JP2003306573A - Ptfe多孔体製造方法及びptfe多孔体 - Google Patents

Ptfe多孔体製造方法及びptfe多孔体

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JP2003306573A JP2002040733A JP2002040733A JP2003306573A JP 2003306573 A JP2003306573 A JP 2003306573A JP 2002040733 A JP2002040733 A JP 2002040733A JP 2002040733 A JP2002040733 A JP 2002040733A JP 2003306573 A JP2003306573 A JP 2003306573A
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Yoshiji Komiya
良司爾 小宮
Kazuo Ishiwari
和夫 石割
Koji Fukuyama
幸治 福山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原材料であるPTFEの供給から成形までを
理論上連続的に行って所望の形状を有する多孔質体を得
るための押出成形による製造方法を提供する。 【解決手段】 未変性ポリテトラフルオロエチレン及び
/又は変性ポリテトラフルオロエチレンを軟化又は溶融
して押し出す押出成形によりPTFE多孔体を製造する
ためのPTFE多孔体製造方法であって、上記未変性P
TFE及び/又は上記変性PTFEは、造粒ゲル化解砕
品であることを特徴とするPTFE多孔体製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PTFE多孔体の
製造方法に関し、詳しくは、異形押出しを含む押出成形
による連続成形が可能なPTFE多孔体の製造方法に関
し、及び、上記製造方法により製造されたPTFE多孔
体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリテトラフルオロエチレン〔PTF
E〕は、対称性の高い分子構造を有すること等から、フ
ッ素樹脂の中でも耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的絶
縁性、非粘着性等に優れた特性を有し、幅広い用途があ
る。
【0003】PTFEは、多孔質体として成形される
と、このような優れた特性に加え、比重の低下、気泡の
含有、可撓性の付与・向上、誘電率の低下等の多孔質と
しての性質をも有することができるので、更に拡大され
た用途がある。
【0004】一般の熱可塑性樹脂からなる多孔質体の成
形方法としては、例えば押出成形の場合、通常、溶融樹
脂中に非反応性の気体を吹き込む方法、溶融樹脂中に気
体を発生し得る化学物質を存在させ発泡させる方法、溶
融樹脂中に気泡を生じさせる起点となるように発泡核剤
を存在させ、溶融樹脂への加圧を減じることにより発泡
させる方法等がある。
【0005】これらの一般の熱可塑性樹脂から多孔質体
を得るための押出成形は、押出成形機内で樹脂を溶融さ
せ、気泡を内包する溶融樹脂をダイから押し出すもので
あり、原材料の供給から成形までを連続的に行う連続成
形が可能であり、しかも、ダイを選択することにより所
望の形状に成形することができる。得られる成形品とし
ては、例えば異形品、即ち、一様の断面が所望の形状を
有する長尺の押出品が可能である。
【0006】しかしながら、PTFEは、熱可塑性樹脂
であるが、溶融粘度が極めて高いので、これらの一般の
熱可塑性樹脂と同様の方法により多孔質体を得ることは
困難であった。その代わりに、PTFEペーパー又は延
伸PTFEとして多孔質体を得る方法が用いられてき
た。
【0007】PTFEペーパーは、剪断力をかけること
等によりフィブリル化したPTFEの粉末を液体に分散
し、抄紙した後、乾燥、焼結することにより得られるペ
ーパー状の多孔質体である。
【0008】しかしながら、PTFEペーパーは、製法
から形状がペーパーに限定され、多孔質にするためには
ペーパーの厚さを増すことは困難であり、所望の形状を
有する多孔質体が得られないことが多いという問題があ
る。
【0009】PTFEペーパーは、また、ディスパージ
ョンの調製、抄紙、そして焼結と多工程にならざるを得
ないので、工程の簡略化には自ずと限界があるという問
題がある。PTFEペーパーは、更に、後工程の乾燥に
より除去する液体にPTFEの粉末を一旦分散させなけ
ればならない点で、不経済である。
【0010】延伸PTFEは、乳化重合により得たPT
FEのファインパウダーに有機溶剤等の押出助剤を添加
してからペースト押出又は更にカレンダー成形をし、得
られる予備成形品を乾燥後、延伸し、次いで高温で熱処
理することにより得られる多孔質の成形体である。
【0011】しかしながら、延伸PTFEは、ペースト
押出において押出助剤を除去する必要から、いわゆる細
物や薄物に形状が限定され、例えば異形品として所望形
状を得にくいという問題がある。しかも、異形品を得る
ためには、後工程での熱処理による収縮等を考慮してそ
の都度所望の形状に合わせて予備成形を行い、得られる
予備成形品を発泡させるしかなく、異形品の長さは必ず
有限である。
【0012】延伸PTFEは、また、原材料となるPT
FEが、懸濁重合により得られるモールディングパウダ
ーよりも価格が高く物性が低いファインパウダーに限定
されるので、経済性や品質に劣り、材料選択の幅が狭い
という問題がある。
【0013】延伸PTFEは、更に、ペースト押出をす
るためにPTFEの約20重量%程度という多量の押出
助剤を添加するので、得られる成形体に汚染、内部欠陥
等の問題を招きやすく、また、後工程において完全に除
去されるにもかかわらずこのように多量の押出助剤を添
加するという点で不経済であるという問題もある。
【0014】延伸PTFEは、また、ペースト押出に先
立ち押出助剤とファインパウダーとの混合物を相互にな
じませるため約1日程度放置する必要があり、ペースト
押出における押出速度は他の押出成形方法に比べて非常
に遅いほか、1バッチ量を高めることのみを目的として
最終的な成形体と一致しない形状に予備成形体を作製す
るので、生産効率が悪いという問題がある。
【0015】PTFEペーパーは抄紙と抄紙の焼結、延
伸PTFEは予備成形と熱処理の各工程とをそれぞれバ
ッチ処理で行う必要があるので、何れも連続成形は理論
上不可能である。別個に予備成形又は成形したものを接
合して連続体にする場合、接合面において物性が不連続
となり、機械的強度の劣化、性能制御の困難化等の問題
を引き起こす。従来、PTFEの多孔質体を連続的に成
形する方法は存在しなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
現状に鑑み、原材料であるPTFEの供給から成形まで
を理論上連続的に行って所望の形状を有する多孔質体を
得るための押出成形による製造方法を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、非変性ポリテ
トラフルオロエチレン〔非変性PTFE〕及び/又は変
性ポリテトラフルオロエチレン〔変性PTFE〕を軟化
又は溶融して押し出す押出成形によりPTFE多孔体を
製造するためのPTFE多孔体製造方法であって、上記
非変性PTFE及び/又は上記変性PTFEは、造粒ゲ
ル化粉砕品であることを特徴とするPTFE多孔体製造
方法である。
【0018】上記押出成形は、スクリューを用いるもの
であることが好ましい。上記押出成形は、異形押出しで
あってもよい。
【0019】上記非変性PTFE及び/又は変性PTF
Eは、見掛け密度が0.7〜1.5g/cmであるも
のであることが好ましい。上記非変性PTFE及び/又
は変性PTFEは、見掛け密度が0.7〜1.5g/c
であり、かつ、融解熱量が20〜40J/gである
もの、又は、見掛け密度が0.7〜1.5g/cm
あり、かつ、融解ピークが320〜330℃に1つある
ものであることがより好ましい。上記非変性PTFE及
び/又は変性PTFEは、見掛け密度が0.7〜1.5
g/cmであり、かつ、融解熱量が20J/gを超
え、70J/g未満であるもの、見掛け密度が0.7〜
1.5g/cmであり、かつ、融解ピークが320〜
350℃に2つあるもの、又は、見掛け密度が0.7〜
1.5g/cmであり、かつ、融解熱量が20J/g
を超え、70J/g未満であるものであり、融解ピーク
が320〜350℃に2つあるものであってもよい。以
下に本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明のPTFE多孔体製造方法は、非変
性PTFE及び/又は変性PTFEを軟化又は溶融して
押し出す押出成形によりPTFE多孔体を製造するため
のものである。
【0021】本明細書において、上記「PTFE多孔
体」とは、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕を
軟化又は溶融して得られる成形体であって、多孔性のも
のを意味する。
【0022】本明細書において、「軟化」とは、PTF
Eのいわゆる融点未満において軟性を示す状態を意味す
る。本明細書において、「溶融」とは、PTFEのいわ
ゆる融点以上であり、PTFEの分解温度未満の温度に
おけるPTFEの状態である。本明細書において、上記
融点は、示差走査熱量計(DSC−50、島津製作所社
製)により測定される値である。溶融は、融解している
状態ともいえる。
【0023】本発明のPTFE多孔体製造方法における
押出成形としては、押し出しに先立ちPTFEを軟化又
は溶融することができるものであれば特に限定されず、
例えば、一般的な押出成形機を用い、通常の押出条件に
より行うことができる。
【0024】原材料としてのPTFEは、通常、このよ
うな押出成形機にホッパーから供給され、押出成形機の
加熱装置により、押出成形機内、通常は押出成形機のシ
リンダー内において軟化又は溶融される。本明細書にお
いて、軟化又は溶融されたPTFEを「溶融したPTF
E」又は「溶融PTFE」ということがある。
【0025】上記PTFE多孔体は、このように一般的
な押出成形機を用い得ることから明らかであるように、
原材料の連続的供給、成形機の連続的稼働等の必要条件
を満たす限り、理論的に連続的に成形することが可能で
ある。
【0026】従って、上記PTFE多孔体は、物性に不
連続性がないものとして得ることができる。本明細書に
おいて、上記「物性に不連続性がない」とは、上記PT
FE多孔体のいかなる部分においても隣接する部分相互
間で物性が急激に異ならないことを意味する。従って、
上記PTFE多孔体は、いかなる部分においても物性が
同一であるか又は連続的に変化するものである。
【0027】本発明のPTFE多孔体製造方法は、PT
FEを用いてPTFE多孔体を製造するためのものであ
る。本明細書において、上記「PTFE」とは、非変性
PTFE及び/又は変性PTFEを意味する。
【0028】上記PTFE多孔体は、原材料として、非
変性PTFEのみを用いたものであってもよいし、変性
PTFEのみを用いたものであってもよいし、非変性P
TFE及び変性PTFEを用いたものであってもよい
し、これらに加え後述するように更に他の熱可塑性樹
脂、添加剤等を含有する混合物を用いたものであっても
よい。
【0029】本明細書において、上記「変性PTFE」
とは、単量体成分としてテトラフルオロエチレン〔TF
E〕及び少量のその他の共単量体を含有し、共重合する
ことにより得られる共重合体を意味する。本明細書にお
いて、上記「非変性PTFE」とは、単量体成分として
上記その他の共単量体を含有せずに重合することにより
得られるTFEのホモポリマーを意味する。
【0030】上記その他の共単量体としてはTFEとの
共重合が可能なものであれば特に限定されず、例えば、
ヘキサフルオロプロペン〔HFP〕等のパーフルオロオ
レフィン;クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕;
トリフルオロエチレン;パーフルオロビニルエーテル等
が挙げられる。
【0031】上記パーフルオロビニルエーテルとしては
特に限定されず、例えば、下記一般式(I) CF=CF−ORf (I) (式中、Rfはパーフルオロ脂肪族炭化水素基を表
す。)で表されるパーフルオロ不飽和化合物等が挙げら
れる。本明細書において、上記「パーフルオロ脂肪族炭
化水素基」とは、炭素原子に結合する水素原子が全てフ
ッ素原子に置換されている脂肪族炭化水素基を意味す
る。上記パーフルオロ脂肪族炭化水素基は、エーテル酸
素を有していてもよい。
【0032】上記パーフルオロビニルエーテルとして
は、例えば、上記一般式(I)において、Rfが炭素数
1〜10、好ましくは1〜5のパーフルオロアルキル基
を表すものであるパーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)〔PFVE〕が挙げられる。
【0033】上記PFVEにおけるパーフルオロアルキ
ル基としては、たとえばパーフルオロメチル基、パーフ
ルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオ
ロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘ
キシル基等が挙げられるが、パーフルオロプロピル基が
好ましい。
【0034】上記パーフルオロビニルエーテルとして
は、また、上記一般式(I)におけるRfがパーフルオ
ロ(アルコキシアルキル)基であるパーフルオロ(アル
コキシアルキルビニルエーテル)が挙げられる。この場
合、上記Rfにおけるパーフルオロアルコキシル基は、
炭素鎖が直鎖状又は分枝状の鎖式炭素鎖であるものであ
ってもよいし、酸素原子を1〜3個有する環状エーテル
構造を有するものであってもよい。このような上記Rf
としては特に限定されず、例えば、炭素数4〜9のパー
フルオロ(アルコキシアルキル)基、下記一般式
【0035】
【化1】
【0036】(式中、mは0若しくは1〜4の整数を表
す。)で表される有機基、又は、下記一般式
【0037】
【化2】
【0038】(式中、nは1〜4の整数を表す。)で表
される有機基等が挙げられる。
【0039】上記その他の共単量体が単量体成分全体に
占める割合(重量%)としては、種類によるが、例え
ば、2重量%以下が好ましく、0.01〜1重量%がよ
り好ましい。
【0040】上記非変性PTFE及び上記変性PTFE
としては、数平均分子量が200万〜2000万である
ものが好ましい。数平均分子量が上記範囲内であると、
本発明のPTFE多孔体製造方法により容易に軟化又は
溶融させPTFE多孔体を成形することができるととも
に、得られるPTFE多孔体の機械的強度等の物性が良
好となる。好ましくは、400万〜1000万である。
【0041】上記変性PTFEとしては、例えば平均分
子量、共重合組成等が異なるものを1種又は2種以上用
いてよく、上記非変性PTFEとしては、例えば平均分
子量が異なるものを1種又は2種以上用いてもよい。
【0042】上記非変性PTFE及び上記変性PTFE
の製造方法としては特に限定されず、懸濁重合、乳化重
合、塊状重合等の従来公知の重合方法を用いることがで
きるが、工業的に多用されている点等から、懸濁重合又
は乳化重合を用いることが好ましい。上記各種重合方法
の条件としては特に限定されない。
【0043】上記各種重合方法により得られる重合上が
りのPTFEのバージンポリマーは、例えば粉末状にさ
れる。本明細書において、PTFEのバージンポリマー
を粉末状にしたものであって、後述する造粒とゲル化の
何れをも施していないものを「PTFE粉末」という。
【0044】上記PTFE粉末は、通常、重合上がりの
原粉末を粒子径を揃えるために一般的粉砕をしたもので
ある。上記PTFE粉末は、必要に応じ、上記一般的粉
砕の後分級を行ったものであってもよいし、重合槽から
取り出したバージンポリマーの粗粉砕、洗浄、乾燥等を
経たものであってもよい。
【0045】上記PTFE粉末を得る過程における乾燥
は、通常、洗浄水、重合を行わしめる媒体に由来する水
や有機溶剤からなる液体等を除去するために、必要に応
じて加熱する等の方法により行うものである。上記乾燥
のための加熱は、PTFEの融点未満の温度において行
う。
【0046】上記PTFE粉末の平均粒子径としては特
に限定されず、例えば、100μm未満、好ましくは、
20〜50μmであってよい。本明細書において、平均
粒子径は、WO99/06475号公報記載のウェット
シーブ法に準じて得られる値である。
【0047】上記非変性PTFE及び/又は変性PTF
Eとしては、造粒ゲル化粉砕品を用いる。本明細書にお
いて、上記「造粒ゲル化粉砕品」とは、上記PTFE粉
末を造粒した後、ゲル化し、次いで粉砕することにより
得られるものを意味する。
【0048】本明細書において、上記「造粒」とは、上
記PTFE粉末の個々の粒子を球形又は球形の近似形に
するための処理を意味する。従って、重合上がりで球形
状で得られるものについては、造粒工程を施す必要はな
い。このように重合上がりで球形状で得られ、造粒工程
を施す必要がないPTFE粉末をゲル化し、次いで粉砕
することにより得られるものも、上記「造粒ゲル化粉砕
品」に含む。上記造粒は、一般的に造粒又は粒状化と称
されているものと同様のものであってよい。上記造粒の
方法としては特に限定されず、例えば、水中造粒法等の
従来公知の方法を用いることができる。
【0049】上記造粒を行う前における上記PTFE粉
末の個々の粒子は、通常、表面から分子鎖末端が突出し
ている場合が多く、表面積が比較的大きいことが例示さ
れるように引き締まりがなく、通常不定形である。この
ような個々の粒子は、上記造粒を行うことにより、球形
又は球形に近い形状となって表面積が小さくなり、突出
していた分子鎖末端がこの粒子形状の中に収まって、引
き締まった状態となる。
【0050】上記造粒において上記PTFE粉末の個々
の粒子を球形又は球形の近似形にすることは、例えば、
アスペクト比が上記造粒の前において1よりかなり大き
い値、例えば2〜4から、上記造粒の後において1〜
1.5のように1又は1の近似値に低下することにより
表すことができる。
【0051】上記造粒により上記PTFE粉末に生じる
変化は、また、主として上述のように上記PTFE粉末
の個々の粒子が引き締まった状態となることに起因し
て、上記PTFE粉末の見掛け密度が、例えば、上記造
粒の前において0.1〜0.6g/cm程度であった
ものが、上記造粒の後には0.6〜1g/cm程度に
増加することによっても表すことができる。この見掛け
密度の変化は、上記造粒前における個々の粒子の形状や
平均粒子径、上記造粒の条件等により変わり得るもので
ある。本明細書において、見掛け密度は、JIS K
6891−5.3に準じて測定することにより得られる
値である。
【0052】上記造粒により、通常、上記PTFE粉末
の平均粒子径は大きくなる傾向にある。例えば、上記造
粒の前において20〜40μm程度であったものが、上
記造粒の後には200〜700μm程度に大きくなる。
しかしながら、平均粒子径は、所望により幅広く制御す
ることができるので、上記造粒により必ずしも常に大き
くなるとは限らない。
【0053】本明細書において、上記PTFE粉末に上
記造粒を施したものを、PTFE造粒品ということがあ
る。本明細書において、上記「PTFE造粒品」は、上
述の重合上がりで球形状で得られ、造粒工程を施す必要
がないPTFE粉末をも含むものである。上記PTFE
粉末及び上記PTFE造粒品のうち、懸濁重合により得
られるものを総称して「モールディングパウダー」とい
うことがあり、乳化重合により得られるものを総称して
「ファインパウダー」ということがある。
【0054】本明細書において、上記「ゲル化」とは、
上記PTFE造粒品に対し熱処理を施すことであって、
ここでいう熱処理は上記PTFE粉末を得る過程におけ
る上述した乾燥のための加熱を含まないものを意味す
る。
【0055】上記PTFE造粒品は、上記PTFE粉末
とは異なり、個々の粒子がそれぞれ粒子形状を維持して
いる。従って、このような上記PTFE造粒品に対し、
上記ゲル化における熱処理を行うと、上記PTFE造粒
品の個々の粒子がそれぞれ粒子形状を維持しながらも主
として点接触により粒子同士が融着し、全体としては弱
い結合力で一体に結合している状態になる。このような
ゲル化を行うと、その後の粉砕を経て、後述するように
本発明のPTFE多孔体製造方法に好適に用いることが
できる。上記PTFE造粒品の粒子同士の融着は、全て
の粒子について完全に行われる必要は必ずしもなく、い
わば半ゲル化の状態であってもよい。
【0056】本明細書において、上記「ゲル化」は、上
記PTFE造粒品の各粒子の熱処理が、すべての粒子に
ついて完全に行われた状態である「完全ゲル化」と、一
部の粒子若しくは一粒子の一部について行われた状態で
ある「半ゲル化」との両方を含む概念である。即ち、本
明細書において、特に「完全ゲル化」又は「半ゲル化」
と限定することなく単に「ゲル化」というときは、「完
全ゲル化」と「半ゲル化」との両方を含み得るのであ
り、「完全ゲル化」と限定して用語を用いるときは、
「完全ゲル化」を指すのであって、「半ゲル化」を指す
ものではなく、「半ゲル化」と限定して用語を用いると
きは、「半ゲル化」を指すのであって、「完全ゲル化」
を指すものではない。従って、後述の「PTFE造粒ゲ
ル化品」は、ゲル化として、完全ゲル化を行ったものと
半ゲル化を行ったものの両方を含み得るものである。
【0057】上記完全ゲル化を行ったものは、後述のよ
うに融解熱量が20〜40J/gであるもの、及び/又
は、融点ピークが320〜330℃に1つあるものであ
る。上記半ゲル化を行ったものは、後述のように融解ピ
ークが320〜350℃に2つあるものであり、通常、
融解熱量が30〜60J/gであり、かつ、融解ピーク
が320〜350℃に2つあるものである。本明細書に
おいて、上記「融点ピークが320〜330℃に1つあ
るもの」は、上記「融点ピークが320〜350℃に2
つあるもの」を含まない。上記融解熱量及び上記融解ピ
ークは、後述の測定方法によって測定されるものであ
る。
【0058】このような上記ゲル化における熱処理とし
ては、例えば、100℃以上であり、かつ、上記PTF
Eの分解開始温度以下である温度において、1分〜5時
間加熱することが好ましい。より好ましくは、300〜
390℃において10分〜3時間であり、更に好ましく
は、350〜380℃において1〜2時間である。
【0059】上記熱処理は、不活性雰囲気中又は空気中
において行うことが好ましい。上記ゲル化は、上記熱処
理の後にPTFEの軟化又は溶融温度以下の温度に冷却
する工程を含むものであってよく、この場合の冷却とし
ては、徐冷が好ましい。
【0060】上記PTFE造粒品は、上記ゲル化の前に
おいて、個々の粒子内におけるPTFEのポリマー鎖群
が少なくとも一部においてある程度の結晶性を有するも
のと考えられる。このような上記PTFE造粒品の個々
の粒子は、上記熱処理により加熱され、粒子内でポリマ
ー鎖が運動量を増して相互に絡み合い、粒子内において
結晶部分の含有率が減少し非晶部分の含有率が増加する
ものと考えられる。その結果、上記PTFE造粒品は、
上記ゲル化の前よりも後の方が、融解又は軟化に要する
エネルギーが低下するものと考えられる。
【0061】従って、上記ゲル化により、上記PTFE
造粒品の融解熱量は、例えば、上記ゲル化の前において
50〜70J/g、例えば60J/g程度であったもの
が、上記完全ゲル化の後には20〜40J/g、例えば
30J/g程度に減少する。上記ゲル化を半ゲル化の状
態で行った場合、上記半ゲル化の後の融解熱量は、20
J/gを超え、かつ、70J/g未満である値、好まし
くは30J/gを超え、かつ、60J/g未満である値
となる。本明細書において、融解熱量は、示差走査熱量
計(DSC−50、島津製作所社製)により測定される
値である。
【0062】上記ゲル化により、また、例えば上記PT
FE造粒品の融点ピークは、例えば、上記ゲル化の前に
おいて340〜350℃程度であったものが、上記完全
ゲル化の後には320〜330℃程度に低下する。上記
ゲル化を半ゲル化の状態で行った場合、上記半ゲル化の
後の融点ピークは、通常、320〜350℃の範囲内に
おいて2箇所にピークが現れることとなる。
【0063】上記ゲル化により、上述のように上記PT
FE造粒品の個々の粒子内でポリマー鎖が運動量を増し
て相互に絡み合う結果、個々の粒子はサイズが小さく且
つ密な構造となって収縮する傾向にあり、上記PTFE
造粒品の見掛け密度が高くなるものと考えられる。本明
細書において、上記ゲル化を施したPTFE造粒品を、
PTFE造粒ゲル化品ということがある。
【0064】本明細書において、上記「粉砕」とは、上
記PTFE造粒ゲル化品が個々の粒子同士が主として点
接触で融着し一体化して塊状体となっているところ、こ
の塊状体を所望の大きさに粉砕することを意味する。上
記PTFE造粒ゲル化品に上記粉砕を施したものが、上
記造粒ゲル化粉砕品である。
【0065】上記粉砕の方法としては特に限定されず、
例えば、一般的な粉砕に用いられる粉砕機を用いること
ができ、例えば、一般的な溶融樹脂製品等の粉砕に通常
用いられる回転刃式粉砕機等が挙げられる。
【0066】上記粉砕は、上記PTFE造粒ゲル化品に
おいて個々の粒子相互間の融着が主として接触部のみで
行われているので、容易に行うことができ、所望により
元々上記PTFE造粒品を構成していた粒子一粒一粒に
まで分け砕くこともできる。
【0067】得られる上記造粒ゲル化粉砕品の平均粒子
径は、このように上記粉砕により小さくなるのみなら
ず、上記ゲル化の各工程においてもそれぞれ小さくなっ
ている。従って、上記造粒ゲル化粉砕品の粒径分布も、
非常に小さくすることもでき、成形機に供給する際にホ
ッパーでブリッジを起しにくい。
【0068】上記造粒ゲル化粉砕品の平均粒子径は、成
形体や成形機の条件等に応じて適宜決定され、粉砕機の
スクリーンの穴径にもより、目的に応じて1μm〜3m
mとすることも可能であるが、通常、100μm以上で
あり、1mm未満である長さである。上記範囲内である
と、緻密で表面状態の良好な成形体が得られる。優れた
軟化又は溶融時の流動性と優れた粉末流動性とを得る点
から、好ましくは、10μm〜3mmであり、より好ま
しくは、100〜1000μmであり、更に好ましく
は、300〜700μmである。
【0069】上記造粒ゲル化粉砕品は、本発明のPTF
E多孔体製造方法に用いることができる。上記造粒ゲル
化粉砕品は、上述のように、上記PTFE粉末に対し、
上記造粒、上記ゲル化及び上記粉砕を行ったものである
ことから、次のように考えられる。
【0070】即ち、上記造粒ゲル化粉砕品は、個々の粒
子が上記造粒及び上記ゲル化により引き締まった球形又
はほぼ球形であり、かつ、各粒子の表面は比較的硬性で
ある。このため、粒子は、成形機内で加熱された場合、
軟化又は溶融したPTFEにおいて、元の形状である球
形又はほぼ球形を実質的に維持しており、若干の軟化又
は溶融により隣接する粒子同士が点接触で密着するもの
の、密着の程度は低いので、粒子と粒子との間は空隙を
有し、不連続のままである。この不連続の状態は、各粒
子が完全に溶融して自らの境界がなくなって他の粒子と
一体化している状態とは異なる。
【0071】このような溶融PTFEは、個々の粒子が
球形又はほぼ球形の形状を実質的に維持し、粒子相互間
が不連続であるような粒子の状態を維持したまま成形さ
れ、冷却される。冷却により、相互に接触する粒子は密
着したままであるものの密着は点接触であり、非接触部
分が空隙となって残存することとなり、しかも、冷却に
より各粒子が収縮するので、この空隙は拡大し、ある程
度連続することとなる。このようにして得られる多孔質
体が、上記PTFE多孔体である。
【0072】上記空隙は、一般的な多孔性物質について
孔又は細孔といわれるものと同様のものを含む概念であ
る。上記PTFE多孔体の上記空隙の大きさ及び多孔度
としては特に限定されず、通常、用いる上記造粒ゲル化
粉砕品の粒子径、粒径分布、成形条件等により調整する
ことができる。
【0073】上記造粒ゲル化粉砕品は、また、PTFE
からなるものであるので溶融粘度は本来極めて高いと思
われるところ、溶融したPTFEにおいてこのように実
質的に球形又はほぼ球形である粒子が相互に不連続とな
っているので、粒子相互間の粉末流動性が高く、見掛け
粘度が低いものである。上記造粒ゲル化粉砕品は、更
に、上述のように融解又は軟化に要するエネルギーが比
較的低いと考えられ、加熱により容易に溶融又は軟化す
る傾向にあることから、粘度の上昇が抑制されるものと
考えられる。従って、見かけの上では、上記造粒ゲル化
粉砕品は、一般の熱可塑性樹脂とほぼ同程度又はこれに
近い溶融粘度を有することとなり、一般の熱可塑性樹脂
に用いられる通常の押出成形方法が利用可能となる。
【0074】上記造粒ゲル化粉砕品は、また、上述のよ
うに上記造粒及び上記ゲル化により見掛け密度が高くな
ると考えられ、一般に見掛け密度が高いと粉末流動性が
良好であるので、成形機のホッパーに供給する場合、ブ
リッジを起しにくい。
【0075】上記造粒ゲル化粉砕品は、更に、上述のよ
うに主として上記ゲル化により融解又は軟化に要するエ
ネルギーが低下するものと考えられ、成形機内で加熱す
ることにより軟化又は溶融させやすく、ダイの形状を選
択することにより任意の形状の断面を有する異形品を容
易に得ることができる。
【0076】上記非変性PTFE及び/又は変性PTF
Eは、このように本発明のPTFE多孔体製造方法に好
適に用いることができるものであるために、見掛け密度
が0.7〜1.5g/cmであるものが好ましい。上
記範囲内であると、成形機のホッパーに供給する場合、
ブリッジを起しにくい。
【0077】上記非変性PTFE及び/又は変性PTF
Eは、見掛け密度が0.7〜1.5g/cmであり、
かつ、融解熱量が20〜40J/gであるもの、又は、
見掛け密度が0.7〜1.5g/cmであり、かつ、
融解ピークが320〜330℃に1つあるものであるこ
とがより好ましい。上記範囲内であると、ホッパーでブ
リッジを起しにくく、流動しやすく、加熱によりPTF
Eを軟化又は溶融させやすいので一般の熱可塑性樹脂に
用いられる通常の押出成形方法を適用し、成形し得る異
形品の形状を幅広く選択することができる。
【0078】上記非変性PTFE及び/又は変性PTF
Eは、また、見掛け密度が0.7〜1.5g/cm
あり、かつ、融解熱量が20J/gを超え、70J/g
未満であるもの、見掛け密度が0.7〜1.5g/cm
であり、かつ、融解ピークが320〜350℃に2つ
あるもの、又は、見掛け密度が0.7〜1.5g/cm
であり、かつ、融解熱量が20J/gを超え、70J
/g未満であるものであり、融解ピークが320〜35
0℃に2つあるものであってもよい。上記範囲内である
と、通常、上記ゲル化を半ゲル化の状態で行ったもので
あり、この場合も通常の押出成形方法を適用し、成形し
得る異形品の形状を幅広く選択することができる。
【0079】なお、上記非変性PTFE及び/又は変性
PTFEとして、上記造粒ゲル化粉砕品以外のものは、
溶融したPTFEにおいて上述のように粒子相互間が不
連続である状態を維持することができないので、本発明
に使用することは困難である。このようなものとして
は、上記PTFE粉末に上記造粒を行うが上記ゲル化を
行わない造粒未ゲル化品、上記PTFE粉末に上記造粒
を行わないが上記ゲル化及びその後の上記粉砕を施した
ものである未造粒ゲル化粉砕品、並びに、上記PTFE
粉末に対し、上記造粒、上記ゲル化及びその後の上記粉
砕の何れをも行わない未造粒未ゲル化品等が挙げられ
る。
【0080】上記非変性PTFE及び/又は変性PTF
Eは、本発明のPTFE多孔体製造方法により軟化又は
溶融可能であり上記PTFE多孔体を成形することが可
能である範囲内において、必要に応じて、他の成分、例
えば他の熱可塑性樹脂、添加剤等を適当量併用してもよ
い。この場合、上記添加剤は、得られる上記PTFE多
孔体に均一に分散させる点から、通常、上記造粒又は上
記ゲル化を行う工程において混合させることが好まし
い。
【0081】上記他の熱可塑性樹脂としては特に限定さ
れず、例えば、得られるPTFE多孔体を高温下で用い
る場合等には、耐熱性樹脂が好ましい。耐熱性の熱可塑
性樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレ
ンオキシド樹脂等が挙げられる。
【0082】上記添加剤としては、補強材等の充填材;
触媒;担持材;着色剤等が挙げられ、上記補強材として
は、例えばガラス繊維、グラファイト、二硫化モリブデ
ン、炭素繊維、ブロンズ等が挙げられる。
【0083】本発明のPTFE多孔体製造方法は、PT
FEを軟化又は溶融して押し出す押出成形によりPTF
E多孔体を製造するためのものである。
【0084】本発明のPTFE多孔体製造方法は、上述
のように一般的な押出成形機を用いることにより行うこ
とができ、通常、押出成形機にPTFEとして上記造粒
ゲル化粉砕品〔以下、単に「PTFE」ということがあ
る。〕をホッパーから供給し、このPTFEをシリンダ
ー内で軟化又は溶融させながらシリンダー先端部に移送
し、軟化又は溶融したPTFEを外部に押し出すことに
より行う。
【0085】ホッパーとしては特に限定されないが、ホ
ッパー部の温度は、ブリッジを防止し得るように投入す
る原材料が凝集しない程度の温度であり、かつ、後工程
のPTFEの軟化又は溶融を素早く行い得るようにある
程度の高さを有する温度であることが好ましい。このよ
うな温度としては、例えば10〜30℃等が適する。本
発明においては、上述のように上記造粒ゲル化粉砕品を
用いるのでブリッジは生じにくいが、ブリッジ発生を充
分に防止するため、ホッパー部は温度制御機能又は冷却
装置を有するものであってもよい。
【0086】シリンダーとしては特に限定されないもの
の、内壁に例えばヘリカル溝等の凹凸を有するものがあ
るが、本発明においては、軟化又は溶融したPTFE中
の空隙を保持したまま押し出すことができる点等から、
特別の凹凸形状のない滑らかな曲面の内壁を有するもの
が好ましい。本明細書において、シリンダーのうち、ホ
ッパーから遠い方、即ち、後述するスクリューのメータ
リング部側にあるシリンダーの一端を「シリンダー先端
部」という。
【0087】シリンダーの大きさとしては特に限定され
ず、例えば、内径は30〜90mmφ、シリンダーの内
径に対する長さの比であるL/Dは20〜30であるこ
とが好ましい。L/Dは、成形性の点から大きい方がよ
いが、小設備化の点から小さい方がよいので、ニーズに
応じて選択する。
【0088】本発明においてPTFE又は溶融したPT
FEをシリンダー先端部に移送する方法としては特に限
定されず、例えば、スクリュー又はピストンを用いる方
法等が挙げられる。
【0089】スクリューを用いてPTFE、又は、軟化
若しくは溶融したPTFEをシリンダー先端部に移送す
る方法は、通常、ホッパーから供給したPTFEを、ス
クリュー及びこのスクリューを内蔵するシリンダーとの
間の空間において軟化又は溶融させ、スクリューを回転
させながらシリンダー先端部に移送することによる。
【0090】スクリューは、軟化又は溶融したPTFE
中における粒子間の空隙を保持したまま押し出すことが
できる点等から、例えばミキシング機構等の複雑な凹凸
形状を表面に有しないフルフライトスクリューであるこ
とが好ましい。
【0091】スクリューの形状としては、上述のように
フルフライトタイプが好ましく、図1に模式的に示すよ
うに、ホッパー下の溝深さhは、深溝タイプが好まし
く、フィード部F、圧縮部C及びメータリング部Mの軸
長比〔FCM比率〕は、F:C:Mが2〜19:19〜
2:2〜8であることが好ましく、圧縮部Cは、緩圧縮
又は急圧縮の何れでもよいが、3〜8ピッチの緩圧縮が
好ましい。ここで、1ピッチは、図1においてPで表さ
れるように、スクリューの軸方向の長さであって、隣接
するフライト間の長さである。スクリューの外径に対す
る長さの比であるL/Dは、20〜30であることが好
ましい。
【0092】スクリューの圧縮比(体積)は、成形温度
によるが、1.5〜6が好ましい。上記範囲内である
と、PTFEを軟化又は溶融させ、粒子同士を融着させ
て多孔体を形成させることに好適である。より好ましく
は、2〜4である。ここで、圧縮比(体積)は、ホッパ
ー下における1ピッチ当りの体積(V)と、メータリ
ング部Mにおける1ピッチ当りの体積(V)との比
(V/V)である。スクリューの回転数は、5〜6
0rpmが好ましい。
【0093】ラムを用いてPTFE又は溶融したPTF
Eをシリンダー先端部に移送する方法は、通常、シリン
ダー内において、一端から間欠的に供給(チャージ)し
たPTFEを、各チャージ毎にラムというピストンを用
いて充填し、個々の充填体を移動させて前チャージ分の
充填体と接合させ、シリンダーからの加熱により融着さ
せて連続体とし、シリンダーの他端から連続的に成形体
を出すものである。
【0094】ラムを用いてPTFE又は溶融したPTF
Eをシリンダー先端部に移送する方法は、上記PTFE
多孔体としていわゆる太物又は厚肉物を得る場合に適
し、原材料として比較的安価な懸濁重合により得られる
モールディングパウダーを用いることができるという利
点がある。
【0095】本発明においてPTFE、又は、軟化若し
くは溶融したPTFEをシリンダー先端部に移送する方
法としては、原材料の供給から成形まで理論上連続して
行うことか可能であり、PTFEの軟化又は溶融を均一
で効果的に行い、多孔度の高いPTFE多孔体を容易に
得ることができる点から、スクリューを用いる方法が好
ましい。
【0096】PTFEを軟化又は溶融させる方法として
は特に限定されず、例えば、一般的に押出成形に際して
用いられる溶融方法を適用することができる。このよう
な一般的な溶融方法としては、例えば、シリンダー及び
/又はスクリューが有する温度制御機能により発生させ
た熱を樹脂に伝える方法、更にスクリューとシリンダー
との間でPTFEが混練されるときの剪断エネルギーに
よる発熱等をも利用する方法等が挙げられる。
【0097】シリンダー及び/又はスクリューが有する
温度制御機能を用いる場合、設定温度としては特に限定
されないが、ホッパー近傍のシリンダー温度としては、
PTFEを迅速に軟化又は溶融させ得るようにPTFE
の融点にできるだけ近い温度が適する一方、熱伝導によ
りホッパー下の温度が高くなりすぎてホッパーでブリッ
ジを起すことのない温度である必要があるので、例えば
メータリング部より低い温度に設定することが好まし
い。
【0098】シリンダー及び/又はスクリューの設定温
度は、スクリュー形状、回転数及び吐出量によるが、ス
クリューの部分に応じ20〜420℃が好ましい。この
設定温度は、図2に示すように、シリンダー後部1にお
いて、好ましくは200℃以下、より好ましくは100
〜200℃、更に好ましくは150〜200℃であり、
シリンダー中後部2において、好ましくは200〜35
0℃、より好ましくは250〜300℃であり、シリン
ダー中部3において、好ましくは150〜390℃、よ
り好ましくは300〜360℃であり、シリンダー中前
部4において、好ましくは200〜390℃、より好ま
しくは300〜360℃であり、シリンダー前部5にお
いて、好ましくは300〜420℃、より好ましくは3
40〜380℃である。
【0099】上記設定温度は、例えばスクリュー回転数
を高くする場合、剪断速度が上がって内部発熱が大きく
なりPTFEの温度が上昇する点から、低めに設定する
ことが望ましい一方、スクリュー回転数の増加により供
給量が増し、大きな熱量が必要となる点から、高めに設
定することが望ましい。このように、上記設定温度は、
種々の成形条件に応じて適切となるように上記範囲内で
調整する。
【0100】軟化又は溶融したPTFEの押し出しは、
通常、シリンダー先端部に取り付けたダイの開口部を通
過させながら行う。ダイとしては特に限定されず、目的
とする上記PTFE多孔体の形状に合わせて適宜選択す
ることができる。ダイは、シリンダー先端部に直接取り
付けてもよい。本明細書において、軟化又は溶融したP
TFEを押し出したものを「押出物」ということがあ
る。
【0101】押出物の形状としては特に限定されず、例
えば、用いるダイの開口部の形状に依存したものであっ
てよく、例えば、ロッド状、シート状、フィルム状、チ
ューブ状、フィラメント状、パイプ状等が挙げられる。
【0102】本発明における押出成形は、ダイから押し
出すものであることが好ましく、異形押出しであっても
よい。本明細書において、上記「異形押出し」とは、異
形品を得るための押出成形を意味する。本明細書におい
て、上記「異形品」とは、一般的に押出方向に長尺であ
る押出物であり、原則としてどの部分においても上記押
出方向と垂直の断面が同じ形状を有する押出物を意味す
る。異形品は、上記断面として所望の形状を有するもの
であってよい。
【0103】本発明のPTFE多孔体製造方法において
は、このような所望の形状を断面に有する異形品を得る
ため、適する形状の開口部(ダイオリフィス)を有する
ダイを選択することができ、ダイを変更するだけで所望
形状の異形品を容易に得ることができる。異形品の断面
の形状としては特に限定されず、例えば、半円形、L字
形、T字形、U字形、山形等の種々の形状が挙げられ
る。
【0104】上述のシリンダー先端部又はダイの前方に
は、押出物を導くための案内部(ガイド)を設けてもよ
い。上記案内部としては特に限定されず、温度制御機能
を有するものであってもよい。上記案内部により、上記
シリンダー先端部又はダイから押し出した押出物を、後
述する賦形装置、冷却装置、引取り装置等に移送するこ
とができる。
【0105】上述のシリンダー先端部、ダイ又は案内部
の前方又は側方には、押出物を賦形するための賦形装置
を設けてもよい。上記賦形装置としては特に限定され
ず、例えば、サイジングダイ等が挙げられる。上記賦形
装置は、温度制御機能を有するものであってもよい。上
記賦形装置により、押出物に対し、例えば寸法や形状を
整えることによる寸法規制を行うことができる。
【0106】上記PTFE多孔体は、ダイの選択、上記
賦形装置等により所望の形状を有するものとして得るこ
とができるが、厚さは、PTFE多孔体を構成している
個々のPTFE多孔体粒子が有する平均粒子径の3倍以
上であることが好ましい。上記範囲内であると、多孔質
としての性質を充分に発揮することができる。上記下限
未満であると、隣接するPTFE多孔体粒子相互間の空
隙が閉系ではなく多孔体表面から外部に通じる開口とな
る場合が多くなり、多孔質としての性質が不充分になっ
たり、脆くなったりする。好ましくは、PTFE多孔体
粒子が有する平均粒子径の5倍以上である。
【0107】上記PTFE多孔体粒子とは、上記PTF
E多孔体を構成している粒子であり、主として原材料で
ある上記造粒ゲル化粉砕品の粒子に由来するものであ
る。上記PTFE多孔体粒子の平均粒子径は、用いる上
記造粒ゲル化粉砕品の平均粒子径、成型時の加熱の程度
によるが、1μm〜3mmである場合があり、通常、1
00〜500μmである。上記PTFE多孔体の厚さの
上限は、ダイの開口部の大きさ、上記賦形の条件等に依
存する。
【0108】押出物には、また、表面処理を施してもよ
い。表面処理としては特に限定されず、例えば、表面平
滑化等のための切削;機械的強度付与、表面保護等のた
めの加熱、化学処理等等が挙げられる。このような表面
処理は、押出物が軟性を有している状態又は比較的高温
である状態において行ってもよい。
【0109】上述のシリンダー先端部、ダイ、案内部又
は賦形装置の前方には、冷却装置を設けてもよい。上記
冷却装置としては特に限定されず、例えば、冷却水槽、
エアシャワー層、冷却ダイス等が挙げられる。上記冷却
装置は、上記賦形装置としてサイジングプレート等を用
いてサイジングを行う場合、賦形と冷却とを同時に行う
ものであってもよい。上記冷却装置により、押出物を種
々の条件により冷却することができ、例えば、徐冷によ
り結晶化度を高めて不透明の白色にすることができ、急
冷により結晶化度を低下させ半透明の白色にすることが
できる。
【0110】押出物は、上述のシリンダー先端部、ダ
イ、案内部、賦形装置及び/又は冷却装置を経た後、引
取り速度制御機能及び/又は引取り力制御機能を有する
引取り装置により引き取ってもよい。上記引取り装置の
設置場所としては特に限定されず、例えば、上述のシリ
ンダー先端部、ダイ、案内部、賦形装置又は冷却装置の
前方又は側方であってもよい。引取り速度制御機能及び
引取り力制御機能としては特に限定されず、例えば、一
般の成形品を引き取るための装置に備えられているもの
であってよい。上記引取り装置は、押出物がシート状、
フィルム状、後述の電線被覆材等のいわゆる薄物、細物
等の形状である場合、有用であることが多い。
【0111】本発明のPTFE多孔体製造方法は、ま
た、芯線及びこれを被覆する電線被覆材からなる被覆電
線の成形に用いることができる。被覆電線の成形として
は特に限定されず、通常、ダイとしてプレッシャータイ
プダイ、チュービングタイプダイ等を用い、押出口に芯
線となる電線を供給し、この芯線の周囲に溶融したPT
FEを押し出すことにより行われる。この場合、上記P
TFE多孔体は電線被覆材となり、多孔性であることか
ら誘導率が低いので、例えば情報量が多くても確実に伝
達し得る等の優れた電気的特性を有する。得られる電線
被覆材は、例えば加熱、化学処理等により表面に硬性を
持たせることが、機械的強度付与等の点から好ましい。
【0112】本発明のPTFE多孔体製造方法は、上述
のように連続体を得ることに適するものであるが、連続
体を得ることに限定されるものではなく、例えば、一定
量を押し出してもよい。本発明における押出物は、軟化
又は溶融可能であり加工性を有するので、一定量を押し
出して得られる押出物を更に加工することができ、例え
ば、所望により一般的な熱可塑性樹脂の成形体と同様の
加工を施すことができる。
【0113】押出物の加工方法としては特に限定され
ず、例えば、一定量押し出した押出物を切断することに
より押出物片を得て、これを圧縮成形するバルク圧縮成
形等が挙げられる。この場合、一定量を押し出すこと
は、押出成形機を計量器と捉え、容易に行うことができ
る。
【0114】得られる上記PTFE多孔体は、上述のよ
うに押出成形により押し出されたものであれば特に限定
されず、例えば、押し出された後、上述の案内部、賦形
装置、冷却装置及び/又は引取り装置を経たり、上記表
面処理及び/又は上記加工を経たもの、これらを経るこ
となく押し出されたままのもの、及び、被覆電線の成形
を行ったものを含むものである。
【0115】本発明のPTFE多孔体製造方法は、上述
のように、上記造粒ゲル化粉砕品を軟化又は溶融して押
し出す押出成形によるものであるので、従来PTFEの
成形としては不可能であった原材料の供給から成形まで
の連続操作を理論上可能にし、しかも、予備成形体又は
成形体の接着加工等の二次的操作を行わなくとも、軟化
又は溶融した原材料から直接に連続した押出物を得るこ
とができるものであり、生産性を著しく向上させること
ができる。
【0116】本発明のPTFE多孔体製造方法は、ま
た、例えば、適した形状の開口部を有するダイを交換す
ることのみによって、所望形状の押出物を得ることがで
き、例えば、所望形状の断面を有する異形品、被覆電線
等を容易に得ることができる。
【0117】本発明のPTFE多孔体製造方法は、更
に、目的に応じ、押出助剤等の後工程で除去される添加
剤を用いる必要がないこと、所望により比較的安価であ
るモールディングパウダーを用いることができること、
及び、原材料である上記造粒ゲル化粉砕品から少なくと
も1工程でPTFE多孔体が得られ工程数が少ないこと
から、経済的である。
【0118】本発明のPTFE多孔体製造方法は、ま
た、特別な機械を必要とすることなく、従来汎用されて
きた押出成形機を用いることができ、しかも、最も汎用
され安価なフルフライトスクリューを有する押出成形機
を好適に用いることができるので、高価な設備投資が必
要なく、容易に適用することができる。
【0119】上記PTFE多孔体製造方法を用いて製造
されたものであることを特徴とするPTFE多孔体も、
本発明の一つである。
【0120】本発明のPTFE多孔体は、上述のよう
に、所望により、原材料の供給及び成形機の稼働を連続
的に行うことにより理論上無制限に連続体として得るこ
とができ、物性に不連続性がないものとして得ることが
できる。
【0121】従って、本発明のPTFE多孔体は、多孔
質としての特性を活かし、例えば、電気的絶縁材;断熱
材;遮音材;浮遊材等の軽量構造材;クッション等の緩
衝材;薬液等を含浸させるための担持体等として用いる
ことができる。
【0122】本発明のPTFE多孔体は、上記多孔質と
しての特性、及び/又は、耐熱性、耐候性、非粘着性、
撥水撥油性、防汚性、耐薬液透過性、耐薬品性、電気絶
縁性、耐磨耗性等のPTFEの特性を適宜活かし、例え
ば、バブラー;電線被覆材等の被覆材;各種機能性多孔
体ライニング;濾過材;フィルター等の隔膜等の各種用
途に用いることができる。
【0123】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0124】製造例1 モールディングパウダーの造粒
ゲル化粉砕品の製造 変性PTFEのモールディングパウダーの造粒品(平均
粒子径400μm、見掛け密度0.90g/cm、商
品名:ニューポリフロンPTFE M−139、ダイキ
ン工業社製)をステンレススチール製バットに5cmの
厚さで敷き詰め、オーブンに入れて空気中で加熱した。
加熱は、オーブン温度を3時間かけて室温から370℃
にまで昇温し、その温度で2時間保持することにより行
い、その後、室温まで3時間かけて冷却した。得られた
ブロックを回転刃式粉砕機で粉砕し、平均粒子径が約1
mmの粒状の造粒ゲル化粉砕品を得た。この造粒ゲル化
粉砕品の見掛け密度は1.23g/cmであった。
【0125】実施例1 製造例1で得たモールディングパウダーの造粒ゲル化粉
砕品を、ホッパー近傍のシリンダー温度を200℃に設
定し、ホッパー部の温度を20℃に保ちながら、40φ
押出成形機(田辺プラスチックス社製)のホッパーに供
給した。内径40mmφ、L/D25のシリンダーと、
圧縮比4、FCM比率がF:C:M=2:19:4、ホ
ッパー下の溝深さ6.5mm、圧縮部19ピッチの緩圧
縮のフルフライトタイプのスクリューを用い、シリンダ
ー設定温度を320〜360℃、スクリュー回転数を1
0rpmにし、ダイから押し出した。得られた押出物
は、拡大観察したところ多孔性であった。
【0126】実施例から、PTFEの造粒ゲル化粉砕品
を、一般的な押出成形機を用いて加熱し押出しを行うこ
とにより、上記PTFE多孔体が得られることがわかっ
た。
【0127】
【発明の効果】本発明のPTFE多孔体製造方法は、上
述の構成よりなるので、バッチ処理を行うことなく原材
料の供給から成形までの連続操作を理論上可能にし、し
かも、二次的加工を経ることなく軟化又は溶融した原材
料から直接に、物性が不連続でないPTFE多孔体を経
済的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、スクリューの模式図である。
【図2】図2は、スクリュー及びこれを内蔵するシリン
ダーの模式的な部分断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 幸治 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4F074 AA39 AB02 CA51 CC04Y DA02 DA32 DA33 DA42 DA43 DA47 DA48 DA53 DA57 DA59

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非変性ポリテトラフルオロエチレン及び
    /又は変性ポリテトラフルオロエチレンを軟化又は溶融
    して押し出す押出成形によりPTFE多孔体を製造する
    ためのPTFE多孔体製造方法であって、前記非変性ポ
    リテトラフルオロエチレン及び/又は前記変性ポリテト
    ラフルオロエチレンは、造粒ゲル化粉砕品であることを
    特徴とするPTFE多孔体製造方法。
  2. 【請求項2】 押出成形は、スクリューを用いるもので
    ある請求項1記載のPTFE多孔体製造方法。
  3. 【請求項3】 押出成形は、異形押出しである請求項1
    又は2記載のPTFE多孔体製造方法。
  4. 【請求項4】 非変性ポリテトラフルオロエチレン及び
    /又は変性ポリテトラフルオロエチレンは、見掛け密度
    が0.7〜1.5g/cmであるものである請求項
    1、2又は3記載のPTFE多孔体製造方法。
  5. 【請求項5】 非変性ポリテトラフルオロエチレン及び
    /又は変性ポリテトラフルオロエチレンは、見掛け密度
    が0.7〜1.5g/cmであり、かつ、融解熱量が
    20〜40J/gであるもの、又は、見掛け密度が0.
    7〜1.5g/cmであり、かつ、融解ピークが32
    0〜330℃に1つあるものである請求項1、2又は3
    記載のPTFE多孔体製造方法。
  6. 【請求項6】 非変性ポリテトラフルオロエチレン及び
    /又は変性ポリテトラフルオロエチレンは、見掛け密度
    が0.7〜1.5g/cmであり、かつ、融解熱量が
    20J/gを超え、70J/g未満であるもの、見掛け
    密度が0.7〜1.5g/cmであり、かつ、融解ピ
    ークが320〜350℃に2つあるもの、又は、見掛け
    密度が0.7〜1.5g/cmであり、かつ、融解熱
    量が20J/gを超え、70J/g未満であるものであ
    り、融解ピークが320〜350℃に2つあるものであ
    る請求項1、2又は3記載のPTFE多孔体製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    PTFE多孔体製造方法を用いて製造されたものである
    ことを特徴とするPTFE多孔体。
  8. 【請求項8】 物性に不連続性がないものである請求項
    7記載のPTFE多孔体。
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