JP2003302389A - ホウ酸分析方法及び分析装置と超純水製造方法及び製造装置 - Google Patents
ホウ酸分析方法及び分析装置と超純水製造方法及び製造装置Info
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Abstract
ホウ酸を、簡易にかつ精度良く、オンサイト分析する。
このホウ酸分析手法を利用して陰イオン交換塔からのホ
ウ酸の漏洩を監視することにより高純度の超純水を製造
する。 【解決手段】 ホウ酸と錯体形成可能な錯形成性化合物
を含有する溶液を、吸着カラム20A,20Bに流して
該錯形成性化合物を吸着させた後、分析対象水をこのカ
ラムに流してホウ酸錯体を形成させ、次いで、脱離液を
流し、脱離液中のホウ酸錯体を定量分析するホウ酸分析
方法及び装置。陰イオン交換樹脂を充填したイオン交換
塔に被処理水を通水して脱イオン処理することにより超
純水を製造するにあたり、この方法で脱イオン水中のホ
ウ酸濃度を求め、この結果に基いて、イオン交換塔から
のホウ酸の漏洩を監視する超純水製造方法及び装置。
Description
ウ酸を簡易にかつ精度良く定量することができるホウ酸
分析方法及び分析装置と、この分析手法を利用して陰イ
オン交換塔からのホウ酸の漏洩を監視するようにした超
純水製造方法及び製造装置に関する。
ホウ素を定量する分析法としては、最も感度が高い定量
法の一つであるICP−MSが広く用いられているが、
この分析法はコストパフォーマンスが低く、更にオンラ
イン或いはオンサイト分析が困難であるなどの欠点があ
る。そこで、吸光光度法や蛍光光度法のような比較的安
価な装置を用いた高精度、迅速、簡便で実用性の高い極
微量ホウ素分析のための流れ分析法の開発が望まれてい
る。
ホウ素は、水溶液中での有機試薬との反応性が乏しく、
濃硫酸中で発色を行うなど特殊な環境を必要とした。ま
た、穏和な条件で定量が可能な反応系は、感度が必ずし
も高くなかったり、ホウ酸錯体とフリー試薬のスペクト
ル分離性が悪いなどの多くの問題点がある。このため、
従来の分析法では、蒸留や抽出などの前処理を要するも
のが多く、操作が煩雑で分析に長時間を必要とし、実用
困難であった。
において幅広いpH範囲でホウ酸と反応し、下記の如
く、1:1(ホウ酸:クロモトロープ酸の組成比が1:
1)錯体及び1:2錯体を生成する。
ホウ酸との錯体も、紫外線吸収及び発蛍光性を示すこと
から、この性質を利用して、これまでに多くの微量ホウ
素分析法が開発されてきた。
定量法は、遊離のクロモトロープ酸の吸光度の減少をそ
の吸収極大波長において測定して間接的にホウ酸濃度を
知る方法である。遊離の試薬の吸収極大波長において、
ホウ酸錯体の吸光係数が比較的小さい性質を利用したも
のであるが、吸光度の減少を測定するために精度は高く
ない。最も有効で広く用いられている方法は、弱酸性溶
液中でHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)分離
した1:2錯体の紫外吸収を検出定量する方法である。
しかし、この1:2錯体の生成速度が遅いため、測定を
溶液中で行う限り、発色のための時間が必要であり、完
全流れ分析法とするのは困難である。また、超純水のよ
うに極微量のホウ酸を含む水中のホウ酸の定量のために
も感度不足である。
体用水として用いられる超純水の製造装置として、複数
のイオン交換塔を直列に接続したイオン交換手段を組み
込んだものがある。そして、このようなイオン交換手段
におけるイオン交換塔の再生又は交換方式として、最も
イオン成分濃度の高い水が導入される最前段のイオン交
換塔を再生し、再生したイオン交換塔を最後段に設置す
るか、或いは、最前段のイオン交換塔を取り外し、最後
段のイオン交換塔の更に後段に新しいイオン交換塔を設
置する、所謂メリーゴーランド方式の再生又は交換方式
が知られている。
て、最前段のイオン交換塔の再生又は交換時期は、次の
ような基準に基いて決定されている。 (1) 最前段のイオン交換塔の処理水の導電率が所定
値を超えた場合 (2) 採水量(通水量)が所定値を超えた場合 (3) 最前段のイオン交換塔の処理水のシリカ濃度が
所定値を超えた場合
れるホウ素は、例えば半導体分野ではウェハの抵抗率に
影響を与えることから、微量濃度において確実に管理す
ることが必要である。
のアニオンを含む水をイオン交換塔に通水すると、解離
性の弱さ及びイオン選択性の低さのために、イオン交換
塔の処理水中にはまずホウ素がリークし、その後シリカ
がリークするようになり、最後に他のイオンのリークで
導電率が上昇する。
基くものはもとより、従来のシリカ濃度や導電率に基く
イオン交換塔の再生又は交換基準では、ホウ素のリーク
を確実に防止することはできず、このため、ホウ素、更
にはシリカ及び導電率を十分に低減した超純水を安定に
製造することはできなかった。
電率に反映されにくいこと、シリカよりも先にリークし
はじめること、イオン交換選択性が非常に低く、超純水
のpHや他の共存イオンの影響を受けやすいことなどの
理由から、従来において、ホウ素の濃度管理は困難であ
るとされているのが現状である。
うな極微量のホウ酸を含む水中のホウ酸を、簡易にかつ
精度良く、オンサイト分析することができるホウ酸分析
方法及び分析方法と、この分析手段を利用してイオン交
換塔からのホウ酸の漏洩を監視することにより高純度の
超純水を製造する超純水製造方法及び製造装置を提供す
ることを目的とする。
は、水中のホウ酸を定量するホウ酸分析方法であって、
ホウ酸と錯体形成可能な錯形成性化合物を含有する溶液
を、該錯形成性化合物を吸着可能な吸着体に接触させて
該錯形成性化合物を該吸着体に吸着させた後、分析対象
水を該錯形成性化合物を吸着した吸着体に接触させ、次
いで、該錯形成性化合物を該吸着体から脱離させるため
の脱離液を該分析対象水と接触した後の吸着体に接触さ
せ、その後、該吸着体と接触した後の脱離液中の該錯形
成性化合物とホウ酸との錯形成物を定量分析することを
特徴とする。
を定量するホウ酸分析装置であって、ホウ酸と錯体形成
可能な錯形成性化合物を吸着することが可能な吸着体が
充填された吸着手段と、該吸着手段に該錯形成性化合物
を含有する溶液を注入するための注入手段と、分析対象
水を該吸着手段に注入するための注入手段と、該吸着体
から該錯形成性化合物を脱離させるための脱離液を該吸
着手段に注入するための注入手段と、該脱離液を該吸着
体から排出するための排出手段と、該排出手段から排出
された脱離液中の該錯形成性化合物とホウ酸との錯形成
物を定量分析するための分析手段とを備えることを特徴
とする。
ープ酸錯体生成系について詳細な検討を行った結果、簡
単な市販の装置、器具を組み合わせるだけで、ICP−
MSのような高価な最先端装置を用いることなく、水中
の極微量のホウ酸を、ICP−MSに匹敵する感度でオ
ンサイト簡易分析することができるシステムを開発し、
本発明を完成させた。
法の原理を説明する。
は、次のような特徴がある。 1:2錯体が最もモル吸光係数が大きいため、1:
2錯体を定量に用いることが望ましい。しかし、フリー
のクロモトロープ酸、1:1錯体及び1:2錯体の吸光
スペクトルの極大波長や形は殆ど同じである。 ホウ酸のクロモトロープ酸錯体は、次のような2段
階の反応で進行するが、平衡論的には、弱酸性領域が
1:2錯体の生成に有利であり、弱アルカリ性では1:
1錯体の生成が優先する。なお、図2は、ホウ酸濃度=
クロモトロープ酸濃度0.00185mol d
m−3、イオン強度I=0.1、温度25℃におけるl
og kf2とlog kd2のpH依存性を示す。
のに対し、1:2錯体生成反応速度はpHに大きく依存
し、pHが低いほど反応は速くなる。錯体の分解反応速
度の特徴も生成反応と同様である。 1:2錯体の電荷は−5価であるのに対し、フリー
のクロモトロープ酸や1:1錯体は−2或いは−3価で
ある。 低pH領域では1:2錯体生成の反応速度が大きい
にもかかわらず、条件生成定数は下がる。従って、クロ
モトロープ酸大過剰の条件でのみ低pH領域において
1:2錯体を迅速に生成させることができる。 一旦生成した1:2錯体は中性或いは塩基性の条件
下でも殆ど分解せず、電荷も大きく異なるため、この条
件では1:2錯体をフリーのクロモトロープ酸や1:1
錯体の陰イオン交換クロマトグラフィーによる分離が可
能となる。
は、極微量ホウ酸のオンサイト流れ分析を次のように設
計した。 1) 図3に示す如く、陰イオン交換樹脂カラム20に
オンラインでクロモトロープ酸を予め吸着させる。この
吸着部位において配位子高濃度条件が達成される(図3
(a))。 2) 次に、低pH(例えばpH3)でこのカラム20
に試料溶液を流すと、試料中のホウ酸はクロモトロープ
酸吸着部位に1:2錯体として選択的に濃縮される(図
3(b))。 3) その後、1:2錯体の分解が殆ど進行しない弱ア
ルカリ性の条件で段階溶離を行うと、過剰のクロモトロ
ープ酸や1:1錯体を溶出させた後(図3(c))に、
線幅の狭い溶出ピークとして1:2錯体を検出定量でき
る(図3(d))。
ープ酸を担持させた陰イオン交換樹脂カラムに分析対象
の試料を流すだけで、試料中のホウ酸を濃縮させること
ができ、これを溶離させて吸光度又は蛍光強度を測定す
ることにより、容易にホウ酸を定量することができる。
には、製造ラインから取り出した100cm3程度の試
料を用いて定量を行うか、製造中の超純水を連続的に取
り出して液性を調整しながら直接カラムに流し、一定時
間毎にオンサイト定量を行うことが好ましい。即ち、本
発明の方法では、カラムに注入する試料量に、ホウ酸の
回収率が影響を受けることはないため、数十cm3以上
の試料を注入することにより、吸光度又は蛍光強度の感
度を高め、測定精度を高めることができる。また、測定
結果は、超純水中に含まれる溶存成分に影響を受けるこ
ともないため、超純水を直接カラムに注入するのみで、
定量が可能である。
うためには、イオンクロマトグラフィー用の低交換容量
のカラムを用いるのが好ましい。
ような高電荷の配位子を吸着した陰イオン交換樹脂カラ
ムを錯形成の反応場とし、錯形成反応のpH依存性を利
用してクロマトグラフィー分離して定量する本発明の方
法は、ICP−MSのような高価な最先端装置を必要と
することなく、簡単な市販の装置、器具を組み合わせる
だけで、ICP−MSに匹敵する感度で水中の極微量の
ホウ酸のオンサイト簡易分析が可能である。
このような本発明のホウ酸分析方法及び分析装置を利用
したものであり、本発明の超純水製造方法(請求項5)
は、陰イオン交換樹脂を充填したイオン交換塔を備えた
イオン交換手段に被処理水を通水して脱イオン処理する
ことにより超純水を製造する方法であって、該イオン交
換塔から流出する脱イオン水の一部を、ホウ酸と錯形成
可能な錯形成性化合物を吸着した吸着体に接触させ、そ
の後、該錯形成性化合物を脱離させるための脱離液を該
吸着体に接触させ、該錯形成性化合物が脱離した後の脱
離液中の該錯形成性化合物とホウ酸との錯形成物の濃度
を測定することにより、該脱イオン水中のホウ酸濃度を
求め、この結果に基いて、該イオン交換塔からのホウ酸
の漏洩を監視することを特徴とする。
6)は、陰イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔が
複数個直列に接続されたイオン交換手段に被処理水を導
入して超純水を製造する方法において、該イオン交換手
段の最終段のイオン交換塔の直前のイオン交換塔から流
出する処理水の一部を、ホウ酸と錯形成可能な錯形成性
化合物を吸着した吸着体に接触させ、その後、該錯形成
性化合物を脱離させるための脱離液を該吸着体に接触さ
せ、該錯形成性化合物が脱離した後の脱離液中の該錯形
成性化合物とホウ酸との錯形成物の濃度を測定すること
により該処理水中のホウ酸濃度を求め、該ホウ酸濃度が
ホウ素濃度換算で、該イオン交換手段の処理水のホウ素
濃度保証値の10倍となったとき又はその前、或いは該
処理水のホウ素濃度の80%となったとき又はその前
に、該イオン交換手段の最前段のイオン交換塔を再生す
るか、或いは該最前段のイオン交換塔を取り除くととも
に新たなイオン交換塔を接続することを特徴とする。
樹脂を充填したイオン交換塔と、該イオン交換塔のホウ
酸の漏洩を監視するための監視手段とを備えた超純水製
造装置であって、該監視手段が、ホウ酸と錯体形成可能
な錯形成性化合物を吸着することが可能な吸着体が充填
された吸着手段と、該吸着手段に該錯形成性化合物を含
有する溶液を注入するための注入手段と、前記イオン交
換塔から流出する脱イオン水の一部を該吸着手段に注入
するための注入手段と、該吸着体から該錯形成性化合物
を脱離させるための脱離液を該吸着手段に注入するため
の注入手段と、該脱離液を該吸着体から排出するための
排出手段と、該排出手段から排出された脱離液中の該錯
形成性化合物とホウ酸との錯形成物を定量分析するため
の分析手段とを備えることを特徴とする。
び分析装置と超純水製造方法及び製造装置の実施の形態
を詳細に説明する。
方法及び分析装置の実施の形態を説明する。図1は本発
明のホウ酸分析方法及び分析装置の実施の形態を示す系
統図である。図1において、20A,20Bは陰イオン
交換樹脂カラムであり、P1,P2はポンプ、21は吸
光度検出器、22は記録計であり、V1,V2は流路切
替バルブ、V3,V4,V5は六方バルブである。この
分析装置では、濃縮と分離とを平行して行うことができ
るように、2本の陰イオン交換樹脂カラム20A,20
Bとが設けられているが、陰イオン交換樹脂カラムは1
本のみであっても良く、3本以上であっても良い。
順で実施する。 [ホウ酸の定量分析手順](1) ポンプP1により、
pH3のギ酸緩衝溶液を常にホウ酸の濃縮を行うカラム
(例えばカラム20A)に送給しておき、六方バルブV
3により所定量のクロモトロープ酸(pH3のギ酸緩衝
溶液)を注入し、カラム20Aにクロモトロープ酸を吸
着させる。このようにクロモトロープ酸をカラム20A
に注入することにより、クロモトロープ酸は定量的にカ
ラム20Aの陰イオン交換樹脂に吸着される。カラム2
0Aの流出水は系外へ排出する。
クロモトロープ酸が陰イオン交換樹脂に吸着する酸性及
びイオン強度であれば良いが、1:2錯体が生成し易い
条件であれば、下記(2)でも同じ溶液を使用すること
ができるため特に好ましく、通常はpH1〜5、好まし
くはpH2〜4程度とされる。
ず通常使用できる緩衝溶液が使用でき、具体的にはフタ
ル酸緩衝溶液、クエン酸緩衝溶液、酒石酸緩衝溶液であ
っても良く、10−3mol dm−3程度の塩酸、硝
酸溶液であっても良い。
ロープ酸の量は、試料中のホウ酸と反応して錯体を形成
させるクロモトロープ酸の理論量よりも十分に多い量で
あり、通常は試料中のホウ酸に対して50〜10000
モル倍程度とされる。なお、クロモトロープ酸は水中に
微量に存在するホウ素以外の金属(例えば、鉄など)に
よっても発色するため、試料中に微量金属が存在する場
合には、マスキング剤としてEDTA等を試料中に添加
しておく。超純水を試料とする場合には、このような金
属は殆ど含まれていないため、マスキング剤は不要であ
る。
ギ酸緩衝溶液と同じpHに調整した試料を注入してカラ
ム20Aに流し、カラム20Aの陰イオン交換樹脂に吸
着されたクロモトロープ酸と試料中のホウ酸とを反応さ
せて、1:2錯体を生成させる(ホウ酸の濃縮分離)。
カラム20Aの流出水は系外へ排出させる。
路を切り替え、ポンプP2によりpH8の0.05mo
l dm−3NaClO4溶液をカラム20Aに通水し
て、過剰のクロモトロープ酸と微量生成した1:1錯体
を脱離させ、その後、六方バルブV5より0.2mol
dm−3NaClO4溶液を注入してカラム20Aに
送給し、カラム20Aの陰イオン交換樹脂に吸着してい
る1:2錯体を脱離させる。脱離液を吸光度検出器21
で吸光度(350nm)測定した後系外へ排出する。こ
の吸光度測定クロマトグラムにおける1:2錯体のピー
ク高さ又はピーク面積により、生成した1:2錯体を定
量し、この結果から試料中のホウ酸量を求めることがで
きる。
pH6〜9の範囲であれば良い。
溶液の他Na2SO4、K2SO4などの硫酸塩やNa
2S2O3であっても良く、その濃度は脱離液の種類に
より異なるがクロモトロープ酸及び1:1錯体の脱離の
ためには、NaClO4で0.05〜0.10mol
dm−3程度、1:2錯体の脱離のためには0.15m
ol dm−3程度以上とするのが好ましい。
は、カラム20Bにおいて、上記,の濃縮分離工程
を同時に行うことができる。
錯形成性化合物としては、陰イオン交換樹脂等の吸着体
との吸着基となるスルホ基(又はその塩型基)を2個以
上有し、近接位にホウ酸との配位子となるOH基を有す
るものであれば適用可能であり、これらの中でも、ホウ
酸錯体が発色又は蛍光を示すものが光学的な分析手段の
適用が可能であることから好ましい。このような錯形成
性化合物としてはクロモトロープ酸の他、下記構造式で
表されるタイロン等を用いることができる。
他、陰イオン交換膜等を用いることができる。
4であり、平衡論的に1:2錯体生成に適するpH範囲
は4〜5である。しかし、図4に示したように、pH3
付近でもっとも錯体生成が進行し、pHの低い側では錯
体生成平衡が主に反応を支配し、高い領域では速度論が
主に反応を支配している。従って、pHは3とすること
が最も好ましい。なお、図4は1μmolのクロモトロ
ープ酸を吸着させた陰イオン交換樹脂カラムに100p
pbのホウ酸溶液2cm3を温度を変えて注入して上述
の方法で吸光度を測定した場合のpHと吸光度測定クロ
マトグラムの1:2錯体のピーク高さ(フルスケール1
AU.=20cm)との関係を示すものである。
度を上げると感度は上昇する。このことは、錯体形成に
速度論が関与することを示唆している。試料中のホウ酸
の回収率は100%ではないことが予想されるため、感
度の観点からは、反応温度の高いことが望ましいが、高
温では気泡が発生しやすいため、30〜50℃とするの
が好ましい。
析装置は、超純水中の極微量のホウ素のモニタリング、
海水淡水化用逆浸透膜処理水中の微量ホウ素のモニタリ
ング(環境監視項目としてのホウ素のモニタリング)、
鉄鋼中のホウ素の分析等に有効に適用することができる
が、何らこれらに限定されるものではない。
方法及び製造装置の実施の形態を詳細に説明する。図5
は本発明の超純水の製造装置及び超純水の製造方法の実
施の形態を示す系統図である。
に市水や工水、井水、河川水、湖沼水等の原水を受け入
れ、ポンプ2で加圧し、熱交換器3で水温を調整した
後、限外濾過(UF)膜分離装置4で懸濁物質等を除去
し、次いで脱気膜装置5でガス成分を除去した後、活性
炭塔6で残留塩素、遊離塩素を除去する。その後、ポン
プ7で再度加圧し、逆浸透(RO)膜分離装置8でイオ
ン成分を除去し、更に電気脱イオン装置9で処理して純
水を得る。得られた純水をイオン交換手段10で処理し
て更にイオン成分を除去し、超純水を得る。
手段10として、2塔のイオン交換塔10A,10Bを
直列に接続したものを用い、図5(a)に示す如く、電
気脱イオン装置9の処理水をイオン交換塔10A,10
Bに順次通水して2段イオン交換処理を行う。そして、
前段側のイオン交換塔10Aの処理水のホウ素濃度を、
前述の本発明のホウ酸分析装置50により求め、この処
理水のホウ素濃度が後述のホウ素濃度管理値となったと
きに、前段側のイオン交換塔10Aを再生し、図5
(b)に示す如く、イオン交換塔10B,10Aの順で
通水すると共に、イオン交換塔10Bの処理水のホウ素
濃度をホウ酸分析装置50で測定する。そして、イオン
交換塔10Bの処理水のホウ素濃度が、後述のホウ素濃
度管理値となったときにイオン交換塔10Bを再生し、
図5(a)に示す如く、イオン交換塔10A,10Bの
順で通水する。以後、同様にこの操作を繰り返す。或い
は、このようにイオン交換塔を再生する代りに、前段側
のイオン交換塔を取り外し、新しいイオン交換塔又は再
生済のイオン交換塔を後段側のイオン交換塔の更に後段
に設置する。
倍以下又は イオン交換手段の被処理水のホウ素濃度の80%以
下とすることができる。上記,のいずれのホウ素濃
度管理値方式を採用するかは、プロセスの原水水質、ホ
ウ素濃度保証値、イオン交換塔の処理能力等に応じて適
宜決定される。また、イオン交換手段の被処理水のホウ
素濃度に対してホウ素濃度保証値がさほど低くない場合
には、上記のホウ素濃度管理値自体が被処理水のホウ
素濃度より高くなり、イオン交換塔の再生又は交換のた
めのホウ素濃度管理値とし得ないため、この場合には上
記のホウ素濃度管理値を採用する。
手段のホウ素濃度保証値を確実に維持することができ
る。従って、ホウ素濃度管理値は、特に −A:イオン交換手段の処理水のホウ素濃度保証値の
5倍程度又は −A:イオン交換手段の被処理水のホウ素濃度の40
%程度とすることが特に好ましい。ただし、ホウ素濃度
管理値を過度に低く設定すると、イオン交換塔を必要以
上に頻繁に再生又は交換する必要が生じ不経済であるこ
とから、ホウ素濃度管理値は −B:イオン交換手段の処理水のホウ素濃度保証値の
5〜10倍又は −B:イオン交換手段の被処理水のホウ素濃度の40
〜80% の範囲で設定し、上記−B又は−Bの範囲内で最前
段のイオン交換塔の再生又は交換を行うことが好まし
い。
段の被処理水の水質、ホウ素濃度保証値、或いは運転条
件等によっても異なるため、カラムテスト等を実施して
適当なホウ素濃度管理値を設定することにより、的確な
管理を行うことができ、好ましい。
発明の実施の形態の一例であって、本発明はその要旨を
超えない限り、何ら図示の装置構成に限定されるもので
はない。
ン交換手段に用いられるイオン交換塔が、少なくとも陰
イオン交換樹脂が充填されているものであれば良く、陰
イオン交換樹脂のみを充填した単床式イオン交換塔、又
は、陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂とを混合して
充填した混床式イオン交換塔、或いは更に他のイオン交
換樹脂が充填されたイオン交換塔を用いることができ
る。また、このようなイオン交換手段以外の装置構成単
位としては、超純水の製造装置の装置構成単位として従
来公知の濾過装置、膜分離装置、イオン交換装置、電気
脱イオン装置、紫外線照射装置等の各種のものを採用す
ることができ、また、これらの装置構成単位の個数や接
続順序にも特に制限はない。図5の超純水の製造装置に
あっては、イオン交換手段10の後段に更にUF膜分離
装置が設けられていても良い。
続してメリーゴーランド方式で運転を行うものを示した
が、イオン交換手段はイオン交換塔を3塔以上直列に接
続したものであっても良い。
直前のイオン交換塔の処理水のホウ素濃度がホウ素濃度
管理値となったときに、メリーゴーランド方式でイオン
交換塔の再生又は交換を行う方法としては、最前段のイ
オン交換塔を取り外し、2段目のイオン交換塔を最前段
のイオン交換塔とし、最後段のイオン交換塔の更に後段
に予め再生された或いは新品のイオン交換樹脂が充填さ
れたイオン交換塔を接続するカートリッジ方式や、バル
ブ等による切り替えで、最前段のイオン交換塔を再生設
備により再生し、この再生の間は2段目以降のイオン交
換塔で処理を行い、再生を終了したイオン交換塔を最後
段に設置する方式等を採用することができる。
置は、イオン交換手段として、少なくとも陰イオン交換
樹脂が充填されたイオン交換塔が1塔のみ設けられたも
のであっても良い。
本発明をより具体的に説明する。なお、以下において、
「ホウ酸濃度」は、「ホウ素濃度」で示した。
置の実験例と実施例を挙げる。
よる影響を調べる実験を行った。陰イオン交換樹脂カラ
ム(以下単に「カラム」と称す場合がある。)として
は、微量ホウ酸に対して十分過剰量の約1μmolのク
ロモトロープ酸を予めカラム中に導入して吸着させたも
のを用いた。このクロモトロープ酸量は、1ppbホウ
酸溶液5dm3中のホウ素が回収できる量に相当する。
カラム温度は45℃、試料のpHは3とした。カラムに
10ppbホウ酸溶液を流入量を変えて注入し、吸光度
測定クロマトグラムの1:2錯体のピーク高さ(フルス
ケール:1AU.=20cm)を調べ、結果を図6に示
した。
125cm3の範囲において1:2錯体量は試料の導入
量と正の相関を示し、試料の導入量を増加すると、錯体
の分析感度が上がる。ただし、試料導入量が過度に多い
と、ピーク高さと試料導入量との間に直線関係は成立し
なかった。これは、濃縮分離カラムの低交換容量に起因
するものと考えられる。
ウ酸溶液2cm3をカラム中に導入してクロモトロープ
酸と反応させると、ホウ酸導入量の約70%が回収され
ることが確認された。この回収率は、温度や流速に依存
するが、錯体生成に伴ってフリーのクロモトロープ酸濃
度が不足しない限り、試料導入量には依存しない。従っ
て、高感度化は、導入試料量を増すことで達成可能であ
り、本発明は、超純水などpptレベルのホウ素濃度の
モニタリングにも有効であることが分かる。
を用いて、表1に示す各種共存イオンを存在させた、1
0.0ppbホウ酸溶液(pH3,0.001mol
dm−3EDTA)2cm3をカラムに注入して、ホウ
酸を定量分析することにより共存イオンの影響を調べる
実験を行い、結果を表1に示した。
イオンは微量ホウ酸の定量には殆ど影響を及ぼさないこ
とが分かる。
pb,6ppbのホウ酸溶液を試料として、検量線を作
成する実験を行った。なお、温度条件は45℃とし、ギ
酸緩衝液及びクロモトロープ酸のギ酸緩衝液のpHは3
とした。また、ギ酸緩衝液にはEDTA0.001mo
l dm−3を添加した。図7はこのときのクロマトグ
ラムを示すものである。
min−1で送液が行われているラインに、図7のaに
おいて六方バルブV3を切り替えて濃度2×10−3m
oldm−3のクロモトロープ酸0.5cm3を導入し
た。クロモトロープ酸は完全に吸着するため、シグナル
は現れない。図7のbにおいて、2つ目の六方バルブV
4を切り替えて試料5cm3を導入する。錯体生成は進
行するが脱着は起こらないためシグナルは現れない。図
7のcにおいて、切替バルブV1の流路を切り替えてポ
ンプP2で常時流速1.0cm3 min−1で送液さ
れている0.05mol dm−3NaClO4溶液
(pH8)をカラムに導入すると、過剰量のクロモトロ
ープ酸の脱着が起こるために大きなピークが出現する。
0.05mol dm−3NaClO4溶液では1:2
錯体の分離速度は極めて小さいために、1:2錯体はそ
のままカラムに保持される。脱着がほぼ終了した時点
で、六方バルブV5を切り替えて、dにおいて、0.2
mol dm−3NaClO 4溶液(pH8)をカラム
に導入すると、直ちに1:2錯体が脱着し、試薬不純物
に起因すると思われるピークの後に1:2錯体のピーク
が観測されるので、このピークのベースラインからの高
さを定量に用いる。
りであり、図8に示す如く、直線状の検量線が得られ
た。
の3倍のシグナルを与える濃度を検出限界とすると、本
実験条件下での検出限界は0.2ppbであった。
は、前述の如く、試料導入量を増大させることにより、
この検出限界を更に低下させることも可能である。
により行った結果、図9(a),(b)に示す如く、ホ
ウ酸濃度はそれぞれ3.8ppb(図9(a))と1
0.1ppb(図9(b))であった。
きと一致したので、回収率が100%ではないにも拘ら
ず、再現性の良い定量が可能であることが確認された。
の実施例を挙げる。
及び比抵抗の表示精度は以下の通りであり、従って、以
下の実施例において、最終処理水(超純水)の水質が下
記下限値を下回る場合には、「<(未満)」で表すこと
とする。[各項目の分析下限値及び比抵抗の表示精度
(ICP−MSによるオフライン分析)] ホウ素:0.01ppb シリカ:0.1ppb 比抵抗:小数点2桁までの(理論超純水18.24MΩ
・cm)表示精度
を行った。 この試験装置の各構成単位の仕様は次の通りである。 活性炭塔11:活性炭充填量25dm3 RO膜分離装置12:栗田工業(株)製「KROA20
−32」4インチ1本 イオン交換手段13: イオン交換塔13A:陽イオン交換樹脂/陰イオン交換
樹脂=1/2,充填量9dm3 イオン交換塔13B:陽イオン交換樹脂/陰イオン交換
樹脂=1/2,充填量9dm3 ホウ酸分析装置14:図1に示す装置
して通水量500dm3 hr−1で処理を行った。活
性炭塔11の処理水は、ポンプでRO膜分離装置12に
供給し、運転圧力0.75MPa,透過水量250dm
3 hr−1,排出濃縮水量250dm3 hr−1,循
環濃縮水量400dm3 hr−1でRO膜分離し、R
O膜透過水250dm3 hr−1を順次イオン交換塔
13A,13Bに供給した。
ホウ素濃度は10ppb、シリカ濃度は50ppb、比
抵抗は0.5MΩ・cmであり、得られる超純水のホウ
素濃度の保証値を0.5ppbとし、1段目のイオン交
換塔の処理水のホウ素濃度が保証値の5倍の2.5pp
bになった時点で1段目のイオン交換塔を再生又は交換
するメリーゴーランド方式で運転を行った。
得られた超純水は、下記の通り、ホウ素、シリカ及び比
抵抗についていずれも良好な値で安定していた。 [超純水の水質] ホウ素=0.1ppb シリカ<0.1ppb 比抵抗=18.20MΩ・cm
5ppbとし、1段目のイオン交換塔の処理水のホウ素
濃度が、1段目のイオン交換塔に導入される給水のホウ
素濃度10ppbの40%の4ppbとなった時点で1
段目のイオン交換塔を再生又は交換するメリーゴーラン
ド方式としたこと以外は同様にして運転を行った。
は、下記の通り、ホウ素、シリカ及び比抵抗についてい
ずれも良好な値で安定していた。 [超純水の水質] ホウ素=1.0ppb シリカ=0.2ppb 比抵抗=18.11MΩ・cm
08ppbとし、1段目のイオン交換塔の処理水のホウ
素濃度が保証値の10倍の0.8ppbになった時点で
1段目のイオン交換塔を再生又は交換するメリーゴーラ
ンド方式としたこと以外は同様にして運転を行った。こ
のときの1段目のイオン交換塔の処理水の水質の経時変
化は図11に示す通りであり、処理水中にはまずホウ素
がリークし、その後シリカがリークするようになり、最
後に他のイオンのリークで比抵抗が低下するようになる
ため、1段目のイオン交換塔の処理水のホウ素濃度が所
定値となったときに、イオン交換塔の再生又は交換を行
うことにより、水質を良好に保つことができることがわ
かる。
り、ホウ素、シリカ及び比抵抗についていずれも良好な
値で安定していた。 [超純水の水質] ホウ素<0.01ppb シリカ<0.1ppb 比抵抗=18.24MΩ・cm
0ppb(シリカ濃度の保証値:2.0ppb,比抵抗
の保証値:17.5MΩ・cm)とし、1段目のイオン
交換塔の処理水のホウ素濃度が、1段目のイオン交換塔
に導入される給水のホウ素濃度10ppbの80%の8
ppbとなった時点で1段目のイオン交換塔を再生又は
交換するメリーゴーランド方式としたこと以外は同様に
して運転を行った。
は、下記の通り、ホウ素、シリカ及び比抵抗についてい
ずれも良好な値で安定していた。 [超純水の水質] ホウ素=2.5ppb シリカ=1.0ppb 比抵抗=18.05MΩ・cm
方法及び分析装置によれば、超純水のような極微量のホ
ウ酸を含む水中のホウ酸を、簡易にかつ精度良く、オン
サイト分析することができる。
置によれば、このような本発明のホウ酸の分析手法を利
用して、陰イオン交換樹脂を充填したイオン交換塔から
のホウ酸の漏洩を監視することにより高純度の超純水を
製造することができる。
形態を示す系統図である。
るlog kf2,log kd 2のpH依存性を示すグ
ラフである。
グラフである。
法の実施の形態を示す系統図である。
ーク高さとの関係を示すグラフである。
グラムである。
る。
量線を示すグラフである。
である。
理水の水質の経時変化を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 水中のホウ酸を定量するホウ酸分析方法
であって、 ホウ酸と錯体形成可能な錯形成性化合物を含有する溶液
を、該錯形成性化合物を吸着可能な吸着体に接触させて
該錯形成性化合物を該吸着体に吸着させた後、分析対象
水を該錯形成性化合物を吸着した吸着体に接触させ、 次いで、該錯形成性化合物を該吸着体から脱離させるた
めの脱離液を該分析対象水と接触した後の吸着体に接触
させ、 その後、該吸着体と接触した後の脱離液中の該錯形成性
化合物とホウ酸との錯形成物を定量分析することを特徴
とするホウ酸分析方法。 - 【請求項2】 請求項1において、該錯形成性化合物が
クロモトロープ酸であり、該吸着体が陰イオン交換体で
あることを特徴とするホウ酸分析方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、該脱離液の吸
光度又は蛍光強度を測定することにより、該脱離液中の
該錯形成性化合物とホウ酸との錯形成物を定量分析する
ことを特徴とするホウ酸分析方法。 - 【請求項4】 水中のホウ酸を定量するホウ酸分析装置
であって、 ホウ酸と錯体形成可能な錯形成性化合物を吸着すること
が可能な吸着体が充填された吸着手段と、 該吸着手段に該錯形成性化合物を含有する溶液を注入す
るための注入手段と、分析対象水を該吸着手段に注入す
るための注入手段と、 該吸着体から該錯形成性化合物を脱離させるための脱離
液を該吸着手段に注入するための注入手段と、 該脱離液を該吸着体から排出するための排出手段と、 該排出手段から排出された脱離液中の該錯形成性化合物
とホウ酸との錯形成物を定量分析するための分析手段と
を備えることを特徴とするホウ酸分析装置。 - 【請求項5】 陰イオン交換樹脂を充填したイオン交換
塔を備えたイオン交換手段に被処理水を通水して脱イオ
ン処理することにより超純水を製造する方法であって、 該イオン交換塔から流出する脱イオン水の一部を、ホウ
酸と錯形成可能な錯形成性化合物を吸着した吸着体に接
触させ、 その後、該錯形成性化合物を脱離させるための脱離液を
該吸着体に接触させ、 該錯形成性化合物が脱離した後の脱離液中の該錯形成性
化合物とホウ酸との錯形成物の濃度を測定することによ
り、該脱イオン水中のホウ酸濃度を求め、 この結果に基いて、該イオン交換塔からのホウ酸の漏洩
を監視することを特徴とする超純水製造方法。 - 【請求項6】 陰イオン交換樹脂が充填されたイオン交
換塔が複数個直列に接続されたイオン交換手段に被処理
水を導入して超純水を製造する方法において、 該イオン交換手段の最終段のイオン交換塔の直前のイオ
ン交換塔から流出する処理水の一部を、ホウ酸と錯形成
可能な錯形成性化合物を吸着した吸着体に接触させ、 その後、該錯形成性化合物を脱離させるための脱離液を
該吸着体に接触させ、 該錯形成性化合物が脱離した後の脱離液中の該錯形成性
化合物とホウ酸との錯形成物の濃度を測定することによ
り該処理水中のホウ酸濃度を求め、 該ホウ酸濃度がホウ素濃度換算で、該イオン交換手段の
処理水のホウ素濃度保証値の10倍となったとき又はそ
の前、或いは該処理水のホウ素濃度の80%となったと
き又はその前に、該イオン交換手段の最前段のイオン交
換塔を再生するか、或いは該最前段のイオン交換塔を取
り除くとともに新たなイオン交換塔を接続することを特
徴とする超純水製造方法。 - 【請求項7】 陰イオン交換樹脂を充填したイオン交換
塔と、該イオン交換塔のホウ酸の漏洩を監視するための
監視手段とを備えた超純水製造装置であって、 該監視手段が、 ホウ酸と錯体形成可能な錯形成性化合物を吸着すること
が可能な吸着体が充填された吸着手段と、 該吸着手段に該錯形成性化合物を含有する溶液を注入す
るための注入手段と、 前記イオン交換塔から流出する脱イオン水の一部を該吸
着手段に注入するための注入手段と、 該吸着体から該錯形成性化合物を脱離させるための脱離
液を該吸着手段に注入するための注入手段と、 該脱離液を該吸着体から排出するための排出手段と、 該排出手段から排出された脱離液中の該錯形成性化合物
とホウ酸との錯形成物を定量分析するための分析手段と
を備えることを特徴とする超純水製造装置。
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