JP2003307102A - 小型ガスタービン - Google Patents

小型ガスタービン

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JP2003307102A
JP2003307102A JP2002109412A JP2002109412A JP2003307102A JP 2003307102 A JP2003307102 A JP 2003307102A JP 2002109412 A JP2002109412 A JP 2002109412A JP 2002109412 A JP2002109412 A JP 2002109412A JP 2003307102 A JP2003307102 A JP 2003307102A
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Japan
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bearing
pipe
supply passage
oil supply
turbine
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JP2002109412A
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English (en)
Inventor
Shiro Yoshida
史朗 吉田
Koji Ogita
浩司 荻田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/23Gas turbine engines

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  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受に供給される潤滑油の温度上昇を効果的
に抑制できる構造を有する小型ガスタービンを提供する
こと。 【解決手段】 小型ガスタービン1は、タービン101
と、回転軸105を支持する軸受110と、軸受110
の外周に位置すると共に、軸受110を収容するケーシ
ング112とを有する。このケーシング112に給油通
路113を設け、この給油通路113内に、軸受に供給
される潤滑油の流路となるパイプ2を、給油通路113
の内壁面との間に隙間3を隔てつつ挿入設置する。ター
ビン稼働時にて隙間3は、給油通路113からパイプ2
内への熱伝達を抑制する断熱層として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、小型ガスタービ
ンに関し、更に詳しくは、軸受に供給される潤滑油の温
度上昇を効果的に抑制できる構造を有する小型ガスター
ビンに関する。
【0002】
【従来の技術】小規模設備や家庭用に用いられる小型ガ
スタービンには、タービンとコンプレッサとの間にベア
リングケースを設け、ここで軸受により回転軸を支持す
る構成を採るものがある。図11は、従来の小型ガスタ
ービンを示す全体構成図である。従来の小型ガスタービ
ン100は、タービン101と、コンプレッサ102
と、燃焼器103と、発電機104と、回転軸105と
を含み構成される。回転軸105は、一端をタービン1
01のロータに結合されると共に、コンプレッサ102
の軸を構成し、他の一端を発電機104側に結合され
る。また、回転軸105は、一点をタービン101とコ
ンプレッサ102との間の軸受110により支持され、
他の一点をコンプレッサ102と発電機104との間の
軸受111により支持される。タービン101側の軸受
110は、鋳製のベアリングケース112により固定さ
れる。ベアリングケース112は、タービン101とコ
ンプレッサ102との間に設置されてこれらを仕切り、
小型ガスタービン100を支える本体となる。
【0003】図12は、図11に記載した小型ガスター
ビンの要部を示す拡大断面図であり、図13は、図12
に記載した軸受付近の構成を示す拡大断面図である。ベ
アリングケース112は、外部から軸受110付近まで
上下方向に形成された給油通路113および排油通路1
14を有する。給油通路113は、ベアリングケース1
12を掘削して形成され、その後、開口部を穴あきネジ
116で封止される。また、給油通路113の先端は、
軸受110間近に設置された小ノズル118に通じる
(図13参照)。従来の小型ガスタービン100におい
て、潤滑油は穴あきネジ116から給油通路113内に
圧入され、小ノズル118から軸受110に噴射されて
軸受110を潤滑させる。なお、潤滑油は、その後ベア
リングケース112下方の廃油通路114から排出さ
れ、冷却ファン(図示省略)で強制冷却された後、再
度、穴あきネジ116から給油通路113内に圧入され
て循環利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、小型ガスター
ビンには、回転軸105を毎分6〜7万回転で高速回転
させるものもあり、毎分1万回転程度の大型ガスタービ
ンと比較して遙かに回転数が多い。このため、タービン
稼働時には軸受110が自身の摩擦熱により高温化し、
これにより潤滑油の油膜が薄くなって潤滑機能が低下す
る。そこで、従来の小型ガスタービン100では、潤滑
油に冷却機能を持たせ、軸受110を冷却することによ
り潤滑油の機能を維持していた。しかしながら、上記従
来の小型ガスタービン100では、その構成上タービン
101とベアリングケース112とが隣接するため、タ
ービンスクロール117からの熱がベアリングケース1
12内に伝達し、潤滑油が給油通路113内にて加熱さ
れて高温化する問題点があった。例えば、80kWクラ
スの小型ガスタービンでは、タービン101付近の温度
が600度ほどになり、これにより、潤滑油の温度が8
0度位まで上昇する。
【0005】かかる潤滑油の高温化に伴い、従来の小型
ガスタービン100では、潤滑油の供給量を増加させて
潤滑油の冷却機能を維持していた。具体的には、上記8
0kWクラスの小型タービンにおいて、60度であれば
1リットルで足りる潤滑油を、80度の時には3リット
ルに増加させていた。しかし、かかる方法では、回転軸
105が供給された潤滑油に浸かり、この潤滑油を攪拌
してエネルギー損失が発生するという問題点がある。特
に小型ガスタービンでは、大型のガスタービンと比較し
て回転軸105の回転が高速であり、且つ、攪拌による
ロスは回転数の2乗〜3乗に比例して増加するため、エ
ネルギー損失が著しく増加するという問題点があった。
発明者らの研究によれば、例えば、上記80kWクラス
の小型ガスタービンでは、潤滑油の供給量が1リットル
から3リットルに増加すると、1kW以上のエネルギー
損失の発生が確認されている。
【0006】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、軸受に供給される潤滑油の温度上昇を
効果的に抑制できる構造を有する小型ガスタービンを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明にかかる小型ガスタービンは、回転軸を
支持する軸受と、前記軸受の外周に位置すると共に、前
記軸受を収容もしくは固定するケーシング、車室、基礎
台その他の軸受外周部と、前記軸受外周部に設けられる
給油通路と、前記給油通路内に、当該給油通路の内壁面
との間に隙間を隔てつつ設置されると共に、前記軸受に
供給される潤滑油の流路を構成するパイプとを含む。
【0008】この発明では、軸受外周部に設けた給油通
路内に、その内壁面との間に隙間を隔てつつパイプを設
置し、このパイプを潤滑油の流路として構成する。ここ
で、軸受外周部はタービン稼働時にて高温化するが、給
油通路とパイプとの隙間は断熱層として機能し、給油通
路の内壁面からパイプ内の潤滑油への熱伝導を抑制す
る。これにより、潤滑油の温度上昇を効果的に抑制でき
る利点がある。なお、給油通路とは、軸受外周部に設け
られて軸受に至ると共に、軸受に潤滑油を供給するため
に用いられる通路をいう。具体的には、軸受ハウジング
に設けられた給油用のドリル穴等が該当する。また、給
油通路とパイプとの隙間には、空気その他の気体を充填
してもよいし、真空状態としてもよい。また、パイプに
は、例えば、スチールパイプを用いてもよいし、セラミ
ックその他の断熱部材から成るパイプを用いてもよい。
また、パイプは、軸受外周部に給油通路を設けた後、事
後的に挿入して設置してもよいし、軸受外周部の鋳造に
あたり併せて鋳込み設置してもよい。
【0009】また、この発明にかかる小型ガスタービン
は、上記小型ガスタービンにおいて、さらに前記パイプ
は、外周をセラミックその他の断熱材により被覆され
る。
【0010】この発明では、パイプの外周を断熱材で被
覆したので、給油通路からパイプへの熱伝達を抑制し、
潤滑油の温度上昇を防止できる利点がある。なお、かか
る構成には、例えば、パイプの外周に断熱材を巻き付け
て給油通路に挿入させる場合や、パイプを給油通路内に
設置した後、その隙間に断熱材を充填させる場合等が含
まれる。
【0011】また、この発明にかかる小型ガスタービン
は、回転軸を支持する軸受と、前記軸受の外周に位置す
ると共に、前記軸受を収容もしくは固定するケーシン
グ、車室、基礎台その他の軸受外周部と、前記軸受外周
部に設けられる給油通路と、内管および外管から成ると
共に当該内管と当該外管との間に隙間を有する二重構造
を有し、且つ、前記給油通路内に設置されると共に、前
記内管にて前記軸受に供給される潤滑油の流路を構成す
るパイプとを含む。
【0012】この発明では、外管と内管とから成る二重
構造のパイプを用い、この外管と内管との間に隙間を設
けた。ここで、軸受外周部はタービン稼働時にて高温化
するが、外管と内管との隙間は断熱層として機能し、給
油通路の内壁面からパイプの内管内を通る潤滑油への熱
伝導を抑制する。これにより、潤滑油の温度上昇を効果
的に抑制できる利点がある。なお、給油通路とは、軸受
外周部に設けられて軸受に至ると共に、軸受に潤滑油を
供給するために用いられる通路をいう。具体的には、軸
受ハウジングに設けられた給油用のドリル穴等が該当す
る。また、給油通路とパイプとの隙間には、空気その他
の気体を充填してもよいし、真空状態としてもよい。ま
た、パイプには、例えば、スチールパイプを用いてもよ
いし、セラミックその他の断熱部材から成るパイプを用
いてもよい。また、パイプは、軸受外周部に給油通路を
設けた後、事後的に挿入して設置してもよいし、軸受外
周部の鋳造にあたり当初から鋳込み設置してもよい。
【0013】また、この発明にかかる小型ガスタービン
は、回転軸を支持する軸受と、前記軸受の外周に位置す
ると共に、前記軸受を収容もしくは固定するケーシン
グ、車室、基礎台その他の軸受外周部と、前記軸受外周
部に設けられる給油通路と、セラミックその他の断熱部
材から成ると共に、前記給油通路内に設置されて前記軸
受に供給される潤滑油の流路を構成するパイプとを含
む。
【0014】この発明では、軸受外周部に設けた給油通
路内に、断熱部材から成るパイプを設置し、このパイプ
を潤滑油の流路として構成する。ここで、軸受外周部は
タービン稼働時にて高温化するが、パイプは、断熱部材
から成るので通路の内壁面からパイプ内の潤滑油への熱
伝導を抑制する。これにより、潤滑油の温度上昇を効果
的に抑制できる利点がある。なお、給油通路とは、軸受
外周部に設けられて軸受に至ると共に、軸受に潤滑油を
供給するために用いられる通路をいう。具体的には、軸
受ハウジングに設けられた給油用のドリル穴等が該当す
る。また、パイプと給油通路の内壁とは、間に隙間を有
してもよいし、接触していてもよい。また、パイプは、
軸受外周部に給油通路を設けた後、事後的に挿入して設
置してもよいし、軸受外周部の鋳造にあたり当初から鋳
込み設置してもよい。
【0015】また、この発明にかかる小型ガスタービン
は、上記小型ガスタービンにおいて、さらに、タービン
と前記パイプとの中間に設置されるグラスファイバー、
セラミックスその他の断熱材を含む。
【0016】この発明では、タービンとパイプとの中間
に断熱材を設置する。これにより、タービンからパイプ
への熱伝達をこの断熱材によって抑制し、潤滑油の温度
上昇を効果的に防止できる利点がある。なお、断熱材の
設置範囲、大きさ及び形状は特に限定が無く、潤滑油の
温度上昇を抑制できる限り当業者自明の範囲内で定め得
る。また、断熱材の設置方法も特に限定が無く、軸受外
周部に埋設して固定してもよいし、軸受外周部のタービ
ン側壁面を覆って設置してもよい。
【0017】また、この発明にかかる小型ガスタービン
は、タービンと、回転軸を支持する軸受と、前記軸受の
外周に位置すると共に、前記軸受を収容もしくは固定す
るケーシング、車室、基礎台その他の軸受外周部と、前
記軸受外周部内に設けられる給油通路と、前記タービン
と前記給油通路との中間に設置されるグラスファイバ
ー、セラミックスその他の断熱材とを含む。
【0018】この発明では、タービンと給油通路との中
間に断熱材を設置する。これにより、タービンから給油
通路への熱伝達をこの断熱材によって抑制し、潤滑油の
温度上昇を効果的に防止できる利点がある。なお、給油
通路とは、軸受外周部に設けられて軸受に至ると共に、
軸受に潤滑油を供給するために用いられる通路をいう。
具体的には、軸受ハウジングに設けられた給油用のドリ
ル穴等が該当する。また、断熱材の設置範囲、大きさ及
び形状は特に限定が無く、潤滑油の温度上昇を抑制でき
る限り当業者自明の範囲内で定め得る。また、断熱材の
設置方法も特に限定が無く、軸受外周部に埋設して固定
してもよいし、軸受外周部のタービン側壁面を覆って設
置してもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。また、以下に示す実
施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易な
もの、或いは実質的同一のものが含まれる。
【0020】図1は、この発明の実施の形態にかかる小
型ガスタービンの要部を示す側面断面図である。同図に
おいて、上記従来の小型ガスタービン100と同一の構
成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。こ
の小型ガスタービン1では、ベアリングケース112に
断面円形状の給油通路113を掘削加工して設け、この
給油通路113内に、セラミック製の丸パイプ2を挿入
して設置する。パイプ2は、その後端を穴あきネジ11
6にろう付けされて固定され、また、先端を小ノズルに
通じさせつつ給油通路113内に固定される。潤滑油
は、このパイプ2内を上方から下方に3気圧〜4気圧に
加圧されて下降し、毎分1リットルの流量で軸受110
に供給される。なお、パイプ2の径は、8mm〜15m
m程度である。図2は、図1に記載したパイプの設置状
態を示す側面断面図(a)および平面断面図(b)であ
る。ここで、給油通路113の内壁面とパイプ2外周と
の間には厚さ1mm〜2mm程度の環状の隙間3が設け
られる。これにより、パイプ2は、給油通路113の内
壁面から隔離され、その外周に一様な空気層が形成され
る。また、ベアリングケース112のタービンスクロー
ル117側には、グラスファイバーから成るブロック状
の断熱板5が設置される。断熱板5は、ベアリングケー
ス112の壁面に設けた凹部に収められ、ステンレス製
の押さえ付けパン(図示省略)で固定して設置される。
【0021】この実施の形態において、熱は、タービン
スクロール117からベアリングケース112に伝達
し、給油通路113を高温化させる。ここで、パイプ2
と給油通路113内壁との隙間3は、空気による断熱層
として機能し、給油通路113内壁からパイプ2への熱
伝達を抑制する。これにより、パイプ2内における潤滑
油の温度上昇を抑制できる利点がある。また、断熱板5
は、ベアリングケース112のタービンスクロール11
7付近を覆い、タービンスクロール117からベアリン
グケース112内への伝熱経路を遮断する。これによ
り、給油通路113内への熱伝達が抑制されて潤滑油の
温度上昇を抑制できる利点がある。
【0022】この実施の形態によれば、潤滑油の温度上
昇を効果的に抑制できるので、軸受110に低温の潤滑
油を供給でき、潤滑油の潤滑機能を維持しつつ軸受11
0を適切に冷却できる利点がある。かかる利点は、大型
のタービンと比較して回転軸の回転数が格段に大きく、
回転軸の摩擦による発熱量が多い小型ガスタービンにお
いて、特に有用である。発明者らの実験によれば、80
kWクラスの小型ガスタービンにおいて、従来80度で
あった供給潤滑油の温度を60度程度に抑えられること
が実証されている。実験では、潤滑油の供給量を従来の
3リットルから1リットルに減少させることができ、回
転軸105の攪拌ロスの減少により、タービン出力を約
1kW以上向上させることができた。具体的には、ター
ビン効率が約26%から約27%に約1%向上した。一
般にタービン効率は25%〜30%であり、これを1%
でも向上させるために各企業は多大な開発費用を投下し
ている実状がある。かかる実状に鑑みれば、簡易な構成
にてタービン効率を高められる本小型ガスタービン1
は、その有用性が極めて高い。また、供給潤滑油の温度
を低減できる結果、排出される潤滑油の温度も抑えられ
るので、潤滑油の循環再利用にかかる冷却設備を縮小
し、小型化できる利点もある。これは、小型化が求めら
れる小型ガスタービンでは、特に有益である。
【0023】なお、この実施の形態では、出力が80k
Wクラスの小型ガスタービンを一例として説明したが、
適用対象はかかるクラスの小型ガスタービンに限定され
ず、潤滑油により軸受を冷却する必要がある小型ガスタ
ービン全般に適用可能である。具体的には、出力が30
0kW以下であるマイクロガスタービンが適用対象に含
まれる。
【0024】また、この実施の形態では、パイプ2と給
油通路113との隙間3の厚さを1mm〜2mm程度と
したが、これに限らず、隙間3の厚さは、潤滑油の温度
上昇を必要十分に抑制できる寸法であれば足り、当業者
自明の範囲内で定めうる。
【0025】また、この実施の形態では、セラミックス
製のパイプ2を用いたが、これは、パイプ2の断熱効果
を高めて潤滑油の温度上昇を効果的に抑制できる点で好
ましい。しかし、これに限らず、安価なスチール製その
他のパイプを用いてもよい。これにより、小型ガスター
ビン1のコストを低減できる利点がある。
【0026】また、この実施の形態では、パイプ2と給
油通路113との間の隙間3には単に空気を充填しただ
けであるが、これは、効果的な断熱層(空気層3)を簡
易かつ安価に形成できる点で好ましい。しかし、この隙
間3を、さらに真空状態としてもよい。これにより、給
油通路113からパイプ2への熱伝達をより効果的に抑
制できる利点がある。また、パイプ2の外周にグラスフ
ァイバーその他の断熱材6を巻き付け、このパイプ2を
給油通路113に挿入してもよい(図3および図4参
照)。なお、かかる構成において、巻き付けた断熱材6
は、パイプ2と給油通路113との隙間3を埋めてもよ
いし(図3参照)、断熱材6の外周と給油通路113の
内周との間に隙間3を残してもよい(図4参照)。
【0027】また、この実施の形態では、ベアリングケ
ース112に掘削加工して設けた給油通路113に、パ
イプ2を挿入して固定設置したが、これは、パイプ2の
外周に空気層3を形成するにあたり、既存の小型ガスタ
ービン100が有する給油通路113をそのまま利用で
きる点で好ましい。しかし、これに限らず、パイプ2
は、ベアリングケース112の鋳造にあたり併せて鋳込
み形成してもよい。これにより、パイプ2をベアリング
ケース112に挿入設置する工程を省略できる利点があ
る。また、パイプ2に替えて内管10と外管11との間
に隙間12を有する二重構造のパイプ13を用い、この
パイプ13をベアリングケース112の鋳造にあたり給
油通路113に鋳込み形成してもよい(図5参照)。か
かる構成によっても、隙間12が断熱層として機能して
パイプ13の内管10内を通る潤滑油の温度上昇を抑制
できる。
【0028】また、この実施の形態では、パイプ2と給
油通路113との間に隙間3を設けたが、これに限ら
ず、セラミックスその他の断熱部材から成るパイプ20
を給油通路113内に嵌め込み若しくは鋳込み設置して
もよい(図6参照)。かかる構成によっても、パイプ2
0自体の断熱機能により、潤滑油の温度上昇を抑制でき
る。
【0029】また、この実施の形態では、断熱板5は、
ベアリングケース112のタービン101側壁面に設置
されると共にそのタービンスクロール117付近を覆
い、ベアリングケース112内への熱伝達を遮断する。
しかし、断熱板5の設置範囲や大きさはこれに限定され
ず、ベアリングケース112内への熱伝達を抑制できる
限り、当業者自明の範囲内で任意に定め得る。また、断
熱材の設置方法も特に限定が無く、ベアリングケース1
12の壁面に設置してもよいし、ベアリングケース11
2の内部に埋設してもよい(図示省略)。
【0030】また、この実施の形態では、断熱板5は、
ブロック形状を有し、パイプ2のタービン101側に位
置して、タービン101側からの熱伝達を遮断する(図
7参照)。しかし、これに限らず、断熱板5は、断面略
円弧状に湾曲したプレート形状を有してもよい(図8参
照)。これにより、パイプ2の外周を効率的に遮蔽して
断熱効果を高められる利点がある。また、断熱板5は、
複数段設置してもよい(図9参照)。これにより、さら
に断熱効果を高められる。
【0031】また、この実施の形態では、断熱板5を、
ベアリングケース112の給油通路113側にのみ設置
し、排油通路114側には設置しないが、これに限ら
ず、給油通路113側と排油通路114側の両方に設置
してもよい(図10参照)。かかる構成によれば、排油
通路114側でも潤滑油の温度上昇を抑制できるので、
潤滑油のの再利用にかかる冷却設備を簡素化できる利点
がある。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
小型ガスタービンによれば、軸受外周部に設けた給油通
路内に、その内壁面との間に隙間を隔てつつパイプを設
置し、このパイプを潤滑油の流路として構成したので、
給油通路とパイプとの隙間が断熱層として機能し、給油
通路の内壁面からパイプ内を通る潤滑油への熱伝導を抑
制する。これにより、潤滑油の温度上昇を効果的に抑制
できる。
【0033】また、この発明にかかる小型ガスタービン
によれば、パイプの外周を断熱材で被覆したので、給油
通路からパイプへの熱伝達を抑制し、潤滑油の温度上昇
を防止できる利点がある。
【0034】また、この発明にかかる小型ガスタービン
によれば、パイプを外管と内管とから成る二重構造と
し、この外管と内管との間に隙間を設けたので、この隙
間が断熱層として機能し、給油通路の内壁面からパイプ
内を通る潤滑油への熱伝導を抑制する。これにより、潤
滑油の温度上昇を効果的に抑制できる。
【0035】また、この発明にかかる小型ガスタービン
によれば、軸受外周部に設けた給油通路内に、断熱部材
から成るパイプを設置し、このパイプを潤滑油の流路と
して構成したので、パイプが断熱層として機能して通路
の内壁面からパイプ内の潤滑油への熱伝導を抑制する。
これにより、潤滑油の温度上昇を効果的に抑制できる利
点がある。
【0036】また、この発明にかかる小型ガスタービン
によれば、タービンとパイプとの間に断熱材を設置する
ので、タービンからパイプへの熱伝達をこの断熱材によ
って抑制し、潤滑油の温度上昇を効果的に防止できる利
点がある。
【0037】また、この発明にかかる小型ガスタービン
によれば、タービンと給油通路との間に断熱材を設置す
るので、タービンから給油通路への熱伝達をこの断熱材
によって抑制し、潤滑油の温度上昇を効果的に防止でき
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる小型ガスタービ
ンの要部を示す側面断面図である。
【図2】図1に示した小型ガスタービンの要部を示す側
面断面図(a)および平面断面図(b)である。
【図3】図1に示した小型ガスタービンの変形例を示す
側面断面図(a)および平面断面図(b)である。
【図4】図1に示した小型ガスタービンの変形例を示す
側面断面図(a)および平面断面図(b)である。
【図5】図1に示した小型ガスタービンの変形例を示す
側面断面図(a)および平面断面図(b)である。
【図6】図1に示した小型ガスタービンの変形例を示す
側面断面図(a)および平面断面図(b)である。
【図7】図1に示した小型ガスタービンの要部を示す斜
視断面図である。
【図8】図7に示した小型ガスタービンの変形例を示す
斜視断面図である。
【図9】図7に示した小型ガスタービンの変形例を示す
斜視断面図である。
【図10】図1に示した小型ガスタービンの変形例を示
す側面断面図である。
【図11】従来の小型ガスタービンを示す全体構成図で
ある。
【図12】図11に記載した小型ガスタービンの要部を
示す拡大断面図である。
【図13】図12に記載した軸受付近の構成を示す拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 小型ガスタービン 2、20 パイプ 3 隙間、空気層 5、30 断熱板 6 断熱材 12 隙間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を支持する軸受と、 前記軸受の外周に位置すると共に、前記軸受を収容もし
    くは固定するケーシング、車室、基礎台その他の軸受外
    周部と、 前記軸受外周部に設けられる給油通路と、 前記給油通路内に、当該給油通路の内壁面との間に隙間
    を隔てつつ設置されると共に、前記軸受に供給される潤
    滑油の流路を構成するパイプと、を含む小型ガスタービ
    ン。
  2. 【請求項2】 さらに、前記パイプは、外周をセラミッ
    クその他の断熱材により被覆される請求項1に記載の小
    型ガスタービン。
  3. 【請求項3】 回転軸を支持する軸受と、 前記軸受の外周に位置すると共に、前記軸受を収容もし
    くは固定するケーシング、車室、基礎台その他の軸受外
    周部と、 前記軸受外周部に設けられる給油通路と、 内管および外管から成ると共に当該内管と当該外管との
    間に隙間を有する二重構造を有し、且つ、前記給油通路
    内に設置されると共に、前記内管にて前記軸受に供給さ
    れる潤滑油の流路を構成するパイプと、を含む小型ガス
    タービン。
  4. 【請求項4】 回転軸を支持する軸受と、 前記軸受の外周に位置すると共に、前記軸受を収容もし
    くは固定するケーシング、車室、基礎台その他の軸受外
    周部と、 前記軸受外周部に設けられる給油通路と、 セラミックその他の断熱部材から成ると共に、前記給油
    通路内に設置されて前記軸受に供給される潤滑油の流路
    を構成するパイプと、を含む小型ガスタービン。
  5. 【請求項5】 さらに、タービンと前記パイプとの中間
    に設置されるグラスファイバー、セラミックスその他の
    断熱材を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の小型
    ガスタービン。
  6. 【請求項6】 タービンと、 回転軸を支持する軸受と、 前記軸受の外周に位置すると共に、前記軸受を収容もし
    くは固定するケーシング、車室、基礎台その他の軸受外
    周部と、 前記軸受外周部内に設けられる給油通路と、 前記タービンと前記給油通路との中間に設置されるグラ
    スファイバー、セラミックスその他の断熱材と、を含む
    小型ガスタービン。
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