JP2000356107A - 蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止装置 - Google Patents

蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止装置

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JP2000356107A
JP2000356107A JP11168485A JP16848599A JP2000356107A JP 2000356107 A JP2000356107 A JP 2000356107A JP 11168485 A JP11168485 A JP 11168485A JP 16848599 A JP16848599 A JP 16848599A JP 2000356107 A JP2000356107 A JP 2000356107A
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steam
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steam turbine
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Takashi Mihara
隆 三原
Yoshito Yamamoto
義人 山本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/02Blade-carrying members, e.g. rotors
    • F01D5/027Arrangements for balancing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振
動防止装置に関し、ロータのサーマルアンバランスを湿
り蒸気の流入を防止することで抑え、ロータ振動を防止
する。 【解決手段】 蒸気タービンの最終段動翼74のロータ
ディスク79には円周方向に多数のバランスホール75
が設けられ、蒸気の流出する排気室からのフローガイド
77は支持部材80で支持され、支持部材80の下端に
はグランド部81が取付けられている。支持部材80、
フローガイド端、ディスク79とでキャビティ78が形
成され、開口部82より湿り蒸気が浸入し、ロータ73
にドレンが流れ込んでロータを局部的に冷却し、ロータ
の温度分布が不均一となるが、L字状で、かつ半円形の
蒸気流入防止板1を取付け、ロータ部分の蒸気、ドレン
の浸入を防止し、ロータのサーマルアンバランスをなく
し、これによる振動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気タービンの蒸気
流路調整によるロータ振動防止装置に関し、ロータのサ
ーマルアンバランスの発生しやすい最終段翼の蒸気出口
部での蒸気流れを改善し、サーマルアンバランスを解消
してロータの振動を低減させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】図7は低圧蒸気タービンの最終段の翼部
分を示す断面図である。図において低圧蒸気50は低圧
タービンの中心部の蒸気供給口60よりケーシング内に
流入する。タービンの翼部は左右対象に配置されてお
り、図では左側部分のみ示しており、低圧蒸気50の一
方は図示省略の右側へ流入し、他方は左側のタービン部
へ流入する。タービン部では動翼71と静翼72が多段
に、かつ交互に配置されており、動翼71はロータ73
の周囲に取付けられ、静翼72は車室側周囲に固定され
ている。
【0003】流入した蒸気50はタービン部の動翼71
と静翼72で形成される通路を流れ、膨張して動翼72
と共にロータ73を回転させ、低圧、低温蒸気50aと
なって排気室76より流出し、図示省略の復水器へ流入
する。排気室76はその蒸気流出路を形成するためにフ
ローガイド77がロータ周囲に設けられ、ロータ73の
蒸気出口部周囲を覆っている。
【0004】ロータ73の最終段の動翼74の基部であ
るディスク79の周囲には、円周状にバランスホール7
5が数10個所設けられている。このバランスホール7
5はロータ73の回転のアンバランスを調整するため
に、必要に応じてウエイトが埋め込まれ、ロータのバラ
ンスを取るようにしている。従って、円周状に配置され
たバランスホール75にはウエイトが挿入されている穴
と、ウエイトが挿入されていない空の穴とが、ロータの
バランス状況に応じて存在することになる。
【0005】一般に、火力、原子力タービンにおいて
は、高負荷運転中にはロータの振動が変化する現象が生
じ、この振動に対しては上記に説明したようにバランス
ホール75の必要個所にウエイトを挿入してバランス調
整を行い、振動変化が許容範囲に入るように調整を行っ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、火力、
原子力の蒸気タービンにおいては、ロータの振動変化が
生じているが、このロータの振動変化の原因としては、
ロータ素材が元来持っている材料特性上の周方向不均一
性、あるいは製作したロータが有している構造的な周方
向の不均一性、更に運転中の蒸気流がロータ周方向に不
均一にかかり、サーマルアンバランスが発生する、等の
原因が考えられる。既設の蒸気タービンユニットに対し
ては材料特性に制約され、又ロータの構造上の対策には
制約があるので、運転中の蒸気流によるサーマルアンバ
ランスを防止することがロータの振動変化を防止する有
力な対策となるが、現状ではこの対策は何らなされてい
ない。
【0007】サーマルアンバランスの発生しやすい場所
は、図7に示す低圧蒸気タービンの例では、最終段動翼
74の蒸気出口部であり、仕事をした湿り蒸気が排気室
76へ排出して復水器へ流出する際に、動翼74にかか
り、更にその内側に形成されたキャビティ78内に湿り
蒸気の一部が浸入し、局部的なロータのサーマルアンバ
ランスが生ずることになる。この部分で発生するサーマ
ルアンバランスについて更に詳しく説明すると、キャビ
ティ78内の最終段動翼74側にはバランスホール75
が円周方向に多数設けられているが、バランスホール7
5にはウエイトが挿入されている所、ウエイトがなく空
所となっている所がある。キャビティ78内には前述の
ように湿り蒸気が浸入するが、浸入する蒸気は周囲のバ
ランスホール75において、ウエイトが埋まっている個
所と空所となっている個所では蒸気の圧力が異なり、圧
力の変動が生じ、これにより湿り蒸気による熱伝達が異
なり、バランスホール75の周囲で温度分布の不均一が
生じ、このサーマルアンバランスによりロータの熱変形
の差が生じて振動の変化が発生すると考えられている。
【0008】そこで本発明は、サーマルアンバランスが
最も起りやすい蒸気タービンの最終段の翼部に形成され
るキャビティ内へ、排気室へ流出する湿り蒸気の一部が
浸入しないような構造を採用し、ロータにサーマルアン
バランスが生じないようにし、サーマルアンバランスに
よるロータの振動を防止することを課題としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)乃至(7)の手段を提供する。
【0010】(1)蒸気タービンの最終段動翼が取付け
られ円周状に複数のバランスホールを有するロータディ
スク周側面、排気室流路を形成しロータ周囲を囲むフロ
ーガイド壁端部周囲、及び同フローガイド壁端部周囲を
ロータ周囲で支持する円板状の支持部材でロータ周囲に
キャビティを形成してなる蒸気タービンの蒸気流路にお
いて、前記キャビティ内でロータ周囲を覆うように配置
された円筒状の形状を有し、その一端は前記支持部材周
側面に取付けられ、他端は前記ロータディスク周側面と
近接して配設された蒸気流入防止板を設けたことを特徴
とする蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防
止装置。
【0011】(2)前記蒸気流入防止板は前記バランス
ホールをその内側で覆うように配設されていることを特
徴とする(1)記載の装置。
【0012】(3)前記蒸気流入防止板の内周面には前
記ロータディスクに設けられた段部と対向し、この段部
周面と近接するシール装置を設けたことを特徴とする
(1)又は(2)記載の装置。
【0013】(4)前記シール装置はバネ手段を介在し
て前記ロータディスクの段部周面と接していることを特
徴とする(3)記載の装置。
【0014】(5)前記蒸気流入防止板の形状はリング
状の平板であって、同平板の内側は前記フローガイドの
端周囲に当接して取付けられ、その外周囲は軸方向とほ
ぼ直角方向に外側に突出していることを特徴とする
(1)記載の装置。
【0015】(6)前記蒸気流入防止板はロータの上部
半分のみを覆う半円形の部材からなることを特徴とする
(1)から(6)のいずれかに記載の装置。
【0016】(7)前記蒸気流入防止板の断面形状は横
L字状であり、前記ロータディスク周側面に近接する側
は同周側面と平行で、かつ外側に突出して配設されてい
ることを特徴とする請求項(1),(2),(3),
(4),(6)のいずれかに記載の装置。
【0017】本発明の蒸気タービンの蒸気流路調整によ
るロータ振動防止装置は、(1)の発明を基本としてお
り、最終段のロータディスクの蒸気流出部でロータのサ
ーマルアンバランスが生じ、この部分でロータの温度分
布に不均一な状態が発生し、これに起因してロータが局
部的に熱変形を生じ、ロータがアンバランスとなり振動
が発生する。そこで本発明の(1)ではキャビティ内に
排気室へ流れる低温蒸気の一部が湿り蒸気として浸入す
るのを防止するために、蒸気流入防止板を設け、流入す
る湿り蒸気をこの防止板で防止し、内部へ浸入しないよ
うにする。又、湿り蒸気により生じたドレンはロータを
覆うように円形状に配設された蒸気流入防止板の表面を
伝わって流れ両側から下部へ落下するのでロータにドレ
ンが滴下し、ロータをドレンで冷却することがない。従
ってサーマルアンバランスが最も生じやすい最終段動翼
の蒸気出口部のロータが局部的に熱変形することがな
く、ロータも振動も抑えられる。
【0018】又、本発明の(2)では、蒸気流入防止板
の位置をバランスホールの外側とし、(3)の発明で
は、更にシール装置を設ける構成とし、(4)では更
に、又シール装置にバネ力を付与してシール効果を増す
ような構成とし、(1)の発明の効果を一層高める構成
としている。
【0019】又、(5)の発明では、蒸気流入防止板を
リング状の平板とし、フローガイド壁の端部に直交する
ように取付けて動翼のロータディスクと近接させたの
で、キャビティの入口部で湿り蒸気が内側へ浸入しない
ような構成とし、更に、ドレンもこの直交する蒸気流入
防止板にさえぎられて円形状の端面を伝わって両側に流
下するので、簡単な構成でロータのサーマルアンバラン
スの発生が防止できる。
【0020】又、(6)の発明では、蒸気流入防止板を
ロータ上部の部分のみを覆う構成で実際的に落下する水
滴の防止を目的とし、簡単な構造でロータのサーマルア
ンバランスを防止できるようにしている。更に、(7)
の発明では蒸気流入防止板の断面がL字状であり、その
突起部によりドレンのキャビティ内の流入、滴下を確実
に防止できるようにしている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の第1形態に係る蒸気タービンの蒸気流路調整による
ロータ振動防止装置で、(a)は断面図、(b)は
(a)におけるA−A矢視図である。図1は図7に示す
蒸気タービンの最終段動翼部分を示す断面図であり、本
発明の蒸気流路調整装置によるロータ振動防止装置を装
備した例である。各部の構造は図7と同じものであり、
そのまま同一符号を引用して説明するが、本発明は蒸気
流入防止板1を設けた点に特徴を有する。
【0022】図1において、最終段動翼74のディスク
79には周囲にバランスホール75が設けられており、
フローガイド77の動翼74側は支持部材80で支持さ
れ、支持部材80のロータ側にはグランド部81が取付
けられ、ロータ73と対向してシール部を構成してい
る。支持部材80とディスク79の側面とでキャビティ
78が形成されており、このキャビティ78内の支持部
材80側面にはロータ73を囲むように半円形の蒸気流
入防止板1が溶接等で取付けられている。なお、この蒸
気流入防止板1は半円形状でなく、ロータの全周囲を覆
うように円形状としても良いものである。
【0023】蒸気流入防止板1はL字状の形状で先端部
1aが上方を向いており、ディスク79の側面とは近接
し、熱伸びが生じても接触しない程度に近接して取付け
られ、かつ、その先端1aはディスク79の側面のバラ
ンスホール75よりも下方位置するように配設されてい
る。
【0024】上記実施の第1形態においては、開口部8
2からキャビティ78浸入する湿り蒸気がキャビティ7
8の下部78aへ浸入するのを防止し、下部78aに湿
り蒸気が直接接触し、ドレンとなってロータ73の表面
にかからないようにするものである。即ち、ドレンは蒸
気流入防止板1の周囲を伝わり、半円形の両端部より下
部へ落下する。又、キャビティ78浸入した蒸気が流動
しないようにしてバランスホール75周囲で湿り蒸気の
圧力変動が大きくならないような効果も有する。このよ
うな蒸気流入防止板1を半円形状としてサーマルアンバ
ランスの起きやすいロータの周囲を覆い、湿り蒸気に直
接さらされないようにすると共に、ドレンがロータに直
接滴下しないような構造とすることにより、ロータに温
度の不均一な分布が生じないようにしてロータの振動、
及び振動の変化を防止することができる。
【0025】図2は本発明の実施の第2形態に係る蒸気
のタービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止装置を
示し、(a)は断面図、(b)は(a)におけるB−B
矢視図である。蒸気タービンの構造は図1と同じであ
り、本発明の特徴は蒸気流入防止板11と、その取付位
置にある。図において蒸気流入防止板11は図1の例と
同じくL字形状であり、その先端部11aは上向きであ
り、ディスク79の側面に近接して配設されており、キ
ャビティ78内で支持部材80の側面に取付けられてい
る。
【0026】蒸気流入防止板11は、ディスク79のバ
ランスホール75よりもその底面が上側の位置となるよ
うに配置されており、ロータ周囲の上部半分を覆う半円
形状の構造である。このような実施の第2形態において
は、開口部82からキャビティ78へ浸入しようとする
湿り蒸気は、バランスホール75の周囲へ浸入しないよ
うに蒸気流入防止板11で防止され、バランスホール7
5周囲での湿り蒸気の流れによるロータの温度の不均一
を防止する。
【0027】又、湿り蒸気により生じたドレンは蒸気流
入防止板11の円形の表面を伝わり、半円形の両端より
ロータにかかることなく下部へ落下する。このような実
施の第2形態では、第1形態のものと比べると、蒸気流
入防止板11はキャビティ79内でバランスホール75
の周囲を上方から覆っているので、湿り蒸気がサーマル
アンバランスの起りやすい部分に浸入するのをより効果
的に防止することができる。
【0028】図3は本発明の実施の第3形態に係る蒸気
タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止装置で、
(a)は断面図、(b)は(a)におけるC−C矢視図
である。図において蒸気タービンの構造部分は図1に示
すものと同じであり、本発明の特徴部分は蒸気流入防止
板21、シール装置22の部分にある。
【0029】蒸気流入防止板21は図2と同じくL字形
状であり、キャビティ78内で支持部材80の側面に取
付けられ、その先端部21aは上向きであり、ロータデ
ィスク79側面とは近接して配設されている。かつロー
タ周囲及びバランスホール75の上部周囲を覆う位置に
配設され、半円形状である。
【0030】蒸気流入防止板21は上記のようにバラン
スホール75の上部周囲を覆うように配置されており、
その先端部の底面にはシール装置22が取付けられてい
る。シール装置22はディスクの79の段部79aに対
向し、近接して外側の開口部82に通ずるキャビティ7
8と、蒸気流入防止板21下面のキャビティ78との間
を区分し、シールするものである。
【0031】上記構成の実施の第3形態においても、実
施の第2形態と同様の作用効果を奏すると共に、シール
装置22が更に付加されているので、実施の第2形態よ
りは一層バランスホール75及びロータ73側へ浸入す
る湿り蒸気を防止する効果が増すものである。
【0032】図4は本発明の実施の第4形態に係る蒸気
タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止装置で、
(a)は断面図、(b)は(a)におけるD−D矢視図
である。図において、蒸気タービンの構造部分は図1に
示すものと同じであり、本発明の特徴部分は蒸気流入防
止板31、スプリングバックシール装置32を設けた部
分にある。
【0033】蒸気流入防止板31は図3と同様にL字形
状であり、キャビティ79内で支持部材80の側面に取
付けられ、その先端部31aは上向きであり、ロータデ
ィスク78側面とは近接して配設され、かつロータ周囲
及びバランスホール75の上部周囲を覆う位置に配設さ
れ、半円形状である。
【0034】蒸気流入防止板31は上記のように半円形
状で、バランスホール75の上部を覆うように配設され
ており、その先端の底面にはスプリングバックシール装
置32が取付けられている。スプリングバックシール装
置32はディスク79の段部79aに対向し、これに近
接もしくは接して配設されており、図3と同様に外側の
開口部82に通ずるキャビティ79と、蒸気流入防止板
31下面のキャビティ79との間を区分し、シールして
いる。
【0035】上記に説明のスプリングバックシール装置
32の拡大断面図を図5に示す。図において、蒸気流入
防止板31には溝31bが設けられ、溝31b内にはス
プリング33が挿入されており、スプリング33の下端
にはスプリングバックシール装置32の一端が挿入され
ている。スプリングバックシール装置33の段部79a
と対向する底面にはブラシ34が取付けられており、ブ
ラシ34の先端は段部79aの面に近接もしくは接して
配設されている。ブラシ34が段部79aと接して無理
な力が加わると、その力はスプリング33に伝わり、ス
プリング33が圧縮することにより吸収されるので、ス
プリングバックシール装置33には絶えず無理な力が加
わらずに段部79aに接し、シールを確実に行うことが
できる。
【0036】上記に説明の実施の第4形態によれば、蒸
気流入防止板31とスプリングバックシール装置32と
を備え、図3に示す実施の第3形態と同様の作用、効果
を奏すると共に、そのスプリングバックシール装置32
がシール装置22よりも一層シール効果を増すようにな
る。又そのシール装置32には無理な力が加わってもス
プリング力により吸収されるので、シール装置の寿命も
長くなる。
【0037】図6は本発明の実施の第5形態に係る蒸気
タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止装置で、
(a)は断面図、(b)は(a)におけるE−E断面図
である。図において、蒸気タービンの構造部分は図1に
示すものと同じであり、本発明の特徴部分は蒸気流入防
止板41をフローガイド77の開口部82に面する端面
に直交するように取付けた部分にある。
【0038】蒸気流入防止板41は半円形状の板であ
り、その面は動翼74との開口部82を塞ぐような厚さ
で、かつ動翼74側と対向し、近接して配置され、開口
部82からキャビティ78内に浸入しようとする湿り蒸
気の浸入を防止し、かつフローガイド77端部から流出
するドレンを受け、両端部に落下させ、ロータにはドレ
ンを接触させないようにするものである。このような実
施の第5形態においても、簡単な構造と形状の蒸気流入
防止板41を設けるのみで、実施の第1〜第4形態と同
等の効果が得られるものである。
【0039】なお、実施の第2〜第5形態においても蒸
気流入防止板11,21,31,41は半円形状でロー
タ周囲の上部半分を覆うように配設されている例で説明
したが、これらは半円形状ではなくロータの全周囲を覆
うように完全な円形状に配設しても良いものである。
【0040】
【発明の効果】本発明の蒸気タービンの蒸気流路調整に
よるロータ振動防止装置は、(1)蒸気タービンの最終
段動翼が取付けられ円周状に複数のバランスホールを有
するロータディスク周側面、排気室流路を形成しロータ
周囲を囲むフローガイド壁端部周囲、及び同フローガイ
ド壁端部周囲をロータ周囲で支持する円板状の支持部材
でロータ周囲にキャビティを形成してなる蒸気タービン
の蒸気流路において、前記キャビティ内でロータ周囲を
覆うように配置された円筒状の形状を有し、その一端は
前記支持部材周側面に取付けられ、他端は前記ロータデ
ィスク周側面と近接して配設された蒸気流入防止板を設
けたことを基本的な構成としている。このような構成に
より、内側へ流入する湿り蒸気はこの防止板で防止さ
れ、内部へ浸入せず、又、湿り蒸気により生じたドレン
はロータを覆うように円形状に配設された蒸気流入防止
板の表面を伝わって流れ両側から下部へ落下するのでロ
ータにドレンが滴下し、ロータをドレンで冷却すること
がない。従ってサーマルアンバランスが最も生じやすい
最終段動翼の蒸気出口部のロータが局部的に熱変形する
ことがなく、ロータも振動も抑えられる。
【0041】又、本発明の(2)では、蒸気流入防止板
の位置をバランスホールの外側とし、(3)の発明で
は、更にシール装置を設ける構成とし、(4)では更
に、又シール装置にバネ力を付与してシール効果を増す
ような構成とし、(1)の発明の効果を一層高める構成
としている。
【0042】又、(5)の発明では、蒸気流入防止板を
リング状の平板とし、フローガイド壁の端部に直交する
ように取付けて動翼のロータディスクと近接させたの
で、キャビティの入口部で湿り蒸気が内側へ浸入しない
ような構成とし、更に、ドレンもこの直交する蒸気流入
防止板にさえぎられて円形状の端面を伝わって両側に流
下するので、簡単な構成でロータのサーマルアンバラン
スの発生が防止できる。
【0043】又、(6)の発明では、蒸気流入防止板を
ロータ上部の部分のみを覆う構成で実際的に落下する水
滴の防止を目的とし、簡単な構造でロータのサーマルア
ンバランスを防止できるようにしている。更に、(7)
の発明では蒸気流入防止板の断面がL字状であり、その
突起部によりドレンのキャビティ内の流入、滴下を確実
に防止できるようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る蒸気タービンの
蒸気流路調整によるロータ振動防止装置を示し、(a)
は断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。
【図2】本発明の実施の第2形態に係るロータ振動防止
装置を示し、(a)は断面図、(b)は(a)における
B−B矢視図である。
【図3】本発明の実施の第3形態に係るロータ振動防止
装置を示し、(a)は断面図、(b)は(a)における
C−C矢視図である。
【図4】本発明の実施の第4形態に係るロータ振動防止
装置を示し、(a)は断面図、(b)は(a)における
D−D矢視図である。
【図5】図4に示す蒸気流入防止装置の拡大断面図であ
る。
【図6】本発明の実施の第5形態に係るロータ振動防止
装置を示し、(a)は断面図、(b)は(a)における
E−E矢視図である。
【図7】低圧蒸気タービンの一部を示す一般的な断面図
である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41 蒸気流入防止板 1a,11a,21a,31a 先端部 22 シール装置 32 スプリングバックシ
ール装置 33 スプリング 34 ブラシ 73 ロータ 74 動翼 75 バランスホール 77 フローガイド 78 キャビティ 79 ディスク 80 支持部材 82 開口部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気タービンの最終段動翼が取付けられ
    円周状に複数のバランスホールを有するロータディスク
    周側面、排気室流路を形成しロータ周囲を囲むフローガ
    イド壁端部周囲、及び同フローガイド壁端部周囲をロー
    タ周囲で支持する円板状の支持部材でロータ周囲にキャ
    ビティを形成してなる蒸気タービンの蒸気流路におい
    て、前記キャビティ内でロータ周囲を覆うように配置さ
    れた円筒状の形状を有し、その一端は前記支持部材周側
    面に取付けられ、他端は前記ロータディスク周側面と近
    接して配設された蒸気流入防止板を設けたことを特徴と
    する蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防止
    装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸気流入防止板は前記バランスホー
    ルをその内側で覆うように配設されていることを特徴と
    する請求項1記載の蒸気タービンの蒸気流路調整による
    ロータ振動防止装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸気流入防止板の内周面には前記ロ
    ータディスクに設けられた段部と対向し、この段部周面
    と近接するシール装置を設けたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の蒸気タービンの蒸気流路調整によるロー
    タ振動防止装置。
  4. 【請求項4】 前記シール装置はバネ手段を介在して前
    記ロータディスクの段部周面と接していることを特徴と
    する請求項3記載の蒸気タービンの蒸気流路調整による
    ロータ振動防止装置。
  5. 【請求項5】 前記蒸気流入防止板の形状はリング状の
    平板であって、同平板の内側は前記フローガイドの端周
    囲に当接して取付けられ、その外周囲は軸方向とほぼ直
    角方向に外側に突出していることを特徴とする請求項1
    記載の蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防
    止装置。
  6. 【請求項6】 前記蒸気流入防止板はロータの上部半分
    のみを覆う半円形の部材からなることを特徴とする請求
    項1から6のいずれかに記載の蒸気タービンの蒸気流路
    調整によるロータ振動防止装置。
  7. 【請求項7】 前記蒸気流入防止板の断面形状は横L字
    状であり、前記ロータディスク周側面に近接する側は同
    周側面と平行で、かつ外側に突出して配設されているこ
    とを特徴とする請求項1,2,3,4,6のいずれかに
    記載の蒸気タービンの蒸気流路調整によるロータ振動防
    止装置。
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