JP2003306580A - ゴム組成物及びその製造方法並びにゴム成形品及び燃料ホース - Google Patents
ゴム組成物及びその製造方法並びにゴム成形品及び燃料ホースInfo
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Abstract
強度及び耐ガソリン透過性等のバランスに優れた加硫ゴ
ムとすることができるゴム組成物及びその製造方法並び
にゴム成形品及び燃料ホースを提供する。 【解決手段】 本ゴム組成物は、オレフィン性不飽和ニ
トリル単量体、共役ジエン単量体等からなる単量体単位
を含有する架橋粒子(A)1〜70質量%と、オレフィ
ン性不飽和ニトリル単量体及び共役ジエン単量体からな
る単量体単位を含有する未架橋ポリマー(B)30〜9
9質量%と〔但し、(A)+(B)=100質量%であ
る。〕を含有する。また、本ゴム組成物の製造方法は、
上記成分(A)及び成分(B)をラテックスの状態で混
合する工程、混合ラテックスを凝固させて固形物とする
工程と、この固形物を含むゴム用原料を混練する工程
と、を順次、備える。
Description
の製造方法並びにゴム成形品及び燃料ホースに関し、更
に詳しくは、十分な加工性を有し、圧縮永久歪み、機械
的強度、耐油性及び耐ガソリン透過性等のバランスに優
れた加硫ゴムとすることができるゴム組成物及びその製
造方法並びにゴム成形品及び燃料ホースに関する。本発
明のゴム組成物からなる加硫ゴムは、耐ガソリン透過性
と耐油性等が要求される、燃料ホース、ガスホース等の
ホース類、これらホースのカバー類、並びにパッキン、
ガスケット、ベルト、オイルシール等の自動車部品、及
び航空機、船舶等の部品、一般工業部品、タイヤチュー
ブ、インナーライナー等のタイヤ部材等の他、紙塗工、
接着剤の成分等の多くの分野において使用することがで
きる。
ガソリン含有燃料が燃焼されずに大気に放出されること
等による環境汚染の問題があり、ガソリン等のゴムホー
ス類に対する透過性が問題となることがある。一般に、
極性の高い不飽和ニトリル・共役ジエンゴムは、ガソリ
ン透過性の低い成形品を与えるゴム組成物の構成原料と
なる。しかし、この不飽和ニトリル・共役ジエンゴム中
の不飽和ニトリル含有量を多くすることは、成形品の硬
度が高くなり、圧縮永久歪みが大きくなる等という問題
もある。例えば、ゴムホース等とすると金属管等と接続
の際にカシメが必要となり、このカシメが長時間となる
と復元力が低下し、ガソリン等の漏れの原因となる。そ
のため、ゴムホース等には、圧縮永久歪みの小さい成形
品を与える材料が選ばれている。
開示された不飽和ニトリル−共役ジエンゴムの架橋粒子
は、不飽和ニトリル量が33.5%であり、耐ガソリン
透過性が不十分である。
トリル・共役ジエンゴムに極性の不飽和ニトリルを含有
することによって、低ガソリン透過性が得られるものの
圧縮永久歪みが悪化し硬度が上昇するといった問題があ
る。このように、圧縮永久歪みが小さく、機械的強度及
び耐ガソリン透過性等のバランスに優れた加硫ゴムとす
ることができる不飽和ニトリル・共役ジエン系ゴムを含
有するゴム組成物は提供されていないのが実情である。
のであり、圧縮永久歪み、機械的強度及び耐ガソリン透
過性等のバランスに優れた加硫ゴムを与え、不飽和ニト
リル単量体単位の量比が高い不飽和ニトリル・共役ジエ
ン系ゴムを含有するゴム組成物及びその製造方法を提供
することを目的とする。また、本発明は、上記ゴム組成
物を用いてなるゴム成形品、燃料ホースを提供すること
を目的とする。
橋粒子(A)1〜70質量%と、下記に示す未架橋ポリ
マー(B)30〜99質量%と〔但し、(A)+(B)
=100質量%である。〕を含有することを特徴とする
ゴム組成物を提供するものである。上記架橋粒子(A)
は、繰り返し単位として、オレフィン性不飽和ニトリル
単量体単位(a1)40〜70質量%、共役ジエン単量
体単位(a2)20〜59.9質量%及び少なくとも2
個の重合性不飽和基を有する単量体単位(a3)0.1
〜10質量%〔但し、(a1)+(a2)+(a3)=
100質量%である。〕を含有する不飽和ニトリル・共
役ジエンゴムである。上記未架橋ポリマー(B)は、繰
り返し単位として、オレフィン性不飽和ニトリル単量体
単位(b1)40〜70質量%及び共役ジエン単量体単
位(b2)30〜60質量%〔但し、(b1)+(b
2)=100質量%である。〕を含有する不飽和ニトリ
ル・共役ジエンゴムである。
不溶分が50%以上であり、数平均粒子径が3〜1,0
00nmであるものとすることができる。
子量Mwが30,000以上の不飽和ニトリル・共役ジ
エンゴム(B1)及び重量平均分子量Mwが30,00
0未満の不飽和ニトリル・共役ジエンゴム(B2)から
なるものとすることができる。
ム組成物の製造方法であって、オレフィン性不飽和ニト
リル単量体、共役ジエン単量体及び少なくとも2個の重
合性不飽和基を有する単量体を重合して得られる架橋粒
子含有ラテックス(AL)と、オレフィン性不飽和ニト
リル単量体及び共役ジエン単量体を重合して得られる未
架橋ポリマー含有ラテックス(BL)とを混合する工程
と、この混合ラテックスを凝固させて固形物とする工程
と、この固形物を含むゴム用原料を混練する工程と、を
順次、備えることを特徴とする。
用いてなることを特徴とする。また、本発明の燃料ホー
スは、上記ゴム組成物を用いてなることを特徴とする。
有し、これを用いて、圧縮永久歪み、機械的強度及び耐
ガソリン透過性等のバランスに優れた加硫ゴムとするこ
とができる。特に、上記架橋粒子(A)のメチルエチル
ケトン不溶分が50%以上であり、数平均粒子径が3〜
1,000nmであるものを用いることによって、得ら
れる成形品の圧縮永久歪みの小さい加硫ゴムとすること
ができる。更には、上記未架橋ポリマー(B)として、
重量平均分子量Mwが30,000以上の不飽和ニトリ
ル・共役ジエンゴム(B1)及び重量平均分子量Mwが
30,000未満の不飽和ニトリル・共役ジエンゴム
(B2)を併用することによって、機械的強度、耐ガソ
リン透過性等に優れるとともに、硬度が低く、柔軟な加
硫ゴムとすることができる。また、本発明のゴム組成物
の製造方法によれば、架橋粒子及び未架橋ポリマーをそ
れぞれラテックスの状態で混合する工程を備えることに
より、架橋粒子が均一に分散されたゴム組成物を容易に
得ることができる。本発明のゴム成形品によれば、圧縮
永久歪み、機械的強度及び耐ガソリン透過性等のバラン
スに優れた製品とすることができる。また、本発明の燃
料ホースは、機械的強度に優れ、低いガソリン透過性を
有するものとすることができる。
上記架橋粒子(A)は、繰り返し単位として、オレフィ
ン性不飽和ニトリル単量体単位(a1)40〜70質量
%、共役ジエン単量体単位(a2)20〜59.9質量
%及び少なくとも2個の重合性不飽和基を有する単量体
単位(a3)0.1〜10質量%〔但し、(a1)+
(a2)+(a3)=100質量%である。〕を含有す
る不飽和ニトリル・共役ジエンゴムである。
単位(a1)」を形成する単量体としては、例えば、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル及びこれらの誘導
体等が挙げられる。これらのうち、アクリロニトリルが
好ましい。上記単量体は1種単独で、あるいは2種以上
を組み合わせて用いることができる。
形成する単量体としては、例えば、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、クロロプレン
(2−クロロ−1,3−ブタジエン)等が挙げられる。
これらのうち、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ま
しい。上記単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組
み合わせて用いることができる。
有する単量体単位(a3)」を形成する単量体として
は、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパンジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、
ジイソプロペニルベンゼン及びトリビニルベンゼン等が
挙げられる。これらのうち、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニ
ルベンゼン及びトリビニルベンゼンが好ましい。上記単
量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用
いることができる。
位(a1)の含有量は40〜70質量%であり、好まし
くは45〜65質量%、より好ましくは50〜60質量
%である。上記単量体単位(a1)の含有量が40質量
%未満では、本発明のゴム組成物から得られる成形品の
耐ガソリン透過性が不十分となる傾向にある。一方、そ
の含有量が70質量%を超えると、成形品の歪みが大き
くなり、更に、硬度が高く、製品としての機能を発揮し
ないことがある。
量は20〜59.9質量%であり、好ましくは35〜5
4質量%、より好ましくは39〜49質量%である。上
記単量体単位(a2)の含有量が20質量%未満では、
架橋粒子化が不十分になる傾向にある。一方、その含有
量が59.9質量%を超えると、耐ガソリン透過性が不
十分となる傾向にある。
〜10質量%であり、好ましくは0.3〜9質量%、よ
り好ましくは1〜5質量%である。上記単量体単位(a
3)の含有量が0.1質量%未満では、架橋粒子の架橋
度が十分でなく、本発明のゴム組成物から得られる成形
品の圧縮永久歪みが十分でない傾向にある。一方、その
含有量が10質量%を超えると、ゴム組成物の加工性、
加硫性等が十分に改良されない傾向にある。
ルエチルケトン不溶分は、好ましくは50%以上、より
好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上とす
ることによって、圧縮永久歪みを小さくすることができ
る。このメチルエチルケトン不溶分が少ないと、本発明
のゴム組成物から得られる成形品の圧縮永久歪みが十分
でない傾向がある。尚、上記メチルエチルケトン不溶分
の測定方法は、下記実施例に示す。
は、好ましくは3〜1,000nm、より好ましくは1
0〜500nm、更に好ましくは30〜200nmであ
る。上記数平均粒子径が小さすぎると本発明のゴム組成
物の安定性が低下する傾向があり、大きすぎると本発明
のゴム組成物中において架橋粒子が十分に分散せず、加
硫物性、特に機械的強度が劣る傾向にある。尚、上記数
平均粒子径の測定方法は、下記実施例に示す。
合であっても、懸濁重合であってもよく、特に限定され
ない。粒子の大きさ、粒子径の均一性の観点から、通
常、乳化重合が好ましく、水系媒体において上記単量体
単位(a1)、(a2)及び(a3)を形成する各単量
体を、ラジカル重合開始剤の存在下に重合させ、製造す
ることができる。また、連続重合、バッチ重合の何れで
も製造することができる。
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert
−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキ
サイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジ−te
rt−ブチルパーオキサイド及びジクミルパーオキサイ
ド等の有機過酸化物を使用することができる。また、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、過硫酸カリ
ウム等の無機過酸化物、及びこれら過酸化物と硫酸第一
鉄とを組み合わせたレドックス系触媒等を用いることも
できる。これらのラジカル重合開始剤は1種単独で、あ
るいは2種以上を併用することもできる。また、異なる
種類のものを併用することもできる。また、tert−
ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等の
メルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール類、ジテ
ルペン、ターピノーレン及びγ−テルピネン類等の連鎖
移動剤を併用することもできる。
は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤及び両性界面活性剤等が挙げられ
る。また、ふっ素系の界面活性剤を使用することもでき
る。これらの乳化剤は各々の種類のうちの1種のみを用
いてもよいし、2種以上を併用することもでき、異なる
種類のものを併用することもできる。
造する場合には、懸濁安定剤を用いることができるが、
この例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸ナトリウム及びヒドロキシエチルセルロース等が挙げ
られる。これらの懸濁安定剤は1種単独で、あるいは2
種以上を併用することもできる。
量体及びラジカル重合開始剤等は、反応容器に全量を投
入してから重合を開始してもよいし、反応継続時に連続
的或いは間欠的に添加してもよい。重合は酸素を除去し
た反応器を用いて0〜80℃で行うことができ、反応途
中で温度或いは攪拌等の操作条件等を適宜に変更するこ
ともできる。
好ましい範囲とするためには、乳化重合による場合、乳
化剤及び電解質の種類、量等により制御することができ
る。本発明のゴム組成物を構成する架橋粒子(A)は、
1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
位として、オレフィン性不飽和ニトリル単量体単位(b
1)40〜70質量%及び共役ジエン単量体単位(b
2)30〜60質量%〔但し、(b1)+(b2)=1
00質量%である。〕を含有する不飽和ニトリル・共役
ジエンゴムである。
単位(b1)」を形成する単量体及び、上記「共役ジエ
ン単量体単位(b2)」を形成する単量体は、上記架橋
粒子(A)を構成するオレフィン性不飽和ニトリル単量
体単位(a1)及び共役ジエン単量体単位(a2)を形
成する単量体として例示したものを好ましく用いること
ができる。しかし、上記未架橋ポリマー(B)は、上記
単量体以外に、二官能、三官能等の他官能ではない共重
合可能な他の単量体を用いてもよい。
位(b1)の含有量は40〜70質量%であり、好まし
くは45〜65質量%、より好ましくは50〜65質量
%である。上記単量体単位(b1)の含有量が40質量
%未満では、本発明のゴム組成物から得られる成形品の
耐ガソリン透過性が不十分となる傾向にあり、特に未架
橋ポリマー(B)の極性が小さい場合は、成形品の機械
的強度も低下する。一方、その含有量が70質量%を超
えると、成形品の歪みが大きくなり、硬度が極めて高く
なる。また、ゴム製品を工業的に製造することができな
いことがある。また、上記共役ジエン単量体単位(b
2)の含有量は30〜60質量%であり、好ましくは3
5〜55質量%、より好ましくは35〜50質量%であ
る。本発明のゴム組成物を構成する未架橋ポリマー
(B)は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
パーミエーションクロマトグラフ)法により測定したポ
リスチレン換算の重量平均分子量Mwは、通常、30,
000以上であり、好ましくは30,000〜1,00
0,000、より好ましくは50,000〜300,0
00である。その重量平均分子量Mwが小さすぎると、
得られる成形品の機械的強度が低下する傾向にある。一
方、大きすぎると、加工性が劣る傾向にある。
子量Mwの異なる成分を組み合わせて用いると、よりい
っそう、耐ガソリン透過性、良好な歪み、耐油性等を有
するとともに、より柔軟な加硫ゴムとすることができ
る。その好ましい組み合わせは、重量平均分子量Mwが
30,000以上である不飽和ニトリル・共役ジエンゴ
ム(B1)及び重量平均分子量Mwが30,000未満
である不飽和ニトリル・共役ジエンゴム(B2)であ
る。上記不飽和ニトリル・共役ジエンゴム(B1)及び
(B2)は、それぞれ1種単独であってもよいし、2種
以上を組み合わせたものであってもよい。
1)の重量平均分子量Mwは、好ましくは30,000
以上であり、より好ましくは30,000〜1,00
0,000、更に好ましくは50,000〜700,0
00、特に好ましくは70,000〜500,000で
ある。一方、上記不飽和ニトリル・共役ジエンゴム(B
2)の重量平均分子量Mwは、好ましくは30,000
未満であり、20,000以下、更には10,000以
下であってもよい。尚、下限は通常、1,000であ
る。このような低分子量ゴムは、重量平均分子量Mwが
1,000〜20,000、特に2,000〜10,0
00の液状ゴムであってもよい。このように好ましい範
囲の分子量を有するゴムを組み合わせることにより、機
械的強度、耐ガソリン透過性等に優れるとともに、硬度
が低く、柔軟な加硫ゴムとすることができる。
1)及び(B2)の好ましい含有割合(B1)/(B
2)は、これらの合計を100質量%とした場合、好ま
しくは(50〜98質量%)/(2〜50質量%)、よ
り好ましくは(60〜95質量%)/(5〜40質量
%)、更に好ましくは(70〜90質量%)/(10〜
30質量%)である。上記不飽和ニトリル・共役ジエン
ゴム(B1)の含有量が50質量%未満では、得られる
成形品の圧縮永久歪みが大きくなる傾向にある。
ちメチルエチルケトン不溶分は、好ましくは20%以
下、より好ましくは15%以下、更に好ましくは10%
以下である。このメチルエチルケトン不溶分が20%を
超えると、本発明のゴム組成物の加工性が劣る傾向があ
る。尚、上記メチルエチルケトン不溶分の測定方法は、
下記実施例に示す。また、上記メチルエチルケトン不溶
分のポリスチレン換算の重量平均分子量は50,000
〜2,000,000であることが好ましい。
乳化重合であっても、懸濁重合であってもよく、特に限
定されない。通常、乳化重合が好ましく、水系媒体にお
いて上記単量体単位(b1)、(b2)及び必要に応じ
て用いられる他の単量体からなる単量体単位を形成する
各単量体を、ラジカル重合開始剤の存在下に重合させ、
製造することができる。また、連続重合、バッチ重合の
何れでも製造することができる。
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert
−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキ
サイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジ−te
rt−ブチルパーオキサイド及びジクミルパーオキサイ
ド等の有機過酸化物を使用することができる。また、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、過硫酸カリ
ウム等の無機過酸化物、及びこれら過酸化物と硫酸第一
鉄とを組み合わせたレドックス系触媒等を用いることも
できる。これらのラジカル重合開始剤は1種単独で、あ
るいは2種以上を併用することもできる。また、異なる
種類のものを併用することもできる。また、tert−
ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等の
メルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール類、ジテ
ルペン、ターピノーレン及びγ−テルピネン類等の連鎖
移動剤を併用することによって、分子量を調節すること
もできる。
は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤及び両性界面活性剤等が挙げられ
る。また、ふっ素系の界面活性剤を使用することもでき
る。これらの乳化剤は各々の種類のうちの1種のみを用
いてもよいし、2種以上を併用することもでき、異なる
種類のものを併用することもできる。
よって製造する場合には、懸濁安定剤を用いることがで
きるが、この例としては、ポリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸ナトリウム及びヒドロキシエチルセルロース
等が挙げられる。これらの懸濁安定剤は1種単独で、あ
るいは2種以上を併用することもできる。
量体及びラジカル重合開始剤等は、反応容器に全量を投
入してから重合を開始してもよいし、反応継続時に連続
的或いは間欠的に添加してもよい。重合は酸素を除去し
た反応器を用いて0〜80℃で行うことができ、反応途
中で温度或いは攪拌等の操作条件等を適宜に変更するこ
ともできる。
(A)を1〜70質量%、及び上記未架橋ポリマー
(B)を30〜99質量%含有する。但し、これらの合
計を100質量%とする。両者の好ましい含有割合
(A)/(B)は、(15〜70質量%)/(30〜8
5質量%)であり、より好ましくは(40〜70質量
%)/(30〜60質量%)である。上記架橋粒子
(A)の含有量が1質量%未満では、架橋粒子量が不十
分であり、本発明のゴム組成物を用いて得られる成形品
の圧縮永久歪みが向上しないことがある。一方、この含
有量が70質量%を超える場合は、ゴム組成物の加工
性、加硫物性、特に機械的強度が劣る傾向にある。
橋粒子(A)及び上記未架橋ポリマー(B)の合計量に
対する、全結合アクリロニトリル量は、好ましくは40
〜65%、より好ましくは50〜65%、更に好ましく
は50〜60%である。全結合アクリロニトリル量が少
なすぎると耐ガソリン透過性に劣る傾向があり、一方、
多すぎると得られる成形品の圧縮永久歪みが大きくなる
傾向がある。
(A)以外に他のゴムを配合してもよい。他のゴムとし
ては、下記に例示するものに加えて、上記特定の不飽和
ニトリル・共役ジエン系ゴム以外の不飽和ニトリル・共
役ジエン系ゴムであってもよい。上記架橋粒子(A)と
併用することができるその他のゴムとしては、ハロゲン
化エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ハロゲン化ブチ
ルゴム、クロロプレンゴム、ハロゲン含有アクリルゴ
ム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン
・プロピレン・ジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエン・イ
ソプレンゴム、ブタジエン・スチレン・イソプレンゴム
及び天然ゴム等が挙げられる。これらのゴムは1種のみ
を使用してもよいし、2種以上を併用することもでき
る。
合してもよい。例えば、ポリ塩化ビニル、クロロスルホ
ン化ポリエチレン、ポリアミド、ポリビニルアルコー
ル、エチレン・ビニルアルコール共重合体等が挙げられ
る。これらのうち、ポリ塩化ビニルが好ましく、ブレン
ドにより耐オゾン性の改良効果が発揮される。これら
は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することもで
きる。また、これらを用いる場合の配合量は、上記架橋
粒子(A)及び上記未架橋ポリマー(B)の合計100
質量部に対して、通常、40質量部以下である。
び加硫剤等が配合される。補強剤としては、カーボンブ
ラック、シリカ、水酸化アルミニウム等の他、カーボン
・シリカデュアルフェーズフィラー等が挙げられる。こ
れらは1種単独で、あるいは2種以上を併用することも
できる。上記補強剤の配合量は、上記架橋粒子(A)及
び上記未架橋ポリマー(B)の合計を100質量部とし
た場合、好ましくは150質量部以下であり、特に好ま
しくは10〜100質量部である。上記補強剤の配合量
が少なすぎると、十分な補強効果が得られないことがあ
る。一方、この含有量が150質量部を超えるとゴム組
成物の加工性が劣る傾向にある。
であるが、その他に、硫黄含有化合物、過酸化物等を用
いることもできる。これらは2種以上を用いてもよい
し、種類の異なるものを併用することもできる。この加
硫剤の配合量は、上記架橋粒子(A)及び上記未架橋ポ
リマー(B)の合計を100質量部とした場合、通常、
0.5〜10質量部、特に好ましくは1〜6質量部であ
る。また、アルデヒドアンモニア系、グアニジン系、チ
オウレア系、チアゾール系及びジチオカルバミン酸系等
の加硫促進剤を用いることができる。これらは1種単独
で、あるいは2種以上を併用することもできる。この配
合量は、上記架橋粒子(A)及び上記未架橋ポリマー
(B)の合計を100質量部とした場合、好ましくは
0.5〜15質量部、特に好ましくは1〜10質量部で
ある。
以下の各種成分を配合することもできる。充填剤とし
て、クレー、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等が
挙げられ、これらは1種単独で、あるいは2種以上を併
用することもできる。この充填剤の配合量は、上記架橋
粒子(A)及び上記未架橋ポリマー(B)の合計を10
0質量部とした場合、通常、300質量部以下、好まし
くは20〜200質量部である。更に、フタル酸系、ア
ジピン酸系等の可塑剤を配合することができる。この可
塑剤は上記架橋粒子(A)及び上記未架橋ポリマー
(B)の合計を100質量部とした場合、通常、100
質量部以下、特に好ましくは5〜50質量部である。ま
た、ナフテン系、パラフィン系、芳香族系のゴム用伸展
油を配合することもできる。これら充填剤、可塑剤、ゴ
ム用伸展油、加硫促進剤等は、それぞれ1種のみを使用
してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、各々
のうちで種類の異なるものを併用することもできる。更
に、亜鉛華、加硫助剤、老化防止剤及び加工助剤等を適
量配合することもできる。
製造することができる。即ち、例えば、オレフィン性不
飽和ニトリル単量体、共役ジエン単量体及び少なくとも
2個の重合性不飽和基を有する単量体を乳化重合して得
られた架橋粒子含有ラテックス(AL)と、オレフィン
性不飽和ニトリル単量体及び共役ジエン単量体を重合し
て得られる未架橋ポリマー含有ラテックス(BL)とを
混合する工程と、この混合ラテックスを凝固させて固形
物とする工程と、この固形物や上記他の成分を含むゴム
用原料を混練する工程と、を順次行うものである。
上記未架橋ポリマー含有ラテックス(BL)を混合する
方法、並びに得られる混合ラテックスを凝固する方法
は、いずれも特に限定されず、公知の方法を適用するこ
とができる。そして、上記ゴム用原料の混練は、通常、
以下の要領でなされる。先ず、凝固した架橋粒子(A)
及び未架橋ポリマー(B)の混合物、シリカ、カーボン
ブラック、カーボン・シリカデュアルフェーズフィラー
等の補強剤、その他、必要に応じてゴム用可塑剤等の配
合剤等をバンバリーミキサ等の混練機を使用して10〜
200℃の温度で混練する。その後、必要に応じて混練
物を冷却し、これに更に硫黄や過酸化物等の加硫剤や加
硫促進剤、架橋剤、架橋助剤等を、バンバリーミキサあ
るいはミキシングロール等を用いて配合し、混練する。
成形品は、引張強度が15MPa以上であり、引張破断
伸びが400%以上であり、圧縮永久歪みが45%以下
であり、耐ガソリン透過性が30mg・mm/cm2以
下であるという各物性のバランスに優れる。特に、上記
架橋粒子(A)及び上記未架橋ポリマー(B)の含有割
合(A)/(B)を、(20〜70質量%)/(30〜
80質量%)とすることによって、上記物性バランスが
著しく優れたゴム成形品を与えることができる。
得るためには、上記工程に続いて、得られた混練物を押
出機等により、所定の形状に成形し、その後、加硫缶等
により、130〜180℃の温度で10〜80分間加硫
することによって得ることができる。
する。尚、下記説明において、部及び%は特に断らない
限り質量基準である。 [1]各種物性等の測定方法 各種成分及びゴム組成物の物性並びに加硫ゴムの物性の
測定方法を以下に示す。 (a)結合アクリロニトリル量(%);ポリマー1gを
テトラヒドロフラン100mlに溶解し、メタノールで
再沈殿させる操作を2回行って精製し、真空乾燥した
後、元素分析し、窒素含有量から求めた。 (b)重量平均分子量(Mw);GPC(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフ)を用いて、ポリスチレン換算
で求めた。 (c)メチルエチルケトン不溶分(%);ポリマー1g
にメチルエチルケトン100mlを加え室温で24時間
浸漬した後、遠心分離機(「himac CP65β」
日立製作所株式会社製)を用いて、ポリマー溶液を
2,300rpmで1時間遠心分離した。遠心管の底部
に残った不溶分を40℃で24時間真空乾燥し、メチル
エチルケトン不溶分としてその質量を測定した。
K 6262に準じ、測定温度100℃、70時間 2
5%圧縮し、その後の歪みを求めた。 (e)引張強度(MPa)及び伸び(%);JIS K
6301に準じ、3号型試験片を使用し、測定温度2
5℃、引張速度500mm/分の条件で引張強度
(TB)及び破断時伸び(EB)を測定した。 (f)硬度;JIS K 6253に準じた。加硫ゴム
シートを試片とし、タイプDデュロメータを使用し、温
度25℃で測定した。 (g)耐ガソリン透過性;ガソリン透過測定用アルミカ
ップを用いて、燃料油「Fuel−C」(イソオクタン
/トルエン=50/50)を封入後、40℃のオーブン
中に7日間放置し、加硫ゴムシートからの燃料油の透過
量を測定した。単位は、mg・mm/cm2である。
(B)の製造 製造例1 架橋粒子ラテックス(A−I)の製造 重合用容器に、水を200部、ロジン酸石鹸を4.5
部、ブタジエンを8部とアクリロニトリルを68部及び
ジビニルベンゼンを2部仕込んだ。その後、重合用容器
の温度を15℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp
−メンタンハイドロパーオキサイドを0.2部、エチレ
ンジアミン4酢酸ナトリウムを0.04部、硫酸第1鉄
7水和物を0.02部、ソジウムホルムアルデヒドスル
ホキシレートを0.07部及びドデシルメルカプタンを
9部添加して重合を開始した。重合転化率が20%に達
した時点で、ブタジエンを7部及びアクリロニトリルを
5部添加し、重合を継続した。その後、重合転化率が4
0%に達した時点で、ブタジエンを7部及びアクリロニ
トリルを5部更に添加し、重合を継続し、重合転化率が
60%に達した時点で、ジエチルヒドロキシルアミンを
添加して重合を停止させ、架橋粒子を含むエマルジョン
を得た。次いで、スチームストリッピングにより未反応
単量体を除去し、数平均粒子径80nmの架橋粒子を含
有するラテックス(A−I)を得た。結合アクリロニト
リル量測定のため、これを硫酸と塩により凝固させてク
ラムとし、その後、熱風乾燥機により乾燥させた。結合
アクリロニトリル量は55%、メチルエチルケトン不溶
分は80%であった。
I)の製造 重合用容器に水200部、ロジン酸石鹸4.5部、及び
ブタジエンを30部とアクリロニトリルを70部及びジ
ビニルベンゼンを2部仕込んだ。その後、重合用容器の
温度を5℃に設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メ
ンタンハイドロパーオキサイド0.1部、エチレンジア
ミン四酢酸ナトリウム0.07部、硫酸第一鉄7水和物
0.05部、及びソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.15部を添加して12時間重合させ、架橋粒
子を含むエマルジョンを得た。重合転化率は60%であ
った。次いで、スチームストリッピングにより未反応単
量体を除去し、数平均粒子径100nmの架橋粒子を含
有するラテックス(A−II)を得た。結合アクリロニ
トリル量測定のため、これを硫酸と塩により凝固させて
クラムとし、その後、熱風乾燥機により乾燥させた。結
合アクリロニトリル量は48%、メチルエチルケトン不
溶分は80%であった。
−I)の製造 重合用容器に、水を200部、ロジン酸石鹸を4.5
部、ブタジエンを8部及びアクリロニトリルを68部仕
込んだ。その後、重合用容器の温度を15℃に設定し、
ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオ
キサイドを0.2部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウ
ムを0.04部、硫酸第1鉄7水和物を0.02部、ソ
ジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.07部
及びドデシルメルカプタンを9部添加して重合を開始し
た。重合転化率が20%に達した時点で、ブタジエンを
7部及びアクリロニトリルを5部添加し、重合を継続し
た。その後、重合転化率が40%に達した時点で、ブタ
ジエンを7部及びアクリロニトリルを5部更に添加し、
重合を継続し、重合転化率が60%に達した時点で、ジ
エチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させ、
未架橋粒子ポリマーを含むエマルジョンを得た。次い
で、スチームストリッピングにより未反応単量体を除去
し、未架橋ポリマー含有ラテックス(B−I)を得た。
結合アクリロニトリル量測定のため、これを硫酸と塩に
より凝固させてクラムとし、その後、熱風乾燥機により
乾燥させた。結合アクリロニトリル量は55%、メチル
エチルケトン不溶分は0%であった。また、重量平均分
子量Mwは100,000であった。
クス(B−II)の製造 重合用容器に、水を200部、ロジン酸石鹸を4.5
部、ブタジエンを8部及びアクリロニトリルを68部仕
込んだ。その後、重合用容器の温度を15℃に設定し、
ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイドロパーオ
キサイドを0.2部、エチレンジアミン4酢酸ナトリウ
ムを0.04部、硫酸第1鉄7水和物を0.02部、ソ
ジウムホルムアルデヒドスルホキシレートを0.07部
及びドデシルメルカプタンを9部添加して重合を開始し
た。重合転化率が20%に達した時点で、ブタジエンを
7部及びアクリロニトリルを5部添加し、重合を継続し
た。その後、重合転化率が40%に達した時点で、ブタ
ジエンを7部及びアクリロニトリルを5部更に添加し、
重合を継続し、重合転化率が60%に達した時点で、ジ
エチルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させ、
未架橋粒子ポリマーを含むエマルジョンを得た。次い
で、スチームストリッピングにより未反応単量体を除去
し、低分子量未架橋ポリマー含有ラテックス(B−I
I)を得た。その後、結合アクリロニトリル量測定のた
め、このラテックスを塩析により凝固させて液状とし、
このポリマーを熱風乾燥機により乾燥させ、低分子量ア
クリロニトリル・ブタジエンゴムを得た。結合アクリロ
ニトリル量は55%、メチルエチルケトン不溶分は0%
であった。また、重量平均分子量Mwは9,000であ
った。
1〜6及び比較例1〜6) 上記で得られた成分(A)及び成分(B)等を、固形分
基準で、表1及び表2に示す割合で十分に攪拌、混合
し、得られた混合物を塩析により凝固させてこのクラム
を熱風乾燥機により乾燥した。尚、実施例3,4,5,
6及び比較例3は、成分(A)及び成分(B)をラテッ
クスの状態で十分混合してから後の工程を行った。その
後、表1及び表2に示す配合処方で、上記ゴム成分と、
カーボンブラック、可塑剤、ステアリン酸及び亜鉛華を
ラボプラストミル(東洋精機株式会社製)に投入して混
練し、更に4インチロールで加硫剤を添加し、実施例1
〜6及び比較例1〜6のゴム組成物を得た。次いで、加
硫プレスにより160℃で20分加硫し、各加硫ゴムを
得た。そして、前記の方法で各種物性を測定した。結果
を表1及び表2に併記した。
のとおりである。 亜鉛華;白水化学工業株式会社製、商品名「亜鉛華1
号」 ステアリン酸;花王株式会社、商品名「ルナックS−
30」 SRFカーボンブラック;三菱化学株式会社製、商品
名「ダイアブラックR」 可塑剤;旭電化工業株式会社製、商品名「RS10
7」 加硫促進剤 CBS;大内新興化学工業株式会社製、
商品名「ノクセラーCZ」 加硫促進剤 TETD;大内新興化学工業株式会社
製、商品名「ノクセラーTETD」 硫黄;鶴見化学工業株式会社製、商品名「金華印微粉
末硫黄」
ある(B−III)及び(C)を用いた。尚、上記
(C)は、本発明の範囲外の不飽和ニトリル・共役ジエ
ンゴムである。 (B−III);JSR株式会社製アクリロニトリル
・ブタジエンゴム、商品名「JSR N215SL」、
結合アクリロニトリル量 48%、メチルエチルケトン
不溶分 0%、ムーニー粘度ML1+4(100℃)=
45。 (C);JSR株式会社製アクリロニトリル・ブタジ
エンゴム、商品名「JSR N237」、結合アクリロ
ニトリル量 35%、メチルエチルケトン不溶分0%、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)=45。
5%と本発明の範囲外の未架橋ポリマー(C)のみを使
用した比較例1では、耐ガソリン透過性が劣る。また、
全結合アクリロニトリル量が48%である未架橋ポリマ
ー(B−III)のみを使用した比較例2は、実施例1
及び実施例2に比べ、耐ガソリン透過性及び圧縮永久歪
みのバランスが劣る。一方、結合アクリロニトリル量が
これと同じである実施例1及び実施例2では、架橋粒子
(A)及び未架橋ポリマー(B)を併用することによ
り、圧縮永久歪みが改善され、耐ガソリン透過性も優れ
ていた。
架橋ポリマー(B)を併用し、全結合アクリロニトリル
量が例えば実施例1と同じであっても、架橋粒子(A)
の配合量が多いため、混練りに用いたラボプラストミル
からの排出性が悪く、ロールでの加工が出来なかった。
実施例1及び実施例2のそれと同じでありながら、耐ガ
ソリン透過性が劣る。これは、結合アクリロニトリル量
の少ない未架橋ポリマー(C)を使用したためである。
比較例5は、架橋粒子(A)を含有しないため、耐ガソ
リン透過性が劣る。また、比較例6は、架橋粒子(A)
を含有しないため、圧縮永久歪みに劣る。
トリル量は55%であり、実施例1及び実施例2に比
べ、硬度が高く、圧縮永久歪みが大きいが、全結合アク
リロニトリル量が同等の比較例6に比べ、耐ガソリン透
過性が同等であり、優れた歪み特性を有していることが
分かる。特に、実施例4及び実施例5は、いずれも、引
張強度が高く、引張破断伸びに優れ、硬度が高く、圧縮
永久歪み及び耐ガソリン透過性も優れる等、各種物性の
バランスがとれている。
ーを含有していることで、実施例5と比較し、同等の強
度及び伸びを有し、且つ硬度が低く、優れた歪み及び耐
ガソリン透過性とを併せ有していることが分かる。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記に示す架橋粒子(A)1〜70質量
%と、下記に示す未架橋ポリマー(B)30〜99質量
%と〔但し、(A)+(B)=100質量%である。〕
を含有することを特徴とするゴム組成物。上記架橋粒子
(A)は、繰り返し単位として、オレフィン性不飽和ニ
トリル単量体単位(a1)40〜70質量%、共役ジエ
ン単量体単位(a2)20〜59.9質量%及び少なく
とも2個の重合性不飽和基を有する単量体単位(a3)
0.1〜10質量%〔但し、(a1)+(a2)+(a
3)=100質量%である。〕を含有する不飽和ニトリ
ル・共役ジエンゴムである。上記未架橋ポリマー(B)
は、繰り返し単位として、オレフィン性不飽和ニトリル
単量体単位(b1)40〜70質量%及び共役ジエン単
量体単位(b2)30〜60質量%〔但し、(b1)+
(b2)=100質量%である。〕を含有する不飽和ニ
トリル・共役ジエンゴムである。 - 【請求項2】 上記架橋粒子(A)のメチルエチルケト
ン不溶分が50%以上であり、数平均粒子径が3〜1,
000nmである請求項1に記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 上記未架橋ポリマー(B)は、重量平均
分子量Mwが30,000以上の不飽和ニトリル・共役
ジエンゴム(B1)及び重量平均分子量Mwが30,0
00未満の不飽和ニトリル・共役ジエンゴム(B2)か
らなる請求項1又は2に記載のゴム組成物。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のゴム
組成物の製造方法であって、オレフィン性不飽和ニトリ
ル単量体、共役ジエン単量体及び少なくとも2個の重合
性不飽和基を有する単量体を重合して得られる架橋粒子
含有ラテックス(AL)と、オレフィン性不飽和ニトリ
ル単量体及び共役ジエン単量体を重合して得られる未架
橋ポリマー含有ラテックス(BL)とを混合する工程
と、この混合ラテックスを凝固させて固形物とする工程
と、該固形物を含むゴム用原料を混練する工程と、を順
次、備えることを特徴とするゴム組成物の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載のゴム
組成物を用いてなることを特徴とするゴム成形品。 - 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれかに記載のゴム
組成物を用いてなることを特徴とする燃料ホース。
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