JP2003306217A - 金属検知器で検出できる磁性を具備した合成樹脂を用いたコンベアベルト及び金属検知器を組み合わせたベルトコンベア装置 - Google Patents

金属検知器で検出できる磁性を具備した合成樹脂を用いたコンベアベルト及び金属検知器を組み合わせたベルトコンベア装置

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JP2003306217A
JP2003306217A JP2002110057A JP2002110057A JP2003306217A JP 2003306217 A JP2003306217 A JP 2003306217A JP 2002110057 A JP2002110057 A JP 2002110057A JP 2002110057 A JP2002110057 A JP 2002110057A JP 2003306217 A JP2003306217 A JP 2003306217A
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conveyor belt
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Hiroyuki Tsukagoshi
広行 塚越
Shigeru Tanaka
成 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベアベルトの一部が何等かの原因によ
って破断し破片等が異物として搬送物に混入しても、搬
送物を金属検知器に通過させることでその破片等を容易
に検出することができる、磁性を具備した合成樹脂で構
成されたコンベアベルトと、該コンベアベルトと金属検
知器を組み合わせたベルトコンベア装置を提供する。 【解決手段】 合成樹脂に磁性粉末を配合して得られ
た磁性を具備した合成樹脂材、または合成樹脂に磁性粉
末を配合して得られた磁性を具備した合成樹脂材と磁性
を有するステンレス材をコンベアベルトの一部又は、全
部に用いて構成したコンベアベルト2とすることで、ベ
ルト破片が搬送物に混入したとしても、ベルトの後方に
金属検知器4を設置することでベルト破片等を発見する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンベアベルトの
一部が何等かの原因によって破断し破片等が異物として
搬送物に混入したとき、搬送物を金属検知器に通過させ
ることでその破片等を容易に検出することができる、磁
性を具備した合成樹脂で構成されたコンベアベルトと、
該コンベアベルトと金属検知器を組み合わせたベルトコ
ンベア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベルトコンベアは工業分野を始めとして
様々な分野で使用されており、食品や衛生用品の搬送、
加工の分野で広く使用されている。コンベアベルトには
金属部品や合成樹脂部品を組み合わせたもの、また合成
樹脂や金属製モノフィラメントによって製織したもの、
金属部品に樹脂コーティングしたもの等がある。特に食
品加工や搬送、不織布の製造過程等には水が関与するた
め錆の懸念もあり、腐食を防止、または水切りを目的と
して合成樹脂製のコンベアベルトが好適に使用されてき
た。
【0003】合成樹脂製のコンベアベルトは金属よりも
軽く、錆等の腐食の心配がないため食品業界をはじめ多
くの分野で使用されている。しかし、その反面破損した
破片等の発見が困難であった。金属ベルト破片の発見方
法には、金属検知器を用いることで容易に発見すること
ができるが、それに対して合成樹脂破片の発見は金属程
容易ではない。金属検知器は磁性のある金属類は検知し
やすいものの、合成樹脂のような磁性も導電性もない物
質を検知することは困難である。金属検知器は搬送物を
搬送中に金属異物を発見する装置であり、近年では食品
や衛生用品または加工材料等の安全面や衛生面が重視さ
れる現場において頻繁に用いられるようになってきた。
しかし、金属検知器では異物が搬送物に混入した場合、
磁性のない合成樹脂破片は検出できないため、搬送物に
混入したままとなり大きな問題を引き起す原因となるこ
とがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明のコンベアベル
トは主に安全や衛生を重視する製品の搬送や加工に用い
られるコンベアベルトであり、合成樹脂に磁性粉末を配
合して得られる磁性を具備した合成樹脂材をコンベアベ
ルトに使用することで、該ベルト破片が搬送物に混入し
たとしても金属検知器を通過させることでベルト破片を
容易に発見することができるコンベアベルトを提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. 合成樹脂に磁性粉末を配合して得られた金属検
知器によって検出することができる、磁性を具備した合
成樹脂材をコンベアベルトの一部又は、全部に用いて構
成したコンベアベルト。 2. コンベアベルトを構成する合成樹脂に配合した磁
性粉末がフェライト系、またはサマリウムコバルト系、
ネオジウム系粉末から選択した1又は2以上の磁性粉末
である、1項に記載された金属検知器によって検出する
ことができる磁性を具備した合成樹脂材を用いたコンベ
アベルト。 3. コンベアベルトを構成する合成樹脂がポリエステ
ル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイドの中から
選択した樹脂、又はこれらの合成樹脂を含む1又は2以
上の合成樹脂を共重合した共重合体からなる合成樹脂で
ある、1項または2項に記載された金属検知器によって
検出することができる磁性を具備した合成樹脂材を用い
たコンベアベルト。 4. 1項ないし3項のいずれか1項に記載されたコン
ベアベルトの少なくとも一部に、磁性粉末を配合して得
られた金属検知器によって検出することができる合成樹
脂材と磁性を有するステンレス材を用いた、金属検知器
によって検出することができる磁性を具備した合成樹脂
材からなるコンベアベルト。 5. 1項ないし4項のいずれか1項に記載された金属
検知器によって検出することができる磁性を具備した合
成樹脂材で構成されたコンベアベルトの後方に、金属検
知器を配設してなるベルトコンベア装置。」に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】食品加工や搬送、衛生用品に使用
される不織布の製造過程においてベルトコンベアが広く
使用されている。特に食品加工等、水を多く使用するも
のには錆の発生の防止や水分の除去を目的として合成樹
脂製のコンベアベルトが使用されることが多い。しかし
合成樹脂製のベルトは金属のベルトとは異なり、搬送物
等に混入したベルト破片を磁性を感知する機構の金属検
知器で発見できない。合成樹脂製のベルトは高分子の重
合体であり磁性を有していないからである。
【0007】そこで本発明はベルトが何らかの影響で破
損し、その破片が製品等の搬送物に混入したとしても、
金属検知器を通過させることで破片を検出できる磁性を
具備したコンベアベルトと、該コンベアベルトと金属検
知器を組み合わせたベルトコンベア装置を提供するもの
である。
【0008】本発明は合成樹脂に磁性粉末を配合して得
られる磁性を具備した合成樹脂材をコンベアベルトの一
部又は全部に用いたものである。本発明のコンベアベル
トは、破損して搬送物に破片が混入したとしても構成材
料の合成樹脂が磁性を有するため、磁性を感知する機構
の金属検知器で混入した破片を発見することができる。
また母材が合成樹脂材であるため錆の発生がなく、軽量
で取扱が容易であるという利点がある。
【0009】合成樹脂に配合する磁性粉末は磁性を有す
るものであれば良く、好ましくははフェライト系、サマ
リウムコバルト系、ネオジウム系粉末等が好ましい。こ
れらは酸化物、または耐食性に優れた粉末であるため樹
脂内で酸化して錆が発生することはほとんどなく、合成
樹脂に配合したとしても十分な磁力を発揮することがで
きる。磁性粉末は1種類であっても、2種類以上を混合
したものであってもよい。粉末の粒径に関しても特に限
定はなく適宜使用することができる。しかし、特にネッ
ト状のコンベアベルトを構成するモノフィラメント等に
おいてはあまり粒径の大きな金属粉末を配合すると物性
や線径精度に問題を来すことがあるため、適宜選択する
必要がある。磁性粉末の合成樹脂に対する配合比は、磁
性粉末の磁力や粒径等に関係しているため必要に応じて
配合すればよいが、磁性粉末の配合比を過多にすると特
にフィラメントの柔軟性や線径精度が低下することがあ
り好適なネットコンベアベルトを得ることができなくな
ることがあるため、コンベアベルトとしての物性を維持
できる程度の配合比とすることが望ましい。
【0010】また、本明細書で示す金属検知器で感知で
きるほどの磁力というのは磁性粉末や金属検知器の種
類、またその他の要素によって異なる。搬送物内に混入
した異物感知精度を上げたい場合、コンベアベルトとし
て必要な機械的強度を考慮に入れ、ベルトを構成する合
成樹脂に配合する磁性粉末の配合量や粒径、種類等を変
更したり、また金属検知器の感知精度を上げる等して対
応することができる。
【0011】ここで使用する合成樹脂は工業用のコンベ
アベルトとしてはポリエステル製のものが好ましいが、
その他にもポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、
ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、アラミド、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリテトラフルオロエチレン等が使用できる。もち
ろん、共重合体やこれらの材質に目的に応じてさまざま
な物質をブレンドしたり含有させたものを使用しても良
い。
【0012】また、磁性を具備した合成樹脂と磁性を具
備したステンレス材を組み合わせて構成したベルトであ
っても構わない。合成樹脂とステンレス材を組み合わせ
たコンベアベルトはいくつかの優れた効果があり、荷重
に対する耐性を向上させたり、巾縮み、静電気を抑制す
る効果がある。磁性を有するステンレスとしては、孔食
発生電位が160mV以上(JIS G0577に準じ
て)で、且つ透磁率が100μ-1以上の2相ステンレス
鋼やフェライト系ステンレス鋼等が好ましい。例えば、
重量%でNiが2.5〜8%、Crを18〜30%、M
oが3.5%以下、Nを0〜0.2%含有し、且つC
u、Ti、Nbから選んだ1又は2以上を合計で0〜1
%含有する2相ステンレス鋼、または重量%で、Crを
17%以上と、Mo0〜3%と、C≦0.02%、N≦
0.02%であってC+N≦0.05%の式を満たすC
とNを含有し、所望によりCu、Ti、Nbから選んだ
1又は2以上を合計で1%以下含有する透磁率100μ
-1以上のフェライト系ステンレス等が使用できる。
【0013】磁性を具備した合成樹脂材と磁性を有する
ステンレス材を用いて構成したコンベアベルトには、コ
ンベアベルトの搬送部に磁性を具備したステンレス材の
ロッドを配置し、それらを組み合わせるベルト構成単位
片に磁性を具備した合成樹脂材を用いたベルト等があ
り、これらは加重に対する耐性に優れたものとなる。ス
テンレス鋼は合成樹脂よりも強度があるため、ステンレ
ス材を搬送部に用いることで重量の大きな搬送物の搬送
を行うことが可能となる。
【0014】その他にも不織布の製造ライン等でよく使
用されるネットコンベアベルトにおいても、走行方向の
糸に磁性を具備した合成樹脂、そしてそれと交差する横
断方向の糸に磁性を具備したステンレスを用い、それら
を交織したネットコンベアベルトとすることで耐屈曲性
に優れ、巾方向の縮みの生じにくい走行安定性に優れた
ネットコンベアベルトを提供することができる。ネット
コンベアベルトは通常エンドレスの状態で張力下でロー
ル等の駆動により走行している。走行方向の糸はベルト
の回転によってロールと接する部分でロールの弧に沿っ
て屈曲が生じるため、ある程度の収縮性があり耐屈曲性
に優れた合成樹脂材が好ましい。一方、横断方向の糸に
は収縮性の小さいステンレス材を用いるとよい。不織布
の製造過程ではコンベアベルトは高温雰囲気下を走行す
ることがあるが、合成樹脂は熱によって収縮が生じるた
め網が変形してベルトの走行安定性が損なわれてしまう
ことがある。そのためベルトの横断方向の糸にステンレ
ス材を使用することでベルトの巾縮みが生じることがな
く、走行安定性に優れたコンベアベルトを提供すること
ができる。また、磁性を具備した合成樹脂と磁性を具備
したステンレス材を組み合わせて構成したコンベアベル
トは、磁性を具備した合成樹脂のみで構成したコンベア
ベルトに比べて帯電しにくいため、搬送物とベルトの間
で静電気が発生しにくく、搬送物がベルトから剥がれや
すくなるので搬送物の受け渡しが容易になる。
【0015】ステンレス鋼は磁性を有すると同時に耐食
性、溶接性、加工性にも優れるため、コンベアベルト、
ベルトコンベア装置の構成材料としても好適である。コ
ンベアベルトに磁性を具備した合成樹脂やステンレス材
を用いることで優れた効果を奏するが、また必要に応じ
てベルトコンベア装置自体、例えばベルトを走行させる
ロール、フレーム、ガイド、ボルトやナット等の係止金
具、またその他の構成部分にも磁性を具備した合成樹脂
や磁性を有するステンレス材を用いてもよい。ベルトコ
ンベア装置自体にも磁性を有する材料を用いることで、
万が一それらが搬送物に混入してしまったとしても、磁
性を具備したコンベアベルト同様に、金属検知器で検知
することができる。
【0016】コンベアベルトとしては、合成樹脂製のモ
ノフィラメントやマルチフィラメント、芯鞘状の糸等を
用いて製織したネット状ベルトや、射出成形した構成単
位片を組み合わせて構成したもの等があり、その他にも
合成樹脂製のコンベアベルトの一部に金属製の部品を組
み合わせたものや、金属製のベルトに樹脂を被覆したも
の等が使用できる。例えば網状ベルトでは、構成糸の線
径や断面形状は円形だけでなく四角形状や星型等の短形
状の糸や楕円形状、中空等の糸が使用できる。織物の構
造は単層織物から二重織物、三重織物等の多層織物が適
用でき、織組織についても特に限定されない。またベル
ト構成単位片も形状や成型方法等特に限定されず、射出
成形だけでなくその他の方法で成型したものであっても
よい。
【0017】本発明で使用する金属検知器は磁性、及び
磁場の変化を検知して金属異物を検出できるものが使用
できる。また小麦粉等の粉体に混入した異物の除去に使
用されるマグネットフィルター等であってもよい。その
他にもX線検査装置を用いても検出することが可能であ
る。というのも、合成樹脂にフェライト系、サマリウム
コバルト系、ネオジウム系等の磁性粉末を配合すること
によって樹脂の比重が大きくなるので、搬送物に混入し
た本発明の合成樹脂ベルト破片は検知されやすくなるか
らである。
【0018】金属検知器の設置場所は本発明のコンベア
ベルトの後方に設置すればよく適宜決定すればよい。通
常金属検知器は検出ヘッド部とベルトコンベアによって
構成されており、検出ヘッドは磁性を検知するものであ
り、ベルトコンベアは効率よく異物検出を行うために搬
送物を検出ヘッドに搬送するものである。主としてこの
搬送ベルトには磁性のないゴムベルト等が使用される。
【0019】磁性を具備した合成樹脂ベルトとしたこと
の利点として、ベルトに接するレールやロールに磁性を
有する材質を併用することで、ベルトとレール等との密
着性を向上させ走行安定性を得ることができる。その他
にも合成樹脂に磁性粉末を配合したことでベルトが帯電
しにくくなり、ベルト上に載置された搬送物がベルト表
面に張り付いてはがれにくくなるという状況を回避する
こともできる。また、磁性ベルトとしたことで位置管
理、蛇行調整、速度管理等を容易に行うことも可能とな
った。しかしこれらの装置を併設する場合、各装置の使
用方法に従いコンベアベルトの構成を決定しなければな
らない。つまり、位置管理装置等を配設する場合、磁性
を具備した構成部品と磁性のない構成部品を混在配置さ
せる場合が存在する。その際には破損の恐れの大きい部
分にはできるだけ磁性を具備した材料を使用した方がよ
く、様々なことを考慮に入れ構成すべきである。
【0020】例えば位置管理装置を併設する場合、コン
ベアベルトの走行方向と直交する横断方向に一定の間隔
で磁性を具備した合成樹脂材を配置し、それ以外の部分
は磁性のない合成樹脂材料を用いる。そして磁気を感知
する磁気センサーをベルトに向けて置き、ベルトを走行
させ磁性を具備した合成樹脂材がそのセンサーを通り過
ぎると搬送物をベルトに載せるように制御する。このよ
うにプログラムされた位置管理装置を併設することによ
って、一定間隔で搬送物を載置し搬送することができ
る。
【0021】また、蛇行調整機を併設する場合には、走
行方向のベルト端部付近に磁性を具備した合成樹脂材を
配置し、蛇行していないときには磁気センサーは感知せ
ず、蛇行が発生し通常走行している部分からはずれた場
合には磁気センサーが感知して蛇行を矯正するロール等
が作動するように制御する。
【0022】また、速度管理装置を併設する場合にはベ
ルトの走行方向の一点に磁性を具備した合成樹脂を配置
し、ベルトが1回転するにつき磁性を1回感知するよう
に磁気センサーを設置する。そして、ベルトの長さとベ
ルトが1回転に要する時間からコンベアベルトの速度を
計測することができ、そこから速度の調整を行うことも
できる。
【0023】これらの併設装置は磁気センサーを用い
て、コンベアベルトの一部に配置された磁性を感知し、
そこから併設機械を作動するよう信号を送っているもの
である。磁気センサーはコンベアベルトに接触しないた
め、ベルト本体を痛めることもなく、光センサー等と比
較して汚れによる感知精度の低下を引き起こしにくいと
いう利点もある。また、磁性を具備した合成樹脂やステ
ンレスと、磁性のない構成材料を隣り合わせて配置する
部分は磁気センサーがそれらの有無を感知する部分だけ
で構わないため、磁気センサーの関与しない部分には全
て磁性を具備した合成樹脂やステンレス材を使用しても
構わない。
【0024】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき図面を参照して
具体的に説明する。図1は本発明の実施例を示した図で
ある。図1は本発明の合成樹脂製の磁性コンベアベルト
を用いて構成されるベルトコンベアであり、図2はコン
ベアベルトの後方に配置されている金属検知器の側面を
示す側面図である。図1のベルトコンベア装置の一部に
は磁性を具備したステンレス材も使用されている。1は
本発明の磁性を有する合成樹脂モノフィラメントで構成
されたコンベアベルト2を用いたベルトコンベア装置で
ある。2は磁性を有する合成樹脂モノフィラメントで製
織したネット状のコンベアベルトであり、このコンベア
ベルトはロールの駆動によって回転するものである。2
のコンベアベルトを走行させることで搬送物3を搬送し
ている。その後、搬送物にコンベアベルト破片等の金属
異物が混入しているかどうかの検査を、図2の金属検知
器4を用いて行う。4の金属検知器は6の織物に樹脂コ
ーティングを施した非磁性体の搬送用ベルトと、5の検
出ヘッドから構成されており、1のベルトコンベア装置
から搬送されてきた搬送物3を受け取って、検出ヘッド
を通過させることでベルト破片等の異物の検出を行う。
搬送された搬送物3にベルトの劣化等によって破断した
ベルト破片が混入していた場合、検出ヘッド5で検知さ
れ、その搬送物の中から異物を取り除いたりその製品を
排除することで、金属異物混入製品を除去することがで
きる。
【0025】次に本発明の磁性を具備した合成樹脂モノ
フィラメントで構成されたネットコンベアベルトと、磁
性の無い合成樹脂モノフィラメントで構成されたネット
コンベアベルトを用いて、各ベルト破片が製品等に混入
したことを想定し、該合成樹脂ベルト破片が製品と共に
金属検知器を通過したとき、それらがどの程度検知でき
るかどうかについて比較試験を行った。
【0026】1.比較試験 経糸、緯糸によって製織されたネット状コンベアベルト
が破断し、不織布にその破片が混入したことを想定した
比較試験を行った。線径1.2mmの磁性を有する合成樹
脂モノフィラメント片と、磁性のない合成樹脂モノフィ
ラメント片を2mmと4mmに切断して10cm角の不織布に
混入させ、磁性を感知する金属検知器をそれぞれ20回
通過させたときに検出できた回数により比較した。金属
検知機の検出ヘッドの検出感度及び、搬送ベルトの速度
は温度、湿度等で変化するが、長さ4mmの磁性を有する
糸が20回中20回検知される程度に設定した。
【0027】実施例1 ポリエステルに磁性を有するMn−Zn系フェライト粉
末を3%配合し、それを線径1.2mmのモノフィラメン
トに紡糸した糸を経糸、緯糸に用いて製織したネットコ
ンベアベルトの一部を切断したモノフィラメント片。
【0028】比較例1 磁性粉末を配合していない線径1.2mmのポリエステル
モノフィラメントを経糸、緯糸に用いて製織したネット
コンベアベルトの一部を切断したモノフィラメント片。
【0029】結果と考察 線径1.2mmの線の金属検出器によるベルト破片の検出
回数(回)
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果より磁性粉末を配合したポリエ
ステルモノフィラメントと、配合していないポリエステ
ルモノフィラメントでは歴然の差が現れた。実施例1で
は4mm破片は完全に検出できたものの、2mm破片は2回
検出することができなかった。金属破片が置かれる方向
によって検出されないことがあるが、磁性粉末が全く配
合されていないポリエステルモノフィラメントに比べて
歴然の差があることがわかる。
【0032】金属異物を完全に検出するための対応策と
しては、金属検知器の感度を上げるか、あるいは金属検
知器の搬送用ベルトの走行速度を遅くすること、また磁
性粉末の配合量を多くしたり、磁性粉末の種類等を変更
することで対応することができる。
【0033】実施例1のように磁性粉末の配合量を3%
とした場合では、コンベアベルトとしての物性の低下は
実用上問題はなく、磁性粉末を配合していないものと比
べても著しい低下は見られない。また、金属製のコンベ
アベルトで生じる錆の発生の問題も極めて少ないという
利点がある。
【0034】
【発明の効果】合成樹脂に磁性粉末を配合して得られた
合成樹脂材を用いたコンベアベルトは、コンベアベルト
が破損して搬送物に破片が混入したとしても、磁性を有
するため金属検知器で発見することができ、ベルトが帯
電しにくくベルト上に載置された搬送物がベルト表面に
張り付いてはがれにくくなるという状況を回避すること
ができ、そして磁性ベルトとしたことで容易に位置管
理、蛇行調整、速度管理等を行うことが可能で、且つ母
材が合成樹脂製であるため錆の発生がなく、軽量で取扱
が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンベアベルトを用いたベルトコンベ
ア装置の側面図である
【図2】本発明で使用する金属検知器の側面図である
【符号の説明】
1 磁性を具備した合成樹脂材を用いて構成したコン
ベアベルトと磁性を有するステンレス材を用いたベルト
コンベア装置 2 磁性を具備したコンベアベルト 3 搬送物 4 金属検知器 5 検出ヘッド 6 搬送用ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F024 BA01 BA02 CA04 3F027 AA02 CA01 DA01 DA21 DA23 EA01 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂に磁性粉末を配合して得られた
    金属検知器によって検出することができる、磁性を具備
    した合成樹脂材をコンベアベルトの一部又は、全部に用
    いて構成したコンベアベルト。
  2. 【請求項2】 コンベアベルトを構成する合成樹脂に配
    合した磁性粉末がフェライト系、またはサマリウムコバ
    ルト系、ネオジウム系粉末から選択した1又は2以上の
    磁性粉末である、請求項1に記載された金属検知器によ
    って検出することができる磁性を具備した合成樹脂材を
    用いたコンベアベルト。
  3. 【請求項3】 コンベアベルトを構成する合成樹脂がポ
    リエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド
    の中から選択した樹脂、又はこれらの合成樹脂を含む1
    又は2以上の合成樹脂を共重合した共重合体からなる合
    成樹脂である、請求項1または2に記載された金属検知
    器によって検出することができる磁性を具備した合成樹
    脂材を用いたコンベアベルト。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    されたコンベアベルトの少なくとも一部に、磁性粉末を
    配合して得られた金属検知器によって検出することがで
    きる合成樹脂材と磁性を有するステンレス材を用いた、
    金属検知器によって検出することができる磁性を具備し
    た合成樹脂材からなるコンベアベルト。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    された金属検知器によって検出することができる磁性を
    具備した合成樹脂材で構成されたコンベアベルトの後方
    に、金属検知器を配設してなるベルトコンベア装置。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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