JP2003303930A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体素子、基板、放熱器等の装置部品間の
伝熱性を長期に亘って良好に維持することのできる半導
体装置を提供する。 【解決手段】 半導体素子20と基板10の間に異方性
伝熱シート30が挟み込まれている。このシート30
は、弾性材料を主体に構成された緩衝シート部32と、
緩衝シート部32を貫通する多数本の銅線34とからな
る。緩衝シート部32は、弾性材料(シリコーンゴム)
に伝熱性フィラー(アルミナ粉末)が分散した材料から
構成されている。半導体装置の温度上昇によって半導体
素子20とこれよりも相対的に熱膨張率の大きい基板1
0との間に生じた熱応力を、銅線34の間隙を埋める緩
和層32の弾性変形によって緩和する。これにより半導
体素子20と基板10との伝熱耐久性が向上する。
伝熱性を長期に亘って良好に維持することのできる半導
体装置を提供する。 【解決手段】 半導体素子20と基板10の間に異方性
伝熱シート30が挟み込まれている。このシート30
は、弾性材料を主体に構成された緩衝シート部32と、
緩衝シート部32を貫通する多数本の銅線34とからな
る。緩衝シート部32は、弾性材料(シリコーンゴム)
に伝熱性フィラー(アルミナ粉末)が分散した材料から
構成されている。半導体装置の温度上昇によって半導体
素子20とこれよりも相対的に熱膨張率の大きい基板1
0との間に生じた熱応力を、銅線34の間隙を埋める緩
和層32の弾性変形によって緩和する。これにより半導
体素子20と基板10との伝熱耐久性が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は半導体装置に関
し、詳しくは、半導体素子から発生する熱を外部へ逃す
伝熱部材を備えた半導体装置に関する。
し、詳しくは、半導体素子から発生する熱を外部へ逃す
伝熱部材を備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 半導体素子の底面が基板に半田付され
た半導体装置が知られている。かかる構成の半導体装置
では、半導体素子と基板との間に設けられた半田層を通
じて、半導体素子の作動に伴って発生する熱が半導体素
子から基板に伝えられる。このことによって半導体素子
の温度上昇が抑制される。
た半導体装置が知られている。かかる構成の半導体装置
では、半導体素子と基板との間に設けられた半田層を通
じて、半導体素子の作動に伴って発生する熱が半導体素
子から基板に伝えられる。このことによって半導体素子
の温度上昇が抑制される。
【0003】また、半導体素子の放熱性を高めるため
に、放熱器を備える構成の半導体装置も知られている。
例えば、半導体素子を搭載した基板の背面側(半導体素
子とは反対側)に取り付けられた金属板(放熱板)や、
半導体素子の上面(基板とは反対側の面)に取り付けら
れた金属部材等を放熱器(ヒートシンク)として備える
構成である。さらに、上記放熱板の背面側(基板とは反
対側)に、内部に冷却水を流通可能な冷却器等を設けた
構成とすることもできる。半導体素子からこれらの放熱
器に至る伝熱経路の構成にも、隣接する部材相互の接続
と熱伝導のために半田が用いられることが多い。
に、放熱器を備える構成の半導体装置も知られている。
例えば、半導体素子を搭載した基板の背面側(半導体素
子とは反対側)に取り付けられた金属板(放熱板)や、
半導体素子の上面(基板とは反対側の面)に取り付けら
れた金属部材等を放熱器(ヒートシンク)として備える
構成である。さらに、上記放熱板の背面側(基板とは反
対側)に、内部に冷却水を流通可能な冷却器等を設けた
構成とすることもできる。半導体素子からこれらの放熱
器に至る伝熱経路の構成にも、隣接する部材相互の接続
と熱伝導のために半田が用いられることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 一般に、半導体素
子、基板、放熱器等の装置部品(半導体装置を構成する
部品)やそれらの接合に用いられる半田には、その構成
材料によって熱膨張の程度(熱膨張率等により表され
る)に差異がある。例えば、半導体素子はシリコン等の
低熱膨張率の材料を主体に構成されていることが多い。
また、放熱器としては、アルミニウム、銅等の熱伝導性
(典型的には熱伝導率で表される)の良い金属材料(一
般に熱膨張率が高い)を主体に構成された部品が好まし
く用いられる。隣接する装置部品の熱膨張率が大きく異
なると、半導体装置の使用に伴って生じる温度変化によ
って、これらの装置部品の間に熱応力が発生する。この
熱応力によって両電極を接合する半田層にクラック等の
欠陥が生じる場合がある。大電流を通電するために発熱
量が大きくなる半導体装置(パワーデバイス等)では、
このような現象が発生しやすい傾向にある。
子、基板、放熱器等の装置部品(半導体装置を構成する
部品)やそれらの接合に用いられる半田には、その構成
材料によって熱膨張の程度(熱膨張率等により表され
る)に差異がある。例えば、半導体素子はシリコン等の
低熱膨張率の材料を主体に構成されていることが多い。
また、放熱器としては、アルミニウム、銅等の熱伝導性
(典型的には熱伝導率で表される)の良い金属材料(一
般に熱膨張率が高い)を主体に構成された部品が好まし
く用いられる。隣接する装置部品の熱膨張率が大きく異
なると、半導体装置の使用に伴って生じる温度変化によ
って、これらの装置部品の間に熱応力が発生する。この
熱応力によって両電極を接合する半田層にクラック等の
欠陥が生じる場合がある。大電流を通電するために発熱
量が大きくなる半導体装置(パワーデバイス等)では、
このような現象が発生しやすい傾向にある。
【0005】装置部品間を接続する伝熱層(典型的には
半田層)にクラック等の損傷が発生することを防止また
は抑制することができれば、半導体装置の耐久性が向上
するので好ましい。本発明はかかる観点からなされたも
のである。
半田層)にクラック等の損傷が発生することを防止また
は抑制することができれば、半導体装置の耐久性が向上
するので好ましい。本発明はかかる観点からなされたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用と効果】 本発明者
は、従来の伝熱層(典型的には半田層)に代えて、装置
部品間の熱膨張率の違いを緩和する性能に優れた伝熱部
材(異方性伝熱シート)を用いることにより、上記課題
を解決できることを見出した。
は、従来の伝熱層(典型的には半田層)に代えて、装置
部品間の熱膨張率の違いを緩和する性能に優れた伝熱部
材(異方性伝熱シート)を用いることにより、上記課題
を解決できることを見出した。
【0007】本発明により提供される一つの半導体装置
は、底面に端子を有しない半導体素子が基板に取り付け
られた構成を有する。その半導体素子の端子を有しない
底面と基板の間には異方性伝熱シートが挟み込まれてい
る。その異方性伝熱シートは、金属材料を主体に構成さ
れており、異方性伝熱シートの厚みを貫通するととも
に、間隙を有して異方性伝熱シートの面内に広がる貫通
伝熱部を備える。また、弾性材料を主体に構成されてお
り、貫通伝熱部の間隙を埋める緩衝部を備える。
は、底面に端子を有しない半導体素子が基板に取り付け
られた構成を有する。その半導体素子の端子を有しない
底面と基板の間には異方性伝熱シートが挟み込まれてい
る。その異方性伝熱シートは、金属材料を主体に構成さ
れており、異方性伝熱シートの厚みを貫通するととも
に、間隙を有して異方性伝熱シートの面内に広がる貫通
伝熱部を備える。また、弾性材料を主体に構成されてお
り、貫通伝熱部の間隙を埋める緩衝部を備える。
【0008】ここで、貫通伝熱部が「間隙を有して広が
る」とは、例えば、(1).異方性伝熱シートの面内に複数
の貫通伝熱部が分散して配置されている状態等を指す。
あるいは、(2).面的に広がる貫通伝熱部に複数の貫通孔
が分散して配置されている状態等であってもよい。上記
(1).の構成の貫通伝熱部を備える異方性伝熱シートで
は、複数の貫通伝熱部の面方向の広がりが緩衝部によっ
て遮られている。また、上記(2).の構成の貫通伝熱部を
備える異方性伝熱シートでは、一つの貫通伝熱部の面方
向の広がりが、その少なくとも一部で、上記貫通孔内を
埋める緩衝部によって遮られている。
る」とは、例えば、(1).異方性伝熱シートの面内に複数
の貫通伝熱部が分散して配置されている状態等を指す。
あるいは、(2).面的に広がる貫通伝熱部に複数の貫通孔
が分散して配置されている状態等であってもよい。上記
(1).の構成の貫通伝熱部を備える異方性伝熱シートで
は、複数の貫通伝熱部の面方向の広がりが緩衝部によっ
て遮られている。また、上記(2).の構成の貫通伝熱部を
備える異方性伝熱シートでは、一つの貫通伝熱部の面方
向の広がりが、その少なくとも一部で、上記貫通孔内を
埋める緩衝部によって遮られている。
【0009】このような異方性伝熱シートを用いて構成
された半導体装置によると、基板と半導体素子の熱膨張
率の違いに起因してこの異方性伝熱シート(半導体素子
と基板との間に設けられる伝熱部材)にかかる熱応力
を、緩衝部の有する弾性によって緩和(吸収)すること
ができる。したがって、半導体素子と基板との間に耐久
性の高い伝熱経路を形成することができる。また、異方
性伝熱シートを貫通する貫通伝熱部(典型的には金属
線)が設けられていることにより、この異方性伝熱シー
トを介して半導体素子と基板との間で効率よく熱を伝え
ることができる。
された半導体装置によると、基板と半導体素子の熱膨張
率の違いに起因してこの異方性伝熱シート(半導体素子
と基板との間に設けられる伝熱部材)にかかる熱応力
を、緩衝部の有する弾性によって緩和(吸収)すること
ができる。したがって、半導体素子と基板との間に耐久
性の高い伝熱経路を形成することができる。また、異方
性伝熱シートを貫通する貫通伝熱部(典型的には金属
線)が設けられていることにより、この異方性伝熱シー
トを介して半導体素子と基板との間で効率よく熱を伝え
ることができる。
【0010】本発明の半導体装置に用いられる半導体素
子は、その底面に端子を有しない。したがって、その端
子を有しない底面と基板の間に挟み込まれた異方性電熱
シート(特に貫通伝熱部)は、基板と半導体素子との間
の導電経路を構成しない。このように異方性伝熱シート
に電流を流さないことを前提とした構成によると、異方
性伝熱シートの設計(貫通伝熱部および緩衝部の形状や
配置位置、配置密度等)の自由度が広がるので好まし
い。
子は、その底面に端子を有しない。したがって、その端
子を有しない底面と基板の間に挟み込まれた異方性電熱
シート(特に貫通伝熱部)は、基板と半導体素子との間
の導電経路を構成しない。このように異方性伝熱シート
に電流を流さないことを前提とした構成によると、異方
性伝熱シートの設計(貫通伝熱部および緩衝部の形状や
配置位置、配置密度等)の自由度が広がるので好まし
い。
【0011】異方性伝熱シートを貫通する貫通伝熱部
は、半導体素子の底面(端子を有しない底面)および基
板の少なくとも一方(好ましくは両方)と機械的に接続
(典型的には溶接)されていることが好ましい。かかる
構成の半導体装置は、半導体素子と基板との間の伝熱性
が特に良好である。半導体素子の底面と貫通伝熱部との
接続および/または貫通伝熱部と基板との機械的な接続
は、例えば超音波溶接法により行うことができる。
は、半導体素子の底面(端子を有しない底面)および基
板の少なくとも一方(好ましくは両方)と機械的に接続
(典型的には溶接)されていることが好ましい。かかる
構成の半導体装置は、半導体素子と基板との間の伝熱性
が特に良好である。半導体素子の底面と貫通伝熱部との
接続および/または貫通伝熱部と基板との機械的な接続
は、例えば超音波溶接法により行うことができる。
【0012】また、本発明により提供される他の一つの
半導体装置は、半導体素子と放熱器とを含んで構成され
ている。その半導体素子からその放熱器に至る伝熱経路
には少なくとも一枚の異方性伝熱シートが挟み込まれて
いる。その異方性伝熱シートは、金属材料を主体に構成
されており、異方性伝熱シートの厚みを貫通するととも
に、間隙を有して異方性伝熱シートの面内に広がる貫通
伝熱部を備える。また、弾性材料を主体に構成されてお
り、貫通伝熱部の間隙を埋める緩衝部を備える。その貫
通伝熱部は、半導体装置の導電経路を構成していない。
半導体装置は、半導体素子と放熱器とを含んで構成され
ている。その半導体素子からその放熱器に至る伝熱経路
には少なくとも一枚の異方性伝熱シートが挟み込まれて
いる。その異方性伝熱シートは、金属材料を主体に構成
されており、異方性伝熱シートの厚みを貫通するととも
に、間隙を有して異方性伝熱シートの面内に広がる貫通
伝熱部を備える。また、弾性材料を主体に構成されてお
り、貫通伝熱部の間隙を埋める緩衝部を備える。その貫
通伝熱部は、半導体装置の導電経路を構成していない。
【0013】ここで「放熱器」とは、半導体素子の使用
に伴って生じた熱を外部へ放散させる機能を有する装置
部品を指す。例えば、半導体素子を搭載した基板の背面
側に設けられた金属板(放熱板)、その放熱板の背面側
に設けられた水冷式冷却器、半導体素子の上面に取り付
けられた金属部材等が挙げられる。このような放熱器
は、典型的には金属材料を主体に構成されている。
に伴って生じた熱を外部へ放散させる機能を有する装置
部品を指す。例えば、半導体素子を搭載した基板の背面
側に設けられた金属板(放熱板)、その放熱板の背面側
に設けられた水冷式冷却器、半導体素子の上面に取り付
けられた金属部材等が挙げられる。このような放熱器
は、典型的には金属材料を主体に構成されている。
【0014】半導体素子から放熱器に至る伝熱経路の途
中に少なくとも一枚の異方性伝熱シートが配置されてい
ることにより、この異方性伝熱シートの両側に配置され
た装置部品の間に、それらの装置部品の熱膨張率の違い
にかかわらず、耐久性の高い伝熱経路を形成することが
できる。したがって、かかる構成の半導体装置は、半導
体素子から放熱器に至る伝熱経路の耐久性(長期的な信
頼性)がより高められたものとなり得る。また、異方性
伝熱シートを構成する貫通伝熱部は導電経路を構成しな
い(この貫通伝熱部に意図的には電流を流さない)の
で、前述のように異方性伝熱シートの設計自由度が広
い。
中に少なくとも一枚の異方性伝熱シートが配置されてい
ることにより、この異方性伝熱シートの両側に配置され
た装置部品の間に、それらの装置部品の熱膨張率の違い
にかかわらず、耐久性の高い伝熱経路を形成することが
できる。したがって、かかる構成の半導体装置は、半導
体素子から放熱器に至る伝熱経路の耐久性(長期的な信
頼性)がより高められたものとなり得る。また、異方性
伝熱シートを構成する貫通伝熱部は導電経路を構成しな
い(この貫通伝熱部に意図的には電流を流さない)の
で、前述のように異方性伝熱シートの設計自由度が広
い。
【0015】このような半導体装置において、異方性伝
熱シートを貫通する貫通伝熱部は、少なくともその異方
性伝熱シートの一方の面に対向する装置部品(半導体装
置を構成する半導体素子、放熱器、基板等の部品をい
う。)と機械的に接続(典型的には溶接)されているこ
とが好ましい。かかる構成の半導体装置は、異方性伝熱
シート(特に貫通伝熱部)と、その異方性伝熱シートに
対向する(隣接する)装置部品との間の伝熱性が良好で
ある。これにより、異方性伝熱シートを挟んで配置され
た二つの装置部品の間(例えば基板と半導体素子の間)
で効率よく熱を伝えることができる。貫通伝熱部と装置
部品との機械的な接続は、例えば超音波溶接法により行
うことができる。異方性伝熱シートの両面にそれぞれ対
向する装置部品に、その異方性伝熱シートに備えられた
貫通伝熱部の両端(異方性伝熱シートの厚み方向の両
端)が、それぞれ機械的に(直接)接続されていること
が好ましい。
熱シートを貫通する貫通伝熱部は、少なくともその異方
性伝熱シートの一方の面に対向する装置部品(半導体装
置を構成する半導体素子、放熱器、基板等の部品をい
う。)と機械的に接続(典型的には溶接)されているこ
とが好ましい。かかる構成の半導体装置は、異方性伝熱
シート(特に貫通伝熱部)と、その異方性伝熱シートに
対向する(隣接する)装置部品との間の伝熱性が良好で
ある。これにより、異方性伝熱シートを挟んで配置され
た二つの装置部品の間(例えば基板と半導体素子の間)
で効率よく熱を伝えることができる。貫通伝熱部と装置
部品との機械的な接続は、例えば超音波溶接法により行
うことができる。異方性伝熱シートの両面にそれぞれ対
向する装置部品に、その異方性伝熱シートに備えられた
貫通伝熱部の両端(異方性伝熱シートの厚み方向の両
端)が、それぞれ機械的に(直接)接続されていること
が好ましい。
【0016】異方性伝熱シートの緩衝部は、弾性材料
に、その弾性材料よりも熱伝導率の高い材料からなる伝
熱性フィラーが混入された構成とすることができる。こ
のような伝熱性フィラーとしては、導電性材料からなる
もの(金属粉末等)、絶縁性材料からなるもの(セラミ
ック粉末等)のいずれも使用可能である。伝熱性フィラ
ーの混入によって、緩衝部(異方性伝熱シート)の面方
向(広がり方向)や厚み方向への熱伝導性を向上させる
ことができる。これにより異方性伝熱シート内の温度分
布(特に面方向に対する温度分布)を均一化することが
できる。その結果、一部範囲に集中して大きな熱応力が
かかることが抑制されるので、熱応力緩和性能(耐久
性)が向上する。また、かかる伝熱性フィラーを含有さ
せることにより、緩衝部の熱伝導性も高められる。この
ことによって異方性伝熱シートの熱伝導性がさらに向上
する。
に、その弾性材料よりも熱伝導率の高い材料からなる伝
熱性フィラーが混入された構成とすることができる。こ
のような伝熱性フィラーとしては、導電性材料からなる
もの(金属粉末等)、絶縁性材料からなるもの(セラミ
ック粉末等)のいずれも使用可能である。伝熱性フィラ
ーの混入によって、緩衝部(異方性伝熱シート)の面方
向(広がり方向)や厚み方向への熱伝導性を向上させる
ことができる。これにより異方性伝熱シート内の温度分
布(特に面方向に対する温度分布)を均一化することが
できる。その結果、一部範囲に集中して大きな熱応力が
かかることが抑制されるので、熱応力緩和性能(耐久
性)が向上する。また、かかる伝熱性フィラーを含有さ
せることにより、緩衝部の熱伝導性も高められる。この
ことによって異方性伝熱シートの熱伝導性がさらに向上
する。
【0017】本発明のいずれかの半導体装置に備えられ
る異方性伝熱シートの好適例としては、面的に広がる緩
衝部に複数の貫通伝熱部(典型的には金属線)が分散し
て配置された構成を有するものが挙げられる。このよう
な異方性伝熱シートは特に応力緩和性能に優れる。ま
た、貫通伝熱部(金属線)と装置部品との接続(例えば
超音波溶接)を容易に行うことができる。それらの貫通
伝熱部は、面的に広がる緩衝部を、そのほぼ厚み方向に
沿って貫通していることが好ましい。このような場合に
は伝熱性が特に良好である。
る異方性伝熱シートの好適例としては、面的に広がる緩
衝部に複数の貫通伝熱部(典型的には金属線)が分散し
て配置された構成を有するものが挙げられる。このよう
な異方性伝熱シートは特に応力緩和性能に優れる。ま
た、貫通伝熱部(金属線)と装置部品との接続(例えば
超音波溶接)を容易に行うことができる。それらの貫通
伝熱部は、面的に広がる緩衝部を、そのほぼ厚み方向に
沿って貫通していることが好ましい。このような場合に
は伝熱性が特に良好である。
【0018】
【発明の実施の形態】 この発明はまた、下記の形態で
実施することができる。 (形態1)面的に広がる緩衝部に複数の貫通伝熱部(典
型的には金属線)が分散して配置された構成の異方性導
電シートを備えた半導体装置において、その貫通伝熱部
(金属線)の両端はシート状の緩衝部から突出してい
る。かかる構成の異方性伝熱シートは、貫通伝熱部と装
置部品の接続性(接続作業性や接続部の信頼性等)が良
い。その突出部が異方性伝熱シートの面方向に曲げられ
ていることが好ましい。これにより貫通伝熱部と装置部
品の接続性がさらに向上する。
実施することができる。 (形態1)面的に広がる緩衝部に複数の貫通伝熱部(典
型的には金属線)が分散して配置された構成の異方性導
電シートを備えた半導体装置において、その貫通伝熱部
(金属線)の両端はシート状の緩衝部から突出してい
る。かかる構成の異方性伝熱シートは、貫通伝熱部と装
置部品の接続性(接続作業性や接続部の信頼性等)が良
い。その突出部が異方性伝熱シートの面方向に曲げられ
ていることが好ましい。これにより貫通伝熱部と装置部
品の接続性がさらに向上する。
【0019】(形態2)異方性伝熱シートは、底面に端
子を有しない半導体素子と、その半導体素子が取り付け
られる絶縁基板(窒化アルミニウム、窒化珪素等を主体
とするセラミック基板またはガラス−エポキシ基板等)
との間に挟み込まれている。かかる箇所では、半導体素
子と絶縁基板との熱膨張率の差が大きくなりがちであ
る。このため本発明を適用することによる効果がよく発
揮される。
子を有しない半導体素子と、その半導体素子が取り付け
られる絶縁基板(窒化アルミニウム、窒化珪素等を主体
とするセラミック基板またはガラス−エポキシ基板等)
との間に挟み込まれている。かかる箇所では、半導体素
子と絶縁基板との熱膨張率の差が大きくなりがちであ
る。このため本発明を適用することによる効果がよく発
揮される。
【0020】(形態3)異方性伝熱シートは、半導体素
子が取り付けられた絶縁基板(窒化アルミニウム、窒化
珪素等を主体とするセラミック基板またはガラス−エポ
キシ基板等)と、その絶縁基板の背面側に設けられた放
熱板(典型的には金属板)との間に挟み込まれている。
かかる箇所では、絶縁基板と放熱板の熱膨張率の差が大
きくなりがちである。このため本発明を適用することに
よる効果がよく発揮される。この放熱板としては、アル
ミニウム−炭化珪素複合材料や銅−モリブデン合金等の
比較的熱膨張率の小さい金属系材料を主体とするもの、
銅やアルミニウム等の汎用金属を主体とするもののいず
れも好ましく使用することができる。
子が取り付けられた絶縁基板(窒化アルミニウム、窒化
珪素等を主体とするセラミック基板またはガラス−エポ
キシ基板等)と、その絶縁基板の背面側に設けられた放
熱板(典型的には金属板)との間に挟み込まれている。
かかる箇所では、絶縁基板と放熱板の熱膨張率の差が大
きくなりがちである。このため本発明を適用することに
よる効果がよく発揮される。この放熱板としては、アル
ミニウム−炭化珪素複合材料や銅−モリブデン合金等の
比較的熱膨張率の小さい金属系材料を主体とするもの、
銅やアルミニウム等の汎用金属を主体とするもののいず
れも好ましく使用することができる。
【0021】
【実施例】 以下、本発明の好適な実施例について詳細
に説明する。本発明の半導体装置に備えられる半導体素
子としては、各種の半導体素子(IGBT(Insulated
Gate Bipolar Transistor)等のバイポーラトランジス
タやMOS等の電界効果型トランジスタ等)を用いるこ
とができる。本発明の半導体装置がパワーデバイスであ
る(典型的には、IGBT、パワーMOS等の電力用半
導体素子を備える)場合には、本発明を適用することに
よる効果が特によく発揮される。
に説明する。本発明の半導体装置に備えられる半導体素
子としては、各種の半導体素子(IGBT(Insulated
Gate Bipolar Transistor)等のバイポーラトランジス
タやMOS等の電界効果型トランジスタ等)を用いるこ
とができる。本発明の半導体装置がパワーデバイスであ
る(典型的には、IGBT、パワーMOS等の電力用半
導体素子を備える)場合には、本発明を適用することに
よる効果が特によく発揮される。
【0022】異方性伝熱シートの貫通伝熱部を構成する
金属材料としては、伝熱性の高い材料が適している。好
ましい例としては、銅、銀、金、白金、ニッケル、コバ
ルト、亜鉛等の純金属およびそれらを含む合金等が挙げ
られる。これらのうち、熱膨張係数が比較的大きい金属
材料が特に好ましい。例えば、熱膨張係数が10×10
-6/℃(典型的には10×10-6/℃〜70×10-6/
℃、より好ましくは15×10-6/℃〜50×10-6/
℃)の範囲にある金属材料が好ましく用いられる。かか
る材料の典型例としては、銅、アルミニウムおよびこれ
らのいずれかを主体とする合金が挙げられる。このよう
な金属材料を主体とする金属線、多孔質体、ハニカム状
体等を貫通伝熱部として用いることができる。また、こ
のような金属材料の表面に耐酸化性の高い金属(金等)
がメッキされていてもよい。このようなメッキ層を設け
ることにより材料費を低減することができる。多数本の
金属線(貫通伝熱部)から構成された貫通伝熱部群を備
える異方性伝熱シートが特に好ましい。
金属材料としては、伝熱性の高い材料が適している。好
ましい例としては、銅、銀、金、白金、ニッケル、コバ
ルト、亜鉛等の純金属およびそれらを含む合金等が挙げ
られる。これらのうち、熱膨張係数が比較的大きい金属
材料が特に好ましい。例えば、熱膨張係数が10×10
-6/℃(典型的には10×10-6/℃〜70×10-6/
℃、より好ましくは15×10-6/℃〜50×10-6/
℃)の範囲にある金属材料が好ましく用いられる。かか
る材料の典型例としては、銅、アルミニウムおよびこれ
らのいずれかを主体とする合金が挙げられる。このよう
な金属材料を主体とする金属線、多孔質体、ハニカム状
体等を貫通伝熱部として用いることができる。また、こ
のような金属材料の表面に耐酸化性の高い金属(金等)
がメッキされていてもよい。このようなメッキ層を設け
ることにより材料費を低減することができる。多数本の
金属線(貫通伝熱部)から構成された貫通伝熱部群を備
える異方性伝熱シートが特に好ましい。
【0023】異方性伝熱シートの緩衝部を構成する弾性
材料としては、貫通伝熱部を構成する金属材料よりも応
力緩和性の高い(例えばヤング率が低い)材料が好まし
く用いられる。例えば、シリコーンゴム、アクリルゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、イソプレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、ニト
リルゴム(NBR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム
(CR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(E
PDM)等の各種ゴム類を用いることができる。また、
高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、塩素
化ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体等のオレフィン系樹脂;ポ
リメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂;ポリスチレ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル、ポリアクリロニトリル等のビ
ニル系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)、エチレン−塩化ビニル共重合体等のエチレン系共
重合体樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ABS樹
脂、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂等の各種樹脂類を用いてもよい。これらのゴム類
および樹脂類から選択される二種以上を併用して緩衝部
を構成してもよい。
材料としては、貫通伝熱部を構成する金属材料よりも応
力緩和性の高い(例えばヤング率が低い)材料が好まし
く用いられる。例えば、シリコーンゴム、アクリルゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、イソプレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、ニト
リルゴム(NBR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム
(CR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(E
PDM)等の各種ゴム類を用いることができる。また、
高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、塩素
化ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体等のオレフィン系樹脂;ポ
リメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂;ポリスチレ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル、ポリアクリロニトリル等のビ
ニル系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H)、エチレン−塩化ビニル共重合体等のエチレン系共
重合体樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ABS樹
脂、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂等の各種樹脂類を用いてもよい。これらのゴム類
および樹脂類から選択される二種以上を併用して緩衝部
を構成してもよい。
【0024】特に限定するものではないが、異方性伝熱
シートの面積に占める貫通伝熱部と緩衝部との面積の割
合は、例えば5/95〜70/30(好ましくは10/
90〜50/50)の範囲とすることができる。異方性
伝熱シートの面積に占める貫通伝熱部の面積割合が高く
なると熱伝導性が向上する傾向にある。一方、応力緩和
性能を高めるという観点からは、異方性伝熱シートの面
積に占める緩衝部の面積の割合を高くすることが好まし
い。
シートの面積に占める貫通伝熱部と緩衝部との面積の割
合は、例えば5/95〜70/30(好ましくは10/
90〜50/50)の範囲とすることができる。異方性
伝熱シートの面積に占める貫通伝熱部の面積割合が高く
なると熱伝導性が向上する傾向にある。一方、応力緩和
性能を高めるという観点からは、異方性伝熱シートの面
積に占める緩衝部の面積の割合を高くすることが好まし
い。
【0025】貫通伝熱部として多数本の金属線を備える
異方性伝熱シートにおいて、その金属線としては、例え
ば直径が10〜1000μm(好ましくは20〜700
μm)の範囲にあるものを用いることができる。なお、
金属線の断面形状は特に限定されず、例えば円形、長円
形、多角形等の形状とすることができる。それらの金属
線は、異方性伝熱シートの全体に亘ってほぼ均等に配置
されていることが好ましい。特に限定するものではない
が、金属線の配置ピッチは例えば5〜2000μmの範
囲とすることができ、好ましい範囲は20〜1000μ
mである。この範囲とした場合には、応力緩和性と熱伝
導性とのバランスをとりやすくなる。また、半導体素子
のうち相対的に発熱量の大きい部分の下方に位置する部
分には金属線が他の部分よりも高密度に配置された異方
性伝熱シートを用いてもよい。かかる構成の異方性伝熱
シートによると半導体素子の温度上昇を効率的に抑制す
ることができる。これらの金属線は、間隙を有して異方
性伝熱シートの面内に分散配置されている。金属線同士
は、その一部で相互に意図的に接触していてもよく、あ
るいは非意図的に(例えば応力が加わったときに)接触
し得る状態であってもよい。また、金属線同士は相互に
実質的に絶縁されていてもよく、金属線同士の直接接触
によりあるいは緩衝部を介して相互に導通し得る状態で
あってもよい。
異方性伝熱シートにおいて、その金属線としては、例え
ば直径が10〜1000μm(好ましくは20〜700
μm)の範囲にあるものを用いることができる。なお、
金属線の断面形状は特に限定されず、例えば円形、長円
形、多角形等の形状とすることができる。それらの金属
線は、異方性伝熱シートの全体に亘ってほぼ均等に配置
されていることが好ましい。特に限定するものではない
が、金属線の配置ピッチは例えば5〜2000μmの範
囲とすることができ、好ましい範囲は20〜1000μ
mである。この範囲とした場合には、応力緩和性と熱伝
導性とのバランスをとりやすくなる。また、半導体素子
のうち相対的に発熱量の大きい部分の下方に位置する部
分には金属線が他の部分よりも高密度に配置された異方
性伝熱シートを用いてもよい。かかる構成の異方性伝熱
シートによると半導体素子の温度上昇を効率的に抑制す
ることができる。これらの金属線は、間隙を有して異方
性伝熱シートの面内に分散配置されている。金属線同士
は、その一部で相互に意図的に接触していてもよく、あ
るいは非意図的に(例えば応力が加わったときに)接触
し得る状態であってもよい。また、金属線同士は相互に
実質的に絶縁されていてもよく、金属線同士の直接接触
によりあるいは緩衝部を介して相互に導通し得る状態で
あってもよい。
【0026】異方性伝熱シートに備えられる緩衝部は、
任意成分として、弾性材料よりも熱伝導率の高い材料か
らなる伝熱性フィラーを含有することができる。特に、
パワーデバイス等の発熱量の多い半導体素子を用いて構
成された半導体装置に対しては、伝熱性フィラーを含む
緩衝部を備える異方性伝熱シートを用いることが好まし
い。弾性材料からなるマトリックス中に伝熱性フィラー
が分散(好ましくはほぼ均一に分散)した構造の緩衝部
を備える異方性伝熱シートが特に好ましい。
任意成分として、弾性材料よりも熱伝導率の高い材料か
らなる伝熱性フィラーを含有することができる。特に、
パワーデバイス等の発熱量の多い半導体素子を用いて構
成された半導体装置に対しては、伝熱性フィラーを含む
緩衝部を備える異方性伝熱シートを用いることが好まし
い。弾性材料からなるマトリックス中に伝熱性フィラー
が分散(好ましくはほぼ均一に分散)した構造の緩衝部
を備える異方性伝熱シートが特に好ましい。
【0027】緩衝部を構成する伝熱性フィラーとして
は、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ベリリウム、
酸化マグネシウム、酸化チタン、結晶性シリカ、ガラ
ス、炭酸カルシウム、ダイヤモンド、炭化ケイ素、炭化
チタニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタニウ
ム、窒化アルミニウム、ホウ化ジルコニウム、ケイ化モ
リブデン、グラファイト、ホウ化リン、硫化ベリリウム
等の材料から構成された繊維状、粒状等の粉末を伝熱性
フィラーとして採用することができる。また、導電性を
有する材料から構成された伝熱性フィラーを用いてもよ
い。導電性を有する伝熱性フィラーの例としては、銅、
銀、金、白金、ニッケル、カーボン等からなる導電性繊
維(金属繊維、カーボンファイバー等)、導電性微粒子
(金属粒子、カーボンブラック等)が挙げられる。これ
らの伝熱性フィラーのうち一種のみを用いてもよく、二
種以上を併用してもよい。
は、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ベリリウム、
酸化マグネシウム、酸化チタン、結晶性シリカ、ガラ
ス、炭酸カルシウム、ダイヤモンド、炭化ケイ素、炭化
チタニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタニウ
ム、窒化アルミニウム、ホウ化ジルコニウム、ケイ化モ
リブデン、グラファイト、ホウ化リン、硫化ベリリウム
等の材料から構成された繊維状、粒状等の粉末を伝熱性
フィラーとして採用することができる。また、導電性を
有する材料から構成された伝熱性フィラーを用いてもよ
い。導電性を有する伝熱性フィラーの例としては、銅、
銀、金、白金、ニッケル、カーボン等からなる導電性繊
維(金属繊維、カーボンファイバー等)、導電性微粒子
(金属粒子、カーボンブラック等)が挙げられる。これ
らの伝熱性フィラーのうち一種のみを用いてもよく、二
種以上を併用してもよい。
【0028】弾性材料と伝熱性フィラーの含有割合が高
いほど異方性伝熱シートの熱伝導性は向上する傾向にあ
る。一方、伝熱性フィラーの含有量が多すぎると緩衝部
の応力緩和性能が低下したり、緩衝部の強度が低下した
りする場合がある。通常は、緩衝部全体の質量を100
として、この緩衝部に含有される伝熱性フィラーの質量
が70以下(典型的には0.1〜70)となる範囲が好
ましく、より好ましい範囲は50以下(典型的には0.
1〜50)である。なお、この緩衝部は全体として導電
性を有していてもよく、実質的に絶縁性であってもよ
い。
いほど異方性伝熱シートの熱伝導性は向上する傾向にあ
る。一方、伝熱性フィラーの含有量が多すぎると緩衝部
の応力緩和性能が低下したり、緩衝部の強度が低下した
りする場合がある。通常は、緩衝部全体の質量を100
として、この緩衝部に含有される伝熱性フィラーの質量
が70以下(典型的には0.1〜70)となる範囲が好
ましく、より好ましい範囲は50以下(典型的には0.
1〜50)である。なお、この緩衝部は全体として導電
性を有していてもよく、実質的に絶縁性であってもよ
い。
【0029】以下、本発明をパワーデバイスに適用した
具体的実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示
すものに限定することを意図したものではない。
具体的実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示
すものに限定することを意図したものではない。
【0030】<第一実施例>図1に示すように、セラミ
ックス(ここでは窒化アルミニウム)を主体とする絶縁
基板10の表面に、底面に端子を有しない電力用半導体
素子20が取り付けられている。その半導体素子20の
底面と基板10の間には異方性伝熱シート30が挟み込
まれている。基板10の表面および裏面にはアルミニウ
ム箔12,14が設けられている。このうち表面に設け
られたアルミニウム箔12によって基板10上に回路配
線が形成されている。半導体素子20の上面に設けられ
た素子側電極(端子)は、図示しないボンディングワイ
ヤを通じて半導体素子20の周囲に位置する回路配線
(アルミニウム箔)12と電気的に接続されている。な
お、半導体素子20の底面には放熱用の金属層(図示せ
ず)が設けられている。半導体素子20に設けられた回
路とこの放熱用金属層とは電気的に接続されていない。
ックス(ここでは窒化アルミニウム)を主体とする絶縁
基板10の表面に、底面に端子を有しない電力用半導体
素子20が取り付けられている。その半導体素子20の
底面と基板10の間には異方性伝熱シート30が挟み込
まれている。基板10の表面および裏面にはアルミニウ
ム箔12,14が設けられている。このうち表面に設け
られたアルミニウム箔12によって基板10上に回路配
線が形成されている。半導体素子20の上面に設けられ
た素子側電極(端子)は、図示しないボンディングワイ
ヤを通じて半導体素子20の周囲に位置する回路配線
(アルミニウム箔)12と電気的に接続されている。な
お、半導体素子20の底面には放熱用の金属層(図示せ
ず)が設けられている。半導体素子20に設けられた回
路とこの放熱用金属層とは電気的に接続されていない。
【0031】半導体装置を構成する前(半導体素子20
と基板10の間に配置される前)の異方性伝熱シート3
0の形状を図2および図3に示す。図示するように、異
方性伝熱シート30は、弾性材料を主体に構成されたシ
ート状の緩衝部(緩衝シート部)32と、緩衝シート部
32をほぼ厚み方向に沿って貫通する多数本の銅線(貫
通伝熱部)34とからなる。これらの銅線34は、図2
によく示されるように、ほぼ直交する二方向に概ね一定
の間隔で繰り返し配置されている。隣接する銅線34の
間は緩衝シート部32によって隔てられている。また、
緩衝シート部32は、弾性材料としてのシリコーンゴム
中に、伝熱性フィラーとしてのアルミナ粉末がほぼ均一
に分散した材料から構成されている。このような異方性
伝熱シート30は、例えば、アルミナ粉末が混入された
シリコーンゴムをシート状に成形し、このシートに一般
的なマイクロ加工等により銅線を挿入して作製すること
ができる。
と基板10の間に配置される前)の異方性伝熱シート3
0の形状を図2および図3に示す。図示するように、異
方性伝熱シート30は、弾性材料を主体に構成されたシ
ート状の緩衝部(緩衝シート部)32と、緩衝シート部
32をほぼ厚み方向に沿って貫通する多数本の銅線(貫
通伝熱部)34とからなる。これらの銅線34は、図2
によく示されるように、ほぼ直交する二方向に概ね一定
の間隔で繰り返し配置されている。隣接する銅線34の
間は緩衝シート部32によって隔てられている。また、
緩衝シート部32は、弾性材料としてのシリコーンゴム
中に、伝熱性フィラーとしてのアルミナ粉末がほぼ均一
に分散した材料から構成されている。このような異方性
伝熱シート30は、例えば、アルミナ粉末が混入された
シリコーンゴムをシート状に成形し、このシートに一般
的なマイクロ加工等により銅線を挿入して作製すること
ができる。
【0032】図3に示すように、各銅線34の両端は緩
衝シート部32の両面から突出している。これらの突出
部34a,34bのうち、半導体素子20側への突出部
34aを半導体素子20の裏面に設けられた金属層に超
音波溶接し、基板10側への突出部34bを基板表面に
設けられたアルミニウム箔12に超音波溶接して、図1
に示す半導体装置が構成されている。このとき、突出部
34a,34bが緩衝シート部32から突出しているこ
とにより溶接性が良好である。なお、図4に示す変形例
のように、各銅線34の突出部34a,34bが異方性
伝熱シート30の面方向にL字型に曲げられた構成とし
てもよい。かかる形状の銅線34によると、突出部34
a,34bが異方性伝熱シートの面方向に曲げられてい
ることにより溶接代を稼ぐことができるので溶接性がさ
らに向上する。
衝シート部32の両面から突出している。これらの突出
部34a,34bのうち、半導体素子20側への突出部
34aを半導体素子20の裏面に設けられた金属層に超
音波溶接し、基板10側への突出部34bを基板表面に
設けられたアルミニウム箔12に超音波溶接して、図1
に示す半導体装置が構成されている。このとき、突出部
34a,34bが緩衝シート部32から突出しているこ
とにより溶接性が良好である。なお、図4に示す変形例
のように、各銅線34の突出部34a,34bが異方性
伝熱シート30の面方向にL字型に曲げられた構成とし
てもよい。かかる形状の銅線34によると、突出部34
a,34bが異方性伝熱シートの面方向に曲げられてい
ることにより溶接代を稼ぐことができるので溶接性がさ
らに向上する。
【0033】このように構成された半導体装置を使用す
ると、半導体素子等の発熱によって装置部品(半導体素
子、基板等)の温度が上昇する。このとき、図5に示す
ように、半導体素子20に比べて基板10の熱膨張率は
大きいので、半導体素子20に比べて基板10は大きく
膨張(変位)することとなる(図5には、温度上昇時の
状態を二点鎖線で示している。)。その結果、半導体素
子20と基板10の間に挟みこまれた異方性伝熱シート
30には、その半導体素子側に比べて基板側には相対的
に大きな引き伸ばし応力が加わる。このとき、本実施例
で用いた異方性伝熱シート30によると、従来の半田層
等とは異なり、銅線34を隔てる緩和層32の弾性変形
(拡張)によって応力を緩和(吸収)することができ
る。このことによって、半導体素子20と基板10の間
の伝熱を担う部材(ここでは異方性伝熱シート)の耐久
性(特に温度変化等に対する耐久性)が向上する。本実
施例で用いた異方性伝熱シートは、このシートを貫通し
て設けられた貫通伝熱部(銅線)によって厚み方向に対
する良好な熱伝導性を確保している。また、緩和層に混
入された伝熱性フィラーによって、厚み方向の熱伝導性
をさらに向上させるとともに、横方向(面方向)の熱応
力の均一化を図っている。したがって、かかる半導体装
置によると、半導体素子20の放熱性能等を長期に亘っ
て良好に維持することができる。
ると、半導体素子等の発熱によって装置部品(半導体素
子、基板等)の温度が上昇する。このとき、図5に示す
ように、半導体素子20に比べて基板10の熱膨張率は
大きいので、半導体素子20に比べて基板10は大きく
膨張(変位)することとなる(図5には、温度上昇時の
状態を二点鎖線で示している。)。その結果、半導体素
子20と基板10の間に挟みこまれた異方性伝熱シート
30には、その半導体素子側に比べて基板側には相対的
に大きな引き伸ばし応力が加わる。このとき、本実施例
で用いた異方性伝熱シート30によると、従来の半田層
等とは異なり、銅線34を隔てる緩和層32の弾性変形
(拡張)によって応力を緩和(吸収)することができ
る。このことによって、半導体素子20と基板10の間
の伝熱を担う部材(ここでは異方性伝熱シート)の耐久
性(特に温度変化等に対する耐久性)が向上する。本実
施例で用いた異方性伝熱シートは、このシートを貫通し
て設けられた貫通伝熱部(銅線)によって厚み方向に対
する良好な熱伝導性を確保している。また、緩和層に混
入された伝熱性フィラーによって、厚み方向の熱伝導性
をさらに向上させるとともに、横方向(面方向)の熱応
力の均一化を図っている。したがって、かかる半導体装
置によると、半導体素子20の放熱性能等を長期に亘っ
て良好に維持することができる。
【0034】本実施例の半導体装置において、半導体素
子に設けられた回路と貫通伝熱部とは電気的に接続され
ていない。すなわち、この異方性伝熱シートは半導体装
置の導電経路を構成していない。このように異方性伝熱
シートに電流を流さないことを前提としているので、貫
通伝熱部たる金属線を相互に絶縁する必要がない。した
がって金属線を密に配設し得る。また、緩衝部に含有さ
せる伝熱性フィラーとして、導電性材料からなるものを
含む広い範囲からその伝熱性フィラーを選択することが
できる。さらに、伝熱性フィラーの混入量も比較的多く
(例えば、導電性材料からなる伝熱性フィラーを介して
金属線相互が導通し得る程度以上に)することが可能で
ある。したがって、より熱伝導性の高い異方性伝熱シー
トを用いて半導体装置を構成することができる。
子に設けられた回路と貫通伝熱部とは電気的に接続され
ていない。すなわち、この異方性伝熱シートは半導体装
置の導電経路を構成していない。このように異方性伝熱
シートに電流を流さないことを前提としているので、貫
通伝熱部たる金属線を相互に絶縁する必要がない。した
がって金属線を密に配設し得る。また、緩衝部に含有さ
せる伝熱性フィラーとして、導電性材料からなるものを
含む広い範囲からその伝熱性フィラーを選択することが
できる。さらに、伝熱性フィラーの混入量も比較的多く
(例えば、導電性材料からなる伝熱性フィラーを介して
金属線相互が導通し得る程度以上に)することが可能で
ある。したがって、より熱伝導性の高い異方性伝熱シー
トを用いて半導体装置を構成することができる。
【0035】<第二実施例>この第二実施例は、放熱器
としての放熱板を備えた半導体装置の例である。以下、
第一実施例に係る部材と同様の機能を果たす部材につい
ては同じ符号を付し、その説明を省略する。窒化アルミ
ニウムを主体とする絶縁基板10の表面に、底面に端子
を有しない電力用半導体素子20が取り付けられてい
る。半導体素子20の底面と基板10の間に異方性伝熱
シート30が挟み込まれている。基板10の表面および
裏面にはアルミニウム箔12,14が設けられている。
ここまでの構成は第一実施例とほぼ同様である。
としての放熱板を備えた半導体装置の例である。以下、
第一実施例に係る部材と同様の機能を果たす部材につい
ては同じ符号を付し、その説明を省略する。窒化アルミ
ニウムを主体とする絶縁基板10の表面に、底面に端子
を有しない電力用半導体素子20が取り付けられてい
る。半導体素子20の底面と基板10の間に異方性伝熱
シート30が挟み込まれている。基板10の表面および
裏面にはアルミニウム箔12,14が設けられている。
ここまでの構成は第一実施例とほぼ同様である。
【0036】基板10の背面側にはアルミニウム製の放
熱板40が設けられている。基板10と放熱板40との
間には、半導体素子20と基板10との間に配されてい
るものと同様の異方性伝熱シート30が挟み込まれてい
る。この異方性伝熱シート30を構成する銅線(貫通伝
熱部)の両端は、基板10の裏面に設けられたアルミニ
ウム箔14および放熱板40の上面にそれぞれ超音波溶
接されている。このようにして、半導体素子20から基
板10を経由して放熱板(放熱器)40に至る伝熱経路
が構成されている。また、放熱板40の背面側には冷却
器50が配置されている。この冷却器50は内部に冷却
水52を流通可能に構成されており、その上面に放熱板
40が締結鋲42を用いて取り付けられている。この冷
却水52の流通によって、半導体素子20から放熱板4
0へと伝えられた熱を装置の外部へ運び去ることができ
る。
熱板40が設けられている。基板10と放熱板40との
間には、半導体素子20と基板10との間に配されてい
るものと同様の異方性伝熱シート30が挟み込まれてい
る。この異方性伝熱シート30を構成する銅線(貫通伝
熱部)の両端は、基板10の裏面に設けられたアルミニ
ウム箔14および放熱板40の上面にそれぞれ超音波溶
接されている。このようにして、半導体素子20から基
板10を経由して放熱板(放熱器)40に至る伝熱経路
が構成されている。また、放熱板40の背面側には冷却
器50が配置されている。この冷却器50は内部に冷却
水52を流通可能に構成されており、その上面に放熱板
40が締結鋲42を用いて取り付けられている。この冷
却水52の流通によって、半導体素子20から放熱板4
0へと伝えられた熱を装置の外部へ運び去ることができ
る。
【0037】本実施例の半導体装置には、半導体素子2
0から放熱板40に至る伝熱経路を構成する装置部品
(半導体素子20、基板10および放熱板40)相互の
間にそれぞれ異方性伝熱シート30が挟みこまれてい
る。このことによって、各装置部品の熱膨張率の違いに
関わらず、温度変化等に対する耐久性に優れた伝熱経路
を形成することができる。例えば、アルミニウム−炭化
珪素複合材料や銅−モリブデン合金等の比較的熱膨張率
の小さい材料を主体とする放熱板を用いた場合のみなら
ず、銅、アルミニウム等の熱伝導率の高い材料を主体と
する放熱板を用いた場合にも、伝熱経路の耐久性に優れ
た半導体装置を構成することができる。このように、本
発明を適用することにより、絶縁基板、放熱板その他の
装置部品を構成する材料の選択の自由度が広がる。した
がって、より安価な材料、より軽量な材料等を選択する
ことが可能となる。
0から放熱板40に至る伝熱経路を構成する装置部品
(半導体素子20、基板10および放熱板40)相互の
間にそれぞれ異方性伝熱シート30が挟みこまれてい
る。このことによって、各装置部品の熱膨張率の違いに
関わらず、温度変化等に対する耐久性に優れた伝熱経路
を形成することができる。例えば、アルミニウム−炭化
珪素複合材料や銅−モリブデン合金等の比較的熱膨張率
の小さい材料を主体とする放熱板を用いた場合のみなら
ず、銅、アルミニウム等の熱伝導率の高い材料を主体と
する放熱板を用いた場合にも、伝熱経路の耐久性に優れ
た半導体装置を構成することができる。このように、本
発明を適用することにより、絶縁基板、放熱板その他の
装置部品を構成する材料の選択の自由度が広がる。した
がって、より安価な材料、より軽量な材料等を選択する
ことが可能となる。
【0038】以上、本発明の具体例を詳細に説明した
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
【図1】 第一実施例に係る半導体装置を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】 異方性伝熱シートの構造を示す平面図であ
る。
る。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 貫通伝熱部の他の形状を示す断面図である。
【図5】 異方性伝熱シートによって応力が緩和される
様子を模式的に示す説明図である。
様子を模式的に示す説明図である。
【図6】 第二実施例に係る半導体装置を示す断面図で
ある。
ある。
10:絶縁基板
12:アルミニウム箔(回路配線)
20:電力用半導体素子(半導体素子)
30:異方性伝熱シート
32:緩衝シート部(緩衝部)
34:銅線(貫通伝熱部、金属線)
40:放熱板(放熱器)
Claims (6)
- 【請求項1】 底面に端子を有しない半導体素子が基板
に取り付けられた半導体装置であって、 その半導体素子の端子を有しない底面と基板の間に異方
性伝熱シートが挟み込まれており、 その異方性伝熱シートは、 金属材料を主体に構成されており、異方性伝熱シートの
厚みを貫通するとともに、間隙を有して異方性伝熱シー
トの面内に広がる貫通伝熱部と、 弾性材料を主体に構成されており、貫通伝熱部の間隙を
埋める緩衝部とを備えることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記貫通伝熱部は、前記半導体素子の端
子を有しない底面および前記基板の少なくとも一方と機
械的に接続されている請求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】 半導体素子と放熱器とを含んで構成され
た半導体装置であって、その半導体素子からその放熱器
に至る伝熱経路には少なくとも一枚の異方性伝熱シート
が挟み込まれており、 その異方性伝熱シートは、 金属材料を主体に構成されており、異方性伝熱シートの
厚みを貫通するとともに、間隙を有して異方性伝熱シー
トの面内に広がる貫通伝熱部と、 弾性材料を主体に構成されており、貫通伝熱部の間隙を
埋める緩衝部とを備え、 その貫通伝熱部は、半導体装置の導電経路を構成しない
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】 前記貫通伝熱部は、少なくともその異方
性伝熱シートの一方の面に対向する装置部品と機械的に
接続されている請求項3に記載の半導体装置。 - 【請求項5】 前記緩衝部を構成する弾性材料には、そ
の弾性材料よりも熱伝導率の高い材料からなる伝熱性フ
ィラーが混入されている請求項1〜4のいずれか一項に
記載の半導体装置。 - 【請求項6】 前記異方性伝熱シートは、面的に広がる
緩衝部に複数の貫通伝熱部が分散して配置された構成を
有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002108347A JP2003303930A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002108347A JP2003303930A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003303930A true JP2003303930A (ja) | 2003-10-24 |
Family
ID=29392156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002108347A Pending JP2003303930A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003303930A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006287179A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Kofukin Seimitsu Kogyo (Shenzhen) Yugenkoshi | 熱伝導材料及びその製造方法 |
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JP4760995B1 (ja) * | 2010-09-29 | 2011-08-31 | パナソニック株式会社 | 蓄熱装置及び該蓄熱装置を備えた空気調和機 |
JP2013087204A (ja) * | 2011-10-19 | 2013-05-13 | Nitto Denko Corp | 熱伝導性シート、led実装用基板およびledモジュール |
JP2013214783A (ja) * | 2013-07-25 | 2013-10-17 | Okutekku:Kk | 半導体装置および電極用部材の製造方法 |
US9035453B2 (en) | 2005-02-28 | 2015-05-19 | Octec, Inc. | Semiconductor device |
-
2002
- 2002-04-10 JP JP2002108347A patent/JP2003303930A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7678614B2 (en) | 2005-03-31 | 2010-03-16 | Tsinghua University | Thermal interface material and method for making the same |
JP4528243B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2010-08-18 | 鴻富錦精密工業(深▲セン▼)有限公司 | 熱伝導材料及びその製造方法 |
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