JP2003302589A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP2003302589A JP2002105505A JP2002105505A JP2003302589A JP 2003302589 A JP2003302589 A JP 2003302589A JP 2002105505 A JP2002105505 A JP 2002105505A JP 2002105505 A JP2002105505 A JP 2002105505A JP 2003302589 A JP2003302589 A JP 2003302589A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の光束の相互間隔を分離可能な程度に大
きく確保しつつ、光偏光器の副走査方向の厚みの縮小を
可能とする光走査装置を提供する。 【解決手段】 光源から前方光学系を介して導かれてき
た4本の光束L1〜L4を、それらの進行方向が、主走
査方向xに対応する第1の方向に沿って変化することと
なるように一括して偏向させる一のポリゴンミラー4
と、このポリゴンミラー4からの4本の光束L1〜L4
を、主走査方向に直交する副走査方向yに対応する第2
の方向に互いに分離して被走査面71〜74にそれぞれ
導く機能を少なくとも有する後方光学系PSTとを備
え、4本の光束L1〜L4を用いて、被走査面71〜7
4を主走査方向xに走査する。ポリゴンミラー4からの
4本の光束L1〜L4が、第2の方向を含む面内におい
て互いに漸次離れるような入射角で後方光学系PSTに
入射するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、レーザビ
ームプリンタ等で用いられる光走査装置に係わり、特
に、複数の光束を用いて被走査面を走査するよう構成さ
れた光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザビームプリンタ等にお
いて、その画像形成手段として光走査装置が用いられて
いる。この光走査装置は、感光材料等の被走査面に光束
(レーザービーム等)を照射して光スポットを形成する
と共に、その光スポットを感光材料等の上で主走査方向
に沿って走査するように構成されている。より詳しく
は、光走査装置は、半導体レーザ素子等の光源から射出
した光束をコリメータレンズによって平行光に変換した
のち、高速回転するポリゴンミラー等の光偏向器によっ
て、感光ドラム表面等の被走査面に向けて偏向させるよ
うに構成されている。
【0003】例えばカラーレーザプリンタの分野におい
ては、複数の光束を用いて走査を行うマルチビームスキ
ャナの開発が進められている。このマルチビームスキャ
ナでは、光源から出射された複数の光束を所定の光学系
を介して共通のポリゴンミラーに導き、このポリゴンミ
ラーを回転させながら反射させることにより、複数の光
束をそれぞれ被走査面上の互いに異なる位置へと導くよ
うになっている。ここで、複数の光束を共通のポリゴン
ミラーから複数の被走査面に導くためには、これらの複
数の光束を互いに分離する必要があるので、ポリゴンミ
ラーと各被走査面との間に分岐ミラー等よりなる分離光
学系が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近では、印字速度の
高速化への要求に伴い、走査速度の向上が求められてい
ることから、ポリゴンミラーの回転速度の向上が必要で
ある。このため、ポリゴンミラーの小型・軽量化が必要
となり、主走査方向に直交する副走査方向に対応する方
向における厚みを薄くすることも重要となる。
【0005】しかしながら、マルチビームスキャナで
は、その構成上、複数の光束を副走査方向に沿って配列
する必要があり、その結果、ポリゴンミラーの副走査方
向の厚みがシングルビームの場合に比べて厚くなるた
め、ポリゴンミラーの軽量化が困難である。
【0006】ポリゴンミラーの副走査方向の厚みを薄く
するためには、光束間隔をできるだけ小さくすればよい
が、それには一定の制限がある。上記した分離光学系に
入射する段階における複数の光束の相互間隔を、互いに
分離可能な程度に大きくする必要があることから、必然
的に、ポリゴンミラーへの入射する段階における光束間
隔についても、ある程度以上の距離を確保しなければな
らないからである。
【0007】このように、従来のマルチビームスキャナ
においては、ポリゴンミラーの副走査方向の厚みを十分
に薄くして印字速度を向上することが困難であった。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、複数の光束の相互間隔を分離可能な
程度に大きく確保しつつ、光偏光器の副走査方向の厚み
を縮小し、印字速度の高速化を可能とする光走査装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による光走査装置
は、4以上の複数の光束を用いて、被走査面を主走査方
向に走査する光走査装置であって、複数の光束を出射す
る光源と、光源からの複数の光束の光路上に設けられた
前方光学系と、複数の光束について共通に設けられ、前
方光学系からの複数の光束を、それらの進行方向が、主
走査方向に対応する第1の方向に沿って変化することと
なるように、一括して偏向させる一の光偏光器と、光偏
光器からの複数の光束を、主走査方向に直交する副走査
方向に対応する第2の方向に互いに分離して被走査面に
導く機能、を少なくとも有する後方光学系とを備え、光
偏光器からの複数の光束が、第2の方向を含む面内にお
いて互いに漸次離れるような入射角で後方光学系に入射
するようにしたものである。
【0010】本発明による光走査装置では、光源から射
出された複数の光束が、その光路上に設けられた前方光
学系を経由して光偏光器に入射される。前方光学系から
の複数の光束は、それらの進行方向が、主走査方向に対
応する第1の方向に沿って変化することとなるように、
一括して偏向され、後方光学系へと導かれる。光偏光器
からの複数の光束は、第2の方向を含む面内において互
いに漸次離れるような入射角で後方光学系に入射し、さ
らに、副走査方向に対応する第2の方向に互いに分離さ
れて被走査面に導かれる。光偏光器からの複数の光束
は、第2の方向を含む面内において互いに漸次離れるよ
うに進むため、光偏光器から出射した段階では、第2の
方向における複数の光束の相互間隔は比較的小さく、し
たがって、複数の光束全体の第2の方向の総幅も比較的
小さくなっている。その一方、後方光学系に入射した段
階では、複数の光束の第2の方向の相互間隔が拡大して
おり、後段の分離光学系により第2の方向に容易に分離
可能な程度に至っている。
【0011】本発明による光走査装置では、前方光学系
が、光源からの複数の光束の各々を平行光束に変換する
第1の光学系と、平行光束の各々を少なくとも第2の方
向にそれぞれ集光する第2の光学系とを含むことが望ま
しい。この場合、第2の光学系は、光源側から順に、少
なくとも第2の方向に正の屈折力を有する第1の群と、
第2の方向に負の屈折力を有する第2の群とを含むこと
が好ましい。さらに、この場合、第1の群が、光源側か
ら順に、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリン
ドリカルレンズと、正の屈折力を有する球面レンズとを
含むようにするのが好ましい。また、第2の群が、第2
の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレン
ズを含み、平行光束を、第1の群によって第1の方向の
光束幅を拡大または縮小すると共に、球面レンズと第2
の群とによって第2の方向に集光するようにすることが
好ましい。この場合には、第1の群の球面レンズが第1
の方向における光束径の拡縮機能の一部と、第2の方向
における集光機能の一部とを併せ持つことになるので、
第2の光学系3における部品点数を削減することができ
る。また、第1の群を、第1の方向に負の屈折力を有す
るレンズと,第1の方向に正の屈折力を有するレンズと
により構成したため、光路長を短くすることも可能であ
る。
【0012】本発明による光走査装置では、後方光学系
が、光偏光器からの複数の光束を、主として第1の方向
にそれぞれ集光する第3の光学系と、第3の光学系から
の複数の光束を、第2の方向に沿って互いに分離する分
離光学系と、分離光学系からの複数の光束を、主として
第2の方向にそれぞれ集光する第4の光学系とを含むこ
とが好ましい。この場合、第3の光学系が、少なくとも
第1の方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズ群を
含むことが好ましい。さらに、このシリンドリカルレン
ズ群が、第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリン
ドリカルレンズと、第1の方向に正の屈折力を有する第
4のシリンドリカルレンズとを含むことがより好まし
い。さらに、第4の光学系が、少なくとも第2の方向に
屈折力を有するシリンドリカルミラーを含むことが好ま
しい。このような構成にすることにより、複数の光束が
主走査方向に関してほぼ共通の光学系の作用を受けるよ
うにすることができる。
【0013】本発明による光走査装置では、光偏光器か
らの複数の光束が、第2の方向に沿って順に第1、第
2、第3および第4の光束からなる場合には、第4のシ
リンドリカルレンズを、第2の方向において互いに隣り
合うように形成された第1および第2の部分からなるよ
うに構成すると共に、第1の部分を、第1および第2の
光束の第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和
がより小さくなるような角度範囲で傾け、第2の部分
を、第3および第4の光束の第2の方向を含む入射面内
での入射角の絶対値和がより小さくなるような角度範囲
で傾けるようにすることが好ましい。これにより、第3
の光学系に対して第2の方向と直交しない方向から斜め
に入射することによって生じる複数の光束の各断面形状
の歪みを改善することが可能となる。なお、入射面と
は、入射光線と屈折面あるいは反射面の入射位置での法
線とによって定まる平面をいう。以下、同義である。
【0014】さらに、本発明による光走査装置では、光
偏光器からの複数の光束が、第2の方向に沿って順に第
1、第2、第3および第4の光束からなる場合には、第
4のシリンドリカルレンズを、第2の方向において互い
に隣り合うように形成された第1および第2の部分から
なるように構成すると共に、第1の部分を、第1および
第2の光束のいずれか一方による被走査面上の走査軌跡
がより直線に近づくような角度範囲で傾け、第2の部分
を、第3および第4の光束のいずれか一方による被走査
面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾
けることが好ましい。これにより、第3の光学系に対し
て第2の方向と直交しない方向から入射することによっ
て生じる複数の光束の各断面形状の歪みを改善すること
が可能となる。さらに、第1または第2の光束のいずれ
か一方に対応する走査線と、第3または第4の光束のい
ずれか一方に対応する走査線とが、被走査面上において
より直線に近づくようにしたので、第4のシリンドリカ
ルレンズ以降の光学系による走査線湾曲の補正は不要と
なる。
【0015】本発明による光走査装置では、被走査面
が、互いに別々に設けられた複数の感光面からなる場合
において、複数の光束のそれぞれが、複数の感光面のそ
れぞれの表面に結像するようにすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0017】まず、図1および図2を参照して、本発明
の一実施の形態に係る光走査装置について説明する。図
1は、本実施の形態に係る光走査装置の平面構成の要
部、すなわち、主走査方向を含む面内での要部構成を表
すものである。図2は、図1のII−II断面線に沿っ
た矢視断面(すなわち、副走査方向を含む断面)におけ
る構成を表すものである。なお、図1では、図2に示し
た分岐ミラー8および反射ミラー9A〜9D(後述)に
ついては図示を省略し、また、屈曲した光路を等価的に
伸ばして描いている。
【0018】この光走査装置は、例えばカラーレーザプ
リンタ等に適用されるものであり、4つの光束L1〜L
4を被走査面7に導いて光スポットを形成し、その光ス
ポットを被走査面7の表面に沿って所定の方向に等速移
動させることにより、被走査面7を光走査するように構
成されている。この光スポットの移動方向が主走査方向
xであり、主走査方向xと直交する方向(紙面と垂直な
方向)が副走査方向yである。被走査面7は、副走査方
向yに移動するようになっている。
【0019】光走査装置は、複数の光束を射出する光源
1と、この光源1からの光束L1〜L4の光路上に設け
られた前方光学系PREと、この前方光学系の後方に光
束L1〜L4について共通に設けられた1つの光偏向器
としてのポリゴンミラー4と、このポリゴンミラー4と
被走査面7との間に設けられた後方光学系PSTとを備
えている。なお、以下の説明で、前方とは、ある基準と
なるものに関してそれよりも光源1に近い側を意味し、
後方とは、ある基準となるものに関して光源1と反対側
を意味する。
【0020】前方光学系PREは、主として、光源1か
らの複数の光束のそれぞれを平行光束に変換する機能
と、平行になった各光束をそれぞれ第2の方向に集光さ
せる機能と、複数の光束を、第2の方向における相互間
隔を漸次拡大または縮小させながらポリゴンミラー4に
導く機能とを有している。ポリゴンミラー4は、前方光
学系PREからの光束L1〜L4を、それらの進行方向
が、主走査方向に対応する第1の方向に沿って変化する
こととなるように、一括して偏向させるためのものであ
る。後方光学系PSTは、ポリゴンミラー4からの光束
L1〜L4を、副走査方向に対応する第2の方向に互い
に分離して被走査面7に導く機能を少なくとも有してい
る。
【0021】光走査装置の光源1は、4つの光源を近接
して、第1の方向(紙面と垂直な方向)に沿って配列し
たものである。4つの光源の間隔は、例えば100μm
である。これらの光源は、いずれも半導体レーザ素子等
により構成されており、例えば波長780nmの光束を
射出するようになっている。各光源は、図示しない制御
部によって互いに独立して駆動制御され、光束L1〜L
4を射出するようになっている。この光束L1〜L4
は、本発明における「複数の光束」の一具体例に対応す
るものである。
【0022】光源1の射出側には、第1の光学系2を構
成するコリメータレンズ21が設けられている。コリメ
ータレンズ21は、光源1からそれぞれ発散光として射
出される光束L1〜L4を、それぞれ平行光束に変換す
るためのものである。
【0023】コリメータレンズ21の後方には、第2の
光学系3が設けられている。この第2の光学系3は、光
源1の側から順に、第2の方向に正の屈折力を有する第
1の群と、第2の方向に負の屈折力を有する第2の群と
から構成されている。第1の群は、光源1の側から順
に、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリ
カルレンズ31Aと、正の屈折力を有する球面レンズ3
1Bとを含み、第2の群は、第2の方向に負の屈折力を
有する第2のシリンドリカルレンズ32を含んでいる。
【0024】第2の光学系3は、コリメータレンズ21
を通ってそれぞれ平行光束となった4つの光束L1〜L
4を、第1の群によって第1の方向に光束を平行光束と
して維持すると共に、第1の群の球面レンズ31と第2
の群によって第2の方向に集光するように機能する。但
し、第1の群によって第1の方向の光束幅を拡大または
縮小するようにしてもよい。なお、第2の光学系3の機
能については、後に詳述する。
【0025】第2の光学系3の後方に位置するポリゴン
ミラー4は、複数の光束について共通に設けられ、第2
のシリンドリカルレンズ32から射出された複数の光束
を、それらの進行方向が、第1の方向に沿って変化する
こととなるように、一括して偏向させるようになってい
る。より詳細には、ポリゴンミラー4は、例えば六角柱
からなり、その6つの側面にそれぞれ反射面41を形成
した6面鏡である。第2の光学系3からの複数の光束
は、第2の方向に沿って互いに間隔を保って反射面41
に入射するようになっている。ポリゴンミラー4は、図
1において紙面に垂直な方向の回転軸を中心に、モータ
(図示せず)によって一定速度で(例えば5000〜2
0000回/分)矢印Rの方向(図1)へ回転駆動され
るようになっている。ポリゴンミラー4は、その回転に
よって、反射面41における光束L1〜L4の入射角度
(すなわち、反射角度)を変化させ、これにより、光束
L1〜L4の進行方向を第1の方向に沿って変化させる
ようになっている。
【0026】ポリゴンミラー4の後方には、第3のシリ
ンドリカルレンズ51と、第4のシリンドリカルレンズ
52とからなる第3の光学系5が設けられている。この
第3の光学系5は、被走査面7上での走査速度を等速化
するfθレンズとして機能するものである。第3のシリ
ンドリカルレンズ51は第1の方向に負の屈折力を有
し、第4のシリンドリカルレンズ52は第1の方向に正
の屈折力を有する。第3の光学系5は全体として第1の
方向に正の屈折力を有し、ポリゴンミラー4からの光束
L1〜L4の各々を第1の方向にそれぞれ集光するよう
になっている。
【0027】第4のシリンドリカルレンズ52は、第2
の方向において互いに隣り合うように形成された第1の
部分52Aおよび第2の部分52Bによって構成されて
いる。第1の部分52Aおよび第2の部分52Bは、そ
れぞれ、光束L1〜L4の入射角度に対応して異なった
角度に傾けられている。この点については後述する。
【0028】第3の光学系5の後方には、分岐ミラー8
と反射ミラー9A〜9Dとからなる分離光学系9が設け
られている(図2参照)。分岐ミラー8は、第3の光学
系5からの光束L1,L2の組と光束L3,L4の組と
を、第2の方向に互いに分離するものである。分岐ミラ
ー8は例えば、第1の方向(図2において紙面と垂直な
方向)に延びる角柱からなり、その長手方向が、第4の
シリンドリカルレンズ52の長手方向と平行になるよう
に設けられている。分岐ミラー8の側面のうち、第4の
シリンドリカルレンズ52と対向し互いに直交している
2つの側面は、いずれも第4のシリンドリカルレンズ5
2を透過した光束L1〜L4の進行方向(4本の光束の
中心線の方向)に対してそれぞれ±45°傾斜した反射
面を構成している。
【0029】分岐ミラー8には、光束L1〜L4が図2
の上側から順に並んで入射されるようになっている。上
側の2つの光束L1,L2は図2の上方に反射され、光
束L3,L4は図2の下方に反射される。分岐ミラー8
によって反射された光束L1は反射ミラー9Aに入射
し、光束L2は反射ミラー9Bに入射する。また、光束
L3は反射ミラー9Cに入射し、光束L4は反射ミラー
9Dに入射する。
【0030】反射ミラー9の後方には、第4の光学系6
が設けられている。第4の光学系6は、反射ミラー9か
らの光束L1〜L4を、主として第2の方向にそれぞれ
集光する機能を有する。この場合、第4の光学系6は、
少なくとも第2の方向に正の屈折力(パワー)を有する
シリンドリカルミラー6A〜6Dを含んで構成するのが
好ましい。シリンドリカルミラー6Aは、反射ミラー9
Aからの光束L1を反射して第2の方向に集光させ、シ
リンドリカルミラー6Bは反射ミラー9Bからの光束L
2を反射して第2の方向に集光させる機能を有する。ま
た、シリンドリカルミラー6Cは反射ミラー9Cからの
光束L3を反射して第2の方向に集光させ、シリンドリ
カルミラー6Dは反射ミラー9Dからの光束L4を反射
して第2の方向に集光させる機能を有する。
【0031】第4の光学系6の後方には、シリンドリカ
ルミラー6A〜6Dの各々に対応した位置に、カバーガ
ラス10A〜10Dがそれぞれ設けられている。カバー
ガラス10Aは、シリンドリカルミラー6Aからの光束
L1を通過させることで、被走査面7上における走査線
の湾曲を補正する機能を有する。カバーガラス10B
は、シリンドリカルミラー6Bからの光束L2を通過さ
せることで、被走査面7上における走査線の湾曲を補正
する機能を有する。同様に、カバーガラス10C,10
Dは、シリンドリカルミラー6C,6Dからの光束L
3,L4をそれぞれ通過させることで、被走査面7上に
おける走査線の湾曲を補正する機能を有する。なお、走
査線湾曲およびその補正については後述する。
【0032】カバーガラス10の後方には、被走査面7
が設けられている。被走査面7は、例えば、互いに平行
に配置された4つの感光ドラム7A〜7Dの表面にそれ
ぞれ形成された、例えばセレン等からなる感光材料層で
ある。感光ドラム7A〜7Dの各表面を被走査面71〜
74と記するものとすると、これらの被走査面71〜7
4は、それぞれ、光束L1〜L4により個々に走査され
るようになっている。
【0033】次に、以上のように構成された光走査装置
の動作および作用を説明する。
【0034】まず、図1および図2を参照して、光走査
装置の全体動作を簡単に説明する。コンピュータ等の外
部機器からの画像形成開始の指示により、ポリゴンミラ
ー4の回転を開始する。次に、感光ドラム7A〜7Dを
回転すると共に、入力された画像情報に基づいて光源1
の4つの光源を変調駆動し、光束L1〜L4を射出す
る。これらの光束L1〜L4は、いずれも発散光である
が、コリメータレンズ21を通過することにより、それ
ぞれがほぼ平行光束になる。ほぼ平行光束となった光束
L1〜L4は、球面レンズ31B,第2のシリンドリカ
ルレンズ32の第2の方向の屈折力により、ポリゴンミ
ラー4の反射面41近傍で第2の方向に結像する。この
ときの光束の断面形状は第1の方向に延びる直線とな
る。
【0035】ポリゴンミラー4により反射された光束L
1〜L4は、第3および第4のシリンドリカルレンズ5
1,52を透過することで第1の方向に集束しながら、
分岐ミラー8,反射ミラー9およびシリンドリカルミラ
ー6により順次反射され、被走査面71〜74上にそれ
ぞれ結像する。なお、光束L1〜L4は、ポリゴンミラ
ー4の反射面41近傍で第2の方向にそれぞれ結像した
のち、それぞれ第2の方向に拡がりながら進むが、シリ
ンドリカルミラー6A〜6Dの正のパワーによって第2
の方向に集束され、最終的に被走査面71〜74上でそ
れぞれ円形の光スポットとなる。
【0036】このようにして、感光ドラム7A〜7Dの
表面が露光され、各色の画像情報に基づいた静電潜像が
形成される。感光ドラム7A〜7Dのそれぞれの静電潜
像部分に、この静電潜像部分とは反対の電荷を持つ各色
のトナーがそれぞれ付着し、記録紙に順次転写される。
この後、定着処理を行うことで、記録紙上にカラー画像
が得られる。
【0037】次に、主に図3ないし図10を参照して、
光走査装置の特徴的作用を説明する。
【0038】最初に、第2の光学系3の光学的な作用に
ついて比較例と対比して説明する。
【0039】図3は、図1に示した光走査装置における
第2の光学系3の作用を説明するための拡大断面図であ
る。図5は、図3に対する比較例としての光走査装置に
おける第2の光学系の拡大断面図である。ここで、図3
(A)および図5(A)は主走査方向を含む面に沿った
断面を示し、図3(B)および図5(B)は副走査方向
を含む面に沿った断面を示す。
【0040】図3に示したように、光源1から発し、コ
リメータレンズ21を通過した平行光束L1〜L4は、
第1のシリンドリカルレンズ31A、球面レンズ31B
および第2シリンドリカルレンズ32を順次透過し、光
偏光器4のポリゴンミラー面41に導かれる。
【0041】ここでまず、図3(A)を参照して、第1
の方向における作用を説明する。コリメータレンズ21
を射出した光束L1〜L4は、それぞれ平行光束に変換
され、第1のシリンドリカルレンズ31Aに入射する。
なお、図3(A)において、光束L1〜L4は第2の方
向(紙面と垂直な方向)に互いに重なって進んでいくの
で、1つの光束のみが図示されている。
【0042】第1のシリンドリカルレンズ31Aは第1
の方向に負の屈折力を有するので、この第1のシリンド
リカルレンズ31Aを透過した光束L1〜L4は、それ
ぞれが光束径を拡大しながら球面レンズ31Bに入射す
る。この球面レンズ31Bは正の屈折力を有するので、
球面レンズ31Bから射出された光束L1〜L4は第1
の方向における光束径を拡大、縮小または維持しながら
第2のシリンドリカルレンズ32に入射する。なお、図
3(A)では、ほぼ平行光束となる例を示している。第
2のシリンドリカルレンズ32は第1の方向には屈折力
を持たないので、光束L1〜L4は、屈折作用を受けず
にそのまま透過し、反射面41上に導かれる。
【0043】続いて、図3(B)を参照して、第2の方
向における作用を説明する。コリメータレンズ21を射
出した光束L1〜L4は、それぞれ平行光束に変換さ
れ、第1のシリンドリカルレンズ31Aに入射する。第
1のシリンドリカルレンズ31Aは第2の方向には屈折
力を持たないので、光束L1〜L4は屈折作用を受け
ず、第1のシリンドリカルレンズ31Aをそのまま透過
し、球面レンズ31Bに入射する。この球面レンズ31
Bは正の屈折力を有するので、球面レンズ31Bを通過
した光束L1〜L4は第2の方向における光束径を縮小
しながら、かつ相互の間隔を拡大、縮小または維持しな
がら第2のシリンドリカルレンズ32に入射する。な
お、図3(B)では、相互間隔を縮小する例を示してい
る。
【0044】第2のシリンドリカルレンズ32は第2の
方向に負の屈折力を持つので、光束L1〜L4は、第2
の方向における相互間隔を徐々に拡げながら反射面41
上に導かれる。このとき、第2のシリンドリカルレンズ
32は、その負の屈折力によって第2の方向における各
光束径を拡大させる方向に作用するが、前段の球面レン
ズ31Bが有する正の屈折力の影響が大きいことから、
第2のシリンドリカルレンズ32を通過したのちにおい
ても各光束径は縮小を続け、反射面41の近傍において
第2の方向に結像する。
【0045】こののち、ポリゴンミラー4の反射面41
の近傍において第2の方向に結像した各光束L1〜L4
は、反射面41において反射したのち、第2の方向にお
ける相互間隔を漸次拡げながら後方光学系PST(図
1)に入射する。
【0046】図4は、第2の光学系3を透過する光束L
1〜L4の、進行方向と直交する方向の断面形状を表す
ものである。
【0047】図4(A)は、第1のシリンドリカルレン
ズ31Aを通過し、球面レンズ31Bへ向かう途中の、
図3のIVA−IVA線における断面形状である。第1
のシリンドリカルレンズ31Aは第1の方向のみ屈折力
を有するので、球面レンズ31Bへ近づくに従い、図4
(A)の断面形状は、第1の方向(x軸方向)には延伸
されるが第2の方向(y軸方向)には変化しない。
【0048】図4(B)は、第2のシリンドリカルレン
ズ32の直前のIVB−IVB線における各光束L1〜
L4の断面形状を示す。球面レンズ31Bを透過するこ
とにより、第2のシリンドリカルレンズ32へ近づくに
従い、図4(B)の各断面形状は、y軸方向に縮小する
と共に、各光束L1〜L4の相互間隔は狭まる。この場
合、x軸方向には変化しない。図4(A)と図4(B)
とを比較すると、x軸方向に伸び、y軸方向に縮小して
いることがわかる。
【0049】、図4(C)は、ポリゴンミラー4の反射
面41の直前のIVC−IVC線における各光束L1〜
L4の断面形状を示す。第2のシリンドリカルレンズ3
2を透過することにより、各光束L1〜L4は、第2の
方向に集光され、直線状の断面形状となる。同時に、各
光束L1〜L4の相互間隔は第2の方向に拡がる。この
のち、反射面41から射出した光束L1〜L4は、その
相互間隔を漸次拡げながら進み、分岐ミラー8上におい
て分離可能な間隔となるまで拡大される。
【0050】次に、図5に示した比較例としての光走査
装置について説明する。
【0051】図5(A)に示したように、第1の方向を
含む面内においては、コリメータレンズ21を射出した
光束L11〜L14が、それぞれ平行光束に変換され、
第1のシリンドリカルレンズ131Aに入射される。第
1のシリンドリカルレンズ131Aは第1の方向に負の
屈折力を有するので、これを透過した光束L1〜L4
は、それぞれが光束径を拡大しながら球面レンズ31B
に入射する。この球面レンズ31Bは正の屈折力を有す
るので、球面レンズ31Bから射出された光束L1〜L
4は光束径を維持または縮小しながら反射面141に導
かれる。なお、図5(A)では、平行光束となる例を示
している。
【0052】図5(B)に示したように、第2の方向を
含む面内においては、コリメータレンズ21を通過した
光束L11〜L14はそれぞれ平行光束となって第1の
シリンドリカルレンズ131Aに入射される。第1のシ
リンドリカルレンズ131Aは第2の方向には屈折力を
持たないので、光束L11〜L14は屈折作用を受け
ず、第1のシリンドリカルレンズ131Aをそのまま透
過し、球面レンズ131Bに入射する。この球面レンズ
131Bは正の屈折力を有するので、球面レンズ131
Bから射出された光束L11〜L14は光束径を縮小し
ながら反射面141に導かれる。この際、後に被走査面
7上に投影される走査線が湾曲することを避けるため、
各光束L11〜L14の相互間隔が一定を保ったまま、
すなわち、各光束L11〜L14が互いに平行な状態で
反射面141に垂直入射する。したがって、反射面14
1で反射した各光束L11〜L14の相互間隔もまたそ
のまま維持され、後段の分離光学系への入射時点におい
ても同じ間隔となる。
【0053】したがって、この比較例では、各光束L1
1〜L14の相互間隔は、後段の分離光学系による相互
分離が可能な間隔として規定される。すなわち、分離光
学系において分離可能な最小の間隔をd1とすると、こ
の間隔d1が、そのまま、反射面141における各光束
L11〜L14に許容される最小の相互間隔となる。結
局、反射面141の第2の方向の幅141Dは(3×d
1)以上の大きさであることを要求される。
【0054】また、比較例では、図5(B)に示したよ
うに、球面レンズ131Bを通過した各光束同士が第2
の方向において互いに平行になるようにする必要がある
ため、第2の方向における屈折力をあまり大きくするこ
とができない。このため、各光束の第2の方向での結像
位置が球面レンズ131Bから遠くなり、結果として、
光源1からポリゴンミラー4の反射面141までの距離
が長くならざる得ない。
【0055】これに対し本実施の形態の光走査装置で
は、図3(B)に示したように、第2の光学系3におい
て、大きい正の屈折力を有する球面レンズ31Bによっ
て光束L1〜L4を、第2方向における相互間隔が十分
縮まるほどまでにそれぞれ集光した上で、ポリゴンミラ
ー4の直前の第2のシリンドリカルレンズ32によって
各光束の間隔が僅かに拡がるようにしている。このた
め、ポリゴンミラー4の反射面41上における各光束L
1〜L4の相互間隔d2を上記の許容間隔d1よりも小
さくすることができる。ポリゴンミラー4の反射面41
で反射された各光束L1〜L4は、第2方向における相
互間隔がさらに拡がりながら後段の分離光学系に導かれ
るため、ポリゴンミラー4の反射面41における各光束
L1〜L4の相互間隔d2が許容間隔d1未満であって
も、分離光学系に入射する段階の各光束の相互間隔は許
容間隔d1以上になるからである。結局、本実施の形態
では、反射面41の第2の方向における許容幅41D
を、比較例における許容幅141D(=3×d1)より
も小さくすることが可能となる。すなわち、ポリゴンミ
ラー4の第2方向の厚みをより薄くすることができる。
【0056】また、本実施の形態の光走査装置(図3)
では、球面レンズ31Bの正の屈折力を比較例における
球面レンズ131Bに比べて十分大きくできることか
ら、第2の方向における結像位置が球面レンズ31Bに
近くなり、結果として、光源1からポリゴンミラー4の
反射面41までの距離を短縮することが可能となる。
【0057】さらに、本実施の形態では、球面レンズ3
1Bが、第1の方向における光束径の拡縮機能の一部
と、第2の方向における集光機能の一部とを併せ持つよ
うにしたので、第2の光学系3における部品点数を削減
することができる。さらに、本実施の形態では、第2の
光学系3における第1の群を、第1の方向に負の屈折力
を有する第1のシリンドリカルレンズ31Aと正の屈折
力を有する球面レンズ31Bとを組みあわせて構成する
ようにしたので、正の屈折力を有するレンズ同士を組み
合わせることによりいわゆるアフォーカル系を構成した
場合よりも光路長を短くすることができる。
【0058】次に、図6ないし図13を参照して、第3
の光学系5の光学的な作用について説明する。
【0059】図6ないし図9は、第3の光学系5の第2
の方向を含む面での断面構成の4つの例を表すものであ
る。ここで、図6は、第3の光学系5における第4のシ
リンドリカルレンズ52を構成する部分52A,52B
を傾けない場合の断面を示し、図7ないし図9は、部分
52A,52Bを所定の角度だけ傾けた場合の断面を示
す。さらに、図6(A)ないし図9(A)は走査線湾曲
を補正する前の状態を示し、図6(B)ないし図9
(B)は走査線湾曲を補正した後の状態を示している。
なお、これらの図には、光束L1,L2の光路と共に、
光束L1,L2により被走査面7上に形成される走査線
S1,S2の形状を併せて図示している。また、これら
の図では、4つの光束のうち、上側の2本の光束L1,
L2に関するもののみを図示し、下側の2本の光束L
3,L4に関するものについては図示を省略する。ま
た、これらの図では、各光束が各シリンドリカルレンズ
を通過する際の屈折を省略して描いている。図10
(A)は、図6の要部(第4のシリンドリカルレンズ5
2の入射側表面53Aの近傍部分)を拡大して表すもの
であり、図10(B)は、図7ないし図9の要部(第4
のシリンドリカルレンズ52の入射側表面53Aの近傍
部分)を拡大して表すものである。
【0060】図6(A)および図10(A)に示した例
では、反射面41からの光束L1,L2は、互いに間隔
を拡げながら斜めに第3および第4のシリンドリカルレ
ンズ51,52に入射する。第3および第4のシリンド
リカルレンズ51,52は第2の方向に屈折力を有しな
いので、光束L1,L2は第3および第4のシリンドリ
カルレンズ51,52に斜めに入射すると、それらの屈
折率に応じた角度で屈折したのち、それぞれの入射方向
と平行な方向に射出する。ここで、第4のシリンドリカ
ルレンズ52の第1の方向における中央部を通る光束L
1,L2の第2の方向における入射角(入射側表面53
Aの法線に対してなす角度)をそれぞれα1, α2とす
る。
【0061】このとき、第4のシリンドリカルレンズ5
2を通る光束L1,L2のうち、第1の方向における中
央部を通るもの以外は、捩じれた入射光束(いわゆるス
キュー光線)となり、その捩じれの度合いは入射位置に
よって異なる。具体的には、第4のシリンドリカルレン
ズ52の第1の方向における中央部に近い位置を通るも
のほど捩じれは小さく、第1の方向における両端部近傍
を通るものほど捩じれは大きくなる。また、第2の方向
における入射角α1,α2の絶対値が大きくなるほど捩
じれは顕著になる。この光束の捩じれは、後述するよう
に、最終的に被走査面7上でのスポット形状の歪みとな
って現れる。
【0062】図10(A)に示したように、 |α1|>|α2| であり、α1はα2よりも大きいので、特に光束L1に
よるスポット形状の歪みが大きい。
【0063】また、図6(A)の例では、最終的に被走
査面7に描かれる走査線S1,S2が中高形状になる。
この場合、α1はα2よりも大きいので、走査線S1の
ほうが走査線S2よりも大きな湾曲を示す。この点につ
いては、後に詳述する。
【0064】これに対し、図7(A)〜図9(A)およ
び図10(B)に示した例では、第1の部分52Aを角
度θだけ傾け、かつ、第2の部分52Bを角度[−θ]
だけ傾けるようにしている。ここでは、図7(A)、図
8(A)、図9(A)の順に角度θが大きくなってい
る。すなわち、図7(A)では走査線S1が直線になる
ような角度θとし、図8(A)では、さらに傾け、走査
線S1,S2が互いに逆向きで同程度の湾曲を示すよう
な角度θとし、図9(A)では、よりいっそう傾け、走
査線S1が直線になるような角度θとした。傾け角θと
走査線湾曲との関係については、後に詳述する。
【0065】ここで、図10(B)に示したように、第
1の部分52Aを角度θだけ傾けたときの、第1および
第2の光束L1,L2の第2の方向を含む入射面内での
入射角(光束L1,L2が第1の部分52Aの入射側表
面53Aの法線となす角)を、それぞれβ1,β2とす
る。第1の部分52Aは、第1および第2の光束L1,
L2の入射角β1,β2の絶対値和|β1|+|β2|
が、第1の部分52Aを傾けない場合(図6(A))の
入射角の絶対値和|α1|+|α2|よりも小さくなる
ような角度範囲で傾けるようにするのが好ましい。すな
わち、 |β1|+ |β2|<|α1|+ |α2| を満たすように傾き角度θを設定するのが好ましい。こ
のためには、傾き角θの範囲が、 |α2|≦|θ|≦|α1| を満たすようにすればよい。
【0066】同様に、第2の部分52Bを角度[−θ]
だけ傾けたときの、第3および第4の光束L3,L4
(図6(B)および図7(B)では図示せず)の第2の
方向を含む入射面内での入射角(光束L3,L4が第2
の部分52Bの入射側表面53Bの法線となす角)を、
それぞれβ3,β4(図示せず)とする。第2の部分5
2Bは、第3および第4の光束L3,L4の入射角β
3,β4の絶対値和|β3|+|β4|が、第2の部分
52Bを傾けない場合の入射角の絶対値和|α3|+|
α4|よりも小さくなるような角度範囲で傾けるように
するのが好ましい。すなわち、 |β3|+ |β4|<|α3|+ |α4| を満たすように傾き角度[−θ]を設定するのが好まし
い。このためには、傾き角θの範囲が、 |α3|≦|−θ|≦|α4| を満たすようにすればよい。
【0067】このように、第1および第2の部分52
A,52Bをそれぞれ上記のような角度範囲内において
傾けることにより、光束L1,L2によって被走査面7
上に形成される光スポット形状の劣化を防止することが
できる。光スポット形状の歪みは、図7(A)の場合、
光束L1,L2のいずれについても図6(A)の場合よ
りも小さいが、特に図7(A)の光束L2の歪みは極め
て小さい。図8(A)の場合、光束L1および光束L2
は互いに同程度の大きさの小さな光スポット形状の歪み
となる。さらに、図9(A)の例では、光束L1の光ス
ポット形状の歪みが極めて小さくなる。光束L3,L4
による光スポット形状は、それぞれ光束L2,L1の場
合と同様となる。
【0068】図11は、第1の部分52Aの傾き角θが
0°の場合(図6(A))における被走査面7での光ス
ポット形状の光強度等高線図を表し、図12は、第1の
部分52Aの傾き角θが1.0°の場合における被走査
面7での光スポット形状の光強度等高線図を表すもので
ある。図11(A)〜図11(C)および図12(A)
〜図12(C)は、入射角が0.5°の場合を示し、図
11(D)〜図11(F)および図12(D)〜図12
(F)は、入射角が1.5°の場合を示す。また、図1
1(B),図11(E),図12(B),図12(E)
は、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向にお
ける中央部を通る光束による光スポット形状の光強度等
高線図を示し、図11(A),図11(C),図11
(D),図11(E)および図12(A),図12
(C),図12(D),図12(E)は、第4のシリン
ドリカルレンズ52の第1の方向における両端部を通る
光束による光スポット形状の光強度等高線図を示す。
【0069】第1の部分52Aを傾けない場合、図11
に示したように、第4のシリンドリカルレンズ52の第
1の方向における中央部を通る光束による光スポット形
状の光強度等高線図は、入射角が0.5°の場合(図1
1(B))と、入射角が1.5°の場合(図11
(E))とで大差が見られず、特に問題となるような歪
みはない。一方、両端部を通る光束による光スポット形
状の光強度等高線図は、入射角が0.5°の場合(図1
1(A),図11(C))に比べて、入射角が1.5°
の場合(図11(D),図11(F))には、大きく歪
んでいる。
【0070】これに対して、第1の部分52Aを1.0
°傾けた場合には、図12に示したように、第4のシリ
ンドリカルレンズ52の第1の方向における両端部を通
る光束による光スポット形状の光強度等高線図の歪み
が、図11と比較して小さくなっている。すなわち、図
11(D),図11(F)に比べると、図12(D),
図12(F)に示した光スポット形状の光強度等高線図
の歪みが改善されている。なお、第4のシリンドリカル
レンズ52の第1の方向における中央部を通る光束によ
る光スポット形状の光強度等高線図は、入射角が0.5
°の場合(図12(B))と、入射角が1.5°の場合
(図12(E))とで差はなく、特に問題となるような
歪みは生じていない。
【0071】これらの結果より、第4のシリンドリカル
レンズ52の第1の部分52Aを傾けることにより、光
束L1,L2による被走査面7での光スポット形状、特
に第4のシリンドリカルレンズ52の両端部を通る光束
による光スポット形状が大きく改善されることがわか
る。同様に、第2の部分52Bを傾けることにより、光
束L3,L4による被走査面7での光スポット形状、特
に第4のシリンドリカルレンズ52の両端部を通る光束
による光スポット形状が大きく改善される。
【0072】次に、光束L1〜L4が主に第3の光学系
5を通過する際に生ずる走査線湾曲と、その補正の方法
について説明する。
【0073】まず、図6ないし図9ならびに図13およ
び図14を参照して、走査線湾曲が生ずる理由を説明す
る。図13および図14は、図6(A)に示した例にお
いて、第4のシリンドリカルレンズ52を光束L1〜L
4が通過し、第4の光学系6としてのシリンドリカルミ
ラー6A〜6Dにおいて反射することにより、被走査面
71〜74上の走査線の湾曲が発生する様子を観念的に
描いたものである。図13および図14では、第3のシ
リンドリカルレンズ51、分離光学系9およびカバーガ
ラス10A〜10Dの図示を省略している。
【0074】最初に、図13を参照して、光束L1〜L
4が、第4のシリンドリカルレンズ52を通過すること
によって発生する走査線の湾曲について説明する。図1
3では、光束L1〜L4が第4のシリンドリカルレンズ
52を通過した直後に生ずる走査線湾曲の状態を、仮想
面57上に描いている。
【0075】光束L1〜L4は、第2の方向を含む面内
において相互間隔が拡がるように進行しながら第4のシ
リンドリカルレンズ52に入射する。すなわち、光束L
1〜L4のいずれもが、第2の方向を含む面内において
第3の光学系5の中心光軸55とは平行でなく、この面
内で第4のシリンドリカルレンズ52に垂直入射するこ
とはない。言い換えると、光束L1〜L4は、第4のシ
リンドリカルレンズ52に対して常に斜め方向から入射
する。このため、光束L1〜L4が第4のシリンドリカ
ルレンズ52を通過する位置、すなわち、第1の方向に
おける中央部を通るか両端部を通るかによって、実質的
な光束入射位置(光束が第4のシリンドリカルレンズ5
2内部に入る地点)は、中心光軸55に沿った方向のみ
ならず、高さ方向(すなわち、第2の方向)においても
異なる。
【0076】上側の2本の光束L1,L2については、
第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における
両端部を通る光束の入射高さは、中央部を通る光束の入
射高さよりも高くなる。この結果、光束L1,L2によ
る仮想面57上の走査線は、中低形状の湾曲をもった走
査線K1,K2となる。
【0077】次に、図6および図14を参照して、第4
のシリンドリカルレンズ52を通過し、分離光学系9を
経た光束L1〜L4が、シリンドリカルミラー6A〜6
Dで反射されて被走査面7に達した状態における走査線
の湾曲について説明する。なお、図14では、光束L1
およびそれを反射するシリンドリカルミラー6Aについ
てのみ示し、これを代表して説明する。
【0078】図14に示したように、上側を向く光束L
1では、シリンドリカルミラー6Aの第1の方向におけ
る両端部に入射する光束の入射高さが、中央部を通る光
束の高さよりも高くなる。さらにシリンドリカルミラー
6Aは光束L1に対して、第2の方向を含む面内で傾い
ているため、両端部に入射する光束に対する入射角(ε
1)/2が、中央部に入射する光束に対する入射角(ε
2)/2よりも大きくなる。このため、反射した光束L
1は、被走査面71上に中高形状の湾曲をもった走査線
S1を描く。これを分かり易くするため、シリンドリカ
ルミラー6Aのミラー面61Aに対して対称に展開する
と、被走査面71に対応する被走査面171上に走査線
S11が描かれる。走査線S11は、第4のシリンドリ
カルレンズ52を通過した直後の走査線K1とは逆向き
の湾曲を有する。すなわち、被走査面71での走査線S
1は、第4のシリンドリカルレンズ152を通過した直
後の走査線K1とは逆向きの湾曲を生じるのである。光
束L2の走査線S2についても、走査線S1と同様の向
きの走査線湾曲を生じる。
【0079】この場合、第2の方向を含む面内での入射
角は、光束L2の入射角α2(図10(A))よりも光
束L1の入射角α1の方が大きいので、第4のシリンド
リカルレンズ52の中央部における入射高さと両端部に
おける入射高さとの差は、光束L2よりも光束L1の方
が顕著になる。このため、図6(A)に示したように、
光束L1による走査線S1は、光束L2による走査線S
2よりも大きな湾曲を示すことになる。このことは、下
側の2本の光束L3,L4による走査線についても同様
であり、中心光軸55を対称軸として、上側の2本の光
束L1,L2による走査線と対称な関係となる。
【0080】このような理由から、第4のシリンドリカ
ルレンズ52を通過し、シリンドリカルミラー6A,6
Bを反射した光束L1,L2は、最終的に、図6(A)
に示したように、被走査面7上において副走査方向に湾
曲した走査線S1,S2を描くことになる。
【0081】図15および図16は、第4のシリンドリ
カルレンズ52の第1の部分52A(入射側表面53
A)を傾けることによって、第1の部分52Aを射出し
た直後の仮想面57上に描かれる走査線の湾曲量が変化
する様子を表すものである。なお、図15および図16
では、説明の簡略化のため、当初の入射角α1,α2
(図10(A))がそれぞれ“3a”,“a”である場
合を想定して説明する。
【0082】図15(A)は、第1の部分52Aの傾き
角θを“a”にした場合を示す。この場合には、第1の
部分52Aの入射側表面53Aにおける光束L1の入射
角β1は“2a”となるが、光束L2の入射角β2は
“0”となる。このため、光束L2については、第2の
方向を含む面内で垂直入射となり、走査線K2には第3
のシリンドリカルレンズ51を斜めに通過することによ
って起こる走査線湾曲のみが発生する。第3のシリンド
リカルレンズ51は第1の方向において負の屈折力を有
するため、走査線K2の湾曲は走査線K1の湾曲とは逆
向きに発生する。
【0083】図16(A)は、第1の部分52Aの傾き
角θを”a”よりも若干小さい“b”とした場合を示す
ものである。図16(A)に示したように、傾き角θを
“b”とし、第3のシリンドリカルレンズ51によって
発生する走査線湾曲量と第4のシリンドリカルレンズ5
2によって発生する走査線湾曲量とが同じ値で逆向きと
なるようにすることによって、両者を相殺させて走査線
K2に湾曲が生じないようにすることができる。こうす
ることにより、光束L2については、後述するカバーガ
ラス10Bによる湾曲補正が不要となる。なお、この場
合、光束L1については、走査線K1に湾曲が残存して
いるが、その湾曲の度合いは、第1の部分52Aを傾け
ない場合(図6(A);入射角β1=3a)よりも軽度
になる。したがって、後述するカバーガラス10Aによ
る湾曲補正量が少なくて済む。
【0084】図15(B)は、第1の部分52Aの傾き
角θを“2a”にした場合を示す。この場合には、第1
の部分52Aの入射側表面53Aにおける光束L1,L
2の入射角β1,入射角β2は共に“a”となる。この
ため、光束L1,L2の双方について走査線K1,K2
に湾曲が生じるものの、その湾曲の度合いは、図15
(A)における走査線K1の場合(入射角β1=2a)
よりもさらに軽度になる。
【0085】ここで、図16(B)に示したように、こ
の傾き角θを走査線K2の湾曲量が0となる角度“b”
の2倍の“2b”にした場合、走査線K1,K2は、湾
曲の向きは逆であるが、湾曲の度合いは、互いにほぼ等
しくなる。したがって、後述するカバーガラス10A,
10Bによる湾曲補正量が図15(A)の走査線K1の
場合よりもさらに少なくて済むと共に、絶対補正量が等
しくなるので補正が容易になる。
【0086】図15(C)は、第1の部分52Aの傾き
角θを“3a”にした場合を示す。この場合には、第1
の部分52Aの入射側表面53Aにおける光束L2の入
射角β2は“2a”となるが、光束L1の入射角β1は
“0”となる。このため、光束L1については、第2の
方向を含む面内で垂直入射となり、走査線K1には第3
のシリンドリカルレンズ51を斜めに通過することによ
って起こる走査線湾曲のみが発生する。
【0087】図16(C)は、第1の部分52Aの傾き
角θを“3b”とした場合を示すものである。図16
(C)に示したように、傾き角θを“3b”とし、第3
のシリンドリカルレンズ51によって発生する走査線湾
曲量と第4のシリンドリカルレンズ52によって発生す
る走査線湾曲量とが同じ値で逆向きとなるようにするこ
とによって、両者を相殺させて走査線K1に湾曲が生じ
ないようにすることができる。こうすることにより、光
束L1については、後述するカバーガラス10Aによる
湾曲補正が不要となる。なお、この場合、光束L2につ
いては、走査線K2が湾曲しており、その湾曲の度合い
は、第1の部分52Aを傾けない場合(図6(A);入
射角β1=3a)よりも大きくなる。
【0088】なお、図15および図16では上側2本の
光束L1,L2について説明したが、下側2本の光束L
3,L4による走査線K3,K4についても同様のこと
がいえる。
【0089】図15(A),(C)および図16
(A),(C)で説明したことをより一般化すると、次
のようになる。光束L1または光束L2のいずれか一方
における第2の方向を含む入射面内での入射角β1また
は入射角β2に応じて第4のシリンドリカルレンズ52
で発生する走査線湾曲が、第3のシリンドリカルレンズ
51で発生する走査線湾曲と同じ量で逆向きになるよう
に第1の部分52Aの傾き角θを設定すればよい。光束
L3,L4についても同様である。これにより、光束L
1,L2のいずれか一方による走査線(K1またはK
2)と、光束L3,L4のいずれか一方による走査線
(K3またはK4)とを直線状にすることができる。こ
の場合には、走査線が直線状にならない光束についての
み湾曲を補正すればよい。
【0090】図17は、第4のシリンドリカルレンズ5
2により生じた走査線湾曲をカバーガラス10A〜10
Dを用いて補正する際の原理を説明するものである。こ
の図では、カバーガラス10A〜10Dを代表してカバ
ーガラス10と記し、光束L1〜L4を代表して光束L
と記し、走査線S1〜S4を代表して走査線Sと記載し
て説明する。
【0091】図17(A)に示したように、光束Lが、
シリンドリカルミラー6A〜6Dを通過したのちにおい
ても、湾曲を含まない走査線SS1を形成し得るもので
あった場合を想定する。この場合、光束Lと直交する方
向に対して傾いて角度δだけ傾いて配置されたカバーガ
ラス10を光束Lが通過すると、このカバーガラス10
の傾き角δや傾きの方向に応じて、被走査面7上の走査
線Sが湾曲する。
【0092】図17(B)に示したように、光束Lが、
シリンドリカルミラー6A〜6Dを通過した時点で、湾
曲を含んだ走査線SS2を形成するものであった場合を
想定する。ここで、光束Lと直交する方向に配置された
カバーガラス10を光束Lが通過すると、走査線SS2
の湾曲状態はそのまま反映され、被走査面7上の走査線
Sは湾曲したものとなる。
【0093】図17(C)に示したように、光束Lが、
シリンドリカルミラー6A〜6Dを通過した時点で、湾
曲を含んだ走査線SS2を形成するものになっており、
かつ、光束Lと直交する方向に対して角度δだけ傾いて
配置されたカバーガラス10を光束Lが通過する場合を
想定する。この場合には、図17(A)および図17
(B)における考察から明らかなように、カバーガラス
10を通過する前の走査線SS2の湾曲状態は、カバー
ガラス10による逆方向の湾曲付与作用によって相殺さ
れ、最終的に被走査面7上に描かれる走査線Sはほぼ直
線状になる。
【0094】以上の補正原理を用いることにより、被走
査面7上の走査線の湾曲を補正することができる。すな
わち、図6(B)ないし図9(B)に示したように、光
束L1,L2の各光路上にカバーガラス10A,10B
をそれぞれ配置し、光束L1,L2のそれぞれが含んで
いる湾曲特性を相殺する方向にカバーガラス10A,1
0Bを傾けるようにすればよい。これにより、各光束L
1,L2が有している湾曲特性がカバーガラス10A,
10Bによってそれぞれ打ち消され、被走査面7上にお
いて、湾曲のない走査線S1,S2が得られることにな
る。
【0095】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、ポリゴンミラー4の反射面41で反射された各光
束L1〜L4が、第2方向における相互間隔がさらに拡
がりながら後段の分離光学系に導かれるようにしたの
で、反射面41の第2の方向における許容幅41Dを、
より小さくすることが可能となる。これにより、ポリゴ
ンミラー4の第2方向の厚みを薄くすることができるの
で、軽量化が容易となる。したがって、ポリゴンミラー
の高速回転が可能となり、印字速度の向上が可能にな
る。
【0096】また、本実施の形態によれば、第2の光学
系3における第1の群を、第1の方向に負の屈折力を有
する第1のシリンドリカルレンズ31Aと正の屈折力を
有する球面レンズ31Bとを組みあわせて構成するよう
にしたので、光源1からポリゴンミラーまでの距離を短
縮することができる。これにより、装置の小型化も可能
である。
【0097】また、本実施の形態によれば、第1の群の
球面レンズ31Bが、第1の方向における光束径の拡縮
機能の一部と第2の方向における集光機能の一部とを併
せ持つようにしたので、第2の光学系3における部品点
数を削減することができる。
【0098】また、本実施の形態において、第4のシリ
ンドリカルレンズ52が第2の方向において互いに隣り
合う第1および第2の部分52A,52Bからなるよう
にすると共に、図10(B)に示したように、第1の部
分52Aを角度θだけ傾け、かつ、第2の部分52Bを
角度[−θ]だけ傾けるようにした場合には、第4のシ
リンドリカルレンズ52に光束が大きな入射角で入射す
ることにより生ずる弊害を軽減することができる。特
に、第1の部分52Aを、第1および第2の光束L1,
L2の入射角の絶対値和が第1の部分52Aを傾けない
場合の入射角の絶対値和よりも小さくなるような角度範
囲で傾けると共に、第2の部分52Bを、第3および第
4の光束L3,L4の入射角の絶対値和が第2の部分5
2Bを傾けない場合の入射角の絶対値和よりも小さくな
るような角度範囲で傾けるようにした場合には、各光束
の断面形状の歪みを最小限に押さえることができ、これ
により、被走査面7上における光スポット形状の劣化を
防止することができる。
【0099】また、本実施の形態において、光束L1ま
たは光束L2のいずれか一方における第2の方向を含む
入射面内での入射角β1または入射角β2に応じて第4
のシリンドリカルレンズ52で発生する走査線湾曲が第
3のシリンドリカルレンズ51で発生する走査線湾曲と
同じ量で逆向きになるように第1の部分53Aの傾き角
θを設定するようにした場合には、光束L1,L2のい
ずれか一方による走査線(S1またはS2)を直線状に
することができる。光束L3,L4についても同様であ
る。この場合には、光束L1〜L4のうち、走査線が湾
曲する2本の光束についてのみ湾曲補正を行えばよいの
で、全体としての補正箇所を半分に減らすことができ
る。
【0100】また、本実施の形態によれば、光束L1,
L2の各光路上にカバーガラス10A,10Bをそれぞ
れ配置し、光束L1,L2のそれぞれが含んでいる湾曲
特性を相殺する方向にカバーガラス10A,10Bを傾
けるようにしたので、各光束L1,L2が有している湾
曲特性がカバーガラス10A,10Bによってそれぞれ
打ち消され、被走査面7上において、湾曲のない走査線
S1,S2が得られることになる。光束L3,L4につ
いても同様である。この場合には、被走査面7上におけ
るすべての走査線が直線状になるので、画像歪みのない
高品位の潜像を形成することができる。
【0101】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々変
形可能である。たとえば、光源1における光源を4つと
し4本の光束を用いる場合について説明したが、5以上
の光源を備え、5本以上の光束を用いるようにしてもよ
い。
【0102】また、第2の光学系3が、第1の方向に負
の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズ31Aと
正の屈折力を有する球面レンズ31Bとを含み第2の方
向に正の屈折力を有する第1の群と、第2の方向に負の
屈折力を有する第2のシリンドリカルレンズ32からな
る第2の群とからなるようにしたが、この構成には限定
されない。
【0103】また、本実施の形態では、第3の光学系5
が、第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリンドリ
カルレンズ51と、第1の方向に正の屈折力を有する第
4のシリンドリカルレンズ52とからなるようにした
が、これには限定されない。また、第4のシリンドリカ
ルレンズ52を第1の部分52Aおよび第2の部分52
Bの2つの部分で構成する場合、両者を完全に別部品と
して別々に配置するようにしてもよいし、あるいは、両
者を一体に形成して1つの部品としての第4のシリンド
リカルレンズ52としてもよい。第1の部分52Aおよ
び第2の部分52Bを完全に別部品として別々に配置す
る場合には、それぞれの傾き角を個別に調整できるよう
な構成にすることも可能である。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項11のいずれか1項に記載の光走査装置によれば、
前方光学系と、光偏光器と、後方光学系とを備え、光偏
光器からの複数の光束が、第2の方向を含む面内におい
て互いに漸次離れるような入射角で後方光学系に入射す
るようにしたので、複数の光束の相互間隔を分離可能な
程度に大きく確保しつつ、光偏光器の副走査方向の厚み
を縮小することができる。したがって、光偏光器の薄型
化が可能になり、走査速度の高速化が容易に実現可能に
なる。
【0105】特に、請求項4に記載の光走査装置によれ
ば、前方光学系が第1の光学系と第2の光学系とを含む
ように構成すると共に、第2の光学系が光源側から順に
第1および第2の群を含むように構成した場合におい
て、さらに、第1の群が、光源側から順に第1の方向に
負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズと、正
の屈折力を有する球面レンズとを含み、第2の群が、第
2の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレ
ンズを含むように構成し、かつ、第1の光学系からの平
行光束を第1の群によって第1の方向の光束幅を拡大ま
たは縮小すると共に、球面レンズと第2の群とによって
第2の方向に集光するようにしている。このため、光源
から光偏向器までの光路長を短くすることが容易であ
り、装置をコンパクトにすることができると共に、球面
レンズが、第1の方向における光束径の拡縮機能の一部
と第2の方向における集光機能の一部とを併せ持つの
で、第2の光学系における部品点数を削減することがで
きる。
【0106】また、特に請求項6に記載の光走査装置で
は、後方光学系の一部を構成する第3の光学系が少なく
とも第1の方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズ
群を含むようにし、請求項7に記載の光走査装置では、
シリンドリカルレンズ群が第1の方向に負の屈折力を有
する第3のシリンドリカルレンズと、第1の方向に正の
屈折力を有する第4のシリンドリカルレンズとを含むよ
うにし、請求項10に記載の光走査装置では、第4の光
学系が少なくとも第2の方向に屈折力を有するシリンド
リカルミラーを含むようにしている。したがって、これ
らの各請求項の構成によれば、主走査方向に対応する第
1の方向に関しては、複数の光束がほぼ共通の光学系の
作用を受けるようにすることができるので、走査線の状
態 (走査速度や走査光スポットの形状等)を複数の光
束について同等にすることができる。
【0107】また、請求項8に記載の光走査装置によれ
ば、第4のシリンドリカルレンズを、第2の方向におい
て互いに隣り合うように形成された第1および第2の部
分からなるように構成すると共に、第1の部分を、第1
および第2の光束の第2の方向を含む入射面内での入射
角の絶対値和がより小さくなるような角度範囲で傾け、
第2の部分を、第3および第4の光束の第2の方向を含
む入射面内での入射角の絶対値和がより小さくなるよう
な角度範囲で傾けるようにしたので、第3の光学系に対
して第2の方向と直交しない方向から斜めに入射するこ
とによって生じる複数の光束の各断面形状の歪みを改善
することが可能となる。このため、走査線の光スポット
形状が良好になり、走査線の状態を高品位に保つことが
できる。したがって、この光走査装置を例えばプリンタ
等の画像形成装置に適用した場合には、高品位の画像形
成が可能になる。
【0108】また、請求項9に記載の光走査装置によれ
ば、第4のシリンドリカルレンズを、第2の方向におい
て互いに隣り合うように形成された第1および第2の部
分からなるように構成すると共に、第1の部分を、第1
および第2の光束のいずれか一方による被走査面上の走
査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾け、第2
の部分を、第3および第4の光束のいずれか一方による
被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範
囲で傾けるようにしたので、第3の光学系に対して第2
の方向と直交しない方向から入射することによって生じ
る複数の光束の各断面形状の歪みを改善することが可能
となると共に、第1または第2の光束のいずれか一方に
対応する走査線と、第3または第4の光束のいずれか一
方に対応する走査線とを、被走査面上において直線状に
することができる。このため、走査線が直線状になる光
束に関しては、走査線の状態を高品位に保つことができ
ると共に、第4のシリンドリカルレンズ以降の光学系に
よる走査線湾曲の補正が不要となり、補正箇所を減らす
ことができる。
【0109】また、請求項11に記載の光走査装置によ
れば、被走査面が、互いに別々に設けられた複数の感光
面からなる場合において、複数の光束のそれぞれが、複
数の感光面のそれぞれの表面に結像するようにしたの
で、例えばカラー画像の形成に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光走査装置の全
体構成を表す平面図である。
【図2】図1に示した光走査装置の要部断面構成を表す
断面図である。
【図3】図1に示した光走査装置の他の要部断面構成を
表す断面図である。
【図4】図1に示した光走査装置における光束断面の一
例を表す断面図である。
【図5】比較例としての光走査装置における要部断面構
成を表す断面図である。
【図6】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す
拡大断面図である。
【図7】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す
拡大断面図である。
【図8】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す
拡大断面図である。
【図9】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す
拡大断面図である。
【図10】図6ないし図9に示した断面のうちの要部を
拡大かつ簡略化して、比較例と共に表す拡大断面図であ
る。
【図11】本実施の形態に係る光走査装置における光束
の光スポット形状の一例を表す図である。
【図12】本実施の形態に係る光走査装置における光束
の光スポット形状の他の例を表す図である。
【図13】本実施の形態に係る光走査装置の作用を説明
するための斜視図である。
【図14】本実施の形態に係る光走査装置の作用を説明
するための他の斜視図である。
【図15】本実施の形態に係る光走査装置における要部
の作用を説明するための要部断面図である。
【図16】本実施の形態に係る光走査装置における要部
の作用を説明するための要部断面図である。
【図17】本実施の形態に係る光走査装置における他の
要部の作用を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
1…光源、2…第1の光学系(=21…コリメータレン
ズ)、3…第2の光学系、4…ポリゴンミラー、5…第
3の光学系、6…第4の光学系、6A〜6D…シリンド
リカルミラー、7…被走査面、9…分離光学系、10A
〜10D…カバーガラス、21…コリメータレンズ、3
1A…第1のシリンドリカルレンズ、31B…球面レン
ズ、32…第2のシリンドリカルレンズ、41…反射
面、51…第3のシリンドリカルレンズ、52…第4の
シリンドリカルレンズ、52A…第1の部分、52B…
第2の部分、53A…入射側表面、L1〜L4…光束。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 BA04 BA50 BA51 BA54 BA58 BA71 BA84 BA86 2H045 AA34 BA22 BA34 CA03 CA67 5C051 AA02 CA07 DB22 DB24 DB30 5C072 AA03 DA02 DA04 HA06 HA09 HA13 XA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4以上の複数の光束を用いて、被走査面
    を主走査方向に走査する光走査装置であって、 複数の光束を出射する光源と、 前記光源からの複数の光束の光路上に設けられた前方光
    学系と、 前記複数の光束について共通に設けられ、前記前方光学
    系からの複数の光束を、それらの進行方向が、前記主走
    査方向に対応する第1の方向に沿って変化することとな
    るように、一括して偏向させる一の光偏光器と、 前記光偏光器からの複数の光束を、前記主走査方向に直
    交する副走査方向に対応する第2の方向に互いに分離し
    て前記被走査面に導く機能、を少なくとも有する後方光
    学系とを備え、 前記光偏光器からの複数の光束が、前記第2の方向を含
    む面内において互いに漸次離れるような入射角で前記後
    方光学系に入射することを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 前記前方光学系は、 前記光源からの複数の光束の各々を平行光束に変換する
    第1の光学系と、 前記平行光束の各々を、少なくとも前記第2の方向にそ
    れぞれ集光する第2の光学系とを含むことを特徴とする
    請求項1に記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の光学系は、光源側から順に、 少なくとも前記第2の方向に正の屈折力を有する第1の
    群と、 前記第2の方向に負の屈折力を有する第2の群とを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の群は、光源側から順に、前記
    第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカル
    レンズと、正の屈折力を有する球面レンズとを含み、 前記第2の群は、第2の方向に負の屈折力を有する第2
    のシリンドリカルレンズを含み、 前記平行光束の各々を、前記第1の群によって前記第1
    の方向の光束幅を拡大または縮小すると共に、前記球面
    レンズと前記第2の群とによって前記第2の方向に集光
    するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の光走
    査装置。
  5. 【請求項5】 前記後方光学系は、 前記光偏光器からの複数の光束を、主として前記第1の
    方向にそれぞれ集光する第3の光学系と、 前記第3の光学系からの複数の光束を、前記第2の方向
    に沿って互いに分離する分離光学系と、 前記分離光学系からの複数の光束を、主として前記第2
    の方向にそれぞれ集光する第4の光学系とを含むことを
    特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記
    載の光走査装置。
  6. 【請求項6】 前記第3の光学系は、少なくとも前記第
    1の方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズ群を含
    むことを特徴とする請求項5に記載の光走査装置。
  7. 【請求項7】 前記シリンドリカルレンズ群は、 前記第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリンドリ
    カルレンズと、 前記第1の方向に正の屈折力を有する第4のシリンドリ
    カルレンズとを含むことを特徴とする請求項6に記載の
    光走査装置。
  8. 【請求項8】 前記光偏光器からの前記複数の光束が、
    前記第2の方向に沿って順に第1、第2、第3および第
    4の光束からなる場合において、 前記第4のシリンドリカルレンズは、前記第2の方向に
    おいて互いに隣り合うように形成された第1および第2
    の部分からなり、 前記第1の部分は、前記第1および第2の光束の、前記
    第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和がより
    小さくなるような角度範囲で傾き、 前記第2の部分は、前記第3および第4の光束の、前記
    第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和がより
    小さくなるような角度範囲で傾いていることを特徴とす
    る請求項7に記載の光走査装置。
  9. 【請求項9】 前記光偏光器からの前記複数の光束が、
    前記第2の方向に沿って順に第1、第2、第3および第
    4の光束からなる場合において、 前記第4のシリンドリカルレンズは、前記第2の方向に
    おいて互いに隣り合うように形成された第1および第2
    の部分からなり、 前記第1の部分は、前記第1および第2の光束のいずれ
    か一方による前記被走査面上の走査軌跡がより直線に近
    づくような角度範囲で傾き、 前記第2の部分は、前記第3および第4の光束のいずれ
    か一方による前記被走査面上の走査軌跡がより直線に近
    づくような角度範囲で傾いていることを特徴とする請求
    項7に記載の光走査装置。
  10. 【請求項10】 前記第4の光学系は、少なくとも前記
    第2の方向に屈折力を有するシリンドリカルミラーを含
    むことを特徴とする請求項5ないし請求項9のいずれか
    1項に記載の光走査装置。
  11. 【請求項11】 前記被走査面が、互いに別々に設けら
    れた複数の感光面からなる場合において、 前記複数の光束のそれぞれが、前記複数の感光面のそれ
    ぞれの表面に結像することを特徴とする請求項1ないし
    請求項10のいずれか1項に記載の光走査装置。
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