JP2003120214A - ガスタービン装置 - Google Patents

ガスタービン装置

Info

Publication number
JP2003120214A
JP2003120214A JP2001310639A JP2001310639A JP2003120214A JP 2003120214 A JP2003120214 A JP 2003120214A JP 2001310639 A JP2001310639 A JP 2001310639A JP 2001310639 A JP2001310639 A JP 2001310639A JP 2003120214 A JP2003120214 A JP 2003120214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
generator
gas turbine
passage
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001310639A
Other languages
English (en)
Inventor
Izumi Takagi
泉 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001310639A priority Critical patent/JP2003120214A/ja
Publication of JP2003120214A publication Critical patent/JP2003120214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電機のロータを支持する空気軸受を効果的
に冷却できる安価なガスタービン装置を提供する。 【解決手段】 このガスタービン装置は、ガスタービン
エンジン1と、発電機3と、前後一対のジャーナル空気
軸受59A,59Bとを備える。ガスタービンエンジン
1は、圧縮機4,燃焼器6およびタービン5を備える。
発電機3は、前記ガスタービンエンジン1と回転軸53
を共用し前記圧縮機4に隣接して設けられ、ガスタービ
ンエンジン1により駆動される。前記一対のジャーナル
空気軸受59A,59Bは、発電機3の回転軸53の軸
方向に離間して設けられ、発電機3の回転軸53を支持
する。前記圧縮機4に近い方の後側ジャーナル空気軸受
59Bの後端は、圧縮機4の吸入空気が流れる吸気通路
23に連通しており、前記吸入空気によって後側ジャー
ナル空気軸受59B内の空気が吸引される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンエン
ジンによって発電機を駆動するガスタービン装置におい
て、その軸受の冷却構造を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は先に、コンパクトな発電用
ガスタービン装置として、圧縮機、燃焼器およびタービ
ンを備えたガスタービンエンジンの後端に熱交換器を、
前端に直結型発電機をインライン状に接続してパワーユ
ニットとしたものを提案した(特願2000−3431
23号)。このガスタービン装置では、ガスタービンエ
ンジンのタービンロータ、および圧縮機インペラが、磁
石を有する発電機のロータに接続されて、このロータを
共通の回転軸としており、ロータは前後2つのジャーナ
ル空気軸受と一つのスラスト空気軸受とで回転自在に支
持されている。
【0003】また、ガスタービンエンジンの圧縮機イン
ペラが吸い込む吸入空気は、発電機の前端部から導入さ
れ、発電機の固定電機子の外周を通って圧縮機インペラ
の入口に至るように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
ガスタービン装置では、ガスタービンエンジンからの熱
が発電機のロータや空気軸受に伝わる。このため、前後
2個のジャーナル空気軸受のうち、タービンに近い後側
のジャーナル空気軸受は前記伝導熱の影響を受けて温度
上昇し易い。
【0005】このため、ジャーナル空気軸受の材質選定
に当たっては、高温環境の下でも高い強度を維持する特
殊で高価な耐熱材を使用し、さらに、高い耐摩耗性が要
求される部分に施される低摩擦材のコーティングを、二
硫化モリブデンをベースとした焼付塗膜とすることによ
り、耐熱性の強化を図る必要があり、コスト低下が十分
でなかった。
【0006】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
ので、発電機のロータを支持する空気軸受を効果的に冷
却でき、コスト低下も実現できるガスタービン装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るガスタービン装置は、圧縮機,燃焼器
およびタービンを備えたガスタービンエンジンと、この
ガスタービンエンジンと回転軸を共用し前記圧縮機に隣
接して設けられてガスタービンエンジンにより駆動され
る発電機と、この発電機の回転軸を支持する軸方向に離
間した前後一対のジャーナル空気軸受とを備え、前記圧
縮機に近い方の後側ジャーナル空気軸受の後端が前記圧
縮機の吸入空気が流れる吸気通路に連通して前記吸入空
気によって後側ジャーナル空気軸受内の空気が吸引され
るものとしている。
【0008】前記ガスタービン装置によれば、圧縮機の
吸入空気によるエジェクタ効果で後側ジャーナル空気軸
受内を流れる冷却空気の流量を十分確保することがで
き、ガスタービンエンジンからの熱伝導の影響を受けや
すい後側ジャーナル空気軸受を十分冷却することができ
る。その結果、ジャーナル空気軸受の材質選定にあたっ
て、SUS304等の通常の耐熱鋼を使用でき、また、
高い耐摩耗性が要求される部分に施す低摩擦材コーティ
ングには、テフロン(登録商標)ベースの焼付塗膜を適
用することができるので、優れた耐久性を維持しなが
ら、コスト低減を図ることができる。
【0009】本発明の好ましい実施形態では、前記後側
ジャーナル空気軸受の外輪の後端面が前記吸気通路の内
壁面に沿った形状を有している。
【0010】このように構成した場合には、前記後端面
近傍の吸入空気が乱れの少ない滑らかなものとなるの
で、吸入空気により後側ジャーナル空気軸受内の空気が
吸気通路側に吸引されるエジェクタ効率を高めることが
できる。
【0011】本発明の好ましい実施形態では、前記発電
機の回転軸が磁石を有し、前記発電機の回転軸と固定電
機子との間に、前記一対のジャーナル空気軸受間を連通
する空気通路が形成され、前記発電機の外部から内部に
導入された空気を前記空気通路に供給する第1の供給路
が設けられている。
【0012】このように構成した場合には、第1の供給
路から空気通路に空気が供給されるから、ロータの回転
に伴う前記空気通路の空気層の連れ回りにより生じる空
気通路での通気抵抗に打ち勝って、空気通路に十分な流
量の空気を流すことができ、それだけロータの冷却効率
を上げることができる。
【0013】本発明の好ましい実施形態では、前記発電
機の回転軸の前端部を軸方向に支持するスラスト空気軸
受と、前記内部に導入された空気を前側ジャーナル空気
軸受の前端とスラスト空気軸受の径方向内端とに供給す
る第2の供給路とを備えている。
【0014】このように構成した場合には、前側ジャー
ナル空気軸受およびスラスト空気軸受にも十分な冷却空
気を供給でき、これらの空気軸受の冷却効率を上げるこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら詳述する。図1は本発明の
一実施形態であるガスタービン装置の断面図を示す。こ
のガスタービン装置は、ガスタービンエンジン1と、こ
のガスタービンエンジン1、発電機3および電力変換器
13等を収納したエンクロージャ2とを備えている。
【0016】ガスタービンエンジン1は、図2に縦断面
図で示すように、遠心式圧縮機4と、タービン5と、こ
のタービン5の径方向外方に位置する環状の燃焼器6
と、後方の熱交換器7と、排気ユニット8(図1)とを
備えている。熱交換器7は、前記圧縮機4からの圧縮空
気Aと前記タービン5からの排ガスEとの間で熱交換を
行う。前記ガスタービンエンジン1の前部の圧縮機4の
前面には、ガスタービンエンジン1によって駆動される
被駆動機の一種である発電機3が接続されている。ガス
タービンエンジン1および発電機3によりパワーユニッ
ト10が構成されている。
【0017】図2において、圧縮機4のインペラ21の
背面にはタービンロータ22が接合されている。圧縮機
4は、発電機3から分離した空気取入口23より取り入
れられる空気IAを圧縮して、その圧縮空気Aをガスタ
ービンエンジン1の後部の排ガス出口側に連結された熱
交換器7を経て燃焼器6に供給するものであり、タービ
ン5によって駆動される。この圧縮機4は、インペラ2
1と、このインペラ21を覆う位置に形成されたシュラ
ウド24とを備えている。圧縮機4の出口側である径方
向外側には、圧縮空気Aの静圧を高めるためのディフュ
ーザ25が配置されている。タービン5は、タービンロ
ータ22と、このタービンロータ22の入口側部材であ
るタービンノズル26とを備えている。
【0018】燃焼器6は、ガスまたは液体の燃料Fを燃
焼器6内の燃焼室27に噴射する燃料ノズル28を有
し、その燃料Fが、熱交換器7を経て燃焼室27内に送
給されてくる圧縮空気Aと混合されて燃焼する。その高
温高圧の燃焼ガスGは前記タービンノズル26からター
ビン5に送られ、燃焼ガスGのエネルギによりタービン
5が駆動される。前記燃焼器6は環状のものであり、タ
ービン5の回転軸心C1と同心に配置されている。
【0019】熱交換器7は、ガスタービンエンジン1の
タービン5を出た高温の排ガスEと、ガスタービンエン
ジン1の圧縮機4を出た低温の圧縮空気Aとの間で熱交
換を行うものであり、前記圧縮機4、燃焼器6およびタ
ービン5を収容した横断面円形のメインハウジング29
の後端部に、熱交換器ハウジング30がボルトB2で連
結されており、この熱交換器ハウジング30の内方に、
横断面形状が円形の熱交換用コア30Cが収納されてい
る。このコア30Cは、圧縮空気Aが流れる第1通路3
6と、高温の排ガスEが流れる第2通路37とを仕切る
複数の平坦な伝熱プレート38を所定の間隔で平行に配
置して構成される。前記コア30Cの後部の側面には、
圧縮空気Aを前記第1通路36に流入させる流入口39
が設けられている。また、コア30Cの前部の側面に
は、前記第1通路36を通った圧縮空気Aの流出口40
が設けられている。
【0020】コア30Cと熱交換器ハウジング30との
間には、圧縮空気Aをコア30Cの前方からコア30C
の側方を通って、つまり側面の外側を通って前記流入口
39に導入する導入路41が形成されている。熱交換器
7の前方のメインハウジング29と環状の燃焼器6との
間には、圧縮機4を出た圧縮空気Aを前記導入路41に
導く圧縮空気通路42が形成されている。この圧縮空気
通路42は、メインハウジング29と同心に配置される
円筒部材43との間にできる空間によって構成される。
メインハウジング29の前端部には、圧縮機4を構成す
るシュラウド24の後端部がボルトB1により締結固定
されている。
【0021】さらに、熱交換器7の前面には、前記圧縮
空気通路42の内周側に、熱交換器7の流出口40から
の圧縮空気Aをガスタービンエンジン1の燃焼器6に導
く燃焼器向け導出路44が形成されている。この導出路
44は、前記円筒部材43と、前記コア30Cの前端か
ら前方に延び、前記円筒部材43の内側に円筒部材43
と同心に配置されるラッパ状部材45との間の空間によ
って構成される。ラッパ状部材45の前端は、タービン
ノズル26のシュラウド26a後端まで延ばされてい
る。ラッパ状部材45で囲まれる空間により、タービン
5を出た排ガスEをコア30Cの第2通路37に流入さ
せる排ガス流入路51が形成されている。熱交換器7の
後面には、第2通路37を通った排ガスEを排気ユニッ
ト8へ排出する排気口52が形成されている。
【0022】発電機3は、図3に示すように、ガスター
ビンエンジン1の回転部(図2のインペラ21およびタ
ービンロータ22)に接続された回転軸であるロータ5
3と、その周囲に配置された固定電機子(発電機ステー
タ)54とを有する。つまり、発電機3はガスタービン
エンジン1と回転軸を共用している。ロータ53と同心
に配置された発電機ケース55は、横断面円形のケース
本体55Aの前部開口を前部カバー55Bで覆ったもの
で、ケース本体55Aの内周に前記固定電機子54が支
持されている。前部カバー55Bは、カバー本体55B
1とカバー本体55B1の前面を覆うカバー部55B2
とからなり、カバー本体55B1がケース本体55Aに
ボルトB3で連結されている。ロータ53は、円筒状の
パイプ56の内側に磁石57を挿入して構成され、その
後端部に前記ガスタービンエンジン1の回転部21,2
2が固定されている。発電機3のロータ53と固定電機
子54との間には、冷却空気が導入される円環状の空気
通路58が形成されている。
【0023】このように構成されたロータ53は、その
軸方向に離間した前後一対のジャーナル空気軸受59
A,59Bを介して前記発電機ケース55に回転自在に
支持されている。固定電機子54は、発電機ケース55
の内周側にこのケース55と同心に配置して固定された
リング状のコア60と、このコア60から内径側に突出
する歯部(ティース)に巻回したコイル61とで構成さ
れる。固定電機子54の内部でコア60の外径側部分に
は、軸方向に沿って前後に貫通する冷却空気導入用の複
数の冷却通路66が形成されている。発電機ケース55
の後端部、つまりケース本体55Aの後端部は、内径側
に延びて前記圧縮機4の空気取入口23と発電機3とを
仕切る後側壁面部(後壁)67とされている。また、発
電機ケース55の前部を形成する前部カバー55Bにも
内径側に延びる前側壁面部(前壁)68が形成され、こ
れら両壁面部67,68で、前記一対のジャーナル空気
軸受59A,59Bが支持されている。
【0024】これらのジャーナル空気軸受59A,59
Bは、図4(A),(B)に示すように、外輪70を有
し、この外輪70と回転軸(ここではロータ53)との
間の隙間に、横断面波形のバンプフォイル素子71と、
平坦な板材からなるトップフォイル素子72とを配置し
て構成され、外輪70が前記壁面部67,68の内径部
に固定される。
【0025】また、図2のロータ53の前端は、スラス
ト空気軸受69A,69Bを介して発電機ケース55の
前部カバー55Bに軸方向に支持されている。スラスト
空気軸受69A,69Bは、図5に示すように、一様厚
さ、つまり場所的に均一な厚さの回転ディスク73を有
し、この回転ディスク73の主面の外周部とこれに対向
する平坦面を有する静止部74との間に、バンプフォイ
ル素子75および平坦な板材からなるトップフォイル素
子76を配置して構成される。ここでは、回転ディスク
73が図3の回転軸であるロータ53の前端面に固定さ
れ、この回転ディスク73とこれに対向する前側壁面部
68の内径部前端面との間に、図5のバンプフォイル素
子75およびトップフォイル素子76を配置して、図3
の第1のスラスト空気軸受69Aが構成されている。
【0026】また、前記回転ディスク73の前面側にこ
れに対向して配置されるパッドディスク81と回転ディ
スク73との間に、図5のバンプフォイル素子75およ
びトップフォイル素子76を配置して、図3の第2のス
ラスト空気軸受69Bが構成されている。この場合、前
側壁面部68の内径部前端面は第1のスラスト空気軸受
69Aの静止部74となり、パッドディスク81は第2
のスラスト空気軸受69Bの静止部74となる。
【0027】前記回転ディスク73には、前記ロータ5
3の前端面に対して、回転ディスク73の軸心、つまり
ガスタービンエンジン1の回転軸心C1から離れた複数
の位置に取付孔82が形成され、この取付孔82に挿通
したノックピンを兼ねる取付部材であるリーマボルト8
3を、ロータ53の前端面に設けられたねじ孔に螺着す
ることにより、回転ディスク73がロータ53の前端面
に取り付けられている。この回転ディスク73における
ロータ53の前端面に接触する側の主面には、ロータ5
3の径方向外方の位置で、ロータ53の前端面との摩擦
抗力による回転ディスク73の変形を抑制する環状溝8
4が形成されている。
【0028】前記パッドディスク81と前側壁面部68
との間にはスペーサ85が介装され、パッドディスク8
1およびスペーサ85を貫通するスタッドボルト86に
より、パッドディスク81が発電機ケース55に締付固
定されている。これにより、ロータ53およびこれに接
続されたインペラ21(図2)、タービンロータ22
(図2)に軸方向の所定の予圧が与えられる。スタッド
ボルト86は、パッドディスク81の周方向に等間隔の
位置で3本設けられている。前記スペーサ85の介在
で、前側壁面部68の前面とパッドディスク81の後面
との間隔が調整される。
【0029】発電機ケース55のカバー部55B2の前
端中央部には、外部からの冷却空気IAを発電機3の前
部に導入する導入口87が設けられている。また、前側
壁面部68の外径部には、前記導入口87から導入され
た冷却空気IAを発電機3の前部に導入する通気孔88
が、周方向に沿って複数個形成されている。また、前側
壁面部68の内径部の後面側は後方に向け絞られたテー
パ面68aとされており、このテーパ面68aとコイル
61の前端部との間の隙間により、前記通気孔88から
固定電気子54の前部に導入された冷却空気IAの一部
を前記固定電機子54とロータ53との間の空気通路5
8に供給する、後方に向かって内径側へ傾斜した第1の
供給路89が形成されている。
【0030】さらに、前側壁面部68の内径部には、前
記通気孔88から固定電気子54の前部に導入された冷
却空気IAの一部を、前側ジャーナル空気軸受59Aの
前端と、第1のスラスト空気軸受69Aの径方向内端と
に供給する第2の供給路90が、周方向に等間隔で複数
形成されている。さらに、パッドディスク81の中央部
には、前記導入口87から導入された冷却空気IAの一
部を、パッドディスク81と回転ディスク73とで挟ま
れる第2のスラスト空気軸受69Bの径方向内端に供給
する導入口96が設けられている。また、発電機ケース
55の後端外周部には、前記冷却通路66および空気通
路58を通過したのちの空気IAを発電機3の外方へ導
出する導出口97が設けられている。
【0031】後側壁面部67の内径部に支持されるジャ
ーナル空気軸受69Bの後端は、前記圧縮機4の吸気が
流れる空気取入口23の絞られた部分に連通させてあ
り、前記空気取入口23を流れる吸気によるエジェクタ
効果によって、後側ジャーナル空気軸受69B内の空気
が空気取入口23側に吸引される。また、この後側ジャ
ーナル空気軸受69Bは、図6に示すように、その外輪
70の後端面70aが、前記空気取入口23の内壁面2
3aに沿った滑らかな形状を有している。
【0032】図1に示す排気ユニット8は、縦向き姿勢
とされた上部が出口となったサイレンサ128と、図2
の熱交換器7の排気口52を出た排ガスEを前記サイレ
ンサ128の下部に導く排気通路130と、前記排気口
52を出た排ガスEを前記サイレンサ128の中胴部か
ら下部へと導くバイパス通路131とを備える。前記排
気口52の下流で、排気通路130とバイパス通路13
1が分岐する部分には、バタフライ弁132が設けら
れ、このバタフライ弁132により排ガスEを排気通路
130とバイパス通路131とに切り替えて供給するよ
うにされている。排気通路130の途中にはボイラの熱
交換器125が介挿され、給水器(図示せず)から供給
される給水が前記熱交換器125により排ガスEと熱交
換されて、温水が生成される。熱交換器125はガスタ
ービンエンジン1の左右方向中央部に位置し、サイレン
サ128は右側(図1の手前側)に位置している。
【0033】前記エンクロージャ2内は、隔壁9によっ
て前記圧縮機4の空気取入口23および発電機3を収納
した前部の第1室11と、少なくとも前記燃焼器6、タ
ービン5、熱交換器7および排気ユニット8を収納した
後部の第2室12とに区画されている。これにより、圧
縮機4の前記空気取入口23は、第2室12よりも低温
の第1室11内の空気を吸入することになり、ガスター
ビンエンジン11の効率および出力が向上する。
【0034】また、第1室11は、前記圧縮機4の空気
取入口23と発電機3とを収納した上側室19と、この
上側室19の下方に配置されてエンクロージャ2の外部
から空気を導入する空気導入口98を備えた下側室20
とを有している。前記上側室19と下側室20の間は、
区画板9Aによって区画され、かつ絞り通路99によっ
て連通している。この絞り通路99はエンクロージャ2
の幅方向に長い通路とされており、その通路長(上下
長)は、ガスタービンエンジン1からの高周波騒音(吸
気音)の波長にほぼ等しいか、またはこれを越える大き
さに設定されている。これによって、上側室19から下
側室20に漏れ出す高周波騒音が低減される。上側室1
9の内壁面は吸音材91によって被覆されている。上側
室19には、表示盤、電子制御器、ブレーカ、エキサイ
タ(図示せず)等、発熱量の少ない機器が設置されてい
る。
【0035】前記下側室20には、前記空気導入口98
に対向するダストフィルタ100が配置されて、前記空
気導入口98とダストフィルタ100を両端とする気液
分離室101と、前記ダストフィルタ100を通過した
空気が導入される浄化空気室102とが形成されてい
る。気液分離室101の下部には、床に溜まった雨水等
を排水するドレン92が設けられている。
【0036】また、前記浄化空気室102には、浄化空
気室102内の空気を吸入して前記ガスタービンエンジ
ン1および発電機3を含む冷却対象部に冷却空気を供給
する送風機103が配置されている。この浄化空気室1
02のダストフィルタ100を除く内壁面も吸音材93
で被覆されている。
【0037】前記第2室12には、前記発電機3の出力
を周波数変換する電力変換器13、バッテリ104、燃
料圧縮機等、発熱量の多い機器が設置されている。電力
変換器13は、発電機3から出力される高周波(エンジ
ン回転数と同一の周波数)の電力を商用の低い周波数の
電力に変換するためのAC/ACコンバータを有する。
バッテリ104は、パワーユニット10の起動用や停電
対策用、単独運転時のスタータ電源用、急ブレーキ時の
電気負荷急増による急速充電用等として使用される。
【0038】前記エンクロージャ2は、本体105と、
この本体105に前方(図1の左方)へ引出し可能に収
容された引出し台107に設けた前カバー106とを有
する。この前カバー106に前記隔壁9が設けられ、こ
の隔壁9と前記前カバー106とにより前記第1室11
が形成されている。エンクロージャ本体105内の後部
床面側には、バッテリ104を収納したバッテリ室11
1が、第2室12内の他部と区画して設けられている。
【0039】引出し台107は、その後端部に設けられ
たキャスタ112で後端部がエンクロージャ本体105
の床面の案内レール113上に支持されると共に、エン
クロージャ本体105の床面前部に設けられたキャスタ
114で引出し台107の前端部が支持されており、こ
れにより引出し台107が前後に移動自在とされてい
る。前記パワーユニット10は、据付フレーム115を
介して前記引出し台107の上に支持され、電力変換器
13や燃料圧縮機109は直接、引出し台107の上に
支持されている。
【0040】据付フレーム115の前面には、前記パワ
ーユニット10を含む複数の冷却対象部に冷却空気を供
給する前記送風機103が取り付けられている。すなわ
ち、送風機103はエンクロージャ2内の前部である第
1室11における下側室20に配置されている。据付フ
レーム115の下面には、前記送風機103からの冷却
空気を導入して複数の冷却対象部へ分岐させる空気溜め
116が取り付けられている。すなわち、この空気溜め
116は、電力変換器13内と、バッテリ室111内
と、発電機3の導入口87と、燃料圧縮機109のサー
ボモータとに連通させてある。冷却空気は、空気溜め1
16から電力変換器13の入口開口13aを経て電力変
換器13内に入り、この内部を冷却した後の空気は、電
力変換器13の上部および後部の出口開口13b,13
cより第2室12に排出され、第2室12の換気用とし
て使用される。
【0041】空気溜め116とバッテリ室111との間
は、渦巻き状に巻かれた可撓性ホース117によって連
通させてあり、これにより引出し台107の引出しに可
撓性ホース1が追従できるようにされている。バッテリ
室111の一面を兼ねるエンクロージャ本体105の背
面壁には、ルーバ付きの排気口118が設けられ、前記
空気溜め116から可撓性ホース117を経てバッテリ
室111に導入された換気用の空気が前記排気口118
から機外に排出される。
【0042】また、空気溜め116と発電機3の導入口
87との間は、前記絞り通路99を通る可撓性ホース1
19によって接続されている。可撓性ホース119の途
中には2次フィルタ120が介挿されている。この2次
フィルタ120は、磁性体が発電機3に入らないよう
に、磁性体粉を除去する機能を有する。空気溜め116
からの空気により燃料圧縮機109のサーボモータも冷
却され、冷却後の空気は第2室12の換気用として使用
される。
【0043】また、第1室11の上側室19に収納され
ている発電機3の導出口97と、前記隔壁9に設けられ
第2室12と上側室19を連通させるパイプ119と
が、可撓性ホース127で連通されており、これにより
発電機3の導出口97を出た空気IAが第2室12に換
気用として供給される。
【0044】引出し台107がエンクロージャ本体10
5内に収納された状態で、前記排気ユニット8における
サイレンサ128の出口である上端部は、エンクロージ
ャ本体105の天井壁に設けられた排気筒129内に挿
入される。また、前記排気筒129はエンクロージャ本
体105の天井壁にボルトで着脱自在に取り付けられて
おり、引出し台107をエンクロージャ本体105内か
ら引き出すときには、前記排気筒129のボルトを外し
て、排気筒129をエンクロージャ本体105の天井壁
から上方に引き抜くことにより、サイレンサ128に対
する排気筒129の係合を解除することができる。
【0045】次に、前記ガスタービン装置における吸排
気経路について説明する。図1において、エンクロージ
ャ2の前部の空間である第1室11のうち、下側室20
の空気導入口98から機外の空気が、先ず気液分離室1
01に導入され、さらにダストフィルタ100を通過し
て浄化空気室102に導入される。気液分離室101の
床面に溜まった雨水等はドレン92により機外へ排出さ
れる。ダストフィルタ100を通過して浄化された空気
の一部は、浄化空気室102の送風機103に吸引され
て、引出し台107の下の空気溜め116に送られる。
また、浄化空気室102に導入された空気の一部は、絞
り通路99を経て上側室19に導入される。上側室19
に導入された空気は、圧縮機4の空気取入口23から吸
入空気IAとして導入されてガスタービンエンジン1に
使用される。
【0046】空気溜め116に送られた空気は、さらに
ガスタービンエンジン1を含む冷却対象部に供給され
る。すなわち、空気溜め116の空気の一部は、可撓性
ホース119および2次フィルタ120を経て発電機3
の導入口87に供給され、これにより発電機3が冷却さ
れる。空冷に使用されて発電機3の導出口97から排出
される空気は、さらに可撓性ホース127を経て第2室
12に換気用として供給される。空気溜め116の空気
の他の一部は、前述のとおり、電力変換器13、燃料圧
縮機109のサーボモータ、およびバッテリ室111に
供給される。電力変換器13およびサーボモータを冷却
した後の空気は第2室12に排出されて、第2室12の
換気用として使用され、バッテリ室111を換気したの
ちの空気は、エンクロージャ本体105の背面壁の排気
口118から機外に排出される。
【0047】ガスタービンエンジン1の排ガスEは、熱
交換器7で圧縮機4からの圧縮空気A(図2)との熱交
換に使用された後に、排気ユニット8に排出される。排
気ユニット8に組み込んだボイラの熱交換器125を使
用する場合、バタフライ弁132は排気通路130を開
放する破線で示した上向きの切替位置に設定され、熱交
換器125を通過した排ガスEは排気通路130を経
て、右側(図1の手前側)のサイレンサ128の下側に
供給され、サイレンサ128の上端部から排気筒129
を経て機外に排出される。このとき、排気通路130の
途中のボイラ熱交換器125では、排ガスEと給水との
間で熱交換が行われ、ボイラ熱交換器125から温水が
取り出される。また、ボイラ熱交換器125を使用しな
い場合、バタフライ弁132はバイパス通路131を開
放する二点鎖線で示した下向きの切替位置に設定され、
熱交換器7を出た排ガスEは上方のバイパス通路131
を経てサイレンサ128内の二重管の外側通路に入り、
ここからサイレンサ128の下側に供給され、サイレン
サ128内の二重管の内側通路を通って消音されたの
ち、サイレンサ128の上端部から排気筒129を経て
機外に排出される。
【0048】発電機3では、送風機103から可撓性ホ
ース119を経て発電機ケース55(図2)の前端中央
の導入口87に導入された冷却空気CAの一部が、図3
に示す前側壁面部68の通気孔88を通って発電機3内
の前部に導入される。前記通気孔88から発電機3内の
前部に導入された冷却空気CAの一部は、固定電機子5
4内の冷却通路66に導入され、これにより固定電機子
54の冷却が行われる。また、発電機3内の前部に導入
された冷却空気CAの他の一部は、前側壁面部68の内
径部テーパ面68aとコイル61の前端部との間に形成
された第1の供給路89を経て、ロータ53と固定電機
子54との間の空気通路58に導入される。これによ
り、ロータ53のパイプ56および磁石57が冷却され
る。
【0049】また、発電機3内の前部に導入された冷却
空気CAのさらに他の一部は、前側壁面部68の内径部
に形成される第2の供給路90を経て前側ジャーナル空
気軸受59Aの前端と、第1のスラスト空気軸受69A
の内径端とに導入され、前側ジャーナル空気軸受59A
内を後方に向けて通過すると共に、第1のスラスト空気
軸受69A内を外径側に向けて通過する。これにより、
前側ジャーナル空気軸受59Aおよび第1のスラスト空
気軸受69Aの軸受機能の維持と冷却が行われる。前側
ジャーナル空気軸受59Aを通過した空気は、前記空気
通路58に導入されてロータ53の冷却に使用され、ロ
ータ53内の磁石の温度が上昇して磁石の特性が劣化す
るのを防止する。第1のスラスト空気軸受59Aを冷却
した冷却空気CAは、前側壁面部68の通気孔88を通
って再度発電機3内の前部に導入される。
【0050】また、発電機ケース55の前端中央の導入
口87に導入された冷却空気CAの他の一部は、パッド
ディスク81の中央の導入口96を経て第2のスラスト
空気軸受69Bの内径端に導入され、スラスト空気軸受
69B内を外径側に向けて通過する。これにより、第2
のスラスト空気軸受69Bの軸受機能の維持と冷却が行
われる。第2のスラスト空気軸受69Bを冷却した空気
は、やはり、前側壁面部68の通気孔88を通って発電
機3内の前部に導入される。
【0051】ロータ53と固定電機子54との間の空気
通路58を通過した冷却空気CAの一部は、固定電機子
54の冷却通路66を通過した冷却空気CAと共に、発
電機3の後端外周部の導出口97から発電機3の径方向
外方の斜め前方に導出される。その導出された冷却空気
CAは、前記導出口97に接続された図1の可撓性ホー
ス127を経てエンクロージャ2の後部の第2室12に
換気用として供給される。
【0052】図3のロータ53と固定電機子54との間
の空気通路58を通過した冷却空気CAの他の一部は、
後側ジャーナル空気軸受59Bの前端に導入され、その
ジャーナル空気軸受59B内を後方に向けて通過する。
これにより、後側ジャーナル空気軸受59Bの軸受機能
の維持と冷却が行われる。ガスタービンエンジン1の運
転時には、圧縮機4の空気取入口23に導入される吸入
空気IAのエジェクタ効果により、前記ジャーナル空気
軸受59B内を通過した空気が前記空気取入口23側に
吸入され44で、ジャーナル空気軸受59B内を通過す
る空気量が増大し、ジャーナル空気軸受59Bの冷却効
果が向上する。
【0053】また、このガスタービン装置では、図2の
ガスターンビンエンジン1が運転停止したときも、送風
機103(図1)から冷却空気CAを供給することによ
って上記したように発電機3の冷却が行われる。特に、
冷却空気CAでロータ53の磁石57を冷却できるの
で、ガスタービンエンジン1からの熱伝導によりロータ
53の磁石57の温度が上昇するのを防止することがで
き、従来のように発電機をモータとしてガスタービンエ
ンジンを空転させる必要もなく、モータの消費電力を省
くことができる。
【0054】また、発電機3の固定電機子54の内部に
は、冷却空気CAを導入する冷却通路66が形成されて
いるので、この冷却通路66を流れる冷却空気CAによ
り固定電機子54を冷却することもできる。
【0055】ガスタービンエンジン1の圧縮機4の前方
に発電機3が接続されているから、発電機3の前側は、
後側よりもガスタービンエンジン1から離れているの
で、後側よりも低温であるが、この発電機3の前部に冷
却空気CAを導入する導入口87が設けられているの
で、冷却空気CAが発電機3の低温の前側から高温の後
ろ側へ流れることになり、冷却効率が向上する。
【0056】さらに、図1に示す送風機103はガスタ
ービンエンジン1の下方に配置され、送風機103と発
電機3とが冷却空気CAを通す可撓性ホース119によ
って接続されているので、送風機103がガスタービン
エンジン1の熱を受け難く、熱による送風機103の機
能低下や送風機103からの冷却空気CAが高温化する
のを回避できる。
【0057】また、図2に示す発電機3の外周部に、前
記空気通路58および冷却通路66を通過したのちの冷
却空気CAを発電機3の外方へ導出する導出口97が設
けられているので、冷却に使用された空気が発電機3の
外方へ円滑に排気されることになり、発電機3の冷却効
果が向上する。
【0058】このガスタービン装置では、発電機3のロ
ータ53が軸方向に離間した前後一対のジャーナル空気
軸受59A,59Bで回転自在に支持されており、圧縮
機4に近い方の後側ジャーナル空気軸受59Bの後端
が、圧縮機4の吸入空気IAの流れる空気取入口23に
連通しており、圧縮機4の吸入空気IAで後側ジャーナ
ル空気軸受59B内の空気が空気取入口23側に吸引さ
れる。したがって、圧縮機4の吸入空気IAによるエジ
ェクタ効果で後側ジャーナル空気軸受59B内を流れる
冷却空気CAの流量を十分確保することができ、ガスタ
ービンエンジン1からの熱伝導の影響を受けやすい後側
ジャーナル空気軸受59Bを十分冷却することができ
る。その結果、ジャーナル空気軸受59Bのバンプフォ
イル素子71およびトップフォイル素子72の材質選定
にあたって、SUS304等の通常の耐熱鋼を使用で
き、また、トップフォイル素子72の転送面側、つま
り、高い耐摩耗性が要求される部分に施す低摩擦材コー
ティングには、テフロン(登録商標)ベースの焼付塗膜
を適用することができるので、高い耐摩耗性を維持しな
がら、コスト低減を図ることができる。
【0059】また、図6の後側ジャーナル空気軸受59
Bの外輪70の後端面70aは、圧縮機3の空気取入口
23の内壁面23aに沿った形状を有しているので、吸
気通路23内における前記後端面70aの近傍の空気流
が乱れの少ない滑らかなものとなる結果、空気取入口2
3の吸入空気IAにより後側ジャーナル空気軸受59B
内の空気が空気取入口23側に吸引されるエジェクタ効
率を高めることができる。
【0060】さらに、図3の発電機3のロータ53と固
定電機子54の間に形成される空気通路58に、発電機
3の外部から内部に導入された冷却空気CAの一部を供
給する第1の供給路89が設けられているので、ロータ
53の回転に伴う前記空気通路58の空気層の連れ回り
により生じる空気通路58での通気抵抗に打ち勝って、
空気通路58に十分な流量の冷却空気CAを供給するこ
とができ、それだけロータ53の冷却効率を上げること
ができる。
【0061】また、前側ジャーナル空気軸受59Aの前
端と第1のスラスト空気軸受69Aの径方向内端とに、
発電機3の外部から内部に導入された冷却空気CAの一
部を供給する第2の供給路90が設けられているので、
前側ジャーナル空気軸受59Aおよび第1のスラスト空
気軸受69Aにも十分な冷却空気CAを供給でき、これ
らの空気軸受59A,69Aの冷却効率を上げることが
できる。
【0062】スラスト軸受については、ロータ53を軸
方向に支持するスラスト空気軸受69A,69Bが、ロ
ータ53に固定される一様厚さの回転ディスク73を使
用しており、回転ディスク73から突出するボスがない
から、遠心力による軸方向の反りがなくなる。しかも、
回転ディスク73における軸心から離れた複数の位置に
取付孔82が形成され、これらの取付孔82に挿通した
取付部材(リーマボルト)83によって、回転ディスク
73がロータ53の前端面に取り付けられている。その
結果、回転ディスク73の平面度狂いを無くすことがで
き、スラスト空気軸受69A,69Bの負荷容量を大き
くできる。
【0063】また、回転ディスク73の取り付けのため
に、大きな遠心力のかかる中心穴が要らないので、回転
ディスク73に高い応力が発生せず、それだけ回転ディ
スク73の外径を大きくでき、この点からもスラスト空
気軸受69A,69Bの負荷容量を大きくできる。さら
に、回転ディスク73のロータ53端面への取付けは圧
入によるものではないので、回転ディスク73の着脱が
容易になると共に、回転ディスク73がその中央にボス
のない一様厚さのものであるから、回転ディスク73の
鏡面仕上げが容易となり、この点からもスラスト空気軸
受69A,69Bの負荷容量を大きくできる。しかも、
前記回転ディスク73をロータ53の前端面に取り付け
る取付部材としてリーマボルト83を用いているので、
ロータ53に対する回転ディスク73の取付強度を十分
確保できる。
【0064】前記回転ディスク73には、遠心力による
伸びのためにロータ53の前端部との間に径方向の摩擦
抗力が発生して、回転ディスク73の外周部が図3に二
点鎖線Dで示すように、後方へ反るように変形しやす
い。これに対し、回転ディスク73におけるロータ53
の前端面に接触する側の主面に、ロータ53の径方向外
方の位置で環状溝84が形成されているので、環状溝8
4よりも外周の部分は前方へ反るように変形しようとす
るから、反り返り変形がキャンセルされる。その結果、
スラスト空気軸受69A,69Bの負荷容量を大きくで
きる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明のガスタービン装
置によれば、圧縮機,燃焼器およびタービンを備えたガ
スタービンエンジンと、前記ガスタービンエンジンと回
転軸を共用し前記圧縮機に隣接して設けられた発電機
と、前記発電機の回転軸を支持する軸方向に離間した前
後一対のジャーナル空気軸受とを備え、前記圧縮機に近
い方の後側ジャーナル空気軸受の後端が前記圧縮機の吸
入空気が流れる吸気通路に連通して前記吸入空気によっ
て後側ジャーナル空気軸受内の空気が吸引されるので、
圧縮機の吸入空気によるエジェクタ効果で後側ジャーナ
ル空気軸受内を流れる冷却空気の流量を十分確保するこ
とができ、ガスタービンエンジンからの熱伝導の影響を
受けやすい後側ジャーナル空気軸受を効果的に冷却する
ことができる。その結果、ジャーナル空気軸受の材質選
定にあたって、SUS304等の通常の耐熱鋼を使用で
き、また、低摩擦材コーティングにはテフロンベースの
焼付塗膜を適用することができるので、優れた耐久性を
維持しながらコスト低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るガスタービン装置の
右側面断面図である。
【図2】同ガスタービン装置におけるパワーユニットの
縦断面図である。
【図3】同パワーユニットにおける発電機の拡大縦断面
図である。
【図4】(A)は同発電機に使用されるジャーナル空気
軸受の横断面図、(B)はその一部を拡大して示す展開
図である。
【図5】同発電機に使用されるスラスト空気軸受の要部
を示す同心円に沿った拡大断面図である。
【図6】同発電機における後側ジャーナル空気軸受を示
す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…ガスタービンエンジン、3…発電機、4…圧縮機、
5…タービン、6…燃焼器、23…吸気通路、23a…
内壁面、53…ロータ(回転軸)、54…固定電機子、
57…磁石、58…空気通路、59A,59B…ジャー
ナル空気軸受、69A,69B…スラスト空気軸受、7
0…外輪、70a…後端面、89…第1の供給路、90
…第2の供給路、CA…冷却空気、IA…吸入空気。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月8日(2001.11.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 32/06 F16C 32/06 Z H02K 7/08 H02K 7/08 A 7/18 7/18 Z Fターム(参考) 3J012 AB03 BB01 CB03 EB07 3J102 AA02 BA03 BA18 CA07 EA02 EA06 GA10 5H607 AA11 AA12 BB02 BB07 BB14 BB26 BB27 CC01 CC03 CC05 DD03 DD19 FF30 GG01 GG02 GG09 GG12 KK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機,燃焼器およびタービンを備えた
    ガスタービンエンジンと、 前記ガスタービンエンジンと回転軸を共用し前記圧縮機
    に隣接して設けられてガスタービンエンジンにより駆動
    される発電機と、 前記発電機の回転軸を支持する軸方向に離間した前後一
    対のジャーナル空気軸受とを備え、 前記圧縮機に近い方の後側ジャーナル空気軸受の後端が
    前記圧縮機の吸入空気が流れる吸気通路に連通して前記
    吸入空気によって後側ジャーナル空気軸受内の空気が吸
    引されるガスタービン装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記後側ジャーナル
    空気軸受の外輪の後端面が前記吸気通路の内壁面に沿っ
    た形状を有しているガスタービン装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記発電機
    の回転軸が磁石を有し、前記発電機の回転軸と固定電機
    子との間に、前記一対のジャーナル空気軸受間を連通す
    る空気通路が形成され、前記発電機の外部から内部に導
    入された空気を前記空気通路に供給する第1の供給路が
    設けられたガスタービン装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、さらに、前記発電機
    の回転軸の前端部を軸方向に支持するスラスト空気軸受
    と、前記内部に導入された空気を前側ジャーナル空気軸
    受の前端とスラスト空気軸受の径方向内端とに供給する
    第2の供給路とを備えたガスタービン装置。
JP2001310639A 2001-10-05 2001-10-05 ガスタービン装置 Pending JP2003120214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310639A JP2003120214A (ja) 2001-10-05 2001-10-05 ガスタービン装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310639A JP2003120214A (ja) 2001-10-05 2001-10-05 ガスタービン装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003120214A true JP2003120214A (ja) 2003-04-23

Family

ID=19129577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001310639A Pending JP2003120214A (ja) 2001-10-05 2001-10-05 ガスタービン装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003120214A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006046337A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Samsung Techwin Co Ltd ターボジェネレータ及びそれを備える燃料電池システム
WO2006036541A1 (en) 2004-09-22 2006-04-06 Hamilton Sundstrand Corporation Motor cooling path and thrust bearing load design
JP2012020728A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Hamilton Sundstrand Corp キャビン空気コンプレッサ装置およびその冷却方法
JP2012025382A (ja) * 2010-07-19 2012-02-09 Hamilton Sundstrand Corp ラムエアファン装置およびその冷却方法
KR101289800B1 (ko) * 2008-09-22 2013-07-26 삼성테크윈 주식회사 영구 자석 모터 및 이를 구비한 유체 과급 장치
KR101408341B1 (ko) 2009-04-01 2014-06-18 삼성테크윈 주식회사 영구 자석 모터 및 이를 구비한 유체 과급 장치
CN104564314A (zh) * 2014-01-01 2015-04-29 唐荣春 一种机械增压器与发电机一体化装置
EP2644868A3 (en) * 2012-03-29 2017-12-20 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Gas turbine and gas turbine power facilities
US9862493B2 (en) 2013-05-28 2018-01-09 Hamilton Sundstrand Corporation Motor cooling blower and containment structure
JP2020083063A (ja) * 2018-11-26 2020-06-04 本田技研工業株式会社 電源装置及び飛行体
US11125103B2 (en) 2016-09-13 2021-09-21 Delta Motorsport Limited Gas turbine generators

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006046337A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Samsung Techwin Co Ltd ターボジェネレータ及びそれを備える燃料電池システム
KR101025773B1 (ko) * 2004-07-30 2011-04-04 삼성테크윈 주식회사 터보 제네레이터 장치 및, 그것을 구비한 연료 전지 시스템
WO2006036541A1 (en) 2004-09-22 2006-04-06 Hamilton Sundstrand Corporation Motor cooling path and thrust bearing load design
US7394175B2 (en) 2004-09-22 2008-07-01 Hamilton Sundstrand Corporation Integral motor and air bearing cooling path
KR101289800B1 (ko) * 2008-09-22 2013-07-26 삼성테크윈 주식회사 영구 자석 모터 및 이를 구비한 유체 과급 장치
KR101408341B1 (ko) 2009-04-01 2014-06-18 삼성테크윈 주식회사 영구 자석 모터 및 이를 구비한 유체 과급 장치
JP2012020728A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Hamilton Sundstrand Corp キャビン空気コンプレッサ装置およびその冷却方法
JP2012025382A (ja) * 2010-07-19 2012-02-09 Hamilton Sundstrand Corp ラムエアファン装置およびその冷却方法
EP2644868A3 (en) * 2012-03-29 2017-12-20 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Gas turbine and gas turbine power facilities
US9862493B2 (en) 2013-05-28 2018-01-09 Hamilton Sundstrand Corporation Motor cooling blower and containment structure
CN104564314A (zh) * 2014-01-01 2015-04-29 唐荣春 一种机械增压器与发电机一体化装置
US11125103B2 (en) 2016-09-13 2021-09-21 Delta Motorsport Limited Gas turbine generators
JP2020083063A (ja) * 2018-11-26 2020-06-04 本田技研工業株式会社 電源装置及び飛行体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11143204B2 (en) Air compressor
US10753372B2 (en) Direct drive type dual turbo blower cooling structure
US7723857B2 (en) Turbo generator and fuel cell system having the same
US10590806B2 (en) Exhaust system and gas turbine
JP6579649B2 (ja) ディフューザの壁を形成する遮熱材を有する、電気モーター駆動圧縮機
EP2422429B1 (en) Integrated brushless starter/generator system
JP5016682B2 (ja) 流体フロー機関
US8125110B2 (en) Two-stage cooling fan for an electric generator
JP2003120214A (ja) ガスタービン装置
WO2021143417A1 (zh) 一种压气机、转子系统及微型燃气轮机
JP2020070802A (ja) インペラ手段の冷却ファンが形成された燃料電池用ターボ送風機
JP2003120210A (ja) ガスタービン装置
JP2003120213A (ja) ガスタービン装置
JP4746499B2 (ja) 軸冷却構造を改良した常圧燃焼タービンシステム
CN116261628A (zh) 用于车辆的空气压缩机
CN211474265U (zh) 一种转子系统及微型燃气轮机发电机组
JP2003120211A (ja) ボイラ用熱交換器を備えたガスタービン装置
JP2020200833A (ja) 冷却熱平衡が可能な高速デュアルターボ機械
JP2003120324A (ja) ガスタービン装置
US20230318404A1 (en) Rotary electric machine
CN220726662U (zh) 离心鼓风机
CN217590465U (zh) 一种用于吹风机的快速散热电动机
US20220403854A1 (en) Air compressor for vehicle
JP2003079099A (ja) 開放形回転電機
JP2003120332A (ja) ガスタービン装置