを示している。
【0024】30は冷却装置であり、該冷却装置30内
に反応装置27から導出された配管と連通するスパイラ
ル状の配管31が配置されている。32は冷却水の入
口、33は同出口である。また、34は排液タンクであ
り、この排液タンク34内に上記冷却装置30から導出
された配管35の他端部が挿入されている。
【0025】かかる第1実施例の動作態様を説明する。
環境汚染物質であり難分解物質であるフロンガスを分解
処理する場合を例に取ると、被処理液タンク21内に被
処理液としてフロンを投入するとともに溶媒タンク22
内に水、メタノール等の溶媒を投入し、流体ポンプ2
3,24を起動することによってフロンと溶媒を配管を
通して蒸気発生装置25に送り込んで両者を適当な比率
で混合する。
【0026】予め蒸気発生装置25に配備されたヒータ
26を働かせて蒸気発生装置25の内部を200℃〜3
00℃に加熱しておくことにより、蒸気発生装置25内
で両者が蒸発して100℃以上の混合蒸気が生成する。
蒸気発生装置25は過熱蒸気とするための予備加熱であ
り、蒸気とすることができる温度であればよい。この混
合蒸気が発生する際に比体積が大きくなるため圧力が生
じ数kg/cm2の圧力となり、この蒸気圧によって次
段の過熱蒸気発生装置51内に配置されたスパイラル状
の配管53に混合蒸気が移送される。
【0027】過熱蒸気発生装置51はヒータ54を働か
せて内部を分解処理するために必要な過熱蒸気とするた
めの所定温度に加熱する。分解処理するために必要な過
熱蒸気の温度は被分解処理物によって異なるため、それ
ぞれ被分解処理物に応じて設定する。例えばフロンガス
の場合は500℃以上、ポリエチレンで400℃前後の
過熱蒸気とすることが適当である。なお、前記以上の加
熱であってもよい。よって、過熱蒸気発生装置51内は
目的とする過熱蒸気の温度より±20℃前後に過熱して
おくことが適当である。なお、被分解処理物によっては
300℃前後の過熱蒸気でもよい場合もあり、被分解処
理物に応じて個々的に適した温度に設定するものであ
り、過熱蒸気とすることができれば設定温度に限定はな
い。よって、被分解処理物がフロンガスの場合は蒸気発
生装置25から圧力勾配によって移送された混合蒸気が
更に500℃前後に過熱されて過熱蒸気となり、同様に
圧力勾配によって反応装置27に移送される。
【0028】反応装置27は予めヒータ29,29の駆
動によって過熱蒸気の温度を維持するように過熱されて
保持されている。よって、反応装置27は過熱蒸気発生
装置51と略同じ温度に過熱しておくことが適当であ
る。この反応装置27内を過熱蒸気が通過する間に所定
の反応時間経過保持されて過熱蒸気中の被分解処理物が
分解処理されて、次段の冷却装置30内に送り込まれ
る。
【0029】冷却装置30では冷却水の入口32から冷
却水を供給して同出口33から流出させることにより、
反応装置27と連通するスパイラル状の配管31内で分
解処理された分解物のガスを冷却することにより液化す
る。冷却装置内の温度は分解物のガスを液化できる温度
であればよく、フロンガスの場合は略18℃とした。こ
のように液化することにより副生成物の発生が防止され
る。また、液化することにより、ガス状のまま放出して
大気中に飛散することによる2次汚染の心配がない。な
お、排液は配管35を通って排液タンク34内に貯留さ
れる。なお、冷却装置30に熱交換器を組み込んで、熱
交換器により冷却する熱を回収して、回収した熱を過熱
蒸気の発生に再利用することも可能である。
【0030】図2は第2実施例を示すものであり、図1
における過熱蒸気発生装置51と反応装置27を一体と
して構成し、過熱蒸気発生装置を兼ねた反応装置27と
しているものであり、その他の第1実施例と同一の符号
を付した部分の構成は第1実施例と共通である。図2の
構成では蒸気発生装置25内で生成された100℃以上
の混合蒸気が過熱蒸気発生装置を兼ねた反応装置27内
に移送されて、500℃前後の過熱蒸気とされると共
に、その状態が所定の反応時間維持されて移送されるこ
とにより、被分解処理物が分解処理される。
【0031】なお、図1の第1実施例,図2の第2実施
例の構成において、溶媒のみを蒸気発生装置25及び過
熱蒸気発生装置51によって溶媒過熱蒸気として反応装
置27に連続して供給し、この溶媒過熱蒸気の雰囲気中
の反応装置27内に被分解処理物を供給して所定の反応
時間経過させることもできる。また、蒸気発生装置25
を配備せずに、被処理液としてのフロンと水、メタノー
ル等の溶媒を混合して、図1における過熱蒸気発生装置
51に、或は図2における過熱蒸気発生装置を兼ねた反
応装置27に直接投入しても良い。
【0032】実験はメタノール(溶媒)+フロンガス
(被分解処理物) フロンガス(被分解処理物)+水(溶媒) フロンガス(被分解処理物)+水(溶媒)+メタノー
ル(溶媒) の3種類の混合ガスを用いて実施した。 メタノール+フロンガスの場合は反応装置27内で下
記の反応が進行する。 2CH3OH+CCl22 → 3C+2HF+2HCl+2H2O・・・・(1) フロンガス+水の場合は反応装置27内で下記の加水
分解反応が進行する。 CCl22+2H2O → CO2+2HCl+2HF・・・・・・・・・・・・・・・・(2) フロンガス+水+メタノールの場合は上記(1)
(2)の反応が混在して発生する。なお、水にメタノー
ルを数%混合した場合は分解時間が2〜3倍早くなる。
【0033】尚、フロンの溶媒として水を用いた場合に
上記(2)式の反応によって生じた塩酸及びフッ酸の作
用で混合液が強酸性となり、パイプ及びチューブ類の腐
食が激しくなって装置の寿命が低下する虞れがある。従
って通常(3)式に示したようにフロンの濃度に応じて
苛性ソーダNaOHを加えて炭酸ガスを重炭酸ソーダN
aHCO3と、(4)式のように苛性ソーダと塩酸の反
応で食塩NaClを生成し、更に(5)式のように苛性
ソーダとフッ酸の反応でフッ化ナトリウムNaFを生成
して対処する場合もある。 NaOH+CO2 → NaHCO3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) NaOH+HCl → NaCl+H2O・・・・・・・・・・・・・・・(4) NaOH+HF → NaF+H2O・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
【0034】この第1実施例及び第2実施例は流体状或
は気体状の被分解処理物を分解処理するためのものであ
り、環境汚染物質としてフロンガスの外にクロロベンゼ
ン,トリクロロエタン等のハロゲン炭化化合物の液状物
の分解が可能であるが、フロンガスの場合の実験条件と
して蒸気発生装置25内の蒸発部の温度を180℃と
し、反応装置27内の温度を500℃、冷却装置30内
の配管31の温度を18℃とした。また、モル比で溶媒
である水とメタノールの方が過剰になるように選択し
た。即ち、 メタノール:フロンガス=3:1 フロンガス:水=1:3 フロンガス:水:メタノール=1:3:3 とした。この時の分解率はガスクロマトグラフィーでフ
ロンが検出されない程度まで、換言すれば99.99%
以上の分解率が得られた。
【0035】図3〜図5は上記図2に示す第2実施例の
具体的な装置例を示しており、図3は装置全体を示す一
部を切り欠いた平面図、図4は同正面図、図5は図2の
左側から見た一部を切り欠いた側面図である。40は装
置を構成する各種機器が収納された匡体であり、41は
匡体40の一方側端部に設けられた被処理液入口、25
は蒸気発生装置であって、この蒸気発生装置25にはヒ
ータ26が巻着されている。蒸気発生装置25の上部か
ら導出された配管42の他端部は過熱蒸気発生装置を兼
ねた反応装置27としてのスパイラル状の配管に連結さ
れている。この反応装置27の周面にはヒータ29,2
9が配備されている。
【0036】反応装置27の下部から導出された配管4
3は次段の冷却装置30内に導入される。この冷却装置
30には前記冷却水の入口32と同出口33が設けてあ
り、図外の水源に接続された水パイプ44が冷却水の入
口32に接続されている。45は冷却装置30からの処
理液出口であり、46は冷却水排出用の配管である。
【0037】かかる構成によれば、被処理液入口41か
ら送り込まれた被処理液と溶媒の混合液が蒸気発生装置
25の下部から流入して該蒸気発生装置25内を上昇す
る間にヒータ26で加熱され、蒸発により混合ガスを生
成して蒸気発生装置25の上部から配管42を介して過
熱蒸気発生装置を兼ねた反応装置27を構成するスパイ
ラル状の配管に流入する。そして反応装置27の周面に
配備されたヒータ29,29によって過熱蒸気となり、
更にその状態を所定の反応時間維持して反応装置27を
通過する間に(1)式(2)式に示したフロンの分解反
応が生じて分解されて、反応装置27の下部から配管4
3を介して冷却装置30の下部に流入する。この冷却装
置30内を下方から上方に通過する間に冷却水の入口3
2と出口33内に流通される冷却水によって冷却される
ことによって液化し、処理液出口45から排出される。
【0038】次に図6に基づいて本発明の第3実施例を
説明する。この第3実施例は分解処理後に反応装置内に
残留物が残存する被分解処理物、例えばゴムとか木材、
紙等を分解処理するための装置例である。なお、図1に
示した第1実施例と同一の符号を付した部分の構成は第
1実施例と同一である。この第3実施例はゴムとか木
材、紙等を分解処理すると反応装置内に炭素等の無機物
が残存するため、この残留物を移送する機構と固体用の
分解処理物タンクを装備したものである。
【0039】この第3実施例では過熱蒸気発生装置51
と第2の反応装置27aとの間に移送型反応装置52を
配備してある。移送型反応装置52の内部にはフィーダ
55が配備されており、モータ56の駆動力がベルト5
7を介してフィーダ55に伝達されるようにしてある。
また移送型反応装置52の外側部にはヒータ50,50
が巻着されている。
【0040】そして移送型反応装置52の中途部には、
被分解処理物を送り込むための供給管58が接続されて
いる。該供給管58にはホッパ59が装備されており、
供給管58の内部にはフィーダ60と駆動軸66とが配
備されている。61は駆動軸66を介してフィーダ60
を回転駆動するためのモータである。
【0041】更に移送型反応装置52の他端部近傍の下
部には分解処理の終了した残留処理物の排出管62と残
留物処理物タンク63が配備されており、かつ、移送型
反応装置52の上部から配管64が第2の反応装置27
aに接続されている。この第2の反応装置27aと冷却
装置30の構成は第1実施例の反応装置27及び冷却装
置30と同一である。
【0042】かかる第3実施例によれば、第1実施例と
同様に溶媒タンク22からポンプ24の作用で送り込ま
れた溶媒が蒸気発生装置25で略100℃以上の溶媒蒸
気となり、蒸気圧による圧力勾配によって過熱蒸気発生
装置51に送り込まれて、この過熱蒸気発生装置51に
よって500℃前後に加熱されて溶媒過熱蒸気となっ
て、同様に圧力勾配によって移送型反応装置52に移送
される。移送型反応装置52の内部は第1実施例と同様
にヒータ50,50によって過熱蒸気の温度を維持する
ように所定の温度に加熱されており、ホッパ59にゴム
等の被分解処理物を投入してからモータ61を起動する
ことによって該被分解処理物がフィーダ60の回転によ
って溶媒過熱蒸気の雰囲気にある移送型反応装置52内
に供給される。そしてモータ56の駆動力をベルト57
を介して移送型反応装置52の内部に配備されたフィー
ダ55に伝達することによって被分解処理物と溶媒過熱
蒸気とが所定の温度を保って撹拌され反応しながら移送
型反応装置52内を移送される。
【0043】上記移送中に被分解処理物は分解処理され
る。なお、多くの場合被分解処理物は分解処理よって油
化されるので、これらの蒸発成分を更に溶媒過熱蒸気と
ともに配管64を介して第1実施例の反応装置27と同
一構成の第2の反応装置27aに送り込み、この反応装
置27a内を所定の温度を保って通過させることにより
再度分解処理する。その後第1実施例と同様に次段の冷
却装置30に送り込まれて液化される。このときに移送
型反応装置52内に残留する残留物としての固体成分は
排出管62内を落下して分解処理物タンク63内に貯留
される。尚、被分解処理物が木材の場合には移送型反応
装置52内でセルロースがグルコースに分解され、グル
コースは分解処理物タンク63内に貯留される。
【0044】尚、被分解処理物が木材である場合には、
移送型反応装置52内で100℃で木搾油等が抽出さ
れ、200℃前後でセルロースがグルコースに分解され
る。また、被分解処理物がゴムの場合には、略300℃
付近で硫黄成分が分離され、蒸気流とともに酸性の排液
として排出される。この状態で分解を停止すると、残留
物はゴムとして再利用可能である。温度を350〜40
0℃に上げると低分子化されて油となり、蒸気流ととも
に排出され、残留物は炭素のみとなる。従って移送型反
応装置52内の温度と滞留時間を適当に選定することに
より、被分解処理物の分解程度、例えば完全油化である
か、再資源として使用するかという目的に合致した分解
処理を実施することが出来る。
【0045】次に図7に基づいて本発明の第4実施例を
説明する。この第4実施例は被分解処理物がポリエチレ
ン等樹脂製品のように加熱によって固体成分が残存せ
ず、全て油状物に変換するような場合の装置例である。
なお、図6に示した第3実施例と同一の符号を付した部
分の構成は第3実施例と同一である。
【0046】この第4実施例では第3実施例における過
熱蒸気発生装置51と第2の反応装置27aとの間に、
前記移送型反応装置52に代えて密閉型の反応槽65が
配備されており、この反応槽65に供給管58が接続さ
れている。該供給管58にはホッパ59が取付けられて
おり、供給管58の内部にはフィーダ60と駆動軸66
とが配備されている。この駆動軸66は反応槽65の底
面近傍まで延長されていて、先端部には攪拌翼67が取
付けられている。61は駆動軸66を介してフィーダ6
0と攪拌翼67を回転駆動するためのモータである。
【0047】かかる第4実施例によれば、第3実施例と
同様に溶媒タンク22からポンプ24の作用で送り込ま
れた溶媒が蒸気発生装置25で100℃以上の溶媒蒸気
となり、蒸気圧による圧力勾配によって過熱蒸気発生装
置51に送り込まれて、この過熱蒸気発生装置51によ
って500℃前後に加熱されて溶媒過熱蒸気となって、
同様に圧力勾配によって反応槽65に移送される。反応
槽65の内部は第1実施例と同様にヒータ50,50に
よって過熱蒸気の温度を維持するように所定の温度に加
熱されており、ホッパ59にポリエチレン等樹脂製品の
被分解処理物を投入してからモータ61を起動すること
によって該被分解処理物がフィーダ60の回転によって
反応槽65内に供給される。そして駆動軸66の回転に
伴って被分解処理物と溶媒過熱蒸気とが攪拌翼67によ
って攪拌されて分解反応が進行する。
【0048】上記撹拌中に被分解処理物は分解処理され
る。分解の進行に伴って被分解処理物としてのポリエチ
レン等樹脂製品はパラフィン,オレフィン系の油状物に
分解されるが、これらの蒸発成分は溶媒過熱蒸気ととも
に配管64を介して第2の反応装置27aに送り込ま
れ、ここで更に分解されて炭素数の少ないサラサラとし
た油に分解されて次段の冷却装置30に送り込まれる。
尚、第2の反応装置27aの容積を適宜変更することに
よって分解反応時間を選ぶことで分解油化の程度をコン
トロールできて炭素数の少ない灯油,ガソリン系まで分
解することができる。
【0049】従って被分解処理物がポリエチレンである
場合には、密閉型の反応槽65内で400℃以上で分解
が始まるが、特にポリエチレンのように長鎖状高分子材
料は加熱温度の上昇に伴って鎖が切断され、軽いものは
蒸発するとともに重くて蒸発しないものは蒸発移送中に
細かく切断されて分解が行われ、500℃では完全に油
化される。熱分解された直後に冷却して取り出すと、グ
リース状のパラフィン,オレフィン系の油となり、更に
反応装置27内で適当な時間だけ滞留させると低分子の
液状油に変換する。
【0050】なお、上記第4実施例において、第2の反
応装置27aによって、再度分解処理をすることによ
り、例えば炭素数の多い油を炭素数の少ないさらさらと
した油に変えることができ、又分解が充分でない場合に
は更に分解処理を行うことができるものである。具体的
にはポリエチレン等の分解においては、分解が始まると
すぐに被分解処理物の蒸気が発生し、溶媒の過熱蒸気と
混合し、蒸気流として移送されるが、この分解物は炭素
数の多い油であり、第2の反応装置27aによって更に
分解処理することにより、炭素数の少ないサラサラとし
た油に変えることができるのである。なお、第3実施例
及び第4実施例において第2の反応装置27aは省略し
てもよく、更には移送型反応装置52或は反応槽65で
の反応時間を長く維持するようにしてもよい。
【0051】次に図8に基づいて本発明の第5実施例を
説明する。この第5実施例では、反応装置27と第2の
反応装置27aとの間に生成される分解物に適した溶媒
が充填された溶媒タンク22aとポンプ24aが配備さ
れており、このポンプ24aから導出された配管70が
反応装置27と第2の反応装置27aの間の配管に連結
されている。なお、図1に示した第1実施例と同一の符
号を付した部分の構成は第1実施例と同一である。
【0052】この第5実施例によれば、第1実施例と同
様に反応装置27で分解処理された後に更に溶媒タンク
22aからポンプ24aの駆動により生成される分解物
に適した溶媒が新たに送り込まれて第2の反応装置27
aで再度溶媒と共に過熱蒸気の状態が維持されて生成さ
れた分解物の分解処理を同時に実施して次段の冷却装置
30に送り込まれる。
【0053】このように第5実施例では反応装置27の
分解処理によって生成される分解物に適した溶媒を新た
に供給することにより、被分解処理物の分解作用を高め
ることができる。
【0054】次に図9に基づいて本発明の第6実施例を
説明する。この第6実施例では冷却装置30の後に第2
の反応装置27aと第2の冷却装置30aが配備されて
いる。32aは冷却水の入口、33aは冷却水の出口で
ある。なお、図1に示した第1実施例と同一の符号を付
した部分の構成は第1実施例と同一である。
【0055】この第6反応装置27で分解処理され、冷
却装置30で一旦冷却されることにより分解物として生
成される物質が制限され、次にヒータ29aで所定温度
加熱されている第2の反応装置27aに移送されて蒸発
するが、分解生成物の蒸発温度が異なるところから、蒸
留精製すると同様の効果が得られ、複雑な副生成物の生
成を抑制しながら分解処理が継続され、更に冷却装置3
0aに送り込まれて冷却されることによって液化され
る。
【0056】このように反応装置27と第2の反応装置
27aとの間に冷却装置30を介装したことによって被
分解処理物の分解作用を高めることができる。
【0057】溶媒が水の場合には加水分解を主体として
反応が進行し、溶媒がメタノールの場合には、約300
℃でメタノール自身が熱分解して CH3OH → H2O+H2+C となるため、H2による還元反応分解とH2Oによる加水
分解が同時に進行し、加水分解だけでは分解できない、
もしくは反応速度がきわめて遅い被分解処理物に適用し
て有効である。尚、分解時間を十分に取らないと副生成
物として有機物ができることがある。
【0058】溶媒が過酸化水素の場合には、熱により容
易に分解して 2H22 → 2H2O+O2 となるから、加水分解と酸化反応が同時に進行する。更
に水蒸気雰囲気中での酸化は湿式燃焼と称され、有機物
の炭素と反応してCO2となり、これは発熱反応である
ため、連鎖的に分解反応が進行する。
【0059】図10はフロンCFC−12について水を
溶媒として、過熱蒸気温度を700℃,650℃,50
0℃,400℃として分解した時の分解率と時間の関係
を示すグラフであり、分解率が100%に達する時間は
温度700℃が最短であるが、500℃でも十分に実用
可能である。
【0060】次に本実施例によるフロン及びフロン以外
のトリクロロエタン,ベンゼン核を持つ有機物であるベ
ンゼン及びモノクロロベンゼン等の分解反応を結果物と
しての分解処理液に含まれる生成物から反応式を推測し
て説明する。溶媒として水,過酸化水素,メタノールを
用いた。尚、反応温度は650℃、反応時間は120秒
とした。
【0061】先ずフロンCFC−12の場合は以下のよ
うに反応が進行する。 〔溶媒=水〕 CCl22+2H2O → CO2+2HCl+2HF 〔溶媒=過酸化水素水〕 CCl22+2H22 → CO2+2HCl+2HF+
2 〔溶媒=メタノール〕 CCl22+4CH3OH → CH4+2HCl+2HF
+4C+4H2 又は 2CH3OH+CCl22 → 3C+2HF+2HC
l+2H2
【0062】フロンCFC−14の場合は以下のように
反応が進行する。 〔溶媒=水〕 CF4+2H2O → CO2+4HF 〔溶媒=過酸化水素水〕 CF4+2H22 → CO2+4HF+O2 〔溶媒=メタノール〕 CF4+4CH3OH → CH4+4HF+4C+4H2O 尚、水による加水分解が可能なので以下に記すフロン分
解においてはメタノールと過酸化水素による分解は省略
した。
【0063】フロンCFC−11の場合は 〔溶媒=水〕 CCl3F+2H2O → CO2+3HCl+HF 更にフロンCFC−113の場合は 〔溶媒=水〕 C2Cl33+3H2O → CO+CO2+3HCl+3
HF という反応が進行する。その他フロンCFC−22,C
FC−13等についても同様に水を溶媒としてほぼ10
0%分解できることが判明した。
【0064】フロン以外の有機物に本実施例を適用した
場合、先ずトリクロロエタン(CH3CCl3)の場合に
は、 〔溶媒=水〕 CH3CCl3+H2O → 3HCl+CO+C+H2 という反応及び CH3CCl3+2H2O → 3HCl+CO2+C+2H
2 という反応が同時に進行する。 〔溶媒=過酸化水素水〕 CH3CCl3+H22 → 3HCl+2CO+H2 という反応及び CH3CCl3+H22 → 3HCl+CO2+C+H2 という反応が同時に進行する。 〔溶媒=メタノール〕 CH3CCl3+4CH3OH → 2CH4+3HCl+4
C+4H2O という反応が進行する。
【0065】被分解処理物がベンゼン(C66)の場合
には、 〔溶媒=水〕 C66+H2O → C65OH+H2 という反応が進行する。 〔溶媒=過酸化水素水〕 C66+6H22 → 6CO+3H2+6H2O という反応及び C66+6H22 → 6CO2+9H2 という反応が同時に進行する。 〔溶媒=メタノール〕 C66+12CH3OH → 6CH4+12H2O+12
C+3H2 という反応が進行する。
【0066】被分解処理物がモノクロロベンゼン(C6
5Cl)の場合には、 〔溶媒=水〕 C65Cl+H2O → C65OH+HCl という反応が進行する。 〔溶媒=過酸化水素水〕 C65Cl+6H22 → 6CO+HCl+2H2+6
2O という反応及び C65Cl+6H22 → HCl+6CO2+8H2 という反応が同時に進行する。 〔溶媒=メタノール〕 C65Cl+12CH3OH → 6CH4+12H2O+
12C+HCl+2H2 という反応が進行する。
【0067】図11は過酸化水素水を溶媒としてモノク
ロロベンゼン(C65Cl),ベンゼン(C66)及び
フェノール(C65OH)を分解した時の温度と分解率
の関係を示すグラフである。何れの場合も温度が650
℃前後で分解率が100%に達している。
【0068】図12はフロンCFC−12について過熱
蒸気温度を650℃の分解速度を1とした場合の他の温
度範囲における分解速度比を表したグラフである。以上
の実験結果から本実施例ベンゼン環を持った有機化合物
でも分解可能であり、超臨界水を使った分解実験でも困
難であった分解が容易に進行することが判明した。
【0069】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば被分解処理物と溶媒を混合したものを加熱して蒸気
を発生させ、該蒸気を更に加熱して過熱蒸気とするか、
溶媒を加熱して溶媒蒸気を発生させ、該溶媒蒸気を更に
加熱して溶媒過熱蒸気とし、該溶媒過熱蒸気を常圧の反
応装置内に連続して供給することによってフロンガス等
の難分解物質が過熱されて常圧で温度のみが上昇した過
熱蒸気とされ、反応装置内を所定の反応時間経過させて
通過することによって難分解物質を分解処理することが
できる。特に常圧下での加熱が主工程となっているた
め、高圧ポンプは不要であり、排出弁とか配管が破損す
る懸念はない。反応は全て反応装置の中で起こるクロー
ズドシステムであるので二次汚染がないという効果が得
られる。
【0070】また、固形成分を含む難分解物質の場合は
反応装置内を移送装置により移送して分解処理し、分解
処理後に残留する固体成分は反応装置から排出される。
に反応時間と温度を任意に設定することにより、分解
の程度をコントロールすることができ、ポリエチレンは
油化の程度を変えて、又ゴムは再度ゴムとして、更に廃
木材中のセルロースは有用なグルコースとしてリサイク
ル可能な条件で処理することができる。
【0071】特に従来から知られている触媒法の場合に
は、触媒の酸化等による劣化が生じる難点があるのに対
して、本発明の場合には触媒を使用していないために上
記の問題点はなく、しかもフロンのみならず他の産業廃
棄物とかベンゼン核を持つ有機物にも適用可能である。
【0072】処理時には30秒〜120秒程度のきわめ
て短時間で100%の分解率が得られ、処理温度を任意
に選ぶことで分解開始に必要な活性化エネルギーを供給
できるとともに被分解物質によって溶媒蒸気を任意に選
択できるので、分解速度、分解率等が安定しており、ほ
とんどの有機化合物を分解することができる。
【0073】更に本発明によれば、低圧で工程が進行す
るため所定の高温に耐えられる材質であれば材質は任意
に選択することが出来る上、機械的な強度及び引張応力
とか熱応力に耐えるための設計は要求されないという利
点があり、各種機器の破損に対する対策は容易であると
ともに装置自体の自動化が容易である。また、反応が過
熱蒸気の状態て行われるので、パイプ等の破損があって
も送液を止めれば直ぐに過熱蒸気の発生も停止して安全
性は高いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すシステム図。
【図2】本発明の第2実施例を示すシステム図。
【図3】第2実施例の具体的な装置例を示す一部を切り
欠いた平面図。
【図4】図3の正面図。
【図5】図3の左側から見た一部を切り欠いた側面図。
【図6】本発明の第3実施例を示すシステム図。
【図7】本発明の第4実施例を示すシステム図。
【図8】本発明の第5実施例を示すシステム図。
【図9】本発明の第6実施例を示すシステム図。
【図10】フロンCFC−12について水を溶媒として
過熱蒸気温度を変えて分解した時の分解率と時間の関係
を示すグラフ。
【図11】過酸化水素水を溶媒としてモノクロロベンゼ
ン,ベンゼン及びフェノールを分解したときの温度と分
解率の関係を示すグラフ。
【図12】フロンCFC−12について過熱蒸気温度6
50℃の分解速度を1とした場合の他の温度範囲におけ
る分解速度比を表したグラフ。
【図13】先出願にかかるフロン処理システムのフロー
図。
【図14】図13のシステムフロー図における水熱反応
装置の概要図。
【符号の説明】
21…被処理液タンク 22…溶媒タンク 23,24…流体ポンプ 25…蒸気発生装置 26,29,50,54…ヒータ 27…反応装置 27a…第2の反応装置 30…冷却装置 30a…第2の冷却装置 51…過熱蒸気発生装置 52…移送型反応装置 55,60…フィーダ 56,61…モータ 58…供給管 59…ホッパ 62…排出管 66…駆動軸 63…残留物処理物タンク 65…反応槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07B 37/06 B09B 3/00 304H (72)発明者 守谷 武彦 宮城県仙台市青葉区中山七丁目2番1号 東北電力株式会社 研究開発センター 内 (72)発明者 金沢 正澄 高知県高知市長浜5033番地21 旺栄開発 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−63133(JP,A) 特開 昭52−117385(JP,A) 特開 平8−57255(JP,A) 特開 平4−325170(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/00 - 19/32 A62D 3/00 B01D 53/34 - 53/96 B09B 3/00 C07B 35/06 C07B 37/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被分解処理物と溶媒を混合したものを加
    熱して蒸気を発生させ、該蒸気を更に所定の温度に加熱
    して過熱蒸気とし、該過熱蒸気を所定の温度に加熱され
    た常圧の反応装置内を所定の反応時間経過させて通過さ
    せることにより、被分解処理物を分解処理することを特
    徴とする難分解物質の分解処理方法。
  2. 【請求項2】 溶媒を加熱して溶媒蒸気を発生させ、該
    溶媒蒸気を更に所定の温度に加熱して溶媒過熱蒸気と
    し、該溶媒過熱蒸気を所定の温度に加熱された常圧の反
    応装置内に連続して供給し、この溶媒過熱蒸気の雰囲気
    中の反応装置内に被分解処理物を供給して所定の反応時
    間経過させて通過させることにより、被分解処理物を分
    解処理することを特徴とする難分解物質の分解処理方
    法。
  3. 【請求項3】 反応装置内において固体物を含む被分解
    処理物を所定の反応時間経過させて通過させることによ
    り、被分解処理物を分解処理するとともに、反応装置に
    残留する固体成分を反応装置から排出管内を落下させて
    廃棄物タンク内に貯留するようにした請求項1又は2
    載の難分解物質の分解処理方法。
  4. 【請求項4】 溶媒が水,メタノール,苛性ソーダ液,
    過酸化水素水から選択された一種又は複数のものである
    請求項1,2又は3記載の難分解物質の分解処理方法。
  5. 【請求項5】 被分解物質がフロンであるときの過熱蒸
    気の温度を500℃〜750℃とした請求項1,2,3
    又は4記載の難分解物質の分解処理方法。
  6. 【請求項6】 被分解処理物と溶媒を混合したものを加
    熱して蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気を更に
    所定の温度に加熱して過熱蒸気とする過熱蒸気発生装置
    と、該過熱蒸気を所定の反応時間経過させて分解処理す
    る所定の温度に維持された常圧の反応装置とよりなるこ
    とを特徴とする難分解物質の分解処理装置。
  7. 【請求項7】 溶媒を加熱して溶媒蒸気を発生させる蒸
    気発生装置と、該溶媒蒸気を更に所定の温度に加熱して
    溶媒過熱蒸気とする過熱蒸気発生装置と、該溶媒過熱蒸
    気と被分解処理物を供給して所定の反応時間経過させる
    ことにより、被分解処理物を分解処理する所定の温度に
    維持された常圧の反応装置とよりなることを特徴とする
    難分解物質の分解処理装置。
  8. 【請求項8】 反応装置内において固体物を含む被分解
    処理物を所定の反応時間経過させて移送する移送装置
    と、反応装置に残留する固体成分を反応装置から落下さ
    せて排出する排出管と、落下した固体成分を貯留する廃
    棄物タンクとを有する請求項6又は7記載の難分解物質
    の分解処理装置。
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