JP2003310502A

JP2003310502A - 電気掃除機

Info

Publication number: JP2003310502A
Application number: JP2002121094A
Authority: JP
Inventors: Shoji Hayashi; 正二林; Koji Iwase; 幸司岩瀬; Shigenori Sato; 繁則佐藤; Shigehiko Suzuki; 成彦鈴木; Wataru Yamamoto; 亘山本; Hirobumi Tanaka; 博文田中; Koichi Umezawa; 功一梅澤; Atsushi Yamaguchi; 篤志山口
Original assignee: Hitachi Home and Life Solutions Inc
Current assignee: Hitachi Appliances Inc
Priority date: 2002-04-23
Filing date: 2002-04-23
Publication date: 2003-11-05

Abstract

(57)【要約】【課題】小型で取り扱い易いサイクロン分離式の集塵部
を備えた電気掃除機を実現する。【解決手段】粗大塵を遠心分離して捕捉する第１のサイ
クロン分離筒１０４と微細塵を遠心分離して捕捉する第
２のサイクロン分離筒１０５を独立して着脱可能に並べ
て掃除機本体１の下ケース１０１に装着した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般的な電気掃除機は、吸口から吸い込
んだ含塵空気を掃除機本体に導き、この掃除機本体内の
集塵部を通して除塵し、除塵によって清浄になった空気
を掃除機本体外に排気する構成である。集塵部は、紙フ
ィルタによる濾過によって塵埃を捕捉して除塵し、また
は、サイクロン分離筒による遠心分離によって塵埃を捕
捉して除塵する構成である。

【０００３】サイクロン分離式の集塵部を備えた電気掃
除機は、特開２００１−２９８２２号公報に記載されて
いる。この電気掃除機における集塵部は、１つのサイク
ロン分離筒にる遠心分離によって塵埃を捕捉して除塵す
る構成である。

【０００４】また、電気掃除機におけるサイクロン分離
式の集塵部として、特表平１０−５１１８８０号公報に
記載された塵埃分離装置は、サイクロン分離筒を外側分
離筒と内側分離筒の２重構造に構成し、外側分離筒内で
粗大塵を遠心分離して除塵し、内側分離筒内で微細塵を
遠心分離して除塵することを提案している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】一般家庭で使用する電
気掃除機は、小型で取り扱い易いことが重要であり、集
塵部の小型化と捕捉した塵埃廃棄操作の簡易化が必要で
ある。

【０００６】１つのサイクロン分離筒によって塵埃を捕
捉する集塵部は、粗大塵と微細塵を一緒に捕捉している
ので、捕捉塵埃を廃棄するときに微細塵が飛散し易く、
塵埃廃棄操作が面倒である。また、塵埃捕捉（集塵＝除
塵）性能を高めようとすると、サイクロン分離筒が長く
なって大型化してしまう。

【０００７】内外２重分離筒構造のサイクロン分離式の
塵埃分離装置（集塵部）は、外側分離筒と内側分離筒を
一体的に組み合わせた構成であることから、小型で取り
扱い易い形態に構成することが困難である。一般的な家
庭における使用では、粗大塵が多量に捕捉されて該粗大
塵を廃棄するための操作頻度が高くなるが、内外２重分
離筒構造の集塵部は、粗大塵を捕捉している外側分離筒
のみを取り出して該粗大塵のみを廃棄操作することがで
きない。

【０００８】本発明の１つの目的は、小型で取り扱い易
いサイクロン分離式の集塵部を備えた電気掃除機を提案
することにある。

【０００９】本発明の他の目的は、小型で塵埃捕捉（集
塵）性能が高いサイクロン分離式の集塵部を備えた電気
掃除機を提案することにある。

【００１０】本発明の更に他の目的は、捕捉した微細塵
を飛散しないように確実に保持しておくことができるサ
イクロン分離式の集塵部を備えた電気掃除機を提案する
ことにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、吸口から吸い
込んだ含塵空気を流し入れて粗大塵を遠心分離により除
塵してから筒外に排気する第１のサイクロン分離筒を備
えた第１のサイクロン除塵部と、第１のサイクロン除塵
部から排気された含塵空気を流し入れて微細塵を遠心分
離により除塵してから筒外に排気する第２のサイクロン
分離筒を備えた第２のサイクロン除塵部を備えた電気掃
除機において、前記第１のサイクロン分離筒と第２のサ
イクロン分離筒は、独立して着脱可能に並べて掃除機本
体に装着したことを特徴とする。

【００１２】そして、前記第１のサイクロン分離筒は、
第２のサイクロン分離筒よりも大径に構成し、また、前
記第１のサイクロン分離筒は、第２のサイクロン分離筒
よりも容積を大きく構成し、また、前記第２のサイクロ
ン分離筒に流し入れる含塵空気の流速を第１のサイクロ
ン分離筒に流し入れる含塵空気の流速よりも高速になる
ように構成し、また、前記第１のサイクロン分離筒内の
含塵空気の旋回方向と第２のサイクロン分離筒内の含塵
空気の旋回方向を同一の方向とし、または、前記第１の
サイクロン分離筒内の含塵空気の旋回方向と第２のサイ
クロン分離筒内の含塵空気の旋回方向を逆の方向とし、
また、前記第１のサイクロン分離筒と第２のサイクロン
分離筒は、掃除機本体の離れた位置に立設し、第１のサ
イクロン分離筒の排気口と第２のサイクロン分離筒の吸
気口の間を連絡通路で接続するように構成し、また、前
記連絡通路は、上蓋に設け、また、前記第２のサイクロ
ン分離筒は、その下部領域に小穴で連通する微細塵収容
室を設け、また、前記微細塵収容室は、第２のサイクロ
ン分離筒内に着脱自在に設置した仕切り板によって該第
２のサイクロン分離筒内を仕切ることによって形成し、
また、前記第１のサイクロン分離筒は、排気口に網フィ
ルタを着脱自在に備えたことを特徴とする。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。図１は、本発明の一実施の形態を示す電
気掃除機の外観斜視図である。図２は、その掃除機本体
の上蓋を開いた状態を示す斜視図である。図３は、その
掃除機本体の横断平面図である。図４は、その掃除機本
体の縦断側面図である。図５は、その掃除機本体内の空
気の流れを示す模式図である。

【００１４】この実施の形態における電気掃除機は、図
１に示すように、掃除機本体１とホース２と手元操作管
３と伸縮継ぎ手管４と吸口５を備え、掃除機本体１と手
元操作管３をホース２で接続し、この手元操作管３に伸
縮継ぎ手管４を介して吸口５を接続して使用する。

【００１５】掃除機本体１は、電動送風機（後述する）
を内蔵し、この電動送風機の吸気力によって吸口５から
吸気することによって該吸気流に乗せて塵埃を吸い込
み、吸い込んだ含塵空気を伸縮継ぎ手管４と手元操作管
３とホース２を介して掃除機本体１に吸い込ませ、サイ
クロン分離式の集塵部（後述する）で除塵（集塵）した
後に機外に排気する。

【００１６】掃除機本体１は、図２〜図５に示すよう
に、下ケース１０１と上蓋１０２の間に集塵部１０３を
構成する第１のサイクロン分離筒１０４と第２のサイク
ロン分離筒１０５を着脱可能に装着し、下ケース１０１
と上ケース１５０の間に第１の補助フィルタ１０６と電
動送風機１０７と第２の補助フィルタ１０８と制御装置
１０９とコードリール１１０とを内蔵する。

【００１７】この掃除機本体１は、図５に示すように、
含塵空気をホース２から第１のサイクロン分離筒１０４
に流し入れて旋回させることにより遠心分離作用で粗大
塵を分離して捕捉（除塵）し、この第１のサイクロン分
離筒１０４からの排気（微細塵を含んだ含塵空気）を第
２のサイクロン分離筒１０５に流し入れて旋回させるこ
とにより遠心分離作用で微細塵を分離して捕捉（除塵）
する。そして、第２のサイクロン分離筒１０５からの排
気を第１の補助フィルタ１０６を介して電動送風機１０
７に吸い込ませ、この電動送風機１０７からの排気を第
２補助フィルタ１０８を介して制御装置１０９およびコ
ードリール１１０に流してこれらを冷却し、その後に機
外に放出させる。

【００１８】下ケース１０１は、この掃除機本体１を床
面に走行させるための走行車輪１１２と案内車輪１１３
を備え、前記第１のサイクロン分離筒１０４と第２のサ
イクロン分離筒１０５を独立して着脱可能に並べて縦置
きに装着し、更に、第２の補助フィルタ１０８を並べて
設置する。

【００１９】上蓋１０２は、上ケース１５０の上側後端
部に転回可能に取り付け、閉じた状態で前記第１のサイ
クロン分離筒１０４の吸気口１１５と気密状態に連通す
るように該第１のサイクロン分離筒１０４の外周面に当
接するホース接続口部１１６と、この第１のサイクロン
分離筒１０４の排気口１１７と第２のサイクロン分離筒
１０５の上端面１１８に気密状態に連通するように当接
し、更に、その排気通路を第１の補助フィルタ１０６へ
の吸気口１１９に気密状態に連通するように当接する第
１の連絡通路部１２０と、第２の補助フィルタ１０８の
排気口１２１と制御装置１０９への吸気口１２２に気密
状態に連通するように当接する第２の連絡通路部１２３
を備える。

【００２０】ここで、前記第１のサイクロン分離筒１０
４と第２のサイクロン分離筒１０５と上蓋１０２におけ
るホース接続口部１１６と第１の連絡通路部１２０につ
いて図６〜図９を参照して説明する。

【００２１】図６は、第１のサイクロン分離筒１０４と
第２のサイクロン分離筒１０５と上蓋１０２におけるホ
ース接続口部１１６と第１の連絡通路部１２０の縦断側
面図である。図７は、第１のサイクロン分離筒１０４と
第２のサイクロン分離筒１０５と上蓋１０２におけるホ
ース接続口部１１６と第１の連絡通路部１２０の横断平
面図である。図８は、第１のサイクロン分離筒１０４の
排気口１１７に設置する網フィルタの平面図である。図
９は、第２のサイクロン分離筒１０５内に設置する仕切
り板の平面図である。

【００２２】第１のサイクロン分離筒１０４の排気口１
１７には、網フィルタ１２４を着脱自在に嵌着し、第２
のサイクロン分離筒１０５の上端面１１８には、吸排気
仕切り部材１２５を着脱自在に嵌着する。

【００２３】網フィルタ１２４は、樹脂繊維製の網を枠
体と一体的にインサート成型して構成する。

【００２４】吸排気仕切り部材１２５は、第２のサイク
ロン分離筒１０５の径方向の中心部に上下方向に向けて
伸びるように配設する排気筒１２６を備え、この排気筒
１２６の外周から第２のサイクロン分離筒１０５内に含
塵空気を流し入れ、排気筒１２６内を通して排気する構
成であり、この排気筒１２６の先に支持脚１２７を介し
て仕切り板１２８を支持する。この仕切り板１２８は、
外周縁に切欠き部１２９を備え、第２のサイクロン分離
筒１０５の長さ方向の中程に位置して該第２のサイクロ
ン分離筒１０５内を仕切り、上部領域にサイクロン分離
室１３０を形成し、下部領域に微細塵収容室１３１を形
成する。サイクロン分離室１３０と微細塵収容室１３１
は、仕切り板１２８の切欠き部１２９によって第２のサ
イクロン分離筒１０５の内壁面の間に形成される小穴に
よって連通する。

【００２５】上蓋１０２は、これを閉じた状態にする
と、この上蓋１０２に形成したホース接続口部１１６
は、第１のサイクロン分離筒１０４の外周面に当接して
該第１のサイクロン分離筒１０４の吸気口１１５と連通
する。また、第１の連絡通路部１２０は、第１の連絡通
路１３２の入口１３３が第１のサイクロン分離筒１０４
の排気口１１７に網フィルタ１２４を挟持して気密状態
に当接し、第１の連絡通路１３２を形成する部材から下
向きに伸びた接続リブ１３４の端面が第２のサイクロン
分離筒１０５の上端面１１８に吸排気仕切り部材１２５
を挟持して気密状態に当接し、第２の連絡通路１３５の
筒状の入口１３６が吸排気仕切り部材１２５の排気筒１
２６に気密状態に当接する。この第２の連絡通路１３５
の出口１３７は、吸気口１１９に気密状態に当接する
（図２参照）。なお、気密状態の当接を実現するため
に、当接部間には弾性シール部材を介在させると良い。

【００２６】前記第２の連絡通路１３５を第１の連絡通
路１３２と同一高さ位置内に納めるために、この実施の
形態では、第１の連絡通路１３２の出口１３４の上流部
の上壁面を第２の連絡通路１３５の筒状の入口１３６の
周囲で螺旋状に下降させ、その上側に発生した空間に前
記入口１３６に連なる第２の連絡通路１３５を位置させ
るように構成している。

【００２７】このように構成した掃除機本体１は、電動
送風機１０７を運転すると、その吸気力によって、第１
のサイクロン分離筒１０４の吸気口１１５から該第１の
サイクロン分離筒１０４内に含塵空気が流入して該筒内
で旋回することにより粗大塵を遠心分離して該筒内の底
の方に落下させる（粗大塵の除塵）。粗大塵が除塵され
た含塵空気は、この第１のサイクロン分離筒１０４の排
気口１１７から網フィルタ１２４を通って第１の連絡通
路１３２に流れ出る。この網フィルタ１２４は、粗大塵
が吹き抜けるのを防止するように機能する。

【００２８】第１の連絡通路１３２に流れ出た含塵空気
は、第２のサイクロン分離筒１０５の上端面１１８に位
置する吸排気仕切り部材１２５を通して該第２のサイク
ロン分離筒１０５のサイクロン分離室１３０に流入して
該サイクロン分離室１３０内で旋回することにより微細
塵を遠心分離して仕切り板１２８の側に降下させる（微
細塵の除塵）。仕切り板１２８側に降下した微細塵は、
その外周縁を旋回しながら切欠き部１２９による小穴か
ら微細塵収容室１３１内に落下する。サイクロン分離室
１３０内で微細塵が除塵されて清浄になった空気は、排
気筒１２６内を通って第２の連絡通路１３５に流れ出
る。

【００２９】第１のサイクロン分離筒１０４の排気口１
１７に網フィルタ１２４を設置して粗大塵の吹き抜けを
阻止し、第１の連絡通路１３２によって前記排気口１１
７から離れて位置する第２のサイクロン分離筒１０５の
上端面１１８から該第２のサイクロン分離筒１０５内に
流し入れる構成は、網フィルタ１２４に付着した粗大塵
により流れに不均一性が生じても、第１の連絡通路１３
２内で整流されるために、第２のサイクロン分離筒１０
５に流れ込む含塵空気の流入方向に悪影響することがな
く、従って、第２のサイクロン分離筒１０５内での微細
塵の遠心分離作用を安定させるのに好適である。

【００３０】第２の連絡通路１３５に流れ出た清浄な空
気は、吸気口１１９から上ケース１５０内に流入し、第
１の補助フィルタ１０６を通して電動送風機１０７に吸
気される。そして、電動送風機１０７から出た排気は、
第２の補助フィルタ１０８を通って該第２の補助フィル
タ１０８の排気口１２１から上蓋１０２の第２の連絡通
路部１２３に流れ出て該第２の連絡通路１２３から吸気
口１２２に流れ込み、制御装置１０９およびコードリー
ル１１０を冷却して機外に放出される。

【００３１】第１のサイクロン分離筒１０４または第２
のサイクロン分離筒１０５内に溜った塵埃の量が増えと
きには、上蓋１０２を開いて第１のサイクロン分離筒１
０４および第２のサイクロン分離筒１０５を解放する。
そして、第１のサイクロン分離筒１０４内に溜った粗大
塵を廃棄するときには、この第１のサイクロン分離筒１
０４を下ケース１０１から抜き取り、網フィルタ１２４
を外して行う。また、第２のサイクロン分離筒１０５内
に溜った微細塵を廃棄するときには、この第２のサイク
ロン分離筒１０５を下ケース１０１から抜き取り、吸排
気仕切り部材１２５を外して行う。

【００３２】塵埃を廃棄した後の第１のサイクロン分離
筒１０４および第２のサイクロン分離筒１０５の装着
は、逆の手順で行う。

【００３３】このように、第１のサイクロン分離筒１０
４と第２のサイクロン分離筒１０５は、別々に塵捨てす
ることができるので、繊維塵などの寄り集まったものや
プラスチック片や砂などの粗大塵が多い使用環境では、
第１のサイクロン分離筒１０４の塵捨てを多くすること
により容易に対応することができる。

【００３４】ここで、第１のサイクロン分離筒１０４の
吸気口１１５から該第１のサイクロン分離筒１０４内に
流し入れる含塵空気の方向と流速と該第１のサイクロン
分離筒１０４内での旋回流の方向と、第２のサイクロン
分離筒１０５の上端面１１８から該第２のサイクロン分
離筒１０５内に流し入れる含塵空気の方向と流速と該第
２のサイクロン分離筒１０５内での旋回流の方向と、両
サイクロン分離筒１０４，１０５を結ぶ第１の連絡通路
１３２の接続位置について、図１０を参照して説明す
る。図１０は、第１のサイクロン分離筒と第２のサイク
ロン分離筒と両者を結ぶ第１の連絡通路の接続形態を示
す模式図である。

【００３５】図１０の（ａ）は、含塵空気をホース接続
口部１１６から第１のサイクロン分離筒１０４内に接線
方向に流し入れ、第１のサイクロン分離筒１０４の排気
口１１７の接線方向の位置から第２のサイクロン分離筒
１０５内に接線方向に流し入れるように第１の連絡通路
１３２を接続し、両サイクロン分離筒１０４，１０５内
で同一方向の旋回流を発生させる構成である。この構成
は、圧力損失が大きいが、微細塵集塵性能に優れてい
る。

【００３６】（ｂ）は、含塵空気をホース接続口部１１
６から第１のサイクロン分離筒１０４内に接線方向に流
し入れ、第１のサイクロン分離筒１０４の排気口１１７
の中心位置から第２のサイクロン分離筒１０５内に接線
方向に流し入れるように第１の連絡通路１３２を接続
し、両サイクロン分離筒１０４，１０５内で同一方向の
旋回流を発生させる構成であり、前述した実施の形態で
採用した構成である。この構成は、圧力損失が小さい
が、微細塵集塵性能がやや低下する。

【００３７】（ｃ）は、含塵空気をホース接続口部１１
６から第１のサイクロン分離筒１０４内に接線方向に流
し入れ、第１のサイクロン分離筒１０４の排気口１１７
の接線方向の位置から第２のサイクロン分離筒１０５内
に接線方向に流し入れるように第１の連絡通路１３２を
接続し、両サイクロン分離筒１０４，１０５内で逆方向
の旋回流を発生させる構成である。この構成は、圧力損
失が小さいが、微細塵集塵性能が低下する。

【００３８】（ａ），（ｂ），（ｃ）の何れの構成を採
用するかは、実施する電気掃除機のその他の構成を勘案
して決定すべきである。

【００３９】何れにしても、このようなサイクロン分離
筒内での遠心分離では、分離性能（集塵性能）を高める
ためには、旋回流を高速にし、サイクロン分離筒を長く
することが望ましい。特に、微細塵を分離する第２のサ
イクロン分離筒１０５は、微細塵の遠心分離性能を高め
るために、旋回流を高速にし、サイクロン分離室１３０
を長くすることが望ましい。第２のサイクロン分離筒１
０５は、第１のサイクロン分離筒１０４から分離した状
態に設けているので、これを長く構成することは容易で
あり、集塵性能をより高めることがで容易である。ま
た、分離した微細塵を飛散しないように旋回流から隔離
して収容する部屋を設けることが望ましい。

【００４０】そこで、この実施の形態では、第２のサイ
クロン分離筒１０５は、第１のサイクロン分離筒１０４
に対して、小径で長くした細長形態に構成し、内部を仕
切り板１２８で仕切って小穴（微細塵の落下通路）で連
通させたサイクロン分離室１３０と微細塵収容室１３１
を形成している。従って、第１のサイクロン分離筒１０
４は、大径で短くした大容積形態に構成し、第２のサイ
クロン分離筒１０５は、小径で長い（細長）形態とな
る。そして、第１のサイクロン分離筒１０４へ含塵空気
を流し入れるホース接続口部１１６の通風断面積に対し
て第２のサイクロン分離筒１０５へ含塵空気を流し入れ
る第１の連絡通路１３２の出口１３４の通風断面積を小
さくすることによって、第１のサイクロン分離筒１０４
内での旋回流速を低く抑え、第２のサイクロン分離筒１
０５（サイクロン分離室１３０）内での旋回流速を高く
するように構成している。

【００４１】また、第２のサイクロン分離筒１０５に
は、粗大塵が入り込むことはないので、この第２のサイ
クロン分離筒１０５内を仕切る仕切り板１２８の切欠き
部１２９により形成する小穴を小さくして微細塵収容室
１３１からの戻り気流をすることができ、従って、微細
塵収容室１３１内の微細塵がサイクロン分離室１３０に
逆流（再飛散）するのを抑制することができるので、微
細塵の集塵性能が向上させることができる。

【００４２】

【発明の効果】本発明は、粗大塵と微細塵を分けて遠心
分離して除塵する第１および第２のサイクロンを独立し
て着脱可能に並べて掃除機本体に装着したことにより、
小型で取り扱い易いサイクロン分離式の集塵部を実現す
ることができる。

【００４３】また、第１のサイクロン分離筒と第２のサ
イクロン分離筒を別個に構成したことにより、それぞれ
が目的の塵埃を遠心分離するのに都合良い形態に構成す
ることが容易となり、小型で塵埃捕捉（集塵）性能が高
いサイクロン分離式の集塵部を実現することができる。

【００４４】また、微細塵を遠心分離して除塵する第２
のサイクロン分離筒は、この筒内を仕切り板によって仕
切って小穴で連通させたサイクロン分離室と微細塵収容
室を形成し、サイクロン分離室で捕捉した微細塵を小穴
から微細塵収容室に入れて飛散しないように確実に保持
しておくことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す電気掃除機の外観
斜視図である。

【図２】図１に示した電気掃除機における掃除機本体の
上蓋を開いた状態を示す斜視図である。

【図３】図１に示した電気掃除機における掃除機本体の
横断平面図である。

【図４】図１に示した電気掃除機における掃除機本体の
縦断側面図である。

【図５】図１に示した電気掃除機における掃除機本体内
の空気の流れを示す模式図である。

【図６】掃除機本体における第１のサイクロン分離筒と
第２のサイクロン分離筒と上蓋のホース接続口部と第１
の連絡通路部の縦断側面図である。

【図７】掃除機本体における第１のサイクロン分離筒と
第２のサイクロン分離筒と上蓋のホース接続口部と第１
の連絡通路部の横断平面図である。

【図８】第１のサイクロン分離筒の排気口に設置する網
フィルタの平面図である。

【図９】第２のサイクロン分離筒内に設置する仕切り板
の平面図である。

【図１０】第１のサイクロン分離筒と第２のサイクロン
分離筒と両者を結ぶ第１の連絡通路の接続形態を示す模
式図である。

【符号の説明】

１…掃除機本体、１０１…下ケース、１０２…上蓋、１
０３…集塵部、１０４…第１のサイクロン分離筒、１０
５…第２のサイクロン分離筒、１２０…第１の連絡通路
部、１２４…網フィルタ、１２５…吸気／排気仕切り部
材、１２８…仕切り板、１３０…サイクロン分離室、１
３１…微細塵収容室、１３２…第１の連絡通路、１５０
…上ケース。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者佐藤繁則茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立製作所機械研究所内 (72)発明者鈴木成彦茨城県日立市東多賀町一丁目１番１号日立ホーム・アンド・ライフ・ソリューション株式会社多賀事業所内 (72)発明者山本亘茨城県日立市東多賀町一丁目１番１号日立ホーム・アンド・ライフ・ソリューション株式会社多賀事業所内 (72)発明者田中博文茨城県日立市東多賀町一丁目１番１号日立ホーム・アンド・ライフ・ソリューション株式会社多賀事業所内 (72)発明者梅澤功一東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地株式会社日立製作所デザイン本部内 (72)発明者山口篤志茨城県日立市東多賀町一丁目１番１号日立ホーム・アンド・ライフ・ソリューション株式会社多賀事業所内Ｆターム(参考） 3B062 AH02 AH05

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸口から吸い込んだ含塵空気を流し入れて
粗大塵を遠心分離により除塵してから筒外に排気する第
１のサイクロン分離筒を備えた第１のサイクロン除塵部
と、第１のサイクロン除塵部から排気された含塵空気を
流し入れて微細塵を遠心分離により除塵してから筒外に
排気する第２のサイクロン分離筒を備えた第２のサイク
ロン除塵部を備えた電気掃除機において、前記第１のサイクロン分離筒と第２のサイクロン分離筒
は、独立して着脱可能に並べて掃除機本体に装着したこ
とを特徴とする電気掃除機。
【請求項２】請求項１において、前記第１のサイクロン
分離筒は、第２のサイクロン分離筒よりも大径に構成し
たことを特徴とする電気掃除機。
【請求項３】請求項２において、前記第１のサイクロン
分離筒は、第２のサイクロン分離筒よりも容積を大きく
構成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項４】請求項１において、前記第２のサイクロン
分離筒に流し入れる含塵空気の流速を第１のサイクロン
分離筒に流し入れる含塵空気の流速よりも高速になるよ
うに構成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項５】請求項１において、前記第１のサイクロン
分離筒内の含塵空気の旋回方向と第２のサイクロン分離
筒内の含塵空気の旋回方向を同一の方向としたことを特
徴とする電気掃除機。
【請求項６】請求項１において、前記第１のサイクロン
分離筒内の含塵空気の旋回方向と第２のサイクロン分離
筒内の含塵空気の旋回方向を逆の方向としたことを特徴
とする電気掃除機。
【請求項７】請求項１において、前記第１のサイクロン
分離筒と第２のサイクロン分離筒は、掃除機本体の離れ
た位置に立設し、第１のサイクロン分離筒の排気口と第
２のサイクロン分離筒の吸気口の間を連絡通路で接続す
ることを特徴とする電気掃除機。
【請求項８】請求項７において、前記連絡通路は、上蓋
に設けたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項９】請求項１において、前記第２のサイクロン
分離筒は、その下部領域に小穴で連通する微細塵収容室
を備えたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項１０】請求項９において、前記微細塵収容室
は、第２のサイクロン分離筒内に着脱自在に設置した仕
切り板によって該第２のサイクロン分離筒内を仕切るこ
とによって形成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項１１】請求項１において、前記第１のサイクロ
ン分離筒は、排気口に網フィルタを着脱自在に備えたこ
とを特徴とする電気掃除機。